JP2004351073A - ドラム式洗濯乾燥機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】制御回路は、洗濯物の重量が2.5kg以上であると判断すると、乾燥行程の減率乾燥期の初期にモータを駆動して回転槽を高速度で回転させた後、低速度で正逆方向に回転させる。この場合、高速度で回転させる時間は、洗濯物の重量が大きいほど長くなるように構成する。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転槽内に温風を供給することにより洗濯物を乾燥させる機能を備えたドラム式洗濯乾燥機に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のドラム式洗濯乾燥機では、通常、回転槽を低速で回転させながら回転槽内に温風を供給することにより洗濯物を乾燥する乾燥行程が実行される。この場合、回転槽内の洗濯物に対して満遍なく温風を吹き当てなければ乾燥むらが生じる。ところが、回転槽内に収容された洗濯物量が多いときは、回転槽内を洗濯物が動くことができる空間が少ないため、洗濯物の全体に万篇なく温風を拭き当てることが難しかった。
【0003】
そこで、回転槽内に収容されている洗濯物の量に応じて、乾燥行程の予熱乾燥期及び効率乾燥期における回転槽の回転数を変化させ、以って洗濯物の乾燥効率の向上を図ったドラム式洗濯乾燥機が発明されている(例えば特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特許第3311653号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、予熱乾燥期や効率乾燥期では、洗濯物には比較的多くの水分が含まれているため容積が小さい。これに対して、減率乾燥期では乾燥が進んで洗濯物が膨らむため、洗濯物量が多いときには回転槽内が洗濯物で埋め尽くされてしまう。このような状態では、回転槽内に供給された温風の通路を十分に確保することができない。このため、回転槽内に供給される温風の多くが、回転槽内に侵入することなく前記回転槽と水槽との間の空間を通って排気口に向かい、回転槽の開口付近にある洗濯物にしか温風が当たらないという問題があった。
【0006】
特に、近年は洗濯機の大きさを維持しつつ大容量化を図ることが望まれている。この場合、洗濯機の容積比(洗濯物1kg当たりの回転槽の容積)が小さくなるため、上記した問題が顕著に現れる。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、容積比が小さいことによる乾燥効率の低下を抑制することができるドラム式洗濯乾燥機を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1のドラム式洗濯機は、水槽内に回転可能に配設された回転槽、前記回転槽を回転駆動する駆動手段、前記回転槽内に温風を供給するための温風供給装置、前記回転槽内に収容された洗濯物の重量を判定する重量判定手段、前記駆動手段による前記回転槽の回転速度を制御する制御手段を備え、前記制御手段は、前記重量判定手段により判定された洗濯物の重量が判定値以上であるときは乾燥行程の減率乾燥期に前記駆動手段を駆動して前記回転槽を高速度で回転させる高速度運転と前記低速度運転とを組み合わせて実行することを特徴とする。
【0009】
上記構成によれば、水分の多くが取り除かれて膨らんだ洗濯物により回転槽内が埋め尽くされた場合でも、回転槽が高速回転されることにより、遠心力により洗濯物を回転槽の周壁部に寄せることができる。従って、回転槽内を温風が通過する通路を確保することができ、洗濯物の重量が大きいこと、言い換えると容積比が小さいことによる熱効率(乾燥効率)の低下を抑制することができる。ここで、容積比とは、洗濯物1kg当たりの回転槽の容積をいう。また、前記洗濯物を回転槽の周壁部に寄せた後、回転槽を低速で回転させることにより、回転槽内における洗濯物の位置が変化する。このため、洗濯物をムラなく乾燥させることができる。
【0010】
発明者の実験によれば、減率乾燥期における熱効率は、容積比が20L/kg未満になると大きく低下することがわかった。従って、上記構成においては、洗濯物の重量が容積比が20L/kg未満となる重量に相当すると判断されたときに低速度運転と高速度運転とを組み合わせて実行するように構成すると良い。
【0011】
この場合、洗濯物の重量が大きいほど回転槽内を洗濯物が占有する割合が大きくなり、その分、熱効率が低下する。そこで、請求項2の発明のように、洗濯物の重量に応じて乾燥行程の減率期における高速度運転の実行時間と低速度運転の実行時間との比率を変化させることも良い構成である。
【0012】
また、請求項3の発明のように、回転速度で高速度運転の実行時における回転槽の回転速度を洗濯物の重量に応じて変化させることも良い構成である。
【0013】
更に、請求項4の発明のように、高速度運転の実行回数を洗濯物の重量に応じて変化させることも良い構成である。
【0014】
上記したいずれの構成においても、洗濯物重量が大きいこと、言い換えると容積比が小さいことによる熱効率の低下を一層抑制することができる。
【0015】
また、請求項5の発明は、前記駆動手段を、回転槽を正逆両方向に回転可能に構成すると共に、前記制御手段を、洗濯物の重量が前記判定値以上であるときは乾燥行程の減率乾燥期に前記駆動手段を駆動して前記回転槽を高速度で回転させる高速度運転と低速度で正逆方向に回転する低速度運転とを組み合わせて実行するように構成したことを特徴とする。
【0016】
上記構成によれば、低速度運転時における回転槽内の洗濯物の移動を促進することができる。このため、洗濯物をムラなく乾燥させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をトップオープンタイプのドラム式洗濯機に適用した第1の実施例について図1ないし図9を参照しながら説明する。図1は、本実施例に係るドラム式洗濯機の概略的な構成を示すものであり、洗濯機本体1は外箱2とトップカバー3とを備えて構成されている。前記トップカバー3には、洗濯物を出し入れするための開口(図示せず)及び前記開口を開閉する外蓋4が設けられている。
【0018】
前記外蓋4は、二つ折り可能に連結された中空状の前蓋4a及び後蓋4bから構成されており、前記後蓋4bの後端部はトップカバー3に回動可能に支持されている。前記トップカバー3内の前部には前記外蓋4のロック状態を検出するロック検出スイッチ26が設けられている。また、前記トップカバー3の前部には操作スイッチ群5及び表示部6(図3参照)等を備えた操作パネル(図示せず)が設けられている。
【0019】
前記外箱2の内部には、ドラム形の水槽7(洗濯槽に相当)が図示しないサスペンションを介して配置されている。前記水槽7内にはドラム形の回転槽8が回転可能に配置されている。前記回転槽8は、洗濯槽及び脱水槽並びに乾燥槽を兼用するものであり、その周壁部には多数の孔8a(図2参照)が設けられている。前記回転槽8は駆動手段としてのモータ9(図3参照)により回転駆動されるようになっている。水槽7及び回転槽8は、いずれも中心軸が左右方向に延びる水平軸となるように配置されている。
【0020】
尚、前記回転槽8の回転軸(図示せず)は前記水槽7の左右両端板に設けられた軸受(図示せず)によって回転可能に支持されている。そして、前記モータ9は、前記水槽7の例えば左端板に配設され、前記回転軸を直接的に回転駆動するようになっている。また、前記水槽7の右端板には乾燥装置10(図2参照)が設けられている。前記乾燥装置10については後述する。
【0021】
前記水槽7の周壁部の上部には、洗濯物を出し入れするための開口(図示せず)及び前記開口を開閉するための内蓋11が設けられている。詳しい説明及び図示は省略するが、前記開口は、その周縁部にパッキンが取り付けられており前記内蓋11によって水密に閉鎖されるように構成されている。
【0022】
また、前記回転槽8の周壁部には、洗濯物を出し入れするための開口(図示せず)及び前記開口を開閉する蓋12が設けられている。図示しないが、前記内蓋11の前部と前記水槽7の周壁部との間、前記蓋12と前記回転槽8の周壁部との間には、それぞれ前記内蓋11及び前記蓋12の閉鎖状態をロックするロック装置が設けられている。
【0023】
さて、図2は水槽7及び回転槽8並びに乾燥装置10を取り出して示す図である。図2に示すように、前記乾燥装置10は、水槽7の右端板に設けられた流入口13及び流出口14に両端部が接続されたダクト15、前記ダクト15内に設けられたヒータ16、送風ファン17、水冷式の熱交換器18を備えて構成されている。
【0024】
前記流入口13は水槽7の右端板のうち前記軸受の周囲部に形成された複数の開口から構成されている。一方、回転槽8の右端板のうち前記回転軸の周囲部には、前記流入口13と対応する開口19が設けられている。前記水槽7の右端板には前記流入口13の周囲部から前記開口19付近まで延びるリブ20が設けられている。前記リブ20は、その先端部と前記回転槽8の右端面との間に約5mmのギャップが存するように構成されている。従って、回転槽8は前記リブ20と接触することなく回転する。
【0025】
前記送風ファン17はファンモータ21(図3参照)により回転駆動されるようになっており、矢印A方向に送風する機能を有している。ヒータ16は送風ファン17から送られてきた空気を加熱して温風化するものであり、前記送風ファン17、ファンモータ21、ヒータ16から温風供給手段が構成される。
【0026】
熱交換器18の内部には注水口22が設けられている。ダクト15内を下部から上部に向かって通過する空気は、前記注水口22から注入される水により冷却され、この結果、前記空気中の水分が凝縮されて除湿される。凝縮された水分は、水槽7に設けられた排水口(図示せず)から排出される。
【0027】
従って、上記乾燥装置10が駆動されることにより、開口19を通して回転槽8内に温風が供給され、洗濯物から水分を奪った後、回転槽8に設けられた多数の孔8aから回転槽8と水槽7の間に流入する。回転槽8と水槽7の間に流入した空気は流出口14に向かって矢印B方向に進み、前記流出口14からダクト内に流入する。ダクト15内に流入した空気は熱交換器18を通過する際に除湿され、再び、送風ファン17、ヒータ16を通過して回転槽8内に戻される。このような空気の循環により回転槽8内の洗濯物は乾燥される。
【0028】
図3は本実施例に係るドラム式洗濯機の概略的な電気的構成を示すものであり、制御回路25(制御手段に相当)は、外箱2内の前下部に配置されており(図1参照)、マイクロコンピュータを主体に構成されている。前記制御回路25には、操作スイッチ群5からの操作信号、外蓋4のロック状態を検出するロック検出スイッチ26、モータ9の回転速度を検出する回転センサ27、回転槽8内の水位を検出する水位センサ34、循環風温度センサ28、排水温度センサ29の検出信号が与えられるようになっている。
【0029】
前記循環風温度センサ28は、例えばダクト15内の流出口14付近に設けられており、回転槽8内を循環する温風の温度を検出する。前記排水温度センサ29は例えば排水口内に設けられており、熱交換器18を通過した空気から取り除かれた水の温度を検出する。
【0030】
また、前記制御回路25には、前記モータ9、給水弁30、熱交換器用給水弁(以下、熱交給水弁)31、排水弁32、ヒータ16、ファンモータ21が駆動回路33を介して接続されていると共に表示部6が接続されている。前記給水弁30は、水槽7内に給水する給水装置を構成する。前記熱交給水弁31は前記注水口22に設けられている。前記排水弁32は排水口に設けられている。詳しくは後述するが、前記制御回路25は、各種のスイッチやセンサからの入力信号に基づき予め記憶する制御プログラムに従って、前記モータ9をインバータ制御により駆動すると共に、給水弁30,31や排水弁32、ヒータ16、ファンモータ21、表示部6を駆動するようになっている。
【0031】
次に、上記構成の作用について説明する。上記ドラム式洗濯機では、標準的な運転コースが開始されると、制御回路25は回転槽8内に投入された洗濯物の重量を検出した後、洗い行程、すすぎ行程、脱水行程、乾燥行程を順次実行する。
【0032】
具体的には、制御回路25は、回転槽8内に洗濯物を収容した状態でモータ9を所定の通電モードで通電したときの前記モータ9の回転速度等に基づき、モータ負荷としての洗濯物重量を検出する。従って、前記制御回路25、前記モータ9、前記回転センサ27等から重量判定手段が構成される。
【0033】
洗い行程及びすすぎ行程では、制御回路25は給水弁30を駆動して水槽7内に洗濯物重量に応じた所定の水位まで洗濯水を供給した状態でモータ9を駆動し、回転槽8を正逆方向に低速回転させる(例えば約50[rpm])。これに伴い、回転槽8内に収容された洗濯物は、水槽7内の洗濯水と共にバッフルにより持ち上げられた後、落下するという撹拌動作が繰り返される。この結果、回転槽8内の洗濯物は洗浄され、濯がれる。
【0034】
脱水行程では、制御回路25は水槽7内の洗濯水を排出した後、モータ9を駆動し、回転槽8を一方向に高速回転させる(例えば約800[rpm])。この結果、回転槽8内の洗濯物は回転槽8の内面に付着した状態で回転され、以って遠心脱水される。
【0035】
乾燥行程では、制御回路25はファンモータ21及びヒータ16に通電すると共に熱交換器18内に注水口22から水を注入する。これにより、ダクト15内を送風ファン17からヒータ16に向かって送風され温風化された空気が開口19を通じて回転槽8内に供給される。回転槽8内に供給された温風は、洗濯物から水分を奪った後、回転槽8と水槽7の間に流入する。そして、流出口14からダクト15内に流入し、熱交換器18にて除湿された後、送風ファン17及びヒータ16を通過して回転槽8内に戻される。このような空気の循環により回転槽8内の洗濯物は乾燥される。
【0036】
また、制御回路25は、乾燥行程のうち予熱乾燥期及び恒率乾燥期では、モータ9を駆動して回転槽8を正逆方向に低速回転させ(例えば約50[rpm])る。一方、減率乾燥期では、制御回路25は、モータ9を駆動して洗濯物の重量に応じた時間だけ回転槽8を高速回転(例えば800[rpm])させる高速度運転を実行した後、再び正逆方向に低速回転させる(例えば約50[rpm])低速度運転を実行する。
【0037】
例えば、図4は、乾燥行程におけるモータ9の駆動タイミングの一例を示している。
ここで、予熱乾燥期、恒率乾燥期、減率乾燥期について図5を参照しながら説明する。図5は、乾燥行程における循環風温度(実線)及び排水温度(破線)の時間的変化を示している。循環風温度は前記循環風温度センサ28からの入力に基づき求められるものであり、排水温度は排水温度センサ29からの入力に基づき求められるものである。
【0038】
乾燥行程は、乾燥開始から順に予熱乾燥期、恒率乾燥期、減率乾燥期に区分され、各期間はそれぞれ循環風温度の変化パターンによって特徴付けられる。即ち、乾燥開始から所定時間までの予熱乾燥期では、乾燥装置10から供給される温風により回転槽8内の空気が加熱されるため、循環風温度が急激に上昇する。即ち、予熱乾燥期では、乾燥装置10からの温風は主に回転槽8内の空気を加熱するために用いられる。
【0039】
循環風温度が所定温度まで上昇すると、前記循環風温度が略一定となる恒率乾燥期となる。即ち、恒率乾燥期では、洗濯物から水分が取り除かれる(蒸発する)際に奪われる熱量と乾燥装置10から供給される熱量とが略平衡した状態にある。このとき、洗濯物は安定した乾燥効率で乾燥される。
【0040】
洗濯物の水分が略取り除かれると、乾燥効率が徐々に低下し、循環風温度が再び上昇する減率乾燥期となる。尚、減率乾燥期では、循環風温度が所定温度まで上昇するとファンモータ21を駆動したままヒータ16が断電されるため、循環風温度は急激に低下する。そして、循環風温度が所定温度まで低下すると、或いは予め設定された乾燥時間が経過すると、熱交給水弁31を閉鎖すると共にファンモータ21の駆動を停止して乾燥行程を終了する。
【0041】
また、排水温度は、予熱乾燥期から恒率乾燥期にかけて徐々に上昇した後、恒率乾燥期の途中から低下し始める。本実施例では、制御回路25は排水温度が最高温度に達してからの低下温度が所定値Tに達したことに基づいて、恒率乾燥期から減率乾燥期へ移行したものと判断している。
【0042】
このように、予熱乾燥期及び恒率乾燥期では洗濯物に比較的多くの水分が含まれた状態にある。従って、洗濯物の体積が小さく、乾燥装置10から供給された温風は回転槽8内を通過することができる。また、回転槽8が低速で正逆方向に回転されることにより洗濯物が移動する。このため、回転槽8内を循環する温風は洗濯物の全体にムラなく当たる。
【0043】
これに対して、減率乾燥期では洗濯物から水分の多くが取り除かれているため、洗濯物は空気を含んで膨らんだ状態となる。このため、洗濯物の重量によっては回転槽8内が洗濯物で占有される。例えば、図6及び図7は容積比が12(L/kg)となる重量の洗濯物(図6及び図7にてLで示す)が回転槽8内に収容されているときの減率乾燥期における回転槽8内の様子を示すものであり、図6では回転槽8を正逆方向に低速回転(50rpm)させ、図7では回転槽8を高速回転(800rpm)させている。容積比は、洗濯物1kg当たりの回転槽の容積を示すものであり、容積比が小さいほど回転槽内に占める洗濯物の割合が大きくなる。
【0044】
図6に示すように、回転槽8内の略全体を洗濯物Lが占有している状態では、回転槽8に送られる空気の一部が、矢印Cで示すようにリブ20と開口19との間のギャップから回転槽8と水槽7との間に漏出し、洗濯物Lの乾燥に寄与することなくダクト15に戻される。また、開口19から回転槽8内に流入した温風は回転槽8内を奥部まで通過することができない。しかも、回転槽8を低速で正逆方向に回転させても洗濯物Lは殆ど移動せず、位置が変化しない。このため、乾燥効率が非常に悪い。
【0045】
これに対して、図7に示すように、回転槽8を高速回転させると遠心力や乾燥装置10からの送風により回転槽8内の洗濯物Lは回転槽8の周壁部や奥部に寄せられる。このため、回転槽8内の開口19付近から中央部にかけて空間が生じ、乾燥装置10から送られてくる温風がリブ20のギャップから漏出することなく回転槽8内に流入できるようになる。また、回転槽8を高速回転することにより洗濯物が移動するため、洗濯物Lにムラなく温風が当たるようになる。
【0046】
図8は、減率乾燥期に回転槽8を低速(50rpm)で正逆方向に回転させたときの乾燥効率(熱効率)と容積比との関係を調べた実験結果を示すものである。図8に示すように、容積比が20(L/kg)以上のときは乾燥効率が略一定であるのに対して、容積比が20(L/kg)を下回ると乾燥効率が低下し始める。
【0047】
そこで、本実施例では、容積比が20(L/kg)未満に相当する重量の洗濯物が回転槽8内に収容されているときは、減率乾燥期の初期に回転槽8を高速回転させるように構成した。また、図8から明らかなように、容積比が小さいほど乾燥効率は低下する。そこで、洗濯物の重量が大きいほど高速回転時間を長くしている。
【0048】
例えば、図9は回転槽8の容積が50Lのときの洗濯物の重量と高速回転時間との関係を示す図である。この場合、洗濯物の重量が2.5kgのとき、容積比が20(L/kg)となる。即ち、この場合は、2.5kgが判定値に相当する。
【0049】
このように、本実施例によれば、洗濯物の重量が大きいとき(容積比が小さいとき)には、乾燥行程の減率乾燥期に高速度運転と低速度運転とを組み合わせて実行するように構成した。このため、容積比が小さいことによる洗濯物の乾燥効率の低下を極力抑制することができる。
【0050】
また、本実施例では、洗濯物の重量が大きいほど、高速度運転の実行時間を長くなるように構成した。従って、洗濯物の重量の増大に伴う乾燥効率の低下を補填することができ、乾燥効率の低下を一層抑制することができる。
【0051】
更に、本実施例では、減率乾燥期の初期に高速度運転を実行した後、再び低速度運転を実行するように構成した。従って、高速度運転時に回転槽8内の周壁部や奥部に寄せられた洗濯物は再び回転槽8内の全体に広げられた状態で乾燥される。このため、乾燥行程の終了時に洗濯物に皺ができることを極力防止できる。
【0052】
尚、第1の実施例では、洗濯物の重量(容積比)に応じて減率乾燥期における高速度運転の実行時間を変化させたが、図10に示す本発明の第2の実施例のように、高速度運転の実行回数を変化させても良い。この場合、洗濯物の重量に関係なく高速度運転の回転数は一定(800rpm)とし、各高速度運転の実行時間は5分とする。
【0053】
また、恒率乾燥期から減率乾燥期に移行したときに1回目の高速度運転を実行し、恒率乾燥期から減率乾燥期に移行したときの循環風温度から第1の温度t1だけ上昇すると2回目の高速度運転を実行し、第2の温度t2(t1<t2)だけ上昇すると3回目の高速度運転を実行する。そして、1回目と2回目、2回目と3回目の高速度運転の間は、低速度運転を実行する。
このような構成においても、第1の実施例と同様の作用効果が得られる。
【0054】
また、図11は本発明の第3の実施例を示すものである。この第3の実施例では、減率乾燥期における高速運転の回転数を洗濯物の重量に応じて変化させるように構成している。
このような構成においても第1の実施例と同様の作用効果が得られる。
【0055】
これに対して図12は、本発明の第4の実施例を示すものである。この第4の実施例では、洗濯物の重量が所定値以上であるときは、乾燥行程において回転槽8を正逆方向に低速回転するときの回転速度を漸次上昇させるように構成している。具体的には、50rpmから100rpmに上昇させている。
【0056】
このような構成によれば、低速回転時における回転槽8内の洗濯物の移動を促進させることができる。このため、容積比が小さいことによる乾燥効率の低下を抑制できる。尚、上記した以外の構成は第1の実施例と同じであり、従って第4の実施例においても第1の実施例と同様の作用効果が得られる。
【0057】
また、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく例えば次のような変形が可能である。
本発明は、前面に開口部を有するドラム式洗濯乾燥機にも適用できる。
【0058】
上記実施例では、水冷式の乾燥装置を備えた構成について説明したが、本発明は、洗濯物から蒸発した水分を含んだ空気を機外に排気する所謂空冷式の乾燥装置を備えたドラム式洗濯乾燥機にも適用できる。
【0059】
また、高速度運転を実行するタイミングは、減率乾燥期の初期に限らず途中でも良い。
低速度運転は、正逆方向に回転槽を回転させる場合に限らず、一方向に回転槽を回転させるようにしても良い。この場合、回転槽を間欠的に回転させても良く、連続的に回転させても良い。
【0060】
更に、上記実施例では、洗いから乾燥までの全ての行程を順次実行する場合について説明したが、すすぎ行程から乾燥まで、脱水から乾燥までの構成を順次実行する場合、或は乾燥行程のみを単独で実行する場合であっても同様である。
【0061】
【発明の効果】
本発明は以上の説明から明らかなように、洗濯物の重量が判定値未満であるときは乾燥行程の減率乾燥期に前記駆動手段を駆動して前記回転槽を低速度で回転させる低速度運転を実行し、洗濯物の重量が前記判定値以上であるときは乾燥行程の減率乾燥期に前記駆動手段を駆動して前記回転槽を高速度で回転させる高速度運転と前記低速度運転とを組み合わせて実行するように構成したので、容積比が小さいことによる洗濯物の乾燥効率の低下を極力抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すドラム式洗濯乾燥機の概略的な全体構成図
【図2】回転槽、洗濯槽、乾燥装置を取り出して示す図
【図3】電気的構成図
【図4】乾燥行程におけるモータの駆動タイミングを示す図
【図5】乾燥行程における循環風温度及び排水温度の時間的変化を示す図
【図6】ドラム容積比が12L/kgとなる洗濯物が収容された回転槽を低速で正逆方向に回転させたときのドラム内の様子を説明するための図
【図7】ドラム容積比が12L/kgとなる洗濯物が収容された回転槽を高速で回転させたときのドラム内の様子を説明するための図
【図8】ドラム容積比と乾燥効率との関係を示す図
【図9】洗濯物の重量と減率乾燥期における高速運転の実行時間との関係を示す図
【図10】本発明の第2の実施例を示すものであり、洗濯物の重量と減率乾燥期における高速運転回数との関係を示す図
【図11】本発明の第3の実施例を示すものであり、洗濯物の重量と減率乾燥期における高速回転数との関係を示す図
【図12】本発明の第4の実施例を示す図4相当図
【符号の説明】
図中、7は水槽、8は回転槽、9はモータ(駆動手段、重量判定手段)、10は乾燥装置、16はヒータ(温風供給装置)、17は送風ファン(温風供給装置)、21はファンモータ(温風供給装置)、25は制御回路(制御手段、重量判定手段)、27は回転センサ(重量判定手段)を示す。
Claims (5)
- 水槽と、
前記水槽内に回転可能に配設された回転槽と、
前記回転槽を回転駆動する駆動手段と、
前記回転槽内に温風を供給するための温風供給装置と、
前記回転槽内に収容された洗濯物の重量を判定する重量判定手段と、
前記駆動手段による前記回転槽の回転速度を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記重量判定手段により判定された洗濯物の重量が判定値以上であるときは乾燥行程の減率乾燥期に前記駆動手段を駆動して前記回転槽を高速度で回転させる高速度運転と低速度で回転する低速度運転とを組み合わせて実行することを特徴とするドラム式洗濯乾燥機。 - 制御手段は、洗濯物の重量に応じて乾燥行程の減率期における高速度運転の実行時間と低速度運転の実行時間との比率を変化させることを特徴とする請求項1記載のドラム式洗濯乾燥機。
- 制御手段は、回転速度で高速度運転の実行時における回転槽の回転速度を洗濯物の重量に応じて変化させることを特徴とする請求項1記載のドラム式洗濯乾燥機。
- 制御手段は、高速度運転の実行回数を洗濯物の重量に応じて変化させることを特徴とする請求項1記載のドラム式洗濯乾燥機。
- 駆動手段は、回転槽を正逆両方向に回転可能に構成され、
制御手段は、洗濯物の重量が前記判定値以上であるときは乾燥行程の減率乾燥期に前記駆動手段を駆動して前記回転槽を高速度で回転させる高速度運転と低速度で正逆方向に回転する低速度運転とを組み合わせて実行することを特徴とする請求項1記載のドラム式洗濯乾燥機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003154619A JP2004351073A (ja) | 2003-05-30 | 2003-05-30 | ドラム式洗濯乾燥機 |
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