<概要>
以下、典型的な実施形態の1つについて、図面を参照して説明する。図1~図11は本実施形態に係る検眼装置について説明するための図である。なお、以下の<>にて分類された項目は、独立又は関連して利用されうる。
なお、以下の説明においては、検眼装置の奥行き方向(被検者の測定の際の被検者の前後方向)をZ方向、奥行き方向に垂直(被検者の測定の際の被検者の左右方向)な平面上の水平方向をX方向、鉛直方向(被検者の測定の際の被検者の上下方向)をY方向として説明する。
例えば、本実施形態の検眼装置(例えば、検眼装置1)は、フォトレフラクション方式にて被検眼の眼屈折力を他覚的に測定する。例えば、眼屈折力としては、球面情報(例えば、球面度数(S))、乱視情報(例えば、乱視度数(C)と乱視軸角度(A)との少なくともいずれか等)等の少なくともいずれかであってもよい。例えば、フォトレフラクション方式の検眼装置とは、被検眼の眼底からの反射光の瞳孔における割合から被検眼の眼屈折力を他覚的に測定するものである(詳細は後述する)。
例えば、検眼装置は、投光光学系(例えば、投光光学系10)と、受光光学系(例えば、受光光学系20)と、を有する。
例えば、投光光学系は、光軸中心(例えば、光軸中心O1)を基準として経線方向(半径方向)に配置された複数の測定光源(例えば、測定光源13)を有し、複数の測定光源から出射された測定光を被検眼の眼底に照射する。例えば、受光光学系は、被検眼の眼底によって反射された測定光の反射光を検出器(例えば、検出器21)で受光する。一例として、例えば、測定光源が経線方向に順に配置される場合に、測定光源は、光軸中心を基準として経線方向に延びる仮想直線上に順に配置されるようにしてもよい。
例えば、測定光源が配置される経線方向は、任意の数の経線方向(例えば、1経線方向、2経線方向、3経線方向、4経線方向等)とすることができる。一例として、例えば、複数の測定光源は、光軸中心を基準として少なくとも3経線方向に関して互いに分離して、それぞれの測定光源が配置されるようにしてもよい。このように、少なくとも3経線方向にそれぞれ測定光源を配置することによって、球面度数、乱視度数、乱視軸角度を含む眼屈折力を測定することができる。なお、例えば、1経線方向における測定光源を配置することによって、眼屈折力として球面度数を測定することができる。
例えば、1つの経線方向において、光軸中心を基準として少なくとも1つ以上の測定光源が対称に配置されていてもよい。例えば、少なくとも1つ以上の測定光源とは、1つの測定光源が配置されていてもよいし、少なくとも2つ以上の測定光源が配置(組で測定光源が配置)されていてもよい。もちろん、1経線方向において、光軸中心を基準として、対称に測定光源(少なくとも1つ以上の測定光源)を配置しない構成であってもよい。すなわち、1つの経線方向において、光軸中心に対して片側のみに測定光源が配置される構成であってもよい。
なお、複数の測定光源の配置位置は、上記配置位置に限定されない。任意の位置に配置することができる。
例えば、複数の測定光源は、それぞれ独立して制御することができるようにしてもよい。例えば、各測定光源の点灯、光量の調整、等をそれぞれ独立して制御することができるようにしてもよい。
例えば、投光光学系は、対物光学系を備えるようにしてもよい。この場合、例えば、対物光学系は、複数の測定光源から出射された測定光をそれぞれ被検眼の眼底に照射する。なお、例えば、対物光学系は、測定光を被検眼に向けて投影する少なくとも1つ以上の光学部材等を有してもよい。なお、例えば、投光光学系は、少なくとも測定光源を有する構成であればよい。
例えば、受光光学系は、対物光学系(例えば、対物レンズ26)を備えるようにしてもよい。この場合、例えば、対物光学系は、被検眼の眼底によって反射された測定光の反射光を検出器へ導く。なお、例えば、対物光学系は、被検眼の眼底によって反射された測定光の反射光を検出器へ導くための少なくとも1つ以上の光学部材等を有してもよい。なお、例えば、受光光学系は、少なくとも検出器を有する構成であればよい。
なお、例えば、投光光学系と、受光光学系と、の少なくとも一部の光学部材が兼用される構成としてもよい。もちろん、それぞれ、別の光学部材によって構成されてもよい。
例えば、投光光学系の配置位置としては、任意の位置に配置することができる。また、例えば、受光光学系の配置位置としては、任意の位置に配置することができる。
なお、例えば、投光光学系と受光光学系の少なくとも一方が左右一対の光学系を有するようにしてもよい。一例として、例えば、検眼装置は、左右一対に設けられた右眼用投光光学系と左眼用投光光学系と、1つの受光光学系と、を備える構成であってもよい。この場合、例えば、左右一対に設けられた右眼用投光光学系と左眼用投光光学系からそれぞれの測定光が同時に受光光学系に受光される構成であってもよい。また、この場合、例えば、左右一対に設けられた右眼用投光光学系と左眼用投光光学系からそれぞれの測定光の受光タイミングが切り換えられて受光光学系に受光される構成であってもよい。なお、本実施例において、同時は略同時を含む。
また、一例として、例えば、検眼装置は、左右一対に設けられた右眼用投光光学系と左眼用投光光学系と、左右一対に設けられた右眼用受光光学系と左眼用受光光学系と、を備える構成であってもよい。この場合、例えば、左右一対に設けられた右眼用投光光学系と左眼用投光光学系からそれぞれの測定光が同時にそれぞれの右眼用受光光学系と左眼用受光光学系に受光される構成であってもよい。また、この場合、例えば、左右一対に設けられた右眼用投光光学系と左眼用投光光学系からそれぞれの測定光が右眼用受光光学系と左眼用受光光学系に異なるタイミングで受光される構成であってもよい。なお、本実施例において、同時は略同時を含む。
なお、例えば、本実施形態において、投光光学系は、左右一対に設けられた右眼用投光光学系と左眼用投光光学系を有する場合、左右一対に設けられた測定光源を用いるようにしてもよい。例えば、右眼用投光光学系と左眼用投光光学系は、右眼用投光光学系を構成する部材と左眼用投光光学系を構成する部材とが、同一の部材によって構成されていてもよい。また、例えば、右眼用投光光学系と左眼用投光光学系は、右眼用投光光学系を構成する部材と左眼用投光光学系を構成する部材とで少なくとも一部の部材が異なる部材によって構成されていてもよい。例えば、右眼用投光光学系と左眼用投光光学系は、右眼用投光光学系を構成する部材と左眼用投光光学系を構成する部材とで少なくとも一部の部材が兼用されている構成であってもよい。また、例えば、右眼用投光光学系と左眼用投光光学系は、右眼用投光光学系を構成する部材と左眼用投光光学系を構成する部材とが、別途それぞれ設けられている構成であってもよい。
例えば、本実施形態において、受光光学系は、左右一対に設けられた右眼用受光光学系と左眼用受光光学系を有する場合、左右一対に設けられた検出器を用いるようにしてもよい。例えば、右眼用受光光学系と左眼用受光光学系は、右眼用受光光学系を構成する部材と左眼用受光光学系を構成する部材とが、同一の部材によって構成されていてもよい。また、例えば、右眼用受光光学系と左眼用受光光学系は、右眼用受光光学系を構成する部材と左眼用受光光学系を構成する部材とで少なくとも一部の部材が異なる部材によって構成されていてもよい。例えば、右眼用受光光学系と左眼用受光光学系は、右眼用受光光学系を構成する部材と左眼用受光光学系を構成する部材とで少なくとも一部の部材が兼用されている構成であってもよい。また、例えば、右眼用受光光学系と左眼用受光光学系は、右眼用受光光学系を構成する部材と左眼用受光光学系を構成する部材とが、別途それぞれ設けられている構成であってもよい。
なお、例えば、左右の被検眼の測定は、同時のタイミングで実施するようにしてもよいし、異なるタイミングで実施するようにしてもよい。
例えば、本実施形態の検眼装置は、光源制御手段(例えば、制御部80)を備える。例えば、光源制御手段は、複数の測定光源の点灯を制御する。一例として、例えば、光源制御手段は、複数の測定光源を順次に点灯する。例えば、光源制御手段は、1つの光源制御手段によって、複数の測定光源の点灯を制御するようにしてもよい。また、例えば、光源制御手段は、複数の光源制御手段を有し、複数の光源制御手段によって、複数の測定光源の点灯を制御するようにしてもよい。
例えば、本実施形態の検眼装置は、制御手段(例えば、制御部80)を備える。例えば、制御手段は、反射光の検出結果に基づいて、眼屈折力を取得する。また、例えば、制御手段は、取得した眼屈折力を出力する。例えば、制御手段は、1つの制御手段であってもよい。また、例えば、制御手段は、複数の制御手段を有していてもよい。
例えば、眼屈折力を取得する構成として、制御手段は、順次点灯された複数の測定光源の反射光の検出結果に基づいて被検眼の第1眼屈折力(例えば、第1球面度数と、第1乱視度数と、第1乱視軸角度と、の少なくともいずれか)を取得する。また、例えば、制御手段は、取得した第1眼屈折力を被検眼の眼屈折力として出力するようにしてもよい。
また、例えば、眼屈折力を取得する構成として、制御手段は、複数の測定光源の内、所定の測定光源による測定光の反射光に基づいて、被検眼の第2眼屈折力(例えば、第2球面度数と、第2乱視度数と、第2乱視軸角度と、の少なくともいずれか)を取得し、第2眼屈折力を、被検眼の眼屈折力として出力する。このように、本実施形態におけるフォトレフラクション方式にて被検眼の眼屈折力を他覚的に測定する検眼装置は、光軸中心を基準として経線方向に配置された複数の測定光源を有し、複数の測定光源から出射された測定光を被検眼の眼底に照射する投光光学系と、被検眼の眼底によって反射された測定光の反射光を検出器で検出する受光光学系と、複数の測定光源を順次に点灯する光源制御手段と、順次点灯された前記複数の測定光源の反射光の検出結果に基づいて被検眼の第1眼屈折力を取得する制御手段と、を備える。また、例えば、制御手段は、複数の測定光源の内、所定の測定光源による測定光の反射光に基づいて、被検眼の第2眼屈折力を取得し、第2眼屈折力を、被検眼の眼屈折力として出力する。このような構成によって、時間をかけることなく、スムーズに測定を完了させることができる。
例えば、所定の測定光源とは、検眼装置に配置された複数の測定光源(光軸中心を基準として経線方向に配置された複数の測定光源)よりも少ない数の測定光源であればよい。すなわち、例えば、所定の測定光源とは、検眼装置に配置された複数の測定光源(検眼装置に配置された全測定光源)の中の一部の測定光源であればよい。
例えば、1つの経線方向に少なくとも1つ以上の測定光源が配置されている場合、所定の測定光源として、1つの経線方向の測定光源の中で、1つの測定光源が用いられてもよいし、複数の測定光源が用いられてもよい。
また、例えば、複数の経線方向に少なくとも1つ以上の測定光源がそれぞれ配置されている場合、所定の測定光源として、所定の経線方向における測定光源が用いられるようにしてもよい。この場合、例えば、所定の測定光源として、所定の経線方向に配置された測定光源において、所定の経線方向に配置された全ての測定光源が用いられるようにしてもよい。また、この場合、例えば、所定の測定光源として、所定の経線方向に配置された測定光源において、所定の経線方向に配置された測定光源の中の一部の測定光源のみが用いられるようにしてもよい。
例えば、本実施形態において、制御手段は、第2眼屈折力を、被検眼の眼屈折力として出力する。例えば、制御手段が第2眼屈折力を被検眼の眼屈折力として出力する構成として、制御手段が、第2眼屈折力を表示手段(例えば、ディスプレイ11)に表示する構成であってもよい。また、例えば、制御手段が第2眼屈折力を被検眼の眼屈折力として出力する構成として、制御手段は、第2眼屈折力を媒体(例えば、紙等)に印刷する構成であってもよい。また、例えば、制御手段が第2眼屈折力を被検眼の眼屈折力として出力する構成として、制御手段は、第2眼屈折力を他の装置(他の装置を制御する制御手段)に向けて送信する構成であってもよい。この場合、例えば、他の装置は、第2眼屈折力を受信し、受信した第2眼屈折力に基づいて各種制御が行われるようにしてもよい。すなわち、本実施形態において、制御手段が、眼屈折力(例えば、後述する第1眼屈折力、第3眼屈折力等)を出力する構成としては、表示手段に表示する構成、媒体に印刷する構成、他の装置へ眼屈折力を送信する構成、等の少なくともいずれかであってもよい。
例えば、第2眼屈折力を取得する場合、第2眼屈折力を取得するために必要となる所定の測定光源による測定を予め完了させておいてもよい。この場合、例えば、予め、複数の測定光源(検眼装置に配置された複数の測定光源)での測定を完了しておき、第2眼屈折力を取得する際に、予め測定された複数の測定光源による反射光の検出結果の中から、第2眼屈折力を取得するための所定の測定光源による反射光の検出結果を選択し、選択した検出結果に基づいて、第2眼屈折力を取得するようにしてもよい。つまり、例えば、制御手段は、第2眼屈折力を取得する際に、予め測定された複数の測定光源による反射光の検出結果の中から、第2眼屈折力を取得するための所定の測定光源による反射光の検出結果を選択し、選択した検出結果に基づいて、第2眼屈折力を取得するようにしてもよい。このように、予め、測定を完了しておくことで、必要に応じて解析のみを行うためでよいため、よりスムーズに測定を完了させることができる。
また、例えば、第2眼屈折力を取得する場合、第2眼屈折力を取得する際に所定の測定光源による測定を追加で実施してもよい。この場合、例えば、第2眼屈折力を取得する場合に、第2眼屈折力を取得するための所定の測定光源を点灯し、所定の測定光源による反射光の検出結果に基づいて、第2眼屈折力を取得するようにしてもよい。つまり、例えば、第2眼屈折力を取得する際に、光源制御手段は、所定の測定光源を選択的に点灯させるようにしてもよい。また、例えば、制御手段は、選択的に点灯された所定の測定光源による測定光の反射光に基づいて、第2眼屈折力を取得してもよい。このように、第2眼屈折力を取得する場合に、追加で測定を行うことによって、必要に応じた測定のみが実施されるため、よりスムーズに測定を完了させることができる。
<測定処理切換>
例えば、本実施形態の検眼装置において、第1眼屈折力を測定する第1測定処理と、第2眼屈折力を測定する第2測定処理とが切り換えられるようにしてもよい。この場合、例えば、検眼装置は、被検眼の第1眼屈折力を取得し、第1眼屈折力を被検眼の眼屈折力として出力する第1測定処理と、被検眼の第2眼屈折力を取得し、第2眼屈折力を被検眼の眼屈折力として出力する第2測定処理と、の測定処理を切り換える測定処理切換手段(例えば、制御部80)を備えるようにしてもよい。例えば、第1測定処理は、順次点灯された複数の測定光源の反射光の検出結果に基づいて被検眼の第1眼屈折力を取得し、被検眼の眼屈折力として出力する測定処理である。また、例えば、第2測定処理は、複数の測定光源の内、所定の測定光源による測定光の反射光に基づいて、被検眼の第2眼屈折力を取得し、第2眼屈折力を、被検眼の眼屈折力として出力する測定処理である。なお、例えば、測定処理としては、第1測定処理と第2測定処理の2つの測定処理に限定されず、複数の測定処理が設定できるようにしてもよい。
このように、例えば、検眼装置は、順次点灯された複数の測定光源の反射光の検出結果に基づいて被検眼の第1眼屈折力を取得し、被検眼の眼屈折力として出力する第1測定処理と、複数の測定光源の内、所定の測定光源による測定光の反射光に基づいて、被検眼の第2眼屈折力を取得し、第2眼屈折力を、被検眼の眼屈折力として出力する第2測定処理と、の測定処理を切り換える測定処理切換手段を備えるようにしてもよい。このような構成によって、例えば、フォトレフラクション方式の検眼装置において、被検眼を良好に測定できず、測定に時間がかかってしまう場合であっても、スムーズに簡易的に測定結果を取得することができる。
例えば、第1測定処理と第2測定処理とを切り換える場合、検者の操作手段(例えば、コントローラ81)の操作によって、切り換えられる構成としてもよい。例えば、測定処理切換手段は、検者が操作手段を操作することによって、測定処理を切り換えるようにしてもよい。この場合、例えば、検者は、各測定処理が対応付けられた各測定モード(例えば、第1測定処理を行う第1測定モードと第2測定処理を行う第2測定モード等)が記憶手段(例えば、メモリ82)に記憶され、検者は、操作手段を操作して、測定モードを選択する。例えば、測定処理切換手段は、測定モードが選択された場合、検者によって選択された測定モードに対応する測定処理を設定するようにしてもよい。なお、測定処理を切り換えるためのガイド情報が表示手段に表示されるようにしてもよい。例えば、ガイド情報としては、被検眼の測定の良否を示す判定結果、判定結果に基づく判定関連情報(例えば、測定が困難であることを示す警告情報、再測定を促す情報、被検者の姿勢の調整等を促す情報等の少なくともいずれか)、測定を開始してから経過した時間、等の少なくともいずれかであってもよい。もちろん、上記と異なるガイド情報が用いられるようにしてもよい。
また、例えば、第1測定処理と第2測定処理とを切り換える場合、所定の条件に基づいて、自動的に切り換えられる構成としてもよい。自動的に切り換えられる構成として、例えば、測定処理切換手段は、被検眼の測定が所定の時間経過した場合に、第1測定処理から第2測定処理へ測定処理の切り換えを行うようにしてもよい。このような構成によって、例えば、フォトレフラクション方式の検眼装置において、測定時間の経過に基づいて、第1測定処理から第2測定処理へと測定処理切換ができることで、複雑な処理が必要なく容易な構成で、スムーズに測定を完了させることができる。
また、自動的に切り換えられる構成として、例えば、測定処理切換手段は、第1測定処理における被検眼の測定の良否を判定し、第1測定処理における被検眼の測定が良好でないと判定した場合に、第1測定処理から第2測定処理へ測定処理の切り換えを行うようにしてもよい。このような構成によって、例えば、フォトレフラクション方式の検眼装置において、第1測定処理における測定の良否の判定を行い、測定が良好でない場合に、より容易に測定を行うことができる第2測定処理へと測定処理切換ができることで、第1測定処理では測定を良好に行うことができない被検眼に対しても、よりスムーズに測定を完了させることができる。
例えば、第1測定処理における被検眼の測定の良否を判定は、受光光学系による検出結果に基づいて、行われるようにしてもよい。この場合、例えば、測定処理切換手段は、
第1測定処理における被検眼の測定において、複数の測定光源によるそれぞれの検出結果が取得できているか否かの判定をし、複数の測定光源によるそれぞれの検出結果の内、少なくとも1つ以上の検出結果が取得できていない場合に、第1測定処理における被検眼の測定が良好でないと判定し、第1測定処理から第2測定処理へ測定処理の切り換えを行うようにしてもよい。
例えば、第1測定処理における被検眼の測定の良否の判定は、測定時間に基づいて、行われるようにしてもよい。この場合、測定処理切換手段は、第1測定処理における被検眼の測定が所定の時間経過した際に完了しているか否かの判定をし、第1測定処理における被検眼の測定が所定の時間経過しても完了していないとしていない場合に、第1測定処理における被検眼の測定が良好でないと判定し、第1測定処理から第2測定処理へ測定処理の切り換えを行うようにしてもよい。なお、例えば、所定の時間は、予め、シミュレーションや実験等によって測定が完了するまでに要する時間(例えば、測定が完了するまでの平均的な測定時間等)が設定されるようにしてもよい。もちろん、例えば、所定の時間は、任意の時間を設定することができる。このような構成によって、例えば、フォトレフラクション方式の検眼装置において、測定時間の経過に基づいて測定の良否の判定を行い、第1測定処理から第2測定処理へと測定処理切換ができることで、複雑な処理が必要なく容易な構成で、スムーズに測定を完了させることができる。
もちろん、例えば、第1測定処理における被検眼の測定の良否の判定は、上記構成に限定されない、被検眼の測定の良否が判定できる処理方法であれば、適用することができる。
なお、例えば、第2測定処理において、第2眼屈折力を取得する場合に、球面度数のみが取得されるようにしてもよい。例えば、球面度数は、少なくとも1つの経線方向において、少なくとも1つの測定光源(例えば、1つの測定光源又は複数の測定光源)を用いることで取得することができる。すなわち、球面度数は、他の眼屈折力よりも容易に取得でき、測定光源が少ない場合であっても簡易的に取得することができる。この場合、例えば、第2測定処理において、所定の測定光源は、光軸中心を基準として1つの経線方向に配置された少なくとも1つの測定光源であって、少なくとも1つの測定光源による測定光の反射光に基づいて、第2眼屈折力として球面度数のみを取得するようにしてもよい。このように、例えば、少なくとも1つの経線方向に配置された複数の測定光源のみを用いることで、よりスムーズに、精度のよい球面度数を取得することができる。
<眼屈折力又は割合に基づく眼屈折力取得>
例えば、発明者らは、測定を行う被検眼の眼屈折力に応じて、精度のよい測定結果が取得できる測定光源の位置が異なることを見出した。このため、本実施形態において、例えば、第2眼屈折力(第2眼屈折力の絶対値)が所定の基準を満たすか否かに基づいて、被検眼の眼屈折力として出力する眼屈折力を新たに取得するようにしてもよい。例えば、第2眼屈折力が所定の基準を満たすか否かに基づいて、被検眼の眼屈折力として出力する眼屈折力を新たに取得するようにしてもよい。この場合、例えば、制御手段は、第2眼屈折力が所定の基準を満たすか否かに基づいて、複数の測定光源の中から、第2眼屈折力を取得する際に用いた測定光源とは異なる測定光源による測定光の反射光に基づいて被検眼の第3眼屈折力を取得し、第3眼屈折力を被検眼の眼屈折力として出力するようにしてもよい。これによって、被検眼の眼屈折力に応じて、眼屈折力を取得する際に用いる測定光源を選択することができるため、種々の眼屈折力の被検眼に対して、測定をスムーズに完了できるとともに、より精度のよい測定結果を得ることができる。
なお、例えば、所定の基準は、シミュレーションや実験等によって求められるようにしてもよい。この場合、例えば、所定の基準は、被検眼の眼屈折力が精度よく取得できる基準が設定されるようにしてもよい。もちろん、例えば、所定の基準は、検者が任意に設定できる構成としてもよい。
例えば、所定の基準としては、所定の眼屈折力が用いられるようにしてもよい。この場合、例えば、制御手段は、第2眼屈折力が所定の眼屈折力を満たすか否かに基づいて、複数の測定光源の中から、第2眼屈折力を取得する際に用いた測定光源とは異なる測定光源による測定光の反射光に基づいて被検眼の第3眼屈折力を取得し、第3眼屈折力を被検眼の眼屈折力として出力するようにしてもよい。例えば、所定の眼屈折力は、球面情報(例えば、球面度数)、乱視情報(例えば、乱視度数)の少なくともいずれかであってもよい。一例として、所定の眼屈折力を球面度数で設定した場合、例えば、制御手段は、第2眼屈折力である第2球面度数が所定の球面度数を満たすか否かに基づいて、複数の測定光源の中から、第2眼屈折力を取得する際に用いた測定光源とは異なる測定光源による測定光の反射光に基づいて被検眼の第3眼屈折力を取得し、第3眼屈折力を被検眼の眼屈折力として出力するようにしてもよい。
例えば、所定の基準として所定の眼屈折力が用いられる場合、所定の眼屈折力は、シミュレーションや実験等によって求められるようにしてもよい。この場合、例えば、所定の眼屈折力は、被検眼の眼屈折力が精度よく取得できる基準が設定されるようにしてもよい。もちろん、例えば、所定の眼屈折力は、検者が任意に設定できる構成としてもよい。
例えば、所定の基準として所定の眼屈折力が用いられる場合、所定の眼屈折力を満たすか否かの構成は、所定の眼屈折力よりも大きい否かに基づいて、被検眼の第3眼屈折力を取得し、第3眼屈折力を被検眼の眼屈折力として出力するようにしてもよい。この場合、例えば、制御手段は、第2眼屈折力が所定の眼屈折力よりも大きいか否かに基づいて、複数の測定光源の中から、第2眼屈折力を取得する際に用いた測定光源とは異なる測定光源による測定光の反射光に基づいて被検眼の第3眼屈折力を取得し、第3眼屈折力を被検眼の眼屈折力として出力するようにしてもよい。
また、例えば、所定の基準として所定の眼屈折力が用いられる場合、所定の眼屈折力を満たすか否かの構成は、所定の眼屈折力よりも小さいか否かに基づいて、被検眼の第3眼屈折力を取得し、第3眼屈折力を被検眼の眼屈折力として出力するようにしてもよい。この場合、例えば、制御手段は、第2眼屈折力が所定の眼屈折力よりも小さいか否かに基づいて、複数の測定光源の中から、第2眼屈折力を取得する際に用いた測定光源とは異なる測定光源による測定光の反射光に基づいて被検眼の第3眼屈折力を取得し、第3眼屈折力を被検眼の眼屈折力として出力するようにしてもよい。
もちろん、例えば、所定の基準として所定の眼屈折力が用いられる場合の構成としては、上記構成に限定されない。所定の眼屈折力に基づいて、被検眼の第3眼屈折力を取得するか否かが選択される構成であればよい。この場合、例えば、第2眼屈折力が所定の眼屈折力の範囲に該当するか否かに基づいて、被検眼の第3眼屈折力を取得し、第3眼屈折力を被検眼の眼屈折力として出力するようにしてもよい。
また、本実施形態において、例えば、被検眼の眼底からの反射光の瞳孔における割合(例えば、後述する瞳孔直径に対する瞳孔中の明るいクレッセントKの寸法割合(B/2r))が所定の基準を満たすか否かに基づいて、被検眼の眼屈折力として出力する眼屈折力を新たに取得するようにしてもよい。この場合、例えば、制御手段は、被検眼の眼底からの反射光の瞳孔における割合が所定の基準を満たすか否かに基づいて、複数の測定光源の中から、第2眼屈折力を取得する際に用いた測定光源とは異なる測定光源による測定光の反射光に基づいて被検眼の第3眼屈折力を取得し、第3眼屈折力を被検眼の眼屈折力として出力するようにしてもよい。これによって、被検眼の眼屈折力に応じて、眼屈折力を取得する際に用いる測定光源を選択することができため、種々の眼屈折力の被検眼に対して、測定をスムーズに完了できるとともに、より精度のよい測定結果を得ることができる。
例えば、所定の基準としては、所定の割合が用いられるようにしてもよい。この場合、例えば、制御手段は、被検眼の眼底からの反射光の瞳孔における割合が所定の割合を満たすか否かに基づいて、複数の測定光源の中から、第2眼屈折力を取得する際に用いた測定光源とは異なる測定光源による測定光の反射光に基づいて被検眼の第3眼屈折力を取得し、第3眼屈折力を被検眼の眼屈折力として出力するようにしてもよい。
例えば、所定の基準として所定の割合が用いられる場合、所定の割合は、シミュレーションや実験等によって求められるようにしてもよい。この場合、例えば、所定の割合は、被検眼の眼屈折力が精度よく取得できる基準が設定されるようにしてもよい。もちろん、例えば、所定の割合は、検者が任意に設定できる構成としてもよい。
例えば、所定の基準として所定の割合が用いられる場合、所定の割合を満たすか否かの構成は、所定の割合よりも大きいか否かに基づいて、被検眼の第3眼屈折力を取得し、第3眼屈折力を被検眼の眼屈折力として出力するようにしてもよい。この場合、例えば、制御手段は、被検眼の眼底からの反射光の瞳孔における割合が所定の割合よりも大きいか否かに基づいて、複数の測定光源の中から、第2眼屈折力を取得する際に用いた測定光源とは異なる測定光源による測定光の反射光に基づいて被検眼の第3眼屈折力を取得し、第3眼屈折力を被検眼の眼屈折力として出力するようにしてもよい。
また、例えば、所定の基準として所定の割合が用いられる場合、所定の割合を満たすか否かの構成は、所定の割合よりも小さいか否かに基づいて、被検眼の第3眼屈折力を取得し、第3眼屈折力を被検眼の眼屈折力として出力するようにしてもよい。この場合、例えば、制御手段は、被検眼の眼底からの反射光の瞳孔における割合が所定の割合よりも小さいか否かに基づいて、複数の測定光源の中から、第2眼屈折力を取得する際に用いた測定光源とは異なる測定光源による測定光の反射光に基づいて被検眼の第3眼屈折力を取得し、第3眼屈折力を被検眼の眼屈折力として出力するようにしてもよい。
もちろん、例えば、所定の基準として所定の割合が用いられる場合の構成としては、上記構成に限定されない。所定の割合に基づいて、被検眼の第3眼屈折力を取得するか否かが選択される構成であればよい。この場合、例えば、被検眼の眼底からの反射光の瞳孔における割合が所定の割合の範囲に該当するか否かに基づいて、被検眼の第3眼屈折力を取得し、第3眼屈折力を被検眼の眼屈折力として出力するようにしてもよい。
例えば、第3眼屈折力は、少なくとも、第2眼屈折力を取得する際に用いた所定の測定光源とは異なる測定光源を、用いて取得されるようにしてもよい。この場合、例えば、制御手段は、第2眼屈折力を取得する際に用いた所定の測定光源とは異なる測定光源のみによる測定光の反射光に基づいて被検眼の第3眼屈折力を取得してもよい。また、この場合、例えば、制御手段は、第2眼屈折力を取得する際に用いた所定の測定光源とは異なる測定光源、及び第2眼屈折力を取得する際に用いた所定の測定光源の内の少なくとも1つ以上の測定光源、による測定光の反射光に基づいて被検眼の第3眼屈折力を取得してもよい。
なお、例えば、制御手段が、第2眼屈折力を取得する際に用いた所定の測定光源とは異なる測定光源、及び第2眼屈折力を取得する際に用いた所定の測定光源の内の少なくとも1つ以上の測定光源、による測定光の反射光に基づいて被検眼の第3眼屈折力を取得する場合に、第3眼屈折力として、第1眼屈折力が取得されるようにしてもよい。すなわち、例えば、制御手段は、第2眼屈折力が所定の眼屈折力以上であるか否かに基づいて、第3眼屈折力として、順次点灯された複数の測定光源の反射光の検出結果に基づいて被検眼の第1眼屈折力を取得し、被検眼の眼屈折力として出力するようにしてもよい。
例えば、第3眼屈折力を取得する場合、第3眼屈折力を取得するために必要となる所定の測定光源による測定を予め完了させておいてもよい。この場合、例えば、予め、複数の測定光源(検眼装置に配置された複数の測定光源)での測定を完了しておき、第3眼屈折力を取得する際に、予め測定された複数の測定光源による反射光の検出結果の中から、第3眼屈折力を取得するための測定光源(第2眼屈折力を取得するために用いられた所定の測定光源とは異なる測定光源を少なくとも含む測定光源)による反射光の検出結果を選択し、選択した検出結果に基づいて、第3眼屈折力を取得するようにしてもよい。つまり、例えば、制御手段は、第3眼屈折力を取得する際に、予め測定された複数の測定光源による反射光の検出結果の中から、第3眼屈折力を取得するための測定光源による反射光の検出結果を選択し、選択した検出結果に基づいて、第3眼屈折力を取得するようにしてもよい。このように、予め、測定を完了しておくことで、必要に応じて解析のみを行うためでよいため、よりスムーズに測定を完了させることができる。
また、例えば、第3眼屈折力を取得する場合、第3眼屈折力を取得する際に所定の測定光源による測定を追加で実施してもよい。この場合、例えば、第3眼屈折力を取得する場合に、第3眼屈折力を取得するための測定光源(第2眼屈折力を取得するために用いられた所定の測定光源とは異なる測定光源を少なくとも含む測定光源)を点灯し、点灯した測定光源による反射光の検出結果に基づいて、第3眼屈折力を取得するようにしてもよい。つまり、例えば、第3眼屈折力を取得する際に、光源制御手段は、第3眼屈折力を取得するための測定光源を選択的に点灯させるようにしてもよい。また、例えば、制御手段は、選択的に点灯された測定光源による測定光の反射光に基づいて、第3眼屈折力を取得してもよい。このように、第3眼屈折力を取得する場合に、追加で測定を行うことによって、必要に応じた測定のみが実施されるため、よりスムーズに測定を完了させることができる。
本開示において、例えば、発明者らは、測定を行う被検眼の眼屈折力が低ディオプタ―(被検眼の眼屈折力の絶対値が低いディオプタ―)である場合には、光軸中心に近い測定光源を用いることで精度のよい測定結果が取得でき、測定を行う被検眼の眼屈折力が高ディオプタ―(被検眼の眼屈折力の絶対値が高いディオプタ―)である場合には、光軸中心から離れた(遠い)測定光源を用いることで精度のよい測定結果を取得できることを見出した。例えば、一例として、測定を行う被検眼の眼屈折力がー1D又は+1D(ー1Dと+1Dの絶対値としては1)等の低ディオプタ―である場合には、光軸中心に近い測定光源を用いることで精度のよい測定結果が取得でき、測定を行う被検眼の眼屈折力が-10D又は+10D等(ー10Dと+10Dの絶対値としては10)の高ディオプタ―である場合には、光軸中心から離れた測定光源を用いることで精度のよい測定結果を取得できることを見出した。
一例として、例えば、第2眼屈折力は、第3眼屈折力よりも低ディオプタ―(第3眼屈折力よりも低ディオプタ―の眼屈折力)であってもよい。例えば、第2眼屈折力を取得するために用いられた所定の測定光源は、第3眼屈折力を取得するために用いられた異なる測定光源よりも、経線方向において、光軸中心に近い位置に配置されているようにしてもよい。このように、例えば、第2眼屈折力を取得するために用いられた所定の測定光源が、第3眼屈折力を取得するために用いられた異なる測定光源よりも、経線方向において、光軸中心に近い位置に配置されていることで、第2眼屈折力が第3眼屈折力よりも低ディオプタ―である場合に、種々の眼屈折力の被検眼に対して、測定をスムーズに完了できるとともに、より精度のよい測定結果を得ることができる。つまり、第3眼屈折力よりも低ディオプタ―である第2眼屈折力を取得する場合には、光軸中心に近い位置に配置されている測定光源(第3眼屈折力を取得するための測定光源よりも光軸中心から近い位置に配置された測定光源)を用い、第2眼屈折力よりも高ディオプタ―である第3眼屈折力を取得する場合には、少なくとも光軸中心から離れた(遠い)測定光源(第2眼屈折力を取得するための測定光源よりも光軸中心から遠い位置に配置された測定光源)を用いることで、種々の眼屈折力の被検眼に対して、測定をスムーズに完了できるとともに、より精度のよい測定結果を得ることができる。
また、一例として、例えば、第2眼屈折力は、第3眼屈折力よりも高ディオプタ―(第3眼屈折力よりも高ディオプタ―の眼屈折力)であってもよい。この場合、例えば、第2眼屈折力を取得するために用いられた所定の測定光源は、第3眼屈折力を取得するために用いられた異なる測定光源よりも、経線方向において、光軸中心から離れた位置に配置されているようにすればよい。このように、例えば、第2眼屈折力を取得するために用いられた所定の測定光源が、第3眼屈折力を取得するために用いられた異なる測定光源よりも、経線方向において、光軸中心に遠い位置に配置されていることで、第2眼屈折力が第3眼屈折力よりも高ディオプタ―である場合に、種々の眼屈折力の被検眼に対して、測定をスムーズに完了できるとともに、より精度のよい測定結果を得ることができる。つまり、第3眼屈折力よりも高ディオプタ―である第2眼屈折力を取得する場合には、光軸中心に遠い位置に配置されている測定光源(第3眼屈折力を取得するための測定光源よりも光軸中心から遠い位置に配置された測定光源)を用い、第2眼屈折力よりも低ディオプタ―である第3眼屈折力を取得する場合には、少なくとも光軸中心に近い測定光源(第2眼屈折力を取得するための測定光源よりも光軸中心に近い位置に配置された測定光源)を用いることで、種々の眼屈折力の被検眼に対して、測定をスムーズに完了できるとともに、より精度のよい測定結果を得ることができる。
なお、本開示においては、本実施形態に記載する装置に限定されない。例えば、上記実施形態の機能を行う端末制御ソフトウェア(プログラム)をネットワーク又は各種記憶媒体等を介して、システムあるいは装置に供給する。そして、システムあるいは装置の制御装置(例えば、CPU等)がプログラムを読み出し、実行することも可能である。
例えば、検眼プログラムとしては、フォトレフラクション方式にて被検眼の眼屈折力を他覚的に測定する検眼装置であって、光軸中心を基準として経線方向に配置された複数の測定光源を有し、複数の測定光源から出射された測定光を被検眼の眼底に照射する投光光学系と、被検眼の眼底によって反射された測定光の反射光を検出器で検出する受光光学系と、複数の測定光源を順次に点灯する光源制御手段と、順次点灯された複数の測定光源の反射光の検出結果に基づいて被検眼の第1眼屈折力を取得する制御手段と、を備える検眼装置において用いられる検眼プログラムであってもよい。この場合、例えば、検眼プログラムは、検眼装置のプロセッサによって実行されることで、複数の測定光源の内、所定の測定光源による測定光の反射光に基づいて、被検眼の第2眼屈折力を取得し、第2眼屈折力を、被検眼の眼屈折力として出力する出力ステップと、を検眼装置に実行させるようにしてもよい。
<実施例>
以下、本実施例における検眼装置の構成について説明する。例えば、図1は、検眼装置の構成について説明する図である。なお、本実施例においては、左右の被検眼の測定において、投光光学系と受光光学系とが左右の被検眼で兼用されている構成を例に挙げて説明する。つまり、左右の被検眼の測定が1つの投光光学系と1つの受光光学系によって実施される場合を例に挙げて説明する。
例えば、検眼装置1は、フォトレフラクション方式にて被検眼の眼屈折力を他覚的に測定する。例えば、フォトレフラクション方式にて被検眼の眼屈折力を他覚的に測定する構成とは、被検眼の眼底からの反射光の瞳孔における割合から被検眼の眼屈折力を他覚的に測定する構成を示す。例えば、本実施例において、検眼装置1は、筐体2を備える。例えば、筐体2は、その内部に、フォトレフラクション方式にて被検眼の眼屈折力を他覚的に測定するための光学系(例えば、投光光学系10、受光光学系20)を収納している。
例えば、検眼装置1は、投光光学系10、受光光学系20を備える。なお、本実施形態において、例えば、投光光学系10は、測定光源13を備える。もちろん、例えば、投光光学系10は、測定光源13のみで構成されていてもよい。例えば、受光光学系20は、検出器21(例えば、CCD等)、受光用対物光学系25を備える。
例えば、呈示窓3は、投光光学系10における測定光源13から出射された測定光を透過する。このため、被検眼Eには、呈示窓3を介した測定光が照射される。例えば、呈示窓3は、埃などの侵入を防ぐために透明パネルで塞がれている。例えば、透明パネルとしては、アクリル樹脂やガラス板等の透明な部材を用いることができる。
図2は、測定光源13を正面方向(光軸方向)から見た場合(被検者が測定光源13を見た場合)の図を示している。例えば、測定光源13としては、近赤外光を発光する赤色LED(発光ダイオード)が用いられる。もちろん、異なる種類の光源が用いられてもよい。
例えば、本実施例においては、測定光源13が被検眼の前眼部を照明する前眼部照明用光源を兼ねる。もちろん、別途、前眼部像を照明する専用の前眼部照明用光源が設けられるようにしてもよい。また、例えば、本実施例において、検出器21は、前眼部照明用光源によって照明された前眼部像を撮像する検出器を兼ねる。もちろん、別途、前眼部像を撮像する専用の検出器が設けられるようにしてもよい。例えば、撮像された前眼部像は、ディスプレイ11に表示される。
例えば、本実施例においては、被検眼を固視させるための固視灯を測定光源13が兼ねる。もちろん、別途、被検眼を固視させる専用の固視灯が設けられるようにしてもよい。例えば、例えば、固視灯を設ける場合には、光軸上に設けるようにしてもよいし、光軸の周辺に設けるようにしてもよい。
例えば、測定光源13としては、複数の測定光源が設けられ、少なくとも3経線方向に関して互いに分離して、それぞれの測定光源が配置されるようにしてもよい。もちろん、測定光源が配置される経線方向は、任意の数の経線方向(例えば、1経線方向、2経線方向、4経線方向等)とすることができる。本実施例においては、4経線方向に測定光源が配置されている場合を例に挙げて説明する。また、本実施例において、測定光源13は、光軸中心を基準として経線方向に延びる仮想直線上に順に配置されている場合を例に挙げて説明する。
なお、本実施例においては、1経線方向において、対物レンズ26の光軸中心O1を基準として2組の測定光源が対称に配置されている構成を例に挙げて説明する。もちろん、1経線方向において、対物レンズ26の光軸中心O1を基準として、対照に測定光源を配置しない構成であってもよい。すなわち、1経線方向において、対物レンズ26の光軸中心O1に対して片側のみに測定光源が配置される構成であってもよい。本実施例において、例えば、測定光源13としては、4経線方向に8組の測定光源(測定光源13a、測定光源13b、測定光源13c、測定光源13d、測定光源13e、測定光源13f、測定光源13g、測定光源13h)が配置される。
例えば、測定光源13a~測定光源13hの8組の測定光源は、対物レンズ26の外周円の外側に同心円上に45°間隔で配置されている。もちろん、各測定光源の配置位置は、任意の位置に配置することができる。例えば、測定光源13は、ベース14に固定されている。また、例えば、対物レンズ26は、ベース14に固定されている。
例えば、測定光源13a~測定光源13hの8組の測定光源は、それぞれ3つの測定光源を有する。例えば、3つの光源(一例として、測定光源13aにおける3つの光源13a1,13a2,13a3)は、対物レンズ26の光軸中心O1を基準として経線方向(半径方向)に所定の間隔をあけて順に配置されている。例えば、各測定光源は、それぞれ独立して制御することができる。例えば、各測定光源の点灯、光量の調整、等をそれぞれ独立して制御することができる。
なお、本実施例において、例えば、測定光源13として、8組の測定光源を有する構成としたがこれに限定されない。例えば、測定光源13としては、任意の組(例えば、3組、4組、5組、6組等)の測定光源を有することができる。なお、本実施例においては、測定光源13a~測定光源13hの8組の測定光源は、それぞれ3つの測定光源を有する構成を例に挙げて説明するがこれに限定されない。各組の測定光源は、任意の数の測定光源(例えば、2つ、4つ、5つ等)を有することができる。
例えば、測定光源13は、上述のように、対物レンズ26の外周円の外側に同心円上に配置されている。
例えば、検出器21は、被検眼の瞳と共役な関係となっている。例えば、検出器21からの出力は、制御部80に入力される。本実施例において、例えば、受光光学系20の光軸L2と投光光学系10の光軸L1とが同軸とされている。
上記構成において、測定光源13から出射された測定光は、被検眼Eの方向へ向かう。例えば、測定光は、呈示窓3を介して、被検眼Eの眼底に照射される。すなわち、測定光は、投光光学系10の光軸L1に沿って被検眼Eに照射される。本実施例においては、左右の被検眼(左右眼)に測定光が照射される。
例えば、被検眼Eの眼底に照射された測定光は反射・散乱されて被検眼Eを射出し、対物レンズ26によって集光される。対物レンズ26によって集光された反射光は、検出器21によって検出される。なお、本実施例においては、左右眼によって反射されたそれぞれの反射光が検出器21にそれぞれ検出される。
本実施例において、例えば、測定光源13は、各測定光源が順次に点灯される。例えば、制御部80は、測定光源13a1を点灯させる。このとき、他の測定光源は、消灯させておく。例えば、測定光源13a1から出射された測定光は、被検眼Eに照射され、被検眼Eによって反射された反射光が検出器21に検出される。例えば、制御部80は、測定光源13a1の点灯による検出結果が取得されると、次の測定光源13a2を点灯させるとともに測定光源13a1を消灯させ、測定光源13a2の点灯による検出結果を取得する。例えば、制御部80は、測定光源13a2の点灯による検出結果が取得されると、次の測定光源13a3を点灯させるとともに測定光源13a2を消灯させ、測定光源13a3の点灯による検出結果を取得する。
例えば、制御部80は、測定光源13aの3つの光源による検出結果が取得されると、次の組の測定光源による測定を実施する。例えば、制御部80は、測定光源13bの3つの光源による検出結果を取得する。この場合、測定光源13b1を点灯させ、他の測定光源を消灯させておく。次いで、上記の測定光源13aの測定と同様に、順次、各測定光源による検出結果を取得していく。例えば、制御部80は、測定光源13aの3つの光源による検出結果が取得されると、次の組の測定光源による測定を実施する。例えば、制御部80は、各組の測定光源による測定を順次実施していく。
なお、本実施例においては、上記のように測定光源を点灯させる構成を例に挙げたが、これに限定されない。各測定光源を点灯させる順序は任意の順序で実施することができる。
次いで、例えば、フォトレフラクション方式について説明する。図3は、フォトレフラクション方式について説明する図である。本実施例において、例えば、制御部80は、瞳孔を通過する眼底からの反射光を検出器21によって検出し、瞳孔における明るいクレッセントの瞳孔半径方向の寸法の瞳孔径に対する割合を検出し、下記の数式1によって眼屈折力を取得する(例えば、特開2006-149501号公報参照)。
ここで、Rは瞳孔直径に対する瞳孔中の明るいクレッセントKの寸法割合(B/2r)を示す。例えば、Bは明るいクレッセントKの瞳孔半径方向の長さである。例えば、rは被検眼の瞳孔の半径である。例えば、Aは被検眼の眼屈折力である。例えば、eは対物レンズ26の端部26aから測定光源13(図3では、測定光源13における測定光源13a1を例示)までの距離である。例えば、Lは被検眼Eと対物レンズ26との離間距離(測定距離)Sの逆数である(L=1/S)。
上記のように、例えば、明るいクレッセントBの割合Rは、その他の条件が一定であるとすると、被検眼の眼屈折力Aによって異なる。すなわち、一定条件下で測定された明るいクレッセントの割合Rから、下記の数式2によって被検眼の眼屈折力Aが算出される。
以上のようにして、フォトレフラクション方式にて被検眼の眼屈折力が算出される。
なお、例えば、本実施例において、図1における、投光光学系10と、受光光学系20と、の配置は任意の配置とすることができる。一例として、例えば、投光光学系10と、受光光学系20とが、別途異なる位置に配置されてそれぞれ異なる光軸で測定が行われるようにしてもよい。図4は、検眼装置1の構成における変容例の1つを示す図である。図4において、投光光学系40と、受光光学系50とが、筐体2の内部で異なる位置に配置されている。
図4において、例えば、検眼装置1は、投光光学系40、受光光学系50を備える。なお、本実施形態において、例えば、投光光学系40は、測定光源41を備える。もちろん、例えば、投光光学系40は、測定光源41のみで構成されていてもよい。例えば、受光光学系50は、検出器51、受光用対物光学系53を備える。また、検眼装置1は、ハーフミラー60を備える。例えば、測定光源41から出射された測定光は、ハーフミラー60に照射される。例えば、ハーフミラー60に照射された測定光は、ハーフミラー60によって被検眼Eの方向へ反射される。被検眼Eの方向へ反射された測定光は、呈示窓3を介して、被検眼Eの眼底に照射される。すなわち、測定光は、投光光学系40の光軸L1に沿って被検眼Eに照射される。
例えば、被検眼Eの眼底に照射された測定光は反射・散乱されて被検眼Eを射出し、ハーフミラー60を介して、対物レンズ52によって集光される。対物レンズ52によって集光された反射光は、検出器51によって検出される。
<制御部>
例えば、図5は、検眼装置1における制御系の概略構成図である。例えば、制御部80には、ディスプレイ(モニタ)11、測定光源13、検出器21、コントローラ81、不揮発性メモリ82、等が接続されている。
例えば、制御部80は、CPU(プロセッサ)、RAM、ROM等を備える。例えば、CPUは、検眼装置1における各部材の制御を司る。例えば、RAMは、各種の情報を一時的に記憶する。例えば、ROMには、検眼装置1の動作を制御するための各種プログラム等が記憶されている。なお、制御部80は、複数の制御部(つまり、複数のプロセッサ)によって構成されてもよい。
例えば、コントローラ81は、ディスプレイ11の表示切換や、測定光源13の点灯による測定を開示する際に用いる。例えば、コントローラ81から入力された信号は、ケーブルを介して制御部80に入力される。なお、本実施例においては、コントローラ81からの信号が、赤外線等の無線通信を介すことによって制御部80へ入力される構成としてもよい。例えば、コントローラ81には、マウス、ジョイスティック、キーボード、タッチパネル等の少なくともいずれかを用いてもよい。
例えば、本実施例において、コントローラ81は、筐体2に設けられている。より詳細には、コントローラ81は、ディスプレイ11の周辺に設けられている。もちろん、コントローラ81は、任意の位置に配置することできるし、筐体2とは異なる構成として設けられるようにしてもよい。
例えば、ディスプレイ11は、検眼装置1の本体に搭載されたディスプレイであってもよいし、検眼装置1の本体に接続されたディスプレイであってもよい。パーソナルコンピュータ(以下、「PC」という。)のディスプレイを用いてもよい。複数のディスプレイが併用されてもよい。また、ディスプレイ11は、タッチパネルであってもよい。なお、ディスプレイ11がタッチパネルである場合に、ディスプレイ11がコントローラとして機能する。ディスプレイ11には、被検眼の画像等が表示される。
例えば、不揮発性メモリ82は、電源の供給が遮断されても記憶内容を保持できる非一過性の記憶媒体である。例えば、不揮発性メモリ(以下、メモリと記載)82としては、ハードディスクドライブ、フラッシュROM、USBメモリ等を使用することができる。例えば、メモリ82には、測定処理のプログラムが記憶されている。
<制御動作>
以上のような構成を備える検眼装置1について、検査動作を説明する。なお、本実施例においては、左右眼の測定が同時に行われる。もちろん、左右眼の測定は、異なるタイミングで実施されるようにしてもよい。例えば、一方の被検眼の測定が完了した後に、他方の被検眼の測定が開始されるようにしてもよい。
例えば、本実施例において、制御部80は、測定時間に基づいて、測定処理を切り換える。例えば、制御部80は、測定時間に基づいて、第1測定処理と第2測定処理とを切り換える。例えば、第1測定処理は、順次点灯された測定光源13の反射光の検出結果に基づいて被検眼の第1眼屈折力を取得して、被検眼の眼屈折力として出力する測定処理である。また、例えば、第2測定処理は、測定光源13の内、所定の測定光源による測定光の反射光に基づいて、被検眼の第2眼屈折力を取得し、第2眼屈折力を、被検眼の眼屈折力として出力する測定処理である。なお、本実施例において、左右眼に対して、測定光が同時に照射され、その反射光が同時に検出される。
なお、例えば、各測定処理は、モードに対応付け(例えば、第1測定処理を通常測定モード及び第2測定処理を簡易測定モードに対応付け)されて、メモリ82に記憶されていてもよい。以下、本実施例においては、測定処理がモードと対応付けされている場合を例に挙げて説明する。なお、本実施例では、測定時間に基づいて、通常測定モードと簡易測定モードとの測定モードの切り換えが自動的に行われる構成を例に挙げるがこれに限定されない。例えば、測定モードの切り換えは、検者によって手動で行われてもよい。この場合には、コントローラ81を用いて、測定モードを切り換えるための信号を制御部80へ入力する構成であってもよい。
例えば、図6は、本実施例における測定モード切換を用いた検査装置1の検査フローについて説明するフローチャートを示す図である。初めに、制御部80は、通常測定モードにおいて、第1眼屈折力を測定する(S1)。
例えば、検者は、被検者に対して検眼装置1の測定光源13を観察するように指示する。例えば、測定光源13は、被検者の瞳孔を含む前眼部を照明し、測定光源13によって照明された前眼部像が検出器21によって検出される。例えば、制御部80は、検出器21によって検出した前眼部像をディスプレイ11に表示する。例えば、検者は、検眼装置1のディスプレイ11に被検者の左右の被検眼が表示されるように検眼装置1の位置を調整する。例えば、制御部80は、ディスプレイ11に被検者の左右の被検眼が表示されるようになると、アライメントが完了した旨をディスプレイ11に表示するようにしてもよい。もちろん、検者が、検眼装置1のディスプレイ11に被検者の左右の被検眼が表示されていることを確認して、アライメントが完了していることを認識してもよい。
例えば、アライメントが完了すると、検者によって、コントローラ81が操作され、測定を開始するためのスイッチが選択される。例えば、制御部80は、コントローラ81からの操作信号の出力に基づいて、測定を開始するための測定開始トリガ信号(以下、トリガ信号と記載)が発する。例えば、測定を開始するためのトリガ信号が発せられると、制御部80は、投光光学系10の測定光源13から測定光を出射する。例えば、測定光源13から出射された測定光は、被検眼Eの眼底に投影される。本実施例においては、測定光が左右眼の眼底にそれぞれ照射される。眼底から反射された測定光の反射光は、受光光学系20の検出器21によって検出される。
例えば、通常測定モードにおいて、制御部80は、測定光源13の各測定光源を順に点灯させて、各測定光源による被検眼からの反射光を検出器21によって検出していく。例えば、検出器21からの出力信号は、メモリ82に画像データ(測定画像)として記憶される。なお、本実施例において、左右眼の画像データがそれぞれ取得され、メモリ82に左右眼の画像データ(測定画像)がそれぞれ記憶される。その後、制御部80は、メモリ82に記憶された画像解析して左右眼の第1眼屈折力の値を求める。
より詳細に説明する。例えば、通常測定モードにおいて、制御部80は、測定光源13a(3つの測定光源13a1~13a3)の点灯によって検出された検出結果に基づいて、測定光源13aが配置されている方向における球面情報(球面度数)を算出する。例えば、制御部80は、測定光源13aが配置された方向における球面情報を算出する際に、3つの測定光源13a1~13a3の点灯によって取得された測定結果の内、少なくとも1つの測定結果に基づいて、測定光源13aの配置方向における球面情報を取得する。この場合、例えば、制御部80は、3つの測定光源13a1~13a3からそれぞれ取得された各球面情報の平均値を測定光源13aの配置方向における球面情報として取得してもよい。また、この場合、例えば、制御部80は、3つの測定光源13a1~13a3から1つの球面情報を選択し、測定光源13aの配置方向における球面情報として取得してもよい。
例えば、上記のようにして、測定光源13aの配置方向における球面情報が取得されると、次いで、制御部80は、上記と同様にして、別の測定光源13b~13hの各配置方向における球面情報をそれぞれ取得していく。
図7は、通常測定モードにおける測定光源13の点灯について説明する図である。図7では、測定光源(複数の測定光源)13の内、通常測定モードで用いられる測定光源について、ハッチング(塗りつぶし)して示している。図7示すように、上記のようにして、測定光源13における各測定光源が順次に点灯され、結果として、測定光源13の全光源が順に点灯されて測定が行われる(全測定光源がハッチング部となっている)。
なお、本実施例においては、第1眼屈折力として、第1球面度数、第1乱視度数、及び第1乱視軸角度が取得される。例えば、制御部80は、各方向の球面情報が取得されると、各方向の球面情報に基づいて、第1球面度数を取得する。例えば、各方向で取得された球面度数の平均値を第1球面度数としてもよい。もちろん、第1球面度数は、各方向の球面度数の内、少なくとも1つ以上の球面度数に基づいて、取得される構成であってもよい。また、例えば、制御部80は、各方向における球面度数(球面度数分布)に基づいて、第1乱視度数及び第1乱視軸角度を取得する。すなわち、例えば、制御部80は、被検眼のS(球面度数)、C(乱視度数)、A(乱視軸角度)の第1眼屈折力を取得する。得られた第1眼屈折力はメモリ82に記憶される。本実施例において、左右眼の第1眼屈折力がそれぞれメモリ82に記憶される。
ここで、例えば、制御部80は、第1眼屈折力を取得するまでに、所定の時間が経過しているか否かに基づいて、測定モードを切り換える(S2)。例えば、制御部80は、通常測定モードにおける第1眼屈折力の取得を開始してから、所定の時間経過(例えば、10秒等)した場合に、通常測定モードから簡易測定モードへと測定モードを切り換える。また、例えば、制御部80は、通常測定モードにおける第1眼屈折力の取得を開始してから、所定の時間経過(例えば、10秒等)するまでに測定が完了した(第1眼屈折力の測定が完了した)場合に、取得した第1眼屈折力を被検眼の眼屈折力として出力する(S3)。本実施例において、制御部80は、取得した被検眼の眼屈折力をディスプレイ11の表示画面に表示する。なお、例えば、所定の時間は、予め、シミュレーションや実験等によって取得された測定が困難と判断できる時間が設定されるようにしてもよい。例えば、所定の時間は、検者が任意に設定できる構成としてもよい。
なお、本実施例において、左右眼の内、いずれか一方の被検眼について、第1眼屈折力の取得を開始してから、所定の時間を経過した場合に、通常測定モードから簡易測定モードへと測定モードを切り換える。もちろん、両眼(左右眼)について、第1眼屈折力の取得を開始してから、所定の時間を経過した場合に、通常測定モードから簡易測定モードへと測定モードを切り換えるようにしてもよい。
例えば、制御部80は、簡易測定モードへと測定モードの切り換えを行った場合に、 複数の測定光源(測定光源13)の内、所定の測定光源による測定光の反射光に基づいて、被検眼の第2眼屈折力を取得する(S4)。本実施例においては、測定モードの切り換えを行った場合に、左右眼とも第2眼屈折力を取得する。もちろん、例えば、左右眼の内、一方の被検眼について、所定の時間を経過していた場合に、所定の時間を経過した側の被検眼についてのみ、第2眼屈折力を取得するようにしてもよい。
より詳細に説明する。なお、本実施例においては、第2眼屈折力として、球面度数(以下、第2球面度数と記載)が取得される。例えば、簡易測定モードにおいて、制御部80は、所定の測定光源による測定を行う。例えば、第2球面度数を取得する際に、制御部80は、所定の測定光源を選択的に点灯させる。例えば、簡易測定モードにおいて、制御部80は、所定の測定光源による被検眼からの反射光を検出器21によって検出していく。例えば、検出器21からの出力信号は、メモリ82に画像データ(測定画像)として記憶される。なお、本実施例において、左右眼の画像データがそれぞれ取得され、メモリ82に左右眼の画像データがそれぞれ記憶される。その後、制御部80は、メモリ82に記憶された画像解析して左右眼の第2球面度数の値を求める。
例えば、図8は、簡易測定モードにおける測定光源13の点灯について説明する図である。図8では、測定光源(複数の測定光源)13の内、簡易測定モードで用いられる所定の測定光源について、ハッチング(塗りつぶし)して示している。本実施例においては、第2球面度数を取得する所定の光源として、測定光源13a(3つの測定光源13a1~13a3)を用いる。例えば、制御部80は、測定光源13a(3つの測定光源13a1~13a3)のみを順次に点灯させる。もちろん、簡易測定モードにおいて、選択的に点灯させる測定光源は、測定光源13aに限定されない。任意の測定光源を設定することができる。
例えば、制御部80は、3つの測定光源13a1~13a3からそれぞれ取得された各球面情報の平均値を第2眼屈折力として取得してもよい。また、この場合、例えば、制御部80は、3つの測定光源13a1~13a3から1つの球面情報を選択し、第2球面度数として取得してもよい。例えば、制御部80は、取得した左右眼の第2球面度数を被検眼の眼屈折力としてそれぞれ出力する(S5)。本実施例において、制御部80は、取得した被検眼の眼屈折力をディスプレイ11の表示画面に表示する。
以上のように、例えば、本実施例における検眼装置において、制御手段は、複数の測定光源の内、所定の測定光源による測定光の反射光に基づいて、被検眼の第2眼屈折力を取得し、第2眼屈折力を、被検眼の眼屈折力として出力する。例えば、このような構成によって、時間をかけることなく、スムーズに測定を完了させることができる。
また、例えば、本実施例において、順次点灯された複数の測定光源の反射光の検出結果に基づいて被検眼の第1眼屈折力を取得し、被検眼の眼屈折力として出力する第1測定処理(通常測定モード)と、複数の測定光源の内、所定の測定光源による測定光の反射光に基づいて、被検眼の第2眼屈折力を取得し、第2眼屈折力を、被検眼の眼屈折力として出力する第2測定処理(簡易測定モード)と、の測定処理を切り換える測定処理切換手段を備えてもよい。このような構成によって、例えば、フォトレフラクション方式の検眼装置において、被検眼を良好に測定できず、測定に時間がかかってしまう場合であっても、スムーズに簡易的に測定結果を取得することができる。
また、例えば、本実施例において、測定処理切換手段は、被検眼の測定が所定の時間経過した場合に、第1測定処理(通常測定モード)から第2測定処理(簡易測定モード)へ測定処理の切り換え(測定モードの切り換え)を行うようにしてもよい。このような構成によって、例えば、フォトレフラクション方式の検眼装置において、測定時間の経過に基づいて、第1測定処理から第2測定処理へと測定処理切換ができることで、複雑な処理が必要なく容易な構成で、スムーズに測定を完了させることができる。
また、例えば、本実施例において、第2測定処理(簡易測定モード)において、所定の測定光源は、光軸中心を基準として1つの経線方向に配置された少なくとも1つの測定光源であって、前記少なくとも1つの測定光源による測定光の反射光に基づいて、第2眼屈折力として球面度数のみを取得するようにしてもよい。このような構成によって、例えば、少なくとも1つの経線方向に配置された複数の測定光源のみを用いることで、よりスムーズに、精度のよい球面度数を取得することができる。
なお、本実施例においては、測定時間の経過に基づいて、測定モード切換を行うようにしているがこれに限定されない。通常測定モードにおける被検眼の測定の良否を判定し、通常測定モードにおける被検眼の測定が良好でないと判定した場合に、通常測定モードから簡易測定モードへ測定モードの切り換えを行うようにしてもよい。このような構成によって、例えば、フォトレフラクション方式の検眼装置において、通常測定モードにおける測定の良否の判定を行い、測定が良好でない場合に、より容易に測定を行うことができる簡易測定モードへと測定処理切換ができることで、通常測定モードでは測定を良好に行うことができない被検眼に対しても、よりスムーズに測定を完了させることができる。
なお、本実施例において、左右眼の内、いずれか一方の被検眼について通常測定モードにおける被検眼の測定が良好でないと判定した場合に、通常測定モードから簡易測定モードへと測定モードを切り換えるようにしてもよい。もちろん、両眼について、通常測定モードにおける被検眼の測定が良好でないと判定した場合に、通常測定モードから簡易測定モードへと測定モードを切り換えるようにしてもよい。なお、例えば、測定モードの切り換えを行った場合に、左右眼とも第2眼屈折力を取得するようにしてもよい。もちろん、例えば、左右眼の内、一方の被検眼について、被検眼の測定が良好でないと判定した場合に、被検眼の測定が良好でないと判定した側の被検眼についてのみ、第2眼屈折力を取得するようにしてもよい。
<変容例>
なお、本実施例において、例えば、被検眼の眼屈折力に基づいて、被検眼の眼屈折力として出力する眼屈折力を新たに取得するようにしてもよい。本実施例において、例えば、制御部80は、第2眼屈折力(第2眼屈折力の絶対値)が所定の基準を満たすか否かに基づいて、複数の測定光源の中から、第2眼屈折力を取得する際に用いた測定光源とは異なる測定光源による測定光の反射光に基づいて被検眼の第3眼屈折力を取得し、第3眼屈折力を被検眼の眼屈折力として出力するようにしてもよい。なお、本実施例において、例えば、所定の基準としては、所定の眼屈折力が用いられる場合を例に挙げて説明する。
ここで、例えば、発明者らは、測定を行う被検眼の眼屈折力が低ディオプタ―である場合には、光軸中心に近い測定光源を用いることで精度のよい測定結果が取得でき、測定を行う被検眼の眼屈折力が高ディオプタ―である場合には、光軸中心から離れた(遠い)測定光源を用いることで精度のよい測定結果を取得できることを見出した。
なお、本実施例においては、第2眼屈折力として、球面度数(以下、第2球面度数としと記載)を例に挙げて説明する。もちろん、乱視度数が含まれるようにしてもよい。また、本実施例において、例えば、第2球面度数としては、第3眼屈折力における球面度数(以下、第3球面度数と記載)よりも、低ディオプタ―の球面度数である場合を例に挙げて説明する。
本実施例において、第2眼屈折力である第2球面度数は、第3眼屈折力である第3球面度数よりも低ディオプタ―である。このため、第2球面度数を取得する場合には、光軸中心に近い測定光源を用いることで、精度のよい測定結果を得ることができる。また、第3球面度数を取得する場合には、光軸中心から離れた(遠い)測定光源(少なくとも第2球面度数を取得する際に用いる測定光源よりも光軸中心から離れた測定光源)を用いることで精度のよい測定結果を取得できる。もちろん、第2眼屈折力及び第3眼屈折力が乱視度数を含む場合であっても、球面度数と同様の考え方ができる。
図9は、変容例の検眼フローについて説明する図である。例えば、第2眼屈折力を取得するために用いられた所定の測定光源は、第3眼屈折力を取得するために用いられた異なる測定光源よりも、経線方向において、光軸中心に近い位置に配置されている。
本実施例において、プレ測定として、第2球面度数が取得される。また、本測定として、第3球面度数が取得される。なお、例えば、各測定は、モードに対応付け(例えば、プレ測定をプレ測定モード及び本測定を本測定モードに対応付け)されて、メモリ82に記憶されていてもよい。以下、本実施例においては、各測定がモードと対応付けされている場合を例に挙げて説明する。なお、本実施例において、例えば、プレ測定モードによって取得された第2球面度数に基づいて、第3球面度数を取得する本測定モードへのモード切換が行われる。もちろん、例えば、測定モードの切り換えは、検者によって手動で行われてもよい。この場合には、コントローラ81を用いて、測定モードを切り換えるための信号を制御部80へ入力する構成であってもよい。
初めに、制御部80は、プレ測定を実施して第2球面度数を取得する(S11)。例えば、アライメントが完了すると、検者によって、コントローラ81が操作され、測定を開始するためのスイッチが選択される。例えば、制御部80は、コントローラ81からの操作信号の出力に基づいて、測定を開始するための測定開始トリガ信号(以下、トリガ信号と記載)が発する。例えば、測定を開始するためのトリガ信号が発せられると、制御部80は、投光光学系10の測定光源13から測定光を出射する。例えば、測定光源13から出射された測定光は、被検眼Eの眼底に投影される。本実施例においては、測定光が左右眼の眼底にそれぞれ照射される。眼底から反射された測定光の反射光は、受光光学系20の検出器21によって検出される。
例えば、プレ測定モードにおいて、制御部80は、複数の測定光源(測定光源13)の内、所定の測定光源による測定光の反射光に基づいて、被検眼の第2球面度数を取得する。より詳細に説明する。例えば、プレ測定モードにおいて、制御部80は、所定の測定光源による測定を行う。例えば、第2球面度数を取得する際に、制御部80は、所定の測定光源を選択的に点灯させる。例えば、プレ測定モードにおいて、制御部80は、所定の測定光源による被検眼からの反射光を検出器21によって検出していく。例えば、検出器21からの出力信号は、メモリ82に画像データ(測定画像)として記憶される。なお、本実施例において、左右眼の画像データがそれぞれ取得され、メモリ82に左右眼の画像データ(測定画像)がそれぞれ記憶される。その後、制御部80は、メモリ82に記憶された画像解析して左右眼の第2球面度数の値を求める。
例えば、図10は、プレ測定モードにおける測定光源13の点灯について説明する図である。図10では、測定光源(複数の測定光源)13の内、プレ測定モードで用いられる所定の測定光源について、ハッチング(塗りつぶし)して示している。本実施例においては、第2球面度数を取得する所定の光源として、各経線方向に配置された複数の測定光源13a~13hの内、各経線方向において、もっとも光軸に近い位置に配置された測定光源(8つの測定光源13a1,13b1,13c1,13d1,13e1,13f1,13g1,13h1)のみがそれぞれ選択的に点灯されて、第2球面度数の測定が行われる。例えば、制御部80は、8つの測定光源13a1~13h1のみを順次に点灯させる。もちろん、プレ測定モードにおいて、選択的に点灯させる測定光源は、8つの測定光源13a1~13h1に限定されない。任意の測定光源を設定することができる。
例えば、制御部80は、8つの測定光源13a1~13h1からそれぞれ取得された各球面情報の平均値を第2球面度数として取得してもよい。すなわち、異なる経線方向の球面情報に基づいて、第2球面度数を求めるようにしてもよい。また、この場合、例えば、制御部80は、8つの測定光源13a1~13h1から1つの球面情報を選択し、第2球面度数として取得してもよい。得られた第2球面度数はメモリ82に記憶される。本実施例において、左右眼の第2球面度数がそれぞれメモリ82に記憶される。
ここで、例えば、制御部80は、第2球面度数が、所定の眼屈折力(本実施例においては、所定の球面度数)を満たすか否かに基づいて、測定モードを切り換える(S12)。なお、本実施例において、例えば、所定の眼屈折力を満たすか否かの構成について、第2球面度数が所定の眼屈折力よりも大きいか否かに基づいて、第3眼屈折力を取得する構成を例に挙げて説明する。
例えば、制御部80は、プレ測定モードにおいて、取得された第2球面度数が所定の球面度数より大きい(例えば、ー3.0Dより大きい、又は、+3.0Dより大きい(絶対値3.0より大きい)等)高ディオプタ―の球面度数であった場合に、プレ測定モードから本測定モードへと測定モードを切り換える。また、例えば、プレ測定モードにおいて、取得された第2球面度数が所定の球面度数以下(例えば、ー3.0D以下、又は、+3.0D以下(絶対値3.0以下)等)の低ディオプタ―の球面度数であった場合に、プレ測定モードによって取得した第2球面度数を被検眼の眼屈折力として出力する(S13)。本実施例において、制御部80は、取得した被検眼の眼屈折力をディスプレイ11の表示画面に表示する。なお、例えば、所定の球面度数は、予め、シミュレーションや実験等によって、被検眼の球面度数が精度よく取得できる値(球面度数)が設定されるようにしてもよい。例えば、所定の球面度数は、検者が任意に設定できる構成としてもよい。
なお、本実施例において、左右眼の内、いずれか一方の被検眼について、取得された第2球面度数が所定の球面度数よりも大きい高ディオプタ―の球面度数であった場合に、プレ測定モードから本測定モードへと測定モードを切り換える。もちろん、両眼について、取得された第2球面度数が所定の球面度数よりも大きい高ディオプタ―の球面度数であった場合に、プレ測定モードから本測定モードへと測定モードを切り換えるようにしてもよい。
例えば、制御部80は、プレ測定モードへと本測定モードの切り換えを行った場合に、第2球面度数を取得する際に用いた所定の測定光源(本実施例においては、8つの測定光源13a1~13h1)とは異なる測定光源による測定光の反射光に基づいて被検眼の第3球面度数を取得する(S14)。本実施例においては、測定モードの切り換えを行った場合に、左右眼とも第3球面度数を取得する。もちろん、例えば、左右眼の内、一方の被検眼について、取得された第2球面度数が所定の球面度数よりも大きい高ディオプタ―の球面度数であった場合に、取得された第2球面度数が所定の球面度数よりも大きい高ディオプタ―の球面度数であった側の被検眼についてのみ、第3球面度数を取得するようにしてもよい。
より詳細に説明する。例えば、本測定モードにおいて、制御部80は、第3球面度数を取得するための異なる測定光源として、検眼装置1に配置された全測定光源を用いる(図7参照)。すなわち、本実施例においては、上記の第1眼屈折力を取得する通常測定モードと、第3眼屈折力を取得する本測定モードと、について同様の測定処理が実施される。例えば、制御部80は、測定光源13の各測定光源を順に点灯させて、各測定光源による被検眼からの反射光を検出器21によって検出していく。例えば、検出器21からの出力信号は、メモリ82に画像データ(測定画像)として記憶される。なお、本実施例において、左右眼の画像データがそれぞれ取得され、メモリ82に左右眼の画像データがそれぞれ記憶される。その後、制御部80は、メモリ82に記憶された画像解析して左右眼の第3球面度数の値を求める。
例えば、制御部80は、各組の測定光源(例えば、3つの測定光源13a1~13a3)からそれぞれ取得された各球面情報の平均値を測定光源13aの配置方向における球面情報として取得してもよい。また、この場合、例えば、制御部80は、3つの測定光源13a1~13a3から1つの球面情報を選択し、測定光源13aの配置方向における球面情報として取得してもよい。例えば、制御部80は、各方向の球面情報が取得されると、各方向の球面情報に基づいて、第3球面度数を取得する。一例として、例えば、各方向の球面度数の平均値を第3球面度数としてもよい。もちろん、第3球面度数は、各方向の球面度数の内、少なくとも1つ以上の球面度数に基づいて、取得される構成であってもよい。
なお、本測定モードにおいては、検眼装置1に配置された全測定光源用いる構成を例に挙げたがこれに限定されない。例えば、本測定モードにおいては、第2眼屈折力(本実施例では、第2球面度数)を取得する際に用いた測定光源とは異なる測定光源による測定光の反射光に基づいて被検眼の第3眼屈折力(本実施例では、第3球面度数)を取得する構成であればよい。一例として、図11に示すように、各経線方向に配置された複数の測定光源の内、各経線方向において、もっとも光軸から離れた位置に配置された測定光源(8つの測定光源13a3,13b3,13c3,13d3,13e3,13f3,13g3,13h3)のみがそれぞれ選択的に点灯されて(図11のハッチング部分参照)、第3眼屈折力の測定が行われるようにしてもよい。
例えば、制御部80は、取得した左右眼の第3球面度数を被検眼の眼屈折力としてそれぞれ出力する(S15)。本実施例において、制御部80は、取得した被検眼の眼屈折力をディスプレイ11の表示画面に表示する。
このように、本実施例において、第2眼屈折力が所定の眼屈折力よりも大きいか否かに基づいて、複数の測定光源の中から、第2眼屈折力を取得する際に用いた測定光源とは異なる測定光源による測定光の反射光に基づいて前記被検眼の第3眼屈折力を取得し、第3眼屈折力を被検眼の眼屈折力として出力するようにしてもよい。これによって、被検眼の眼屈折力に応じて、眼屈折力を取得する際に用いる測定光源を選択することができため、種々の眼屈折力の被検眼に対して、測定をスムーズに完了できるとともに、より精度のよい測定結果を得ることができる。
また、例えば、本実施例において、第2眼屈折力は、第3眼屈折力よりも低ディオプタ―であって、第2眼屈折力を取得するために用いられた所定の測定光源は、第3眼屈折力を取得するために用いられた異なる測定光源よりも、経線方向において、光軸中心に近い位置に配置されているようにしてもよい。このように、例えば、第2眼屈折力を取得するために用いられた所定の測定光源が、第3眼屈折力を取得するために用いられた異なる測定光源よりも、経線方向において、光軸中心に近い位置に配置されていることで、第2眼屈折力が第3眼屈折力よりも低ディオプタ―である場合に、種々の眼屈折力の被検眼に対して、測定をスムーズに完了できるとともに、より精度のよい測定結果を得ることができる。
なお、本実施例においては、プレ測定モードにて取得した第2眼屈折力に基づいて、プレ測定モードから本測定モードへ切り換える構成を例に挙げて説明したがこれに限定されない。例えば、被検眼の眼底からの反射光の瞳孔における割合(例えば、後述する瞳孔直径に対する瞳孔中の明るいクレッセントKの寸法割合(B/2r))に基づいて、測定モードの切り換えを行うようにしてもよい。例えば、制御部80は、被検眼の眼底からの反射光の瞳孔における割合が所定の基準を満たすか否かに基づいて、プレ測定モードから本測定モードへの切り換えを行うようにしてもよい。
なお、所定の基準を満たすか否かの構成としては、所定の割合を満たすか否かの構成を用いてもよい。この場合、例えば、制御部80は、被検眼の眼底からの反射光の瞳孔における割合が所定の割合を満たすか否かに基づいて、プレ測定モードから本測定モードへの切り換えを行うようにしてもよい。一例として、例えば、制御部80は、被検眼の眼底からの反射光の瞳孔における割合が0.1~0.9の所定の割合の範囲内であるか否かに基づいて、プレ測定モードから本測定モードへの切り換えを行うようにしてもよい。この場合、例えば、例えば、制御部80は、被検眼の眼底からの反射光の瞳孔における割合が0.1~0.9の所定の割合の範囲外である場合に、プレ測定モードから本測定モードへの切り換えを行うようにしてもよい。
上記のように、例えば、制御手段は、被検眼の眼底からの反射光の瞳孔における割合が所定の割合を満たすか否かに基づいて、プレ測定モードから本測定モードへの切り換えを行うようにしてもよい。このような構成によって、被検眼の眼屈折力に応じて、眼屈折力を取得する際に用いる測定光源を選択することができため、種々の眼屈折力の被検眼に対して、測定をスムーズに完了できるとともに、より精度のよい測定結果を得ることができる。
なお、本実施例において、左右眼の内、いずれか一方の被検眼について、被検眼の眼底からの反射光の瞳孔における割合が所定の割合を満たさない場合に、プレ測定モードから本測定モードへと測定モードを切り換えるようにしてもよい。もちろん、両眼について、被検眼の眼底からの反射光の瞳孔における割合が所定の割合を満たさない場合に、プレ測定モードから本測定モードへと測定モードを切り換えるようにしてもよい。
なお、例えば、制御部80は、プレ測定モードへと本測定モードの切り換えを行った場合に、左右眼とも第3球面度数を取得するようにしてもよい。もちろん、例えば、左右眼の内、一方の被検眼について、被検眼の眼底からの反射光の瞳孔における割合が所定の割合を満たさなかった場合に、被検眼の眼底からの反射光の瞳孔における割合が所定の割合を満たさなかった側の被検眼についてのみ、第3球面度数を取得するようにしてもよい。