JP2004353932A - 容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】例えば、溶融炉及び発生ガス管のように長尺で複雑な形状の大型の炉体にも、また、部分補修にも適用でき、乾燥時間が短くでき、かつ爆裂を抑制でき、しかも、多種の材質や複数の施工厚さにも対応可能な容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法を提供する。
【解決手段】耐火物11が内張りされた容器12を遮蔽物15で適当に区切って乾燥空間14を形成し、乾燥空間14の一方側から熱風17を吹き込むと共に、他方側から吸引して乾燥空間14を負圧状態とし、耐火物11の積極乾燥を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】耐火物11が内張りされた容器12を遮蔽物15で適当に区切って乾燥空間14を形成し、乾燥空間14の一方側から熱風17を吹き込むと共に、他方側から吸引して乾燥空間14を負圧状態とし、耐火物11の積極乾燥を行う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、廃棄物溶融処理設備のダクトや溶融炉等の内部に設けた不定形耐火物を効率よく、しかも、耐火物の爆裂を抑制して乾燥することができる容器(機器)内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、廃棄物溶融処理設備の溶融炉の溶融物排出口に内張りされた不定形耐火物を乾燥する方法として、溶融物排出口に溶融炉本体の外側から、周囲に複数の熱風吹き出し孔を有する外筒管を挿入して、所定の温度に制御された熱風を溶融物排出口に吹き込んで行うものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、溶融金属容器内に内張りされた不定形耐火物を乾燥する方法として、溶融金属容器内にマイクロ波を導入する導波管と、容器内を減圧状態にする排気管と、かつ、容器の上に載置して容器内の気密を保持できる密閉蓋とを備え、容器内を減圧した状態でマイクロ波を不定形耐火物に照射するものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−98482号公報(要約、図1)
【0004】
【特許文献2】
特開平10−281662号公報(要約、図1〜図3)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特許文献1、2に記載の不定形耐火物の乾燥方法においては、未だ解決すべきそれぞれ以下のような問題があった。
(1)特許文献1
(a)溶融物排出口に内張りされた不定形耐火物を乾燥の対象とするため、炉底部の部分補修や建設時の溶融炉及び発生ガス管全体に適用することができなかった。
(b)耐火物に接触させる熱風の流速(5〜7m/秒)が小さく、水分の蒸発が十分に促進されず、このため、乾燥時間が長くかかった。
(c)耐火物内部の蒸気圧を低減する対策を講じていないので、耐火物内部の温度差及び蒸気圧の上昇に伴う爆裂限界は材質により律速され、これにより、乾燥時間が長くかかった。
(2)特許文献2
(a)密閉蓋に導波管や排気管等の機器を取付けている構造のため、密閉型の炉体に適用することが困難であった。
(b)マイクロ波の適正な照射量は、耐火物の材質、耐火物の施工厚さに依存するため、例えば、溶融炉のように、多種の材質が使用され、また複数の異なる施工厚さの不定形耐火物の乾燥には適さないという問題があった。
(c)溶融炉及び発生ガス管全体のように、長尺の密閉構造の炉には、マイクロ波の適正な照射は極めて困難であった。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、例えば、溶融炉及び発生ガス管のように長尺で複雑な形状の大型の炉体の耐火物にも、また、部分補修にも適用でき、乾燥時間が短く、かつ爆裂を抑制し、しかも、多種の材質や複数の施工厚さにも対応可能な容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的に沿う第1の発明に係る容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法は、耐火物が内張りされた容器を遮蔽物で適当に区切って乾燥空間を形成し、乾燥空間の一方側から熱風を吹き込むと共に、他方側から吸引して乾燥空間を負圧状態とし、耐火物の積極乾燥を行う。これによって、乾燥空間を負圧状態とすることにより、飽和蒸気圧の低下に伴う蒸発開始温度の低下によって乾燥時間を短縮でき、しかも、耐火物内部の蒸気圧を積極的に低減することによって、耐火物の爆裂を抑制することができる。また、複雑な形状で大型構造の耐火物であっても、或いは部分補修を必要とする小型の耐火物であっても、乾燥空間に熱風を供給するだけで、耐火物を効果的に乾燥できる。
【0008】
第2の発明に係る容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法は、第1の発明に係る容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法において、熱風は熱風発生手段により生成し、容器内の減圧は真空ポンプによって行い、しかも、真空ポンプからの排気は、一部を除いて、水分除去手段を介して熱風発生手段に送られて、容器内を流れるガスの循環を行う。これによって、耐火物の乾燥に伴って発生する水分を含む温度が低下した熱風の一部を真空ポンプによって排気して容器内の減圧を行い、かつ、前記水分を有する温度が低下した熱風の残部は水分除去手段により水分を除去して、熱風発生手段による熱風と共に循環するので、乾燥に必要な熱量を大幅に節約できる。
【0009】
第3の発明に係る容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法は、第2の発明に係る容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法において、容器内を流れるガスの循環速度を15〜20m/秒としている。これによって、熱交換が促進されて、乾燥時間がさらに短くなる。
第4の発明に係る容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法は、第1〜第3の発明に係る容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法において、容器は長尺容器からなって、遮蔽物は容器の途中箇所を塞ぐシール蓋からなって、シール蓋又は容器の開孔部に熱風の入口又は乾燥排ガスの出口が設けられている。これによって、長尺容器の途中箇所を塞ぐシール蓋又は容器の開孔部に設けられた熱風の入口(乾燥空間の一方側)から熱風を供給し、一方、容器の開孔部又はシール蓋に設けられた乾燥排ガスの出口(乾燥空間の他方側)から乾燥排ガスを排出することができる。
【0010】
第5の発明に係る容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法は、第1〜第3の発明に係る容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法において、遮蔽物は容器内の特定箇所の耐火物を覆うシールカバーからなって、シールカバー又は容器の開孔部に熱風の入口及び乾燥排ガスの出口が設けられている。これによって、シールカバーにより容器内の特定箇所の耐火物を覆って小さな乾燥空間を形成し、耐火物を乾燥することができる。
【0011】
第6の発明に係る容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法は、第1〜第5の発明に係る容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法において、耐火物の表層部又は表層部から中層部にかけて1又は複数の小径穴からなるベンチングが形成されている。これによって、ベンチングにより耐火物を乾燥する際、耐火物から発生する水分の除去を促進でき、乾燥を効率よく行うことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここに、図1は本発明の一実施の形態に係る容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法を適用した不定形耐火物の乾燥装置の概念構成図、図2は同容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法における飽和温度に対する圧力の関係を従来の乾燥方法と比較した説明図、図3は同容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法における乾燥時間と容器内雰囲気温度との関係を従来の乾燥方法と比較した説明図、図4は同容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法の変形例の説明図、図5は同容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法の他の変形例の説明図である。
【0013】
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係る容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法を適用した不定形耐火物の乾燥装置10は、キャスタブルや煉瓦等からなる耐火物11が内張りされた容器の一例である溶融炉12の炉底部13の耐火物11を乾燥する装置である。
【0014】
図1に示すように、不定形耐火物の乾燥装置10は、炉底部13の上端部内側に設けられ、しかも、密閉された乾燥空間14を形成する遮蔽物の一例である円板状の蓋15を備えている。また、不定形耐火物の乾燥装置10は、乾燥空間14の一方側、即ち、出湯口(出滓口)16から熱風17を吹き込むと共に、熱風17により乾燥空間14に面する耐火物11を乾燥した後の乾燥排ガス18を、乾燥空間14の他方側、即ち、蓋15に設けられた乾燥排ガス18用の出口19に連通して設けられ、しかも、上段羽口用の開口20を貫通して設けられ、熱風17及び乾燥排ガス18が流れる循環配管21を有している。さらに、不定形耐火物の乾燥装置10は、循環配管21の上流側から順次設けられ、乾燥排ガス18の一部を排気して乾燥空間14を負圧(約0.5気圧=380Torr)に維持するための真空ポンプ22と、残部の循環排ガス18aの水分を取り除く水分除去手段23と、熱風17を発生し、水分が除去された循環排ガス18aと共にガスを循環する熱風発生手段24とを備えている。以下、これらについて詳しく説明する。なお、乾燥空間14は上から下へ順に、朝顔部14a(台形部分に相当)、羽口部14b(朝顔部14aの下方の直胴部上側)、排出部14c(羽口部14bの下方)から構成されている。
【0015】
図1に示すように、溶融炉12の炉底部13の外側に設けられた炉体鉄皮25の内側には、各部位に必要とされる特性を発揮するように成分が調整されたキャスタブルやレンガからなる耐火物11が内張りにより形成されている。
循環配管21の下流側に設けられた熱風発生手段24は、高温(例えば、800〜1000℃)の燃焼ガスを生成する、図示しない燃焼用ブロアー及び燃焼バーナーと、前記高温の燃焼ガスを、吸引する常温の空気24aで希釈する希釈用ブロアー(図示せず)とを備えている。
【0016】
乾燥空間14に供給されて、耐火物11の乾燥に用いられる熱風17は水分を含んだ乾燥排ガス18となり乾燥空間14から排出され、その一部(排出される乾燥排ガス18の5〜10%程度)は真空ポンプ22により外部に排気され、一方、大半の残部(排出される乾燥排ガス18の90〜95%程度)は、水分除去手段23により水分が除去された循環排ガス18aとなり、熱風発生手段24により生成された燃焼ガスと共に、吸引された常温の空気24aにより希釈されて、再び熱風17として乾燥空間14内に供給される。この熱風17の温度は、常温から700℃であり、大量の熱風17は乾燥空間14内の耐火物11の表面を高速(15〜20m/秒程度であり、従来例では5〜7m/秒程度)で流れながら、耐火物11を効率よく乾燥させることができる。
【0017】
真空ポンプ22は、耐火物11を乾燥した熱風17が熱交換により、温度が低下すると共に、水分を含んで変化した乾燥排ガス18を循環配管21に吸引し、乾燥排ガス18の一部を排気することによって乾燥空間14内を負圧状態に維持するようになっている。
また、真空ポンプ22の下流に設けた水分除去手段23により、循環配管21中の乾燥排ガス18中の水分26(耐火物11の乾燥により耐火物11内から蒸発した水分)を除去することにより、循環する熱風17による乾燥効率を向上できると共に、乾燥空間14の負圧の形成に有利となる。
【0018】
乾燥空間14は密閉されているので、真空ポンプ22の排気により、負圧に維持でき、これによって、耐火物11を積極的に乾燥することができる。図2及び図3に基づいて、その理由を説明する。
図2及び図3に従来例(炉内圧760Torr)と比較して示すように、本発明の場合、乾燥空間14が負圧状態(例えば、380Torr)に維持されているので、飽和蒸気圧の低下に伴い飽和温度(沸点)が低下して、蒸発開始及び終了温度が低くなり、これにより、乾燥時間が短縮される。同時に、耐火物11の内部の蒸気圧の低下による爆裂の危険度が減少(耐火物の引張強度が一定の場合、蒸気圧、即ち、破壊力の低下により余裕度が拡大)するので、同一危険度であれば、昇温速度を増大でき、この結果、乾燥時間が例えば、約1/2(10日間が5日間)に短縮される。なお、図2及び図3中の符号(×、△、●、○、▼)は、炉内の耐火物11の表面からの各測定点の距離を表している。また、図3に示す乾燥時間は、各測定点が、最大圧力温度に到達する時間を表している。
図3に示すように、耐火物11の表面から25mmの測定点では、従来は約20時間かかっていたが、本発明では約10時間に短縮される。その他の測定点(50、75、100mm)についても、25mmの測定点の場合と同様に、本発明の場合は、従来の場合の約1/2となる。
【0019】
図1に示すように、羽口部14bに相当する部位の耐火物11の表層部から中層部にかけて複数(図1では7本)の小径穴からなるベンチング27が形成されている。乾燥空間14に連通するベンチング27により、耐火物11から蒸発する蒸気(水分)が乾燥空間14に取り込まれるので、ベンチング27が形成されていない場合に比べて、耐火物11内の蒸気圧が低下し、これにより、耐火物11の爆裂を抑制し、その損傷を防止することができる。
ベンチング27の穴径dは3mm程度であり、穴の深さhは耐火物11の厚さT(耐火物11の内側表面から炉体鉄皮25までの距離)の(1/2)〜(3/5)としている。また、ベンチング27とベンチング27との中心間隔は1.4h程度としている。なお、ベンチング27の形成は、外径dで長さhの可燃性(木材、プラスチック)の棒片を耐火物11の築造時にセットしておき、耐火物11の乾燥時にこの棒片を焼却することにより行っている。
【0020】
次いで、本発明の一実施の形態に係る容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法を適用した不定形耐火物の乾燥装置10の使用方法及び作用について、図を参照しながら説明する。なお、溶融炉12の炉体鉄皮25の内側には、既に、キャスタブル等の耐火物11が内張りされており、しかも、羽口部14bに相当する部位の耐火物11には、ベンチング27を形成するための棒片も設けられているものとする。
(1)乾燥の対象部位である炉底部13に所要の乾燥空間14を形成するため、円周部のシール性を考慮して蓋15をセットする。
【0021】
(2)蓋15に設けられた乾燥排ガス18用の出口19と出湯口16の外側とを循環配管21を介してクローズに接続すると共に、循環配管21には図1に示す位置にそれぞれ、真空ポンプ22、水分除去手段23及び熱風発生手段24を設ける。
(3)真空ポンプ22、水分除去手段23及び熱風発生手段24を運転する。
(4)熱風発生手段24では、燃焼用ブロアー及び燃焼バーナーにより発生させた高温の燃焼ガスを、希釈用ブロアーにより常温の空気24aを吸引して希釈すると共に、水分除去手段23を介して乾燥状態となった循環排ガス18aを熱風17として乾燥空間14に供給する。
【0022】
(5)大量の熱風17が乾燥空間14内に供給され、この結果、熱風17が耐火物11の表面を高速で流れることにより、しかも、真空ポンプ22により水分26を含む乾燥排ガス18を乾燥空間14内から吸引し、その一部を外気に放出して乾燥空間14内を負圧に維持することにより、耐火物11の乾燥を効果的に行うことができる。また、乾燥の早い段階で、羽口部14bの棒片は熱風17により焼却され、ベンチング27が形成されるので、このベンチング27を介して、耐火物11の乾燥をさらに効果的に行うことができる。
【0023】
(6)真空ポンプ22を通った水分26を有する乾燥排ガス18は、水分除去手段23により水分26を除去されて、乾燥した循環排ガス18aとして熱風発生手段24に送られて、再度、熱風17として乾燥空間14内に供給される。
(7)前記(4)〜(6)を所定の時間、継続して繰り返す。
【0024】
図4に不定形耐火物の乾燥装置10の変形例である不定形耐火物の乾燥装置30を示す。不定形耐火物の乾燥装置30においては、容器の一例である長尺炉31は円筒状であって、長尺炉31の途中箇所、即ち、乾燥対象となるブロック状の耐火物32(斜線で示す)がある下流近傍を塞ぐことができる着脱可能な遮蔽物の一例であるシール蓋33を備えている。シール蓋33には図示しない乾燥排ガスの出口が設けられており、一方、長尺炉31の上流側の所定の位置には、マンホール又は羽口等である熱風が供給される入口(図示せず)が形成されている。従って、該入口とシール蓋33との間には乾燥空間34が形成されており、しかも、乾燥空間34の外側でシール蓋33と前記入口との間には下流側に沿って、不定形耐火物の乾燥装置10と同様に、真空ポンプ、水分除去手段及び熱風発生手段が設けられた循環配管が取り外し可能に設けられている。
【0025】
シール蓋33の円板の外周部には、乾燥空間34の密閉性を維持するために、軟質材からなるシール材(図示せず)が取付けられている。また、シール蓋33には、シール蓋33を長尺炉31の内壁に保持するための固定ジャッキ35が取付けられている。かかる構成によって、不定形耐火物の乾燥装置10と同じように、水分が除去された大量の熱風が、負圧状態に維持された乾燥空間34に供給されるので、耐火物32の乾燥が促進されて、短時間で乾燥することができ、しかも、耐火物32に爆裂が発生する恐れは無い。
【0026】
図5に不定形耐火物の乾燥装置10の別の変形例である不定形耐火物の乾燥装置40を示す。不定形耐火物の乾燥装置40においては、遮蔽物の一例であるシールカバー41が炉体鉄皮42の内側の特定箇所、即ち、乾燥対象物となる耐火物43(斜線で示す)を覆うように配置されている。シールカバー41は下方が開口された箱状に形成されており、炉内の凸凹の内壁44にシール部材(図示せず)を介して密閉状態で取付けられている。従って、シールカバー41の内側と耐火物43の表面との間には、熱風45が供給される乾燥空間46が形成される。シールカバー41には熱風45の入口45aと乾燥排ガス45bの出口45cが形成されており、出口45cと入口45aとは循環配管47に連通されている。
【0027】
循環配管47に設けられた熱風発生手段48により熱風45を乾燥空間46に供給すると共に、耐火物43から発生する水分を水分除去手段49により除去し、しかも、図示しない真空ポンプにより乾燥排ガス45bの一部を排気して乾燥空間46を減圧している。従って、不定形耐火物の乾燥装置40においても、不定形耐火物の乾燥装置10、30と同様に、耐火物43に爆裂を発生することなく、耐火物43を短時間で乾燥することができる。なお、熱風発生手段48、水分除去手段49及び真空ポンプは小型で簡易タイプのものを使用することができる。
【0028】
本発明は前記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲での変更は可能であり、例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組み合わせて本発明の容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
前記実施の形態においては、容器として溶融炉12を用いたが、これに限定されず、不定形耐火物が内張りされたものであれば他の炉やダクト等に適用することもできる。
炉内の減圧は真空ポンプによって行い、しかも、真空ポンプからの排気を水分除去手段を介して熱風発生手段に送り、容器内を流れるガスの循環を行うように構成したが、これに限定されず、必要に応じて、真空ポンプ及び水分除去手段を設けなくても構わない。
【0029】
不定形耐火物の乾燥装置30において、シール蓋33に乾燥排ガスの出口を設けたが、これに限定されず、状況に応じて、シール蓋に熱風の入口を設け、マンホール又は羽口等を乾燥排ガスの出口にすることもできる。また、シール蓋33を1個設けて、乾燥空間34を形成したが、これに限定されず、必要に応じて、対となるシール蓋を2個設けて、長尺炉31を適当に区切って乾燥空間を形成しても構わない。さらに、シール蓋に乾燥排ガスの出口を設けず、長尺炉31のシール蓋の近傍で乾燥空間34に連通して形成された開孔部に乾燥排ガスの出口を設けることもできる。
不定形耐火物の乾燥装置10において、蓋15に乾燥排ガス18用の出口19を形成し、出湯口16を介して熱風17を乾燥空間14に吹き込むように構成したが、これに限定されず、状況に応じて、蓋に熱風17を吹き込む入口を設け、一方、出湯口16を乾燥排ガス18の出口としても構わない。
【0030】
また、溶融炉12の炉底部13の耐火物11を乾燥するようにしたが、これに限定されず、必要に応じて、溶融炉全体の耐火物を、さらに、溶融炉及び発生ガス管全体の耐火物を乾燥することもできる。また、不定形耐火物の乾燥装置10を溶融炉12に適用したが、これに限定されず、状況に応じて、他の炉に適用しても構わない。
【0031】
不定形耐火物の乾燥装置10において、耐火物11の表層部から中層部にかけて複数の小径穴からなるベンチング27を形成して耐火物11から発生する水分の除去を促進したが、これに限定されず、必要に応じて、ベンチングを形成しなくても構わない。また、状況に応じて、表層部のみにベンチングを形成することもできる。なお、ベンチング27の形成個数やその配置、穴径dや穴の深さhは、それぞれ、乾燥条件等を考慮して適宜決定することができる。また、不定形耐火物の乾燥装置30、40において、ベンチングについて言及しなかったが、必要に応じて、表層部又は表層部から中層部にかけて、1又は複数の小径穴からなるベンチングを形成することもでき、また、ベンチングを形成しなくてもよい。
不定形耐火物の乾燥装置40において、シールカバー41に熱風45の入口45aと乾燥排ガス45bの出口45cを形成したが、これに限定されず、必要に応じて、シールカバーには熱風の入口と乾燥排ガスの出口を形成せず、乾燥空間46に連通し、内壁44及び炉体鉄皮42を貫通して形成された2つの開孔部に熱風の入口と乾燥排ガスの出口を設けることもできる。
【0032】
【発明の効果】
請求項1〜6記載の容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法においては、乾燥空間を負圧状態とすることにより、飽和蒸気圧の低下に伴う蒸発開始温度の低下によって乾燥時間を、例えば、従来例の場合の約1/2に短縮できるので、乾燥の作業性が向上すると共に、耐火物内部の蒸気圧を積極的に低減することによって耐火物の爆裂を抑制することができるので、耐火物の損傷を防止し、耐火物の耐久性が向上する。また、乾燥空間に熱風を供給するだけで、耐火物を効果的に乾燥できるので、複雑な形状で大型構造の耐火物であっても、或いは部分補修を必要とする小型の耐火物であっても容易に適用でき、対象となる耐火物の大きさや形状や厚さ等の制約が極めて少ない。さらに、装置を簡略に構成でき、既存のものを流用できるので、廉価な装置とすることができる。
特に、請求項2記載の容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法においては、耐火物の乾燥に伴って発生する水分を含む温度が低下した熱風の一部(少量)を真空ポンプによって排気して容器内の減圧を行い、かつ、前記水分を有する温度が低下した熱風の残部(大量)は水分除去手段により水分を除去され、熱風発生手段を介して熱風と共に乾燥空間に循環するので、乾燥に必要な熱量を大幅に節約でき、この結果、乾燥のためのコストを低減できる。
【0033】
請求項3記載の容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法においては、ガスの循環速度を15〜20m/秒とすることによって、熱交換が促進されて、乾燥時間がさらに短くなるので、乾燥の作業性が向上する。
請求項4記載の容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法においては、長尺容器の途中箇所を塞ぐシール蓋に設けられた熱風の入口又は乾燥空間の一方側から熱風を供給し、一方、乾燥空間の他方側又はシール蓋に設けられた乾燥排ガスの出口から乾燥排ガスを排出することができるので、長くて複雑な形状の大型の容器であっても、簡単な方法で耐火物の乾燥ができる。
請求項5記載の容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法においては、シールカバーにより容器内の特定箇所の耐火物を覆って小さな乾燥空間を形成し、耐火物を乾燥することができるので、局部乾燥による部分補修に適している。
請求項6記載の容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法においては、ベンチングにより耐火物を乾燥する際、耐火物から発生する水分の除去を促進でき、乾燥を効率よく行うことができるので、さらに、乾燥の作業性が向上すると共に、乾燥のためのコストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法を適用した不定形耐火物の乾燥装置の概念構成図である。
【図2】同容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法における飽和温度に対する圧力の関係を従来の乾燥方法と比較した説明図である。
【図3】同容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法における乾燥時間と炉内雰囲気温度との関係を従来の乾燥方法と比較した説明図である。
【図4】同容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法の変形例の説明図である。
【図5】同容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法の他の変形例の説明図である。
【符号の説明】
10:不定形耐火物の乾燥装置、11:耐火物、12:溶融炉(容器)、13:炉底部、14:乾燥空間、14a:朝顔部、14b:羽口部、14c:排出部、15:蓋(遮蔽物)、16:出湯口、17:熱風、18:乾燥排ガス、18a:循環排ガス、19:出口、20:開口、21:循環配管、22:真空ポンプ、23:水分除去手段、24:熱風発生手段、24a:空気、25:炉体鉄皮、26:水分、27:ベンチング、30:不定形耐火物の乾燥装置、31:長尺炉(容器)、32:耐火物、33:シール蓋(遮蔽物)、34:乾燥空間、35:固定ジャッキ、40:不定形耐火物の乾燥装置、41:シールカバー(遮蔽物)、42:炉体鉄皮、43:耐火物、44:内壁、45:熱風、45a:入口、45b:乾燥排ガス、45c:出口、46:乾燥空間、47:循環配管、48:熱風発生手段、49:水分除去手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、廃棄物溶融処理設備のダクトや溶融炉等の内部に設けた不定形耐火物を効率よく、しかも、耐火物の爆裂を抑制して乾燥することができる容器(機器)内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、廃棄物溶融処理設備の溶融炉の溶融物排出口に内張りされた不定形耐火物を乾燥する方法として、溶融物排出口に溶融炉本体の外側から、周囲に複数の熱風吹き出し孔を有する外筒管を挿入して、所定の温度に制御された熱風を溶融物排出口に吹き込んで行うものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、溶融金属容器内に内張りされた不定形耐火物を乾燥する方法として、溶融金属容器内にマイクロ波を導入する導波管と、容器内を減圧状態にする排気管と、かつ、容器の上に載置して容器内の気密を保持できる密閉蓋とを備え、容器内を減圧した状態でマイクロ波を不定形耐火物に照射するものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−98482号公報(要約、図1)
【0004】
【特許文献2】
特開平10−281662号公報(要約、図1〜図3)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特許文献1、2に記載の不定形耐火物の乾燥方法においては、未だ解決すべきそれぞれ以下のような問題があった。
(1)特許文献1
(a)溶融物排出口に内張りされた不定形耐火物を乾燥の対象とするため、炉底部の部分補修や建設時の溶融炉及び発生ガス管全体に適用することができなかった。
(b)耐火物に接触させる熱風の流速(5〜7m/秒)が小さく、水分の蒸発が十分に促進されず、このため、乾燥時間が長くかかった。
(c)耐火物内部の蒸気圧を低減する対策を講じていないので、耐火物内部の温度差及び蒸気圧の上昇に伴う爆裂限界は材質により律速され、これにより、乾燥時間が長くかかった。
(2)特許文献2
(a)密閉蓋に導波管や排気管等の機器を取付けている構造のため、密閉型の炉体に適用することが困難であった。
(b)マイクロ波の適正な照射量は、耐火物の材質、耐火物の施工厚さに依存するため、例えば、溶融炉のように、多種の材質が使用され、また複数の異なる施工厚さの不定形耐火物の乾燥には適さないという問題があった。
(c)溶融炉及び発生ガス管全体のように、長尺の密閉構造の炉には、マイクロ波の適正な照射は極めて困難であった。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、例えば、溶融炉及び発生ガス管のように長尺で複雑な形状の大型の炉体の耐火物にも、また、部分補修にも適用でき、乾燥時間が短く、かつ爆裂を抑制し、しかも、多種の材質や複数の施工厚さにも対応可能な容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的に沿う第1の発明に係る容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法は、耐火物が内張りされた容器を遮蔽物で適当に区切って乾燥空間を形成し、乾燥空間の一方側から熱風を吹き込むと共に、他方側から吸引して乾燥空間を負圧状態とし、耐火物の積極乾燥を行う。これによって、乾燥空間を負圧状態とすることにより、飽和蒸気圧の低下に伴う蒸発開始温度の低下によって乾燥時間を短縮でき、しかも、耐火物内部の蒸気圧を積極的に低減することによって、耐火物の爆裂を抑制することができる。また、複雑な形状で大型構造の耐火物であっても、或いは部分補修を必要とする小型の耐火物であっても、乾燥空間に熱風を供給するだけで、耐火物を効果的に乾燥できる。
【0008】
第2の発明に係る容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法は、第1の発明に係る容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法において、熱風は熱風発生手段により生成し、容器内の減圧は真空ポンプによって行い、しかも、真空ポンプからの排気は、一部を除いて、水分除去手段を介して熱風発生手段に送られて、容器内を流れるガスの循環を行う。これによって、耐火物の乾燥に伴って発生する水分を含む温度が低下した熱風の一部を真空ポンプによって排気して容器内の減圧を行い、かつ、前記水分を有する温度が低下した熱風の残部は水分除去手段により水分を除去して、熱風発生手段による熱風と共に循環するので、乾燥に必要な熱量を大幅に節約できる。
【0009】
第3の発明に係る容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法は、第2の発明に係る容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法において、容器内を流れるガスの循環速度を15〜20m/秒としている。これによって、熱交換が促進されて、乾燥時間がさらに短くなる。
第4の発明に係る容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法は、第1〜第3の発明に係る容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法において、容器は長尺容器からなって、遮蔽物は容器の途中箇所を塞ぐシール蓋からなって、シール蓋又は容器の開孔部に熱風の入口又は乾燥排ガスの出口が設けられている。これによって、長尺容器の途中箇所を塞ぐシール蓋又は容器の開孔部に設けられた熱風の入口(乾燥空間の一方側)から熱風を供給し、一方、容器の開孔部又はシール蓋に設けられた乾燥排ガスの出口(乾燥空間の他方側)から乾燥排ガスを排出することができる。
【0010】
第5の発明に係る容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法は、第1〜第3の発明に係る容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法において、遮蔽物は容器内の特定箇所の耐火物を覆うシールカバーからなって、シールカバー又は容器の開孔部に熱風の入口及び乾燥排ガスの出口が設けられている。これによって、シールカバーにより容器内の特定箇所の耐火物を覆って小さな乾燥空間を形成し、耐火物を乾燥することができる。
【0011】
第6の発明に係る容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法は、第1〜第5の発明に係る容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法において、耐火物の表層部又は表層部から中層部にかけて1又は複数の小径穴からなるベンチングが形成されている。これによって、ベンチングにより耐火物を乾燥する際、耐火物から発生する水分の除去を促進でき、乾燥を効率よく行うことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここに、図1は本発明の一実施の形態に係る容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法を適用した不定形耐火物の乾燥装置の概念構成図、図2は同容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法における飽和温度に対する圧力の関係を従来の乾燥方法と比較した説明図、図3は同容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法における乾燥時間と容器内雰囲気温度との関係を従来の乾燥方法と比較した説明図、図4は同容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法の変形例の説明図、図5は同容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法の他の変形例の説明図である。
【0013】
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係る容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法を適用した不定形耐火物の乾燥装置10は、キャスタブルや煉瓦等からなる耐火物11が内張りされた容器の一例である溶融炉12の炉底部13の耐火物11を乾燥する装置である。
【0014】
図1に示すように、不定形耐火物の乾燥装置10は、炉底部13の上端部内側に設けられ、しかも、密閉された乾燥空間14を形成する遮蔽物の一例である円板状の蓋15を備えている。また、不定形耐火物の乾燥装置10は、乾燥空間14の一方側、即ち、出湯口(出滓口)16から熱風17を吹き込むと共に、熱風17により乾燥空間14に面する耐火物11を乾燥した後の乾燥排ガス18を、乾燥空間14の他方側、即ち、蓋15に設けられた乾燥排ガス18用の出口19に連通して設けられ、しかも、上段羽口用の開口20を貫通して設けられ、熱風17及び乾燥排ガス18が流れる循環配管21を有している。さらに、不定形耐火物の乾燥装置10は、循環配管21の上流側から順次設けられ、乾燥排ガス18の一部を排気して乾燥空間14を負圧(約0.5気圧=380Torr)に維持するための真空ポンプ22と、残部の循環排ガス18aの水分を取り除く水分除去手段23と、熱風17を発生し、水分が除去された循環排ガス18aと共にガスを循環する熱風発生手段24とを備えている。以下、これらについて詳しく説明する。なお、乾燥空間14は上から下へ順に、朝顔部14a(台形部分に相当)、羽口部14b(朝顔部14aの下方の直胴部上側)、排出部14c(羽口部14bの下方)から構成されている。
【0015】
図1に示すように、溶融炉12の炉底部13の外側に設けられた炉体鉄皮25の内側には、各部位に必要とされる特性を発揮するように成分が調整されたキャスタブルやレンガからなる耐火物11が内張りにより形成されている。
循環配管21の下流側に設けられた熱風発生手段24は、高温(例えば、800〜1000℃)の燃焼ガスを生成する、図示しない燃焼用ブロアー及び燃焼バーナーと、前記高温の燃焼ガスを、吸引する常温の空気24aで希釈する希釈用ブロアー(図示せず)とを備えている。
【0016】
乾燥空間14に供給されて、耐火物11の乾燥に用いられる熱風17は水分を含んだ乾燥排ガス18となり乾燥空間14から排出され、その一部(排出される乾燥排ガス18の5〜10%程度)は真空ポンプ22により外部に排気され、一方、大半の残部(排出される乾燥排ガス18の90〜95%程度)は、水分除去手段23により水分が除去された循環排ガス18aとなり、熱風発生手段24により生成された燃焼ガスと共に、吸引された常温の空気24aにより希釈されて、再び熱風17として乾燥空間14内に供給される。この熱風17の温度は、常温から700℃であり、大量の熱風17は乾燥空間14内の耐火物11の表面を高速(15〜20m/秒程度であり、従来例では5〜7m/秒程度)で流れながら、耐火物11を効率よく乾燥させることができる。
【0017】
真空ポンプ22は、耐火物11を乾燥した熱風17が熱交換により、温度が低下すると共に、水分を含んで変化した乾燥排ガス18を循環配管21に吸引し、乾燥排ガス18の一部を排気することによって乾燥空間14内を負圧状態に維持するようになっている。
また、真空ポンプ22の下流に設けた水分除去手段23により、循環配管21中の乾燥排ガス18中の水分26(耐火物11の乾燥により耐火物11内から蒸発した水分)を除去することにより、循環する熱風17による乾燥効率を向上できると共に、乾燥空間14の負圧の形成に有利となる。
【0018】
乾燥空間14は密閉されているので、真空ポンプ22の排気により、負圧に維持でき、これによって、耐火物11を積極的に乾燥することができる。図2及び図3に基づいて、その理由を説明する。
図2及び図3に従来例(炉内圧760Torr)と比較して示すように、本発明の場合、乾燥空間14が負圧状態(例えば、380Torr)に維持されているので、飽和蒸気圧の低下に伴い飽和温度(沸点)が低下して、蒸発開始及び終了温度が低くなり、これにより、乾燥時間が短縮される。同時に、耐火物11の内部の蒸気圧の低下による爆裂の危険度が減少(耐火物の引張強度が一定の場合、蒸気圧、即ち、破壊力の低下により余裕度が拡大)するので、同一危険度であれば、昇温速度を増大でき、この結果、乾燥時間が例えば、約1/2(10日間が5日間)に短縮される。なお、図2及び図3中の符号(×、△、●、○、▼)は、炉内の耐火物11の表面からの各測定点の距離を表している。また、図3に示す乾燥時間は、各測定点が、最大圧力温度に到達する時間を表している。
図3に示すように、耐火物11の表面から25mmの測定点では、従来は約20時間かかっていたが、本発明では約10時間に短縮される。その他の測定点(50、75、100mm)についても、25mmの測定点の場合と同様に、本発明の場合は、従来の場合の約1/2となる。
【0019】
図1に示すように、羽口部14bに相当する部位の耐火物11の表層部から中層部にかけて複数(図1では7本)の小径穴からなるベンチング27が形成されている。乾燥空間14に連通するベンチング27により、耐火物11から蒸発する蒸気(水分)が乾燥空間14に取り込まれるので、ベンチング27が形成されていない場合に比べて、耐火物11内の蒸気圧が低下し、これにより、耐火物11の爆裂を抑制し、その損傷を防止することができる。
ベンチング27の穴径dは3mm程度であり、穴の深さhは耐火物11の厚さT(耐火物11の内側表面から炉体鉄皮25までの距離)の(1/2)〜(3/5)としている。また、ベンチング27とベンチング27との中心間隔は1.4h程度としている。なお、ベンチング27の形成は、外径dで長さhの可燃性(木材、プラスチック)の棒片を耐火物11の築造時にセットしておき、耐火物11の乾燥時にこの棒片を焼却することにより行っている。
【0020】
次いで、本発明の一実施の形態に係る容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法を適用した不定形耐火物の乾燥装置10の使用方法及び作用について、図を参照しながら説明する。なお、溶融炉12の炉体鉄皮25の内側には、既に、キャスタブル等の耐火物11が内張りされており、しかも、羽口部14bに相当する部位の耐火物11には、ベンチング27を形成するための棒片も設けられているものとする。
(1)乾燥の対象部位である炉底部13に所要の乾燥空間14を形成するため、円周部のシール性を考慮して蓋15をセットする。
【0021】
(2)蓋15に設けられた乾燥排ガス18用の出口19と出湯口16の外側とを循環配管21を介してクローズに接続すると共に、循環配管21には図1に示す位置にそれぞれ、真空ポンプ22、水分除去手段23及び熱風発生手段24を設ける。
(3)真空ポンプ22、水分除去手段23及び熱風発生手段24を運転する。
(4)熱風発生手段24では、燃焼用ブロアー及び燃焼バーナーにより発生させた高温の燃焼ガスを、希釈用ブロアーにより常温の空気24aを吸引して希釈すると共に、水分除去手段23を介して乾燥状態となった循環排ガス18aを熱風17として乾燥空間14に供給する。
【0022】
(5)大量の熱風17が乾燥空間14内に供給され、この結果、熱風17が耐火物11の表面を高速で流れることにより、しかも、真空ポンプ22により水分26を含む乾燥排ガス18を乾燥空間14内から吸引し、その一部を外気に放出して乾燥空間14内を負圧に維持することにより、耐火物11の乾燥を効果的に行うことができる。また、乾燥の早い段階で、羽口部14bの棒片は熱風17により焼却され、ベンチング27が形成されるので、このベンチング27を介して、耐火物11の乾燥をさらに効果的に行うことができる。
【0023】
(6)真空ポンプ22を通った水分26を有する乾燥排ガス18は、水分除去手段23により水分26を除去されて、乾燥した循環排ガス18aとして熱風発生手段24に送られて、再度、熱風17として乾燥空間14内に供給される。
(7)前記(4)〜(6)を所定の時間、継続して繰り返す。
【0024】
図4に不定形耐火物の乾燥装置10の変形例である不定形耐火物の乾燥装置30を示す。不定形耐火物の乾燥装置30においては、容器の一例である長尺炉31は円筒状であって、長尺炉31の途中箇所、即ち、乾燥対象となるブロック状の耐火物32(斜線で示す)がある下流近傍を塞ぐことができる着脱可能な遮蔽物の一例であるシール蓋33を備えている。シール蓋33には図示しない乾燥排ガスの出口が設けられており、一方、長尺炉31の上流側の所定の位置には、マンホール又は羽口等である熱風が供給される入口(図示せず)が形成されている。従って、該入口とシール蓋33との間には乾燥空間34が形成されており、しかも、乾燥空間34の外側でシール蓋33と前記入口との間には下流側に沿って、不定形耐火物の乾燥装置10と同様に、真空ポンプ、水分除去手段及び熱風発生手段が設けられた循環配管が取り外し可能に設けられている。
【0025】
シール蓋33の円板の外周部には、乾燥空間34の密閉性を維持するために、軟質材からなるシール材(図示せず)が取付けられている。また、シール蓋33には、シール蓋33を長尺炉31の内壁に保持するための固定ジャッキ35が取付けられている。かかる構成によって、不定形耐火物の乾燥装置10と同じように、水分が除去された大量の熱風が、負圧状態に維持された乾燥空間34に供給されるので、耐火物32の乾燥が促進されて、短時間で乾燥することができ、しかも、耐火物32に爆裂が発生する恐れは無い。
【0026】
図5に不定形耐火物の乾燥装置10の別の変形例である不定形耐火物の乾燥装置40を示す。不定形耐火物の乾燥装置40においては、遮蔽物の一例であるシールカバー41が炉体鉄皮42の内側の特定箇所、即ち、乾燥対象物となる耐火物43(斜線で示す)を覆うように配置されている。シールカバー41は下方が開口された箱状に形成されており、炉内の凸凹の内壁44にシール部材(図示せず)を介して密閉状態で取付けられている。従って、シールカバー41の内側と耐火物43の表面との間には、熱風45が供給される乾燥空間46が形成される。シールカバー41には熱風45の入口45aと乾燥排ガス45bの出口45cが形成されており、出口45cと入口45aとは循環配管47に連通されている。
【0027】
循環配管47に設けられた熱風発生手段48により熱風45を乾燥空間46に供給すると共に、耐火物43から発生する水分を水分除去手段49により除去し、しかも、図示しない真空ポンプにより乾燥排ガス45bの一部を排気して乾燥空間46を減圧している。従って、不定形耐火物の乾燥装置40においても、不定形耐火物の乾燥装置10、30と同様に、耐火物43に爆裂を発生することなく、耐火物43を短時間で乾燥することができる。なお、熱風発生手段48、水分除去手段49及び真空ポンプは小型で簡易タイプのものを使用することができる。
【0028】
本発明は前記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲での変更は可能であり、例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組み合わせて本発明の容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
前記実施の形態においては、容器として溶融炉12を用いたが、これに限定されず、不定形耐火物が内張りされたものであれば他の炉やダクト等に適用することもできる。
炉内の減圧は真空ポンプによって行い、しかも、真空ポンプからの排気を水分除去手段を介して熱風発生手段に送り、容器内を流れるガスの循環を行うように構成したが、これに限定されず、必要に応じて、真空ポンプ及び水分除去手段を設けなくても構わない。
【0029】
不定形耐火物の乾燥装置30において、シール蓋33に乾燥排ガスの出口を設けたが、これに限定されず、状況に応じて、シール蓋に熱風の入口を設け、マンホール又は羽口等を乾燥排ガスの出口にすることもできる。また、シール蓋33を1個設けて、乾燥空間34を形成したが、これに限定されず、必要に応じて、対となるシール蓋を2個設けて、長尺炉31を適当に区切って乾燥空間を形成しても構わない。さらに、シール蓋に乾燥排ガスの出口を設けず、長尺炉31のシール蓋の近傍で乾燥空間34に連通して形成された開孔部に乾燥排ガスの出口を設けることもできる。
不定形耐火物の乾燥装置10において、蓋15に乾燥排ガス18用の出口19を形成し、出湯口16を介して熱風17を乾燥空間14に吹き込むように構成したが、これに限定されず、状況に応じて、蓋に熱風17を吹き込む入口を設け、一方、出湯口16を乾燥排ガス18の出口としても構わない。
【0030】
また、溶融炉12の炉底部13の耐火物11を乾燥するようにしたが、これに限定されず、必要に応じて、溶融炉全体の耐火物を、さらに、溶融炉及び発生ガス管全体の耐火物を乾燥することもできる。また、不定形耐火物の乾燥装置10を溶融炉12に適用したが、これに限定されず、状況に応じて、他の炉に適用しても構わない。
【0031】
不定形耐火物の乾燥装置10において、耐火物11の表層部から中層部にかけて複数の小径穴からなるベンチング27を形成して耐火物11から発生する水分の除去を促進したが、これに限定されず、必要に応じて、ベンチングを形成しなくても構わない。また、状況に応じて、表層部のみにベンチングを形成することもできる。なお、ベンチング27の形成個数やその配置、穴径dや穴の深さhは、それぞれ、乾燥条件等を考慮して適宜決定することができる。また、不定形耐火物の乾燥装置30、40において、ベンチングについて言及しなかったが、必要に応じて、表層部又は表層部から中層部にかけて、1又は複数の小径穴からなるベンチングを形成することもでき、また、ベンチングを形成しなくてもよい。
不定形耐火物の乾燥装置40において、シールカバー41に熱風45の入口45aと乾燥排ガス45bの出口45cを形成したが、これに限定されず、必要に応じて、シールカバーには熱風の入口と乾燥排ガスの出口を形成せず、乾燥空間46に連通し、内壁44及び炉体鉄皮42を貫通して形成された2つの開孔部に熱風の入口と乾燥排ガスの出口を設けることもできる。
【0032】
【発明の効果】
請求項1〜6記載の容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法においては、乾燥空間を負圧状態とすることにより、飽和蒸気圧の低下に伴う蒸発開始温度の低下によって乾燥時間を、例えば、従来例の場合の約1/2に短縮できるので、乾燥の作業性が向上すると共に、耐火物内部の蒸気圧を積極的に低減することによって耐火物の爆裂を抑制することができるので、耐火物の損傷を防止し、耐火物の耐久性が向上する。また、乾燥空間に熱風を供給するだけで、耐火物を効果的に乾燥できるので、複雑な形状で大型構造の耐火物であっても、或いは部分補修を必要とする小型の耐火物であっても容易に適用でき、対象となる耐火物の大きさや形状や厚さ等の制約が極めて少ない。さらに、装置を簡略に構成でき、既存のものを流用できるので、廉価な装置とすることができる。
特に、請求項2記載の容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法においては、耐火物の乾燥に伴って発生する水分を含む温度が低下した熱風の一部(少量)を真空ポンプによって排気して容器内の減圧を行い、かつ、前記水分を有する温度が低下した熱風の残部(大量)は水分除去手段により水分を除去され、熱風発生手段を介して熱風と共に乾燥空間に循環するので、乾燥に必要な熱量を大幅に節約でき、この結果、乾燥のためのコストを低減できる。
【0033】
請求項3記載の容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法においては、ガスの循環速度を15〜20m/秒とすることによって、熱交換が促進されて、乾燥時間がさらに短くなるので、乾燥の作業性が向上する。
請求項4記載の容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法においては、長尺容器の途中箇所を塞ぐシール蓋に設けられた熱風の入口又は乾燥空間の一方側から熱風を供給し、一方、乾燥空間の他方側又はシール蓋に設けられた乾燥排ガスの出口から乾燥排ガスを排出することができるので、長くて複雑な形状の大型の容器であっても、簡単な方法で耐火物の乾燥ができる。
請求項5記載の容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法においては、シールカバーにより容器内の特定箇所の耐火物を覆って小さな乾燥空間を形成し、耐火物を乾燥することができるので、局部乾燥による部分補修に適している。
請求項6記載の容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法においては、ベンチングにより耐火物を乾燥する際、耐火物から発生する水分の除去を促進でき、乾燥を効率よく行うことができるので、さらに、乾燥の作業性が向上すると共に、乾燥のためのコストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法を適用した不定形耐火物の乾燥装置の概念構成図である。
【図2】同容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法における飽和温度に対する圧力の関係を従来の乾燥方法と比較した説明図である。
【図3】同容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法における乾燥時間と炉内雰囲気温度との関係を従来の乾燥方法と比較した説明図である。
【図4】同容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法の変形例の説明図である。
【図5】同容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法の他の変形例の説明図である。
【符号の説明】
10:不定形耐火物の乾燥装置、11:耐火物、12:溶融炉(容器)、13:炉底部、14:乾燥空間、14a:朝顔部、14b:羽口部、14c:排出部、15:蓋(遮蔽物)、16:出湯口、17:熱風、18:乾燥排ガス、18a:循環排ガス、19:出口、20:開口、21:循環配管、22:真空ポンプ、23:水分除去手段、24:熱風発生手段、24a:空気、25:炉体鉄皮、26:水分、27:ベンチング、30:不定形耐火物の乾燥装置、31:長尺炉(容器)、32:耐火物、33:シール蓋(遮蔽物)、34:乾燥空間、35:固定ジャッキ、40:不定形耐火物の乾燥装置、41:シールカバー(遮蔽物)、42:炉体鉄皮、43:耐火物、44:内壁、45:熱風、45a:入口、45b:乾燥排ガス、45c:出口、46:乾燥空間、47:循環配管、48:熱風発生手段、49:水分除去手段
Claims (6)
- 耐火物が内張りされた容器を遮蔽物で適当に区切って乾燥空間を形成し、該乾燥空間の一方側から熱風を吹き込むと共に、他方側から吸引して前記乾燥空間を負圧状態とし、前記耐火物の積極乾燥を行うことを特徴とする容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法。
- 請求項1記載の容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法において、前記熱風は熱風発生手段により生成し、前記容器内の減圧は真空ポンプによって行い、しかも、前記真空ポンプからの排気は、一部を除いて、水分除去手段を介して前記熱風発生手段に送られて、前記容器内を流れるガスの循環を行うことを特徴とする容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法。
- 請求項2記載の容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法において、前記容器内を流れるガスの循環速度を15〜20m/秒としたことを特徴とする容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法において、前記容器は長尺容器からなって、前記遮蔽物は前記容器の途中箇所を塞ぐシール蓋からなって、該シール蓋又は前記容器の開孔部に前記熱風の入口又は乾燥排ガスの出口が設けられていることを特徴とする容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法において、前記遮蔽物は前記容器内の特定箇所の前記耐火物を覆うシールカバーからなって、該シールカバー又は前記容器の開孔部に前記熱風の入口及び乾燥排ガスの出口が設けられていることを特徴とする容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法において、前記耐火物の表層部又は表層部から中層部にかけて1又は複数の小径穴からなるベンチングが形成されていることを特徴とする容器内に内張りされた不定形耐火物の乾燥方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN102506579A (zh) * | 2011-10-19 | 2012-06-20 | 新兴能源装备股份有限公司 | 一种环冷机烘炉装置 |
KR101424639B1 (ko) * | 2012-09-24 | 2014-07-31 | 주식회사 포스코 | 내화물 수분 제거 장치 |
-
2003
- 2003-05-28 JP JP2003151228A patent/JP2004353932A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102506579A (zh) * | 2011-10-19 | 2012-06-20 | 新兴能源装备股份有限公司 | 一种环冷机烘炉装置 |
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