JP2004358111A - フォトレフラクター - Google Patents

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Abstract

【課題】瞳孔の像の検出に高い精度が要求されることなく、その画像処理演算も容易なフォトレフラクターを提供すること。
【解決手段】選択点灯可能な複数個の照明光源7と、対物レンズ11を有し、被検眼Eの眼底によって反射された照明光源7からの照明光を撮影する撮影光学系12と、撮影光学系12と被検眼Eとの離間距離を検出する距離計8と、撮影光学系12による撮影画像を解析する画像処理演算部14と、画像判定部15とを備えており、複数個の照明光源7が対物レンズ11の端部からその直径方向に互いに異なる離間距離の位置に設置され、画像処理演算部14が予め設定された基準瞳孔径に対する撮影されたクレセントの寸法割合および方向を検出し、画像判定部14が上記検出の結果と予め設定されたクレセントの方向および寸法割合との対比により被検眼Eの屈折度クラス判別をするように構成されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はフォトレフラクターに関する。さらに詳しくは、フォトレフラクション法を用いて被検眼の視度が予め設定された範囲にあるか否かを判定するためのフォトレフラクターに関する。
【0002】
【従来の技術】
フォトレフラクション法は、被検眼に照明光を照射し、眼底からの反射光の瞳孔における割合から眼光学系の屈折度(視度)を求めるものである。具体的には、瞳孔を通ってくる眼底からの反射光をカメラによって撮影し、瞳孔における明るいクレッセントの瞳孔半径方向の寸法の瞳孔径に対する割合を検出し、下記理論式(1)によって屈折異常度を得るものである(たとえば、非特許文献1参照)。
【0003】
R=1−{eL/2r(A+L)} (1)
ここで、Rは瞳孔直径に対する瞳孔中の明るいクレッセントの寸法割合、すなわち図14におけるD/2rを意味するものである。Dは明るいクレッセントKの瞳孔半径方向の長さであり、rは被検眼の瞳孔の半径である。Aは被検眼の視度(屈折異常度)であり、eは上記カメラの対物レンズ51の端部51aから照明光源(ストロボ)52までの距離である。Lは被検眼とカメラの対物レンズ51との離間距離Sの逆数である(L=1/S)。なお、照明光源52は一個のみ配設されている。
【0004】
上式の通り、明るいクレッセントKの割合Rは、その他の条件が一定であるとすると、被検眼の屈折異常度(視度)Aによって異なる。すなわち、一定条件下で計測された明るいクレッセントの割合Rから、下式(2)によって被検眼の視度Aが算出される。
【0005】
A={eL/2r(1−R)}−L (2)
このようにして求めた明るいクレッセントKの割合Rと視度Aとの関係の一例を図15に示す。図15において、横軸は被検眼の視度A(単位:ジオプトリー)を表し、縦軸は明るいクレッセントの割合R(1.0を100%とする)を表す。図示のごとく上式によれば視度の測定不能域Iが生じる。この測定不能域Iを挟んだ両側、つまり視度のプラス側とマイナス側、にクレッセントが生じているが、瞳孔においてこれらのクレッセントが出現する方向は正反対となる。また、視度のマイナスおよびプラスの絶対値が大きいほど計測精度が大幅に低下する。
【0006】
【非特許文献1】
魚里博、「フォトレフラクション法」、眼科、金原出版、1991年、Vol.33、No.12
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記方法では実際に被検眼の視度そのものを正確に求める必要があるため、瞳孔の像の検出に高い精度が要求され、その画像処理演算も複雑なものとなる。
【0008】
したがって、三歳児健康診断の一貫として眼の視度スクリーニングを行う場合など、多数の検査を短期に実施するときには大変な作業となり、そのためのコストも高いものとなる。視度スクリーニングは、たとえば、地方自治体が独自で行っているような、多数の眼科被検者を正常眼、要経過観察眼および要治療眼などに区分けをするものである。
【0009】
本発明は前述した課題を解消するためになされたものであり、瞳孔の像の検出に高い精度が要求されることなく、その画像処理演算も容易であり、被検眼の視度のスクリーニングに好適なフォトレフラクターを提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のフォトレフラクターは、
被検眼を照明するための、選択点灯可能な複数個の照明光源と、
対物レンズを有し、被検眼の眼底によって反射された上記照明光源からの照明光を撮影する撮影光学系と、
撮影光学系と被検眼との離間距離を検出する位置検出手段と、
撮影光学系による撮影画像を解析する画像処理演算部と、
画像判定部とを備えており、
上記複数個の照明光源が上記対物レンズの端部からその直径方向に互いに異なる離間距離の位置に設置されており、
上記画像処理演算部が、撮影画像に基づいて明るいクレセントの発生および瞳孔内における発生クレッセントの方向を検出し、
上記画像判定部が上記検出の結果と予め設定された明るいクレセントの方向および有無の基準との対比により被検眼の視度クラス判別をするように構成されている。
【0011】
かかる構成により、検出(算出)された被検眼の明るいクレセントが所定基準に基づいて発生するか否かの判定により、および、明るいクレセントの発生する方向が既設定と同一方向に発生するか、反対方向に発生するかの判定により、被検眼の視度クラス判別をすることができる。したがって、正確な視度の値を特定するものではなく、瞳孔に対する明るいクレセントが、たとえば所定の基準値より大きいか小さいか、および、クレッセントの方向を判定するだけであるので、瞳孔の像の検出に高い精度が要求されず、その画像処理演算も簡単なものとなる。かかる装置によって視度スクリーニングが容易となる。また、選択点灯可能な複数個の照明光源を備えているため、各照明光源について上記判定を行うことによって被検眼を3以上のクラスに判別することができる。
【0012】
上記画像処理演算部に、
eを照明光源の上記対物レンズの端部からその直径方向に離間した距離とし、Lを対応する眼と対物レンズとの離間距離の逆数とし、rを瞳孔の半径とし、Aを対応する眼の視度とし、および、Rを当該眼の明るいクレッセントの瞳孔直径に対する寸法割合としたときの下式によって算出された、各照明光源の照明により生じる明るいクレッセントの瞳孔径に対する寸法割合と視度との関係を設定し、
R=1−{eL/2r(A+L)}
さらに、明るいクレッセントの発生を判断する基準値としての上記Rの最低値、および、該基準値に対応する基準視度を設定し、
上記画像判定部において、撮影画像の画素走査によって上記基準値との対比をすることにより、明るいクレセントの有無を判定するように構成することができる。
【0013】
かかるフォトレフラクターの上記画像判定部を、明るいクレセントの有無の判定結果に基づいて被検眼の視度クラスが上記基準視度よりプラス側かマイナス側かを判定するように構成することができる。
【0014】
上記基準値としてのRの値をゼロに設定し、撮影画像の画素走査により、光の検知の有無によって明るいクレセントの有無の判定を行うように構成することができる。なお、上記基準値としてのRの値を正の値に設定したときは、画素走査時の走査線が検出光の範囲を通過する時間と、上記基準値に対応する光範囲を走査線が通過する基準時間との対比により、明るいクレセントの有無の判定を行うように構成することができる。
【0015】
上記画像処理演算部において、
撮影画像の画素走査により、被検眼の角膜頂点反射光の像と明るいクレッセントの像との位置関係を検出し、
上記画像判定部において、該検出結果に基づいて瞳孔内における明るいクレッセントの出現方向を判定するように構成されてなるフォトレフラクターが好ましい。
【0016】
上記撮影光学系に、上記対物レンズの光軸に沿って被検眼に検出光を照射するためのプルキンエ検出用光源を備えるのが好ましい。
【0017】
上記複数個の照明光源が上記対物レンズの一端部から外方に配列されており、さらに、これらの照明光源と対物レンズを中心とした点対称の位置に同一個数の対応照明光源が設置されており、
上記画像処理演算部において、点対称の対の照明光源を順次点灯したときに、明るいクレッセントの出現する位置の変化に基づいて、瞳孔内における明るいクレッセントの出現方向を判定するように構成されてなる請求項1記載のフォトレフラクター。
【0018】
照明光源を設置するための取付部材を備えており、上記複数個の照明光源がこの取付部材に設置されており、上記取付部材が撮影光学系に近接して着脱自在に取り付けられるように構成されてなるフォトレフラクターが好ましい。容易に異なる配置の照明光源に取り替えることができるからである。
【0019】
【発明の実施の形態】
添付図面を参照しつつ本発明のフォトレフラクターの実施形態を説明する。
【0020】
図1は本発明にかかるフォトレフラクターの一実施形態を概略的に示すブロック図である。図2(a)はハンディータイプのフォトレフラクターの使用状態を示す図であり、図2(b)は設置型のフォトレフラクターの使用状態を示す図である。図3(a)は図1のフォトレフラクターにおける光学ヘッドを示す正面図であり、図3(b)は同背面図である。図4(a)は図3の光学ヘッドの平面図であり、図4(b)は同側面図である。
【0021】
図1に示すように、本フォトレフラクター1は被検眼Eを撮影する光学ヘッド2と、この光学ヘッド2によって撮影された画像を解析する解析装置3とを有している。この光学ヘッド2は図2(a)に示すような手で保持するハンディータイプのものでもよく、また、図2(b)に示すような架台4に設置したものでもよい。いずれのタイプであっても、検査者が光学ヘッド2に備わった後述のモニター画面9によって被検眼Eを観察しつつ撮影を行う。そして検査者は、光学ヘッド2に接続された解析装置(たとえばパーソナルコンピュータ)3を操作することにより、光学ヘッド2によって撮影された画像の処理および演算、ならびに、処理演算結果に基づいた被検眼Eの視度のクラス分けがなされる。
【0022】
図3および図4に示す上記光学ヘッド2は前述したうちのハンディータイプのものであり、手によって保持する保持ハンドル5を備えている。そして、被検眼を撮影するカメラ6と、被検眼Eを照明するための複数個の照明光源7と、カメラ6および照明光源7と被検眼との距離(測定距離)を測定するための距離計8と、撮影している被検眼Eの前眼部を含む顔等を表示するモニター画面9と、被検眼の固視手段10を備えている。照明光源7は近赤外光を発光する赤色LEDが用いられている。また、図示しないが、上記保持ハンドル5に光学ヘッド2の作動開始ボタン、撮影開始ボタンなどを設置してもよい。
【0023】
カメラ6は対物レンズ11を有する光学系12を備えている。距離計8は超音波距離計であり、発信部8aと受信部8bとを有している。もちろん、他の公知の距離計を用いてもよい。複数の照明光源7は対物レンズ11の中心軸(撮影光学系の光軸12a)から対物レンズ11の一の直径方向に所定距離おいた位置に整列されている。図3(a)に示すように、本実施形態では四個の照明光源7が設置されている。そのうち一個の光源7aは対物レンズ11の端縁から1mmの距離、他の一個の光源7bは対物レンズ11の端縁から4mmの距離、残りのうちの他の一個の光源7cは対物レンズ11の端縁から12mmの距離、残りの一個の光源7dは対物レンズ11の端縁から16mmの距離の位置に設置されている。この距離の意義については後述するが、被検眼Eの視度のクラス分けのための基準値を変更するとき、これに応じて変更することがある。
【0024】
したがって、上記距離に限定されるものではない。また、照明光源7の個数も、被検眼Eの視度をより多くのクラスに分ける場合にはこれを増やし、より少ないクラスに分ける場合には減らせばよい。このために、複数個の照明光源7を設置するための取り付け板18を備えるのがよい。複数個の照明光源7を設置した取り付け板18を照明光源ユニットと呼ぶ。取り付け板18はカメラ6の対物レンズ11が露出する開口を有し、対物レンズ11の周囲に着脱自在に取り付けられるものである。そうすることにより、後述するようにユーザーの仕様に応じて、上記とは異なる距離に、また、異なる個数の照明光源7を設置した取り付け板に取り替えることができる。
【0025】
モニター画面9は液晶ディスプレーパネルを用いており、本実施形態では光学ヘッド2の背面、すなわち、カメラの対物レンズ11や照明光源7が設置されている面の反対側の面に設置されている。これは検査者の便宜のためである。もちろん、必要に応じて他の部位に設置してもよい。このモニター画面9には連続撮影されている被検体(被検眼Eを含む被検者の顔など)を連続的に表示する。また、距離計8によって計測された被検眼Eと対物レンズとの距離(測定距離)、および、この計測された距離があらかじめ設定された範囲内にあるときにその旨が表示される。さらに、検査後の乱視度数、乱視軸、眼位異常などが表示される。
【0026】
ハンディータイプの光学ヘッドの場合、検査者はこのモニター画面9を観察しつつ手に持った光学ヘッド2と被検眼EとのX方向およびY方向の位置合わせを行う。さらに、光学ヘッド2を被検眼Eに接近、離間することによってZ方向の位置合わせを行う。Z方向は、光学ヘッド2と被検眼Eとを結ぶ直線の方向であり、上記XY両方向に垂直な方向である。Z方向の位置合わせは前述した距離計8からの信号によってなされる。
【0027】
設置型(図2(b))の光学ヘッドの位置合わせは以下のように行う。まず、光学ヘッドから所定距離だけ離れた位置に被検者モデルを設置し、距離計8の信号によって光学ヘッドとモデルとの間の適正距離を設定しておく。実際の検査時には、被検者を光学ヘッドから上記設定距離の位置に座らせる。そして、距離計による表示を確認しつつ所定範囲ををはずれたときのみ、光学ヘッドまたは被検者を移動させて位置調整を行う。上記適正距離は、たとえば1mと設定したときには±10cm程度のずれは検査上問題はない。
【0028】
固視手段10は被検眼Eの視軸をカメラの対物レンズ11の方に向けるためのものであるが、厳密に視軸を撮影光軸12aに一致させる必要はない。被検者の顔をほぼカメラ6に向けうるものであればよい。そのために、固視手段10としては、可視光LEDや電子発音器など、被検者がカメラ6を注視することを促しうるものを採用することができる。
【0029】
解析装置3は、光学ヘッド2によって撮影された画像の画像処理および種々の演算を行う処理・演算部14と、あらかじめ定められたクラス分け基準と対比して被検眼Eの視度のクラスを判定する判定部15と、処理演算条件、処理演算結果、判定結果、クラス分け設定基準、画像処理・演算プログラムなどを記録する記録部16と、少なくとも判定結果を表示する表示部17等を入力、操作するための入力部13とを備えている。もちろん、被検眼Eの像、処理演算結果、被検者の照合事項、クレッセントの測定条件、判定基準などを表示してもよい。また、プリンタなどの出力部(図示せず)によって検査結果を出力することも可能である。
【0030】
つぎに、本フォトレフラクター1による視度のクラス分けの手順を説明する。このクラス分けのためには、クレッセントが出現しているか否か、または、クレッセントが所定値より大きいか否かを判断する必要がある。すなわち、判断基準としてクレッセントの寸法割合ゼロを採用する方法と、寸法割合の所定値を採用する方法とがある。さらに、そのクレッセントが瞳孔Q内のいずれの側(方向)に出現しているかを判断する必要がある。視度が異なる被検眼では一の照明光源に対して出現する側が相互に反対となるからである。
【0031】
まず、前述したように測定距離があらかじめ設定された範囲内にあるときに光学ヘッド2によって被検眼が撮影される。この撮影は各照明光源7からの照明によってそれぞれ行われる。照明光源7の個数に応じた種類の撮影画像の情報が解析装置3に送られる。解析装置3では、画像の画素を走査してクレッセントの有無と方向とを検出する。図5にはこの走査による光の検出状況が示されている。図5は、クラス分けの判断基準としてクレッセントの寸法割合ゼロを採用する場合を示している(図7及び図8に関連)。この場合において、角膜頂点反射光(以下、プルキンエ像と呼ぶ)Pを利用し得る場合と利用し得ない場合とに方法を分けている。
【0032】
図5(a)はプルキンエ像Pを利用し得る場合であり、図5(b)は利用し得ない場合である。図中に符号A1〜A3、B1〜B3で示すのはそれぞれ走査線である。
【0033】
図5(a)において、照明光源7を点灯しているにも拘わらず走査によってプルキンエ像Pのみが検出されたとき(図5(a)中の符号A1)はクレッセントは出現していないと判断される。プルキンエ像Pと他の光が検出されたときにはクレッセントKが出現していると判断される。クレッセントKが瞳孔Q内のいずれの側に出現しているかはプルキンエ像Pに対する相対的な位置関係から自ずと判断可能となる。
【0034】
この場合において、クレッセントKがプルキンエ像Pに対して照明光源7と同一側に出現したとき(図5(a)中の符号A2)は、その被検眼の視度はマイナス側であり、照明光源7と反対側に出現したとき(図5(a)中の符号A3)はプラス側である。
【0035】
プルキンエ像PとクレッセントKとの識別は前述した照明光源7とは異なる光源(プルキンエ検出用光源19であり、図1参照)を併用することによって容易となる。たとえば、照明光源7に比べて光量がはるかに少ない光源をプルキンエ像検出用に用いる。光量が少ないプルキンエ検出用光源19ではクレッセントは検出し得ないからである。このプルキンエ検出用光源19からの検出光は対物レンズ11を通して被検眼の前眼部にその正面から照射する。加えて、照明光源7を点滅させればさらに明確にプルキンエ像PとクレッセントKとを識別することができる。
【0036】
プルキンエ像が発生しない条件下では、図6に示すように照明光源7が配置された取り付け板28を用いる。この取り付け板28は、図3(a)に示す照明光源7が対物レンズ11を中心として点対称に(反対側に)も設置されたものである。すなわち、対物レンズ11の右端縁から右方へ1mm、4mm、12mm、16mm離間したそれぞれの点に照明光源7a、7b、7c、7dが設置され、対物レンズ11の左端縁から左方へ1mm、4mm、12mm、16mm離間したそれぞれの点に照明光源7e、7f、7g、7hが設置されている。図5(b)ではその最下段に対物レンズ11の両側に照明光源7a、7eを配置してこれを示している。
【0037】
プルキンエ像が生じない条件下(図5(b))において、いずれかの照明光源7を点灯したときに走査によって光を検出しなかったとき(図5(b)中の符号B1)は、クレッセントは出現していないと判断できる。一方、光を検出したときはクレッセントK1が出現していると判断できる。このクレッセントKが瞳孔Q内のいずれ側にあるのかを判断するために、現在点灯している照明光源を消灯し、これと対物レンズを挟んだ点対象位置の照明光源を点灯する。たとえば7aを消して7eを点灯する。そうすれば当初のクレッセントK1が消えて、これとは瞳孔Q内反対側に新たなクレッセントK2が生じる。こうすることによりクレッセントが瞳孔Q内のいずれ側に出現しているかが判断できる。この場合も、照明光源の変更に伴うクレッセントKの位置変化により、被検眼の視度がプラス側かマイナス側かが判る。つまり、クレッセントKが照明光源7の変化方向と同一方向に変位したとき(図5(b)中の符号B2)は、その被検眼の視度はマイナス側であり、照明光源7の変化方向と反対方向に変位したとき(図5(b)中の符号B3)はプラス側である。
【0038】
一方、記録部16には、図7に示す視度Aと上記クレッセントの寸法割合Rとの関係についての電子情報が記録されている。すなわち、従来技術の欄において説明した下記理論式(1)により、計算によって得られた視度Aとクレッセントの寸法割合Rとの関係である。横軸が視度Aを表し、縦軸が上記クレッセントの割合Rを表す。
【0039】
R=1−{eL/2r(A+L)} (1)
eは上記対物レンズ11の端部11aから照明光源7までの距離である。Lは被検眼と対物レンズ11との離間距離(測定距離)Sの逆数である(L=1/S)。本実施形態では、図3(a)に示すように照明光源が四個7a、7b、7c、7dあるので、前述したようにこの距離eも1mm、4mm、12mm、16mmと四種類存在する。上記した測定距離Sも記録部16に設定されており、したがって、その逆数Lも設定されている。さらに、前述したように基準瞳孔直径2rもあらかじめ設定されている。
【0040】
なお、解析装置3内に測定距離Sは設定されているので、本光学ヘッド2で被検眼を撮影するときには実際の測定距離を設定測定距離Sとほぼ一致させる必要がある。そのために、前述したように、実際の測定距離が設定測定距離Sを中心とする所定範囲に入ったことを距離計8により検出して撮影を行う。したがって、この距離計8によって上記検出がなされたときのみ画像を解析装置3に送信するようにしてもよい。また、基準瞳孔直径2rもあらかじめ設定されているので、撮影時点での被検眼の実際の瞳孔径もこの設定値2rを中心とする所定範囲に入っている必要がある。そのために、撮影時には撮影環境の照明を所定値に設定して変化しないようにしておく。
【0041】
以上の条件から上式(1)により、各照明光源による照明に対して視度Aとクレッセントの寸法割合Rとの関係を示す曲線が得られる。これを示したのが図7のグラフである。曲線C1および曲線C2が一の光源7a(e=1mm)についての算出値であり、曲線C3および曲線C4が他の光源7b(e=4mm)についての算出値であり、曲線C5および曲線C6が残余のうちの一の光源7c(e=12mm)についての算出値であり、曲線C7および曲線C8が残余の光源7d(e=16mm)についての算出値である。このように、各光源7a、7b、7c、7dについて、図中の漸近線Gを挟んで線対称の二つの曲線を示している。これは、一の光源に対して異なる視度の被検眼では瞳孔Qの反対方向にクレッセントが現れることを意味している。図中の各曲線上にプロットされているのは算出点である。
【0042】
また、記録部16には視度のクラス分けの基準となる視度が設定されている。この基準視度はユーザーからの仕様に応じて設定される性格のものである。たとえば、本実施形態では図7に示すように基準視度(判定視度であり、図7中にカッコで囲んだ視度)を−2、0、+2、+3と設定している。判定部15では、図8で示すように視度Aが、A≦−2または+3≦Aである被検者はそれぞれ要治療、また、−2<A<−0.75または+2≦A<+3の場合はそれぞれ要経過観察、さらに、−0.75≦A<+2である被検眼は正常であるとの判定を行う。
【0043】
判定部15における具体的な判定手順を説明する。判定部15では上記判定のための閾値(判別ポイント)Jとしてクレッセントの寸法割合R=0を設定している。すなわち、一つの光源による照明に対してクレッセントが出現するか否かを判別することにより上記クラス分けを行う。いわばオンオフの判定である。
【0044】
図7を参照しつつさらに詳述する。処理演算部14による演算結果は、いくつかの曲線C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8の上に乗るか、または、いずれの照明光源によっても上記曲線上に乗らず(R≦0)、図中のM点とN点との間(測定不能域)に相当するかである。光源7a(曲線C1)について0≦Rであると−0.75≦Aと判定する。同光源7aについて前記と反対方向にクレッセントが現れ(曲線C2)、0≦RであるとA≦−1.25と判定する。他の光源7b(曲線C3)について0≦Rであると0≦Aと判定する。同光源7bについて前記と反対方向にクレッセントが現れ(曲線C4)、0≦RであるとA≦−2と判定する。残余のうちの一の光源7c(曲線C5)について0≦Rであると+2≦Aと判定する。同光源7cについて前記と反対方向にクレッセントが現れ(曲線C6)、0≦RであるとA≦−4と判定する。残余の光源7d(曲線C7)について0≦Rであると+3≦Aと判定する。同光源7dについて前記と反対方向にクレッセントが現れ(曲線C8)、0≦RであるとA≦−5と判定する。これらの判定またはその組み合わせにより、前述したクラス分け(図8)が行われる。これらの判定結果およびクラス分けはクライアント情報と対応させて記録部16に記録され、表示部17に表示される。
【0045】
以上の視度クラス分けはユーザーの仕様に応じるが、上記式(1)によって算出された曲線Cが上記仕様の判定視度(図7中にカッコで囲んだ視度)を通り、且つ、当該曲線上の判定視度に対応するクレッセントの寸法割合の判別ポイントJが明確に設定できる(前述のごとく、たとえばR=0)ように、上記e、2rの各値を設定する。光学ヘッド2上では、各光源7の設置位置を決め、距離計8の検出範囲を設定し、撮影環境の照明度を設定する。
【0046】
したがって、ユーザーの異なる仕様によって変更される場合は記録部におけるこれらe、2rの各値を変更し、これらの変更と同時に適正な判別ポイントJを設定し直す(たとえば後述するR=0.25)。それに応じて上記光学ヘッド2上の各種設定値を変更する。具体的には、演算プログラムの記憶媒体を取り替え、照明光源の取り付け板18を取り替える。なお、距離計8の検出範囲、すなわち測定距離Sの設定はできるだけ変更せず、その他のパラメータ(上記e、r、J)を変更することによって対応する。これは、装置1の使い勝手、他の検査との互換性を考慮し、測定距離Sを固定したいからである。しかし、測定距離Sを排除するものではなく、また、変更することも容易である。
【0047】
このように、クラス分けする視度値が与えられると、それに応じて明確に判別しうるように照明光源の位置、判別ポイントJとするR値等を変えるのであり、照明光源の位置eおよび判別ポイントJは任意に設定することができる。したがって、仕様にあるクラス分け視度値を明確に判別しうるような判別ポイントJを決めればよい。
【0048】
つぎに、前述したごとく、R値の判別ポイントJを正の数値、たとえば0.25とした場合について説明する。この場合は単純にクレッセントが出現したか否かの判別だけでクラス分けをすることができない。この場合は、たとえば図9に示す取り付け板38を用いる。この取り付け板38には三個の照明光源27が設置されている。そのうち一個の光源27aは対物レンズ11の右端縁から1mmの距離、他の一個の光源27bは対物レンズ11の左端縁から7mmの距離、残りの一個の光源27cは対物レンズ11の右端縁から9mmの距離の位置に設置されている。いかに判別ポイントJを正の数値としても、この距離を変えることは可能である。また、一個の照明光源27bのみ他と反対側(左側)に設置しているのは、単に選択した照明光源間の距離が小さすぎて同一側に三個の照明光源を並べられないからである。
【0049】
この照明光源配置を設定したのは、視度クラスの判定視度(図10中にカッコで囲んだ視度)をそれぞれA=−2、−1、+2、+3とするためである。この目的のために基準瞳孔径rも設定し直し、視度クラス分けのための視度Aとクレッセントの寸法割合Rとの関係についての電子情報(図7に対応するもの)や演算プログラムを取り替える。この、上記理論式(1)により計算された視度Aとクレッセントの寸法割合Rとの関係を図10に示す。図7と同様に横軸が視度Aを表し、縦軸が上記クレッセントの割合Rを表す。
【0050】
図10において、曲線C11および曲線C12が一の光源27a(e=1mm)についての算出値であり、曲線C13および曲線C14が他の光源27b(e=7mm)についての算出値であり、曲線C15および曲線C16が残余の光源27c(e=9mm)についての算出値である。各光源に対して、異なる視度の被検眼では瞳孔Qの反対方向にクレッセントが現れる。図10における曲線でいえば、漸近線Gを挟んでC11に対するC12、C13に対するC14、および、C15に対するC16である。この点は図7におけると同じである。
【0051】
また、記録部16には、前述のとおり視度のクラス分けの基準視度として、ユーザーの仕様に応じて−2、−1、+2、+3なる値が設定されている。そして、判定部15では、図11で示すように視度Aが、A≦−2または+3≦Aである被検者はそれぞれ要治療、また、−2<A≦−1または2≦A<3の場合はそれぞれ要経過観察、さらに、−1<A<2である被検眼は正常であるとの判定を行う。
【0052】
判定部15における具体的な判定手順を説明する。図10に示すように、判定部15では上記判定のための閾値として、判別ポイントJ(R=0.25)が設定されている。そして、一つの光源による照明に対してRの算出値が0.25以下(未満)か0.25を超える(以上)かを判定することにより上記クラス分けを行う。いわばオンオフの判定である。処理演算部14による演算結果は、いくつかの曲線C11、C12、C13、C14、C15、C16の上に乗るか、または、いずれの照明光源によっても0.25≦Rとはならず、図中のM点とN点との間(測定不能域)に相当するかである。光源27a(曲線C11)について0.25≦RであるとA≦−2と判定する。同光源27aについて前記と反対方向にクレッセントが現れ(曲線C12)、0.25≦Rであると−1≦Aと判定する。他の光源27b(曲線C13)について0.25≦Rであると+2≦Aと判定する。残余の光源27c(曲線C14)について0.25≦Rであると+3≦Aと判定する。これらの判定またはその組み合わせにより、前述したクラス分けが行われる。
【0053】
解析装置3では、画像の画素を走査してクレッセントの寸法割合と方向とを検出する。図12にはこの走査による光の検出状況が示されている。この場合において、クレッセントの方向を判別するために前述のプルキンエ像Pを利用し得る場合とし得ない場合とに方法を分けている。図12(a)はプルキンエ像Pを利用し得る場合であり、図12(b)は利用し得ない場合である。
【0054】
図12(a)において、照明光源27を点灯しているにも拘わらず走査によってプルキンエ像Pのみが検出されたとき(図12(a)中の符号A1)はクレッセントは出現していないと判断される。プルキンエ像Pと他の光が検出されたときにはクレッセントKが出現していると判断される。クレッセントKが瞳孔内のいずれの側に出現しているかは、前述のとおり、プルキンエ像Pに対する位置から自ずと判断可能となる。この場合において、プルキンエ像Pに対してクレッセントが照明光源27と同一側に出現したとき(図12(a)中の符号A2)は、その被検眼の視度はマイナス側であり、照明光源27と反対側に出現したとき(図12(a)中の符号A3)はプラス側である。プルキンエ像PとクレッセントKとの識別は前述したように、照明光源27とは異なるプルキンエ検出用光源を併用することによって容易となる。
【0055】
つぎに、クレッセントの寸法割合が閾値J(R=0.25)以上か未満かは以下のように判定される。走査により、クレッセントを検出している走査線上の検出クレッセント範囲を通過するのに要する走査時間T2を、R=0.25に相当する走査時間(基準時間または閾時間)T0と対比する。T2<T0であればクレッセントは無いと判断し、T2≧T0であればクレッセントが出現していると判断する(図12(a)中の符号A2、A3)。
【0056】
なお、この照明光源配置では対物レンズに対して点対称に同一光源列をさらに配設することができない。したがって、プルキンエ像を利用しないでクレッセントの方向判別を行うことができない。しかし、点対称に同一光源列を配設することができる光源配置のものにあっては、たとえ判別ポイントJを正の数値としても図5(b)を参照しつつ前述したようなプルキンエ像を利用し得ない場合のクレッセントの方向判別を行うことができる。すなわち、図12(b)に示すように、対物レンズ11の両側同距離の照明光源を交互に点灯することにより、それぞれの照明についてクレッセントを検出する。そして、クレッセントの位置は図中の走査時間T1と走査線の位置によってクレッセントのXY座標の位置が判り、走査線のクレッセント通過時間T2と基準時間T0との比較でクレッセントの有無を判定する。
【0057】
図13には他の光学ヘッド42が示されている。この光学ヘッド42は前述の光学ヘッド2とはその照明光源の取り付け板48が異なっている。この取り付け板48には十二個の照明光源が設置されている。このうち、左右方向に配列された八個の光源(一方の光源群という)47a、47b、47c、47d、47e、47f、47g、47hは前述の図6の光学ヘッド2のものと同一である。これに加えてさらに八個の照明光源(他方の光源群という)47j、47k、47m、47n、47p、47q、47r、47sが、上記一方の光源群の配置直線に直角な方向(上下方向)の直線上に配置されている。図示のごとく、他方の光源群の対物レンズ11端縁からの離間距離は上記一方の光源群のそれと同一であり、それぞれ1mm、4mm、12mm、16mmである。つまり、左右配列の照明光源と上下配列の照明光源とは、対物レンズ11を中心として相互に90゜回転させた位置関係にある。
【0058】
このように、対物レンズ11端縁からの離間距離が同一で、互いに直交する二つの光源群を備えることにより、公知の手法によって被検眼の乱視軸の測定が可能となる。上記した離間距離の値そのものに限定されることはない。要するに、互いに直交する二つの光源群の対応する光源が、対物レンズ11端縁からの同一の離間距離の位置に設置されておればよい。
【0059】
【発明の効果】
本発明のフォトレフラクターによれば、瞳孔の像の検出に高い精度が要求されることなく、その画像処理演算も容易であり、被検眼の視度のスクリーニングに好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるフォトレフラクターの一実施形態を概略的に示すブロック図である。
【図2】図2(a)はハンディータイプのフォトレフラクターの使用状態を示す図であり、図2(b)は設置型のフォトレフラクターの使用状態を示す図である。
【図3】図3(a)は図1のフォトレフラクターにおける光学ヘッドを示す正面図であり、図3(b)は同背面図である。
【図4】図4(a)は図3の光学ヘッドの平面図であり、図4(b)は同側面図である。
【図5】図5(a)は図3(a)の照明光源配位置によるクレッセントの検出を説明する図であり、図5(b)は図6の照明光源配位置によるクレッセントの検出を説明する図である。
【図6】図1のフォトレフラクターにおける照明光源用取り付け板の他の例を示す正面図である。
【図7】図1のフォトレフラクターにおける解析装置による処理を説明するグラフである。
【図8】図1のフォトレフラクターによる視度のクラス分け基準の一例を示す図である。
【図9】図1のフォトレフラクターにおける照明光源用取り付け板のさらに他の例を示す正面図である。
【図10】図9の照明光源配位置によって得た画像に基づいて、解析装置が行う処理を説明するグラフである。
【図11】図9の照明光源配位置によって得た画像に基づく、視度のクラス分け基準の一例を示す図である。
【図12】図12(a)は図9の照明光源配位置によるクレッセントの検出を説明する図であり、図12(b)はプルキンエ像を利用し得ないときのクレッセントの検出を説明する図である。
【図13】本発明のフォトレフラクターにおける光学ヘッドの他の例を示す正面図である。
【図14】フォトレフラクション法の原理を示す図である。
【図15】フォトレフラクション法による被検眼の視度を計測する方法を説明するグラフである。
【符号の説明】
1 フォトレフラクター
2 光学ヘッド
3 解析装置
4 架台
5 保持ハンドル
6 カメラ
7、7a〜7h 照明光源
8 距離計
9 モニター画面
10 固視手段
11 対物レンズ
12 光学系
13 入力部
14 処理演算部
15 判定部
16 記録部
17 表示部
18 取り付け板
22 光学ヘッド
27a〜27f 照明光源
28 取り付け板
38 取り付け板
42 光学ヘッド
47a〜47h、47j、47k 照明光源
47m、47n、47p、47q 照明光源
48 取り付け板
A 視度(屈折度)
A1〜A3、B1〜B3 走査線
B クレッセントの弦
C1〜C8 グラフ中の曲線
C11〜C16 グラフ中の曲線
D クレッセントの寸法
E 被検眼
e 対物レンズの端縁から照明光源までの距離
G 漸近線
J 判別ポイント
K、K1、K2 (明るい)クレッセント
P プルキンエ像
Q 瞳孔
R クレッセントの寸法割合
r 瞳孔の半径
S 測定距離
T0 走査線がクレッセント対応光を通過するのに要した時間
T1 一走査線のクレッセントを検出するまでの所要時間。
T2 検出クレッセントを通過するのに要する走査時間

Claims (8)

  1. 被検眼を照明するための、選択点灯可能な複数個の照明光源と、
    対物レンズを有し、被検眼の眼底によって反射された上記照明光源からの照明光を撮影する撮影光学系と、
    撮影光学系と被検眼との離間距離を検出する位置検出手段と、
    撮影光学系による撮影画像を解析する画像処理演算部と、
    画像判定部とを備えており、
    上記複数個の照明光源が上記対物レンズの端部からその直径方向に互いに異なる離間距離の位置に設置されており、
    上記画像処理演算部が、撮影画像に基づいて明るいクレセントの発生および瞳孔内における発生クレッセントの方向を検出し、
    上記画像判定部が、上記検出の結果と予め設定された明るいクレセントの方向および有無の基準との対比により被検眼の視度クラス判別をするように構成されてなるフォトレフラクター。
  2. 上記画像処理演算部において、
    eを照明光源の上記対物レンズの端部からその直径方向に離間した距離とし、Lを対応する眼と対物レンズとの離間距離の逆数とし、rを瞳孔の半径とし、Aを対応する眼の視度とし、および、Rを当該眼の明るいクレッセントの瞳孔直径に対する寸法割合としたときの下式によって算出された、各照明光源の照明により生じる明るいクレッセントの瞳孔径に対する寸法割合と視度との関係が設定されており、
    R=1−{eL/2r(A+L)}
    さらに、明るいクレッセントの発生を判断する基準値としての上記Rの最低値、および、該基準値に対応する基準視度が設定されており、
    上記画像判定部において、撮影画像の画素走査によって上記基準値との対比をすることにより、明るいクレセントの有無を判定するように構成されてなる請求項1記載のフォトレフラクター。
  3. 上記画像判定部において、明るいクレセントの有無の判定結果に基づき、被検眼の視度クラスが上記基準視度よりプラス側かマイナス側かを判定するように構成されてなる請求項2記載のフォトレフラクター。
  4. 上記基準値としてのRの値がゼロであり、撮影画像の画素走査により、光の検知の有無によって明るいクレセントの有無の判定を行う請求項2または3記載のフォトレフラクター。
  5. 上記画像処理演算部において、
    撮影画像の画素走査により、被検眼の角膜頂点反射光の像と明るいクレッセントの像との位置関係を検出し、
    上記画像判定部において、該検出結果に基づいて瞳孔内における明るいクレッセントの出現方向を判定するように構成されてなる請求項1記載のフォトレフラクター。
  6. 上記撮影光学系が、上記対物レンズの光軸に沿って被検眼に検出光を照射するための、プルキンエ検出用光源を有してなる請求項5記載のフォトレフラクター。
  7. 上記複数個の照明光源が上記対物レンズの一端部から外方に配列されており、さらに、これらの照明光源と対物レンズを中心とした点対称の位置に同一個数の対応照明光源が設置されており、
    上記画像処理演算部において、点対称の対の照明光源を順次点灯したときに、明るいクレッセントの出現する位置の変化に基づいて、瞳孔内における明るいクレッセントの出現方向を判定するように構成されてなる請求項1記載のフォトレフラクター。
  8. 照明光源を設置するための取付部材を備えており、上記複数個の照明光源が該取付部材に設置されており、上記取付部材が撮影光学系に近接して着脱自在に取り付けられるように構成されてなる請求項1記載のフォトレフラクター。
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