JP2004350600A - 釣竿 - Google Patents

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JP2004350600A JP2003153380A JP2003153380A JP2004350600A JP 2004350600 A JP2004350600 A JP 2004350600A JP 2003153380 A JP2003153380 A JP 2003153380A JP 2003153380 A JP2003153380 A JP 2003153380A JP 2004350600 A JP2004350600 A JP 2004350600A
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Masayoshi Nakao
雅好 中尾
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Daiwa Seiko Co Ltd
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Abstract

【課題】接着層の厚みが均一で接着力のバラツキがなく、接着曲がり、接着偏芯がない釣竿を提供することである。
【解決手段】前側の竿管1の後端1a内周1bにインロ−からなる継合固定部材2の前側外周2aが接着固定され、継合固定部材2の後側外周2bに後側の竿管3の前端3aの内周3bが合わせ嵌合される。
継合固定部材2の前側外周2aの重合接着部の範囲αの中間に周溝2cが形成されて周溝2cにOリングからなる接着誘導部材4の一部が埋設され、接着誘導部材4の前後の、継合固定部材2の前側外周2aと前側の竿管1の後端1a内周1bとの間に接着層5が形成されている。
継合固定部材2の前端2a外周と後端2b外周の間にテ−パ部2eが形成され、後側の竿管3の前端3aの内周3bにはテ−パ状の嵌合部3cが形成されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、竿管と竿管に継合固定する継合固定部材の重合接着部の接着構成を改良した釣竿に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来竿管と竿管を継合するインロー継釣竿では、一方の竿管にインロ−を接着固定し、インロ−に他方の竿管を係脱自在に継合している。
一方の竿管にインロ−を接着固定する時、接着クリアランス及びその寸法精度が要求されてコスト高になったり、接着剤がしごかれたり、接着後の接着剤の流動や接着される竿管又はインロ−の自重による移動により、接着層の厚みに不均一が生じ接着力のバラツキや部分的剥離、接着曲がり、偏芯等が起こっていた。
係脱自在に継合する竿管の継合面の一方の竿管外周に、僅か突出する様にゴムパッキンを取付け、竿杆端の保護と使用時のキシむ音をなくし、更に緊密に接合をする様になした釣竿が提案されている。(例えば特許文献1参照)
【0003】
【特許文献1】実公昭45−9108号公報
【0004】
特許文献1には、係脱自在に継合する竿管同志の継合の改善のために竿杆端に竿端外周に僅か突出する様にゴムパッキングを取り付けている。これは相互の竿杆の継合部をゴムパッキンにより密接に接合させ、ガタやナキを防止するもので、竿杆同士の接着部の品質向上を目的とした構成ではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
解決しようとする課題は、相互に重合接着する部分に就いて、接着剤がしごかれたり、接着後の接着剤の流動や接着される部材の自重による移動により、接着層の厚みに不均一が生じ接着力のバラツキや部分的剥離、接着曲がり、偏芯の問題が有ったことである。
【0006】
本発明の目的は前記欠点に鑑み、接着層の厚みが均一で接着力のバラツキがなく、接着曲がり、接着偏芯がない釣竿を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、
請求項1に係わる本発明は、竿管と竿管に継合固定する継合固定部材の重合接着部の範囲の少なくとも何れか一方に他方と接触するように前記竿管と継合固定部材より柔軟性を有する材料からなる接着誘導部材を突出して設けた事を要旨とするものである。
請求項2に係わる本発明は、前記重合接着部の範囲内に前記接着誘導部材を長手方向に離間した位置に複数個設けた事を要旨とするものである。
請求項3に係わる本発明は、前記接着誘導部材は接着される竿管若しくは継合固定部材に一部埋設している事を要旨とするものである。
請求項4に係わる本発明は、前記重合接着部の範囲内の雄雌側の少なくとも何れか一方の表面が凹凸状になっている事を要旨とするものである。
請求項5に係わる本発明は、前記竿管若しくは継合固定部材に取り付ける重合接着部の内外面からの接着誘導部材の突出高さは略均等になっている事を要旨とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
請求項1の本発明においては、均等厚さの接着層5、7が設けられると強固に接着することが出来ると共に確実に偏芯や接着曲がりを防止することが出来る。
接着誘導部材4を設けておくと、接着誘導部材4より前側の継合固定部材2の前側外周2aに塗布された接着剤は接着誘導部材4によって押し込まれることになり、接着剤を確実に充填することが出来て接着力を均一にできる。
請求項2の本発明においては、接着誘導部材4を長手方向に離間した位置に複数個設けると、複数個の接着誘導部材の間の接着層で接着力が強固になり、より確実に偏芯や接着曲がりを防止することが出来る。
請求項3の本発明においては、接着誘導部材4が周溝2cや接着誘導部材6が長溝2gに一部埋設されていると、接着誘導部材が外れや長手方向に移動しにくくなる。
【0009】
請求項4の本発明においては、重合接着部の範囲αの内周と外周の少なくとも何れか一方の表面は凹凸状の粗面に形成されていると、より強固に接着出来る。
請求項5の本発明においては、2本の周溝2f、2gと2本のOリングからなる接着誘導部材4、4を同寸法に形成して継合固定部材2の前側外周2aから突出される高さが略均等に構成されていると、偏芯や接着曲がりを防止することが出来る。
【0010】
【実施例】
以下、本発明を実施例で図面に基づき説明すると、図1は第1実施例で、図1は釣竿要部の断面側面図である。
【0011】
釣竿は、前側の竿管1の後端1a内周1bにインロ−からなる継合固定部材2の前側外周2aが接着固定され、継合固定部材2の後側外周2bに後側の竿管3の前端3aの内周3bが合わせ嵌合される。
継合固定部材2の前側外周2aの重合接着部の範囲αの中間に周溝2cが形成されて周溝2cにOリングからなる接着誘導部材4の一部が埋設され、接着誘導部材4の前後の、継合固定部材2の前側外周2aと前側の竿管1の後端1a内周1bとの間に接着層5が形成されている。
重合接着部の範囲αの前側の竿管1の後端1a内周1bと継合固定部材2の前側外周2aの少なくとも何れか一方の表面は凹凸状の粗面に形成され、図1では内周1bに粗面1cが、外周2aに粗面2dが形成されている。
粗面1c、2dの適正な荒さは例えばサンドペ−パの240番で荒した状態とする。
粗面の荒さが不適正の場合は接着力が減退することもある。
【0012】
継合固定部材2の前端外周2aと後端外周2bの間にテ−パ部2eが形成されている。
テ−パ部2e外周に嵌合される後側の竿管3の前端3aの内周3bにはテ−パ状の嵌合部3cが形成されている。
後側の竿管3の中に嵌合された継合固定部材2の嵌合部の範囲を合わせ嵌合部の範囲βとする。
【0013】
前側の竿管1の後端1a内周1bにインロ−からなる継合固定部材2の前側外周2aが接着固定される時は、前側の竿管1の内周1bと接着誘導部材4の前後の継合固定部材2の前側外周2aに接着剤が塗布されて嵌合される。
この時接着誘導部材4より前側の継合固定部材2の前側外周2aに塗布された接着剤は接着誘導部材4によって押し込まれることになる。
例えば、接着誘導部材4を支点とする前後の継合曲がりを防止するために、継合固定部材2が嵌合された前側の竿管1を起立すると共に両者の軸心を同一垂線上に保持乾燥するとよい。
【0014】
前記のように釣竿が構成されると、均等厚さの接着層5が設けられて強固に接着することが出来ると共により確実に偏芯や接着曲がりを防止することが出来る。
接着誘導部材4を設けておくと、接着誘導部材4より前側の継合固定部材2の前側外周2aに塗布された接着剤は接着誘導部材4によって押し込まれることになり、接着剤を確実に充填することが出来て接着力を均一にできる。
接着誘導部材4が周溝2cに一部埋設されていると、接着誘導部材4が外れや長手方向に移動しにくくなる。
重合接着部の範囲αの前側の竿管1の後端1a内周1bと継合固定部材2の前側外周2aの少なくとも何れか一方の表面は凹凸状の粗面に形成されていると、より強固に接着出来る。
【0015】
図2は第2実施例で、図2は釣竿要部の断面側面図である。
【0016】
第2実施例の釣竿は、前側の竿管1の後端1a内周1bにインロ−からなる継合固定部材2の前側外周2aが接着固定され、継合固定部材2の後側外周2bに後側の竿管3の前端3aの内周3bが合わせ嵌合されている。
継合固定部材2の前側外周2aの重合接着部の範囲αに2本の同寸法の周溝2f、2gが形成されて周溝2f、2gに夫々Oリングからなる接着誘導部材4、4の一部が埋設され、接着誘導部材4、4の前後の、継合固定部材2の前側外周2aと前側の竿管1の後端1a内周1bとの間に接着層5が形成されている。
2本の周溝2f、2gは同寸法に形成されると共にこの周溝2f、2gに一部が埋設される2本のOリングからなる接着誘導部材4、4は同寸法に形成されて継合固定部材2の前側外周2aから突出される高さが略均等に構成されている。
他の構成は前記第1実施例と略同一である。
【0017】
第2実施例の釣竿は、前側の竿管1と継合固定部材2が2本の周溝2f、2gに一部埋設された接着誘導部材4、4で保持され、2本の接着誘導部材の間の接着層で接着力が強固になり、より確実に偏芯や接着曲がりを防止することが出来る。
2本の周溝2f、2gと2本のOリングからなる接着誘導部材4、4を同寸法に形成して継合固定部材2の前側外周2aから突出される高さが略均等に構成されていると、偏芯や接着曲がりを防止することが出来る。
【0018】
図3、図4は第3実施例で、図3は釣竿要部の断面側面図、図4は図3のF4−F4断面線の背面図である。
【0019】
第3実施例の釣竿は、前側の竿管1の後端1a内周1bにインロ−からなる継合固定部材2の前側外周2aが接着固定され、継合固定部材2の後側外周2bに後側の竿管3の前端3aの内周3bが合わせ嵌合されている。
継合固定部材2の前側外周2aの重合接着部の範囲αに、周方向に等間隔で且つ長手方向に同寸法の複数の長溝2hが形成されて長溝2hに夫々ゴムなどの弾性を有する棒状の接着誘導部材6の一部が埋設され、接着誘導部材6の周囲の、継合固定部材2の前側外周2aと前側の竿管1の後端1a内周1bとの間に接着層7が形成されている。
周方向に等間隔で且つ長手方向に同寸法の複数の長溝2hは3本以上の複数本とする。
他の構成は前記第1実施例と略同一である。
【0020】
第3実施例の釣竿は、周方向に等間隔で且つ長手方向に棒状の接着誘導部材6が設けられると、接着剤の回りがよくなる。
【0021】
図5は第4実施例で、図5は釣竿要部の断面側面図である。
【0022】
第4実施例の釣竿は、前側の竿管1の後端外周1aに元端筒部1dが竿管1と一体又は別体で一体に固定されている。
後側の竿管3の前端3a外周は元端筒部1dの内周1eに合わせ嵌合される。
後側の竿管3の前端3aの内周3bにはインロ−からなる継合固定部材2′の後側外周2iが接着固定され、継合固定部材2′の前側外周2aは前側の竿管1の後端1a内周1bに合わせ嵌合される。
継合固定部材2′の後側外周2iの重合接着部の範囲αの中間に周溝2jが形成されて周溝2jにOリングからなる接着誘導部材4の一部が埋設され、接着誘導部材4の前後の、継合固定部材2′の後側外周2iと後側の竿管3の前端3aの内周3bとの間に接着層7が形成されている。
【0023】
重合接着部の範囲αの後側の竿管3の前端3aの内周3bと継合固定部材2′の後側外周2iの少なくとも何れか一方の表面は凹凸状の粗面に形成され、図5では内周3bに粗面3dが、外周2iに粗面2kが形成されている。
前側の竿管1の中に嵌合された継合固定部材2′の嵌合部の範囲と元端筒部1dの内周1eに嵌合された後側の竿管3の嵌合部の範囲を合わせ嵌合部の範囲γとする。
他の構成は前記第1実施例と略同一である。
【0024】
図6は第5実施例で、図6は釣竿要部の断面側面図である。
【0025】
第5実施例の釣竿は、竿管1の後端1a外周に尻栓からなる継合固定部材8の前側内周8aが接着固定されている。
竿管1の後端1a外周の重合接着部の範囲αの中間に周溝1fが形成されて周溝1fにOリングからなる接着誘導部材4の一部が埋設され、接着誘導部材4の前後の、継合固定部材8の前側内周8aと竿管1の後端1a外周との間に接着層9が形成されている。
竿管1の後端1a外周に粗面を形成してもよい。
他の構成は前記第1実施例と略同一である。
【0026】
前記説明では内側になる、第1実施例から第3実施例のインロ−からなる継合固定部材2の前側外周2aや第4実施例のインロ−からなる継合固定部材2′の後側外周2iや第5実施例の竿管1の後端1a外周に周溝や長溝を設けたが、外側になる、第1実施例から第3実施例の竿管1の後端1a内周1bや第4実施例の竿管3の前端3aの内周3bや第5実施例の尻栓からなる継合固定部材8の前側内周8aに周溝や長溝を設けてもよい。 前記説明ではインロ−からなる継合固定部材2を前側の竿管1の後端1a内周1bに嵌合固定した例とインロ−からなる継合固定部材2′を後側の竿管3の前端3aの内周3bに嵌合固定した例を図示したが、何れの竿管に固定してもよい。
又、それぞれの実施例において接着誘導部材と竿管1の内周は接触していれば良いが、0.1mm〜0.5mmの範囲で圧入接着するのが好ましい。
【0027】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0028】
請求項1により、均等厚さの接着層が設けられて強固に接着することが出来ると共に確実に偏芯や接着曲がりを防止することが出来る。
接着誘導部材を設けておくと、接着誘導部材より前側の継合固定部材の前側外周に塗布された接着剤は接着誘導部材によって押し込まれることになり、接着剤を確実に充填することが出来て接着力を均一にできる。
請求項2により、接着誘導部材を長手方向に離間した位置に複数個設けると、複数個の接着誘導部材の間の接着層で接着力が強固になり、より確実に偏芯や接着曲がりを防止することが出来る。
請求項3により、接着誘導部材が周溝や長溝に一部埋設されていると、接着誘導部材が外れや長手方向に移動しにくくなる。
【0029】
請求項4により、重合接着部の範囲の内周と外周の少なくとも何れか一方の表面は凹凸状の粗面に形成されていると、より強固に接着出来る。
請求項5により、2本の周溝と2本のOリングからなる接着誘導部材を同寸法に形成して継合固定部材の前側外周から突出される高さが略均等に構成されていると、偏芯や接着曲がりを防止することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例で、釣竿要部の断面側面図である。
【図2】第2実施例で、釣竿要部の断面側面図である。
【図3】第3実施例で、釣竿要部の断面側面図である。
【図4】同図3のF4−F4断面線の背面図である。
【図5】第4実施例で、釣竿要部の断面側面図である。
【図6】第5実施例で、釣竿要部の断面側面図である。
【符号の説明】
1、3 竿管
2、2′、8 継合固定部材
4、6 接着誘導部材
α 重合接着部の範囲

Claims (5)

  1. 竿管と竿管に継合固定する継合固定部材の重合接着部の範囲の少なくとも何れか一方に他方と接触するように前記竿管と継合固定部材より柔軟性を有する材料からなる接着誘導部材を突出して設けた事を特徴とする釣竿。
  2. 前記重合接着部の範囲内に前記接着誘導部材を長手方向に離間した位置に複数個設けた事を特徴とする請求項1記載の釣竿。
  3. 前記接着誘導部材は接着される竿管若しくは継合固定部材に一部埋設している事を特徴とする請求項1記載の釣竿。
  4. 前記重合接着部の範囲内の雄雌側の少なくとも何れか一方の表面が凹凸状になっている事を特徴とする請求項1記載の釣竿。
  5. 前記竿管若しくは継合固定部材に取り付ける重合接着部の内外面からの接着誘導部材の突出高さは略均等になっている事を特徴とする釣竿。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009240179A (ja) * 2008-03-28 2009-10-22 Daiwa Seiko Inc 穂先竿

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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