JP2004353570A - ポンプ水車 - Google Patents
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Abstract
【課題】ポンプ水車のポンプ運転時低流領域で、ガイドベーンに生じる旋回失速を抑制し、これに起因する揚程の右上がり不安定特性を改善する。
【解決手段】上カバーおよび下カバーの間に複数枚が環状に互いに周方向に間隔をあけて配置され、ガイドベーンスピンドルの周りに回動可能なガイドベーン1,2を有するポンプ水車において、ガイドベーンは長ガイドベーン1と短ガイドベーン2とで構成されており、短ガイドベーンそれぞれが、長ガイドベーンの間に挟まれるように配置されている。他の形態では、ガイドベーンは、第1のガイドベーンと、第1のガイドベーンの間に挟まれた第2のガイドベーンとを有し、ポンプ運転時に、第2のガイドベーンの取付け角度が第1のガイドベーンの取付け角度よりも小さくなるように、各ガイドベーンを回動させるガイドベーン駆動手段を有する。
【選択図】 図1
【解決手段】上カバーおよび下カバーの間に複数枚が環状に互いに周方向に間隔をあけて配置され、ガイドベーンスピンドルの周りに回動可能なガイドベーン1,2を有するポンプ水車において、ガイドベーンは長ガイドベーン1と短ガイドベーン2とで構成されており、短ガイドベーンそれぞれが、長ガイドベーンの間に挟まれるように配置されている。他の形態では、ガイドベーンは、第1のガイドベーンと、第1のガイドベーンの間に挟まれた第2のガイドベーンとを有し、ポンプ運転時に、第2のガイドベーンの取付け角度が第1のガイドベーンの取付け角度よりも小さくなるように、各ガイドベーンを回動させるガイドベーン駆動手段を有する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポンプ水車に係り、特に、ポンプ低流量領域における不安定特性を改善するためにガイドベーンの形状または取付け角度を改良したポンプ水車に関する。
【0002】
【従来の技術】
図9と図10は一般的なフランシス形ポンプ水車を示したものである。通常、図に示すように、ランナ23とステーベーン21の間には、上カバー24と下カバー25に挟まれた環状空間に、開度調整可能な複数枚のガイドベーン22が配置されている。このガイドベーン22は水車およびポンプ運転時に流量を調整するため、ガイドベーンスピンドル27を中心としてアームとリンクによる操作機構により回動する(例えば特許文献1参照)。
【0003】
図11に示すように、ポンプおよびポンプ水車のポンプ揚程曲線では、低流量領域において部分的に揚程曲線が右上がり(以下、右上がり不安定特性と称す)となることが多い。特に、低比速度の遠心ポンプや出口案内羽根を有する斜流ポンプに、この右上がり不安定特性が生じやすいことが知られている。また、揚水発電所に適用するポンプ水車にもしばしば見受けられる。右上がり不安定特性は、ポンプ低流量領域においてガイドベーンに旋回失速が生じることが原因であり、この旋回失速が生じると激しい圧力変動が引き起こされるので、なるべく避けなければならない。
【0004】
これまで、この右上がり不安定特性の改善を目的とした研究は多く行われており、例えば圧縮機における旋回失速のアクティブ制御では、失速の予兆現象(圧力変動や失速セルの検知)を捉え、これらを打ち消す振動壁や噴流による撹乱を与えてサージングの抑制を図り作動範囲を拡大するという研究がある(例えば、非特許文献1から非特許文献3参照)。また、斜流ポンプにおいては、羽根車直前に噴流の吹き込みを入れることによって同様の効果が確認されたことが報告されている(例えば、非特許文献4参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−249035公報
【非特許文献1】
デイ(DAY),「ストール・インセプション・イン・アキシャル・フロー・コンプレッサーズ」(Stall Inception in Axial Flow Compressors),エーエスエムイー・ペーパー・91−GT−86(ASME PAPER 91−GT−86),(米国),1991年
【非特許文献2】
デイ(DAY),「アクティブ・サプレッション・オブ・ローテーティング・ストール・アンド・サージ・イン・アキシャル・コンプレッサーズ」(Active Suppression of Rotating Stall and Surge in Axial Compressors),エーエスエムイー・ペーパー・91−GT−87(ASME PAPER 91−GT−87),(米国),1991年
【非特許文献3】
ウィリアムズ(WILLIAMS)ほか,「アン・エンジン・デモンストレーション・オブ・アクティブ・サージ・コントロール」(An Engine Demonstration of Active Surge Control),エーエスエムイー・ペーパー・90−GT−224(ASME PAPER 90−GT−224),(米国),1990年
【非特許文献4】
後藤,「羽根車内2次流れのアクティブ制御によるポンプ特性の安定化」,日本機械学会第70期通常総会講演論文集(II),1993年,p.335−337
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ポンプ水車のポンプ運転時低流量領域において発生する旋回失速を、図12を参照して説明する。すなわち、ガイドベーン22へ流入してくる水流の流れ角度α1がガイドベーン22の出口側(水車運転時の「出口側」であり、ポンプ運転時には水が流入する側になる)取付け角度βg2よりも小さくなって、1枚のガイドベーンで失速が生じる場合を想定する。なおここで、流れ角度とは、水流の方向とガイドベーン内周円の接線とのなす角度であり、ガイドベーンの取付け角度とは、ガイドベーンの翼方向とガイドベーン内周円またはピッチ円の接線とのなす角度である。
【0007】
1枚のガイドベーンで失速が生じると、そのガイドベーン22の流路が閉塞されるため、負圧面側に隣接したガイドベーン22への流入角がより小さくなり、失速が、隣接するガイドベーン22に移動する。失速していたガイドベーン22は出口側(内径側)での流れの剥離が消滅して正常な流れとなり、失速域が次々と周方向に伝播する。
【0008】
この旋回失速が、ポンプの通常運転範囲内に位置する場合やポンプ最高揚程時のガイドベーン開度で発生し、揚程の右上がり不安定特性を引き起こすと、ポンプ水車主機の異常振動や圧力変動の急増が深刻な問題となる。
【0009】
本発明の目的は、ポンプ水車のポンプ運転時低流領域で、ガイドベーンに生じる旋回失速を抑制し、これに起因する揚程の右上がり不安定特性を改善するポンプ水車を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するものであって、請求項1の発明は、上カバーと、下カバーと、前記上カバーおよび前記下カバーの間に複数枚が円周方向に間隔をあけて配置され、それぞれガイドベーンスピンドルの周りに回動可能なガイドベーンと、を有するポンプ水車において、前記ガイドベーンは、複数枚の長ガイドベーンと、前記長ガイドベーンよりも翼長の短い複数枚の短ガイドベーンとで構成されており、前記短ガイドベーンそれぞれが前記長ガイドベーンの間に挟まれるように配置されていること、を特徴とする。
【0011】
請求項1の発明によれば、ポンプ低流量におけるガイドベーンでの失速があった場合でも、隣接するガイドベーンの長さが異なることによって失速域の伝播を抑制することができる。
【0012】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載のポンプ水車において、前記短ガイドベーンは、水車流れでの前記ガイドベーンスピンドルの中心から上流側の翼長が前記長ガイドベーンの前記ガイドベーンスピンドルの中心から上流側の翼長とほぼ同じであり、前記ガイドベーンスピンドルの中心から下流側の翼長は前記長ガイドベーンの前記ガイドベーンスピンドルの中心から下流側の翼長よりも短く形成されていること、を特徴とする。
【0013】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の作用・効果が得られるほか、ポンプ運転時のガイドベーンスピンドルよりも上流側の形状は全てのガイドベーンで同じとできるので、ガイドベーンの鋳物型を同様とすることができ、加工時において出口端の形状のみ変化させれば良いので製作のコストを低減できる。さらには、既設のポンプ水車のガイドベーンを再加工し形成すればポンプ低流量特性を改善することができる。
【0014】
また、請求項3の発明は、上カバーと、下カバーと、前記上カバーおよび前記下カバーの間に複数枚が円周方向に間隔をあけて配置され、それぞれガイドベーンスピンドルの周りに回動可能なガイドベーンと、を有するポンプ水車において、
前記ガイドベーンは、複数枚の第1のガイドベーンと、それぞれ前記第1のガイドベーンの間に挟まれるように配置された複数枚の第2のガイドベーンと、を有し、ポンプ運転と水車運転とを切り替えて行えるように構成されたポンプ水車において、少なくとも前記ポンプ運転時に、前記第2のガイドベーンの取付け角度が前記第1のガイドベーンの取付け角度よりも小さくなるように、前記第1のガイドベーンおよび第2のガイドベーンをそれぞれの前記ガイドベーンスピンドル周りに回動させるガイドベーン駆動手段を有すること、を特徴とする。
【0015】
請求項3の発明によれば、ガイドベーンの形状自体を変えなくとも、ポンプ低流量におけるガイドベーンでの失速があった場合に、失速域の伝播を抑制することができる。
【0016】
また、請求項4の発明は、請求項3に記載のポンプ水車において、前記ガイドベーン駆動手段は、前記各ガイドベーンスピンドルの中心により決定されるピッチ円と同心の回動可能な環状部材であるガイドリングと、前記ガイドベーンスピンドルのそれぞれに一端が固定された複数のアームと、前記アームのそれぞれの他端と前記ガイドリングとを連結する複数のリンクから構成されるととともに、前記アームあるいは前記リンクのうち少なくともいずれかの長さが、前記第1のガイドベーンを回動させるものと前記第2のガイドベーンを回動させるものとで異なること、を特徴とする。
【0017】
請求項4の発明によれば、請求項3の発明の作用・効果が得られるほか、アーム・リンク機構を用いてガイドベーンの駆動を行うことができる。従来、ポンプ水車などの水力機械においては、ガイドベーンを回動させるに際して、ガイドベーンスピンドルの中心の集合により規定されるピッチ円と同心の回動可能な環状部材であるガイドリングを設け、このガイドリングと各ガイドベーンスピンドルとをリンクおよびアームからなるリンク機構により結合させる構成とし、このガイドリングをサーボモータにより回動させることによって、各ガイドベーンを一斉にガイドベーンスピンドル周りに回動させるようにするのが一般的である。
【0018】
本発明によれば、従来から一般的である、ガイドリングを用いてガイドベーンを回動させる構成をそのままに、リンク機構に用いられるリンクあるいはアームの少なくとも一方の長さを異ならしめることにより、ガイドリングを回動させた際のガイドベーンの取付け角度をガイドベーンごとに異ならしめることができるので、従来の構成を大きく変更することなく、効果的に旋回失速を抑制して揚程の右上がり不安定特性を改善することが可能となる。このため、例えば既設のポンプ水車などの改修にも比較的容易に採用することができる。
【0019】
また、請求項5の発明は、請求項4に記載のポンプ水車において、前記ガイドリングの径が前記ピッチ円の径より大きい場合に前記第2のガイドベーンを回動させる前記アームあるいは前記リンクを長くし、前記ガイドリングの径が前記ピッチ円の径より小さい場合に前記第2のガイドベーンを回動させる前記アームあるいは前記リンクを短くしたこと、を特徴とする。
【0020】
請求項5の発明によれば、回動時の取付け角度が小さくなるガイドベーンのアームあるいはリンクの長さをガイドリングの径とピッチ円の径の大小により決定するため、請求項4の作用・効果を容易かつ確実に得ることができる。
【0021】
また、請求項6の発明は、上カバーと、下カバーと、前記上カバーおよび前記下カバーの間に複数枚が円周方向に間隔をあけて配置され、それぞれガイドベーンスピンドルの周りに回動可能なガイドベーンと、前記ガイドベーンそれぞれのガイドベーンスピンドルに一端が固定された複数のアームと、前記各ガイドベーンスピンドルの中心により決定されるピッチ円と同心の回動可能な環状部材であるガイドリングと、前記各アームの他端と前記ガイドリングとを連結する複数のリンクとを備え、前記ガイドリング、前記各アームおよび前記各リンクによって前記各ガイドベーンを一斉に前記ガイドベーンスピンドルの周りに回動させるポンプ水車において、前記複数のガイドベーンのうち円周方向に連続して配置された3つのガイドベーンからなるガイドベーン群のいずれかで、当該ガイドベーン群の中央の前記ガイドベーンを回動させる前記アームもしくは前記リンクの少なくとも一方の長さを、その両隣の前記ガイドベーンを回動させるものと異ならしめたこと、を特徴とする。
【0022】
請求項6の発明によれば、円周方向に配置された複数枚のガイドベーンのうち円周方向に連続して配置された3枚のガイドベーンからなるガイドベーン群を考えると、ガイドリングを回動させたときにこのガイドベーン群のいずれかで、中央のガイドベーンの取付け角をその両隣のガイドベーンの取付け角と異なる角度にすることが可能となる。すなわち、本発明によれば、円周方向に配置されたガイドベーンのうち少なくとも一枚を、その両隣のガイドベーンの取付け角よりも小さく設定することができる。このため、低流量でのポンプ運転に伴いガイドベーンで旋回失速が生じるような場合であっても、少なくとも1枚のガイドベーンは隣接するガイドベーンの出口端半径位置が異なるため、失速域の伝播を抑制することができる。
【0023】
また、請求項7の発明は、請求項6に記載のポンプ水車において、前記ガイドリングの径が前記ピッチ円の径より大きい場合に前記中央のガイドベーンを回動させる前記アームあるいは前記リンクを長くし、前記ガイドリングの径が前記ピッチ円の径より小さい場合に前記中央のガイドベーンを回動させる前記アームあるいは前記リンクを短くしたこと、を特徴とする。
【0024】
請求項7の発明によれば、回動時の取付け角度が小さくなるガイドベーンのアームあるいはリンクの長さをガイドリングの径とピッチ円の径の大小により決定するため、請求項4の作用・効果を容易かつ確実に得ることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図1〜図8を参照して説明する。ここで、従来技術と、または相互に共通もしくは類似の部分には共通の符号を付し、重複する説明は適宜省略する。
【0026】
[第1の実施の形態]
本発明の第1の実施の形態を図1を参照して説明する。本実施の形態のポンプ水車では、ガイドベーン1,2は、上カバー24と下カバー25(図9)の間の環状部に互いに周方向に間隔をおいて配置されており、それぞれのガイドベーンスピンドル27の周りに回動可能である。また、ガイドベーン1,2は、翼長の長いガイドベーン1と短いガイドベーン2からなり、これらは交互に配置されているか、あるいは短いガイドベーン2が長いガイドベーン1の複数枚ごとに配置されている。
【0027】
本実施の形態の短いガイドベーン2は水車流れにおいてガイドベーンスピンドル中心から上流側の翼長La1および下流側の翼長La2ともに、隣接する長いガイドベーン1のガイドベーンスピンドル中心から上流側の翼長Lb1および下流側の翼長Lb2よりも短く形成されている。
【0028】
このように構成されたポンプ水車のガイドベーンでは、ガイドベーンの出口端(ポンプ運転では入口側になる)の半径位置RgaおよびRgbが周方向に一枚おきないしは複数枚おきに異なっているので、ポンプ低流量におけるガイドベーンでの旋回失速発生(失速域の伝播)のメカニズムから考えた場合、一枚のガイドベーンが失速し、その影響を受けて隣接するガイドベーンが失速して順次失速域が周方向に伝播するわけであるから、隣接するガイドベーンの出口端半径位置およびその形状を変えることによって容易に失速域の伝播を抑制することができる。また、旋回失速が抑制できるので図8に示すように、ポンプ低流量域で問題となる揚程の右上がり不安定特性を改善可能である。
【0029】
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施の形態を図2に示す。本実施の形態では、第1の実施の形態のガイドベーンにおいて、翼長の短いガイドベーン4は、水車流れで見た場合のガイドベーンスピンドル27の中心から上流側(ポンプ運転では下流側になる)の翼長Lc1は隣接する翼長の長いガイドベーン3のガイドベーンスピンドル中心から上流側の翼長Ld1と同じであるが、短いガイドベーンの下流側の翼長Lc2は長いガイドベーンの下流側の翼長Ld2よりも短く形成されている。
【0030】
本実施の形態でのポンプ水車のガイドベーンについては、ガイドベーン出口端の半径位置が短いガイドベーン4でRgc、長いガイドベーン3でRgdとした場合、所定のガイドベーン開度となるように全てのガイドベーンが同時に回動され設置された際において、出口端半径位置の関係が常にRgc>Rgdとなる。
【0031】
この実施の形態によれば、常にガイドベーン出口端半径位置の関係がRgc>Rgdとなるので、ポンプ低流量領域で長いガイドベーン3に失速が発生しても、隣接するガイドベーン4の出口端半径位置が異なるので周方向への伝播を抑制できる。また、ガイドベーンスピンドルよりも上流側の形状は全てのガイドベーンで同じなので、ガイドベーンの鋳物型が同様で済み、加工時において出口端の形状のみ変化させれば良いので製作のコストを低減できる。さらには、既設のポンプ水車のガイドベーンを一枚おきないしは複数枚おきに本実施の形態のように再加工し形成すれば、ポンプ低流量特性を改善することができる。
【0032】
[第3の実施の形態]
本発明の第3の実施の形態を図3を参照して説明する。本実施の形態では、上下カバー間に複数枚配置され、ガイドベーンスピンドル周りに回動可能なガイドベーンを有するポンプ水車において、各ガイドベーン5a、5bは、それぞれのアーム6、リンク7およびサーボモータ8a,8bにより、個別に回動制御できるように構成されている。
【0033】
このようなガイドベーン操作機構は一般的に使われているが、本実施の形態のガイドベーン操作機構は、ポンプの低流量域で発生する旋回失速に基づく揚程の右上がり不安定特性の発生する運転条件下で、複数枚のガイドベーン(第2のガイドベーン)5bが一枚おきないしは複数枚おきに、他のガイドベーン(第1のガイドベーン)5aのガイドベーン開度となる取付け角度βg2よりも小さい取付け角度βg2’となるように制御したことを特徴とする。
【0034】
本実施の形態では、個々のガイドベーンは個別制御可能な駆動装置8a,8bで制御されているので、ポンプの低流領域でのみ一枚おきないしは複数枚おきにアクティブに任意の第2のガイドベーン5bを所定の第1のガイドベーン取付け角度βg2に対して変化させることが可能である。したがって、失速が発生した条件や、何らかの方法で失速現象、旋回失速現象を検知した際に、サーボモータ8bにより、βg2’(制御対象ガイドベーン)<βg2(所定のガイドベーン)となるように制御することで、より効果的に旋回失速を防止できる。
【0035】
[第4の実施の形態]
本発明の第4の実施の形態を図4を用いて説明する。本実施の形態では、ガイドベーンの回動をアームとリンクにより操作し、かつアームとリンクがガイドベーンピッチ円よりも外周側に配置された機構であるものにおいて、所定の第1のガイドベーン5aはアーム6とリンク7で操作されるが、一枚おきないしは複数枚おきの所定のガイドベーン以外の第2のガイドベーン5bはアーム9とリンク10とで操作される。この第2のガイドベーン5bを操作するアーム9は所定のアーム6の長さよりも長いが、リンク7と10の長さは全てのガイドベーンで同じであるように構成されている。
【0036】
リンク7,10の、アーム9,10の反対側にはガイドリング11が取り付けられている。ガイドリング11は、ガイドベーン5a,5bの外側にあり、ポンプ水車の回転軸の周りに所定の角度だけ回動できるようになっている。
【0037】
本実施の形態のガイドベーン操作機構においては、リンク7,10がつながっているガイドリング11を周方向に回動させてガイドベーン開度を変化させた場合、常に、アームの長いガイドベーン5bの取付け角度βg2’はアームの短いガイドベーン5aの取付け角度βg2よりも小さくなる。
【0038】
この実施の形態では、アームの長さを変えるだけで、ガイドリング11を回動した際、ガイドベーン5a,5bの姿勢を周方向に異ならせることができるので、任意のガイドベーンで発生した失速域の周方向への伝播を容易に抑制することが可能である。また、本実施の形態では、全てのガイドベーン形状は同じであり、かつ個々にガイドベーンを制御することなく簡単な方法でガイドベーンの取付け角度を周方向に変化可能であるので、コストが安価で、揚程の右上がり不安定特性を抑止するという効果がある。
【0039】
[第5の実施の形態]
本発明の第5の実施の形態を図5に示す。本実施の形態では、第4の実施の形態において、一枚おきないしは複数枚おきの第2のガイドベーン5bを操作するアーム13の長さとリンク12の長さは、それぞれ、他の第1のガイドベーン5aの所定のアーム6とリンク7の長さよりも長く構成されている。
【0040】
本実施の形態では、所定の第1のガイドベーン5aで目標とするガイドベーン開度となるようにガイドリング11を回動した際、一枚おきないし複数枚おきの第2のガイドベーン5bのアーム13とリンク12はそれぞれ、第1のガイドベーン5aのアーム6とリンク7の長さよりも長くなっているため、常に、第2のガイドベーン5bの取付け角度βg2’は、第1のガイドベーン5aでの取付け角度βg2よりも小さくなる。それゆえ、第1のガイドベーン5aで発生した失速域は第2のガイドベーン5bで抑止されるので旋回失速を防止できる。
【0041】
[第6の実施の形態]
本発明の第6の実施の形態を図6に示す。本実施の形態では、ガイドベーンの回動をアームとリンクにより操作し、かつアームとリンクがガイドベーンピッチ円よりも内周側に配置された機構であり、一枚おきないしは複数枚おきのガイドベーン5bのアーム16の長さは所定のガイドベーン5aのアーム14の長さよりも短いが、リンク17の長さは他のリンク15と同じに構成されている。本実施の形態では、ガイドリング18が、ガイドベーン5a,5bの内側にある。
【0042】
この場合も、ガイドリング18の回動によって、第4の実施の形態(図4)と同様に、第2のガイドベーン5bの取付け角度は第1のガイドベーン5aの取付け角度よりも小さくなる。それゆえ、ガイドベーン5aで発生した失速域はガイドベーン5bで抑止されるので旋回失速を防止できる。
【0043】
[第7の実施の形態]
本発明の第7の実施の形態を図7に示す。本実施の形態では、第6の実施の形態のガイドベーン操作機構において、一枚おきないしは複数枚おきの第2のガイドベーン5bのリンク20の長さは所定の第1のガイドベーン5aのリンク15の長さよりも短いが、アーム19の長さは他のアーム14と同じに構成されている。
【0044】
この場合も、ガイドリング18の回動によって、第6の実施の形態(図6)と同様に、第2のガイドベーン5bの取付け角度は第1のガイドベーン5aの取付け角度よりも小さくなる。それゆえ、ガイドベーン5aで発生した失速域はガイドベーン5bで抑止されるので旋回失速を防止できる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ポンプ水車のポンプ運転時低流領域で、ガイドベーンに生じる旋回失速を抑制し、これに起因する揚程の右上がり不安定特性を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るポンプ水車の第1の実施形態のガイドベーンの部分平面断面図。
【図2】本発明に係るポンプ水車の第2の実施形態のガイドベーンの部分平面断面図。
【図3】本発明に係るポンプ水車の第3の実施形態のガイドベーンおよびガイドベーン操作機構の模式的部分平面断面図。
【図4】本発明に係るポンプ水車の第4の実施形態のガイドベーンおよびガイドベーン操作機構の模式的部分平面断面図。
【図5】本発明に係るポンプ水車の第5の実施形態のガイドベーンおよびガイドベーン操作機構の模式的部分平面断面図。
【図6】本発明に係るポンプ水車の第6の実施形態のガイドベーンおよびガイドベーン操作機構の模式的部分平面断面図。
【図7】本発明に係るポンプ水車の第7の実施形態のガイドベーンおよびガイドベーン操作機構の模式的部分平面断面図。
【図8】本発明に係るポンプ水車と従来のポンプ水車のポンプ揚程と流量の関係を表すグラフ。
【図9】従来のフランシス形ポンプ水車の部分的立断面図。
【図10】図9のポンプ水車の模式的平断面図。
【図11】図9のポンプ水車のポンプ揚程と流量の関係を表すグラフ。
【図12】図9のポンプ水車のガイドベーン模式的平断面図であって、旋回失速発生メカニズムを説明する図。
【符号の説明】
1…翼長の長いガイドベーン、2…翼長の短いガイドベーン、3…ガイドベーン 、4…翼長の短いガイドベーン、5a…第1のガイドベーン、5b…第2のガイドベーン、6,9,13,14,16,19…アーム、7,10,12,15,17,20…リンク、8a、8b…サーボモータ、11,18…ガイドリング、21…ステーベーン、22…ガイドベーン、23…ランナ、24…上カバー、25…下カバー、27…ガイドベーンスピンドル。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポンプ水車に係り、特に、ポンプ低流量領域における不安定特性を改善するためにガイドベーンの形状または取付け角度を改良したポンプ水車に関する。
【0002】
【従来の技術】
図9と図10は一般的なフランシス形ポンプ水車を示したものである。通常、図に示すように、ランナ23とステーベーン21の間には、上カバー24と下カバー25に挟まれた環状空間に、開度調整可能な複数枚のガイドベーン22が配置されている。このガイドベーン22は水車およびポンプ運転時に流量を調整するため、ガイドベーンスピンドル27を中心としてアームとリンクによる操作機構により回動する(例えば特許文献1参照)。
【0003】
図11に示すように、ポンプおよびポンプ水車のポンプ揚程曲線では、低流量領域において部分的に揚程曲線が右上がり(以下、右上がり不安定特性と称す)となることが多い。特に、低比速度の遠心ポンプや出口案内羽根を有する斜流ポンプに、この右上がり不安定特性が生じやすいことが知られている。また、揚水発電所に適用するポンプ水車にもしばしば見受けられる。右上がり不安定特性は、ポンプ低流量領域においてガイドベーンに旋回失速が生じることが原因であり、この旋回失速が生じると激しい圧力変動が引き起こされるので、なるべく避けなければならない。
【0004】
これまで、この右上がり不安定特性の改善を目的とした研究は多く行われており、例えば圧縮機における旋回失速のアクティブ制御では、失速の予兆現象(圧力変動や失速セルの検知)を捉え、これらを打ち消す振動壁や噴流による撹乱を与えてサージングの抑制を図り作動範囲を拡大するという研究がある(例えば、非特許文献1から非特許文献3参照)。また、斜流ポンプにおいては、羽根車直前に噴流の吹き込みを入れることによって同様の効果が確認されたことが報告されている(例えば、非特許文献4参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−249035公報
【非特許文献1】
デイ(DAY),「ストール・インセプション・イン・アキシャル・フロー・コンプレッサーズ」(Stall Inception in Axial Flow Compressors),エーエスエムイー・ペーパー・91−GT−86(ASME PAPER 91−GT−86),(米国),1991年
【非特許文献2】
デイ(DAY),「アクティブ・サプレッション・オブ・ローテーティング・ストール・アンド・サージ・イン・アキシャル・コンプレッサーズ」(Active Suppression of Rotating Stall and Surge in Axial Compressors),エーエスエムイー・ペーパー・91−GT−87(ASME PAPER 91−GT−87),(米国),1991年
【非特許文献3】
ウィリアムズ(WILLIAMS)ほか,「アン・エンジン・デモンストレーション・オブ・アクティブ・サージ・コントロール」(An Engine Demonstration of Active Surge Control),エーエスエムイー・ペーパー・90−GT−224(ASME PAPER 90−GT−224),(米国),1990年
【非特許文献4】
後藤,「羽根車内2次流れのアクティブ制御によるポンプ特性の安定化」,日本機械学会第70期通常総会講演論文集(II),1993年,p.335−337
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ポンプ水車のポンプ運転時低流量領域において発生する旋回失速を、図12を参照して説明する。すなわち、ガイドベーン22へ流入してくる水流の流れ角度α1がガイドベーン22の出口側(水車運転時の「出口側」であり、ポンプ運転時には水が流入する側になる)取付け角度βg2よりも小さくなって、1枚のガイドベーンで失速が生じる場合を想定する。なおここで、流れ角度とは、水流の方向とガイドベーン内周円の接線とのなす角度であり、ガイドベーンの取付け角度とは、ガイドベーンの翼方向とガイドベーン内周円またはピッチ円の接線とのなす角度である。
【0007】
1枚のガイドベーンで失速が生じると、そのガイドベーン22の流路が閉塞されるため、負圧面側に隣接したガイドベーン22への流入角がより小さくなり、失速が、隣接するガイドベーン22に移動する。失速していたガイドベーン22は出口側(内径側)での流れの剥離が消滅して正常な流れとなり、失速域が次々と周方向に伝播する。
【0008】
この旋回失速が、ポンプの通常運転範囲内に位置する場合やポンプ最高揚程時のガイドベーン開度で発生し、揚程の右上がり不安定特性を引き起こすと、ポンプ水車主機の異常振動や圧力変動の急増が深刻な問題となる。
【0009】
本発明の目的は、ポンプ水車のポンプ運転時低流領域で、ガイドベーンに生じる旋回失速を抑制し、これに起因する揚程の右上がり不安定特性を改善するポンプ水車を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するものであって、請求項1の発明は、上カバーと、下カバーと、前記上カバーおよび前記下カバーの間に複数枚が円周方向に間隔をあけて配置され、それぞれガイドベーンスピンドルの周りに回動可能なガイドベーンと、を有するポンプ水車において、前記ガイドベーンは、複数枚の長ガイドベーンと、前記長ガイドベーンよりも翼長の短い複数枚の短ガイドベーンとで構成されており、前記短ガイドベーンそれぞれが前記長ガイドベーンの間に挟まれるように配置されていること、を特徴とする。
【0011】
請求項1の発明によれば、ポンプ低流量におけるガイドベーンでの失速があった場合でも、隣接するガイドベーンの長さが異なることによって失速域の伝播を抑制することができる。
【0012】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載のポンプ水車において、前記短ガイドベーンは、水車流れでの前記ガイドベーンスピンドルの中心から上流側の翼長が前記長ガイドベーンの前記ガイドベーンスピンドルの中心から上流側の翼長とほぼ同じであり、前記ガイドベーンスピンドルの中心から下流側の翼長は前記長ガイドベーンの前記ガイドベーンスピンドルの中心から下流側の翼長よりも短く形成されていること、を特徴とする。
【0013】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の作用・効果が得られるほか、ポンプ運転時のガイドベーンスピンドルよりも上流側の形状は全てのガイドベーンで同じとできるので、ガイドベーンの鋳物型を同様とすることができ、加工時において出口端の形状のみ変化させれば良いので製作のコストを低減できる。さらには、既設のポンプ水車のガイドベーンを再加工し形成すればポンプ低流量特性を改善することができる。
【0014】
また、請求項3の発明は、上カバーと、下カバーと、前記上カバーおよび前記下カバーの間に複数枚が円周方向に間隔をあけて配置され、それぞれガイドベーンスピンドルの周りに回動可能なガイドベーンと、を有するポンプ水車において、
前記ガイドベーンは、複数枚の第1のガイドベーンと、それぞれ前記第1のガイドベーンの間に挟まれるように配置された複数枚の第2のガイドベーンと、を有し、ポンプ運転と水車運転とを切り替えて行えるように構成されたポンプ水車において、少なくとも前記ポンプ運転時に、前記第2のガイドベーンの取付け角度が前記第1のガイドベーンの取付け角度よりも小さくなるように、前記第1のガイドベーンおよび第2のガイドベーンをそれぞれの前記ガイドベーンスピンドル周りに回動させるガイドベーン駆動手段を有すること、を特徴とする。
【0015】
請求項3の発明によれば、ガイドベーンの形状自体を変えなくとも、ポンプ低流量におけるガイドベーンでの失速があった場合に、失速域の伝播を抑制することができる。
【0016】
また、請求項4の発明は、請求項3に記載のポンプ水車において、前記ガイドベーン駆動手段は、前記各ガイドベーンスピンドルの中心により決定されるピッチ円と同心の回動可能な環状部材であるガイドリングと、前記ガイドベーンスピンドルのそれぞれに一端が固定された複数のアームと、前記アームのそれぞれの他端と前記ガイドリングとを連結する複数のリンクから構成されるととともに、前記アームあるいは前記リンクのうち少なくともいずれかの長さが、前記第1のガイドベーンを回動させるものと前記第2のガイドベーンを回動させるものとで異なること、を特徴とする。
【0017】
請求項4の発明によれば、請求項3の発明の作用・効果が得られるほか、アーム・リンク機構を用いてガイドベーンの駆動を行うことができる。従来、ポンプ水車などの水力機械においては、ガイドベーンを回動させるに際して、ガイドベーンスピンドルの中心の集合により規定されるピッチ円と同心の回動可能な環状部材であるガイドリングを設け、このガイドリングと各ガイドベーンスピンドルとをリンクおよびアームからなるリンク機構により結合させる構成とし、このガイドリングをサーボモータにより回動させることによって、各ガイドベーンを一斉にガイドベーンスピンドル周りに回動させるようにするのが一般的である。
【0018】
本発明によれば、従来から一般的である、ガイドリングを用いてガイドベーンを回動させる構成をそのままに、リンク機構に用いられるリンクあるいはアームの少なくとも一方の長さを異ならしめることにより、ガイドリングを回動させた際のガイドベーンの取付け角度をガイドベーンごとに異ならしめることができるので、従来の構成を大きく変更することなく、効果的に旋回失速を抑制して揚程の右上がり不安定特性を改善することが可能となる。このため、例えば既設のポンプ水車などの改修にも比較的容易に採用することができる。
【0019】
また、請求項5の発明は、請求項4に記載のポンプ水車において、前記ガイドリングの径が前記ピッチ円の径より大きい場合に前記第2のガイドベーンを回動させる前記アームあるいは前記リンクを長くし、前記ガイドリングの径が前記ピッチ円の径より小さい場合に前記第2のガイドベーンを回動させる前記アームあるいは前記リンクを短くしたこと、を特徴とする。
【0020】
請求項5の発明によれば、回動時の取付け角度が小さくなるガイドベーンのアームあるいはリンクの長さをガイドリングの径とピッチ円の径の大小により決定するため、請求項4の作用・効果を容易かつ確実に得ることができる。
【0021】
また、請求項6の発明は、上カバーと、下カバーと、前記上カバーおよび前記下カバーの間に複数枚が円周方向に間隔をあけて配置され、それぞれガイドベーンスピンドルの周りに回動可能なガイドベーンと、前記ガイドベーンそれぞれのガイドベーンスピンドルに一端が固定された複数のアームと、前記各ガイドベーンスピンドルの中心により決定されるピッチ円と同心の回動可能な環状部材であるガイドリングと、前記各アームの他端と前記ガイドリングとを連結する複数のリンクとを備え、前記ガイドリング、前記各アームおよび前記各リンクによって前記各ガイドベーンを一斉に前記ガイドベーンスピンドルの周りに回動させるポンプ水車において、前記複数のガイドベーンのうち円周方向に連続して配置された3つのガイドベーンからなるガイドベーン群のいずれかで、当該ガイドベーン群の中央の前記ガイドベーンを回動させる前記アームもしくは前記リンクの少なくとも一方の長さを、その両隣の前記ガイドベーンを回動させるものと異ならしめたこと、を特徴とする。
【0022】
請求項6の発明によれば、円周方向に配置された複数枚のガイドベーンのうち円周方向に連続して配置された3枚のガイドベーンからなるガイドベーン群を考えると、ガイドリングを回動させたときにこのガイドベーン群のいずれかで、中央のガイドベーンの取付け角をその両隣のガイドベーンの取付け角と異なる角度にすることが可能となる。すなわち、本発明によれば、円周方向に配置されたガイドベーンのうち少なくとも一枚を、その両隣のガイドベーンの取付け角よりも小さく設定することができる。このため、低流量でのポンプ運転に伴いガイドベーンで旋回失速が生じるような場合であっても、少なくとも1枚のガイドベーンは隣接するガイドベーンの出口端半径位置が異なるため、失速域の伝播を抑制することができる。
【0023】
また、請求項7の発明は、請求項6に記載のポンプ水車において、前記ガイドリングの径が前記ピッチ円の径より大きい場合に前記中央のガイドベーンを回動させる前記アームあるいは前記リンクを長くし、前記ガイドリングの径が前記ピッチ円の径より小さい場合に前記中央のガイドベーンを回動させる前記アームあるいは前記リンクを短くしたこと、を特徴とする。
【0024】
請求項7の発明によれば、回動時の取付け角度が小さくなるガイドベーンのアームあるいはリンクの長さをガイドリングの径とピッチ円の径の大小により決定するため、請求項4の作用・効果を容易かつ確実に得ることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図1〜図8を参照して説明する。ここで、従来技術と、または相互に共通もしくは類似の部分には共通の符号を付し、重複する説明は適宜省略する。
【0026】
[第1の実施の形態]
本発明の第1の実施の形態を図1を参照して説明する。本実施の形態のポンプ水車では、ガイドベーン1,2は、上カバー24と下カバー25(図9)の間の環状部に互いに周方向に間隔をおいて配置されており、それぞれのガイドベーンスピンドル27の周りに回動可能である。また、ガイドベーン1,2は、翼長の長いガイドベーン1と短いガイドベーン2からなり、これらは交互に配置されているか、あるいは短いガイドベーン2が長いガイドベーン1の複数枚ごとに配置されている。
【0027】
本実施の形態の短いガイドベーン2は水車流れにおいてガイドベーンスピンドル中心から上流側の翼長La1および下流側の翼長La2ともに、隣接する長いガイドベーン1のガイドベーンスピンドル中心から上流側の翼長Lb1および下流側の翼長Lb2よりも短く形成されている。
【0028】
このように構成されたポンプ水車のガイドベーンでは、ガイドベーンの出口端(ポンプ運転では入口側になる)の半径位置RgaおよびRgbが周方向に一枚おきないしは複数枚おきに異なっているので、ポンプ低流量におけるガイドベーンでの旋回失速発生(失速域の伝播)のメカニズムから考えた場合、一枚のガイドベーンが失速し、その影響を受けて隣接するガイドベーンが失速して順次失速域が周方向に伝播するわけであるから、隣接するガイドベーンの出口端半径位置およびその形状を変えることによって容易に失速域の伝播を抑制することができる。また、旋回失速が抑制できるので図8に示すように、ポンプ低流量域で問題となる揚程の右上がり不安定特性を改善可能である。
【0029】
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施の形態を図2に示す。本実施の形態では、第1の実施の形態のガイドベーンにおいて、翼長の短いガイドベーン4は、水車流れで見た場合のガイドベーンスピンドル27の中心から上流側(ポンプ運転では下流側になる)の翼長Lc1は隣接する翼長の長いガイドベーン3のガイドベーンスピンドル中心から上流側の翼長Ld1と同じであるが、短いガイドベーンの下流側の翼長Lc2は長いガイドベーンの下流側の翼長Ld2よりも短く形成されている。
【0030】
本実施の形態でのポンプ水車のガイドベーンについては、ガイドベーン出口端の半径位置が短いガイドベーン4でRgc、長いガイドベーン3でRgdとした場合、所定のガイドベーン開度となるように全てのガイドベーンが同時に回動され設置された際において、出口端半径位置の関係が常にRgc>Rgdとなる。
【0031】
この実施の形態によれば、常にガイドベーン出口端半径位置の関係がRgc>Rgdとなるので、ポンプ低流量領域で長いガイドベーン3に失速が発生しても、隣接するガイドベーン4の出口端半径位置が異なるので周方向への伝播を抑制できる。また、ガイドベーンスピンドルよりも上流側の形状は全てのガイドベーンで同じなので、ガイドベーンの鋳物型が同様で済み、加工時において出口端の形状のみ変化させれば良いので製作のコストを低減できる。さらには、既設のポンプ水車のガイドベーンを一枚おきないしは複数枚おきに本実施の形態のように再加工し形成すれば、ポンプ低流量特性を改善することができる。
【0032】
[第3の実施の形態]
本発明の第3の実施の形態を図3を参照して説明する。本実施の形態では、上下カバー間に複数枚配置され、ガイドベーンスピンドル周りに回動可能なガイドベーンを有するポンプ水車において、各ガイドベーン5a、5bは、それぞれのアーム6、リンク7およびサーボモータ8a,8bにより、個別に回動制御できるように構成されている。
【0033】
このようなガイドベーン操作機構は一般的に使われているが、本実施の形態のガイドベーン操作機構は、ポンプの低流量域で発生する旋回失速に基づく揚程の右上がり不安定特性の発生する運転条件下で、複数枚のガイドベーン(第2のガイドベーン)5bが一枚おきないしは複数枚おきに、他のガイドベーン(第1のガイドベーン)5aのガイドベーン開度となる取付け角度βg2よりも小さい取付け角度βg2’となるように制御したことを特徴とする。
【0034】
本実施の形態では、個々のガイドベーンは個別制御可能な駆動装置8a,8bで制御されているので、ポンプの低流領域でのみ一枚おきないしは複数枚おきにアクティブに任意の第2のガイドベーン5bを所定の第1のガイドベーン取付け角度βg2に対して変化させることが可能である。したがって、失速が発生した条件や、何らかの方法で失速現象、旋回失速現象を検知した際に、サーボモータ8bにより、βg2’(制御対象ガイドベーン)<βg2(所定のガイドベーン)となるように制御することで、より効果的に旋回失速を防止できる。
【0035】
[第4の実施の形態]
本発明の第4の実施の形態を図4を用いて説明する。本実施の形態では、ガイドベーンの回動をアームとリンクにより操作し、かつアームとリンクがガイドベーンピッチ円よりも外周側に配置された機構であるものにおいて、所定の第1のガイドベーン5aはアーム6とリンク7で操作されるが、一枚おきないしは複数枚おきの所定のガイドベーン以外の第2のガイドベーン5bはアーム9とリンク10とで操作される。この第2のガイドベーン5bを操作するアーム9は所定のアーム6の長さよりも長いが、リンク7と10の長さは全てのガイドベーンで同じであるように構成されている。
【0036】
リンク7,10の、アーム9,10の反対側にはガイドリング11が取り付けられている。ガイドリング11は、ガイドベーン5a,5bの外側にあり、ポンプ水車の回転軸の周りに所定の角度だけ回動できるようになっている。
【0037】
本実施の形態のガイドベーン操作機構においては、リンク7,10がつながっているガイドリング11を周方向に回動させてガイドベーン開度を変化させた場合、常に、アームの長いガイドベーン5bの取付け角度βg2’はアームの短いガイドベーン5aの取付け角度βg2よりも小さくなる。
【0038】
この実施の形態では、アームの長さを変えるだけで、ガイドリング11を回動した際、ガイドベーン5a,5bの姿勢を周方向に異ならせることができるので、任意のガイドベーンで発生した失速域の周方向への伝播を容易に抑制することが可能である。また、本実施の形態では、全てのガイドベーン形状は同じであり、かつ個々にガイドベーンを制御することなく簡単な方法でガイドベーンの取付け角度を周方向に変化可能であるので、コストが安価で、揚程の右上がり不安定特性を抑止するという効果がある。
【0039】
[第5の実施の形態]
本発明の第5の実施の形態を図5に示す。本実施の形態では、第4の実施の形態において、一枚おきないしは複数枚おきの第2のガイドベーン5bを操作するアーム13の長さとリンク12の長さは、それぞれ、他の第1のガイドベーン5aの所定のアーム6とリンク7の長さよりも長く構成されている。
【0040】
本実施の形態では、所定の第1のガイドベーン5aで目標とするガイドベーン開度となるようにガイドリング11を回動した際、一枚おきないし複数枚おきの第2のガイドベーン5bのアーム13とリンク12はそれぞれ、第1のガイドベーン5aのアーム6とリンク7の長さよりも長くなっているため、常に、第2のガイドベーン5bの取付け角度βg2’は、第1のガイドベーン5aでの取付け角度βg2よりも小さくなる。それゆえ、第1のガイドベーン5aで発生した失速域は第2のガイドベーン5bで抑止されるので旋回失速を防止できる。
【0041】
[第6の実施の形態]
本発明の第6の実施の形態を図6に示す。本実施の形態では、ガイドベーンの回動をアームとリンクにより操作し、かつアームとリンクがガイドベーンピッチ円よりも内周側に配置された機構であり、一枚おきないしは複数枚おきのガイドベーン5bのアーム16の長さは所定のガイドベーン5aのアーム14の長さよりも短いが、リンク17の長さは他のリンク15と同じに構成されている。本実施の形態では、ガイドリング18が、ガイドベーン5a,5bの内側にある。
【0042】
この場合も、ガイドリング18の回動によって、第4の実施の形態(図4)と同様に、第2のガイドベーン5bの取付け角度は第1のガイドベーン5aの取付け角度よりも小さくなる。それゆえ、ガイドベーン5aで発生した失速域はガイドベーン5bで抑止されるので旋回失速を防止できる。
【0043】
[第7の実施の形態]
本発明の第7の実施の形態を図7に示す。本実施の形態では、第6の実施の形態のガイドベーン操作機構において、一枚おきないしは複数枚おきの第2のガイドベーン5bのリンク20の長さは所定の第1のガイドベーン5aのリンク15の長さよりも短いが、アーム19の長さは他のアーム14と同じに構成されている。
【0044】
この場合も、ガイドリング18の回動によって、第6の実施の形態(図6)と同様に、第2のガイドベーン5bの取付け角度は第1のガイドベーン5aの取付け角度よりも小さくなる。それゆえ、ガイドベーン5aで発生した失速域はガイドベーン5bで抑止されるので旋回失速を防止できる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ポンプ水車のポンプ運転時低流領域で、ガイドベーンに生じる旋回失速を抑制し、これに起因する揚程の右上がり不安定特性を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るポンプ水車の第1の実施形態のガイドベーンの部分平面断面図。
【図2】本発明に係るポンプ水車の第2の実施形態のガイドベーンの部分平面断面図。
【図3】本発明に係るポンプ水車の第3の実施形態のガイドベーンおよびガイドベーン操作機構の模式的部分平面断面図。
【図4】本発明に係るポンプ水車の第4の実施形態のガイドベーンおよびガイドベーン操作機構の模式的部分平面断面図。
【図5】本発明に係るポンプ水車の第5の実施形態のガイドベーンおよびガイドベーン操作機構の模式的部分平面断面図。
【図6】本発明に係るポンプ水車の第6の実施形態のガイドベーンおよびガイドベーン操作機構の模式的部分平面断面図。
【図7】本発明に係るポンプ水車の第7の実施形態のガイドベーンおよびガイドベーン操作機構の模式的部分平面断面図。
【図8】本発明に係るポンプ水車と従来のポンプ水車のポンプ揚程と流量の関係を表すグラフ。
【図9】従来のフランシス形ポンプ水車の部分的立断面図。
【図10】図9のポンプ水車の模式的平断面図。
【図11】図9のポンプ水車のポンプ揚程と流量の関係を表すグラフ。
【図12】図9のポンプ水車のガイドベーン模式的平断面図であって、旋回失速発生メカニズムを説明する図。
【符号の説明】
1…翼長の長いガイドベーン、2…翼長の短いガイドベーン、3…ガイドベーン 、4…翼長の短いガイドベーン、5a…第1のガイドベーン、5b…第2のガイドベーン、6,9,13,14,16,19…アーム、7,10,12,15,17,20…リンク、8a、8b…サーボモータ、11,18…ガイドリング、21…ステーベーン、22…ガイドベーン、23…ランナ、24…上カバー、25…下カバー、27…ガイドベーンスピンドル。
Claims (7)
- 上カバーと、下カバーと、前記上カバーおよび前記下カバーの間に複数枚が円周方向に間隔をあけて配置され、それぞれガイドベーンスピンドルの周りに回動可能なガイドベーンと、を有するポンプ水車において、
前記ガイドベーンは、複数枚の長ガイドベーンと、前記長ガイドベーンよりも翼長の短い複数枚の短ガイドベーンとで構成されており、前記短ガイドベーンそれぞれが前記長ガイドベーンの間に挟まれるように配置されていること、
を特徴とするポンプ水車。 - 請求項1に記載のポンプ水車において、前記短ガイドベーンは、水車流れでの前記ガイドベーンスピンドルの中心から上流側の翼長が前記長ガイドベーンの前記ガイドベーンスピンドルの中心から上流側の翼長とほぼ同じであり、前記ガイドベーンスピンドルの中心から下流側の翼長は前記長ガイドベーンの前記ガイドベーンスピンドルの中心から下流側の翼長よりも短く形成されていること、を特徴とするポンプ水車。
- 上カバーと、下カバーと、前記上カバーおよび前記下カバーの間に複数枚が円周方向に間隔をあけて配置され、それぞれガイドベーンスピンドルの周りに回動可能なガイドベーンと、を有するポンプ水車において、
前記ガイドベーンは、複数枚の第1のガイドベーンと、それぞれ前記第1のガイドベーンの間に挟まれるように配置された複数枚の第2のガイドベーンと、を有し、ポンプ運転と水車運転とを切り替えて行えるように構成されたポンプ水車において、
少なくとも前記ポンプ運転時に、前記第2のガイドベーンの取付け角度が前記第1のガイドベーンの取付け角度よりも小さくなるように、前記第1のガイドベーンおよび第2のガイドベーンをそれぞれの前記ガイドベーンスピンドル周りに回動させるガイドベーン駆動手段を有すること、
を特徴とするポンプ水車。 - 請求項3に記載のポンプ水車において、前記ガイドベーン駆動手段は、前記各ガイドベーンスピンドルの中心により決定されるピッチ円と同心の回動可能な環状部材であるガイドリングと、前記ガイドベーンスピンドルのそれぞれに一端が固定された複数のアームと、前記アームのそれぞれの他端と前記ガイドリングとを連結する複数のリンクから構成されるととともに、前記アームあるいは前記リンクのうち少なくともいずれかの長さが、前記第1のガイドベーンを回動させるものと前記第2のガイドベーンを回動させるものとで異なること、
を特徴とするポンプ水車。 - 請求項4に記載のポンプ水車において、前記ガイドリングの径が前記ピッチ円の径より大きい場合に前記第2のガイドベーンを回動させる前記アームあるいは前記リンクを長くし、前記ガイドリングの径が前記ピッチ円の径より小さい場合に前記第2のガイドベーンを回動させる前記アームあるいは前記リンクを短くしたこと、
を特徴とするポンプ水車。 - 上カバーと、下カバーと、前記上カバーおよび前記下カバーの間に複数枚が円周方向に間隔をあけて配置され、それぞれガイドベーンスピンドルの周りに回動可能なガイドベーンと、前記ガイドベーンそれぞれのガイドベーンスピンドルに一端が固定された複数のアームと、前記各ガイドベーンスピンドルの中心により決定されるピッチ円と同心の回動可能な環状部材であるガイドリングと、前記各アームの他端と前記ガイドリングとを連結する複数のリンクとを備え、
前記ガイドリング、前記各アームおよび前記各リンクによって前記各ガイドベーンを一斉に前記ガイドベーンスピンドルの周りに回動させるポンプ水車において、
前記複数のガイドベーンのうち円周方向に連続して配置された3つのガイドベーンからなるガイドベーン群のいずれかで、当該ガイドベーン群の中央の前記ガイドベーンを回動させる前記アームもしくは前記リンクの少なくとも一方の長さを、その両隣の前記ガイドベーンを回動させるものと異ならしめたこと、
を特徴とするポンプ水車。 - 請求項6に記載のポンプ水車において、前記ガイドリングの径が前記ピッチ円の径より大きい場合に前記中央のガイドベーンを回動させる前記アームあるいは前記リンクを長くし、前記ガイドリングの径が前記ピッチ円の径より小さい場合に前記中央のガイドベーンを回動させる前記アームあるいは前記リンクを短くしたこと、
を特徴とするポンプ水車。
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JP2014084818A (ja) * | 2012-10-25 | 2014-05-12 | Hitachi Ltd | 水車ガイドベーン及び水車 |
CN108915931A (zh) * | 2018-07-09 | 2018-11-30 | 中国水利水电科学研究院 | 减轻抽水蓄能电站机组和厂房振动的水泵水轮机设计方法 |
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- 2003-05-29 JP JP2003152844A patent/JP2004353570A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060801 |