JP2001341287A - 印刷システム - Google Patents

印刷システム

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JP2001341287A
JP2001341287A JP2000160408A JP2000160408A JP2001341287A JP 2001341287 A JP2001341287 A JP 2001341287A JP 2000160408 A JP2000160408 A JP 2000160408A JP 2000160408 A JP2000160408 A JP 2000160408A JP 2001341287 A JP2001341287 A JP 2001341287A
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plate output
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JP2000160408A
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English (en)
Inventor
Rieko Nagai
理絵子 永井
Shuichi Takemoto
衆一 竹本
Noribumi Tasaka
範文 田阪
Ikuo Ozaki
郁夫 尾崎
Sakio Nakamura
先男 中村
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来から印刷作業は、色調の調節や各色の版
の位置合わせなど、多くの作業が熟練オペレータの勘に
頼っていた。そのため、熟練オペレータがいないと、一
定の品質が保てないという問題があった。 【解決手段】 プリプレス領域で作られた刷版出力用デ
ータを基に、色調制御のためのインキキー開度、湿し水
ローラ、揺動ローラなどのプリセット等、印刷機の調節
作業を自動化し、かつ印刷物の色調測定、見当ズレの測
定など計測作業における位置座標データを取得して、自
動的に計測が行えるようにすると共に計測結果を印刷機
の色調制御機構にフィードバックし、自動化による品質
の安定化、経費の節減、納期の短縮などを実現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷オペレータの
ノウハウのソフトウェア化をはかり、安定した色調再現
が出きるようにして、経費節減、品質向上、生産性向上
を図れるようにした印刷システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年印刷関係のコンピュータ化が進み、
プリプレス(印刷前領域)領域、プレス(印刷)領域、
ポストプレス(印刷後領域)領域のいずれにおいても制
御にコンピュータが使われ、かつデータがデジタルで受
け渡されるようになった。
【0003】しかしながら従来の印刷現場では、準備作
業や印刷品質に関する部分に熟練オペレータの勘を頼り
に行っている作業が多く、そのオペレータが不在の場合
は品質にばらつきが生じるなどの問題があり、熟練技能
の共通化は一つの課題となっていた。
【0004】すなわち、一般的な印刷の工程は図4に示
すように、文字原稿60、図形61、スキャナで取り込
んだ白黒写真62、カラー写真63などを集版装置64
で編集して印刷物の基本となるページのデータを作成
し、刷版出力データ作成装置65でこれらのページを面
付けして見当合わせ用のトンボ、色調調節用のカラース
ケール、見当ズレを検出するマークやダブリを検出する
マークなどを配置して刷版出力用データとし、刷版作成
装置66で例えば4色刷りの場合は墨(K)、シアン
(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の4色に分解
してそれぞれの色の網伏せした刷版67を出力する。
【0005】そして出力された色別の刷版67を、絵柄
面積率計68を用いて画像部の面積を読取り、画線率デ
ータを作成して印刷機69のインキキー、湿し水ロー
ラ、揺動ローラをプリセットするプリセット調節部にプ
リセットすると共に、各版を印刷機に取り付け、試し刷
りを開始する。そして、印刷した印刷物から見当ズレ、
ダブリの有無などを確認、調整しながらある程度安定し
た印刷が行われるようになった後、この印刷物70を色
調計測装置71で計測し、目標色調との差を検出して前
記インキキー、湿し水ローラ、揺動ローラのプリセット
調節部に再プリセットし、その後本格的な印刷を進め
る。
【0006】そして一定の枚数毎に色調の計測や見当ズ
レ、ダブリの有無などを確認し、色調が変化した場合は
前記インキキー、湿し水ローラ、揺動ローラを再プリセ
ットすると共に見当ズレやダブリがあった場合はそれら
を修正しながら印刷が進められる。
【0007】またこれとは別に、印刷の受注状況や印刷
版の納入状況に合わせて印刷機の生産計画が立てられ、
印刷機自体の稼働状況や生産実績、故障などのデータが
集積される。
【0008】しかしながら、集版における印刷原稿の編
集作業は電子化されてデータがデジタル化され、刷版出
力まではデジタルデータで処理されているにもかかわら
ず、いったん刷版に出力されると後の印刷工程には刷版
だけが渡され、その後このデータが使われることはな
く、前記したように熟練オペレータの勘を頼りに行って
いる作業が多かった。
【0009】例えば、色調に最も影響のある印刷機のイ
ンキキーや湿し水ローラ、揺動ローラのプリセットは、
前記したように印刷用の刷版を絵柄面積率計などで測定
してインキキーに対応した画線率を算出すると共に、最
終的な校正刷り(OKシート)を目標色調値として色調
計測装置で計測し、これらの計測結果に基づいて熟練オ
ペレータが設定するということが行われている。また、
こうしてインキキー、湿し水ローラ、揺動ローラなどを
最初にプリセットしたとしても、印刷機の特性、インキ
の違いなどにより色調が微妙に異なる場合があり、実際
の印刷物が目標色調値で印刷されているかどうかを検査
するため、印刷を開始した直後に印刷物の色調計測が行
われ、またその目標色調値が維持されているかを検査す
るため、一定枚数毎に印刷物を抜き取っての計測が行わ
れる。しかしながら、こういった場合も計測結果の印刷
機へのフィードバックは、熟練オペレータの勘が頼りで
あった。
【0010】しかしながら刷版出力用データで刷版を作
るとき、刷版出力用データが意図した色調とは異なる色
調の刷版が作られる可能性があり、また前記絵柄面積率
計は高価でかつ人手を要し、さらに絵柄面積率計による
計測は、刷版をスキャニングしながら光を投射してその
反射光で画像部の面積を読取って計測するようにしてい
るから、そのスキャナ精度はセンサに左右され、精度維
持のためには煩雑なメンテナンスを必要としている。こ
れは、色調計測装置でOKシートを計測するときも同様
であり、計測位置精度、照明条件などで結果が異なる場
合もある。
【0011】また、実際の印刷物における計測作業も、
従来はカラースケールのみの測定が多かったが、現在で
は肌の色や特色を使った部分など、絵柄特定点の色調を
正確に再現する要求も多く、こういったことに対処する
ためには色調計測装置に正確な色調測定座標を入力する
必要があり、こういったこともオペレータの大きな負担
となっている。
【0012】加えて、印刷工場での受注/納品管理は生
産管理部門が担当しており、それらの情報の一元管理、
及び、印刷現場への伝達は、手計算で集計作業を行い、
手入力のメモを作成する煩雑な作業となっていた。
【0013】ところが、前記した刷版作成用のデジタル
データは色調に関するデータを有しており、これを用い
れば目標の色調を正確に、簡単に得ることができ、これ
によってインキキーのプリセットを行えば最も正確なプ
リセットができる。また色調計測作業時、カラースケー
ルや絵柄特定点の位置の特定や、見当ズレやダブリの計
測などにおけるトンボ位置座標の特定などが必要である
が、これらの情報も前記刷版出力用データには含まれて
おり、これらを用いれば簡単に、迅速に、そして正確に
色調や見当が計測できる。
【0014】このようなことを改善するため、特開平8
−16644号公報には、図形や写真、文字などを統合
してページとして編集する集版装置と、刷版作成のため
のデータを作成する刷版出力データ作成装置と、刷版の
台割り情報を保持して印刷に必要な情報の管理を行うと
共に印刷スケジュールの管理も行う生産管理装置と、刷
版出力データ作成装置の出力と生産管理装置に記憶され
ている台割り情報とから刷版を作成すると共に網点面積
率の算出処理を行う刷版作成装置と印刷機とをネットワ
ークで結び、刷版作成装置の作成した刷版を印刷機にセ
ットするときに網点面積率からインキキー開度を求めて
プリセットし、印刷を行うようにしたシステムが示され
ている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの特開
平8−16644号公報に示されたシステムは、製版処
理における分散処理を可能とする製版システムを提供す
ることが目的であり、ネットワークを用いて集版と刷版
出力用データの作成を別々に行えるようにしているだけ
であるが、実際の印刷現場では、前記したように印刷物
の色調を計測してその結果を印刷機にフィードバック
し、目標となる色調と同じ色調の印刷物を得る、といっ
た点に熟練オペレータの勘が使われており、この点を自
動化することに関しては言及されていない。
【0016】そのため本発明においては、集版や刷版出
力データ作成、刷版出力といったプリプレス領域で作成
された刷版出力用データを実際の印刷を行うプレス領域
にネットワークやFD、MOなどで送り、目標色調値、
絵柄面積率、実際の印刷物における色調測定のためのカ
ラースケールや絵柄特定点の位置座標などをプリプレス
領域で作られた刷版出力用データから取得し、印刷機の
インキキーや湿し水ローラ、揺動ローラなどの色調制御
機構のプリセットや、印刷物の計測を行う際の位置座標
ティーチングに上記データを利用し、迅速に、正確に、
簡単に計測できるようにし、かつ、計測結果を前記印刷
機の色調制御機構にフィードバックして、従来熟練オペ
レータの勘に頼っていた作業を極力自動化できる印刷シ
ステムを提供することが課題である。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
請求項1に記載された発明は、プリプレス領域で作成し
た刷版出力用データを受け取れるようにし、印刷機を含
む機器をネット網で接続したプレス領域からなる印刷シ
ステムにおいて、プレス領域に、プリプレス領域で作ら
れた刷版出力用データに基づいて印刷機のインキキーや
湿し水装置、揺動ローラなどの色調制御機構をプリセッ
トする印刷制御I/F装置と、前記刷版出力用データが
有する目標色調値と実際の印刷物における色調値との差
を計測し、該差が最小となるよう前記印刷制御I/F装
置に色調制御機構をプリセットさせる色調・見当計測装
置とを前記ネット網に接続し、刷版出力用データと色調
・見当計測装置の計測結果に基づいて印刷機の色調制御
機構を自動制御し、印刷を行うことを特徴とする。
【0018】このように印刷システムを構成することに
より、刷版出力用データに基づく印刷機のインキキーや
湿し水ローラ、揺動ローラなどの色調制御機構のプリセ
ットや印刷物の計測結果のプリセットが自動的に行わ
れ、従来熟練オペレータの勘に頼っていた作業を極力自
動化できる印刷システムを提供することができる。
【0019】そして前記ネット網は、請求項2に記載し
たように、前記ネット網が公衆回線若しくは専用回線を
介したインターネット若しくはイントラネットであり、
プレス領域における印刷制御I/F装置と印刷機、及び
色調・見当計測装置とをWWWサーバを介して前記ネッ
ト網に接続したことを特徴とする。
【0020】このようにすることにより、色調・見当計
測装置22が一カ所にあり、印刷機と印刷制御I/F装
置が複数の印刷拠点に散らばっているような場合でも、
それぞれの拠点の印刷機が前記したような自動化を享受
できる。
【0021】そして色調・見当計測装置による計測は、
請求項3に記載したように、前記色調・見当計測装置
は、プリプレス領域で作られた刷版出力用データが有す
るカラースケールや絵柄特定点などの色調計測位置デー
タを利用して実際の印刷物の色調を自動的に計測するこ
とを特徴とする。
【0022】このように、色調計測における計測位置座
標を刷版出力用データが有するカラースケールや絵柄特
定点などの色調計測位置データから取得することで、計
測作業も自動的に、迅速に、正確に、簡単に計測できる
ようになり、かつ、計測結果を前記印刷機の色調制御機
構にフィードバックすることで、印刷物の色調を常に目
標色調値に自動的に保つことができる。
【0023】そして印刷開始前のインキキーや湿し水装
置、揺動ローラなどの色調制御機構へのプリセット用デ
ータは、請求項4に記載したように、プリプレス領域で
作られた刷版出力用データから絵柄面積率データを作成
し、前記印刷制御I/F装置に伝えて色調制御機構をプ
リセットさせる刷版出力データ解析装置を前記ネット網
に接続したことを特徴とする。
【0024】このようにすることにより、絵柄面積率計
などを用いずに正確な値を色調制御機構にプリセットす
ることができ、熟練オペレータを介することなく、正確
に、迅速に印刷前準備を進めることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を例示的に詳しく説明する。但し、この実施の
形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、そ
の相対配置などは、特に特定的な記載がない限りはこの
発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる
説明例に過ぎない。
【0026】図1は、本発明の実施の形態を示した装置
の概略ブロック図であり、図2は刷版出力用データで作
成した印刷物の一例である。図1において、10はプリ
プレス(印刷前領域)領域、11は集版装置、12は刷
版出力データ作成装置、13は刷版作成装置、14はプ
リプレス領域のネットワーク、15はインターネットや
WAN(広域情報通信網)などの通信回線で、これは必
要に応じてFDやMOを用いて必要なデータを送るよう
にしても良い。20はプレス(印刷)領域、21は刷版
出力データ作成装置からのデータを解析し、トンボやカ
ラースケール、見当ズレやダブリを検出するためのマー
クの位置座標を取得したり、インキキーに対応した絵柄
面積率から画線率データを作成し、結果を色調・見当計
測装置22や印刷制御I/F装置24に送出する刷版出
力データ解析装置、22は、印刷物に印刷されたカラー
スケールや絵柄特定点の色調や、見当ズレやダブリの有
無の検査用マークなどを測定して結果を印刷制御I/F
装置24に送出する色調・見当計測装置で、これは高精
度のCCDセンサなどを備え、トンボマークやカラース
ケールの位置などの色調計測点座標を1度ティーチング
すると、それ以後の測定は自分で測定位置を探索して計
測を行うように構成されている。
【0027】23は印刷機の印刷順序や稼働状況、故障
したときの要因の統計、印刷機の能力の統計などを行う
生産管理装置、24は印刷装置25の色調制御機構26
におけるインキキーや湿し水ローラ、揺動ローラなどの
印刷における色調を制御する機構のプリセットや、印刷
機27の版の交換時における版の大きさやトンボ位置な
どの情報を伝える印刷制御I/F装置、25は印刷装置
で、これは色調制御機構26、印刷色数分の印刷ユニッ
トを持つ印刷機27からなる。28はプレス領域の機器
を結ぶLAN(ローカルエリアネットワーク)などのネ
ット網である。
【0028】図2において30は印刷機25で印刷され
た印刷物、31、32、33、34は面付けされたペー
ジで、35、36、37はページの中の図形や写真、3
8は文字、39、40は版の位置決めや裁断のためのト
ンボマーク、41、42は色調制御のためのカラースケ
ール、43、44は見当ズレやダブリを検出するための
マーク、45は印刷方向、46、47、48、49は印
刷機27のインキキーに対応した範囲である。
【0029】プリプレス領域(印刷前領域)10におい
ては、集版装置11で図2における文字38、図形や写
真35、36、37など、印刷に使用するデータを集め
て編集し、印刷物の基本単位となるページ31、32、
33、34のデータを作成する。そして刷版出力データ
作成装置12でこれらのページデータを面付けし、見当
合わせ用のトンボ39、40、色調調節用のカラースケ
ール41、42、見当ズレを検出するマークやダブリを
検出するマーク43、44などを配置し、例えば4色刷
りの場合は墨(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、
イエロー(Y)の4色に分解して刷版出力用データと
し、刷版作成装置13でそれぞれの色の網伏せした刷版
を出力してプレス領域20に送られる。
【0030】プレス領域20においては、生産管理装置
23が印刷の受注状況や印刷版の納入状況、印刷機の稼
働状況や印刷機の能力に合わせて印刷機の生産計画を立
て、印刷順序を決定して印刷制御I/F装置24に表示
し、該当する印刷の刷版が印刷機25にセットされる。
【0031】そして刷版出力データ作成装置12で作ら
れた刷版出力用データは、通信回線15を通してプレス
領域20に送られ、刷版出力データ解析装置21で図2
に示したような印刷物30の色特性と目標色調値、トン
ボ39、40、カラースケール41、42、色調を計測
する絵柄特定点の位置座標、見当ズレを検出するマーク
やダブリを検出するマーク43、44などの位置座標、
及び版の大きさなどが解析され、さらに例えば印刷方向
が矢印45の方向とし、印刷機25のインキキーがこの
印刷方向45と直角方向に46、47、48、49の4
カ所設けられているとした場合、それぞれの範囲におけ
る絵柄面積率が計算され、インキキープリセットのため
の画線率データが算出される。
【0032】すなわち、刷版出力データ作成装置12で
作られた刷版出力用データは、30で示した印刷物を印
刷する各色毎のデータを持っているから、それぞれの色
の版におけるインキキーに対応した範囲の文字や画像の
画素を積算することで、絵柄面積率は容易に算出でき、
その絵柄面積率に基づいて画線率データも容易に計算で
きる。
【0033】そして、これら解析されたトンボ39、4
0の位置座標や版の大きさのデータは、刷版出力データ
解析装置21からネットワーク28を介して印刷制御I
/F装置24と色調・見当計測装置22に、色特性や目
標色調値は色調・見当計測装置22に、画線率データは
印刷制御I/F装置24に送られる。そして印刷制御I
/F装置24に送られたトンボ39、40の位置座標や
版の大きさのデータは印刷機27における各色版のセッ
ティング時の位置決めデータとして用いられ、画線率デ
ータは印刷機27の色調制御機構26のインキキー、湿
し水ローラ、揺動ローラなどのプリセットに用いられ
る。
【0034】こうして印刷における前準備が済むと試し
刷りが開始され、印刷された印刷物が色調・見当計測装
置22に載置されてまず見当ズレ、ダブリの有無などの
計測が行われる。そして見当ズレがあった場合はその修
復用データが印刷制御I/F装置24に送られ、印刷機
27の版の位置が修正される。またダブリが検出された
場合は対応処置がとられる。そして印刷がある程度安定
して行われるようになった段階で、同様にして色調や見
当ズレ、ダブリの有無などの計測が行われる。この色調
の計測は、前記したようにたとえ絵柄面積率に基づく画
線率データで色調制御機構26のインキキー、湿し水ロ
ーラ、揺動ローラなどをプリセットしても、実際の色調
は印刷機の特性、使われるインキによって微妙に異なる
場合があるためで、実際の印刷物の色調と目標色調値と
の差を計測し、その差をなくす方向で前記インキキー、
湿し水ローラ、揺動ローラなどを調整する必要があるか
らである。
【0035】そして、この結果は前記と同様印刷機27
の色調制御機構26に送られ、インキキー、湿し水ロー
ラ、揺動ローラなどのプリセットに用いられるが、この
ようにして正しい色調再現が行われて印刷が開始されて
も、インキの供給や湿し水の供給、そして揺動ローラに
よるインキの均一化が継続的に正しく行われているかを
確認するため、一定枚数の印刷毎に印刷終了までこの計
測が繰り返され、結果が印刷機27の色調制御機構26
に送られて色調の調節動作が行われる。
【0036】そしてこういった色調や見当ズレ、ダブリ
の計測の際、前記刷版出力データ解析装置21から、ネ
ットワーク28を介して送られたトンボ39、40の位
置座標や版の大きさのデータ、色調計測位置データなど
が使われる。
【0037】すなわち、色調・見当計測装置22は、図
2に示したような印刷物のカラースケール41、42、
見当ズレを検出するマークやダブリを検出するマーク4
3、44、及び特色などが使われている場合や肌の色合
いなど、特別に色調の指定がされている場合はその部位
の色調などを計測するわけであるが、これらの計測位置
は正確に指示しないと色調の正確な調節が期待できな
い。ところが、測定位置の指示を、いちいち人がそのつ
どおこなっていたのでは非常に時間がかかると共に、色
調測定位置の正確性がオペレータの指示位置精度に依存
してしまい、オペレータの負担が大きくて現実的ではな
い。
【0038】そのため、刷版出力データ解析装置21が
解析したトンボ39、40の位置座標や、版の大きさの
データ、色調計測位置データなどをあらかじめ色調・見
当計測装置22にティーチングし、それに基づいて計測
を行わせる。
【0039】なお以上の説明では、刷版出力データ解析
装置21、色調・見当計測装置22、生産管理装置23
をプレス領域のネットワークに接続するよう説明してき
たが、これらの機器を一カ所に置き、複数の場所に散ら
ばっている印刷拠点に設置されている印刷機と印刷制御
I/F装置をインターネットや公衆回線、WAN(広域
情報通信網)などの通信回線で結ぶようにしてもよい。
このようにすると、複数の印刷拠点毎に刷版出力データ
解析装置21、色調・見当計測装置22、生産管理装置
23などを備える必要が無くなり、しかもそれぞれの拠
点の印刷機が以上説明してきたような色調制御の自動化
を享受できる。
【0040】この場合の構成例を示したのが図3であ
り、図中図1と同じ構成要素には同一番号を付した。こ
れを簡単に説明すると、11は集版装置、12は刷版出
力データ作成装置、13は刷版作成装置、14はプリプ
レス領域のネットワーク、21は刷版出力データ解析装
置、22は色調・見当計測装置、23は生産管理装置、
24は印刷制御I/F装置、25は印刷装置で、これは
色調制御機構26、印刷色数分の印刷ユニットを持つ印
刷機27からなる。50はインターネットやイントラネ
ット、公衆回線、WAN(広域情報通信網)などの通信
回線、51、52、53はWWWサーバであり、WWW
サーバ53は、印刷拠点531、532、……毎に設け
る。そして各WWWサーバには、データをHTML形式
に変換したり各機器の制御データに戻したりする変換装
置を設ける。
【0041】前記したように集版装置11では、図2に
示したような印刷物の基本単位となるページ31、3
2、33、34のデータを作成する。そして刷版出力デ
ータ作成装置12でこれらのページデータを面付けし、
見当合わせ用のトンボ39、40、色調調節用のカラー
スケール41、42、見当ズレを検出するマークやダブ
リを検出するマーク43、44などを配置し、例えば4
色刷りの場合は墨(K)、シアン(C)、マゼンタ
(M)、イエロー(Y)の4色に分解して刷版出力用デ
ータとし、刷版作成装置13でそれぞれの色の網伏せし
た刷版を出力する。
【0042】一方生産管理装置23は、印刷の受注状況
や印刷版の納入状況、印刷機の稼働状況や印刷機の能力
などに合わせて印刷機の生産計画を立て、印刷順序を決
定して印刷制御I/F装置24に表示し、該当する印刷
用刷版が印刷機25にセットされる。
【0043】そして刷版出力データ作成装置12で作ら
れた刷版出力用データは、通信回線50を通して刷版出
力データ解析装置21に送られ、図2に示したような印
刷物30の色特性と目標色調値、トンボ39、40、カ
ラースケール41、42、色調を計測する絵柄特定点の
位置座標、見当ズレを検出するマークやダブリを検出す
るマーク43、44などの位置座標、及び版の大きさな
どが解析され、さらに例えば印刷方向が矢印45の方向
とし、印刷機25のインキキーがこの印刷方向45と直
角方向に46、47、48、49の4カ所設けられてい
るとした場合、それぞれの範囲における絵柄面積率が計
算され、インキキープリセットのための画線率データが
算出される。
【0044】そして、これら解析されたトンボ39、4
0の位置座標や版の大きさのデータと色特性や目標色調
値が色調・見当計測装置22に、トンボ39、40の位
置座標や版の大きさのデータ、及び画線率データはWW
Wサーバ52から通信回線50にそれぞれ送り出され、
生産管理装置が指定した印刷機を有する印刷拠点のWW
Wサーバに送られる。そしてWWWサーバから印刷制御
I/F装置24に送られ、トンボ39、40の位置座標
や版の大きさのデータは印刷機27における各色版のセ
ッティング時の位置決めデータとして、及び画線率デー
タは印刷機27の色調制御機構26のインキキー、湿し
水ローラ、揺動ローラなどのプリセットに用いられる。
【0045】こうして印刷における前準備が済むと試し
刷りが開始され、印刷された印刷物が色調・見当計測装
置22に送られ、まず見当ズレ、ダブリの有無などの計
測が行われる。そして見当ズレがあった場合はその修復
データがWWWサーバ52から送り出され、対応する印
刷機を有するWWWサーバ53がこれを受けて印刷制御
I/F装置24で印刷機27の版の位置が修正される。
また、ダブリが検出された場合は、対応処置がとられ
る。そして、印刷がある程度安定して行われるようにな
った段階で、同様にして色調や見当ズレ、ダブリの有無
などの計測が行われ、以下一定枚数の印刷毎に印刷終了
までこの計測が繰り返され、結果がWWWサーバ52、
53を介して印刷制御I/F装置24から印刷機27の
色調制御機構26に送られて色調の調節動作が行われ
る。
【0046】そしてこういった色調や見当ズレ、ダブリ
の計測の際、前記刷版出力データ解析装置21から色調
・見当計測装置22に送られたトンボ39、40の位置
座標や版の大きさのデータ、色調計測位置データなどが
使われるのは前記したとおりである。
【0047】このようにして本発明の印刷システムにお
いては、熟練オペレータの勘に頼ることなく高精度な印
刷作業が進められるが、この間、生産管理装置23は印
刷機の稼働状況を監視し、故障などが起こった場合は印
刷機の停止要因、故障原因などのデータが集められ、印
刷機の能力などの統計が取られる。
【0048】
【発明の効果】以上記載の如く請求項1に記載された本
発明によれば、刷版出力用データに基づく印刷機のイン
キキーや湿し水ローラ、揺動ローラなどの色調制御機構
のプリセットや印刷物の計測結果のプリセットが自動的
に行われ、従来熟練オペレータの勘に頼っていた作業を
極力自動化できる印刷システムを提供することができ、
品質の安定化、経費の節減、納期の短縮などが実現でき
る。
【0049】また、本発明の請求項2に記載された発明
によれば、色調・見当計測装置22が一カ所にあり、印
刷機と印刷制御I/F装置が複数の印刷拠点に散らばっ
ているような場合でも、それぞれの拠点の印刷機が上記
したような自動化を享受できる。
【0050】また、本発明の請求項3に記載された発明
によれば、色調計測における計測位置座標を刷版出力用
データが有するカラースケールや絵柄特定点などの色調
計測位置データから取得することで、計測作業も自動的
に、迅速に、正確に、簡単に計測できるようになり、か
つ、計測結果を前記印刷機の色調制御機構にフィードバ
ックすることで、印刷物の色調を常に目標色調値に自動
的に保つことができる。
【0051】さらに、本発明の請求項4に記載された発
明によれば、絵柄面積率計などを用いずに正確な値を色
調制御機構にプリセットすることができ、熟練オペレー
タを介することなく、正確に、迅速に印刷前準備を進め
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態を示した装置の概略ブロ
ック図である。
【図2】 刷版出力用データで作成した印刷物の一例で
ある。
【図3】 本発明における他の実施の形態を示した装置
の概略ブロック図である。
【図4】 従来の印刷作業の流れを説明する図である。
【符号の説明】
10 プリプレス(印刷前領域)領域 11 集版装置 12 刷版出力データ作成装置 13 刷版作成装置 14 ネットワーク 15 通信回線 20 プレス(印刷)領域 21 刷版出力データ解析装置 22 色調・見当計測装置 23 生産管理装置 24 印刷制御I/F装置 25 印刷装置 26 色調制御機構 27 印刷機 28 ネットワーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田阪 範文 広島県三原市糸崎町5007番地 三菱重工業 株式会社紙・印刷機械事業部内 (72)発明者 尾崎 郁夫 広島県三原市糸崎町5007番地 三菱重工業 株式会社技術本部広島研究所内 (72)発明者 中村 先男 広島県三原市寿町一丁目1番地 ソシオダ イヤシステムズ株式会社メカトロ制御部内 Fターム(参考) 2C250 EA23 EA24 EA29 EB35 EB43 5B021 AA01 BB00 LG08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プリプレス領域で作成した刷版出力用デ
    ータを受け取れるようにし、印刷機を含む機器をネット
    網で接続したプレス領域からなる印刷システムにおい
    て、 プレス領域に、プリプレス領域で作られた刷版出力用デ
    ータに基づいて印刷機のインキキーや湿し水装置、揺動
    ローラなどの色調制御機構をプリセットする印刷制御I
    /F装置と、前記刷版出力用データが有する目標色調値
    と実際の印刷物における色調値との差を計測し、該差が
    最小となるよう前記印刷制御I/F装置に色調制御機構
    をプリセットさせる色調・見当計測装置とを前記ネット
    網に接続し、刷版出力用データと色調・見当計測装置の
    計測結果に基づいて印刷機の色調制御機構を自動制御
    し、印刷を行うことを特徴とする印刷システム。
  2. 【請求項2】 前記ネット網が公衆回線若しくは専用回
    線を介したインターネット若しくはイントラネットであ
    り、プレス領域における印刷制御I/F装置と印刷機、
    及び色調・見当計測装置とをWWWサーバを介して前記
    ネット網に接続したことを特徴とする請求項1に記載し
    た印刷システム。
  3. 【請求項3】 前記色調・見当計測装置は、プリプレス
    領域で作られた刷版出力用データが有するカラースケー
    ルや絵柄特定点などの色調計測位置データを利用して実
    際の印刷物の色調を自動的に計測することを特徴とする
    請求項1、または2に記載した印刷システム。
  4. 【請求項4】 プリプレス領域で作られた刷版出力用デ
    ータから絵柄面積率データを作成し、前記印刷制御I/
    F装置に伝えて色調制御機構をプリセットさせる刷版出
    力データ解析装置を前記ネット網に接続したことを特徴
    とする請求項1、または2に記載した印刷システム。
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