JP2004501872A - 皮膚のバリヤー機能の特異的な減衰もしくは強化のためのカルシウム−放出性もしくは結合性物質の使用 - Google Patents

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Abstract

本発明は皮膚のバリヤー機能の特異的な減弱化もしくは強化のためのカルシウム−放出もしくは結合物質の使用に関する。

Description

【0001】
[発明の分野]
本発明は皮膚のバリヤー機能中の選択的減衰もしくは強化のためのカルシウム−放出性もしくは−結合性物質の使用に関する。
【0002】
皮膚は最大のヒトの器官である。その多数の機能(例えば、温度調節のためそして感覚器官として)のうちで、皮膚(および従って最終的には全生物体)が乾燥することを防止するバリヤー機能は恐らく、もっとも重要である。同時に、皮膚は外部の物質の浸透および吸収に対する防護装置として働く。このバリヤー機能は一番外側の層として環境に対する実際の防護鞘を形成する表皮によりもたらされる。それはまた、厚さ全体の約1/10であるので、皮膚のうちで一番薄い層でもある。
【0003】
表皮はその中の一番外側の層の角質層(Stratum corneum)がバリヤー機能に重要である部分である層状組織である。それは環境と接しているので、摩耗し、従って、それ自体、外側で微細な薄片が連続的に剥落して、内側で角質化細胞および脂質物質が後に生成される再生の連続過程にある。
【0004】
専門家の分野において最近認められているエリアの皮膚模型(P.M.Elias,Structure and Function of the Stratum Corneum Permeability Barrier,Drug Dev.Res.13,1988,97−105)はレンガ壁に類似の2−成分系(レンガおよびモルタルの模型)として角質層を説明する。この型において、角質細胞(corneocytes)はレンガに対応し、細胞内空隙中の、複雑な組成をもつ脂質の膜がモルタルに対応する。この系は本質的に親水性物質に対する物理的バリヤーを表わすが、その狭い、多層構造のために、同様にまた、親油性物質により浸透されることは困難である。一方で、角質層の具体的な構造は皮膚を防護し、他方で規定量の水と結合することによりそれ自体の柔軟性を安定化する。
【0005】
例えば、圧縮力、衝撃もしくはせんだん応力のような機械的応力はまた、驚くべき程度に角質層単独により、もしくは皮膚の更に深い層と一緒に阻止されることができる。比較的大きな圧縮力、ねじり力もしくはせんだん応力は角質による表皮の噛み合いにより皮膚のより深層に伝達される。
【0006】
水および湿度含量の調節は表皮の脂質膜のもっとも重要な機能の一つである。しかし、それは外部の化学的および物理的影響に対してバリヤー効果を有するのみならず、また角質層の団結にも貢献する。
【0007】
角質層の脂質は本質的にセラミド、遊離脂肪酸、トリグリセリド、コレステロール、コレステロールエステルおよび硫酸コレステロールから成り、全角質層上に分配されている。これらの脂質の組成は表皮のバリヤーのそのままの機能および皮膚の水透過性に対して決定的に重要である。
【0008】
単純な水浴を使用する皮膚の洗浄−界面活性剤の添加を伴なわない−ですら最初に、皮膚の角質層を膨潤させる。この膨潤の度合いはなかでも、入浴時間および温度に影響される。同時に、例えば、埃の水溶性成分のような水溶性物質のみならずまた、角質層の水結合能に寄与する皮膚に内因性の物質も洗い落とされもしくは洗い出される。更に、皮膚に内因性の界面活性剤物質の結果として、皮膚中の脂質もまた溶解されて、ある程度洗い落とされる。最初の膨潤後に、これは皮膚のその後の乾燥を誘起し、それが更に洗浄活性添加剤により著しく強化されることができる。
【0009】
健康な皮膚においては、皮膚の防護機序が皮膚の上方層に対するこのような僅かな障害を容易に代償することができるので、これらの過程は概括的に、大した結果をもたらさない。しかし、例えば、環境、光線損傷、老化皮膚等により誘起された摩耗損傷もしくは刺激の結果としての正常状態からの非病理学的偏りの症例においてすら、皮膚表面上の防護機序が損傷される。
【0010】
例えば、老化皮膚においては、再生的新生がより緩徐な速度でおこり、そこではとりわけ、角質層の水−結合能が減少する。従って、皮膚はしなやかでなく、乾燥し、ひび割れになる(「生理学的に」乾燥皮膚)。バリヤーの損傷がその結果である。皮膚は微生物、トキシンおよびアレルゲンの侵入のような有害な環境の効果に感受性になる。その結果、毒性もしくはアレルギー性の皮膚反応が起こることすらできる。
【0011】
病理学的に乾燥した、感受性の皮膚の症例においては、バリヤーの損傷が先験的に存在する。表皮の細胞内脂質が欠陥性になるかまたは不適切な量もしくは組成で形成される。その結果、角質層の透過性が増加し、吸湿性物質および水の喪失に対する皮膚の防護が不適切になる。
【0012】
皮膚のバリヤー効果は経皮水分喪失(TEWL)の決定により定量化できる。これは発汗時の水分喪失を考慮しない、身体内部からの水分蒸散量である。TEWL値の決定は極めて多数の情報を与えることが判明し、非常に異なる化学構造を有する界面活性剤の相容性等を決定するために、ひびの切れたもしくは割れた皮膚を診断するために使用することができる。
【0013】
皮膚の美容および手入れの行き届いた外観のために、皮膚の一番上層の水分の割合がもっとも重要である。水分調節剤を導入することによりそれを限定された範囲に好ましく影響させることができる。
【0014】
一般的に洗浄調製物の成分であるアニオン界面活性剤は、角質層中のpHを継続して増加することができ、それは皮膚のバリヤー機能を回復し、新生する役割をもつ再生過程を著しく妨げる。この場合には、規則的な抽出の結果として、必須物質の再生と喪失の間に、新規の、しばしば非常に不都合な平衡状態が角質層中に確立され、この状態が皮膚の外側の外観および角質層の機能の生理学的モードに決定的な悪影響を有する。
【0015】
本発明の目的のための皮膚の手入れは主として、環境の影響(例えば、埃、化学薬品、微生物)に対する、そして身体に内因性の物質(例えば、水分、脂質、電解質)の喪失に対するバリヤーとしての皮膚の本来の機能が強化もしくは回復されることを意味すると理解される。乾燥した、ストレスを受けた皮膚の手入れ、処置および洗浄用製品それ自体は知られている。しかし、生理学的に正常な、水和された滑かな角質層の再生に対するそれらの貢献はその程度および時間において限定される。
【0016】
角質層のバリヤー機能および水和に対する軟膏およびクリーム剤の効果は本質的に処置される皮膚の領域のカバー(閉鎖)に基づく。軟膏もしくはクリーム剤はいわば、皮膚による水分喪失を防止することを意図された(第2の)人工的バリヤーを表わす。再度、その結果として最初の損傷された状態が再度もたらされる、例えば、洗浄剤を使用して、この物理的バリヤーを取り去ることは同様に容易である。更に、皮膚の手入れ効果は定期的な処置により減少する可能性がある。製品の使用を停止後、皮膚は処置の開始前の状態に急速に逆戻りする。ある製品の場合には、皮膚の症状は幾つかの症例で一時的に悪化すらする。従って、恒久的な製品の効果は一般に達成されないか、もしくは限定された程度にのみ達成される。
【0017】
皮膚のバリヤー機能に対する幾つかの医薬調製物の効果はバリヤーに対する選択的損傷からすら成り、有効成分が皮膚中にもしくは皮膚をとおして身体中に浸透できるようにさせることを意図されている。ここでは、副作用としての皮膚の混乱した外観は支払うべき小さな代価としてある程度許容される。
【0018】
手入れ用洗浄製品の効果は本質的に皮脂−様物質による有効な再脂質添加から成る。これらの調製物の界面活性剤含量の同時の減少が角質層バリヤーに対する損傷の更なる制約を可能にする。
【0019】
しかし、先行技術は角質層のバリヤー機能および水和に対して有効な効果を有し、かつ角質層およびとりわけ細胞内脂質を含んで成るラメラ層の物理化学的特性を高めもしくは回復すらさせる調製物をもたない。
【0020】
新生児および乳幼児の皮膚は特に薄く、角質層の弱い、透過性のバリヤーを特徴とする。更に、赤子の皮膚のpHバッファー能は極めて限定され、皮膚上のpH変化は非常に早急に皮膚刺激をもたらすことを意味する。赤子のおむつ中の尿および便の蓄積は微生物の作用に伴なって、尿からのアンモニアの放出をもたらすことができる。このアンモニアが角質層バリヤーをとおって生存細胞中に非常に急速に浸透し、組織のpHを増加することができる。培養時間が長くなると、このpH増加はおむつ皮膚炎(Dermatitis ammoniacalis)を誘起することができる。
【0021】
先行技術は通常、その実際の効果が水−非透過性保護膜を形成することである保護クリームによりこの欠点に対抗する。大部分の症例では、このような保護クリームは鉱物炭化水素を基剤として、皮膚上に不快な感触を与え、皮膚のみに投与することができ、塗布が困難で、適用に幾らかの力を要する。
【0022】
表皮には神経並びにファーテルパチーニラメラ小体、メルケル細胞軸索複合体のような神経端装置並びに痛み、冷感および熱、並びに痒みを感じるための遊離神経端を豊富に備えている。
【0023】
感受性の、繊細なもしくは傷つき易い皮膚をもつ人々においては、「刺す感じ(stinging)」と呼ばれる神経感覚的症状を認めることができる。この「感受性の皮膚」は原則として、肥厚化し、硬化した角質層をもつ「乾燥皮膚」と異なる。
【0024】
感受性皮膚における「刺す感じ」の典型的な反応は皮膚の赤化、硬化および焼ける感じおよび更に痒みである。
【0025】
神経感覚的症状はアトピー性皮膚の場合には痒み、そして皮膚疾患の場合には痒みである。
【0026】
「刺す感じ」の症状は化粧品により処置されるべき障害であると見なすことができる。他方で、特にアトピーで起こる重篤な痒み症の症例における、重篤な痒みはまた、より重篤な皮膚科学的障害と呼ぶこともできる。
【0027】
「刺す感じ」もしくは「感受性の皮膚」の用語と関連する典型的な望ましくない神経感覚的症状は皮膚の赤化、ひりひりすること、ぴりぴりすること、硬化および焼ける感じ並びに痒みである。それらは刺激性環境条件、例えば、マッサージ、界面活性剤の作用、太陽、低温、乾燥のような天候の影響、しかしまた、湿った熱、熱光線および例えば太陽からのUV光線により誘起されることができる。
【0028】
”Journal of the Society of CosmeticChemists”28,pp.197−209(May 1977)中で、P.J.FroschおよびA.M.Kligmanは局所適用物質の刺す感じのポテンシャルを測定する方法を記載している。ここで使用された正の物質は例えば、乳酸およびピルビン酸である。しかし、この方法に従って測定すると、アミノ酸、とりわけグリシンもまた、神経感覚的に活性であることが確立された(これらの物質は「スティンジャー」と呼ばれる)。
【0029】
今日までの所見に従うと、極めて特定の物質に対するこのような感受性は個人によりさまざまな程度で起こる。これは、1アミノ酸との接触時に「刺す感じ効果」を経験する個人はあらゆる他の接触時に、高い確率でそれらを繰り返し経験するであろうことを意味する。しかし、他の「スティンジャー」との接触が何の反応をも伴なわずに起こる可能性もある。
【0030】
[発明の目的]
感受性皮膚をもつ人々にある程度の「刺す感じのポテンシャル」をもつかも知れない貴重な皮膚の手入れ物質の化粧品もしくは皮膚科学的投与を可能にすることもま望ましいので、極めて低い「刺す感じのポテンシャル」を特徴としてもち、理想的には「刺す感じの効果」を実質的にもつべきでない化粧品もしくは皮膚科学的調製物を開発することが本発明の目的であった。
【0031】
従って、本発明の目的は先行技術の欠点を克服することであった。とりわけ、その目的は、特に皮膚の自然の再生が不適切な時に、皮膚のバリヤー特性を保持もしくは回復する、皮膚手入れ用調製物および皮膚の洗浄用調製物を提供することであった。更に、それらは皮膚の乾燥により誘起された損傷、例えば、裂傷または炎症性もしくはアレルギー性過程および更に神経皮膚炎の処置および予防に適していなければならない。本発明の目的は更に、皮膚を太陽および風のような環境の影響から防護する安定な皮膚手入れ用化粧品および/もしくは皮膚科学的組成物を提供することであった。とりわけ、調製物の効果は生理学的で、急速で持続性でなければならない。
【0032】
しかし、反対に、ある状況においては、例えば、角質性皮膚のたこ(calluses)を抑制し、乾癬のプラクを処置し、頭皮のフケの剥離を減少させる、等のために、ある有効成分の角質層の透過を容易にするために、目標を定めた方法で皮膚のバリヤーを弱めることが極めて望ましいかも知れない。
【0033】
従って、この点に関して先行技術を充実させることが本発明の目的であった。
【0034】
これらの目的はそれぞれ、皮膚のバリヤー機能の目標を定めた強化のためにはカルシウム−結合物質の使用により、そして皮膚のバリヤー機能の目標を定めた減弱化のためには遊離カルシウムイオンの使用により、驚くべき、そして当業者により予知することができなかった方法で達成される。
【0035】
カルシウムは動物および植物界のために極めて重要であり、カルシウム化合物は多数の支持物質(骨、囲い、殻)を構成し、Ca2+イオンは細胞の一緒の保持、血液凝固、補体活性化、筋肉収縮、視覚過程、神経伝達、遺伝子発現および多数の他の過程に必要とされる。細胞内において、Ca2+は多方面のメッセンジャー物質(第2のメッセンジャー)として働いて、その濃度を0.1〜10ミリモル/lの範囲内で変動させる。Ca2+はカルシウムポンプにより溜めとして働く小胞体および筋小胞体中に取り入れられ、カルレチクリンおよびカルセクエストリンに結合され、そしてメッセンジャー物質の1,4,5−三リン酸イノシトールおよび環式ADPリボースにより活性化されるカルシウムチャンネルにより放出されることができる。細胞調節物質としてのCa2+の機能は多数のカルシウム−結合タンパク質に関連している。
【0036】
従って、おむつ、ポケットティシュー、石膏、傷の当て物、入浴水、織物、ゴム手袋、殺菌剤のようなヒトの皮膚に接触する、化粧品もしくは他の製品がほとんど不溶性のカルシウム塩(例えば、NaHPOのようなリン酸塩、しかしまた、カルシウム−結合能をもつゼオライトおよび/もしくはフィロシリケート並びに/またはは「形成剤」の用語下に洗剤科学で知られた物質、例えば、多数のカルボキシル基をもつ水溶性の、線状のポリマー)の形成物質またはカルシウム錯体形成剤(例えば、ポリリン酸塩、タンニン酸、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)、EGTA(エチレンビス(オキシエチレンニトロ)四酢酸)、クエン酸、蓚酸、遊離脂肪酸等)で処理され、そしてこれらを皮膚に適用するかもしくはヒトの皮膚と接触させると、皮膚バリヤーの質の指標である経皮水分喪失を、出発値の80〜90%に減少させ、それは角質層の肥厚化を伴なう。皮膚のpHおよび皮膚叢が正常化される。アレルギー性および刺激性物質は比較的透過性が落ちるので、次第に重篤な刺激性もしくはアレルギー性反応が少なくなる。更に、バリヤー損傷効果は閉鎖(occlusion)およびカルシウム−含有物質により是正され、病原性微生物による集落形成、びらんおよび炎症が抑制される。
【0037】
錯体形成剤、とりわけキレート形成剤は金属原子と錯体を形成する。1種以上の多塩基錯体形成剤、すなわちキレート形成剤の存在下で、これらの錯体はメタロ環状化合物である。キレートは1個の配位子が中心原子上に2個以上の配位部位を占める化合物である。従って、この場合、正常に伸長された化合物が金属原子もしくはイオンによる錯体形成の結果として閉鎖されて環を与える。結合配位子の数は中心金属の配位数に対応する。キレートの形成のための前提条件は、金属と反応する化合物が電子供与体として働く2個以上の原子集団を含有することである。
【0038】
1種もしくは複数のカルシウム錯体形成剤は有利には、通常の化合物の群から選択することができ、少なくとも1種の物質は好ましくは、酒石酸およびそのアニオン、クエン酸およびそのアニオン、アミノポリカルボン酸およびそのアニオン(例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)およびそのアニオン、ニトリロ三酢酸(NTA)およびそのアニオン、ヒドロキシエチレンジアミノ三酢酸(HOEDTA)およびそれらのアニオン、ジエチレンアミノ五酢酸(DPTA)およびそのアニオン、トランス−1,2−ジアミノシクロヘキサン四酢酸(CDTA)およびそのアニオンのような)から成る群から選択される。
【0039】
本発明に従うカルシウム−結合性物質および/もしくはカルシウム錯体形成剤は有利には、好ましくは、調製物の総重量に基づいて、0.01重量%〜10重量%、好ましくは、0.05重量%〜5重量%、特に好ましくは、0.1〜2.0重量%の量で化粧品もしくは皮膚科学的調製物中に存在する。
【0040】
本発明の目的のための「バリヤー強化」もしくは「皮膚のバリヤー機能の強化」はとりわけ、下記の効果を意味するものと理解することができる、すなわち本発明に従う有効成分が分子面上の角質層中のこれらの脂質の配列が改善されるように角質層の脂質と反応する。これが環境の影響に対するそして強化もしくは回復される、身体に内因性の物質の喪失に対するバリヤーとしての皮膚の自然の機能をもたらす。
【0041】
皮膚バリヤーを強化する意味における本発明の第2のもしくは代替効果は、ケラチノサイトの脂質合成系が本発明に従って使用される有効成分組み合わせ物により刺激もしくは[空白]されることから成ることができる。。
【0042】
皮膚バリヤーの選択的減衰が所望される場合は、好ましくは、カルシウムが調製物の総重量に基づき、0.01重量%〜10重量%、好ましくは、0.05重量%〜5重量%、特に好ましくは、0.1〜2.0重量%の量で、対応する製品中に存在する。
【0043】
あらゆる点で、本発明に従う調製物は極めて満足な調製物である。カルシウム−結合物質を含んで成る本発明に従う調製物が先行技術の調製物よりも
−皮膚のバリヤー特性をより良く保持もしくは回復する、
−皮膚の乾燥をより良く抑制する、
−皮膚の老化をより良く抑制する、そして
−環境の影響から皮膚をより良く防護する、
ことは当業者により予知されなかった。
【0044】
更に、驚くべきことには、本発明に従って、アトピー性湿疹の予防および処置のためのカルシウム−結合性物質の使用および/もしくはカルシウム錯体形成剤の使用が先行技術の欠点を克服することが見いだされた。
【0045】
これらのタイプの製品は例えば、
1.「光線たこ(callosity)」を形成するための日光浴前用製品、
2.風邪の症例におけるただれのための鼻用クリーム
3.保護クリーム、例えば、湿潤領域におけるようなバリヤー損傷物質、消毒剤とともにで作業する時そして石膏およびモルタルと接触する時、
4.頑健な皮膚を形成するための化粧品中に、
5.入浴後製品として、
6.洗浄もしくは入浴用製品として、
7.接触性アレルゲン、有害な、刺激性物質もしくは感染性物質を処理する時の追加の防護物として、
8.授乳期間中の乳房の手入れ用に、
9.有効成分もしくは実際の発汗の刺激性効果に対する追加の防護物を含む手入れ消臭もしくは制汗製品として、
10.皮膚のpHを改善することにより皮膚叢を正常化し、そして危険地域および人々の群における感染予防のため、
11.皮膚の機械的頑健性の目標を定めた改善のために(例えば、ハイキングの休日前の足に)
12.閉塞効果に対し、創傷の端の近位の皮膚の細菌集団形成による創傷感染に対する防護のために、そして接着剤中のモノマー基の許容性を改善するために、石膏および創傷のカバー中に、
13.ゴム手袋におけるバリヤー保護、
14.髭剃り後製品中に、
15.おむつ皮膚炎に対して小児の皮膚を保護するための調製物として、
16.「刺す感じのポテンシャル」をもつ物質に対して防護するために、
適する。
【0046】
本発明の目的のための遊離カルシウムイオンの使用はなかでも、
1.経皮的に有効な治療的調製物中、
2.ふけ抑制製品中、
3.皮膚手入れ用製品中の有効成分の吸収増加に、
4.四肢の角質化過剰によるたこおよび割れ、例えば、ウオノメの処置に、
5.例えば、カプサイシンによる治療と組み合わせた乾癬の処置に、
に表れる。
【0047】
本発明に従う化粧品もしくは皮膚科学的調製物は通常の組成をもつことができ、皮膚および/もしくは毛髪の処置、手入れおよび洗浄のために、そして装飾化粧品中のメークアップ製品として使用することができる。従って、それらの処方により、それらは例えば、皮膚保護クリーム、クレンジングクリーム、日焼け止めローション、栄養クリーム、デイクリームもしくはナイトクリーム等として使用することができる。本発明に従う調製物を医薬調製物のための基剤として使用することは場合によっては可能であり、有利である。本発明に従う調製物は本発明に従う有効成分を調製物の総重量に基づき、それぞれ、例えば、0.001〜30重量%、好ましくは、0.01重量%〜10重量%、しかしとりわけ0.01重量%〜0.5重量%を含んで成る。
【0048】
本発明に従って使用される有効成分組み合わせ物は特に好ましくはpH−バッファー調製物中に使用され、そこではpH6〜7、とりわけ約6.5が非常に特に好ましい。
【0049】
更に好ましいものは日焼け止め剤の形態にある化粧品および皮膚科学的調製物である。これらは好ましくは、本発明に従う1種以上の有効成分に加えて、少なくとも1種のUV−Aフィルター物質および/もしくは少なくとも1種のUV−Bフィルター物質および/もしくは少なくとも1種の無機顔料を含んで成る。
【0050】
しかし、それらの主要目的は日光の遮蔽ではないが、UV遮蔽物質を含んで成る化粧品および皮膚科学的調製物を提供することもまた本発明の目的のために有利である。従って、UV−AおよびUV−Bフィルター物質は一般に、例えば、デイクリーム中に取り込まれる。
【0051】
本発明に従う化粧品及び皮膚科学的調製物はこのような調製物中に通常使用されるような化粧品補助剤、例えば保存剤、殺バクテリア剤、香料、気泡抑制剤、染料、着色作用をもつ顔料、増粘剤、界面活性物質、乳化剤、皮膚軟化剤、湿潤剤及び/または保湿剤、脂質、油、ワックスおよび、アルコール、ポリオール、ポリマー、気泡安定剤、電解質、有機溶媒もしくはシリコーン誘導体のような化粧品もしくは皮膚科学的調製物のその他の通常の成分、を含んで成ることができる。
【0052】
それぞれの場合に製品の種類に応じて、それぞれの場合に使用することができる化粧品、皮膚科学的もしくは医学的担体物質および香料の量は簡単な調査実験により、当業者に容易に決定されることができる。
【0053】
皮膚の処置および手入れのための調製物が特に好ましい。
【0054】
使用のためには、本発明に従う化粧品および皮膚科学的調製物は皮膚および/もしくは毛髪に化粧品として通常の方法で十分量を適用される。
【0055】
本発明に従う化粧品および皮膚科学的調製物は様々な形態で存在することができる。従って、例えば、それらは溶液、無水調製物、油中水(W/O)型もしくは水中油(O/W)型のエマルションもしくはミクロエマルション、複エマルション、例えば、水中油中水(W/O/W)型、ゲル、固形スティック、軟膏もしくは更にエアゾールであることができる。更に、本発明に従う有効成分をカプセル封入形態で、例えば、コラーゲンマトリックスおよび他の通常のカプセル封入材料中に、例えば、セルロースカプセル封入物として、ゼラチン、ワックスマトリックス中にもしくはリポソームとしてのカプセル封入して投与することも有利である。
【0056】
本発明の目的のためには本発明に従う有効成分を皮膚および毛髪を洗浄するための水性系もしくは界面活性剤調製物中に取り込むことも可能であり、有利である。
【0057】
なかでも、本発明に従う化粧品および皮膚科学的調製物はまた抗酸化剤を含んで成ることができる。本発明に従って使用することができる好都合な抗酸化剤は化粧品および/もしくは皮膚科学的使用に適するかもしくはそのために通常のすべての抗酸化剤である。
【0058】
抗酸化剤は有利には、非常に少量の許容投与量(例えばpmol〜μmol/kg)における、アミノ酸(例えばグリシン、ヒスチジン、チロシン、トリプロファン)およびそれらの誘導体、イミダゾール(例えばウロカニン酸)およびそれらの誘導体、D,L−カルノシン、D−カルノシン、L−カルノシンおよびそれらの誘導体(例えばアンセリン)のようなペプチド、カロテノイド、カロテン(例えばα−カロテン、β−カロテン、Ψ−リコペン)およびそれらの誘導体、クロロゲン酸およびその誘導体、リポ酸およびその誘導体(例えばジヒドロリポ酸)、アウロチオグルコース、プロピルチオウラシルおよび他のチオール(例えばチオレドキシン、グルタチオン、システイン、シスチン、シスタミン並びに、それらのグリコシル、N−アセチル、メチル、エチル、プロピル、アミル、ブチルおよびラウリル、パルミトイル、オレイル、γ−リノレイル、コレステリルおよびグリセリルエステル)およびそれらの塩、チオジプロピオン酸ジラウリル、チオジプロピオン酸ジステアリル、チオジプロピオン酸およびその誘導体(エステル、エーテル、ペプチド、脂質、ヌクレオチド、ヌクレオシドおよび塩)並びにスルホキシイミン化合物(例えばブチオニン・スルホキシイミン、ホモシステイン・スルホキシイミン、ブチオニン・スルホン、ペンタ−、ヘキサ−およびヘプタ−チオニン・スルホキシイミン)、並びに更に、(金属)錯体形成剤(例えばα−ヒドロキシ脂肪酸、パルミチン酸、フィチン酸、ラクトフェリン)、α−ヒドロキシ酸(例えばクエン酸、乳酸、リンゴ酸)、フミン酸、胆汁酸、胆汁抽出物、ビリルビン、ビリベルジン、EDTA、EGTAおよびそれらの誘導体、不飽和脂肪酸およびそれらの誘導体(例えばγ−リノレン酸、リノール酸、オレイン酸)、葉酸およびその誘導体、ユビキノンおよびユビキノールおよびそれらの誘導体、ビタミンCおよび誘導体(例えばパルミチン酸アスコルビル、リン酸アスコルビルMg、酢酸アスコルビル)、トコフェロールおよび誘導体(例えば酢酸ビタミンE)、ビタミンAおよび誘導体(パルミチン酸ビタミンA)並びにベンゾイン樹脂の安息香酸コニフェリル、ルチン酸およびその誘導体、α−グリコシルルチン、フェルラ酸、フルフリリデングルシトール、カルノシン、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ノルジヒドログアヤク酸、ノルジヒドログアヤレチン酸、トリヒドロキシブチロフェノン、尿酸およびその誘導体、マンノースおよびその誘導体、亜鉛およびその誘導体(例えばZnO、ZnSO)、セレンおよびその誘導体(例えばセレノメチオニン)、スチルベンおよびそれらの誘導体(例えば酸化スチルベン、トランス−酸化スチルベン)並びに、本発明に従って適切な前記の活性物質の誘導体(塩、エステル、エーテル、糖、ヌクレオチド、ヌクレオシド、ペプチド及び脂質)から成る群から選択される。
【0059】
本発明に従う調製物中の前記の抗酸化剤(1種類以上の化合物)の量は好ましくは調製物の総重量に基づいて、0.001〜30重量%、特に好ましくは0.05〜20重量%、とりわけ、1〜10重量%である。
【0060】
ビタミンEおよび/もしくはその誘導体が1種類もしくは複数の抗酸化剤である場合には、調製物の総重量に基づいて、0.001〜10重量%の範囲からそれらそれぞれの濃度を選択することが有利である。
【0061】
ビタミンAもしくはビタミンA誘導体またはカロテンもしくはそれらの誘導体が1種類もしくは複数の抗酸化剤である場合には、調製物の総重量に基づいて、0.001〜10重量%の範囲からそれらそれぞれの濃度を選択することが有利である。
【0062】
本発明に従うエマルションは有利であり、この型の調製物のために通常使用されるような、例えば、前記の脂肪、油、ワックスおよび他の脂肪物質、並びに更に水および乳化剤を含んで成る。
【0063】
脂質相は有利には下記の物質群から選択することができる、
− 鉱油、鉱物ワックス、
− カプリン酸もしくはカプリル酸のトリグリセリドのような油、更に例えばヒマシ油のような天然の油、
− 脂肪、ワックス並びに他の天然および合成脂肪物質、好ましくは低炭素数アルコールとの、例えばイソプロパノール、プロピレングリコールもしくはグリセロールとの脂肪酸のエステル、または低炭素数アルカン酸とのもしくは脂肪酸との脂肪アルコールのエステル、
− 安息香酸アルキル、
− ジメチルポリシロキサン、ジエチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサンのようなシリコーン油およびそれらの混合形態。
【0064】
本発明の目的のためのエマルション、オレオゲルおよびヒドロ分散物もしくは脂質分散物の油相は有利には、3〜30炭素原子の鎖長を有する飽和および/もしくは不飽和の分枝および/もしくは非分枝アルカンカルボン酸と、3〜30炭素原子の鎖長を有する飽和および/もしくは不飽和の分枝および/もしくは非分枝アルコールとのエステルの群から、芳香族カルボン酸と3〜30炭素原子の鎖長を有する飽和および/もしくは不飽和の分枝および/もしくは非分枝アルコールとのエステルの群から選択される。その場合、これらのエステル油は有利には、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸イソプロピル、オレイン酸イソプロピル、ステアリン酸n−ブチル、ラウリン酸n−ヘキシル、オレイン酸n−デシル、ステアリン酸イソオクチル、ステアリン酸イソノニル、イソノナン酸イソノニル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ラウリン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−オクチルドデシル、オレイン酸オレイル、エルカ酸オレイル、オレイン酸エルシル、エルカ酸エルシルおよび、これらのエステルの合成、半合成および天然の混合物、例えばジョジョバ油から成る群から選択することができる。
【0065】
油相はまた有利には、分枝および非分枝炭化水素および炭化水素ワックス、シリコーン油、ジアルキルエーテルの群から、飽和もしくは不飽和の分枝もしくは非分枝アルコールおよび更に脂肪酸トリグリセリド、すなわち8〜24、とりわけ12〜18炭素原子の鎖長を有する飽和および/もしくは不飽和の分枝および/もしくは非分枝アルカンカルボン酸のトリグリセロールエステル、の群から選択することができる。脂肪酸トリグリセリドは有利には、例えば合成、半合成および天然油、例えば、オリーブ油、ヒマワリ油、大豆油、落花生油、菜種油、アーモンド油、ヤシ油、ココナツ油、ヤシの芯油等の群から選択することができる。
【0066】
本発明の目的のためには、これらの油およびワックス成分のあらゆる混合物もまた有利に使用することができる。必要な場合には、更に、油相の単独脂質成分としてワックス、例えば、パルミチン酸セチルを使用することも有利であることができる。
【0067】
油相は有利には、イソステアリン酸2−エチルヘキシル、オクチルドデカノール、イソノナン酸イソトリデシル、イソエイコサン、ココア酸2−エチルヘキシル、安息香酸C12−C15−アルキル、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリドおよびジカプリリルエーテルから成る群から選択される。
【0068】
安息香酸C12−C15−アルキルおよびイソステアリン酸2−エチルヘキシルの混合物、安息香酸C12−C15−アルキルおよびイソノナン酸イソトリデシルの混合物並びに安息香酸C12−C15−アルキル、イソノナン酸2−エチルヘキシルおよびイソノナン酸イソトリデシルの混合物は特に有利である。
【0069】
本発明の目的のためには、炭化水素のうちで、パラフィン油、スクアランおよびスクアレンを有利に使用することができる。
【0070】
1種もしくは複数のシリコーン油に加えて他の油相成分を更に含有することは好ましいが、油相は有利にはまた、環式もしくは線状シリコーン油を含有することができるかもしくはこれらの油のみから成ることができる。
【0071】
本発明に従って使用することができるシリコーン油として、シクロメチコン(オクタメチルシクロテトラシロキサン)が有利に使用される。しかし、他のシリコーン油、例えば、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、ポリジメチルシロキサン、ポリ(メチルフェニルシロキサン)もまた本発明の目的のために有利に使用することができる。
【0072】
シクロメチコンおよびイソノナン酸イソトリデシルの混合物並びにシクロメチコンおよびイソステアリン酸2−エチルヘキシルの混合物は特に有利である。
【0073】
有利な乳化剤は例えば、セテアレス−20と混合したステアリン酸グリセリル、ステアリン酸ソルビタン、オレイン酸ソルビタン、セテアレス−25、ステアリルアルコールと混合したセテアレス−6、PEG−40ヒマシ油および硫酸セチルステアリルナトリウムと混合したセチルステアリルアルコール、リン酸トリセテアレス−4、ステアリン酸グリセリル、硫酸セチルステアリルナトリウム、レシチン、リン酸トリラウレス−4、リン酸ラウレス−4、ステアリン酸、ステアリン酸プロピレングリコールSE、PEG−25水素化ヒマシ油、PEG−54水素化ヒマシ油、PEG−6カプリル酸/カプリン酸グリセリド、ステアリン酸ソルビタン、プロピレングリコールと混合したオレイン酸グリセリル、ステアリン酸PEG−9、ラノリン酸グリセリル、セテス−2、セテス−20、ポリソルベート60、ラノリン、ステアリン酸PEG−100と混合したステアリン酸グリセリル、ミリスチン酸グリセリル、パラフィン油(流動パラフィン)、オゾケライト、水素化ヒマシ油、イソステアリン酸グリセリルおよびオレイン酸ポリグリセリル−3と混合した微細結晶ワックス(Cera microcristallina)、ラウリン酸グリセリル、PEG−40ペルオレイン酸ソルビタン、ラウレス−4、セテアレス−3、羊毛ワックス酸混合物、イソステアリルグリセリルエーテル、硫酸セチルステアリルナトリウムと混合したセチルステアリルアルコール、羊毛ワックスアルコール混合物、ラウレス−23、ステアレス−2、ステアリン酸PEG−30と混合したステアリン酸グリセリル、ステアリン酸PEG−40、ジステアリン酸グリコール、PEG−22ドデシルグリコールコポリマー、ステアリン酸PEG−4ポリグリセリル−2、イソステアリン酸ペンタエリスリチル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル−3、セテアレス−20、水素化ヒマシ油、蜜蝋(Cera alba)およびステアリン酸と混合したオレイン酸ソルビタン、イソプロピルヒドロキシセチルエーテルと混合したジヒドロキシセチルリン酸ナトリウム、セスキステアリン酸メチルグルコース、ステアレス−10、ステアリン酸PEG−20、ジステアリン酸PEG−8と混合したステアレス−2、セテアレス−21、ステアレス−20、イソステアレス−20、ジオレイン酸メチルグルコース、PEG−7水素化ヒマシ油、PEG−2水素化ヒマシ油、オゾケライトおよび水素化ヒマシ油と混合したオレイン酸ソルビタン、PEG−2水素化ヒマシ油、オゾケライトおよび水素化ヒマシ油と混合したイソステアリン酸ソルビタン、PEG−45/ドデシルグリコールコポリマー、メトキシ−PEG−22/ドデシルグリコールコポリマー、水素化ココナツ脂肪酸グリセリド、イソステアリン酸ポリグリセリル−4、PEG−4ペルオレイン酸ソルビタン、PEG−40ペルイソステアリン酸ソルビタン、PEG−20ステアリン酸グリセリル、PEG−20−ステアリン酸グリセリル、PEG−8蜜蝋、ラウリルメチコンコポリオール、セチルジメチコンコポリオール、ラウリン酸ポリグリセリル−2、コハク酸ジグリセリルイソステアリル、ステアラミドプロピルPGジモニウム・クロリド・ホスフェート、PEG−7水素化ヒマシ油、ステアリン酸グリセリル、セテス−20、クエン酸トリエチル、PEG−20セスキステアリン酸メチルグルコース、セテアレス−12、パラフィン油(流動パラフィン)、クエン酸ステアリン酸グリセリル、リン酸セチル、セスキオレイン酸ソルビタン、アクリレート/アクリル酸C10−30−アルキルアクリレート・クロスポリマー、イソステアリン酸ソルビタン、セスキステアリン酸メチルグルコース、リン酸トリセテアレス−4、リン酸トリラウレス−4、ジステアリン酸メチルグルコースポリグリセリル、ポロキサマー101、リン酸セチルカリウム、イソステアレス−10、セスキイソステアリン酸ポリグリセリル−2、セテス−10、ジポリヒドロキシステアリン酸ポリグリセリル−2、オレス−20、イソセテス−20、イソステアリン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル−3、セテアレス−20、セテアレス−12、セチルステアリルアルコールおよびパルミチン酸セチルと混合したステアリン酸グリセリル、ステアリン酸PEG−20と混合したセチルステアリルアルコール、ステアリン酸グリセリル、ステアリン酸PEG−30である。
【0074】
適当な場合には、本発明に従う調製物の水相は有利には、低炭素数のアルコール、ジオールもしくはポリオールおよびそれらのエーテル、好ましくは、エタノール、イソプロパノール、プロピレングリコール、グリセロール、エチレングリコール、エチレングリコールモノエチルもしくはモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチル、モノエチルもしくはモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルもしくはモノエチルエーテルおよび類似製品、更に低炭素数のアルコール、例えば、エタノール、イソプロパノール、1,2−プロパンジオールおよびグリセロール並びにとりわけ、有利には二酸化ケイ素、ケイ酸アルミナム、多糖類およびそれらの誘導体、例えば、ヒアルロン酸、キサンタンガムおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースから成る群から、特に有利には、ポリアクリレート、好ましくはカーボポール、例えば、それぞれ個別にもしくは組み合わせた、タイプ980、981、1382、2984および5984のカーボポールから成る群からのポリアクリレート、から成る群から選択することができる1種以上の増粘剤を含んで成る。
【0075】
なかでも前記の溶媒の混合物が使用される。アルコール性溶媒の場合には、水が更なる成分になることができる。
【0076】
本発明に従うエマルションは有利であり、例えば、前記の脂肪、油、ワックスおよび、他の脂肪物質並びに水およびこのタイプの調製物に通常使用されるような乳化剤を含んで成る。
【0077】
本発明に従うゲルは通常、低炭素数のアルコール、例えば、エタノール、イソプロパノール、1,2−プロパンジオール、グリセロール、並びに水および/もしくは、油性−アルコール性ゲルの場合には、好ましくは、二酸化ケイ素もしくはケイ酸アルミナムであり、水性−アルコール性もしくはアルコール性ゲルの場合には好ましくは、ポリアクリレートである増粘剤の存在下における前記の油を含んで成る。
【0078】
エアゾール容器から噴霧することができる本発明に従う調製物に適した噴射剤は、通常に知られた、容易に揮発性の、液化噴射剤、例えば、単独でも相互と混合しても使用することができる炭化水素(プロパン、ブタン、イソブタン)である。圧縮空気もまた有利に使用することができる。
【0079】
本発明に従う調製物は有利には、また、UVB領域のUV光線を吸収する物質を含んで成ることができ、全領域の紫外線から毛髪もしくは皮膚を遮蔽する化粧品調製物を提供するためには、フィルター物質の総量は調製物の総重量に基づき、0.1重量%〜30重量%、好ましくは、0.5〜10重量%、とりわけ1.0〜6.0重量%である。それらはまた、毛髪もしくは皮膚の日焼け止め組成物として使用することができる。
【0080】
本発明に従う調製物がUVBフィルター物質を含んで成る場合には、これらは油溶性もしくは水溶性であることができる。本発明に従って有利な油溶性UVBフィルターは例えば、
− 3−ベンジリデンカンファー誘導体、好ましくは
3−(4−メチルベンジリデン)カンファーおよび
3−ベンジリデンカンファー、
− 4−アミノ安息香酸誘導体、好ましくは、
4−(ジメチルアミノ)−安息香酸2−エチルヘキシルおよび
4−(ジメチルアミノ)−安息香酸アミル、
− ケイ皮酸のエステル、好ましくは、
4−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルおよび
4−メトキシケイ皮酸イソペンチル、
− サリチル酸のエステル、好ましくは
サリチル酸2−エチルヘキシル、
サリチル酸4−イソプロピルベンジルおよび
サリチル酸ホモメンチル、
− ベンゾフェノンの誘導体、好ましくは、
2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’−メチルベンゾフェノンおよび
2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、
− ベンザルマロン酸のエステル、好ましくは、
4−メトキシベンザルマロン酸ジ(2−エチルヘキシル)並びに
− 2,4,6−トリス(p−2−エチルヘキソキシカルボニルアニリノ)−1,3,5−トリアジン
である。
【0081】
有利な水溶性UVBフィルターは、例えば、
− 2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸の塩、例えば、そのナトリウム、カリウムもしくはそのトリエタノールアンモニウム塩、およびスルホン酸自体、
− ベンゾフェノンのスルホン酸誘導体、好ましくは、
2−ヒドロキシ−4−メトキシ−ベンゾフェノン−5−スルホン酸およびその塩
− 3−ベンジリデンカンファーのスルホン酸誘導体、例えば、
4−(2−オキソ−3−ボルニリデンメチル)ベンゼンスルホン酸、
2−メチル−5−(2−オキソ−3−ボルニリデンメチル)スルホン酸およびそれらの塩、並びに更に
1,4−ジ(2−オキソ−10−スルホ−3−ボルニリデンメチル)ベンゼンおよびその塩(対応する10−スルファト化合物、例えば、
ベンゼン−1,4−ジ(2−オキソ−3−ボルニリデンメチル)−10−スルホン酸とも呼ばれる、対応するナトリウム、カリウムもしくはトリエタノールアンモニウム塩)、
である。
【0082】
本発明に従う有効成分組み合わせ物と組み合わせて使用することができる前記UVBフィルターのリストはもちろん制限的意図はもたれない。
【0083】
本発明はまた、抗酸化剤としての少なくとも1種のUVBフィルターとの本発明に従って使用される有効成分組み合わせ物の組み合わせの使用および、化粧品もしくは皮膚科学的調製物中の抗酸化剤としての少なくとも1種のUVBフィルターとの本発明に従って使用される有効成分組み合わせ物の組み合わせの使用を提供する。
【0084】
今日まで化粧品調製物中に通常存在してきたUVAフィルターと、本発明に従って使用される有効成分組み合わせ物を組み合わせることもまた有利であるかも知れない。これらの物質は好ましくは、ジベンゾイルメタンの誘導体、なかでも1−(4’−tert−ブチルフェニル)−3−(4’−メトキシフェニル)プロパン−1,3−ジオンおよび1−フェニル−3−(4’−イソプロピルフェニル)プロパン−1,3−ジオンである。これらの組み合わせ物および、これらの組み合わせ物を含んで成る調製物もまた本発明により提供される。使用することができる量はUVB組み合わせ物に対するものと同様である。
【0085】
本発明はまた、抗酸化剤としての少なくとも1種のUVAフィルターとの本発明に従って使用される有効成分組み合わせ物の組み合わせの使用および、化粧品もしくは皮膚科学的調製物中への抗酸化剤としての少なくとも1種のUVAフィルターとの本発明に従うる有効成分組み合わせ物の組み合わせの使用を提供する。
【0086】
本発明はまた、抗酸化剤としての少なくとも1種のUVAフィルターおよび少なくとも1種のUVBフィルターとの、本発明に従って使用される有効成分組み合わせ物の組み合わせの使用並びに、化粧品もしくは皮膚科学的調製物中への抗酸化剤としての少なくとも1種のUVAフィルターおよび少なくとも1種のUVBフィルターとの有効成分組み合わせ物の組み合わせの使用を提供する。
【0087】
本発明に従って使用される有効成分組み合わせ物の有効量を含有する化粧品および皮膚科学的調製物はまた、UV光線から皮膚を遮蔽するために化粧品中に通常使用される無機顔料を含んで成ることができる。これらはチタン、亜鉛、ジルコニウム、シリコン、マンガン、セリウムの酸化物およびそれらの混合物、並びにその中でそれらの酸化物が活性剤であるような誘導体である。特に好ましいものは、二酸化チタンに基づいた顔料である。
【0088】
UVAフィルターおよび顔料のこれらの組み合わせ物並びにこの組み合わせ物を含んで成る調製物もまた本発明により提供される。使用することができる量は前記の組み合わせ物に対して記載のものと同様である。
【0089】
本発明に従う、UV光線から毛髪を遮蔽するための化粧品および皮膚科学的調製物は例えば、シャンプー、シャンプーの前もしくは後、パーメネントウェーブ処理の前もしくは後に、毛髪の染色もしくはブリーチの前もしくは後に毛髪のリンス中に適用される調製物、ブロードライもしくは整髪用調製物、着色もしくはブリーチ用調製物、スタイリングおよびトリートメント用ローション、ヘアスプレーまたはパーマネントウェーブ組成物である。
【0090】
化粧品および皮膚科学的調製物はこの種の毛髪手入れおよび毛髪トリートメント用調製物に通常使用されているような有効成分および補助剤を含んで成る。使用することができる補助剤は保存剤、界面活性物質、気泡抑制剤、増粘剤、乳化剤、脂肪、油、ワックス、有機溶媒、殺バクテリア剤、香料、その仕事が毛髪または化粧品もしくは皮膚科学的調製物自体を着色することである染料もしくは顔料、電解質および、毛髪の脂肪性を抑制する物質である。
【0091】
本発明の目的のための電解質は無機アニオンの水溶性のアルカリ金属、アンモニウム、アルカリ土類金属(マグネシウムを含む)および亜鉛の塩およびこれらの塩のあらゆる混合物を意味すると理解され、ただし、これらの塩は医薬もしくは化粧品としての許容性を特徴としてもつことを確保しなければならない。本発明に従うアニオンは好ましくは、塩化物、硫酸化物および硫酸水素化物、リン酸化物、リン酸水素化物並びに線状および環状オリゴリン酸化物並びに炭酸化物および炭酸水素化物の群から選択される。
【0092】
皮膚洗浄組成物もしくはシャンプーの形態の化粧品調製物は好ましくは、少なくとも1種のアニオン、非イオン性もしくは両性界面活性物質、またはこれらの物質の混合物、水性溶媒中の本発明に従って使用される有効成分組み合わせ物並びにこの目的に通常使用されるような補助剤を含んで成る。界面活性物質もしくはこれらの物質の混合物は1重量%と50重量%の間の濃度でシャンプー中に存在することができる。
【0093】
化粧品もしくは皮膚科学的調製物がすすぎ落とされ、例えば、ブリーチの前後、シャンプーの前後、2回のシャンプー段階の中間、パーマネントウェーブ処理の前後に適用されるローションの形態である時は、それらは場合によっては、例えば、その濃度が0.1と10重量%の間、好ましくは、0.2と5重量%の間であることができる界面活性物質を含んで成る、水性もしくは水性−アルコール性溶液である。
【0094】
これらの化粧品もしくは皮膚科学的調製物はまた、この目的に通常使用される補助剤を含むエアゾールであることができる。
【0095】
すすぎ落とされないローション、とりわけ整髪用ローション、毛髪のブロードライ時に使用されるローション、スタイリングおよびトリートメント用ローションの形態の化粧品調製物は概括的に水性、アルコール性もしくは水性−アルコール性溶液であり、少なくとも1種のカチオン、アニオン、非イオン性もしくは両親媒性ポリマーまたはそれらの混合物、および更に有効濃度の本発明に従って使用される有効成分組み合わせ物を含んで成る。使用されるポリマーの量は例えば、0.1と10重量%の間、好ましくは、0.1と3重量%の間である。
【0096】
本発明に従って使用される有効成分組み合わせ物を含有する毛髪のトリートメントおよび手入れ用化粧品調製物は非イオン性もしくはアニオンタイプのエマルションの形態であることができる。非イオン性エマルションは水の他に、油もしくは、例えば、ポリエトキシル化もしくはポリプロポキシル化されることもできる脂肪アルコールまたは2種の有機成分の混合物を含む。これらのエマルションは場合によっては、カチオンの界面活性物質を含んで成る。
【0097】
本発明に従う、毛髪のトリートメントおよび手入れ用の化粧品調製物は、有効量の本発明に従う有効成分および場合によってはこの目的に通常使用される溶媒、好ましくは水を含んで成るのみならず、更に有機増粘剤、例えば、アラビアゴム、キサンタンゴム、アルギン酸ナトリウム、セルロース誘導体、好ましくは、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースもしくは無機増粘剤、例えば、ベントナイトのようなケイ酸アルミナム、もしくはポリエチレングリコールおよびプロピレングリコールステアレートもしくはジステアレートの混合物をも含んで成るゲル剤の形態にあることができる。増粘剤は例えば、0.1と30重量%の間、好ましくは、0.5と15重量%の間の量でゲル中に存在する。
【0098】
毛髪用に意図された組成物中の本発明に従う有効成分の量は好ましくは、組成物の総重量に基づき0.05重量%〜10重量%、とりわけ0.5重量%〜5重量%である。
【0099】
本発明に従う水性化粧品洗浄組成物もしくは水性洗浄を意図された含水量の低いもしくは無水洗浄剤濃厚物はアニオン、非イオン性および/もしくは両性界面活性剤を含んで成ることができる。
【0100】
界面活性剤は有機非極性物質を水中に溶解することができる両性物質である。少なくとも1種の親水性分子基および1種の疎水性分子基をもつそれらの特異的分子構造の結果として、それらは水の表面張力を減少させ、皮膚を湿潤化させ、汚れの除去および溶解を容易にし、すすぎを容易にし、そして所望の場合には泡立ちを調節することができる。
【0101】
界面活性剤分子の親水性基は大部分は極性官能基、例えば、−COO、−OSO 2−、−SO であるが、他方、疎水性基は通常、非極性炭化水素基である。界面活性剤は概括的に親水性分子基の種類および荷電に従って分類される。これに関連して、4種の群に分類することができる、
・アニオン界面活性剤、
・カチオン界面活性剤、
・両性界面活性剤および
・非イオン性界面活性剤。
【0102】
アニオン界面活性剤は通常、官能基として、カルボン酸、硫酸もしくはスルホン酸基を有する。水溶液中では、それらは酸性もしくは中性溶媒中で陰性の荷電をもつ有機イオンを形成する。カチオン界面活性剤はほとんど独占的に第四級アンモニウム基の存在を特徴とする。水溶液中で、それらは酸性もしくは中性溶媒中で陽性に帯電した有機イオンを形成する。両性界面活性剤はアニオンおよびカチオン基の両方を含み、従って、水溶液中でpHに応じてアニオンもしくはカチオン界面活性剤の動態を示す。強酸性溶媒中ではそれらは陽性の電荷をもち、アルカリ性溶媒中では、陰性の荷電をもつ。それに対し、中性pH領域では、下記の例が具体的に示すように、それらは両イオン性である。
【0103】
RNH CHCHCOOHX(pH=2)X=あらゆるアニオン、例えば、Cl
RNH CHCHCOO(pH=7)
RNHCHCHCOO(pH=12)B=あらゆるカチオン、例えば、Na
ポリエーテル鎖は非イオン性界面活性剤に典型的である。非イオン性界面活性剤は水性溶媒中でイオンを形成しない。
A.アニオン界面活性剤
有利に使用することができるアニオン界面活性剤は下記である、
アシルアミノ酸(およびそれらの塩)、例えば、
1.グルタミン酸アシル、例えば、グルタミン酸アシルナトリウム、アルパラギン酸ジ−TEA−パルミトイルおよびグルタミン酸カプリル酸/カプリン酸ナトリウム、
2.アシルペプチド、例えば、パルミトイル−加水分解ミルクタンパク質、ココイルナトリウム−加水分解大豆タンパク質およびココイルナトリウム/カリウム−加水分解コラーゲン、
3.サルコシネート、例えば、ミリストイルサルコシネート、TEA−ラウロイルサルコシネート、ナトリウムラウロイルサルコシネートおよびナトリウムココイルサルコシネート、
4.タウリン酸塩、例えば、タウリン酸ラウロイルナトリウムおよびタウリン酸メチルココイルナトリウム、
5.アシルラクチレート、ラウロイルラクチレート、カプロリルラクチレート、6.アラニネート、
カルボン酸および誘導体、例えば、
1.カルボン酸、例えば、ラウリン酸、ステアリン酸アルミナム、マグネシウムアルカノラートおよびウンデシレン酸亜鉛、
2.エステルカルボン酸、例えば、ラクチル酸ステアロイルカルシウム、クエン酸ラウレス−6およびカルボン酸PEG−4ラウラミドナトリウム、
3.エーテルカルボン酸、例えば、カルボン酸ラウレス−13ナトリウムおよびカルボン酸PEG−6ココアミドナトリウム、
リン酸および塩、例えば、リン酸DEA−オレス−10およびリン酸ジラウレス−4、
スルホン酸および塩、例えば、
1.イセチオン酸アシル、例えば、イセチオン酸ナトリウム/アンモニウムココイル、
2.アルキルアリールスルホン酸塩、
3.アルキルスルホン酸塩、例えば、硫酸ココモノグリセリドナトリウム、スルホン酸C12−14−オレフィンナトリウム、スルホ酢酸ラウリルナトリウムおよび硫酸PEG−3ココアミドマグネシウム、
4.スルホコハク酸塩、例えば、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、スルホコハク酸ラウレス二ナトリウム、スルホコハク酸ラウリル二ナトリウムおよびスルホコハク酸ウンデシレンアミド−MEA二ナトリウム、並びに
硫酸エステル、例えば、
1.硫酸アルキルエーテル、例えば、硫酸ラウレスナトリウム、アンモニウム、マグネシウム、MIRA、TIPA、硫酸ミレスナトリウムおよび硫酸C12−13−パレスナトリウム、
2.硫酸アルキル、例えば、硫酸ラウリルナトリウム、アンモニウムおよびTEA。
B.カチオン界面活性剤
有利に使用することができるカチオン界面活性剤は下記である。
1.アルキルアミン、
2.アルキルイミダゾール、
3.エトキシル化アミンおよび
4.第四級界面活性剤、
5.第四級エステル。
【0104】
第四級界面活性剤は4個のアルキルおよび/もしくはアリール基に共有結合された少なくとも1個のN原子を含む。pHに拘わりなく、これが陽性の電荷をもたらす。アルキルベタイン、アルキルアミドプロピルベタインおよびアルキルアミドプロピルヒドロキシスルタインが有利な第四級界面活性剤である。本発明に従って使用されるカチオン界面活性剤はまた、好ましくは、第四級アンモニウム化合物、とりわけ塩化もしくは臭化ベンジルトリアルキルアンモニウム、例えば、塩化ベンジルジメチルステアリルアンモニウム、および更にアルキルトリアルキルアンモニウム塩、例えば、塩化もしくは臭化セチルトリメチルアンモニウム、塩化もしくは臭化アルキルジメチルヒドロキシエチルアンモニウム、塩化もしくは臭化ジアルキルジメチルアンモニウム、硫酸アルキルアミドエチルトリメチルアンモニウムエーテル、アルキルピリジニウム塩、例えば、塩化ラウリル−もしくはセチルピリジニウム、イミダゾール誘導体並びに酸化アミン、例えば酸化アルキルジメチルアミンもしくは酸化アルキルアミノエチルジメチルアミンのようなカチオン特性をもつ化合物、の群から選択することができる。とりわけセチルトリメチルアンモニウム塩の使用が有利である。
C.両性界面活性剤
有利に使用することができる両性界面活性剤は下記である。
1.アシル/ジアルキルエチレンジアミン、例えば、アンホ酢酸アシルナトリウム、アンホジプロピオン酸アシル二ナトリウム、アンホ二酢酸アルキル二ナトリウム、アンホヒドロキシプロピルスルホン酸アシルナトリウム、アンホ二酢酸アシル二ナトリウムおよびアンホプロピオン酸アシルナトリウム、
2.N−アルキルアミノ酸、例えば、アミノプロピルアルキルグルタミド、アルキルアミノプロピオン酸、アルキルイミドジプロピオン酸ナトリウムおよびラウロアンホカルボキシグリシネート。
D.非イオン性界面活性剤
有利に使用することができる非イオン性界面活性剤は下記である。
1.アルコール、
2.アルカノールアミド、例えば、ココアミドMEA/DEA/MIPA、
3.酸化アミン、例えば、酸化ココアミドプロピルアミン、
4.酸化エチレン、グリセロール、ソルビトールもしくは他のアルコールとカルボン酸のエステル化により形成されるエステル、
5.エーテル、例えば、エトキシル化/プロポキシル化アルコール、エトキシル化/プロポキシル化エステル、エトキシル化/プロポキシル化グリセロールエステル、エトキシル化/プロポキシル化コレステロール、エトキシル化/プロポキシル化トリグリセリドエステル、エトキシル化/プロポキシル化ラノリン、エトキシル化/プロポキシル化ポリシロキサン、プロポキシル化POEエーテルおよび、ラウリルグルコシド、デシルグリコシドおよびココグリコシドのようなアルキルポリグリコシド、
6.蔗糖エステル、蔗糖エーテル、
7.ポリグリセロールエステル、ジグリセロールエステル、モノグリセロールエステル、
8.メチルグルコースエステル、ヒドロキシ酸のエステル。
【0105】
更に有利なものは、1種以上の非イオン性界面活性剤とのアニオン性および/もしくは両性界面活性剤の組み合わせ物の使用である。皮膚のための化粧品洗浄調製物の形態の化粧品調製物は液体もしくは固体形態にすることができる。それらは本発明に従って使用される有効成分組み合わせ物を含んで成るのみならず、好ましくは、少なくとも1種のアニオン性、非イオンもしくは両性の界面活性物質もしくはそれらの混合物、所望される場合には、1種以上の電解質および、この目的に通常使用されるような補助剤を含んで成る。界面活性物質は調製物の総重量に基づき、1と94重量%の間の濃度で洗浄調製物中に存在することができる。
【0106】
シャンプーの形態の化粧品調製物は有効量の有効成分組み合わせ物に加えて、好ましくは、少なくとも1種のアニオン性、非イオン性もしくは両性界面活性物質またはそれらの混合物、場合によっては本発明に従う電解質およびそのために通常使用される補助剤を含んで成る。界面活性物質は1重量%と94重量%の間の濃度でシャンプー中に存在することができる。
【0107】
前記の界面活性剤とは別に、本発明に従う組成物は水および、場合によっては化粧品中に通常の添加剤、例えば、香料、増粘剤、染料、消臭剤、抗微生物物質、再脂肪化剤、錯体形成剤および金属イオン封鎖剤、真珠光沢剤、植物抽出物、ビタミン、活性成分等を含んで成る。
【0108】
錯体形成剤を含んで成るこれらの有効成分組み合わせ物を、本発明に従って使用される有効成分組み合わせ物または化粧品もしくは皮膚科学的調製物に添加すうことは本発明に従って好ましい。
【0109】
錯体形成剤はそれ自体知られた化粧品学および医薬製薬学の補助剤である。Mn、Fe、Cu等のような望ましいくない金属を錯体形成することにより、例えば、化粧品もしくは皮膚科学的調製物中の望ましくない化学反応を防止することができる。
【0110】
本発明は同様に、これらの調製物が本発明に従って使用される有効量の有効成分組み合わせ物を含む化粧品調製物を含んで成る、例えば、毛髪のトリートメントおよび手入れのための調製物、とりわけ、毛髪着色剤、毛髪ラッカー、シャンプー、着色シャンプー、および更に例えば、爪のマニキュア、口紅、ファンデーションのようなメークアップ製品、洗浄およびシャワー調製物、皮膚の処置もしくは手入れ用クリームまたは、その成分が貯蔵期間中の酸化もしくは光線酸化のための安定性の問題を伴なう可能性がある他のすべての化粧品調製物である、酸化もしくは光線酸化に対して化粧品もしくは皮膚科学的調製物を防護する方法をも包含する。
【0111】
これらの調製物中に本発明に従って使用される有効成分組み合わせ物の量は好ましくは、調製物の総重量に基づき、0.01〜10重量%、好ましくは、0.05〜5重量%、とりわけ0.1〜2.0重量%である。
【0112】
本発明はまた、それ自体既知の方法で本発明に従う有効成分組み合わせ物を化粧品および皮膚科学的調製物中に取り込むことを含んで成る、本発明に従う化粧品組成物の製法を提供する。
【0113】
下記の実施例は本発明を制約することなく、具体的に示す役目をもつ。別記されない限り、すべての量、割合および百分率は調製物の重量および総量にもしくは総重量に基づく。
【0114】
【実施例】
(実施例1) 保護クリーム
重量%
ラノリン 10.00
流動パラフィン 10.00
NaHPO1.00
トリベヘニン 5.00
シクロメチコン 2.00
タルク 2.00
アルギニン 1.00
ステアリン酸アルミナム 適量
香料 適量
パンテノール 適量
微細結晶蝋、流動パラフィン 全100.00
(実施例2) 保護クリーム
重量%
ラノリン 10.00
流動パラフィン 10.00
ZnO 5.00
トリベヘニン 5.00
シクロメチコン 2.00
タルク 2.00
NaHPO1.00
香料 適量
ステアリン酸アルミナム 適量
パンテノール 適量
微細結晶蝋、流動パラフィン 全100.00
(実施例3) 臀部保護軟膏
重量%
微細結晶蝋、流動パラフィン 42.50
タンニン酸 5.00
ラノリン 15.00
タルク 10.00
ジイソステアリン酸ポリグリセリル−3 1.50
NaHPO1.00
オクトキシグリセロール 0.75
香料、保存剤 適量
ビスアボロール 適量
水 全量100.00
(実施例4) 臀部保護軟膏
重量%
微細結晶蝋、流動パラフィン 42.500
ポリホスフェート 5.000
ラノリン 15.000
タルク 10.000
ジイソステアリン酸ポリグリセリル−3 1.500
アルギニン 1.000
オクトキシグリセロール 0.750
香料、保存剤 適量
ビスアボロール 適量
水 全量100.00
(実施例5) 創傷手当用クリーム
重量%
微細結晶蝋、流動パラフィン 44.00
NaHPO2.00
ジポリヒドロキシステアリン酸ポリグリセリル−2 4.00
ジイソステアリン酸ポリグリセリル−3 3.00
アルギニン 1.00
カーボポール 0.50
香料、保存剤 適量
水 全量100.00
(実施例6) 日光浴前用クリーム
重量%
流動パラフィン 5.00
ブチレングリコール 3.00
ステアリン酸 2.50
微細結晶蝋、流動パラフィン 2.00
ステアリルアルコール 1.50
セチルアルコール 1.50
ステアリン酸グリセリル 1.20
NaHPO1.00
水素化ココナツ脂肪酸グリセリド 1.00
ジメチコン 0.75
カーボマー 適量
香料、保存剤 適量
水 全量100.00
(実施例7) 手入れ用クリーム
重量%
流動パラフィン 5.00
ブチレングリコール 3.00
ステアリン酸 2.50
微細結晶蝋、流動パラフィン 2.00
ステアリルアルコール 1.50
セチルアルコール 1.50
ステアリン酸グリセリル 1.20
NaHPO2.00
水素化ココナツ脂肪酸グリセリド 1.00
ジメチコン 0.75
カーボマー 適量
香料 適量
水 全量100.00
(実施例8) 有効成分を経皮的に適用するための基剤クリーム
重量%
流動パラフィン 5.50
グリセロール 5.00
カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド 5.00
ブチレングリコール 3.00
微細結晶蝋、流動パラフィン 3.00
オクチルドデカノール 2.00
シクロメチコン 2.00
ジメチコン 2.00
クエン酸ステアリン酸グリセリル 2.00
セチルステアリルアルコール 2.00
L−オルニチン 1.00
パンテノール 0.50
香料、保存剤 適量
乳酸Ca 3.00
水 全量100.00
(実施例9) ウオノメ用クリーム
重量%
流動パラフィン 5.50
グリセロール 5.00
カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド 5.00
ブチレングリコール 3.00
微細結晶蝋、流動パラフィン 3.00
オクチルドデカノール 2.00
シクロメチコン 2.00
ジメチコン 2.00
セチルステアリルアルコール 2.00
パンテノール 0.50
香料、保存剤 適量
酢酸Ca 3.00
水 全量100.00
(実施例10) 刺す感じの抑制スティック
重量%
シクロメチコン 5.00
ブチレングリコール 5.00
ポリエチレングリコール−2−ステアリルエーテル 2.00
NaHPO/NaHPO3.00
シリカジメチルシリレート 1.00
水素化レシチン 1.00
ミリスチルアルコール 1.00
アクリレート/C10−30−アルキルアクリレート 0.50
クロスポリマー
NaOH 0.40
パルミチン酸レチニル 0.36
カーボマー 0.30
キサンタンゴム 0.20
カプリル酸グリセリル 適量
水 全量100.00

Claims (5)

  1. 皮膚のバリヤー機能の選択的強化のためのカルシウム−結合性物質の使用。
  2. 皮膚のバリヤー機能の選択的減衰のための遊離カルシウムイオンの使用。
  3. カルシウム−結合性物質が、カルシウムがほとんど可溶性でない塩を形成する化合物(例えば、NaHPOのようなリン酸塩、しかしまたカルシウム−結合能をもつゼオライトおよび/もしくはフィロシリケートおよび/もしくは「ビルダー」の用語下で洗剤科学で知られた物質、例えば、多数のカルボキシル基をもつ水溶性の線状ポリマー)の群から、またはカルシウム錯体形成剤(例えば、ポリリン酸塩、タンニン酸、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)、EGTA(エチレンビス(オキシエチレンニトロ)四酢酸)、クエン酸、蓚酸、遊離脂肪酸等)の群から選択される、請求項1記載の使用。
  4. カルシウム−結合性物質および/もしくはカルシウム錯体形成剤が調製物の総重量に基づいて、0.01重量%〜10重量%、好ましくは、0.05重量%〜5重量%、特に好ましくは、0.1〜2.0重量%の量で存在する、化粧品もしくは皮膚科学的調製物での請求項3記載の使用。
  5. カルシウムが製品の総重量に基づいて0.01重量%〜10重量%、好ましくは、0.05重量%〜5重量%、特に好ましくは、0.1〜2.0重量%の量で1種もしくは複数の製品中に存在する、請求項2記載の使用。
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