JP2004355927A - 電磁接触器及びその組立治具 - Google Patents
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Abstract
【課題】固定接触子がモールドケースを通る窓穴部分に、隙間を生じさせないようにする。
【解決手段】モールドケース1の側壁1aに方形の窓穴12があけられるともに、側壁1aの外側に窓穴12の下辺に連続する接触子支持面を有する台座1bが一体形成され、固定接触子3は接触子支持面1b上に支持され、固定接点3a側の端部が窓穴12を通してモールドケース1内に突出する電磁接触器において、窓穴12の下辺部分から台座1bの接触子支持面1cに渡る凹部13を設け、固定接触子3をモールドケース1に組み付ける際に、窓穴12と凹部13とを通過させて固定接触子3の固定接点側端部をモールドケース1内に挿入するようにする。これにより、窓穴12の上辺側を広げることなく固定接点3aを通過させることができ、固定接触子3の組み付け後に窓穴部分に隙間が生じない。
【選択図】 図1
【解決手段】モールドケース1の側壁1aに方形の窓穴12があけられるともに、側壁1aの外側に窓穴12の下辺に連続する接触子支持面を有する台座1bが一体形成され、固定接触子3は接触子支持面1b上に支持され、固定接点3a側の端部が窓穴12を通してモールドケース1内に突出する電磁接触器において、窓穴12の下辺部分から台座1bの接触子支持面1cに渡る凹部13を設け、固定接触子3をモールドケース1に組み付ける際に、窓穴12と凹部13とを通過させて固定接触子3の固定接点側端部をモールドケース1内に挿入するようにする。これにより、窓穴12の上辺側を広げることなく固定接点3aを通過させることができ、固定接触子3の組み付け後に窓穴部分に隙間が生じない。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電磁石操作により電路を開閉する電磁接触器に関し、詳しくは固定接触子取付部からの異物の浸入を防止した電磁接触器に関する。
【0002】
【従来の技術】
電磁接触器は周知であり、例えば特許文献1や特許文献2に記載されているが、図9はこの発明の対象となる電磁接触器の概略構成を示す縦断面図である。図9において、電磁接触器は上部ケース1と下部ケース2とからなるモールドケースを備え、上部ケース1には前後一対の固定接触子3,3が各相別に保持されている。長方形の板導体からなる固定接触子3は、一端に固定接点3aが取り付けられ他端に端子部3bが形成されている。端子部3bには下穴がバーリング加工されたねじ穴4が設けられており、図示しない端子ねじにより電線が締め付けられる。図示の場合、固定接触子3の端子部側端部はL形に折り曲げられ、このL曲げ部3cが下部ケース2の一部で押えられて抜け止めされている。
【0003】
下部ケース2には、固定鉄心5と可動鉄心6とを備えた操作電磁石が収められ、固定鉄心5には電磁コイル7が装着されている。可動鉄心6は下部ケース2により、図9の上下方向に移動可動に案内されるとともに、電磁コイル7との間に挿入された復帰スプリング8により固定鉄心5から引き離されている。可動鉄心6には接触子支え9が連結され、この接触子支え9には固定接触子3,3の間を橋絡する可動接触子10が接触スプリング11とともに保持されている。可動接触子10の両端には、固定接点3aに対応する可動接点10aが取り付けられている。上部ケース1には側壁1aに方形の窓穴12が設けられ、側壁1aの外側に台座1bが一体形成されている。台座1bは窓穴12の下辺に連続する接触子支持面1cを有し、接触子支持面1c上に支持された固定接触子3は固定接点側端部が窓穴12を通して上部ケース1内に突出している。この固定接触子3は、L曲げ部3cに被さる下部ケース2により固定されている。
【0004】
図示電磁接触器において、電磁コイル7が励磁されると可動鉄心6が復帰スプリング8に抗して固定鉄心5に吸引され、可動鉄心6と一体の接触子支え9に保持された可動接触子10は引き下げられて固定接触子3,3間を橋絡する。これにより、端子部3b,3b間の電路が閉路される。その際、接触スプリング11が圧縮され、接点3a,10a間に適度の接触圧力が与えられる。電磁コイル7が消磁されると、復帰スプリング8の復元力により図示状態に復帰する。
【0005】
図10は図9における固定接触子取付部分の1相分の分解斜視図、図11は同じく固定接触子取付状態の斜視図、図12は図11の縦断面図である。図10に示すように、台座1bの上面の接触子支持面1cには、バーリング加工によりねじ穴4の回りに突出した円筒状部を収容する溝1dが設けられるとともに、溝1dの底部に図示しない端子ねじを受け入れる円柱状の凹部がねじ穴4と同心に設けられ、また台座1bの外側面には固定接触子3のL曲げ部3cを収容する溝1eが設けられている。しかして、固定接触子3は接触子支持面1cと平行に上部ケース1に挿入され、図11に示すように組み付けられる。
【0006】
【特許文献1】
特開平 5− 2962号公報
【特許文献2】
特開平11−312449号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記した固定接触子3の組み付けにおいて、固定接触子3は台座1bの接触子支持面1c上を摺動して窓穴12に挿入されるが、その際、窓穴12は固定接触子3の板導体と一緒に固定接点3aを通過させる。そのため、窓穴12は、横幅方向は固定接触子3の板導体と同じ大きさでよいが、高さ方向は固定接触子3の板導体の厚さに加えて、固定接点3aの高さ分だけ上辺側を広げる必要がある。ところが、このような窓穴12は、固定接触子3aを上部ケース1に組み付けた図11の最終状態では、窓穴12を貫通する固定接触子3の板導体の上方に、固定接点3aの高さ分の隙間Sが残る。しかし、固定接点3aの近傍に外部に開放した隙間Sが残ると、この部分から異物が浸入して固定・可動接点3a,4a間に付着し、最悪の場合は導通不良を引き起こす恐れがある。
【0008】
この発明は、従来のこのような問題に対処するもので、その課題は固定接触子が通る窓穴部分に、外部に開放した隙間を生じさせないようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、この発明は、モールドケースに保持された前後一対の固定接触子と、これらの固定接触子の間を橋絡する可動接触子とを各相別に有し、長方形の板導体からなる前記固定接触子は一端に固定接点が取り付けられるとともに他端に端子部が形成され、前記モールドケースには側壁に方形の窓穴があけられるともに、前記側壁の外側に前記窓穴の下辺に連続する接触子支持面を有する台座が一体形成され、前記固定接触子は前記接触子支持面上に支持され、固定接点側端部が前記窓穴を通して前記モールドケース内に突出する電磁接触器において、前記窓穴の下辺部分から前記台座の接触子支持面に渡る凹部を設け、前記固定接触子を前記モールドケースに組み付ける際に、前記窓穴と凹部とを通過させて前記固定接触子の固定接点側端部を前記モールドケース内に挿入するようにする(請求項1)。
【0010】
上記請求項1の発明によれば、窓穴及びその下辺側の凹部を用いて固定接触子の固定接点側端部を通過させることにより、窓穴の上辺側を広げる必要がなく、従って固定接触子組み付け状態で窓穴部分に隙間が生じない。また、窓穴の下辺側の凹部は、固定接触子組み付け状態では固定接触子に覆われるため外部には開放しない。
【0011】
請求項1の発明において、前記固定接触子を端子部側を持ち上げて斜めに載置する案内台と、前記案内台にスライド可能に組み合わせた摺動子と、前記案内台をスライド可能に支持する基台とから構成し、前記案内台に載置した前記固定接触子を前記摺動子で押して前記案内台上で滑らせることにより、前記固定接触子の固定接点側端部を前記モールドケースの窓穴に挿入し、次いで前記案内台から滑落した前記固定接触子を前記案内台の端面で前記モールドケースに押し付けるようにした組立治具を用いるとよい(請求項2)。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図9で示した従来例にこの発明を適用した実施の形態について説明する。なお、従来例と対応する部分には同一の符号を用いるものとする。図1は電磁接触器の固定接触子部分の断面図、図2はその一相分の斜視図である。図1及び図2において、従来例と相違するのは、上部ケース1の窓穴12の下辺部分から台座1bの接触子支持面1cに渡るように、窓穴12と同幅の凹部13が設けられるとともに、窓穴12の大きさは幅も高さも固定接触子3の板導体と同じになっている点である。
【0013】
図3及び図4は、上部ケース1への固定接触子3の組み付け方法を示すもので、図3は縦断面図、図4は斜視図である。図3及び図4において、固定接触子3を上部ケース1に組み付ける際には、図示の通り固定接触子3の端子部3b側の端部を持ち上げて斜めにし、固定接点3a側の端部を窓穴12と凹部13とを通過させて上部ケース1内に挿入する。図1及び図2はこの組み付け後の状態を示すもので、固定接触子3を受座1bの接触子支持面1c上に支持させた図示最終状態では、固定接触子3の板導体は窓穴12の上辺に近接し、従来のような隙間は生じない。また、凹部13は側壁1aの内外を連通するが、この凹部13は固定接触子で覆われるため外部に対して密閉され、凹部13から塵埃が浸入する恐れはない。
【0014】
図5及び図6は、上記した固定接触子3の組み付け作業に適した組立治具を示すものである。組立治具14は、固定接触子3を支持する案内台15と、案内台15にスライド可能に組み合わされた摺動子16と、案内台15をスライド可能に支持する基台17とからなっている。案内台15は上面中心に前後方向(図5の左右方向)の溝18を有し、摺動子16は下面の突起16aが溝18に嵌合して案内台15上を前後にスライドする。溝18は前端が閉じられ、その前端面は摺動子16を位置規制するストッパを形成している。また、案内台15も下面の突条15aが基台17の上面の溝に嵌合し、基台17上を前後にスライドする。
【0015】
組立治具14を用いて固定接触子3を上部ケース1に組み付けるには、組立治具14を図6に示すように上部ケース1に若干の隙間を介して対面させ、図5に示すように固定接触子3を端子部3a側を持ち上げて案内台15上に斜めに載置する。次いで、摺動子16で押して固定接触子3を案内台15上で滑らせ、図7に示すように固定接点3a側の端部を上部ケース1の窓穴12に挿入する。
【0016】
やがて、摺動子16がストッパに突き当たり、図7に示すように固定接触子3は案内台15から自重により滑落する。摺動子16を更に前方に進めると、図8に示すように案内台16が基台17上で前方にスライドし、固定接触子3を案内台15の端面で上部ケース1に押し付ける。これにより、固定接触子3のL曲げ部3c(図5)が溝1e(図3)に嵌入し、図1に示す状態に組み付けられる。なお、図示固定接触子3はL曲げ部3cを利用して、案内台15上に斜めに載置したが、L曲げ部3cを持たない固定接触子の場合には、端子部側の端部を摺動子16に凭せ掛けて斜め姿勢にするようにする。
【0017】
【発明の効果】
以上の通り、この発明によれば、固定接触子を挿入するモールドケースの窓穴の下辺部側に凹部を設けることにより、窓穴の上辺部を広げることなく固定接触子の固定接点側端部の通過を可能にし、固定接触子組み付け後に窓穴部に隙間を生じさせることによる異物の浸入を有効に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を示す電磁接触器の固定接触子部分の縦断面図である。
【図2】図1の斜視図である。
【図3】図1の電磁接触器において、固定接触子をモールドケースに組み付ける作業を示す縦断面図である。
【図4】図3の斜視図である。
【図5】図1の固定接触子をモールドケースに組み付けるための組立治具を示す縦断面図である。
【図6】図5の斜視図である。
【図7】図5の組立治具により固定接触子をモールドケースに挿入した状態を示す斜視図である。
【図8】図7の固定接触子を組立治具によりモールドケースに押し付けた状態を示す斜視図である。
【図9】従来の電磁接触器を示す縦断面図である。
【図10】図9の固定接触子部分の分解斜視図である。
【図11】図10の固定接触子をモールドケースに組み付けた状態の斜視図である。
【図12】図11の縦断面図である。
【符号の説明】
1 上部ケース
1a 側壁
1b 受座
1c 支持面
3 固定接触子
3a 固定接点
3b 端子部
12 窓穴
13 凹部
14 組立治具
15 案内台
16 摺動子
17 基台
【発明の属する技術分野】
この発明は、電磁石操作により電路を開閉する電磁接触器に関し、詳しくは固定接触子取付部からの異物の浸入を防止した電磁接触器に関する。
【0002】
【従来の技術】
電磁接触器は周知であり、例えば特許文献1や特許文献2に記載されているが、図9はこの発明の対象となる電磁接触器の概略構成を示す縦断面図である。図9において、電磁接触器は上部ケース1と下部ケース2とからなるモールドケースを備え、上部ケース1には前後一対の固定接触子3,3が各相別に保持されている。長方形の板導体からなる固定接触子3は、一端に固定接点3aが取り付けられ他端に端子部3bが形成されている。端子部3bには下穴がバーリング加工されたねじ穴4が設けられており、図示しない端子ねじにより電線が締め付けられる。図示の場合、固定接触子3の端子部側端部はL形に折り曲げられ、このL曲げ部3cが下部ケース2の一部で押えられて抜け止めされている。
【0003】
下部ケース2には、固定鉄心5と可動鉄心6とを備えた操作電磁石が収められ、固定鉄心5には電磁コイル7が装着されている。可動鉄心6は下部ケース2により、図9の上下方向に移動可動に案内されるとともに、電磁コイル7との間に挿入された復帰スプリング8により固定鉄心5から引き離されている。可動鉄心6には接触子支え9が連結され、この接触子支え9には固定接触子3,3の間を橋絡する可動接触子10が接触スプリング11とともに保持されている。可動接触子10の両端には、固定接点3aに対応する可動接点10aが取り付けられている。上部ケース1には側壁1aに方形の窓穴12が設けられ、側壁1aの外側に台座1bが一体形成されている。台座1bは窓穴12の下辺に連続する接触子支持面1cを有し、接触子支持面1c上に支持された固定接触子3は固定接点側端部が窓穴12を通して上部ケース1内に突出している。この固定接触子3は、L曲げ部3cに被さる下部ケース2により固定されている。
【0004】
図示電磁接触器において、電磁コイル7が励磁されると可動鉄心6が復帰スプリング8に抗して固定鉄心5に吸引され、可動鉄心6と一体の接触子支え9に保持された可動接触子10は引き下げられて固定接触子3,3間を橋絡する。これにより、端子部3b,3b間の電路が閉路される。その際、接触スプリング11が圧縮され、接点3a,10a間に適度の接触圧力が与えられる。電磁コイル7が消磁されると、復帰スプリング8の復元力により図示状態に復帰する。
【0005】
図10は図9における固定接触子取付部分の1相分の分解斜視図、図11は同じく固定接触子取付状態の斜視図、図12は図11の縦断面図である。図10に示すように、台座1bの上面の接触子支持面1cには、バーリング加工によりねじ穴4の回りに突出した円筒状部を収容する溝1dが設けられるとともに、溝1dの底部に図示しない端子ねじを受け入れる円柱状の凹部がねじ穴4と同心に設けられ、また台座1bの外側面には固定接触子3のL曲げ部3cを収容する溝1eが設けられている。しかして、固定接触子3は接触子支持面1cと平行に上部ケース1に挿入され、図11に示すように組み付けられる。
【0006】
【特許文献1】
特開平 5− 2962号公報
【特許文献2】
特開平11−312449号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記した固定接触子3の組み付けにおいて、固定接触子3は台座1bの接触子支持面1c上を摺動して窓穴12に挿入されるが、その際、窓穴12は固定接触子3の板導体と一緒に固定接点3aを通過させる。そのため、窓穴12は、横幅方向は固定接触子3の板導体と同じ大きさでよいが、高さ方向は固定接触子3の板導体の厚さに加えて、固定接点3aの高さ分だけ上辺側を広げる必要がある。ところが、このような窓穴12は、固定接触子3aを上部ケース1に組み付けた図11の最終状態では、窓穴12を貫通する固定接触子3の板導体の上方に、固定接点3aの高さ分の隙間Sが残る。しかし、固定接点3aの近傍に外部に開放した隙間Sが残ると、この部分から異物が浸入して固定・可動接点3a,4a間に付着し、最悪の場合は導通不良を引き起こす恐れがある。
【0008】
この発明は、従来のこのような問題に対処するもので、その課題は固定接触子が通る窓穴部分に、外部に開放した隙間を生じさせないようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、この発明は、モールドケースに保持された前後一対の固定接触子と、これらの固定接触子の間を橋絡する可動接触子とを各相別に有し、長方形の板導体からなる前記固定接触子は一端に固定接点が取り付けられるとともに他端に端子部が形成され、前記モールドケースには側壁に方形の窓穴があけられるともに、前記側壁の外側に前記窓穴の下辺に連続する接触子支持面を有する台座が一体形成され、前記固定接触子は前記接触子支持面上に支持され、固定接点側端部が前記窓穴を通して前記モールドケース内に突出する電磁接触器において、前記窓穴の下辺部分から前記台座の接触子支持面に渡る凹部を設け、前記固定接触子を前記モールドケースに組み付ける際に、前記窓穴と凹部とを通過させて前記固定接触子の固定接点側端部を前記モールドケース内に挿入するようにする(請求項1)。
【0010】
上記請求項1の発明によれば、窓穴及びその下辺側の凹部を用いて固定接触子の固定接点側端部を通過させることにより、窓穴の上辺側を広げる必要がなく、従って固定接触子組み付け状態で窓穴部分に隙間が生じない。また、窓穴の下辺側の凹部は、固定接触子組み付け状態では固定接触子に覆われるため外部には開放しない。
【0011】
請求項1の発明において、前記固定接触子を端子部側を持ち上げて斜めに載置する案内台と、前記案内台にスライド可能に組み合わせた摺動子と、前記案内台をスライド可能に支持する基台とから構成し、前記案内台に載置した前記固定接触子を前記摺動子で押して前記案内台上で滑らせることにより、前記固定接触子の固定接点側端部を前記モールドケースの窓穴に挿入し、次いで前記案内台から滑落した前記固定接触子を前記案内台の端面で前記モールドケースに押し付けるようにした組立治具を用いるとよい(請求項2)。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図9で示した従来例にこの発明を適用した実施の形態について説明する。なお、従来例と対応する部分には同一の符号を用いるものとする。図1は電磁接触器の固定接触子部分の断面図、図2はその一相分の斜視図である。図1及び図2において、従来例と相違するのは、上部ケース1の窓穴12の下辺部分から台座1bの接触子支持面1cに渡るように、窓穴12と同幅の凹部13が設けられるとともに、窓穴12の大きさは幅も高さも固定接触子3の板導体と同じになっている点である。
【0013】
図3及び図4は、上部ケース1への固定接触子3の組み付け方法を示すもので、図3は縦断面図、図4は斜視図である。図3及び図4において、固定接触子3を上部ケース1に組み付ける際には、図示の通り固定接触子3の端子部3b側の端部を持ち上げて斜めにし、固定接点3a側の端部を窓穴12と凹部13とを通過させて上部ケース1内に挿入する。図1及び図2はこの組み付け後の状態を示すもので、固定接触子3を受座1bの接触子支持面1c上に支持させた図示最終状態では、固定接触子3の板導体は窓穴12の上辺に近接し、従来のような隙間は生じない。また、凹部13は側壁1aの内外を連通するが、この凹部13は固定接触子で覆われるため外部に対して密閉され、凹部13から塵埃が浸入する恐れはない。
【0014】
図5及び図6は、上記した固定接触子3の組み付け作業に適した組立治具を示すものである。組立治具14は、固定接触子3を支持する案内台15と、案内台15にスライド可能に組み合わされた摺動子16と、案内台15をスライド可能に支持する基台17とからなっている。案内台15は上面中心に前後方向(図5の左右方向)の溝18を有し、摺動子16は下面の突起16aが溝18に嵌合して案内台15上を前後にスライドする。溝18は前端が閉じられ、その前端面は摺動子16を位置規制するストッパを形成している。また、案内台15も下面の突条15aが基台17の上面の溝に嵌合し、基台17上を前後にスライドする。
【0015】
組立治具14を用いて固定接触子3を上部ケース1に組み付けるには、組立治具14を図6に示すように上部ケース1に若干の隙間を介して対面させ、図5に示すように固定接触子3を端子部3a側を持ち上げて案内台15上に斜めに載置する。次いで、摺動子16で押して固定接触子3を案内台15上で滑らせ、図7に示すように固定接点3a側の端部を上部ケース1の窓穴12に挿入する。
【0016】
やがて、摺動子16がストッパに突き当たり、図7に示すように固定接触子3は案内台15から自重により滑落する。摺動子16を更に前方に進めると、図8に示すように案内台16が基台17上で前方にスライドし、固定接触子3を案内台15の端面で上部ケース1に押し付ける。これにより、固定接触子3のL曲げ部3c(図5)が溝1e(図3)に嵌入し、図1に示す状態に組み付けられる。なお、図示固定接触子3はL曲げ部3cを利用して、案内台15上に斜めに載置したが、L曲げ部3cを持たない固定接触子の場合には、端子部側の端部を摺動子16に凭せ掛けて斜め姿勢にするようにする。
【0017】
【発明の効果】
以上の通り、この発明によれば、固定接触子を挿入するモールドケースの窓穴の下辺部側に凹部を設けることにより、窓穴の上辺部を広げることなく固定接触子の固定接点側端部の通過を可能にし、固定接触子組み付け後に窓穴部に隙間を生じさせることによる異物の浸入を有効に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を示す電磁接触器の固定接触子部分の縦断面図である。
【図2】図1の斜視図である。
【図3】図1の電磁接触器において、固定接触子をモールドケースに組み付ける作業を示す縦断面図である。
【図4】図3の斜視図である。
【図5】図1の固定接触子をモールドケースに組み付けるための組立治具を示す縦断面図である。
【図6】図5の斜視図である。
【図7】図5の組立治具により固定接触子をモールドケースに挿入した状態を示す斜視図である。
【図8】図7の固定接触子を組立治具によりモールドケースに押し付けた状態を示す斜視図である。
【図9】従来の電磁接触器を示す縦断面図である。
【図10】図9の固定接触子部分の分解斜視図である。
【図11】図10の固定接触子をモールドケースに組み付けた状態の斜視図である。
【図12】図11の縦断面図である。
【符号の説明】
1 上部ケース
1a 側壁
1b 受座
1c 支持面
3 固定接触子
3a 固定接点
3b 端子部
12 窓穴
13 凹部
14 組立治具
15 案内台
16 摺動子
17 基台
Claims (2)
- モールドケースに保持された前後一対の固定接触子と、これらの固定接触子の間を橋絡する可動接触子とを各相別に有し、長方形の板導体からなる前記固定接触子は一端に固定接点が取り付けられるとともに他端に端子部が形成され、前記モールドケースには側壁に方形の窓穴があけられるともに、前記側壁の外側に前記窓穴の下辺に連続する接触子支持面を有する台座が一体形成され、前記固定接触子は前記接触子支持面上に支持され、固定接点側端部が前記窓穴を通して前記モールドケース内に突出する電磁接触器において、
前記窓穴の下辺部分から前記台座の接触子支持面に渡る凹部を設け、前記固定接触子を前記モールドケースに組み付ける際に、前記窓穴と凹部とを通過させて前記固定接触子の固定接点側端部を前記モールドケース内に挿入するようにしたことを特徴とする電磁接触器。 - 前記固定接触子を端子部側を持ち上げて斜めに載置する案内台と、前記案内台にスライド可能に組み合わせた摺動子と、前記案内台をスライド可能に支持する基台とから構成し、前記案内台に載置した前記固定接触子を前記摺動子で押して前記案内台上で滑らせることにより、前記固定接触子の固定接点側端部を前記モールドケースの窓穴に挿入し、次いで前記案内台から滑落した前記固定接触子を前記案内台の端面で前記モールドケースに押し付けるようにしたことを特徴とする請求項1記載の電磁接触器の組立治具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003151407A JP2004355927A (ja) | 2003-05-28 | 2003-05-28 | 電磁接触器及びその組立治具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003151407A JP2004355927A (ja) | 2003-05-28 | 2003-05-28 | 電磁接触器及びその組立治具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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