JP2004356573A - ビーム電流計 - Google Patents

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Abstract

【課題】超伝導体の冷却機構を簡素化するとともに、コストの大幅な削減を可能とする。測定作業の簡素化を図るとともに、測定時間の短縮化を図る。
【解決手段】真空容器内に、上記真空容器内に入射されたビームが内径側を通過するようにして外径側にブリッジ部が形成された筒状の超伝導体のビーム電流センサーを配設し、上記ビーム電流センサーの上記ブリッジ部にSQUIDを配設し、上記ビーム電流センサーとの間に上記SQUIDを位置させるようにして上記ビーム電流センサーの外径側を囲うように筒状の超伝導体の磁気シールドを配設し、 上記ビーム電流センサーの内径側にビームを通過させ上記ビームのビーム電流を計測するビーム電流計において、上記ビーム電流センサー、上記SQUIDおよび上記磁気シールドの冷却手段として冷凍機を用いる。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビーム電流計に関し、さらに詳細には、微弱なビーム電流を非破壊かつ高精度で測定することのできるビーム電流計に関する。
【0002】
【発明の背景ならびに従来の技術】
従来より、ビーム電流計として、例えば、磁気変調型のDCCT(DC Current Transformer)が知られている。
【0003】
ところが、従来の磁気変調型のDCCTでは、電流測定の下限は数μAのオーダーであり、数nA程度の微弱なビーム電流を測定することができないという問題点があった。
【0004】
こうした問題点を解決するため、数nA程度の微弱なビーム電流を測定可能なビーム電流計として、脳や心臓が発生する磁場を測定するために用いられているSQUID(超伝導量子干渉計:Superconducting Quantum Interference Device)と液体ヘリウム温度で動作する超伝導体よりなる磁気シールドとを用いたビーム電流計が、ドイツのGSI(Gesellschaft fur Schwerionenforschung)、旧東京大学原子核研究所あるいは大阪大学核物理研究センターなどで開発されてきた。
【0005】
【非特許文献1】
“A Cryodevice for induction monitoring of DC electron or ion beams with nano−ampere resolution”, K.Grohmann,et al., Superconducting Quantum Interference Devices and Their Applications, 1977, p.311
【0006】
【非特許文献2】
“SQUID” based beam current meter”, IEEE Trans. on Magnetics, Vol. MAG−21, No.2, 1985, p.997
【0007】
【非特許文献3】
“A Cryogenic current comparator for the absolute measurement of nA beams”, AIP Conf. Proc. 451(Beam Instrumentation Workshop), 1998, p.163
【0008】
【非特許文献4】
“Design and performance of an HTS current comparator for charged particle−beam measurements”, L.Hao et al., IEEE Trans. on Appl. Supercond. (ASC2000), Vol.11, No.1, 2001−3, p.635
【0009】
【非特許文献5】
“貯蔵リングにおけるビーム電流の高感度測定”, 田辺 徹美, 品田 恵, 日本物理学会誌 Vol.54, No.1, 1999, p.34
なお、数nA程度の微弱なビーム電流を測定することのできるビーム電流計は、従来の数μAのオーダーのビーム電流を測定するビーム電流計と比較すると、1000倍高い感度を有することになる。具体的な磁場の比較において、地磁気が10−5T、脳磁場は10−13T、1nAのビームが作り出す磁場の中心から20cmの地点においては10−15Tであるので、数nA程度の微弱なビーム電流を測定することのできるビーム電流計は、非常に微弱な磁場を測定しなければならないものである。
【0010】
ここで、図1ならびに図2には、上記したSQUIDと液体ヘリウム温度で動作する超伝導体よりなる磁気シールドとを用いた従来のビーム電流計の構造的な概略構成が示されている。即ち、図1ならびに図2は、本発明の理解に資するための機械構造的な構成のみを示すものであり、各種の電気的な接続状態や電気的導通状態ならびに温度などの検出手段については図示を省略している。なお、図1は図2のA−A線による断面図であり、図2は図1のB−B線による断面図である。
【0011】
また、本明細書における説明ならびに添付の図面において、それぞれ同一あるいは相当する構成や内容については、それぞれ同一の符号を用いて示すことにより、その構成ならびに作用に関する重複する説明は省略する。
【0012】
図1乃至図2において、符号1は超伝導体よりなるビーム電流センサーを示し、符号2は超伝導体よりなる磁気シールドを示し、符号3はSQUIDを示し、符号4は冷媒タンクを示し、符号5は真空容器を示し、符号6は上フランジを示し、符号7はビームダクトを示し、符号8は架台を示し、符号9は冷媒たる液体ヘリウムを示し、符号10は真空容器5内の真空領域を示し、符号11は真空容器5外の大気領域を示している。
【0013】
より詳細には、真空容器5は、上面5a側を上フランジ6により閉塞されるとともに、周壁面の対向する位置にビームダクト7を構成する貫通孔5cがそれぞれ形成されており、その底面5b側が架台8上に支持されている。
【0014】
このビーム電流計において、ビームは、一方のビームダクト7を構成する一方の貫通孔5cから入射し、他方のビームダクト7を構成する他方の貫通孔5cから出射するようになされている。
【0015】
そして、真空容器5内には、真空容器5内に入射されたビームが内径側を通過するようにして、円筒状のビーム電流センサー1が設置され、ビーム電流センサー1の上面側にSQUID3が設置されている。また、ビーム電流センサー1との間にSQUID3を位置させるようにして、ビーム電流センサー1の外径側を囲うように超伝導体よりなる円筒状の磁気シールド2が設置されている。
【0016】
これら上記したビーム電流センサー1、SQUID3および磁気シールド2は、ドーナツ形状の冷媒タンク4内に配置されており、ドーナツ形状の冷媒タンク4の内径側の中空部位をビームが通過するようにして、上記した各構成部材が配置されている。
【0017】
なお、冷媒タンク4内には冷媒たる液体ヘリウムが充填されており、冷媒タンク4内に配置されたビーム電流センサー1、SQUID3および磁気シールド2は液体ヘリウム温度に冷却されることになる。
【0018】
以上の構成において、図示しない真空装置によって真空容器5内を1×10−4Paに維持し、ビーム電流計にビームを通過させる。即ち、一方のビームダクト7を構成する一方の貫通孔5cから入射して他方のビームダクト7を構成する他方の貫通孔5cから出射するようにビームを通過させ、そのビームのビーム電流を計測する。
【0019】
こうしたビーム電流センサー1ならびにSQUID3を用いたビーム電流計の測定原理については公知の技術であるが、本願発明の理解を容易にするために、図3を参照しながら簡単に説明しておく。
【0020】
図3には、SQUID3を取り付けたビーム電流センサー1の概略構成斜視説明図が示されている。
【0021】
このビーム電流センサー1は、超伝導体よりなる周壁面の外径側表面に、一部の領域(ブリッジ部)のみを残して線状の絶縁体が周状(鉢巻き状)に形成されている。上記絶縁体は、ビーム電流センサー1の軸方向の中心位置に周状に配置されている。また、上記したブリッジ部には、SQUID3が配置されている。
【0022】
こうしたビーム電流センサー1の内径側の空間をビームが通過すると、マイスナー効果によって超伝導体の表面を遮蔽電流が流れる。この遮蔽電流はブリッジ部だけを流れ、電流の通過によって方位角方向の磁場が形成されることになる。
【0023】
ブリッジ部にはSQUID3が配置されているので、電流の通過によってブリッジ部に形成された磁場を高感度に測定することができ、高感度に測定した磁場を電流値に換算することにより、ビーム電流を非破壊かつ高精度で測定することができる。
【0024】
即ち、円筒状の超伝導体の表面にブリッジ部を形成することによって、遮蔽電流を効率よく集中させることが可能となる。
【0025】
このようなブリッジ部上方位角方向に形成される磁場をSN比良く測定するためには、SQUID3としてグラジオメーターを用いることが好ましい。
【0026】
その理由は、図4に示すように、グラジオメーターは磁場を検出するためのインプットコイルが左右にあり、外部ノイズ磁束が左右インプットコイルに入ろうとする際に、もし外部ノイズ磁場の大きさと方向が全く同じである同相ノイズ磁場ならば、外部ノイズ磁束は完全にキャンセルされることになり、一方、ビームの通過によってブリッジ部に形成される磁場は、上記したように大きさは同じであるが向きが反対の逆相磁場なので、通常使用されるインプットコイルが1つのタイプのSQUIDと比べると、2倍の感度で検出することができるからである。
【0027】
SQUID3としてグラジオメーターを採用することによって、外部ノイズ磁場を大幅に低減することができ、こうした超伝導の技術を応用することによって、従来の磁気変調型のDCCTによる感度の限界を大幅に改善することができるようになった。
【0028】
ところで、上記したビーム電流計においては、高感度化するためにSQUID3を用いているが、いくら高感度のセンサーを用いても外部からの雑音に埋もれてしまっては、本当に必要とされる信号を検出することができない。そこで、上記した従来のビーム電流計においては、超伝導体よりなる磁気シールド2を配設している。
【0029】
即ち、超伝導の特質として、超伝導材に外部から磁場がかかると、マイスナー効果によって、その磁場を打ち消すように超伝導表面に電流が流れる。この効果を応用することにより、強力な磁気シールドを実現することが可能になることが広く知られている。
【0030】
また、高透磁率の金属を囲う従来の磁気シールドは、高周波磁場では効果的だが、低周波磁場ではその効果は激減する。超伝導体による磁気シールドの場合は、シールドの効率は周波数に依存しないという大きな利点がある。
【0031】
ここで、磁気シールド2として、例えば、99.9%以上の純度の高い酸化マグネシウムで作られた筒状のセラミックに、ビスマス系の超伝導材を300ミクロンの厚さで焼成して作成することができる。なお、こうした磁気シールドの作成には、約4週間の焼成、圧縮などのプロセスが必要である。
【0032】
上記のようにして作成した磁気シールド2の効果を測定するために、ヘルムホルツコイルを装備したステッピングモーター駆動のX−Yステージおよび磁場測定用のSQUIDシステムを製作して測定を行った。即ち、図5に示すように、磁気シールド2に外部磁場をヘルムホルツコイルによって発生し、磁気シールド2とビーム電流センサー1との間を、SQUID3を備えた磁場プローブを駆動することによって、磁場の減衰率を測定した。
【0033】
図6には、3.5μTの磁場を1Hzの周期で磁気シールド2に対して平行にかけ、磁場の減衰率を測定した結果を示している。ここで、磁気シールド2の位置0mmが、磁気シールド2の円筒形状の中央を表している。減衰率S(z)はヘルムホルツコイルによって造られた磁場をBとし、磁気シールド2内の磁気プローブの位置zにおける磁場をB(z)とすると、
S(z)=B(z)/B
で定義する。
【0034】
この測定結果より、磁気シールド2に平行に磁場をかけた場合は、磁気シールド2中央においては減衰率が3×10−4という結果を得た。
【0035】
しかしながら、上記において示したように、液体ヘリウム温度で動作する超伝導体を用いたビーム電流計においては、冷媒として液体ヘリウムを用いるため、そのための冷却機構が複雑になってしまうとともに、冷却剤(冷媒)たる液体ヘリウム自体のコストも安価ではないため、コストが嵩むという問題点があった。
【0036】
また、冷媒として液体ヘリウムを用いる場合には、液体ヘリウムの補給の際にSQUIDが安定して動作するまでに数時間を必要とするため、その補給作業に手間と時間を要するという問題点があった。
【0037】
さらに、上記した図6に示す測定結果が示す減衰率に鑑みると、上記した従来の磁気シールドでは、高感度のビーム電流測定を行うことができないという問題点があった。
【0038】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記したような発明の背景ならびに従来の技術の有する問題点や従来の技術に対する要望に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、超伝導体の冷却機構を簡素化するとともに、コストの大幅な削減を可能としたビーム電流計を提供しようとするものである。
【0039】
また、本発明の目的とするところは、測定作業の簡素化を図るとともに、測定時間の短縮化を図るようにしたビーム電流計を提供しようとするものである。
【0040】
また、本発明の目的とするところは、外部磁場の遮蔽を十分に行って、外部磁場に影響されずに高感度のビーム電流測定を行うことができるようにしたビーム電流計を提供しようとするものである。
【0041】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明によるビーム電流計は、ビーム電流センサー、SQUIDおよび磁気シールドを断熱真空容器の真空中に配置するとともに、これらビーム電流センサー、SQUIDおよび磁気シールドの冷却手段として冷凍機を用いるようにして、断熱真空容器の内部に配置された冷凍機のコールドヘッドやコールドフィンガーなどの熱伝導手段からの熱伝導によって、ビーム電流センサー、SQUIDおよび磁気シールドを冷却するようにしたものである。
【0042】
従って、本発明によるビーム電流計によれば、液体ヘリウムや液体窒素などの冷媒を用いる必要がないので冷却機構が簡素化され、また、コストの大幅な削減が可能となる。
【0043】
さらに、測定作業中に液体ヘリウムや液体窒素などの冷媒を補給する必要はないので測定作業が簡素化され、しかもSQUIDを安定して連続的に動作させることができるので測定時間を短縮化することができる。
【0044】
また、本発明によるビーム電流計の冷却手段たる冷凍機としてパルス管冷凍機を用いた場合には、そのコールドヘッド部に機械的駆動装置がないので、機械振動を低減でき、ビーム電流計のノイズを低減できる効果がある。そして、その上、冷却機構が簡素化され、メインテナンスが容易になるとともに、コストの大幅な削減が可能となる。
【0045】
さらに、冷媒として液体窒素を用いた場合には、液体窒素中には液体酸素が含まれる可能性があり、液体酸素は磁性を持つためノイズ源となり得るが 液体窒素を用いない本発明によるビーム電流計においては、液体窒素を用いることによるノイズ発生に対する処置を行う必要がない。
【0046】
また、本発明は、磁気シールドを重層構造にすることにより外部磁場の遮蔽を十分に行って、外部磁場に影響されずに高感度のビーム電流測定を行うようにしている。
【0047】
即ち、本発明のうち請求項1に記載の発明は、真空容器内に、上記真空容器内に入射されたビームが内径側を通過するようにして外径側にブリッジ部が形成された筒状の超伝導体のビーム電流センサーを配設し、上記ビーム電流センサーの上記ブリッジ部にSQUIDを配設し、上記ビーム電流センサーとの間に上記SQUIDを位置させるようにして上記ビーム電流センサーの外径側を囲うように筒状の超伝導体の磁気シールドを配設し、 上記ビーム電流センサーの内径側にビームを通過させ上記ビームのビーム電流を計測するビーム電流計において、上記ビーム電流センサー、上記SQUIDおよび上記磁気シールドの冷却手段として冷凍機を用いるようにしたものである。
【0048】
また、本発明のうち請求項2に記載の発明は、本発明のうち請求項1に記載の発明において、上記冷凍機は上記真空容器内に配置された熱伝導手段を有し、上記ビーム電流センサー、上記SQUIDおよび上記磁気シールドは上記熱伝導手段を介して熱伝導により冷却されるようにしたものである。
【0049】
また、本発明のうち請求項3に記載の発明は、本発明のうち請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の発明において、上記冷凍機はパルス管冷凍機であるようにしたものである。
【0050】
また、本発明のうち請求項4に記載の発明は、本発明のうち請求項1、請求項2または請求項3のいずれか1項に記載の発明において、上記真空容器内における上記SQUIDの近傍にヒーターを配設し、上記SQUIDの温度の一定化を図るようにしたものである。
【0051】
また、本発明のうち請求項5に記載の発明は、本発明のうち請求項1、請求項2、請求項3または請求項4のいずれか1項に記載の発明において、上記真空容器内で上記磁気シールドを囲むように磁性磁気シールドを配設したものである。
【0052】
また、本発明のうち請求項6に記載の発明は、本発明のうち請求項1、請求項2、請求項3または請求項4のいずれか1項に記載の発明において、上記真空容器を囲むように磁性磁気シールドを配設したものである。
【0053】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明によるビーム電流計の実施の形態の一例を詳細に説明するものとする。なお、上記したように、本明細書における説明ならびに添付の図面において、それぞれ同一あるいは相当する構成や内容については、それぞれ同一の符号を用いて示すことにより、その構成ならびに作用に関する重複する説明は省略する。
【0054】
また、以下に説明する本発明によるビーム電流計を示す図7乃至図9ならびに図12乃至図15においては、本発明に係るビーム電流計の機械構造的な構成のみを示すものであり、各種の電気的な接続状態や電気的導通状態ならびに温度などの検出手段については、公知の技術を適用することができるので図示を省略するとともに、その説明も公知の技術を援用することにより適宜に省略する。
【0055】
ここで、図7、図8ならびに図9には、本発明の実施の形態の一例によるビーム電流計の構造的な概略構成が示されている。なお、図7は図8のC−C線ならびに図9のE−E線による断面図であり、図8は図7のD−D線による断面図であり、図9は冷凍機の配置を含む全体の概略外観構成図である。また、この図7は上記した図1に対応する図面であり、図8は上記した図2に対応する図面である。
【0056】
図7乃至図9において、真空容器5’は断熱真空容器として構成されており、真空容器5’の上面5’a側は、中央に開口部6’aが形成された上フランジ6’により閉塞されている。なお、後述するように、パルス管冷凍機12のコールドヘッド12aに接続されたコールドフィンガー12fは、この開口部6’aから真空容器5’内部に挿通されることになる。
【0057】
即ち、符号12は真空容器5’内に配置されたビーム電流センサー1、SQUID3および磁気シールド2を冷却する冷凍機としてのパルス管冷凍機を示し、符号12aはパルス管冷凍機12の熱伝導手段としてのコールドヘッドを示し、符号12fはパルス管冷凍機12の熱伝導手段としてのコールドフィンガーを示しており、コールドヘッド12aに接続されたコールドフィンガー12fは真空容器5’の開口部6’aから真空容器5’内部に挿通されている。
【0058】
さらに、符号12bは架台8上に設置されたパルス管冷凍機12のバルブモータを示し、符号12cはパルス管冷凍機12のガス圧縮機を示し、符号12dはパルス管冷凍機12のガス配管を示し、符号12eはパルス管冷凍機12のガス配管を示し、符号12fは上記したようにコールドヘッド12aに接続されたコールドフィンガーを示し、符号13はコールドフィンガー12fに接続されて当該コールドフィンガー12fを介してコールドヘッド12aからの熱伝導によって冷却される熱伝導手段としての冷却板を示し、符号14はビーム電流センサー1および磁気シールド2を支持するためのドーナツ形状に形成された一対の支持板を示し、符号15は冷却板13と支持板14とを連結して熱伝導を確保するために配置された機械的にフレキシブルな編組導体を示し、符号16は一対の支持板14とビーム電流センサー1および磁気シールド2の両端面との間にそれぞれ配置されて熱抵抗を低減する熱伝導シートを示し、符号17は一対の支持板14を連結するための締付けボルトを示し、符号18は締付けボルト17を支持板14に固定するためのナットを示し、符号19は支持板14とナット18との間に配置された皿ばねを示し、符号20は一方の端部を真空容器5’の内壁側に固定されるとともに他方の端部を支持板14に固定されて当該支持板14を真空容器5’内の所定の位置に配置して固定する断熱支持棒を示し、符号21は架台8と真空容器5’の底面5’bとの間に配設された防振ゴムを示し、符号22はSQUID3近傍の位置として冷却板13に取り付けられた電気ヒーターを示している。
【0059】
なお、符号5’cは、周壁面の対向する位置にビームダクト7を構成する貫通孔を示している。
【0060】
また、図示は省略したが、SQUID3とコントローラー(図示せず。)をつなぐクライオジェニックケーブルは、真空気密フランジ(図示せず。)を通して大気側と接続される。なお、信号に混入する電気的ノイズを最小化するために、コントローラーとフィードバック回路(図11参照)との間は、制御信号がデジタル化され、光ファイバーケーブルを介して通信が行われるようになされている。
【0061】
また、上記したように、SQUID3の近傍位置として、冷却板13に電気ヒーター22が配置されている。SQUID3は数mK以内の安定度が必要なため、電気ヒーター22の加熱量を制御することにより、SQUID3の温度が一定となるように制御されている。即ち、冷却板13には電気ヒーター22とともに温度センサー(図示せず。)が取り付けられており、電気ヒーター22の加熱量を制御する温度コントローラー(図示せず。)は、温度センサーからの温度情報をもとに、電気ヒーター22の電流値にフィードバックをかけ、SQUID3の温度の安定化を図っている。SQUID3の温度の高安定化の実現のために、温度コントローラーとしては、例えば、PID(Proportional plus Integral plus Derivative)制御を用いることができる。
【0062】
より詳細には、真空容器5’は、その底面5’側が防振ゴム21を介して架台8上に支持されている。
【0063】
このビーム電流計において、ビームは、一方のビームダクト7を構成する一方の貫通孔5’cから入射し、他方のビームダクト7を構成する他方の貫通孔5’cから出射するようになされている。
【0064】
そして、真空容器5’内には、真空容器5’内に入射されたビームが内径側を通過するようにして、円筒状のビーム電流センサー1が設置され、ビーム電流センサー1の上面側にSQUID3が設置されている。また、ビーム電流センサー1との間にSQUID3を位置させるようにして、ビーム電流センサー1の外径側を囲うように超伝導体よりなる円筒状の磁気シールド2が設置されている。
【0065】
これら上記したビーム電流センサー1およびSQUID3を配置した磁気シールド2は、それらの両端をドーナツ形状の一対の支持板14にそれぞれ支持され、一対の支持板14が締付けボルト17およびナット18により締結されることにより、ビーム電流センサー1とSQUID3を配置した磁気シールド2と支持板14とが一体化されている。
【0066】
こうして一体化されたビーム電流センサー1とSQUID3を配置した磁気シールド2と支持板14とは、真空容器5’内に入射されたビームがビーム電流センサー1の内径側ならびに支持板14の内径側の空間を通過するような位置関係で、断熱支持棒20を介して真空容器5’内に配置される。具体的には、断熱支持棒20の一方の端部が真空容器5’の内壁面に固定され、断熱支持棒20の他方の端部が支持板14に固定されている。断熱支持棒20は各支持板14に対して2本ずつ配設され、図7において中心線O−Oに対して外方に角度P(角度Pは、10度以上とすることが好ましい。)だけ傾けられているとともに、図8において中心線O−Oに対して外方に角度Q(角度Qは、10度以上とすることが好ましい。)だけ傾けられている。
【0067】
さらに、支持板14は、編組導体15を介して冷却板13に接続されており、コールドフィンガー12fを介してコールドヘッド12aに接続された冷却板13からの熱伝導により支持板14、ビーム電流センサー1、磁気シールド2およびSQUID3が冷却されるように構成されている。
【0068】
なお、支持板14は、ビーム電流センサー1ならびに磁気シールド2に対して機械的支持および熱伝導冷却の作用をするものであるので、機械的強度が高く、かつ、熱伝導のよい材料、例えば、銅などにより構成することが好ましい。
【0069】
また、コールドヘッド12a、コールドフィンガー12f、冷却板13、編組導体15、支持板14、熱伝導シート16、ビーム電流センサー1、磁気シールド2ならびにSQUID3におけるそれぞれの接触部には、オイルコンパウンドやアピエゾングリスなど低温でも熱伝導の良いものを塗りこむことが好ましい。
【0070】
以上の構成において、図示しない真空装置によって真空容器5’内を1×10−4Paに維持し、ビーム電流計にビームを通過させる。即ち、一方のビームダクト7を構成する一方の貫通孔5’cから入射して他方のビームダクト7を構成する他方の貫通孔5cから出射するようにビームを通過させ、そのビームのビーム電流を計測する。
【0071】
こうしたビーム電流センサー1ならびにSQUID3を用いたビーム電流計の測定原理については、上記の「発明の背景ならびに従来の技術」の項において説明した測定原理と同一であるので、その記載をここに援用することにより、その説明を省略する。
【0072】
ここで、上記した本発明の実施の形態の一例によるビーム電流計においては、電流センサー1、磁気シールド2ならびにSQUID3を真空中に配置し、パルス管冷凍機12の熱伝導手段たるコールドヘッド12aならびにコールドフィンガー12fからの熱伝導により、電流センサー1、磁気シールド2ならびにSQUID3を冷却している。
【0073】
即ち、電流センサー1、磁気シールド2ならびにSQUID3の冷却のために液体ヘリウムや液体窒素を用いる必要がないので、図1に示すような冷媒を貯蔵する冷媒タンク4などが不要になるなど、冷却機構が簡素化され、製造コストを大幅に削減することができる。
【0074】
また、液体ヘリウム自体が高価であるが、こうした高価な冷媒を使用する必要が無い点においても、コスト削減を図ることができる。
【0075】
さらに、冷媒として液体ヘリウムや液体窒素を補給する作業が無いので、液体ヘリウムや液体窒素の補給の際におけるSQUIDの不安定性を排除することができ、測定作業が簡便になるとともに測定時間を短縮化することができる。
【0076】
また、本発明の実施の形態の一例によるビーム電流計においては、電流センサー1、磁気シールド2ならびにSQUID3を冷却する冷却手段たる冷凍機として、電流センサー1、磁気シールド2ならびにSQUID3が受ける振動ノイズを最小限にするために、冷凍発生部に稼動部品を全く持たないパルス管冷凍機12を用いている。
【0077】
さらに、電流センサー1、磁気シールド2ならびにSQUID3が受ける振動ノイズを抑制するために、架台8上にバルブモータ12bを設置し、かつ、架台8と真空容器5’の間に防振ゴム21を配置することにより、バルブモータ12bの機械振動を電流センサー1、磁気シールド2ならびにSQUID3に伝達するのを防止しているとともに、機械的にフレキシブルな編組導体15により冷却板13と支持板14とを接続することにより、コールドヘツド12a、コールドフィンガー12fおよび冷却板13からの機械振動の電流センサー1、磁気シールド2ならびにSQUID3への伝達を低減している。
【0078】
なお、この実施の形態において用いたパルス管冷凍機12は、例えば、5.5Hzのポンピング周期で作動するが、パルス管冷凍機12の作動するポンピング周期を加振周波数として装置全体の固有振動数を計算し、両方の周波数が一致しないように、適切なばね乗数を持つ防振ゴム21を選定することが好ましい。
【0079】
ここで、上記した本発明の実施の形態の一例によるビーム電流計においては、冷却熱収縮により締付けボルト18に過大な力の発生した際の力の吸収や、緩みを生じさせないようにするために、締付けボルト18と支持板14との間に皿ばね19を配置することにより締め付け強度を高めている。また、支持板14を2本づつの断熱支持棒20で支持し、それぞれの取り付けの際の傾斜角度たる角度PおよびQを10度以上とすることにより、水平方向の支持剛性を大きくし、機械振動の発生を低減している。
【0080】
また、上フランジ6’にコールドヘッド12aを支持させるようにしたので、組立て分解を簡単に行うことができるようになる。
【0081】
上記したように、本発明の実施の形態の一例によるビーム電流計においては、冷却板13に配置された電気ヒーター22の加熱量を制御することにより、SQUID3の温度を一定になるようにしている。
【0082】
この電気ヒーター22について、図10に示す電気ヒーター22の電流模式図を参照しながら説明する。
【0083】
電気ヒーター22は、所謂、フィルムヒーターとして構成されているが、電気ヒーター22に電流を流すと磁界を発生し、これがSQUID3の外乱ノイズとなる。この実施の形態においては、フィルムヒーターを2枚重ねて電気ヒーター22を構成し、上下のフィルムヒーターの電流方向を反対に配置することにより、電気ヒーター22からの磁界発生を低減するようにしている。
【0084】
なお、SQUID3の動作については、SQUID素子の両端に電流を流すと、臨界電流値Icまでは抵抗がないため電圧が生じないが、臨界電流値Icを超えると抵抗が現れる。臨界電流値Icは、SQUID素子を貫く磁束Φが、磁束量子Φ単位(h/2e=2.068×10−15Weber)を周期としてCOS関数的に変化する。
【0085】
このように、SQUID素子の出力は非線形なので、汎用の磁場計測にはそのままでは使用できない。そこで、通常は図11に示したフィードバック回路を用いる。SQUID素子は、ピックアップコイル、入力コイル、フィードバックコイル、モジュレーシヨンコイルと磁気的に結合している。まず、ピックアップコイルに誘起された磁場Bはインプットコイルに伝達され、SUIQD素子の両端電圧が変化しようとする。しかし、その変化分を元に戻すように、フィードバック回路のフィードバックコイルに電流を流す。この働きは、負帰還PLL(Phase Locked Loop)と同じ原理である。フィードバック電流の電圧(図11中のOutput)を測定することによって、ピックアップの磁場を測定することが可能になる。図11中のモジュレーシヨン回路は、周波数帯域を広げるために用いられている。
【0086】
次に、図12を参照しながら、本発明によるビーム電流計の他の実施の形態について説明する。なお、図12は、図1ならびに図7に対応する断面図である。
【0087】
この図12に示すビーム電流計は、磁気シールド性能を向上するために、高透磁率材料からなる複数の磁性磁気シールドを配置している。
【0088】
即ち、図12において、符号23は磁性第1磁気シールドを示し、符号23aは磁性第1磁気シールド23の円板部を示し、符号23bは磁性第1磁気シールド23の円筒部を示し、符号24は磁性第2磁気シールドを示し、符号25は煙突シールドを示し、符号26は磁性第3磁気シールドを示し、符号27は煙突シールドを示している。
【0089】
より詳細には、円板部23aおよび円筒部23bよりなる磁性第1磁気シールド23は、磁気シールド2に近接して設けられている。具体的には、磁性第1磁気シールド23の円板部23aは、支持板14と電流センサー1ならびに磁気シールド2との端部との間に配置され、一方、磁性第1磁気シールド23の円筒部23bは、周壁部が磁気シールド2と冷却板13との間に位置するように配置されている。
【0090】
このように磁気シールド2に近接して円板部23aおよび円筒部23bよりなる磁性第1磁気シールド23を設けることにより、SQUID3に対する磁気シールド性能を向上することができる。ここで、円板部23aと円筒部23bとの間に隙間gを設けることにより、さらに磁気シールド性能を向上することができる。なお、隙間gは、例えば、0.5mm以上であることが好ましい。
【0091】
また、磁性第2磁気シールド24は、一対の支持板14を連結することにより一体化された電流センサー1、磁気シールド2、SQUID3および支持板14ならびに冷却板13や編組導体15を含む真空容器5’内の各構成部材を覆うように配置されている。
【0092】
こうした磁性第2磁気シールド24を配置することにより、さらに一層磁気シールド性能を向上することができる。
【0093】
また、上記したように、磁性第1磁気シールド23および磁性第2磁気シールド24を真空容器5’内に配置することにより、全体をコンパクトな装置にすることができ、また磁性材料の使用量を少なくすることができる。
【0094】
次に、磁性第3磁気シールド26は、真空容器5’全体を覆うようにして大気中に配置されている。
【0095】
こうした磁性第3磁気シールド26を配置することにより、また一層磁気シールド性能を向上することができる。
【0096】
ところで、超伝導磁気シールドはその円筒軸に直角方向の外部磁界に対するシールド性能が劣るので、磁性第2磁気シールド24におけるコールドフィンガー12fを貫通させるための貫通穴24aは、磁気シールド性能の低下を生じさせる。このため、貫通孔24aからコールドフィンガー12fに沿って立ち上がり形成された磁性磁気シールドとして煙突シールド25を設けることにより、貫通穴24aによる磁気シールド性能の低下の影響を低減することができる。なお、煙突シールド25の直径d、即ち、貫通孔24の直径と高さhとの比であるh/dを1以上とすることが好ましい。
【0097】
同様に、磁性第3磁気シールド26におけるビームダクト7を貫通させる貫通孔26aにも、ビームダクト7に沿って延長する磁性磁気シールドとして煙突シールド27を設けることができる。
【0098】
なお、上記した磁性第1磁気シールド23,磁性第2磁気シールド24、煙突シールド25、磁性第3磁気シールド26ならびに煙突シールド27に、高導電材を貼り付けたりメッキすることにより、電波に対するシールド性能をさらに向上することができる。
【0099】
次に、図13乃至図15には、本発明によるビーム電流計の他の実施の形態が示されており、超伝導磁気シールドそのものの磁気シールド性能を向上させることができる。
【0100】
即ち、図13に示す実施の形態は、電流センサー1ならびに磁気シールド2の両方の端部に、超伝導磁気シールド端板28をそれぞれ配置するようにしたものである。こうした超伝導磁気シールド端板28を配置することにより、磁気シールド性能を向上させることができる。
【0101】
ところで、図14には、図13において円形破線で示した端部の拡大概念断面図が示されている。
【0102】
ここで、電流センサー1や磁気シールド2を全て超伝導体で製作することは、製造性や価格から困難であり、一般には、図14に示すようにセラミックや金属の基板の表面に超伝導体の膜を作って形成することになる。
【0103】
即ち、図14において、符号1aは電流センサー1の基板(通常はセラミックもしくは金属を使用する。)を示し、符号1bは超伝導体の膜を示しており、電流センサー1は、超伝導体の膜1bを基板1aに接合することにより構成されている。なお、電流センサー1の超伝導体の膜1bは、ビーム電流を測定するために円筒状の基板1aの内径周壁面、端面、外径周壁面に作成されている。
【0104】
また、符号2aは磁気シールドの基板(通常はセラミックもしくは金属を使用する。)を示し、符号2bは超伝導体の膜を示しており、磁気シールド2は、超伝導体の膜2bを基板2aに接合することにより構成されている。なお、磁気シールド2の超伝導体の膜2bは、円筒状の基板2aの外径周壁面にのみ作成されている。
【0105】
同様に、符号28aは超伝導磁気シールド端板28の基板(通常はセラミックもしくは金属を使用する。)を示し、符号28bは超伝導体の膜を示しており、超伝導磁気シールド端板28は、超伝導体の膜28bを基板28aに接合することにより構成されている。なお、超伝導磁気シールド端板28の超伝導体の膜28bは、ドーナツ形状の基板28aの片面(電流センサー1ならびに磁気シールド2の端面と対向する面)にのみ作成されている。
【0106】
なお、超伝導体の膜1b、2b、28bの膜厚は、例えば、0.1mm程度である。
【0107】
上記のようして作成した電流センサー1ならびに磁気シールド2の端部と超伝導磁気シールド端板28との間には、製造状の誤差により隙間g1,g2が存在することになる恐れがあり、こうした隙間g1,g2が存在すると磁気シールド性能を向上することが困難になる。例えば、隙間g1,g2として0.05mmの隙間が生じても、磁気シールド性能の向上の幅は小さい。
【0108】
こうした図14に示すような隙間g1,g2の存在に伴う磁気シールド性能の向上の低下を改善するためには、図15に示すように、磁気シールド2の超伝導磁気シールド端板28と対向する端面にも超伝導体2bを作成すればよい。
【0109】
さらに、隙間g1と電流センサー1の厚さh1との比であるg1/h1と、隙間g2と磁気シールド2の厚さh2との比であるg2/h2とを、それぞれ1/10以下にすることにより、磁気シールド性能の向上を図ることができる。
【0110】
なお、上記した実施の形態は、以下の(1)乃至(6)に説明するように変形することができる。
【0111】
(1)上記した実施の形態においては、電流センサー1、磁気シールド2ならびにSQUID3を構成する超伝導体の種類については特に限定するものではないが、電流センサー1、磁気シールド2ならびにSQUID3を構成する超伝導体としては、低温(液体ヘリウム温度)で作動する低温超伝導体でもよいし、高温(液体窒素温度)で作動する高温超伝導体でもよく、どちらの超伝導体も用いることができる。
【0112】
(2)上記した実施の形態においては、電流センサー1ならびに磁気シールド2の形状を円筒状としたが、これに限られるものではないことは勿論である。即ち、電流センサー1ならびに磁気シールド2は筒形をしていればよく、円筒形状の他、楕円筒形状であってもよいし、多角筒形状であってもよい。
【0113】
また、支持板14は、電流センサー1ならびに磁気シールド2の筒形の形状に合わせて、ドーナツ形状を適宜に変形すればよい。
【0114】
(3)上記した実施の形態においては、断熱支持棒20は各支持板14に対して2本ずつ配設するようにしたが、これに限られるものではないことは勿論である。断熱支持棒20は各支持板14に1本ずつ配設するようにしてもよいし、あるいは、3本以上ずつ配設するようにしてもよい。また、一方の支持板14に配設される断熱支持棒20の本数と他方の支持板14に配設される断熱支持棒20の本数とが、異なっていてもよい。
【0115】
(4)上記した図12に示す実施の形態においては、磁性第1磁気シールド23と磁性第2磁気シールド24と煙突シールド25と磁性第3磁気シールド26と煙突シールド27とを全て配設するように図示したが、これらを全て配設しなくてもよいことは勿論である。磁性第1磁気シールド23、磁性第2磁気シールド24、煙突シールド25、磁性第3磁気シールド26ならびに煙突シールド27の中で、所望のものを適宜に選択的に配設するようにしてもよい。また、磁性第1磁気シールド23についても、円板部23aと円筒部23bとの両方を配設する必要はなく、いずれか一方のみを配設するようにしてもよい。
【0116】
(5)上記した実施の形態においては、電流センサー1、磁気シールド2ならびにSQUID3を冷却する冷却手段たる冷凍機として、機械振動低減のためにパルス管冷凍機を用いたが、これに限られるものではなく、機械振動の影響が問題とされない場合には、コールドヘッド部に機械的駆動装置を持った冷凍機を用いてもよい。
【0117】
(6)上記した実施の形態ならびに上記(1)乃至(5)に示す変形例は、適宜に組み合わせるようにしてもよい。
【0118】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、超伝導体の冷却機構を簡素化することができ、コストを大幅に削減することができるようになるという優れた効果を奏する。
【0119】
また、本発明は、以上説明したように構成されているので、測定作業の簡素化を図ることができるようになるとともに、測定時間の短縮化を図ることができるようになるという優れた効果を奏する。
【0120】
また、本発明は、以上説明したように構成されているので、磁気シールド性能を向上することができ、高感度のビーム電流測定を行うことができるようになるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】SQUIDと液体ヘリウム温度で動作する超伝導体よりなる磁気シールドとを用いた従来のビーム電流計の概略構成断面説明図であり、図2のA−A線による断面図である。
【図2】SQUIDと液体ヘリウム温度で動作する超伝導体よりなる磁気シールドとを用いた従来のビーム電流計の概略構成断面説明図であり、図1のB−B線による断面図である。
【図3】SQUIDを取り付けたビーム電流センサーの概略構成斜視説明図である。
【図4】グラジオメーターの説明図である。
【図5】磁気シールドの効果を測定するための磁場測定用のSQUIDシステムの説明図である。
【図6】図5に示すSQUIDシステムを用いて磁場の減衰率を測定した結果を示すグラフである。
【図7】本発明の実施の形態の一例によるビーム電流計の概略構成断面説明図であり、図8のC−C線ならびに図9のE−E線による断面図である。
【図8】本発明の実施の形態の一例によるビーム電流計の概略構成断面説明図であり、図7のD−D線による断面図である。
【図9】本発明の実施の形態の一例によるビーム電流計の構成説明図であり、冷凍機の配置を含む全体の概略外観構成図である。
【図10】電気ヒーターの電流模式図である。
【図11】SQUID素子のフィードバック回路構成を示すブロック構成図である。
【図12】本発明によるビーム電流計の他の実施の形態を示す概略構成断面説明図であり、図1ならびに図7に対応する断面図である。
【図13】本発明によるビーム電流計の他の実施の形態を示す概略構成説明図である。
【図14】図13において円形破線で示した端部の拡大概念断面図である。
【図15】本発明によるビーム電流計の他の実施の形態を示す拡大概念断面図であり、図14に対応する断面図である。
【符号の説明】
1 ビーム電流センサー
1a 基板
1b 超伝導体の膜
2 磁気シールド
2a 基板
2b 超伝導体の膜
3 SQUID
4 冷媒タンク
5,5’ 真空容器
5a,5’a 上面
5b,5’b 底面
5c,5’c 貫通孔
6,6’ 上フランジ
6’a 開口部
7 ビームダクト
8 架台
9 液体ヘリウム
10 真空領域
11 大気領域
12 パルス管冷凍機
12a コールドヘッド
12b バルブモータ
12c ガス圧縮機
12d ガス配管
12e ガス配管
12f コールドフィンガー
13 冷却板
14 支持板
15 編組導体
16 熱伝導シート
17 締付けボルト
18 ナット
19 皿ばね
20 断熱支持棒
21 防振ゴム
22 電気ヒーター
23 磁性第1磁気シールド
23a 円板部
23b 円筒部
24 磁性第2磁気シールド
24a 貫通孔
25 煙突シールド
26 磁性第3磁気シールド
26a 貫通孔
27 煙突シールド
28 超伝導磁気シールド端板
28a 基板
28b 超伝導体の膜

Claims (6)

  1. 真空容器内に、前記真空容器内に入射されたビームが内径側を通過するようにして外径側にブリッジ部が形成された筒状の超伝導体のビーム電流センサーを配設し、前記ビーム電流センサーの前記ブリッジ部にSQUIDを配設し、前記ビーム電流センサーとの間に前記SQUIDを位置させるようにして前記ビーム電流センサーの外径側を囲うように筒状の超伝導体の磁気シールドを配設し、 前記ビーム電流センサーの内径側にビームを通過させ前記ビームのビーム電流を計測するビーム電流計において、
    前記ビーム電流センサー、前記SQUIDおよび前記磁気シールドの冷却手段として冷凍機を用いる
    ことを特徴とするビーム電流計。
  2. 請求項1に記載のビーム電流計において、
    前記冷凍機は、前記真空容器内に配置された熱伝導手段を有し、
    前記ビーム電流センサー、前記SQUIDおよび前記磁気シールドは前記熱伝導手段を介して熱伝導により冷却される
    ことを特徴とするビーム電流計。
  3. 請求項1または請求項2のいずれか1項に記載のビーム電流計において、
    前記冷凍機は、パルス管冷凍機である
    ことを特徴とするビーム電流計。
  4. 請求項1、請求項2または請求項3のいずれか1項に記載のビーム電流計において、
    前記真空容器内における前記SQUIDの近傍にヒーターを配設し、前記SQUIDの温度の一定化を図る
    ことを特徴とするビーム電流計。
  5. 請求項1、請求項2、請求項3または請求項4のいずれか1項に記載のビーム電流計において、
    前記真空容器内において、前記磁気シールドを囲むように磁性磁気シールドを配設した
    ことを特徴とするビーム電流計。
  6. 請求項1、請求項2、請求項3または請求項4のいずれか1項に記載のビーム電流計において、
    前記真空容器を囲むように磁性磁気シールドを配設した
    ことを特徴とするビーム電流計。
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