JP2004362959A - 電子放出素子およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】超微粒子のダイヤモンドコロイド溶液に、カーボンナノチューブを混合分散させた処理液で、ガラス基板1を処理することにより、ガラス基板1上に、数百nmのダイヤモンドの超微粒子2に数μmの長さのカーボンナノチューブ4を設計的に配置形成し、有磁場マイクロ波CVD法を用いて低温で非晶質炭素膜(DLC膜)5を形成し、カーボンナノチューブ4を電子放出サイトとする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、超薄型の平面ディスプレイであるFED(Field Emission Display)や小型の照明光源などの電子ビーム源として好適な電子放出素子およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
超薄型の平面ディスプレイとして、真空中で電界をかけることで電子放出素子(陰極)から電子を放出させ、陽極に塗布した蛍光体に衝突させて発光させるFED(Field Emission Display)が知られている。
【0003】
かかる電子放出素子として、炭素系の材料、特にカーボンナノチューブを用いた素子が注目されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
これは、高いアスペクト比を有するファイバ状のカーボンナノチューブに電界が集中しやすく、低い電圧で電子放出を行わせることができるからである。
【0005】
かかるカーボンナノチューブは、電子放出素子の製造方法に用いられるプラズマCVDや熱CVDなどを用いて基板上に形成され、あるいは、予め作製したカーボンナノチューブをペーストに混ぜて基板に塗布するといった手法を用いてデバイス上に配置されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−220674号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
かかる従来の製造方法では、カーボンナノチューブが密集して配置されてしまい、適当な間隔を保つことができず、いわゆる、スクリーニング効果によって良好な電子放出特性を得ることができないという難点がある。
【0008】
本発明は、上述の点に鑑みて為されたものであって、カーボンナノチューブなどの配置間隔を制御できるようにして良好な電子放出特性の電子放出素子およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明では、上述の目的を達成するために、次のように構成している。
【0010】
すなわち、本発明の電子放出素子は、超微粒子に微小線状物が混在されて配置された基板上またはワイヤ上に、電子伝導性膜が形成されてなるものである。
【0011】
ここで、超微粒子は、金属、グラファイト、ダイヤモンドなどの超微粒子であるのが好ましい。
【0012】
微小線状物とは、微小で細長い物をいい、直線状でも曲線状であってもよく、その断面は、円形に限らず、楕円形、矩形、多角形やその他の形状であってもよい。
【0013】
この微小線状物は、アスペクト比が高く、超微粒子のサイズよりも長いことが好ましい。
【0014】
また、基板は、金属基板、ガラス基板、プラスチック基板、あるいは、セラミックス基板などを用いることができる。
【0015】
また、ワイヤは、前記超微粒子および微小線状物を配置できる径を有しておればよく、金属製であるのが好ましい。
【0016】
本発明によると、超微粒子に微小線状物が混在されて配置された基板上またはワイヤ上に、電子伝導性膜が形成されて電子放出素子が構成されるので、所要のサイズの超微粒子に対して所要の長さの微小線状物を設計的に混在させることで、電子放出サイトとなる微小線状物の配置間隔を制御することができ、従来例のカーボンナノチューブのように密集して配置されることがなく、均一で高い電子放出密度の電子放出素子が実現できる。
【0017】
前記微小線状物は、カーボンを主成分とし、かつ、高いアスペクト比を有するものであるのが好ましい。
【0018】
ここで、高いアスペクト比としては、1〜数百であるのが好ましく、5〜100であるのがより好ましい。
【0019】
また、前記微小線状物としては、カーボンナノチューブ、カーボンナノウォール、カーボンファイバ、グラファイトファイバ、アモルファスカーボンファイバ、ダイヤモンドファイバの少なくともいずれか一つからなるのが好ましい。
【0020】
カーボンナノチューブ等は、高いアスペクト比を有し、電界が集中し易く、比較的低い電圧で電子を放出させることができ、また、寿命も長いものとなる。
【0021】
また、前記微小線状物は、その長さが、前記超微粒子のサイズよりも大きいものであるのが好ましい。
【0022】
超微粒子に対して、超微粒子のサイズよりも長さの大きな微小線状物を意図的に混在させることにより、長さの大きな微小線状物は、その端部が、超微粒子に比べて基板上あるいはワイヤ上に高く突出するために、この部分に電界が集中して電子が放出されることになり、設計に従った均一で高い電子放出サイト密度をもつ電子放出素子を実現できる。
【0023】
前記超微粒子のサイズは、百ナノメートルオーダからマイクロメートルオーダであるのが好ましく、前記微小線状物の長さは、マイクロメートルオーダから十マイクロメートルオーダであるのが好ましく、前記微小線状物の径は、ナノメートルオーダから百ナノメートルオーダであるのが好ましい。また、電子伝導性膜の厚さは、ナノメートルオーダから百ナノメートルオーダであるのが好ましい。
【0024】
ここで、百ナノメートルオーダからマイクロメートルオーダとは、100nm〜9μmの範囲をいう。
【0025】
また、マイクロメートルオーダから十マイクロメートルオーダとは、
1μm〜99μmの範囲をいう。
【0026】
ナノメートルオーダから百ナノメートルオーダとは、1nm〜999nmの範囲をいう。
【0027】
本発明の電子放出素子の製造方法は、超微粒子に微小線状物を混在させて、基板上またはワイヤ上に配置する第1の工程と、前記超微粒子に前記微小線状物が混在されて配置された前記基板上または前記ワイヤ上に、電子伝導性膜を形成する第2の工程とを含むものである。
【0028】
本発明によると、基板上またはワイヤ上に、超微粒子に微小線状物を混在させて配置し、電子伝導性膜を形成するので、所要のサイズの超微粒子に対して所要の長さの微小線状物を設計的に混在させることで、電子放出サイトとなる微小線状物の配置間隔を制御することができ、従来例のカーボンナノチューブのように密集して配置されることがなく、均一で高い電子放出密度の電子放出素子が実現できる。
【0029】
前記微小線状物は、カーボンを主成分とし、かつ、高いアスペクト比を有するものであるのが好ましい。
【0030】
また、前記第1の工程は、前記超微粒子に前記微小線状物を混在させたコロイド溶液を、前記基板または前記ワイヤに塗布する工程、または、前記コロイド溶液に前記基板または前記ワイヤを浸漬する工程のいずれかの工程を含むのが好ましい。
【0031】
超微粒子に微小線状物を混在させたコロイド溶液を用いて基板またはワイヤを処理することにより、基板上またはワイヤ上に、超微粒子に微小線状物を混在させて高密度に配置できる。
【0032】
また、前記微小線状物は、カーボンナノチューブ、カーボンナノウォール、カーボンファイバ、グラファイトファイバ、アモルファスカーボンファイバ、ダイヤモンドファイバの少なくともいずれか一つからなるのが好ましい。
【0033】
カーボンナノチューブ等は、高いアスペクト比を有し、電界が集中し易く、比較的低い電圧で電子を放出させることができる。
【0034】
また、前記微小線状物の長さは、前記超微粒子のサイズよりも大きいものであるのが好ましい。
【0035】
超微粒子に対して、超微粒子のサイズよりも長さの大きな微小線状物を意図的に混在させることにより、長さの大きな微小線状物は、その端部が、超微粒子に比べて基板上またはワイヤ上に高く突出するために、この部分に電界が集中して電子が放出されることになり、設計に従った均一で高い電子放出サイト密度をもつ電子放出素子を実現できる。
【0036】
また、前記微小線状物は、その長さが、前記超微粒子のサイズよりも大きいものであるのが好ましい。
【0037】
前記超微粒子のサイズは、百ナノメートルオーダからマイクロメートルオーダであるのが好ましく、前記微小線状物の長さは、マイクロメートルオーダから十マイクロメートルオーダであるのが好ましく、前記微小線状物の径は、ナノメートルオーダから百ナノメートルオーダであるのが好ましい。また、電子伝導性膜を、ナノメートルオーダから百ナノメートルオーダの厚さで形成するのが好ましい。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0039】
(実施の形態1)
図1は、本発明の一つの実施の形態に係る電子放出素子の製造方法を示す図である。
【0040】
先ず、図1(a)に示されるように基板上、この実施の形態では、ガラス基板1上に、ダイヤモンドの超微粒子2に微小線状物としてのカーボンナノチューブ4を設計的に混在させて、ガラス基板1上に配置する。
【0041】
このダイヤモンドの超微粒子2は、例えば、特許第2691884号の親水性ダイヤモンド微粒子の製造方法によって得られるものである。
【0042】
すなわち、百ナノメートルオーダからマイクロメートルオーダの範囲内の特定のサイズ、例えば、平均粒径が数百nm、例えば500nmのダイヤモンドの超微粒子を選択して洗浄し、精製後のダイヤモンドの超微粒子を、精製水に分散し、分散液を遠心分離し、上澄みのコロイド溶液にアルコールを加えて全量を調整する。さらに、フッ化水素を0.2%加えて遠心分離し、上澄み液を微粒子ダイヤモンドコロイド溶液とする。
【0043】
この微粒子ダイヤモンドコロイド溶液中に、市販されている、あるいは、予めプラズマCVD法などによって製造したカーボンナノチューブ、例えば、長さが数μm、径(外径)が数十nmのカーボンナノチューブを、設計に従った混合比で混合分散させて処理液とする。
【0044】
超微粒子ダイヤモンドとカーボンナノチューブとの混合比は、例えば、10:1とする。なお、この混合比は、設計的に任意に選択すればよい。
【0045】
この処理液3に、図2(a)に示されるようにガラス基板1を数分間浸し、図2(b)に示されるように乾燥することによって、図1(a)に示されるガラス基板1上に、ダイヤモンドの超微粒子2にカーボンナノチューブ4が混在されて配置形成される。
【0046】
なお、本発明の他の実施の形態として、ガラス基板1を回転させて上記処理液3を滴下してもよいし、ガラス基板1に、処理液3を吹き付けてもよい。
【0047】
上記特許第2691884号の親水性ダイヤモンド微粒子のコロイド溶液は、液中において、ダイヤモンドの超微粒子が、ほぼ単粒子の形で互いに集合することなく分散して懸濁しているので、かかるコロイド溶液に、カーボンナノチューブを設計的に混合分散させた処理液3でガラス基板1を処理することにより、ガラス基板1上のダイヤモンドの単粒子2中に、カーボンナノチューブ4を混在させて高密度に形成できる。
【0048】
なお、混合させるダイヤモンドの超微粒子2とカーボンナノチューブ4のサイズ関係は、広範囲に亘り、その決定は設計方針に依存する。
【0049】
次に、図1(b)に示されるように、例えば、有磁場マイクロ波CVD法を用いて低温で電子伝導性膜、この実施の形態では、非晶質炭素膜(DLC:Diamond Like Carbon)5を、例えば、数100nmの厚さで形成して本発明に係る電子放出素子を得るものである。この非晶質炭素膜5によって、カーボンナノチューブ4の機械的、電気的な接合を図ることができる。
【0050】
この非晶質炭素膜5の成膜は、例えば、次のような合成条件で行なわれる。なお、合成条件は、これに限らないのは勿論である。
【0051】
マイクロ波パワー 1.2kW
磁界 87.5mT
バイアス電圧 +40V
基板温度 150〜500°C
反応ガス CH3OH 15ml/min+H2 85ml/min
以上のようにして得られる電子放出素子は、FEDの冷陰極として真空(10−7Torr程度)中で蛍光体を塗布した陽極に対向して配置され、電圧が印加されることで真空中に電子が引き出されて加速されて蛍光体に衝突して励起発光させるものである。
【0052】
なお、カーボンナノチューブ4は、電界が集中すると、陽極に向かって立ち上がるので、カーボンナノチューブを直立させるための特殊なアライメントを施す必要がない。
【0053】
この実施の形態の電子放出素子は、超微粒子2のサイズよりも長いカーボンナノチューブ4を設計的に混在させているので、このカーボンナノチューブ4が、他の部分よりも高く突起状となって電界が集中して電子を設計的に放出できることになる。
【0054】
この電界が集中する部分の数や間隔は、カーボンナノチューブ4の混合比率等によって設計・規定することができる。
【0055】
したがって、カーボンナノチューブ4の配置を設計的に制御することができ、カーボンナノチューブ4を適度な間隔で配置することにより、従来例のように、カーボンナノチューブが密集して配置されるといったことがなく、良好な電子放出特性を得ることができる。
【0056】
このカーボンナノチューブ4の配置間隔は、上述のスクリーニング効果を考慮すると、カーボンナノチューブ4の長さをLとしたときに、L〜3Lであるのが好ましい。
【0057】
この実施の形態の電子放出素子は、数百nmのサイズのダイヤモンドの超微粒子2間の数百nmの間隔に混在されたカーボンナノチューブ4に電界が集中して電子放出サイトとなって電子を放出させることができる。
【0058】
また、電界は、遮蔽効果により、或る電子放出サイトからの放出電流が減ると別の電子放出サイトに電界が集中することになるため、電子放出源として作用するサイトの数が極めて多いので、長寿命化が保証される。
【0059】
しかも、この実施の形態では、ガラス基板を用いて400°C程度の比較的低温で製造できるので、電子放出素子としてダイヤモンド薄膜を用いる従来例のように、これらダイヤモンド薄膜を合成する温度である750〜1000°Cといった高温にする必要がない。
【0060】
このため、従来例に比べて、熱応力によって歪みが生じるのが大幅に低減され、デバイス作成(ガラス封止)工程での歩留まりを極端に上昇せしめることとなる。
【0061】
すなわち、電子放出素子は、FEDとして封止やパッケージが、ガラス材料を用いて400°C程度の温度で行われるので、400°C程度の低温で製造できる本発明の電子放出陰極は、熱履歴による熱応力や基板の反りなどの歪みを大幅に低減して寸法精度を高めることができることになる。
【0062】
(その他の実施の形態)
上述の実施の形態では、超微粒子としてダイヤモンドを用いたけれども、ダイヤモンドに限らず、例えば、金やニッケルなどの金属の超微粒子、グラファイトの超微粒子(sp2成分の高い炭素の超微粒子)を用いてもよい。
【0063】
上述の実施の形態では、基板として、ガラス基板を用いたけれども、ガラス基板に限らず、プラスチック基板、シリコン基板、セラミックス基板、モリブデン基板やその他の金属基板を用いてもよく、特に、高い電子伝導度を示す基板、例えば、n+シリコン、グラファイト、金属などを用いて電界放出電子の供給源とすることもできる。
【0064】
上述の実施の形態では、電子伝導性膜として非晶質炭素膜(DLC膜)を形成したけれども、本発明の他の実施の形態として、SP2成分の多いDLC膜やグラファイト膜、あるいは、金属膜を形成してもよい。
【0065】
上述の実施の形態では、有磁場マイクロ波プラズマCVD法を用いて電子伝導性膜を形成したけれども、本発明の他の実施の形態として、カソーディックアーク法、イオンプレーティング法、熱フィラメント法その他の方法を用いてもよい。
【0066】
上述の実施の形態では、微小線状物として、カーボンナノチューブを用いたけれども、本発明の他の実施の形態として、カーボンナノウォール、カーボンファイバ、グラファイトファイバ、アモルファスカーボンファイバ、ダイヤモンドファイバ等を用いてもよい。
【0067】
上述の実施の形態では、特定のサイズの超微粒子に、特定の長さ及び径のカーボンナノチューブを混在させたけれども、本発明の他の実施の形態として、さらに、サイズの異なる超微粒子、例えば、前記特定のサイズの超微粒子よりも1桁サイズの大きな超微粒子を追加して混在させてもよい。
【0068】
上述の実施の形態では、基板上に、超微粒子に微小線状物を混在させて配置したけれども、本発明の他の実施の形態として、基板に代えて、ワイヤ上に、超微粒子に微小線状物を混在させて配置してもよく、この場合には、照明光源などに好適な線状の電子放出素子となる。
【0069】
本発明の他の実施の形態として、基板上に、ITO膜やカーボン膜などを形成し、その上に超微粒子およびカーボンナノチューブ等の微小線状物を配置形成してもよい。
【0070】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、百ナノメートルオーダなどの所要のサイズの超微粒子に、マイクロメートルオーダなどの所要の長さのカーボンナノチューブなどの微小線状物を設計的に混在させて配置された基板上またはワイヤ上に、非晶質炭素膜などの電子伝導性膜が形成されて電子放出素子が構成されるので、電子放出サイトとなる微小線状物の配置間隔を制御することができ、均一で高い電子放出密度の電子放出素子が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施形態の製造方法を示す図。
【図2】図1のガラス基板上のダイヤモンド超微粒子およびカーボンナノチューブの形成方法を示す図。
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 ダイヤモンドの超微粒子 3 処理液
4 カーボンナノチューブ 5 非晶質炭素膜
Claims (13)
- 超微粒子に微小線状物が混在されて配置された基板上またはワイヤ上に、電子伝導性膜が形成されてなる電子放出素子。
- 前記微小線状物が、カーボンを主成分とし、かつ、高いアスペクト比を有する請求項1に記載の電子放出素子。
- 前記微小線状物が、カーボンナノチューブ、カーボンナノウォール、カーボンファイバ、グラファイトファイバ、アモルファスカーボンファイバ、ダイヤモンドファイバの少なくともいずれか一つからなる請求項1または2に記載の電子放出素子。
- 前記微小線状物の長さは、前記超微粒子のサイズよりも大きいものである請求項1ないし3のいずれかに記載の電子放出素子。
- 前記超微粒子のサイズは、百ナノメートルオーダからマイクロメートルオーダであり、前記微小線状物の長さは、マイクロメートルオーダから十マイクロメートルオーダであり、前記微小線状物の径は、ナノメートルオーダから百ナノメートルオーダである請求項1ないし4のいずれかに記載の電子放出素子。
- 前記電子伝導性膜の厚さが、ナノメートルオーダから百ナノメートルオーダである請求項1ないし5のいずれかに記載の電子放出素子。
- 超微粒子に微小線状物を混在させて、基板上またはワイヤ上に配置する第1の工程と、前記超微粒子に前記微小線状物が混在されて配置された前記基板上または前記ワイヤ上に、電子伝導性膜を形成する第2の工程とを含むことを特徴とする電子放出素子の製造方法。
- 前記微小線状物が、カーボンを主成分とし、かつ、高いアスペクト比を有する請求項7に記載の電子放出素子の製造方法。
- 前記第1の工程は、前記超微粒子に前記微小線状物を混在させたコロイド溶液を、前記基板または前記ワイヤに塗布する工程、または、前記コロイド溶液に前記基板または前記ワイヤを浸漬する工程のいずれかの工程を含む請求項7または8に記載の電子放出素子の製造方法。
- 前記微小線状物が、カーボンナノチューブ、カーボンナノウォール、カーボンファイバ、グラファイトファイバ、アモルファスカーボンファイバ、ダイヤモンドファイバの少なくともいずれか一つからなる請求項7ないし9のいずれかに記載の電子放出素子の製造方法。
- 前記微小線状物の長さは、前記超微粒子のサイズよりも大きいものである請求項7ないし10のいずれかに記載の電子放出素子の製造方法。
- 前記超微粒子のサイズは、百ナノメートルオーダからマイクロメートルオーダであり、前記微小線状物の長さは、マイクロメートルオーダから十マイクロメートルオーダであり、前記微小線状物の径は、ナノメートルオーダから百ナノメートルオーダである請求項7ないし11のいずれかに記載の電子放出素子の製造方法。
- 前記第2の工程では、電子伝導性膜を、ナノメートルオーダから百ナノメートルオーダの厚さで形成する請求項7ないし12のいずれかに記載の電子放出素子の製造方法。
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