JP2004356760A - 利得制御回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】PDM信号から作られるアナログ電圧を利得制御増幅器の利得制御範囲に必要なAGC電圧の範囲に一致させて、PDM信号による正確な利得制御を可能とする。
【解決手段】入力されたパルス密度変調信号をパルス密度に比例するアナログ電圧に変換するローパスフィルタ3と、利得制御電圧の第一の電圧値から第二の電圧値までの範囲で最小利得から最大利得まで制御される利得制御増幅器1とを備え、パルス密度変調信号を、そのローレベルを第一の電圧値にシフトすると共にハイレベルを第二の電圧値にシフトするレベルシフト回路2を介してローパスフィルタ3に入力し、ローパスフィルタ3から出力されたアナログ電圧によって利得制御増幅器1の利得を制御した。
【選択図】 図1
【解決手段】入力されたパルス密度変調信号をパルス密度に比例するアナログ電圧に変換するローパスフィルタ3と、利得制御電圧の第一の電圧値から第二の電圧値までの範囲で最小利得から最大利得まで制御される利得制御増幅器1とを備え、パルス密度変調信号を、そのローレベルを第一の電圧値にシフトすると共にハイレベルを第二の電圧値にシフトするレベルシフト回路2を介してローパスフィルタ3に入力し、ローパスフィルタ3から出力されたアナログ電圧によって利得制御増幅器1の利得を制御した。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パルス密度変調信号をアナログ電圧に変換し、このアナログ電圧によって受信機等の利得を制御する利得制御回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
入力されたパラレルのデジタル信号の値に応じたパルス密度を有するパルス列信号(パルス密度変調信号)を発生させ、これをAGC用のアナログ電圧に変換する従来の構成を図13に示す。PDM変調回路30は入力されたパラレルの9ビットデジタル信号の値に応じたパルス密度を有する512ビットのパルス列信号(パルス密度信号、以下PDM信号)を出力する。パルス密度は512ビットのうちに論理値“1“がどれだけ含まれるかによって表される。
【0003】
PDM信号はデュティ調整回路50によって1ビットの論理値“1“の期間と“0“の期間とが等しくなるように調整される。デュティが調整されたPDM信号の波高値は、例えば図14に示すようにVccとなり、次段のローパスフィルタ(LPF)40に入力される。ローパスフィルタ40は、例えば積分回路で構成してもよい。従って、512ビットの全ての論理値が“0“であればローパスフィルタ40から出力されるアナログ電圧は0ボルトとなり、512ビット全ての論理値が“1“であればアナログ電圧はVccとなる。
【0004】
よって、ローパスフィルタ40から出力されるアナログ電圧は図15のようにパルス密度に比例して0ボルトからVccまで変化する。ここで、最小(MIN)のパルス密度は512ビット全ての論理値が“0“であることを示し、最大(MAX)のパルス密度は512ビット全ての論理値が“1“であることを表している。
このアナログ電圧はAGC電圧として図示しない可変利得増幅器に印加される(例えば特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開平09−083379号公報(図1、図10)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、ローパスフィルタから出力されるアナログ電圧はパルス密度に比例したものとなるが、これをAGC電圧として受ける利得制御増幅器は最小のアナログ電圧である0ボルトから最大のアナログ電圧であるVccの範囲で最小利得(MIN)から最大利得(MAX)まで制御されるように設計されるとは限らない。例えば、利得制御増幅器のAGC電圧に対する利得の関係が、図16に示すように、V1(V1>0ボルト)でほぼ最小利得(MIN)を呈し、V2(V2<Vcc)で最大利得(MAX)を呈するような場合、V1以下のアナログ電圧に対応するPDM信号や、V2以上のアナログ電圧に対応するPDM信号ではAGC動作ができなくなるという問題が発生する。
【0007】
本発明は、PDM信号から作られるアナログ電圧を利得制御増幅器の利得制御範囲に必要なAGC電圧の範囲に一致させて、PDM信号による正確な利得制御を可能とすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明では、入力されたパルス密度変調信号をパルス密度に比例するアナログ電圧に変換するローパスフィルタと、利得制御電圧の第一の電圧値から第二の電圧値までの範囲で最小利得から最大利得まで制御される利得制御増幅器とを備え、前記パルス密度変調信号を、そのローレベルを前記第一の電圧値にシフトすると共にハイレベルを前記第二の電圧値にシフトするレベルシフト回路を介して前記ローパスフィルタに入力し、前記ローパスフィルタから出力された前記アナログ電圧によって前記利得制御増幅器の利得を制御した。
【0009】
また、前記レベルシフト回路を縦続接続された二段のインバータによって構成すると共に、後段のインバータをトランジスタで構成し、前記トランジスタのエミッタを直接前記第一の電圧値にプルアップすると共にコレクタを抵抗を介して前記第二の電圧値にプルアップし、前記トランジスタのコレクタを前記ローパスフィルタに接続した。
【0010】
また、前記電圧シフト回路を抵抗分圧回路によって構成し、前記抵抗分圧回路の一端に前記パルス密度変調信号を入力すると共に、他端を接地し、前記抵抗分圧回路の分圧点を前記ローパスフィルタに接続した。
【0011】
また、前記電圧シフト回路を抵抗分圧回路によって構成し、前記抵抗分圧回路の一端に前記パルス密度変調信号を入力すると共に、他端に前記パルス密度変調信号のハイレベルに等しい電圧を印加し、前記抵抗分圧回路の分圧点を前記ローパスフィルタに接続した。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の第一の実施の形態を図1に示す。利得制御増幅器1を利得制御するための利得制御電圧(AGC電圧)は、パルス密度変調信号(PDM信号という)をレベルシフトするためのレベルシフト回路2と、レベルシフトされたPDM信号をアナログ電圧に変換するローパスフィルタ(LPF)3とによって生成される。ローパスフィルタ3として積分回路を用いても良い。このアナログ電圧がAGC電圧として利得制御増幅器1に印加される。利得制御増幅器1は最小利得(MIN)から最大利得(MAX)の範囲で利得制御されるが、最小利得(MIN)を与えるAGC電圧の値と最大利得を与えるAGC電圧の値は、例えば図2に示すように、それぞれ第一の電圧値V1、第二の電圧値V2となっている。
【0013】
レベルシフト回路2は縦続接続された二段構成のインバータによって構成され、初段のインバータ2aに入力されるPDM信号は、例えばシリアルの512ビットを単位としており、図3Aに示すようにそのローレベルは0ボルト、ハイレベルはVccとなっている。次段のインバータ2bはトランジスタTRで構成され、エミッタは第一の電圧値V1にプルアップされ、コレクタは抵抗を介して第二の電圧値V2にプルアップされると共に、ローパスフィルタ3に接続される。従って、トランジスタTRのコレクタ(P点)に現れるPDM信号は図3Bに示すように、そのローレベルは第一の電圧値V1となり、ハイレベルは第二の電値圧V2となる。すなわち、ローレベルは0ボルトからV1にシフトされ、ハイレベルはVccからV2にシフトされる。ここでは、Vcc>V2としている。
【0014】
レベルシフトされたPDM信号はローパスフィルタ3に入力されることでアナログ電圧に変換されるが、変換されたアナログ電圧はPDM信号のパルス密度に比例したものとなる。パルス密度は512ビットのうちの論理値“1“の数で示されるので、全てのビットが論理値“0“のときにパルス密度が最小(MIN)となり。全てのビットが論理値“1“のときにパルス密度は最大(MAX)となる。従って、ローパスフィルタ3からは図4に示すようにV1からV2まで変化するアナログ電圧が出力され、このアナログ電圧がAGC電圧として利得制御増幅器1に印加される。よって、このAGC電圧範囲によって利得制御増幅器1は最小利得から最大利得まで制御可能となる。
【0015】
なお、最大利得を与えるAGC電圧V2が最初のPDM信号のハイレベルVccよりも高い場合もあり得る。さらに、利得制御増幅器1がAGC電圧の上昇にともなって利得が減少するいわゆるリバースAGC特性を有する場合は、最小のAGC電圧V1で最大利得となり、最大のAGC電圧V2で最小利得となることは容易に理解できる。
【0016】
図5は第二の実施の形態を示す。この場合のレベルシフト回路2は二つの抵抗R1、R2からなる抵抗分圧回路で構成される。そして、その一端(抵抗R1側)にPDM信号が入力され、他端(抵抗R2)側が接地され、二つの抵抗R1、R2の接続点である分圧点Qがローパスフィルタ3に接続される。
【0017】
この場合は、抵抗分圧回路2に入力されるPDM信号が図6Aに示すようにローレベルが0ボルト、ハイレベルがVccであるのに対して、分圧点Qに現れるPDM信号では、図6Bに示すようにローレベルが同じ0ボルトで変わらず、ハイレベルは第二の電圧V3となる。但し、V3=Vcc×R2/(R1+R2)である(V3<Vcc)。従って、ローパスフィルタ3から出力されるアナログ電圧は図7に示すように、パルス密度に比例して第一の電圧0ボルトから第二の電圧V3まで変化したものとなるので、このアナログ電圧をAGC電圧として受ける利得制御増幅器1は図8に示すようにAGC電圧が0ボルトの第一の電圧で最小利得(MIN)となり、第二の電圧V3で最大利得(MAX)となる場合に適合する。
【0018】
図9は第三の実施の形態を示す。この場合のレベルシフト回路2も二つの抵抗R1、R2からなる抵抗分圧回路で構成される。そして、その一端(抵抗R1側)にPDM信号が入力され、他端(抵抗R2)側にはPDM信号のハイレベルに等しい電圧Vccが印加され、二つの抵抗R1、R2の接続点である分圧点Rがローパスフィルタ3に接続される。
【0019】
この場合も、抵抗分圧回路2に入力されるPDM信号が図10Aに示すようにローレベルが0ボルト、ハイレベルがVccであるのに対して、分圧点Qに現れるPDM信号では、図10Bに示すようにローレベルが第一の電圧V4となり、ハイレベルは第二の電圧Vccとなる。但し、V4=Vcc×R1/(R1+R2)である(V4>0ボルト)。従って、ローパスフィルタ3から出力されるアナログ電圧は図11に示すように、パルス密度に比例して第一の電圧V4から第二の電圧Vccまで変化したものとなるので、このアナログ電圧をAGC電圧として受ける利得制御増幅器1は図12に示すようにAGC電圧が第一の電圧V4で最小利得(MIN)となり、第二の電圧Vccで最大利得(MAX)となる場合に適合する。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、入力されたパルス密度変調信号をパルス密度に比例するアナログ電圧に変換するローパスフィルタと、利得制御電圧の第一の電圧値から第二の電圧値までの範囲で最小利得から最大利得まで制御される利得制御増幅器とを備え、パルス密度変調信号を、そのローレベルを第一の電圧値にシフトすると共にハイレベルを第二の電圧値にシフトするレベルシフト回路を介してローパスフィルタに入力し、ローパスフィルタから出力されたアナログ電圧によって利得制御増幅器の利得を制御したので、ローパスフィルタからは第一の電圧値から第二の電圧値まで変化するアナログ電圧が出力され、このアナログ電圧がAGC電圧として利得制御増幅器に印加される。よって、PDM信号の全範囲のパルス密度に比例したAGC電圧範囲によって利得制御増幅器は最小利得から最大利得まで制御可能となる。
【0021】
また、レベルシフト回路を縦続接続された二段のインバータによって構成すると共に、後段のインバータをトランジスタで構成し、トランジスタのエミッタを直接第一の電圧値にプルアップすると共にコレクタを抵抗を介して第二の電圧値にプルアップし、トランジスタのコレクタをローパスフィルタに接続したので、ローパスフィルタから出力されるアナログ電圧の範囲を第一の電圧値から第二の電圧値の範囲に収めることができる。
【0022】
また、電圧シフト回路を抵抗分圧回路によって構成し、抵抗分圧回路の一端にパルス密度変調信号を入力すると共に、他端を接地し、抵抗分圧回路の分圧点をローパスフィルタに接続したので、ローパスフィルタから出力されるアナログ電圧はパルス密度に比例して0ボルトから第二の電圧値まで変化したものとなり、第二の電圧値をPDM信号のハイレベルよりも低くできるので、最大利得時のAGC電圧が低い利得制御増幅器を制御する場合に、利得制御範囲に必要なAGC電圧を作ることができる。
【0023】
また、電圧シフト回路を抵抗分圧回路によって構成し、抵抗分圧回路の一端にパルス密度変調信号を入力すると共に、他端にパルス密度変調信号のハイレベルに等しい電圧を印加し、抵抗分圧回路の分圧点をローパスフィルタに接続したので、ローパスフィルタから出力されるアナログ電圧はPDM信号のローレベルよりも高い電圧からハイレベルよりも低い電圧の範囲となる。従って、AGC電圧範囲の狭い利得制御増幅器の制御に適する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の利得制御回路における第一の実施形態の構成を示す回路図である。
【図2】本発明の第一の実施形態における利得制御回路のAGC特性図である。
【図3】本発明の第一の実施形態におけるPDM信号の波形図である。
【図4】本発明の第一の実施形態におけるパルス密度とアナログ電圧との関係図である。
【図5】本発明の利得制御回路における第二の実施形態の構成を示す回路図である。
【図6】本発明の第二の実施形態におけるPDM信号の波形図である。
【図7】本発明の第二の実施形態におけるパルス密度とアナログ電圧との関係図である。
【図8】本発明の第二の実施形態における利得制御回路のAGC特性図である。
【図9】本発明の利得制御回路における第三の実施形態の構成を示す回路図である。
【図10】本発明の第三の実施形態におけるPDM信号の波形図である。
【図11】本発明の第三の実施形態におけるパルス密度とアナログ電圧との関係図である。
【図12】本発明の第三の実施形態における利得制御回路のAGC特性図である。
【図13】従来の利得制御回路に使用するAGC電圧を生成する回路図である。
【図14】従来の得制御回路に使用するPDM信号の波形図である。
【図15】従来の利得制御回路におけるパルス密度とアナログ電圧との関係図である。
【図16】従来の利得制御回路のAGC特性図である。
【符号の説明】
1 利得制御増幅器
2 レベルシフト回路
2a、2b インバータ
TR トランジスタ
R1、R2 抵抗
3 ローパスフィルタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、パルス密度変調信号をアナログ電圧に変換し、このアナログ電圧によって受信機等の利得を制御する利得制御回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
入力されたパラレルのデジタル信号の値に応じたパルス密度を有するパルス列信号(パルス密度変調信号)を発生させ、これをAGC用のアナログ電圧に変換する従来の構成を図13に示す。PDM変調回路30は入力されたパラレルの9ビットデジタル信号の値に応じたパルス密度を有する512ビットのパルス列信号(パルス密度信号、以下PDM信号)を出力する。パルス密度は512ビットのうちに論理値“1“がどれだけ含まれるかによって表される。
【0003】
PDM信号はデュティ調整回路50によって1ビットの論理値“1“の期間と“0“の期間とが等しくなるように調整される。デュティが調整されたPDM信号の波高値は、例えば図14に示すようにVccとなり、次段のローパスフィルタ(LPF)40に入力される。ローパスフィルタ40は、例えば積分回路で構成してもよい。従って、512ビットの全ての論理値が“0“であればローパスフィルタ40から出力されるアナログ電圧は0ボルトとなり、512ビット全ての論理値が“1“であればアナログ電圧はVccとなる。
【0004】
よって、ローパスフィルタ40から出力されるアナログ電圧は図15のようにパルス密度に比例して0ボルトからVccまで変化する。ここで、最小(MIN)のパルス密度は512ビット全ての論理値が“0“であることを示し、最大(MAX)のパルス密度は512ビット全ての論理値が“1“であることを表している。
このアナログ電圧はAGC電圧として図示しない可変利得増幅器に印加される(例えば特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開平09−083379号公報(図1、図10)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、ローパスフィルタから出力されるアナログ電圧はパルス密度に比例したものとなるが、これをAGC電圧として受ける利得制御増幅器は最小のアナログ電圧である0ボルトから最大のアナログ電圧であるVccの範囲で最小利得(MIN)から最大利得(MAX)まで制御されるように設計されるとは限らない。例えば、利得制御増幅器のAGC電圧に対する利得の関係が、図16に示すように、V1(V1>0ボルト)でほぼ最小利得(MIN)を呈し、V2(V2<Vcc)で最大利得(MAX)を呈するような場合、V1以下のアナログ電圧に対応するPDM信号や、V2以上のアナログ電圧に対応するPDM信号ではAGC動作ができなくなるという問題が発生する。
【0007】
本発明は、PDM信号から作られるアナログ電圧を利得制御増幅器の利得制御範囲に必要なAGC電圧の範囲に一致させて、PDM信号による正確な利得制御を可能とすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明では、入力されたパルス密度変調信号をパルス密度に比例するアナログ電圧に変換するローパスフィルタと、利得制御電圧の第一の電圧値から第二の電圧値までの範囲で最小利得から最大利得まで制御される利得制御増幅器とを備え、前記パルス密度変調信号を、そのローレベルを前記第一の電圧値にシフトすると共にハイレベルを前記第二の電圧値にシフトするレベルシフト回路を介して前記ローパスフィルタに入力し、前記ローパスフィルタから出力された前記アナログ電圧によって前記利得制御増幅器の利得を制御した。
【0009】
また、前記レベルシフト回路を縦続接続された二段のインバータによって構成すると共に、後段のインバータをトランジスタで構成し、前記トランジスタのエミッタを直接前記第一の電圧値にプルアップすると共にコレクタを抵抗を介して前記第二の電圧値にプルアップし、前記トランジスタのコレクタを前記ローパスフィルタに接続した。
【0010】
また、前記電圧シフト回路を抵抗分圧回路によって構成し、前記抵抗分圧回路の一端に前記パルス密度変調信号を入力すると共に、他端を接地し、前記抵抗分圧回路の分圧点を前記ローパスフィルタに接続した。
【0011】
また、前記電圧シフト回路を抵抗分圧回路によって構成し、前記抵抗分圧回路の一端に前記パルス密度変調信号を入力すると共に、他端に前記パルス密度変調信号のハイレベルに等しい電圧を印加し、前記抵抗分圧回路の分圧点を前記ローパスフィルタに接続した。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の第一の実施の形態を図1に示す。利得制御増幅器1を利得制御するための利得制御電圧(AGC電圧)は、パルス密度変調信号(PDM信号という)をレベルシフトするためのレベルシフト回路2と、レベルシフトされたPDM信号をアナログ電圧に変換するローパスフィルタ(LPF)3とによって生成される。ローパスフィルタ3として積分回路を用いても良い。このアナログ電圧がAGC電圧として利得制御増幅器1に印加される。利得制御増幅器1は最小利得(MIN)から最大利得(MAX)の範囲で利得制御されるが、最小利得(MIN)を与えるAGC電圧の値と最大利得を与えるAGC電圧の値は、例えば図2に示すように、それぞれ第一の電圧値V1、第二の電圧値V2となっている。
【0013】
レベルシフト回路2は縦続接続された二段構成のインバータによって構成され、初段のインバータ2aに入力されるPDM信号は、例えばシリアルの512ビットを単位としており、図3Aに示すようにそのローレベルは0ボルト、ハイレベルはVccとなっている。次段のインバータ2bはトランジスタTRで構成され、エミッタは第一の電圧値V1にプルアップされ、コレクタは抵抗を介して第二の電圧値V2にプルアップされると共に、ローパスフィルタ3に接続される。従って、トランジスタTRのコレクタ(P点)に現れるPDM信号は図3Bに示すように、そのローレベルは第一の電圧値V1となり、ハイレベルは第二の電値圧V2となる。すなわち、ローレベルは0ボルトからV1にシフトされ、ハイレベルはVccからV2にシフトされる。ここでは、Vcc>V2としている。
【0014】
レベルシフトされたPDM信号はローパスフィルタ3に入力されることでアナログ電圧に変換されるが、変換されたアナログ電圧はPDM信号のパルス密度に比例したものとなる。パルス密度は512ビットのうちの論理値“1“の数で示されるので、全てのビットが論理値“0“のときにパルス密度が最小(MIN)となり。全てのビットが論理値“1“のときにパルス密度は最大(MAX)となる。従って、ローパスフィルタ3からは図4に示すようにV1からV2まで変化するアナログ電圧が出力され、このアナログ電圧がAGC電圧として利得制御増幅器1に印加される。よって、このAGC電圧範囲によって利得制御増幅器1は最小利得から最大利得まで制御可能となる。
【0015】
なお、最大利得を与えるAGC電圧V2が最初のPDM信号のハイレベルVccよりも高い場合もあり得る。さらに、利得制御増幅器1がAGC電圧の上昇にともなって利得が減少するいわゆるリバースAGC特性を有する場合は、最小のAGC電圧V1で最大利得となり、最大のAGC電圧V2で最小利得となることは容易に理解できる。
【0016】
図5は第二の実施の形態を示す。この場合のレベルシフト回路2は二つの抵抗R1、R2からなる抵抗分圧回路で構成される。そして、その一端(抵抗R1側)にPDM信号が入力され、他端(抵抗R2)側が接地され、二つの抵抗R1、R2の接続点である分圧点Qがローパスフィルタ3に接続される。
【0017】
この場合は、抵抗分圧回路2に入力されるPDM信号が図6Aに示すようにローレベルが0ボルト、ハイレベルがVccであるのに対して、分圧点Qに現れるPDM信号では、図6Bに示すようにローレベルが同じ0ボルトで変わらず、ハイレベルは第二の電圧V3となる。但し、V3=Vcc×R2/(R1+R2)である(V3<Vcc)。従って、ローパスフィルタ3から出力されるアナログ電圧は図7に示すように、パルス密度に比例して第一の電圧0ボルトから第二の電圧V3まで変化したものとなるので、このアナログ電圧をAGC電圧として受ける利得制御増幅器1は図8に示すようにAGC電圧が0ボルトの第一の電圧で最小利得(MIN)となり、第二の電圧V3で最大利得(MAX)となる場合に適合する。
【0018】
図9は第三の実施の形態を示す。この場合のレベルシフト回路2も二つの抵抗R1、R2からなる抵抗分圧回路で構成される。そして、その一端(抵抗R1側)にPDM信号が入力され、他端(抵抗R2)側にはPDM信号のハイレベルに等しい電圧Vccが印加され、二つの抵抗R1、R2の接続点である分圧点Rがローパスフィルタ3に接続される。
【0019】
この場合も、抵抗分圧回路2に入力されるPDM信号が図10Aに示すようにローレベルが0ボルト、ハイレベルがVccであるのに対して、分圧点Qに現れるPDM信号では、図10Bに示すようにローレベルが第一の電圧V4となり、ハイレベルは第二の電圧Vccとなる。但し、V4=Vcc×R1/(R1+R2)である(V4>0ボルト)。従って、ローパスフィルタ3から出力されるアナログ電圧は図11に示すように、パルス密度に比例して第一の電圧V4から第二の電圧Vccまで変化したものとなるので、このアナログ電圧をAGC電圧として受ける利得制御増幅器1は図12に示すようにAGC電圧が第一の電圧V4で最小利得(MIN)となり、第二の電圧Vccで最大利得(MAX)となる場合に適合する。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、入力されたパルス密度変調信号をパルス密度に比例するアナログ電圧に変換するローパスフィルタと、利得制御電圧の第一の電圧値から第二の電圧値までの範囲で最小利得から最大利得まで制御される利得制御増幅器とを備え、パルス密度変調信号を、そのローレベルを第一の電圧値にシフトすると共にハイレベルを第二の電圧値にシフトするレベルシフト回路を介してローパスフィルタに入力し、ローパスフィルタから出力されたアナログ電圧によって利得制御増幅器の利得を制御したので、ローパスフィルタからは第一の電圧値から第二の電圧値まで変化するアナログ電圧が出力され、このアナログ電圧がAGC電圧として利得制御増幅器に印加される。よって、PDM信号の全範囲のパルス密度に比例したAGC電圧範囲によって利得制御増幅器は最小利得から最大利得まで制御可能となる。
【0021】
また、レベルシフト回路を縦続接続された二段のインバータによって構成すると共に、後段のインバータをトランジスタで構成し、トランジスタのエミッタを直接第一の電圧値にプルアップすると共にコレクタを抵抗を介して第二の電圧値にプルアップし、トランジスタのコレクタをローパスフィルタに接続したので、ローパスフィルタから出力されるアナログ電圧の範囲を第一の電圧値から第二の電圧値の範囲に収めることができる。
【0022】
また、電圧シフト回路を抵抗分圧回路によって構成し、抵抗分圧回路の一端にパルス密度変調信号を入力すると共に、他端を接地し、抵抗分圧回路の分圧点をローパスフィルタに接続したので、ローパスフィルタから出力されるアナログ電圧はパルス密度に比例して0ボルトから第二の電圧値まで変化したものとなり、第二の電圧値をPDM信号のハイレベルよりも低くできるので、最大利得時のAGC電圧が低い利得制御増幅器を制御する場合に、利得制御範囲に必要なAGC電圧を作ることができる。
【0023】
また、電圧シフト回路を抵抗分圧回路によって構成し、抵抗分圧回路の一端にパルス密度変調信号を入力すると共に、他端にパルス密度変調信号のハイレベルに等しい電圧を印加し、抵抗分圧回路の分圧点をローパスフィルタに接続したので、ローパスフィルタから出力されるアナログ電圧はPDM信号のローレベルよりも高い電圧からハイレベルよりも低い電圧の範囲となる。従って、AGC電圧範囲の狭い利得制御増幅器の制御に適する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の利得制御回路における第一の実施形態の構成を示す回路図である。
【図2】本発明の第一の実施形態における利得制御回路のAGC特性図である。
【図3】本発明の第一の実施形態におけるPDM信号の波形図である。
【図4】本発明の第一の実施形態におけるパルス密度とアナログ電圧との関係図である。
【図5】本発明の利得制御回路における第二の実施形態の構成を示す回路図である。
【図6】本発明の第二の実施形態におけるPDM信号の波形図である。
【図7】本発明の第二の実施形態におけるパルス密度とアナログ電圧との関係図である。
【図8】本発明の第二の実施形態における利得制御回路のAGC特性図である。
【図9】本発明の利得制御回路における第三の実施形態の構成を示す回路図である。
【図10】本発明の第三の実施形態におけるPDM信号の波形図である。
【図11】本発明の第三の実施形態におけるパルス密度とアナログ電圧との関係図である。
【図12】本発明の第三の実施形態における利得制御回路のAGC特性図である。
【図13】従来の利得制御回路に使用するAGC電圧を生成する回路図である。
【図14】従来の得制御回路に使用するPDM信号の波形図である。
【図15】従来の利得制御回路におけるパルス密度とアナログ電圧との関係図である。
【図16】従来の利得制御回路のAGC特性図である。
【符号の説明】
1 利得制御増幅器
2 レベルシフト回路
2a、2b インバータ
TR トランジスタ
R1、R2 抵抗
3 ローパスフィルタ
Claims (4)
- 入力されたパルス密度変調信号をパルス密度に比例するアナログ電圧に変換するローパスフィルタと、利得制御電圧の第一の電圧値から第二の電圧値までの範囲で最小利得から最大利得まで制御される利得制御増幅器とを備え、前記パルス密度変調信号を、そのローレベルを前記第一の電圧値にシフトすると共にハイレベルを前記第二の電圧値にシフトするレベルシフト回路を介して前記ローパスフィルタに入力し、前記ローパスフィルタから出力された前記アナログ電圧によって前記利得制御増幅器の利得を制御したことを特徴とする利得制御回路。
- 前記レベルシフト回路を縦続接続された二段のインバータによって構成すると共に、後段のインバータをトランジスタで構成し、前記トランジスタのエミッタを直接前記第一の電圧値にプルアップすると共にコレクタを抵抗を介して前記第二の電圧値にプルアップし、前記トランジスタのコレクタを前記ローパスフィルタに接続したことを特徴とする請求項1に記載の利得制御回路。
- 前記電圧シフト回路を抵抗分圧回路によって構成し、前記抵抗分圧回路の一端に前記パルス密度変調信号を入力すると共に、他端を接地し、前記抵抗分圧回路の分圧点を前記ローパスフィルタに接続したことを特徴とする請求項1に記載の利得制御回路。
- 前記電圧シフト回路を抵抗分圧回路によって構成し、前記抵抗分圧回路の一端に前記パルス密度変調信号を入力すると共に、他端に前記パルス密度変調信号のハイレベルに等しい電圧を印加し、前記抵抗分圧回路の分圧点を前記ローパスフィルタに接続したことを特徴とする請求項1に記載の利得制御回路。
Priority Applications (1)
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JP2003149704A JP2004356760A (ja) | 2003-05-27 | 2003-05-27 | 利得制御回路 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003149704A JP2004356760A (ja) | 2003-05-27 | 2003-05-27 | 利得制御回路 |
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JP (1) | JP2004356760A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2023006441A (ja) * | 2021-06-30 | 2023-01-18 | 賢一 大島 | 音声信号の振幅制限回路 |
-
2003
- 2003-05-27 JP JP2003149704A patent/JP2004356760A/ja not_active Withdrawn
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