JP2004351630A - グラビア印刷機 - Google Patents
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Abstract
【課題】空ユニットでのインキ跳ねを防ぐための被印刷物保護カバーを設置してなるグラビア印刷機を提供すること。
【解決手段】ウェブ状被印刷物Wに印刷加工を施すための版胴2と圧胴1とを有する印刷ユニットを複数連続して配置し、各印刷ユニットごとに原動部を備えたセクショナル型のグラビア印刷機において、各印刷ユニットにおける版胴2と圧胴脱時のウェブ状被印刷物Wとの間に、幅方向は版胴2の幅以上かつ印刷ユニットのフレーム8の内側幅以下、長さ方向は印刷ユニットのフレーム長さ程度の範囲に渡って、被印刷物保護カバー10を取付け及び取外し可能に設ける。印刷時に使用しない空ユニットにおける外段取り中及びその後のアイドリング中のインキ跳ねを防止して不良の発生をなくすことができ、ウェブ状被印刷物が弛んだ場合にも、版胴等への巻き込まれを防ぐことができる。
【選択図】 図2
【解決手段】ウェブ状被印刷物Wに印刷加工を施すための版胴2と圧胴1とを有する印刷ユニットを複数連続して配置し、各印刷ユニットごとに原動部を備えたセクショナル型のグラビア印刷機において、各印刷ユニットにおける版胴2と圧胴脱時のウェブ状被印刷物Wとの間に、幅方向は版胴2の幅以上かつ印刷ユニットのフレーム8の内側幅以下、長さ方向は印刷ユニットのフレーム長さ程度の範囲に渡って、被印刷物保護カバー10を取付け及び取外し可能に設ける。印刷時に使用しない空ユニットにおける外段取り中及びその後のアイドリング中のインキ跳ねを防止して不良の発生をなくすことができ、ウェブ状被印刷物が弛んだ場合にも、版胴等への巻き込まれを防ぐことができる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、グラビア印刷機の技術分野に属し、詳しくは複数の印刷ユニットで構成されるセクショナル型のグラビア印刷機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、紙、フィルム等のウェブ状被印刷物に印刷加工を施すグラビア印刷機の代表的なタイプとして、各印刷ユニットごとに版胴を回転させるモーター等の原動部を備えたセクショナル型のグラビア印刷機が知られている。
【0003】
図1はこのタイプのグラビア印刷機の一例を示す概略構成図である。同図に示されるように、ウェブ状被印刷物Wは、給紙部M1 から印刷ユニットU1 〜U6 に連続的に送られ、各印刷ユニットにおいて圧胴1によって版胴2に押し付けられることにより、版胴面のインキがウェブ状被印刷物Wに転移されて印刷が行われ、最終的に巻取部M2 にてロール状に巻き取られる。図1のグラビア印刷機は、全6ユニット(最大6色)の構成であるが、印刷ユニットU3 〜U6 を用いて4色印刷が行われている。すなわち、印刷ユニットU1 ,U2 では圧胴1は上がっており、ウェブ状被印刷物Wは通過するのみで、印刷ユニットU1 ,U2 は印刷を行わない空ユニットとなっている。
【0004】
このセクショナル型グラビア印刷機では、各印刷ユニットはそれぞれが版胴駆動モーターを備えているため、個別駆動が可能となっている。したがって、印刷時でも空ユニットについては、インキ、ドクター、版胴を次品目のものに入れ替えた上で、版胴を回転させ、ドクターの調整までを完了したアイドリング状態までの準備を実施することにより、印刷終了後の内段取り時間を短縮させることが可能となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、空ユニットの他の印刷ユニットで印刷中のウェブ状被印刷物に、外段取り中或いは外段取りを完了した後のアイドリング中の空ユニットからインキ跳ねが起こり、これによって不良が発生する例があった。或いは、不良が発生する恐れがあるため、空ユニットでの準備を実施せず、内段取り時間の短縮が実現できない状況があった。また、準備以外にも、ウェブ状被印刷物の張力が下がった場合に、たるんだウェブ状被印刷物がアイドリング中の版胴に巻き込まれる例があり、版胴部とウェブ状被印刷物との間のカバー設置が望まれていた。
【0006】
ところが、印刷ユニット内における版胴とウェブ状被印刷物との間には、ドクター、ファーニッシャー、ガイドロール、各種センサー、駆動機構などが密集し、また印刷時には版胴とウェブ状被印刷物とが接触する必要があり、また印刷物品目ごとに版胴径が変わり、これに伴って各要素の位置も変わるなどの機構的な制約もあり、インキ跳ねを防ぐためのカバー設置が行われていなかった。
【0007】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数の印刷ユニットで構成されるセクショナル型のグラビア印刷機であって、空ユニットでのインキ跳ねを防ぐための被印刷物保護カバーを設置してなるグラビア印刷機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明のグラビア印刷機は、ウェブ状被印刷物に印刷加工を施すための版胴と圧胴とを有する印刷ユニットを複数連続して配置し、各印刷ユニットごとに原動部を備えたセクショナル型のグラビア印刷機において、各印刷ユニットにおける版胴と圧胴脱時のウェブ状被印刷物との間に、幅方向は版胴の幅以上かつ印刷ユニットのフレームの内側幅以下、長さ方向は印刷ユニットのフレーム長さ程度の範囲に渡って、被印刷物保護カバーを取付け及び取外し可能に設けたことを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明のグラビア印刷機における各印刷ユニットには、被印刷物保護カバーを設置するため、その両サイドにあるフレームの内面或いはガイドロールの軸部などに、被印刷物保護カバーを引っ掛けるためのピンやバー、或いは被印刷物保護カバーを案内するためのレール状軌道を取り付けておく。すなわち、被印刷物保護カバーを展開するに際し、ピンやバーに引っ掛ける、ないしはレール状軌道に案内させるのである。そして、いずれの場合にあっても、グラビア印刷機の各構成要素とウェブ状被印刷物に対して接触しない最終的な形状へと展開できるように、ピンやバー、或いはレール状軌道を設けておく。
【0010】
被印刷物保護カバーを引っ掛けるためのピンやバー、また被印刷物を案内するためのレール状軌道は、金属や不燃性樹脂等の適当な材質のものを用いて作製するのこと好ましい。
【0011】
被印刷物保護カバーは、不燃性の樹脂や布、金属薄板等で作られたものを使用する。そして、この被印刷物保護カバーには、印刷ユニット内に設置されたピンやバー、或いはレール状軌道に対応する金属製等の部品を取り付ける。
【0012】
被印刷物保護カバーは、幅方向は版胴の幅以上かつ印刷ユニットのフレームの内側幅以下、長さ方向は印刷ユニットのフレーム長さ程度の範囲に渡って展開するので、版胴、ドクター、ファーニッシャー、インキパン等のインキが循環する部分と、他の印刷ユニットで印刷中のウェブ状被印刷物との間を遮るのに充分な大きさを有する。そして、インキが循環する部分からインキ跳ねが発生した場合でも、液滴は被印刷物保護カバーで受け止められ、ウェブ状被印刷物には達しないこととなる。
【0013】
また、副次的なことではあるが、張力の低下などでウェブ状被印刷物が弛んだ場合にも、この弛みが被印刷物保護カバーの上面に乗ることにより、回転している版胴への巻き込まれを防ぐことができる。
【0014】
被印刷物保護カバーを展開収納するには、カバー自体をそのまま取付け取外しするようにしてもよいが、各印刷ユニットにおけるウェブ状被印刷物の流れ方向のどちらかにカバー巻取収納部を設けておくことが望ましい。そして、被印刷物保護カバーをピンやバーに引っ掛ける場合には、カバー巻取収納部から手動にて被印刷物保護カバーを引き出して引っ掛けを行い、巻き取る場合には逆の手順で行うようにする。また、レール状軌道を用いる場合には、レール状軌道を走行できる複数のブロックを被印刷物保護カバーに適当な方法で繋いでおき、このブロックと被印刷物保護カバーを共に巻き取るようにする。この場合、モーター等を用いて自動的に展開収納するか又はハンドル等を設けて手動にて展開収納を行うようにする。
【0015】
カバー巻取収納部を備えた場合でも、跳ねたインキによって汚れた被印刷物保護カバーの清掃或いは交換を行えるように、被印刷物保護カバーの入替えが簡単にできるようにしておくことが好ましい。
【0016】
【実施例】
図2は本発明に係るグラビア印刷機の一例を示すもので、その印刷機を構成する一つの印刷ユニットの拡大側面図である。
【0017】
この印刷ユニットでは、被印刷物保護カバー10を支持するためのピン11,12の基部が、圧胴1の前後に位置するガイドロール6,7の軸部に取り付けられている。そして、版胴2、ドクター3、ファーニッシャー4、インキパン5等のインキが循環する部分と、ウェブ状被印刷物Wとの間は被印刷物保護カバー10によって遮られている。被印刷物保護カバー10の展開と収納は全て手動で行われる。この実施例では、印刷ユニットのフレーム8の前後面に、カバー両端に取り付けられた磁石13,14を貼り付けることにより固定されている。印刷ユニット内で被印刷物保護カバー10をピン11,12に引っ掛けさえすれば、グラビア印刷機の各構成要素及びウェブ状被印刷物Wに接触しない形状へと展開できる。
【0018】
図3は本発明に係るグラビア印刷機の他の例を示すもので、その印刷機を構成する一つの印刷ユニットの拡大側面図である。
【0019】
この印刷ユニットでは、被印刷物保護カバー10の支持は、レール状軌道15を走行する複数のブロック(図示せず)と繋がれることにより行われている。そして、版胴2、ドクター3、ファーニッシャー4、インキパン5等のインキが循環する部分と、ウェブ状被印刷物Wとの間は被印刷物保護カバー10によって遮られている。被印刷物保護カバー10の展開と収納は自動或いは手動で行われる。この実施例では、印刷ユニットのフレーム8の後面にカバー巻取収納部16が設けられており、ブロックと被印刷物保護カバー10を共に巻き取るようになっている。被印刷物保護カバー10を展開する際にレール状軌道15の案内に従えば、グラビア印刷機の各構成要素、或いはウェブ状被印刷物に接触しない形状へと展開できる。
【0020】
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明してきたが、本発明によるグラビア印刷機は、上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは言うまでもない。
【0021】
【発明の効果】
本発明のグラビア印刷機は、ウェブ状被印刷物に印刷加工を施すための版胴と圧胴とを有する印刷ユニットを複数連続して配置し、各印刷ユニットごとに原動部を備えたセクショナル型のグラビア印刷機において、各印刷ユニットにおける版胴と圧胴脱時のウェブ状被印刷物との間に、幅方向は版胴の幅以上かつ印刷ユニットのフレームの内側幅以下、長さ方向は印刷ユニットのフレーム長さ程度の範囲に渡って、被印刷物保護カバーを取付け及び取外し可能に設けたことを特徴としているので、印刷時に使用しない空ユニットにおける外段取り中及びその後のアイドリング中のインキ跳ねを防止して不良の発生をなくすことができ、ウェブ状被印刷物が弛んだ場合にも、版胴等への巻き込まれを防ぐことができる。またこれにより、インキ跳ねによる不良発生の恐れがあるために実施されなかった空ユニットの外段取りが実施できるようになり、段取り時間の短縮を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】セクショナル型のグラビア印刷機の一例を示す概略構成図である。
【図2】本発明に係るグラビア印刷機の一例を示すもので、その印刷機を構成する一つの印刷ユニットの拡大側面図である。
【図3】本発明に係るグラビア印刷機の他の例を示すもので、その印刷機を構成する一つの印刷ユニットの拡大側面図である。
【符号の説明】
W ウェブ状被印刷物
1 圧胴
2 版胴
3 ドクター
4 ファーニッシャー
5 インキパン
6,7 ガイドロール
8 フレーム
10 被印刷物保護カバー
11,12 ピン
13,14 磁石
15 レール状軌道
16 カバー巻取収納部
【発明の属する技術分野】
本発明は、グラビア印刷機の技術分野に属し、詳しくは複数の印刷ユニットで構成されるセクショナル型のグラビア印刷機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、紙、フィルム等のウェブ状被印刷物に印刷加工を施すグラビア印刷機の代表的なタイプとして、各印刷ユニットごとに版胴を回転させるモーター等の原動部を備えたセクショナル型のグラビア印刷機が知られている。
【0003】
図1はこのタイプのグラビア印刷機の一例を示す概略構成図である。同図に示されるように、ウェブ状被印刷物Wは、給紙部M1 から印刷ユニットU1 〜U6 に連続的に送られ、各印刷ユニットにおいて圧胴1によって版胴2に押し付けられることにより、版胴面のインキがウェブ状被印刷物Wに転移されて印刷が行われ、最終的に巻取部M2 にてロール状に巻き取られる。図1のグラビア印刷機は、全6ユニット(最大6色)の構成であるが、印刷ユニットU3 〜U6 を用いて4色印刷が行われている。すなわち、印刷ユニットU1 ,U2 では圧胴1は上がっており、ウェブ状被印刷物Wは通過するのみで、印刷ユニットU1 ,U2 は印刷を行わない空ユニットとなっている。
【0004】
このセクショナル型グラビア印刷機では、各印刷ユニットはそれぞれが版胴駆動モーターを備えているため、個別駆動が可能となっている。したがって、印刷時でも空ユニットについては、インキ、ドクター、版胴を次品目のものに入れ替えた上で、版胴を回転させ、ドクターの調整までを完了したアイドリング状態までの準備を実施することにより、印刷終了後の内段取り時間を短縮させることが可能となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、空ユニットの他の印刷ユニットで印刷中のウェブ状被印刷物に、外段取り中或いは外段取りを完了した後のアイドリング中の空ユニットからインキ跳ねが起こり、これによって不良が発生する例があった。或いは、不良が発生する恐れがあるため、空ユニットでの準備を実施せず、内段取り時間の短縮が実現できない状況があった。また、準備以外にも、ウェブ状被印刷物の張力が下がった場合に、たるんだウェブ状被印刷物がアイドリング中の版胴に巻き込まれる例があり、版胴部とウェブ状被印刷物との間のカバー設置が望まれていた。
【0006】
ところが、印刷ユニット内における版胴とウェブ状被印刷物との間には、ドクター、ファーニッシャー、ガイドロール、各種センサー、駆動機構などが密集し、また印刷時には版胴とウェブ状被印刷物とが接触する必要があり、また印刷物品目ごとに版胴径が変わり、これに伴って各要素の位置も変わるなどの機構的な制約もあり、インキ跳ねを防ぐためのカバー設置が行われていなかった。
【0007】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数の印刷ユニットで構成されるセクショナル型のグラビア印刷機であって、空ユニットでのインキ跳ねを防ぐための被印刷物保護カバーを設置してなるグラビア印刷機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明のグラビア印刷機は、ウェブ状被印刷物に印刷加工を施すための版胴と圧胴とを有する印刷ユニットを複数連続して配置し、各印刷ユニットごとに原動部を備えたセクショナル型のグラビア印刷機において、各印刷ユニットにおける版胴と圧胴脱時のウェブ状被印刷物との間に、幅方向は版胴の幅以上かつ印刷ユニットのフレームの内側幅以下、長さ方向は印刷ユニットのフレーム長さ程度の範囲に渡って、被印刷物保護カバーを取付け及び取外し可能に設けたことを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明のグラビア印刷機における各印刷ユニットには、被印刷物保護カバーを設置するため、その両サイドにあるフレームの内面或いはガイドロールの軸部などに、被印刷物保護カバーを引っ掛けるためのピンやバー、或いは被印刷物保護カバーを案内するためのレール状軌道を取り付けておく。すなわち、被印刷物保護カバーを展開するに際し、ピンやバーに引っ掛ける、ないしはレール状軌道に案内させるのである。そして、いずれの場合にあっても、グラビア印刷機の各構成要素とウェブ状被印刷物に対して接触しない最終的な形状へと展開できるように、ピンやバー、或いはレール状軌道を設けておく。
【0010】
被印刷物保護カバーを引っ掛けるためのピンやバー、また被印刷物を案内するためのレール状軌道は、金属や不燃性樹脂等の適当な材質のものを用いて作製するのこと好ましい。
【0011】
被印刷物保護カバーは、不燃性の樹脂や布、金属薄板等で作られたものを使用する。そして、この被印刷物保護カバーには、印刷ユニット内に設置されたピンやバー、或いはレール状軌道に対応する金属製等の部品を取り付ける。
【0012】
被印刷物保護カバーは、幅方向は版胴の幅以上かつ印刷ユニットのフレームの内側幅以下、長さ方向は印刷ユニットのフレーム長さ程度の範囲に渡って展開するので、版胴、ドクター、ファーニッシャー、インキパン等のインキが循環する部分と、他の印刷ユニットで印刷中のウェブ状被印刷物との間を遮るのに充分な大きさを有する。そして、インキが循環する部分からインキ跳ねが発生した場合でも、液滴は被印刷物保護カバーで受け止められ、ウェブ状被印刷物には達しないこととなる。
【0013】
また、副次的なことではあるが、張力の低下などでウェブ状被印刷物が弛んだ場合にも、この弛みが被印刷物保護カバーの上面に乗ることにより、回転している版胴への巻き込まれを防ぐことができる。
【0014】
被印刷物保護カバーを展開収納するには、カバー自体をそのまま取付け取外しするようにしてもよいが、各印刷ユニットにおけるウェブ状被印刷物の流れ方向のどちらかにカバー巻取収納部を設けておくことが望ましい。そして、被印刷物保護カバーをピンやバーに引っ掛ける場合には、カバー巻取収納部から手動にて被印刷物保護カバーを引き出して引っ掛けを行い、巻き取る場合には逆の手順で行うようにする。また、レール状軌道を用いる場合には、レール状軌道を走行できる複数のブロックを被印刷物保護カバーに適当な方法で繋いでおき、このブロックと被印刷物保護カバーを共に巻き取るようにする。この場合、モーター等を用いて自動的に展開収納するか又はハンドル等を設けて手動にて展開収納を行うようにする。
【0015】
カバー巻取収納部を備えた場合でも、跳ねたインキによって汚れた被印刷物保護カバーの清掃或いは交換を行えるように、被印刷物保護カバーの入替えが簡単にできるようにしておくことが好ましい。
【0016】
【実施例】
図2は本発明に係るグラビア印刷機の一例を示すもので、その印刷機を構成する一つの印刷ユニットの拡大側面図である。
【0017】
この印刷ユニットでは、被印刷物保護カバー10を支持するためのピン11,12の基部が、圧胴1の前後に位置するガイドロール6,7の軸部に取り付けられている。そして、版胴2、ドクター3、ファーニッシャー4、インキパン5等のインキが循環する部分と、ウェブ状被印刷物Wとの間は被印刷物保護カバー10によって遮られている。被印刷物保護カバー10の展開と収納は全て手動で行われる。この実施例では、印刷ユニットのフレーム8の前後面に、カバー両端に取り付けられた磁石13,14を貼り付けることにより固定されている。印刷ユニット内で被印刷物保護カバー10をピン11,12に引っ掛けさえすれば、グラビア印刷機の各構成要素及びウェブ状被印刷物Wに接触しない形状へと展開できる。
【0018】
図3は本発明に係るグラビア印刷機の他の例を示すもので、その印刷機を構成する一つの印刷ユニットの拡大側面図である。
【0019】
この印刷ユニットでは、被印刷物保護カバー10の支持は、レール状軌道15を走行する複数のブロック(図示せず)と繋がれることにより行われている。そして、版胴2、ドクター3、ファーニッシャー4、インキパン5等のインキが循環する部分と、ウェブ状被印刷物Wとの間は被印刷物保護カバー10によって遮られている。被印刷物保護カバー10の展開と収納は自動或いは手動で行われる。この実施例では、印刷ユニットのフレーム8の後面にカバー巻取収納部16が設けられており、ブロックと被印刷物保護カバー10を共に巻き取るようになっている。被印刷物保護カバー10を展開する際にレール状軌道15の案内に従えば、グラビア印刷機の各構成要素、或いはウェブ状被印刷物に接触しない形状へと展開できる。
【0020】
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明してきたが、本発明によるグラビア印刷機は、上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは言うまでもない。
【0021】
【発明の効果】
本発明のグラビア印刷機は、ウェブ状被印刷物に印刷加工を施すための版胴と圧胴とを有する印刷ユニットを複数連続して配置し、各印刷ユニットごとに原動部を備えたセクショナル型のグラビア印刷機において、各印刷ユニットにおける版胴と圧胴脱時のウェブ状被印刷物との間に、幅方向は版胴の幅以上かつ印刷ユニットのフレームの内側幅以下、長さ方向は印刷ユニットのフレーム長さ程度の範囲に渡って、被印刷物保護カバーを取付け及び取外し可能に設けたことを特徴としているので、印刷時に使用しない空ユニットにおける外段取り中及びその後のアイドリング中のインキ跳ねを防止して不良の発生をなくすことができ、ウェブ状被印刷物が弛んだ場合にも、版胴等への巻き込まれを防ぐことができる。またこれにより、インキ跳ねによる不良発生の恐れがあるために実施されなかった空ユニットの外段取りが実施できるようになり、段取り時間の短縮を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】セクショナル型のグラビア印刷機の一例を示す概略構成図である。
【図2】本発明に係るグラビア印刷機の一例を示すもので、その印刷機を構成する一つの印刷ユニットの拡大側面図である。
【図3】本発明に係るグラビア印刷機の他の例を示すもので、その印刷機を構成する一つの印刷ユニットの拡大側面図である。
【符号の説明】
W ウェブ状被印刷物
1 圧胴
2 版胴
3 ドクター
4 ファーニッシャー
5 インキパン
6,7 ガイドロール
8 フレーム
10 被印刷物保護カバー
11,12 ピン
13,14 磁石
15 レール状軌道
16 カバー巻取収納部
Claims (1)
- ウェブ状被印刷物に印刷加工を施すための版胴と圧胴とを有する印刷ユニットを複数連続して配置し、各印刷ユニットごとに原動部を備えたセクショナル型のグラビア印刷機において、各印刷ユニットにおける版胴と圧胴脱時のウェブ状被印刷物との間に、幅方向は版胴の幅以上かつ印刷ユニットのフレームの内側幅以下、長さ方向は印刷ユニットのフレーム長さ程度の範囲に渡って、被印刷物保護カバーを取付け及び取外し可能に設けたことを特徴とするグラビア印刷機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003148844A JP2004351630A (ja) | 2003-05-27 | 2003-05-27 | グラビア印刷機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003148844A JP2004351630A (ja) | 2003-05-27 | 2003-05-27 | グラビア印刷機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004351630A true JP2004351630A (ja) | 2004-12-16 |
Family
ID=34045110
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003148844A Pending JP2004351630A (ja) | 2003-05-27 | 2003-05-27 | グラビア印刷機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004351630A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009072932A (ja) * | 2007-09-19 | 2009-04-09 | Ryobi Ltd | 印刷機の表面処理装置におけるガイド機構 |
CN107922144A (zh) * | 2015-08-27 | 2018-04-17 | 三菱电机株式会社 | 电梯减振装置的异常检测装置、电梯及电梯减振装置的异常检测方法 |
-
2003
- 2003-05-27 JP JP2003148844A patent/JP2004351630A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009072932A (ja) * | 2007-09-19 | 2009-04-09 | Ryobi Ltd | 印刷機の表面処理装置におけるガイド機構 |
CN107922144A (zh) * | 2015-08-27 | 2018-04-17 | 三菱电机株式会社 | 电梯减振装置的异常检测装置、电梯及电梯减振装置的异常检测方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A621 | Written request for application examination |
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A977 | Report on retrieval |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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A02 | Decision of refusal |
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