JP2001056847A - Id用タグ - Google Patents
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Abstract
し、かつ比較的薄く形成することができ、携帯性を損わ
ない。 【解決手段】 人が所持し又は物品に取付けられたプレ
ート11の表面に上記人又は物品の識別表示がなされ
る。プレート11毎に異なる固有の情報が記憶されたI
Cチップ13はプレート11に接着され、このICチッ
プ13に電気的に接続されたアンテナコイル14はプレ
ート11に接着される。アンテナコイル14は磁性材料
により平板状に形成された磁芯部材14aと、磁芯部材
14aの外周縁を囲むように磁芯部材14aと同一平面
上に渦巻き状に巻回されたコイル本体14bとを有す
る。またプレート11が金属板により形成され、ICチ
ップ13は磁芯部材14aの表面に接着される。
Description
ド,定期券,回数券等のプレートに適し、かつRFID
(無線周波数識別:Radio Frequency Identification)
技術を用いたタグに関するものである。
て、認識票や名札等のプレートがあるけれども、このプ
レートに表示可能な情報は氏名,年齢,住所,血液型等
と極めて限られた量の情報しか表示できなかった。この
ため、図8及び図9に示すように、上記プレート1に電
子的なID機能を付加する、即ちICチップ3とこのI
Cチップ3に電気的に接続されたアンテナコイル4とを
有するタグ2を設けたものが知られている。このタグ付
プレート1では、プレート1は情報が刻印されたプラス
チック板により形成され、タグ2のアンテナコイル4は
一平面上に渦巻き状に形成される。これによりプレート
1の表面に刻印された情報を目視で確認できることに加
えて、上記ICチップ3に多様な情報を記憶させること
ができる。例えば、上記タグ付プレート1を人又は物品
に取付け、自動的にICチップ3に記憶された情報を取
出して、人又は物品の出入管理又は出納管理を行うこと
ができるようになっている。
積層することにより矩形状に形成され、この磁芯の外周
面にコイルが磁芯と同一平面上でかつ磁芯の長手方向と
直交する方向を軸として螺旋状に巻回されたトランスポ
ンダ用アンテナを特許出願した(特開平10−7511
3号)。上記トランスポンダはアンテナを回路チップと
ともにプラスチック板中に埋設することにより構成され
る。このトランスポンダ用アンテナでは、磁芯が可撓性
を有し、屈曲による破損を防止することができ、また薄
くかつアンテナコイルの軸方向をプラスチック板面と平
行にすることができるので、トランスポンダに硬貨やア
ルミ箔が重なってもアンテナの特性がほとんど低下しな
いようになっている。
グ付プレートでは、プレートがプラスチックにより形成
されているため、耐熱性に劣り、火災時に焼失するおそ
れがある。このためプレートを青銅,ステンレス鋼等の
金属板により形成すれば、プレートへの刻印が容易にな
り、また火災に遭った場合、タグは焼失するけれども、
金属製のプレートに刻印された氏名等の最小限の情報は
残り読取ることができる。しかし、上記タグのアンテナ
コイルを金属製のプレートに密着させると、アンテナコ
イルに向って発信された電波により金属板に渦電流が発
生し、この渦電流の影響を受けてタグが作動しなくなる
問題点があった。
号公報に示されたトランスポンダ用アンテナでは、この
アンテナをプラスチック板に埋設するのではなく、金属
板表面に密着させても、作動するけれども、磁芯の外周
面にコイルを巻回するため、アンテナ全体が比較的厚く
なって、携帯性を損う問題点があった。更に、上記従来
のトランスポンダ用アンテナでは、プラスチック板又は
金属板の板面に平行に入射する電波に対しては感度良く
作動するけれども、プラスチック板又は金属板の板面に
垂直に入射する電波に対しての感度が低くなる問題点も
あった。
ンテナコイルが正常に作動し、かつ比較的薄く形成する
ことができ、携帯性を損わないID用タグを提供するこ
とにある。本発明の別の目的は、プレートの板面に対し
て垂直に入射する電波に対して感度良く作動するID用
タグを提供することにある。
図1又は図5に示すように、人が所持し又は物品に取付
けられかつ表面に上記人又は物品の識別表示がなされた
プレート11又は31毎に異なる固有の情報が記憶され
かつプレート11又は31に接着されたICチップ13
と、ICチップ13に電気的に接続されかつプレート1
1又は31に設けられたアンテナコイル14とを備えた
ID用タグの改良である。その特徴ある構成は、アンテ
ナコイル14が磁性材料により平板状に形成された磁芯
部材14aと、磁芯部材14aの外周縁を囲むように磁
芯部材14aと同一平面上に渦巻き状に巻回されたコイ
ル本体14bとを有し、プレート11又は31が金属板
により形成され、ICチップ13が磁芯部材14aの表
面に接着されたところにある。
は、タグ12に向って電波を放射すると、金属製のプレ
ート11又は31は電波を通さないけれども、コイル本
体14b中心部に磁芯部材14aが挿入されているた
め、この磁芯部材14aの周縁に漏れ磁束が発生する。
プレート11の大きさがコイル本体14bの外径と同一
か或いはコイル本体14bの外径より僅かに大きい場合
には(図1)、上記漏れ磁束は増加し、タグ12が共振
し易くなる。またプレート31がコイル本体14bの外
径より遙かに大きい場合には(図5)、コイル本体14
bをプレート31の周縁近傍に配置することにより漏れ
磁束が増加し、タグ12が共振し易くなる。更に電波の
周波数が低く、プレート11又は31の電気抵抗が大き
くかつ厚さが薄い場合には、プレート11又は31中を
多少の磁束が通過する。この結果、タグ12の動作距離
は短くなるけれども、タグ12は上記電波により共振す
る。タグ12が共振すると、ICチップ13が活性化す
るので、ICチップ13に記憶されている固有の情報が
アンテナコイル14から再放射される。また火災が発生
した場合、タグ12は焼失するけれども、金属製のプレ
ート11は残るので、そのプレート11に刻印された最
小限の情報を得ることができる。更に磁性材料がフェラ
イトであるか、或いは金属又はフェライトの粉末又はフ
レークとプラスチックとの複合材であることが好まし
い。
基づいて説明する。図1及び図2に示すように、プレー
トである名札11の下面にはこの名札11を所持する人
の識別表示がなされ、名札11の上面にはタグ12が接
着される。このタグ12は名札11毎に異なる固有の情
報が記憶されたICチップ13と、ICチップ13に電
気的に接続されたアンテナコイル14とを備える。名札
11は通常青銅板,白銅板,ステンレス鋼板により形成
されるが、軽量化を図るためにアルミニウム,チタン等
の純金属板又はその合金板により、高級感を出すために
金,銀等の貴金属板により、或いは耐久性を向上させる
ために鉄,ニッケル,コバルト基の超合金板により形成
される。名札11下面の識別表示は上記金属板にこの名
札11の所持者の氏名,住所,認識番号等を刻印するこ
とによりなされる。またアンテナコイル14は磁性材料
により平板状に形成された磁芯部材14aと、磁芯部材
14aの外周縁を囲むように磁芯部材14aと同一平面
上に渦巻き状に巻回されたコイル本体14bとを有す
る。更に名札11の外形はこの実施の形態ではコイル本
体14bの外形より僅かに大きく形成される。なお、名
札の外形をコイル本体の外形と同一に形成してもよい。
に形成されるか、或いは金属又はフェライトの粉末又は
フレークとプラスチックとの複合材により円板状に形成
されることが好ましい。上記プラスチックとしては加工
性の良い熱可塑性のプラスチックを用いたり、或いは耐
熱性の良い熱硬化性のプラスチックを用いたりすること
ができる。また上記金属の粉末としては、カーボニル鉄
粉末,鉄−パーマロイ等のアトマイズ粉末,還元鉄粉末
等が用いられる。一方、金属のフレークとしては、上記
粉末をボールミル等で微細化して粉末を成形した後に、
この粉末を機械的に扁平化して得られたフレークや、鉄
系又はコバルト系アモルファス合金の溶湯粒を水冷銅に
衝突させて得られたフレークが用いられる。
封入される。このケース16はコイル本体14b及び磁
芯部材14aが接着されたケース本体16aと、タグ1
2を覆うようにケース本体16aに嵌着された蓋16b
とを有する。コイル本体14bはケース本体16aに銅
箔又はアルミ箔のエッチングにより形成されることが好
ましく、磁芯部材14aはコイル本体14bの中央に位
置するようにケース本体16aに接着される。上記磁芯
部材14aが複合材により形成される場合には、ケース
本体16aに接着する前に複合材を円板状に射出成形又
は圧縮成形する方法と、液状の複合材を上記コイル本体
14bに流込んで固化させる方法とがある。
図3及び図4に示すように、固定アンテナ17を有する
固定器18により取出される。固定器18は固定アンテ
ナ17が無線周波数(RF)回路18a及び変調・復調
回路18bを介して制御入力及び制御出力に電気的に接
続されたCPU18cと、このCPU18cに電気的に
接続されたメモリ18dとを有する。またCPU18c
の制御出力には発信回路18eが電気的に接続され、こ
の発信回路18eは変調・復調回路18bに電気的に接
続される。この実施の形態では、固定器18は所定の部
屋の自動開閉式ドアの近傍に設置され、メモリ18dに
は上記部屋への入出を許可するすべての人の情報が記憶
される。
説明する。タグ付名札11に刻印された識別表示が表面
になるようにこの名札11を胸に付けた人が所定の建物
に入るときには、門近傍に設置された守衛所で目視によ
り上記名札11に刻印された情報が確認される。上記建
物の所定の部屋に入るときには、その部屋の自動開閉式
ドアの前に立って、名札11を裏返してタグ12取付面
をドア近傍に設置された固定器18の固定アンテナ17
に近付ける。このとき所定の信号が固定器18の信号発
生器(図示せず)から発せられ、変調・復調回路18b
により所定の周波数の搬送波に載せられる、即ち変調さ
れる。RF回路18aではこの変調した信号を増幅して
固定アンテナ17から発信する。この変調には例えばA
SK(振幅変調)、FSK(周波数変調)又はPSK
(位相変調)が挙げられる。
も、コイル本体14bの中心部に磁芯部材14aが挿入
されているため、この磁芯部材14aの周縁に漏れ磁束
が発生し、この漏れ磁束が磁芯部材14aの中心部を通
る。また電波の周波数が低く、名札11の電気抵抗を大
きくかつ名札11の厚さを薄く形成すれば、名札11中
を多少の磁束が通過する。この結果、タグ12の動作距
離は短くなるけれども、タグ12は上記電波により共振
する。
活性化するので、ICチップ13に記憶されている固有
の情報がアンテナコイル14から固定アンテナ17に再
放射される。固定アンテナ17で受信された電波はRF
回路18aを介して変調・復調回路18bにより復調さ
れ、CPU18cは上記ICチップ13に記憶された情
報とメモリ18dに記憶された情報とを比較して一致す
れば自動開閉式ドアを開き、異なっていれば警報を発す
る。一方、上記建物で火災が発生した場合、タグ12は
焼失するけれども、金属製の名札11は残るので、その
名札11の表面に刻印された最小限の情報を得ることが
できる。
をコイル本体の外径より僅かに大きく形成したが、図5
又は図6に示すように金属製の名札31又は51がコイ
ル本体14bの外径より遙かに大きい場合には、図5に
示すようにコイル本体14bを名札31又は51の周縁
近傍に配置することにより漏れ磁束が増加し、タグ12
が共振し易くなるとともに、タグ12を名札31又は5
1の表面(名札31又は51の情報が刻印された面)に
接着することができる。また図7に示すように、アンテ
ナコイル74の磁芯部材74aを矩形状に形成し、コイ
ル本体74bを上記磁芯部材74aの外周縁を囲むよう
に磁芯部材74aと同一平面上に矩形の渦巻き状に巻回
してもよく、金属製の名札31がコイル本体74bの外
径より遙かに大きい場合には、上記と同様にコイル本体
74bを名札31の周縁近傍に配置することにより漏れ
磁束が増加し、タグ72が共振し易くなるとともに、タ
グ72を名札31の表面(名札31の情報が刻印された
面)に接着することができる。なお、図7の符号76及
び76aはタグ72を収容するプラスチック製のケース
及びケース本体である。
て金属製の名札を挙げたが、金属製のプレートであれば
IDカード,定期券,回数券等でもよい。更に、この実
施の形態では、タグを有するプレート(名札)を人が所
持したが、このプレートを物品に取付けてもよい。この
場合、上記プレートにより物品の出納管理が行われる。
説明する。 <実施例1>図1及び図2に示すように、直径0.07
mmの被覆導線を一平面上で渦巻き状に622回巻いて
アンテナコイル14のコイル本体14bを作製した。こ
のコイル本体14bの内径,外径及び厚さはそれぞれ1
5mm,22.5mm及び1.1mmであった。一方、
70重量%のカーボニル鉄粉末と、30重量%の硬化剤
を混合した2液性エポキシ樹脂とを混合して得られたペ
ーストを上記コイル本体14bの中心部に流込み、室温
で1時間放置することにより、上記ペーストを固化させ
て磁芯部材14aを作製した。この磁芯部材14aの上
面にICチップ13(フィリップス社製:ショートレン
ジR/W)を置き、このICチップ13を上記コイル本
体14bに電気的に接続してタグ12を得た。このタグ
12を実施例1とした。なお、上記コイル本体14bの
インダクタンスは7.6mHであった。
を一平面上で渦巻き状に373回巻いてアンテナコイル
のコイル本体を作製した。このコイル本体の内径,外径
及び厚さはそれぞれ25mm,30mm及び1mmであ
った。一方、実施例1と同様にして、ペーストを上記コ
イル本体の中心部に流込み、固化させて磁芯部材を作製
した。この磁芯部材の上面にICチップ(フィリップス
社製:ショートレンジR/W)を置き、このICチップ
を上記コイル本体に電気的に接続してタグを得た。この
タグを実施例2とした。なお、上記コイル本体のインダ
クタンスは7.6mHであった。
を有しないこと及びコイル本体の巻数が642回である
ことを除いて、実施例1と同様にしてタグ2を作製し
た。このタグ2を比較例1とした。なお、アンテナコイ
ル4のインダクタンスは実施例1と同一であった。 <比較例2>磁芯部材を有しないこと及びコイル本体の
巻数が385回であることを除いて、実施例2と同様に
してタグを作製した。このタグを比較例2とした。な
お、コイル本体のインダクタンスは実施例2と同一であ
った。
1のタグを、直径及び厚さがそれぞれ22.6mm及び
1.7mmの白銅(Cu75重量%,Ni25重量%)
製円板に密着させ、タグを固定アンテナから10mm離
した位置でタグが作動するか否かを測定したところ、実
施例1のタグは作動したが、比較例1のタグは作動しな
かった。また実施例2及び比較例2のタグを、直径及び
厚さがそれぞれ30mm及び1.7mmの白銅(Cu7
5重量%,Ni25重量%)製円板に密着させ、タグを
固定アンテナから10mm離した位置でタグが作動する
か否かを測定したところ、実施例2のタグは作動した
が、比較例2のタグは作動しなかった。
ンテナコイルの磁芯部材を磁性材料により平板状に形成
し、コイル本体を磁芯部材の外周縁を囲むように磁芯部
材と同一平面上に渦巻き状に巻回し、プレートを金属板
により形成し、更にICチップを磁芯部材の表面に接着
したので、タグに向って電波を放射すると、金属製のプ
レートは電波を通さないけれども、コイル本体中心部の
磁芯部材の周縁に漏れ磁束が発生する。プレートの大き
さがコイル本体の外径と同一か或いはコイル本体の外径
より僅かに大きい場合には、上記漏れ磁束は増加し、タ
グが共振し易くなる。またプレート1がコイル本体の外
径より遙かに大きい場合には、コイル本体をプレートの
周縁近傍に配置することにより漏れ磁束が増加し、タグ
が共振し易くなる。更に電波の周波数が低く、プレート
の電気抵抗が大きくかつ厚さが薄い場合には、プレート
中を多少の磁束が通過する。この結果、タグの動作距離
は短くなるけれども、タグは上記電波により共振する。
タグが共振すると、ICチップが活性化するので、IC
チップに記憶されている固有の情報がアンテナコイルか
ら再放射される。
けれども、金属製のプレートは残るので、そのプレート
の表面に刻印された最小限の情報を得ることができる。
また磁芯の外周面にコイルを巻回するため、アンテナ全
体が比較的厚くなって携帯性を損う従来のトランスポン
ダ用アンテナと比較して、本発明ではコイル本体と磁芯
部材とが同一平面上に形成されるので、厚さを薄くする
ことができ、携帯性を損うことはない。またプラスチッ
ク板又は金属板の板面に垂直に入射する電波に対して感
度が低くなる従来のトランスポンダ用アンテナと比較し
て、本発明ではプレートの板面に対して垂直に入射する
電波に対して感度良く作動する。更に磁性材料として、
フェライト,或いは金属又はフェライトの粉末又はフレ
ークとプラスチックとの複合材を用いれば、上記効果を
顕著に奏することができる。
A線断面図。
を示す図1のB矢視図。
状態を示す側面図。
図。
図。
図。
を示す図5のC矢視図。
Claims (3)
- 【請求項1】 人が所持し又は物品に取付けられかつ表
面に前記人又は前記物品の識別表示がなされたプレート
(11,31,51)毎に異なる固有の情報が記憶されかつ前記プ
レート(11,31,51)に接着されたICチップ(13)と、前記
ICチップ(13)に電気的に接続されかつ前記プレート(1
1,31,51)に接着されたアンテナコイル(14,74)とを備え
たID用タグにおいて、 前記アンテナコイル(14,74)が磁性材料により平板状に
形成された磁芯部材(14a,74a)と、前記磁芯部材(14a,74
a)の外周縁を囲むように前記磁芯部材(14a,74a)と同一
平面上に渦巻き状に巻回されたコイル本体(14b,74b)と
を有し、 前記プレート(11,31,51)が金属板により形成され、 前記ICチップ(13)が前記磁芯部材(14a,74a)の表面に
接着されたことを特徴とするID用タグ。 - 【請求項2】 磁性材料がフェライトである請求項1記
載のID用タグ。 - 【請求項3】 磁性材料が金属又はフェライトの粉末又
はフレークとプラスチックとの複合材である請求項1記
載のID用タグ。
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