JP2013127972A - プラズマディスプレイパネル用電極の製造方法 - Google Patents

プラズマディスプレイパネル用電極の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】樹脂成分のガラス転移点を限して、印刷パターンの塗膜の乾燥後にゴミが付着するのを防止し、印刷パターンの塗膜の焼成後の電極の導電性を良好に保つ。
【解決手段】 無機粉末から構成される粉末成分と、ガラス転移点が−25〜25℃である樹脂成分と、溶剤成分とを含有する印刷用インキ11を用いてガラス基板14の表面に凹版オフセット印刷法により所定の印刷パターンの塗膜を形成し乾燥する。次に塗膜を500〜600℃の温度で焼成してプラズマディスプレイパネル用電極を作製する。凹版オフセット印刷法は、状パターン10aを有する印刷版10に印刷用インキを充填する工程と、この印刷版に充填された印刷用インキを、表面にシリコーンシート13aを有する印刷用ブランケット13に転写する第1転写工程と、この印刷用ブランケットに転写された印刷用インキを印刷用ブラケットからガラス基板に転写する第2転写工程とを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体デバイスに微細でかつ高精度の電極パターンを形成する凹版オフセット印刷法に好適な印刷用インキを用いて印刷・焼成されたプラズマディスプレイパネル(以下、PDPという)用電極の製造方法に関するものである。
電子回路基板や表示デバイス等の半導体デバイスにおける電極等の形成には従来よりフォトリソグラフィー法が用いられてきたが、このフォトリソグラフィー法は製造工程が複雑であり、また材料ロスが多く、パターン形成に必要な露光装置等の製造設備に莫大な費用がかかるため、製造コストが極めて高くなるという問題があった。更に、パターン形成時の現像処理等にて生じる廃液を処理するコストも高く、しかもこの廃液については環境保護の観点からも問題があった。
そこで、低コストでかつ有害な廃液等を生じることのないパターン形成方法に関する研究が種々なされている。なかでも、凹版オフセット印刷法は、微細パターンを高い精度で形成することが可能であることから、フォトリソグラフィー法の代替法として注目されている。凹版オフセット印刷法では、印刷用ブランケットからガラス基板などの被転写体に印刷用インキを100%転写させるため、印刷用ブランケット表面にはシリコーンゴムシートを用い、印刷用インキにはブランケット表面のシリコーンゴムに溶解し易い、例えば溶剤を加え、この溶剤をシリコーンゴムに溶解させ、印刷用インキとシリコーンゴム界面の界面張力を低下させることでシリコーンゴムから印刷用インキを剥離し易くして印刷用インキをブランケットから被転写体上に転写させている。
上記印刷用インキとしては、導電性金属粉末、ガラスフリット、遷移金属酸化物及び分散剤と、ポリiso−ブチルメタクリレート、ポリiso−プロピルメタクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリテトラフルオロエチレン又はポリ−α−メチルスチレンのうちの少なくとも1種以上の有機バインダを含むビヒクルから構成される導電性インキが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。このように構成された導電性インキでは、オフセット印刷に適したインキを調製でき、またオフセット印刷により高精細のパターンを回路基板上に簡単に、しかも従来のスクリーン印刷による方法よりもエッジの直線性に優れ、スケや欠け等の発生が少ない微細なパターンを形成でき、更に精度の点からも高品質のパターンが得られるようになっている。
特開平4−213373号公報(請求項1、段落[0012])
しかし、上記従来の特許文献1に示された印刷用インキでは、有機バインダのガラス転移点を規定しておらず、印刷用インキをガラス基板に塗布して塗膜を形成した後に加熱しても乾燥せず、塗膜に粘着性が残ってしまう場合があった。このため塗膜にゴミが付着してしまい、この塗膜にエアを吹付けても、塗膜からゴミが剥がれずゴミを除去できないので、ゴミが付着したまま塗膜を焼成して電極を形成すると、この電極の導電性が低下してしまうおそれがあった。
本発明の目的は、樹脂成分のガラス転移点を所定の範囲内に限定することにより、印刷パターンの塗膜の乾燥後にゴミが付着するのを防止でき、これにより印刷パターンの塗膜の焼成後の電極の導電性を良好に保つことができる、PDP用電極の製造方法を提供することにある。
請求項1に係る発明は、図1に示すように、無機粉末から構成される粉末成分と、ガラス転移点が−25〜25℃である樹脂成分と、溶剤成分とを含有する印刷用インキ11を用いてガラス基板14の表面に凹版オフセット印刷法により所定の印刷パターンの塗膜を形成し乾燥する工程と、この塗膜を500〜600℃の温度で焼成してPDP用電極を作製する工程とを含むPDP用電極の製造方法であって、上記凹版オフセット印刷法が、凹状パターン10aを有する印刷版10に印刷用インキ11を充填する工程と、この印刷版10に充填された印刷用インキ11を、表面にシリコーンシート13aを有する印刷用ブランケット13に転写する第1転写工程と、この印刷用ブランケット13に転写された印刷用インキ11を印刷用ブラケット13からガラス基板14に転写する第2転写工程とを含ことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明であって、更に樹脂成分は、ガラス転移点が−20〜−15℃であるエポキシ樹脂であることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明であって、更に図1に示すように、凹状パターン10aのライン幅Wを10〜1000μmとし、深さDを5〜50μmとし、ピッチPを10〜1000μmとし、シリコーンシート13aの厚さを0.1〜3mmとし、更に印刷用インキ11を凹版オフセット印刷法により2〜1000枚のガラス基板14に連続印刷して乾燥・焼成することを特徴とする。
請求項1に係る発明では、無機粉末から構成される粉末成分と、ガラス転移点が−25〜25℃である樹脂成分と、溶剤成分とを含有する印刷用インキを用いて、ガラス基板の表面に凹版オフセット印刷法により所定の印刷パターン塗膜を形成した後に乾燥したので、この乾燥後の塗膜は粘着性を有しない。この結果、塗膜にゴミが付着せず、たとえゴミが付着しても気体の吹付けにより吹き飛ばして除去できる。従って、上記塗膜を焼成して形成される電極の導電性を良好に保つことができる。
また上記乾燥した塗膜を500〜600℃の温度で焼成してPDP用電極を作製したので、乾燥後であって焼成前の塗膜にはゴミが付着せず、たとえゴミが付着しても気体の吹付けにより吹き飛ばして除去できるので、この塗膜を焼成して形成された電極の導電性を良好に保つことができる。
請求項2に係る発明では、樹脂成分は、ガラス転移点が−20〜−15℃であるエポキシ樹脂であるので、この樹脂成分を用いて製造されたPDP用電極の比抵抗を更に低くすることができる。
本発明実施形態の凹版オフセット印刷法の概略図である。
次に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、印刷用インキ11は、凹版オフセット印刷法により印刷版10から印刷用ブランケット13を介して被転写体14に転写された後に、焼成される。上記印刷用インキ11は、無機粉末から構成される粉末成分と、ガラス転移点が−25〜25℃、好ましくは−20〜−15℃である樹脂成分と、溶剤成分とを含む。印刷用インキ11を100重量部とするとき、樹脂成分を5〜15重量部、溶剤成分を5〜15重量部の割合で配合することが好ましい。上記印刷用インキ11に含まれる無機粉末として、金属粉末、金属酸化物粉末、金属窒化物粉末又はこれらの混合粉末を用いると、導電性パターンの印刷に使用できるため好適である。金属粉末としては、平均粒径0.1〜1.0μmの銀粉末、銅粉末、アルミニウム粉末、金粉末、ニッケル粉末等が挙げられる。また金属酸化物粉末としては、酸化銀粉末、酸化銅粉末、酸化アルミニウム粉末、酸化ニッケル粉末、酸化スズ粉末等が挙げられる。更に金属窒化物粉末としては、窒化チタン粉末、窒化ジルコニウム粉末、窒化タングステン粉末等が挙げられる。ここで、樹脂成分のガラス転移点を−25〜25℃の範囲内に限定したのは、−25℃未満では乾燥後も液状樹脂であり、印刷し加熱した後でも粘着性を有する不具合があり、25℃を越えると固形樹脂になってしまい印刷適性が低下してしまうからである。特に、ガラス転移点が−20〜−15℃である樹脂成分を用いると更にPDP用電極の比抵抗を下げることができる。なお、樹脂成分のガラス転移点はOH基やCOH基などの官能基や分子量を調整することにより上記所定の範囲に設定することができる。
印刷用インキ11に含まれる樹脂成分は、アクリル系樹脂又はエポキシ系樹脂であることが好ましい。アクリル系樹脂の具体例としては、アクリルウレタン樹脂、アクリルスチレン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂等が挙げられ、エポキシ系樹脂の具体例としては、エポキシ樹脂、エポキシアクリル樹脂、エポキシフェノール樹脂等が挙げられる。また印刷用インキ11に含まれる溶剤成分としては、酢酸ブチルカルビトール、1,3-ヘキサンジオール、ブチルセロソルブ、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等を用いることが好ましい。また印刷用インキ11は平均粒径が0.1〜1.0μmであって軟化温度が400〜600℃であるガラスフリットを更に含んでもよい。このガラスフリットとしては、酸化ビスマス系フリット、ZnO系フリット、B23系フリット等が挙げられる。ガラスフリットは無機粉末100重量部に対して0.1〜5重量部含まれることが好ましい。印刷用インキ11に上記ガラスフリットが含まれることにより、ガラス基板14に塗工した印刷用インキ11の焼成後の密着性が良好となる効果が得られる。
このように構成された印刷用インキ11を用いて凹版オフセット印刷法によりガラス基板14上に印刷し焼成してPDP用電極を形成する方法を説明する。
先ず図1(a)に示すように、所定の凹状パターン10aを有する平面凹版10を印刷版として用意し、この平面凹版10表面に印刷用インキ11を所定量供給する。この平面凹版10表面にスキージ12をあててスライドさせることにより、印刷用インキ11を凹状パターン10aに埋め込む。次いで図1(b)に示すように、表面にシリコーンゴムシート13aが取付けられたブランケットロール13を印刷用ブランケットとして用意し、印刷用インキ11が凹状パターン10aに埋め込まれた平面凹版10上にブランケットロール13を圧接し、この状態でブランケットロール13を回転させて平面凹版10上を転動させることにより、平面凹版10の凹状パターン10aに埋め込まれたインキ11の一部をブランケットロール13のシリコーンゴムシート13a表面に転写する。このときの転写率は平面凹版の凹状パターンやインキに含まれる成分や比率、或いはブランケットの圧接の強弱によっても異なるが、ほぼ50〜60%程度の割合である。次に図1(c)に示すように、印刷用インキ11を転写したブランケットロール13をガラス基板14(被転写体)に圧接し、この状態でブランケットロール13を回転させ、ガラス基板14上を転動させることにより、ガラス基板14表面に印刷用インキ11が所定のパターンで転写されて、所定の印刷パターンの塗膜となる(図1(d))。更にこの所定の印刷パターンの塗膜が形成されたガラス基板14を空気中で100〜200℃に1〜30分間保持して乾燥させた後に、空気中で500〜600℃、好ましくは540〜570℃に、5〜30分間、好ましくは10〜20分間保持して焼成する。このようにしてガラス基板14上にPDP用電極が形成される。なお、ブランケットロール表面には、シリコーンゴムシートの代わりにシリコーン樹脂シートを取付けてもよい。また、上記ガラス基板14の焼成温度を500〜600℃の範囲に限定したのは、500℃未満では樹脂成分の一部が塗膜中に残存してしまい、600℃を越えると必要以上にエネルギを消費してエネルギ効率が低下するからである。更に上記ガラス基板14の焼成時間を5〜30分の範囲に限定したのは、5分未満では時間が短すぎて塗膜中の樹脂成分が全て熱分解せず、30分を越えると必要以上に時間を浪費して生産効率が低下するからである。
一方、上記平面凹版10の凹状パターン10aのライン幅Wを10〜1000μmとし、深さDを5〜50μmとし、ピッチPを10〜1000μmとし、ブランケットロール13のシリコーンゴムシート13aの厚さを0.1〜3mmとし、更に上記印刷用インキ11を凹版オフセット印刷法により2〜1000枚のガラス基板14に連続印刷して乾燥・焼成したとき、各ガラス基板14について、ガラス基板14の所定位置における3〜12箇所のライン幅Wをそれぞれ測定したときの測定値の平均値が0.95W〜1.05W、好ましくは0.98W〜1.02Wの範囲内であり、かつ測定値の標準偏差値が10以下、好ましくは5以下となることが好適である。焼成後の電極の印刷パターンの形状変動が上記範囲内であれば、凹版オフセット印刷法による長時間連続印刷での使用に適し、印刷の再現性に優れた印刷用インク11ということができる。ここで連続印刷とは、0.5〜1枚/分の速度で印刷した場合を指す。
次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく説明する。
<実施例1>
導電性を有する粉末成分として、平均粒径が0.4μmである球状の銀粉末を用い、ガラスフリットとして、平均粒径が0.5μmでありかつ溶融温度が350℃である酸化ビスマス系フリットを用いた。また樹脂成分として、ガラス転移点が5℃であるアクリル樹脂を用い、分散媒(溶剤)として、酢酸ブチルカルビトールを用いた。上記銀粉末75重量部と、ガラスフリット2重量部と、アクリル樹脂15重量部と、酢酸ブチルカルビトール8重量部とを混合し、この混合物をプラネタリーミキサーで30分間分散した後に、3本ロールミルで3分間分散して、ペースト状の印刷用インキを調製した。
一方、図1に示すように、凹版オフセット印刷法に用いる印刷版としてライン幅70μm、深さ20μm、ピッチ200μmの複数の凹状パターン(ストライプパターン)を有する平面凹版10を用意し、被転写体として厚さ2.8mm、対角50インチのガラス基板14(旭ガラス(株)製の電極基板(前面板):PD200)を用意した。また、印刷用ブランケットとして表面に厚さが700μmであって硬さが40(JIS K 6253 タイプA)のシリコーンゴムシート(常温硬化型シリコーンゴム(付加型))が取付けられたブランケットロール13を用いた。
先ず、平面凹版10の表面に上記印刷用インキ11を所定量供給し、SUS製スキージ12を用いて平面凹版10の凹状のパターン10aに印刷用インキ11を埋め込んだ。次いでブランケットロール13を平面凹版10上に圧接した状態で回転させ、平面凹版10上を転動させることにより、上記凹状のパターン10aに埋め込まれた印刷用インキ11の一部をブランケットロール13のシリコーンゴムシート13a表面に転写した。次にブランケットロール13をガラス基板14に圧接した状態で回転させ、ガラス基板14上を転動させることにより、ガラス基板14の表面に所定のパターンを有する印刷用インキ11を転写した。500枚のガラス基板14に上記凹版オフセット印刷法により連続印刷を行った。更にこれらのガラス基板14を空気中で150℃に5分間保持して乾燥させた。これらのガラス基板14を実施例1とした。
<実施例2>
樹脂成分としてガラス転移点が20℃であるエポキシ樹脂を用いたこと以外は、実施例1と同様にして表面に電極が形成された500枚のPDP用のガラス基板を作製した。これらのガラス基板を実施例2とした。
<実施例3>
樹脂成分としてガラス転移点が15℃であるアクリル樹脂を用いたこと以外は、実施例1と同様にして表面に電極が形成された500枚のPDP用のガラス基板を作製した。これらのガラス基板を実施例3とした。
<実施例4>
樹脂成分としてガラス転移点が−20℃であるエポキシ樹脂を用いたこと以外は、実施例1と同様にして表面に電極が形成された500枚のPDP用のガラス基板を作製した。これらのガラス基板を実施例4とした。
<実施例5>
樹脂成分としてガラス転移点が−5℃であるアクリル樹脂を用いたこと以外は、実施例1と同様にして表面に電極が形成された500枚のPDP用のガラス基板を作製した。これらのガラス基板を実施例5とした。
<実施例6>
樹脂成分としてガラス転移点が−15℃であるエポキシ樹脂を用いたこと以外は、実施例1と同様にして表面に電極が形成された500枚のPDP用のガラス基板を作製した。これらのガラス基板を実施例6とした。
<実施例7>
樹脂成分としてガラス転移点が0℃であるアクリル樹脂を用いたこと以外は、実施例1と同様にして表面に電極が形成された500枚のPDP用のガラス基板を作製した。これらのガラス基板を実施例7とした。
<実施例8>
樹脂成分としてガラス転移点が25℃であるアクリル樹脂を用いたこと以外は、実施例1と同様にして表面に電極が形成された500枚のPDP用のガラス基板を作製した。これらのガラス基板を実施例8とした。
<実施例9>
樹脂成分としてガラス転移点が−25℃であるアクリル樹脂を用いたこと以外は、実施例1と同様にして表面に電極が形成された500枚のPDP用のガラス基板を作製した。これらのガラス基板を実施例9とした。
<比較例1>
樹脂成分としてガラス転移点が−30℃であるエポキシ樹脂を用いたこと以外は、実施例1と同様にして表面に電極が形成された500枚のPDP用のガラス基板を作製した。これらのガラス基板を比較例1とした。
<比較例2>
樹脂成分としてガラス転移点が30℃であるエポキシ樹脂を用いたこと以外は、実施例1と同様にして表面に電極が形成された500枚のPDP用のガラス基板を作製した。これらのガラス基板を比較例2とした。
<比較例3>
樹脂成分としてガラス転移点が40℃であるアクリル樹脂を用いたこと以外は、実施例1と同様にして表面に電極が形成された500枚のPDP用のガラス基板を作製した。これらのガラス基板を比較例3とした。
<比較試験1及び評価>
上記実施例1〜9及び比較例1〜3の各500枚のガラス基板のうち、1枚目、100枚目、200枚目、300枚目、400枚目及び500枚目のガラス基板について、これらの表面に印刷されかつ乾燥された印刷インキへのゴミ付着性を評価した。この評価方法としては、縦及び横がそれぞれ2mmである100枚の正方形の紙片をガラス基板上にばらまいた後、98kPaの圧力のエアをガラス基板上に吹付けたときに、ガラス基板上の紙片を取除けるか否かを測定する試験方法を用いた。その結果を表1に示す。なお、表1において、『極めて良好』とは100枚の紙片が全てガラス基板上から取除かれたことを意味し、『良好』とは1〜5枚の紙片がガラス基板上に残ったことを意味し、『不良』とは6枚以上の紙片がガラス基板上に残ったことを意味する。
また実施例1〜9及び比較例1〜3の各500枚のガラス基板のうち、50枚目、150枚目、250枚目、350枚目及び450枚目のガラス基板を空気中で560℃に10分間保持して焼成し、ガラス基板上に電極を形成した。これらの電極の印刷性と比抵抗をそれぞれ測定した。電極の印刷性は、各基板の所定位置における9箇所のライン幅をそれぞれ測定し、平面凹版の凹状のパターンのライン幅に対して上記測定値の最大値及び最小値が±2μm以内であるときを『極めて良好』とし、±2μmを越えかつ±5μm以内であるときを『良好』とし、±5μmを越えたときを『不良』とした。上記電極の印刷性及び比抵抗を樹脂成分の種類及びガラス転移点とともに表1に示す。
Figure 2013127972
表1から明らかなように、比較例1では、ガラス基板上に6枚以上の紙片が残ってしまい塗膜への紙片の付着性が不良であり、比較例2及び3では、平面凹版の凹状のパターンのライン幅に対して測定値の最大値及び最小値が±5μmを越えてしまい電極の印刷性が不良であったのに対し、実施例1〜9では、塗膜への紙片の付着性が極めて良好であるか或いは良好であるとともに、電極の印刷性が極めて良好であるか或いは良好であることが分った。また比較例1〜3では電極の比抵抗が3.2〜3.5μΩ・cmと比較的大きかったのに対し、実施例1〜9では2.6〜3.0μΩ・cmと比較的小さいことが分った。特に、樹脂成分のガラス転移点がそれぞれ−20℃及び−15℃である実施例4及び6では、電極の比抵抗がそれぞれ2.6μΩ・cm及び2.7μΩ・cmと更に低くなった。
10
10a 凹状のパターン
11 印刷用インキ
13刷用ブランケッ
13aリコーンシー
14 ガラス基

Claims (3)

  1. 無機粉末から構成される粉末成分と、ガラス転移点が−25〜25℃である樹脂成分と、溶剤成分とを含有する印刷用インキを用いてガラス基板の表面に凹版オフセット印刷法により所定の印刷パターンの塗膜を形成し乾燥する工程と、
    前記塗膜を500〜600℃の温度で焼成してプラズマディスプレイパネル用電極を作製する工程と
    を含むプラズマディスプレイパネル用電極の製造方法であって、
    前記凹版オフセット印刷法が、凹状パターンを有する印刷版に前記印刷用インキを充填する工程と、この印刷版に充填された前記印刷用インキを、表面にシリコーンシートを有する印刷用ブランケットに転写する第1転写工程と、この印刷用ブランケットに転写された前記印刷用インキを前記印刷用ブラケットから前記ガラス基板に転写する第2転写工程とを含
    ことを特徴とするプラズマディスプレイパネル用電極の製造方法。
  2. 前記樹脂成分は、ガラス転移点が−20〜−15℃であるエポキシ樹脂である請求項1記載のプラズマディスプレイパネル用電極の製造方法。
  3. 前記凹状パターンのライン幅Wを10〜1000μmとし、深さDを5〜50μmとし、ピッチPを10〜1000μmとし、前記シリコーンシートの厚さを0.1〜3mmとし、更に前記印刷用インキを前記凹版オフセット印刷法により2〜1000枚のガラス基板に連続印刷して乾燥・焼成する請求項1又は2記載のプラズマディスプレイパネル用電極の製造方法。
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