JPH0914119A - ポンプ水車及びその運転制御方法 - Google Patents

ポンプ水車及びその運転制御方法

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JPH0914119A
JPH0914119A JP7161083A JP16108395A JPH0914119A JP H0914119 A JPH0914119 A JP H0914119A JP 7161083 A JP7161083 A JP 7161083A JP 16108395 A JP16108395 A JP 16108395A JP H0914119 A JPH0914119 A JP H0914119A
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JP
Japan
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guide vanes
guide
guide vane
pump turbine
edge portion
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JP7161083A
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Inventor
Toshiaki Suzuki
木 敏 暁 鈴
Masao Yamazaki
崎 正 雄 山
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
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  • Hydraulic Turbines (AREA)
  • Control Of Water Turbines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポンプ水車の水車性能およびポンプ性能を向
上させると共にランナ振動を低減するポンプ水車及びそ
の運転制御方法を提供する。 【構成】 流線形状のガイドベーン4a、4bの前縁部
Fを、発電運転時に外側に向け、揚水運転時に内側に向
けた。発電運転時でガイドベーン4a、4bの後縁部R
が内側に配置されて出口側のガイドベーン4a、4bの
肉厚が薄くなり、ガイドベーン4a、4b出口の水流の
極度に遅い後流域を小さくする。また揚水運転時でガイ
ドベーン4a、4bの後縁部Rが外側に配置されて出口
側のガイドベーン4a、4bの肉厚が薄くなり、ガイド
ベーン4a、4b出口の水流の極度に遅い後流域を小さ
くする。これにより、発電運転時及び揚水運転時に、ガ
イドベーン4a、4b出口の水流が一様化する間に混合
するためのエネルギ損失が小さくなり、さらに発電運転
時に低流域がもたらすランナ羽根6の振動を減少する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポンプ水車及びその運転
制御方法に係り、特に発電運転時の水車性能および揚水
運転時のポンプ性能を向上させると共にランナ振動を低
減できるようにしたポンプ水車及びその運転制御方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】図15は従来のポンプ水車の構造の概略
を示したものであり、発電運転時には上池からの圧力水
が水圧鉄管1及び入口弁2を経てケーシング3内に導入
される。このケーシング3に流入した圧力水は、所定の
開度に調整された可動ガイドベーン4によって流量調整
された後ランナ5内に流入し、ランナ羽根6に衝突して
ランナ羽根6を回転させ、水の持つエネルギが回転エネ
ルギに変換される。そして、ランナ5を流出した低圧水
は吸出し管7を経て下池へ放水される。一方、揚水運転
時には下池からの低圧水が吸出し管7を介してランナ5
に流入し、回転するランナ羽根6により、水はエネルギ
が与えられて高圧水になる。この高圧水は、所定の開度
に調整された可動ガイドベーン4によって流量調整され
た後、ケーシング3及び入口弁2を経て水圧鉄管1に導
かれ、上池に揚水される。
【0003】ところで、可動ガイドベーン4はガイドベ
ーン軸8と共に回動できるようになっており、ガイドベ
ーン軸8はリンク部9を介してゲートリング10に接続
されている。そして、図示を省略したサーボモータによ
りゲートリング10を回動させることにより可動ガイド
ベーン4の開度が調整される。
【0004】図16は所定の開度で水車運転している場
合における可動ガイドベーン4の一姿勢を示したもので
あり、流量零の場合には隣接するガイドベーン4が互い
に接触し、可動ガイドベーン4が時計方向に回動して開
度aが大きくなるに従い流量が多くなる。この場合、可
動ガイドベーン4の前縁部Fは常に外側に位置し、後縁
部Rは内側に位置している。なお、可動ガイドベーン4
による流量調整方法は発電運転及び揚水運転とも同様に
行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のポンプ水車においては、発電運転及び揚水運転
のいずれの場合であってもガイドベーン4の前縁部Fと
後縁部Rとの位置関係が変わらないので、両方の流れに
対して同様な性能を維持するようにガイドベーン4の前
縁部Fと後縁部Rとはほぼ同一な厚みに設定されてい
る。そのために水車性能及びポンプ性能の低下やランナ
振動の増大を引き起こすという問題があった。
【0006】この問題点を図16を参照して説明する。
同図は発電運転時におけるガイドベーン4の後縁部R近
傍の水流の分布vを示している。上述したようにガイド
ベーン4の後縁部Rが厚いためガイドベーン4の出口で
の遅い流速の後流域が大きくなり、流れが一様化する間
に混合するためのエネルギ損失が大きくなり水車性能が
低下する。また、ガイドベーン4の前縁部Rの肉厚も厚
いため,揚水運転時も同様の理由でポンプ性能が低下す
る。
【0007】さらに、発電運転時には、上述のように大
きな後流域の中をランナ羽根6が横切りながら回転する
ため、ランナ羽根6に作用する力が周期的に大きく変化
し、これが加振力となってランナに大きな振動をもたら
すといった問題がある。したがって、本発明の目的は上
記従来技術が有する問題点を解消し、ポンプ水車の水車
性能およびポンプ性能を向上させると共にランナ振動を
低減することができるポンプ水車及びその運転制御方法
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、発電運転時に複数枚のガイドベーンの外
側から内側へ向う水流が生じ、揚水運転時に前記ガイド
ベーンの内側から外側へ向う水流が生じるようにしたポ
ンプ水車において、前記ガイドベーンの各々は、前縁部
と後縁部とを有し、ガイドベーンの最大肉厚位置が回転
中心より前縁部側に位置し、前縁部の厚さに比べて後縁
部の厚さが薄い流線形状に形成され、前記発電運転時は
ガイドベーンの前縁部が外側に向くように配置されると
共に、揚水運転時にはガイドベーンの前縁部を内側に向
くように配置されたことを特徴としている。
【0009】また、本発明は、前記複数のガイドベーン
を次式に示す所定角αまで引き起こすように回動し、
【数2】 α:ガイドベーン回転中心と前縁部とを結んだ直径とガ
イドベーン回転中心におけるガイドベーン回転中心ピッ
チ円直径Dg 上の接線とのなす角度 但し、L:ガイドベーンの回転中心と前縁部との間の距
離 B:前縁部の厚み Dg :ガイドベーン回転中心を結ぶピッチ円直径 Zg :ガイドベーンの枚数 次いで前記複数枚のガイドベーンを1枚おきに反転さ
せ、しかるのち残りのガイドベーンを反転させることを
特徴としている。
【0010】さらに、本発明は、前記複数枚のガイドベ
ーンのすべてを立ち上げるように前記所定角αまで回動
し、次に、前記ランナ羽根間に位置するガイドベーンを
反転させ、次いで、前記ランナ羽根を(2π/Zg )r
ad回転させ、新たに前記ランナ羽根間に位置する前記
ガイドベーンを反転させることを特徴としている。そし
て、本発明は、前記ガイドベーンは全長L0 が次式の関
係を満足するように設定され、 L0 <(πDg /Zg ) 但し、Dg :ガイドベーンの回転中心を結ぶピッチ円の
直径 Zg :ガイドベーンの全枚数 前記複数のガイドベーンを全枚数同時に反転することを
特徴としている。
【0011】また、本発明は、発電運転時に複数枚のガ
イドベーンの外側から内側への水流が生じ、揚水運転時
に複数枚のガイドベーンの内側から外側への水流が生じ
るポンプ水車において、前記のガイドベーンの各々は、
前縁部と後縁部とを有し、ガイドベーンの最大肉厚位置
が回転中心より前縁部側に位置し、前縁部の厚さに比べ
て後縁部の厚さが薄い流線形状に形成され、円環翼列状
に配置されたガイドベーンの1枚おきのガイドベーン群
を回動する第1の回動手段と、これらのガイドベーンの
各々のガイドベーン間に位置した他方のガイドベーン群
を回動する第2の回動手段と、を備えたことを特徴とし
ている。
【0012】
【作用】本発明によれば、発電運転時にガイドベーンの
前縁部を外側に向け、揚水運転時にガイドベーンの前縁
部を内側に向けたので、水流が外側から内側に向かって
生じる発電運転時では、ガイドベーンの後縁部が内側に
配置されて出口側のガイドベーンの肉厚が薄くなる。こ
れにより、発電運転時のガイドベーンの出口の水流の極
度に遅い後流域を小さくすることができる。また、水流
が内側から外側に向かって生じる揚水運転時では、ガイ
ドベーンの後縁部が外側に配置されて出口側のガイドベ
ーンの肉厚が薄くなるので、揚水運転時でもガイドベー
ンの出口の水流の極度に遅い後流域を小さくすることが
できる。
【0013】また、本発明によれば、複数枚のガイドベ
ーンのすべてを立ち上げるように所定角αまで回動し、
次に、ランナ羽根間に位置するガイドベーンを反転さ
せ、次いで、ランナ羽根を(2π/Zg )rad回転さ
せ、新たにランナ羽根間に位置するガイドベーンを反転
させる。このように、ランナ羽根間に位置するガイドベ
ーンを反転させることにより、ガイドベーンをランナ羽
根に衝突させずに反転することができる。さらに、本発
明によれば、全てのガイドベーンがピッチ円周に沿って
配置されたとき、隣接するガイドベーンが衝突しないよ
うにガイドベーンの全長L0 を設定した。したがって、
隣接するガイドベーンと衝突させずに、全数のガイドベ
ーンを同時に反転させることができる。
【0014】
【実施例】以下本発明によるポンプ水車及びその運転制
御方法の実施例を図面を参照して説明する。なお、図1
5、図16に示す従来技術と同一部材については同一符
号を付し説明を省略する。図1において、全体を符号1
8で示したポンプ水車は第1の回動手段19及び第2の
回動手段20を備えている。第1の回動手段19は内側
ゲートリング21を有し、その下端部はポンプ水車20
の上カバー23に対して回動自在に支持されている。ま
た、内側ゲートリング21の下端部外周にはリングギア
21aが形成され、このリングギア21aは後述するプ
ラネタリアギア24、24…と噛み合っている。
【0015】また、内側ゲートリング21の上端部には
対向する一対の張出部21b、21bが形成され、この
張出部21b、21bにはそれぞれ駆動サーボシリンダ
26、26が連結されている。駆動サーボシリンダ2
6、26は互いに相反する方向に伸縮作動する。したが
って、駆動サーボシリンダ26、26を作動することに
より、内側ゲートリング21が主軸27を中心にして時
計方向又は反時計方向に回動する。
【0016】前記内側ゲートリング21の外側には外側
ゲートリング22が同軸上に回動自在に支持されてい
る。外側ゲートリング22の下端部外周にはリングギア
22aが形成され、このリングギア22aは後述するプ
ラネタリアギア30、30…と噛み合い、プラネタリア
ギア30、30…はプラネタリアギア24、24…の上
方に位置している。
【0017】また、外側ゲートリング22の上端部には
対向する一対の張出部22b、22bが形成され、これ
らの張出部22b、22bにはそれぞれ駆動サーボシリ
ンダ32、32が連結されている。駆動サーボシリンダ
32、32は、前述した駆動サーボシリンダ26、26
と同様に、互いに相反する方向に伸縮するように作動す
る。したがって、駆動サーボシリンダ32、32を作動
することにより、外側ゲートリング22が主軸27を中
心にして時計方向又は反時計方向に回動する。前述した
プラネタリアギア24、24…とプラネタリアギア3
0、30…とは、図3から明らかなように、互いに交互
に配設されている。また、図1に示すように、プラネタ
リアギア24に固定されたガイドベーン軸25は下方に
伸張されガイドベーン4aに取り付けられ、プラネタリ
アギア30に固定されたガイドベーン軸31は下方に伸
張されガイドベーン4bに取り付けられている。したが
って、駆動サーボシリンダ26、26を作動することに
より、プラネタリアギア24、24…が回動してガイド
ベーン4a、4a…が回転軸25、25…を中心にして
回動する。また、駆動サーボシリンダ32、32を作動
することにより、プラネタリアギア30、30…が回動
してガイドベーン4b、4b…が回転軸31、31…を
中心にして回動する。このように、プラネタリアギア2
4、24…とプラネタリアギア30、30…とを互いに
交互に配設することにより、一つおきのガイドベーンを
回動するので、隣接するガイドベーンに衝突することな
く180度反転することができる。
【0018】本発明によれば、ガイドベーン4a、4b
は、図4に示されたように、後縁部Rの肉厚が前縁部F
の肉厚より薄く全体として魚の外形のように流線形状に
構成されている。また、ガイドベーン4a、4bのガイ
ドベーン軸25、31の回転中心より前縁部F側に寄っ
た位置に最大肉厚部Mが形成されている。
【0019】次に、このように構成された本発明による
ポンプ水車を発電運転および揚水運転に適用させて運転
制御する態様を説明する。図4は、発電運転時のガイド
ベーン4a、4bの向きを示しており、駆動サーボシリ
ンダ26、26、32、32を作動することにより、ガ
イドベーン4a、4bの前縁部Fが外側を向くように配
置する。なお、発電運転の場合、水流vはポンプ水車1
8の外側から内側に向かって流れる。図5は発電運転時
におけるガイドベーン4a、4bの後縁部R近傍の水流
vの分布状態を示している。同図から明らかなように、
従来のガイドベーンより後縁部Rの肉厚が薄く形成され
ているのでガイドベーン4a、4bの出口での流速vの
極度に遅い流域が小さくなる。したがって、流れが一様
化する間に混合するためのエネルギ損失を小さくするこ
とができる。
【0020】また、発電運転時には、上述したガイドベ
ーン4a、4bの出口側の流域中をランナ羽根6が横切
りながら回転するので、ランナ羽根6に水力による加振
力を受けるが、流速vの極度に遅い流域が小さくなるの
で水力による加振力を小さくすることができる。
【0021】一方、図6は揚水運転時におけるガイドベ
ーン4a、4bの向きを示しており、駆動サーボシリン
ダ26、26、32、32を作動することにより、ガイ
ドベーン4a、4bの前縁部Fを内側に向くように配置
する。なお、揚水運転の場合、水流vはポンプ水車18
の内側から外側に向かって流れる。揚水運転時の場合
も、発電運転時と同様にガイドベーンの後縁部Rが出口
側に配置されるので、出口側の流速vの極度に遅い流域
が小さくなる。したがって、流れが一様化する間に混合
するためのエネルギ損失を小さくすることができる。
【0022】図7および図8は従来のガイドベーンと本
発明のガイドベーンとを模型試験して比較した結果を示
したグラフである。図7は発電運転の結果を示し、図8
は揚水運転の結果を示している。これらの図において、
横軸は最高効率点での流量Q0 で無次元化した流量Q/
0 を示し、縦軸は最高効率点での効率η0 で無次元化
した効率η/η0 を示している。また、破線は従来のガ
イドベーンを使用した場合のグラフを示し、実線は本発
明のガイドベーンを使用した場合のグラフを示してい
る。
【0023】図7および図8のグラフから明らかなよう
に、本発明によれば、ガイドベーンの出口におけるエネ
ルギ損失を少なくすることにより、発電運転及び揚水運
転においてすべての流量で効率が上がり、ポンプ水車の
性能を向上させることができる。図9乃至図12はポン
プ水車を発電運転状態から揚水運転状態に変更する場合
の、ガイドベーン4a、4bの回動手順を示している。
図9において、上述したようにガイドベーン4a、4b
は互いに交互に配置されている。そして、ポンプ水車を
発電運転状態から揚水運転状態に変更する場合、先ず、
ランナ羽根6の回転を停止し、ランナ羽根6の回転停止
後、ガイドベーン4a、4bを立ち上げるように所定角
αまで時計回り方向に回動する。ここで、所定角αは、
ガイドベーン4a、4bの回転中心Oと前縁部Fとを結
んだ直線と、ピッチ円Pの接線とのなす角度である。こ
の所定角αは次式で表わされる。
【数3】 但し、L:ガイドベーン4a、4bの回転中心Oと前縁
部Fとの距離 B:前縁部Fの厚み Dg :ガイドベーン回転中心を結ぶピッチ円Pの直径 Zg :ガイドベーン4a、4bの枚数 なお、これらのL,B,Dg ,およびZg との間には次
式が成立する。
【数4】
【0024】このように、ガイドベーン4a、4bを立
ち上げるように所定角αまで時計回り方向に回動した
後、図10、11に示すように、ガイドベーン4bを1
80度反転する。次いで、図12に示すように、ガイド
ベーン4aを180度反転する。これにより、ガイドベ
ーン4a、4bの全数が揚水運転状態に変更される。こ
のように、ポンプ水車のガイドベーン4a、4bを発電
運転状態から揚水運転状態に変更する場合、前もってガ
イドベーン4a、4bを立ち上げるように所定角αまで
回動することにより、隣接するガイドベーンに衝突する
ことなく180度反転することができる。
【0025】なお、ガイドベーン4a、4bを揚水運転
状態から発電運転状態に変更する場合も上述した方法と
同様に行うことができる。図13に示す第3実施例のガ
イドベーン4a、4bは全枚数同時に反転可能に形成さ
れている。同図に示すガイドベーン4a、4bの全長L
0 は次式(3)の関係を満足するように設定されてい
る。 L0 <(πDg /Zg ) …(3) 但し、Dg :ガイドベーン回転中心を結ぶピッチ円Pの
直径 Zg :ガイドベーン4a、4bの枚数 これにより、ガイドベーン4a、4bをピッチ円P上に
沿って配置しても隣接するガイドベーンが衝突すること
を防止できる。このように、全枚数のガイドベーンを同
時に反転することができるので、ガイドベーンの制御を
短時間で行うことができる。
【0026】図14に示す第4実施例は、ガイドベーン
4a、4bを制御する際に、ランナ羽根6を回動してガ
イドベーン4a、4bとランナ羽根6との衝突を防止す
るように構成されている。また、本実施例のポンプ水車
は、ランナ羽根6の位置を検出する検出手段(図示せ
ず)を備えている。そして、ガイドベーンを制御する場
合、先ずランナ羽根6の回転を停止した後、ガイドベー
ン4a、4bを立ち上げるように所定角αまで時計回り
方向に回動する。次に、ランナ羽根6、6…間に位置す
るガイドベーン4b,4b…を180度反転させる。次
いで、検出手段を使用して、ランナ羽根6を(2π/Z
g )rad回転させる。ここで、Zg はガイドベーン4
a、4bの全枚数を示す。このように、ランナ羽根6を
(2π/Zg )rad回転させることにより、その他の
ガイドベーン4a,4a…がランナ羽根6、6…間に位
置する。そして、ガイドベーン4a,4a…を180度
反転させることにより、ガイドベーン4a、4bがラン
ナ羽根6に衝突せずに反転される。
【0027】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、発電運転時及び揚水運転時におけるガイドベ
ーン出口の水流の極度に遅い後流域を小さくすることが
できるので、ガイドベーン出口の水流が一様化する間に
混合するためのエネルギ損失が小さくなり、水車性能及
びポンプ性能が向上する。さらに、発電運転時に、低流
域がもたらすランナ羽根の振動を減少することができる
ので、ポンプ水車の水車性能およびポンプ性能の向上を
図ることができる。また、本発明によれば、複数のガイ
ドベーンを全数所定角αまで引き起こすように回動し、
次に、複数のガイドベーンを1枚おきに反転させ、次い
で、残りのガイドベーンを反転させたので、隣接するガ
イドベーンと衝突することを防止できる。また、本発明
によれば、全てのガイドベーンがピッチ円周に沿って配
置されたとき、隣接するガイドベーンが衝突しないよう
にガイドベーンの全長L0 を設定したので隣接するガイ
ドベーンと衝突させずに、全数のガイドベーンを同時に
反転させることができ、複数のガイドベーンの反転制御
を短時間で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるポンプ水車の一実施例を示した縦
断面図。
【図2】本発明によるポンプ水車の第1実施例を平面か
ら見た状態で示した平面図。
【図3】図1に示すポンプ水車をA−A線に沿って切断
した状態を示したA−A断面図。
【図4】本発明によるポンプ水車の第1実施例において
発電運転状態のガイドベーンの一部を示した断面図。
【図5】本発明によるポンプ水車の第1実施例が発電運
転状態におけるガイドベーンの出口部での流水の速度ベ
クトルを模式的に示した断面図。
【図6】本発明によるポンプ水車の第1実施例おいて揚
水運転状態のガイドベーンの一部を示した断面図。
【図7】本発明によるポンプ水車の第1実施例の発電運
転時の効果を示したグラフ。
【図8】本発明によるポンプ水車の第1実施例の揚水運
転時の効果を示したグラフ。
【図9】本発明によるポンプ水車の第2実施例において
発電運転状態のガイドベーンの一部を示した断面図。
【図10】本発明によるポンプ水車の第2実施例におい
てガイドベーンを発電運転状態から揚水状態に反転する
動作を説明する断面図。
【図11】本発明によるポンプ水車の第2実施例におい
てガイドベーンを発電運転状態から揚水状態に反転する
動作を説明する断面図。
【図12】本発明によるポンプ水車の第2実施例におい
てガイドベーンを発電運転状態から揚水状態に反転する
動作を説明する断面図。
【図13】本発明によるポンプ水車の第3実施例のガイ
ドベーンの一部を示した断面図。
【図14】本発明によるポンプ水車の第4実施例のガイ
ドベーンの一部を示した断面図。
【図15】従来のポンプ水車を断面状態で示した断面
図。
【図16】従来のポンプ水車において発電運転状態のガ
イドベーンの一部を示した断面図。
【符号の説明】
4a、4b ガイドベーン 6 ランナ羽根 18 ポンプ水車 19 第1の回動手段 20 第2の回動手段 F 前縁部 R 後縁部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発電運転時に複数枚のガイドベーンの外側
    から内側へ向う水流が生じ、揚水運転時に前記ガイドベ
    ーンの内側から外側へ向う水流が生じるようにしたポン
    プ水車において、前記ガイドベーンの各々は、前縁部と
    後縁部とを有し、ガイドベーンの最大肉厚位置が回転中
    心より前縁部側に位置し、前縁部の厚さに比べて後縁部
    の厚さが薄い流線形状に形成され、前記発電運転時はガ
    イドベーンの前縁部が外側に向くように配置されると共
    に、揚水運転時にはガイドベーンの前縁部を内側に向く
    ように配置されたことを特徴とするポンプ水車の運転制
    御方法。
  2. 【請求項2】前記複数のガイドベーンを次式に示す所定
    角αまで引き起こすように回動し、 【数1】 但し、 α:ガイドベーン回転中心と前縁部とを結んだ直線とガ
    イドベーン回転中心におけるガイドベーン回転中心ピッ
    チ円直径Dg 上の接線とのなす角度 L:ガイドベーンの回転中心と前縁部との間の距離 B:前縁部の厚み Dg :ガイドベーンの回転中心を結ぶピッチ円直径 Zg :ガイドベーンの枚数 次いで前記複数枚のガイドベーンを1枚おきに反転さ
    せ、しかるのち残りのガイドベーンを反転させることを
    特徴とする請求項1に記載のポンプ水車の運転制御方
    法。
  3. 【請求項3】前記複数枚のガイドベーンのすべてを立ち
    上げるように前記所定角αまで回動し、次に、前記ラン
    ナ羽根間に位置するガイドベーンを反転させ、次いで、
    前記ランナ羽根を(2π/Zg )rad回転させ、新た
    に前記ランナ羽根間に位置する前記ガイドベーンを反転
    させることを特徴とする請求項2に記載のポンプ水車の
    運転制御方法。
  4. 【請求項4】前記ガイドベーンは全長L0 が次式の関係
    を満足するように設定され、 L0 <(πDg /Zg ) 但し、Dg :ガイドベーンの回転中心を結ぶピッチ円の
    直径 Zg :ガイドベーンの全枚数 前記複数のガイドベーンを全枚数同時に反転することを
    特徴とする請求項1に記載のポンプ水車の運転制御方
    法。
  5. 【請求項5】発電運転時に複数枚のガイドベーンの外側
    から内側への水流が生じ、揚水運転時に複数枚のガイド
    ベーンの内側から外側への水流が生じるポンプ水車にお
    いて、前記のガイドベーンの各々は、前縁部と後縁部と
    を有し、ガイドベーンの最大肉厚位置が回転中心より前
    縁部側に位置し、前縁部の厚さに比べて後縁部の厚さが
    薄い流線形状に形成され、円環翼列状に配置されたガイ
    ドベーンの1枚おきのガイドベーン群を回動する第1の
    回動手段と、これらのガイドベーンの各々のガイドベー
    ン間に位置した他方のガイドベーン群を回動する第2の
    回動手段とを備えたことを特徴とするポンプ水車。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001295795A (ja) * 2000-04-13 2001-10-26 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 遠心圧縮機
JP2007255316A (ja) * 2006-03-23 2007-10-04 Tanaka Suiryoku Kk 水力発電用フランシス水車
JP2009174458A (ja) * 2008-01-25 2009-08-06 Hitachi Plant Technologies Ltd 遠心圧縮機
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CN103206331A (zh) * 2013-02-07 2013-07-17 河海大学 一种低水头高效轴伸贯流式水泵水轮机及其叶片

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