以下、各実施形態について説明するが、はじめに各実施形態において使用する情報再生装置について詳述する。
―第1の実施形態―
まず、本願の情報再生装置の第1の実施形態について説明する。
本実施形態の情報再生装置は、情報記録媒体の再生時に発行される再生コマンドによって、コマンド間隔の平均値を算出し、当該算出された平均値に基づいて回転速度を制御するようになっている。
なお、図1は本実施形態における情報再生装置の概略構成図である。
情報再生装置2は、図1に示すように、情報記録媒体の再生を行うためのコマンド(以下、「再生コマンド」という)を発行するホスト4と、そのホスト4と一体又は別体に組み込まれ、ホストの指示に基づいて各部を制御するコントローラ5と、再生コマンドに基づいて、情報記録媒体11から音楽情報や映像情報等の内容情報(以下、「情報」という)を読み出すドライブ6と、映像情報を出力するモニタ7と、音声情報を音声として外部に出力するスピーカ8と、を備える。
なお、ホスト4と、コントローラ5と、ドライブ6と、モニタ7と、スピーカ8は、バス10を介してそれぞれ接続される。
また、情報記録媒体11とは、主としてデータ用として使用されるCD、CD−R、CD−RW、主として音楽用として使用されるCD−DA(8cmDISCも含む)、又は、主として映画用として使用されるDVD、DVD−R、DVD−RAM等の光ディスクである。
ホスト4は、主として情報記録媒体11の再生のための使用態様に従って、すなわち、ドライブ6に格納されている情報記録媒体11の種別、および、ユーザからの操作指示に従って決定する情報記録媒体11の再生をするための再生コマンドを発行するとともに、その再生コマンドに基づいて種々の情報を生成し、コントローラ5を介して各部を統括する。
具体的には、ホスト4は、情報のコピーまたは情報の再生などのユーザの指示に基づいて情報記録媒体11から実際に情報を読み出すために、情報記録媒体11に当該情報が実際に格納されているアドレスおよび読み出す情報の識別情報その他の情報を有する再生コマンドを発行し、この再生コマンドに基づいて各部を制御する。特に、ホスト4は、この再生コマンドに基づいて情報記録媒体11から情報を読み出せるようにコントローラ5に指示する。
例えば、ホスト4は、ユーザから1の指示を受信した場合には、この1の指示を完了させるため、情報記録媒体11の各場所に記録されている複数の情報を読み出す複数の再生コマンドを発行する。
また、ホスト4には一時的に、例えば音楽用CDや映像用CDを再生するための情報を記憶するための図示しないキャッシュメモリ16を備え、後述するように、このキャッシュメモリ16は、コントローラ5を介して情報記録媒体11から読み出した情報を一時的に格納する。また、例えば、キャッシュメモリ16は、本出願の格納手段を構成する。
なお、再生コマンドに基づいて生成される種々の情報とは、例えば、音楽用CDが選択された場合にその音楽用CDを再生するために、スピーカ8から音声を出力するための制御情報、又は、映像用DVDが選択された場合にその映像用DVDを再生するために、映像をモニタ7から出力するため、及び、その音声をスピーカ8から出力するための制御情報等である。
なお、例えば、ホスト4は、本発明に関する外部ホストを構成する。
コントローラ5は、ホスト4において発行される再生コマンドに基づいて各部を実際に制御する。特に、このコントローラ5は、ホスト4において発行される再生コマンドをドライブ6に転送するとともに、その再生コマンドに基づいてドライブ6に情報記録媒体11から所定の情報を読み出させ、当該読み出した情報をホスト4、具体的には、ホスト4のキャッシュメモリに転送する。
また、このコントローラ5は、例えば、モニタ7からの映像表示、又はスピーカ8からの音声出力をするために、ホスト4のキャッシュメモリに格納されている情報を取得し、その取得した情報をモニタ7またはスピーカ8に転送する。
ドライブ6は、主としてコントローラ5を介してホスト4から発行される再生コマンドに基づいて、情報を読み出し、読み出した情報をコントローラ5を介してホスト4に転送する。
具体的には、このドライブ6は、情報記録媒体11を出し入れ可能に装着できる構造を有するとともに、この情報記録媒体11を回転するためのスピンドルモータを有する第1駆動部12と、この第1駆動部12を制御するための回転制御部13aと、情報記録媒体11に対してレーザ光を集光照射させるピックアップ部14と、このピックアップ部14を情報記録媒体11の半径方向に移動するためのモータを有する第2駆動部15と、この第2駆動部15を制御するためのピックアップ制御部13bと、情報記録媒体11から読み出した情報に基づいて当該情報記録媒体11の回転速度を決定する信号処理部13cと、読み出された情報および後述する信号処理部13cによって算出された所定の値(以下、算出値という。)を一時的に格納するための記憶領域を有するキャッシュメモリ16と、を備えており、これら第1駆動部12と、制御部13と、ピックアップ部14と、第2駆動部15と、キャッシュメモリ16と、は、互いにバス10を介して接続されている。
なお、回転制御部13a、ピックアップ制御部13bおよび信号処理部13cは、制御部13を構成し、それぞれ、バス10によって接続され、情報記録媒体11から情報を読み出す際に、連動して動作するようになっている。
また、キャッシュメモリ16には累積コマンド情報および算出値が格納される。この情報及び算出値は、信号処理部13cによって出し入れ自由に制御される。
信号処理部13cは、再生コマンドを予め設定されたコマンド数または所定の時間検出するとともに、情報記録媒体11の回転速度を検出する検出部17と、情報記録媒体11に記録されている情報を読み出す読出部18と、読出部18によって情報を読み出す際に、所定の再生コマンドの間隔(以下、「コマンド間隔情報」という。)を測定する測定部19と、キャッシュメモリ16を用い、測定部19によって測定されたコマンド間隔情報を累積し、当該累積したコマンド間隔情報(以下、累積コマンド間隔情報という。)に基づいて所定の値を算出する算出部20と、測定部19によって測定された各コマンド間隔情報と所定のしきい値とを比較するとともに、検出部17によって検出する回転速度と所定の基準値とを比較する比較部21と、比較部21の比較結果に基づいてキャッシュメモリ16に格納されている累積コマンド間隔情報の破棄を行う破棄部22と、回転速度のアップまたはダウンを判断し、回転制御部13aに指示する判断部23と、を備え、検出部17、読出部18、測定部19、算出部20、比較部21、破棄部22、及び判断部23は、互いにバス10を介して接続される。
また、第1駆動部12は、本発明の駆動手段を構成し、回転制御部13aは本発明の回転制御手段を構成するとともに、検出部17は、本発明の検出手段を構成する。
さらに、例えば、読出部18は、本発明の読出手段を構成し、測定部19は、本発明の測定手段を構成するとともに、本発明の算出部20は、本発明の算出手段を構成する。
またさらに、例えば、比較部21は、本発明の比較手段を構成し、判断部23は、本発明の判断手段を構成する。
さらにまた、例えば、破棄部22は、キャッシュメモリ16に格納されている情報を破棄し、再度、計測をやり直すことから本発明の再計測部、及び再計測手段を構成する。
本実施形態における読出部18は、再生コマンドに基づいて、情報記録媒体11に記録されている音声情報または映像情報などの内容情報を読み出し、当該情報をキャッシュメモリ16に出力する。
本実施形態における検出部17は、制御部13に入力された再生コマンドを予め設定されたコマンド数または所定の時間検出し、当該検出した旨を各部に出力する。
また、検出部17は、情報を読み出す際に回転する情報記録媒体11の回転速度を検出し、当該回転速度の情報を判断部23に出力する。
具体的には、検出部17は、読出部18によって情報記録媒体11に記録されている情報が最高又は最低速度で読み出されているか否かを判断するため、当該情報記録媒体11の回転速度を検出し、判断部23に出力する。なお、本実施形態の検出部17は、情報記録媒体11が第1駆動部12によって回転させられているため、この第1駆動部12における回転速度を検出する。
本実施形態における測定部19は、制御部13に入力された各再生コマンドの先頭を検出するとともに、任意の再生コマンドによって読み出される情報の読み出しが終了した時点から、次に読み出される情報の再生コマンドが開始される時点までの間隔を測定する。
本実施形態における算出部20は、測定部19によって測定されたコマンド間隔情報とキャッシュメモリ16に格納されている累積コマンド間隔情報を加算し、当該加算した累積コマンド間隔情報を、再び、キャッシュメモリ16に格納する。
また、この算出部20は、検出部17によって予め定められたコマンド数を検出したとき、または、予め設定された時間を検出したときに、キャッシュメモリ16に格納されている累積コマンド間隔情報を取得して、その累積コマンド間隔情報をサンプル数で割りコマンドの平均間隔値を算出し、当該平均間隔値を比較部21に出力する。
本実施形態における比較部21は、測定部19によって測定された各コマンドの間隔と所定のしきい値とを比較し、その比較結果を破棄部22に出力するとともに、算出部によって算出された平均間隔値と所定のしきい値とを比較し、その比較結果を判断部23に出力する。
破棄部22は、測定部19によって測定された各コマンドの間隔が所定時間以上経過している場合に、キャッシュメモリ16に格納されている累積コマンド間隔情報を破棄する、すなわち、リセットをかける。
判断部23は、検出結果に基づいて、第1駆動部12の回転速度が最高速度であるか最低速度であるかを判断する。
本実施形態における判断部23は、比較部21によって比較された比較結果、及び上記回転速度の判断結果に基づいて、当該回転速度のアップまたはダウンを判断し、当該回転速度のアップまたはダウンを行う場合には、その旨を回転制御部13aに指示する。
具体的には、判断部23は、比較結果において、平均間隔値が所定のしきい値を越える場合であって、第1駆動部12の回転速度が最大である場合には、情報記録媒体11の回転速度を下げるように回転制御部13aに指示し、比較結果において、平均間隔値が所定のしきい値以下の場合であって、第1駆動部12の回転速度が最低速度である場合には、情報記録媒体11の回転速度を上げるように、回転制御部13aに指示する。
なお、判断部23は、現在の情報記録媒体11の回転速度が最低速度である場合には、情報記録媒体11の回転速度を下げることができないので、その回転速度を維持するよう回転制御部13aに指示し、現在の情報記録媒体11の回転速度が最高速度の場合には、情報記録媒体11の回転速度を上げることができないので、その回転速度を維持するよう回転制御部13aを制御する。
次に、情報再生装置2の実行処理の一例について説明する。
まず、ホスト4は、ユーザの読み出し要求に応じて制御部(図示なし)により発行する再生コマンドをコントローラ5を介してドライブ6に転送するとともに、情報記録媒体11の読み出し(再生)要求し、次いで、ドライブ6の制御部13は、その再生コマンドを受信すると、種々の処理を実行する。
例えば、このとき、DVD等の情報記録媒体11がドライブ6に装着されている場合には、制御部13は、回転制御部13aによって、スピンドルモータを有する第1の駆動部12を回転制御し、装着された情報記録媒体11を回転させて、その情報記録媒体11に記録された情報の読み出し、及び再生処理を開始する。
また、制御部13は、ピックアップ制御部13bによってモータ15を制御し、ピックアップ部14を所定の位置に移動させながら情報の読み出しを行うとともに、信号処理部13cによって情報記録媒体11から所定の情報を読み出す際に再生コマンドに基づいて情報の読み出しを実行する。なお、制御部13は、測定部19によって、再生コマンドの間隔を測定する。
さらに、回転制御部13aは、上述のように、判断部23の指示に基づいて、測定されたコマンドの間隔に基づいて第1駆動部12の回転速度を制御する。
なお、ピックアップ部14により読み出された情報は、信号制御部13cによって一端キャッシュメモリ16に蓄えられた後、コントローラ5を介してホスト4へ転送される。
次いで、ホスト4は、受信した情報を再度コントローラ5に転送するとともに、例えば、その情報に基づいてモニタ7により映像を表示し、スピーカ8により音声を再生する指示をコントローラ5に与える。
次いで、コントローラ5は、その指示に従って受信した情報をそれぞれモニタ7、及びスピーカ8に転送する。モニタ7とスピーカ8はその情報を受信し、モニタ7は映像画面を表示し、スピーカ8は音声を出力する。
ここで、情報再生装置2における情報記録媒体11からの情報の読み出し状態について、図2を用いて説明する。
なお、図2(a)〜(c)は、情報がホスト4から連続したアドレスで読み出される場合のタイムチャートを示す。
図2(a)は、例えばデータのリッピング時等において理想的な転送処理を示すタイムチャートを示し、図2(b)は、例えばAVデータを再生した場合のタイムチャートを示す。
また、図2(c)は、例えばAVデータの読み出しを回転速度が低い状態で行っているときに、ユーザからの読み出し態様がリッピング等に変化した場合のタイムチャートを示す。
図に示すCMは、ホスト4から発行された再生コマンドをドライブ6が解析している時間であり、図に示すDIはホストからの要求されたデータを、キャッシュメモリ16を介してホスト4に転送している時間である。
また、図に示すWAITは、ホスト4からの要求されたデータがキャッシュメモリ16にないためすぐに転送できず、当該データが読み出され、準備できるのを待っている時間である。さらに、本実施形態においてのコマンドの間隔とは、図に示すDI終了から次のCM前までの間隔をいう。
図2(a)に示すタイムチャートは、ホスト4から発行される再生コマンドに基づいて読み出されキャッシュメモリ16に格納された情報が、すぐにホスト4に転送され、スムースに転送処理が行われている状態を示している。
一方、図2(b)に示すタイムチャートは、DVDの映像再生のようにホスト4に設けられた図示しないキャッシュメモリが空くまでに時間がかかり、ドライブ6からホスト4への情報の転送終了から次の再生コマンドを発行するまでに時間を要する(コマンドの間隔が長い)状態を示している。
この場合は、ホスト4が情報を再生するためにかかる速度とほぼ同じ程度までドライブ6の読み出し速度(第1駆動部12の回転速度)を下げることができる。すなわち、回転制御部13aによって情報記録媒体11の回転速度を低くすることにより、不要な高回転によるドライブ6の振動、騒音や消費電力等を低減することができる。
また、図2(c)に示すタイムチャートは、ドライブ6の読み出し速度が遅いために、リッピング等の場合に、ドライブ6のキャッシュメモリ16に情報を蓄えるのに時間がかかり、ホスト4はドライブ6のキャッシュメモリ16に情報が蓄えられるまでの時間を待つ必要性が発生している状態を示している。
すなわち、この場合には、ホスト4の情報処理はすぐに行われるため、ドライブ6からホスト4への情報の転送終了から次の再生コマンドを発行するまでの時間(コマンドの間隔)は短くなり、情報記録媒体から読み出した情報の転送処理に対する読み出し処理の効率が悪い状態を示している。
この場合は、ドライブ側の読み出し速度(第1駆動部の回転速度)を上げて、ドライブ側の読み出し速度を上げることにより情報記録媒体から情報を読み出し、その情報を再生するまでの処理がスムースに行う必要がある。
本実施形態では、上記図2(a)〜(c)に示すように、ホストからの再生コマンドに基づいて実行処理されるときのコマンドの間隔、具体的には、DI終了から次のコマンドCMの開始までの間隔が異なる点に着目し、そのコマンドの間隔により第1駆動部12により情報記録媒体11の回転速度を制御するようにしたものである。
したがって、本実施形態では、情報記録媒体から情報を読み出し、その情報を再生するまでの処理を効率よく行うことができるとともに、例えばAV再生など高速読み出しが必要でないものは回転速度を下げることにより、不要な高速回転によるドライブ6の振動、騒音、消費電力の低減等を実現できる。
次に、図1に示す情報再生装置2を用いて、情報記録媒体11の回転制御の動作について説明する。以下、図3を用いて、ステップごとに説明する。
なお、図3は第1の実施形態におけるユーザからの読み出し要求に基づいて実行される処理を示すフローチャート図である。
なお、本実施形態で使用するコマンドの間隔T、しきい値X、しきい値Y、しきい値T、しきい値A、及びしきい値Bの値はその実施形態に限られるものではなく、変更できるものとする。
図3のステップS1では、ユーザからの指示である情報記録媒体11の再生要求に従ってホスト4が再生コマンドを発行し、その再生コマンドに基づいて、第1駆動部12は、回転速度を制御する処理を開始する。
具体的には、ホスト4は、ユーザからの情報記録媒体11の再生要求に基づいて、情報記録媒体11に記録されている情報を再生するための再生コマンドを発行するとともに、コントローラ5を介してその再生コマンドをドライブ6に転送する。
次に、ステップS2では、ドライブ6の制御部13は、入力された再生コマンドが一番初めに発行された再生コマンドであるか否かを判断する。この判断が肯定されれば、ステップS15に進み、否定されれば、ステップS3に進む。
なお、当該入力された再生コマンドが最初に発行された再生コマンドであれば(肯定された場合は)、後述するように、再生コマンドに基づいて情報記録媒体11から情報の読み出し処理が行われた後、再生コマンドの処理が終了すると、次に発行される再生コマンドによりステップS3に進む。
次に、ステップS3では、制御部13は、測定部19によってコマンドの間隔を測定する。
このステップS3では、制御部13は、ホスト4から入力された再生コマンドを検出し、ステップS1により次の再生コマンドが発行されるまでのコマンドの間隔を測定する。
具体的には、制御部13は、図2(a)〜(c)に示すDI後から次のCM前までの間隔を測定する。
次に、ステップS4では、制御部13は、算出部20によって測定されたコマンド間隔情報を累積する。
このステップS4では、制御部13は、測定されたコマンド間隔と、既にキャッシュメモリ16に格納されているコマンド間隔情報を加算・累積し、当該累積した累積コマンド間隔情報をキャッシュメモリ16に格納する。
なお、制御部13は、未だキャッシュメモリ16に累積コマンド間隔情報が格納されていない場合には、何れの値とも加算を行わず、当該コマンド間隔情報を格納する。
次に、ステップS5では、制御部13は、測定されたコマンドの間隔がしきい値T以上であるか否かを判断する。この判断が肯定されれば、ステップS14に進み、コマンドの間隔情報を破棄(消去)してステップS15に進む。この判断が否定されれば、ステップS6に進む。また、このステップS5で用いられるしきい値Tは例えば500msである。
このステップS5では、測定されたコマンドの間隔がデータとして有効であるか否かを判断する。すなわち、ユーザの指示が変更される等により、コマンドの間隔が大きく開いてしまう場合、平均間隔値が低く算出されて望ましくない回転速度の制御が行われることを回避するためである。
なお、この判断において、有効であれば、処理を続行し、無効であれば、コマンド間隔キャッシュメモリ16に格納されているコマンドの間隔情報を破棄してコマンドの間隔の測定、すなわち、コマンド間隔情報の累積をやり直す。
次に、ステップS6では、制御部13は、当該検出した再生コマンドにより所定のコマンド数を検出したか否かを判断する。この判断が肯定されれば、ステップS7に進み、否定されれば、ステップS15に進む。
このステップS6では、具体的には、所定の時間経過したか否か、又は所定のサンプル数分のコマンドの間隔情報を取得できたか否かを判断する。この判断が肯定されれば、ステップS7へ進み、否定されれば、ステップS15へ進む。
次に、ステップS7では、制御部13は、累積されたコマンド間隔情報を予め設定されたサンプル数、すなわち、検出したコマンド数で割ってコマンドの平均間隔値を算出する。
次に、ステップS8では、制御部13は、比較部21によってコマンドの平均間隔値が予め設定されたしきい値Xを越えているか否かを判断する。この判断が肯定されればステップS9に進み、否定されれば、ステップS11に進む。また、この処理で用いられるしきい値Xは例えば10msである。
このステップS8では、コマンドの間隔値が図2(b)に示すような状態であるか否かが判断される。
次に、ステップS9では、制御部13は、判断部23によって回転速度が最低速度であるか否かを判断する。この判断が肯定されれば、ステップS15に進み、否定されれば、ステップS10に進む。
このステップS9では、制御部13は、第1駆動部12の回転速度を調べて情報記録媒体11の回転速度を下げられるか否かを判断する。
次に、ステップS10では、制御部13は、第1駆動部12を制御して情報記録媒体11の回転速度を所定の値に下げる処理を行う。
このように第1駆動部12の回転速度を下げることによって読み出しを低速で処理することにより、不要な高速回転によるドライブ6の振動や騒音等を軽減できる。
ステップS11では、ステップS8により、制御部13がコマンドの平均間隔値がしきい値Xよりも低い値である判断すると、制御部13は、判断部23によってコマンド間隔の平均値がしきい値Y以下であるか否かを判断する。この判断が肯定されればステップS12に進み、否定されれば、ステップS15に進む。また、この処理で用いられるしきい値Yは例えば2msである。
このステップS11では、コマンドの間隔が、図2(c)に示すような状態であるか否かが判断される。
次に、ステップS12では、制御部13は、判断部23によって第1駆動部12の回転速度を検出させ、回転速度が最高速度であるか否かを判断する。この判断が肯定されればステップS15に進み、否定されればステップS13に進む。
このステップS12では、制御部13は、第1駆動部12の回転速度を調べて情報記録媒体11の回転速度を上げられるか否かを判断する。
次に、ステップS13では、制御部13は回転制御部13aを制御し、第1駆動部12の回転速度を所定の値に上げる処理を行う。
このように、本実施形態では、第1駆動部12の回転速度を上げて情報記録媒体11から読み出した情報のホスト4への転送を高速で処理することにより、ホスト4には高速で情報が転送されるため、ホスト4はドライブ6側のキャッシュメモリ16に情報が蓄えられるまでの時間を待つ必要がなくなる。
ステップS14では、制御部13は、破棄部22によって、キャッシュメモリ16に格納されているコマンド間隔情報を破棄する。
このステップS14では、測定されたコマンドの間隔がデータとして無効であると判断し、キャッシュメモリ16に格納されているコマンドの間隔情報を破棄してコマンドの間隔の測定をやり直す。
ステップS15では、制御部13は、読出部18によって、ピックアップ制御部13bを介し、再生コマンドに基づく情報を情報記録媒体11から読み出す処理を行う。
なお、このステップS15では、読み出された情報は、コントローラ5を介してホスト4へ転送される。また、ホスト4はコントローラ5を介して読み出された情報をモニタ7やスピーカ8に出力する。
次に、ステップS16では、制御部13は、測定部19によって、ステップS1により発行された再生コマンドのコマンド終了処理を行う。
次に、ステップS17では、制御部13は、ユーザから次の読み出し要求があるか否かを判断する。この判断が肯定されれば、即ち、ホスト4から次の再生コマンドが発行されれば、ステップS1に戻る。また、否定されれば、ユーザからの情報記録媒体11の再生要求に基づく情報の再生処理を終了する。
以上に示すように、本実施形態における情報再生装置2は、情報記録媒体11から所定の情報を読み出すために情報記録媒体11を回転させる第1駆動部12と、情報記録媒体11から所定の情報を読み出す際にユーザからの指示に基づいて発生する再生コマンドと、その再生コマンドに基づいて前記情報を読み出す読出部18と、読出部18によって情報を読み出しているときにコマンドの間隔を測定する測定部19と、測定部19により測定されたコマンドの間隔に基づいて第1駆動部12の回転速度を制御する回転制御部13aと、を備えている。
また、少なくとも所定の時間、又は所定の回数のいずれかによって発生した複数のコマンドの間隔に基づいて算出するための算出部20と、算出部20により算出したコマンドの間隔の平均値に基づいて第1の駆動部12の回転速度を制御するための回転制御部13aと、を備えていてもよい。
また、算出されたコマンドの間隔の平均値を所定のしきい値と比較する比較部21を具備し、回転制御部13aは、比較部21により比較された結果、コマンドの間隔の平均値が所定のしきい値を越える場合には、第1の駆動部12の回転速度を下げるように制御するようにしてもよい。
また、回転制御部13aは、比較部21により比較された結果、コマンドの間隔の平均値が所定のしきい値以下である場合には、第1の駆動部12の回転速度を上げるように制御するようにしてもよい。
また、コマンドの間隔が所定の時間以上経過している場合は、コマンドの間隔を再計測するための再計測部を備えていてもよい。
このように、本実施形態によれば、ユーザからの情報記録媒体11の再生要求に従ってホスト4から発行される再生コマンドに基づいてコマンドの間隔及びコマンド間隔の平均値が測定及び算出され、この測定されたコマンドの間隔及びコマンド間隔の平均値に基づいて、第1駆動部12の回転速度(情報記録媒体11の回転速度)を制御する。したがって、ユーザの読み出し態様の違いに合わせて第1駆動部12の回転速度を制御することができる。
例えば、図2(b)に示すように、AVデータの再生を行う場合には、ドライブ側の読み出し速度(回転速度)を下げる処理を行う。
この結果、第1駆動部12の回転速度をホスト側が情報を再生するためにかかる速度とほぼ同じにすることにより、不要な高速回転によるドライブ6の振動、騒音等を低減できる。
例えば、図2(c)に示すように、AVデータ読み出しのための処理を低回転速度で処理している場合に、ユーザからの読み出し態様がリッピング等に変化した場合には、ドライブ側の読み出し速度(回転速度)を上げる処理を行う。
この結果、ホスト側がドライブ側のキャッシュメモリに情報が蓄えられるまでの時間を待つ必要がなくなるので、情報記録媒体から情報を読み出し、その情報を再生するまでの処理を効率よく行うことができる。
また、本実施形態では、上述の情報再生装置2によって、ホスト4から発行される再生コマンドに基づいてコマンド間隔の平均値を算出し、当該コマンド間隔の平均値に基づいて情報記録媒体11の回転速度を制御するようになっているが、音声情報や映像情報等を格納するための情報記録媒体を有する情報再生装置2にコンピュータおよび記録媒体を備え、この記録媒体にコマンド間隔の測定のためのプログラム、コマンド間隔に基づいて情報記録媒体11の回転速度を制御するプログラムを格納し、このコンピュータで当該各制御プログラムを読み込むことによって上述と同様の回転制御を行うようにしてもよい。
―第2の実施形態―
次に、図1に示す情報再生装置2を用いて、第2の実施形態について説明する。
本実施形態では、第1実施形態における、複数の再生コマンドによって算出された当該コマンド間隔の平均値に基づいて情報記録媒体11の回転制御行う点に代えて、再生コマンドの間隔が所定の時間又は回数以上継続して所定の規定値を満たしているか否か、すなわちコマンド間隔の連続性を判断することによって当該情報記録媒体11の回転制御を行う点に特徴がある。
まず、本実施形態の構成について説明する。なお、この他の構成において、第1の実施形態と共通する部分の説明は省略する。また、本実施形態のキャッシュメモリ16には、測定部19により測定されたコマンド間隔と継続情報を格納する。
本実施形態の情報再生装置2の信号処理部13cは、情報記録媒体11に記録されている情報を読み出す読出部18と、読出部18によって情報を読み出す際に、第1駆動部12の回転速度を検出するとともに、ユーザからの再生要求に基づいて発行される再生コマンドが継続していることを検出する検出部17と、検出部17により検出される第1駆動部12の回転速度を所定の基準値と比較するとともに、所定のしきい値と測定部19によって測定されたコマンド間隔とを比較する比較部21と、比較部21により比較された回転速度の比較結果に基づいて回転速度のアップまたはダウンを判断し、回転制御部13aに指示する判断部23と、比較結果に基づいて測定部19によって測定したキャッシュメモリ16に格納されているコマンド間隔の破棄を行う破棄部22と、を備えている。
本実施形態の読出部18は、再生コマンドに基づいて、情報記録媒体11に記録されている音声情報または映像情報などの内容情報を読み出し、当該情報をキャッシュメモリ16に出力する。
本実施形態の検出部17は、情報を読み出す際に回転する情報記録媒体の回転速度を検出し、回転速度の情報を当該検出結果として比較部21に出力する。
具体的には、検出部17は、読出部18によって情報記録媒体11に記録されている情報が高回転で読み出されているか否かを判断するため、当該情報記録媒体11の回転速度、すなわち、この第1駆動部12における回転速度を検出する。
また、検出部17は、制御部13に入力された再生コマンドを予め設定されたコマンド数または所定の時間継続したことを継続情報として検出し、当該継続情報を判断部23に出力する。具体的には、例えば、検出部17は再生コマンドが継続して100回発行されたことを継続情報として検出し、当該継続情報を判断部23に出力する。
本実施形態の比較部21は、検出部17により検出された回転速度を所定の基準値と比較し、その比較結果を判断部23に出力する。
また、比較部21は、複数のしきい値X、しきい値Y、及びしきい値Tを内部に格納し、検出部17によって検出される回転速度に基づいて、これらのしきい値のいずれか1つを選択するとともに、当該選択したしきい値をコマンド間隔と比較し、その比較結果を判断部23に出力する。
具体的には、比較部21は、後述する判断部23によって判断される回転速度が高回転であると判断された場合は、しきい値X、しきい値Tを選択する。また、比較部21は、検出部17によって検出される回転速度が低回転であると検出した場合は、しきい値Yを選択する。さらに、比較部21は当該選択したしきい値をコマンド間隔と比較する。
本実施形態の判断部23は、回転速度の比較結果に基づいて、情報記録媒体11の回転速度が高回転であるか低回転であるかを回転情報として判断し、その判断結果を比較部21に出力する。
また、判断部23は、検出部17により出力される継続情報が入力されたか否かを判断し、判断部23が継続情報を検出した場合は、第1駆動部12の回転速度をアップするかダウンするかを判断し、その旨を回転制御部13aに指示する。また、判断部23は、検出部17により出力される継続情報を検出しなかった場合は、第1駆動部12の回転速度をそのまま維持するように回転制御部13aに指示する。
また、本実施形態の破棄部22は、比較部21によって比較する比較結果に基づいて、測定部19により測定するコマンドの間隔が所定の値を満たさなかった場合に、キャッシュメモリ16に格納されているコマンド間隔を破棄する。
具体的には、破棄部22は、前記第1の実施形態同様に測定をやり直すために、比較部21によって比較されるコマンド間隔がしきい値X以上で、且つしきい値T以上であれば、検出部17により検出している継続情報を破棄する。また、破棄部22は、比較部21によって比較されるコマンド間隔がしきい値Y以下であれば、検出部17により検出している継続情報を破棄する。
次に、図1に示す情報再生装置2を用いて、情報記録媒体11の回転速度の制御動作について説明する。以下、図4を用いて、ステップごとに説明する。
なお、図4は、第2の実施形態におけるユーザからの読み出し要求に基づいて実行される処理を示すフローチャート図である。
また、本実施形態で使用するしきい値X、しきい値Y、しきい値T、しきい値A、及びしきい値Bの値はその実施形態に限られるものではなく、変更できるものとする。
図4のステップS41では、制御部13は、ユーザからの情報記録媒体11の再生要求に従ってホスト4から発行される再生コマンドに基づいて、第1駆動部12によって回転速度を制御させ、情報記録媒体11から当該情報記録媒体11に記録されている情報を読み出す。
なお、このステップS41で読み出された情報は、コントローラ5を介してホスト4へ転送され、ホスト4はコントローラ5を介して読み出された情報をモニタ7、及びスピーカ8に出力する。
次に、ステップS42では、制御部13は、判断部23によって、第1の駆動部の回転速度が高速回転中であるか否かを判断する。この判断が肯定されれば、ステップS43に進み、否定されれば、ステップS48に進む。
具体的には、検出部17が第1駆動部12の回転速度を検出し、当該検出結果を比較部21に出力する。比較部21は、当該検出結果により検出された回転速度を予め設定された値(回転速度)と比較し、当該比較結果を判断部23に出力する。判断部23は、当該比較結果に基づいて高回転読み出し中であるか低回転読み出し中であるかを判断する。
次に、ステップS43では、制御部13は、比較部21によって、コマンドの間隔が予め設定されているしきい値X以上であるか否かを判断する。この判断が肯定されれば、ステップS44に進み、否定されれば、ステップS52に進む。また、このステップS43で用いられるしきい値Xは例えば10msである。
なお、判断部23は、コマンドの間隔がしきい値X以下である場合には、回転制御部13aに回転速度を維持する指示を行う。
次に、ステップS44では、制御部13は、比較部21によって、コマンドの間隔が予め設定されているしきい値T以上であるか否かを判断する。この判断が肯定されれば、ステップS47に進み、否定されればS45に進む。また、このステップS44で用いられるしきい値Tは例えば500msである。
なお、このステップS42〜ステップS44では、コマンドの間隔が、図2(b)に示すような状態であるか否かが判断される。具体的には、コマンド間隔が所定の範囲内であるか否かが判断される。
次に、ステップS45では、制御部13は、判断部23によって、コマンドの間隔が予め設定されているしきい値A以上継続したか否かを判断する。この判断が肯定されれば、ステップS46に進み、否定されれば第1駆動部12の回転速度を維持して、ステップS52に進む。なお、このステップS45で用いられるしきい値Aは、コマンドの回数や時間等であり、そのしきい値は変更すること可能である。例えば、そのしきい値は、100回である。
具体的には、判断部23は、検出部17から継続情報が入力されたか否かを判断し、当該継続情報が入力されていない場合は、回転制御部に回転速度を維持する指示を行う。
次に、ステップS46では、制御部13は、第1駆動部12を制御して情報記録媒体の回転速度を所定の値に下げる処理を行う。
このように第1駆動部12の回転速度を下げることによって読み出しを低速で処理することにより、不要な高速回転によるドライブ6の振動や騒音等を軽減できる。ステップS47では、ステップS44により、制御部13が、比較部21によってコマンドの間隔がしきい値Tよりも低い値であると判断すると、破棄部22は、キャッシュメモリ16に格納されているコマンドの間隔情報を破棄する。
具体的には、比較部21は、コマンドの間隔がしきい値T以上である場合には、その比較結果を破棄部22に出力する。破棄部22は、その比較結果に基づいて、継続情報を破棄し、再度、ユーザから情報記録媒体の再生要求(ステップS52)があれば、ステップS41に戻り、ユーザの再生要求に従う情報記録媒体11の再生処理を行う。
ステップS48では、制御部13は、比較部21によって、コマンドの間隔が予め設定されているしきい値Y以下であるか否かを判断する。この判断が肯定されれば、ステップS49に進み、否定されればS51に進む。また、このステップS48で用いられるしきい値Yは例えば2msである。
このステップS42、ステップS48では、コマンドの間隔が図2(c)に示すような状態であるか否かが判断される。
次に、ステップS49では、制御部13は、判断部23によって、コマンドの間隔が予め設定されているしきい値B以上継続したか否かを判断する。この判断が肯定されれば、ステップS50に進み、否定されれば第1駆動部12の回転を維持し、ステップS52に進む。なお、このステップS49で用いられるしきい値Bは、コマンドの回数や時間等であり、そのしきい値は変更可能である。例えば、そのしきい値は、3secである。
具体的には、判断部23は、検出部17から継続情報が入力されたか否かを判断し、当該継続情報が入力されていない場合は、回転制御部13aに回転速度を維持する指示を行う。
次に、ステップS50では、制御部13は、第1駆動部12を制御して情報記録媒体11の回転速度を所定の値に上げる処理を行う。
このように第1駆動部12の回転速度を上げて情報記録媒体11から読み出した情報のホスト4側への転送を高速で処理することにより、ホスト4側には高速で情報が転送されるため、ホスト4側はドライブ6側のキャッシュメモリ16に情報が蓄えられるまでの時間を待つ必要がなくなる。
ステップS51では、ステップS48により、制御部13が、比較部21によってコマンドの間隔がしきい値Yを越えた値であると判断すると、破棄部22は、キャッシュメモリ16に格納されている継続情報を破棄する。
具体的には、比較部21は、コマンドの間隔がしきい値Yを越えている場合には、その比較結果を破棄部22に出力する。破棄部は、その比較結果に基づいて、コマンド間隔を破棄して再度、ユーザから情報記録媒体11の再生要求(ステップS52)があれば、ステップS41に戻り、ユーザの再生要求に従う情報記録媒体11の再生処理を行う。
ステップS52では、制御部13は、ユーザから次の読み出し要求があるか否かを判断する。具体的には、制御部13は、次の再生コマンドが入力されたか否かを判断する。この判断が肯定されれば、ステップS41に戻る。また、この判断が否定されれば、ユーザからの再生要求に基づく再生処理を終了する。
以上に示すように、本実施形態における情報再生装置2は、情報記録媒体11から所定の情報を読み出すために情報記録媒体11を回転させる第1駆動部12と、情報記録媒体11から所定の情報を読み出す際にユーザからの指示に基づいてコマンドを発生するコマンド発生部と、発生したコマンドに基づいて前記情報を読み出す読出部18と、読出部18によって情報を読み出しているときにコマンドの間隔を測定する測定部19と、測定部19により測定されたコマンドの間隔に基づいて第1駆動部12の回転速度を制御する回転制御部13aと、を備えている。
また、第1駆動部12の回転速度が所定の基準値を越えているか否かを判断する判断部23と、コマンド間隔を所定のしきい値と比較する比較部21と、を具備し、回転制御部13aは、判断部23により判断された結果及び比較部21により比較された結果に基づいて、第1駆動部12の回転速度を制御するようにしてもよい。
また、さらに判断部23は、コマンド間隔の測定が少なくとも所定の時間、又は所定の回数のいずれか一方によって規定されるしきい値以上継続して行われたか否かを判断し、回転制御部13aは、判断部23により判断された結果、及び比較部21により比較された結果に基づいて、第1駆動部12の回転速度を制御するようにしてもよい。
また、本実施形態における情報再生装置2は、判断部23により判断された結果が所定の回転速度を越えており、比較部により比較された結果がしきい値を満たし、測定部19により測定されるコマンド間隔が少なくとも所定の時間、又は所定の回数のいずれか一方によって規定されるしきい値以上継続して行われた場合には、回転制御部13aにより第1の駆動部12の回転数を下げる制御を行うようにしてもよい。
また、本実施形態における情報再生装置2は、判断部23により判断された結果が所定の回転速度以下であり、比較部21により比較された結果がしきい値を満たし、測定部19により行われるコマンド間隔の測定が少なくとも所定の時間、又は回数のいずれか一方によって規定されるしきい値以上継続して行われた場合には、回転制御部13aにより第1の駆動部12の回転数を上げる制御を行うようにしてもよい。
このように、本実施形態によれば、ユーザからの情報記録媒体11の再生要求に従ってホスト4から発行される再生コマンドに基づいて、コマンドの間隔を検出して、そのコマンド間隔が所定の値の範囲内で一定時間又は回数継続したら、そのコマンド間隔に基づいて第1駆動部12の回転速度(情報記録媒体11の回転速度)を制御する。したがって、ユーザの読み出し態様の違いに合わせて第1駆動部12の回転数を制御することができる。
具体的には、本実施形態では、判断部23により判断された結果が所定の回転数を越えており、比較部21により比較された結果がしきい値以上であって、測定部19により行われるコマンド間隔の測定が少なくとも所定の時間、回数のいずれか一方によって規定されるしきい値以上継続して行われた場合には、例えば、図2(b)に示すように、AVデータの再生を行う場合と判断され、ドライブ側の読み出し速度(回転数)を下げる処理を行う。
この結果、回転数を下げることにより、不要な高回転によるドライブ6の振動、騒音等を低減できる。
また、判断部23により判断された結果が所定の回転数以下であり、比較部21により比較された結果がしきい値以下であって、測定部19により行われるコマンド間隔の測定が少なくとも所定の時間、回数のいずれか一方によって規定されるしきい値以上継続して行われた場合には、例えば、図2(c)に示すように、AVデータ読み出しのための処理を低回転数で処理している場合に、ユーザからの読み出し態様がリッピング等に変化した場合と判断され、ドライブ側の読み出し速度(回転数)を上げる処理を行う。
この結果、ホスト側がドライブ側のキャッシュメモリに情報が蓄えられるまでの時間を待つ必要がなくなるので、情報記録媒体から情報を読み出し、その情報を再生するまでの処理を効率よく行うことができる。
―第3の実施形態―
次に、図1に示す情報再生装置2を用いて、第3の実施形態について説明する。
本実施形態では、第1実施形態における、複数の再生コマンドによって算出された当該コマンド間隔の平均値に基づいて情報記録媒体11の回転制御行う点に代えて、キャッシュメモリ16の使用状態に基づいて当該情報記録媒体11の回転制御を行う点に特徴がある。
まず、本実施形態の構成について説明する。なお、この他の構成において、第1、及び第2の実施形態と共通する部分の説明は省略する。
また、キャッシュメモリ16には、後述するキャッシュ使用率及びキャッシュ使用率の平均値が格納される。この使用率及び平均値は、信号処理部13cによって出し入れ自由に制御される。また、情報記録媒体11から読み出した情報が一時的に格納される。
本実施形態の信号処理部13cは、情報記録媒体11に記録されている情報を読み出す読出部18と、再生コマンドを予め設定されたコマンド数または所定の時間検出するとともに、キャッシュメモリ16に格納されている情報量の変動状態を示す位置情報の変化を検出する検出部17と、読出部18によって情報を読み出す際に、キャッシュメモリの使用率(以下、「キャッシュ使用率」という)を測定すると測定部19と、測定されたキャッシュ使用率を累積し、当該累積したキャッシュ使用率(以下、累積キャッシュ使用率という。)として算出する算出部20と、測定部19によって測定された各キャッシュ使用率と所定のしきい値とを比較する比較部21と、キャッシュメモリ16に格納されている累積キャッシュ使用率の破棄を行う破棄部22と、算出部20によって算出された値に基づいて回転速度のアップまたはダウンを判断するとともに、検出部17によって検出された位置情報が変化しているか否かを判断する判断部23と、を備えており、検出部17、読出部18、測定部19、算出部20、比較部21、破棄部22、及び判断部23は、互いにバス10を介して接続される。
本実施形態における読出部18は、再生コマンドに基づいて、情報記録媒体11に記録されている音声情報または映像情報などの内容情報を読み出し、当該情報をキャッシュメモリ16に出力する。
本実施形態における検出部17は、ピックアップ制御部13bに入力された再生コマンドを予め設定されたコマンド数または所定の時間検出し、当該検出した旨を各部に出力する。
また、検出部17は、読出部18により読み出された情報がキャッシュメモリ16に入力された際の情報の最後を位置情報として検出し、当該検出した結果を判断部23に出力する。
具体的には、検出部17は、キャッシュメモリ16に格納される情報のエンドビットを位置情報として検出する。
具体的には、検出部17は、キャッシュメモリ16に格納される情報のエンドビットを監視し、情報が入力されたり情報が出力されたりすることにより変動するエンドビットの変化を検出する。
また、検出部17は、情報を読み出す際に回転する情報記録媒体11の回転速度を検出し、当該回転速度の情報を判断部23に出力する。
本実施形態における測定部19は、読出部18により読み出された1の再生コマンドに対応する情報がキャッシュメモリ16の情報記録媒体読み出し用の記憶領域に対して占める割合をキャッシュ使用率として測定する。
具体的には、測定部19は、例えば、キャッシュメモリ16の記憶領域において、検出部17により検出される位置情報を測定し、算出部20によって測定された位置から情報量を算出するとともに、当該情報量をキャッシュメモリ16の情報記録媒体読み出し用の記憶可能量で割ることによりキャッシュメモリ16の情報記録媒体読み出し用の記憶領域に対して情報が占める割合を算出できる。算出された値はキャッシュ使用率として測定部19に出力する。また、測定部19は、そのキャッシュ使用率をキャッシュメモリ16に格納する。
本実施形態における算出部20は、測定部19によって測定されたキャッシュ使用率とキャッシュメモリ16に格納されている累積キャッシュ使用率を加算し、当該加算した累積キャッシュ使用率を、再び、キャッシュメモリ16に格納する。
また、この算出部20は、検出部17によって予め定められたコマンド数を検出したとき、または、予め設定された時間を検出したときに、キャッシュメモリ16に格納されている累積キャッシュ使用率を取得して、その累積キャッシュ使用率をサンプル数で割りキャッシュ使用率の平均値を算出し、当該キャッシュ使用率の平均値を比較部21に出力する。
本実施形態における比較部21は、測定部19によって測定された各キャッシュ使用率と所定のしきい値とを比較し、判断部23に出力する。
本実施形態における判断部23は、キャッシュメモリ16に情報が入力、又はキャッシュメモリ16からホスト4に情報が転送される際において、位置情報が変化しているか否かを判断するとともに、当該位置情報が変化していない状態が所定時間経過しているかを判断する。当該位置情報が変化していない状態が所定時間経過している場合はその旨を破棄部22に出力する。
また、判断部23は、検出結果に基づいて、第1駆動部12の回転速度が最高速度であるか最低速度であるかを判断する。
具体的には、判断部23は、比較部21によって比較された比較結果、及び上記回転速度の判断結果に基づいて、当該回転速度のアップまたはダウンを判断し、当該回転速度のアップまたはダウンを行う場合には、その旨を回転制御部13aに指示する。
具体的には、判断部23は、比較結果において、キャッシュ使用率の平均値が所定のしきい値以下である場合であって、第1駆動部12の回転速度が最低速度でない場合には、情報記録媒体11の回転速度を下げるように回転制御部13aに指示し、比較結果において、キャッシュ使用率の平均値が所定のしきい値を越える場合であって、第1駆動部12の回転速度が最高速度でない場合には、情報記録媒体11の回転速度を上げるように、回転制御部13aに指示する。
なお、判断部23は、現在の情報記録媒体11の回転速度が最低速度である場合には、情報記録媒体11の回転速度を下げることができないので、その回転速度を維持するよう回転制御部13aに指示し、現在の情報記録媒体11の回転速度が最高速度の場合には、情報記録媒体11の回転速度を上げることができないので、その回転速度を維持するよう回転制御部13aを制御する。
次に、図1に示す情報再生装置2を用いて、情報記録媒体11の回転制御の動作について説明する。以下、図5〜図7を用いて、ステップごとに説明する。
なお、図5は第3の実施形態におけるユーザからの読み出し要求に基づいて実行される処理を示すフローチャート図であり、図6はキャッシュの平均使用率を算出するための処理を示すフローチャート図である。また、図7は他の実施形態におけるキャッシュ使用率の平均値を算出するための処理を示すフローチャート図である。
なお、本実施形態で使用するしきい値X、しきい値Y、及び一定時間Tの値はその実施形態に限られるものではなく、変更できるものとする。
図5のステップS61では、制御部13は、回転制御部13aによってユーザからの情報記録媒体11の再生要求に従ってホスト4から発行される再生コマンドに基づいて第1駆動部12の回転速度を制御する。また、制御部13は、読出部18によって、情報記録媒体11から当該情報記録媒体11に記録されている情報を読み出す。
なお、このステップS61で読み出された情報は、コントローラを介してホスト4へ転送され、ホスト4は、コントローラ5を介して読み出された情報をモニタ7やスピーカ8に出力する。
次に、ステップS62では、制御部13は、情報を読み出す際、上述のように、測定部19によって、複数の再生コマンドを検出するとともに、各再生コマンドにより規定されるキャッシュメモリ16のキャッシュ使用率を測定し、当該キャッシュ使用率を所定の時間又は所定のサンプル数分取得してキャッシュ使用率の平均値を算出する。
ここで、このキャッシュ使用率の平均値を算出するための処理を実行する実行サブプログラム(図6)が起動し、ステップS71に進む。
図6のステップS71では、制御部13は、測定部19によってキャッシュ使用率を測定する。
なお、キャッシュ使用率の測定とは、具体的には、記憶領域を有するキャッシュメモリ16の情報記録媒体読み出し用の記憶領域に対して格納されている情報が占める割合を測定することである。
このステップS71では、制御部13は、測定されたキャッシュ使用率をキャッシュメモリ16に格納する。
次に、ステップS72では、制御部13は、算出部20によって測定されたキャッシュ使用率を累積し、その値をキャッシュ使用率としてキャッシュメモリ16に格納する。
次に、ステップS73では、制御部13は、キャッシュメモリ16に格納されているキャッシュ使用率の平均値を求めるためのサンプル数分のキャッシュ使用率が取得されたか否かを判断する。この判断が肯定されれば、ステップS74に進み、否定されれば、ステップS71に戻り、キャッシュ使用率を測定する処理を続行する。なお、このサンプル数は回数であってもよいし、所定の時間であってもよい。
次に、ステップS74では、制御部13は、算出部20によってキャッシュメモリ16に格納されているキャッシュ使用率をサンプル数で割ってキャッシュ使用率の平均値を算出し、実行サブプログラムを終了してステップS63に進む。
次に、ステップS63では、制御部13は、比較部21によってキャッシュ使用率の平均値と予め設定されているしきい値Yとを比較し、判断部23によって予め設定されたしきい値Yを越えているか否かを判断する。この判断が肯定されればステップS64に進み、否定されれば、ステップS66に進む。また、このステップS63で用いられるしきい値Yは、例えば90%である。
次に、ステップS64では、制御部13は、判断部23によって、回転速度が最低速度であるか否かを判断する。この判断が肯定されれば、ステップS69に進み、否定されれば、ステップS65に進む。
このステップS64では、制御部13は、判断部23によって、第1駆動部12の回転速度を調べて情報記録媒体11の回転数を下げられるか否かを判断する。
次に、ステップS65では、制御部13は、判断部23によって回転制御部13aに第1駆動部12の回転速度を所定の値に下げる指示を行う。
このように第1駆動部12の回転速度を下げることによって読み出しを低速で処理することにより、不要な高回転によるドライブ6の振動、騒音等を低減できる。
ステップS63により、制御部13がキャッシュ使用率の平均値がしきい値Yを超える値でないと判断すると、ステップS66では、制御部13は、キャッシュ使用率の平均値がしきい値X以下であるか否かを判断する。この判断が肯定されればステップS67に進み、否定されれば、ステップS69に進む。また、このステップS66で用いられるしきい値Xは例えば10%である。
次に、ステップS67では、制御部13は、判断部23によって、回転速度が最高速度であるか否かを判断する。この判断が肯定されればステップS69に進み、否定されればステップS68に進む。
次に、ステップS68では、制御部13は、判断部23によって回転制御部13aに第1駆動部12の回転速度を所定の値に上げる指示を行う。
このように第1駆動部12の回転速度を上げて情報記録媒体11から読み出した情報のホスト4への転送を高速で処理することにより、ホスト4には高速で情報が転送されるため、ドライブ側の入力レートがホスト側の出力レートより高くなり、ホスト4はドライブ6側のキャッシュメモリ16に情報が蓄えられるまでの時間を待つ必要がなくなる。
次に、ステップS69では、制御部13は、ユーザから次の再生要求があるか否かを判断する。具体的には、制御部13は、次の再生コマンドが入力されたか否かを判断する。この判断が肯定されれば、ステップS61に戻る。また、この判断が否定されれば、ユーザからの再生要求に基づく再生処理を終了する。
また、キャッシュ使用率の平均値を算出するための処理の他の実施形態を図7に示す。
図7のステップS81では、制御部13は、測定部19によってキャッシュ使用率を測定し、キャッシュメモリ16に格納する。
次に、ステップS82では、制御部13は、算出部20によって測定されたキャッシュの使用率を累積し、その値をキャッシュ使用率としてキャッシュメモリ16に格納する。
次に、ステップS83では、制御部13は、検出部17によって、位置情報を検出し、判断部23によって、当該位置情報が変化しているか否かを判断する。この判断が肯定されればステップS86に進み、否定されればステップS84に進む。
次に、ステップS84では、制御部13は、判断部23によって、位置情報が変化していない状態が一定時間T経過したか否かを判断する。この判断が肯定されれば、ステップS85に進み、否定されれば、ステップS86に進む。
次に、ステップS85では、制御部13は、破棄部22によってキャッシュメモリ16に格納されているキャッシュ使用率の平均値を破棄して、ステップS69に戻り、再度、ユーザから情報記録媒体11の再生要求があれば、ステップS61に戻り、ユーザの再生要求に従う情報記録媒体11の再生処理を行う。
このステップS85では、制御部13は、判断部23によって、位置情報の変化により情報記録媒体11の再生処理が行われているか否かを判断する。例えば、この判断は、読み出された情報がキャッシュメモリ16に入力されたり、キャッシュメモリ16に格納されている情報がホスト4へ転送されたりすることによって位置情報が変化することにより判断できる。また、この位置情報が変化していない場合は、キャッシュメモリ16への入力又はキャッシュメモリ16からの出力が行われていないことを示し、ホスト4からの読み出しが行われていないと考えられるので、この状態がある一定期間継続した場合は、キャッシュメモリ16に格納されているキャッシュ使用率の平均値を廃棄し、ユーザから情報記録媒体11の再生要求があるまで待つ。また、一定期間経過する前に位置情報が変化した場合は、ステップS86に進む。
ステップS86では、制御部13は、キャッシュメモリ16に格納されているキャッシュ使用率の平均値を求めるためのサンプル数分のキャッシュ使用率が取得されたか否かを判断する。この判断が肯定されれば、ステップS87に進み、否定されれば、ステップS81に戻り、キャッシュ使用率を測定する処理を続行する。なお、このサンプル数は回数であってもよいし、所定の時間であってもよい。
次に、ステップS87では、制御部13は、算出部20によってキャッシュメモリ16に格納されているキャッシュ使用率をサンプル数で割ってキャッシュ使用率の平均値を算出し、実行サブプログラムを終了してステップS63に進む。
このように、図9に示すキャッシュ使用率の平均値を算出する処理は、ドライブのキャッシュメモリ内において位置情報が変化しているか否かを判断するとともに、その変化が一定時間継続しているか否かを判断する。また、位置情報が変化しない状態が一定時間継続した場合はキャッシュメモリ16に格納されているキャッシュ使用率を破棄し、再度、ユーザから情報記録媒体11の再生要求があるまで待つ。これにより、例えば、通常の情報読み出し処理において、ユーザからの読み出し要求が断続的に行われずに一時中断と再開とを繰り返す場合等においては、先読みにてキャッシュの空きに情報が補填されるため平均キャッシュ使用率が所望の値よりも高く測定されてしまうことを防ぐことができる。
−第4の実施形態−
次に、図1に示す情報再生装置を用いて、第4の実施形態について説明する。
本実施形態では、第1の実施形態における複数の再生コマンドによって算出された当該コマンド間隔の平均値とコマンド間隔に基づく情報記録媒体11の回転制御を行う点に代えて、コマンド間隔の平均値に加えて、コマンド間隔の平均値の分散値(ばらつき)、及び以前の回転数制御の状態に基づいて情報記録媒体11の回転制御を行う点に特徴がある。これにより、情報記録媒体11の回転制御をさらに的確に行うことができる。
例えば、第1の実施形態で示したホスト4の読み出し処理において、データのリッピング中であってもコマンド間隔の平均値がAVデータ再生中と同等になる場合がある。このとき、第1の実施形態で示すコマンド間隔の平均値のみで制御するとデータのリッピング中に情報記録媒体11の回転数が下がり、データの読み出し動作が的確に行うことができない場合がある。
また、AVデータ再生中にユーザが早送りや巻き戻し等を行う場合は、再生よりも速い転送速度が要求されるため、ホスト4からの読み出しコマンドの発行間隔が速くなる場合がある。その際、コマンド間隔の平均値が所定のしきい値以下になると情報記録媒体11の回転数が速くなる。そのため情報記録媒体11の回転数が速くなることにより、騒音が発生する場合がある。
本実施形態では、このような場合であっても、ユーザの使用態様を正確に判断し、当該使用態様に応じて、情報記録媒体11を適正な回転数で制御することが可能となる。
具体的には、本実施形態では、コマンド間隔の平均値としきい値Xと比較した後に、コマンド間隔の平均値が当該しきい値X以上の場合に、コマンド間隔、又はコマンド間隔の平均値の分散値(ばらつき)を算出し、当該分散値に基づいて回転数の制御を行うようになっている。
また、コマンド間隔の平均値としきい値Xと比較した後に、コマンド間隔の平均値が当該しきい値X以下の場合に、さらに、当該平均値としきい値Yとを比較するとともに、コマンド間隔の平均値が当該しきい値Y以下の場合に、直前の回転数制御がなされた後の所定のしきい値P以上のコマンド間隔、又はコマンド間隔の平均値のいずれか一方を検出して、回転数の制御を行うようになっている。
次に、本実施形態の構成について説明する。なお、信号処理部13c以外の構成において、第1の実施形態と共通する部分の説明は省略する。
本実施形態の情報再生装置の信号処理部13cは、情報記録媒体の情報を読み出す読出部18と、所定の情報を検出する検出部17と、情報記録媒体11からコマンド間隔を測定する測定部19と、コマンド間隔の平均値と分散値を算出する算出部20と、コマンド間隔の平均値及び分散値を所定のしきい値と比較する比較部21と、所定の情報を破棄する破棄部22と、回転速度のアップまたはダウンを判断し、回転制御部13aに指示する判断部23と、を備えている。また、検出部17、読出部18、測定部19、算出部20、比較部21、破棄部22、及び判断部23は、互いにバス10を介して接続される。
また、例えば、読出部18は、本発明の読出手段を構成し、検出部17は、本発明の検出手段を構成する。さらに、例えば、測定部19は、本発明の測定手段を構成するとともに、本発明の算出部20は、本発明の算出手段、演算手段を構成する。またさらに、例えば、比較部21は、本発明の比較手段を構成し、判断部23は、本発明の判断手段、判別手段を構成する。さらにまた、例えば、破棄部22は、キャッシュメモリ16に格納されている情報を破棄し、再度、計測をやり直すことから本発明の再計測部、及び再計測手段を構成する。
本実施形態における読出部18は、再生コマンドに基づいて、情報記録媒体11に記録されている音声情報または映像情報などの内容情報を読み出し、当該情報をキャッシュメモリ16に出力する。
本実施形態における検出部17は、制御部13に入力された再生コマンドを予め設定されたコマンド数または所定の時間検出し、当該検出した旨を各部に出力する。また、検出部17は、情報を読み出す際に回転する情報記録媒体11の回転速度を検出し、当該回転速度の情報を判断部23に出力する。具体的には、検出部17は、読出部18によって情報記録媒体11に記録されている情報が最高又は最低速度で読み出されているか否かを判断するため、当該情報記録媒体11の回転速度を検出し、判断部23に出力する。なお、本実施形態の検出部17は、情報記録媒体11が第1駆動部12によって回転させられているため、この第1駆動部12における回転速度を検出する。
本実施形態における測定部19は、制御部13に入力された各再生コマンドの先頭を検出するとともに、任意の再生コマンドによって読み出される情報の読み出しが終了した時点から、次に読み出される情報の再生コマンドが開始される時点までの間隔を測定する。
本実施形態における算出部20は、測定部19によって測定されたコマンド間隔情報とキャッシュメモリ16に格納されている累積コマンド間隔情報を加算し、当該加算した累積コマンド間隔情報を、再び、キャッシュメモリ16に格納する。この算出部20は、検出部17によって予め定められたコマンド数を検出したとき、または、予め設定された時間を検出したときに、キャッシュメモリ16に格納されている累積コマンド間隔情報を取得して、その累積コマンド間隔情報をサンプル数で割りコマンド間隔の平均値を算出し、キャッシュメモリ16に格納するとともに当該平均値を比較部21に出力する。また、算出部20はキャッシュメモリ16に格納されている過去のコマンド間隔の平均値に基づいてコマンド間隔の平均値のばらつき(分散値)を算出し、比較部21に出力する。例えば、分散値は、
により求められる。例えば、過去2回のコマンド間隔の平均値(算出値)が35ms、25msで現在の現在のコマンド間隔の平均値(算出値)が30msであった場合、平均値は30msで分散値は16となる。また、過去3回のコマンド間隔の平均値(算出値)が50ms、10ms、30msであった場合、平均値は上記と同様で30msであるが分散値は266となる。本実施形態では、このばらつきを考慮して、ユーザの使用態様を正確に判断する。
なお、分散値を算出する上で上記においては、過去のコマンド間隔の平均値で算出しているが、測定部19により測定された過去のコマンド間隔情報を用いて算出するようにしてもよい。
本実施形態における比較部21は、測定部19によって測定されたコマンドの間隔の平均値と所定のしきい値とを比較し、その比較結果を破棄部22に出力するとともに、算出部20によって算出されたコマンド間隔の平均値と所定のしきい値とを比較し、その比較結果を判断部23に出力する。また、コマンド間隔の平均値が所定のしきい値以上であれば、算出部20によって算出された分散値と所定のしきい値とを比較し、その比較結果を判断部23に出力する。
本実施形態における破棄部22は、測定部19によって測定されたコマンド間隔の平均値が所定時間以上経過している場合に、キャッシュメモリ16に格納されている累積コマンド間隔情報を破棄する、すなわち、リセットをかける。
判断部23は、検出部17によって検出された検出結果、及び比較部21によって比較された比較結果に基づいて、第1駆動部12の回転速度が適正な回転速度であるか否かを判断し、回転制御部に指示する。具体的には、本実施形態における判断部23は、検出結果、比較結果に基づいて判断された情報記録媒体11の回転速度のアップまたはダウンを判断し、当該回転速度のアップまたはダウンを行う場合には、その旨を回転制御部13aに指示する。
また、判断部23は、比較結果において、コマンド間隔の平均値がしきい値X以上であれば、例えば、AV再生中と判断し、その判断結果を算出部20に出力する。
さらに、判断部23は、比較結果において、コマンド間隔の平均値がしきい値X以上であれば、分散値が所定のしきい値Z以上であるか否かを判断する。通常、AV再生中は分散値は小さいので、分散値が所定のしきい値Z以上であれば、例えば、リッピング中と判断し、その回転速度を維持するよう回転制御部13aに指示する。また、判断部23は、分散値がしきい値Z以下であれば、所定の回転数よりも高速で回転しているか否かを判断し、高速回転中であれば回転速度を下げるように回転制御部13aに指示する。なお、判断部23は、所定の回転数よりも低速であれば、その回転速度を維持するように回転制御部13aに指示する。
このようにすれば、リッピング中は、高速回転を維持し、AV再生中は低速回転を維持してユーザの使用態様を的確に判断し、適正の回転数で制御することができる。
また、判断部23は、コマンド間隔の平均値がしきい値Y以下であるか否かを判断する。コマンド間隔の平均値がしきい値Y以下であれば、例えば、リッピング中と判断するとともに、以前にコマンド間隔が測定され、そのコマンド間隔によって算出されたコマンド間隔の平均値に基づいて情報記録媒体11の回転数が高速回転から低速回転に制御される回転数制御がなされた後の、初めの所定のしきい値P以上のコマンド間隔の平均値を検出したか否かを判断する。判断部12が、所定のしきい値P以上のコマンド間隔の平均値を検出した場合は、所定の回転数よりも低速で回転しているか否かを判断し、低速回転中であれば、回転速度を上げるように回転制御部13aに指示する。具体的には、測定部19によってコマンド間隔が測定され、算出部20によって当該測定されたコマンド間隔に基づいてコマンド間隔の平均値が算出され、当該コマンド間隔の平均値に基づいて情報記録媒体11の回転数が制御されている状態において、情報記録媒体11の回転数が高回転から低回転に制御された後に所定のしきい値P以上のコマンド間隔の平均値が発生するか否かを検出するとともに、当該所定のしきい値P以上のコマンド間隔の平均値が発生した場合に、情報記録媒体11の回転数が高回転から低回転に制御された後の初めの所定のしきい値P以上のコマンド間隔の平均値を検出している。よって、情報記録媒体11の回転数が高回転から低回転に制御がされた後に所定のしきい値P以上のコマンド間隔の平均値が発生するか否かは不明である。そして、所定のしきい値P以上のコマンド間隔の平均値が発生した場合には、回転数の制御を行い、発生しなかった場合には回転数を維持する制御を行うようにしている。
なお、判断部12は、所定の回転数よりも高速であれば、その回転速度を維持するように回転制御部13aに指示する。
また、判断部23は、コマンド間隔の平均値がしきい値X以上であって、しきい値Y以下であれば、その回転速度を維持するよう回転制御部13aに指示する。
このようにすれば、例えば、AV再生中にユーザが早送りや巻き戻し等を行った場合は、所定の回転数を維持し、また、ユーザがAV再生中からリッピングに態様を変更した場合は回転数を上げてユーザの使用態様を的確に判断し、適正の回転数で制御することができる。
次に、図1に示す情報再生装置2を用いて、情報記録媒体11の回転制御の動作について説明する。以下、図8を用いて、ステップごとに説明する。
なお、図8は第4の実施形態におけるユーザからの読み出し要求に基づいて実行される処理を示すフローチャート図である。
なお、本実施形態で使用するコマンドの間隔T、しきい値X、しきい値Y、しきい値Z、及びしきい値Pの値はその実施形態に限られるものではなく、変更できるものとする。
図8のステップS101では、ユーザからの指示である情報記録媒体11の再生要求に従ってホスト4が再生コマンドを発行し、その再生コマンドに基づいて、第1駆動部12は、回転速度を制御する処理を開始する。
具体的には、ホスト4は、ユーザからの情報記録媒体11の再生要求に基づいて、情報記録媒体11に記録されている情報を再生するための再生コマンドを発行するとともに、コントローラ5を介してその再生コマンドをドライブ6に転送する。
次に、ステップS102では、制御部13は、測定部19によってコマンド間隔を測定する。
このステップS102では、制御部13は、ホスト4から入力された再生コマンドを検出し、ステップS101により次の再生コマンドが発行されるまでのコマンド間隔を測定する。具体的には、制御部13は、図2(a)〜(c)に示すDI後から次のCM前までの間隔を測定する。
次に、ステップS103では、制御部13は、算出部20によって測定されたコマンド間隔の情報を累積する。
このステップS103では、制御部13は、測定されたコマンド間隔情報と、既にキャッシュメモリ16に格納されているコマンド間隔情報を加算・累積し、当該累積した累積コマンド間隔情報をキャッシュメモリ16に格納する。
なお、制御部13は、未だキャッシュメモリ16に累積コマンド間隔情報が格納されていない場合には、何れの値とも加算を行わず、当該コマンド間隔情報を格納する。
次に、ステップS104では、制御部13は、測定されたコマンド間隔がしきい値T以上であるか否かを判断する。この判断が肯定されれば、ステップS116に進み、コマンドの間隔情報を破棄(消去)してステップS117に進む。この判断が否定されれば、ステップS105に進む。また、このステップS104で用いられるコマンド間隔のしきい値Tは例えば500msである。
このステップS104では、測定されたコマンドの間隔がデータとして有効であるか否かを判断する。すなわち、ユーザの指示が変更(例えば、ユーザが一次中断や再開をくり返すような場合)される等により、コマンド間隔が大きく開いてしまう場合、コマンド間隔の平均値が低く算出されて望ましくない回転速度の制御が行われることを回避するためである。
なお、この判断において、有効であれば、処理を続行し、無効であれば、コマンド間隔キャッシュメモリ16に格納されているコマンド間隔情報を破棄してコマンド間隔の測定、すなわち、コマンド間隔情報の累積をやり直す。
第1の実施形態に示すように、本願の情報再生装置2では、回転数が高い状態で、コマンド間隔が所定のしきい値T以上になった場合(例えば、AVデータ再生中)に回転数を下げる制御が行われる。よって、通常のデータ読み出し時等、高回転の読み出しが望ましい時にコマンド間隔の測定を誤らせないようにする必要がある。例えば、通常のデータ読み出しに於いて、ユーザからの読み出し要求が断続的に行われず一時中断と再開を繰り返す場合には、コマンド間隔が長く測定されてしまう。そこで本実施形態では、ステップS104を追加することにより、コマンド間隔情報を破棄して測定し直すため、コマンド間隔の誤測定を防止できるので、通常のデータ読み出し時に回転数が下がることを防止できる。
次に、ステップS105では、制御部13は、当該検出した再生コマンドにより所定のサンプル分(例えば、コマンド数)を検出したか否かを判断する。この判断が肯定されれば、ステップS106に進み、否定されれば、ステップS117に進む。
このステップS105では、具体的には、所定の時間経過したか否か、又は所定のサンプル数分のコマンド間隔の情報を取得できたか否かを判断する。
次に、ステップS106では、制御部13は、累積されたコマンド間隔情報を予め設定されたサンプル数、すなわち、検出したコマンド数で割ってコマンド間隔の平均値を算出する。
次に、ステップS107では、制御部13は、比較部21によってコマンド間隔の平均値が予め設定されたしきい値X以上であるか否かを判断する。この判断が肯定されればステップS108に進み、否定されれば、ステップS112に進む。また、この処理で用いられるしきい値Xは例えば10msである。
このステップS107では、コマンド間隔の平均値が図2(b)に示すような状態であるか否かが判断される。具体的には、例えば、制御部13は、AV再生中であるか否かを判断する。
次にステップS108では、制御部13は、算出部20によって、コマンド間隔の平均値のばらつき(分散値)を算出する。通常、AVデータ再生中はコマンド間隔の平均値のばらつき(分散値)は小さくなるので、この処理によってユーザの使用態様をより正確に判断できる。
次に、ステップS109では、制御部13は、比較部21によって、分散値がしきい値Zを越えるか否かを判断する。この判断が肯定されればステップS117に進み、否定されればステップS110に進む。また、この処理で用いられるしきい値Zは例えば、40である。
このステップS109では、制御部13は、コマンド間隔の平均値のばらつき状態を見て、情報記録媒体11の態様を判断する。具体的には、制御部13は、バラツキが大きければ、例えば、リッピング中の状態なので、情報記録媒体11の回転数は維持する制御を行う。また、制御部13は、バラツキが小さければ、例えば、AV再生中の状態なので、情報記録媒体11の回転数が高速回転をしていれば回転数を下げる制御をする。
次に、ステップS110では、制御部13は、判断部23によって回転速度が所定の回転速度よりも高速であるか否かを判断する。この判断が肯定されれば、ステップS111に進み、否定されれば、ステップS117に進む。
このステップS110では、制御部13は、第1駆動部12の回転速度を調べて情報記録媒体11の回転速度を下げられるか否かを判断する。
次に、ステップS111では、制御部13は、第1駆動部12を制御して情報記録媒体11の回転速度を所定の値に下げる処理を行う。
このように第1駆動部12の回転速度を下げることによって読み出しを低速で処理することにより、不要な高速回転によるドライブ6の振動や騒音等を軽減できる。
次に、ステップS112では、ステップS107により、制御部13がコマンド間隔の平均値がしきい値Xよりも低い値である判断すると、制御部13は、判断部23によってコマンド間隔の平均値がしきい値Y以下であるか否かを判断する。この判断が肯定されればステップS113に進み、否定されれば、ステップS117に進む。また、この処理で用いられるしきい値Yは例えば2msである。
このステップS112では、コマンド間隔の平均値が、図2(c)に示すような状態であるか否かが判断される。具体的には、例えば、リッピング中であるか否かを判断する。
次に、ステップS113では、制御部13の判断部23は、回転制御部13aによって情報記録媒体11を前回、高回転から低回転に制御した以降、所定のしきい値P以上のコマンド間隔の平均値が発生しているか否かを判断する。この判断が肯定されればステップS114に進み、否定されればステップS117に進む。また、この処理で用いられるしきい値Pは例えば、1秒である。
このステップS113では、制御部13は、以前に回転制御部13aによって情報記録媒体11を高回転から低回転へ回転制御がなされた後にしきい値P以上のコマンド間隔の平均値が発生しているか否かで、情報記録媒体11の態様を判断する。また、制御部13は、高回転から低回転へ回転制御がなされた後に初めてしきい値P以上になったコマンド間隔の平均値を検出する。具体的には、所定の期間にコマンド間隔の平均値が所定のしきい値Pより大きい値が発生すれば、例えば、AV再生からリッピングへの移行状態と判断し、情報記録媒体11の回転数を上げる制御を行う。また、所定の期間にコマンド間隔の平均値がしきい値よりも小さければ、例えば、AV再生中の状態と判断し、情報記録媒体11の回転数を維持する制御を行う。
第1の実施形態に示すように、本願の情報再生装置2は、コマンド間隔の平均値に基づいて情報記録媒体の回転数を制御するものである。故に、例えば、AV再生中にユーザが早送りや巻き戻しをすると、コマンド間隔の平均値は小さくなり、その結果、情報記録媒体11の回転数を上げる制御が行われる。よって、AVデータを再生しているにも関わらず、情報記録媒体11の回転数が上がり、騒音が発生する等の不具合が考えられる。そこで、本実施形態では、ステップS113を追加し、以前に回転制御部13aによって情報記録媒体11を高回転から低回転への回転制御をした後に、コマンド間隔の平均値が所定のしきい値P以上になった時のみ低回転から高回転への制御を行う。このように所定の期間にコマンド間隔の平均値が一度もしきい値Pよりも大きくなることがなければコマンド間隔の平均値がしきい値Y以下になったとしても、高回転に制御されることがないので、例えば、AVデータ鑑賞中の回転数のアップ・ダウンが発生することを防止することができる。
一方、ユーザがAVデータ再生中からリッピングに使用態様を変更し情報記録媒体11の回転数を高回転にしてパフォーマンスを高める必要性がある場合、アプリケーションソフトの終了/開始のユーザの操作により、通常、コマンド間隔の平均値が大きくなるので、このコマンド間隔の平均値の時間を考慮してしきい値Pを決定すればよい。
次に、ステップS114では、制御部13は、判断部23によって第1駆動部12の回転速度を検出させ、所定の回転速度よりも低速であるか否かを判断する。この判断が肯定されればステップS115に進み、否定されればステップS117に進む。
このステップS114では、制御部13は、第1駆動部12の回転速度を調べて情報記録媒体11の回転速度を上げられるか否かを判断する。
次に、ステップS115では、制御部13は回転制御部13aを制御し、第1駆動部12の回転速度を所定の値に上げる処理を行う。
なお、ステップS116では、制御部13は、破棄部22によって、キャッシュメモリ16に格納されているコマンド間隔情報を破棄する。
このステップS116では、測定されたコマンドの間隔がデータとして無効であると判断し、キャッシュメモリ16に格納されているコマンドの間隔情報を破棄してコマンドの間隔の測定をやり直す。
次に、ステップS117では、制御部13は、読出部18によって、ピックアップ制御部13bを介し、再生コマンドに基づく情報を情報記録媒体11から読み出す処理を行う。
なお、このステップS117では、読み出された情報は、コントローラ5を介してホスト4へ転送される。また、ホスト4はコントローラ5を介して読み出された情報をモニタ7やスピーカ8に出力する。
次に、ステップS118では、制御部13は、測定部19によって、ステップS101により発行された再生コマンドのコマンド終了処理を行う。
次に、ステップS119では、制御部13は、ユーザから次の読み出し要求があるか否かを判断する。この判断が肯定されれば、即ち、ホスト4から次の再生コマンドが発行されれば、ステップS101に戻る。また、否定されれば、ユーザからの情報記録媒体11の再生要求に基づく情報の再生処理を終了する。
以上に示すように、本実施形態における情報再生装置2は、以前にコマンド間隔が測定されている場合であって、コマンド間隔の平均値を予め設定されたしきい値と比較する比較部21と、比較部21により比較された結果、コマンド間隔の平均値がしきい値X以上の場合に、以前に測定されたコマンド間隔、又は以前に測定されたコマンド間隔に基づいて算出されたコマンド間隔の平均値のいずれか一方に基づいて分散値を演算するための算出部20と、分散値が当該分散値と比較するための予め設定されたしきい値である分散しきい値Z以上であるか否かを判定するための判断部23と、を備え、回転制御部13aは、判断部23により判定された結果に基づいて第1駆動部12の回転速度を制御するものである。
また、情報再生装置2は、判断部23によって分散値が分散しきい値Zより小さい場合に、情報記録媒体11の回転速度を検出するための検出部18と、検出部18により検出された結果、情報記録媒体11の回転速度が高速回転中か否かを判別するための判断部23と、を備え、回転制御部13aは、判断部23により判別された結果、情報記録媒体11の回転速度が高速回転中の場合には、情報記録媒体11の回転数を下げるようにしている。
さらに、情報再生装置2は、以前にコマンド間隔が測定され、当該測定されたコマンド間隔によって算出されたコマンド間隔の平均値に基づいて情報記録媒体11の回転数が高回転から低回転に制御される回転数制御がなされている場合に、コマンド間隔の平均値を予め設定されたしきい値Pと比較する比較部21と、コマンド間隔の平均値が前記しきい値以下である場合に、直前の回転数制御がなされた後の所定のしきい値以上のコマンド間隔の平均値を検出する検出部17と、を備え、回転制御部13aは、検出部17により検出された結果に基づいて第1駆動部12の回転速度を制御する。
さらにまた、情報再生装置2は、検出部17によりしきい値P以上のコマンド間隔の平均値が検出された場合において、情報記録媒体11の回転速度を検出するための検出部17と、検出部17により検出された結果、情報記録媒体11の回転速度が低速回転中か否かを判別するための判断部23と、を備え、回転制御部13aは、判断部23により判別された結果、情報記録媒体11の回転速度が低速回転中の場合には、情報記録媒体11の回転数を上げるようにしている。
このように、本実施形態によれば、ユーザからの情報記録媒体11の再生要求に従ってホスト4から発行される再生コマンドに基づいて、コマンドの間隔を検出するとともにコマンド間隔の平均値を算出して、そのコマンド間隔の平均値が所定のしきい値X以上であれば、さらにコマンド間隔の平均値の分散値を算出して、当該分散値と所定のしきい値Zとを比較し、当該比較結果に基づいて第1駆動部12の回転速度(情報記録媒体11の回転速度)を制御する。また、コマンド間隔の平均値が所定のしきい値Y以下であれば、以前に測定・算出されたコマンド間隔の平均値に基づいて情報記録媒体11の回転数が高回転から低回転に回転制御がなされている場合に、その回転制御の発生以降、平均コマンド間隔が所定のしきい値Pより大きくなった時のみ低回転から高回転へ回転制御する。
このようにすれば、ユーザの使用態様を正確に判断し、当該使用態様に応じて、情報記録媒体を適正な回転数で制御することが可能となる。