JP2004350418A - 電柱および電柱の管理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】経年変化や識別不明が発生することなく、電柱及び当該電柱に装荷されている電柱関連部材の情報を容易に書き込み且つ識別する。
【解決手段】電柱1の識別情報を記憶するRFID3が、RFID固定手段5により電柱1の外周に固定されている。予め前記RFID3に電柱1やその電柱1に装荷されている電柱関連部材などの識別情報が記録される。保守管理工事が行われる際に、RFID3の情報が読み書き装置で読み取られ、前記識別情報の確認が容易に行われるので、電柱1の保守管理工事における準備作業時間が大幅に短縮される。
【選択図】 図1
【解決手段】電柱1の識別情報を記憶するRFID3が、RFID固定手段5により電柱1の外周に固定されている。予め前記RFID3に電柱1やその電柱1に装荷されている電柱関連部材などの識別情報が記録される。保守管理工事が行われる際に、RFID3の情報が読み書き装置で読み取られ、前記識別情報の確認が容易に行われるので、電柱1の保守管理工事における準備作業時間が大幅に短縮される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電柱及び当該電柱に装荷されている全てのケーブル類、クロージャを含む接続函、アンテナ、変圧器等の電柱関連部材の識別を行うことを可能とする電柱および電柱の管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7を参照するに、従来、電柱101間に架線された架空ケーブルの保守管理には、ケーブルの表面印刷や、保管されている敷設工事記録台帳、電柱101の識別番号、電柱101に表示されている幹線名等から、異常箇所の抽出や保守すべき場所を探し出して保守管理が行われている。
【0003】
電柱101の識別番号や幹線名等は電柱番号札103に表示され、この電柱番号札103は例えば固定バンド105を使用して該当する電柱101に固定される方法が一般的である。なお、電柱番号札103には、縦長、横長の両サイズがあり、適用される場所によって使い分けられている。
【0004】
また、電柱番号札103は、ABS(Acrylonitrile−Butadiene−Stylene)樹脂、ポリカーボネート樹脂、アルミニウム等の板材からなっているが、最近は環境に配慮してリサイクルプラスチックも使用されている。電柱番号札103の印字方法としては、アクリル系塗料等で印字されたり、刻印機(あるいは型押機、彫刻機)を用いて刻印(型押)されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、上記の固定バンド105は、PVC、ステンレス、ブリキ等からなっている。しかし、近年では、上記の固定バンド105を使用せず、電柱番号札103が接着剤を用いて電柱101に直接固着されるという「バンドレス番号札」も普及している(例えば、特許文献2及び特許文献3参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−278465号公報
【0007】
【特許文献2】
特開平8−6502号公報
【0008】
【特許文献3】
特開平9−179501号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来、電柱101の保守管理工事を行う場所を特定するには、管理台帳などから住所が特定され、この住所の近辺で各電柱101に緊線されているケーブルを探し出す必要がある。この際にケーブルの表面印刷や電柱番号札103にある電柱101の識別番号並びに幹線表記で確認される。
【0010】
ところが、電柱番号札103の表記は経時変化で読み取れなくなることもあるという問題点があった。例えば、塗料による印字方法では、年月を経た場合、経時変化のために退色して文字・数字・記号等が不鮮明になる。
【0011】
また、電柱番号札103は、電柱101に固定できる電柱番号札103の面積と、地上から目視できる個々の文字等の大きさなどの制限のために、文字・数字・記号の数に制限があるので限られた情報しか得られないという問題点があった。
【0012】
なお、電柱番号札103が目視できず、その確認を行うために電柱101に登るには作業準備や道具が必要となる。
【0013】
したがって、上述したように確認の準備に時間がかかることや、確認場所の間違いのために余分な時間が必要となること、あるいは作業ミスによる断線の危険性も発生するという問題点があった。
【0014】
また、刻印(あるいは型押)する方法では、刻印(型押)するための時間と費用がかかりすぎるという問題点があった。
【0015】
この発明は上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、経年変化や識別不明が発生することなく、電柱およびその電柱に装荷されている全てのケーブル類、クロージャを含む接続函、アンテナ、変圧器等の電柱関連部材の多くの情報を容易に書き込み且つ識別できる電柱および電柱の管理方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1によるこの発明の電柱は、電柱の識別情報を記憶するRFIDが、RFID固定手段により電柱の外周に固定されていることを特徴とするものである。
【0017】
したがって、電柱にRFIDがRFID固定手段により固定されるので、予め前記RFIDに電柱やその電柱に装荷されている電柱関連部材などの識別情報が記録される。保守管理工事が行われる際に、RFIDの情報が読み書き装置で読み取られ、前記識別情報の確認が容易に行われる。
【0018】
その結果、電柱の保守管理工事における準備作業時間が大幅に短縮される。また、該当する電柱及び当該電柱の関連部材の情報が電子化されることで、経時変化による読み取り不能となる事態が防止される。さらに、工事現場で行った作業内容はその場でRFIDに書き込むことができ、RFIDリード/ライタ機器に残った情報を持ち帰り、ホストコンピュータに簡単に入力することが可能になり、誤記入が防止される。
【0019】
請求項2によるこの発明の電柱は、請求項1記載の電柱において、前記RFIDが、外部から非接触で前記識別情報を読み書き可能であることを特徴とするものである。
【0020】
したがって、電柱の識別情報は、電柱に装着されたRFIDに容易に書き込むことができ、この書き込まれた識別情報は時間経過によって消滅することはなく、例えばRFID読み書き装置により外部から非接触で短時間に容易に識別される。
【0021】
請求項3によるこの発明の電柱は、請求項1又は2記載の電柱において、RFID固定手段が、帯状固定具、接着剤又はネジ具であることを特徴とするものである。
【0022】
したがって、RFIDは、固定バンドなどの帯状固定具、接着剤、あるいは電柱に螺着可能なネジ具などのRFID固定手段により容易に外れないように固定される。
【0023】
請求項4によるこの発明の電柱の管理方法は、電柱及び当該電柱に装荷される電柱の関連部材を管理するにあたって、
電柱の外周に、予め該当する電柱及び当該電柱の関連部材を識別するための識別情報を記憶せしめるRFIDをRFID固定手段により固定し、前記RFIDに前記識別情報をRFID読み書き装置で書き込み及び読み取りを行うことによって該当する電柱及び当該電柱の関連部材を識別し管理することを特徴とするものである。
【0024】
したがって、電柱にRFIDがRFID固定手段により固定されるので、予め前記RFIDに電柱やその電柱に装荷されている電柱関連部材などの識別情報が記録される。保守管理工事が行われる際に、RFIDの情報が読み書き装置で読み取られ、前記識別情報の確認が容易に行われる。
【0025】
その結果、電柱の保守管理工事における準備作業時間が大幅に短縮される。また、該当する電柱及び当該電柱の関連部材の情報が電子化されることで、経時変化による読み取り不能となる事態が防止される。さらに、工事現場で行った作業内容はその場でRFIDに書き込むことができ、RFID読み書き装置に残った情報を持ち帰り、ホストコンピュータに簡単に入力することが可能になり、誤記入が防止される。
【0026】
請求項5によるこの発明の電柱の管理方法は、請求項4記載の電柱の管理方法において、前記RFIDが、外部から非接触で前記識別情報を読み書き可能であることを特徴とするものである。
【0027】
したがって、電柱の識別情報は、電柱に装着されたRFIDに容易に書き込むことができ、この書き込まれた識別情報は時間経過によって消滅することはなく、例えばRFID読み書き装置により外部から非接触で短時間に容易に識別される。
【0028】
請求項6によるこの発明の電柱の管理方法は、請求項4又は5記載の電柱の管理方法において、RFID固定手段が、帯状固定具、接着剤又はネジ具であることを特徴とするものである。
【0029】
したがって、RFIDは、固定バンドなどの帯状固定具、接着剤、あるいは電柱に螺着可能なネジ具などのRFID固定手段により容易に外れないように固定される。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0031】
図1を参照するに、この実施の形態に係る電柱1は、RFID3 (Radio Frequency Identification)がRFID固定手段としての例えば帯条体固定具である固定バンド5によって固定されている。上記のRFID3によって、当該RFID3が固定される電柱1および当該電柱1に装荷されている全てのケーブル類、クロージャを含む接続函、アンテナ、変圧器等の電柱関連部材の識別が行われる。なお、電柱1の材質としては、コンクリート製、亜鉛メッキ鋼管、木材などがある。
【0032】
図2を参照して、上記のRFID3についてより詳しく説明すると、この実施の形態では、耐候性を持たせるために樹脂製のケース7で電柱固定用にモールド成形加工されて保護されている。このケース7は、この実施の形態では矩形状板片をなす本体部9と、この本体部9の両側に設けたフランジ部11と、電柱1の外周面にほぼ隙間なく当てられるように前記本体部9とフランジ部11の裏面に設けた凹面部13と、前記フランジ部11のほぼ中央から凹面部13に貫通したバンド挿通用の取付穴15と、から構成されている。
【0033】
なお、凹面部13は電柱1の外周の曲率にあった形状とし、RFID3が電柱1に装着されたときに歪みが加わらないようにしている。
【0034】
上記のケース7の本体部9内には、同調用コンデンサと電源用コンデンサとケーブル情報を記憶したIC(Integrated Circuit)チップとを収納したICパッケージ17と、このICパッケージ17に電気的に接続したアンテナコイル19が内蔵されている。アンテナコイル19は微小アンテナの役割を果たすもので、円板状の磁芯部材21と、この磁芯部材21の周囲に渦巻き状に卷回されたコイル本体としての被覆銅線23とからなっている。
【0035】
RFID3は、図4に示されているように電磁誘導を用いたRFID読み書き装置としての例えばRFIDリーダ/ライタ機器25にケーブル27で結線されたアンテナ29から発信される無線電波により、アンテナコイル19を経てICパッケージ17内のICチップに記憶された情報が読み出し且つ書き込み可能に構成されている。つまり、RFIDリーダ/ライタ機器25のアンテナ29とRFID3のアンテナコイル19との間で電磁波のやり取りが行われ、RFID3を取り付けた電柱1の識別情報が読み取り可能となる。
【0036】
なお、上記のRFID3の情報としては、例えば該当する電柱1の管理情報だけでなく、当該電柱1に装荷されている全てのケーブル類、クロージャを含む接続函、アンテナ、変圧器等の電柱関連部材に関する識別情報が、例えばRFIDリーダ/ライタ機器25によって盛り込まれる。
【0037】
図1と図3を併せて参照するに、固定バンド5は種々の形状のものがあり、図1はその一例である。この実施の形態の帯状固定具としての例えば固定バンド5は、PVC、ステンレス、ブリキ等から成る。
【0038】
この固定バンド5により上記のRFID3が電柱1に取り付けられる場合、固定バンド5の一端側がRFID3の2つの取付穴15内を挿通されてから電柱1に巻き付けられ、固定バンド5の一端側と他端側が図3に示されているように連結穴31を具えた平板状の連結金具33と止め金具35によって固定される。つまり、固定バンド5の一端側が連結金具33の連結穴31内に通して折り返され、この折り返し部分が止め金具35によって固定されてから、前記固定バンド5の他端側が連結金具33の連結穴31内に通して締め付けるようにして折り返され、この折り返し部分が止め金具35によって固定される。
【0039】
次に、上記のRFID3を固定した電柱1及び当該電柱1の関連部材を管理する方法について説明する。
【0040】
図4を参照するに、ケーブル(図示省略)が例えば電柱1を経て敷設される際に、ケーブルから分岐して各家庭に配線するためのクロージャを含む接続函、携帯電話用のアンテナ、変圧器等の電柱関連部材(図示省略)が装荷される。
【0041】
現場における電柱1を固定したRFID3の識別の状態は、図4に示されているように電柱1を識別するために、RFIDリーダ/ライタ機器25にケーブル27で結線されたアンテナ29から、例えば134kHzの電磁波が呼び掛け信号として周囲に放射される。なお、上記の電磁波は、通常は135kHz以下であるが、これに限定されない。
【0042】
一方、識別すべき電柱1にはRFID3が固定されているので、RFID3は上記のアンテナ29から発信された呼び掛け信号としての134kHzの電磁波をエネルギー源にして電源用コンデンサに蓄積した後に、ICチップに記憶された電柱1の識別情報などを含む応答信号としての電磁波を上記アンテナ29に返送する。
【0043】
以上のように、RFID3が電柱1に固定される際に、該当する電柱1及び当該電柱1の関連部材の情報がRFIDリーダ/ライタ機器25で前記RFID3に書き込みしておくことにより、電柱1やケーブル等の電柱関連部材の保守管理が容易に行われる。
【0044】
例えば、RFID3には、電柱1の固有番号と、どんなケーブルが緊線されているか、また前記ケーブルがどの幹線や支線に使われているか、どの幹線や支線に使われているか、などの情報が記憶される。
【0045】
したがって、電柱1及びケーブル線路の保守管理工事が行われる際に、電柱1が高いために、従来のような電柱番号札なら目視が困難な場合でも、この実施の形態の電柱1では離れた位置からRFIDリーダ/ライタ機器25を用いて前記情報が容易に読み取られ、作業すべきケーブルがどこにあるかの確認を容易に行うことが可能となる。しかも、RFID3の許容情報量が非常に多いので、電柱1以外の情報、すなわち当該電柱1に装荷されている全てのケーブル、クロージャを含む接続函、アンテナ、変圧器等の電柱関連部材の情報等も記憶させておき、それらの電柱関連部材の管理も行うことができる。
【0046】
その結果、電柱1の保守管理工事における準備作業時間を大幅に短縮することができる。また、該当する電柱1及び当該電柱1の関連部材の情報が電子化されることで、経時変化による読み取り不能となる事態を防止することができる。
【0047】
さらに、工事現場で行った作業内容はその場でRFID3に書き込むことができ、RFIDリーダ/ライタ機器25に残った情報を持ち帰り、ホストコンピュータに簡単に入力することが可能になり、誤記入を防止できる。
【0048】
なお、他の実施の形態のRFID固定手段としては、前述した帯条体固定具の他に、接着剤、あるいはネジ具、あるいはその他の形態のものであっても構わない。
【0049】
図5を参照するに、この実施の形態のRFID固定手段としての接着剤37は、例えばコンクリート、亜鉛メッキ鋼管、木材などの電柱の材質に応じた接着剤37が使用される。例えば、パテなどの非伝導性の接着剤37がRFID3の凹面部13に塗布されてから電柱1の外周面に接着される。好ましくは、予め電柱1の外周面にはRFID3を挿入するための窪み39を設けておき、RFID3が前記窪み39に上記のパテなどの接着剤37と共に埋め込み固定されることが、RFID3が外れにくくなるという点で望ましい。
【0050】
なお、この場合のRFID3は前述した実施の形態のRFID3のような取付穴15が不要であるので、フランジ部11が設けられていなくても構わない。また、上記の窪み39のRFID3を取り付ける面が平面であれば、この窪み39の取付面に合わせてRFID3の裏面が平面とされている必要がある。いずれにしても、RFID3の裏面は電柱1の取付面に合わせて密着される面形状になっていることが、電柱1に固定されたRFID3に歪みが加わらないようにするために必要である。
【0051】
図6を参照するに、この実施の形態のRFID固定手段としてのネジ具41は、例えばコンクリート、亜鉛メッキ鋼管、木材などの電柱1の材質に応じて螺着可能なコンクリート用ボルト、通常のボルト、木ねじなどが該当する。図6では木材の電柱1に対してRFID3がネジ具用の取付穴43に挿通して2つのネジ具41としての例えば木ねじで螺着されているが、4つないしは6つの木ねじでより強固に固定されることが望ましい。いずれにしても、ネジ具41は何個使用されても構わない。
【0052】
以上のような図5及び図6の実施の形態においては、前述した図1の実施の形態の場合と同様の作用及び効果であるので、その説明は省略する。
【0053】
なお、この発明は前述した実施の形態に限定されることなく、適宜な変更を行うことによりその他の態様で実施し得るものである。
【0054】
なお、RFID3が電柱1に固定される場所は、関係者以外が簡単に触れることができない位置として地上から2m以上の高さであることが望ましい。
【0055】
【発明の効果】
以上のごとき発明の実施の形態の説明から理解されるように、請求項1の発明によれば、電柱にRFIDをRFID固定手段により固定したので、予め前記RFIDに電柱やその電柱に装荷されている電柱関連部材などの識別情報を記録できる。保守管理工事を行う際に、前記RFIDの情報を読み書き装置で読み取り、前記識別情報を容易に確認できる。
【0056】
その結果、電柱の保守管理工事における準備作業時間を大幅に短縮できる。また、該当する電柱及び当該電柱の関連部材の情報を電子化できることから、経時変化による読み取り不能となる事態を防止できる。さらに、工事現場で行った作業内容をその場でRFIDに書き込むことができ、RFID読み書き装置に残った情報を持ち帰り、ホストコンピュータに簡単に入力することが可能になり、誤記入を防止できる。
【0057】
請求項2の発明によれば、電柱の識別情報は、電柱に固定されたRFIDに容易に書き込むことができ、この書き込まれた識別情報は時間経過によって消滅することはなく、例えばRFID読み書き装置により外部から非接触で短時間に容易に識別できる。
【0058】
請求項3の発明によれば、固定バンドなどの帯状固定具、接着剤、あるいは電柱に螺着可能なネジ具などのRFID固定手段によりRFIDを容易に外れないように固定できる。
【0059】
請求項4の発明によれば、電柱にRFIDをRFID固定手段により固定したので、予め前記RFIDに電柱やその電柱に装荷されている電柱関連部材などの識別情報を記録できる。保守管理工事を行う際に、前記RFIDの情報を読み書き装置で読み取り、前記識別情報を容易に確認できる。
【0060】
その結果、電柱の保守管理工事における準備作業時間を大幅に短縮できる。また、該当する電柱及び当該電柱の関連部材の情報を電子化できることから、経時変化による読み取り不能となる事態を防止できる。さらに、工事現場で行った作業内容をその場でRFIDに書き込むことができ、RFID読み書き装置に残った情報を持ち帰り、ホストコンピュータに簡単に入力することが可能になり、誤記入を防止できる。
【0061】
請求項5の発明によれば、電柱の識別情報は、電柱に固定されたRFIDに容易に書き込むことができ、この書き込まれた識別情報は時間経過によって消滅することはなく、例えばRFID読み書き装置により外部から非接触で短時間に容易に識別できる。
【0062】
請求項6の発明によれば、固定バンドなどの帯状固定具、接着剤、あるいは電柱に螺着可能なネジ具などのRFID固定手段によりRFIDを容易に外れないように固定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態の電柱に固定されるRFIDの斜視図である。
【図2】この発明の実施の形態で用いられるRFIDの斜視図である。
【図3】固定バンドを電柱に装着する状態を示す斜視図である。
【図4】この発明の実施の形態のRFIDを用いた電柱の管理方法の概略的な説明図である。
【図5】この発明の他の実施の形態の電柱に固定されるRFIDの斜視図である。
【図6】この発明の別の実施の形態の電柱に固定されるRFIDの斜視図である。
【図7】従来の電柱の管理方法を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 電柱
3 RFID
5 固定バンド(RFID固定手段;帯条体固定具)
7 ケース
9 本体部
11 フランジ部
13 凹面部
15 取付穴
25 RFIDリーダ/ライタ機器(RFID読み書き装置)
31 連結穴
33 連結金具
35 止め金具
37 接着剤(RFID固定手段)
39 窪み
41 ネジ具(RFID固定手段)
【発明の属する技術分野】
この発明は、電柱及び当該電柱に装荷されている全てのケーブル類、クロージャを含む接続函、アンテナ、変圧器等の電柱関連部材の識別を行うことを可能とする電柱および電柱の管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7を参照するに、従来、電柱101間に架線された架空ケーブルの保守管理には、ケーブルの表面印刷や、保管されている敷設工事記録台帳、電柱101の識別番号、電柱101に表示されている幹線名等から、異常箇所の抽出や保守すべき場所を探し出して保守管理が行われている。
【0003】
電柱101の識別番号や幹線名等は電柱番号札103に表示され、この電柱番号札103は例えば固定バンド105を使用して該当する電柱101に固定される方法が一般的である。なお、電柱番号札103には、縦長、横長の両サイズがあり、適用される場所によって使い分けられている。
【0004】
また、電柱番号札103は、ABS(Acrylonitrile−Butadiene−Stylene)樹脂、ポリカーボネート樹脂、アルミニウム等の板材からなっているが、最近は環境に配慮してリサイクルプラスチックも使用されている。電柱番号札103の印字方法としては、アクリル系塗料等で印字されたり、刻印機(あるいは型押機、彫刻機)を用いて刻印(型押)されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、上記の固定バンド105は、PVC、ステンレス、ブリキ等からなっている。しかし、近年では、上記の固定バンド105を使用せず、電柱番号札103が接着剤を用いて電柱101に直接固着されるという「バンドレス番号札」も普及している(例えば、特許文献2及び特許文献3参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−278465号公報
【0007】
【特許文献2】
特開平8−6502号公報
【0008】
【特許文献3】
特開平9−179501号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来、電柱101の保守管理工事を行う場所を特定するには、管理台帳などから住所が特定され、この住所の近辺で各電柱101に緊線されているケーブルを探し出す必要がある。この際にケーブルの表面印刷や電柱番号札103にある電柱101の識別番号並びに幹線表記で確認される。
【0010】
ところが、電柱番号札103の表記は経時変化で読み取れなくなることもあるという問題点があった。例えば、塗料による印字方法では、年月を経た場合、経時変化のために退色して文字・数字・記号等が不鮮明になる。
【0011】
また、電柱番号札103は、電柱101に固定できる電柱番号札103の面積と、地上から目視できる個々の文字等の大きさなどの制限のために、文字・数字・記号の数に制限があるので限られた情報しか得られないという問題点があった。
【0012】
なお、電柱番号札103が目視できず、その確認を行うために電柱101に登るには作業準備や道具が必要となる。
【0013】
したがって、上述したように確認の準備に時間がかかることや、確認場所の間違いのために余分な時間が必要となること、あるいは作業ミスによる断線の危険性も発生するという問題点があった。
【0014】
また、刻印(あるいは型押)する方法では、刻印(型押)するための時間と費用がかかりすぎるという問題点があった。
【0015】
この発明は上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、経年変化や識別不明が発生することなく、電柱およびその電柱に装荷されている全てのケーブル類、クロージャを含む接続函、アンテナ、変圧器等の電柱関連部材の多くの情報を容易に書き込み且つ識別できる電柱および電柱の管理方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1によるこの発明の電柱は、電柱の識別情報を記憶するRFIDが、RFID固定手段により電柱の外周に固定されていることを特徴とするものである。
【0017】
したがって、電柱にRFIDがRFID固定手段により固定されるので、予め前記RFIDに電柱やその電柱に装荷されている電柱関連部材などの識別情報が記録される。保守管理工事が行われる際に、RFIDの情報が読み書き装置で読み取られ、前記識別情報の確認が容易に行われる。
【0018】
その結果、電柱の保守管理工事における準備作業時間が大幅に短縮される。また、該当する電柱及び当該電柱の関連部材の情報が電子化されることで、経時変化による読み取り不能となる事態が防止される。さらに、工事現場で行った作業内容はその場でRFIDに書き込むことができ、RFIDリード/ライタ機器に残った情報を持ち帰り、ホストコンピュータに簡単に入力することが可能になり、誤記入が防止される。
【0019】
請求項2によるこの発明の電柱は、請求項1記載の電柱において、前記RFIDが、外部から非接触で前記識別情報を読み書き可能であることを特徴とするものである。
【0020】
したがって、電柱の識別情報は、電柱に装着されたRFIDに容易に書き込むことができ、この書き込まれた識別情報は時間経過によって消滅することはなく、例えばRFID読み書き装置により外部から非接触で短時間に容易に識別される。
【0021】
請求項3によるこの発明の電柱は、請求項1又は2記載の電柱において、RFID固定手段が、帯状固定具、接着剤又はネジ具であることを特徴とするものである。
【0022】
したがって、RFIDは、固定バンドなどの帯状固定具、接着剤、あるいは電柱に螺着可能なネジ具などのRFID固定手段により容易に外れないように固定される。
【0023】
請求項4によるこの発明の電柱の管理方法は、電柱及び当該電柱に装荷される電柱の関連部材を管理するにあたって、
電柱の外周に、予め該当する電柱及び当該電柱の関連部材を識別するための識別情報を記憶せしめるRFIDをRFID固定手段により固定し、前記RFIDに前記識別情報をRFID読み書き装置で書き込み及び読み取りを行うことによって該当する電柱及び当該電柱の関連部材を識別し管理することを特徴とするものである。
【0024】
したがって、電柱にRFIDがRFID固定手段により固定されるので、予め前記RFIDに電柱やその電柱に装荷されている電柱関連部材などの識別情報が記録される。保守管理工事が行われる際に、RFIDの情報が読み書き装置で読み取られ、前記識別情報の確認が容易に行われる。
【0025】
その結果、電柱の保守管理工事における準備作業時間が大幅に短縮される。また、該当する電柱及び当該電柱の関連部材の情報が電子化されることで、経時変化による読み取り不能となる事態が防止される。さらに、工事現場で行った作業内容はその場でRFIDに書き込むことができ、RFID読み書き装置に残った情報を持ち帰り、ホストコンピュータに簡単に入力することが可能になり、誤記入が防止される。
【0026】
請求項5によるこの発明の電柱の管理方法は、請求項4記載の電柱の管理方法において、前記RFIDが、外部から非接触で前記識別情報を読み書き可能であることを特徴とするものである。
【0027】
したがって、電柱の識別情報は、電柱に装着されたRFIDに容易に書き込むことができ、この書き込まれた識別情報は時間経過によって消滅することはなく、例えばRFID読み書き装置により外部から非接触で短時間に容易に識別される。
【0028】
請求項6によるこの発明の電柱の管理方法は、請求項4又は5記載の電柱の管理方法において、RFID固定手段が、帯状固定具、接着剤又はネジ具であることを特徴とするものである。
【0029】
したがって、RFIDは、固定バンドなどの帯状固定具、接着剤、あるいは電柱に螺着可能なネジ具などのRFID固定手段により容易に外れないように固定される。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0031】
図1を参照するに、この実施の形態に係る電柱1は、RFID3 (Radio Frequency Identification)がRFID固定手段としての例えば帯条体固定具である固定バンド5によって固定されている。上記のRFID3によって、当該RFID3が固定される電柱1および当該電柱1に装荷されている全てのケーブル類、クロージャを含む接続函、アンテナ、変圧器等の電柱関連部材の識別が行われる。なお、電柱1の材質としては、コンクリート製、亜鉛メッキ鋼管、木材などがある。
【0032】
図2を参照して、上記のRFID3についてより詳しく説明すると、この実施の形態では、耐候性を持たせるために樹脂製のケース7で電柱固定用にモールド成形加工されて保護されている。このケース7は、この実施の形態では矩形状板片をなす本体部9と、この本体部9の両側に設けたフランジ部11と、電柱1の外周面にほぼ隙間なく当てられるように前記本体部9とフランジ部11の裏面に設けた凹面部13と、前記フランジ部11のほぼ中央から凹面部13に貫通したバンド挿通用の取付穴15と、から構成されている。
【0033】
なお、凹面部13は電柱1の外周の曲率にあった形状とし、RFID3が電柱1に装着されたときに歪みが加わらないようにしている。
【0034】
上記のケース7の本体部9内には、同調用コンデンサと電源用コンデンサとケーブル情報を記憶したIC(Integrated Circuit)チップとを収納したICパッケージ17と、このICパッケージ17に電気的に接続したアンテナコイル19が内蔵されている。アンテナコイル19は微小アンテナの役割を果たすもので、円板状の磁芯部材21と、この磁芯部材21の周囲に渦巻き状に卷回されたコイル本体としての被覆銅線23とからなっている。
【0035】
RFID3は、図4に示されているように電磁誘導を用いたRFID読み書き装置としての例えばRFIDリーダ/ライタ機器25にケーブル27で結線されたアンテナ29から発信される無線電波により、アンテナコイル19を経てICパッケージ17内のICチップに記憶された情報が読み出し且つ書き込み可能に構成されている。つまり、RFIDリーダ/ライタ機器25のアンテナ29とRFID3のアンテナコイル19との間で電磁波のやり取りが行われ、RFID3を取り付けた電柱1の識別情報が読み取り可能となる。
【0036】
なお、上記のRFID3の情報としては、例えば該当する電柱1の管理情報だけでなく、当該電柱1に装荷されている全てのケーブル類、クロージャを含む接続函、アンテナ、変圧器等の電柱関連部材に関する識別情報が、例えばRFIDリーダ/ライタ機器25によって盛り込まれる。
【0037】
図1と図3を併せて参照するに、固定バンド5は種々の形状のものがあり、図1はその一例である。この実施の形態の帯状固定具としての例えば固定バンド5は、PVC、ステンレス、ブリキ等から成る。
【0038】
この固定バンド5により上記のRFID3が電柱1に取り付けられる場合、固定バンド5の一端側がRFID3の2つの取付穴15内を挿通されてから電柱1に巻き付けられ、固定バンド5の一端側と他端側が図3に示されているように連結穴31を具えた平板状の連結金具33と止め金具35によって固定される。つまり、固定バンド5の一端側が連結金具33の連結穴31内に通して折り返され、この折り返し部分が止め金具35によって固定されてから、前記固定バンド5の他端側が連結金具33の連結穴31内に通して締め付けるようにして折り返され、この折り返し部分が止め金具35によって固定される。
【0039】
次に、上記のRFID3を固定した電柱1及び当該電柱1の関連部材を管理する方法について説明する。
【0040】
図4を参照するに、ケーブル(図示省略)が例えば電柱1を経て敷設される際に、ケーブルから分岐して各家庭に配線するためのクロージャを含む接続函、携帯電話用のアンテナ、変圧器等の電柱関連部材(図示省略)が装荷される。
【0041】
現場における電柱1を固定したRFID3の識別の状態は、図4に示されているように電柱1を識別するために、RFIDリーダ/ライタ機器25にケーブル27で結線されたアンテナ29から、例えば134kHzの電磁波が呼び掛け信号として周囲に放射される。なお、上記の電磁波は、通常は135kHz以下であるが、これに限定されない。
【0042】
一方、識別すべき電柱1にはRFID3が固定されているので、RFID3は上記のアンテナ29から発信された呼び掛け信号としての134kHzの電磁波をエネルギー源にして電源用コンデンサに蓄積した後に、ICチップに記憶された電柱1の識別情報などを含む応答信号としての電磁波を上記アンテナ29に返送する。
【0043】
以上のように、RFID3が電柱1に固定される際に、該当する電柱1及び当該電柱1の関連部材の情報がRFIDリーダ/ライタ機器25で前記RFID3に書き込みしておくことにより、電柱1やケーブル等の電柱関連部材の保守管理が容易に行われる。
【0044】
例えば、RFID3には、電柱1の固有番号と、どんなケーブルが緊線されているか、また前記ケーブルがどの幹線や支線に使われているか、どの幹線や支線に使われているか、などの情報が記憶される。
【0045】
したがって、電柱1及びケーブル線路の保守管理工事が行われる際に、電柱1が高いために、従来のような電柱番号札なら目視が困難な場合でも、この実施の形態の電柱1では離れた位置からRFIDリーダ/ライタ機器25を用いて前記情報が容易に読み取られ、作業すべきケーブルがどこにあるかの確認を容易に行うことが可能となる。しかも、RFID3の許容情報量が非常に多いので、電柱1以外の情報、すなわち当該電柱1に装荷されている全てのケーブル、クロージャを含む接続函、アンテナ、変圧器等の電柱関連部材の情報等も記憶させておき、それらの電柱関連部材の管理も行うことができる。
【0046】
その結果、電柱1の保守管理工事における準備作業時間を大幅に短縮することができる。また、該当する電柱1及び当該電柱1の関連部材の情報が電子化されることで、経時変化による読み取り不能となる事態を防止することができる。
【0047】
さらに、工事現場で行った作業内容はその場でRFID3に書き込むことができ、RFIDリーダ/ライタ機器25に残った情報を持ち帰り、ホストコンピュータに簡単に入力することが可能になり、誤記入を防止できる。
【0048】
なお、他の実施の形態のRFID固定手段としては、前述した帯条体固定具の他に、接着剤、あるいはネジ具、あるいはその他の形態のものであっても構わない。
【0049】
図5を参照するに、この実施の形態のRFID固定手段としての接着剤37は、例えばコンクリート、亜鉛メッキ鋼管、木材などの電柱の材質に応じた接着剤37が使用される。例えば、パテなどの非伝導性の接着剤37がRFID3の凹面部13に塗布されてから電柱1の外周面に接着される。好ましくは、予め電柱1の外周面にはRFID3を挿入するための窪み39を設けておき、RFID3が前記窪み39に上記のパテなどの接着剤37と共に埋め込み固定されることが、RFID3が外れにくくなるという点で望ましい。
【0050】
なお、この場合のRFID3は前述した実施の形態のRFID3のような取付穴15が不要であるので、フランジ部11が設けられていなくても構わない。また、上記の窪み39のRFID3を取り付ける面が平面であれば、この窪み39の取付面に合わせてRFID3の裏面が平面とされている必要がある。いずれにしても、RFID3の裏面は電柱1の取付面に合わせて密着される面形状になっていることが、電柱1に固定されたRFID3に歪みが加わらないようにするために必要である。
【0051】
図6を参照するに、この実施の形態のRFID固定手段としてのネジ具41は、例えばコンクリート、亜鉛メッキ鋼管、木材などの電柱1の材質に応じて螺着可能なコンクリート用ボルト、通常のボルト、木ねじなどが該当する。図6では木材の電柱1に対してRFID3がネジ具用の取付穴43に挿通して2つのネジ具41としての例えば木ねじで螺着されているが、4つないしは6つの木ねじでより強固に固定されることが望ましい。いずれにしても、ネジ具41は何個使用されても構わない。
【0052】
以上のような図5及び図6の実施の形態においては、前述した図1の実施の形態の場合と同様の作用及び効果であるので、その説明は省略する。
【0053】
なお、この発明は前述した実施の形態に限定されることなく、適宜な変更を行うことによりその他の態様で実施し得るものである。
【0054】
なお、RFID3が電柱1に固定される場所は、関係者以外が簡単に触れることができない位置として地上から2m以上の高さであることが望ましい。
【0055】
【発明の効果】
以上のごとき発明の実施の形態の説明から理解されるように、請求項1の発明によれば、電柱にRFIDをRFID固定手段により固定したので、予め前記RFIDに電柱やその電柱に装荷されている電柱関連部材などの識別情報を記録できる。保守管理工事を行う際に、前記RFIDの情報を読み書き装置で読み取り、前記識別情報を容易に確認できる。
【0056】
その結果、電柱の保守管理工事における準備作業時間を大幅に短縮できる。また、該当する電柱及び当該電柱の関連部材の情報を電子化できることから、経時変化による読み取り不能となる事態を防止できる。さらに、工事現場で行った作業内容をその場でRFIDに書き込むことができ、RFID読み書き装置に残った情報を持ち帰り、ホストコンピュータに簡単に入力することが可能になり、誤記入を防止できる。
【0057】
請求項2の発明によれば、電柱の識別情報は、電柱に固定されたRFIDに容易に書き込むことができ、この書き込まれた識別情報は時間経過によって消滅することはなく、例えばRFID読み書き装置により外部から非接触で短時間に容易に識別できる。
【0058】
請求項3の発明によれば、固定バンドなどの帯状固定具、接着剤、あるいは電柱に螺着可能なネジ具などのRFID固定手段によりRFIDを容易に外れないように固定できる。
【0059】
請求項4の発明によれば、電柱にRFIDをRFID固定手段により固定したので、予め前記RFIDに電柱やその電柱に装荷されている電柱関連部材などの識別情報を記録できる。保守管理工事を行う際に、前記RFIDの情報を読み書き装置で読み取り、前記識別情報を容易に確認できる。
【0060】
その結果、電柱の保守管理工事における準備作業時間を大幅に短縮できる。また、該当する電柱及び当該電柱の関連部材の情報を電子化できることから、経時変化による読み取り不能となる事態を防止できる。さらに、工事現場で行った作業内容をその場でRFIDに書き込むことができ、RFID読み書き装置に残った情報を持ち帰り、ホストコンピュータに簡単に入力することが可能になり、誤記入を防止できる。
【0061】
請求項5の発明によれば、電柱の識別情報は、電柱に固定されたRFIDに容易に書き込むことができ、この書き込まれた識別情報は時間経過によって消滅することはなく、例えばRFID読み書き装置により外部から非接触で短時間に容易に識別できる。
【0062】
請求項6の発明によれば、固定バンドなどの帯状固定具、接着剤、あるいは電柱に螺着可能なネジ具などのRFID固定手段によりRFIDを容易に外れないように固定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態の電柱に固定されるRFIDの斜視図である。
【図2】この発明の実施の形態で用いられるRFIDの斜視図である。
【図3】固定バンドを電柱に装着する状態を示す斜視図である。
【図4】この発明の実施の形態のRFIDを用いた電柱の管理方法の概略的な説明図である。
【図5】この発明の他の実施の形態の電柱に固定されるRFIDの斜視図である。
【図6】この発明の別の実施の形態の電柱に固定されるRFIDの斜視図である。
【図7】従来の電柱の管理方法を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 電柱
3 RFID
5 固定バンド(RFID固定手段;帯条体固定具)
7 ケース
9 本体部
11 フランジ部
13 凹面部
15 取付穴
25 RFIDリーダ/ライタ機器(RFID読み書き装置)
31 連結穴
33 連結金具
35 止め金具
37 接着剤(RFID固定手段)
39 窪み
41 ネジ具(RFID固定手段)
Claims (6)
- 電柱の識別情報を記憶するRFIDが、RFID固定手段により電柱の外周に固定されていることを特徴とする電柱。
- 前記RFIDが、外部から非接触で前記識別情報を読み書き可能であることを特徴とする請求項1記載の電柱。
- RFID固定手段が、帯状固定具、接着剤又はネジ具であることを特徴とする請求項1又は2記載の電柱。
- 電柱及び当該電柱に装荷される電柱の関連部材を管理するにあたって、
電柱の外周に、予め該当する電柱及び当該電柱の関連部材を識別するための識別情報を記憶せしめるRFIDをRFID固定手段により固定し、前記RFIDに前記識別情報をRFID読み書き装置で書き込み及び読み取りを行うことによって該当する電柱及び当該電柱の関連部材を識別し管理することを特徴とする電柱の管理方法。 - 前記RFIDが、外部から非接触で前記識別情報を読み書き可能であることを特徴とする請求項4記載の電柱の管理方法。
- RFID固定手段が、帯状固定具、接着剤又はネジ具であることを特徴とする請求項4又は5記載の電柱の管理方法。
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