JPH11197699A - 汚泥乾燥装置 - Google Patents

汚泥乾燥装置

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Publication number
JPH11197699A
JPH11197699A JP10001685A JP168598A JPH11197699A JP H11197699 A JPH11197699 A JP H11197699A JP 10001685 A JP10001685 A JP 10001685A JP 168598 A JP168598 A JP 168598A JP H11197699 A JPH11197699 A JP H11197699A
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JP
Japan
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sludge
exhaust gas
drying
pipe
furnace
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Application number
JP10001685A
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English (en)
Inventor
Terunobu Suzuki
照伸 鈴木
Katsumi Kawabata
勝美 川端
Kenji Morishita
健二 森下
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エネルギーの損失を抑えるとともに、乾燥後
の汚泥中に有害物質が含まれないように汚泥に対して間
接的に熱を加えるようにし、しかも熱効率良く焼却炉の
排ガスを利用することのできる汚泥乾燥装置を得るこ
と。 【解決手段】 この装置は、焼却余熱により汚泥を乾燥
させる装置であり、本装置には、焼却炉1の排ガスを導
入する入口8と、炉内の排ガスを排出する出口9と、上
方端部および下方端部が炉外に開放され垂直に立設され
た少なくとも1つの汚泥充填用管10とを備えた乾燥炉
が設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、焼却炉の排ガス
を利用した汚泥乾燥装置に関し、特に被焼却物例えば産
業廃棄物を焼却しその排熱または余熱を利用して被乾燥
物としての汚泥を乾燥させる汚泥乾燥装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】産業廃棄物などを焼却しその排熱を利用
して例えば無機質の脱水汚泥を乾燥させる場合、トレー
に乾燥前の汚泥を載せ、乾燥炉内に挿入配備して直接乾
燥させるのが通常である。また、排熱を利用した有機質
の汚泥液処理装置としては、特開昭60−28898号
公報に開示されている。
【0003】図4は、従来例による焼却炉の排ガスを利
用した無機質の脱水汚泥乾燥装置の側面構造を示してい
る。図4において、焼却炉1は、被焼却物を燃焼するた
めの室部を担う。この焼却炉1より排出された排ガス
は、通路を通り廃熱ボイラ2を経てサイクロン3および
汚泥乾燥炉4に通じる。汚泥乾燥炉4の中には、汚泥を
積載する複数のトレー5が配置される。誘引ファン6
は、乾燥炉4に充満する排ガスを煙突7から外部へと排
出させるよう誘引するために設けられている。
【0004】つぎに、この従来例の汚泥乾燥装置の動作
について説明する。図4において、焼却炉1内では紙や
木屑等の可燃物質が燃やされ、その燃焼による排ガス
は、廃熱ボイラ2によって所望の温度となるよう冷やさ
れる。廃熱ボイラ2を経た排ガスは、さらにサイクロン
3によって当該排ガス中の粉塵が取り除かれて汚泥乾燥
炉4に導かれる。汚泥乾燥炉4の中にはそれぞれ乾燥前
の汚泥が積載された複数のトレー5が置かれており、そ
の周囲を高温の排ガスが通過することによりトレー5お
よび汚泥が暖められ、汚泥中の水分が蒸発する。排ガス
は、廃熱ボイラ2およびサイクロン3による圧力損失を
補う誘引ファン6よって煙突7に導かれ外部に排出され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の乾燥装置は、以
上のように構成されているので、廃熱ボイラ2により熱
エネルギーが損失し、汚泥の乾燥効率が下がる。また、
排ガス中に含まれる硫化物や塩化物などの人体に有害な
物質は、サイクロン3では取り除かれないため、かかる
物質に曝されて乾燥された汚泥の中に有害な物質が混入
される恐れがあり、衛生上の問題点があった。
【0006】また、乾燥するに従い汚泥の熱伝導率が悪
くなるため、トレー5に接した部分しか乾燥されない等
して熱効率が悪い、という問題点があった。さらに、汚
泥を積載したトレー5の乾燥炉4内への搬入や乾燥炉4
外への搬出は、ホークリフト等によって行わざるを得な
いために、自動化の妨げになっていた。
【0007】この発明は、上記の如き問題点を解決する
ためになされたもので、熱エネルギーの損失を抑えると
ともに、乾燥後の汚泥中に有害物質が含まれないように
汚泥に対して間接的に熱を加えるようにし、しかも熱効
率良く焼却炉の排ガスを利用することのできる汚泥乾燥
装置を得ることを主たる目的としている。
【0008】また、この発明は、排ガスの温度を制御し
て汚泥乾燥装置を長寿命化することができる汚泥乾燥装
置を得ることを目的とする。さらに、この発明は、汚泥
に含まれる臭気を減少させることのできる汚泥乾燥装置
を得ることを目的とする。加えて、この発明は、汚泥の
乾燥作業または処理、特に乾燥炉に対するその搬入およ
び搬出処理を自動化することのできる汚泥乾燥装置を得
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明に係る汚泥乾燥装置は、焼却余熱により
汚泥を乾燥させる装置であって、焼却炉の排ガスを導入
する入口と、炉内の排ガスを排出する出口と、上方端部
および下方端部が炉外に開放され垂直に立設された少な
くとも1つの汚泥充填用管とを備えた乾燥炉を有するこ
とを特徴としている。
【0010】かかる構成によれば、乾燥炉内に導入され
た排ガスの熱により、汚泥充填用管表面が暖められ、当
該表面を介してその内部の汚泥に熱が伝達する。含水率
の高い汚泥は暖められたことにより水蒸気を発生し、軽
い水蒸気は管内を上方に流れ、熱を伝達する。このと
き、上方の汚泥が乾いていない場合、気化している水蒸
気は気化熱に等しいエネルギーを上方に移動せしめ、液
体である水に凝固する。そしてこの凝固された水は、下
方の汚泥に浸透し再びその汚泥とともに暖められて上述
の作用が繰り返されることとなる。最終的には外部に晒
されている汚泥充填用管最上部の汚泥が最初に乾燥する
ことになり、汚泥充填用管表面に近接した汚泥が熱伝導
率の悪い乾燥した状態になるのを防止することになる。
すなわち、この発明によれば、廃熱ボイラ等を介さずに
汚泥充填用管に直接排ガスの熱を加えられるとともに、
汚泥は、汚泥充填用管を介して間接的に熱が加えられる
とともに、汚泥充填用管内において効率的な汚泥の乾燥
作用が達成されるのである。
【0011】つぎの発明に係る汚泥乾燥装置は、前記汚
泥充填用管の下方端部に当該錐体側面が嵌合して前記汚
泥充填用管の下方端部を閉じる錐状蓋部をさらに有する
ことを特徴としている。この発明によれば、錐状蓋部が
汚泥充填用管内の下部汚泥を錐状に形成し、汚泥充填用
管内の長手中心部分の汚泥を乾燥させる必要をなくし、
全体の乾燥効率を良好にする。
【0012】つぎの発明に係る汚泥乾燥装置は、前記汚
泥充填用管の上方に拡大開口部を有する漏斗形汚泥導入
部をさらに有することを特徴としている。この発明によ
れば、漏斗形汚泥導入部に乾燥前の汚泥を堆積させ、下
方より上がってくる高温の蒸気を有効に利用することが
できるとともに、汚泥充填用管への汚泥投入時に当該汚
泥の管内部への収納を促す広い案内をなすことができる
ので、クレーン等により容易に作業でき汚泥の搬入およ
び搬出の自動化を図ることができる。
【0013】つぎの発明に係る汚泥乾燥装置は、前記乾
燥炉に導入される排ガスの温度を所定温度以下にするべ
く前記焼却炉からの排ガスに所定のガスを混入する制御
を行う排ガス温度制御手段をさらに有することを特徴と
している。この発明によれば、焼却炉から排出される例
えば1000℃を超える高温の排ガスを所定のガス例え
ば外部空気により所定温度例えば600℃以下に低温化
し、乾燥炉においてその内壁や汚泥充填用管に使用され
る熱伝導性の良い材料に与える熱的負荷を軽減させ、長
寿命化が図られる。
【0014】つぎの発明に係る汚泥乾燥装置は、排ガス
の流動方向に前記汚泥充填用管を貫通する通気管を有す
ることを特徴としている。この発明によれば、汚泥充填
用管の表面温度を上昇させ、当該管内部における汚泥の
厚さ方向の熱伝達率低下が防止される。
【0015】つぎの発明に係る汚泥乾燥装置は、前記汚
泥充填管の下側端部を開閉せしめる開閉機構を有するこ
とを特徴としている。この発明によれば、汚泥充填用管
内において乾燥した汚泥が排出自在となり、乾燥汚泥の
搬出の自動化が容易となる。
【0016】つぎの発明に係る汚泥乾燥装置は、前記汚
泥充填管を前記乾燥炉において千鳥状または格子状に複
数配置したことを特徴としている。この発明によれば、
汚泥乾燥炉内に汚泥充填用管を千鳥状または格子状に複
数配置したことにより、汚泥乾燥炉内に流れる排ガスの
円管に接触する回数を増加し、熱エネルギーが有効に利
用される。
【0017】つぎの発明に係る汚泥乾燥装置は、前記入
口が、前記乾燥炉の上方に形成され、前記乾燥炉におい
て排ガスを前記入口から下方向へ流れ込ませることを特
徴としている。この発明によれば、汚泥乾燥炉に導入さ
れる排ガスを上方から取り入れることによりその流れは
下方向に向かい、汚泥充填用管の下部を集中的に暖め下
方から当該管内部汚泥の水蒸気を発生させることにより
当該管中心部への熱伝達を容易にする。
【0018】つぎの発明に係る汚泥乾燥装置は、前記出
口が、前記乾燥炉の下方に形成され、前記乾燥炉におけ
る排ガスを下方向から排出させることを特徴としてい
る。この発明によれば、排ガスを排出する出口を汚泥乾
燥の下部に設けることにより、汚泥充填用管の上部側に
は「軽い」すなわち温度の高い排ガスを残留させた状態
で、当該下部側にある温度の低くなった排ガスが排出さ
れることになり、汚泥充填用管の表面を常に暖め排ガス
の持つ熱エネルギを有効に利用できる。
【0019】つぎの発明に係る汚泥乾燥装置は、前記汚
泥充填用管の上方端部を覆うフードと、前記フードによ
り形成される室部と前記乾燥路を経た排気ガスを排出す
るための煙突との間を連通する排気管とをさらに有する
ことを特徴としている。この発明によれば、煙突内部の
高温の排ガスと汚泥から発せられた蒸気とが混合し、か
かる蒸気が高温の雰囲気に晒されることによって臭気が
減少する。
【0020】つぎの発明に係る汚泥乾燥装置は、前記汚
泥充填用管を振動せしめる振動機をさらに有することを
特徴としている。この発明によれば、振動機によって汚
泥充填用管を振動させ当該管に充填された乾燥後の汚泥
を汚泥充填用管下方の開口部から落下せしめることがで
きる。
【0021】つぎの発明に係る汚泥乾燥装置は、前記汚
泥充填用管が、円形の環状断面を有することを特徴とし
ている。この発明によれば、乾燥炉内に配された汚泥充
填用管の全てにバランス良く熱エネルギーを伝えること
が容易となる。
【0022】つぎの発明に係る汚泥乾燥装置は、前記漏
斗形汚泥導入部が、断熱構造を有することを特徴として
いる。この発明によれば、導入部分からの熱損失を抑え
られ、乾燥効率のさらなる向上が図られる。
【0023】つぎの発明に係る汚泥乾燥装置は、前記開
閉機構が、断熱構造を有することを特徴としている。こ
の発明によれば、開閉機構からの熱損失を抑えられ、乾
燥効率のさらなる向上が図られる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る汚泥乾燥装
置の実施の形態を図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0025】実施の形態1.図1および図2は、この発
明の一実施の形態を示すもので、図1は、当該実施の形
態による汚泥乾燥装置の側面構造を示し、図2は、図1
におけるA−A線断面図である。
【0026】図1および図2において、参照符号1、
4、6および7の構成要素は、先述した従来装置におけ
るものと同等の基本的機能を有する。参照符号8は、汚
泥乾燥炉4の入口を示しており、焼却炉1からの排ガス
を上方から汚泥乾燥炉4へと導く通路の端部を担ってい
る。参照符号9は、汚泥乾燥炉4の出口を示しており、
汚泥乾燥炉4からの排ガスを下方から誘引ファン6へと
導く通路の端部を担っている。
【0027】汚泥乾燥炉4内には、垂直に立設され表面
が黒色にされた熱伝導性の良い例えばステンレス製の円
管10が複数配置され、その配置形態は、図2に示され
るように、千鳥状になっている。円管10は、汚泥充填
用管を担うものであり、その下側端部は、その縁部に丁
度係合する円錐状の蓋11によって開閉される。すなわ
ち、円管10の下方端部に蓋11の錐体側面が嵌合して
円管10の下方端部を閉じるようになされている。
【0028】円管10の上部には、拡大開口部を有する
汚泥導入部12が、好ましくは乾燥炉4の壁部と一体的
に形成されており、上方から汚泥が供給され易くなって
いる。汚泥導入部12は、所定の距離をおいてその上部
をフード13によって覆われる。フード13は、全ての
円管10からの蒸気をまとめて排気管14に導く。排気
管14は、フード13により形成される室部と煙突7と
の間を連通する。
【0029】焼却炉1と乾燥炉4との間の排ガス通路の
途中には、制御機構15が設けられており、かかる制御
機構15は、焼却炉1からの排ガスに所定ガス例えば外
部空気を導入(混入)する。制御機構15は、図示せぬ
制御手段により乾燥炉4に導入される排ガスの温度を所
定温度以下にするようその空気導入量が制御される。
【0030】円管10の下側端部の蓋11は、開閉駆動
機構16によって上下動され、これにより円管10の下
側端部は開閉せしめられる。円管10の内部には、排ガ
スの主たる流動方向に通気管17が配設される。汚泥導
入部12には円管10を振動させるための振動機18が
設置される。
【0031】上述のように構成された汚泥乾燥装置にお
いて、焼却炉1から排出された高温の排ガスは、誘引フ
ァン6に吸気されることにより入口8から汚泥乾燥炉4
内に導入される。このとき外部の新鮮な空気も制御機構
15を通って同時に吸い込まれる。
【0032】汚泥乾燥炉4内の円管10は、図2に示さ
れるように排ガスの流れ方向にもまたそれに直交する方
向にも多数配置されており、排ガスは上部の入口8より
導入され、当該排ガスの上流の円管10から下流のもの
へと順次、各円管10の下部を優先的に暖め、出口9よ
り排出されることとなる。
【0033】しかも、1の円管10と他の円管10との
間だけでなく、排ガスの流れ方向に円管10を貫通する
形で設置された通気管17にも排ガスが通る。かかる排
ガスすなわち高熱の排ガスにより通気管17の表面を介
して円管10は熱せられるので、円管10に充填された
汚泥は蒸気を発して乾燥する作用が促進されることにな
る。このような乾燥に伴い、当該汚泥に含まれていた水
分による水蒸気は、円管10上部の汚泥導入部12に至
り当該導入部を通過する。そして、導入部12を脱した
水蒸気は、フード13から排気管14を通って煙突7に
導かれることとなる。
【0034】汚泥乾燥後は、汚泥導入部12に設けられ
た振動機18により円管10を振動させるとともに、円
管10の下部に設けられた開閉機構16をして円錐状蓋
11を下方に移動せしめる。これにより、乾燥し砂状に
なった汚泥が、通気管17の外郭を滑り円管10内を落
下して汚泥乾燥炉4の下部開口より排出されることとな
る。
【0035】この実施の形態による汚泥乾燥装置におい
ては、制御機構15が設けられたことにより、乾燥炉4
内に導入される排ガスの温度を、当該乾燥炉の長寿命化
に好適な所定温度例えば600℃以下に保つことができ
る。そして、円管10の表面温度を600℃以下に保つ
ことにより、耐久性のある汚泥乾燥炉4を実現すること
ができる。
【0036】また、乾燥炉4内には高温の排ガスが上部
入口8から下方向に向かって導入されるため、排ガスは
円管10の各下部に集中して効率良く円管10の下部を
暖めることができる。しかも、出口9を汚泥乾燥炉4の
下部に形成しているので、質量が重く当該下部周辺にあ
る汚泥乾燥炉4内の冷却した排ガスが、上部排気ガスよ
りも優先的に排出されることとなる。
【0037】また、図3に示されるように、円管10内
においては、円錐状の蓋11により円管10の最下部に
充填された汚泥が最も薄く、円管10表面に集中する形
がつくられる。すなわち、円管10の当該最下部から上
部に向かって充填汚泥の厚さが増加する形となる。この
ため、かかる最下部の汚泥が最も暖まりやすく、そこで
発生した水蒸気が円管10内部の上方に熱を伝達するこ
とができる。
【0038】また、円管10の下部を集中的に暖めるこ
とにより、当該下部より発生した水蒸気によって暖めら
れた汚泥に含まれる水分は約100℃で蒸発し、円管1
0内部の上方に熱エネルギーを伝達する。円管10内部
の上方における冷たい汚泥では、気化した水蒸気が結露
することになり、大量の熱エネルギーを伝達することに
なる。しかも、結露した水は再び円管10内部の下方に
移動するため、円管10内部の下方の汚泥は、円管10
に充填された汚泥が全て乾燥するまで常に熱伝達率の良
好な高含水率に維持されることとなり、効率の良い汚泥
乾燥炉4を実現できる。
【0039】また、円管10に排ガスの流れ方向に沿っ
た通気管17を通すことにより、通気管17の表面から
も円管10の内部汚泥に熱を伝達させることができ、さ
らなる熱伝導率の向上が図られる。
【0040】さらに、円管10の上方に、当該円管10
の開口端部を広げる如き円錐状または角錐状の汚泥導入
部12を設け、円管10の下方に開閉機構11および1
6を設けたことにより、汚泥乾燥作業(処理)の移行前
後における汚泥の搬送自動化が容易となる。
【0041】また、乾燥炉4の内壁と円管10の表面を
黒色とすることにより、排ガスにより暖められた断熱材
の炉壁からの黒体輻射熱を有効に利用でき、熱効率が良
くなる。また、円管10の上側端部の汚泥導入部12
は、断熱構造とすることによりその導入部分からの熱損
失を抑えることができる。
【0042】また、図2に示されるように、乾燥炉4内
に円管10を千鳥状または格子状に複数配置することに
より、乾燥炉4内での有効な円管表面積を増加させ全体
の熱効率を引き上げることができる。また、円管10の
上方端部を覆うフード13および排気管14により、汚
泥より発生する水蒸気を煙突7より排出させ、臭気を軽
減させることができる。また、円管10の下側端部の汚
泥排出部は、断熱の施された開閉機構とすることによ
り、開閉部からの熱損失を抑えることができる。
【0043】また、汚泥導入部12に設けられた振動機
18により、乾燥後の汚泥の円管10からの搬出が容易
となる。
【0044】なお、上記発明の実施の形態においては、
汚泥充填用管として断面が円形の環状断面であるいわゆ
る円管を採用しているが、必ずしもこの円管に限定され
ることはない。但し、断面が矩形の環状断面である管を
採用した場合より、円管を採用した場合の方が、乾燥炉
内に配された汚泥充填用管の全てにバランス良く熱エネ
ルギーを伝える点で有利となる。
【0045】また、これまでの説明においては、振動機
18を汚泥導入部12に設けるようにしているが、これ
に限定されることなく、円管10の下部に設けるように
してもよい。要は、振動機18が円管10全体を振動さ
せ、当該円管に充填した汚泥を振り落として下部開口部
より排出できるように振動機18を設ければ良いのであ
る。
【0046】また、制御機構15による混入ガスを外部
空気としているが、外部空気以外のガスを混入するよう
にしても良い。また、上記実施の形態においては、円錐
状蓋部11を用いているが、かかる蓋部は、錐状であれ
ば特有の作用効果が奏されるのは明らかである。
【0047】この他にも、上記実施の形態においては種
々の手段を限定的に説明したが、当業者の設計可能な範
囲にて適宜改変することも可能である。
【0048】
【発明の効果】以上、詳述したように、この発明によれ
ば、廃熱ボイラ等を介さずに汚泥充填用管に直接排ガス
の熱を加えられるとともに、汚泥は、汚泥充填用管を介
して間接的に熱が加えられるとともに、汚泥充填用管内
において効率的な汚泥の乾燥作用が達成される。
【0049】つぎの発明によれば、汚泥充填用管の下方
端部に当該錐体側面が嵌合して汚泥充填用管の下方端部
を閉じる錐状蓋部を設けたので、錐状蓋部が汚泥充填用
管内の下部汚泥を錐状に形成し、汚泥充填用管内の長手
中心部分の汚泥を乾燥させる必要をなくし、全体の乾燥
効率を良好にする。
【0050】つぎの発明によれば、汚泥充填用管の上方
に拡大開口部を有する漏斗形汚泥導入部を設けたので、
漏斗形汚泥導入部に乾燥前の汚泥を堆積させ、下方より
上がってくる高温の蒸気を有効に利用することができる
とともに、汚泥充填用管への汚泥投入時に当該汚泥の管
内部への収納を促す広い案内をなすことができるので、
クレーン等により容易に作業でき汚泥の搬入および搬出
の自動化を図ることができる。
【0051】つぎの発明によれば、乾燥炉に導入される
排ガスの温度を所定温度以下にするべく焼却炉からの排
ガスに所定のガスを混入する制御を行う排ガス温度制御
手段を設けたので、焼却炉から排出される高温の排ガス
を所定のガスにより所定温度以下に低温化し、乾燥炉に
おいてその内壁や汚泥充填用管に使用される熱伝導性の
良い材料に与える熱的負荷を軽減させ、長寿命化を図る
ことができる。
【0052】つぎの発明によれば、排ガスの流動方向に
汚泥充填用管を貫通する通気管を設けたので、汚泥充填
用管の表面温度を上昇させ、当該管内部における汚泥の
厚さ方向の熱伝達率低下が防止される。
【0053】つぎの発明によれば、汚泥充填管の下側端
部を開閉せしめる開閉機構を設けたので、汚泥充填用管
内において乾燥した汚泥が排出自在となり、乾燥汚泥の
搬出の自動化が容易となる。
【0054】つぎの発明によれば、汚泥充填管を前記乾
燥炉において千鳥状または格子状に複数配置したので、
汚泥乾燥炉内に流れる排ガスの円管に接触する回数を増
加し、熱エネルギーが有効に利用される。
【0055】つぎの発明によれば、汚泥乾燥炉に導入さ
れる排ガスを上方から取り入れることによりその流れは
下方向に向かうので、汚泥充填用管の下部を集中的に暖
め下方から当該管内部汚泥の水蒸気を発生させることに
より当該管中心部への熱伝達を容易にすることができ
る。
【0056】つぎの発明によれば、排ガスを排出する出
口を汚泥乾燥の下部に設けることにより、汚泥充填用管
の上部側には「軽い」すなわち温度の高い排ガスを残留
させた状態で、当該下部側にある温度の低くなった排ガ
スが排出されることになり、汚泥充填用管の表面を常に
暖め排ガスの持つ熱エネルギを有効に利用できる。
【0057】つぎの発明によれば、汚泥充填用管の上方
端部を覆うフードと、フードにより形成される室部と乾
燥路を経た排気ガスを排出するための煙突との間を連通
する排気管とを設けたので、煙突内部の高温の排ガスと
汚泥から発せられた蒸気とが混合し、かかる蒸気が高温
の雰囲気に晒され臭気を減少させることができる。
【0058】つぎの発明によれば、振動機によって汚泥
充填用管を振動させ当該管に充填された乾燥後の汚泥を
汚泥充填用管下方の開口部から落下せしめることがで
き、汚泥の搬出を自動化しやすくできる。
【0059】つぎの発明によれば、汚泥充填用管を円形
の環状断面を有するものとしたので、乾燥炉内に配され
た汚泥充填用管の全てにバランス良く熱エネルギーを伝
えることが容易となる。
【0060】つぎの発明によれば、漏斗形汚泥導入部
を、断熱構造を有するものとしたので、導入部分からの
熱損失を抑えられ、乾燥効率のさらなる向上が図られ
る。
【0061】つぎの発明によれば、開閉機構を、断熱構
造を有するものとしたので、開閉機構からの熱損失を抑
えられ、乾燥効率のさらなる向上が図られる。
【0062】かくして本発明によれば、熱エネルギーの
損失を抑えるとともに、乾燥後の汚泥中に有害物質が含
まれないように汚泥に対して間接的に熱を加えるように
し、しかも熱効率良く焼却炉の排ガスを利用することの
できる汚泥乾燥装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態による汚泥乾燥装置の
概略的構成を示す側面構造図である。
【図2】 図1におけるA−A線断面図である。
【図3】 図1における汚泥乾燥装置の円管下方端部と
円錐状蓋部との構成および充填汚泥の態様を示す図であ
る。
【図4】 従来例による焼却炉の排ガスを利用した汚泥
乾燥装置の概略的構成を示す側面構造図である。
【符号の説明】
1 焼却炉,2 廃熱ボイラ,3 サイクロン,4 汚
泥乾燥炉,5 トレー,6 誘引ファン,7 煙突,8
汚泥乾燥炉入口,9 汚泥乾燥炉出口,10円管,1
1 円錐状蓋,12 汚泥導入部,13 フード,14
排気管,15 制御機構,16 開閉駆動機構,17
管,18 振動機。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼却余熱により汚泥を乾燥させる汚泥乾
    燥装置であって、 焼却炉の排ガスを導入する入口と、炉内の排ガスを排出
    する出口と、上方端部および下方端部が炉外に開放され
    垂直に立設された少なくとも1つの汚泥充填用管とを備
    えた乾燥炉を有することを特徴とする汚泥乾燥装置。
  2. 【請求項2】 前記汚泥充填用管の下方端部に当該錐体
    側面が嵌合して前記汚泥充填用管の下方端部を閉じる錐
    状蓋部をさらに有することを特徴とする請求項1に記載
    の汚泥乾燥装置。
  3. 【請求項3】 前記汚泥充填用管の上方に拡大開口部を
    有する漏斗形汚泥導入部をさらに有することを特徴とす
    る請求項1または2に記載の汚泥乾燥装置。
  4. 【請求項4】 前記乾燥炉に導入される排ガスの温度を
    所定温度以下にするべく前記焼却炉からの排ガスに所定
    のガスを混入する制御を行う排ガス温度制御手段をさら
    に有することを特徴とする請求項1,2または3に記載
    の汚泥乾燥装置。
  5. 【請求項5】 排ガスの流動方向に前記汚泥充填用管を
    貫通する通気管を有することを特徴とする請求項1〜4
    のいずれか一つに記載の汚泥乾燥装置。
  6. 【請求項6】 前記汚泥充填管の下側端部を開閉せしめ
    る開閉機構を有することを特徴とする請求項1〜5のい
    ずれか一つに記載の汚泥乾燥装置。
  7. 【請求項7】 前記汚泥充填管を前記乾燥炉において千
    鳥状または格子状に複数配置したことを特徴とする請求
    項1〜6のいずれか一つに記載の汚泥乾燥装置。
  8. 【請求項8】 前記入口は、前記乾燥炉の上方に形成さ
    れ、前記乾燥炉において排ガスを前記入口から下方向へ
    流れ込ませることを特徴とする請求項1〜7のいずれか
    一つに記載の汚泥乾燥装置。
  9. 【請求項9】 前記出口は、前記乾燥炉の下方に形成さ
    れ、前記乾燥炉における排ガスを下方向から排出させる
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の
    汚泥乾燥装置。
  10. 【請求項10】 前記汚泥充填用管の上方端部を覆うフ
    ードと、前記フードにより形成される室部と前記乾燥路
    を経た排気ガスを排出するための煙突との間を連通する
    排気管とをさらに有することを特徴とする請求項1〜9
    のいずれか一つに記載の汚泥乾燥装置。
  11. 【請求項11】 前記汚泥充填用管を振動せしめる振動
    機をさらに有することを特徴とする請求項1〜10のい
    ずれか一つに記載の汚泥乾燥装置。
  12. 【請求項12】 前記汚泥充填用管は、円形の環状断面
    を有することを特徴とする請求項1〜11のいずれか一
    つに記載の汚泥乾燥装置。
  13. 【請求項13】 前記漏斗形汚泥導入部は、断熱構造を
    有することを特徴とする請求項3に記載の汚泥乾燥装
    置。
  14. 【請求項14】 前記開閉機構は、断熱構造を有するこ
    とを特徴とする請求項6に記載の汚泥乾燥装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100364907C (zh) * 2006-04-04 2008-01-30 浙江大学 烟气余热与双外供热源复合的污泥干化系统
CN102180578A (zh) * 2011-03-21 2011-09-14 深圳市极水实业有限公司 一种污泥干化焚烧系统、污泥干化机及污泥干化方法
CN109340782A (zh) * 2018-11-27 2019-02-15 湖北金炉节能股份有限公司 一种固体污泥废料焚烧炉

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