JP2004354267A - 印刷物測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】印刷物が複数の基準画像より構成されており、基準紙が各単一の基準画像毎に準備されている場合にも印刷物と基準紙との色濃度の比較を容易に行うことができる印刷物測定装置を提供する。
【解決手段】この印刷物測定装置では、まずステップS2で抜取印刷物から第1の画像データを得る。次にステップS3において複数の基準紙を一括して撮像する。そしてステップS4では得られた基準画像データから各基準画像をそれぞれ抽出する。ステップS5では各基準画像の回転角度を補正し、ステップS6では基準画像を印刷物のレイアウトに対応させて配置して第2の画像データを得る。ステップS7では前記第1の画像データと第2の画像データとの色濃度を測定し、ステップS8では色濃度の比較演算を行う。
【選択図】 図2
【解決手段】この印刷物測定装置では、まずステップS2で抜取印刷物から第1の画像データを得る。次にステップS3において複数の基準紙を一括して撮像する。そしてステップS4では得られた基準画像データから各基準画像をそれぞれ抽出する。ステップS5では各基準画像の回転角度を補正し、ステップS6では基準画像を印刷物のレイアウトに対応させて配置して第2の画像データを得る。ステップS7では前記第1の画像データと第2の画像データとの色濃度を測定し、ステップS8では色濃度の比較演算を行う。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、印刷物を撮像して得た画像データから印刷物の色濃度等を測定し、予め準備された基準紙の画像データから測定した色濃度と比較することで印刷物の色調管理を行う印刷物測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
印刷物をテーブル上に載置して撮像を行い、得られた画像データに基づいて印刷物上の任意の位置の色濃度を測定する印刷物測定装置がある。(例えば特許文献1を参照)
【0003】
このような印刷物測定装置では、印刷機から抜き取った印刷物(以下、抜取印刷物という)の所定の位置の色濃度を、予め準備した基準画像の対応する位置の色濃度と比較した結果に応じて印刷機のインキ供給量などを制御するようにしている。前記基準画像としては、例えば予め準備した基準印刷物(校正印刷などで作成された印刷物や印刷見本であり、以下、基準紙という)を使用することが考えられる。
【0004】
なお本明細書内でいう色濃度の測定とは、印刷物の色を所定の表色系で数値化することであり、例えばYMCKやRGBなどの各色に対応する濃度値や、L*a*b*など公知の表色系による数値を求めることをいう。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−353852号
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記基準紙は必ずしも抜取印刷物と同一の体裁になっているとは限らない。例えば書籍などの印刷では複数のページが面付けされた状態で印刷され、所定の折り工程を行って製本される。従って前記抜取印刷物は複数ページが面付けされた印刷物で構成されている。しかも前記面付けは印刷用紙の折り方、いわゆる折丁、に応じて配列されるため、ページ順には配列されていないし、個々のページの上下も合致していない。
【0007】
ところが、印刷見本を作製したときの校正刷りは、校正装置の出力サイズの制限などにより各ページ単位で印刷がなされていたり、または実際に製本したときに見開きとなるページ同士の組み合わせで印刷されることがある。もしくはクライアントから既に準備された印刷見本を手渡される場合もある。
【0008】
上記のように色合わせの基準となる基準紙の体裁と実際の印刷物の体裁とが相違すると、前記印刷物測定装置で得た両者の画像データのサイズや配置が一致しない。このため各画像間の対応位置が正確に求められないという問題が発生する。この場合は色濃度を比較する測定位置が相違する可能性があり、印刷物の色調管理を正確に行なうことはできない。
【0009】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、基準紙と抜取印刷物とが異なる体裁であっても正確な比較が行える印刷物測定装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、印刷装置で印刷した印刷物と予め準備された基準紙とを撮像してそれぞれの画像データを収得し、各画像データに基づいて得られた印刷物の色濃度を比較演算することで印刷物の色調を管理することが可能な印刷物測定装置において、前記印刷物が複数の基準紙の画像の集合により構成された印刷物であって、前記印刷物を撮像して得た第1の画像データを記憶する第1の記憶手段と、前記基準画像が印刷された複数の基準紙を一括して撮像して得た基準画像データを記憶する第2の記憶手段と、前記第2の記憶手段に記憶された基準画像データから個々の基準画像を抽出する抽出手段と、前記抽出された基準画像を前記第1の画像データに対応するように配置および合成して第2の画像データを生成する画像合成手段と、前記第1の画像データの所定の位置にある画素値と、これに対応する前記第2の画像データの所定の位置にある画素値とから、両画像データの対応する位置における色濃度を測定することが可能な色濃度測定手段と、を備える。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の印刷物測定装置であって、前記抽出手段で抽出された基準画像を回転補正する回転補正手段をさらに備える。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る印刷物測定装置の一例について図面に基づいて説明する。図1は印刷物測定装置のブロック図である。
【0013】
印刷物測定装置1は、テーブル2上に載置された印刷物(抜取印刷物や基準紙)を撮像する撮像手段3と、撮像手段で得た画像データを記憶する第1および第2の記憶手段4、5と、前記画像データに基づいて演算を行う演算制御手段6と、前記画像データを表示させる表示手段7と、前記表示手段7において画像上の位置を指定するための指定手段8と、演算結果などを記憶する第3の記憶手段9と、を備える。また印刷物測定装置1は、印刷装置10ならびに製版装置11とに接続されてデータ通信が可能なように構成されている。
【0014】
テーブル2は印刷物を載置可能な平台状であり、印刷物を平滑に支持可能なように表面上に吸着保持手段等を備えるのが好ましい。
【0015】
撮像手段3は、前記テーブル2上に載置された2次元CCDカメラなどから構成され、図示しない光源手段により照明されたテーブル2上の印刷物等を撮像し、光電変換により画像データを生成する。
【0016】
撮像手段3で得られた画像データは、第1の記憶手段4または第2の記憶手段5に記憶される。この実施の形態では、第1および第2の記憶手段4、5はそれぞれRAMからなるメモリ手段で構成されており、理解しやすいように第1の記憶手段4には、印刷装置から抜き取った抜取印刷物を撮像した画像データ(以下第1の画像データとする)を記憶し、第2の記憶手段5には、予め準備された複数の基準紙を撮像した画像データ(以下基準画像データとする)を記憶するものとする。もちろん、第1の画像データおよび基準画像データは装置構成として同一メモリ手段の異なる記憶領域に並列して記憶してもよい。
【0017】
なお本発明では、複数の基準紙をテーブル上で一括して撮像し、基準画像データを得ることを特徴としている。
【0018】
演算制御手段6は前記第2の記録手段5に記録された基準画像データから各々の基準画像を抽出し、この基準画像を所望の配置に配列して第2の画像データを生成するとともに、この第2の画像データと前記第1の記憶手段4に記憶された第1の画像データとから該当画像上の任意の位置における色濃度を演算するものであって、装置構成としては演算処理機能を備えるマイクロコンピュータからなる。この演算制御手段6は、プログラムの処理動作に従って本発明における抽出手段、回転補正手段、画像合成手段および色濃度演算手段等として機能する。
【0019】
表示手段7は、画像データを表示することが可能なCRTや液晶パネルなどから構成され、前記第1の画像データや基準画像データなどを表示することができる。また指定手段8は公知のマウスやキーボードなどで構成され、前記表示手段7に表示された基準画像データに対して位置を指定することができる。前記表示手段7と指定手段8とは、例えばタッチパネル機能を備えた液晶表示手段などを採用して一体化してもよい。
【0020】
第3の記憶手段9については、第1および第2の記憶手段4、5と同様にRAMメモリなどで構成され、測定結果や生成された第2の画像データなどを格納する際に使用される。前述したように第3の記憶手段9を第1および第2の記憶手段と同一のメモリ手段で構成してもかまわない。
【0021】
印刷装置10は、前述した抜取印刷物を印刷する印刷装置であり、例えばYMCKの各色毎に印刷濃度を調整することが可能なオフセット印刷装置が対応する。このような公知のオフセット印刷装置では、インキ壷装置などのインキ量調整機構を備えている。この実施の形態における印刷物測定装置1は、抜取印刷物に係る第1の画像データと前記基準紙に係る基準画像を合成した第2の画像データとを比較して、その比較結果を、もしくは比較結果から導かれるインキの調整量を印刷装置10に送信し、これに従って印刷装置10での色調整が行われる。
【0022】
製版装置11は、例えば前記印刷装置10で使用する印刷版を作成する装置である。この製版装置11からは印刷版上の画像、すなわち抜取印刷物と同じように基準画像が配置された画像データを取り込むことができる。このような画像データは、例えばCIP3規格におけるPPFデータなどを使用することができる。なお、印刷装置10と製版装置10とは、両機能を一体化した製版機構付きの印刷装置としてもよい。
【0023】
次に、本発明における印刷物測定装置1の動作手順について、図2のフローチャートを用いて説明する。なお図3は基準紙と抜取印刷物のそれぞれの画像例を示す説明図であり、以下の説明に随時参照する。
【0024】
図2において、まずステップS1では製版装置11から予め印刷版上の画像を表すPPFデータを受け取る。本実施の形態では、このPPFデータを基準画像の配置を印刷物に合わせるための参照として使用する。以下の説明では、図3(A)がPPF画像データG1である。
【0025】
次のステップS2では印刷物測定装置1で抜取印刷物の撮像を行い、得られた画像データG2を第1の画像データとして第1の記憶手段4に記憶する。この抜取印刷物の画像データは、前記図3(A)と同じ配置になる。(図示しない)なおステップS2の工程は次のステップS3〜S6と順番を変更してもよい。
【0026】
次のステップS3では、印刷物測定装置1により基準紙の撮像を行い、基準画像データG3を第2の記憶手段5に記憶する。この撮像では、複数の基準紙をテーブル2上に重ならないように配置した状態で一括して撮像を行う。例えば図3(B)は、このように複数の基準紙を一括して撮像して得られた基準画像データの例であり、各基準画像G4、G5の配置位置は適当である。このように基準紙を一括して撮像することによりオペレータの操作手順(撮像回数)を減らすことができる。
【0027】
ステップS4では、前記基準紙を撮像して得た基準画像データG3から各基準画像G4、G5を抽出する。一例として、基準画像データG3上において各基準画像G4、G5の紙端P1〜P6をマウスなどの指定手段8により指定する。なお、この例では、各基準画像G4、G5の対角上に位置する紙端各3点を指定している。これにより抽出された基準画像G4、G5の画像データは例えば一時的に第3の記憶手段9などに格納される。
【0028】
ステップS5では、得られた基準画像G4、G5を前記PPF画像G1を参照して適正な回転角度に補正する。例えば、前記紙端P2とP3を結ぶ線分がPPFデータG1上の画像と同一方向(この場合は水平方向)になるように角度補正を行う。そしてステップS5で回転補正された基準画像の画像データは一時的に第3の記憶手段9などに補正される。
【0029】
なお基準画像G4、G5のいずれの紙端をPPFデータ上のいずれの方向に合わせるかは、オペレータがその都度指示をしてもよいし、予め条件データで設定しておいてもよい。例えばPPFデータ上でP7〜P10の指定点を指示し、これに対して各々紙端P1、P3、P4、P6を合致させるように回転補正をするようにしてもよい。
【0030】
次にステップS6では前記回転補正を行った基準画像を、PPFデータに基づいて配置し合成する。例えば基準画像G4、G5上にそれぞれ2点づつ特徴点Q1〜Q2およびQ3〜Q4を指定する。この特徴点Q1〜Q4としては、例えば絵柄上で判別しやすい点(絵柄の角など)が選ばれる。一方、PPFデータG1上でも前記特徴点Q1〜Q4に対応する同じ位置の特徴点Q5〜Q8を指定する。
【0031】
この特徴点Q1〜Q8の指定に応じて前記演算制御手段6は、基準画像G4、G5の配置と合成を行う。すなわち特徴点Q1〜Q2が特徴点Q5〜Q6に合致するように基準画像G4の各画素データを座標変換して配置する。同様に特徴点Q3〜Q4が特徴点Q7〜Q8に合致するように基準画像G5の各画素データを座標変換して配置する。この座標変換では画像サイズの拡大縮小も行われる。これにより各基準画像G4、G5がPPFデータG1と同一レイアウトで配置された画像データG6(本発明における第2の画像データ、図示しない)が生成される。第2の画像データG6は例えば第2の記憶手段5に再格納する。
【0032】
ステップS7では、前記第1の画像データG2と前記第2の画像データG6の色濃度測定を行なう。この測定は、例えば予め印刷機のインキキー毎に設定した色制御を行うときの代表となる色の点(たとえば絵柄上で重要と思われる色の点)について行われる。
【0033】
ステップS8では、前記第1の画像データG2と第2の画像データG6とで測定した色濃度を比較する。そして当該色濃度の差分や偏差に基づいてインキ供給量を調整する調整値を演算して印刷装置10に送信する。
【0034】
上記のフローによれば、基準紙を一括して撮像することにより撮像回数を減らすことができるという利点がある。そして一括して撮像した基準画像データを用いて簡単な操作により印刷物と同等の配置をした画像データを合成することができる。
【0035】
[その他の実施の形態]
上記実施の形態では、基準紙をテーブル上で適宜重ならないように載置して一括撮像をしており、その後抽出した基準画像を回転補正するようにしている。しかしながらテーブル上への載置時に例えばガイドなどを用いて回転角度を規制するように載置すれば、前記基準画像の回転補正のステップは省略してもよい。
【0036】
上記の実施の形態では、基準画像をPPFデータに基づいて配置するようにしているが、抜取印刷物の撮像から得られた第1の画像データに基づいて配置するようにしてもよい。また書籍などの頁物印刷であれば製版装置で使用したページレイアウトデータに基づいて各基準画像を自動的に配置するようにしてもよい。また基準画像の抽出や回転補正も輪郭抽出やパターンマッチングなどの画像処理技術を用いて自動的に処理するようにしてもよい。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、複数の基準紙を一括撮像することにより基準画像データを得るようにしているので、撮像回数を減らすことができる。
【0038】
さらに請求項2の発明では、抽出した基準画像を回転補正する手段を備えるため、複数の基準紙を一括撮像する際に各基準紙の角度を気にせずにラフに配置して撮像することができ作業効率がよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る印刷物測定装置の一例を示すブロック図である。
【図2】同印刷物測定装置における動作手順を示すフローチャートである。
【図3】基準画像の配置を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 印刷物測定装置
3 撮像手段
4 第1の記憶手段
5 第2の記憶手段
6 演算制御手段
7 表示手段
8 指定手段
9 第3の記憶手段
10 印刷装置
11 製版装置
【発明の属する技術分野】
この発明は、印刷物を撮像して得た画像データから印刷物の色濃度等を測定し、予め準備された基準紙の画像データから測定した色濃度と比較することで印刷物の色調管理を行う印刷物測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
印刷物をテーブル上に載置して撮像を行い、得られた画像データに基づいて印刷物上の任意の位置の色濃度を測定する印刷物測定装置がある。(例えば特許文献1を参照)
【0003】
このような印刷物測定装置では、印刷機から抜き取った印刷物(以下、抜取印刷物という)の所定の位置の色濃度を、予め準備した基準画像の対応する位置の色濃度と比較した結果に応じて印刷機のインキ供給量などを制御するようにしている。前記基準画像としては、例えば予め準備した基準印刷物(校正印刷などで作成された印刷物や印刷見本であり、以下、基準紙という)を使用することが考えられる。
【0004】
なお本明細書内でいう色濃度の測定とは、印刷物の色を所定の表色系で数値化することであり、例えばYMCKやRGBなどの各色に対応する濃度値や、L*a*b*など公知の表色系による数値を求めることをいう。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−353852号
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記基準紙は必ずしも抜取印刷物と同一の体裁になっているとは限らない。例えば書籍などの印刷では複数のページが面付けされた状態で印刷され、所定の折り工程を行って製本される。従って前記抜取印刷物は複数ページが面付けされた印刷物で構成されている。しかも前記面付けは印刷用紙の折り方、いわゆる折丁、に応じて配列されるため、ページ順には配列されていないし、個々のページの上下も合致していない。
【0007】
ところが、印刷見本を作製したときの校正刷りは、校正装置の出力サイズの制限などにより各ページ単位で印刷がなされていたり、または実際に製本したときに見開きとなるページ同士の組み合わせで印刷されることがある。もしくはクライアントから既に準備された印刷見本を手渡される場合もある。
【0008】
上記のように色合わせの基準となる基準紙の体裁と実際の印刷物の体裁とが相違すると、前記印刷物測定装置で得た両者の画像データのサイズや配置が一致しない。このため各画像間の対応位置が正確に求められないという問題が発生する。この場合は色濃度を比較する測定位置が相違する可能性があり、印刷物の色調管理を正確に行なうことはできない。
【0009】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、基準紙と抜取印刷物とが異なる体裁であっても正確な比較が行える印刷物測定装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、印刷装置で印刷した印刷物と予め準備された基準紙とを撮像してそれぞれの画像データを収得し、各画像データに基づいて得られた印刷物の色濃度を比較演算することで印刷物の色調を管理することが可能な印刷物測定装置において、前記印刷物が複数の基準紙の画像の集合により構成された印刷物であって、前記印刷物を撮像して得た第1の画像データを記憶する第1の記憶手段と、前記基準画像が印刷された複数の基準紙を一括して撮像して得た基準画像データを記憶する第2の記憶手段と、前記第2の記憶手段に記憶された基準画像データから個々の基準画像を抽出する抽出手段と、前記抽出された基準画像を前記第1の画像データに対応するように配置および合成して第2の画像データを生成する画像合成手段と、前記第1の画像データの所定の位置にある画素値と、これに対応する前記第2の画像データの所定の位置にある画素値とから、両画像データの対応する位置における色濃度を測定することが可能な色濃度測定手段と、を備える。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の印刷物測定装置であって、前記抽出手段で抽出された基準画像を回転補正する回転補正手段をさらに備える。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る印刷物測定装置の一例について図面に基づいて説明する。図1は印刷物測定装置のブロック図である。
【0013】
印刷物測定装置1は、テーブル2上に載置された印刷物(抜取印刷物や基準紙)を撮像する撮像手段3と、撮像手段で得た画像データを記憶する第1および第2の記憶手段4、5と、前記画像データに基づいて演算を行う演算制御手段6と、前記画像データを表示させる表示手段7と、前記表示手段7において画像上の位置を指定するための指定手段8と、演算結果などを記憶する第3の記憶手段9と、を備える。また印刷物測定装置1は、印刷装置10ならびに製版装置11とに接続されてデータ通信が可能なように構成されている。
【0014】
テーブル2は印刷物を載置可能な平台状であり、印刷物を平滑に支持可能なように表面上に吸着保持手段等を備えるのが好ましい。
【0015】
撮像手段3は、前記テーブル2上に載置された2次元CCDカメラなどから構成され、図示しない光源手段により照明されたテーブル2上の印刷物等を撮像し、光電変換により画像データを生成する。
【0016】
撮像手段3で得られた画像データは、第1の記憶手段4または第2の記憶手段5に記憶される。この実施の形態では、第1および第2の記憶手段4、5はそれぞれRAMからなるメモリ手段で構成されており、理解しやすいように第1の記憶手段4には、印刷装置から抜き取った抜取印刷物を撮像した画像データ(以下第1の画像データとする)を記憶し、第2の記憶手段5には、予め準備された複数の基準紙を撮像した画像データ(以下基準画像データとする)を記憶するものとする。もちろん、第1の画像データおよび基準画像データは装置構成として同一メモリ手段の異なる記憶領域に並列して記憶してもよい。
【0017】
なお本発明では、複数の基準紙をテーブル上で一括して撮像し、基準画像データを得ることを特徴としている。
【0018】
演算制御手段6は前記第2の記録手段5に記録された基準画像データから各々の基準画像を抽出し、この基準画像を所望の配置に配列して第2の画像データを生成するとともに、この第2の画像データと前記第1の記憶手段4に記憶された第1の画像データとから該当画像上の任意の位置における色濃度を演算するものであって、装置構成としては演算処理機能を備えるマイクロコンピュータからなる。この演算制御手段6は、プログラムの処理動作に従って本発明における抽出手段、回転補正手段、画像合成手段および色濃度演算手段等として機能する。
【0019】
表示手段7は、画像データを表示することが可能なCRTや液晶パネルなどから構成され、前記第1の画像データや基準画像データなどを表示することができる。また指定手段8は公知のマウスやキーボードなどで構成され、前記表示手段7に表示された基準画像データに対して位置を指定することができる。前記表示手段7と指定手段8とは、例えばタッチパネル機能を備えた液晶表示手段などを採用して一体化してもよい。
【0020】
第3の記憶手段9については、第1および第2の記憶手段4、5と同様にRAMメモリなどで構成され、測定結果や生成された第2の画像データなどを格納する際に使用される。前述したように第3の記憶手段9を第1および第2の記憶手段と同一のメモリ手段で構成してもかまわない。
【0021】
印刷装置10は、前述した抜取印刷物を印刷する印刷装置であり、例えばYMCKの各色毎に印刷濃度を調整することが可能なオフセット印刷装置が対応する。このような公知のオフセット印刷装置では、インキ壷装置などのインキ量調整機構を備えている。この実施の形態における印刷物測定装置1は、抜取印刷物に係る第1の画像データと前記基準紙に係る基準画像を合成した第2の画像データとを比較して、その比較結果を、もしくは比較結果から導かれるインキの調整量を印刷装置10に送信し、これに従って印刷装置10での色調整が行われる。
【0022】
製版装置11は、例えば前記印刷装置10で使用する印刷版を作成する装置である。この製版装置11からは印刷版上の画像、すなわち抜取印刷物と同じように基準画像が配置された画像データを取り込むことができる。このような画像データは、例えばCIP3規格におけるPPFデータなどを使用することができる。なお、印刷装置10と製版装置10とは、両機能を一体化した製版機構付きの印刷装置としてもよい。
【0023】
次に、本発明における印刷物測定装置1の動作手順について、図2のフローチャートを用いて説明する。なお図3は基準紙と抜取印刷物のそれぞれの画像例を示す説明図であり、以下の説明に随時参照する。
【0024】
図2において、まずステップS1では製版装置11から予め印刷版上の画像を表すPPFデータを受け取る。本実施の形態では、このPPFデータを基準画像の配置を印刷物に合わせるための参照として使用する。以下の説明では、図3(A)がPPF画像データG1である。
【0025】
次のステップS2では印刷物測定装置1で抜取印刷物の撮像を行い、得られた画像データG2を第1の画像データとして第1の記憶手段4に記憶する。この抜取印刷物の画像データは、前記図3(A)と同じ配置になる。(図示しない)なおステップS2の工程は次のステップS3〜S6と順番を変更してもよい。
【0026】
次のステップS3では、印刷物測定装置1により基準紙の撮像を行い、基準画像データG3を第2の記憶手段5に記憶する。この撮像では、複数の基準紙をテーブル2上に重ならないように配置した状態で一括して撮像を行う。例えば図3(B)は、このように複数の基準紙を一括して撮像して得られた基準画像データの例であり、各基準画像G4、G5の配置位置は適当である。このように基準紙を一括して撮像することによりオペレータの操作手順(撮像回数)を減らすことができる。
【0027】
ステップS4では、前記基準紙を撮像して得た基準画像データG3から各基準画像G4、G5を抽出する。一例として、基準画像データG3上において各基準画像G4、G5の紙端P1〜P6をマウスなどの指定手段8により指定する。なお、この例では、各基準画像G4、G5の対角上に位置する紙端各3点を指定している。これにより抽出された基準画像G4、G5の画像データは例えば一時的に第3の記憶手段9などに格納される。
【0028】
ステップS5では、得られた基準画像G4、G5を前記PPF画像G1を参照して適正な回転角度に補正する。例えば、前記紙端P2とP3を結ぶ線分がPPFデータG1上の画像と同一方向(この場合は水平方向)になるように角度補正を行う。そしてステップS5で回転補正された基準画像の画像データは一時的に第3の記憶手段9などに補正される。
【0029】
なお基準画像G4、G5のいずれの紙端をPPFデータ上のいずれの方向に合わせるかは、オペレータがその都度指示をしてもよいし、予め条件データで設定しておいてもよい。例えばPPFデータ上でP7〜P10の指定点を指示し、これに対して各々紙端P1、P3、P4、P6を合致させるように回転補正をするようにしてもよい。
【0030】
次にステップS6では前記回転補正を行った基準画像を、PPFデータに基づいて配置し合成する。例えば基準画像G4、G5上にそれぞれ2点づつ特徴点Q1〜Q2およびQ3〜Q4を指定する。この特徴点Q1〜Q4としては、例えば絵柄上で判別しやすい点(絵柄の角など)が選ばれる。一方、PPFデータG1上でも前記特徴点Q1〜Q4に対応する同じ位置の特徴点Q5〜Q8を指定する。
【0031】
この特徴点Q1〜Q8の指定に応じて前記演算制御手段6は、基準画像G4、G5の配置と合成を行う。すなわち特徴点Q1〜Q2が特徴点Q5〜Q6に合致するように基準画像G4の各画素データを座標変換して配置する。同様に特徴点Q3〜Q4が特徴点Q7〜Q8に合致するように基準画像G5の各画素データを座標変換して配置する。この座標変換では画像サイズの拡大縮小も行われる。これにより各基準画像G4、G5がPPFデータG1と同一レイアウトで配置された画像データG6(本発明における第2の画像データ、図示しない)が生成される。第2の画像データG6は例えば第2の記憶手段5に再格納する。
【0032】
ステップS7では、前記第1の画像データG2と前記第2の画像データG6の色濃度測定を行なう。この測定は、例えば予め印刷機のインキキー毎に設定した色制御を行うときの代表となる色の点(たとえば絵柄上で重要と思われる色の点)について行われる。
【0033】
ステップS8では、前記第1の画像データG2と第2の画像データG6とで測定した色濃度を比較する。そして当該色濃度の差分や偏差に基づいてインキ供給量を調整する調整値を演算して印刷装置10に送信する。
【0034】
上記のフローによれば、基準紙を一括して撮像することにより撮像回数を減らすことができるという利点がある。そして一括して撮像した基準画像データを用いて簡単な操作により印刷物と同等の配置をした画像データを合成することができる。
【0035】
[その他の実施の形態]
上記実施の形態では、基準紙をテーブル上で適宜重ならないように載置して一括撮像をしており、その後抽出した基準画像を回転補正するようにしている。しかしながらテーブル上への載置時に例えばガイドなどを用いて回転角度を規制するように載置すれば、前記基準画像の回転補正のステップは省略してもよい。
【0036】
上記の実施の形態では、基準画像をPPFデータに基づいて配置するようにしているが、抜取印刷物の撮像から得られた第1の画像データに基づいて配置するようにしてもよい。また書籍などの頁物印刷であれば製版装置で使用したページレイアウトデータに基づいて各基準画像を自動的に配置するようにしてもよい。また基準画像の抽出や回転補正も輪郭抽出やパターンマッチングなどの画像処理技術を用いて自動的に処理するようにしてもよい。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、複数の基準紙を一括撮像することにより基準画像データを得るようにしているので、撮像回数を減らすことができる。
【0038】
さらに請求項2の発明では、抽出した基準画像を回転補正する手段を備えるため、複数の基準紙を一括撮像する際に各基準紙の角度を気にせずにラフに配置して撮像することができ作業効率がよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る印刷物測定装置の一例を示すブロック図である。
【図2】同印刷物測定装置における動作手順を示すフローチャートである。
【図3】基準画像の配置を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 印刷物測定装置
3 撮像手段
4 第1の記憶手段
5 第2の記憶手段
6 演算制御手段
7 表示手段
8 指定手段
9 第3の記憶手段
10 印刷装置
11 製版装置
Claims (2)
- 印刷装置で印刷した印刷物と予め準備された基準紙とを撮像してそれぞれの画像データを収得し、各画像データに基づいて得られた印刷物の色濃度を比較演算することで印刷物の色調を管理することが可能な印刷物測定装置において、
前記印刷物が複数の基準紙の画像の集合により構成された印刷物であって、
前記印刷物を撮像して得た第1の画像データを記憶する第1の記憶手段と、
前記基準画像が印刷された複数の基準紙を一括して撮像して得た基準画像データを記憶する第2の記憶手段と、
前記第2の記憶手段に記憶された基準画像データから個々の基準画像を抽出する抽出手段と、
前記抽出された基準画像を前記第1の画像データに対応するように配置および合成して第2の画像データを生成する画像合成手段と、
前記第1の画像データの所定の位置にある画素値と、これに対応する前記第2の画像データの所定の位置にある画素値とから、両画像データの対応する位置における色濃度を測定することが可能な色濃度測定手段と、を備える印刷物測定装置。 - 前記抽出手段で抽出された基準画像を回転補正する回転補正手段をさらに備えた請求項1に記載の印刷物測定装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003153652A JP2004354267A (ja) | 2003-05-30 | 2003-05-30 | 印刷物測定装置 |
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JP2003153652A JP2004354267A (ja) | 2003-05-30 | 2003-05-30 | 印刷物測定装置 |
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JP (1) | JP2004354267A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2014157042A1 (ja) * | 2013-03-27 | 2014-10-02 | 株式会社プロスパークリエイティブ | 測定装置、測定方法、情報処理装置及び測定プログラム |
-
2003
- 2003-05-30 JP JP2003153652A patent/JP2004354267A/ja active Pending
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