JP2004358815A - プリンタシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】予想される最大の長さ分のページイメージデータを格納することができるリング構造のメモリバッファを用意する。また、印刷機構部間の距離を測定し入力できる手段を設けておく。プリンタ制御装置は印刷を行いながら、印刷に使用したページイメージデータをメモリバッファに保存して管理し、エラーが発生した時はエラー回復後に用紙再装填作業によって確定された用紙経路長に基づいてエラーリカバリーを行う範囲を決定し、自動的に実行するようにする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明はプリンタシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ネットワーク上のホストコンピュータから印刷ジョブデータを受信し、独立した高速な片面印刷用印刷機構部を2台を繋げて1台目と2台目の動作の同期を取りながら1台目で表面、2台目で裏面を印刷する連続紙タンデムプリンタシステム、または1台目と2台目で印刷するトナーの色を変えて同一面に印刷し2色印刷を行うことを特徴とする連続紙タンデムプリンタシステムにおいては、印刷ジョブは1〜2ページ程度の小さなものから、数万ページの大きなものまで様々である。このような形態のプリンタにおいては、印刷中に用紙ジャム等の印刷結果を保証できないエラーが発生した場合のエラーリカバリー印刷を行うことが重要となってくる。
【0003】
従来の技術では、制御装置はエラーの発生と印刷完了済みページ位置を印刷処理中常時監視し、エラー発生時は操作員によるエラーの解除が行われた後に、制御装置が印刷完了済みのページ位置をホストコンピュータに報告し、ホストコンピュータ側の判断で印刷開始時に予め設定されているリカバリー印刷範囲分の印刷ジョブデータの再送が行われていた。
【0004】
オープンネットワークにプリンタが接続されている場合、ホストコンピュータは様々な種類が接続されることになり、また印刷ジョブを作成するアプリケーションも様々な種類があり、必ずしもプリンタからのエラー報告に対して適切な印刷ジョブデータの再送が行われるとは限らない。また、エラーリカバリー印刷を行う範囲が複数のホストコンピュータから別々に送られてきた短いジョブに分かれていた場合もホストコンピュータによってはジョブデータの再送を行わないこともあり、適切な範囲のエラーリカバリー印刷ができないことがあった。
【0005】
従来の単独の印刷機構部を使用して印刷を行う場合は、エラーリカバリー印刷を行う範囲が印刷機構部の物理的な構造によって一定であるため、常に一定範囲のイメージデータをバッファに記憶し、エラー回復後にバッファ上のイメージの読み出しポインタを後退させることで、ホストコンピュータからジョブを再送することなく自動的に再印刷を行うことができた。しかし、独立した2台の印刷機構部を連結してタンデム印刷を行う場合については、エラー回復後に印刷機構部間に設けられたバッファの用紙の張り具合を一定に保持することは困難であり、その場合、エラーリカバリー印刷を行う範囲が変化するため、従来の方式では正しいエラーリカバリー印刷を行うことはできなかった。
【0006】
ここで、再印刷を行う方法として、ビットマップ形式に展開され制御装置内に保存されている印刷イメージデータを、再印刷開始前に読み出して表示装置に表示し操作員に再印刷対象ページを選択させるというものがある(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、この公報に開示された技術では、印刷機構部を2台連結させた場合に生ずる長い範囲の再印刷で、複数のホストコンピュータから様々なジョブが送られていた場合は、単独の操作員の判断で印刷再開ページを決められない場合があり、適切な再印刷が行えないこともあった。
【0007】
また、単独の印刷装置内に印刷イメージデータを記憶し、障害発生時に操作員が印刷開始ページの指示を行うことにより、ホストコンピュータからの印刷データの再送を不要とする技術について開示されている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、この技術でも操作員の判断によって開始位置を決めるので、2台の印刷機構部を連結した長いリカバリー範囲が必要となる場合で複数のホストコンピュータから送られてくる複雑な印刷ジョブの再開位置を判断するのは困難だった。
【0008】
また、ジャムリカバリの自動復旧について、特開平7−256990号公報や特開2000−250731号公報に記載が有るが、タンデム印刷における2台のプリンタ間にバッファを設ける構成の場合に、用紙の装填毎に、装置間の用紙長が変化する場合の解決方法については記載されていない。
【特許文献1】
特開2002−137458号公報
【特許文献2】
特開平7−61061号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、2台以上の印刷機構部を連結してタンデム印刷を行う連続紙プリンタの制御装置において、印刷処理中に印刷結果が保証されないエラーが発生した場合、操作員が該当する印刷ジョブについて熟知していない場合でも確実に自動的にエラーリカバリー印刷および印刷再開を実行できるようにすることを可能とすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明では、各々独立に動作可能な、同等の印刷機能を有する2台以上の連続紙片面印刷用の印刷機構部と、各々の印刷機構部の間で用紙を反転させる用紙反転機構部と、各々の装置間の同期動作のずれを調整する用紙バッファと、印刷データをホストコンピュータより受信し各々の印刷機構部の動作の同期をとって重ね打ち印刷や両面印刷の制御を行える制御装置からなるプリンタシステムであって、前記した制御装置は、最初の印刷機構部の印写部の転写点から最後の印刷機構部の定着点までの長さ分のイメージバッファを有し、印刷中に実際に転写されているイメージデータとイメージバッファ上のデータの位置を把握するポインタ機能を有し、用紙ジャムなどのエラーリカバリー印刷を必要とするエラーが発生した場合に、用紙を再装填した後、既出のポインタ機能によりエラーリカバリー印刷を行う範囲を計算してエラーリカバリー印刷を実行する機能を有し、各々の印刷機構部の設置状況によって各装置間の用紙経路の長さを測定してエラーリカバリー印刷を行う長さを入力する手段を有することを特徴とする。
【0011】
また、前記イメージバッファは、印刷動作中に印刷イメージデータを格納し、メモリを使い切った場合は先頭部分に上書きを行ってデータの格納を続けるリング構造であることを特徴とする。
【0012】
また、エラー回復後の用紙再装填作業によって生じる変化量の最大値を、予めマージンとして確保するようにイメージバッファのポインタを管理する機能を有することを特徴とする。
【0013】
また、用紙経路長の最大許容値を設定する入力手段を備えることを特徴とする。
【0014】
また、各々の印刷機構部間にバッファ部を設けず直接接続できるようにすることを特徴とする。
【0015】
また、最後尾の印刷機構部の定着点から印刷後処理装置の排出口までの長さをエラーリカバリー印刷を行う範囲として操作員によって入力する手段を有し、延長された長さ分のエラーリカバリー印刷を行えることを特徴とする。
【0016】
また、印刷中のエラー状態から回復後に、リカバリー印刷の実行について操作員により選択可能とする手段を有することを特徴とする。
【0017】
また、前記イメージバッファ内に残留する印刷完了済みページのイメージデータを消去するタイミングをイメージの展開開始点より用紙経路長の最大許容値δmaxと印刷機構部の内部構造によって決まる未定着範囲λとの合計範囲分を遡った位置を過ぎた時点としたことを特徴とする。
【0018】
さらに、各々独立に動作可能な、同等の印刷機能を有する2台以上の片面印刷用のカット紙印刷機構部と、各々の印刷機構部の間で用紙を反転させる用紙反転機構部と、各々の装置間の同期動作のずれを調整する用紙バッファと、印刷データをホストコンピュータより受信し各々の印刷機構部の動作の同期をとって重ね打ち印刷や両面印刷の制御を行える制御装置からなるプリンタシステムであって、前記した制御装置は各々の印刷機構部の設置状況によって各装置間の用紙経路の長さを測定してエラーリカバリー印刷を行う長さを入力する手段を有し、最初の印刷機構部の印写部の転写点から最後の印刷機構部の定着点までの長さ分のイメージバッファを有し、印刷中に実際に転写されているイメージデータとイメージバッファ上のデータの位置を把握するポインタ機能を有し、用紙ジャムなどのエラーリカバリー印刷を必要とするエラーが発生した場合に用紙を再装填した後、既出のポインタ機能によりエラーリカバリー印刷を行う範囲を計算しエラーリカバリー印刷を実行する機能を有することを特徴とする。
【0019】
プリンタ制御装置には2台の印刷機構部による用紙経路長として予想される最大の長さ分より長い範囲のページイメージデータを格納できるメモリバッファを設けておく。
【0020】
また、2つの印刷機構部間の用紙経路の長さδを決定し、制御装置に値を入力する手段を設ける。
【0021】
また、予めその手段によって2つの印刷機構部間の距離を確定しておく。
【0022】
また、元々装填されている用紙の弛み具合を目視することにより、距離の値を入力できるようにしておいてもよい。
【0023】
また、プリンタ制御装置は入力された2つの印刷機構部間の用紙経路の長さδと印刷機構部の内部構造によって決まる印刷未定着部分の長さλより、第1印刷機構部の印刷開始点から、第2印刷機構部の定着点までの長さを計算して、印刷中に常に印刷完了頁の位置を監視するようにしておく。
【0024】
また、プリンタ制御装置は印刷開始時に、印刷データを順次展開し、印刷イメージデータを作成する。その時、各々の印刷機構部で使用する印刷イメージデータは、それぞれのページイメージデータをひとつの組合せデータとしてメモリバッファに展開した。
【0025】
また、エラーが発生した場合は、印刷完了頁位置から先に計算した距離δと長さλを合算した範囲分に加えて用紙を再装填した場合に生じた長さの違いを補償する計算を行い、ページイメージバッファを遡り新たな印刷再開ページとする。
【0026】
制御装置は操作員の操作によるエラーから回復後の印刷再開要求に対して新たな印刷再開ページから印刷を開始し、自動的にエラーリカバリー範囲の印刷を行う。
【0027】
また、たとえ印刷機構部から印刷内容を保証できないエラーが報告されても、操作員の判断によりエラーリカバリー印刷を実施しないように選択できるようにしておいてもよい。
【0028】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明によって構成されるプリンタシステム実施例の概略図を示す。1は第1印刷機構部である。2は第2印刷機構部である。3は用紙反転機構部、11は用紙バッファである。4はプリンタ制御装置である。
【0029】
各々の印刷機構部はそれぞれ独立しており、独立したプリンタとして使用することも可能である。1台目の印刷機構部のホッパ部5に装填された用紙は、図のように第1印刷機構部の図示されない光学ユニットから印写ドラム6上に潜像を転写され機構部内部の用紙経路を経て定着器7を経て排出される。1台目と2台目の印刷機構部の中間には用紙の送り量を調整するための用紙バッファ11と用紙反転機構部3を設ける。2台目の印刷機構部において用紙挿入部8より用紙を挿入し、アージユニット9によって用紙を牽引することにより1台目と同様の印刷機構部を用いて用紙の搬送、潜像の転写、定着を行い、用紙排出部10に排出する。
【0030】
1台目の印刷機構部の用紙排出部と2台目の印刷機構部の用紙挿入部の間に用紙反転機構部3や用紙バッファ11を設けることにより各々の印刷機構部を任意の間隔に設置することが可能になる。プリンタ制御装置4は両方の印刷機構部の動作を監視し、同期をとりながら制御信号及びビデオ信号を送り動作させることにより、両面印刷または2色印刷を行うことを可能とする。12はプリンタシステムに対して印刷ジョブを送るネットワークである。13はネットワークに接続されるホストコンピュータである。14はネットワークを介さずに直接プリンタシステムに接続されるホストコンピュータである。
【0031】
上述したような構成のタンデムプリンタにおいては、図2のように、2台の印刷機構部の中間に挿入される用紙バッファ201により用紙経路の長さが変化する。
【0032】
用紙経路の距離δを決定する方法は、様々な案を用いることができるが、本実施例においては制御装置に用紙を装填された際、1台目の印刷機構部で順番にページ番号をつけた印刷を行い、1台目で印刷した枚数と2台目の印刷機構部で視認される番号を入力されることにより2つの印刷機構部間の用紙経路の長さδを決定する。
【0033】
図3は、本発明によるプリンタシステムの制御装置の概略ブロック図である。プリンタシステムはホストコンピュータからの印刷データ301を受信部302において受信する。受信はネットワークまたはホストコンピュータとのローカル接続インターフェースを用いて行う。コマンド解析部303は、印刷データの解析を行い、図示されない展開部が解析結果に基づき必要に応じて印刷資源管理部307に格納されるフォントやオーバーレイなどの印刷資源を使用して、図示されない展開部によって印刷イメージデータに展開する。展開部では、物理的な用紙1枚に印刷されるイメージデータ、例えば、表面に印刷されることになる奇数ページのイメージデータと裏面に印刷される偶数ページのイメージデータを一対のデータとしてページイメージバッファ304に順次展開して保存する。保存されたページイメージデータは、印刷機構部インターフェイス305によって読み出され、各々の印刷機構部の動作タイミングをはかって印刷される。
【0034】
図10は、本発明によるプリンタシステムの用紙経路を示す概略図である。
【0035】
図中において、第1印刷機構部の印刷開始点1001から第2印刷機構部の印刷開始点1002まで太線で示した経路を印刷機構部間の用紙経路とし、その長さを用紙経路長δとする。また、図中において、点線で示した第2印刷機構部の印刷開始点1002から用紙に定着が行われる定着点1003までの長さをλとする。
【0036】
次に、イメージデータバッファの構造について、図4および図5を用いて説明する。
【0037】
例えば、今、本発明によるタンデム印刷構成のプリンタシステムのジョブ印刷中に停止したとし、それぞれの印刷機構部における用紙の物理的な印刷結果が図4のような状態の場合、図5をページイメージバッファ内部の状態を示す概念図とする。物理的な印刷結果の図4において、401は2台目の印刷機構部の定着点を通過したページを示す印刷保証点である。403は1台目の印刷機構部の印刷開始位置を示す第1印刷開始点である。402は2台目の印刷機構部の印刷開始位置を示す第2印刷開始点である。図5において、501は印刷保証点を示し、502は第2印刷開始点を示し、503は第1印刷開始点を示す。ページイメージバッファ内では、図5のように表面用と裏面用のイメージデータが一組のデータとして保存される。第1印刷開始点503から印刷保証点501の手前までの範囲がエラーリカバリー範囲として保存される。各点は印刷が進むに従ってメモリアドレスの低い番地から高い番地に順次移動することになる。一番高い番地まで使い終えると展開開始点を一番低い番地まで移動して以前に書かれた古いイメージデータに上書きして使用するリングバッファを形成する。図示されない展開部の制御プログラムは、展開開始点504が印刷保証点501を越えて印刷イメージの展開処理を行わないようにしなければならない。
【0038】
図6は、本実施の形態を適用された印刷システムのフローチャートである。
【0039】
まず、システム起動後に操作員の手動操作による用紙装填作業時に2台の印刷機構部間の用紙経路長δを確定してシステムに入力する(ステップ601)。その後、ここでは図示しない割り込み処理による印刷データの受信によってスプーラに蓄積されたジョブデータを印刷開始前処理(ステップ602)によってイメージバッファ内に展開し、イメージバッファ内のデータを管理するポインタを設定してジョブの印刷を開始する(ステップ603)。この後、エラーの発生の監視(ステップ604)とジョブ終了の監視(ステップ606)を行い、印刷処理が正常終了し、未処理のジョブデータが残っている場合は、管理ポインタを進めて(ステップ607)次のジョブについて、ページイメージの展開を行い、印刷処理を実行する。ジョブがエラーの発生によって正常終了していない場合は、印刷再開前処理(ステップ605)によって管理ポインタを設定し直して印刷を再開させる。
【0040】
エラー発生時の印刷再開前処理の動作について、図7を用いて説明する。
【0041】
まず、最初に用紙ジャムなどの印刷結果が保証されないエラーが発生して停止した状態のポインタを保存する(ステップ701)。その後、操作員によってエラーが回復されるのを待つ(ステップ702,703)。ここでエラー回復は操作員による手動作業、例えば印刷機構部中で発生した用紙ジャムの排除などを指すものとする。エラー回復後、用紙が再装填されると2台の印刷機構部の用紙経路長が変化した場合、操作員が用紙経路長を入力し確定する(ステップ704)。その後、確定された経路長と印刷停止時のポインタから印刷を再開すべきページのバッファ上の位置が計算されて設定される(ステップ705,706)。
【0042】
次に、図8を用いて、印刷の実行時に使用される管理ポインタの進め方についてイメージバッファの概念を説明する。
【0043】
今、図8(A)のようにイメージバッファ内において最初にページイメージが展開される位置をX0とする。X0でのイメージの展開が終了すると、次にイメージが展開される位置は印刷用紙の進行方向に従って、図8(B)のようにS0に移動し、X0からは展開済みのイメージデータが読み出されて第1印刷機構部へ出力される。次に、図8(C)のようにイメージの展開位置はS0に移動し、第1印刷機構部へ出力されるイメージの位置を示すポインタははS1のようになる。S0、S1のポインタは印刷が進むにしたがってX0より順次進んで行きS1とX0の間の長さが2台の印刷機構部間の用紙経路長δになる時、X0から既に展開済みの裏面頁のイメージデータが読み出されて第2印刷機構部へ出力される。その後は、図8(D)のようにX0から第2印刷機構部の印刷開始点を示すポインタS2が進められる。S1、S2はポインタを進める時、常に両者間の長さ(前述の用紙経路長δ)を一定に保つようにする。S2とX0の間の長さが第2印刷機構部の印刷開始点から定着点までの長さλになる時、図8(6)のようにX0から印刷保証点を示すポインタXが進められる。S1からXまでのイメージバッファ上の長さδ+λがエラー発生時にリカバリー印刷を行う範囲として保存するようにする。
【0044】
なお、図中の例においては、イメージの展開位置S0はS1の1ページ先になるように図示しているが、イメージの展開が印刷機構部の印刷速度より十分に速い場合はポインタを先に進めることができる。この場合、S0はS1より2ページ以上先になる。
【0045】
イメージバッファは、リングバッファ構造にするので、ポインタを前進させていけば、やがてS0はX0に戻ることになる。さらにポインタを進めていく場合、エラー発生時に再印刷を行うためにはS0はXを超えないようにし、イメージバッファに蓄積された再印刷範囲のイメージデータを保護するようにした。
【0046】
以上のように、ポインタを前進させて印刷を進めていた場合、印刷中に用紙ジャムなどの再印刷が必要なエラーが発生したとする。用紙の装填作業によって用紙バッファの用紙の張り具合を調整し、より第1印刷機構部と第2印刷機構部の経路長がδからδ1に変化したとする。図9に示すように、印刷再開前処理によって印刷停止時のポインタS1からδ1+λの長さ分だけ遡った位置を第1印刷機構部の新たな印刷開始位置X2としてして設定し印刷を再開することになる。
【0047】
X2からS0までは既にイメージデータを展開済みであるため、印刷処理はイメージの展開を行わずに、イメージバッファからデータを読み出して印刷出力を行う。展開処理を行わないので、エラーリカバリー処理の時間を短縮することができる。X2を新しいポインタの起点としてポインタを前進させるに従って前進距離に応じてS2やXが同じように設定される。
【0048】
制御装置のポインタ管理プログラムは、用紙経路長が変化した場合にもエラーリカバリー印刷を行う範囲を保証できるように、予め経路長最大値を考慮し最大許容値δmaxまでを印刷保証点に定めた。そのため、印刷保証点のポインタXを進めるとき適切なマージンを確保しておくようにする。経路長の最大許容値δmaxを操作員によって入力できる手段を設けておき、システムの設置状態に合わせて適切な変化量を確定できるようにしておいてもよい。
【0049】
イメージバッファ内に残留した印刷完了済み(第2印刷機構部の定着点を通過した)ページのイメージデータを消去するタイミングを展開開始点S0よりδmax+λ遡った範囲を過ぎた時点とした。これにより、最大許容値δmaxまでの用紙経路長に対し、リカバリー印刷ができるようにした。
【0050】
本実施例においては、各々の印刷機構部間の同期動作のずれを吸収するため装置間に用紙バッファを設けたが、装置間の同期動作が十分である場合はバッファを設けず直接接続するようにしてもよい。この場合は、2台のタンデム印刷装置の設置位置移動や、装置構成変更等による装置間用紙長のずれを補正することに使用可能である。
【0051】
また、本実施例のプリンタシステムにおいて、用紙後処理装置が接続される場合は、第2印刷機構部の定着点から印刷後処理装置の排出口までの長さをエラーリカバリー印刷を行う範囲として操作員によって入力する手段を設けることにより、延長された長さ分のページイメージをページイメージバッファに保存し、上記と同様の処理を行うことでエラーリカバリー印刷を行うことができる。
【0052】
また、本実施例のプリンタシステムにおいて印刷中のエラー状態から回復後、エラーリカバリー印刷を行う、行わないを操作パネルから選択できる手段を設け操作員が選択できるようにしてもよい。
【0053】
本発明は印刷機構部がカット紙プリンタの場合も同様に実行することができる。
【0054】
以上説明してきた実施例により、2台の独立した印刷機構部を連結させたタンデムプリンタの印刷中に再印刷が必要なエラーが発生した場合にも、再印刷を実行すべき印刷位置を自動的に決定することが可能となる。
【0055】
従って、ホストコンピュータからのデータの再送処理を行うことなく、また操作員が印刷結果について特別に詳しい知識を持たない場合でも容易に再印刷作業を印刷ジョブの途中から自動的に実行可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プリンタシステム概略図である。
【図2】用紙反転機構部と用紙バッファである。
【図3】制御装置の概略ブロック図である。
【図4】印刷を途中で停止した場合の状況図である。
【図5】ページイメージバッファ内の状況図である。
【図6】印刷処理の概略フローチャートである。
【図7】印刷再開前処理の概略フローチャートである。
【図8】管理ポインタの進め方の概念図である。
【図9】リカバリー印刷領域の補正概念図である。
【図10】印刷経路概略図である。
【符号の説明】
1は第1印刷機構部、2は第2印刷機構部、3は用紙反転機構部、4はプリンタ制御装置、5は用紙ホッパ部、6は現像ドラム、7は定着部、8は用紙挿入部、9はアージユニット、10は用紙排出部、11は用紙バッファ、12はネットワーク、13はネットワークに接続されるホストコンピュータ、14はプリンタシステムに接続されるホストコンピュータ、201は用紙バッファ、202は用紙反転機構部、301は印刷ジョブデータ、302は制御装置の受信部、303は制御装置のコマンド解析部、304は制御装置のイメージバッファ、305は制御装置の印刷機構部インターフェイス、306は制御装置のスプーラ部、307は制御装置の印刷資源管理部、401は印刷用紙上の印刷保証点、402は印刷用紙上の第2印刷機構部印刷開始点、403は印刷用紙上の第1印刷機構部印刷開始点、501はメモリバッファ内の印刷保証点、502はメモリバッファ内の第2印刷機構部印刷開始点、503はメモリバッファ内の第1印刷機構部印刷開始点、504はメモリバッファ内のページイメージ展開点、1001は第1印刷機構部転写点、1002は第2印刷機構部転写点、1003は第2印刷機構部定着点である。
Claims (9)
- 各々独立に動作可能な、同等の印刷機能を有する2台以上の連続紙片面印刷用の印刷機構部と、各々の印刷機構部の間で用紙を反転させる用紙反転機構部と、各々の装置間の同期動作のずれを調整する用紙バッファと、印刷データをホストコンピュータより受信し各々の印刷機構部の動作の同期をとって重ね打ち印刷や両面印刷の制御を行える制御装置からなるプリンタシステムであって、
前記した制御装置は、最初の印刷機構部の印写部の転写点から最後の印刷機構部の定着点までの長さ分のイメージバッファを有し、印刷中に実際に転写されているイメージデータとイメージバッファ上のデータの位置を把握するポインタ機能を有し、用紙ジャムなどのエラーリカバリー印刷を必要とするエラーが発生した場合に、用紙を再装填した後、既出のポインタ機能によりエラーリカバリー印刷を行う範囲を計算してエラーリカバリー印刷を実行する機能を有し、各々の印刷機構部の設置状況によって各装置間の用紙経路の長さを測定してエラーリカバリー印刷を行う長さを入力する手段を有することを特徴とするプリンタシステム。 - 前記イメージバッファは、印刷動作中に印刷イメージデータを格納し、メモリを使い切った場合は先頭部分に上書きを行ってデータの格納を続けるリング構造であることを特徴とする請求項1記載のプリンタシステム。
- エラー回復後の用紙再装填作業によって生じる変化量の最大値を、予めマージンとして確保するようにイメージバッファのポインタを管理する機能を有することを特徴とする請求項1記載のプリンタシステム。
- 用紙経路長の最大許容値を設定する入力手段を備えることを特徴とする請求項1記載のプリンタシステム。
- 各々の印刷機構部間にバッファ部を設けず直接接続できるようにすることを特徴とする請求項1記載のプリンタシステム。
- 最後尾の印刷機構部の定着点から印刷後処理装置の排出口までの長さをエラーリカバリー印刷を行う範囲として操作員によって入力する手段を有し、延長された長さ分のエラーリカバリー印刷を行えることを特徴とする請求項1記載のプリンタシステム。
- 印刷中のエラー状態から回復後に、リカバリー印刷の実行について操作員により選択可能とする手段を有することを特徴とする請求項1記載のプリンタシステム。
- 前記イメージバッファ内に残留する印刷完了済みページのイメージデータを消去するタイミングをイメージの展開開始点より用紙経路長の最大許容値δmaxと印刷機構部の内部構造によって決まる未定着範囲λとの合計範囲分を遡った位置を過ぎた時点としたことを特徴とする請求項1記載のプリンタシステム。
- 各々独立に動作可能な、同等の印刷機能を有する2台以上の片面印刷用のカット紙印刷機構部と、各々の印刷機構部の間で用紙を反転させる用紙反転機構部と、各々の装置間の同期動作のずれを調整する用紙バッファと、印刷データをホストコンピュータより受信し各々の印刷機構部の動作の同期をとって重ね打ち印刷や両面印刷の制御を行える制御装置からなるプリンタシステムであって、
前記した制御装置は各々の印刷機構部の設置状況によって各装置間の用紙経路の長さを測定してエラーリカバリー印刷を行う長さを入力する手段を有し、最初の印刷機構部の印写部の転写点から最後の印刷機構部の定着点までの長さ分のイメージバッファを有し、印刷中に実際に転写されているイメージデータとイメージバッファ上のデータの位置を把握するポインタ機能を有し、用紙ジャムなどのエラーリカバリー印刷を必要とするエラーが発生した場合に用紙を再装填した後、既出のポインタ機能によりエラーリカバリー印刷を行う範囲を計算しエラーリカバリー印刷を実行する機能を有することを特徴とするプリンタシステム。
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