JP2004359950A - 薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォームとその製造方法及びそれを用いたバイオリアクター用担体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 水溶性薬剤、特に次亜塩素酸溶液やアルカリ水溶液に対して薬剤耐性が付与された、水膨潤性ポリウレタンフォームを提供する。
【解決手段】 ポリイソシアネート化合物(a1)とポリオール化合物(b)を反応させて得られる1分子中に少なくとも2個の末端イソシアネート基を有する親水性ポリウレタンプレポリマー(c)とポリイソシアネート化合物(a2)との混合物に水を加えて反応させてなるポリウレタンフォームであって、前記ポリイソシアネート化合物(a1)および/または(a2)の少なくとも一部が、ポリメリック成分を実質上含まない精製ジフェニルメタンジイソシアネートを用いる。
【選択図】 なし
【解決手段】 ポリイソシアネート化合物(a1)とポリオール化合物(b)を反応させて得られる1分子中に少なくとも2個の末端イソシアネート基を有する親水性ポリウレタンプレポリマー(c)とポリイソシアネート化合物(a2)との混合物に水を加えて反応させてなるポリウレタンフォームであって、前記ポリイソシアネート化合物(a1)および/または(a2)の少なくとも一部が、ポリメリック成分を実質上含まない精製ジフェニルメタンジイソシアネートを用いる。
【選択図】 なし
Description
本発明は浄化槽(バイオリアクター)などに用いられるポリウレタンフォームに関し、さらに詳しくは、薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォームとその製造方法及びそれを用いたバイオリアクター用担体に関するものである。
従来、微生物を利用して汚水を処理する汚水処理装置(バイオリアクター)には発泡成形体が用いられ、オレフィン系発泡体が多く用いられている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。しかし、オレフィン系発泡体は薬剤耐性が強いものの、初期沈降性、耐摩耗性、生物親和性等に問題がある。
このようにバイオリアクターに用いる発泡成形体用としては微生物を利用するために親水性(水膨潤性)であることと、汚水処理装置において種々の薬品を用いるので薬剤耐性を有することが要求され、ポリウレタンフォームを用いることが検討されている。
このようにバイオリアクターに用いる発泡成形体用としては微生物を利用するために親水性(水膨潤性)であることと、汚水処理装置において種々の薬品を用いるので薬剤耐性を有することが要求され、ポリウレタンフォームを用いることが検討されている。
水膨潤性ポリウレタンとしては、例えば、スルホン酸基やカルボキシル基あるいはポリオキシエチレン基等の親水基を含むものが、止水材、コーティング材、シーラント材等として使用されている。
しかしながら、従来の水膨潤性ポリウレタンフォームは、水膨潤性、親水性であるがために、水溶性薬剤に対する耐性に乏しく、ポリウレタンを構成するウレタン結合を含む高分子量体は、次亜塩素酸水溶液やアルカリ水溶液に容易に分解されてしまう問題点がある。
一方、ポリウレタンの薬剤耐性を向上させる方法として、塗膜や被覆剤によって疎水性を付与することが提案されている(例えば、特許文献3及び特許文献4参照)。しかし、これらの薬剤耐性が付与された疎水性ウレタン樹脂をフォーム状にしたとしても、その製品は水膨潤性を示すことはなく、目的とするものは得られない。
すなわち、ポリウレタンフォームにおいて、水膨潤性と水溶性薬剤に対する耐性を同時に満足することは困難であつた。
しかしながら、従来の水膨潤性ポリウレタンフォームは、水膨潤性、親水性であるがために、水溶性薬剤に対する耐性に乏しく、ポリウレタンを構成するウレタン結合を含む高分子量体は、次亜塩素酸水溶液やアルカリ水溶液に容易に分解されてしまう問題点がある。
一方、ポリウレタンの薬剤耐性を向上させる方法として、塗膜や被覆剤によって疎水性を付与することが提案されている(例えば、特許文献3及び特許文献4参照)。しかし、これらの薬剤耐性が付与された疎水性ウレタン樹脂をフォーム状にしたとしても、その製品は水膨潤性を示すことはなく、目的とするものは得られない。
すなわち、ポリウレタンフォームにおいて、水膨潤性と水溶性薬剤に対する耐性を同時に満足することは困難であつた。
本発明は、このような状況で、水溶性薬剤、特に、次亜塩素酸溶液やアルカリ水溶液に対して耐性が付与された、水膨潤性ポリウレタンフォームを提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意検討の結果、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物を反応させて得られる1分子中に少なくとも2個の末端イソシアネート基を有する親水性ポリウレタンプレポリマーとポリイソシアネート化合物との混合物に水を加えて反応させてなるポリウレタンフォームであって、親水性ポリウレタンプレポリマーを得る段階からポリウレタンフォームを製造する段階までに用いるポリイソシアネート化合物の少なくとも一部としてポリメリック成分を実質上含まない精製ジフェニルメタンジイソシアネート(以下「精製MDI」ということがある。)を用いたものとすること、特にポリウレタンプレポリマーの製造に用いるポリイソシアネート化合物の少なくとも一部に精製MDIを用いることにより、水膨潤性と水溶性薬剤に対する耐性を同時に満足するポリウレタンフォームが得られることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、以下の薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォームとその製造方法及びそれを用いたバイオリアクター用担体を提供するものである。
[1] ポリイソシアネート化合物(a1)とポリオール化合物(b)を反応させて得られる1分子中に少なくとも2個の末端イソシアネート基を有する親水性ポリウレタンプレポリマー(c)とポリイソシアネート化合物(a2)との混合物に水を加えて反応させてなるポリウレタンフォームであって、前記ポリイソシアネート化合物(a1)および/または(a2)の少なくとも一部が、精製MDIであることを特徴とする薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォーム。
[2] ポリイソシアネート化合物(a1)とポリオール化合物(b)を反応させて得られる1分子中に少なくとも2個の末端イソシアネート基を有する親水性ポリウレタンプレポリマー(c)にポリイソシアネート化合物(a2)を後添加した混合物に水を加えて反応させてなるポリウレタンフォームである[1]の薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォーム。
[3] 前記親水性ポリウレタンプレポリマー(c)が、精製MDIとポリオール化合物(b)を反応させて得られる親水性ポリウレタンプレポリマー(c1)の単独物又は精製MDI以外のポリイソシアネート化合物とポリオール化合物(b)を反応させて得られる親水性ポリウレタンプレポリマーの1種以上(c2)との混合物からなり、前記ポリイソシアネート化合物(a2)が精製MDI以外のポリイソシアネート化合物の1種以上からなるものである、[2]の薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォーム。
[4] 前記親水性ポリウレタンプレポリマー(c)が、精製MDIとポリオール化合物(b)を反応させて得られる親水性ポリウレタンプレポリマー(c1)の単独物又は精製MDI以外のポリイソシアネート化合物とポリオール化合物(b)を反応させて得られる親水性ポリウレタンプレポリマーの1種以上(c2)との混合物からなり、前記ポリイソシアネート化合物(a2)が精製MDIの単独物又はそれ以外のポリイソシアネート化合物の1種以上との混合物からなる、[2]の薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォーム。
[5] 前記親水性ポリウレタンプレポリマー(c)が、精製MDI以外のポリイソシアネート化合物とポリオール化合物(b)を反応させて得られる親水性ポリウレタンプレポリマーの1種以上(c2)からなり、前記ポリイソシアネート化合物(a2)が精製MDIの単独物又はそれ以外のポリイソシアネート化合物の1種以上との混合物からなる、[2]の薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォーム。
[6] 精製MDIとポリオール化合物(b)を反応させて親水性ポリウレタンプレポリマー(c1)を得た際の反応生成液の単独物又は当該反応生成液と精製MDI以外のポリイソシアネート化合物とポリオール化合物(b)を反応させて親水性ポリウレタンプレポリマーの1種以上(c2)を得た際の反応生成液との混合物であって、且つ、親水性ポリウレタンプレポリマー(c1)又は親水性ポリウレタンプレポリマー(c1)および親水性ポリウレタンプレポリマーの1種以上(c2)を得るために使用するポリイソシアネート化合物(a1)の総量を、同時に使用するポリオール化合物の総量1モルに対し3〜10モルとすることにより、親水性ポリウレタンプレポリマー(c1)又は親水性ポリウレタンプレポリマー(c1)及び親水性ポリウレタンプレポリマーの1種以上(c2)と共に未反応のポリイソシアネート化合物(a1)をポリイソシアネート化合物(a2)として含んだ混合物に水を加えて反応させる、[1]の薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォーム。
[7] 精製MDIの使用量が、ポリイソシアネート化合物(a1)と(a2)との合計量に基づき3.5質量%以上である[1]〜[6]のいずれかの薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォーム。
[8] 前記親水性ポリウレタンプレポリマー(c1)を得るのに使用する精製MDIと、前記親水性ポリウレタンプレポリマー(c2)を得るのに使用する精製MDI以外のポリイソシアネート化合物とのモル比(c1):(c2)が10〜100モル:90〜0モルである[3]、[4]及び[6]のいずれかの薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォーム。
[9] ポリイソシアネート化合物(a2)の使用割合が、ポリイソシアネート化合物(a1)と(a2)との合計量に基づき35質量%〜80質量%である[2]〜[8]のいずれかの薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォーム。
[10] ポリオール化合物(b)が、1分子中に少なくとも2個の末端水酸基を有する酸化エチレン/酸化プロピレン共重合ポリエーテル系ポリオールであって、酸化プロピレンと酸化エチレンのモル比が10:90〜60:40であり、かつ、数平均分子量が2000〜5000である[1]〜[9]のいずれかの薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォーム。
[11] 無機フィラーとして硫酸バリウムを含む[1]〜[10]のいずれかに記載の薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォーム。
[12] ポリイソシアネート化合物(a1)とポリオール化合物(b)を反応させて得られる1分子中に少なくとも2個の末端イソシアネート基を有する親水性ポリウレタンプレポリマー(c)とポリイソシアネート化合物(a2)との混合物に水を加えて反応させるポリウレタンフォームの製造方法であって、前記ポリイソシアネート化合物(a1)および/または(a2)の少なくとも一部が、精製MDIであることを特徴とする薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォームの製造方法。
[13] ポリイソシアネート化合物(a1)とポリオール化合物(b)を反応させて得られる1分子中に少なくとも2個の末端イソシアネート基を有する親水性ポリウレタンプレポリマー(c)に、ポリイソシアネート化合物(a2)を後添加し、さらに水を加えて反応させてなる[12]の薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォームの製造方法。
[14] イソシアネート基に対して不活性の水混和性有機溶剤の存在下、親水性ポリウレタンプレポリマーにポリイソシアネート化合物(a2)を後添加し、さらに水を加えて反応させる[12]又は[13]の薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォームの製造方法。
[15] [1]〜[11]のいずれかの薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォームを用いたことを特徴とするバイオリアクター用担体。
[1] ポリイソシアネート化合物(a1)とポリオール化合物(b)を反応させて得られる1分子中に少なくとも2個の末端イソシアネート基を有する親水性ポリウレタンプレポリマー(c)とポリイソシアネート化合物(a2)との混合物に水を加えて反応させてなるポリウレタンフォームであって、前記ポリイソシアネート化合物(a1)および/または(a2)の少なくとも一部が、精製MDIであることを特徴とする薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォーム。
[2] ポリイソシアネート化合物(a1)とポリオール化合物(b)を反応させて得られる1分子中に少なくとも2個の末端イソシアネート基を有する親水性ポリウレタンプレポリマー(c)にポリイソシアネート化合物(a2)を後添加した混合物に水を加えて反応させてなるポリウレタンフォームである[1]の薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォーム。
[3] 前記親水性ポリウレタンプレポリマー(c)が、精製MDIとポリオール化合物(b)を反応させて得られる親水性ポリウレタンプレポリマー(c1)の単独物又は精製MDI以外のポリイソシアネート化合物とポリオール化合物(b)を反応させて得られる親水性ポリウレタンプレポリマーの1種以上(c2)との混合物からなり、前記ポリイソシアネート化合物(a2)が精製MDI以外のポリイソシアネート化合物の1種以上からなるものである、[2]の薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォーム。
[4] 前記親水性ポリウレタンプレポリマー(c)が、精製MDIとポリオール化合物(b)を反応させて得られる親水性ポリウレタンプレポリマー(c1)の単独物又は精製MDI以外のポリイソシアネート化合物とポリオール化合物(b)を反応させて得られる親水性ポリウレタンプレポリマーの1種以上(c2)との混合物からなり、前記ポリイソシアネート化合物(a2)が精製MDIの単独物又はそれ以外のポリイソシアネート化合物の1種以上との混合物からなる、[2]の薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォーム。
[5] 前記親水性ポリウレタンプレポリマー(c)が、精製MDI以外のポリイソシアネート化合物とポリオール化合物(b)を反応させて得られる親水性ポリウレタンプレポリマーの1種以上(c2)からなり、前記ポリイソシアネート化合物(a2)が精製MDIの単独物又はそれ以外のポリイソシアネート化合物の1種以上との混合物からなる、[2]の薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォーム。
[6] 精製MDIとポリオール化合物(b)を反応させて親水性ポリウレタンプレポリマー(c1)を得た際の反応生成液の単独物又は当該反応生成液と精製MDI以外のポリイソシアネート化合物とポリオール化合物(b)を反応させて親水性ポリウレタンプレポリマーの1種以上(c2)を得た際の反応生成液との混合物であって、且つ、親水性ポリウレタンプレポリマー(c1)又は親水性ポリウレタンプレポリマー(c1)および親水性ポリウレタンプレポリマーの1種以上(c2)を得るために使用するポリイソシアネート化合物(a1)の総量を、同時に使用するポリオール化合物の総量1モルに対し3〜10モルとすることにより、親水性ポリウレタンプレポリマー(c1)又は親水性ポリウレタンプレポリマー(c1)及び親水性ポリウレタンプレポリマーの1種以上(c2)と共に未反応のポリイソシアネート化合物(a1)をポリイソシアネート化合物(a2)として含んだ混合物に水を加えて反応させる、[1]の薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォーム。
[7] 精製MDIの使用量が、ポリイソシアネート化合物(a1)と(a2)との合計量に基づき3.5質量%以上である[1]〜[6]のいずれかの薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォーム。
[8] 前記親水性ポリウレタンプレポリマー(c1)を得るのに使用する精製MDIと、前記親水性ポリウレタンプレポリマー(c2)を得るのに使用する精製MDI以外のポリイソシアネート化合物とのモル比(c1):(c2)が10〜100モル:90〜0モルである[3]、[4]及び[6]のいずれかの薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォーム。
[9] ポリイソシアネート化合物(a2)の使用割合が、ポリイソシアネート化合物(a1)と(a2)との合計量に基づき35質量%〜80質量%である[2]〜[8]のいずれかの薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォーム。
[10] ポリオール化合物(b)が、1分子中に少なくとも2個の末端水酸基を有する酸化エチレン/酸化プロピレン共重合ポリエーテル系ポリオールであって、酸化プロピレンと酸化エチレンのモル比が10:90〜60:40であり、かつ、数平均分子量が2000〜5000である[1]〜[9]のいずれかの薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォーム。
[11] 無機フィラーとして硫酸バリウムを含む[1]〜[10]のいずれかに記載の薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォーム。
[12] ポリイソシアネート化合物(a1)とポリオール化合物(b)を反応させて得られる1分子中に少なくとも2個の末端イソシアネート基を有する親水性ポリウレタンプレポリマー(c)とポリイソシアネート化合物(a2)との混合物に水を加えて反応させるポリウレタンフォームの製造方法であって、前記ポリイソシアネート化合物(a1)および/または(a2)の少なくとも一部が、精製MDIであることを特徴とする薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォームの製造方法。
[13] ポリイソシアネート化合物(a1)とポリオール化合物(b)を反応させて得られる1分子中に少なくとも2個の末端イソシアネート基を有する親水性ポリウレタンプレポリマー(c)に、ポリイソシアネート化合物(a2)を後添加し、さらに水を加えて反応させてなる[12]の薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォームの製造方法。
[14] イソシアネート基に対して不活性の水混和性有機溶剤の存在下、親水性ポリウレタンプレポリマーにポリイソシアネート化合物(a2)を後添加し、さらに水を加えて反応させる[12]又は[13]の薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォームの製造方法。
[15] [1]〜[11]のいずれかの薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォームを用いたことを特徴とするバイオリアクター用担体。
本発明の水膨潤性ポリウレタンフォームは、親水性ポリウレタンプレポリマー(c)とポリイソシアネート化合物との混合物に水を加えて反応させてなるものであり、親水性ポリウレタンプレポリマーを得る段階からポリウレタンフォームを製造する段階までに用いるポリイソシアネート化合物の少なくとも一部として精製MDIを用いたものとすること、特に親水性ポリウレタンプレポリマー(c)の製造に用いるポリイソシアネート化合物の少なくとも一部に精製MDIを用いることにより、次亜塩素酸やアルカリ水溶液に対する著しく耐薬品性が向上し、産業排水処理用の担体として、一時的に高濃度の次亜塩素酸溶液やアルカリ水溶液が流入する生物処理槽に使用することが可能となる。
従って、本発明の水膨潤性ポリウレタンフォームは、排水処理用担体として、一次的に高濃度の薬品含有排水が出る一般家庭排水や特殊な工場排水、さらに、ゴミ埋め立て処分場等から出る浸出液を効率的な処理に使用することができる。
従って、本発明の水膨潤性ポリウレタンフォームは、排水処理用担体として、一次的に高濃度の薬品含有排水が出る一般家庭排水や特殊な工場排水、さらに、ゴミ埋め立て処分場等から出る浸出液を効率的な処理に使用することができる。
先ず、本発明の薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォームは、ポリイソシアネート化合物(a1)とポリオール化合物(b)を反応させて得られる1分子中に少なくとも2個の末端イソシアネート基を有する親水性ポリウレタンプレポリマー(c)〔以下、「ポリウレタンプレポリマー(c)」ということがある。〕とポリイソシアネート化合物(a2)との混合物(以下、「フォーム原料混合物」ということがある。)に水を加えて反応させてなるポリウレタンフォームであって、前記ポリイソシアネート化合物(a1)および/または(a2)の少なくとも一部が、精製MDIであることを特徴とするものである。
先ず、本発明の水膨潤性ポリウレタンフォームの製造に用いられる(a)ポリイソシアネート化合物と(b)ポリオール化合物について説明する。
先ず、本発明の水膨潤性ポリウレタンフォームの製造に用いられる(a)ポリイソシアネート化合物と(b)ポリオール化合物について説明する。
(a)ポリイソシアネート化合物
本発明で用いられる(a)ポリイソシアネート化合物は1分子中に少なくとも2個の末端イソシアネート基を有するポリイソシアネートであり、水膨潤性ポリウレタンに薬剤耐性を与えるための必須成分である。このようなポリイソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ナフチレンジイソシアネート、ビフェニレンジイソシアネート、ジフェニルエーテルジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネートが挙げられる。
本発明で用いられる(a)ポリイソシアネート化合物は1分子中に少なくとも2個の末端イソシアネート基を有するポリイソシアネートであり、水膨潤性ポリウレタンに薬剤耐性を与えるための必須成分である。このようなポリイソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ナフチレンジイソシアネート、ビフェニレンジイソシアネート、ジフェニルエーテルジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネートが挙げられる。
本発明の水膨潤性ポリウレタンフォームは、ポリウレタンプレポリマーの製造に用いられるポリイソシアネート化合物(a1)とポリウレタンの製造に用いられるポリイソシアネート化合物(a2)の少なくとも一部に精製MDIを用いる。
ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)は、式(I)で示される構造式を有する。
ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)は、式(I)で示される構造式を有する。
精製されていないクルードMDIにはポリメリック成分が含まれており、これらのポリメリック成分を蒸留により除去することにより精製MDI(ピュアMDIとも云う)が得られる。
クルードMDIに含まれる代表的はポリメリック成分を、式(II)〜(V)に示す。式(III)はMDIの2量体のウレチジンジオン、式(IV)はMDIの3量体のイソシアヌレート、式(V)はウレトンイミンである。
クルードMDIに含まれる代表的はポリメリック成分を、式(II)〜(V)に示す。式(III)はMDIの2量体のウレチジンジオン、式(IV)はMDIの3量体のイソシアヌレート、式(V)はウレトンイミンである。
(式中、nは1〜4の整数を示す。)
(式(III)、(IV)および(V)におけるRは以下の構造を有する基である。)
本発明において精製MDIは、これらのポリメリック成分を実質上含まない純度97質量%以上のMDIを意味する。
(b)ポリオール化合物
本発明で用いられる(b)成分のポリオール化合物は、1分子中に少なくとも2個の末端水酸基を有し、かつ水溶性を示すものである。
水溶性を示すポリオール化合物としては、ポリエーテルポリオールが好ましい。ポリエーテル構造をもつ代表的なポリオールとして、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等が挙げられ、それぞれ、環状のエーテルの酸化エチレン、酸化プロピレン、テトラヒドロフランを開環重合して得られる。特に酸化エチレン/酸化プロピレン共重合ポリエーテル系ポリオールが好ましく、酸化プロピレン:酸化エチレンのモル比が10:90〜60:40であり、かつ、数平均分子量が2000〜5000の範囲であることが更に好ましい。
本発明で用いられる(b)成分のポリオール化合物は、1分子中に少なくとも2個の末端水酸基を有し、かつ水溶性を示すものである。
水溶性を示すポリオール化合物としては、ポリエーテルポリオールが好ましい。ポリエーテル構造をもつ代表的なポリオールとして、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等が挙げられ、それぞれ、環状のエーテルの酸化エチレン、酸化プロピレン、テトラヒドロフランを開環重合して得られる。特に酸化エチレン/酸化プロピレン共重合ポリエーテル系ポリオールが好ましく、酸化プロピレン:酸化エチレンのモル比が10:90〜60:40であり、かつ、数平均分子量が2000〜5000の範囲であることが更に好ましい。
本発明のポリウレタンフォームの製造方法としては、先ず、ポリイソシアネート化合物(a1)とポリオール化合物(b)を予め反応させ高分子量化させて1分子中に少なくとも2個の末端イソシアネート基を有する親水性ポリウレタンプレポリマー(c)とし、更に、このポリウレタンプレポリマー(c)と遊離のイソシアネートとしてのポリイソシアネート化合物(a2)との混合物(フォーム原料混合物)に水を加えて発泡させる方法が用いられる。なお、ここで「遊離のイソシアネート」とは、ポリオール化合物(b)と反応せずに遊離状態で存在するイソシアネートであり、親水性ポリウレタンプレポリマー(c)中には、不可避的に未反応で残る少量のイソシアネート化合物が「遊離のイソシアネート」として存在しても良い。
このようにプレポリマー法を適用することで、プレポリマー合成時に用いられるポリイソシアネート化合物と発泡工程時に更に遊離のイソシアネートとして用いられるポリイソシアネート化合物を同じ化合物にすることや、それぞれを別の化合物にすることが可能となり、種々のポリイソシアネートを組み合わせることで薬剤耐性等の性能のコントロールが容易となる。また、プレポリマー法を用いることで、ワンショット法に比べ均一な構造のポリマーを作ることができるため、性能のバラツキの少ない製品を得ることができる。
本発明のポリウレタンフォームは、フォーム原料混合物に水を加えて発泡させて製造したものであって、親水性ポリウレタンプレポリマーを得る段階からポリウレタンフォームを製造する段階までに用いるポリイソシアネート化合物、即ち、ポリウレタンプレポリマー(c)の製造に用いられるポリイソシアネート化合物(a1)とフォーム原料混合物に遊離イソシアネートとして用いられるポリイソシアネート化合物(a2)の何れか一方又は両方の少なくとも一部に精製MDIを用いるものである。
本発明における、フォーム原料混合物としては、次の何れかが使用し得る。
後添加法:ポリウレタンプレポリマー(c)を製造した後に更にポリイソシアネート化合物を後添加することにより得られる混合物。この混合物では、ポリウレタンプレポリマーの製造に使用されるポリイソシアネート化合物(a1)とフォーム原料混合物中のポリイソシアネート化合物(a2)とは同種のものであっても異なったものであっても良い。
過剰法:ポリウレタンプレポリマー(c)を製造する際にポリオール化合物(b)に対しポリイソシアネート化合物(a1)を過剰に使用して得られた、ポリウレタンプレポリマー(c)と共に未反応ポリイソシアネート化合物を含んだ反応混合物。この混合物では、親水性ポリウレタンプレポリマーの製造に使用されるポリイソシアネート化合物(a1)の内の未反応のものがフォーム原料混合物中のイソシアネート(a2)ということになる。
後添加法:ポリウレタンプレポリマー(c)を製造した後に更にポリイソシアネート化合物を後添加することにより得られる混合物。この混合物では、ポリウレタンプレポリマーの製造に使用されるポリイソシアネート化合物(a1)とフォーム原料混合物中のポリイソシアネート化合物(a2)とは同種のものであっても異なったものであっても良い。
過剰法:ポリウレタンプレポリマー(c)を製造する際にポリオール化合物(b)に対しポリイソシアネート化合物(a1)を過剰に使用して得られた、ポリウレタンプレポリマー(c)と共に未反応ポリイソシアネート化合物を含んだ反応混合物。この混合物では、親水性ポリウレタンプレポリマーの製造に使用されるポリイソシアネート化合物(a1)の内の未反応のものがフォーム原料混合物中のイソシアネート(a2)ということになる。
これらのフォーム原料混合物中におけるイソシアネート(a2)の割合が少ない場合は、セルサイズが微小になり、充分な発泡サイズが得られず、発泡密度が高くなるので、バイオリアクター用担体としては不向きである。これはプレポリマーが高分子量体であること等に起因するものと思われる。
このフォーム原料混合物中のポリイソシアネート化合物(a2)の割合は、ポリイソシアネート化合物(a1)と(a2)との合計量に基づき35〜80質量%が好ましい。
このフォーム原料混合物中のポリイソシアネート化合物(a2)の割合は、ポリイソシアネート化合物(a1)と(a2)との合計量に基づき35〜80質量%が好ましい。
本発明においては、ポリウレタンプレポリマー(c)の製造に用いられるポリイソシアネート化合物(a1)とフォーム原料混合物中の、遊離のイソシアネートとして用いられるポリイソシアネート化合物(a2)の何れか一方又は両方の少なくとも一部に精製MDIを用いる。
上記した、後添加法のフォーム原料混合物からポリウレタンフォームを製造する場合は、上記の要件を満たすには、次の組み合わせの何れかとする必要がある。
(A).親水性ポリウレタンプレポリマー(c)として、精製MDIとポリオール化合物(b)を反応させて得られる親水性ポリウレタンプレポリマー(c1)の単独物又はその他ポリイソシアネート(以下「その他PI」ということがある。)とポリオール化合物(b)を反応させて得られる親水性ポリウレタンプレポリマーの1種以上(c2)との混合物を使用し、後添加するポリイソシアネート化合物(a2)をその他PIとするもの(前記(3)のポリウレタンフォーム)。
(B).親水性ポリウレタンプレポリマー(c)として、精製MDIとポリオール化合物(b)を反応させて得られる親水性ポリウレタンプレポリマー(c1)の単独物又はその他PIとポリオール化合物(b)を反応させて得られる親水性ポリウレタンプレポリマーの1種以上(c2)との混合物を使用し、後添加するポリイソシアネート化合物(a2)を精製MDIの単独物または精製MDIとその他PIとの混合物とするもの(前記(4)のポリウレタンフォーム)。
(C).親水性ポリウレタンプレポリマー(c)として、その他PIとポリオール化合物(b)を反応させて得られる親水性ポリウレタンプレポリマーの1種以上(c2)を使用し、後添加するポリイソシアネート化合物(a2)を精製MDIの単独物、または精製MDIとその他PIとの混合物とするもの(前記(5)のポリウレタンフォーム)。
(B).親水性ポリウレタンプレポリマー(c)として、精製MDIとポリオール化合物(b)を反応させて得られる親水性ポリウレタンプレポリマー(c1)の単独物又はその他PIとポリオール化合物(b)を反応させて得られる親水性ポリウレタンプレポリマーの1種以上(c2)との混合物を使用し、後添加するポリイソシアネート化合物(a2)を精製MDIの単独物または精製MDIとその他PIとの混合物とするもの(前記(4)のポリウレタンフォーム)。
(C).親水性ポリウレタンプレポリマー(c)として、その他PIとポリオール化合物(b)を反応させて得られる親水性ポリウレタンプレポリマーの1種以上(c2)を使用し、後添加するポリイソシアネート化合物(a2)を精製MDIの単独物、または精製MDIとその他PIとの混合物とするもの(前記(5)のポリウレタンフォーム)。
上記した、過剰法の、親水性ポリウレタンプレポリマーと共に残留ポリイソシアネート化合物を含んだ反応混合物からなるフォーム原料混合物からポリウレタンフォームを製造する場合は、精製MDIとポリオール化合物(b)を反応させて親水性ポリウレタンプレポリマー(c1)を得た際の反応生成液の単独物又は当該反応生成液と精製MDI以外のポリイソシアネート化合物とポリオール化合物(b)を反応させて親水性ポリウレタンプレポリマーの1種以上(c2)を得た際の反応生成液との混合物であって、且つ、親水性ポリウレタンプレポリマー(c1)又は親水性ポリウレタンプレポリマー(c1)及び親水性ポリウレタンプレポリマーの1種以上(c2)を得るために使用するポリイソシアネート化合物の総量を、同時に使用するポリオール化合物の総量1モルに対し3〜10モルとすることにより、親水性ポリウレタンプレポリマー(c1)又は親水性ポリウレタンプレポリマー(c1)及び親水性ポリウレタンプレポリマーの1種以上(c2)と共に未反応のポリイソシアネート化合物を含んだ混合物に水を加えて反応させることになる。
この内、好ましいのは、ポリオール化合物の1モルに対し精製MDIを3〜10モル反応させて得られる、親水性ポリウレタンプレポリマー(c1)と共に残存(未反応)精製MDIを含む反応生成液に水を加えて反応させる態様である。この場合、この反応生成液に更に精製MDI及び/又はその他PIを後添加しても良い。
この内、好ましいのは、ポリオール化合物の1モルに対し精製MDIを3〜10モル反応させて得られる、親水性ポリウレタンプレポリマー(c1)と共に残存(未反応)精製MDIを含む反応生成液に水を加えて反応させる態様である。この場合、この反応生成液に更に精製MDI及び/又はその他PIを後添加しても良い。
以下、本発明における水膨潤性ポリウレタンフォームの製造方法を説明する。
先ず、1分子中に少なくとも2個の末端水酸基を有する水溶性(親水性)の酸化エチレン/酸化プロピレン共重合ポリエーテル系ポリオールをポリイソシアネート化合物(a1)と反応させ、1分子中に少なくとも2個の末端イソシアネート基を有する水溶性の酸化エチレン/酸化プロピレン共重合体ポリウレタンプレポリマーを合成する。
次いでポリウレタンプレポリマーに、更にポリイソシアネート化合物(a2)を加えた後(但し、前記後添加法の場合であって、前記過剰法の場合は必ずしも加える必要はない。)、水を加えて反応させることにより、ポリウレタンフォームが製造される。
先ず、1分子中に少なくとも2個の末端水酸基を有する水溶性(親水性)の酸化エチレン/酸化プロピレン共重合ポリエーテル系ポリオールをポリイソシアネート化合物(a1)と反応させ、1分子中に少なくとも2個の末端イソシアネート基を有する水溶性の酸化エチレン/酸化プロピレン共重合体ポリウレタンプレポリマーを合成する。
次いでポリウレタンプレポリマーに、更にポリイソシアネート化合物(a2)を加えた後(但し、前記後添加法の場合であって、前記過剰法の場合は必ずしも加える必要はない。)、水を加えて反応させることにより、ポリウレタンフォームが製造される。
本発明においてポリイソシアネート化合物(a1)及び(a2)として前述のものが用いられるが、(a1)及び/又は(a2)の少なくとも一部に精製MDIを使用する。この際の精製MDIの使用量は(a1)と(a2)の合計量に基づき3.5質量%以上であることが好ましい。特に薬剤耐性を高めるために該ポリイソシアネート化合物(a1)の少なくとも一部に精製MDIが用いられ、精製MDIを10モル%以上使用することが好ましく、更に20モル%以上、特に30モル%以上の精製MDIを使用することが好ましい。
このようにプレポリマーを合成する際のポリイソシアネート化合物(a1)に精製MDIを用いることにより、特に次亜塩素酸溶液やアルカリ水溶液に対する耐性が著しく改善される。また、本発明により後添加のポリイソシアネート化合物(a2)において精製MDIを用いることにより次亜塩素酸溶液やアルカリ水溶液に対する耐性が更に改善される。従って、本発明の水膨潤性ポリウレタンフォームは、水道水などに含まれる次亜塩素酸が残留する排水を処理するバイオリアクターにも好適に使用することができる。
さらに詳しくポリウレタンフォームの製造方法を例示すれば、先ず、少なくとも2価の多価アルコールの酸化エチレン/酸化プロピレン共重合ポリエーテル系ポリオールなどから選ばれるポリエーテル系ポリオールで、水酸基当量が少なくとも500で、且つ水溶性のポリエーテルポリオールと、該ポリエーテルポリオールのヒドロキシル基1個あたり約1〜4モル量(2〜8当量)のポリイソシアネート化合物(a1)とを反応させてポリウレタンプレポリマーを製造する。
水の量を上記反応混合物中のイソシアネート基1当量に対して水酸基が1〜300当量にすると本発明に好適なウレタンフォームが得られる。
水の量を上記反応混合物中のイソシアネート基1当量に対して水酸基が1〜300当量にすると本発明に好適なウレタンフォームが得られる。
ポリイソシアネート化合物として精製MDIを使用する場合は、融点の関係から反応系を34℃以上にする必要があるが、アセトン、テトラヒドロフラン(THF)などの常温で揮発する溶剤に精製MDIを溶解して用いることで反応温度を下げることができ、室温での発泡が可能となり、温度上昇による発泡体の発泡倍率の上昇や発泡体の強度低下を抑えることができる。
すなわち、イソシアネート基に対して不活性の水混和性有機溶剤の存在下、親水性ポリウレタンプレポリマーとポリイソシアネート化合物(a2)との混合物に水を加えて反応させることにより、発泡体の発泡倍率のコントロールが容易となり、更に薬剤耐性や強度(耐摩耗性)を高めることができる。
すなわち、イソシアネート基に対して不活性の水混和性有機溶剤の存在下、親水性ポリウレタンプレポリマーとポリイソシアネート化合物(a2)との混合物に水を加えて反応させることにより、発泡体の発泡倍率のコントロールが容易となり、更に薬剤耐性や強度(耐摩耗性)を高めることができる。
本発明において、上記の後添加法による場合、後添加するポリイソシアネート化合物(a2)としてポリメリックMDIを含むクルードMDIを用いることもできるが、精製MDIを用いることにより次亜塩素酸溶液やアルカリ水溶液に対する耐性が更に改善される。なお、クルードMDIは融点が低いので、揮発性溶剤を用いることなしに常温で発泡することが可能になる。
以上のように、水膨潤性ポリウレタンフォームを製造する際のポリイソシアネート化合物(a)、特にプレポリマーを合成する際のイソシアネート化合物(a1)として、その少なくとも一部に精製MDIを用いることにより、薬剤耐性、特に次亜塩素酸溶液に対する耐性が向上し、産業排水処理用の担体として、また合併浄化槽において一時的に高濃度の次亜塩素酸溶液やアルカリ水溶液が流入する生物処理槽に有利に使用することが可能となる。
本発明の薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォームは、平均孔径10μm〜5mm好ましくは100μm〜3mmの連通気孔性の多孔構造を有するものである。
また、本発明の水膨潤性ポリウレタンフォームは、通気度を10〜300cm3/cm2・S、更に好ましくは50〜200cm3/cm2・Sとすることが好ましい。通気度が10cm3/cm2・S以下の場合、処理槽内における該水膨潤性ポリウレタンフォームからなるバイオリアクター担体の反応槽中での流動性が悪くなるために処理能力の低下、担体を流動させるためにかかるエネルギーコストの増大等の問題が起こり好ましくない。300cm3/cm2・S以上であると担体の表面積が小さくなり、動植物細胞や微生物を高密度に固定化できない。通気度は、10mm厚のポリウレタンゲル多孔体を用いてJIS L1096一般織物試験方法の通気度試験に準じた方法で測定する。
また、本発明の水膨潤性ポリウレタンフォームは、通気度を10〜300cm3/cm2・S、更に好ましくは50〜200cm3/cm2・Sとすることが好ましい。通気度が10cm3/cm2・S以下の場合、処理槽内における該水膨潤性ポリウレタンフォームからなるバイオリアクター担体の反応槽中での流動性が悪くなるために処理能力の低下、担体を流動させるためにかかるエネルギーコストの増大等の問題が起こり好ましくない。300cm3/cm2・S以上であると担体の表面積が小さくなり、動植物細胞や微生物を高密度に固定化できない。通気度は、10mm厚のポリウレタンゲル多孔体を用いてJIS L1096一般織物試験方法の通気度試験に準じた方法で測定する。
本発明の水膨潤性ポリウレタンフォームには、必要に応じて充填材(無機フィラー)として平均粒径が0.1〜1.35μmの硫酸バリウムを加えることができる。硫酸バリウムの好ましい添加量は、プレポリマー100質量部に対して5〜30質量部の範囲である。硫酸バリウムを加えることで、水膨潤性ポリウレタンフォームの薬剤耐性を改良することができる。
また、後述するバイオリアクター用担体として用いる場合、本発明の水膨潤性ポリウレタンフォームの水膨潤後の比重が極めて重要である。例えば反応槽内で、微生物の付着、結合固定化が定常状態に達した際の比重が水に近いと、反応のために槽内の被処理液を流動させた場合、該担体は上方に移動しやすく、下方に存在させることが困難で、微生物の反応の効率が悪くなる。ここで硫酸バリウムは比重が4.3と大きく、充填剤として用いることで、定常状態に達した時のウレタンフォームの比重を1以上にすることが可能であり本発明の薬剤耐性ウレタンフォームを後述するバイオリアクターとして用いた場合、反応槽内での流動が均一になり微生物の反応効率を高めることができる。比重の好ましい範囲は、1.02〜1.85である。
本発明の水膨潤性ポリウレタンフォームは、付与された薬剤耐性を活かして、高濃度の薬品含有排水や特殊な工場廃水、さらに、ゴミ埋め立て処分場等から出る浸出液の効果的な処理をおこなうためのバイオリアクター用担体として使用することができる。
本発明のバイオリアクター用担体に使用される薬剤耐性ウレタンフォームは、前述のように連通気孔性の多孔質フォームであり、極めて親水性が高く、多量の水分を素材中に蓄える性質を有し、動植物細胞や微生物に対する親和性に優れている。
本発明のバイオリアクター用担体に使用される薬剤耐性ウレタンフォームは、前述のように連通気孔性の多孔質フォームであり、極めて親水性が高く、多量の水分を素材中に蓄える性質を有し、動植物細胞や微生物に対する親和性に優れている。
また、連通気孔性の多孔構造を有するため、動植物細胞や微生物は担体の気孔内にも入りやすく、培養液や被処理水中に存在する動植物細胞、微生物は担体の外部表面ないし、気孔表面に効率的に付着、結合固定される。
更に、担体表面から内部にかけて連通した気孔が存在することにより担体表面積が大きいことによっても、培養液や被処理水中の動植物細胞、微生物が担体に多量に付着、結合固定され、しかも気孔部に固定された動植物細胞、微生物は流動するときも剥がれにくい。
更に、担体表面から内部にかけて連通した気孔が存在することにより担体表面積が大きいことによっても、培養液や被処理水中の動植物細胞、微生物が担体に多量に付着、結合固定され、しかも気孔部に固定された動植物細胞、微生物は流動するときも剥がれにくい。
また、本発明の水膨潤性ポリウレタンフォームは、耐剪断性が高いので、生体触媒として扱う動植物細胞や微生物が担体の外部表面及び気孔内表面に多量高密度に固定化させた状態においてプロペラなどによる効率的な撹拌が可能となる。
本発明のバイオリアクター担体の大きさや形状については、特に限定はないが、外表面績をなるべく大きく採るには、例えばサイコロ状、円柱状、が好ましい。また、粒度の揃ったチップ状で用いることもできる。具体的には、1辺が2〜10mmのサイコロ状や、直径5mm、長さ5mmの円柱状などの担体が好適である。
本発明のバイオリアクター担体を用いた排水処理は、例えば、有機汚濁物質を含む排水、活性汚泥及び該担体を加えた曝気槽(生物反応層)に空気あるいは酸素を吹き込み、好気性微生物の働きにより有機汚濁物質を酸化分解し、曝気槽の混合液を静置、汚泥を沈殿させた上澄み液が処理水となり、沈殿物を除去して放流される。
また、曝気槽に投入されるバイオリアクター用担体は、必要に応じて有機汚濁物質を分解、除去する微生物などを包括固定した担体が投入される。該担体が使用された場合は、包括固定された微生物と、後に混合液内で結合固定された微生物の両方が有機汚濁物質を分解、除去するため、特に水処理装置の立ち上がり時の能力を高めることができる。更に、本発明のバイオリアクター担体は薬剤耐性を付与されているため、例えば、次亜塩素酸やアルカリ水溶液の存在下においても、バイオリアクターとしての機能を充分に発揮することができる。
また、曝気槽に投入されるバイオリアクター用担体は、必要に応じて有機汚濁物質を分解、除去する微生物などを包括固定した担体が投入される。該担体が使用された場合は、包括固定された微生物と、後に混合液内で結合固定された微生物の両方が有機汚濁物質を分解、除去するため、特に水処理装置の立ち上がり時の能力を高めることができる。更に、本発明のバイオリアクター担体は薬剤耐性を付与されているため、例えば、次亜塩素酸やアルカリ水溶液の存在下においても、バイオリアクターとしての機能を充分に発揮することができる。
次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、以下の実施例において特記しない限り、「%」は「質量%」であり、比率は「質量比」である。 また、ポリウレタンフォームの性能は、以下に示す方法に従って評価した。
なお、以下の実施例において特記しない限り、「%」は「質量%」であり、比率は「質量比」である。 また、ポリウレタンフォームの性能は、以下に示す方法に従って評価した。
(1)次亜塩素酸耐性試験方法(3分処理、10分処理後の圧縮性保持率)
試料として縦10mm×横5mm×高さ10mmの膨潤した発泡体を作製し、JIS K1207の4(有効塩素濃度の測定方法)に準拠し、60℃に保温した有効塩素濃度5000ppmの次亜塩素酸溶液20mlに、1個の試料を投入し、50rpmの振とうで所定時間処理する。処理後の試料は純水で充分洗浄し、1日間浸漬する。TMA装置(SEIKO INSTRUMENT Inc.製 EXSTRA6000)を用いて処理前後の圧縮性から膨潤状態の試料の強度を測定する。
(測定条件)スタート荷重:20N、荷重速度:100mN/分、最大荷重:500mN
(測定方法)
処理前の変位が0となった時間をa分、処理後の変位が0となった時間をb分として、強度保持率(%)=[b/a]×100 とする。
結果は二回測定の平均値を採用した。
試料として縦10mm×横5mm×高さ10mmの膨潤した発泡体を作製し、JIS K1207の4(有効塩素濃度の測定方法)に準拠し、60℃に保温した有効塩素濃度5000ppmの次亜塩素酸溶液20mlに、1個の試料を投入し、50rpmの振とうで所定時間処理する。処理後の試料は純水で充分洗浄し、1日間浸漬する。TMA装置(SEIKO INSTRUMENT Inc.製 EXSTRA6000)を用いて処理前後の圧縮性から膨潤状態の試料の強度を測定する。
(測定条件)スタート荷重:20N、荷重速度:100mN/分、最大荷重:500mN
(測定方法)
処理前の変位が0となった時間をa分、処理後の変位が0となった時間をb分として、強度保持率(%)=[b/a]×100 とする。
結果は二回測定の平均値を採用した。
(2)アルカリ水溶液耐性試験方法
1質量%の水酸化カリウム溶液20mlに1cm角の試料を4個投入し、市販の耐圧容器を用い、160℃で1時間処理する。
処理前後の乾燥重量から、残存率を測定する。
残存率(%)=[処理後の乾燥重量(g)/処理前の乾燥重量(g)]×100
1質量%の水酸化カリウム溶液20mlに1cm角の試料を4個投入し、市販の耐圧容器を用い、160℃で1時間処理する。
処理前後の乾燥重量から、残存率を測定する。
残存率(%)=[処理後の乾燥重量(g)/処理前の乾燥重量(g)]×100
(3)酸性溶液耐性試験方法
1質量%の硝酸溶液20mlに1cm角の試料を4個投入し、市販の耐圧容器を用い、160℃で1時間処理する。
処理前後の乾燥重量から、残存率を測定する。
残存率(%)=[処理後の乾燥重量(g)/処理前の乾燥重量(g)]×100
1質量%の硝酸溶液20mlに1cm角の試料を4個投入し、市販の耐圧容器を用い、160℃で1時間処理する。
処理前後の乾燥重量から、残存率を測定する。
残存率(%)=[処理後の乾燥重量(g)/処理前の乾燥重量(g)]×100
(4)耐摩耗性試験方法
内面に耐水サンドペーパー(100番)を貼った容器に水道水200ml入れ、同時に1cm角の担体20個を投入する(充填率10%)。400rpmで24時間機械攪拌を行った後、担体の乾燥質量を測定し、試験後の質量変化を計算する(数値は20個の平均値)。
残存率(%)=[試験後乾燥質量(g)/試験前乾燥質量]×100
内面に耐水サンドペーパー(100番)を貼った容器に水道水200ml入れ、同時に1cm角の担体20個を投入する(充填率10%)。400rpmで24時間機械攪拌を行った後、担体の乾燥質量を測定し、試験後の質量変化を計算する(数値は20個の平均値)。
残存率(%)=[試験後乾燥質量(g)/試験前乾燥質量]×100
実施例1
まず、MDI変性プレポリマー〔三洋化成工業(株)製、商品名「TW−360」、精製MDI/TDI=100/0、NCO 4.5%、遊離MDI量 4%、酸化プロピレン/酸化エチレン=40/60、分子量 2700(但し、プレポリマーの分子量は遊離MDIを除いたときの数平均分子量を示す。以下、同様である。)〕18gとTDI(日本ポリウレタン(株)製、商品名「コロネートT−80」、NCO 48.3%)2.4g及び硫酸バリウム(平均粒径9.0μm、比重4.3)2.25gをMDIの融点(34℃)以上の温度に上げて均一混合し、T液とする。
それとは別に、水15g及び整泡剤(三洋化成工業(株)製、商品名「PE−75」)0.3gを混合し、R液とする。
次に、均一混合したT液とR液を混合機(ミキシングヘッド)により混合して発泡させた。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第1表に示す。
まず、MDI変性プレポリマー〔三洋化成工業(株)製、商品名「TW−360」、精製MDI/TDI=100/0、NCO 4.5%、遊離MDI量 4%、酸化プロピレン/酸化エチレン=40/60、分子量 2700(但し、プレポリマーの分子量は遊離MDIを除いたときの数平均分子量を示す。以下、同様である。)〕18gとTDI(日本ポリウレタン(株)製、商品名「コロネートT−80」、NCO 48.3%)2.4g及び硫酸バリウム(平均粒径9.0μm、比重4.3)2.25gをMDIの融点(34℃)以上の温度に上げて均一混合し、T液とする。
それとは別に、水15g及び整泡剤(三洋化成工業(株)製、商品名「PE−75」)0.3gを混合し、R液とする。
次に、均一混合したT液とR液を混合機(ミキシングヘッド)により混合して発泡させた。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第1表に示す。
実施例2
実施例1におけるMDI変性プレポリマー18gに代えて、MDI変性プレポリマー/TDI変性プレポリマー混合物(三洋化成工業(株)製、商品名「TW−361」、精製MDI/TDI=75/25、NCO 4.5%、遊離MDI量 3%、酸化プロピレン/酸化エチレン=40/60、分子量 2700)18gを用いた他は実施例1と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第1表に示す。
実施例1におけるMDI変性プレポリマー18gに代えて、MDI変性プレポリマー/TDI変性プレポリマー混合物(三洋化成工業(株)製、商品名「TW−361」、精製MDI/TDI=75/25、NCO 4.5%、遊離MDI量 3%、酸化プロピレン/酸化エチレン=40/60、分子量 2700)18gを用いた他は実施例1と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第1表に示す。
実施例3
実施例1におけるMDI変性プレポリマー18gに代えて、MDI変性プレポリマー/TDI変性プレポリマー混合物(三洋化成工業(株)製、商品名「TW−362」、精製MDI/TDI=50/50、NCO 4.5%、遊離MDI量 2%、親水性ポリウレタンプレポリマーとポリイソシアネート化合物(a2)との混合物が、酸化プロピレン/酸化エチレン=40/60、分子量 2700)18gを用いた他は実施例1と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第1表に示す。
実施例1におけるMDI変性プレポリマー18gに代えて、MDI変性プレポリマー/TDI変性プレポリマー混合物(三洋化成工業(株)製、商品名「TW−362」、精製MDI/TDI=50/50、NCO 4.5%、遊離MDI量 2%、親水性ポリウレタンプレポリマーとポリイソシアネート化合物(a2)との混合物が、酸化プロピレン/酸化エチレン=40/60、分子量 2700)18gを用いた他は実施例1と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第1表に示す。
実施例4
実施例1におけるMDI変性プレポリマー18gに代えて、MDI変性プレポリマー/TDI変性プレポリマー混合物(三洋化成工業(株)製、商品名「TW−363」、精製MDI/TDI=25/75、NCO 4.5%、遊離MDI量 1%、酸化プロピレン/酸化エチレン=40/60、分子量 2700)18gを用いた他は実施例1と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第1表に示す。
実施例1におけるMDI変性プレポリマー18gに代えて、MDI変性プレポリマー/TDI変性プレポリマー混合物(三洋化成工業(株)製、商品名「TW−363」、精製MDI/TDI=25/75、NCO 4.5%、遊離MDI量 1%、酸化プロピレン/酸化エチレン=40/60、分子量 2700)18gを用いた他は実施例1と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第1表に示す。
比較例1
実施例1におけるMDI変性プレポリマー18gに代えて、TDI変性プレポリマー(三洋化成工業(株)製、商品名「TW−355C」、精製MDI/TDI=0/100、NCO 4.5%、遊離MDI量 0%、酸化プロピレン/酸化エチレン=40/60、分子量 2700)18gを用いた他は実施例1と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第1表に示す。
実施例1におけるMDI変性プレポリマー18gに代えて、TDI変性プレポリマー(三洋化成工業(株)製、商品名「TW−355C」、精製MDI/TDI=0/100、NCO 4.5%、遊離MDI量 0%、酸化プロピレン/酸化エチレン=40/60、分子量 2700)18gを用いた他は実施例1と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第1表に示す。
実施例5
実施例1におけるMDI変性プレポリマー18gに代えて、実施例1で用いたMDI変性プレポリマー(三洋化成工業(株)製、商品名「TW−360」)と比較例1で用いたTDI変性プレポリマー(三洋化成工業(株)製、商品名「TW−355C」)の混合物(TW−360/TW−355C=1/9)18gを用いた他は実施例1と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第1表に示す。
実施例1におけるMDI変性プレポリマー18gに代えて、実施例1で用いたMDI変性プレポリマー(三洋化成工業(株)製、商品名「TW−360」)と比較例1で用いたTDI変性プレポリマー(三洋化成工業(株)製、商品名「TW−355C」)の混合物(TW−360/TW−355C=1/9)18gを用いた他は実施例1と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第1表に示す。
実施例6
実施例4における硫酸バリウムを用いなかった他は実施例4と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第1表に示す。
実施例4における硫酸バリウムを用いなかった他は実施例4と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第1表に示す。
実施例7
実施例5におけるTDIを1.2gとした他は実施例5と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第1表に示す。
実施例5におけるTDIを1.2gとした他は実施例5と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第1表に示す。
実施例8
実施例5におけるTDIを4.8gとした他は実施例5と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第1表に示す。
実施例5におけるTDIを4.8gとした他は実施例5と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第1表に示す。
実施例9
実施例1における後添加のTDI:2.4gに代えて、精製MDI(ダウ・ポリウレタン日本(株)製、商品名ISONATE 125M、純度:98質量%、NCO 33.6%)を2.4g用いた他は実施例1と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第2表に示す。
実施例1における後添加のTDI:2.4gに代えて、精製MDI(ダウ・ポリウレタン日本(株)製、商品名ISONATE 125M、純度:98質量%、NCO 33.6%)を2.4g用いた他は実施例1と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第2表に示す。
実施例10
実施例1におけるMDI変性プレポリマー18gに代えて、ポリオール化合物1モルに対し6モルの割合の精製MDIを反応させて得られた、未反応精製MDIを多く含有するMDI変性プレポリマー(三洋化成工業(株)製、商品名「TW−365」、精製MDI/TDI=100/0、NCO 9.6%、遊離MDI量 19%、酸化プロピレン/酸化エチレン=40/60、分子量 2700)を20.4g及び硫酸バリウム2.25gを均一混合し、T液とする。これとは別に水15g及びPE108(三洋化成工業(株)製、商品名「PE−108」)を0.23g、整泡剤(三洋化成工業(株)製、商品名「PE−75」)0.03gを混合し、R液とする。後添加のTDIを用いなかった他は実施例1と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第2表に示す。
実施例1におけるMDI変性プレポリマー18gに代えて、ポリオール化合物1モルに対し6モルの割合の精製MDIを反応させて得られた、未反応精製MDIを多く含有するMDI変性プレポリマー(三洋化成工業(株)製、商品名「TW−365」、精製MDI/TDI=100/0、NCO 9.6%、遊離MDI量 19%、酸化プロピレン/酸化エチレン=40/60、分子量 2700)を20.4g及び硫酸バリウム2.25gを均一混合し、T液とする。これとは別に水15g及びPE108(三洋化成工業(株)製、商品名「PE−108」)を0.23g、整泡剤(三洋化成工業(株)製、商品名「PE−75」)0.03gを混合し、R液とする。後添加のTDIを用いなかった他は実施例1と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第2表に示す。
実施例11
実施例1と同様のTDIを1.0g後添加した他は実施例10と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第2表に示す。
実施例1と同様のTDIを1.0g後添加した他は実施例10と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第2表に示す。
実施例12
実施例9と同様の精製MDIを1.0g後添加した他は実施例10と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第2表に示す。
実施例9と同様の精製MDIを1.0g後添加した他は実施例10と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第2表に示す。
実施例13
実施例1における後添加のTDI:2.4gに代えて、実施例1と同様のTDI:1.3gとクルードMDI(日本ポリウレタン工業(株)製、商品名「ミリオネートMR−200」、MDI含有量30.4%)1.8gを用いた以外は実施例1と同様とした。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第2表に示す。
実施例1における後添加のTDI:2.4gに代えて、実施例1と同様のTDI:1.3gとクルードMDI(日本ポリウレタン工業(株)製、商品名「ミリオネートMR−200」、MDI含有量30.4%)1.8gを用いた以外は実施例1と同様とした。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第2表に示す。
実施例14
実施例2における後添加のTDI:2.4gに代えて、実施例1と同様のTDI:1.3gと実施例13と同様のクルードMDI:1.8gを用いた以外は実施例2と同様とした。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第2表に示す。
実施例2における後添加のTDI:2.4gに代えて、実施例1と同様のTDI:1.3gと実施例13と同様のクルードMDI:1.8gを用いた以外は実施例2と同様とした。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第2表に示す。
実施例15
実施例3における後添加のTDI:2.4gに代えて、実施例1と同様のTDI:1.3gと実施例13と同様のクルードMDI:1.8gを用いた以外は実施例3と同様とした。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第2表に示す。
実施例3における後添加のTDI:2.4gに代えて、実施例1と同様のTDI:1.3gと実施例13と同様のクルードMDI:1.8gを用いた以外は実施例3と同様とした。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第2表に示す。
実施例16
実施例4における後添加のTDI:2.4gに代えて、実施例1と同様のTDI:1.3gと実施例13と同様のクルードMDI:1.8gを用いた以外は実施例4と同様とした。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第2表に示す。
実施例4における後添加のTDI:2.4gに代えて、実施例1と同様のTDI:1.3gと実施例13と同様のクルードMDI:1.8gを用いた以外は実施例4と同様とした。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第2表に示す。
実施例17
比較例1における後添加のTDI:2.4gに代えて、実施例1と同様のTDI:1.3gと実施例9と同様の精製MDI 1.8gを用いた他は比較例1と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第2表に示す。
比較例1における後添加のTDI:2.4gに代えて、実施例1と同様のTDI:1.3gと実施例9と同様の精製MDI 1.8gを用いた他は比較例1と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第2表に示す。
比較例2
比較例1における後添加のTDI:2.4gに代えて、実施例1と同様のTDI:1.3gと実施例13と同様のクルードMDI:1.8gを用いた他は比較例1と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第2表に示す。
比較例1における後添加のTDI:2.4gに代えて、実施例1と同様のTDI:1.3gと実施例13と同様のクルードMDI:1.8gを用いた他は比較例1と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第2表に示す。
実施例18
実施例1においてT液を作製する際に溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を用い、常温で発泡した他は実施例1と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第3表に示す。
実施例1においてT液を作製する際に溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を用い、常温で発泡した他は実施例1と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第3表に示す。
実施例19
実施例2においてT液を作製する際に溶媒としてTHFを用い、常温で発泡した他は実施例2と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第3表に示す。
実施例2においてT液を作製する際に溶媒としてTHFを用い、常温で発泡した他は実施例2と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第3表に示す。
実施例20
実施例3においてT液を作製する際に溶媒としてTHFを用い、常温で発泡した他は実施例3と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第3表に示す。
実施例3においてT液を作製する際に溶媒としてTHFを用い、常温で発泡した他は実施例3と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第3表に示す。
実施例21
実施例4においてT液を作製する際に溶媒としてTHFを用い、常温で発泡した他は実施例4と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第3表に示す。
実施例4においてT液を作製する際に溶媒としてTHFを用い、常温で発泡した他は実施例4と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第3表に示す。
実施例22
実施例13においてT液を作製する際に溶媒としてTHFを用い、常温で発泡した他は実施例13と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第3表に示す。
実施例13においてT液を作製する際に溶媒としてTHFを用い、常温で発泡した他は実施例13と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第3表に示す。
実施例23
実施例14においてT液を作製する際に溶媒としてTHFを用い、常温で発泡した他は実施例14と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第3表に示す。
実施例14においてT液を作製する際に溶媒としてTHFを用い、常温で発泡した他は実施例14と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第3表に示す。
実施例24
実施例15においてT液を作製する際に溶媒としてTHFを用い、常温で発泡した他は実施例15と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第3表に示す。
実施例15においてT液を作製する際に溶媒としてTHFを用い、常温で発泡した他は実施例15と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第3表に示す。
実施例25
実施例16においてT液を作製する際に溶媒としてTHFを用い、常温で発泡した他は実施例16と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第3表に示す。
実施例16においてT液を作製する際に溶媒としてTHFを用い、常温で発泡した他は実施例16と同様に行なった。
得られたポリウレタンフォームの発泡倍率および性能試験結果を第3表に示す。
なお、第1〜3表中の(プレポリマー+後添加)のNCO量(%)および遊離イソシアネート量(%)はプレポリマーおよび後添加イソシアネートの合計量に対するプレポリマーおよび後添加イソシアネート中のNCO量および遊離イソシアネート量の合計量の比率(質量%)である。
第1〜3表より、ポリウレタンフォームの製造に際して用いられるポリイソシアネート化合物として精製MDIを用いることにより、特にポリウレタンプレポリマーの製造に際して用いられるポリイソシアネート化合物として精製MDIを用いることにより、得られるポリウレタンフォームの次亜塩素酸やアルカリ水溶液に対する薬剤耐性が著しく向上することが分かる。
第1〜3表より、ポリウレタンフォームの製造に際して用いられるポリイソシアネート化合物として精製MDIを用いることにより、特にポリウレタンプレポリマーの製造に際して用いられるポリイソシアネート化合物として精製MDIを用いることにより、得られるポリウレタンフォームの次亜塩素酸やアルカリ水溶液に対する薬剤耐性が著しく向上することが分かる。
Claims (15)
- ポリイソシアネート化合物(a1)とポリオール化合物(b)を反応させて得られる1分子中に少なくとも2個の末端イソシアネート基を有する親水性ポリウレタンプレポリマー(c)とポリイソシアネート化合物(a2)との混合物に水を加えて反応させてなるポリウレタンフォームであって、前記ポリイソシアネート化合物(a1)および/または(a2)の少なくとも一部が、ポリメリック成分を実質上含まない精製ジフェニルメタンジイソシアネートであることを特徴とする薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォーム。
- ポリイソシアネート化合物(a1)とポリオール化合物(b)を反応させて得られる1分子中に少なくとも2個の末端イソシアネート基を有する親水性ポリウレタンプレポリマー(c)にポリイソシアネート化合物(a2)を後添加した混合物に水を加えて反応させてなるポリウレタンフォームである請求項1に記載の薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォーム。
- 前記親水性ポリウレタンプレポリマー(c)が、ポリメリック成分を実質上含まない精製ジフェニルメタンジイソシアネートとポリオール化合物(b)を反応させて得られる親水性ポリウレタンプレポリマー(c1)の単独物又はポリメリック成分を実質上含まない精製ジフェニルメタンジイソシアネート以外のポリイソシアネート化合物とポリオール化合物(b)を反応させて得られる親水性ポリウレタンプレポリマーの1種以上(c2)との混合物からなり、前記ポリイソシアネート化合物(a2)がポリメリック成分を実質上含まない精製ジフェニルメタンジイソシアネート以外のポリイソシアネート化合物の1種以上からなるものである、請求項2に記載の薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォーム。
- 前記親水性ポリウレタンプレポリマー(c)が、ポリメリック成分を実質上含まない精製ジフェニルメタンジイソシアネートとポリオール化合物(b)を反応させて得られる親水性ポリウレタンプレポリマー(c1)の単独物又はポリメリック成分を実質上含まない精製ジフェニルメタンジイソシアネート以外のポリイソシアネート化合物とポリオール化合物(b)を反応させて得られる親水性ポリウレタンプレポリマーの1種以上(c2)との混合物からなり、前記ポリイソシアネート化合物(a2)がポリメリック成分を実質上含まない精製ジフェニルメタンジイソシアネートの単独物又はそれ以外のポリイソシアネート化合物の1種以上との混合物からなる、請求項2に記載の薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォーム。
- 前記親水性ポリウレタンプレポリマー(c)が、ポリメリック成分を実質上含まない精製ジフェニルメタンジイソシアネート以外のポリイソシアネート化合物とポリオール化合物(b)を反応させて得られる親水性ポリウレタンプレポリマーの1種以上(c2)からなり、前記ポリイソシアネート化合物(a2)がポリメリック成分を実質上含まない精製ジフェニルメタンジイソシアネートの単独物又はそれ以外のポリイソシアネート化合物の1種以上との混合物からなる、請求項2に記載の薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォーム。
- ポリメリック成分を実質上含まない精製ジフェニルメタンジイソシアネートとポリオール化合物(b)を反応させて親水性ポリウレタンプレポリマー(c1)を得た際の反応生成液の単独物又は当該反応生成液とポリメリック成分を実質上含まない精製ジフェニルメタンジイソシアネート以外のポリイソシアネート化合物とポリオール化合物(b)を反応させて親水性ポリウレタンプレポリマーの1種以上(c2)を得た際の反応生成液との混合物であって、且つ、親水性ポリウレタンプレポリマー(c1)又は親水性ポリウレタンプレポリマー(c1)及び親水性ポリウレタンプレポリマーの1種以上(c2)を得るために使用するポリイソシアネート化合物(a1)の総量を、同時に使用するポリオール化合物の総量1モルに対し3〜10モルとすることにより、親水性ポリウレタンプレポリマー(c1)又は親水性ポリウレタンプレポリマー(c1)及び親水性ポリウレタンプレポリマーの1種以上(c2)と共に未反応のポリイソシアネート化合物(a1)をポリイソシアネート化合物(a2)として含んだ混合物に水を加えて反応させる請求項1に記載の薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォーム。
- ポリメリック成分を実質上含まない精製ジフェニルメタンジイソシアネートの使用量が、ポリイソシアネート化合物(a1)と(a2)との合計量に基づき3.5質量%以上である請求項1〜6のいずれかに記載の薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォーム。
- 前記親水性ポリウレタンプレポリマー(c1)を得るのに使用するポリメリック成分を実質上含まない精製ジフェニルメタンジイソシアネートと、前記親水性ポリウレタンプレポリマー(c2)を得るのに使用するポリメリック成分を実質上含まない精製ジフェニルメタンジイソシアネート以外のポリイソシアネート化合物とのモル比(c1):(c2)が10〜100モル:90〜0モルである請求項3、4及び6のいずれかに記載の薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォーム。
- ポリイソシアネート化合物(a2)の使用割合が、ポリイソシアネート化合物(a1)と(a2)との合計量に基づき35質量%〜80質量%である請求項2〜8のいずれかに記載の薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォーム。
- ポリオール化合物(b)が、1分子中に少なくとも2個の末端水酸基を有する酸化エチレン/酸化プロピレン共重合ポリエーテル系ポリオールであって、酸化プロピレンと酸化エチレンのモル比が10:90〜60:40であり、かつ、数平均分子量が2000〜5000である請求項1〜9のいずれかに記載の薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォーム。
- 無機フィラーとして硫酸バリウムを含む請求項1〜10のいずれかに記載の薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォーム。
- ポリイソシアネート化合物(a1)とポリオール化合物(b)を反応させて得られる1分子中に少なくとも2個の末端イソシアネート基を有する親水性ポリウレタンプレポリマー(c)とポリイソシアネート化合物(a2)との混合物に水を加えて反応させるポリウレタンフォームの製造方法であって、前記ポリイソシアネート化合物(a1)および/または(a2)の少なくとも一部が、ポリメリック成分を実質上含まない精製ジフェニルメタンジイソシアネートであることを特徴とする薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォームの製造方法。
- ポリイソシアネート化合物(a1)とポリオール化合物(b)を反応させて得られる1分子中に少なくとも2個の末端イソシアネート基を有する親水性ポリウレタンプレポリマー(c)に、ポリイソシアネート化合物(a2)を後添加し、さらに水を加えて反応させてなる請求項12に記載の薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォームの製造方法。
- イソシアネート基に対して不活性の水混和性有機溶剤の存在下、親水性ポリウレタンプレポリマーにポリイソシアネート化合物(a2)を後添加し、さらに水を加えて反応させる請求項12又は13に記載の薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォームの製造方法。
- 請求項1〜11のいずれかに記載の薬剤耐性を付与した水膨潤性ポリウレタンフォームを用いたことを特徴とするバイオリアクター用担体。
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