JPH111537A - 親水性ウレタン樹脂組成物、及び該樹脂組成物を含有する地盤止水安定化剤 - Google Patents

親水性ウレタン樹脂組成物、及び該樹脂組成物を含有する地盤止水安定化剤

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JPH111537A
JPH111537A JP9156380A JP15638097A JPH111537A JP H111537 A JPH111537 A JP H111537A JP 9156380 A JP9156380 A JP 9156380A JP 15638097 A JP15638097 A JP 15638097A JP H111537 A JPH111537 A JP H111537A
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hydrophilic
water
hydroxyl group
urethane resin
terminal
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JP9156380A
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Inventor
Nobuaki Matsushita
伸顕 松下
Kiyotoshi Kawamoto
清敏 川本
Nobuya Okuyama
伸弥 奥山
Shoichi Wada
正一 和田
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DKS Co Ltd
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Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐水性、耐アルカリ性、耐久性に優れた親水
性ウレタン樹脂固結体を得ることができる樹脂組成物を
提供すること。 【解決手段】 反応当量比NCO/OH=1.5以上の
割合を以て親水性ポリオールと有機ポリイソシアネート
化合物とを反応させて得られる末端NCO基含有ウレタ
ンプレポリマーを主成分とする親水性ウレタン樹脂組成
物であって、前記親水性ポリオールの末端2級水酸基
率、又は末端2級水酸基率と末端3級水酸基率の合計が
60%以上であり、かつ前記有機ポリイソシアネート化
合物が多環式ポリイソシアネート化合物であることを特
徴とする親水性ウレタン樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は親水性ウレタン樹脂
組成物、及び該組成物を含有する地盤止水安定化剤に関
する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来の親
水性ウレタン樹脂組成物としては、特公昭48−252
05号公報、特公昭50−35744号公報、特公昭5
6−10360号公報において、主としてエチレンオキ
シドを多く含有する親水性ポリオールと有機ポリイソシ
アネートの付加反応による親水性ウレタンポリマーを主
成分とする樹脂組成物が開示されている。そして、この
親水性ウレタン樹脂組成物を主成分とする主剤を水と併
用、又は地盤中に注入して当該地盤中の水と反応せし
め、これにより、含水ゲル状体乃至弾性固結体を形成さ
せて軟弱地盤の安定化等への適用が期待されている。
【0003】しかしながら、このような従来の親水性ウ
レタン樹脂組成物の主成分である親水性ウレタンポリマ
ーは、エチレンオキシド(EO)を単独、あるいは他の
プロピレンオキシド(PO)等のアルキレンオキサイド
と共重合(EO量40%以上含有)させたものであり、
その重合形態も、EOと他のアルキレンオキサイドとの
ブロック状またはランダム状共重合である。例えば、P
Oを付加重合させたポリプロピレングリコール等にEO
を付加重合させたブロック型、EOとPOを混合状態で
付加重合させたランダム型の如くである。いずれにして
も、これらの親水性ポリオールのトリフルオロアセチル
化物のNMR法による末端1級水酸基と2級水酸基比率
は一般的に40〜100/60〜0%と2級水酸基比率
は低く、エチレンオキシド量が増えるにつれ2級水酸基
含有比率はさらに低くなる傾向となる。一般に、末端1
級水酸基含有率の高い親水性ポリオールを用い、これに
有機ポリイソシアネート、特にトリレンジイソシアネー
トを付加させて得られるウレタンプレポリマーと水との
反応による親水性ウレタン樹脂固結体は、耐水性、耐ア
ルカリ性、耐久性等が不良であるという問題があった。
【0004】従来の親水性ウレタン樹脂固結体が耐水
性、耐アルカリ性、耐久性が不良であるのは、主とし
て、親水性ポリオールと有機ポリイソシアネートの付加
反応によるウレタン結合部が水、アルカリ、熱等により
切断されるためと推察される。これには、EO含有量、
有機ポリイソシアネートの種類、NCO/OH反応当量
比、添加剤等が関与していると思われるが、本発明者ら
は、鋭意研究の結果、親水性ポリオールの、末端水酸基
の1級化、2級化、3級化の比率、及びイソシアネート
の種類に大きく影響されることをつきとめ、そして本発
明に至った。
【0005】[発明の目的]本発明の目的は、耐水性、
耐アルカリ性、耐久性に優れた親水性ウレタン樹脂固結
体を得ることができる樹脂組成物を提供すること、及
び、前記樹脂組成物を含有する地盤止水安定化剤を提供
するところにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の親水性ウ
レタン樹脂組成物は、反応当量比NCO/OH=1.5
以上の割合を以て親水性ポリオールと有機ポリイソシア
ネート化合物とを反応させて得られる末端NCO基含有
ウレタンプレポリマーを主成分とする親水性ウレタン樹
脂組成物であって、前記親水性ポリオールの末端2級水
酸基率、又は末端2級水酸基率と末端3級水酸基率の合
計が60%以上であり、かつ前記有機ポリイソシアネー
ト化合物が多環式ポリイソシアネート化合物であること
を特徴とする。
【0007】請求項2記載の地盤止水安定化剤は、請求
項1記載の親水性ウレタン樹脂組成物を含有することを
特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】(1)親水性ポリオール 本発明に使用する親水性ポリオールは末端水酸基数2個
以上を有し、末端水酸基の1級、2級及び3級化比率に
おいて、2級化率、または2級及び3級水酸基比率の合
計が60%以上のものがあげられる。60%未満の場
合、得られる親水性ウレタン樹脂固結体の耐水性、耐ア
ルカリ性、耐久性が悪化する。なお、2級化率、または
2級及び3級水酸基比率の合計の好ましい範囲は80%
以上である。
【0009】親水性ポリマーは、活性水素化合物、例え
ばプロピレングリコール、ジおよびトリプロピレングリ
コール(ジプロピレングリコールおよびトリプロピレン
グリコール、以下同様)、エチレングリコール、ジおよ
びトリエチレングリコール、1・3または1・4ブタン
ジオール、1・6ヘキサンジオール、グリセリン、トリ
メチロールプロパン、ヒマシ油、ソルビトール、ペンタ
エリスリトール、砂糖、モノ、ジおよびトリエタノール
アミン、ビスフェノールA、ハイドロキノン、エチレン
ジアミン、アニリン等にアルカリ触媒、例えば苛性カ
リ、苛性ソーダ等を加え、これに、アルキレンオキシド
(AO)、例えばエチレンオキシド(EO)、プロピレ
ンオキシド(PO)、ブチレンオキシド(BO)、イソ
ブチレンオキシド(i−BO)、スチレンオキシド(S
O)等を付加重合させることにより得られるが、具体的
には、該アルキレンオキシド中にEOを40%以上含有
し、かつアルキレンオキシドの付加重合工程において、
開環すると2級または3級の水酸基を形成し得るEO以
外のアルキレンオキシドをEOとランダムに付加重合さ
せるか、又は該AOを全アルキレンオキシド中の少なく
とも2%以上を最後にチップ付加重合することにより調
製されるがチップ量には特に限定されない。
【0010】本発明に使用する親水性ポリオールについ
て更に詳しく述べると、まず官能基数が2未満であれ
ば、得られるウレタン樹脂固結物(体)の物性が不良と
なる。平均分子量には特に限定はないが、およそのとこ
ろ400〜50,000であることが好ましい。400
未満の場合、ウレタンプレポリマーの粘性が高くなり過
ぎ、作業性に低下を来たすという問題が生じる可能性が
ある。また、50,000をこえる場合、工業生産自体
が困難になるという問題が生じる可能性がある。より好
ましい範囲は、1,000〜30,000である。ま
た、EO鎖含有量は親水性を付与させるためには40%
以上含有していることが好ましい。
【0011】本発明の末端2級水酸基を有するポリオー
ルを得るために、アルキレンオキシド付加重合工程の最
後にチップするアルキレンオキシド類としては、PO、
BO、SO等が挙げられ、特にPO、BOが実用上有利
である。また、3級水酸基を有するポリオールを得るた
めには、i−BOを最後に付加させるか、あるいはポリ
オールとピナコールをパラトルエンスルホン酸の如き弱
酸性触媒下で加熱脱水することにより得られるが、前者
の方が実用的である。
【0012】(2)親水性ポリオール 次に、本発明の親水性ポリオールに付加させる有機ポリ
イソシアネート化合物について説明する。
【0013】本発明における有機ポリイソシアネート化
合物は、多環式ポリイソシアネート化合物であることが
必須条件である。すなわち、有機ポリイソシアネート化
合物として、例えばトリレンジイソシアネート(TD
I)、キシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの単芳
香環または単脂環族、さらに、脂肪族系ジイソシアネー
ト、フェニルイソシアネートの如きモノイソシアネート
類を用いた場合には、プレポリマーによる硬化物の耐水
性、耐アルカリ性、耐久性等の改善効果は小さい。
【0014】本発明における有機ポリイソシアネート化
合物の具体例としては、ポリフェニルポリメチレンイソ
シアネート(C−MDI)、4,4´−ジフェニルメタ
ンジイソシアネート(P−MDI)、2,4´−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート(2,4´MDI)、カル
ボジイミド変性P−MDI(L−MDI)、ナフタレン
ジイソシアネート(NDI)等があげられる。これらは
単独で用いていも良いし、2種以上を併用することもで
きる。また、上記各種MDIやNDIを低分子量アルコ
ール、ポリオールで変性したものも使用可能である。
【0015】(3)反応、応用、その他 本発明の親水性ポリオールに、上記多環式ポリイソシア
ネート化合物を、NCO/OH当量比1.5以上で反応
させ、末端NCO基含有ウレタンプレポリマーを得る。
なお、使用目的により、本願発明の親水性ポリオール
を、例えばP−MDIと、NCO/OH当量比2.0で
反応させた後、C−MDI等の他の多環式ポリイソシア
ネート化合物を追加混合した組成に仕上げても、本発明
の目的を達し得る。本ウレタンプレポリマーは単独で用
いることも可能であるが、作業性を良くするため、不活
性希釈剤、例えばジオクチルアジペート、ジブチルフタ
レート、プロピレンカーボネート、低級二塩基酸のメチ
ルエステル、低級アルコール、グリコール、セロソルブ
等の酢酸エステルまたはメチルエーテル類、さらにはキ
シレン、メチルエチルケトン等の有機溶剤を添加し、低
粘度化しても良い。
【0016】このようにして得られた親水性ウレタンプ
レポリマーは、水やアスファルトエマルション、各種樹
脂エマルション水溶液等によく分散溶解し、従来の親水
性ウレタンプレポリマーよりも耐アルカリ性、耐水性、
耐久性に極めて優れた含水ゲル状、含水ゴム状硬化物を
形成する。
【0017】本願発明の改良された親水性ウレタンプレ
ポリマーによる硬化物はこのような優れた耐アルカリ
性、耐久性、耐水性を有するため、多くの用途展開が考
えられる。例えば、コンクリート構造物のジョイント、
クラック、打継部等からの漏水箇所への注入止水材、ア
スファルトエマルションやゴムアスファルトエマルショ
ンとの併用による建築、土木分野での防水材、シール
材、電解質水溶液と組み合わせた心電図測定用電極パッ
ド(導電ゲル成型物)、水膨潤ゴム用練り込み改質材、
軟弱地盤乃至漏水地盤への注入安定化止水材、芝種を併
用した又は芝種を伴わない法面等の保護コーティング
材、各種シート防水等のアンダー材、含水木材等への接
着剤等といった応用が可能であるがこれらに限定される
ものではない。
【0018】
【作用】一般的にポリウレタン樹脂硬化物の耐水性、耐
アルカリ性、耐久性は化学結合ユニットの外部因子攻撃
への耐力に依存していると考えられる。親水性ウレタン
樹脂についてもその親水性ウレタンプレポリマーと水や
各種エマルションとの反応硬化物はエーテル結合、ウレ
タン結合、尿素結合、更にはアロファネート、ビューレ
ット等の結合により三次元的に結合されており、このう
ち最も加水分解されやすいのはウレタン結合である。ま
た、一般に親水性ウレタン樹脂は疎水性ウレタン樹脂よ
りもウレタン結合鎖の加水分解を受け易い。
【0019】加水分解については、ポリマーの親水性だ
けでなく、用いられたポリオールの末端水酸基の種類、
イソシアネート側の炭化水素基の種類や状態の影響も大
きい。
【0020】親水性ポリオールの末端水酸基に関し、1
級、2級水酸基の影響を見ると、2級水酸基とNCO基
とによるウレタン結合が1級水酸基によるウレタン結合
よりも、立体障害等の理由により加水分解を受け難い状
態になっていると考えられる。また、イソシアネート側
の炭化水素基についても、脂肪族系よりは芳香族、芳香
族でも芳香環が1個よりは2個、2個よりは3個と多環
式系の方が加水分解を受けにくい。更にイソシアネート
基の位置についてもパラ位よりはオルソ位に位置する方
が立体障害等により、同様に加水分解され難くなってい
ると考えられる。すなわち、イソシアネート化合物の中
では、MDI系やNDI系が、TDI系や脂肪族系より
も耐加水分解性に優れている。
【0021】
【実施例】本発明の技術要素を実施例を挙げ詳述する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0022】合成例1〜10、及び比較合成例1〜5<
各種親水性ポリオールの製造例> 鋼製5リットルオートクレーブを用い、下記[表1]に
記載の出発化合物および苛性カリウム触媒を加えてアル
コキサイド転化後、各アルキレンオキシドを所定の配合
割合を以て110〜130℃、1〜6kg/cmG加
圧下で付加重合させ粗製物を得た。次に、この粗製物に
対し、活性白土、合成硅酸金属塩、更には珪藻土等の濾
過助剤を加え、加熱、減圧処理してアルカリ触媒等を中
和吸着せしめ、濾過精製した。これらは公知の方法で製
造される。
【0023】このようにして得られた各種親水性ポリオ
ール組成物を下記[表1]に記載した。なお、末端2級
水酸基含有率はトリフルオロアセチル化後、NMR法で
測定した。また、3級水酸基率については、13C−NM
R法により測定した。
【0024】
【表1】
【0025】実施例1〜11、及び比較例1〜11<各
種親水性プレポリマー製造例および耐アルカリ性評価> [表1]記載の各種親水性ポリオールと[表2][表
3]記載の各種有機ポリイソシアネート化合物を所定の
モル比で反応させ必要に応じて希釈剤を配合し、親水性
ウレタンプレポリマーを得た。この親水性ウレタンプレ
ポリマーよりなる硬化物の耐アルカリ性試験を下記に示
す方法に従って測定した。結果を[表2][表3]に記
載する。
【0026】[耐アルカリ試験(60℃飽和ポルトラン
ドセメント水溶液(pH=12.8)への浸漬による形
状変化)] 供討体;100mlポリカップに水を40g採り、これ
に[表2][表3]記載のウレタンプレポリマーを10
g添加し、素速くホモミキサーで10秒間混合し、含水
ゲル状〜ゴム状硬化物を作成した。
【0027】試験方法;約20×30×9cmのポリ容
器にポルトランドセメントを200g、水道水を4リッ
トル加え、飽和セメント水溶液を調整した(pH=1
2.8)。これに前記の硬化物(供討体)を浸漬し、6
0℃熱風オーブン中に入れ、硬化物の経日変化を観察
し、耐アルカリ性を評価した。
【0028】評価方法;○印:硬化物の形状にほとんど
変化の見られないもの。
【0029】×印:硬化物が著しく軟化しゴム弾性が消
失したもの。
【0030】××印:硬化物が崩壊したもの。
【0031】
【表2】
【表3】
【0032】実施例12 表2に記載の実施例4の親水性ウレタンプレポリマーと
水を20部:80部(重量比)の割合で比例配合式ポン
プを用いて地中コンクリート構造物の打継漏水部に注入
した。漏水は完全に止まり、約1年経過後も再漏水は発
生しなかった。実施例13 表2に記載の実施例3の親水性ウレタンプレポリマーを
用い、カチオン性界面活性剤で乳化した固型分約60%
SBR入りアスファルトエマルションと組み合わせ、配
合比10部:90部で、プライマー処理をしたコンクリ
ート下地のビル屋上の防水を目的に2液1系統方式で静
止ミキサー内装ガンを通し、約4kg/m2 吹付けた。
水分蒸発乾燥後、膜厚計で確認したところ2.0〜2.
4mm厚の防水膜を形成していた。シルバー系のトップ
コートで塗装仕上げ後、1年後および2年後確認したと
ころ、平場、側溝部共に異常は発生していなかった。
【0033】比較のため、表3の比較例4の親水性ウレ
タンプレポリマーを用い、同様の配合比および仕様で吹
付施工およびシルバー塗装仕上げによる防水工事を行っ
た。1年後の検査で、屋上側溝部の滞水部の防水層が吸
水膨潤軟化していることが判明した。
【0034】実施例14 食塩等の電解質を含む水溶液85部を調製し、これに表
2中の実施例5および実施例7のプレポリマーを8部:
2部(重量比)の混合プレポリマー15部、撹拌下で添
加、素速く心電図用電極パッドモールドに流し込み、含
水ゲル状硬化物を得た。脱型し、6個入りのパレットに
入れ、裏面をアルミ箔でシール密封し製品化した。約8
ヶ月後、硬化物の形状を観察したところ、若干の変色は
あったが正常であった。
【0035】比較のため、表3の比較例6および比較例
2のプレポリマーを4部:6部(重量比)で混合したプ
レポリマーから同条件で含水ゲル状硬化物を作成し、ア
ルミ箔シール密封後製品化した。約6ヶ月後、硬化物の
形状を観察したところ、硬化物が軟化し、ゴム弾性が低
下していた。
【0036】実施例15 表2に記載の実施例9のプレポリマーを水と併用して4
0部:60部(重量比)の比率で地下ボックスカルバー
トジョイント漏水部に比例配合ポンプを用いて注入し
た。約3分後、漏水は完全に止水した。注入口パイプを
除き、モルタル仕上げを行った。2年経年後も再漏水は
発生せず、耐久性も良好なる結果を得た。実施例16 表2に記載の実施例10のプレポリマーを水と併用して
20部:80部(重量比)でコンクリートヒューム管製
下水管路ジョイント漏水部へゴム・エアーパッカー方式
にて注入し、完全に止水した。施工後再漏水は見られな
かった。
【0037】
【発明の効果】本発明の親水性ウレタン樹脂組成物より
なる硬化物は、以下に述べる、の効果を奏する。
【0038】 エチレンオキシドを40%(重量)以
上含有し、かつ末端2級水酸基含有率、又は2級および
3級水酸基率の合計が60%以上の親水性ポリオール
と、多環式ポリイソシアネート化合物とを、反応当量比
NCO/OH=1.5以上で反応させて得られる末端N
CO基含有親水性ウレタンプレポリマーを主成分とし、
これと水をまたはアスファルトエマルション、ゴムアス
ファルトエマルション、更には各種高分子エマルショ
ン、分散体、ラテックス等と反応硬化させて得られる含
水ゲル状、ゴム弾性状、弾性フォーム状の硬化物は、従
来の親水性ウレタン樹脂組成物では得られなかった優れ
た耐アルカリ性、耐水性、耐久性を有する。 本発明の親水性ウレタンプレポリマーを主成分とす
る各種応用において、その硬化物の耐アルカリ性、耐水
性、耐久性が従来品よりも一段と優れている故、半永久
的な止水効果、地盤支持効果、防水性、接着性、成型性
等の特性が保持されるため、それを生かした各種応用に
期待が持てる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】反応当量比NCO/OH=1.5以上の割
    合を以て親水性ポリオールと有機ポリイソシアネート化
    合物とを反応させて得られる末端NCO基含有ウレタン
    プレポリマーを主成分とする親水性ウレタン樹脂組成物
    であって、 前記親水性ポリオールの末端2級水酸基率、又は末端2
    級水酸基率と末端3級水酸基率の合計が60%以上であ
    り、かつ前記有機ポリイソシアネート化合物が多環式ポ
    リイソシアネート化合物であることを特徴とする親水性
    ウレタン樹脂組成物。
  2. 【請求項2】請求項1記載の親水性ウレタン樹脂組成物
    を含有することを特徴とする地盤止水安定化剤。
JP9156380A 1997-06-13 1997-06-13 親水性ウレタン樹脂組成物、及び該樹脂組成物を含有する地盤止水安定化剤 Pending JPH111537A (ja)

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