JP2004501979A - 経口ワクチン接種のための方法および組成物 - Google Patents
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Abstract
本発明は、動物の疾患に対する保護を提供するための、および、動物による経口投与されるワクチンの増大した摂取を誘発するための、方法および組成物を包含する。本発明の方法は、混合した抗原による感染に関連する疾患に対する保護を提供し、かつ香味剤でワクチンの増大した摂取を誘発するために、細菌またはウイルス抗原を水溶性の口当たりの良い香味剤と混合し、さらに抗原および香味剤の混合物を、動物にワクチンを経口投与するための水溶性媒体と混合することを対象とする。本発明は、かくして、疾患の予防における補助としての飲料水またはシロップによる健康な動物の経口ワクチン接種のための方法および組成物を包含する。口当たりの良い香味剤の混合は、動物の取扱者により投与された場合にワクチン製剤の自己投与を促進し、および/または製剤の拒絶を防止するために望ましい風味を有するワクチン製剤を提供する。
Description
【0001】
(技術分野)
本発明は、疾患の予防における補助として飲料水またはシロップによる健康な動物の経口ワクチン接種のための方法および組成物を対象とする。
【0002】
(背景技術)
動物の集団を苦しめることができる伝染病は数多く存在し、動物を衰弱させて死に至らしめる。かかる伝染病に対する成功したワクチン接種は、感染した動物における疾患の症状を改善または除去するために既に実施されている。経口投与されるワクチン接種は、注射の必要性がないので、好ましい方法である。
【0003】
例えば、ブタ、家禽、ウシ、ヒツジ、ヤギおよびウマなどの家畜の大集団においては、注射によるワクチン接種は、多大の時間を必要とし、大きな労働力を要する。加えて、筋肉注射は肉にダメージを与え、動物にストレスを与えることになる。
【0004】
例えば、イヌおよびネコなどの家庭で飼育されるペットにおいては、筋肉注射を受けるストレスは、一般の感染症に対して有効な経口ワクチンの使用により軽減される。
【0005】
ブタおよび家禽の両方の単位のサイズは、世界中でかなり大きくなっている。多くのブタ用施設が現在10,000頭以上の乳離れしたブタを収容することができるのに対し、多くの家禽の単位は現在さらに多くの鳥を収容することができる。伝統的なワクチンによる各々のブタまたは鳥のワクチン接種は、大きな労働力を要するし、困難である。各々の動物を捕獲し、少なくとも1回、また、多くの場合は2回注射し、ワクチン接種の過程の間、捕捉しなければならない。
【0006】
これらの難題ゆえに、ブタまたは家禽を感染から保護する、飲料水により動物群に投与(集団投与)される有効なワクチンは、人件費を節約するだけでなく、注射針により引き起こされるストレスおよび肉へのダメージを回避することにより、生産者にとって大きな利益となる。
【0007】
加えて、一般的には納屋で飼育され、互いに分離して収容され閉じ込められていることが多いウシ、ヒツジ、ヤギおよびウマの生産者も、個別注射の費用、ストレスおよび肉のダメージを除去するので、飲料水により投与される経口ワクチンから利益を得る。
【0008】
最後に、例えば、イヌおよびネコなどの家庭で飼育されるペットは、それらのストレスを減少させ注射を回避するので、経口ワクチンの投与から利益を得る。
【0009】
従来は、鳥の大群への飲料水による集団投与の間に経験された主な不都合は、水消費の変動によるワクチン量の不一致と、一部の動物がワクチンを全く摂取しない可能性とである。加えて、ワクチン中における細菌またはウイルス病原体の生存可能性および安定性が水への混合により影響を受け得る。水中での安定性は、時間と共に劇的に減少し得る。かくして、免疫原性の病原体の不安定化を防止するように限られた時間量で動物に集団投与するためのワクチンを提供することは非常に望ましい。また、集団全体にわたるワクチン含有飲料水の一貫した自己投与を確実にするために動物にとって望ましいワクチンを提供することは都合がよい。
【0010】
疾患を引き起こす伝染性の病原体に対するワクチンの経口投与に関する別の主要な欠点は、かかる病原体が不快な臭気または風味に関連することが多いことである。動物の大群に集団投与されるワクチン製剤は動物にとって望ましいものでなければならず、さもなければ、動物はそれらを自己投与、すなわちそれらを飲まない。同様に、家畜または個別に閉じ込められている動物に投与されるワクチン製剤は、動物が製剤を自己投与するように動物にとって口当たりの良いことが都合よい。最後に、家庭で飼育されるペットに関しては、これらの動物は、一般的には、口内に経口ワクチンを投与される。経口ワクチンは、獣医師または動物の健康管理者により投与されるが、動物により拒絶され吐き出されることが多い。かくして、経口投与されるワクチンを動物にとって望ましく、かつワクチンの成功した投与および摂取の見込みが増大する製剤で提供することは非常に都合よい。
【0011】
WO98/51279は、ポリマー微粒子に封入された抗原性ペプチドをコードするDNAからなる経口ワクチンの投与を記載している。風味を付ける物質を微粒子に封入してもよい。しかし、かかる微粒子は水溶性ではなく、疾患を引き起こす細菌またはウイルスの投与を行えない。
【0012】
ベル(Bell)ら(オーストラリアン・ベテリナリー・ジャーナル(Australian Veterinary Journal)68(3),1991,pp.85−89)は、ニワトリへの集団投与によるニューカッスル病V4株ワクチンの投与を記載している。このワクチンは、以下の3つの方法を利用して投与された:1)脱脂粉乳と混合し、飲料水で投与;2)エアロゾルで投与;および3)粗いスプレーで投与。ニューカッスルウイルスに対する抗体の生成の血清学的な証拠が示されたが、ウイルス攻撃誘発(challenge)の研究は行われなかった。かくして、これらの鳥の疾患に対するワクチン接種の程度を決定することはできなかった。より重要なことは、鳥にとってより口当たりの良いワクチン製剤を製造する試みがなされなかった。
【0013】
グリーブ(Grieve)は、ニューカッスル病ワクチン製剤に青い色素を添加することにより、飲料水またはスプレーによるニワトリへのワクチン集団投与の評価を記載している。色素は、鳥の舌を一時的に染色することにより、ワクチンの消費をモニターするために用いられる。色素は、群れの約80%だけがワクチンを摂取したことを示した。鳥にとってより口当たりの良いワクチン製剤を製造する試みはなされなかった。
【0014】
かくして、動物にとって口当たりの良い有効に労働力の節約になる経口投与されるワクチンを処方し投与することは非常に望ましい。かかるワクチン製剤は、獣医師ならびに牛乳および食肉生産者に動物の群れおよび他の動物の健康を最適化するための便利で新しい戦略的な道具を提供するのに対し、動物に拒絶されないより口当たりの良い経口ワクチンは獣医学の実務において望ましい。
【0015】
(発明の開示)
本発明は、動物の疾患に対する保護を提供する方法であって、
(a)水溶性の口当たりの良い香味剤を、経口投与されるワクチン投与用の水溶性媒体と混合し;
(b)さらに工程(a)の混合物と、経口投与されるワクチンの有効成分としての細菌およびウイルスからなる群から選択される抗原を混合し;
(c)工程(b)の経口投与されるワクチンを動物に投与して、該抗原による感染に関連する疾患に対する保護を提供すること;
からなる方法を包含する。
【0016】
また、本発明は、動物による経口投与されるワクチンの増大した摂取を誘発する方法であって、
(a)水溶性の口当たりの良い香味剤を、経口投与されるワクチン投与用の水溶性媒体と混合し;
(b)さらに工程(a)の混合物と、経口投与されるワクチンの有効成分としての細菌およびウイルスからなる群から選択される抗原と混合し;
(c)工程(b)のワクチン混合物を動物に経口投与し;
(d)経口投与されるワクチンの増大した摂取を香味剤で誘発すること;
からなる方法を包含する。
【0017】
さらに、本発明は、有効成分として、細菌およびウイルスからなる群から選択される抗原と、水溶性の口当たりの良い香味剤および経口投与される動物ワクチン投与用の水溶性媒体とからなる経口投与される動物ワクチン製剤を包含する。
【0018】
(発明を実施するための形態)
ここで引用されたすべての特許、特許出願、刊行物および他の資料は、出典を示すことにより、それらの全体を援用する。一致しない場合には、本願の説明は、定義を含めて、調整することを意図する。
【0019】
ここで用いられるように、「集団投与」なる用語は、大きい施設に共に収容されている動物群に対する水溶性ワクチンの大規模投与として定義される。典型的には、かかる施設はブタおよび家禽を飼育する。
【0020】
ここで用いられるように、「ブタ(swine)」および「ブタ(pig)」または「ブタ(pigs)」なる用語は、同義語として用いられる。
【0021】
ここで用いられるように、「家禽」なる用語は、ニワトリ、七面鳥およびアヒルを含むものとして定義される。
【0022】
ここで用いられるように、「口当たりの良い香味剤」なる用語は、それが投与される動物または動物たちにより望まれることが示されている風味を付ける物質として定義される。かかる所望性は、口当たりの良い香味剤で風味付けられている飲料水またはシロップの自己投与の観察により、本発明の経口投与されるワクチンに処方する前に決定される。かかる香味剤の非限定的な例としては、イチゴ、サクランボ、ブドウ、スイカ、リンゴなどのフルーツの香味剤;魚の香味剤;肉の香味剤;および動物または動物たちに好まれる他の香味剤が挙げられる。フルーツの香味剤は、ブタ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ネコおよびイヌに投与するのに特に好ましい。肉の香味剤は、イヌおよびネコに特に好ましい。魚の香味剤は、ネコに特に好ましい。
【0023】
ここで用いられているように、「動物の取扱者」なる用語は、農夫、獣医師、動物の健康に関する専門家、あるいは動物の世話ならびに動物への医薬品、ワクチンおよび/または餌の投与に責任のある他の人々を包含する。
【0024】
本発明は、動物の疾患に対する保護を提供するための、および、動物による経口投与されるワクチンの増大した摂取を誘発するための、方法および組成物を包含する。本発明の方法は、混合した抗原による感染に関連する疾患に対する保護を提供し、かつ香味剤でワクチンの増大した摂取を誘発するために、細菌またはウイルス抗原を水溶性の口当たりの良い香味剤と混合し、さらに抗原および香味剤の混合物を、動物にワクチンを経口投与するための水溶性媒体と混合することを対象とする。
【0025】
本発明は、かくして、疾患の予防における補助としての飲料水またはシロップによる健康な動物の経口ワクチン接種のための方法および組成物を包含する。口当たりの良い香味剤の混合は、動物の取扱者により投与された場合にワクチン製剤の自己投与を促進し、および/または製剤の拒絶を防止するために望ましい風味を有するワクチン製剤を提供する。
【0026】
本発明のワクチンに処方される抗原は、細菌およびウイルスの疾患を引き起こす病原体である。生きた細菌およびウイルスが特に好ましい。生きた細菌またはウイルスをワクチン製剤の抗原として投与する場合、生きた抗原の生存可能性は特に重要である。動物または動物たちは、最大の可能な抗原性を確実にし、かつ強い免疫応答を得るように、抗原の生存可能性が大きく減少する前にワクチンを摂取しなければならない。
【0027】
「悪性でない」または「不活化」細菌またはウイルス株は、動物の疾患を引き起こすことができないものと理解され、当業者がワクチンとして動物に投与するのが安全であると考えるいかなる株をも包含する。例えば、例えば、発熱、鼻汁または目やになどの軽症の臨床的徴候を引き起こす株は、かかる臨床的徴候は許容可能なワクチンの副作用であると考えられるので、本発明の範囲内である。
【0028】
本発明に用いるために細菌またはウイルス抗原を不活化する1つの方法は、抗原のゲノムに、疾患を引き起こすその能力を排除する、ヌクレオチドの置換、挿入および/または欠失などの遺伝子突然変異を導入することである。組換えDNA技術の方法は、弱毒化株を製造するために細菌またはウイルス抗原のゲノムに欠失、挿入および置換を作出するのに用いることができる。これらの方法は、当該分野で公知であり、例えば、サムブロック(Sambrook)ら(モレキュラー・クローニング(Molecular Cloning)、ア・ラボラトリー・マニュアル(A Laboratory Manual)、第2版、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー・プレス(Cold Spring Harbor Laboratory Press)、1989年)に記載されている。本発明に用いるために細菌またはウイルス抗原を弱毒化または不活化する他の方法は、当業者に公知である。
【0029】
ここで用いられているように、「修飾された生きたウイルス」または「修飾された生きた細菌」は、典型的には、疾患を引き起こすその能力を弱毒化するために組織培養細胞内を通過させることにより変更されているが、動物に投与された場合に疾患または感染を保護するその能力を維持するウイルスまたは細菌抗原である。
【0030】
本発明のウイルス抗原の「感染単位」は、TCID50、すなわち組織培養細胞の50%を感染または死滅させるのに必要なウイルスの量して定義される。
【0031】
所定の培養物中における細菌抗原の濃度は、当該分野で公知の標準的な方法、例えば、顕微鏡分析、コロニー計数または液体培養物の分光学的分析で測定することができる。
【0032】
細菌毒素抗原の濃度は、適当な動物モデル、例えば、マウスにおける致死量(LD)およびLD50を求めることにより得ることができる。
【0033】
ワクチンは、当該分野で標準的な方法により新しく採取したウイルス培養物から製造すればよい。ウイルスの増殖は、標準的な技術(細胞変性効果の観察、免疫蛍光または他の抗体に基づく検定法)によりモニターされ、十分に高いウイルス力価が達成されたときに採取される。ウイルス原品は、ワクチン製剤に添加する前に、従来の方法により、さらに濃縮または凍結乾燥してもよい。他の方法、例えば、トーマス(Thomas)ら(アグリ−プラクティス(Agri−Practice)、V.7 No.5,pp.26−30)に記載されているものを採用することができる。
【0034】
細菌は、当該分野で公知の方法に従って増殖させる。本発明の製剤に用いるべき細菌抗原は、液状であってもよいし、口当たりの良い香味剤および水溶性媒体と共に用いる前に、再構成される凍結乾燥形態であってもよい。
【0035】
一般的には、単一の動物に対して、1つの投与量のワクチンで投与すべき細菌抗原の好ましい量は、約105〜約1011コロニー形成単位(「CFU」)、好ましくは約106〜約1010CFU、最も好ましくは約107〜約109CFUである。別の好ましい具体例では、有効量は投与量あたり約105〜約108CFUである。
【0036】
一般的には、単一の動物に対して、1つの投与量のワクチンで投与すべきウイルス抗原の好ましい量は、約103 . 0〜約106 . 0TCID50/ml、好ましくは104〜105TCID50/mlに対応する量を含有する。
【0037】
本発明のワクチンに処方すべき各々の細菌またはウイルス抗原の用量または有効量は、一般的には、ワクチン接種される動物または動物たちの年齢、健康および免疫状態(例えば、以前の曝露、母親の抗体)、ならびに用いられる特定の抗原に依存する。適当な有効量は、最低抗原レベルおよび投与すべき水またはシロップの用量計算を含めて、当業者がごく普通に求めることができる。
【0038】
上記したように、いかなる感染性の弱毒化または不活化された生きたまたは死んだ細菌またはウイルス病原体であっても、本発明のワクチンに処方し、本発明の方法に従って投与すればよい。特に好ましい抗原の非限定的な例としては、以下の動物に感染するものが挙げられる:
ブタ−ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)、アクチノバチルス・プルロニューモニエ(Actinobacillus pleuroneumoniae)、マイコプラズマ・ハイオニューモニエ(Mycoplasma hyopneumoniae)、大腸菌K88、K99、F41および987P(E. coli K88, K99, F41 and 987P)、C型ウェルシュ菌(Clostridium perfringens type c)、サルモネラ・コレラスイス(Salmonella choleraesuis)、パスツレラ・マルトシダ(Pasteurella multocida)、気管支敗血症菌(Bordetella bronchiseptica)、レプトスピラ・ブラティスラヴァ(Leptospira bratislava)、イヌ型レプトスピラ症(Leptospira canicola)、レプトスピラ・グリッポチフォーサ(Leptospira grippotyphosa)、レプトスピラ・ハルジョ(Leptospira hardjo)、レプトスピラ・プロモナ(Leptospira promona)、レプトスピラ・イクテロ(Leptospira ictero)、ブタ・インフルエンザウイルス(Porcine Influenza virus)、サーコウイルス(Circovirus)、PRRSウイルス(PRRS virus)、ブタ痘(Swine pox)、ロタウイルス(Rotavirus)、ブタ呼吸器コロナウイルス(Porcine Respiratory Coronavirus)、パルボウイルス(Parvo virus)、オーエスキー病(Pseudorabies)、伝染性胃腸炎の病原体(transmissible gastroenteritis agent)。
ウマ−腺疫菌(Streptococcus equi)、破傷風菌(Clostridium tetani)、ウマ・インフルエンザウイルスA1およびA2株(Equine Influenza Virus A1 and A2 strains)、ウマ・リノニューモニド1型、1b型および4型(Equine Rhinopneumonids type 1, 1b and 4)、東部ウマ脳髄炎(Eastern Equine Encephalomyelitis)、西部ウマ脳脊髄炎(Western Equine Encephalomyelitis)、ベネズエラウマ脳脊髄炎(Venezuelan Equine Encephalomyelitis)、ウマ・ロタウイルス(Equine Rotavirus)、
ウシ−大腸菌O157:H7(E. coli 0157 : H7)、パスツレラ・マルトシダ(Pasteurella multocida)、パスツレラ・ヘモリティカ(Pasteurella haemolytica)、イヌ型レプトスピラ症(Leptospira canicola)、レプトスピラ・グリッポチフォーサ(Leptospira grippotyphosa)、レプトスピラ・ハルジョ(Leptospira hardjo)、レプトスピラ・プロモナ(Leptospira promona)、レプトスピラ・イクテロ(Leptospira ictero)、C型ウェルシュ菌(Clostridium perfringens type C)、D型ウェルシュ菌(Clostridium perfringens type D)、クロストリジウム・チャウヴォエル(Clostridium chauvoel)、クロストリジウム・ノーヴィ(Clostridium novyi)、悪性水腺菌(Clostridium septicum)、破傷風菌(Clostridium tetani)、クロストリジウム・ヘモリティクム(Clostridium haemolyticum)、クロストリジウム・ソデリイ(Clostridium sodellii)、サルモネラ・ダブリンおよびネズミチフス菌(Salmonella dublin and typhimurium)、ウシ・ロタウイルス(Bovine Rotavirus)、ウシ・コロナウイルス(Bovine coronavirus)、ウシ伝染性鼻気管炎(Bovine rhinotracheitis)、ウシ下痢症ウイルス(Bovine diarrhea virus)、パラインフルエンザ−3(Parainfluenza−3)、呼吸器合胞体ウイルス(Respiratory syncytial virus)。
家禽−ネズミチフス菌(Salmonella typhimurium)、セプリナ・ピロシコリ(Sepullina pilosicoli)、マレック病ウイルス(Marek’s disease virus)、伝染性ファブリーキウス嚢病(Infectious bursal disease)、伝染性気管支炎(Infectious bronchitis)、ニューカッスル病ウイルス(Newcastle disease virus)、レオウイルス(Reo virus)、七面鳥鼻気管炎(Turkey rhinotracheitis)、コウイディオシス(Couidiosis)。
イヌ−イヌ型レプトスピラ症(Leptospira canicola)、レプトスピラ・グリッポチフォーサ(Leptospira grippotyphosa)、レプトスピラ・ハルジョ(Leptospira hardjo)、レプトスピラ・プロモナ(Leptospira promona)、レプトスピラ・イクテロ(Leptospira ictero)、イヌ・ライム病ボレリア(Canine Borrelia burgdorferi)、イヌ・エールリヒア・カニス(Canine Ehrlichia canis)、イヌ気管支敗血症菌(Canine Bordetella bronchiseptica)、イヌのランブル鞭毛虫(Canine Giardia lamblia)、イヌ・ジステンパー(Canine distemper)、イヌ・アデノウイルス(Canine Adenovirus)、イヌ・コロナウイルス(Canine Coronavirus)、イヌ・パラインフルエンザ(Canine Parainfluenza)、イヌ・パルボウイルス(Canine Parvovirus)、イヌ狂犬病(Canine Rabies)。
ネコ−ネコのオウム病クラミジア(Feline Chlamydia psittaci)、ネコ免疫不全ウイルス(Feline immunodeficiency virus)、ネコ伝染性腹膜炎ウイルス(Feline infectious peritonitis virus)、ネコ白血病ウイルス(Feline leukemia virus)、ネコ鼻気管炎(Feline rhinotrachelitis)、ネコ汎白血球減少症(Feline Panleukopenia)、ネコ狂犬病(Feline rabies)。
【0039】
多くの場合、本発明の経口投与されるワクチンに処方するための細菌およびウイルス抗原の調製および製造は、動物たちが好まない口当たりの悪い風味を有する抗原をもたらす。かくして、飲料水またはシロップでワクチンを経口投与する場合、動物たちはワクチン製剤をそれほど飲まないか、あるいは不快な風味ゆえにシロップを拒絶して吐き出す。本発明のワクチン製剤に口当たりの良い香味剤を混合することは、経口投与されるワクチンの摂取を促進し増大させる。かかる口当たりの良い香味剤は、利用される香味剤により規定される濃度で混合される。好ましい濃度としては、少なくとも約0.01%〜1.0%またはそれ以上が挙げられる。
【0040】
液状の香味剤は、滴下器または他の手段によりワクチン製剤に加えればよい。香味剤が粉末状であれば、それらは再水和してワクチン製剤に混合すればよい。
【0041】
本発明の経口ワクチンをブタまたは家禽に投与する場合、投与の好ましい方法は、共に飼育されている動物の大群への集団投与によるものである。ワクチンは、連続的な供給または滴下により動物たちに提供される飲料水中に処方される。次いで、動物たちは飲料水の所へ行き、水中に含有されるワクチンを飲むことにより、ワクチンを自己投与する。連続的な供給または滴下装置の一例は、ドサトロン(DosatronTM)(ドサトロン・インターナショナル・インク(Dosatron International Inc.)、フロリダ州クリアウォーター)と呼ばれる自動水配分装置である。ある好ましい具体例では、水配分装置は水溶性ワクチン/香味剤を水滴下供給器に少量ずつ連続的に供給する。次いで、水滴下供給器は水を動物たちに飼育設備内での集団投与により、例えば、乳頭突起により滴下することにより、供給する。
【0042】
本発明の経口ワクチンを納屋、畜舎または囲いの中で恒久的に飼育され個別に維持されているウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギまたは他の家畜に投与する場合、投与の好ましい方法は飲料水の入ったバケツまたはかいば桶での投与によるものである。
【0043】
本発明の経口ワクチンを動物またはネコもしくはイヌなどの家庭で飼育されているペットに単独で投与する場合、ワクチンは飲料水またはより好ましくはシロップで投与すればよい。かかるシロップは、好ましくはシリンジなどの装置により口に投与される。かかる投与は、最も好ましくは咽喉の背側におけるものである。経口ワクチンは、当該分野で公知の方法に従ってシロップに製剤化すればよい。シロップを製剤化する方法の非限定的な例は、以下の参考文献に見出すことができる:
【0044】
”Preparation of high conversion syrups by using thermostable amylases from thermoanaerobes”, Saha, B. C.; Zeikus, J. G., Enzyme And MicrobialTechnology, Vol. 12, No. 3, p. 229−231 (1990);
”Problem of The Mass−Volume Preparation of Medicinal And Table Syrups”, Bondarenko, A. I., Farmatsiya (Moscow), Vol. 33, No. 6, p. 70−71 (1984);
”Pharmaceutical development of a new syrup formulation versus cough: From test−size batch to pilot−size batch.”, Renaudeau, P.; Clair, P..; Caire−Maurisier, F., Travaux Scientifiques des Chercheurs du Service de Sante des Armees, Vol. 0., No. 20. (1999), pp. 113−114;
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”Acetaminophen or phenobarbital syrup composition”, Kawasaki, Yoshihiko; Suzuki, Yukio, 米国特許第5,154,926号。
【0045】
調製されるワクチン原液の量は、各々の動物がワクチン接種の期間に飲む水の量に基づいている。好ましいワクチン接種期間は、抗原に依存して、飲料水で投与するための0.5〜10時間である。各々の動物が飲む水の量は、ワクチン接種されるべき動物の平均体重に従って推定される。自動水配分装置を用いる場合、好ましい方法は以下のとおりである。ワクチン原液を接続ホースにより自動水配分装置に加える。自動水配分装置は水源に接続する。水配分装置は、パイプライン中の流水と共にワクチンを吸い上げ、飲料水が滴下する乳頭突起に送り出す。
【0046】
本発明の経口投与されるワクチンを処方するためには、動物に投与すべき(体重に基づく)水の量をまず求める。ワクチン接種すべき動物の全体重は、ワクチン接種すべき動物の全数に動物の平均体重を掛けることにより計算する。動物の体重に必要とされる水の量を求めて、ワクチン製剤を必要な水およびワクチン製剤を投与すべき時間の長さに基づいて計算する。ブタに対する本発明のワクチンの処方および投与に用いるべき計算方法のタイプの1つの非限定的な例は、実施例1および表2に見出すことができる。
【0047】
本発明の動物たちに投与すべき水の平均量は当業者が求めることができる。投与される水の平均量の非限定的な例は、1)家禽では、1000羽あたり約2.5〜5ガロン;2)放牧牛は、冬には最低2.5ガロン(9.5L)の水/頭/日、夏には12ガロン(45L)/頭/日までを消費する;3)種牛、当歳牛および二歳齢の子牛は、一日に約10ガロン(38L)の水を消費する;4)仕上げの子牛は毎日6〜8ガロン(23〜30L)の水を飲む;ならびに5)イヌおよびネコなどの小動物は1日あたり約250〜1500mLの水を必要とする。
【0048】
飲料水で本発明のワクチンを投与する前に、飲料水の摂取を促進するように、ワクチン接種すべき動物からすべての飲料水を除去することが好ましい。飲料水でワクチンを投与する前に、飲料水を一晩除去することが好ましい。
【0049】
本発明の経口ワクチンは、動物に投与して一回量または二回量で免疫化すればよい。本発明の好ましい方法は二回量のワクチンの投与である。
【0050】
以下の実施例は、本発明の非限定的な例示として意図される。
実施例1
風味付けした飲料水によるブタへの経口ワクチンの集団投与
合計30頭の6週齢のブタを用いて、免疫原性に関する研究を行った。30頭のブタのうち、20頭はワクチン接種動物であり、10頭はワクチン接種をしない対照とした。20頭のワクチン接種するブタすべてに、自動水分配装置(ドサトロン(Dosatron))を用いて、飲料水により、ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)ワクチン(無毒性の生きた培養物)を集団ワクチン接種した。第2回目のワクチン接種は、最初のものと同じ適用方法を用いることにより、第1回目のワクチン接種の2週間後に与えた。ワクチン接種したブタすべてを各々のワクチン接種の8日後に丹毒に関連する臨床的徴候について観察して、ワクチンの安全性を裏付けた。第2回目のワクチン接種の21日後に、20頭のワクチン接種動物および10頭の非ワクチン接種対照すべてに、ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)の毒性株を筋肉内に攻撃誘発した。攻撃誘発したブタすべてを攻撃誘発の7日間にわたって、9CFR113.67に従って、体温および丹毒に関連する臨床的徴候について観察した。ワクチン接種したブタは、各々のワクチン接種後に、丹毒の臨床的徴候を示さなかった。攻撃誘発後、ワクチン接種していない対照ブタの100パーセント(100%)は、丹毒の重篤な臨床的徴候、例えば、高い体温、関節炎、食欲不振、うつ、嗜眠、全身の発赤斑(菱形皮膚病変)および観察期間内の突然死を示した。対照ブタの70パーセント(70%)は、攻撃誘発の4〜6日後までに死亡した。攻撃誘発後の対照ブタからまたは検死において採取した試料のすべてからブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)が単離された。対照的に、ワクチン接種したブタの100%は丹毒の臨床的徴候を示さなかった。この研究の結果は、ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)ワクチンに関する9CFR113.67に述べられている要件を十分に満足している。この研究から採取されたデータは、飲料水により投与された集団ワクチン接種用のブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)ワクチン(無毒性の生きた培養物)が安全であり、ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)により引き起こされる疾患からブタを投与量あたり約6.06×107CFUの最低レベルで保護するのに有効であることを示した。
【0051】
試験動物
種: ブタ
頭数: 30
年齢: 6週齢
性別: 雌雄
品種: 雑種
識別: 耳標
起源: FDAH SPF群由来
【0052】
動物の飼育および世話
すべてのブタは、施設の標準である21日齢で離乳されるまで雌ブタに養わせた。離乳したブタには、水および餌を自由に与えた。ブタは、現場監督により適当であると思われる、抗生物質を含まないアーリー・スタート・フィード(Early Start Feed)(スーパースィートブランド(Supersweet Brand))から始めて、スタート・アミノ(Start Amino)に変更した。ワクチン接種動物および対照は、ワクチン接種後、攻撃誘発まで、2つの別々の部屋で飼育した。ワクチンの投与については、20頭のワクチン接種したブタを囲いあたり10頭ずつ2つの囲いに入れた。各々の囲いには、水のホースに接続した水の出る乳頭突起を設けた。両方の乳頭突起への水は、同じ自動水配分装置(ドサトロン(Dosatron))で送った。攻撃誘発の2日前に、ワクチン接種したブタおよびワクチン接種していない対照を1つの部屋に混合し、すべてのブタをブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)の毒性株で攻撃誘発した。攻撃誘発したブタは、すべて観察期間の最後まで、この部屋で維持した。
【0053】
ワクチンの組成
この研究に用いた凍結乾燥したブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)は最高の継代レベル(すなわち、原種+5)で製造した。抗原の原種は5回培養物である。各々の継代は、連続的に、MS+1、MS+2、MS+3、MS+4およびMS+5と呼ぶ。
【0054】
実験計画
マイクロソフト・エクセル(Microsoft Excel)の乱数発生プログラムを用いて、ブタを無作為にワクチン接種動物群および対照群に指定した。第1回目のワクチン接種のとき、6週齢のワクチン接種動物が20頭、非ワクチン接種対照が10頭であった(付録2)。すべてのワクチン接種動物には、投与を2週間あけて2回のワクチン接種を行った。ワクチン接種動物および非ワクチン接種対照の両方には、第2回目のワクチン接種の21日後(21DPV2)に攻撃誘発を行った。両方のワクチン接種については、ワクチンは、自動水分配装置(ドサトロン(Dosatron))を用いて、飲料水により送達した。将来の可能な血清学的分析のために、ワクチン接種の日および攻撃誘発の日にワクチン接種動物および対照の両方からの血清試料を採取した。攻撃誘発の7日後(7DPC)に、生存しているブタすべてを安楽死させた。ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)を単離するために、攻撃誘発後の対照ブタからまたは検死において血液試料および臓器を採取した。また、ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)を単離するために、安楽死させたワクチン接種動物から血液試料を採取した。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】
ワクチンの調製
調製したワクチン原液の量は、各々のブタが6時間のワクチン接種期間の間に飲む水の量に基づいていた。各々のブタが飲む水およびワクチン有機体の量は、ワクチン接種すべき20頭のブタの平均体重に従って推定した(付録3)。簡単には、凍結乾燥したワクチンを風味付けした(0.5%ギバウダン・ラウアー(Givaudan Roure)、連続番号C−321110)希釈剤に再懸濁した。再水和したワクチンは、無脂肪粉乳を含有する5リットルのミルク溶液に加え、よく混合した。さらに、ワクチン原液は、水を用いて、7リットルに希釈した後、さらに混合するために、容器を回転プレート上に置いた。次いで、この原液を接続ホースにより自動水配分装置に接続した。接続ホースは水源に接続した。
【0058】
付録3:ワクチン接種期間の間に消費されるワクチンの推定量の計算
第1回目のワクチン接種
1.ワクチン接種動物の平均体重は18.3ポンドであった。
2.18.3ポンド/100ポンド×946mL=173mL。この計算は、100ポンドのブタが24時間で1ガロン(3785.4mL)の水を飲み、それゆえ、100ポンドのブタは6時間のワクチン接種期間の間に946mLの水を飲むという仮定に基づいていた。
3.各々のワクチンボトルには、4.12×1010CFU(2.06×109CFU/mL×20mL)が含まれていた。
4.乳頭突起からの投与量あたりの目標CFUは、原液容器から乳頭突起に失われる分を除いて、1×108CFUであった。
5.各々のブタが173mL中の1×108CFUを得るために、乳頭突起からのワクチン有機体の濃度は、5.8×105CFU/mL(1×108CFU/173mL)でなければならなかった。
6.乳頭突起から5.8×105CFU/mLを得るためには、ワクチン原液の濃度は、7.42×107CFU/mL(5.8×105CFU/mL×128*=7.42×107CFU/mL)でなければならなかった。
7.6時間のワクチン接種期間の間に乳頭突起からワクチンが連続して流れ出るようにするためには、7リットルの原液が必要であった。原液中の全CFUは、7.42×107CFU/mL×7000mL=5.19×1011CFUであった。
8.ボトル13本の凍結乾燥したワクチンを希釈剤で再水和した。ボトル12.6本(5.19×1011CFU/4.12×1010CFU/ボトル=ボトル12.6本)に相当する量の再水和したワクチンを無脂肪乳および水と混合して、原液を製造した。
【0059】
第2回目のワクチン接種
1.ワクチン接種動物の平均体重は35.5ポンドであった。
2.35.5ポンド/100ポンド×946mL=336mL。この計算は、100ポンドのブタが24時間で1ガロン(3785.4mL)の水を飲み、それゆえ、100ポンドのブタは6時間のワクチン接種期間の間に946mLの水を飲むという仮定に基づいていた。
3.各々のワクチンボトルには、4.12×1010CFU(2.06×109CFU/mL×20mL)が含まれていた。
4.乳頭突起からの投与量あたりの目標CFUは、原液容器から乳頭突起に失われる分を除いて、1×108CFUであった。
5.各々のブタが336mL中の1×108CFUを得るために、乳頭突起からのワクチン有機体の濃度は、2.98×105CFU/mL(1×108CFU/336mL)でなければならなかった。
6.乳頭突起から2.98×105CFU/mLを得るためには、ワクチン原液の濃度は、3.81×107CFU/mL(2.98×105CFU/mL×128*=3.81×107CFU/mL)でなければならなかった。
7.6時間のワクチン接種期間の間に乳頭突起からワクチンが連続して流れ出るようにするためには、7リットルの原液が必要であった。原液中の全CFUは、3.81×107CFU/mL×7000mL=2.67×1011CFUであった。
8.ボトル7本の凍結乾燥したワクチンを希釈剤で再水和した。ボトル6.47本(2.67×1011CFU/4.12×1010CFU/ボトル=ボトル6.47本)に相当する量の再水和したワクチンを無脂肪乳および水と混合して、原液を製造した。
*配分装置は送達比1:128に調節した。
【0060】
水システムの調製、経口投与されるワクチンおよびワクチン接種法
各々のワクチン接種されるブタの体重をワクチン接種の前日に測定し(付録2)、ワクチン接種期間の間に用いるべきワクチン原液の量を計算するのに用いた。飲料水は、ワクチン接種の前に一晩(少なくとも8〜10時間)ブタから取り上げ、ワクチン接種を開始した後、ブタに再び与えた。ワクチン接種期間は、ブタが推定量のワクチンを消費するように、少なくとも6時間続けた。第1回目のワクチン接種のとき、十分なワクチンが6時間の間に乳頭突起から連続して流れ出るように、7リットルの原液ワクチンを上記のように調製した。ドサトロン(Dosatron)を原液容器に接続し、そして、水1ガロンあたり1オンスがワクチン接種されるブタに送達されるように、水配分装置を調節した。自動水配分装置は、2つの水の出る乳頭突起(囲いあたり1つの乳頭突起)を並列に駆動し、ワクチンを2つの乳頭突起に同時に送達した。ワクチン原液は、ワクチン期間の間、混合するために攪拌プレート上に置いた。送達を開始した後、2つの乳頭突起からの試料を1時間毎に採取した。生存細菌数の計数は、5%ヒツジ血液を含むTSAII寒天プレート上で行った。各々の試料につき、5枚のプレートを用いた。第2回目のワクチン接種のとき、ワクチン再水和法、水配分装置のセットアップおよび試料採取は、第1回目のワクチン接種と同じであった。
【0061】
ワクチン接種投与量の計算
飲料水中におけるワクチンの濃度および投与量の決定を付録4に示す。第1回目のワクチン接種における2つの乳頭突起の平均生存数は3.50×105CFU/mLであり、各々のブタが消費する水の推定量は、群の体重および公表されている水消費率に基づいて、約173mLであった。それゆえ、各々のブタに実際に投与される投与量あたりのCFUは、3.50×105CFU/mL×173mL=6.06×107CFUであると計算された。
【0062】
同様に、第2回目のワクチン接種における2つの乳頭突起の平均生存数は1.42×105CFU/mLであり、各々のブタが消費する水の量は約336mLであった。それゆえ、第2回目のワクチン接種の間に各々のブタに実際に投与される投与量あたりのCFUは1.42×105CFU/mL×336mL=4.77×107CFUであると計算された。
【0063】
【表3】
【0064】
原液と乳頭突起試料との間のワクチン有機体の生存数の比較
原液と乳頭突起試料との間のワクチン有機体の生存数を比較した。第1回目および第2回目のワクチン接種における結果をそれぞれ表1および表2に示す。第1回目のワクチン接種では、原液の平均生存数は1.36×108CFU/mLであった。2つの乳頭突起の平均CFU/mLは3.49×105CFU/mLであり、平均の理論的CFU/mL(原液の平均CFU/mL/128)は1.06×106CFU/mLであった。乳頭突起の平均と理論的濃度との差は対数値0.48であった。同様に、第2回目のワクチン接種では、原液の平均生存数は3.51×107CFU/mLであった。2つの乳頭突起の平均CFU/mLは1.42×105CFU/mLであり、平均の理論的CFU/mL(原液の平均CFU/mL/128)は2.74×105CFU/mLであった。乳頭突起の平均と理論的濃度との差は対数値0.29であった。この研究から採取したデータは、乳頭突起の試料と原液との平均送達濃度は予想から大きく離れておらず(すなわち、対数0.5未満)、CFU決定に対して期待される正常な範囲内に属する。
【0065】
【表4】
【0066】
【表5】
【0067】
各々のワクチン接種後の観察
ワクチン接種したブタは、ワクチンの安全性を裏付けるために、各々のワクチン接種後の8日間にわたり丹毒に関連する臨床的徴候について観察した。また、観察期間の間、毎日の直腸温を計った。
【0068】
観察および攻撃誘発の方法
第2回目のワクチン接種の3週間後、ワクチン接種動物群および対照群の両方からのすべてのブタにブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)の毒性株で攻撃誘発した。攻撃誘発用株(E1−6P、IRP EPCシリアル4、USDA、APHIS、CVB−L、9−97攻撃誘発)は、SOP#a11−015−02に記載されているように調製した(ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)血清型1、SPFブタに対する攻撃誘発)。簡単には、培養物をCVB−L(アイオワ州エームズ)から入手し、修正ファイスト(Feist)培地で増殖させた。CFU/mLを求めた後、培養物を凍結保存する。攻撃誘発では、凍結した原液を急速解凍し、各々のブタに1mLの攻撃誘発用培養物を首の領域に筋肉内投与した。攻撃誘発の投与量(5.7×104CFU/mL)は、攻撃誘発の前後にTSAII血液寒天プレート上における攻撃誘発用材料のCFU数により確認した。9CFR113.67に従って、攻撃誘発前の2日間および攻撃誘発後の7日間にすべてのブタを丹毒に関連する臨床的徴候について観察し、直腸温を測定した。
【0069】
攻撃誘発を実施する詳細なプロトコルを以下に示す:
A.材料
1.保護用具(手袋、コートおよび安全メガネ)
2.バイアル1本、ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)株E1−6P IRP ERCシリアル4−9/97、NVSL攻撃誘発用培養物からの第1継代。
3.無菌のトリプティック(Tryptic)大豆ブロス。
4.SPF群からの感染可能なブタ。
5.シリンジ。
6.針。
7.直腸体温計。
8.滅菌したピペット。
9.滅菌した希釈チューブ。
10.血液寒天プレート。
11.滅菌した接種用白金耳。
12.200μlピペッター。
13.滅菌したピペットチップ。
【0070】
B.方法
1.管理人を起こりうる危険から保護するために保護衣類および付属品(手袋、コートおよび安全メガネ)を着用する。ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)は、敗血症、皮膚病変、関節炎および/または死亡を引き起こす公知のヒト病原体である。それは体液および皮膚潰瘍により伝染する。曝露が疑われるときは、直ちに報告する必要がある。
2.攻撃誘発の2日前、1日前および当日に、直腸温(これは各々のブタの基礎体温となる)を計る。これらの温度を記録する。
3.無菌状態で攻撃誘発用材料(ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)株E1−6P IRP ERCシリアル4−9/97)をその投与直前に調製する。攻撃誘発のバイアルを手で擦ることにより急速解凍する。種がアタッチメントII上で解凍する時間を記録する。種のバイアルを軽く振盪し、以下の方法を用いて、それをトリプチカーゼ(Trypticase)大豆ブロス(TSB)に最終濃度6.5×104CFU/mlで希釈する(種の濃度は約2.15×107CFU/ml)。無菌状態で攻撃誘発用の種材料0.5mlを無菌TSB4.5mlに加える(チューブ1−2.15×106CFU/ml)。チューブ1を室温で15分間保持した後、チューブ1を十分に混合し、無菌状態でチューブ1の3.0mlを無菌TSB7.0mlに加える(チューブ2−6.5×105CFU/ml)。チューブ2を十分に混合し、無菌状態でTSB中におけるチューブ2の1:10希釈液を調製する(チューブ3−2−6.5×104CFU/ml)。適当数のブタを攻撃誘発するために、この希釈液を十分に調製する。(すなわち、6.5×104CFU/mlの攻撃誘発用材料の1.0ml投与で25頭のブタを攻撃誘発する必要があれば、6.5×104CFU/mlの攻撃誘発用材料を少なくとも30ml調製する。これを行うためには、無菌状態でチューブ2の3.0mlを無菌TSB27.0mlに加える。)すべての攻撃誘発用材料および希釈液チューブを攻撃誘発のときまで氷上に保持する。
4.攻撃誘発用材料の濃度を決定する。チューブ3を十分に混合し、無菌状態でチューブ3の0.5mlを無菌TSB4.5mlに加える(チューブ4−6.5×103CFU/ml)。チューブ4を十分に混合し、無菌状態でチューブ4の0.5mlを無菌TSB7.0mlに加える(チューブ5−4.3×102CFU/ml)。
5.3枚のヒツジ血液寒天(SBA)プレートに「チューブ5−前攻撃誘発用ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)」、日付および頭文字のラベルを貼る。チューブ5を十分に混合し、無菌状態でチューブ5から3つの異なる0.1mlアリコットを取り出し、それを3枚のSBAプレート上に載せる。滅菌した接種用白金耳を用いて、試料を端に近づきすぎないようにしてSBAプレートの表面上に広げる。これらのプレートを37℃で20〜48時間インキュベートする。前攻撃誘発用CFUを培養した時間を記録する。すべての希釈チューブを氷上に置く。
6.すべてのブタを、工程IV.B.3で調製したチューブ3(6.5×104CFU/ml)の攻撃誘発用材料1.0ml、IM、で、首の筋肉に攻撃誘発する。ブタのどちら側の首に攻撃誘発をしたかを記録する。攻撃誘発期間の間、すべての攻撃誘発用材料を氷上で保持する。
7.ブタが攻撃誘発された後、チューブ5の内容物を十分に混合する。3枚のSBAプレートに「チューブ5−後攻撃誘発用丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)」および日付のラベルを貼る。無菌状態でチューブ5から3つの異なる0.1mlアリコットを取り出し、それを3枚のヒツジ血液寒天プレート上に載せる。滅菌した接種用白金耳を用いて、試料を端に近づきすぎないようにしてSBAプレートの表面上に広げる。これらのプレートを37℃で20〜48時間インキュベートする。後攻撃誘発用CFUを培養した時間を記録し、攻撃誘発用材料が解凍した時間から後攻撃誘発用CFUが行われるまでにかかった時間を計算する。
8.各々のブタの体温を7日間連続して計り、記録する。各々のブタを丹毒の臨床的徴候(食欲不振、硬直および/または関節の関与を伴ったうつ;転移性皮膚病変を伴ったまたは伴わない瀕死)について調べて観察結果を記録する。また、注射部位の反応、全身の皮膚発赤斑、食欲不振またはチアノーゼを調べて記録する。
9.獣医師は検死を行い、丹毒の臨床的徴候を示さないが研究の間に死亡する各々のブタの死亡原因を決定すべきである。
10.残りの攻撃誘発用材料を焼却または高圧蒸気殺菌法により廃棄する。
11.2通りのプレート上のコロニーの数を数えて平均し、記録する。
【0071】
C.計算/説明
1.対照ブタは、臨床的徴候があり、2日間続けて(前攻撃誘発の日を除く)体温が105.6°Fであれば、丹毒に関して陽性であると考えられる。(9CFR§113.67を参照)。陽性であると考えるべき基準を満足するブタは、現場監督または所属獣医師の考え次第で、ペニシリンで治療して苦痛および激痛を軽減すればよい。
2.対照ブタの少なくとも80%は、有効であるべき攻撃誘発の観察期間の間に丹毒の正の徴候示さなければならない。(9CFR§113.67を参照)。
3.数えたコロニーの平均数に培養した最終希釈液の倍率を掛ける。前攻撃誘発用および後攻撃誘発用CFUの結果の濃度を平均する。攻撃誘発用材料の平均濃度は、有効な攻撃誘発の場合、5×104〜9×104CFU/mlであるべきである。
【0072】
第1回目のワクチン接種後の臨床的徴候および体温
ワクチン接種したすべてのブタは、第1回目のワクチン接種の8日後まで観察され、いずれのブタも丹毒に関連する臨床的徴候を示さなかった。それぞれ4DPV1および5DPV1に体温が1日だけ104.6°Fであった2頭のブタを除いて、たいていのブタは、ワクチン接種後の観察期間の間、正常な体温であった。上記の2頭のブタには、臨床的徴候は観察されなかった。ワクチン接種したブタの一部は、観察期間の間、基礎体温より1°F高い体温を示したが、これは取扱いの間にブタを興奮させたことから生じたと思われる。同様に、数頭のワクチン接種していない対照(例えば、ブタ)も、臨床的徴候を示すことなく、1または2日間体温が高かった。
【0073】
第2回目のワクチン接種後の臨床的徴候および体温
ワクチン接種したブタは、いずれも第2回目のワクチン接種の8日間を通じて丹毒に関連する臨床的徴候を示さなかった。それぞれ6DPV2に体温が1日だけ104.2°Fであった1頭のブタならびに5および6DPV2に体温が1日だけ104.1°Fであった別のブタ除いて、すべてのブタは、観察期間の間、正常な体温であった。これらのブタの両方は、観察期間の間、臨床的徴候を示さなかった。同様に、1頭の対照ブタは、臨床的徴候を示すことなく、7DPV2に1日だけ体温104.3°Fを示した。これらの1日だけ高い体温は、おそらく取扱いの間にブタを興奮させたことから生じたと思われる。各々のワクチン接種後の臨床的観察および体温の両方から採取されたデータは、このワクチン株がブタに対して安全であり、ワクチン接種後に丹毒に関連する臨床的徴候を引き起こさないことを示す。
【0074】
攻撃誘発後の臨床的観察
第2回目のワクチン接種の21日後に、20頭のワクチン接種動物および10頭の対照を、ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)の毒性株で攻撃誘発した。すべてのブタを丹毒に関連する臨床的徴候について観察し、直腸温を攻撃誘発の前に2日間および攻撃誘発の後に7日間測定した。
【0075】
攻撃誘発後の対照ブタの臨床的徴候
ワクチン接種していないすべての対照(100%)は、丹毒に関連する重篤な臨床的徴候、例えば、関節炎、全身の発赤斑(菱形皮膚病変)、嗜眠、食欲不振、うつおよび突然死を示した。攻撃誘発の4日後に、4頭の対照ブタ、すなわちO404、O417、O412およびO432が死亡した。ブタO406およびR73は5DPCに死亡しているのが見出され、ブタO403は6DPCに死亡した。攻撃誘発の7日後に、対照ブタの10頭のうち7頭(70%)が死亡した。ブタO403は、死亡前5DPCに体温が105.7°Fであった。ブタO404およびO406は、死亡前にそれぞれ体温が103.1°Fおよび102.4°Fであった。ブタO417、O421、O432およびR73は、死亡前にそれぞれ体温が105.2°F、104.9°F、99.5°Fおよび105.6°Fであった。3頭の対照ブタ、すなわちO411、O426およびO429は、重篤な臨床的徴候を有しながら、攻撃誘発を生き延びた。
【0076】
攻撃誘発後のワクチン接種したブタの臨床的症候
ワクチン接種動物の100パーセント(20頭のうち20頭)は、観察期間の間、丹毒に関連する典型的な臨床的徴候を示さなかった。ブタO409は、2DPCに注射部位の発赤を示した。ワクチン接種をしたブタは、いずれも攻撃誘発後の観察期間の間に、104.0°Fより高い体温を示さなかった。ワクチン接種したブタから採取したデータは、ワクチン接種動物の100%がブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)の攻撃誘発から保護されることを示した。これらの結果は、ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)からブタを保護するのに有効なワクチンであると認定する9CFRの要件を十分に満足する。
【0077】
攻撃誘発後のブタからのブタ丹毒菌 (Erysipelothrix rhusiopathiae) の単離
ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)の単離は、攻撃誘発後または検死時の対照ブタから採取した血液、脾臓、肝臓および腸間膜リンパ節から行った。観察されるように、ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)は、対照ブタO403、O406、O411、O426、O429およびR73から採取した試料から単離した。ブタO404、O417、O421およびO432は、4DPCに死亡していることが見出され、そのときには試料は採取しなかった。また、血液試料を7DPCにワクチン接種したブタから採取したが、ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)はワクチン接種したブタから単離されなかった。対照ブタからのブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)単離の結果は、有効なブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)攻撃誘発に対する9CFR要件を満足している。
【0078】
結論
この研究からのデータは、この場合は、本発明の方法に従って、自動水配分装置を用いて、飲料水により約6.06×107CFU/投与の割合で集団投与されたブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)ワクチン、すなわち無毒性の生きた培養物を含有する本発明の風味付けしたワクチン製剤が安全であり、ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)の感染により引き起こされる疾患からブタを保護するのに有効であることを示している。この研究からの結果は、9CFR113.67に述べられている要件を十分に満足し、ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)ワクチン、すなわち無毒性の生きた培養物が使用許可を受けるのにふさわしいことを認定している。
【0079】
実施例2
風味付けされていないものと比較した経口投与される風味付けされたワクチン
本発明の風味付けされた経口投与されるワクチンが風味付けされていないものと比べて感染に対してより高い保護を提供したことを示すために、凍結乾燥したブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)を抗原とするイチゴ風味のワクチン製剤、凍結乾燥したブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)を抗原とする風味付けしていないワクチン製剤、および香味剤も抗原も添加しない対照製剤を利用して、実施例1に記載したものに類似したワクチン接種プロトコルを行った。すべてのワクチンおよび対照製剤は、実施例1に記載したように調製した。攻撃誘発の実験は、実施例1に記載したように行った。
実験およびデータを以下の表に記載する:
【0080】
【表6】
【0081】
【表7】
【0082】
【表8】
【0083】
実施例3
抗原が風味付けしていないワクチン製剤で活性であることを示すために、風味付けせずに製剤化されたワクチンの単回投与をブタにシリンジで投与した。これらのデータを以下の表7に与えるが、これらのデータは抗原が活性であり、香味剤が飲料水中における風味付けされた経口投与されるワクチンのブタによるより高い摂取を与えることを示している。
【0084】
【表9】
【0085】
参考文献
M. L. Augenstein, L. J. Johnston, G. C. Shurson, J. D. Hawton and J. E. Pettigrew. Formulating Farm−Specific Swine Diets; University of Minnesota Extension Service. 1994.
(技術分野)
本発明は、疾患の予防における補助として飲料水またはシロップによる健康な動物の経口ワクチン接種のための方法および組成物を対象とする。
【0002】
(背景技術)
動物の集団を苦しめることができる伝染病は数多く存在し、動物を衰弱させて死に至らしめる。かかる伝染病に対する成功したワクチン接種は、感染した動物における疾患の症状を改善または除去するために既に実施されている。経口投与されるワクチン接種は、注射の必要性がないので、好ましい方法である。
【0003】
例えば、ブタ、家禽、ウシ、ヒツジ、ヤギおよびウマなどの家畜の大集団においては、注射によるワクチン接種は、多大の時間を必要とし、大きな労働力を要する。加えて、筋肉注射は肉にダメージを与え、動物にストレスを与えることになる。
【0004】
例えば、イヌおよびネコなどの家庭で飼育されるペットにおいては、筋肉注射を受けるストレスは、一般の感染症に対して有効な経口ワクチンの使用により軽減される。
【0005】
ブタおよび家禽の両方の単位のサイズは、世界中でかなり大きくなっている。多くのブタ用施設が現在10,000頭以上の乳離れしたブタを収容することができるのに対し、多くの家禽の単位は現在さらに多くの鳥を収容することができる。伝統的なワクチンによる各々のブタまたは鳥のワクチン接種は、大きな労働力を要するし、困難である。各々の動物を捕獲し、少なくとも1回、また、多くの場合は2回注射し、ワクチン接種の過程の間、捕捉しなければならない。
【0006】
これらの難題ゆえに、ブタまたは家禽を感染から保護する、飲料水により動物群に投与(集団投与)される有効なワクチンは、人件費を節約するだけでなく、注射針により引き起こされるストレスおよび肉へのダメージを回避することにより、生産者にとって大きな利益となる。
【0007】
加えて、一般的には納屋で飼育され、互いに分離して収容され閉じ込められていることが多いウシ、ヒツジ、ヤギおよびウマの生産者も、個別注射の費用、ストレスおよび肉のダメージを除去するので、飲料水により投与される経口ワクチンから利益を得る。
【0008】
最後に、例えば、イヌおよびネコなどの家庭で飼育されるペットは、それらのストレスを減少させ注射を回避するので、経口ワクチンの投与から利益を得る。
【0009】
従来は、鳥の大群への飲料水による集団投与の間に経験された主な不都合は、水消費の変動によるワクチン量の不一致と、一部の動物がワクチンを全く摂取しない可能性とである。加えて、ワクチン中における細菌またはウイルス病原体の生存可能性および安定性が水への混合により影響を受け得る。水中での安定性は、時間と共に劇的に減少し得る。かくして、免疫原性の病原体の不安定化を防止するように限られた時間量で動物に集団投与するためのワクチンを提供することは非常に望ましい。また、集団全体にわたるワクチン含有飲料水の一貫した自己投与を確実にするために動物にとって望ましいワクチンを提供することは都合がよい。
【0010】
疾患を引き起こす伝染性の病原体に対するワクチンの経口投与に関する別の主要な欠点は、かかる病原体が不快な臭気または風味に関連することが多いことである。動物の大群に集団投与されるワクチン製剤は動物にとって望ましいものでなければならず、さもなければ、動物はそれらを自己投与、すなわちそれらを飲まない。同様に、家畜または個別に閉じ込められている動物に投与されるワクチン製剤は、動物が製剤を自己投与するように動物にとって口当たりの良いことが都合よい。最後に、家庭で飼育されるペットに関しては、これらの動物は、一般的には、口内に経口ワクチンを投与される。経口ワクチンは、獣医師または動物の健康管理者により投与されるが、動物により拒絶され吐き出されることが多い。かくして、経口投与されるワクチンを動物にとって望ましく、かつワクチンの成功した投与および摂取の見込みが増大する製剤で提供することは非常に都合よい。
【0011】
WO98/51279は、ポリマー微粒子に封入された抗原性ペプチドをコードするDNAからなる経口ワクチンの投与を記載している。風味を付ける物質を微粒子に封入してもよい。しかし、かかる微粒子は水溶性ではなく、疾患を引き起こす細菌またはウイルスの投与を行えない。
【0012】
ベル(Bell)ら(オーストラリアン・ベテリナリー・ジャーナル(Australian Veterinary Journal)68(3),1991,pp.85−89)は、ニワトリへの集団投与によるニューカッスル病V4株ワクチンの投与を記載している。このワクチンは、以下の3つの方法を利用して投与された:1)脱脂粉乳と混合し、飲料水で投与;2)エアロゾルで投与;および3)粗いスプレーで投与。ニューカッスルウイルスに対する抗体の生成の血清学的な証拠が示されたが、ウイルス攻撃誘発(challenge)の研究は行われなかった。かくして、これらの鳥の疾患に対するワクチン接種の程度を決定することはできなかった。より重要なことは、鳥にとってより口当たりの良いワクチン製剤を製造する試みがなされなかった。
【0013】
グリーブ(Grieve)は、ニューカッスル病ワクチン製剤に青い色素を添加することにより、飲料水またはスプレーによるニワトリへのワクチン集団投与の評価を記載している。色素は、鳥の舌を一時的に染色することにより、ワクチンの消費をモニターするために用いられる。色素は、群れの約80%だけがワクチンを摂取したことを示した。鳥にとってより口当たりの良いワクチン製剤を製造する試みはなされなかった。
【0014】
かくして、動物にとって口当たりの良い有効に労働力の節約になる経口投与されるワクチンを処方し投与することは非常に望ましい。かかるワクチン製剤は、獣医師ならびに牛乳および食肉生産者に動物の群れおよび他の動物の健康を最適化するための便利で新しい戦略的な道具を提供するのに対し、動物に拒絶されないより口当たりの良い経口ワクチンは獣医学の実務において望ましい。
【0015】
(発明の開示)
本発明は、動物の疾患に対する保護を提供する方法であって、
(a)水溶性の口当たりの良い香味剤を、経口投与されるワクチン投与用の水溶性媒体と混合し;
(b)さらに工程(a)の混合物と、経口投与されるワクチンの有効成分としての細菌およびウイルスからなる群から選択される抗原を混合し;
(c)工程(b)の経口投与されるワクチンを動物に投与して、該抗原による感染に関連する疾患に対する保護を提供すること;
からなる方法を包含する。
【0016】
また、本発明は、動物による経口投与されるワクチンの増大した摂取を誘発する方法であって、
(a)水溶性の口当たりの良い香味剤を、経口投与されるワクチン投与用の水溶性媒体と混合し;
(b)さらに工程(a)の混合物と、経口投与されるワクチンの有効成分としての細菌およびウイルスからなる群から選択される抗原と混合し;
(c)工程(b)のワクチン混合物を動物に経口投与し;
(d)経口投与されるワクチンの増大した摂取を香味剤で誘発すること;
からなる方法を包含する。
【0017】
さらに、本発明は、有効成分として、細菌およびウイルスからなる群から選択される抗原と、水溶性の口当たりの良い香味剤および経口投与される動物ワクチン投与用の水溶性媒体とからなる経口投与される動物ワクチン製剤を包含する。
【0018】
(発明を実施するための形態)
ここで引用されたすべての特許、特許出願、刊行物および他の資料は、出典を示すことにより、それらの全体を援用する。一致しない場合には、本願の説明は、定義を含めて、調整することを意図する。
【0019】
ここで用いられるように、「集団投与」なる用語は、大きい施設に共に収容されている動物群に対する水溶性ワクチンの大規模投与として定義される。典型的には、かかる施設はブタおよび家禽を飼育する。
【0020】
ここで用いられるように、「ブタ(swine)」および「ブタ(pig)」または「ブタ(pigs)」なる用語は、同義語として用いられる。
【0021】
ここで用いられるように、「家禽」なる用語は、ニワトリ、七面鳥およびアヒルを含むものとして定義される。
【0022】
ここで用いられるように、「口当たりの良い香味剤」なる用語は、それが投与される動物または動物たちにより望まれることが示されている風味を付ける物質として定義される。かかる所望性は、口当たりの良い香味剤で風味付けられている飲料水またはシロップの自己投与の観察により、本発明の経口投与されるワクチンに処方する前に決定される。かかる香味剤の非限定的な例としては、イチゴ、サクランボ、ブドウ、スイカ、リンゴなどのフルーツの香味剤;魚の香味剤;肉の香味剤;および動物または動物たちに好まれる他の香味剤が挙げられる。フルーツの香味剤は、ブタ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ネコおよびイヌに投与するのに特に好ましい。肉の香味剤は、イヌおよびネコに特に好ましい。魚の香味剤は、ネコに特に好ましい。
【0023】
ここで用いられているように、「動物の取扱者」なる用語は、農夫、獣医師、動物の健康に関する専門家、あるいは動物の世話ならびに動物への医薬品、ワクチンおよび/または餌の投与に責任のある他の人々を包含する。
【0024】
本発明は、動物の疾患に対する保護を提供するための、および、動物による経口投与されるワクチンの増大した摂取を誘発するための、方法および組成物を包含する。本発明の方法は、混合した抗原による感染に関連する疾患に対する保護を提供し、かつ香味剤でワクチンの増大した摂取を誘発するために、細菌またはウイルス抗原を水溶性の口当たりの良い香味剤と混合し、さらに抗原および香味剤の混合物を、動物にワクチンを経口投与するための水溶性媒体と混合することを対象とする。
【0025】
本発明は、かくして、疾患の予防における補助としての飲料水またはシロップによる健康な動物の経口ワクチン接種のための方法および組成物を包含する。口当たりの良い香味剤の混合は、動物の取扱者により投与された場合にワクチン製剤の自己投与を促進し、および/または製剤の拒絶を防止するために望ましい風味を有するワクチン製剤を提供する。
【0026】
本発明のワクチンに処方される抗原は、細菌およびウイルスの疾患を引き起こす病原体である。生きた細菌およびウイルスが特に好ましい。生きた細菌またはウイルスをワクチン製剤の抗原として投与する場合、生きた抗原の生存可能性は特に重要である。動物または動物たちは、最大の可能な抗原性を確実にし、かつ強い免疫応答を得るように、抗原の生存可能性が大きく減少する前にワクチンを摂取しなければならない。
【0027】
「悪性でない」または「不活化」細菌またはウイルス株は、動物の疾患を引き起こすことができないものと理解され、当業者がワクチンとして動物に投与するのが安全であると考えるいかなる株をも包含する。例えば、例えば、発熱、鼻汁または目やになどの軽症の臨床的徴候を引き起こす株は、かかる臨床的徴候は許容可能なワクチンの副作用であると考えられるので、本発明の範囲内である。
【0028】
本発明に用いるために細菌またはウイルス抗原を不活化する1つの方法は、抗原のゲノムに、疾患を引き起こすその能力を排除する、ヌクレオチドの置換、挿入および/または欠失などの遺伝子突然変異を導入することである。組換えDNA技術の方法は、弱毒化株を製造するために細菌またはウイルス抗原のゲノムに欠失、挿入および置換を作出するのに用いることができる。これらの方法は、当該分野で公知であり、例えば、サムブロック(Sambrook)ら(モレキュラー・クローニング(Molecular Cloning)、ア・ラボラトリー・マニュアル(A Laboratory Manual)、第2版、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー・プレス(Cold Spring Harbor Laboratory Press)、1989年)に記載されている。本発明に用いるために細菌またはウイルス抗原を弱毒化または不活化する他の方法は、当業者に公知である。
【0029】
ここで用いられているように、「修飾された生きたウイルス」または「修飾された生きた細菌」は、典型的には、疾患を引き起こすその能力を弱毒化するために組織培養細胞内を通過させることにより変更されているが、動物に投与された場合に疾患または感染を保護するその能力を維持するウイルスまたは細菌抗原である。
【0030】
本発明のウイルス抗原の「感染単位」は、TCID50、すなわち組織培養細胞の50%を感染または死滅させるのに必要なウイルスの量して定義される。
【0031】
所定の培養物中における細菌抗原の濃度は、当該分野で公知の標準的な方法、例えば、顕微鏡分析、コロニー計数または液体培養物の分光学的分析で測定することができる。
【0032】
細菌毒素抗原の濃度は、適当な動物モデル、例えば、マウスにおける致死量(LD)およびLD50を求めることにより得ることができる。
【0033】
ワクチンは、当該分野で標準的な方法により新しく採取したウイルス培養物から製造すればよい。ウイルスの増殖は、標準的な技術(細胞変性効果の観察、免疫蛍光または他の抗体に基づく検定法)によりモニターされ、十分に高いウイルス力価が達成されたときに採取される。ウイルス原品は、ワクチン製剤に添加する前に、従来の方法により、さらに濃縮または凍結乾燥してもよい。他の方法、例えば、トーマス(Thomas)ら(アグリ−プラクティス(Agri−Practice)、V.7 No.5,pp.26−30)に記載されているものを採用することができる。
【0034】
細菌は、当該分野で公知の方法に従って増殖させる。本発明の製剤に用いるべき細菌抗原は、液状であってもよいし、口当たりの良い香味剤および水溶性媒体と共に用いる前に、再構成される凍結乾燥形態であってもよい。
【0035】
一般的には、単一の動物に対して、1つの投与量のワクチンで投与すべき細菌抗原の好ましい量は、約105〜約1011コロニー形成単位(「CFU」)、好ましくは約106〜約1010CFU、最も好ましくは約107〜約109CFUである。別の好ましい具体例では、有効量は投与量あたり約105〜約108CFUである。
【0036】
一般的には、単一の動物に対して、1つの投与量のワクチンで投与すべきウイルス抗原の好ましい量は、約103 . 0〜約106 . 0TCID50/ml、好ましくは104〜105TCID50/mlに対応する量を含有する。
【0037】
本発明のワクチンに処方すべき各々の細菌またはウイルス抗原の用量または有効量は、一般的には、ワクチン接種される動物または動物たちの年齢、健康および免疫状態(例えば、以前の曝露、母親の抗体)、ならびに用いられる特定の抗原に依存する。適当な有効量は、最低抗原レベルおよび投与すべき水またはシロップの用量計算を含めて、当業者がごく普通に求めることができる。
【0038】
上記したように、いかなる感染性の弱毒化または不活化された生きたまたは死んだ細菌またはウイルス病原体であっても、本発明のワクチンに処方し、本発明の方法に従って投与すればよい。特に好ましい抗原の非限定的な例としては、以下の動物に感染するものが挙げられる:
ブタ−ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)、アクチノバチルス・プルロニューモニエ(Actinobacillus pleuroneumoniae)、マイコプラズマ・ハイオニューモニエ(Mycoplasma hyopneumoniae)、大腸菌K88、K99、F41および987P(E. coli K88, K99, F41 and 987P)、C型ウェルシュ菌(Clostridium perfringens type c)、サルモネラ・コレラスイス(Salmonella choleraesuis)、パスツレラ・マルトシダ(Pasteurella multocida)、気管支敗血症菌(Bordetella bronchiseptica)、レプトスピラ・ブラティスラヴァ(Leptospira bratislava)、イヌ型レプトスピラ症(Leptospira canicola)、レプトスピラ・グリッポチフォーサ(Leptospira grippotyphosa)、レプトスピラ・ハルジョ(Leptospira hardjo)、レプトスピラ・プロモナ(Leptospira promona)、レプトスピラ・イクテロ(Leptospira ictero)、ブタ・インフルエンザウイルス(Porcine Influenza virus)、サーコウイルス(Circovirus)、PRRSウイルス(PRRS virus)、ブタ痘(Swine pox)、ロタウイルス(Rotavirus)、ブタ呼吸器コロナウイルス(Porcine Respiratory Coronavirus)、パルボウイルス(Parvo virus)、オーエスキー病(Pseudorabies)、伝染性胃腸炎の病原体(transmissible gastroenteritis agent)。
ウマ−腺疫菌(Streptococcus equi)、破傷風菌(Clostridium tetani)、ウマ・インフルエンザウイルスA1およびA2株(Equine Influenza Virus A1 and A2 strains)、ウマ・リノニューモニド1型、1b型および4型(Equine Rhinopneumonids type 1, 1b and 4)、東部ウマ脳髄炎(Eastern Equine Encephalomyelitis)、西部ウマ脳脊髄炎(Western Equine Encephalomyelitis)、ベネズエラウマ脳脊髄炎(Venezuelan Equine Encephalomyelitis)、ウマ・ロタウイルス(Equine Rotavirus)、
ウシ−大腸菌O157:H7(E. coli 0157 : H7)、パスツレラ・マルトシダ(Pasteurella multocida)、パスツレラ・ヘモリティカ(Pasteurella haemolytica)、イヌ型レプトスピラ症(Leptospira canicola)、レプトスピラ・グリッポチフォーサ(Leptospira grippotyphosa)、レプトスピラ・ハルジョ(Leptospira hardjo)、レプトスピラ・プロモナ(Leptospira promona)、レプトスピラ・イクテロ(Leptospira ictero)、C型ウェルシュ菌(Clostridium perfringens type C)、D型ウェルシュ菌(Clostridium perfringens type D)、クロストリジウム・チャウヴォエル(Clostridium chauvoel)、クロストリジウム・ノーヴィ(Clostridium novyi)、悪性水腺菌(Clostridium septicum)、破傷風菌(Clostridium tetani)、クロストリジウム・ヘモリティクム(Clostridium haemolyticum)、クロストリジウム・ソデリイ(Clostridium sodellii)、サルモネラ・ダブリンおよびネズミチフス菌(Salmonella dublin and typhimurium)、ウシ・ロタウイルス(Bovine Rotavirus)、ウシ・コロナウイルス(Bovine coronavirus)、ウシ伝染性鼻気管炎(Bovine rhinotracheitis)、ウシ下痢症ウイルス(Bovine diarrhea virus)、パラインフルエンザ−3(Parainfluenza−3)、呼吸器合胞体ウイルス(Respiratory syncytial virus)。
家禽−ネズミチフス菌(Salmonella typhimurium)、セプリナ・ピロシコリ(Sepullina pilosicoli)、マレック病ウイルス(Marek’s disease virus)、伝染性ファブリーキウス嚢病(Infectious bursal disease)、伝染性気管支炎(Infectious bronchitis)、ニューカッスル病ウイルス(Newcastle disease virus)、レオウイルス(Reo virus)、七面鳥鼻気管炎(Turkey rhinotracheitis)、コウイディオシス(Couidiosis)。
イヌ−イヌ型レプトスピラ症(Leptospira canicola)、レプトスピラ・グリッポチフォーサ(Leptospira grippotyphosa)、レプトスピラ・ハルジョ(Leptospira hardjo)、レプトスピラ・プロモナ(Leptospira promona)、レプトスピラ・イクテロ(Leptospira ictero)、イヌ・ライム病ボレリア(Canine Borrelia burgdorferi)、イヌ・エールリヒア・カニス(Canine Ehrlichia canis)、イヌ気管支敗血症菌(Canine Bordetella bronchiseptica)、イヌのランブル鞭毛虫(Canine Giardia lamblia)、イヌ・ジステンパー(Canine distemper)、イヌ・アデノウイルス(Canine Adenovirus)、イヌ・コロナウイルス(Canine Coronavirus)、イヌ・パラインフルエンザ(Canine Parainfluenza)、イヌ・パルボウイルス(Canine Parvovirus)、イヌ狂犬病(Canine Rabies)。
ネコ−ネコのオウム病クラミジア(Feline Chlamydia psittaci)、ネコ免疫不全ウイルス(Feline immunodeficiency virus)、ネコ伝染性腹膜炎ウイルス(Feline infectious peritonitis virus)、ネコ白血病ウイルス(Feline leukemia virus)、ネコ鼻気管炎(Feline rhinotrachelitis)、ネコ汎白血球減少症(Feline Panleukopenia)、ネコ狂犬病(Feline rabies)。
【0039】
多くの場合、本発明の経口投与されるワクチンに処方するための細菌およびウイルス抗原の調製および製造は、動物たちが好まない口当たりの悪い風味を有する抗原をもたらす。かくして、飲料水またはシロップでワクチンを経口投与する場合、動物たちはワクチン製剤をそれほど飲まないか、あるいは不快な風味ゆえにシロップを拒絶して吐き出す。本発明のワクチン製剤に口当たりの良い香味剤を混合することは、経口投与されるワクチンの摂取を促進し増大させる。かかる口当たりの良い香味剤は、利用される香味剤により規定される濃度で混合される。好ましい濃度としては、少なくとも約0.01%〜1.0%またはそれ以上が挙げられる。
【0040】
液状の香味剤は、滴下器または他の手段によりワクチン製剤に加えればよい。香味剤が粉末状であれば、それらは再水和してワクチン製剤に混合すればよい。
【0041】
本発明の経口ワクチンをブタまたは家禽に投与する場合、投与の好ましい方法は、共に飼育されている動物の大群への集団投与によるものである。ワクチンは、連続的な供給または滴下により動物たちに提供される飲料水中に処方される。次いで、動物たちは飲料水の所へ行き、水中に含有されるワクチンを飲むことにより、ワクチンを自己投与する。連続的な供給または滴下装置の一例は、ドサトロン(DosatronTM)(ドサトロン・インターナショナル・インク(Dosatron International Inc.)、フロリダ州クリアウォーター)と呼ばれる自動水配分装置である。ある好ましい具体例では、水配分装置は水溶性ワクチン/香味剤を水滴下供給器に少量ずつ連続的に供給する。次いで、水滴下供給器は水を動物たちに飼育設備内での集団投与により、例えば、乳頭突起により滴下することにより、供給する。
【0042】
本発明の経口ワクチンを納屋、畜舎または囲いの中で恒久的に飼育され個別に維持されているウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギまたは他の家畜に投与する場合、投与の好ましい方法は飲料水の入ったバケツまたはかいば桶での投与によるものである。
【0043】
本発明の経口ワクチンを動物またはネコもしくはイヌなどの家庭で飼育されているペットに単独で投与する場合、ワクチンは飲料水またはより好ましくはシロップで投与すればよい。かかるシロップは、好ましくはシリンジなどの装置により口に投与される。かかる投与は、最も好ましくは咽喉の背側におけるものである。経口ワクチンは、当該分野で公知の方法に従ってシロップに製剤化すればよい。シロップを製剤化する方法の非限定的な例は、以下の参考文献に見出すことができる:
【0044】
”Preparation of high conversion syrups by using thermostable amylases from thermoanaerobes”, Saha, B. C.; Zeikus, J. G., Enzyme And MicrobialTechnology, Vol. 12, No. 3, p. 229−231 (1990);
”Problem of The Mass−Volume Preparation of Medicinal And Table Syrups”, Bondarenko, A. I., Farmatsiya (Moscow), Vol. 33, No. 6, p. 70−71 (1984);
”Pharmaceutical development of a new syrup formulation versus cough: From test−size batch to pilot−size batch.”, Renaudeau, P.; Clair, P..; Caire−Maurisier, F., Travaux Scientifiques des Chercheurs du Service de Sante des Armees, Vol. 0., No. 20. (1999), pp. 113−114;
”Formulation and evaluation of sustained−release dextromethorphan resinate syrup”, EI−Samaligy, M. S.; Mahmoud, H. A.; Omar, I. M., Egyptian Journal of Pharmaceutical Sciences, Vol. 37, No. 1−6 (1996), pp. 509−519;
”Pharmacokinetics, efficacy, tolerance of a new formulation of quinine (syrup) in uncomplicated malaria in children.”, Rey, E.; Pariente−Khayat, A.; D’Athis, P.; Tetanye, E.; Varlan, M.; Olive, G.; Pons, G., Methods and Findings in Experimental and Clinical Pharmacology, Vol. 18, No. Suppl. B (1996), pp. 125;
”Therapeutic bioequivalence between drop and syrup formulations of a (dextromethorphan−guaifenesin−menglithate)−based cough suppressant.”, Franchi, F., Rivista di Patologia e Clinica, Vol. 48, No. 3 (1993), pp. 149−166;
”Continuous preparation of fructose syrups from Jerusalem artichoke tuber using immobilized intracellular inulinase from Kluyveromyces sp. Y−85”, Wei, Wenling; Le Huiying, Wan Wuguang; Wang, Shiyuan, Process Biochem. (Oxford), Vol. 34, No. 6,7 (1999), pp. 643−646;
”Syrups for preparation of impact−modified polymers with large particle size”, Doyle, Thomas R., 1999年10月26日, 米国特許第5,973,079号;
”Enzymatic preparation of glucose syrup from starch”, Norman, Barrie Edmund; Hendriksen, Hanne Vang, 1999年9月16日, 国際公開第WO 99/46399号; ”Acrylate syrup composition with good weather resistance”, Makino, Takayuki; Takemoto, Toshio; Yanagase, Akira, 1999年8月3日, 日本国特許第99209431号(日本国特許出願第1998−24041−A2号);
”Microelement syrup and method of its preparation”, Sviatko, Peter; Boda, Koloman, 1998年7月8日, スロバキア特許第279,128号;
”Monitoring beet sugar evaporator syrup invert and sucrose composition by ion chromatography”, Vercellotti, John R.; Desimone, Frank; Clarke, Margaret A., Proc. Sugar Process. Res. Conf. (1998), pp. 442−448;
”Preparation of powders from trehalose syrups”, Totsuka, Atsushi; Yamamoto, Takeshi; Umino, Takehiro, 1999年5月25日, 日本国特許第99140094号(日本国特許出願第1997−315993/A2号、1997年10月31日出願);
”Human IGF−I syrup composition and its use”, Shirley, Bret A.; Hora, Maninder S., 1999年5月20日, 国際公開第WO 99/24062号;
”The effect of carbohydrate composition of starch syrups on the quality and the stability of foam products”, Nebesny, Ewa; Pierzgalski, Tadeusz; Rosicka, Justyna, Zesz. Nauk.−Politech. Lodz., Chem. Spozyw. Biotechnol., Vol. 58 (1998), pp. 69−94;
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”Properties and composition of concentrates and syrup obtained by microfiltration of saccharified corn starch hydrolyzate”, Singh, N.; Cheryan, M., J. Cereal Sci., Vol. 27, No. 3 (1998), pp. 315−320;
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”Syrup composition”, Kawasaki, Yoshihiko; Suzuki, Yukio, 欧州特許第441,307−B1号;
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”Double−blind, placebo−controlled, pharmacokinetic and−dynamic studies with 2 new formulations of piracetam (infusion and syrup) under hypoxia in man”, Saletu, B.; Hitzenberger, G.; Grunberger, J.; Anderer, P.; Rameis, H. et al., International Journal of Clinical Pharmacology and Therapeutics, Vol. 33, May 1995, pp. 249−262;
”Bioavailability of syrup and tablet formulations of cefetamet pivoxil”, Ducharme, M. P.; Edwards, D. J.; McNamara, P. J.; Stoeckel, K., Antimicrobial Agents and Chemotherapy, Vol. 37, Dec. 1993, pp. 2706−2709;
”Comparison of sprinkle versus syrup formulations of valproate for bioavailability, tolerance, and preference”, Cloyd, J. C.; Kriel, R. L.; Jones−Saete, C. M.; Ong, B. Y.; Remmel, R. P. et al., Journal of Pediatrics, Vol. 120, Apr. 1992, pp. 634−638;
”Preparation of syrups rich in fructose from tupinambo”, Magro, J. Regalo Da; Fonseca, M. M., Revista Portuguesa de Farmacia (Portugal), Vol. 38, Apr.−Jun. 1988, pp. 27−32;
”The clinical study of cefpodoxime proxetil dry syrup preparation in the pediatric field”, Kasagi, T.; Tanimoto, K.; Ogihara, Y.; Hayashibara, H.; Okuda, H.; Shiraki, K., Jpn J Antibiot, Vol. 47, No. 9, Sept. 1994, pp. 1202−9;および
”Acetaminophen or phenobarbital syrup composition”, Kawasaki, Yoshihiko; Suzuki, Yukio, 米国特許第5,154,926号。
【0045】
調製されるワクチン原液の量は、各々の動物がワクチン接種の期間に飲む水の量に基づいている。好ましいワクチン接種期間は、抗原に依存して、飲料水で投与するための0.5〜10時間である。各々の動物が飲む水の量は、ワクチン接種されるべき動物の平均体重に従って推定される。自動水配分装置を用いる場合、好ましい方法は以下のとおりである。ワクチン原液を接続ホースにより自動水配分装置に加える。自動水配分装置は水源に接続する。水配分装置は、パイプライン中の流水と共にワクチンを吸い上げ、飲料水が滴下する乳頭突起に送り出す。
【0046】
本発明の経口投与されるワクチンを処方するためには、動物に投与すべき(体重に基づく)水の量をまず求める。ワクチン接種すべき動物の全体重は、ワクチン接種すべき動物の全数に動物の平均体重を掛けることにより計算する。動物の体重に必要とされる水の量を求めて、ワクチン製剤を必要な水およびワクチン製剤を投与すべき時間の長さに基づいて計算する。ブタに対する本発明のワクチンの処方および投与に用いるべき計算方法のタイプの1つの非限定的な例は、実施例1および表2に見出すことができる。
【0047】
本発明の動物たちに投与すべき水の平均量は当業者が求めることができる。投与される水の平均量の非限定的な例は、1)家禽では、1000羽あたり約2.5〜5ガロン;2)放牧牛は、冬には最低2.5ガロン(9.5L)の水/頭/日、夏には12ガロン(45L)/頭/日までを消費する;3)種牛、当歳牛および二歳齢の子牛は、一日に約10ガロン(38L)の水を消費する;4)仕上げの子牛は毎日6〜8ガロン(23〜30L)の水を飲む;ならびに5)イヌおよびネコなどの小動物は1日あたり約250〜1500mLの水を必要とする。
【0048】
飲料水で本発明のワクチンを投与する前に、飲料水の摂取を促進するように、ワクチン接種すべき動物からすべての飲料水を除去することが好ましい。飲料水でワクチンを投与する前に、飲料水を一晩除去することが好ましい。
【0049】
本発明の経口ワクチンは、動物に投与して一回量または二回量で免疫化すればよい。本発明の好ましい方法は二回量のワクチンの投与である。
【0050】
以下の実施例は、本発明の非限定的な例示として意図される。
実施例1
風味付けした飲料水によるブタへの経口ワクチンの集団投与
合計30頭の6週齢のブタを用いて、免疫原性に関する研究を行った。30頭のブタのうち、20頭はワクチン接種動物であり、10頭はワクチン接種をしない対照とした。20頭のワクチン接種するブタすべてに、自動水分配装置(ドサトロン(Dosatron))を用いて、飲料水により、ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)ワクチン(無毒性の生きた培養物)を集団ワクチン接種した。第2回目のワクチン接種は、最初のものと同じ適用方法を用いることにより、第1回目のワクチン接種の2週間後に与えた。ワクチン接種したブタすべてを各々のワクチン接種の8日後に丹毒に関連する臨床的徴候について観察して、ワクチンの安全性を裏付けた。第2回目のワクチン接種の21日後に、20頭のワクチン接種動物および10頭の非ワクチン接種対照すべてに、ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)の毒性株を筋肉内に攻撃誘発した。攻撃誘発したブタすべてを攻撃誘発の7日間にわたって、9CFR113.67に従って、体温および丹毒に関連する臨床的徴候について観察した。ワクチン接種したブタは、各々のワクチン接種後に、丹毒の臨床的徴候を示さなかった。攻撃誘発後、ワクチン接種していない対照ブタの100パーセント(100%)は、丹毒の重篤な臨床的徴候、例えば、高い体温、関節炎、食欲不振、うつ、嗜眠、全身の発赤斑(菱形皮膚病変)および観察期間内の突然死を示した。対照ブタの70パーセント(70%)は、攻撃誘発の4〜6日後までに死亡した。攻撃誘発後の対照ブタからまたは検死において採取した試料のすべてからブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)が単離された。対照的に、ワクチン接種したブタの100%は丹毒の臨床的徴候を示さなかった。この研究の結果は、ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)ワクチンに関する9CFR113.67に述べられている要件を十分に満足している。この研究から採取されたデータは、飲料水により投与された集団ワクチン接種用のブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)ワクチン(無毒性の生きた培養物)が安全であり、ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)により引き起こされる疾患からブタを投与量あたり約6.06×107CFUの最低レベルで保護するのに有効であることを示した。
【0051】
試験動物
種: ブタ
頭数: 30
年齢: 6週齢
性別: 雌雄
品種: 雑種
識別: 耳標
起源: FDAH SPF群由来
【0052】
動物の飼育および世話
すべてのブタは、施設の標準である21日齢で離乳されるまで雌ブタに養わせた。離乳したブタには、水および餌を自由に与えた。ブタは、現場監督により適当であると思われる、抗生物質を含まないアーリー・スタート・フィード(Early Start Feed)(スーパースィートブランド(Supersweet Brand))から始めて、スタート・アミノ(Start Amino)に変更した。ワクチン接種動物および対照は、ワクチン接種後、攻撃誘発まで、2つの別々の部屋で飼育した。ワクチンの投与については、20頭のワクチン接種したブタを囲いあたり10頭ずつ2つの囲いに入れた。各々の囲いには、水のホースに接続した水の出る乳頭突起を設けた。両方の乳頭突起への水は、同じ自動水配分装置(ドサトロン(Dosatron))で送った。攻撃誘発の2日前に、ワクチン接種したブタおよびワクチン接種していない対照を1つの部屋に混合し、すべてのブタをブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)の毒性株で攻撃誘発した。攻撃誘発したブタは、すべて観察期間の最後まで、この部屋で維持した。
【0053】
ワクチンの組成
この研究に用いた凍結乾燥したブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)は最高の継代レベル(すなわち、原種+5)で製造した。抗原の原種は5回培養物である。各々の継代は、連続的に、MS+1、MS+2、MS+3、MS+4およびMS+5と呼ぶ。
【0054】
実験計画
マイクロソフト・エクセル(Microsoft Excel)の乱数発生プログラムを用いて、ブタを無作為にワクチン接種動物群および対照群に指定した。第1回目のワクチン接種のとき、6週齢のワクチン接種動物が20頭、非ワクチン接種対照が10頭であった(付録2)。すべてのワクチン接種動物には、投与を2週間あけて2回のワクチン接種を行った。ワクチン接種動物および非ワクチン接種対照の両方には、第2回目のワクチン接種の21日後(21DPV2)に攻撃誘発を行った。両方のワクチン接種については、ワクチンは、自動水分配装置(ドサトロン(Dosatron))を用いて、飲料水により送達した。将来の可能な血清学的分析のために、ワクチン接種の日および攻撃誘発の日にワクチン接種動物および対照の両方からの血清試料を採取した。攻撃誘発の7日後(7DPC)に、生存しているブタすべてを安楽死させた。ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)を単離するために、攻撃誘発後の対照ブタからまたは検死において血液試料および臓器を採取した。また、ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)を単離するために、安楽死させたワクチン接種動物から血液試料を採取した。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】
ワクチンの調製
調製したワクチン原液の量は、各々のブタが6時間のワクチン接種期間の間に飲む水の量に基づいていた。各々のブタが飲む水およびワクチン有機体の量は、ワクチン接種すべき20頭のブタの平均体重に従って推定した(付録3)。簡単には、凍結乾燥したワクチンを風味付けした(0.5%ギバウダン・ラウアー(Givaudan Roure)、連続番号C−321110)希釈剤に再懸濁した。再水和したワクチンは、無脂肪粉乳を含有する5リットルのミルク溶液に加え、よく混合した。さらに、ワクチン原液は、水を用いて、7リットルに希釈した後、さらに混合するために、容器を回転プレート上に置いた。次いで、この原液を接続ホースにより自動水配分装置に接続した。接続ホースは水源に接続した。
【0058】
付録3:ワクチン接種期間の間に消費されるワクチンの推定量の計算
第1回目のワクチン接種
1.ワクチン接種動物の平均体重は18.3ポンドであった。
2.18.3ポンド/100ポンド×946mL=173mL。この計算は、100ポンドのブタが24時間で1ガロン(3785.4mL)の水を飲み、それゆえ、100ポンドのブタは6時間のワクチン接種期間の間に946mLの水を飲むという仮定に基づいていた。
3.各々のワクチンボトルには、4.12×1010CFU(2.06×109CFU/mL×20mL)が含まれていた。
4.乳頭突起からの投与量あたりの目標CFUは、原液容器から乳頭突起に失われる分を除いて、1×108CFUであった。
5.各々のブタが173mL中の1×108CFUを得るために、乳頭突起からのワクチン有機体の濃度は、5.8×105CFU/mL(1×108CFU/173mL)でなければならなかった。
6.乳頭突起から5.8×105CFU/mLを得るためには、ワクチン原液の濃度は、7.42×107CFU/mL(5.8×105CFU/mL×128*=7.42×107CFU/mL)でなければならなかった。
7.6時間のワクチン接種期間の間に乳頭突起からワクチンが連続して流れ出るようにするためには、7リットルの原液が必要であった。原液中の全CFUは、7.42×107CFU/mL×7000mL=5.19×1011CFUであった。
8.ボトル13本の凍結乾燥したワクチンを希釈剤で再水和した。ボトル12.6本(5.19×1011CFU/4.12×1010CFU/ボトル=ボトル12.6本)に相当する量の再水和したワクチンを無脂肪乳および水と混合して、原液を製造した。
【0059】
第2回目のワクチン接種
1.ワクチン接種動物の平均体重は35.5ポンドであった。
2.35.5ポンド/100ポンド×946mL=336mL。この計算は、100ポンドのブタが24時間で1ガロン(3785.4mL)の水を飲み、それゆえ、100ポンドのブタは6時間のワクチン接種期間の間に946mLの水を飲むという仮定に基づいていた。
3.各々のワクチンボトルには、4.12×1010CFU(2.06×109CFU/mL×20mL)が含まれていた。
4.乳頭突起からの投与量あたりの目標CFUは、原液容器から乳頭突起に失われる分を除いて、1×108CFUであった。
5.各々のブタが336mL中の1×108CFUを得るために、乳頭突起からのワクチン有機体の濃度は、2.98×105CFU/mL(1×108CFU/336mL)でなければならなかった。
6.乳頭突起から2.98×105CFU/mLを得るためには、ワクチン原液の濃度は、3.81×107CFU/mL(2.98×105CFU/mL×128*=3.81×107CFU/mL)でなければならなかった。
7.6時間のワクチン接種期間の間に乳頭突起からワクチンが連続して流れ出るようにするためには、7リットルの原液が必要であった。原液中の全CFUは、3.81×107CFU/mL×7000mL=2.67×1011CFUであった。
8.ボトル7本の凍結乾燥したワクチンを希釈剤で再水和した。ボトル6.47本(2.67×1011CFU/4.12×1010CFU/ボトル=ボトル6.47本)に相当する量の再水和したワクチンを無脂肪乳および水と混合して、原液を製造した。
*配分装置は送達比1:128に調節した。
【0060】
水システムの調製、経口投与されるワクチンおよびワクチン接種法
各々のワクチン接種されるブタの体重をワクチン接種の前日に測定し(付録2)、ワクチン接種期間の間に用いるべきワクチン原液の量を計算するのに用いた。飲料水は、ワクチン接種の前に一晩(少なくとも8〜10時間)ブタから取り上げ、ワクチン接種を開始した後、ブタに再び与えた。ワクチン接種期間は、ブタが推定量のワクチンを消費するように、少なくとも6時間続けた。第1回目のワクチン接種のとき、十分なワクチンが6時間の間に乳頭突起から連続して流れ出るように、7リットルの原液ワクチンを上記のように調製した。ドサトロン(Dosatron)を原液容器に接続し、そして、水1ガロンあたり1オンスがワクチン接種されるブタに送達されるように、水配分装置を調節した。自動水配分装置は、2つの水の出る乳頭突起(囲いあたり1つの乳頭突起)を並列に駆動し、ワクチンを2つの乳頭突起に同時に送達した。ワクチン原液は、ワクチン期間の間、混合するために攪拌プレート上に置いた。送達を開始した後、2つの乳頭突起からの試料を1時間毎に採取した。生存細菌数の計数は、5%ヒツジ血液を含むTSAII寒天プレート上で行った。各々の試料につき、5枚のプレートを用いた。第2回目のワクチン接種のとき、ワクチン再水和法、水配分装置のセットアップおよび試料採取は、第1回目のワクチン接種と同じであった。
【0061】
ワクチン接種投与量の計算
飲料水中におけるワクチンの濃度および投与量の決定を付録4に示す。第1回目のワクチン接種における2つの乳頭突起の平均生存数は3.50×105CFU/mLであり、各々のブタが消費する水の推定量は、群の体重および公表されている水消費率に基づいて、約173mLであった。それゆえ、各々のブタに実際に投与される投与量あたりのCFUは、3.50×105CFU/mL×173mL=6.06×107CFUであると計算された。
【0062】
同様に、第2回目のワクチン接種における2つの乳頭突起の平均生存数は1.42×105CFU/mLであり、各々のブタが消費する水の量は約336mLであった。それゆえ、第2回目のワクチン接種の間に各々のブタに実際に投与される投与量あたりのCFUは1.42×105CFU/mL×336mL=4.77×107CFUであると計算された。
【0063】
【表3】
【0064】
原液と乳頭突起試料との間のワクチン有機体の生存数の比較
原液と乳頭突起試料との間のワクチン有機体の生存数を比較した。第1回目および第2回目のワクチン接種における結果をそれぞれ表1および表2に示す。第1回目のワクチン接種では、原液の平均生存数は1.36×108CFU/mLであった。2つの乳頭突起の平均CFU/mLは3.49×105CFU/mLであり、平均の理論的CFU/mL(原液の平均CFU/mL/128)は1.06×106CFU/mLであった。乳頭突起の平均と理論的濃度との差は対数値0.48であった。同様に、第2回目のワクチン接種では、原液の平均生存数は3.51×107CFU/mLであった。2つの乳頭突起の平均CFU/mLは1.42×105CFU/mLであり、平均の理論的CFU/mL(原液の平均CFU/mL/128)は2.74×105CFU/mLであった。乳頭突起の平均と理論的濃度との差は対数値0.29であった。この研究から採取したデータは、乳頭突起の試料と原液との平均送達濃度は予想から大きく離れておらず(すなわち、対数0.5未満)、CFU決定に対して期待される正常な範囲内に属する。
【0065】
【表4】
【0066】
【表5】
【0067】
各々のワクチン接種後の観察
ワクチン接種したブタは、ワクチンの安全性を裏付けるために、各々のワクチン接種後の8日間にわたり丹毒に関連する臨床的徴候について観察した。また、観察期間の間、毎日の直腸温を計った。
【0068】
観察および攻撃誘発の方法
第2回目のワクチン接種の3週間後、ワクチン接種動物群および対照群の両方からのすべてのブタにブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)の毒性株で攻撃誘発した。攻撃誘発用株(E1−6P、IRP EPCシリアル4、USDA、APHIS、CVB−L、9−97攻撃誘発)は、SOP#a11−015−02に記載されているように調製した(ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)血清型1、SPFブタに対する攻撃誘発)。簡単には、培養物をCVB−L(アイオワ州エームズ)から入手し、修正ファイスト(Feist)培地で増殖させた。CFU/mLを求めた後、培養物を凍結保存する。攻撃誘発では、凍結した原液を急速解凍し、各々のブタに1mLの攻撃誘発用培養物を首の領域に筋肉内投与した。攻撃誘発の投与量(5.7×104CFU/mL)は、攻撃誘発の前後にTSAII血液寒天プレート上における攻撃誘発用材料のCFU数により確認した。9CFR113.67に従って、攻撃誘発前の2日間および攻撃誘発後の7日間にすべてのブタを丹毒に関連する臨床的徴候について観察し、直腸温を測定した。
【0069】
攻撃誘発を実施する詳細なプロトコルを以下に示す:
A.材料
1.保護用具(手袋、コートおよび安全メガネ)
2.バイアル1本、ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)株E1−6P IRP ERCシリアル4−9/97、NVSL攻撃誘発用培養物からの第1継代。
3.無菌のトリプティック(Tryptic)大豆ブロス。
4.SPF群からの感染可能なブタ。
5.シリンジ。
6.針。
7.直腸体温計。
8.滅菌したピペット。
9.滅菌した希釈チューブ。
10.血液寒天プレート。
11.滅菌した接種用白金耳。
12.200μlピペッター。
13.滅菌したピペットチップ。
【0070】
B.方法
1.管理人を起こりうる危険から保護するために保護衣類および付属品(手袋、コートおよび安全メガネ)を着用する。ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)は、敗血症、皮膚病変、関節炎および/または死亡を引き起こす公知のヒト病原体である。それは体液および皮膚潰瘍により伝染する。曝露が疑われるときは、直ちに報告する必要がある。
2.攻撃誘発の2日前、1日前および当日に、直腸温(これは各々のブタの基礎体温となる)を計る。これらの温度を記録する。
3.無菌状態で攻撃誘発用材料(ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)株E1−6P IRP ERCシリアル4−9/97)をその投与直前に調製する。攻撃誘発のバイアルを手で擦ることにより急速解凍する。種がアタッチメントII上で解凍する時間を記録する。種のバイアルを軽く振盪し、以下の方法を用いて、それをトリプチカーゼ(Trypticase)大豆ブロス(TSB)に最終濃度6.5×104CFU/mlで希釈する(種の濃度は約2.15×107CFU/ml)。無菌状態で攻撃誘発用の種材料0.5mlを無菌TSB4.5mlに加える(チューブ1−2.15×106CFU/ml)。チューブ1を室温で15分間保持した後、チューブ1を十分に混合し、無菌状態でチューブ1の3.0mlを無菌TSB7.0mlに加える(チューブ2−6.5×105CFU/ml)。チューブ2を十分に混合し、無菌状態でTSB中におけるチューブ2の1:10希釈液を調製する(チューブ3−2−6.5×104CFU/ml)。適当数のブタを攻撃誘発するために、この希釈液を十分に調製する。(すなわち、6.5×104CFU/mlの攻撃誘発用材料の1.0ml投与で25頭のブタを攻撃誘発する必要があれば、6.5×104CFU/mlの攻撃誘発用材料を少なくとも30ml調製する。これを行うためには、無菌状態でチューブ2の3.0mlを無菌TSB27.0mlに加える。)すべての攻撃誘発用材料および希釈液チューブを攻撃誘発のときまで氷上に保持する。
4.攻撃誘発用材料の濃度を決定する。チューブ3を十分に混合し、無菌状態でチューブ3の0.5mlを無菌TSB4.5mlに加える(チューブ4−6.5×103CFU/ml)。チューブ4を十分に混合し、無菌状態でチューブ4の0.5mlを無菌TSB7.0mlに加える(チューブ5−4.3×102CFU/ml)。
5.3枚のヒツジ血液寒天(SBA)プレートに「チューブ5−前攻撃誘発用ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)」、日付および頭文字のラベルを貼る。チューブ5を十分に混合し、無菌状態でチューブ5から3つの異なる0.1mlアリコットを取り出し、それを3枚のSBAプレート上に載せる。滅菌した接種用白金耳を用いて、試料を端に近づきすぎないようにしてSBAプレートの表面上に広げる。これらのプレートを37℃で20〜48時間インキュベートする。前攻撃誘発用CFUを培養した時間を記録する。すべての希釈チューブを氷上に置く。
6.すべてのブタを、工程IV.B.3で調製したチューブ3(6.5×104CFU/ml)の攻撃誘発用材料1.0ml、IM、で、首の筋肉に攻撃誘発する。ブタのどちら側の首に攻撃誘発をしたかを記録する。攻撃誘発期間の間、すべての攻撃誘発用材料を氷上で保持する。
7.ブタが攻撃誘発された後、チューブ5の内容物を十分に混合する。3枚のSBAプレートに「チューブ5−後攻撃誘発用丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)」および日付のラベルを貼る。無菌状態でチューブ5から3つの異なる0.1mlアリコットを取り出し、それを3枚のヒツジ血液寒天プレート上に載せる。滅菌した接種用白金耳を用いて、試料を端に近づきすぎないようにしてSBAプレートの表面上に広げる。これらのプレートを37℃で20〜48時間インキュベートする。後攻撃誘発用CFUを培養した時間を記録し、攻撃誘発用材料が解凍した時間から後攻撃誘発用CFUが行われるまでにかかった時間を計算する。
8.各々のブタの体温を7日間連続して計り、記録する。各々のブタを丹毒の臨床的徴候(食欲不振、硬直および/または関節の関与を伴ったうつ;転移性皮膚病変を伴ったまたは伴わない瀕死)について調べて観察結果を記録する。また、注射部位の反応、全身の皮膚発赤斑、食欲不振またはチアノーゼを調べて記録する。
9.獣医師は検死を行い、丹毒の臨床的徴候を示さないが研究の間に死亡する各々のブタの死亡原因を決定すべきである。
10.残りの攻撃誘発用材料を焼却または高圧蒸気殺菌法により廃棄する。
11.2通りのプレート上のコロニーの数を数えて平均し、記録する。
【0071】
C.計算/説明
1.対照ブタは、臨床的徴候があり、2日間続けて(前攻撃誘発の日を除く)体温が105.6°Fであれば、丹毒に関して陽性であると考えられる。(9CFR§113.67を参照)。陽性であると考えるべき基準を満足するブタは、現場監督または所属獣医師の考え次第で、ペニシリンで治療して苦痛および激痛を軽減すればよい。
2.対照ブタの少なくとも80%は、有効であるべき攻撃誘発の観察期間の間に丹毒の正の徴候示さなければならない。(9CFR§113.67を参照)。
3.数えたコロニーの平均数に培養した最終希釈液の倍率を掛ける。前攻撃誘発用および後攻撃誘発用CFUの結果の濃度を平均する。攻撃誘発用材料の平均濃度は、有効な攻撃誘発の場合、5×104〜9×104CFU/mlであるべきである。
【0072】
第1回目のワクチン接種後の臨床的徴候および体温
ワクチン接種したすべてのブタは、第1回目のワクチン接種の8日後まで観察され、いずれのブタも丹毒に関連する臨床的徴候を示さなかった。それぞれ4DPV1および5DPV1に体温が1日だけ104.6°Fであった2頭のブタを除いて、たいていのブタは、ワクチン接種後の観察期間の間、正常な体温であった。上記の2頭のブタには、臨床的徴候は観察されなかった。ワクチン接種したブタの一部は、観察期間の間、基礎体温より1°F高い体温を示したが、これは取扱いの間にブタを興奮させたことから生じたと思われる。同様に、数頭のワクチン接種していない対照(例えば、ブタ)も、臨床的徴候を示すことなく、1または2日間体温が高かった。
【0073】
第2回目のワクチン接種後の臨床的徴候および体温
ワクチン接種したブタは、いずれも第2回目のワクチン接種の8日間を通じて丹毒に関連する臨床的徴候を示さなかった。それぞれ6DPV2に体温が1日だけ104.2°Fであった1頭のブタならびに5および6DPV2に体温が1日だけ104.1°Fであった別のブタ除いて、すべてのブタは、観察期間の間、正常な体温であった。これらのブタの両方は、観察期間の間、臨床的徴候を示さなかった。同様に、1頭の対照ブタは、臨床的徴候を示すことなく、7DPV2に1日だけ体温104.3°Fを示した。これらの1日だけ高い体温は、おそらく取扱いの間にブタを興奮させたことから生じたと思われる。各々のワクチン接種後の臨床的観察および体温の両方から採取されたデータは、このワクチン株がブタに対して安全であり、ワクチン接種後に丹毒に関連する臨床的徴候を引き起こさないことを示す。
【0074】
攻撃誘発後の臨床的観察
第2回目のワクチン接種の21日後に、20頭のワクチン接種動物および10頭の対照を、ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)の毒性株で攻撃誘発した。すべてのブタを丹毒に関連する臨床的徴候について観察し、直腸温を攻撃誘発の前に2日間および攻撃誘発の後に7日間測定した。
【0075】
攻撃誘発後の対照ブタの臨床的徴候
ワクチン接種していないすべての対照(100%)は、丹毒に関連する重篤な臨床的徴候、例えば、関節炎、全身の発赤斑(菱形皮膚病変)、嗜眠、食欲不振、うつおよび突然死を示した。攻撃誘発の4日後に、4頭の対照ブタ、すなわちO404、O417、O412およびO432が死亡した。ブタO406およびR73は5DPCに死亡しているのが見出され、ブタO403は6DPCに死亡した。攻撃誘発の7日後に、対照ブタの10頭のうち7頭(70%)が死亡した。ブタO403は、死亡前5DPCに体温が105.7°Fであった。ブタO404およびO406は、死亡前にそれぞれ体温が103.1°Fおよび102.4°Fであった。ブタO417、O421、O432およびR73は、死亡前にそれぞれ体温が105.2°F、104.9°F、99.5°Fおよび105.6°Fであった。3頭の対照ブタ、すなわちO411、O426およびO429は、重篤な臨床的徴候を有しながら、攻撃誘発を生き延びた。
【0076】
攻撃誘発後のワクチン接種したブタの臨床的症候
ワクチン接種動物の100パーセント(20頭のうち20頭)は、観察期間の間、丹毒に関連する典型的な臨床的徴候を示さなかった。ブタO409は、2DPCに注射部位の発赤を示した。ワクチン接種をしたブタは、いずれも攻撃誘発後の観察期間の間に、104.0°Fより高い体温を示さなかった。ワクチン接種したブタから採取したデータは、ワクチン接種動物の100%がブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)の攻撃誘発から保護されることを示した。これらの結果は、ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)からブタを保護するのに有効なワクチンであると認定する9CFRの要件を十分に満足する。
【0077】
攻撃誘発後のブタからのブタ丹毒菌 (Erysipelothrix rhusiopathiae) の単離
ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)の単離は、攻撃誘発後または検死時の対照ブタから採取した血液、脾臓、肝臓および腸間膜リンパ節から行った。観察されるように、ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)は、対照ブタO403、O406、O411、O426、O429およびR73から採取した試料から単離した。ブタO404、O417、O421およびO432は、4DPCに死亡していることが見出され、そのときには試料は採取しなかった。また、血液試料を7DPCにワクチン接種したブタから採取したが、ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)はワクチン接種したブタから単離されなかった。対照ブタからのブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)単離の結果は、有効なブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)攻撃誘発に対する9CFR要件を満足している。
【0078】
結論
この研究からのデータは、この場合は、本発明の方法に従って、自動水配分装置を用いて、飲料水により約6.06×107CFU/投与の割合で集団投与されたブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)ワクチン、すなわち無毒性の生きた培養物を含有する本発明の風味付けしたワクチン製剤が安全であり、ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)の感染により引き起こされる疾患からブタを保護するのに有効であることを示している。この研究からの結果は、9CFR113.67に述べられている要件を十分に満足し、ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)ワクチン、すなわち無毒性の生きた培養物が使用許可を受けるのにふさわしいことを認定している。
【0079】
実施例2
風味付けされていないものと比較した経口投与される風味付けされたワクチン
本発明の風味付けされた経口投与されるワクチンが風味付けされていないものと比べて感染に対してより高い保護を提供したことを示すために、凍結乾燥したブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)を抗原とするイチゴ風味のワクチン製剤、凍結乾燥したブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)を抗原とする風味付けしていないワクチン製剤、および香味剤も抗原も添加しない対照製剤を利用して、実施例1に記載したものに類似したワクチン接種プロトコルを行った。すべてのワクチンおよび対照製剤は、実施例1に記載したように調製した。攻撃誘発の実験は、実施例1に記載したように行った。
実験およびデータを以下の表に記載する:
【0080】
【表6】
【0081】
【表7】
【0082】
【表8】
【0083】
実施例3
抗原が風味付けしていないワクチン製剤で活性であることを示すために、風味付けせずに製剤化されたワクチンの単回投与をブタにシリンジで投与した。これらのデータを以下の表7に与えるが、これらのデータは抗原が活性であり、香味剤が飲料水中における風味付けされた経口投与されるワクチンのブタによるより高い摂取を与えることを示している。
【0084】
【表9】
【0085】
参考文献
M. L. Augenstein, L. J. Johnston, G. C. Shurson, J. D. Hawton and J. E. Pettigrew. Formulating Farm−Specific Swine Diets; University of Minnesota Extension Service. 1994.
Claims (26)
- 動物の疾患に対する保護を提供する方法であって、
(a)水溶性の口当たりの良い香味剤を、経口投与されるワクチン投与用の水溶性媒体と混合し;
(b)さらに工程(a)の混合物と、経口投与されるワクチンの有効成分としての細菌およびウイルスからなる群から選択される抗原を混合し;
(c)工程(b)の経口投与されるワクチンを動物に投与して、該抗原による感染に関連する疾患に対する保護を提供すること;
からなる方法。 - 抗原が、ブタ、家禽、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ネコおよびイヌからなる群から選択される動物において疾患を引き起こし得る、請求項1記載の方法。
- 抗原が、ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)、アクチノバチルス・プルロニューモニエ(Actinobacillus pleuroneumoniae)、マイコプラズマ・ハイオニューモニエ(Mycoplasma hyopneumoniae)、大腸菌K88、K99、F41および987P(E. coli K88, K99, F41 and 987P)、C型ウェルシュ菌(Clostridium perfringens type c)、サルモネラ・コレラスイス(Salmonella choleraesuis)、パスツレラ・マルトシダ(Pasteurella multocida)、気管支敗血症菌(Bordetella bronchiseptica)、レプトスピラ・ブラティスラヴァ(Leptospira bratislava)、イヌ型レプトスピラ症(Leptospira canicola)、レプトスピラ・グリッポチフォーサ(Leptospira grippotyphosa)、レプトスピラ・ハルジョ(Leptospira hardjo)、レプトスピラ・プロモナ(Leptospira promona)、レプトスピラ・イクテロ(Leptospira ictero)、ブタ・インフルエンザウイルス(Porcine Influenza virus)、サーコウイルス(Circovirus)、PRRSウイルス(PRRS virus)、ブタ痘(Swine pox)、ロタウイルス(Rotavirus)、ブタ呼吸器コロナウイルス(Porcine Respiratory Coronavirus)、パルボウイルス(Parvo virus)、オーエスキー病(Pseudorabies)、伝染性胃腸炎の病原体(transmissible gastroenteritis agent)、腺疫菌(Streptococcus equi)、破傷風菌(Clostridium tetani)、ウマ・インフルエンザウイルスA1およびA2株(Equine Influenza Virus A1 and A2 strains)、ウマ・リノニューモニド1型、1b型および4型(Equine Rhinopneumonids type 1, 1b and 4)、東部ウマ脳髄炎(Eastern Equine Encephalomyelitis)、西部ウマ脳脊髄炎(Western Equine Encephalomyelitis)、ベネズエラウマ脳脊髄炎(Venezuelan Equine Encephalomyelitis)、ウマ・ロタウイルス(Equine Rotavirus)、大腸菌O157:H7(E. coli 0157 : H7)、パスツレラ・マルトシダ(Pasteurella multocida)、パスツレラ・ヘモリティカ(Pasteurella haemolytica)、D型ウェルシュ菌(Clostridium perfringens type D)、クロストリジウム・チャウヴォエル(Clostridium chauvoel)、クロストリジウム・ノーヴィ(Clostridium novyi)、悪性水腺菌(Clostridium septicum)、クロストリジウム・ヘモリティクム(Clostridium haemolyticum)、クロストリジウム・ソデリイ(Clostridium sodellii)、サルモネラ・ダブリン(Salmonella dublin)、ネズミチフス菌(Salmonella typhimurium)、ウシ・ロタウイルス(Bovine Rotavirus)、ウシ・コロナウイルス(Bovine coronavirus)、ウシ伝染性鼻気管炎(Bovine rhinotracheitis)、ウシ下痢症ウイルス(Bovine diarrhea virus)、パラインフルエンザ−3(Parainfluenza−3)、呼吸器合胞体ウイルス(Respiratory syncytial virus)、セプリナ・ピロシコリ(Sepullina pilosicoli)、マレック病ウイルス(Marek’s disease virus)、伝染性ファブリーキウス嚢病(Infectious bursal disease)、伝染性気管支炎(Infectious bronchitis)、ニューカッスル病ウイルス(Newcastle disease virus)、レオウイルス(Reo virus)、七面鳥鼻気管炎(Turkey rhinotracheitis)、コウイディオシス(Couidiosis)、イヌ・ライム病ボレリア(Canine Borrelia burgdorferi)、イヌ・エールリヒア・カニス(Canine Ehrlichia canis)、イヌ気管支敗血症菌(Canine Bordetella bronchiseptica)、イヌのランブル鞭毛虫(Canine Giardia lamblia)、イヌ・ジステンパー(Canine distemper)、イヌ・アデノウイルス(Canine Adenovirus)、イヌ・コロナウイルス(Canine Coronavirus)、イヌ・パラインフルエンザ(Canine Parainfluenza)、イヌ・パルボウイルス(Canine Parvovirus)、イヌ狂犬病(Canine Rabies)、ネコのオウム病クラミジア(Feline Chlamydia psittaci)、ネコ免疫不全ウイルス(Feline immunodeficiency virus)、ネコ伝染性腹膜炎ウイルス(Feline infectious peritonitis virus)、ネコ白血病ウイルス(Feline leukemia virus)、ネコ鼻気管炎(Feline rhinotrachelitis)、ネコ汎白血球減少症(Feline Panleukopenia)、ネコ狂犬病(Feline rabies)からなる群から選択される、請求項2記載の方法。
- ワクチンが飲料水により投与される、請求項1記載の方法。
- 動物がブタ、家禽、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ネコおよびイヌからなる群から選択される、請求項1記載の方法。
- 動物がブタおよび家禽からなる群から選択される、請求項1記載の方法。
- 経口投与されるワクチンの投与が飲料水による集団投与である、請求項6記載の方法。
- 動物がブタであり、抗原がブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)である、請求項7記載の方法。
- 動物がイヌおよびネコからなる群から選択される、請求項1記載の方法。
- 経口投与されるワクチンの投与がシリンジによる口への投与である、請求項7記載の方法。
- 動物による経口投与されるワクチンの増大した摂取を誘発する方法であって、
(a)水溶性の口当たりの良い香味剤を、経口投与されるワクチン投与用の水溶性媒体と混合し;
(b)さらに工程(a)の混合物と、経口投与されるワクチンの有効成分としての細菌およびウイルスからなる群から選択される抗原と混合し;
(c)工程(b)のワクチン混合物を動物に経口投与し;
(d)経口投与されるワクチンの増大した摂取を香味剤で誘発すること;
からなる方法。 - 抗原が、ブタ、家禽、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ネコおよびイヌからなる群から選択される動物において疾患を引き起こし得る、請求項11記載の方法。
- 抗原が、ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)、アクチノバチルス・プルロニューモニエ(Actinobacillus pleuroneumoniae)、マイコプラズマ・ハイオニューモニエ(Mycoplasma hyopneumoniae)、大腸菌K88、K99、F41および987P(E. coli K88, K99, F41 and 987P)、C型ウェルシュ菌(Clostridium perfringens type c)、サルモネラ・コレラスイス(Salmonella choleraesuis)、パスツレラ・マルトシダ(Pasteurella multocida)、気管支敗血症菌(Bordetella bronchiseptica)、レプトスピラ・ブラティスラヴァ(Leptospira bratislava)、イヌ型レプトスピラ症(Leptospira canicola)、レプトスピラ・グリッポチフォーサ(Leptospira grippotyphosa)、レプトスピラ・ハルジョ(Leptospira hardjo)、レプトスピラ・プロモナ(Leptospira promona)、レプトスピラ・イクテロ(Leptospira ictero)、ブタ・インフルエンザウイルス(Porcine Influenza virus)、サーコウイルス(Circovirus)、PRRSウイルス(PRRS virus)、ブタ痘(Swine pox)、ロタウイルス(Rotavirus)、ブタ呼吸器コロナウイルス(Porcine Respiratory Coronavirus)、パルボウイルス(Parvo virus)、オーエスキー病(Pseudorabies)、伝染性胃腸炎の病原体(transmissible gastroenteritis agent)、腺疫菌(Streptococcus equi)、破傷風菌(Clostridium tetani)、ウマ・インフルエンザウイルスA1およびA2株(Equine Influenza Virus A1 and A2 strains)、ウマ・リノニューモニド1型、1b型および4型(Equine Rhinopneumonids type 1, 1b and 4)、東部ウマ脳髄炎(Eastern Equine Encephalomyelitis)、西部ウマ脳脊髄炎(Western Equine Encephalomyelitis)、ベネズエラウマ脳脊髄炎(Venezuelan Equine Encephalomyelitis)、ウマ・ロタウイルス(Equine Rotavirus)、大腸菌O157:H7(E. coli 0157 : H7)、パスツレラ・マルトシダ(Pasteurella multocida)、パスツレラ・ヘモリティカ(Pasteurella haemolytica)、D型ウェルシュ菌(Clostridium perfringens type D)、クロストリジウム・チャウヴォエル(Clostridium chauvoel)、クロストリジウム・ノーヴィ(Clostridium novyi)、悪性水腺菌(Clostridium septicum)、クロストリジウム・ヘモリティクム(Clostridium haemolyticum)、クロストリジウム・ソデリイ(Clostridium sodellii)、サルモネラ・ダブリン(Salmonella dublin)、ネズミチフス菌(Salmonella typhimurium)、ウシ・ロタウイルス(Bovine Rotavirus)、ウシ・コロナウイルス(Bovine coronavirus)、ウシ伝染性鼻気管炎(Bovine rhinotracheitis)、ウシ下痢症ウイルス(Bovine diarrhea virus)、パラインフルエンザ−3(Parainfluenza−3)、呼吸器合胞体ウイルス(Respiratory syncytial virus)、セプリナ・ピロシコリ(Sepullina pilosicoli)、マレック病ウイルス(Marek’s disease virus)、伝染性ファブリーキウス嚢病(Infectious bursal disease)、伝染性気管支炎(Infectious bronchitis)、ニューカッスル病ウイルス(Newcastle disease virus)、レオウイルス(Reo virus)、七面鳥鼻気管炎(Turkey rhinotracheitis)、コウイディオシス(Couidiosis)、イヌ・ライム病ボレリア(Canine Borrelia burgdorferi)、イヌ・エールリヒア・カニス(Canine Ehrlichia canis)、イヌ気管支敗血症菌(Canine Bordetella bronchiseptica)、イヌのランブル鞭毛虫(Canine Giardia lamblia)、イヌ・ジステンパー(Canine distemper)、イヌ・アデノウイルス(Canine Adenovirus)、イヌ・コロナウイルス(Canine Coronavirus)、イヌ・パラインフルエンザ(Canine Parainfluenza)、イヌ・パルボウイルス(Canine Parvovirus)、イヌ狂犬病(Canine Rabies)、ネコのオウム病クラミジア(Feline Chlamydia psittaci)、ネコ免疫不全ウイルス(Feline immunodeficiency virus)、ネコ伝染性腹膜炎ウイルス(Feline infectious peritonitis virus)、ネコ白血病ウイルス(Feline leukemia virus)、ネコ鼻気管炎(Feline rhinotrachelitis)、ネコ汎白血球減少症(Feline Panleukopenia)、ネコ狂犬病(Feline rabies)からなる群から選択される、請求項12記載の方法。
- ワクチンが飲料水により投与される、請求項11記載の方法。
- 動物がブタ、家禽、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ネコおよびイヌからなる群から選択される、請求項11記載の方法。
- 動物がブタおよび家禽からなる群から選択される、請求項15記載の方法。
- 経口投与されるワクチンの投与が飲料水による集団投与である、請求項16記載の方法。
- 動物がブタであり、抗原がブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)である、請求項17記載の方法。
- 動物がイヌおよびネコからなる群から選択される、請求項11記載の方法。
- 経口投与されるワクチンの投与がシリンジによる口への投与である、請求項19記載の方法。
- 有効成分として、細菌およびウイルスからなる群から選択される抗原と、水溶性の口当たりの良い香味剤および経口投与される動物ワクチン投与用の水溶性媒体とからなる経口投与される動物ワクチン製剤。
- 抗原が、ブタ、家禽、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ネコおよびイヌからなる群から選択される動物において疾患を引き起こし得る、請求項21記載の方法。
- 抗原が、ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)、アクチノバチルス・プルロニューモニエ(Actinobacillus pleuroneumoniae)、マイコプラズマ・ハイオニューモニエ(Mycoplasma hyopneumoniae)、大腸菌K88、K99、F41および987P(E. coli K88, K99, F41 and 987P)、C型ウェルシュ菌(Clostridium perfringens type c)、サルモネラ・コレラスイス(Salmonella choleraesuis)、パスツレラ・マルトシダ(Pasteurella multocida)、気管支敗血症菌(Bordetella bronchiseptica)、レプトスピラ・ブラティスラヴァ(Leptospira bratislava)、イヌ型レプトスピラ症(Leptospira canicola)、レプトスピラ・グリッポチフォーサ(Leptospira grippotyphosa)、レプトスピラ・ハルジョ(Leptospira hardjo)、レプトスピラ・プロモナ(Leptospira promona)、レプトスピラ・イクテロ(Leptospira ictero)、ブタ・インフルエンザウイルス(Porcine Influenza virus)、サーコウイルス(Circovirus)、PRRSウイルス(PRRS virus)、ブタ痘(Swine pox)、ロタウイルス(Rotavirus)、ブタ呼吸器コロナウイルス(Porcine Respiratory Coronavirus)、パルボウイルス(Parvo virus)、オーエスキー病(Pseudorabies)、伝染性胃腸炎の病原体(transmissible gastroenteritis agent)、腺疫菌(Streptococcus equi)、破傷風菌(Clostridium tetani)、ウマ・インフルエンザウイルスA1およびA2株(Equine Influenza Virus A1 and A2 strains)、ウマ・リノニューモニド1型、1b型および4型(Equine Rhinopneumonids type 1, 1b and 4)、東部ウマ脳髄炎(Eastern Equine Encephalomyelitis)、西部ウマ脳脊髄炎(Western Equine Encephalomyelitis)、ベネズエラウマ脳脊髄炎(Venezuelan Equine Encephalomyelitis)、ウマ・ロタウイルス(Equine Rotavirus)、大腸菌O157:H7(E. coli 0157 : H7)、パスツレラ・マルトシダ(Pasteurella multocida)、パスツレラ・ヘモリティカ(Pasteurella haemolytica)、D型ウェルシュ菌(Clostridium perfringens type D)、クロストリジウム・チャウヴォエル(Clostridium chauvoel)、クロストリジウム・ノーヴィ(Clostridium novyi)、悪性水腺菌(Clostridium septicum)、クロストリジウム・ヘモリティクム(Clostridium haemolyticum)、クロストリジウム・ソデリイ(Clostridium sodellii)、サルモネラ・ダブリン(Salmonella dublin)、ネズミチフス菌(Salmonella typhimurium)、ウシ・ロタウイルス(Bovine Rotavirus)、ウシ・コロナウイルス(Bovine coronavirus)、ウシ伝染性鼻気管炎(Bovine rhinotracheitis)、ウシ下痢症ウイルス(Bovine diarrhea virus)、パラインフルエンザ−3(Parainfluenza−3)、呼吸器合胞体ウイルス(Respiratory syncytial virus)、セプリナ・ピロシコリ(Sepullina pilosicoli)、マレック病ウイルス(Marek’s disease virus)、伝染性ファブリーキウス嚢病(Infectious bursal disease)、伝染性気管支炎(Infectious bronchitis)、ニューカッスル病ウイルス(Newcastle disease virus)、レオウイルス(Reo virus)、七面鳥鼻気管炎(Turkey rhinotracheitis)、コウイディオシス(Couidiosis)、イヌ・ライム病ボレリア(Canine Borrelia burgdorferi)、イヌ・エールリヒア・カニス(Canine Ehrlichia canis)、イヌ気管支敗血症菌(Canine Bordetella bronchiseptica)、イヌのランブル鞭毛虫(Canine Giardia lamblia)、イヌ・ジステンパー(Canine distemper)、イヌ・アデノウイルス(Canine Adenovirus)、イヌ・コロナウイルス(Canine Coronavirus)、イヌ・パラインフルエンザ(Canine Parainfluenza)、イヌ・パルボウイルス(Canine Parvovirus)、イヌ狂犬病(Canine Rabies)、ネコのオウム病クラミジア(Feline Chlamydia psittaci)、ネコ免疫不全ウイルス(Feline immunodeficiency virus)、ネコ伝染性腹膜炎ウイルス(Feline infectious peritonitis virus)、ネコ白血病ウイルス(Feline leukemia virus)、ネコ鼻気管炎(Feline rhinotrachelitis)、ネコ汎白血球減少症(Feline Panleukopenia)、ネコ狂犬病(Feline rabies)からなる群から選択される、請求項22記載の方法。
- 投与用媒体が飲料水である、請求項21記載のワクチン製剤。
- 動物がブタであり、抗原がブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)である、請求項21記載のワクチン製剤。
- 動物がイヌおよびネコからなる群から選択され、投与用媒体がシロップである、請求項21記載のワクチン製剤。
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