JP2004353776A - ドラムブレーキの防水構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】部品点数を増やすことがなく、生産性が良好であって、ドラム内部への水等の浸入を一層確実に防止できるドラムブレ−キの防水構造を提供することを目的とする。
【解決手段】開口穴を有し有底筒状のドラム4と、ドラム4の開口穴4aを覆うバックプレート5を備えたドラムブレーキ3の防水構造であって、ドラム4の開口側端面にバックプレート5に対向するコの字状の環状溝4bを備えるとともに、バックプレート5の外周縁に環状溝4bに挿入される折曲部5aを備え、環状溝4bの内壁にドラムの径方向に凹となる凹溝4cを備えることにより、ドラムブレ−キ3の外周上方よりドラム4の開口側端面とバックプレート5との隙間から浸入した水等を、環状溝4b内に導き、凹溝4cに沿って下方に流れさせドラム4の外方へ流出させる。
【選択図】 図2
【解決手段】開口穴を有し有底筒状のドラム4と、ドラム4の開口穴4aを覆うバックプレート5を備えたドラムブレーキ3の防水構造であって、ドラム4の開口側端面にバックプレート5に対向するコの字状の環状溝4bを備えるとともに、バックプレート5の外周縁に環状溝4bに挿入される折曲部5aを備え、環状溝4bの内壁にドラムの径方向に凹となる凹溝4cを備えることにより、ドラムブレ−キ3の外周上方よりドラム4の開口側端面とバックプレート5との隙間から浸入した水等を、環状溝4b内に導き、凹溝4cに沿って下方に流れさせドラム4の外方へ流出させる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のドラムブレーキの防水構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、産業車両用のフォークリフトやトラック等には、左右の駆動輪の回転を制動するドラムブレーキが取り付けられている。
ドラムブレーキは、車体側に固定されたバックプレートと、このバックプレートに支持された一対のブレーキシューと、このブレーキシューを覆い車輪とともに回転する有底筒状のドラムとを備え、ドラムが駆動輪のホイールにボルト等を介して固定されている。また、バックプレートには、ブレーキシューをドラムの内面に押しつけるためのホイールシリンダが取り付けられている。そして、運転者がブレーキペダルを踏み込むことによって、ホイールシリンダを作動させてブレーキシューをドラムの内周面に当接させ、ブレーキシューとドラムとの間に摩擦力を発生させ、駆動輪の回転を制動するように構成されている。
【0003】
ところで、ドラムブレーキは、ドラムとバックプレートとの隙間から水等がドラム内に浸入すると、駆動輪の回転を制動するブレーキ性能が損なわれるため、防水構造を備えたものがある。
例えば、ドラムには開放面側の周縁に沿って溝を形成し、パッキングプレート(所謂、バックプレートである。以下、バックプレートと言う。)の周縁に前記溝に挿入される曲折部を形成するとともに、バックプレートの外周にドラムの外周面を覆うダストカバーを備えて二重構造にしたものがある。そして、ダストカバーによってドラム内部への水等の浸入を防止するとともに、ドラムの外周面とダストカバーの周縁から浸入した水等を、ダストカバーとバックプレートとの間隙を介し下方へ落下させ、下方においてダストカバーとバックプレートとの間隙から外部に排出し、ドラム内部への浸入を防止するように構成されたものがある。
【0004】
また、ドラムには開放面側の周縁に沿って溝を形成し、ドラムの開放面側を覆うバックプレートにはドラムの外周面及び周縁を覆うように周縁に折曲部を形成したものがある。そして、ドラムとバックプレートとの間で、前記溝が膨張室となるラビリンス効果を発現させることによって、ドラムの外周面とバックプレートの周縁から浸入した水等を、溝内に導き、この溝を介し下方へ落下させ、下方においてドラムとバックプレートとの隙間から外部に排出し、ドラム内部への浸入を防止するように構成されたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−100849号公報(第4−5頁、第1図−第3図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、バックプレートとダストカバーの2重構造を備えた従来のドラムブレーキの防水構造によれば、ドラムの開放面を覆うバックプレートの外にダストカバーを必要とするので、ダストカバーの分だけ部品点数が増え、生産性を損なうという問題があった。また、水等が、ドラムの外周面とダストカバーの周縁との間隙を介してドラムの開放面側の溝に浸入し、更には、この溝に浸入した水等がドラムの内部に浸入する虞もあった。
【0007】
また、特許文献1のブレーキドラムの防水構造によれば、ドラムとバックプレートとの間で、前記溝が膨張室となるラビリンス効果を発現させることによって、ドラムの外周面とバックプレートの周縁から浸入した水等を、溝を介して下方への落下を促進させているものの、溝の内径側の内壁がドラムの軸方向と略平行或いは溝の開口側が大きくなるよう形成されているので、溝内に導いた水等が、溝の開口側に流れ、ドラムの開放面側の周縁端面とバックプレートとの隙間を介してドラム内部に浸入してしまう虞があった。
【0008】
本発明は、上記問題に問題に鑑みなされたもので、部品点数を増やすことがなく、生産性が良好であって、ドラム内部への水等の浸入を一層確実に防止できるドラムブレ−キの防水構造を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
かかる目的を達成するためになされた請求項1記載の発明は、開口穴を有する有底筒状のドラムと、当該ドラムの開口穴を覆うバックプレートを備えたドラムブレ−キの防水構造であって、前記ドラムブレーキは、前記ドラムの開口側端面に前記バックプレートに対向するコの字状の環状溝を備えるとともに、前記バックプレートの外周縁に当該環状溝に挿入される折曲部を備え、前記環状溝は、内壁に前記ドラムの径方向に凹となる凹溝を備えることを特徴とする。
【0010】
請求項1に記載のブドラムブレ−キの防水構造によれば、ドラムの開口側端面にバックプレートに対向するコの字状の環状溝を備えるとともに、バックプレートの外周縁に当該環状溝に挿入される折曲部を備え、環状溝の内壁にドラムの径方向に凹となる凹溝を備えているので、水等がドラムブレ−キの外周上方よりドラムの開口側端面とバックプレートとの隙間から浸入しても、この水等をコの字状の環状溝内に導き、環状溝内に浸入した水等がドラムの開放面側の周縁端面とバックプレートとの隙間を介してドラム内部に浸入することなく、この水等を凹溝に沿って下方に流れさせドラムの外方へ流出させることができ、ドラムの内部への水等の浸入を確実に防止できるという作用効果が得られる。また、コの字状の環状溝にはドラムの径方向に凹となる凹溝を備えているので一旦環状溝に導かれた水等は、環状溝の開口側への流れが抑制され、ドラムの開放面側の周縁端面とバックプレートとの隙間からドラム内部への浸入が防止される。
【0011】
また、請求項1記載のドラムブレ−キの防水構造は、請求項2に記載の発明のように、前記凹溝が前記環状溝の内径側の内壁に形成されることにより、一旦環状溝に導かれた水等は、この環状溝内径部の凹溝内に溜まり、環状溝の開口側への流れが一層抑制され、ドラム内部への浸入が防止される。
【0012】
次に、請求項3に記載の発明は、開口穴を有する有底筒状のドラムと、当該ドラムの開口穴を覆うバックプレートを備えたドラムブレ−キの防水構造であって、前記ドラムブレ−キは、前記ドラムの開口側端面に前記バックプレートに対向するコの字状の環状溝を備えるとともに、前記バックプレートの外周縁に当該環状溝に挿入される折曲部を備え、前記折曲部は、前記ドラムの径方向に凹となる凹みを前記環状溝に沿って備えることを特徴とする。
【0013】
請求項3に記載のドラムブレ−キの防水構造によれば、ドラムの開口側端面にバックプレートに対向するコの字状の環状溝を備えるとともに、バックプレートの外周縁に当該環状溝に挿入される折曲部を備え、前記折曲部は、前記ドラムの径方向に凹となる凹みを前記環状溝に沿って備えているので、水等がブレーキドラムの外周上方よりドラムの開口側端面とバックプレートとの隙間から浸入しても、この水等をコの字状の環状溝内に導き、環状溝内に浸入した水等がドラムの開放面側の周縁端面とバックプレートとの隙間を介してドラム内部に浸入することなく、この水等を凹みに沿って下方に流れさせドラムの外方へ流出させることができ、ドラムの内部への水等の浸入を確実に防止できるという作用効果が得られる。また、バックプレートの折曲部にはドラムの径方向に凹となる凹みを備えているので、一旦環状溝に導かれた水等は、環状溝の開口側への流れが抑制され、ドラムの開放面側の周縁端面とバックプレートとの隙間からドラム内部への浸入が抑制される。
【0014】
また、請求項3記載のドラムブレ−キの防水構造は、請求項4に記載の発明のように前記凹みがドラムの内径方向に凹んでいるように形成されることにより、ドラムの環状溝に導かれた水等の、環状溝の開口側への流れが一層抑制され、ドラム内部への浸入を抑制できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施形態1を図面と共に説明する。図1は本発明のドラムブレーキの防水構造が適用されたフォークリフトのドライブアクスルの構成を表す分解斜視図、図2は同実施例のドラムブレ−キの断面図、図3は図2におけるA部及びB部詳細図である。
【0016】
図1に示すように、ドライブアクスル1はデフェンシャルギヤを収納するデフハウジング2、デフハウジング2の左右両側(図1のRH又はLH方向)に配設されたスピンドル16、スピンドル16に取り付けられたハンガーブラケット14、15およびスピンドル16に収納されたドライブシャフト12、ドライブシャフト12の先端部に取り付けられたハブ6及びドラムブレーキ3等を備えている。
【0017】
ハンガーブラケット14、15は、車体のフレーム19とデフハウジング2とそれぞれ貫通孔19a、14cを介しボルト20および17、ナット21によって固定され、前端部(図1のF方向)に車体に固定されるマスト31に設けられたピン(図示せず)を受けるためのフック部が設けられている。そして、ハンガーブラケット14のボス部に設けられた穴部14aにはスピンドル16が圧入される。
【0018】
スピンドル16は筒状の管で形成され、その中にはドライブシャフト12が収納されている。ドライブシャフト12は、一端がデフハウジング2内のディファレンシャルギヤ(図示せず)に連結され、他端がハブ6に連結され、ディファレンシャルギヤの回転駆動力をハブ6に伝達する。
【0019】
また、図2に表したように、ドラムブレーキ3は、開口穴25を有し有底筒状に形成されたドラム4と、ドラム4の開口穴4aを覆うバックプレート5とを備え、バックプレート5はハンガーブラケット14、15を介して車体側に固定され、ドラム4はハブ6を介してドライブシャフト12に固定されるとともに図1に表したホイール13の内側に固定され一体に回転するように取り付けられる。
【0020】
また、バックプレート5は、ドラム4の径方向に一対のブレーキシュー22、23を支持している。ブレーキシュー22、23は、一端がアンカー(図示せず)を介して揺動可能に連結されるとともに他端がホイールシリンダ(図示せず)介して互いに連結されており、ホイールシリンダが作動されることによってドラム4の内周面に向かって拡開するように動作する。
【0021】
そして、運転者がブレーキペダルを踏むことによって、ホイールシリンダが作動して一対のブレーキシュー22、23が拡開され、その外周面に備えられたブレーキライニング(図示せず)がドラム4の内周面に押しつけられ、ドラム4の回転運動が制動される。
【0022】
また、ドラムブレーキ3は、外部からの水等の浸入を防止するために以下の防水構造が備えられている。
図2に表したように、ドラムブレーキ3は、ドラム4の開口側端面にバックプレート5に対向するコの字状の環状溝4bを備え、バックプレート5の外周縁に環状溝4bに挿入される折曲部5aを備えている。また、環状溝4bの内径側の内壁には凹溝4cが形成されている。
【0023】
このドラムブレーキ3の防水構造は、図3(a)に表したように、ドラムブレ−キ3の外周上方から水等がドラム4の開口側端面4dとバックプレート5との隙間から浸入すると、矢印Qに沿ってコの字状の環状溝4b内に導かれ、環状溝4b内に浸入した水等を凹溝4cに沿って下方に流れさせ、図3(b)表したように矢印Rに沿ってドラム4の外方へ流出させるように構成されている。また、凹溝4cによって、一旦環状溝4bに導かれた泥水等が、環状溝4bの開口側へ流れることがないように抑制され、ドラム4の開放面側の周縁端面とバックプレート5との隙間からドラム4内部への浸入が一層防止されるように構成されている。
【0024】
以下に、前記の構成を有する実施形態1のドラムブレーキ3の防水構造の作用効果を記載する。
実施形態1のドラムブレーキ3の防水構造によれば、ドラムブレ−キ3の外周上方から浸入した水等を環状溝4b内に導き、この泥水等を凹溝4cに沿って下方に流れさせドラム4の外方へ流出させることができ、ドラム4の内部への水等の浸入を確実に防止できる。
【0025】
また、環状溝4bにはドラム4の内径方向に凹となる凹溝4cを備えているので、一旦環状溝4bに導かれた水等は、環状溝4bの開口側への流れが抑制され、ドラム4の開放面側の周縁端面とバックプレート5との隙間からドラム4内部への浸入が防止される。
【0026】
(実施の形態2)
次に、図4を用いて、本発明のドラムブレーキ3の防水構造の、実施の形態2について説明する。
図4は、本発明が適用された実施の形態2の要部断面図であって、図2におけるA部及びB部詳細図に相当する。
【0027】
尚、本実施の形態2におけるドラムブレーキ3の防水構造は、基本的に実施の形態1で表したドラムブレーキ3の防水構造と同じ構成なので、共通と成る構成部分については実施の形態1と同一の符号を付与して詳細な説明は省略し、特徴と成る部分について説明する。
【0028】
図4に表したように、ドラムブレーキ3は、ドラム4の開口側端面にバックプレート5に対向するコの字状の環状溝4bを備えるとともに、バックプレート5の外周縁に環状溝4bに挿入される折曲部5aを備えている。そして、折曲部5aは、ドラムの内径方向に凹んでいる凹み5bを環状溝4bに沿って備えている。
【0029】
この防水構造は、図4(a)表したように、水等がドラムブレ−キ3の外周上方よりドラム4の開口側端面4dとバックプレート5との隙間から浸入すると、矢印Sに沿ってコの字状の環状溝4b内に導かれ、環状溝4b内に浸入した水等を凹み5bに沿って下方に流れさせ、図4(b)表したように矢印Tに沿ってドラム4の外方へ流出させるように構成されている。また、凹み5bによって、一旦環状溝4bに導かれた泥水等が、環状溝4bの開口側へ流れることがないように抑制され、ドラム4内部への浸入が防止されるように構成されている。
【0030】
以下に、前記の構成を有する実施形態2のドラムブレーキ3の防水構造の作用効果を記載する。
実施形態2のドラムブレーキ3の防水構造によれば、ドラムブレ−キ3の外周上方から浸入した水等を環状溝4b内に導き、この水等を凹み5bに沿って下方に流れさせドラム4の外方へ流出させることができ、ドラム4の内部への水等の浸入を確実に防止できる。
【0031】
また、バックプレート5の折曲部5aにはドラム4の内径側に凹となる凹み5bを備えているので、一旦環状溝4bに導かれた水等は、環状溝4bの開口側への流れが抑制され、ドラム4の開放面側の周縁端面ととの隙間からドラム4内部への浸入が一層防止される。
【0032】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の態様を取ることができる。
例えば、実施形態1において、環状溝の4b内径側の内壁に凹となる凹溝4cを備えたが、この凹溝4cを環状溝4bの外径側の内壁に備えてもよい。これにより、環状溝4bに導かれた水等の環状溝4bの開口側への流れを抑制し、ドラム4の内部への水等の浸入を防止できる。
【0033】
また、環状溝4b内の凹溝4cの数は一つに制約されることなく、複数個備えても良く、更には、環状溝4bの外径側と内径側の両内壁に備えてもよい。
また、実施形態2において、バックプレート5の外周縁の折曲部5aには、ドラムの内径方向に凹んでいる凹み5bを環状溝4bに沿って備えたが、この凹み5bをドラム4の外径方向に凹んでいるように備えてもよい。これにより、水等がドラムブレ−キ3の外周上方よりドラム4の開口側端面4eとバックプレート5との隙間から浸入しても、バックプレート5の内側に向かう流れが抑制され、ドラム4の内部への水等の浸入を防止できる。また、一旦環状溝4bに導かれて折曲部4bの内側に侵入した水等を凹みに沿って下方に流れさせドラム4の外方へ流出させることができ、環状溝4bの開口側への流れを抑制し、ドラム4の内部への水等の浸入を防止できる。
【0034】
また、ドラム4の環状溝4b内にドラム4の径方向に凹溝4bを備えるとともに、環状溝4bに挿入されるバックプレート5の折曲部5aにも凹み5bを備え、両者の効果を合わせ、さらにドラム4の内部への水等の浸入を防止できるように構成してもよい。
【0035】
また、本発明は、フォークリフトのドライブアクスル1に備えるドラムブレーキ3に限定されるものでなく、ドラム4の開口穴4aを覆うバックプレート5を備えたドラムブレーキ3であれば適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のドラムブレーキの防水構造が適用されたフォークリフトのドライブアクスルの構成を表す分解斜視図である。
【図2】同実施例のドラムブレ−キの断面図である。
【図3】同実施例の図2におけるA部及びB部詳細図である。
【図4】本発明が適用された実施の形態2の要部断面図であって、図2におけるA部及びB部詳細図の変形例である。
【符号の説明】
1…ドライブアクスル、2…デフハウジング、3…ドラムブレーキ、4…ドラム、4a…開口穴、4b…環状溝、4c…凹溝、4d…開放面側の周縁端面、5…バックプレート、5a…折曲部、5b…凹み、6…ハブ、12…ドライブシャフト、13…ホイール、14,15…ハンガーブラケット、14a…穴部、19a,14c…貫通孔、16…スピンドル、17,20…ボルト、19…フレーム、21…ナット、22,23…ブレーキシュー、31…マスト。
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のドラムブレーキの防水構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、産業車両用のフォークリフトやトラック等には、左右の駆動輪の回転を制動するドラムブレーキが取り付けられている。
ドラムブレーキは、車体側に固定されたバックプレートと、このバックプレートに支持された一対のブレーキシューと、このブレーキシューを覆い車輪とともに回転する有底筒状のドラムとを備え、ドラムが駆動輪のホイールにボルト等を介して固定されている。また、バックプレートには、ブレーキシューをドラムの内面に押しつけるためのホイールシリンダが取り付けられている。そして、運転者がブレーキペダルを踏み込むことによって、ホイールシリンダを作動させてブレーキシューをドラムの内周面に当接させ、ブレーキシューとドラムとの間に摩擦力を発生させ、駆動輪の回転を制動するように構成されている。
【0003】
ところで、ドラムブレーキは、ドラムとバックプレートとの隙間から水等がドラム内に浸入すると、駆動輪の回転を制動するブレーキ性能が損なわれるため、防水構造を備えたものがある。
例えば、ドラムには開放面側の周縁に沿って溝を形成し、パッキングプレート(所謂、バックプレートである。以下、バックプレートと言う。)の周縁に前記溝に挿入される曲折部を形成するとともに、バックプレートの外周にドラムの外周面を覆うダストカバーを備えて二重構造にしたものがある。そして、ダストカバーによってドラム内部への水等の浸入を防止するとともに、ドラムの外周面とダストカバーの周縁から浸入した水等を、ダストカバーとバックプレートとの間隙を介し下方へ落下させ、下方においてダストカバーとバックプレートとの間隙から外部に排出し、ドラム内部への浸入を防止するように構成されたものがある。
【0004】
また、ドラムには開放面側の周縁に沿って溝を形成し、ドラムの開放面側を覆うバックプレートにはドラムの外周面及び周縁を覆うように周縁に折曲部を形成したものがある。そして、ドラムとバックプレートとの間で、前記溝が膨張室となるラビリンス効果を発現させることによって、ドラムの外周面とバックプレートの周縁から浸入した水等を、溝内に導き、この溝を介し下方へ落下させ、下方においてドラムとバックプレートとの隙間から外部に排出し、ドラム内部への浸入を防止するように構成されたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−100849号公報(第4−5頁、第1図−第3図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、バックプレートとダストカバーの2重構造を備えた従来のドラムブレーキの防水構造によれば、ドラムの開放面を覆うバックプレートの外にダストカバーを必要とするので、ダストカバーの分だけ部品点数が増え、生産性を損なうという問題があった。また、水等が、ドラムの外周面とダストカバーの周縁との間隙を介してドラムの開放面側の溝に浸入し、更には、この溝に浸入した水等がドラムの内部に浸入する虞もあった。
【0007】
また、特許文献1のブレーキドラムの防水構造によれば、ドラムとバックプレートとの間で、前記溝が膨張室となるラビリンス効果を発現させることによって、ドラムの外周面とバックプレートの周縁から浸入した水等を、溝を介して下方への落下を促進させているものの、溝の内径側の内壁がドラムの軸方向と略平行或いは溝の開口側が大きくなるよう形成されているので、溝内に導いた水等が、溝の開口側に流れ、ドラムの開放面側の周縁端面とバックプレートとの隙間を介してドラム内部に浸入してしまう虞があった。
【0008】
本発明は、上記問題に問題に鑑みなされたもので、部品点数を増やすことがなく、生産性が良好であって、ドラム内部への水等の浸入を一層確実に防止できるドラムブレ−キの防水構造を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
かかる目的を達成するためになされた請求項1記載の発明は、開口穴を有する有底筒状のドラムと、当該ドラムの開口穴を覆うバックプレートを備えたドラムブレ−キの防水構造であって、前記ドラムブレーキは、前記ドラムの開口側端面に前記バックプレートに対向するコの字状の環状溝を備えるとともに、前記バックプレートの外周縁に当該環状溝に挿入される折曲部を備え、前記環状溝は、内壁に前記ドラムの径方向に凹となる凹溝を備えることを特徴とする。
【0010】
請求項1に記載のブドラムブレ−キの防水構造によれば、ドラムの開口側端面にバックプレートに対向するコの字状の環状溝を備えるとともに、バックプレートの外周縁に当該環状溝に挿入される折曲部を備え、環状溝の内壁にドラムの径方向に凹となる凹溝を備えているので、水等がドラムブレ−キの外周上方よりドラムの開口側端面とバックプレートとの隙間から浸入しても、この水等をコの字状の環状溝内に導き、環状溝内に浸入した水等がドラムの開放面側の周縁端面とバックプレートとの隙間を介してドラム内部に浸入することなく、この水等を凹溝に沿って下方に流れさせドラムの外方へ流出させることができ、ドラムの内部への水等の浸入を確実に防止できるという作用効果が得られる。また、コの字状の環状溝にはドラムの径方向に凹となる凹溝を備えているので一旦環状溝に導かれた水等は、環状溝の開口側への流れが抑制され、ドラムの開放面側の周縁端面とバックプレートとの隙間からドラム内部への浸入が防止される。
【0011】
また、請求項1記載のドラムブレ−キの防水構造は、請求項2に記載の発明のように、前記凹溝が前記環状溝の内径側の内壁に形成されることにより、一旦環状溝に導かれた水等は、この環状溝内径部の凹溝内に溜まり、環状溝の開口側への流れが一層抑制され、ドラム内部への浸入が防止される。
【0012】
次に、請求項3に記載の発明は、開口穴を有する有底筒状のドラムと、当該ドラムの開口穴を覆うバックプレートを備えたドラムブレ−キの防水構造であって、前記ドラムブレ−キは、前記ドラムの開口側端面に前記バックプレートに対向するコの字状の環状溝を備えるとともに、前記バックプレートの外周縁に当該環状溝に挿入される折曲部を備え、前記折曲部は、前記ドラムの径方向に凹となる凹みを前記環状溝に沿って備えることを特徴とする。
【0013】
請求項3に記載のドラムブレ−キの防水構造によれば、ドラムの開口側端面にバックプレートに対向するコの字状の環状溝を備えるとともに、バックプレートの外周縁に当該環状溝に挿入される折曲部を備え、前記折曲部は、前記ドラムの径方向に凹となる凹みを前記環状溝に沿って備えているので、水等がブレーキドラムの外周上方よりドラムの開口側端面とバックプレートとの隙間から浸入しても、この水等をコの字状の環状溝内に導き、環状溝内に浸入した水等がドラムの開放面側の周縁端面とバックプレートとの隙間を介してドラム内部に浸入することなく、この水等を凹みに沿って下方に流れさせドラムの外方へ流出させることができ、ドラムの内部への水等の浸入を確実に防止できるという作用効果が得られる。また、バックプレートの折曲部にはドラムの径方向に凹となる凹みを備えているので、一旦環状溝に導かれた水等は、環状溝の開口側への流れが抑制され、ドラムの開放面側の周縁端面とバックプレートとの隙間からドラム内部への浸入が抑制される。
【0014】
また、請求項3記載のドラムブレ−キの防水構造は、請求項4に記載の発明のように前記凹みがドラムの内径方向に凹んでいるように形成されることにより、ドラムの環状溝に導かれた水等の、環状溝の開口側への流れが一層抑制され、ドラム内部への浸入を抑制できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施形態1を図面と共に説明する。図1は本発明のドラムブレーキの防水構造が適用されたフォークリフトのドライブアクスルの構成を表す分解斜視図、図2は同実施例のドラムブレ−キの断面図、図3は図2におけるA部及びB部詳細図である。
【0016】
図1に示すように、ドライブアクスル1はデフェンシャルギヤを収納するデフハウジング2、デフハウジング2の左右両側(図1のRH又はLH方向)に配設されたスピンドル16、スピンドル16に取り付けられたハンガーブラケット14、15およびスピンドル16に収納されたドライブシャフト12、ドライブシャフト12の先端部に取り付けられたハブ6及びドラムブレーキ3等を備えている。
【0017】
ハンガーブラケット14、15は、車体のフレーム19とデフハウジング2とそれぞれ貫通孔19a、14cを介しボルト20および17、ナット21によって固定され、前端部(図1のF方向)に車体に固定されるマスト31に設けられたピン(図示せず)を受けるためのフック部が設けられている。そして、ハンガーブラケット14のボス部に設けられた穴部14aにはスピンドル16が圧入される。
【0018】
スピンドル16は筒状の管で形成され、その中にはドライブシャフト12が収納されている。ドライブシャフト12は、一端がデフハウジング2内のディファレンシャルギヤ(図示せず)に連結され、他端がハブ6に連結され、ディファレンシャルギヤの回転駆動力をハブ6に伝達する。
【0019】
また、図2に表したように、ドラムブレーキ3は、開口穴25を有し有底筒状に形成されたドラム4と、ドラム4の開口穴4aを覆うバックプレート5とを備え、バックプレート5はハンガーブラケット14、15を介して車体側に固定され、ドラム4はハブ6を介してドライブシャフト12に固定されるとともに図1に表したホイール13の内側に固定され一体に回転するように取り付けられる。
【0020】
また、バックプレート5は、ドラム4の径方向に一対のブレーキシュー22、23を支持している。ブレーキシュー22、23は、一端がアンカー(図示せず)を介して揺動可能に連結されるとともに他端がホイールシリンダ(図示せず)介して互いに連結されており、ホイールシリンダが作動されることによってドラム4の内周面に向かって拡開するように動作する。
【0021】
そして、運転者がブレーキペダルを踏むことによって、ホイールシリンダが作動して一対のブレーキシュー22、23が拡開され、その外周面に備えられたブレーキライニング(図示せず)がドラム4の内周面に押しつけられ、ドラム4の回転運動が制動される。
【0022】
また、ドラムブレーキ3は、外部からの水等の浸入を防止するために以下の防水構造が備えられている。
図2に表したように、ドラムブレーキ3は、ドラム4の開口側端面にバックプレート5に対向するコの字状の環状溝4bを備え、バックプレート5の外周縁に環状溝4bに挿入される折曲部5aを備えている。また、環状溝4bの内径側の内壁には凹溝4cが形成されている。
【0023】
このドラムブレーキ3の防水構造は、図3(a)に表したように、ドラムブレ−キ3の外周上方から水等がドラム4の開口側端面4dとバックプレート5との隙間から浸入すると、矢印Qに沿ってコの字状の環状溝4b内に導かれ、環状溝4b内に浸入した水等を凹溝4cに沿って下方に流れさせ、図3(b)表したように矢印Rに沿ってドラム4の外方へ流出させるように構成されている。また、凹溝4cによって、一旦環状溝4bに導かれた泥水等が、環状溝4bの開口側へ流れることがないように抑制され、ドラム4の開放面側の周縁端面とバックプレート5との隙間からドラム4内部への浸入が一層防止されるように構成されている。
【0024】
以下に、前記の構成を有する実施形態1のドラムブレーキ3の防水構造の作用効果を記載する。
実施形態1のドラムブレーキ3の防水構造によれば、ドラムブレ−キ3の外周上方から浸入した水等を環状溝4b内に導き、この泥水等を凹溝4cに沿って下方に流れさせドラム4の外方へ流出させることができ、ドラム4の内部への水等の浸入を確実に防止できる。
【0025】
また、環状溝4bにはドラム4の内径方向に凹となる凹溝4cを備えているので、一旦環状溝4bに導かれた水等は、環状溝4bの開口側への流れが抑制され、ドラム4の開放面側の周縁端面とバックプレート5との隙間からドラム4内部への浸入が防止される。
【0026】
(実施の形態2)
次に、図4を用いて、本発明のドラムブレーキ3の防水構造の、実施の形態2について説明する。
図4は、本発明が適用された実施の形態2の要部断面図であって、図2におけるA部及びB部詳細図に相当する。
【0027】
尚、本実施の形態2におけるドラムブレーキ3の防水構造は、基本的に実施の形態1で表したドラムブレーキ3の防水構造と同じ構成なので、共通と成る構成部分については実施の形態1と同一の符号を付与して詳細な説明は省略し、特徴と成る部分について説明する。
【0028】
図4に表したように、ドラムブレーキ3は、ドラム4の開口側端面にバックプレート5に対向するコの字状の環状溝4bを備えるとともに、バックプレート5の外周縁に環状溝4bに挿入される折曲部5aを備えている。そして、折曲部5aは、ドラムの内径方向に凹んでいる凹み5bを環状溝4bに沿って備えている。
【0029】
この防水構造は、図4(a)表したように、水等がドラムブレ−キ3の外周上方よりドラム4の開口側端面4dとバックプレート5との隙間から浸入すると、矢印Sに沿ってコの字状の環状溝4b内に導かれ、環状溝4b内に浸入した水等を凹み5bに沿って下方に流れさせ、図4(b)表したように矢印Tに沿ってドラム4の外方へ流出させるように構成されている。また、凹み5bによって、一旦環状溝4bに導かれた泥水等が、環状溝4bの開口側へ流れることがないように抑制され、ドラム4内部への浸入が防止されるように構成されている。
【0030】
以下に、前記の構成を有する実施形態2のドラムブレーキ3の防水構造の作用効果を記載する。
実施形態2のドラムブレーキ3の防水構造によれば、ドラムブレ−キ3の外周上方から浸入した水等を環状溝4b内に導き、この水等を凹み5bに沿って下方に流れさせドラム4の外方へ流出させることができ、ドラム4の内部への水等の浸入を確実に防止できる。
【0031】
また、バックプレート5の折曲部5aにはドラム4の内径側に凹となる凹み5bを備えているので、一旦環状溝4bに導かれた水等は、環状溝4bの開口側への流れが抑制され、ドラム4の開放面側の周縁端面ととの隙間からドラム4内部への浸入が一層防止される。
【0032】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の態様を取ることができる。
例えば、実施形態1において、環状溝の4b内径側の内壁に凹となる凹溝4cを備えたが、この凹溝4cを環状溝4bの外径側の内壁に備えてもよい。これにより、環状溝4bに導かれた水等の環状溝4bの開口側への流れを抑制し、ドラム4の内部への水等の浸入を防止できる。
【0033】
また、環状溝4b内の凹溝4cの数は一つに制約されることなく、複数個備えても良く、更には、環状溝4bの外径側と内径側の両内壁に備えてもよい。
また、実施形態2において、バックプレート5の外周縁の折曲部5aには、ドラムの内径方向に凹んでいる凹み5bを環状溝4bに沿って備えたが、この凹み5bをドラム4の外径方向に凹んでいるように備えてもよい。これにより、水等がドラムブレ−キ3の外周上方よりドラム4の開口側端面4eとバックプレート5との隙間から浸入しても、バックプレート5の内側に向かう流れが抑制され、ドラム4の内部への水等の浸入を防止できる。また、一旦環状溝4bに導かれて折曲部4bの内側に侵入した水等を凹みに沿って下方に流れさせドラム4の外方へ流出させることができ、環状溝4bの開口側への流れを抑制し、ドラム4の内部への水等の浸入を防止できる。
【0034】
また、ドラム4の環状溝4b内にドラム4の径方向に凹溝4bを備えるとともに、環状溝4bに挿入されるバックプレート5の折曲部5aにも凹み5bを備え、両者の効果を合わせ、さらにドラム4の内部への水等の浸入を防止できるように構成してもよい。
【0035】
また、本発明は、フォークリフトのドライブアクスル1に備えるドラムブレーキ3に限定されるものでなく、ドラム4の開口穴4aを覆うバックプレート5を備えたドラムブレーキ3であれば適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のドラムブレーキの防水構造が適用されたフォークリフトのドライブアクスルの構成を表す分解斜視図である。
【図2】同実施例のドラムブレ−キの断面図である。
【図3】同実施例の図2におけるA部及びB部詳細図である。
【図4】本発明が適用された実施の形態2の要部断面図であって、図2におけるA部及びB部詳細図の変形例である。
【符号の説明】
1…ドライブアクスル、2…デフハウジング、3…ドラムブレーキ、4…ドラム、4a…開口穴、4b…環状溝、4c…凹溝、4d…開放面側の周縁端面、5…バックプレート、5a…折曲部、5b…凹み、6…ハブ、12…ドライブシャフト、13…ホイール、14,15…ハンガーブラケット、14a…穴部、19a,14c…貫通孔、16…スピンドル、17,20…ボルト、19…フレーム、21…ナット、22,23…ブレーキシュー、31…マスト。
Claims (4)
- 開口穴を有し有底筒状のドラムと、当該ドラムの開口穴を覆うバックプレートを備えたドラムブレーキの防水構造であって、
前記ドラムブレーキは、前記ドラムの開口側端面に前記バックプレートに対向するコの字状の環状溝を備えるとともに、前記バックプレートの外周縁に当該環状溝に挿入される折曲部を備え、
前記環状溝は、内壁に前記ドラムの径方向に凹となる凹溝を備える、
ことを特徴とするドラムブレーキの防水構造。 - 前記凹溝は、前記環状溝の内径側の内壁に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のドラムブレーキの防水構造。
- 開口穴を有する有底筒状のドラムと、当該ドラムの開口穴を覆うバックプレートを備えたドラムブレーキの防水構造であって、
前記ドラムブレーキは、前記ドラムの開口側端面に前記バックプレートに対向するコの字状の環状溝を備えるとともに、前記バックプレートの外周縁に当該環状溝に挿入される折曲部を備え、
前記折曲部は、前記ドラムの径方向に凹となる凹みを前記環状溝に沿って備える、
ことを特徴とするドラムブレーキの防水構造。 - 前記凹みは、ドラムの内径方向に凹んでいるように形成されていることを特徴とする請求項3に記載のドラムブレーキの防水構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003153069A JP2004353776A (ja) | 2003-05-29 | 2003-05-29 | ドラムブレーキの防水構造 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003153069A JP2004353776A (ja) | 2003-05-29 | 2003-05-29 | ドラムブレーキの防水構造 |
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JP2004353776A true JP2004353776A (ja) | 2004-12-16 |
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ID=34048130
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JP2003153069A Pending JP2004353776A (ja) | 2003-05-29 | 2003-05-29 | ドラムブレーキの防水構造 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2004353776A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108128288A (zh) * | 2017-12-29 | 2018-06-08 | 台州市金宇机电有限公司 | 一种电动车电机鼓刹端盖 |
RU208905U1 (ru) * | 2021-07-29 | 2022-01-21 | Акционерное общество "Автомобильный завод "УРАЛ" | Колодочный тормоз |
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2003
- 2003-05-29 JP JP2003153069A patent/JP2004353776A/ja active Pending
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