JP2003016409A - 携帯型機器 - Google Patents

携帯型機器

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JP2003016409A
JP2003016409A JP2001200458A JP2001200458A JP2003016409A JP 2003016409 A JP2003016409 A JP 2003016409A JP 2001200458 A JP2001200458 A JP 2001200458A JP 2001200458 A JP2001200458 A JP 2001200458A JP 2003016409 A JP2003016409 A JP 2003016409A
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sheet
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Nakamaro Hiyoudou
仲麻呂 兵頭
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、携帯型機器のケース内にデータキ
ャリアを取り付け、該データキャリアが送受信に利用す
る磁束の方向と、携帯型機器のケースに形成した磁束漏
洩路を効果的に利用することにより送受信可能な磁束レ
ベルを確実に確保して大容量の固有情報の通信を可能に
した携帯型機器を提供することを可能にすることを目的
としている。 【解決手段】 シリンダ状のアンテナコイル2aの軸方
向を携帯電話機11の上下ケース11a,11b面に平行にし
て固定し、該アンテナコイル2aの軸方向の延長上に携
帯電話機11の上下ケース11a,11b外への磁束漏洩路を
形成したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アンテナコイルと
制御回路とを備えて電磁波により送受信を行うデータキ
ャリアをケース内に固定した携帯型機器に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】携帯電話機や携帯情報端末機(PDA;
Personal Digital Assistant)等の携帯型機器は、その
製造管理、流通管理、リサイクル管理等を行う場合、携
帯機器の製造者名、製造年月日、製造ロット番号、型
式、仕様等の種々の固有情報が重要になる。
【0003】従来では、これ等の情報を個々の携帯型機
器に付属させるため、例えば各種情報を記載した紙を携
帯型機器のケース内部に貼り付けたり、刻印した名板を
取り付ける方法が採用されている。
【0004】しかし、携帯電話機等は年々小型軽量化さ
れるので、上記方法では記録する情報量に制限がある。
また、紙や金属板による情報は例えば電子的なリーダ機
で読み取って、コンピュータとオンラインで接続して管
理することは出来ない。
【0005】また、携帯機器に個人情報を付属させるこ
とも考えられる。個人情報としては、氏名、住所、生年
年月日、キャッシュカードやドア開閉用の暗証番号など
がある。携帯機器にこれら個人情報を付属させることに
より、あたかもICカードが携帯機器に内臓されている
ような使用方法が可能になる。そのような使用方法とし
ては、盗難、紛失等の場合の認証、役所、病院等の個人
認証、JRなどの交通機関における定期券の個人認証、
その他、個人検索やGPSとの連携などがある。
【0006】一方、情報を電子的に格納し、電磁波を利
用して非接触でリーダ機との間で情報の送受信を行うも
のとしてアンテナコイル及び制御回路を備えた極めて小
さなRFIDタグ(Radio frequency Identification T
AG)等のデータキャリアが知られている。
【0007】これ等データキャリア(子機)には携帯
型、または装置や機械もしくは各種部品に装着する固定
型の2種があり、いずれも無線通信領域である高周波の
電磁波を利用して、親機であるリーダライタ機(または
リーダ機)との間で非接触によりデータの送受信(通
信)を行う。
【0008】尚、通常、データキャリア自体は作動用と
してのバッテリー等の電源を保有せず、リーダライタ機
から送信される電磁波の一部を電源として利用するよう
に構成されている。
【0009】図7(a),(b)はシリンダ状及び円盤
状のアンテナコイルを有するデータキャリアの構造を説
明する図であり、図8はそのブロック図である。図7に
示すように、一般的なデータキャリア1a,1bはコア
10に銅線を巻き付けて細長いシリンダ状に形成したアン
テナコイル2a或いは導線を空芯コイルに巻回して形成
した円盤状のアンテナコイル2bと、そのアンテナコイ
ル2a,2bの両端に接続されたIC回路3を有する。
【0010】IC回路3は図8に示すように送受信回路
4、CPU(中央演算装置)5、書き込み可能な不揮発
性記憶素子を有するメモリ6及び電力貯蔵用のコンデン
サ7を有している。そして、これ等アンテナコイル2
a,2b及びIC回路3は非導電性材料であるガラス容
器8や樹脂等の密封容器9を用いて細長い棒状、或いは
薄い円盤状若しくはカード状に一体成形するか、または
ラミネート加工されて外部環境から保護された密封型に
形成される。
【0011】上記データキャリア1a,1bの送受信方
法を図8により説明すると、先ず図示しないリーダライ
タ機が最初のステップでデータキャリア1a,1bの呼
び出し及び電力送信用の電磁波を送信する。するとデー
タキャリア1a,1bはその電磁波をアンテナコイル2
a,2bと送受信回路4の同調作用により受信し、その
電力をコンデンサ7に貯蔵する。これによってデータキ
ャリア1a,1bは作動状態になるので、次のステップ
でリーダライタ機からデータキャリア1a,1bに読み
出し用の電磁波を送信する。
【0012】電磁波はデータキャリア1a,1bのアン
テナコイル2a,2bから送受信回路4を経てCPU5
に入力され、CPU5はそれに応じて必要な情報をメモ
リ6から読み出し、その情報を送受信回路4からアンテ
ナコイル2a,2bを経て電磁波としてリーダライタ機
に送信する。リーダライタ機からデータキャリア1a,
1bのメモリ6にデータを書き込む場合も上記方法に準
じて実行される。尚、これ等一連のステップは略瞬時に
行われる。
【0013】図9及び図10はアンテナコイル2a,2b
と電磁波の関係を説明するものである。一般に電磁波は
90度の位相差をもって交流的に伝播する電界と磁界に
より表すことが出来、その磁界とアンテナコイル2a,
2bが鎖交することにより該アンテナコイル2a,2b
に流れる電流(高周波電流)を利用して送受信が行われ
る。
【0014】例えば、アンテナコイル2a,2bから電
磁波が送信される場合は、アンテナコイル2a,2bに
流れる高周波電流により各図に示すような高周波の磁界
成分Hがアンテナコイル2a,2bの中心を通るループ
(磁束ループ)として分布し、この磁束領域にリーダラ
イタ機のアンテナコイルを置くと、リーダライタ機はデ
ータキャリア1a,1bからの情報を受信出来る。
【0015】同様にリーダライタ機から電磁波を送信す
る場合にも、データキャリア1a,1bのアンテナコイ
ル2a,2bの周囲には図示のような磁界成分Hが分布
し、それをアンテナコイル2a,2bが受信することに
なる。
【0016】上記のように構成されたデータキャリア1
a,1bがリーダライタ機との間で通信出来る距離、即
ち、通信距離は通常数mm〜数cm程度である。例えば
鉄道の自動改札口の場合には、定期券等のデータキャリ
アを、その挿入口に差し込んで装置内部に設けたリーダ
部に近接通過させて読み取ることが出来るので、通信距
離の問題は殆どない。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、データ
キャリアとしてのRFIDタグ等を物品に装着して管理
を行う場合等においては、通信距離が短いと、その利用
範囲が制限される。また、管理形態によっては特定方向
に通信指向性が高いことが要求されることもある。そこ
で従来からデータキャリアの通信距離の延長方法または
指向性向上方法について種々の提案がされている。
【0018】前述したように、電磁波は互いに90度の
異なる電界波と磁界波からなり、この磁界成分Hを構成
する磁束がアンテナコイルを鎖交することによって誘起
する起電力(または電流)を利用して送受信が出来る。
【0019】しかし、データキャリアを金属等の導電性
部材に接近して配置すると、送受信用の磁束が導電性部
材と鎖交して、そこに渦電流を発生し、それによって送
受信に利用出来る磁束が減少するという問題がある。
【0020】実際、発明者等はデータキャリア1a,1
bを携帯電話機のケース内に取り付け、外部からリーダ
機と送受信することを試みたが、ケース内には銅を多く
使用するプリント基板や金属製のバッテリー容器等の導
電性部材または金属製の部品が密に収容されているた
め、前記の理由から磁束が減少して送受信出来ない場合
が多いことが分かった。
【0021】特に従来から各分野でデータキャリアとし
て一般的に用いられている円盤状のアンテナコイル2b
を有するデータキャリア1bの場合は、携帯電話機のケ
ース内における全ての場所において通信が困難であっ
た。また、ケースがアルミニウム等の導電性材料により
作られている場合、または表面に導電性メッキが施され
ている場合のように、導電性を有する場合には、シリン
ダ状または円盤状のいずれのアンテナコイル2a,2b
を有するデータキャリア1a,1bであっても送受信が
困難であった。
【0022】本発明は前記課題を解決するものであり、
その目的とするところは、携帯型機器のケース内にデー
タキャリアを取り付け、該データキャリアが送受信に利
用する磁束の方向と、携帯型機器のケースに形成した磁
束漏洩路を効果的に利用することにより送受信可能な磁
束レベルを確実に確保して大容量の固有情報の通信を可
能にした携帯型機器を提供せんとするものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明に係る携帯型機器は、アンテナコイルと制御回
路とを備えて電磁波により送受信を行うデータキャリア
をケース内に固定した携帯型機器であって、前記アンテ
ナコイルはコアに導線を巻きつけた細長いシリンダ状と
され、該アンテナコイルの軸方向を携帯型機器のケース
面に平行にして固定すると共に、該アンテナコイルの軸
方向の延長上に前記携帯型機器のケース外への磁束漏洩
路を形成したことを特徴とする。
【0024】本発明は、上述の如く構成したので、シリ
ンダ状のアンテナコイルの軸方向の延長上に携帯型機器
のケース外への磁束漏洩路を形成したことで携帯型機器
のケース内部に導電性部材が密に存在しても、データキ
ャリアに記録した固有情報を電磁波で非接触により外部
のリーダ機等に確実に送信することが出来る。
【0025】従って、容積が極めて小さい携帯型機器の
内部に大容量の固有情報を付属させることが出来、オン
ラインによるコンピュータ管理を安定して行うことが出
来る。また、特に小型化された携帯型機器に有効であ
る。
【0026】また、前記アンテナコイルに形成される磁
束発生部位から外側へ延長する高比透磁率のシート状磁
性体を該アンテナコイルの片面に配置した場合には、該
高比透磁率のシート状磁性体により通信指向性を向上
し、その方向における通信距離を長くすることが出来
る。
【0027】また、前記携帯型機器のケースが樹脂製で
あり、前記データキャリアを該携帯型機器のケースに設
けた孔に収容するか、または該携帯型機器のケース内面
に固定した場合には、携帯型機器のケース内の狭いスペ
ースを有効に利用してデータキャリアを固定することが
出来る。
【0028】また、前記携帯型機器のケースが導電性を
有し且つ分割型であり、磁束漏洩路を該携帯型機器のケ
ースの分割部に形成した場合には、携帯型機器のケース
が導電性を有する場合であっても外部との間で確実に通
信を行うことが出来る。
【0029】また、本発明に係る携帯型機器の他の構成
は、アンテナコイルと制御回路とを備えて電磁波により
送受信を行うデータキャリアをケース内に固定した携帯
型機器であって、前記アンテナコイルは円盤状とされ、
そのアンテナコイル面を前記携帯型機器のケース面に平
行にして固定すると共に、該アンテナコイルの片面から
高比透磁率の第1のシート状磁性体を延長し、他面から
高比透磁率の第2のシート状磁性体を逆方向に延長し、
該第1、第2のシート状磁性体は前記アンテナコイルを
通る連続的な磁束路を形成し、更に該第1、第2のシー
ト状磁性体の延長上に前記携帯型機器のケース外への磁
束漏洩路を形成したことを特徴とする。
【0030】上記構成によれば、円盤状のアンテナコイ
ルの片面から高比透磁率の第1のシート状磁性体を延長
し、他面から高比透磁率の第2のシート状磁性体を逆方
向に延長し、該第1、第2のシート状磁性体が円盤状の
アンテナコイルを通る連続的な磁束路を形成し、更に該
第1、第2のシート状磁性体の延長上に携帯型機器のケ
ース外への磁束漏洩路を形成したことで携帯型機器のケ
ース内部に導電性部材が密に存在しても、データキャリ
アに記録した固有情報を電磁波で非接触により外部のリ
ーダ機等に確実に送信することが出来る。また、高比透
磁率のシート状磁性体を設けたことで通信指向性を向上
し、その方向における通信距離を長くすることが出来
る。
【0031】従って、容積が極めて小さい携帯型機器の
内部に大容量の固有情報を付属させることが出来、オン
ラインによるコンピュータ管理を安定して行うことが出
来る。また、特に小型化された携帯型機器に有効であ
る。
【0032】また、本発明に係る携帯型機器の他の構成
は、アンテナコイルと制御回路とを備えて電磁波により
送受信を行うデータキャリアをケース内に固定した携帯
型機器であって、前記アンテナコイルは円盤状とされ、
そのアンテナコイル面を前記携帯型機器のケース面に平
行にして固定すると共に、該アンテナコイルに形成され
る磁束発生部位から外側へ延長する高比透磁率のシート
状磁性体を該アンテナコイルの片面に配置し、該シート
状磁性体の延長上に前記携帯型機器のケース外への磁束
漏洩路を形成したことを特徴とする。
【0033】上記構成によれば、円盤状のアンテナコイ
ルに形成される磁束発生部位から外側へ延長する高比透
磁率のシート状磁性体を該アンテナコイルの片面に配置
し、該シート状磁性体の延長上に前記携帯型機器のケー
ス外への磁束漏洩路を形成したことで携帯型機器のケー
ス内部に導電性部材が密に存在しても、データキャリア
に記録した固有情報を電磁波で非接触により外部のリー
ダ機等に確実に送信することが出来る。また、高比透磁
率のシート状磁性体を設けたことで通信指向性を向上
し、その方向における通信距離を長くすることが出来
る。
【0034】従って、容積が極めて小さい携帯型機器の
内部に大容量の固有情報を付属させることが出来、オン
ラインによるコンピュータ管理を安定して行うことが出
来る。また、特に小型化された携帯型機器に有効であ
る。
【0035】また、前記データキャリアを、バッテリー
ユニットを着脱自在に装着するバッテリー装着部の底面
または裏面に固定した場合には、使用可能なスペースの
有効利用を図って円盤状のアンテナコイルを有するデー
タキャリアを安定して固定することが出来る。
【0036】また、前記携帯型機器が携帯電話機である
場合には、本発明は極めて小型化され、導電性部材が密
に収容されている携帯電話機に適用することによって、
その効果が一層高まる。また、携帯電話機はその利便性
から使用台数が急速に延びており、その製造管理、流通
管理、リサイクル管理等を行う場合に有利である。
【0037】尚、携帯型機器としては、携帯電話機の他
にも携帯情報端末機(PDA)等についても同様に構成
して同様の効果を得ることが出来るものである。
【0038】
【発明の実施の形態】図により本発明に係る携帯型機器
の一例として携帯電話機に適用した場合の一実施形態を
具体的に説明する。図1は本発明に係る携帯型機器の構
成を示す分解説明図であり、上下ケースに夫々データキ
ャリアを設けた様子を示す図である。
【0039】また、図2(a),(b)は携帯型機器の
ケースの内面側に設けられた保持部材によりシリンダ状
のアンテナコイルを有するデータキャリアを取り付けた
様子を示す側面図及び正面図、図2(c)は携帯型機器
のケースのコーナ部等の肉厚部分に設けた孔を利用して
シリンダ状のアンテナコイルを有するデータキャリアを
取り付けた様子を示す正面図である。
【0040】また、図3はシリンダ状のアンテナコイル
を有するデータキャリアにおいて、該アンテナコイルに
形成される磁束発生部位から外側へ延長する高比透磁率
のシート状磁性体を該アンテナコイルの片面に配置して
携帯型機器のケースの内面側に取り付けた様子を示す側
断面説明図である。
【0041】また、図4及び図5は円盤状のアンテナコ
イルを有するデータキャリアにおいて、該アンテナコイ
ルの片面から高比透磁率の第1のシート状磁性体を延長
し、他面から高比透磁率の第2のシート状磁性体を逆方
向に延長して配置して携帯型機器のケースの内面側に取
り付けた様子を示す側断面説明図及び平面説明図であ
る。
【0042】図6は円盤状のアンテナコイルを有するデ
ータキャリアにおいて、該アンテナコイルに形成される
磁束発生部位から外側へ延長する高比透磁率のシート状
磁性体を該アンテナコイルの片面に配置して携帯型機器
のケースのバッテリーユニット装着部の裏面側に取り付
けた様子を示す側断面説明図である。
【0043】図1において、携帯型機器の一例である携
帯電話機11は、上ケース11aと下ケース11bを備え、そ
れ等上下ケース11a,11bは嵌め込み式で装着される。
上下ケース11a,11b内にはプリント基板13等の導電性
を有する部材が密に収容される。また、下ケース11bに
はバッテリーユニット12を着脱自在に装着するバッテリ
ー装着部11cが設けられる。
【0044】図1中、14は携帯電話機11を利用して電話
を掛けたり、電子メールを送受信したり、インターネッ
トを利用する際に操作するキーであり、15は軸15aを中
心に回動自在に構成され、キー14の部分を開閉するため
の蓋体である。また、16は携帯電話機11に付属される伸
縮自在に構成されたアンテナである。
【0045】図1には詳しくは後述する各種のデータキ
ャリア1a,1bを上下ケース11a,11b内に固定した
3つの例を示したものである。第1例は上ケース11aの
内面にシリンダ状のアンテナコイル2aを有するデータ
キャリア1aを固定したものであり、第2例は下ケース
11bの内面に同じくシリンダ状のアンテナコイル2aを
有するデータキャリア1aを固定したものであり、第3
例はバッテリー装着部11cの底面または裏面に円盤状の
アンテナコイル2bを有するデータキャリア1bを夫々
固定した一例である。
【0046】円盤状のアンテナコイル2bを有するデー
タキャリア1bは外径が大きくなるため、比較的広い設
置面積が確保出来るバッテリー装着部11cに固定するこ
とが望ましい。
【0047】各データキャリア1a,1bは図7〜図10
に示して前述したように、シリンダ状のアンテナコイル
2a或いは円盤状のアンテナコイル2bと、制御回路と
なるIC回路3とを備えて電磁波により送受信を行な
う。
【0048】上ケース11aおよび下ケース11bは底面と
背丈の低い周壁により断面コ字型に形成され、図7に示
すように、コア10に銅線を巻き付けた細長いシリンダ状
のアンテナコイル2aを有するデータキャリア1aの軸
方向をプリント基板13に並行して上下ケース11a,11b
面に平行にして固定し、該アンテナコイル2aの軸方向
の延長上に上下ケース11a,11b外への磁束漏洩路を形
成する。
【0049】携帯電話機11の上下ケース11a,11bが導
電性を有する場合には、磁束漏洩路を分割型の上下ケー
ス11a,11bの分割部に形成する。
【0050】磁束漏洩路における漏洩磁束の量は、形成
する間隙が大きくなるほど増加する。従って、その間隙
幅は所望する通信感度により決定されるが、通常のリー
ダ装置などによる良好な通信感度のレベルを安定して確
保するには、間隙幅を数μm〜数百μm程度とすること
が望ましく、さらに好ましくは数十μm〜数百μm程度
とする。尚、場合によっては数mm程度にすることも可
能であるが、上限はケースの所望する密閉性によって制
限される。
【0051】図2(a),(b)は携帯電話機11の上下
ケース11a,11bが樹脂製であり、上下ケース11a,11
bの内面に一対の対向するバネ性の保持片からなる固定
部材17を一体成形し、その間にシリンダ状のアンテナコ
イル1aを有するデータキャリア1aを差し込み、接着
剤18等で固定した例である。尚、上下ケース11a,11b
が樹脂製の場合は上下ケース11a,11b全体が磁束漏洩
路を形成する。
【0052】アンテナコイル2aの軸方向を上下ケース
11a,11bの面に平行とすることにより、狭いスペース
であってもデータキャリア1aを効率的に固定すること
が出来ると共に、送受信に利用する磁束方向を容易に磁
束漏洩路に向けることが出来る。尚、上下ケース11a,
11b内のプリント基板13の表面或いは裏面の端部にスペ
ースを設け、そこにデータキャリア1aを接着等により
固定することも出来る。
【0053】携帯電話機11の上下ケース11a,11bが導
電性を有する場合や更にはプリント基板13が近接される
場合には、シリンダ状のアンテナコイル2aの軸方向を
携帯電話機11の短手方向に配置すれば機器の幅が狭い方
向の磁束漏洩路を利用して通信の指向性と通信距離を大
きくして容易に通信することが出来る。
【0054】図2(c)は樹脂製の上下ケース11a,11
bのコーナ部等の肉厚部11dを利用し、該肉厚部11dに
おいて上下ケース11a,11b面と平行にして設けた挿入
孔11eにシリンダ状のアンテナコイル2aを有するデー
タキャリア1aを差し込んで収容し、接着剤18で固定し
た一例である。尚、上下ケース11a,11bの成形時にデ
ータキャリア1aを一体的にモールドして上下ケース11
a,11bの内面に固定することでも良い。
【0055】図3はシリンダ状のアンテナコイル2aを
有するデータキャリア1aにおいて、該アンテナコイル
2aに形成される磁束発生部位から外側へ延長する高比
透磁率のシート状磁性体19としてアモルファス磁性体シ
ートを該アンテナコイル2aの片面(本実施形態では上
下ケース11a,11b側)に配置した一例である。
【0056】データキャリア1a及びシート状磁性体19
は樹脂等の保護ケース20等により密封され、該樹脂等の
保護ケース20が上下ケース11a,11bの内面に接着剤18
により接着されている。
【0057】シート状磁性体19は空中よりも磁気抵抗が
著しく小さいので、アンテナコイル2aと鎖交する磁束
は該シート状磁性体19の長手方向に容易に延長してその
先端部を通る磁束ループとして空気中に分布する。従っ
て、通信距離は主としてシート状磁性体19の長手方向に
延長され、且つ該方向の通信指向性が高くなる。
【0058】データキャリア1aの通信感度は磁束路φ
の磁束密度に比例し、その磁束密度はシート状磁性体19
の比透磁率に比例する。従って、シート状磁性体19は比
透磁率のできるだけ高いものを選択すべきであり、少な
くとも1万以上の比透磁率を有する磁性体が望ましい。
このような高い比透磁率を有する磁性材料からなる磁性
体として、シート状に形成したアモルファス磁性体を挙
げることができる。
【0059】一般にアモルファス磁性体の比透磁率は数
万から数百万の範囲にあり、極めて比透磁率が高い。例
えば米国のアライドケミカル社から市販されているFe
―Ni―Mo―B−S系で比透磁率が80万のシート状
アモルファス磁性体があり、更に、類似組成でより高比
透磁率のシート状アモルファス磁性体が日立金属(株)
から市販されており、いずれも本発明に使用できる。
【0060】シリンダ状のアンテナコイル1aの場合
は、コア10の先端部付近に磁束発生部位が存在し、磁束
は、その磁束発生部位から軸方向に出て反対側の先端部
に向かうループを形成する。
【0061】そこで、シリンダ状のアンテナコイル1a
における軸方向外側の指向性を高めたい時には、その磁
束発生部位から軸方向外側にシート状磁性体19を延長す
る。すると、磁束発生部位からの磁束のかなりの部分が
高透磁率のシート状磁性体19により軸方向外側に導か
れ、結果として、その軸方向における通信可能な磁束領
域が拡大される。
【0062】尚、シート状磁性体19を延長した軸方向を
中心として三次元的に通信可能な磁束領域が拡大する。
また、このように構成すると、磁束のループが大きくな
るので、結果として反対側の先端部から軸方向外側にお
ける通信可能な磁束領域も略同じ大きさで拡大される現
象が起こる。
【0063】尚、シート状磁性体19を磁束発生部位から
軸中心方向にも同時に延長すると、通信可能な磁束領域
は次第に減少し、軸方向中心点を超えると急激に減少す
る。従って、シリンダ状アンテナコイル2aに配置する
シート状磁性体19は、磁束発生部位から軸方向外側に延
長することが好ましく、同時に軸中心方向に延長する場
合は比較的短い距離に留めるべきである。
【0064】本実施形態の場合も携帯電話機11の上下ケ
ース11a,11bが導電性を有する場合や更にはプリント
基板13が近接される場合には、シリンダ状のアンテナコ
イル2aの軸方向(シート状磁性体19の延長方向)を携
帯電話機11の短手方向に配置すれば機器の幅が狭い方向
の磁束漏洩路を利用して通信の指向性と通信距離を大き
くして容易に通信することが出来る。
【0065】図4及び図5は円盤状アンテナコイル2b
を有するデータキャリア1bを携帯電話機11の下ケース
11bに設けられたバッテリー装着部11cにおける底面ま
たは裏面に接着剤18等で固定した一例である。
【0066】図4において、密封容器9により封止され
た円盤状アンテナコイル2bのアンテナコイル面に平行
にして該アンテナコイル2bの片面から高比透磁率の第
1のシート状磁性19aを延長し、他面から高比透磁率の
第2のシート状磁性19bを逆方向に延長して樹脂等の保
護ケース20内に収容固定し、該樹脂等の保護ケース20が
バッテリー装着部11cの底面または裏面に平行にして配
置されて接着剤18により固定することで、アンテナコイ
ル2bのアンテナコイル面が携帯電話機11の上下ケース
11a,11b面に平行に固定されている。
【0067】第1、第2のシート状磁性19a,19bはア
ンテナコイル2bを通る連続的な磁束路を形成し、更に
該第1、第2のシート状磁性19a,19bの延長上に携帯
電話機11の上下ケース11a,11b外への磁束漏洩路が形
成される。
【0068】図4に示す例は大量生産され、市場に流通
している標準的なデータキャリア1bを利用し、それに
第1のシート状磁性体19a及び第2のシート状磁性体19
bを組み合わせて樹脂等の保護ケース20内に収容したも
のである。図4におけるデータキャリア1bは薄型で樹
脂等の非導電性材料で作られた密封容器9内に円盤状の
アンテナコイル2bとIC回路3を封入して構成され
る。
【0069】そして、密封容器9の上面に沿って第1の
シート状磁性体19aを平行に配置して接着等によって固
定し、該密封容器9の下面に沿って第2のシート状磁性
体19bを同様に平行に配置して接着等によって固定す
る。
【0070】第1のシート状磁性体19aの先端部は密封
容器9内に配置されたアンテナコイル2bの図4におけ
る中央部よりやや左側から右方向の外側まで延長させ、
第2のシート状磁性体19bの先端部は密封容器9内に配
置されたアンテナコイル2bの図4における中央部より
やや右側から左方向の外側まで延長させる。
【0071】そして、それ等第1のシート状磁性体19a
及び第2のシート状磁性体19bを密封容器9と共に樹脂
等の保護ケース20内に収容し、接着剤等を充填してモー
ルドする。アンテナコイル2bの中央部側に位置する第
1のシート状磁性体19aと第2のシート状磁性体19bの
端部は一部が互いに重なって(オーバラップして)い
る。
【0072】そして、図4に示すように、磁束の少なく
とも一部は空中よりも著しく磁気抵抗の少ない第1のシ
ート状磁性体19aと第2のシート状磁性体19b、及びア
ンテナコイル2を通って破線で示すような扁平で拡大さ
れた磁束路(磁束ループ)φを形成する。尚、図4はバ
ッテリー装着部11cが樹脂製である場合の磁束路(磁束
ループ)φを示す。
【0073】図5は図4における樹脂等の保護ケース20
を省略して、データキャリア1b及び第1、第2のシー
ト状磁性19a,19bがバッテリー装着部11cの底面また
は裏面に平行にして配置して接着剤等により固定された
一例である。
【0074】図4及び図5に示す場合も、携帯電話機11
の下ケース11bが導電性を有する場合やバッテリー装着
部11cにプリント基板13が近接される場合や金属製のバ
ッテリーユニット12が装着される場合には、第1、第2
のシート状磁性19a,19bの延長方向を携帯電話機11の
短手方向に配置すれば機器の幅が狭い方向の磁束漏洩路
を利用して通信の指向性と通信距離を大きくして容易に
通信することが出来る。
【0075】図4及び図5では、アンテナコイル2bの
片面から外側に向けて第1のシート状磁性体19aを延長
し、更に、反対面から逆方向の外側に向けて第2のシー
ト状磁性体19bを延長し、それ等第1、第2のシート状
磁性体19a,19bがアンテナコイル2bを通る連続的な
磁束路φを形成している。
【0076】円盤状のアンテナコイル2bの場合は、該
アンテナコイル2bの径中心と、該アンテナコイル2b
の内周部との中間付近に磁束発生部位が存在し、磁束は
その磁束発生部位を通ってアンテナコイルの導線の周り
に比較的高い密度のループを形成する。
【0077】尚、磁束発生部位は点ではなく、アンテナ
コイル2bの径中心と、該アンテナコイル2bの内周部
の中間点を中心とする比較的狭い領域として存在する。
そこで、円盤状のアンテナコイル2bにおける特定の面
方向(半径方向)外側に指向性を高めたい時には、その
磁束発生部位から指向性を高めたい面方向に高透磁率を
有する第1、第2のシート状磁性19a,19bを延長して
配置する。
【0078】すると、磁束発生部位からの磁束のかなり
の部分が高透磁率の第1、第2のシート状磁性19a,19
bにより面方向(半径方向)に導かれ、結果として、そ
の面方向外側における通信可能な磁束領域が拡大され
る。尚、磁束は広がる特性を有するので延長した面方向
外側を中心として三次元的に通信可能な磁束領域が拡大
する。
【0079】一方、磁束発生部位よりもアンテナコイル
2bの内側、例えば、アンテナコイル2bの径中心に向
かう方向へも同時に第1、第2のシート状磁性19a,19
bを延長すると、その延長距離に比例して通信可能な磁
束領域が次第に減少する傾向を示し、アンテナコイル2
bの径中心まで延長すると、第1、第2のシート状磁性
19a,19bを配置しない場合よりもかえって減少するこ
とが実験により判明した。
【0080】尚、円盤状のアンテナコイル2bの面方向
両側に第1、第2のシート状磁性19a,19bを延長する
と、該第1、第2のシート状磁性19a,19bの効果は相
殺されてしまうので好ましくない。
【0081】従って、円盤状のアンテナコイル2bに配
置する第1、第2のシート状磁性19a,19bは磁束発生
部位よりも面方向外側の一方に延長することが好まし
く、同時にアンテナコイルの径中心方向内側に延長する
時は比較的小さな距離に留めるべきである。
【0082】また、アンテナコイル2bのアンテナコイ
ル面をバッテリー装着部11cの底面または裏面に平行に
して該バッテリー装着部11cに取り付けることにより、
狭いスペースであってもデータキャリア1bを効率的に
固定することが出来る。
【0083】また、送受信に利用する磁束方向はアンテ
ナコイル2bのアンテナコイル面に垂直な方向である
が、その磁束をシート状磁性体19a,19bによりアンテ
ナコイル面に平行する方向に誘導して該方向の通信指向
性を大きくし、その延長上に形成した磁束漏洩路を通し
て漏洩する磁束を増加出来るので、高い通信感度で送受
信を行うことが出来る。
【0084】尚、上下ケース11a,11bが非導電性また
は導電性を有する場合についての磁束漏洩路の考え方
は、前記シリンダ状のアンテナコイル2aを有するデー
タキャリア1aの場合と同様である。
【0085】図6は円盤状のアンテナコイル2bに形成
される磁束発生部位から外側へ延長する高比透磁率のシ
ート状磁性体19を該アンテナコイル2bの片面に配置し
た例である。本実施形態も図4に示して前述した構成と
略同様であり、携帯電話機11の下ケース11bが導電性を
有する場合やバッテリー装着部11cにプリント基板13が
近接される場合や金属製のバッテリーユニット12が装着
される場合には、シート状磁性19の延長方向を携帯電話
機11の短手方向に配置すれば機器の幅が狭い方向の磁束
漏洩路を利用して通信の指向性と通信距離を大きくして
容易に通信することが出来る。
【0086】
【発明の効果】本発明は、上述の如き構成と作用とを有
するので、携帯型機器のケース内にデータキャリアを取
り付け、該データキャリアが送受信に利用する磁束の方
向と、携帯型機器のケースに形成した磁束漏洩路を効果
的に利用することにより送受信可能な磁束レベルを確実
に確保して大容量の固有情報の通信を可能にした携帯型
機器を提供することが出来る。
【0087】即ち、請求項1に記載した発明によれば、
シリンダ状のアンテナコイルの軸方向の延長上に携帯型
機器のケース外への磁束漏洩路を形成したことで携帯型
機器のケース内部に導電性部材が密に存在しても、デー
タキャリアに記録した固有情報を電磁波で非接触により
外部のリーダ機等に確実に送信することが出来る。
【0088】従って、容積が極めて小さい携帯型機器の
内部に大容量の固有情報を付属させることが出来、オン
ラインによるコンピュータ管理を安定して行うことが出
来る。また、特に小型化された携帯型機器に有効であ
る。
【0089】また、シリンダ状のアンテナコイルに形成
される磁束発生部位から外側へ延長する高比透磁率のシ
ート状磁性体を該アンテナコイルの片面に配置した場合
には、該高比透磁率のシート状磁性体により通信指向性
を向上し、その方向における通信距離を長くすることが
出来る。
【0090】また、携帯型機器のケースが樹脂製であ
り、データキャリアを該携帯型機器のケースに設けた孔
に収容するか、または該携帯型機器のケース内面に固定
した場合には、携帯型機器のケース内の狭いスペースを
有効に利用してデータキャリアを固定することが出来
る。
【0091】また、携帯型機器のケースが導電性を有し
且つ分割型であり、磁束漏洩路を該携帯型機器のケース
の分割部に形成した場合には、携帯型機器のケースが導
電性を有する場合であっても外部との間で確実に通信を
行うことが出来る。
【0092】また、請求項5に記載した発明によれば、
円盤状のアンテナコイルの片面から高比透磁率の第1の
シート状磁性体を延長し、他面から高比透磁率の第2の
シート状磁性体を逆方向に延長し、該第1、第2のシー
ト状磁性体が円盤状のアンテナコイルを通る連続的な磁
束路を形成し、更に該第1、第2のシート状磁性体の延
長上に携帯型機器のケース外への磁束漏洩路を形成した
ことで、携帯型機器のケース内部に導電性部材が密に存
在しても、データキャリアに記録した固有情報を電磁波
で非接触により外部のリーダ機等に確実に送信すること
が出来る。また、高比透磁率のシート状磁性体を設けた
ことで通信指向性を向上し、その方向における通信距離
を長くすることが出来る。
【0093】従って、容積が極めて小さい携帯型機器の
内部に大容量の固有情報を付属させることが出来、オン
ラインによるコンピュータ管理を安定して行うことが出
来る。また、特に小型化された携帯型機器に有効であ
る。
【0094】また、請求項6に記載した発明によれば、
円盤状のアンテナコイルに形成される磁束発生部位から
外側へ延長する高比透磁率のシート状磁性体を該アンテ
ナコイルの片面に配置し、該シート状磁性体の延長上に
前記携帯型機器のケース外への磁束漏洩路を形成したこ
とで、携帯型機器のケース内部に導電性部材が密に存在
しても、データキャリアに記録した固有情報を電磁波で
非接触により外部のリーダ機等に確実に送信することが
出来る。また、高比透磁率のシート状磁性体を設けたこ
とで通信指向性を向上し、その方向における通信距離を
長くすることが出来る。
【0095】従って、容積が極めて小さい携帯型機器の
内部に大容量の固有情報を付属させることが出来、オン
ラインによるコンピュータ管理を安定して行うことが出
来る。また、特に小型化された携帯型機器に有効であ
る。
【0096】また、円盤状のアンテナコイルを有するデ
ータキャリアを、バッテリーユニットを着脱自在に装着
するバッテリー装着部の底面または裏面に固定した場合
には、使用可能なスペースの有効利用を図って該データ
キャリアを安定して固定することが出来る。
【0097】また、携帯型機器が携帯電話機である場合
には、本発明は極めて小型化され、導電性部材が密に収
容されている携帯電話機に適用することによって、その
効果が一層高まる。また、携帯電話機はその利便性から
使用台数が急速に延びており、その製造管理、流通管
理、リサイクル管理等を行う場合に有利である。
【0098】尚、携帯型機器としては、携帯電話機の他
にも携帯情報端末機(PDA)等についても同様に構成
して同様の効果を得ることが出来るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る携帯型機器の構成を示す分解説明
図であり、上下ケースに夫々データキャリアを設けた様
子を示す図である。
【図2】(a),(b)は携帯型機器のケースの内面側
に設けられた保持部材によりシリンダ状のアンテナコイ
ルを有するデータキャリアを取り付けた様子を示す側面
図及び正面図、(c)は携帯型機器のケースのコーナ部
等の肉厚部分に設けた孔を利用してシリンダ状のアンテ
ナコイルを有するデータキャリアを取り付けた様子を示
す正面図である。
【図3】シリンダ状のアンテナコイルを有するデータキ
ャリアにおいて、該アンテナコイルに形成される磁束発
生部位から外側へ延長する高比透磁率のシート状磁性体
を該アンテナコイルの片面に配置して携帯型機器のケー
スの内面側に取り付けた様子を示す側断面説明図であ
る。
【図4】円盤状のアンテナコイルを有するデータキャリ
アにおいて、該アンテナコイルの片面から高比透磁率の
第1のシート状磁性体を延長し、他面から高比透磁率の
第2のシート状磁性体を逆方向に延長して配置して携帯
型機器のケースのバッテリーユニット装着部の底面側に
取り付けた様子を示す側断面説明図である。
【図5】円盤状のアンテナコイルを有するデータキャリ
アにおいて、該アンテナコイルの片面から高比透磁率の
第1のシート状磁性体を延長し、他面から高比透磁率の
第2のシート状磁性体を逆方向に延長して配置して携帯
型機器のケースのバッテリーユニット装着部の底面側に
取り付けた様子を示す平面説明図である。
【図6】円盤状のアンテナコイルを有するデータキャリ
アにおいて、該アンテナコイルに形成される磁束発生部
位から外側へ延長する高比透磁率のシート状磁性体を該
アンテナコイルの片面に配置して携帯型機器のケースの
バッテリーユニット装着部の裏面側に取り付けた様子を
示す側断面説明図である。
【図7】(a)はシリンダ状のアンテナコイルを有する
データキャリアの構成を示す図、(b)は円盤状のアン
テナコイルを有するデータキャリアの構成を示す図であ
る。
【図8】データキャリアの制御回路の構成を示すブロッ
ク図である。
【図9】シリンダ状のアンテナコイルを有するデータキ
ャリアから発生する磁界成分を示す図である。
【図10】円盤状のアンテナコイルを有するデータキャリ
アから発生する磁界成分を示す図である。
【符号の説明】
1a,1b…データキャリア 2a,2b…アンテナコイル 3…IC回路 4…送受信回路 5…CPU 6…メモリ 7…コンデンサ 8…ガラス容器 9…密封容器 10…コア 11…携帯電話機 11a…上ケース 11b…下ケース 11c…バッテリー装着部 11d…肉厚部 11e…挿入孔 12…バッテリーユニット 13…プリント基板 14…キー 15…蓋体 16…アンテナ 17…固定部材 18…接着剤 19,19a,19b…シート状磁性体 20…保護ケース H…磁界成分 φ…磁束路
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04Q 7/32 H04B 7/26 V 5K067 // H01Q 1/24 G06K 19/00 K Fターム(参考) 2C005 NA08 NB13 TA22 5B019 BB08 GA03 5B035 AA07 AA11 BA03 BB09 CA02 CA08 CA23 5J047 AA04 AB11 FD01 5K023 AA07 BB06 LL05 5K067 BB04 KK01 KK17

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アンテナコイルと制御回路を備えて電磁
    波により送受信を行うデータキャリアをケース内に固定
    した携帯型機器であって、 前記アンテナコイルはコアに導線を巻きつけた細長いシ
    リンダ状とされ、該アンテナコイルの軸方向を携帯型機
    器のケース面に平行にして固定すると共に、該アンテナ
    コイルの軸方向の延長上に前記携帯型機器のケース外へ
    の磁束漏洩路を形成したことを特徴とする携帯型機器。
  2. 【請求項2】 前記アンテナコイルに形成される磁束発
    生部位から外側へ延長する高比透磁率のシート状磁性体
    を該アンテナコイルの片面に配置したことを特徴とする
    請求項1に記載の携帯型機器。
  3. 【請求項3】 前記携帯型機器のケースが樹脂製であ
    り、前記データキャリアを該携帯型機器のケースに設け
    た孔に収容するか、または該携帯型機器のケース内面に
    固定したことを特徴とする請求項1または請求項2に記
    載の携帯型機器。
  4. 【請求項4】 前記携帯型機器のケースが導電性を有し
    且つ分割型であり、磁束漏洩路を該携帯型機器のケース
    の分割部に形成したことを特徴とする請求項1または請
    求項2に記載の携帯型機器。
  5. 【請求項5】 アンテナコイルと制御回路とを備えて電
    磁波により送受信を行うデータキャリアをケース内に固
    定した携帯型機器であって、 前記アンテナコイルは円盤状とされ、そのアンテナコイ
    ル面を前記携帯型機器のケース面に平行にして固定する
    と共に、該アンテナコイルの片面から高比透磁率の第1
    のシート状磁性体を延長し、他面から高比透磁率の第2
    のシート状磁性体を逆方向に延長し、該第1、第2のシ
    ート状磁性体は前記アンテナコイルを通る連続的な磁束
    路を形成し、更に該第1、第2のシート状磁性体の延長
    上に前記携帯型機器のケース外への磁束漏洩路を形成し
    たことを特徴とする携帯型機器。
  6. 【請求項6】 アンテナコイルと制御回路とを備えて電
    磁波により送受信を行うデータキャリアをケース内に固
    定した携帯型機器であって、 前記アンテナコイルは円盤状とされ、そのアンテナコイ
    ル面を前記携帯型機器のケース面に平行にして固定する
    と共に、該アンテナコイルに形成される磁束発生部位か
    ら外側へ延長する高比透磁率のシート状磁性体を該アン
    テナコイルの片面に配置し、該シート状磁性体の延長上
    に前記携帯型機器のケース外への磁束漏洩路を形成した
    ことを特徴とする携帯型機器。
  7. 【請求項7】 前記データキャリアを、バッテリーユニ
    ットを着脱自在に装着するバッテリー装着部の底面また
    は裏面に固定したことを特徴とする請求項5または6に
    記載の携帯型機器。
  8. 【請求項8】 前記携帯型機器が携帯電話機であること
    を特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の携帯
    型機器。
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