JP2004362830A - プラズマディスプレイパネル用前面板の製造方法 - Google Patents

プラズマディスプレイパネル用前面板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】プラズマディスプレイパネル(PDP)用前面板電極の形成を凹版オフセット印刷方式により、印刷精度よく、連続印刷できる方法を提供する。
【解決手段】凹版オフセット印刷方式によるPDP用前面板電極を形成するに際し、表面ゴム層がシリコーンゴムで構成される転写体を用いて、透明基板上に、(1)黒色金属類を含有する黒色インキでパターン印刷する工程、および(2)前記黒色インキのパターン上に、導電性金属インキを積層印刷する工程と、(3)前記積層印刷されたインキパターンを500℃以上で焼成する工程とを備え、前記黒色インキとして樹脂100重量部に対し3〜50重量部の割合で含有するインキを用いて電極パターンを印刷する。ここで、転写工程後、シリコーンゴム層の表面を加熱乾燥する工程と冷却する工程に付することにより、連続印刷性が増強される。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラズマディスプレイパネル(PDP)用前面板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
PDPは、自己発光型で電力消費の低減を実現できること、薄型で大画面化が容易であること、液晶ディスプレイ(LCD)に比べて構造がシンプルであること、などの理由により、次世代の表示デバイスとして大きな需要が見込まれている。しかしながら、現状ではPDPの製造コストが極めて高く、家庭用向けの表示デバイスとして普及させる上での大きな障害となっている。
【0003】
PDPは、例えば図1に示すように、バス電極(前面電極)11、透明電極12、透明誘電層13および保護層14を備える前面板(フロント基板)10と、アドレス電極(背面電極)21、誘電層22、保護層23、リブ24および蛍光層25(R,G,B)を備える背面板(リア基板)20とを、双方の基板上に設けられた電極11,12,21が蛍光層25を介して向かい合うように配置されたものである。
【0004】
バス電極(前面電極)11は、図2の部分断面図に示すように、透明基板15の一方の側に、黒色電極11aとバス主電極11bを積層した2層から構成されている。このバス電極11、11の両方を覆うように、透明誘電層13が形成され(図1参照)、その上には、通常、保護層14が設けられる。ここで、バス電極11は、導電性が優れていることのほかにも、黒色度が高いことが求められている。これは、例えばバス電極11が金属光沢を有していると、前面板10側への反射によってPDPのコントラストを低下させる要因となるからである。黒色電極11aとバス主電極11bを積層した2層から構成するのは、導電性よくかつコントラストを低下させないためである。
【0005】
PDPの低価格化には、製造コストを下げることが急務であり、複数の製造工程の中でも、隔壁(リブ)の形成と並んで、とりわけ前面板における電極形成工程がコスト高の原因となっている。
従来、バス電極のパターンは、前面板の表面全面に黒色の感光性ペーストを塗布し、さらに感光性銀ペースト(例えばデュポン社製の製品名「フォーデル(R) 」)を塗布して所定の厚み(5〜10μm)となるように調整し、これを乾燥させた後、当該パターンの形状に応じて露光および現像することよりなる、フォトリソグラフィーによって形成されている。
【0006】
このように2種類のペーストの塗布を要する理由は、前に言及したように、黒色の感光性ペーストではバス電極の黒色度を十分なものとすることができるものの、導電性が不十分となり、一方において感光性銀ペーストでは導電性を良好なものとすることができるものの、黒色度が不十分となるなど、導電性と黒色度との両立が困難なためである。
また、バス電極のパターンは、通常、その線幅が数十μmであり、ピッチが数百μm程度であることから、前面板の表面全面に塗布された黒色ペーストと銀ペーストの大半は露光・現像処理後に洗浄、除去されることとなって、パターン形成材料の無駄が多くなる。しかも、黒色の感光ペーストと感光性銀ペーストとのそれぞれにおいて塗布、露光、現像等の処理を繰り返す必要があることから、バス電極の製造に多大なコストを要することとなる。さらには、感光性の黒色ペーストや銀ペーストがいずれも高価であって、廃棄された銀ペーストから銀のみを回収する工程が提案されてはいるものの、回収にかかるコストも極めて大きいという問題がある。
【0007】
加えて、フォトリソグラフィー法によるパターンの形成に使用する製造設備は極めて高い精度やクリーン度が要求されることからコストがかかり、PDPの大型化(大画面化)に対応させるのが困難であるという問題がある。また、現像処理の際には有害な廃液が多量に発生することから、廃液の処理に多大なコストがかかるという問題もある。
近年、フォトリソグラフィー法による問題を解決するために、凹版オフセット印刷を利用してPDP用電極パターンを印刷することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、特許文献2には、「基板上に透明電極とバス電極からなる複合電極と、この複合電極を覆うように形成された誘電体層とを備えるプラズマディスプレイパネル用の前面板において、バス電極を透明電極側から黒色電極とバス主電極の2層構造とし、黒色電極は導電性粉体を60〜98重量%、黒色無機酸化物を1〜30重量%、ガラスフリットを1〜10重量%の範囲で含有したものとし、バス主電極は導電性粉体を90〜99重量%、ガラスフリットを1〜10重量%の範囲で含有したものとする」PDP用前面板において、黒色電極とバス主電極のパターンをオフセット印刷で印刷することが開示されている。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−245931号公報(請求項1、図1など)
【特許文献2】
特開2002−25451号公報(請求項2〜4、[0017]、[0032]〜[0042]、図1)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
凹版オフセット印刷によるPDP用前面電極のパターン形成は、フォトリソグラフィー法に比べて、製造コストを低下できると共に、廃液処理の問題も生じなくなる。このための凹版オフセット印刷には、微細パターンを連続して安定に印刷することが要求される。とりわけPDP用前面板は、黒色インキ層と導電性金属インキ層を積層することから、この積層印刷を連続して安定に行えることが必要になる。連続印刷において、パターンの印刷形状を劣化する原因としては、印刷用ブランケットが電極形成用のペーストインキに含まれる溶剤によって膨潤し、濡れ性が変化することにあり、その結果、線幅が広がってくるなどの現象が起こる。しかし一方において、ブランケットのインキ受理性の面からは、ある程度は膨潤していることも必要である。
【0010】
凹版オフセット印刷において、表面ゴム層がシリコーンゴムで形成されたブランケットは、微細パターンの印刷に適しているが、印刷枚数が増加すると前記のように、パターン形状の乱れや線幅の広がりを生じてくることが問題である。
そこで、本発明の目的は、シリコーンブランケットを用いる凹版オフセット印刷によって、PDP用前面板電極のパターン形成を、精度よく、安定した状態で連続印刷することができる、当該前面板電極の製造方法を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明者らは多方面から検討した結果、本発明のプラズマディスプレイパネル用前面板の製造方法に到達したものである。
すなわち、本発明は以下のプラズマディスプレイパネル用前面板の製造方法に関する。
1)凹版オフセット印刷方式によるプラズマディスプレイパネル用前面板電極を形成するに際して、
表面ゴム層がシリコーンゴムで構成される転写体を用いて、透明基板上に、(1)黒色金属類を含有する黒色インキでパターン印刷する工程、および(2)前記黒色インキのパターン上に、導電性金属インキを積層印刷する工程と、
(3)前記積層印刷されたインキパターンを500℃以上で焼成する工程を備え、
前記黒色インキが樹脂(A)とシリコーンオイル(B)とを、(A)100重量部に対し(B)3〜50重量部の割合で含有するものであることを特徴とするプラズマディスプレイパネル用前面板の製造方法。
【0012】
2)前記導電性金属インキが樹脂(A)とシリコーンオイル(B)とを、(A)100重量部に対し(B)3〜50重量部の割合で含有するものであることを特徴とする上記1)項記載のプラズマディスプレイパネル用前面板の製造方法。
3)前記の凹版オフセット印刷工程において、インキを転写した後にブランケット表面を加熱乾燥する工程および冷却する工程を備えることを特徴とする上記1)または2)項記載のプラズマディスプレイパネル用前面板の製造方法。
【0013】
本発明によると、表面ゴム層がシリコーンゴムで形成されたブランケットを用いて連続印刷するときにみられるパターン形状の乱れや線幅の広がりを抑えることができる。この効果は、前記黒色インキ中に、シリコーンオイルを樹脂100重量部に対し3〜50重量部の割合で含有せしめたことよるものである。すなわち、連続印刷するとき、インキとシリコーンブランケットが接触するたびに、インキ中の溶剤がブランケットに浸入する現象とブランケット中の低分子シリコーン成分がインキにより抽出される現象が起こり、ブランケットの表面張力が大きくなって、インキの転移性に変化を生ずることとなる。本発明では、シリコーンオイルの前記特定量をインキ中にあらかじめ添加しておくことにより、ブランケットのシリコーンゴム層が有する本来の性能が維持されて、精度のよい連続印刷が可能になる。シリコーンオイルは黒色インキに添加しておくことを必須とするが、さらに導電性金属インキにおいても樹脂100重量部に対し3〜50重量部の割合で含有せしめおくことが好ましい。
【0014】
本発明における電極パターンのオフセット印刷をさらに安定性よく連続して行なうためには、ブランケットを加熱乾燥する工程を設けて、ブランケットに浸入した溶剤を揮発させることが好ましい。この場合、加熱乾燥によりブランケットの表面温度の上昇したまま、次の印刷のためにそのまま印刷凹版に接触させると性能低下をもたらすので、冷却工程を設けて、ブランケットをクリーンルームの設定温度近くまで冷却することによって、連続印刷がスムーズに行われようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の製造対象となるPDP用前面板(バス電極)は、図2のとおり、黒色電極11aとバス主電極11bを積層した2層から構成されているものである。以下に、本発明の製造方法を詳細に説明する。
〔電極パターン印刷用インキ〕
本発明において、黒色電極を印刷形成するためのインキ(黒色インキ)は、黒色金属類粉末を必須成分とし、ガラスフリットを含む無機成分と、樹脂、溶剤およびシリコーンオイルとを含む有機成分とを、混合・分散して作製される。有機成分は、印刷後の焼成工程によって除去され、無機成分による黒色電極層が形成される。
【0016】
前記黒色金属類粉末は、常温で黒色であって、500〜700℃の温度で5〜60分焼成しても変色せず、また分解、昇華しない金属類であればよく、例えば黒色金属酸化物粉末あるいは黒色複合合金粉末、もしくはこれらの混合物があげられる。当該黒色金属酸化物としては、例えば酸化ルテニウム(RuO)、酸化マンガン(MnO)、酸化モリブデン(MoO)、酸化クロム(Cr)、酸化銅(CuO)、酸化チタン(TiO)、酸化パラジウム(PdO)および酸化鉄(Fe)よりなる群から選択された1種または2種以上の金属酸化物が挙げられる。また、当該黒色複合合金としては、例えばCr−Co−Mn−Fe、Cr−Cu、Cr−Cu−Mn、Mn−Fe−Cu、Cr−Co−Fe、Co−Mn−Fe、Co−Ni−Cr−FeおよびCu−Fe−Crよりなる群から選択された1種または2種以上を挙げることができる。これらの黒色金属酸化物および黒色複合合金は、粒径が0.05〜20μm程度の粉末として添加される。
【0017】
前記ガラスフリットは、従来バス電極の製造に使用されているものでよく、例えば軟化温度が400〜600℃であり、膨張係数α300が70×10−7〜95×10−7/℃、ガラス転移温度が400〜500℃であるものが使用できる。その例としては、Bi/SiO/B系ガラス、Bi/ZnO/B系ガラス、PbO/SiO/B系ガラス、ZnO/Bアルカリ土類金属酸化物系ガラスなどが挙げられる。ガラスフリットの平均粒子径は0.1〜10μmの範囲であることが好ましい。
【0018】
前記樹脂としては、熱硬化型、紫外線硬化型、熱可塑型等の各種の樹脂を使用することができる。熱硬化型樹脂としては、例えばポリエステル−メラミン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ−メラミン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。紫外線硬化型樹脂としては、アクリル樹脂等が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、例えばポリエステル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、セルロース樹脂(エチルセルロース等)、アクリル樹脂等が挙げられる。
【0019】
本発明においては、これらの樹脂の中でも特に、焼成によって(例えば400℃以上の高温での焼成によって)完全にCOとHOとに分解するポリビニルブチラール樹脂、セルロース樹脂(特にエチルセルロース)、アクリル樹脂等を用いるのが好適である。これらの樹脂は単独で、または印刷適性に応じて2種以上を適宜混合して用いることができる。
前記溶剤はインキの印刷適性を考慮して選択される。凹版オフセット印刷に使用する場合において、インキの溶剤は印刷用ブランケットのシリコーンゴム層と直接に接触して、当該表面ゴム層を膨潤させてその表面の濡れ特性を変化させる。一般に、シリコーンゴム層を膨潤させる程度が小さい溶剤であれば印刷を繰り返した場合であっても印刷用ブランケットの表面濡れ性の変化は少なく、安定した印刷を行なうことができる。逆に、シリコーンゴム層を膨潤させる程度が大きい場合には、印刷を繰り返すことで表面濡れ性が大きく変化してしまい、印刷するパターンの線幅が広がったり、印刷版の表面の微小な汚れまでも転写したり、印刷用ブランケットから被印刷物への転写効率が低下したりする問題を生じるなど、印刷の安定性が著しく低下することとなる。従って、膨潤の程度は小さいのが好ましいが、印刷凹版から印刷用ブランケットへのインキの受理性を考慮すると、ある程度の膨潤を生じるのが好ましい。
【0020】
前記溶剤は、印刷用ブランケットの表面印刷層を構成するシリコーンゴムを常温(23℃)で24時間浸漬したときの当該ゴムの体積増加率(膨潤率)が20%以下、好ましくは10%以下であるものが好ましい。
溶剤に求められる他の要件としては、これに限定されるものではないが、例えば沸点については150℃以上であるものが好ましい。溶剤の沸点が150℃を下回ると、印刷時にガラス基板上等で乾燥しやすくなって、印刷特性が変化するおそれがある。また、導電性インキ組成物が経時変化を起こし易くなるおそれもある。かかる溶剤の具体例としては、例えばアルコール類〔ヘキサノール、オクタノール、ノナノール、デカノール、ウンデカノール、ドデカノール、トリデカノール、テトラデカノール、ベンタデカノール、ステアリルアルコール、セリルアルコール、シクロヘキサノール、テルピネオール等〕や、アルキルエーテル類〔エチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルカルビトール)、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、力ルピトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート等〕が挙げられ、この中から1種または2種以上が、印刷適性や作業性等を考慮して適宜、選択される。
【0021】
溶剤として高級アルコールを使用する場合は、インキ組成物の乾燥性や流動性が低下するおそれがあるため、これらよりも乾燥性が良好なブチルカルビトール、ブチルセロソルブ、エチルカルビトール、ブチルセロソルブアセテート、ブチルカルビトールアセテート等を併用すればよい。溶剤の添加量は、インキ組成物の粘度が50〜2000ポアズ(P)程度となるように、好ましくは200〜1000P程度となるように調整するのが好ましい。インキ組成物の粘度が上記範囲を下回るか、あるいは逆に上回った場合には、そのいずれにおいても、インキ組成物の印刷適性が低下して、微細なパターンを形成できなくなるおそれがあるからである。
【0022】
前記シリコーンオイルとしては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハアイドロジェンシリコーンオイルなどをあげることができるが、これらの変性シリコーンオイルであってもよい。
当該黒色インキの配合割合は、焼成後において、黒色金属類粉末と、通常はガラスフリットとを含有してパターンが形成されることを要件に、さらにオフセット印刷性などを考慮して決定される。印刷適性が低いと、バス電極に適した微細かつ高精度のパターンを形成することができなくなる。また、黒色度が低いと、PDPのコントラストの低下を招くことになる。
【0023】
黒色インキの好ましいに配合例は、樹脂100重量部、黒色金属類粉末50〜1000重量部、ガラスフリット5〜500重量部、溶剤50〜500重量部、およびシリコーンオイル3〜50重量部の割合である。シリコーンオイルは、この範囲に達しないときは、ブランケットのシリコーンゴム層を安定化する効果が期待できず、またこの範囲を超えると黒色インキが印刷凹版からブランケットに受理されにくくなる。シリコーンオイルは、さらに好ましくは樹脂100重量部に対して5〜30重量部の割合でされる。これらの配合物を、例えば3本ロールを用いて、混合・分散することによって当該インキが作製される。
【0024】
前記黒色インキには、上記の成分に加えて、適宜、黒色顔料を併用してもよい。当該黒色顔料としては、例えばカーボンブラック、チタンブラック、黒鉛、その他黒色の顔料または染料等が挙げられる。黒色インキの印刷適性を考慮すると、黒色金属酸化物、複合合金、黒色顔料粉末の粒径は0.05〜20μmであるのが好ましい。
前記のバス主電極を印刷するためのインキ(導電性金属インキ)としては、導電性金属粉末を必須成分とし、通常はガラスフリットを含む無機成分と、樹脂および溶剤とを含む有機成分とを、混合・分散して作製される。焼成後、有機成分は除去されて、無機成分によるバス主電極層が形成される。有機成分としてさらにシリコーンオイルを添加することが好ましい。
【0025】
前記導電性金属粉末は、従来、バス電極の形成に用いられる種々の導電性金属の粉末を用いることができるが、バス電極の導電性をより優れたものとするためには、銀、銅、金、白金、アルミニウム、ニッケル、鉄およびパラジウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属の粉末を用いるのが好ましい。とりわけ、銀粉末が好ましく用いられる。
導電性金属粉末の粒径は、好ましくは0.05〜20μmの範囲であり、より好ましくは0.1〜5.0μmの範囲である。粒径が20μmを超えると、導電性金属粉末の堆積物を圧着する際にその表面が平坦化される程度が小さくなり、バス電極の平坦性が低下するおそれがある。逆に、粒径が0.05μmを下回ると、最終的に得られるバス電極の導電性が低下するおそれがある。一般的には、導電性金属粉末の粒子径を小さくすることで金属同士の溶融温度を下げることが可能となってプロセスを簡素化することができ、さらには、導電性を著しく改善させることができる。
【0026】
導電性金属インキの調製に用いるガラスフリット、樹脂、溶剤、シリコーンオイルは、前記した黒色インキにおけるものと同様のものを用いることができる。
前記導電性金属インキにおける好ましい配合割合は、樹脂100重量部と、導電性金属粉末500〜3,000重量部、ガラスフリット5〜200重量部、溶剤50〜300重量部の割合である。また、黒色インキにおけると同様にしてシリコーンオイルを、樹脂100重量部に対して3〜50重量部、好ましくは5〜30重量部を配合することにより、連続印刷性を一層高めることができる。これらの配合物を、例えば3本ロールを用いて、混合・分散することによって当該インキが作製される。
【0027】
前記の導電性金属インキおよび黒色インキには、他の無機成分を焼成時のパターン流延防止や、反射率や誘電率の制御などを目的として公知方法に従って添加することができる。他の無機成分の例として、酸化ホウ素、シリカ、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化スズ、酸化インジウムスズ、シリケート、ステアタイト、ジルコン、フォルステライト、ベリリアなどが挙げられる。これらの無機成分を、平均粒径が0.05〜20μmの粉末とし、樹脂100重量部に対して100〜500重量部の範囲で含有させることができる。
【0028】
〔インキパターンの印刷方法〕
本発明における電極パターンの形成は、表面ゴム層がシリコーンゴムで構成された転写体を備える凹版オフセット印刷によって、上述した各電極形成用インキを用いて基板上に積層印刷される。
・透明基板
PDP用の前面板部材として用いられる透明基板は、透明性および耐熱性が高いことのほかには特に限定されるものではないが、例えばソーダライムガラス、低アルカリガラス、無アルカリガラス、石英ガラス等のガラス基板が好適に用いられる。透明基板の材質は、上記例示のガラス基板等の中から、その耐熱性、耐薬品性、透過性等の各種特性に応じて適宜選択される。当該透明基板が、本発明における凹版オフセット印刷の被印刷体として用いられる。
【0029】
・印刷凹版
本発明において、凹版オフセット印刷法に用いられる凹版としては特に限定されるものではなく、従来公知のものを採用することができる。凹版パターンは、所望のPDP用前面電極パターンに応じたものが用いられる。
・印刷用ブランケット(転写体)
本発明では、インキパターンを高い精度でもって形成することを目的に、表面ゴム層がシリコーンゴムで形成されたオフセット印刷用ブランケットが用いられる。当該表面ゴム層は、硬さ(JIS A硬度)が20〜80、表面粗さ(十点平均粗さRz)が0.01〜3μmのシリコーンゴムで構成されているものが好ましい。
【0030】
表面ゴム層の硬さが上記範囲を超えると、印刷時に表面ゴム層の変形が生じにくくなって、印刷版のインキの受理性が低下するおそれがある。逆に、表面ゴム層の硬さが上記範囲を下回ると、印刷時における表面ゴム層の変形の程度が大きくなって、印刷精度の低下を招くおそれがある。表面ゴム層の硬さは、上記範囲(JIS A硬度)の中でも特に20〜70であるのが好ましく、30〜60であるのがより好ましい。
【0031】
表面ゴム層の表面粗さは、印刷形成するパターンが微細なものとなるほど、印刷形状に大きな影響を及ぼす。PDP用前面板のバス電極を形成する場合には、インキパターンに求められる線幅は数十μm程度、より具体的には20μm程度であることから、表面ゴム層の表面粗さは、インキパターンの印刷形状を良好なものにするという観点から、10点平均粗さ(Rz)で0.01〜3μmであることが求められる。
【0032】
表面ゴム層の10点平均粗さ(Rz)が上記範囲を超えると、パターンのエッジ形状がシャープでなくなるなど、その印刷形状が低下するおそれがある。一方、表面ゴム層の10点平均粗さ(Rz)が上記範囲を下回る程度にまで小さくすることは困難であって、しかも表面粗さが極端に小さいとかえってインキの受理性が低下するおそれがある。表面ゴム層の10点平均粗さ(Rz)は、上記範囲の中でも特に0.01〜0.5μmであるのがより好ましい。
【0033】
表面ゴム層の厚みは、印刷時の変形の程度に応じて設定されるものであって、通常、1〜1500μmの範囲で設定される。表面ゴム層の厚みが1μmを下回ると、印刷時に表面ゴム層の変形が生じにくくなって、印刷版のインキの受理性が低下するおそれがある。逆に、表面ゴム層の厚みが1500μmを超えると、印刷時における表面ゴム層の変形の程度が大きくなって、印刷精度の低下を招くおそれがある。
・印刷工程
凹版オフセット印刷にあたっては、安定性よく連続印刷するために、前記印刷工程中に、ブランケットを加熱乾燥する工程と冷却する工程を設けることが好ましい。
【0034】
シリコーンゴムよりなる表面ゴム層中に吸収されたインキの溶剤は、加熱乾燥工程により、蒸散、乾燥されて、表面ゴム層の状態をインキの溶剤によって膨潤する前の状態に戻すことができる。溶剤の蒸散、乾燥のし易さは加熱温度、インキの溶剤の沸点、シリコーンゴム層の厚さ等によって変動するものであるが、通常、加熱温度が40〜200℃であれば、十分効果的な蒸散、乾燥を達成することができる。加熱・乾燥の方法は特に限定されるものではなく、ブランケット胴を介して間接的に加熱してもよく、表面ゴム層に外部から熱風を吹き付けて直接に加熱してもよい。
【0035】
加熱・乾燥処理後には印刷用ブランケットの表面温度が高くなっており、このままの状態で印刷を行なうと、表面ゴム層やこれと接触する印刷版が熱膨張することから、これに伴って印刷精度が低下するおそれがある。そこで、印刷版の表面温度の変化は±1℃以内に、印刷用ブランケット(表面ゴム層)の表面温度の変化は±5℃以内に、それぞれ収まるように、例えば印刷用ブランケットの表面に冷風を吹き付けたり、印刷用ブランケットの表面を金属等の熱容量の大きな部材に接触させたり、ブランケット胴を介して熱を放散させたりするなどの、冷却処理を行なうのが好ましい。
【0036】
上記の印刷を実施するための印刷機の構成例を、図3の模式図で示す。透明基板上に、まず黒色インキを用いて電極パターンを印刷する。ここで、ブランケットから黒色インキが被転写体であるガラス板に転写された後に、ブランケット表面のシリコーンゴム層に、温風噴出し装置から例えば40〜150℃の熱風を5〜80秒程度吹き付けて加熱乾燥し、次いで冷風噴出し装置から10〜23℃の冷風を0.3〜2分程度吹き付けて冷却する。このような手順によって、黒色インキによる印刷を、所望の枚数について連続印刷する。次いで、黒色インキ層上に、位置合わせを行なって導電性インキを積層印刷する。このときも、印刷枚数ごとに前記と同様の加熱乾燥工程と冷却工程を施すことにより、安定に連続印刷することができる。積層印刷の方法としては、上記とは別に、黒色インキを印刷後に引き続いて、その上に導電性金属インキを積層印刷することも可能であり、この場合は複数印刷機を備えておき、順次連続印刷すれば効率的になる。
【0037】
本オフセット印刷法によると、黒色インキを印刷し、未硬化のまま導電性金属インキ層を直接その上に印刷する方法(Wet/Wet印刷)を採用し得るので、工程の簡略化を図ることができる。しかも、このWet/Wet印刷した際の黒色インキ/導電性金属インキ層の形状は、黒色インキ層が導電性金属インキ層よりも幅広に形成されており、視聴側からは導電性金属インキ層を完全に遮蔽されたものである。
【0038】
本発明では、表面エネルギーの低いシリコーンゴムからなる表面ゴム層を備えた印刷用ブランケットを用いることによって、剛直な基板等に対しても、印刷版(凹版)から印刷用ブランケットに転移したインキを100%転写させることが可能になる。そして、連続印刷を続けてもブランケット表面の膨潤が抑えられて、所望の形状の電極パターンを性能よく印刷することができる。
〔インキパターンの焼成〕
黒色インキ層と導電性インキ層を積層したインキパターンは、次いで焼成することにより目的とするPDP用前面板電極が形成される。このときの焼成する際の条件は、従来の方法に準じて、導電性金属インキおよび黒色インキに使用する樹脂の種類(熱分解温度)、導電性金属粉末、ガラスフリットの種類(溶融点)等に応じて適宜設定されるものであるが、バス電極の導電性を優れたものにするという観点から、500℃以上の温度で焼成されるが、上限は700℃程度とするのが好ましい。
【0039】
インキパターンの焼成温度が上記範囲にあるときは、インキパターン中の樹脂などの有機成分をほぼ完全に熱分解させることができ、かつ導電性金属粉末、黒色金属類粉末、ガラスフリットの溶融結合が行なわれ、2層構造を有するバス電極が作製される。それゆえ、前面板の全面側におけるバス電極表面の黒色度を維持しつつ、当該バス電極の導電性を優れたものとすることができる。
焼成後におけるパターンの厚みは、2〜15μmとなるように設定するのが望ましく、この厚みに達しないときは断線が発生しやすく、また導電性も良くなくなり、この厚みを超えると導電性は満たすが、材料コストが高くなり表面の平坦性が悪くなってくる。
【0040】
〔他の部材等〕
本発明におけるPDP用前面板において、バス電極を形成するための黒色インキおよび導電性金属粉末、ならびにバス電極の基盤となる透明基板については前述のとおりであるが、その他の部材(例えば、透明電極、透明誘電体層、保護層等)や、その材料、形成方法等については本発明において特に限定されるものではなく、従来公知(例えば特許文献2記載の方法)のPDP用前面板に準じて適宜設定、選択すればよい。
【0041】
【実施例】
次に、実施例および比較例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。
実施例1〜3
以下に述べる手順により、ガラス基板(PDP用ガラスPD−200、旭硝子製)上に、図2の断面図で示される、黒色インキ層上に導電性金属インキ層を積層してなる複合電極パターン(PDP用前面板電極)を凹版オフセット印刷により印刷した。
【0042】
・黒色インキ
アクリル樹脂100重量部、平均粒径0.1μmの酸化チタン500重量部、平均粒径5μmの酸化ビスマス系ガラスフリット20重量部、酢酸ブチルカルビトール5重量部、およびシリコーンオイル(分子量384のポリジメチルシロキサン)を3重量部、10重量部または50重量部(それぞれ実施例1、2および3とする)を、3本ロールを用いて混合・分散させて、3種の黒色インキ(3種)を作製した。
【0043】
・導電性金属インキ
アクリル樹脂100重量部、平均粒径1μmの銀粉末1200重量部、平均粒径5μmの酸化ビスマス系ガラスフリット20重量部、および酢酸ブチルカルビトール20重量部を、3本ロールを用いて混合・分散させて、導電性金属インキを作製した。
・複合電極パターンの形成
オフセット印刷用凹版には、ガラス基板上に線幅90μm、線間隔(ピッチ)600μm、深さ25μmのストライプ状パターン(凹部)を形成したものを黒色インキ印刷用として使用した。また、導電性金属インキ用としては、線幅85μm、線間隔(ピッチ)600μm、深さ35μmのストライプ状パターン(凹部)を形成したものを使用した。
【0044】
印刷用ブランケットには、シリコーンゴム[ゴム硬度JIS A:40、厚さ:300μm、表面粗さ(十点平均粗さRz):0.1μm、住友ゴム工業製]を表面ゴム層として備えるものを使用した。上記のシリコーンゴムには、常温硬化型付加型のシリコーンゴム〔信越化学工業(株)製の製品名「KE1600」〕を使用した。
電極パターンの印刷は、図3の構成を有する印刷機を用いて、室温23℃、関係湿度55%の環境に調整したクリーンルームで実施した。最初に、前記黒色インキを版およびガラス基板での転写速度をそれぞれ50mm/秒、150mm/秒の速度として、200枚の連続印刷を行った。ここで、1枚印刷毎に、ブランケット胴の表面の接線速度を8mm/secで回転させながら80℃の温風を吹き付けて、またIR照射を同時に行なった。その際のブランケット表面の最高温度は120℃となった。その後、冷風噴出し装置よりブランケット表面に10℃の冷風を1分間吹き付けて、冷却処理を行った。冷却後のブランケットの表面温度は、面内で室温+3℃の範囲に収まっていた。この連続印刷中、凹版の表面温度はほとんど変化がなく、印刷精度への影響は見られなかった。凹版からブランケットに転移したインキは100%完全にガラス基板上に転写され、印刷形状が良好であり、膜厚も安定したものであった。
【0045】
次に、前記導電性金属インキを用いて、黒色インキ層上に位置合わせを行なって、黒色インキの印刷におけると同様にして積層印刷(Wet/Wet印刷)を連続して行った。かくして得られた積層印刷体を500℃、1時間の焼成を行なって、インキパターンの樹脂分を完全に分解させ、かつ導電性金属粉末、黒色金属粉末などの無機成分を溶融結合させた。焼成後のバス電極の厚みは合わせて5μmであった。
【0046】
比較例1
実施例1において、シリコーンオイルの配合量が樹脂100重量部に対して1重量部である黒色電極インキを用いたほかは、実施例1と同様にしてPDP前面板電極を製造した。
比較例2
実施例1において、シリコーンオイルの配合量が樹脂100重量部に対して55重量部である黒色電極インキを用いたほかは、実施例1と同様にしてPDP前面板電極を製造した。
[試験結果]
・印刷形状
上記の実施例によって、黒色インキ/導電性金属インキをWet/Wet印刷した際の形状例を図4に示す。上面からみると黒色インキ層(図4で「黒」と表示される部分)が導電性金属インキ層(図4で「銀」と表示される部分)よりも幅広に形成されており、視聴側からは導電性金属インキ層を完全に遮蔽できていることがわかる。断面形状をみると、黒色インキ/導電性金属インキ層がずれて重なりあっているにもかかわらず、それぞれのインキを単色印刷したときと同様にカマボコ形状を示している。このことは、両インキとも未乾燥状態で重ね合わされるため、ペーストが流動・一体化し、焼成後の形状が単色と同様の形状になることを示している。
【0047】
次に、上記の実施例および比較例で得た電極パターンについて、次の方法により線幅の変化量および焼成後の密着性評価を行ない、それらの結果を表1に示す。
・線幅の変化量
レーザー顕微鏡を用いて線幅を測定した。200枚印刷後の線幅と初期(5枚目)の線幅の変化量を比較した。変化量が±5μmであれば印刷性に問題がなく、連続印刷性が良好であると判断される。
【0048】
・焼成後の密着性
焼成後のパターンを鉛筆硬度で測定した。測定値が9H以上であれば密着性が良好と判断される。
【0049】
【表1】
Figure 2004362830
【0050】
この結果、本発明の製造方法に従ってシリコーンオイルを配合したインキを用いて電極パターンを印刷すると、実施例1〜3に示すように、いずれも線幅の変化量が±5μmに収まっており、また焼成後の密着性も良好であって、精度よく安定に連続印刷することができることを示している。これに対して、比較例1ではシリコーンオイルの配合量が少ないことから線幅の変化量が大きくなることを、また比較例2ではシリコーンオイルの配合量が多いことからやはり線幅の変化量が大きくなることを示しておりいずれも連続印刷することに問題を残している。
【0051】
【発明の効果】
本発明によると、導電性と表示面のコントラスの両方において優れたPDP用前面電極を簡略した工程で製造することができる。すなわち、本発明における凹版オフセット印刷によると、黒色インキと導電性金属インキをWet/Wet印刷法により効率よく、しかも形状的に完全に一体化した積層として印刷することができる。シリコーンブランケットの採用と少なくとも黒色インキにシリコーンオイルを前記した特定量配合することによって、連続印刷してもブランケットの濡れ性の変化が抑えられており、精度のよい印刷を安定に継続することできるので、工業的実施にきわめて有利である。印刷ごとに、ブランケットの表面を加熱乾燥し、次いで冷却する工程を付加することによって、精度のよい連続印刷を一層有利に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】PDPの構造の一例を示す斜視図である。
【図2】PDP前面電極(バス電極)の部分断面図である。
【図3】本発明のPDP用前面板電極を凹版オフセット印刷するための印刷機の構成例を示す模式図である。
【図4】本発明により黒色インキと導電性金属インキをWet/Wet印刷により積層印刷したときの印刷形状の例を示す。
【符号の説明】
10 PDP前面電極板
11 バス電極
11a 黒色電極
11b バス主電極
12 透明電極(ITO)
13 誘電体層
15 透明基板

Claims (3)

  1. 凹版オフセット印刷方式によるプラズマディスプレイパネル用前面板電極を形成するに際し、
    表面ゴム層がシリコーンゴムで構成される転写体を用いて、透明基板上に、(1)黒色金属類を含有する黒色インキでパターン印刷する工程、および(2)前記黒色インキのパターン上に、導電性金属インキを積層印刷する工程と、(3)前記積層印刷されたインキパターンを500℃以上で焼成する工程とを備え、前記黒色インキが樹脂(A)とシリコーンオイル(B)とを、前記(A)100重量部に対し(B)3〜50重量部の割合で含有するものであることを特徴とするプラズマディスプレイパネル用前面板の製造方法。
  2. 前記導電性金属インキが樹脂(A)とシリコーンオイル(B)とを、前記(A)100重量部に対し(B)3〜50重量部の割合で含有するものであることを特徴とする請求項1記載のプラズマディスプレイパネル用前面板の製造方法。
  3. 前記の凹版オフセット印刷工程において、インキを転写した後にブランケット表面を加熱乾燥する工程および冷却する工程を備えることを特徴とする請求項1または2記載のプラズマディスプレイパネル用前面板の製造方法。
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