JP2004350336A - 交流電圧制御装置 - Google Patents

交流電圧制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004350336A
JP2004350336A JP2003138577A JP2003138577A JP2004350336A JP 2004350336 A JP2004350336 A JP 2004350336A JP 2003138577 A JP2003138577 A JP 2003138577A JP 2003138577 A JP2003138577 A JP 2003138577A JP 2004350336 A JP2004350336 A JP 2004350336A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
terminal
phase
input
input terminal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003138577A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3774208B2 (ja
Inventor
Shoji Haneda
正二 羽田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTT Data Group Corp
Original Assignee
NTT Data Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTT Data Corp filed Critical NTT Data Corp
Priority to JP2003138577A priority Critical patent/JP3774208B2/ja
Priority to PCT/JP2004/006775 priority patent/WO2004102781A1/ja
Publication of JP2004350336A publication Critical patent/JP2004350336A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3774208B2 publication Critical patent/JP3774208B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02MAPPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
    • H02M5/00Conversion of ac power input into ac power output, e.g. for change of voltage, for change of frequency, for change of number of phases
    • H02M5/02Conversion of ac power input into ac power output, e.g. for change of voltage, for change of frequency, for change of number of phases without intermediate conversion into dc
    • H02M5/04Conversion of ac power input into ac power output, e.g. for change of voltage, for change of frequency, for change of number of phases without intermediate conversion into dc by static converters
    • H02M5/10Conversion of ac power input into ac power output, e.g. for change of voltage, for change of frequency, for change of number of phases without intermediate conversion into dc by static converters using transformers
    • H02M5/12Conversion of ac power input into ac power output, e.g. for change of voltage, for change of frequency, for change of number of phases without intermediate conversion into dc by static converters using transformers for conversion of voltage or current amplitude only

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Ac-Ac Conversion (AREA)
  • Control Of Electrical Variables (AREA)

Abstract

【課題】交流電圧制御装置において、機器の容積を増加させることなく、簡易な手段により出力電圧の制御を実現すること。
【解決手段】単相3線式の入力端子R1に一端が接続された一次巻線と、該一次巻線に磁気結合されて入力端子R1と出力端子R2との間に接続された二次巻線とを有するトランスTRと、入力端子R1と入力端子N1との間に接続されて交流入力の電圧をモニタする電圧監視回路VSと、一次巻線の他端の接続先を切り替えるスイッチSW1とを備え、電圧監視回路VSは、交流入力のモニタ電圧に基づいてスイッチを入力端子R1、N1、T1のいずれか一つに接続させる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、交流電圧制御装置に関するものであり、特に、出力電圧の切り替えを簡易な構成で実現する交流電圧制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電気事業法第26条は供給電圧の制限を規定しており、この規定を受けた電気事業法施行規則第44条は、維持すべき標準電圧の幅を101V±6V、すなわち、95V〜107Vと規定している。したがって、負荷に接続される機器側では、この電圧変動を吸収し、これらの電圧範囲での動作を保証することが求められる。供給電圧がこのような幅を持っているのは、一日のうちでも朝昼夕では電圧変動が生じ、また、地域によっても電力事情の差異により供給電圧の維持が困難であるという理由によるものである。
【0003】
一方、負荷側に接続される機器は、特殊な機器を除けば90V〜94V程度の電圧でも十分に動作可能な機器がほとんどであり、また、供給電圧の低下によって省エネ効果が期待できる。したがって、負荷に供給される供給電圧を低下させ、かつ、安定化させる技術が注目されている。
【0004】
かかる状況において、従来から、トランスの二次巻線にタップを設け、このタップを切り換えることによって出力電圧を制御することがよく行われる(例えば、非特許文献1を参照)。
【0005】
また、タップを用いない方法として、変圧器を介して半導体スイッチで構成された電圧振幅調整器の出力を系統に加えて出力電圧を調整する装置の構成例が開示されている(例えば、特許文献1を参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−83378号公報(第4−6頁、図1、2)
【非特許文献1】
”電源の基礎知識、4 交流安定化電源、(p.9、図14)”、「ONLINE」、キクスイ株式会社ホームページ、「平成15年2月28日検索」、インターネット<URL:http://www.kikusui.co.jp/catalog/pdf/general_catalog2002/data_powersupply.pdf/>
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、トランスの二次巻線にタップを設けようとすると、タップに付随したタップを切り替えるためのタップ切替器(例えば、サイリスタやトライアックなどのスイッチ)が必要となり、機器のコストが増大し、機器の容積が増加するという欠点があった。
【0008】
また、別な観点から見た場合、例えば、二次巻線の中点にタップを設ける場合には、タップ切替の際の瞬断防止のために、二次側にスパーク・キラー用のコンデンサやバリスタなどの素子を挿入する必要があり、部品点数が増加するという欠点があった。また、これらの素子には大電流が流れ、素子自身の劣化が急速に進行するので、大容量で、かつ、信頼性の高い部品を用いる必要があり、機器のコストが増大するという欠点もあった。
【0009】
また、上述した特許文献1にあっては、タップ切替を用いずに出力電圧の調整を実現してはいるものの、半導体スイッチでなどのスイッチング素子によって制御されたPWM制御出力を生成する必要があり、これらのPWM制御機能を付加することで、装置の容積や規模、あるいは装置の複雑度が増加するとともに、機器の価格が上昇するといった問題点があった。
【0010】
この発明は、上記に鑑みてなされたものであり、PWM制御などの複雑な制御を行わないことにより、装置の容積、規模および複雑度の増加を抑制し、費用対効果に優れた交流電圧制御装置を提供することを第1の目的とする。また、わが国の既存の電源供給手段を有効活用するとともに、装置自身の信頼性を損なうことのない簡易な手段にて実現される交流電圧制御装置を提供することを第2の目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明にかかる交流電圧制御装置にあっては、単相3線式の交流入力が入力される正相入力端子、入力側中立端子および逆相入力端子と、該交流入力の電圧を低下させた単相3線式の交流出力が出力される正相出力端子、出力側中立端子および逆相出力端子とを備えた交流電圧制御装置であって、前記正相入力端子に一端が接続された一次巻線と、該一次巻線に磁気結合されて該正相入力端子と前記正相出力端子との間に接続された二次巻線とを有するトランスと、前記正相入力端子と前記入力側中立端子との間、前記逆相入力端子と前記入力側中立端子との間および前記正相入力端子と前記逆相入力端子との間のいずれかに接続され、これらの端子間の電圧をモニタする電圧監視回路と、前記一次巻線の他端の接続先を切り替えるスイッチとを備え、前記電圧監視回路は、自己がモニタしたモニタ電圧と所定の基準電圧との差電圧に基づいて前記スイッチを制御し、前記一次巻線の他端の接続先を前記正相入力端子、前記入力側中立端子および前記逆相入力端子のいずれか一つに接続させることを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、電圧監視回路は、単相3線式の交流入力の3つの入力端の入力電圧、すなわち、正相入力端子−入力側中立端子間、入力側中立端子−逆相入力端子間および正相入力端子−逆相入力端子間のいずれか一つの入力電圧をモニタし、このモニタ電圧と所定の基準電圧との差電圧に基づいてトランスの一次巻線の他端を正相入力端子、入力側中立端子および逆相入力端子のいずれか一つに接続させる。
【0013】
つぎの発明にかかる交流電圧制御装置にあっては、単相3線式の交流入力が入力される正相入力端子、入力側中立端子および逆相入力端子と、該交流入力の電圧を低下させた単相3線式の交流出力が出力される正相出力端子、出力側中立端子および逆相出力端子とを備えた交流電圧制御装置であって、前記逆相入力端子に一端が接続された一次巻線と、該一次巻線に磁気結合されて該逆相入力端子と前記逆相出力端子との間に接続された二次巻線とを有するトランスと、前記正相入力端子と前記入力側中立端子との間、前記逆相入力端子と前記入力側中立端子との間および前記正相入力端子と前記逆相入力端子との間のいずれかに接続されて入力電圧をモニタする電圧監視回路と、前記一次巻線の他端の接続先を切り替えるスイッチとを備え、前記電圧監視回路は、自己がモニタしたモニタ電圧と所定の基準電圧との差電圧に基づいて前記スイッチを制御し、前記一次巻線の他端の接続先を前記正相入力端子、前記入力側中立端子および前記逆相入力端子のいずれか一つに接続させることを特徴とする。
【0014】
この発明によれば、電圧監視回路は、単相3線式の交流入力の3つの入力端の入力電圧、すなわち、正相入力端子−入力側中立端子間、入力側中立端子−逆相入力端子間および正相入力端子−逆相入力端子間のいずれか一つの入力電圧をモニタし、このモニタ電圧と所定の基準電圧との差電圧に基づいてスイッチを制御し、一次巻線の他端の接続先を正相入力端子、入力側中立端子および逆相入力端子のいずれか一つに接続させる。
【0015】
つぎの発明にかかる交流電圧制御装置にあっては、前記二次巻線と前記一次巻線との巻数比によって前記交流出力の出力電圧の制御幅を可変することを特徴とする。
【0016】
この発明によれば、トランスの二次巻線と一次巻線との巻数比(n2/n1)を可変することによって交流出力の出力電圧幅を制御することができる。
【0017】
つぎの発明にかかる交流電圧制御装置にあっては、単相3線式の交流入力が入力される正相入力端子、入力側中立端子および逆相入力端子と、該交流入力の電圧を低下させた単相3線式の交流出力が出力される正相出力端子、出力側中立端子および逆相出力端子とを備えた交流電圧制御装置であって、前記正相入力端子に一端が接続された一次巻線と、該一次巻線に磁気結合されて該正相入力端子と前記正相出力端子との間に接続された二次巻線とを有する第1のトランスと、前記逆相入力端子に一端が接続された一次巻線と、該一次巻線に磁気結合されて該逆相入力端子と前記逆相出力端子との間に接続された二次巻線とを有する第2のトランスと、前記正相入力端子と前記入力側中立端子との間、前記逆相入力端子と前記入力側中立端子との間および前記正相入力端子と前記逆相入力端子との間のいずれかに接続され、これらの端子間の電圧をモニタする電圧監視回路と、前記第1のトランスの一次巻線の他端の接続先を切り替える第1のスイッチと、前記第2のトランスの一次巻線の他端の接続先を切り替える第2のスイッチとを備え、前記電圧監視回路は、自己がモニタしたモニタ電圧と所定の基準電圧との差電圧に基づいて前記第1のスイッチを制御し、前記第1のトランスの一次巻線の他端を前記正相入力端子、前記入力側中立端子および前記逆相入力端子のいずれか一つに接続させ、前記モニタ電圧と所定の基準電圧との差電圧に基づいて前記第2のスイッチを制御し、前記第2のトランスの一次巻線の他端を前記正相入力端子、前記入力側中立端子および前記逆相入力端子のいずれか一つに接続させることを特徴とする。
【0018】
この発明によれば、電圧監視回路は、単相3線式の交流入力の3つの入力端の入力電圧、すなわち、正相入力端子−入力側中立端子間、入力側中立端子−逆相入力端子間および正相入力端子−逆相入力端子間のいずれか一つの入力電圧をモニタし、このモニタ電圧と所定の基準電圧との差電圧に基づいて、第1のスイッチを制御して第1のトランスの一次巻線の他端を正相入力端子、入力側中立端子および逆相入力端子のいずれか一つに接続させ、また、このモニタ電圧と所定の基準電圧との差電圧に基づいて、第2のスイッチを制御して第2のトランスの一次巻線の他端を正相入力端子、入力側中立端子および逆相入力端子のいずれか一つに接続させる。
【0019】
つぎの発明にかかる交流電圧制御装置にあっては、単相3線式の交流入力が入力される正相入力端子、入力側中立端子および逆相入力端子と、該交流入力の電圧を低下させた単相3線式の交流出力が出力される正相出力端子、出力側中立端子および逆相出力端子とを備えた交流電圧制御装置であって、前記正相入力端子に一端が接続された一次巻線と、該一次巻線に磁気結合されて該正相入力端子と前記正相出力端子との間に接続された二次巻線とを有する第1のトランスと、前記逆相入力端子に一端が接続された一次巻線と、該一次巻線に磁気結合されて該逆相入力端子と前記逆相出力端子との間に接続された二次巻線とを有する第2のトランスと、前記正相入力端子と前記入力側中立端子との間に接続されて入力電圧をモニタする第1の電圧監視回路と、前記逆相入力端子と前記入力側中立端子との間に接続されて入力電圧をモニタする第2の電圧監視回路と、前記第1のトランスの一次巻線の他端の接続先を切り替える第1のスイッチと、前記第2のトランスの一次巻線の他端の接続先を切り替える第2のスイッチとを備え、前記第1の電圧監視回路は、自己がモニタしたモニタ電圧と所定の基準電圧との差電圧に基づいて前記第1のスイッチを制御し、前記第1のトランスの一次巻線の他端を前記正相入力端子、前記入力側中立端子および前記逆相入力端子のいずれか一つに接続させ、前記第2の電圧監視回路は、自己がモニタしたモニタ電圧と所定の基準電圧との差電圧に基づいて前記第1のスイッチを制御し、前記第2のトランスの一次巻線の他端を前記正相入力端子、前記入力側中立端子および前記逆相入力端子のいずれか一つに接続させることを特徴とする。
【0020】
この発明によれば、第1の電圧監視回路は、自己がモニタしたモニタ電圧と所定の基準電圧との差電圧交に基づいて第1のスイッチを制御し、第1のトランスの一次巻線の他端を正相入力端子、入力側中立端子および逆相入力端子のいずれか一つに接続させ、第2の電圧監視回路は、自己がモニタしたモニタ電圧と所定の基準電圧との差電圧に基づいて第1のスイッチを制御し、第2のトランスの一次巻線の他端を正相入力端子、入力側中立端子および逆相入力端子のいずれか一つに接続させる。
【0021】
つぎの発明にかかる交流電圧制御装置にあっては、前記二次巻線と前記一次巻線との巻数比によって前記交流出力の出力電圧の制御幅を可変することを特徴とする。
【0022】
この発明によれば、トランスの二次巻線と一次巻線との巻数比(n2/n1)を可変することによって交流出力の出力電圧幅を制御することができる。
【0023】
つぎの発明にかかる交流電圧制御装置にあっては、単相3線式の交流入力が入力される正相入力端子、入力側中立端子および逆相入力端子と、該交流入力の電圧を低下または増加させた単相3線式の交流出力が出力される正相出力端子、出力側中立端子および逆相出力端子とを備えた交流電圧制御装置であって、前記正相入力端子に一端が接続された一次巻線と、該一次巻線に磁気結合されて該正相入力端子と前記正相出力端子との間に接続された二次巻線とを有するトランスと、前記正相入力端子と前記入力側中立端子との間、前記逆相入力端子と前記入力側中立端子との間および前記正相入力端子と前記逆相入力端子との間のいずれかに接続され、これらの端子間の電圧をモニタする電圧監視回路と、前記一次巻線の一端および他端の接続先を切り替える第3のスイッチと、前記第3のスイッチの接続先を切り替える第1のスイッチとを備え、前記電圧監視回路は、自己がモニタしたモニタ電圧と所定の基準電圧との差電圧に基づいて前記第3のスイッチを制御し、前記一次巻線の一端または他端を前記正相入力端子に接続するとともに該正相入力端子に接続されていない該一次巻線の他端または一端を前記第1のスイッチに接続し、前記モニタ電圧に基づいて前記第1のスイッチを制御し、該第1のスイッチに接続された前記一次巻線の一端または他端の接続先を前記正相入力端子、前記入力側中立端子および前記逆相入力端子のいずれか一つに接続させることを特徴とする。
【0024】
この発明によれば、電圧監視回路は、単相3線式の交流入力の3つの入力端の入力電圧、すなわち、正相入力端子−入力側中立端子間、入力側中立端子−逆相入力端子間および正相入力端子−逆相入力端子間のいずれか一つの入力電圧をモニタし、このモニタ電圧と所定の基準電圧との差電圧に基づいて第3のスイッチを制御し、一次巻線の一端または他端を正相入力端子に接続するとともに該正相入力端子に接続されていない該一次巻線の他端または一端を第1のスイッチに接続し、上述のモニタ電圧に基づいて第1のスイッチを制御し、この第1のスイッチに接続された一次巻線の一端または他端の接続先を正相入力端子、入力側中立端子および逆相入力端子のいずれか一つに接続させる。
【0025】
つぎの発明にかかる交流電圧制御装置にあっては、前記二次巻線と前記一次巻線との巻数比によって前記交流出力の出力電圧の制御幅を可変することを特徴とする。
【0026】
この発明によれば、トランスの二次巻線と一次巻線との巻数比(n2/n1)を可変することによって交流出力の出力電圧幅を制御することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、この発明にかかる交流電圧制御装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0028】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1にかかる交流電圧制御装置の模式的構成を示す図である。この交流電圧制御装置は、単相3線式のAC入力が入力される正相入力端子である入力端子R1と、入力側の中立端子である入力端子N1と、入力端子R1に印加されるAC入力と逆相のAC入力が入力される逆相入力端子である入力端子T1とをそれぞれ入力側に備え、出力電圧を低下させた正相および逆相の単相3線式の出力電圧を出力する正相出力端子である出力端子R2と、出力側の中立端子である出力端子N2と、逆相出力端子である出力端子T2とをそれぞれ出力側に備えている。
【0029】
単相3線式のAC入力とは、最近の一般家庭でも使用されている100Vの出力と−100Vの出力とを有する商用電源の入力方式である。この入力方式では、入力端子R1には100Vが入力され、入力端子N1はグランドに接続される。つまり、入力端子R1−N1の間には100Vの交流入力が印加される。また、入力端子T1には、入力端子R1に入力される電圧の逆相交流入力が入力されるので、入力端子N1−T1間では−100Vの交流電圧が印加される。したがって、例えば、比較的大型のエアコンなどの機器を利用する場合では、機器を入力端子R1−T1間に接続し、これらの接続端子に発生する200Vの電圧を利用することになる。
【0030】
図1において、電圧監視回路VSの一端が入力端子R1に接続され、他端は入力端子N1に接続されている。入力端子R1と出力端子R2との間には、一次巻線と二次巻線とを有するトランスTRが挿入されている。具体的には、二次巻線の一端が入力端子R1に接続され、他端が出力端子R2に接続されている。この二次巻線と磁気的に結合された一次巻線の一端は、二次巻線の一端側、すなわち入力端子R1に接続され、他端はスイッチSW1の基点に接続されている。スイッチSW1は、切替接点u1、u2、u3を有し、電圧監視回路VSから出力される制御信号によって切替制御される1回路3接点のスイッチである。このスイッチSW1の切替接点u1は入力端子R1に接続され、切替接点u2は入力端子N1(または、出力端子N2)に接続され、切替接点u3は入力端子T1(または、出力端子T2)に接続されている。なお、スイッチSW1は、半導体素子などを用いた電子的スイッチを想定しているが、電圧監視回路VSからの制御信号によって切り替えられる機械的な切替スイッチであってもよい。
【0031】
トランスTRに示されている黒丸印は、相互誘導によってそれぞれの巻線に誘起される誘起電圧の向き(極性)を示している。すなわち、一次巻線の黒丸側に正となる向きの電圧が誘起された場合には、二次巻線の黒丸側が正となる向きの電圧が誘起され、一次巻線の黒丸側に負となる向きの電圧が誘起された場合には、二次巻線の黒丸側も負となる向きの電圧が誘起されることを示している。
【0032】
つぎに、この交流電圧制御装置の動作について説明する。まず、図1において、スイッチSW1が切替接点u1に接続されている状態(以下「第1の状態」と呼ぶ。)において、入力端子R1−N1の間にAC入力が印加された場合を考える。このとき、トランスTRの一次巻線は短絡状態にあり、一次巻線には起電力が発生しない。したがって、この一次巻線に磁気結合された二次巻線にも起電力は発生せず、入力端子R1と出力端子R2との間はスルー状態となり、入力された電圧値がそのまま出力される。
【0033】
いま、入力端子R1−N1の間に印加されるAC入力電圧をViとし、出力端子R2−N2に生ずる電圧をV11とすると、
V11=Vi ・・・(1)
で表せる。
【0034】
また、入力端子N1−T1の間に印加されるAC入力電圧もViとすれば、出力端子R2−T2に生ずる電圧をV12は、
V12=2Vi ・・・(2)
で表せる。
【0035】
つぎに、スイッチSW1が切替接点u2に接続されている状態(以下「第2の状態」と呼ぶ。)において、入力端子R1−N1の間にAC入力が印加された場合を考える。このとき、トランスTRの一次巻線の一端は入力端子R1に接続され、他端は入力端子N1に接続される。いま、一次巻線の巻数をn1とし、二次巻線の巻数をn2とすると、入力端子R1−N1の間に印加されるAC入力電圧Viが一次巻線の両端に印加され、二次巻線の両端には(n2/n1)Viの電圧が生ずる。また、トランスTRの黒丸の位置に注意すれば、入力端子R1からトランスTRの一次巻線を経て入力端子N1に戻る電流の位相と、入力端子R1からトランスTRの二次巻線を経てAC出力側に向かう電流の位相とは互いに逆相の関係になる。したがって、この第2の状態において、出力端子R2−N2に生ずる電圧は減少する。
【0036】
このとき、出力端子R2−N2に生ずる電圧をV21とすると、
V21=Vi−(n2/n1)Vi ・・・・・(3)
で表せる。
【0037】
また、出力端子R2−T2に生ずる電圧をV22とすれば、入力端子N1−T1の間にもViの電圧が印加されているので、このV22は、
V22=2Vi−(n2/n1)Vi ・・・・・(4)
で表せる。
【0038】
さらに、スイッチSW1が切替接点u3に接続されている状態(以下「第3の状態」と呼ぶ。)において、入力端子R1−N1の間および入力端子R1−T1の間にAC入力が印加された場合を考える。このとき、トランスTRの一次巻線の一端は入力端子R1に接続され、他端は入力端子T1に接続されるので、入力端子R1−T1の間に印加されるAC入力電圧は2Viであり、一次巻線の両端にはこの2Viの電圧が印加され、二次巻線の両端には(2n2/n1)Viの電圧が発生する。この電圧の位相を考えると、第2の状態のときと同様に、入力端子R1からトランスTRの一次巻線を経て入力端子T1に戻る電流の位相と、入力端子R1からトランスTRの二次巻線を経てAC出力側に向かう電流の位相とは互いに逆相の関係になる。したがって、この第3の状態において、出力端子R2−N2に生ずる電圧は減少する。
【0039】
このとき、出力端子R2−N2に生ずる電圧をV31とすると、
V31=Vi−2(n2/n1)Vi ・・・・・(5)
で表せる。
【0040】
また、出力端子R2−T2に生ずる電圧をV32とすれば、入力端子N1−T1の間にもViの電圧が印加されているので、このV32は、
V32=2Vi−2(n2/n1)Vi ・・・・・(6)
で表せる。
【0041】
上記に示した式(1)〜(6)から明らかなように、スイッチSW1の切替接点の位置を制御し、トランスTRの一次巻線の他端の接続を入力端子R1、N1、T1のいずれか一つに切り替えることで、出力電圧を制御(降圧)することができる。なお、この出力電圧の制御は、電圧監視回路VSによって行われる。すなわち、電圧監視回路VSは、入力端子R1−N1間の電圧値をモニタし、このモニタ電圧の大きさによって、スイッチSW1を切り替えていく。定性的な説明をするとすれば、モニタ電圧が大きい場合には、スイッチSW1が切替接点u3に切り替えられ、一次巻線の他端は入力端子T1に接続される。モニタ電圧が低下するにつれて、スイッチSW1は切替接点u2に切り替えられ、一次巻線の他端は入力端子N1に接続される。さらに、モニタ電圧が低下するにつれて、スイッチSW1は切替接点u1に切り替えられ、一次巻線の他端は入力端子R1に接続され、入力電圧がそのまま出力される。なお、より定量的な説明は後述する。
【0042】
図2(a)は、巻数比(n2/n1)が0.05のときの入力端子R1−N1間の入力電圧と出力端子R2−N2間の出力電圧との関係を示すグラフである。なお、入力端子R1−N1間の入力電圧は100Vとしている。同図において、K1は、第1の状態、すなわち、スイッチSW1が切替接点u1に切り替えられている状態での入力電圧と出力電圧の関係を示す波形である。同様に、K2は、第2の状態、すなわち、スイッチSW1が切替接点u2に切り替えられている状態での入力電圧と出力電圧の関係を示す波形であり、K3は、第3の状態、すなわち、スイッチSW1が切替接点u3に切り替えられている状態での入力電圧と出力電圧の関係を示す波形である。同図のグラフに示すように、電圧監視回路VSによってモニタされるモニタ電圧の大きさに基づいてスイッチSW1を切替制御することにより、出力電圧を適宜に制御できることが明らかである。
【0043】
一方、図2(b)は、巻数比(n2/n1)が0.075のときの入力端子R1−N1間の入力電圧と出力端子R2−N2間の出力電圧との関係を示すグラフである。図2(a)の場合と同様に、入力端子R1−N1間の入力電圧は100Vとしている。同図において、L1は、第1の状態、すなわち、スイッチSW1が切替接点u1に切り替えられている状態での入力電圧と出力電圧の関係を示す波形であり、K2は、第2の状態、すなわち、スイッチSW1が切替接点u2に切り替えられている状態での入力電圧と出力電圧の関係を示す波形であり、K3は、第3の状態、すなわち、スイッチSW1が切替接点u3に切り替えられている状態での入力電圧と出力電圧の関係を示す波形である。同図(a)のグラフと比較すれば明らかなように、それぞれの波形間の間隔が大きくなっている。つまり、巻数比を大きくすることによって出力電圧の制御幅を可変できることを示している。
【0044】
例えば、電力事情の差異によって供給電圧の変動幅も変化するが、電圧変動が小さい地域であれば、巻数比を小さく設定すればよく、逆に、電圧変動が大きい地域であれば、巻数比を大きく設定すればよい。
【0045】
図3は、実施の形態1にかかる交流電圧制御装置の電圧制御の一例を示した説明図である。なお、同図に示すグラフは、図2(a)に示した巻数比(n2/n1)が0.05のときの入力端子R1−N1間の入力電圧と出力端子R2−N2間の出力電圧との関係を示す波形を再掲したものである。図3において、電圧監視回路VSは、まず、入力電圧が大きい場合には、波形K3上の太線のように、一次巻線の他端がスイッチSW1の切替接点u3に接続されるようにスイッチSW1を切替制御する。つぎに、入力電圧が所定の電圧よりも低下した場合(図3のグラフ上では約100Vに設定)には、電圧監視回路VSは、波形K2上の太線に移行するように、一次巻線の他端がスイッチSW1の切替接点u2に接続されるようにスイッチSW1を切替制御する。さらに、入力電圧が所定の電圧よりも低下した場合(図3のグラフ上では、約95Vに設定)には、電圧監視回路VSは、波形K1上の太線に移行するように、一次巻線の他端がスイッチSW1の切替接点u1に接続されるようにスイッチSW1を切替制御する。このようにして、この交流電圧制御装置は、入力電圧の変動に応じて適正な出力電圧を出力することができる。
【0046】
なお、この実施の形態では、電圧監視回路VSを入力端子R1−N1間に並列に接続し、これらの入力端子間に発生する電圧をモニタする構成としているが、この接続に限られるものではなく、例えば、入力端子R1−T1間に並列に接続した場合であっても、出力電圧の制御を実現することができる。また、入力端子R1−N1間の入力電圧と入力端子N1−T1間の入力電圧とが連動して変動するようなAC入力の場合には、電圧監視回路VSを入力端子N1−T1間に並列に接続してもよく、この場合であっても、出力電圧の制御を実現することができる。
【0047】
また、出力端子R2−T2間の出力電圧(200V)の低下幅を大きくさせたい場合には、トランスTRと同様な構成の第2のトランスを入力端子T1と出力端子T2との間に接続するとともに、この第2のトランスの一次巻線の他端に第2のスイッチを接続し、電圧監視回路VSのモニタ電圧に基づいて第2のスイッチを制御し、第2のトランスの一次巻線の他端の接続先を切り替えることにより出力電圧を制御するようにしてもよい。また、電圧監視回路VSとは異なる第2の電圧監視回路を入力端子N1−T1間に接続し、この第2の電圧監視回路のモニタ電圧に基づいて第2のスイッチを制御するようにしてもよい。
【0048】
以上説明したように、この実施の形態にかかる交流電圧制御装置によれば、電圧監視回路は、交流入力の3つの入力端の入力電圧、すなわち、正相入力端子−入力側中立端子間、入力側中立端子−逆相入力端子間および正相入力端子−逆相入力端子間のいずれか一つの入力電圧をモニタし、このモニタ電圧に基づいてトランスの一次巻線の他端を正相入力端子、入力側中立端子および逆相入力端子のいずれか一つに接続させるようにしているので、簡易な手段により出力電圧の制御を実現することができ、交流電圧制御装置自身の容積、規模および複雑度の増加と、機器の価格の上昇とを抑制することができる。また、わが国の既存の電源供給手段を有効活用することができ、装置自身の信頼性を低下させることもない。さらに、入力電圧が比較的大きい場合には電圧の下げ幅を大きくし、逆に、入力電圧が比較的小さい場合には電圧の下げ幅を小さくするような2段階の切替制御を実現することができるので、負荷の安定動作と省エネ効果の増大との両立に大きく貢献することができる。
【0049】
また、この実施の形態にかかる交流電圧制御装置によれば、第1の電圧監視回路は、正相入力端子−入力側中立端子間の入力電圧をモニタし、このモニタ電圧に基づいて、第1のトランスの一次巻線の他端を正相入力端子、入力側中立端子および逆相入力端子のいずれか一つに接続させ、第2の電圧監視回路は、逆相入力端子−入力側中立端子間の入力電圧をモニタし、このモニタ電圧に基づいて、第2のトランスの一次巻線の他端を正相入力端子、入力側中立端子および逆相入力端子のいずれか一つに接続させるようにしているので、簡易な手段により出力電圧の制御を実現することができ、交流電圧制御装置自身の容積の増加と、コストの上昇とを抑制することができる。また、簡易な手段で、入力電圧が比較的大きい場合の下げ幅を大きくし、逆に、入力電圧が比較的小さい場合の下げ幅を小さくするような2段階の切替制御を実現するとともに、200Vの出力に対してもきめ細かな出力電圧の制御を実現できるので、負荷の安定動作と省エネ効果の増大との両立にさらに大きく貢献することができる。
【0050】
実施の形態2.
図4は、実施の形態2にかかる交流電圧制御装置の模式的構成を示す図である。この交流電圧制御装置は、トランスTRの一次巻線と二次巻線との接続極性を切り替えるためのスイッチSW2を付加したものである。なお、その他の構成は図1の実施の形態1に示す交流電圧制御装置と同一であり、同一部分には同一符号を付して示している。
【0051】
実施の形態1では、省エネ効果を増大させるためにAC入力を降圧させた降圧入力を負荷に供給していた。一方、電力事情のあまりよくないビルなどにおいては、供給電圧の低下によって機器の動作が不安定になることがある。このような場合には、逆に、AC入力を増加させる必要がある。そこで、AC入力の降圧および昇圧の両者の機能を備えた装置として実現したものが、図4に示す交流電圧制御装置である。
【0052】
図4において、スイッチSW2の基点b1が切替接点w1に接続され、基点b2が切替接点w2に接続されている状態は、実施の形態1と同じ状態の接続となる。このときの動作は、実施の形態1の動作と同様なので、ここでの説明は省略する。
【0053】
つぎに、スイッチSW2の基点b1が切替接点w2に接続され、基点b2が切替接点w1に接続されている状態を考える。この状態では、実施の形態1とは逆接続の状態であり、相互誘導によって一次巻線および二次巻線のそれぞれの巻線に誘起される誘起電圧の向きは実施の形態1の場合の逆極性となる。すなわち、一次巻線の黒丸側に正となる向きの電圧が誘起された場合には、二次巻線の黒丸側が負となる向きの電圧が誘起され、一次巻線の黒丸側に負となる向きの電圧が誘起された場合には、二次巻線の黒丸側が正となる向きの電圧が誘起される。つまり、二次巻線には、AC入力を昇圧する向きの電圧を誘起することになる。
【0054】
また、スイッチSW2が上記の状態であり、このとき、スイッチSW1が切替接点u1、u2、u3のいずれか一つに接続されている状態の動作は、トランスTRの二次巻線に誘起される電圧が昇圧電圧である点を除いて実施の形態1と同一である。したがって、詳細な動作の説明は省略し、それぞれの出力端子に生ずる電圧のみについて列挙する。
【0055】
第1の状態(スイッチSW1が切替接点u1に接続)において、入力端子R1−N1の間に印加されるAC入力電圧と、入力端子N1−T1の間に印加される電圧とが、ともにViであり、出力端子R2−N2に生ずる電圧をV11とし、出力端子R2−T2に生ずる電圧をV12とすると、
V11=Vi ・・・(7)
V12=2Vi ・・・(8)
で表せる。
【0056】
同様に、第2の状態(スイッチSW1が切替接点u2に接続)において、出力端子R2−N2に生ずる電圧をV21とし、出力端子R2−T2に生ずる電圧をV22とすると、
V21=Vi+(n2/n1)Vi ・・・(9)
V22=2Vi+(n2/n1)Vi ・・・(10)
で表せる。
【0057】
さらに、第3の状態(スイッチSW1が切替接点u3に接続)において、出力端子R2−N2に生ずる電圧をV31とし、出力端子R2−T2に生ずる電圧をV32とすると、
V31=Vi+2(n2/n1)Vi ・・・(11)
V22=2Vi+2(n2/n1)Vi ・・・(12)
で表せる。
【0058】
上記の式(7)〜(12)に示されるように、スイッチSW1の切替接点の位置を制御し、トランスTRの一次巻線の他端の接続を入力端子R1、N1、T1のいずれか一つに切り替えることで、出力電圧を制御(昇圧)することができる。なお、この出力電圧の制御は、電圧監視回路VSによって行われる。
【0059】
すなわち、電圧監視回路VSは、入力端子R1−N1間の電圧値をモニタし、このモニタ電圧の大きさによって、スイッチSW1を切り替えていく。モニタ電圧が大きい場合には、スイッチSW1が切替接点u1に切り替えられる。モニタ電圧が低下するにつれて、スイッチSW1は切替接点u2に切り替えられ、さらに、モニタ電圧が低下するにつれて、スイッチSW1は切替接点u3に切り替えられる。
【0060】
上記の説明は、交流電圧制御装置を電圧昇圧装置として機能させる場合の動作についての説明である。また、この交流電圧制御装置を電圧降圧装置として機能させる場合の動作については、つぎのとおりである。なお、この場合には、スイッチSW2の基点b1が切替接点w1に接続され、基点b2が切替接点w2に接続される。すなわち、電圧監視回路VSは、入力端子R1−N1間の電圧値をモニタし、このモニタ電圧の大きさによって、スイッチSW1を切り替えていく。モニタ電圧が大きい場合には、スイッチSW1が切替接点u3に切り替えられる。モニタ電圧が低下するにつれて、スイッチSW1は切替接点u2に切り替えられ、さらに、モニタ電圧が低下すると、スイッチSW1は切替接点u1に切り替えられる。
【0061】
なお、この実施の形態では、電圧監視回路VSを入力端子R1−N1間に並列に接続し、これらの入力端子間に発生する電圧をモニタする構成としているが、この接続に限られるものではなく、例えば、入力端子R1−T1間に並列に接続した場合であっても、出力電圧の制御を実現することができる。また、入力端子R1−N1間の入力電圧と入力端子N1−T1間の入力電圧とが連動して変動するようなAC入力の場合には、電圧監視回路VSを入力端子N1−T1間に並列に接続してもよく、この場合であっても、出力電圧の制御を実現することができる。
【0062】
以上説明したように、この実施の形態にかかる交流電圧制御装置によれば、電圧監視回路は、交流入力のモニタ電圧と所定の基準電圧との差電圧に基づいて第3のスイッチ(上記でいうところのスイッチSW2)を制御し、一次巻線の一端または他端を正相入力端子に接続するとともに正相入力端子に接続されていない一次巻線の他端または一端を第1のスイッチ(上記でいうところのスイッチSW1)に接続し、交流入力のモニタ電圧に基づいて第1のスイッチを制御し、第1のスイッチに接続された一次巻線の一端または他端の接続先を正相入力端子、入力側中立端子および逆相入力端子のいずれか一つに接続させるようにしているので、簡易な手段により出力電圧の制御(昇圧/降圧)を実現することができ、交流電圧制御装置自身の容積、規模および複雑度の増加と、機器の価格の上昇とを抑制することができる。また、簡易な手段で、降圧の場合には、入力電圧が比較的大きい場合の下げ幅を大きくし、入力電圧が比較的小さい場合の下げ幅を小さくするような2段階の切替制御と、昇圧の場合には、入力電圧が比較的大きい場合の上げ幅を小さくし、入力電圧が比較的小さい場合の上げ幅を大きくするような2段階の切替制御とを実現することができるので、電力事情に応じて柔軟に対応できる交流電圧制御装置を実現することができる。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明にかかる交流電圧制御装置によれば、単相3線式の交流入力の3つの入力端の入力電圧のいずれか一つをモニタし、このモニタ電圧に基づいてトランスの一次巻線の他端を正相入力端子、入力側中立端子および逆相入力端子のいずれか一つに接続させるようにしているので、簡易な手段により出力電圧の制御を実現することができ、交流電圧制御装置自身の容積の増加と、コストの上昇とを抑制することができるという効果を奏する。
【0064】
また、この発明にかかる交流電圧制御装置によれば、簡易な手段で、入力電圧が比較的大きい場合の下げ幅を大きくし、逆に、入力電圧が比較的小さい場合の下げ幅を小さくするような2段階の切替制御を実現することができるので、機器の安定動作と省エネ効果の増大との両立に大きく貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1にかかる交流電圧制御装置の模式的構成を示す図である。
【図2】(a)は、巻数比(n2/n1)が0.05のときの入力端子R1−N1間の入力電圧と出力端子R2−N2間の出力電圧との関係を示すグラフであり、(b)は、巻数比(n2/n1)が0.075のときの入力端子R1−N1間の入力電圧と出力端子R2−N2間の出力電圧との関係を示すグラフである。
【図3】実施の形態1にかかる交流電圧制御装置の出力電圧の電圧制御の一例を示した説明図である。
【図4】実施の形態2にかかる交流電圧制御装置の模式的構成を示す図である。
【符号の説明】
R1,N1,T1 入力端子
R2,N2,T2 出力端子
SW1,SW2 スイッチ
TR トランス
b1,b2 基点
u1,u2,u3,w1,w2 切替接点
VS 電圧監視回路

Claims (8)

  1. 単相3線式の交流入力が入力される正相入力端子、入力側中立端子および逆相入力端子と、該交流入力の電圧を低下させた単相3線式の交流出力が出力される正相出力端子、出力側中立端子および逆相出力端子とを備えた交流電圧制御装置であって、
    前記正相入力端子に一端が接続された一次巻線と、該一次巻線に磁気結合されて該正相入力端子と前記正相出力端子との間に接続された二次巻線とを有するトランスと、
    前記正相入力端子と前記入力側中立端子との間、前記逆相入力端子と前記入力側中立端子との間および前記正相入力端子と前記逆相入力端子との間のいずれかに接続され、これらの端子間の電圧をモニタする電圧監視回路と、
    前記一次巻線の他端の接続先を切り替えるスイッチと、
    を備え、
    前記電圧監視回路は、自己がモニタしたモニタ電圧と所定の基準電圧との差電圧に基づいて前記スイッチを制御し、前記一次巻線の他端の接続先を前記正相入力端子、前記入力側中立端子および前記逆相入力端子のいずれか一つに接続させることを特徴とする交流電圧制御装置。
  2. 単相3線式の交流入力が入力される正相入力端子、入力側中立端子および逆相入力端子と、該交流入力の電圧を低下させた単相3線式の交流出力が出力される正相出力端子、出力側中立端子および逆相出力端子とを備えた交流電圧制御装置であって、
    前記逆相入力端子に一端が接続された一次巻線と、該一次巻線に磁気結合されて該逆相入力端子と前記逆相出力端子との間に接続された二次巻線とを有するトランスと、
    前記正相入力端子と前記入力側中立端子との間、前記逆相入力端子と前記入力側中立端子との間および前記正相入力端子と前記逆相入力端子との間のいずれかに接続され、これらの端子間の電圧をモニタする電圧監視回路と、
    前記一次巻線の他端の接続先を切り替えるスイッチと、
    を備え、
    前記電圧監視回路は、自己がモニタしたモニタ電圧と所定の基準電圧との差電圧に基づいて前記スイッチを制御し、前記一次巻線の他端の接続先を前記正相入力端子、前記入力側中立端子および前記逆相入力端子のいずれか一つに接続させることを特徴とする交流電圧制御装置。
  3. 前記二次巻線と前記一次巻線との巻数比によって前記交流出力の出力電圧の制御幅を可変することを特徴とする請求項1または2に記載の交流電圧制御装置。
  4. 単相3線式の交流入力が入力される正相入力端子、入力側中立端子および逆相入力端子と、該交流入力の電圧を低下させた単相3線式の交流出力が出力される正相出力端子、出力側中立端子および逆相出力端子とを備えた交流電圧制御装置であって、
    前記正相入力端子に一端が接続された一次巻線と、該一次巻線に磁気結合されて該正相入力端子と前記正相出力端子との間に接続された二次巻線とを有する第1のトランスと、
    前記逆相入力端子に一端が接続された一次巻線と、該一次巻線に磁気結合されて該逆相入力端子と前記逆相出力端子との間に接続された二次巻線とを有する第2のトランスと、
    前記正相入力端子と前記入力側中立端子との間、前記逆相入力端子と前記入力側中立端子との間および前記正相入力端子と前記逆相入力端子との間のいずれかに接続され、これらの端子間の電圧をモニタする電圧監視回路と、
    前記第1のトランスの一次巻線の他端の接続先を切り替える第1のスイッチと、
    前記第2のトランスの一次巻線の他端の接続先を切り替える第2のスイッチと、
    を備え、
    前記電圧監視回路は、
    自己がモニタしたモニタ電圧と所定の基準電圧との差電圧に基づいて前記第1のスイッチを制御し、前記第1のトランスの一次巻線の他端を前記正相入力端子、前記入力側中立端子および前記逆相入力端子のいずれか一つに接続させ、
    前記モニタ電圧と所定の基準電圧との差電圧に基づいて前記第2のスイッチを制御し、前記第2のトランスの一次巻線の他端を前記正相入力端子、前記入力側中立端子および前記逆相入力端子のいずれか一つに接続させることを特徴とする交流電圧制御装置。
  5. 単相3線式の交流入力が入力される正相入力端子、入力側中立端子および逆相入力端子と、該交流入力の電圧を低下させた単相3線式の交流出力が出力される正相出力端子、出力側中立端子および逆相出力端子とを備えた交流電圧制御装置であって、
    前記正相入力端子に一端が接続された一次巻線と、該一次巻線に磁気結合されて該正相入力端子と前記正相出力端子との間に接続された二次巻線とを有する第1のトランスと、
    前記逆相入力端子に一端が接続された一次巻線と、該一次巻線に磁気結合されて該逆相入力端子と前記逆相出力端子との間に接続された二次巻線とを有する第2のトランスと、
    前記正相入力端子と前記入力側中立端子との間に接続され、これらの端子間の電圧をモニタする第1の電圧監視回路と、
    前記逆相入力端子と前記入力側中立端子との間に接続され、これらの端子間の電圧をモニタする第2の電圧監視回路と、
    前記第1のトランスの一次巻線の他端の接続先を切り替える第1のスイッチと、
    前記第2のトランスの一次巻線の他端の接続先を切り替える第2のスイッチと、
    を備え、
    前記第1の電圧監視回路は、
    自己がモニタしたモニタ電圧と所定の基準電圧との差電圧に基づいて前記第1のスイッチを制御し、前記第1のトランスの一次巻線の他端を前記正相入力端子、前記入力側中立端子および前記逆相入力端子のいずれか一つに接続させ、
    前記第2の電圧監視回路は、
    自己がモニタしたモニタ電圧と所定の基準電圧との差電圧に基づいて前記第2のスイッチを制御し、前記第2のトランスの一次巻線の他端を前記正相入力端子、前記入力側中立端子および前記逆相入力端子のいずれか一つに接続させることを特徴とする交流電圧制御装置。
  6. 前記二次巻線と前記一次巻線との巻数比によって前記交流出力の出力電圧の制御幅を可変することを特徴とする請求項4または5に記載の交流電圧制御装置。
  7. 単相3線式の交流入力が入力される正相入力端子、入力側中立端子および逆相入力端子と、該交流入力の電圧を低下または増加させた単相3線式の交流出力が出力される正相出力端子、出力側中立端子および逆相出力端子とを備えた交流電圧制御装置であって、
    前記正相入力端子に一端が接続された一次巻線と、該一次巻線に磁気結合されて該正相入力端子と前記正相出力端子との間に接続された二次巻線とを有するトランスと、
    前記正相入力端子と前記入力側中立端子との間、前記逆相入力端子と前記入力側中立端子との間および前記正相入力端子と前記逆相入力端子との間のいずれかに接続され、これらの端子間の電圧をモニタする電圧監視回路と、
    前記一次巻線の一端および他端の接続先を切り替える第3のスイッチと、
    前記第3のスイッチの接続先を切り替える第1のスイッチと、
    を備え、
    前記電圧監視回路は、
    自己がモニタしたモニタ電圧と所定の基準電圧との差電圧に基づいて前記第3のスイッチを制御し、前記一次巻線の一端または他端を前記正相入力端子に接続するとともに該正相入力端子に接続されていない該一次巻線の他端または一端を前記第1のスイッチに接続し、
    前記モニタ電圧と所定の基準電圧との差電圧に基づいて前記第1のスイッチを制御し、該第1のスイッチに接続された前記一次巻線の一端または他端の接続先を前記正相入力端子、前記入力側中立端子および前記逆相入力端子のいずれか一つに接続させることを特徴とする交流電圧制御装置。
  8. 前記二次巻線と前記一次巻線との巻数比によって前記交流出力の出力電圧の制御幅を可変することを特徴とする請求項7に記載の交流電圧制御装置。
JP2003138577A 2003-05-16 2003-05-16 交流電圧制御装置 Expired - Fee Related JP3774208B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003138577A JP3774208B2 (ja) 2003-05-16 2003-05-16 交流電圧制御装置
PCT/JP2004/006775 WO2004102781A1 (ja) 2003-05-16 2004-05-13 交流電圧制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003138577A JP3774208B2 (ja) 2003-05-16 2003-05-16 交流電圧制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004350336A true JP2004350336A (ja) 2004-12-09
JP3774208B2 JP3774208B2 (ja) 2006-05-10

Family

ID=33447299

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003138577A Expired - Fee Related JP3774208B2 (ja) 2003-05-16 2003-05-16 交流電圧制御装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP3774208B2 (ja)
WO (1) WO2004102781A1 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006262609A (ja) * 2005-03-16 2006-09-28 Tohoku Electric Mfg Co Ltd 単相3線式電圧適正化装置
JP2009544271A (ja) * 2006-07-17 2009-12-10 パワー エレクトロニクス システムズ (2006) リミテッド 可変電圧供給システム
JP2013539347A (ja) * 2010-09-29 2013-10-17 ザ パワーワイズ グループ,インコーポレイテッド 電力使用を管理するシステム及び方法
KR20200034303A (ko) * 2018-09-21 2020-03-31 엘지전자 주식회사 단상 3선식 배선 구조가 적용된 전자 장치

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5532103B2 (ja) * 1972-02-28 1980-08-22
JP2750275B2 (ja) * 1995-01-10 1998-05-13 愛好電機株式会社 昇降同圧自律切替装置付き省電力変圧器
JPH0970172A (ja) * 1995-08-30 1997-03-11 Shigeisa Imoto 電気調整器
JP3331179B2 (ja) * 1998-09-11 2002-10-07 愛好電機株式会社 電源バランサー
JP2001037227A (ja) * 1999-07-19 2001-02-09 Kawamura Electric Inc 電圧制御装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006262609A (ja) * 2005-03-16 2006-09-28 Tohoku Electric Mfg Co Ltd 単相3線式電圧適正化装置
JP2009544271A (ja) * 2006-07-17 2009-12-10 パワー エレクトロニクス システムズ (2006) リミテッド 可変電圧供給システム
JP2013539347A (ja) * 2010-09-29 2013-10-17 ザ パワーワイズ グループ,インコーポレイテッド 電力使用を管理するシステム及び方法
KR20200034303A (ko) * 2018-09-21 2020-03-31 엘지전자 주식회사 단상 3선식 배선 구조가 적용된 전자 장치
KR102642560B1 (ko) * 2018-09-21 2024-02-28 엘지전자 주식회사 단상 3선식 배선 구조가 적용된 전자 장치

Also Published As

Publication number Publication date
JP3774208B2 (ja) 2006-05-10
WO2004102781A1 (ja) 2004-11-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7362599B2 (en) Switching power supply with capacitor input for a wide range of AC input voltages
EP1605576A1 (en) Device and method for extending the input voltage range of a DC/DC converter
CN101030729B (zh) 用于功率变换与调节的装置
JP2008061497A (ja) Dc/acサイクロコンバータのための制御スキーム
US20070296390A1 (en) Method and apparatus for regulating voltage
JPH04218818A (ja) 交流電源
JP4084194B2 (ja) 非対称マルチコンバータ電源
TWI489759B (zh) 電力轉換系統及方法
JP2004358543A (ja) アーク応用機器電源装置
US20020118554A1 (en) Power supply apparatus comprising a voltage detection circuit and method for using same
TWI556078B (zh) 動態電壓恢復器與其瞬變電壓控制機制
US4523265A (en) Process and device for eliminating the disturbances related to the fluctuations of the load in chopped power supplies
US11381160B2 (en) Variable switching frequency switched tank converters and associated methods
JP2004350336A (ja) 交流電圧制御装置
JPH0823779B2 (ja) 電力制御装置
JP2008010425A (ja) Lcdバックライトインバータ用電圧フィードバック回路
JP3533982B2 (ja) 電力変換装置
JP2007089327A (ja) 交流電圧制御装置
KR20200069577A (ko) 전력 변환 방법
JP2006187102A (ja) 交流電圧制御装置
JPH06217532A (ja) 電源整流回路
JP2000253652A (ja) Dc−dcコンバータ
JP2007006568A (ja) 電源装置
WO2021130965A1 (ja) 受電装置及びワイヤレス給電システム
JPH061940B2 (ja) ブ−スタ電源装置

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Effective date: 20050201

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20050201

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20050816

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20051220

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

A521 Written amendment

Effective date: 20060113

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20060125

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060214

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060216

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees