JP2004349979A - 画像処理装置、画像処理方法および画像投射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】キーストン歪みによる輝度差を補正する。
【解決手段】プロジェクターの画像処理の回路2内に、LCDパネル3に表示された表示画像3aを、光を利用して外部のスクリーン101に投射するときの、当該投射の向きのスクリーン面に対する角度におうじた輝度の補正値Gを設定する手段2bと、この補正値Gにもとづいて、LCDパネル表示画像3aの輝度を画素ごとに補正する輝度補正回路2cと、を有する。
【選択図】 図1
【解決手段】プロジェクターの画像処理の回路2内に、LCDパネル3に表示された表示画像3aを、光を利用して外部のスクリーン101に投射するときの、当該投射の向きのスクリーン面に対する角度におうじた輝度の補正値Gを設定する手段2bと、この補正値Gにもとづいて、LCDパネル表示画像3aの輝度を画素ごとに補正する輝度補正回路2cと、を有する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶パネルなどの画像表示手段を有し、当該画像表示手段に表示した表示画像を、光を利用して外部の投射面に投射したときの投射の角度におうじて生じる投射面上の輝度の変化を補正することができる画像処理装置および画像処理方法、ならびに、画像投射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
いわゆるプロジェクターと称される画像投射装置は、画像表示手段、たとえばLCD(Liquid Crystal Display)パネルを有している。画像表示手段に画像を表示させ、その画像を外部のスクリーンなどの投射面に投影する。このとき、スクリーンに対するプロジェクターからの画像の投射角度が斜めであると、本来、矩形状であるはずの画像がスクリーン上で台形状に歪む。
このため、スクリーン上の画像の台形歪みを補正するいわゆるキーストン補正機能を備えた液晶プロジェクターが知られている。
【0003】
鉛直または水平のキーストン歪み補正では、スクリーン上の投影画像と逆方向に意図的に歪ませた画像を液晶パネル上で生成する。正矩形の入力画像を意図的に歪ませる画像変換は、通常、プロジェクターが有する画素数変換機能を利用して行う。たとえば、鉛直のキーストン歪み補正では、元画像の1フレーム内の単数または複数の水平ラインデータに対して、補間処理や間引き処理をディジタル的に施すことにより台形歪みの逆変換を実行する。
【0004】
たとえば図15(A)に示すように、スクリーン101に向かって斜め左下にプロジェクター1を配置し、その位置からスクリーン101に画像を投射した場合、スクリーン101上では水平方向と鉛直方向の歪みが合成され投影画像が複雑に歪む。図15(A)では、この歪み画像の形状を、スクリーン101上の斜線を含む画像形状で表している。この歪み画像を正矩形の形状に補正するには、鉛直と水平の両方向でキーストン歪み補正を行う必要がある。このキーストン歪み補正では、歪みを表すアドレス群を生成し、生成したアドレス群にもとづいた位置に補間演算により新たな画素データを生成する処理を実行する方法がとられる。その結果、図15(B)に示す入力画像を元に、LCDパネル上で図15(C)に示すように変形された表示画像が生成される。
【0005】
このような画素の補間演算では、画素データを生成すべきアドレス点(以下、補間アドレス点という)の周囲に存在する元画像の画素データを水平と鉛直でそれぞれ複数個用いる必要があり、2次元の補間演算が必要となる。この演算には、2次元の補間フィルタを用いることもできるが、一般的には、演算規模、メモリのビット幅の制約、設定の自由度などの理由から鉛直、水平に独立な2つの1次元の補間フィルタを用いる。たとえば、最初に鉛直の1次元の補間フィルタに元画像データを通し、これにより生成された補間データを、さらに水平の1次元の補間フィルタに通すことにより、新たな画素データを生成する。
【0006】
図16に、4タップのフィルタによる畳み込み演算で1つの画素データを生成する1次元の補間演算例を示す。
補関係数は補間位置と画素データとの距離で決まるので、このときのx軸方向の距離の関数h(x)により、それぞれの位相に対する補間係数(フィルタ係数)を表すことができる。よって、このときの図示した補間点Qの画素データqは、元画素データA,B,C,Dを用いて式(1)に示す畳み込み演算で表すことができる。
【0007】
【数1】
実際には補間関数h(x)については様々なものが考えられ、補間フィルタの特性を変えることで画質も変えることができる。
【0008】
ところで、輝度を含む様々な画質調整を行うプロジェクターが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開2003−32580号公報(第3頁など)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
これまでキーストン補正では画素データの補間演算により、画像の形状だけを変形させて補正しているだけであった。入力として均一な輝度の画像を投射した場合、図17(A)に斜線で示す補正まえの場合、スクリーン101に投射された映像(投影画像)は、プロジェクター1からの距離が離れれば離れるほど1画素あたりの面積が広くなって、単位面積あたりの輝度が低くなっていく。このためスクリーン101上の投影画像がもつ輝度は均一ではなく、プロジェクター1から遠いほど暗くなって見える。この輝度の変化は、図17(B)に示すように形状を補正し、明るさが均一のLCD表示画像をスクリーン101に投影したときのキーストン歪み補正後の投影画像でも同じであり、スクリーン101から遠くなるほど暗くなって見える。
このような輝度変化が起こると、視覚的には、太陽光や照明などの光が、実際とは異なった向きから照射されているように見えて映像が見づらくなる。また、スクリーン101に対する投射角度が大きくなるほど、画面内での輝度差が顕著に生じ、オリジナルの映像品位に対しての低下を招く。
【0011】
前述した特許文献1では輝度補正を行っていることに変わりないが、この補正対象となっている輝度の差は、シャープネス調整により生じたものであり、キーストン歪みがでるような斜め投射にともなう輝度の差とは異なっている。具体的な補正方法は、上記特許文献1に開示されていないが、原因や輝度差の生じ方が異なる以上、その補正方法も異なったものとなる。
【0012】
本発明の目的は、LCDパネルなどの画像表示手段の表示画像を、光を利用して外部の投射面(たとえば、スクリーン)に対して斜めから投射した場合でも、有効に輝度の差を補正する処理を行うことができる画像処理装置と、その方法、ならびに、画像投射装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る画像処理装置は、画像表示手段に表示する画像を補正する画像処理装置であって、前記画像表手段に表示された表示画像を、光を利用して外部の投射面に投射するときの、前記投射面に対する当該投射の角度に応じた輝度の補正値を設定する補正値設定手段と、前記補正値にもとづいて、前記表示画像の輝度を画素ごとに補正する輝度補正回路と、を有することを特徴とする。
【0014】
好適に、前記補正値が、前記表示画像の複数の画素それぞれに対し設定された水平方向の補正係数と鉛直方向の補正係数とを含み、前記設定された補正係数に対応した複数の画素間の他の画素に対する水平方向の補正係数と鉛直方向の補正係数とを補間により求める係数補間回路を、さらに有することを特徴とする。
また、好適に、前記表示画像の前記補正をしようとする画素が映像領域に属するか否かを判断する領域判断回路を、さらに有し、前記輝度補正回路は、上記判断の結果にもとづいて映像領域の画素に対して前記画素ごとの輝度補正を行うことを特徴とする。
【0015】
本発明に係る画像処理方法は、画像表示手段に表示する画像を補正する画像処理方法であって、前記画像表手段に表示された表示画像を、光を利用して外部の投射面に投射するときの、前記投射面に対する当該投射の角度に応じた輝度の補正値を設定するステップと、前記補正値にもとづいて、前記表示画像の輝度を画素ごとに補正する輝度補正ステップと、を含むことを特徴とする。
【0016】
このように構成された画像処理装置および画像処理方法によれば、輝度の補正値が上記補正値設定手段から出力される。この輝度の補正値は、画像表手段に表示された表示画像を前記投射面に投射するときの、前記投射面に対する当該投射の角度に応じた値を有している。たとえば、前記補正値が、前記表示画像の複数の画素それぞれに対し設定された水平方向の補正係数と鉛直方向の補正係数とを含んで構成されている。必要に応じ、これらの補正係数を用いて係数補間回路が、より細かい間隔の画素について上記2方向の補正係数を算出する。読み出された、あるいは、算出されたこれらの補正係数を用いて、輝度補正回路が前記表示画像の輝度を画素ごとに補正する。このとき、領域判断回路が、輝度を補正しようとする画素が映像領域内であるか否かを、たとえば、輝度が黒レベルの画素データを所定割合で含むか否かを調べることにより調査する。ある一定の割合で黒レベルの画素データを含む場合は映像領域の外側であるとして、輝度補正を行わない。黒レベルでない有効な輝度レベルの画素データを比較的多く含む場合は映像領域であるとみなして、その輝度が補正係数におうじて調整される。投射角度、たとえば投射面に垂直な向きからの傾き角度が小さい場合は輝度補正値も小さいが、投射角度が大きい場合、それにおうじて輝度補正値も大きくなる。
【0017】
本発明に係る画像投射装置は、画像表示手段を有し、光を利用して、前記画像表示手段に表示された表示画像を外部の投射面に投射する画像投射装置であって、前記画像表手段に表示された表示画像を前記投射面に投射するときの、前記投射面に対する当該投射の角度に応じた輝度の補正値を設定する補正値設定手段と、前記補正値にもとづいて、前記表示画像の輝度を画素ごとに補正する輝度補正回路と、を有することを特徴とする。
【0018】
このように構成された画像投射装置では、上述した画像処理装置と同様にして輝度が補正された画像が画像表示手段に出力され、その表示面に表示される。その後、光を利用した投射によって、この表示画像が外部の投射面、たとえばスクリーンの面に投影される。上記輝度補正の結果、表示画像では逆に輝度差が生じており、この輝度差が存在するため、投射面上では輝度の差がない投影画像が表示される。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像処理装置、画像処理方法および画像投射装置の実施の形態を、フロントプロジェクション型の液晶プロジェクターを例に、図面を参照して説明する。
【0020】
図1に、プロジェクターの基本構成を示す。
プロジェクター1は、映像信号(入力信号)に種々の信号処理を施す回路および各種駆動系の回路を含む回路部2を有する。回路部2は、信号処理回路内の一部に、画素数変換の機能を利用した画素データの補間により投影画像の歪み補正を行う歪み補正回路2a、輝度の補正値を設定する補正値設定手段2b、および、輝度補正回路2cを含む。プロジェクター1は、歪み補正回路2aから出力された歪み補正画像をさらに輝度調整し、その結果得られた表示画像3aを表示する画像表示手段3、たとえばLCDパネルを有する。また、プロジェクター1は、表示画像3aを外部に投射するための光源を含む投光部4と、各種レンズを含む光学部5とを有する。LCDパネル3は透過型と反射型のいずれでもよいが、いずれにしても表示画像3aが、光学部5を通ってほぼ鉛直の投射面、たとえばスクリーン101に投影画像101aとして映し出される。LCDパネル3はRGBの色ごとに3つ設け、色ごとの画像が光学部5で合成される。
【0021】
プロジェクター1は、さらに、LCDパネル3の画像とスクリーン101との相対的な関係を示す相対関係データを取得する手段(以下、相対関係取得手段)6を有する。相対関係取得手段6は、外部から相対関係データを入力する入力部、ボタンなどの外部操作手段、想定される相対関係データを予め記憶したROMなどの記憶手段、あるいは、相対関係を自ら検出する手段など、種々の形態がある。相対関係取得手段6は、たとえば、少なくとも画像のスクリーン101までの距離、および、光学部5の光軸とスクリーン面とのなす角度を取得する。
【0022】
歪み補正回路2aは、入力される相対関係データにもとづいて歪み画像のアドレス(補間アドレス)を生成し、この補間アドレスと所望の正矩形の画像のアドレスとの対応関係にもとづいて、補間処理により新たな画素データを生成する。このとき1つの画素データの生成に用いるべき元画像の複数N個の画素データが上記対応関係から求まり、また、フィルタ係数セットを生成して、これら元画像のN個の画素データとフィルタ係数セットを、Nタップのフィルタに入力する。これにより投射面上で歪みがキャンセルされるように逆方向に歪んだ画像が、当該歪み補正回路2aから出力される。
【0023】
補正値設定手段2bは、上記相対関係データのうち、少なくとも光学部5の光軸とスクリーン面とのなす角度(水平および鉛直方向の角度、以下、投射角度という)を入力し、輝度の補正値を、投射角度と関係付けた状態で設定する手段である。より詳細には、投射角度と輝度の補正値とを逐次演算するCPUのような演算回路、投射角度と輝度の補正値とを関係付けて予め記憶しているROMなどの記憶回路のいずれの形態でもよい。補正値は、実測値から求めたものでもよいし、計算により求めたものでもよい。
実測値は、たとえば当該プロジェクターの出荷時に、スクリーンに対する投射方向の角度を種々変えながら、たとえば推奨の観賞位置(通常、スクリーンに向かって正面位置)から輝度を実測することにより得られる。輝度測定は、輝度計を用いてもよいし、リファレンスとなる高精度カメラから画像を取り込んで、その撮像データの解析により行ってもよい。
計算による場合は、投射角度に対する補正値を関数化してプログラム中の関数演算により、与えられた投射角度に対する補正値を逐次出力する形式でもよい。また、投影画像の所定の箇所ごとの画素における広がり面積を計算し、その逆数の相対値を輝度測定値の代わりに用いてもよい。
【0024】
輝度補正回路2cは、歪み補正後の画像データを入力し、補正値におうじて輝度を補正する。なお、輝度補正回路2cは、歪み補正まえの映像信号に対して輝度補正を行うこともできる。
【0025】
前述した画素数変換はスケーリングとも呼ばれるが、この処理では画素の補間演算が行われる。補間演算は、たとえば、イメージプロセッサと称される画像処理回路内に、スケーラと呼ばれる回路ブロックを内蔵させることにより実現される。
【0026】
図2は、回路部に含まれる画像処理回路、すなわちイメージプロセッサとその周辺の回路ブロックの一構成例を示す図である。
図解した画像処理回路は、コムフィルタ(Comb Filter)21、クロマデコーダ(Chroma Decoder)22、セレクトスイッチ(SW)23、アナログ−ディジタル・コンバータ(A/D)24、イメージプロセッサ(Image Processor)25、SDRAMなどからなる画像メモリ26、および、CPU27を有する。このうち、イメージプロセッサ25とCPU27が、画像変換の機能を実現するための具体的構成例に該当する。なお、これらの画像メモリ26やCPU27の機能をイメージプロセッサ25内に内蔵させてもよい。
【0027】
図解した画像処理回路は、コンポジットビデオ信号(以下、Video信号)、Y/C信号、RGB信号のいずれの映像信号にも対応している。Video信号はコムフィルタ21に、Y/C信号はクロマデコーダ22に、RGB信号はセレクトスイッチ23に、それぞれ入力される。いま、Video信号が入力されている場合を考えると、コムフィルタ21でY/C信号に変換され、続くクロマデコーダ22でYUV信号に変換される。セレクトスイッチ23によって選択された信号がA/D24により変換されてディジタル信号になる。この信号がイメージプロセッサ25に入力され、所望の信号処理が行われる。このとき、イメージプロセッサ25の処理がCPU27により制御され、処理中に、適宜画像メモリ26が使用される。所望の信号処理が行われたあとは、処理後の信号が画像表示手段、たとえばLCDパネル3に送られ、この信号にもとづいてLCDパネル3に、投射する画像が表示される。
【0028】
図3に、イメージプロセッサ内部の回路ブロックの一構成例を示す。
イメージプロセッサ25は、IP(Interlace−Progressive)変換部251、スケーラ252、CPUインターフェース253、メモリ制御部254、および読み出し専用メモリ(ROM)255を有する。スケーラ252は、図1に示す歪み補正回路2aを構成するアドレス発生部256、係数発生部257、および、フィルタ演算部258を有する。また、フィルタ演算部258の出力に輝度補正回路2cが接続されている。ここで、図1に示す補正値設定手段2bに関し、演算により補正値を算出する場合は図2に示すCPU27が補正値設定手段2bに該当する。あるいは、参照テーブルで補正値を保持している場合、ROM255が補正値設定手段2bに該当する。いずれにしても、相対関係データ、とくに投射角度の情報はCPU27に入力され、必要におうじて、ROM255に供給される。なお、CPU27は、輝度補正回路2cを含め当該イメージプロセッサ25内のすべての構成を制御するものとする。
【0029】
イメージプロセッサ25に入力された映像信号はIP変換部251に送られ、ここでインターレース信号がプログレッシブ化される。この処理では画像メモリ26を用いるが、メモリインターフェースとしてのメモリ制御部254にIP変換部251が接続されることによって、IP変換部251は画像メモリ26との間で画像データのやり取りを行う。プログレッシブ化された信号は、スケーリング処理を行うためにスケーラ252に送られる。スケーラ252の内部では、歪み補正に必要なアドレスをアドレス発生部256で生成する。フィルタ係数を係数発生部257で発生させ、発生させたフィルタ係数をフィルタ演算部258に供給する。フィルタ演算部258が、与えられたフィルタ係数を用いた補間演算を行い、入力した映像信号が示す元画像が、所定の大きさと形状を有したLCDパネルの画像に変換される。この変換後の画像の信号が輝度補正回路2cに出力され、ここで輝度補正された後、LCDパネル3に送られる。この輝度補正の詳細は後述する。なお、ROM255は、この補間演算に用いるフィルタ係数などのデータを保持する。また、これら一連の処理を含むイメージプロセッシングを制御するCPU27のインターフェース253がIP変換部251、スケーラ252およびROM255に接続されている。
【0030】
図4に、歪み補正回路および輝度補正回路の入出力の各信号を示す。また、図5に、歪み補正回路の詳細を示す。
本実施の形態では、図5に示すようにキーストン歪みの補正回路2cに領域判断回路2dを内蔵し、領域判断回路2dが、画素補間により生成された画素データが映像領域に属するか否かを判断する。たとえば、4タップフィルタ構成の場合、パラレルに入力される、あるいは、歪み補正回路内のデータ遅延部から同期した状態で出力される画像データA〜Dのうち、1つでも輝度レベルがほぼゼロ(黒レベル)でないデータが存在すると、これは映像領域であると判断して、領域判断回路2dから出力されている領域判定信号が、たとえばハイレベルに遷移する。なお、この判断基準は任意であり、輝度が黒レベルのデータ数が2,3,…といった1より大きい他の数値以上であるという基準を用いることもできる。また、補間演算後の新たなデータに黒レベルのものが続いた場合など、他の基準を用いることもできる。
輝度補正回路2cは、入力される領域判定信号により「画素が映像領域内である」ことを示す、たとえばハイレベルのときのみ、処理しようとする画素データの輝度の補正を許可するように制御される。これにより、輝度補正が必要な箇所のみで行われ、処理の効率が向上する。
【0031】
つぎに、輝度補正処理の詳細を、図6に示すフローチャートに沿って説明する。
図4に示す歪み補正回路2aに画素データが映像信号として入力されると(ステップST1)、ここでキーストン歪み補正が行われるとともに、入力された画素データから補正後の画素が映像領域に属するか否かを示す領域判定信号が作成される(ステップST2)。領域判定信号は、たとえば、映像領域に属することを示す「1」と、映像領域外であることを示す「0」が画素データの処理周期で変化するデータ列である。領域判定信号および歪み補正後の画素データは、同期した状態で図4に示す輝度補正回路2cに入力される。
【0032】
ステップST3は、輝度の補正値の設定のステップである。このステップは説明の便宜上、この処理フロー内に記載しているが、実際は、処理フローが始まるまえに予め行われる。すなわち、補正値が参照テーブルに記憶されている場合、補正値の書き込みが、この補正値の設定に該当する。この場合、補正値の書き込みは製品出荷時に予めなされる。また、補正値がプログラムの手順にしたがって関数パラメータから求められる場合、この補正値設定ステップは省略される。
【0033】
いずれの場合でも、補正値の設定の仕方自体は同じである。この補正値の設定方法を、つぎに説明する。
補正値として、鉛直方向、水平方向に対して任意の間隔で所望の輝度の補正係数を設定する。補正は基本的に暗い方の輝度にあわせることになるため、求める補正係数は1未満が普通である。ただし、輝度のゲインを上げる余裕があれば、その範囲内で補正係数を1より大きくしてもよい。
ここで、最も簡単に、補正係数の設定ポイントとして画像の四隅を想定し、その設定ポイント間の補正係数を補間処理により求める。設定ポイントの間隔は後述しているように、より細かく輝度補正を行うためにもっと細かくしてもよい。
【0034】
図7に、補正係数の設定ポイントを示す。図7において符号「G00」、「G10」、「G01」および「G11」は、画像の四隅の画素での輝度の設定値であり、これらの設定値が各画素の輝度の補正係数に該当する。この設定値は、投射角度(鉛直方向α度、水平方向β度)に対応する固有値を有し、投射角度の少なくとも一方の角度αまたはβが異なるたびに、新たな値が設定される。これら補正係数の設定値は、測定により求める場合、たとえば、輝度の実測値「SG00」、「SG10」、「SG01」および「SG11」と、強度調整係数kとを用いてつぎの4つの式(2)で定義される。
【0035】
【数2】
【0036】
ここで、輝度の実測値「SG00」、「SG10」、「SG01」および「SG11」を求める輝度測定では、パネル上で均一の輝度を表示したプロジェクターを所定の角度で投射させる。
このときスクリーン上の投射映像イメージを図8に示す。設定する位置(通常、スクリーン正面の推奨の観賞位置)でスクリーン上の投射映像の輝度値を輝度計またはカメラで測定する。これにより、スクリーン上の投射映像の場所により輝度の相対値が大まかにわかる。上記したように、その輝度相対値の逆数比を各部位の輝度設定値とする。
【0037】
つぎに、図6に示すステップST4において、設定ポイントの補正係数(設定値)から、設定ポイント間の画素の輝度補正係数を補間処理により算出する。この補間演算は、図2に示すCPU27により実行され、投射角度ごとに予めROM内に格納されるか、そのつど演算される。
【0038】
輝度補正係数の補間演算値の算出方法を図9に示す。ここでは最も単純に4点の設定値から目的の画素までの距離におうじて線形補間で輝度補正係数(補間演算値)を与えている。図9に記載したように、4点の輝度補正係数の設定値を「G00」、「G10」、「G01」および「G11」とすると、所望位置での輝度補正係数の補間演算値G(x,z)は式(3)により与えられる。
【0039】
【数3】
【0040】
つぎに、これらの輝度補正係数の補間演算値および前記設定値が、補正値設定手段2b(図1参照)から輝度補正回路2cに入力されると、当該輝度補正回路2cによる輝度補正処理が開始される。
まず、図6に示すステップST5において、前述した領域判定信号に基づく方法により、補正しようとする画素が映像領域(有効領域ともいう)内に属するか否かが判断される。この判断が「Yes」の場合、つぎのステップST6において輝度補正が施され、「No」の場合は輝度補正がスキップされる。
【0041】
図10に、輝度補正回路の入出力とその伝達関数である輝度ゲインとの関係を図示している。
輝度補正回路2cの入力画像データの輝度値をInput(x,z)、出力画像データの輝度値をOutput(x,z)とすると、両者の関係は輝度ゲイン(補正係数)G(x,z)を用いて次式(4)で表すことができる。
【0042】
【数4】
Output(x,z)=Input(x,z)*G(x,z)・・・(4)
【0043】
なお、図6に示すステップST6をスキップさせる現実的な方法としては、上記式(4)で強制的にG(x,z)=1とするとよい。
【0044】
つぎのステップST7で輝度補正後の画素データをLCDパネルに順次出力させる。
これら一連の処理ステップST1〜ST7は、プロジェクターが起動状態にあり映像信号の入力がある場合にステップST8の判断が「No」となっている限り、繰り返される。プロジェクターの起動が停止され、あるいは、処理すべき映像信号が入力されなくなると、ステップST8の判断が「Yes」となり当該処理全体が終了する。
【0045】
このような輝度補正処理を画素ごとに実行させることによって、図11(A)に示すように、スクリーンに投射した画像全体の輝度をほぼ均一にすることができる。前述したように、輝度ゲインG(x,z)が実測値の逆数比からリニアに変化するように画素ごとに決められているからである。その結果、図11(B)に示すように、LCDパネル上の表示画面は補正前と逆の明暗をもった画像となる。つまり、このような輝度の差が投射によって弱められ、投射面では輝度補正されたこととなる。
【0046】
これまでプロジェクターをスクリーンに対して斜め方向から投射した場合においてキーストン歪み補正を行うと、投影画像の輝度バランスが不均一になってしまう問題が生じていた。本実施の形態では、輝度補正により本来の輝度バランスを取り戻すことができ、斜めから投射した映像の品位を上げることができる。
【0047】
また、輝度補正値の設定をすべての画素で行うのではなく、任意の間隔ごとに補正値設定を行ってから、その間の画素に対しては補正値を補間により算出する。このため、保持しておく設定値を少なくすることができ、メモリの負荷を軽くし、回路の規模を小さくすることができる。
輝度補正値の設定を投射角度に依存させることによって、スクリーンとプロジェクターの距離という複雑な要素を含まず、簡単に斜め投射時の輝度の不均一を補正することができる。
【0048】
さらに、キーストン歪み補正時に有効な画素データがある映像領域に補正領域を限定することにより、補正の効率を上げるとともに、映像領域以外で補正の影響を避けることができる。すなわち、仮にこのような補正有効領域を設定せずに輝度ゲインを持たせるような設定をした場合、映像領域外で輝度が上がってしまい、「黒浮き」という現象が目立つ可能性がある。本手法を用いればこのような現象を防ぐことができる。
【0049】
以下、幾つかの変形例を説明する。
図6に示すステップST3において、設定ポイントを4点より増やすことができる。図12では、水平方向に6ポイントの輝度補正係数を設定し、鉛直方向に3ポイントの輝度補正係数を設定している。この場合、局所的に補正する量を変えることができる。また、設定ポイントを増やしただけ、より正確な輝度補正が可能になる。
【0050】
このような細かな輝度調整を前提とすると、たとえば図13(A)に示すように、筒型スクリーン102などのようにさまざまに変形した面に投射する場合、その投射面に対応した形状補正を行っている処理に対しても輝度補正が可能である。この場合のLCDパネル上の表示画像を図13(B)に示す。このほか、球状スクリーンへの投射も可能となる。
これらの平面でないスクリーンへの投射であっても、その投射角度およびスクリーンの非平面度におうじて補正係数を設定すれば、観賞位置から見た輝度を映像面内でほぼ均一、または、観賞に堪えられるぐらいまで均一化し、本来の画像の輝度バランスを保つことができる。
【0051】
さらに、図14に示すように、斜めの入射光に対し反射強度に指向性があるスクリーン103であってもよい。このようなスクリーン103では、当たった光は等方散乱ではなく、反射方向に強く散乱する。つまり視点を変えるとスクリーン上の投影画像の輝度が異なる。入射角度におうじて、たとえば正面の観賞位置で輝度測定を行うことで、このような特殊なスクリーンに適合した輝度補正値を用意することができる。
なお、このようにスクリーンの特性や入射角度などのパラメータが増えると、用意する補正係数が多くなるが、そのような場合、画像投射装置に輝度測定手段を付属させ、所望のプロジェクター位置からの投射映像を所望の観賞位置で輝度測定して、その測定値におうじて補正係数を変える構成でもよい。
【0052】
上記変形例では、輝度設定を行う設定ポイントを細かくすることで、キーストン歪み補正画像だけではなく、平面でないスクリーンに対する画像補正への適用が可能となる。
また、光反射時の反射強度が等方でないスクリーンに対する投射に対しても、観賞位置に適合した輝度補正ができる。
【0053】
【発明の効果】
請求項1、6および11に係る発明によれば、投射面に対し画像を斜めに投射し、画面内の場所によっては投射面までの距離が異なる場合であっても、ほぼ均一な輝度にすることができる。
請求項2、7に係る発明によれば、細かな輝度調整ができ、また、平面でない投射面であっても投影画像の輝度を補正することができる。
請求項3、8に係る発明によれば、輝度補正が有効な領域を調べ、その領域のみ補正することができることから、補正効率が高く、補正により視覚上の好ましくない影響がある領域への補正を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るプロジェクターの基本構成を示す図である。
【図2】回路部に含まれる、イメージプロセッサとその周辺の一構成例を示すブロック図である。
【図3】イメージプロセッサ内部の一構成例を示すブロック図である。
【図4】歪み補正回路および輝度補正回路の入出力の各信号を示すブロック図である。
【図5】歪み補正回路の詳細を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る画像処理方法(輝度補正方法)の手順を示すフローチャートである。
【図7】補正係数の設定ポイントを示す図である。
【図8】スクリーン上の投射映像で輝度測定点を示す図である。
【図9】輝度補正係数の補間演算値の算出方法を示す図である。
【図10】輝度補正回路の入出力とその伝達関数である輝度ゲインとの関係を示す図である。
【図11】(A)は斜め投射時のスクリーン上の投影画像を示す図、(B)はLCDのパネル面上での画像イメージを示す図である。
【図12】設定ポイントを細かくした例を示す図である。
【図13】(A)は斜め投射時の円筒型スクリーン上の投影画像を示す図、(B)はLCDのパネル面上での画像イメージを示す図である。
【図14】斜めの入射光に対し反射強度に指向性があるスクリーンを用いた場合を示す図である。
【図15】(A)は斜め投射時のスクリーン上の投影画像を示す図、(B)は入力画像イメージを示す図、(B)はLCDのパネル面上での画像イメージを示す図である。
【図16】4タップフィルタにより画素変換を示す図である。
【図17】(A)は斜め投射により輝度変化が生じたスクリーン上の投影画像を示す図、(B)はLCDのパネル面上での画像イメージを示す図である。
【符号の説明】
1…画像投射装置(プロジェクター)、2…回路部、2a…歪み補正回路、2b…補正値の出力手段、2c…輝度補正回路、2d…領域判断回路、3…LCDパネル、3a…表示画像、4…投光部、5…光学部、6…相対関係取得手段、21…コムフィルタ、22…クロマデコーダ、23…セレクトスイッチ、24…アナログ−ディジタル・コンバータ、25…イメージプロセッサ、26…画像メモリ、27…CPU、101…スクリーン、101a…投影画像、251…IP変換部、252…スケーラ、253…CPUインターフェース、254…メモリ制御部、257…係数発生部、258…フィルタ演算部、G…輝度の補正係数、SG…輝度の実測値、α,β…投射角度
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶パネルなどの画像表示手段を有し、当該画像表示手段に表示した表示画像を、光を利用して外部の投射面に投射したときの投射の角度におうじて生じる投射面上の輝度の変化を補正することができる画像処理装置および画像処理方法、ならびに、画像投射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
いわゆるプロジェクターと称される画像投射装置は、画像表示手段、たとえばLCD(Liquid Crystal Display)パネルを有している。画像表示手段に画像を表示させ、その画像を外部のスクリーンなどの投射面に投影する。このとき、スクリーンに対するプロジェクターからの画像の投射角度が斜めであると、本来、矩形状であるはずの画像がスクリーン上で台形状に歪む。
このため、スクリーン上の画像の台形歪みを補正するいわゆるキーストン補正機能を備えた液晶プロジェクターが知られている。
【0003】
鉛直または水平のキーストン歪み補正では、スクリーン上の投影画像と逆方向に意図的に歪ませた画像を液晶パネル上で生成する。正矩形の入力画像を意図的に歪ませる画像変換は、通常、プロジェクターが有する画素数変換機能を利用して行う。たとえば、鉛直のキーストン歪み補正では、元画像の1フレーム内の単数または複数の水平ラインデータに対して、補間処理や間引き処理をディジタル的に施すことにより台形歪みの逆変換を実行する。
【0004】
たとえば図15(A)に示すように、スクリーン101に向かって斜め左下にプロジェクター1を配置し、その位置からスクリーン101に画像を投射した場合、スクリーン101上では水平方向と鉛直方向の歪みが合成され投影画像が複雑に歪む。図15(A)では、この歪み画像の形状を、スクリーン101上の斜線を含む画像形状で表している。この歪み画像を正矩形の形状に補正するには、鉛直と水平の両方向でキーストン歪み補正を行う必要がある。このキーストン歪み補正では、歪みを表すアドレス群を生成し、生成したアドレス群にもとづいた位置に補間演算により新たな画素データを生成する処理を実行する方法がとられる。その結果、図15(B)に示す入力画像を元に、LCDパネル上で図15(C)に示すように変形された表示画像が生成される。
【0005】
このような画素の補間演算では、画素データを生成すべきアドレス点(以下、補間アドレス点という)の周囲に存在する元画像の画素データを水平と鉛直でそれぞれ複数個用いる必要があり、2次元の補間演算が必要となる。この演算には、2次元の補間フィルタを用いることもできるが、一般的には、演算規模、メモリのビット幅の制約、設定の自由度などの理由から鉛直、水平に独立な2つの1次元の補間フィルタを用いる。たとえば、最初に鉛直の1次元の補間フィルタに元画像データを通し、これにより生成された補間データを、さらに水平の1次元の補間フィルタに通すことにより、新たな画素データを生成する。
【0006】
図16に、4タップのフィルタによる畳み込み演算で1つの画素データを生成する1次元の補間演算例を示す。
補関係数は補間位置と画素データとの距離で決まるので、このときのx軸方向の距離の関数h(x)により、それぞれの位相に対する補間係数(フィルタ係数)を表すことができる。よって、このときの図示した補間点Qの画素データqは、元画素データA,B,C,Dを用いて式(1)に示す畳み込み演算で表すことができる。
【0007】
【数1】
実際には補間関数h(x)については様々なものが考えられ、補間フィルタの特性を変えることで画質も変えることができる。
【0008】
ところで、輝度を含む様々な画質調整を行うプロジェクターが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開2003−32580号公報(第3頁など)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
これまでキーストン補正では画素データの補間演算により、画像の形状だけを変形させて補正しているだけであった。入力として均一な輝度の画像を投射した場合、図17(A)に斜線で示す補正まえの場合、スクリーン101に投射された映像(投影画像)は、プロジェクター1からの距離が離れれば離れるほど1画素あたりの面積が広くなって、単位面積あたりの輝度が低くなっていく。このためスクリーン101上の投影画像がもつ輝度は均一ではなく、プロジェクター1から遠いほど暗くなって見える。この輝度の変化は、図17(B)に示すように形状を補正し、明るさが均一のLCD表示画像をスクリーン101に投影したときのキーストン歪み補正後の投影画像でも同じであり、スクリーン101から遠くなるほど暗くなって見える。
このような輝度変化が起こると、視覚的には、太陽光や照明などの光が、実際とは異なった向きから照射されているように見えて映像が見づらくなる。また、スクリーン101に対する投射角度が大きくなるほど、画面内での輝度差が顕著に生じ、オリジナルの映像品位に対しての低下を招く。
【0011】
前述した特許文献1では輝度補正を行っていることに変わりないが、この補正対象となっている輝度の差は、シャープネス調整により生じたものであり、キーストン歪みがでるような斜め投射にともなう輝度の差とは異なっている。具体的な補正方法は、上記特許文献1に開示されていないが、原因や輝度差の生じ方が異なる以上、その補正方法も異なったものとなる。
【0012】
本発明の目的は、LCDパネルなどの画像表示手段の表示画像を、光を利用して外部の投射面(たとえば、スクリーン)に対して斜めから投射した場合でも、有効に輝度の差を補正する処理を行うことができる画像処理装置と、その方法、ならびに、画像投射装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る画像処理装置は、画像表示手段に表示する画像を補正する画像処理装置であって、前記画像表手段に表示された表示画像を、光を利用して外部の投射面に投射するときの、前記投射面に対する当該投射の角度に応じた輝度の補正値を設定する補正値設定手段と、前記補正値にもとづいて、前記表示画像の輝度を画素ごとに補正する輝度補正回路と、を有することを特徴とする。
【0014】
好適に、前記補正値が、前記表示画像の複数の画素それぞれに対し設定された水平方向の補正係数と鉛直方向の補正係数とを含み、前記設定された補正係数に対応した複数の画素間の他の画素に対する水平方向の補正係数と鉛直方向の補正係数とを補間により求める係数補間回路を、さらに有することを特徴とする。
また、好適に、前記表示画像の前記補正をしようとする画素が映像領域に属するか否かを判断する領域判断回路を、さらに有し、前記輝度補正回路は、上記判断の結果にもとづいて映像領域の画素に対して前記画素ごとの輝度補正を行うことを特徴とする。
【0015】
本発明に係る画像処理方法は、画像表示手段に表示する画像を補正する画像処理方法であって、前記画像表手段に表示された表示画像を、光を利用して外部の投射面に投射するときの、前記投射面に対する当該投射の角度に応じた輝度の補正値を設定するステップと、前記補正値にもとづいて、前記表示画像の輝度を画素ごとに補正する輝度補正ステップと、を含むことを特徴とする。
【0016】
このように構成された画像処理装置および画像処理方法によれば、輝度の補正値が上記補正値設定手段から出力される。この輝度の補正値は、画像表手段に表示された表示画像を前記投射面に投射するときの、前記投射面に対する当該投射の角度に応じた値を有している。たとえば、前記補正値が、前記表示画像の複数の画素それぞれに対し設定された水平方向の補正係数と鉛直方向の補正係数とを含んで構成されている。必要に応じ、これらの補正係数を用いて係数補間回路が、より細かい間隔の画素について上記2方向の補正係数を算出する。読み出された、あるいは、算出されたこれらの補正係数を用いて、輝度補正回路が前記表示画像の輝度を画素ごとに補正する。このとき、領域判断回路が、輝度を補正しようとする画素が映像領域内であるか否かを、たとえば、輝度が黒レベルの画素データを所定割合で含むか否かを調べることにより調査する。ある一定の割合で黒レベルの画素データを含む場合は映像領域の外側であるとして、輝度補正を行わない。黒レベルでない有効な輝度レベルの画素データを比較的多く含む場合は映像領域であるとみなして、その輝度が補正係数におうじて調整される。投射角度、たとえば投射面に垂直な向きからの傾き角度が小さい場合は輝度補正値も小さいが、投射角度が大きい場合、それにおうじて輝度補正値も大きくなる。
【0017】
本発明に係る画像投射装置は、画像表示手段を有し、光を利用して、前記画像表示手段に表示された表示画像を外部の投射面に投射する画像投射装置であって、前記画像表手段に表示された表示画像を前記投射面に投射するときの、前記投射面に対する当該投射の角度に応じた輝度の補正値を設定する補正値設定手段と、前記補正値にもとづいて、前記表示画像の輝度を画素ごとに補正する輝度補正回路と、を有することを特徴とする。
【0018】
このように構成された画像投射装置では、上述した画像処理装置と同様にして輝度が補正された画像が画像表示手段に出力され、その表示面に表示される。その後、光を利用した投射によって、この表示画像が外部の投射面、たとえばスクリーンの面に投影される。上記輝度補正の結果、表示画像では逆に輝度差が生じており、この輝度差が存在するため、投射面上では輝度の差がない投影画像が表示される。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像処理装置、画像処理方法および画像投射装置の実施の形態を、フロントプロジェクション型の液晶プロジェクターを例に、図面を参照して説明する。
【0020】
図1に、プロジェクターの基本構成を示す。
プロジェクター1は、映像信号(入力信号)に種々の信号処理を施す回路および各種駆動系の回路を含む回路部2を有する。回路部2は、信号処理回路内の一部に、画素数変換の機能を利用した画素データの補間により投影画像の歪み補正を行う歪み補正回路2a、輝度の補正値を設定する補正値設定手段2b、および、輝度補正回路2cを含む。プロジェクター1は、歪み補正回路2aから出力された歪み補正画像をさらに輝度調整し、その結果得られた表示画像3aを表示する画像表示手段3、たとえばLCDパネルを有する。また、プロジェクター1は、表示画像3aを外部に投射するための光源を含む投光部4と、各種レンズを含む光学部5とを有する。LCDパネル3は透過型と反射型のいずれでもよいが、いずれにしても表示画像3aが、光学部5を通ってほぼ鉛直の投射面、たとえばスクリーン101に投影画像101aとして映し出される。LCDパネル3はRGBの色ごとに3つ設け、色ごとの画像が光学部5で合成される。
【0021】
プロジェクター1は、さらに、LCDパネル3の画像とスクリーン101との相対的な関係を示す相対関係データを取得する手段(以下、相対関係取得手段)6を有する。相対関係取得手段6は、外部から相対関係データを入力する入力部、ボタンなどの外部操作手段、想定される相対関係データを予め記憶したROMなどの記憶手段、あるいは、相対関係を自ら検出する手段など、種々の形態がある。相対関係取得手段6は、たとえば、少なくとも画像のスクリーン101までの距離、および、光学部5の光軸とスクリーン面とのなす角度を取得する。
【0022】
歪み補正回路2aは、入力される相対関係データにもとづいて歪み画像のアドレス(補間アドレス)を生成し、この補間アドレスと所望の正矩形の画像のアドレスとの対応関係にもとづいて、補間処理により新たな画素データを生成する。このとき1つの画素データの生成に用いるべき元画像の複数N個の画素データが上記対応関係から求まり、また、フィルタ係数セットを生成して、これら元画像のN個の画素データとフィルタ係数セットを、Nタップのフィルタに入力する。これにより投射面上で歪みがキャンセルされるように逆方向に歪んだ画像が、当該歪み補正回路2aから出力される。
【0023】
補正値設定手段2bは、上記相対関係データのうち、少なくとも光学部5の光軸とスクリーン面とのなす角度(水平および鉛直方向の角度、以下、投射角度という)を入力し、輝度の補正値を、投射角度と関係付けた状態で設定する手段である。より詳細には、投射角度と輝度の補正値とを逐次演算するCPUのような演算回路、投射角度と輝度の補正値とを関係付けて予め記憶しているROMなどの記憶回路のいずれの形態でもよい。補正値は、実測値から求めたものでもよいし、計算により求めたものでもよい。
実測値は、たとえば当該プロジェクターの出荷時に、スクリーンに対する投射方向の角度を種々変えながら、たとえば推奨の観賞位置(通常、スクリーンに向かって正面位置)から輝度を実測することにより得られる。輝度測定は、輝度計を用いてもよいし、リファレンスとなる高精度カメラから画像を取り込んで、その撮像データの解析により行ってもよい。
計算による場合は、投射角度に対する補正値を関数化してプログラム中の関数演算により、与えられた投射角度に対する補正値を逐次出力する形式でもよい。また、投影画像の所定の箇所ごとの画素における広がり面積を計算し、その逆数の相対値を輝度測定値の代わりに用いてもよい。
【0024】
輝度補正回路2cは、歪み補正後の画像データを入力し、補正値におうじて輝度を補正する。なお、輝度補正回路2cは、歪み補正まえの映像信号に対して輝度補正を行うこともできる。
【0025】
前述した画素数変換はスケーリングとも呼ばれるが、この処理では画素の補間演算が行われる。補間演算は、たとえば、イメージプロセッサと称される画像処理回路内に、スケーラと呼ばれる回路ブロックを内蔵させることにより実現される。
【0026】
図2は、回路部に含まれる画像処理回路、すなわちイメージプロセッサとその周辺の回路ブロックの一構成例を示す図である。
図解した画像処理回路は、コムフィルタ(Comb Filter)21、クロマデコーダ(Chroma Decoder)22、セレクトスイッチ(SW)23、アナログ−ディジタル・コンバータ(A/D)24、イメージプロセッサ(Image Processor)25、SDRAMなどからなる画像メモリ26、および、CPU27を有する。このうち、イメージプロセッサ25とCPU27が、画像変換の機能を実現するための具体的構成例に該当する。なお、これらの画像メモリ26やCPU27の機能をイメージプロセッサ25内に内蔵させてもよい。
【0027】
図解した画像処理回路は、コンポジットビデオ信号(以下、Video信号)、Y/C信号、RGB信号のいずれの映像信号にも対応している。Video信号はコムフィルタ21に、Y/C信号はクロマデコーダ22に、RGB信号はセレクトスイッチ23に、それぞれ入力される。いま、Video信号が入力されている場合を考えると、コムフィルタ21でY/C信号に変換され、続くクロマデコーダ22でYUV信号に変換される。セレクトスイッチ23によって選択された信号がA/D24により変換されてディジタル信号になる。この信号がイメージプロセッサ25に入力され、所望の信号処理が行われる。このとき、イメージプロセッサ25の処理がCPU27により制御され、処理中に、適宜画像メモリ26が使用される。所望の信号処理が行われたあとは、処理後の信号が画像表示手段、たとえばLCDパネル3に送られ、この信号にもとづいてLCDパネル3に、投射する画像が表示される。
【0028】
図3に、イメージプロセッサ内部の回路ブロックの一構成例を示す。
イメージプロセッサ25は、IP(Interlace−Progressive)変換部251、スケーラ252、CPUインターフェース253、メモリ制御部254、および読み出し専用メモリ(ROM)255を有する。スケーラ252は、図1に示す歪み補正回路2aを構成するアドレス発生部256、係数発生部257、および、フィルタ演算部258を有する。また、フィルタ演算部258の出力に輝度補正回路2cが接続されている。ここで、図1に示す補正値設定手段2bに関し、演算により補正値を算出する場合は図2に示すCPU27が補正値設定手段2bに該当する。あるいは、参照テーブルで補正値を保持している場合、ROM255が補正値設定手段2bに該当する。いずれにしても、相対関係データ、とくに投射角度の情報はCPU27に入力され、必要におうじて、ROM255に供給される。なお、CPU27は、輝度補正回路2cを含め当該イメージプロセッサ25内のすべての構成を制御するものとする。
【0029】
イメージプロセッサ25に入力された映像信号はIP変換部251に送られ、ここでインターレース信号がプログレッシブ化される。この処理では画像メモリ26を用いるが、メモリインターフェースとしてのメモリ制御部254にIP変換部251が接続されることによって、IP変換部251は画像メモリ26との間で画像データのやり取りを行う。プログレッシブ化された信号は、スケーリング処理を行うためにスケーラ252に送られる。スケーラ252の内部では、歪み補正に必要なアドレスをアドレス発生部256で生成する。フィルタ係数を係数発生部257で発生させ、発生させたフィルタ係数をフィルタ演算部258に供給する。フィルタ演算部258が、与えられたフィルタ係数を用いた補間演算を行い、入力した映像信号が示す元画像が、所定の大きさと形状を有したLCDパネルの画像に変換される。この変換後の画像の信号が輝度補正回路2cに出力され、ここで輝度補正された後、LCDパネル3に送られる。この輝度補正の詳細は後述する。なお、ROM255は、この補間演算に用いるフィルタ係数などのデータを保持する。また、これら一連の処理を含むイメージプロセッシングを制御するCPU27のインターフェース253がIP変換部251、スケーラ252およびROM255に接続されている。
【0030】
図4に、歪み補正回路および輝度補正回路の入出力の各信号を示す。また、図5に、歪み補正回路の詳細を示す。
本実施の形態では、図5に示すようにキーストン歪みの補正回路2cに領域判断回路2dを内蔵し、領域判断回路2dが、画素補間により生成された画素データが映像領域に属するか否かを判断する。たとえば、4タップフィルタ構成の場合、パラレルに入力される、あるいは、歪み補正回路内のデータ遅延部から同期した状態で出力される画像データA〜Dのうち、1つでも輝度レベルがほぼゼロ(黒レベル)でないデータが存在すると、これは映像領域であると判断して、領域判断回路2dから出力されている領域判定信号が、たとえばハイレベルに遷移する。なお、この判断基準は任意であり、輝度が黒レベルのデータ数が2,3,…といった1より大きい他の数値以上であるという基準を用いることもできる。また、補間演算後の新たなデータに黒レベルのものが続いた場合など、他の基準を用いることもできる。
輝度補正回路2cは、入力される領域判定信号により「画素が映像領域内である」ことを示す、たとえばハイレベルのときのみ、処理しようとする画素データの輝度の補正を許可するように制御される。これにより、輝度補正が必要な箇所のみで行われ、処理の効率が向上する。
【0031】
つぎに、輝度補正処理の詳細を、図6に示すフローチャートに沿って説明する。
図4に示す歪み補正回路2aに画素データが映像信号として入力されると(ステップST1)、ここでキーストン歪み補正が行われるとともに、入力された画素データから補正後の画素が映像領域に属するか否かを示す領域判定信号が作成される(ステップST2)。領域判定信号は、たとえば、映像領域に属することを示す「1」と、映像領域外であることを示す「0」が画素データの処理周期で変化するデータ列である。領域判定信号および歪み補正後の画素データは、同期した状態で図4に示す輝度補正回路2cに入力される。
【0032】
ステップST3は、輝度の補正値の設定のステップである。このステップは説明の便宜上、この処理フロー内に記載しているが、実際は、処理フローが始まるまえに予め行われる。すなわち、補正値が参照テーブルに記憶されている場合、補正値の書き込みが、この補正値の設定に該当する。この場合、補正値の書き込みは製品出荷時に予めなされる。また、補正値がプログラムの手順にしたがって関数パラメータから求められる場合、この補正値設定ステップは省略される。
【0033】
いずれの場合でも、補正値の設定の仕方自体は同じである。この補正値の設定方法を、つぎに説明する。
補正値として、鉛直方向、水平方向に対して任意の間隔で所望の輝度の補正係数を設定する。補正は基本的に暗い方の輝度にあわせることになるため、求める補正係数は1未満が普通である。ただし、輝度のゲインを上げる余裕があれば、その範囲内で補正係数を1より大きくしてもよい。
ここで、最も簡単に、補正係数の設定ポイントとして画像の四隅を想定し、その設定ポイント間の補正係数を補間処理により求める。設定ポイントの間隔は後述しているように、より細かく輝度補正を行うためにもっと細かくしてもよい。
【0034】
図7に、補正係数の設定ポイントを示す。図7において符号「G00」、「G10」、「G01」および「G11」は、画像の四隅の画素での輝度の設定値であり、これらの設定値が各画素の輝度の補正係数に該当する。この設定値は、投射角度(鉛直方向α度、水平方向β度)に対応する固有値を有し、投射角度の少なくとも一方の角度αまたはβが異なるたびに、新たな値が設定される。これら補正係数の設定値は、測定により求める場合、たとえば、輝度の実測値「SG00」、「SG10」、「SG01」および「SG11」と、強度調整係数kとを用いてつぎの4つの式(2)で定義される。
【0035】
【数2】
【0036】
ここで、輝度の実測値「SG00」、「SG10」、「SG01」および「SG11」を求める輝度測定では、パネル上で均一の輝度を表示したプロジェクターを所定の角度で投射させる。
このときスクリーン上の投射映像イメージを図8に示す。設定する位置(通常、スクリーン正面の推奨の観賞位置)でスクリーン上の投射映像の輝度値を輝度計またはカメラで測定する。これにより、スクリーン上の投射映像の場所により輝度の相対値が大まかにわかる。上記したように、その輝度相対値の逆数比を各部位の輝度設定値とする。
【0037】
つぎに、図6に示すステップST4において、設定ポイントの補正係数(設定値)から、設定ポイント間の画素の輝度補正係数を補間処理により算出する。この補間演算は、図2に示すCPU27により実行され、投射角度ごとに予めROM内に格納されるか、そのつど演算される。
【0038】
輝度補正係数の補間演算値の算出方法を図9に示す。ここでは最も単純に4点の設定値から目的の画素までの距離におうじて線形補間で輝度補正係数(補間演算値)を与えている。図9に記載したように、4点の輝度補正係数の設定値を「G00」、「G10」、「G01」および「G11」とすると、所望位置での輝度補正係数の補間演算値G(x,z)は式(3)により与えられる。
【0039】
【数3】
【0040】
つぎに、これらの輝度補正係数の補間演算値および前記設定値が、補正値設定手段2b(図1参照)から輝度補正回路2cに入力されると、当該輝度補正回路2cによる輝度補正処理が開始される。
まず、図6に示すステップST5において、前述した領域判定信号に基づく方法により、補正しようとする画素が映像領域(有効領域ともいう)内に属するか否かが判断される。この判断が「Yes」の場合、つぎのステップST6において輝度補正が施され、「No」の場合は輝度補正がスキップされる。
【0041】
図10に、輝度補正回路の入出力とその伝達関数である輝度ゲインとの関係を図示している。
輝度補正回路2cの入力画像データの輝度値をInput(x,z)、出力画像データの輝度値をOutput(x,z)とすると、両者の関係は輝度ゲイン(補正係数)G(x,z)を用いて次式(4)で表すことができる。
【0042】
【数4】
Output(x,z)=Input(x,z)*G(x,z)・・・(4)
【0043】
なお、図6に示すステップST6をスキップさせる現実的な方法としては、上記式(4)で強制的にG(x,z)=1とするとよい。
【0044】
つぎのステップST7で輝度補正後の画素データをLCDパネルに順次出力させる。
これら一連の処理ステップST1〜ST7は、プロジェクターが起動状態にあり映像信号の入力がある場合にステップST8の判断が「No」となっている限り、繰り返される。プロジェクターの起動が停止され、あるいは、処理すべき映像信号が入力されなくなると、ステップST8の判断が「Yes」となり当該処理全体が終了する。
【0045】
このような輝度補正処理を画素ごとに実行させることによって、図11(A)に示すように、スクリーンに投射した画像全体の輝度をほぼ均一にすることができる。前述したように、輝度ゲインG(x,z)が実測値の逆数比からリニアに変化するように画素ごとに決められているからである。その結果、図11(B)に示すように、LCDパネル上の表示画面は補正前と逆の明暗をもった画像となる。つまり、このような輝度の差が投射によって弱められ、投射面では輝度補正されたこととなる。
【0046】
これまでプロジェクターをスクリーンに対して斜め方向から投射した場合においてキーストン歪み補正を行うと、投影画像の輝度バランスが不均一になってしまう問題が生じていた。本実施の形態では、輝度補正により本来の輝度バランスを取り戻すことができ、斜めから投射した映像の品位を上げることができる。
【0047】
また、輝度補正値の設定をすべての画素で行うのではなく、任意の間隔ごとに補正値設定を行ってから、その間の画素に対しては補正値を補間により算出する。このため、保持しておく設定値を少なくすることができ、メモリの負荷を軽くし、回路の規模を小さくすることができる。
輝度補正値の設定を投射角度に依存させることによって、スクリーンとプロジェクターの距離という複雑な要素を含まず、簡単に斜め投射時の輝度の不均一を補正することができる。
【0048】
さらに、キーストン歪み補正時に有効な画素データがある映像領域に補正領域を限定することにより、補正の効率を上げるとともに、映像領域以外で補正の影響を避けることができる。すなわち、仮にこのような補正有効領域を設定せずに輝度ゲインを持たせるような設定をした場合、映像領域外で輝度が上がってしまい、「黒浮き」という現象が目立つ可能性がある。本手法を用いればこのような現象を防ぐことができる。
【0049】
以下、幾つかの変形例を説明する。
図6に示すステップST3において、設定ポイントを4点より増やすことができる。図12では、水平方向に6ポイントの輝度補正係数を設定し、鉛直方向に3ポイントの輝度補正係数を設定している。この場合、局所的に補正する量を変えることができる。また、設定ポイントを増やしただけ、より正確な輝度補正が可能になる。
【0050】
このような細かな輝度調整を前提とすると、たとえば図13(A)に示すように、筒型スクリーン102などのようにさまざまに変形した面に投射する場合、その投射面に対応した形状補正を行っている処理に対しても輝度補正が可能である。この場合のLCDパネル上の表示画像を図13(B)に示す。このほか、球状スクリーンへの投射も可能となる。
これらの平面でないスクリーンへの投射であっても、その投射角度およびスクリーンの非平面度におうじて補正係数を設定すれば、観賞位置から見た輝度を映像面内でほぼ均一、または、観賞に堪えられるぐらいまで均一化し、本来の画像の輝度バランスを保つことができる。
【0051】
さらに、図14に示すように、斜めの入射光に対し反射強度に指向性があるスクリーン103であってもよい。このようなスクリーン103では、当たった光は等方散乱ではなく、反射方向に強く散乱する。つまり視点を変えるとスクリーン上の投影画像の輝度が異なる。入射角度におうじて、たとえば正面の観賞位置で輝度測定を行うことで、このような特殊なスクリーンに適合した輝度補正値を用意することができる。
なお、このようにスクリーンの特性や入射角度などのパラメータが増えると、用意する補正係数が多くなるが、そのような場合、画像投射装置に輝度測定手段を付属させ、所望のプロジェクター位置からの投射映像を所望の観賞位置で輝度測定して、その測定値におうじて補正係数を変える構成でもよい。
【0052】
上記変形例では、輝度設定を行う設定ポイントを細かくすることで、キーストン歪み補正画像だけではなく、平面でないスクリーンに対する画像補正への適用が可能となる。
また、光反射時の反射強度が等方でないスクリーンに対する投射に対しても、観賞位置に適合した輝度補正ができる。
【0053】
【発明の効果】
請求項1、6および11に係る発明によれば、投射面に対し画像を斜めに投射し、画面内の場所によっては投射面までの距離が異なる場合であっても、ほぼ均一な輝度にすることができる。
請求項2、7に係る発明によれば、細かな輝度調整ができ、また、平面でない投射面であっても投影画像の輝度を補正することができる。
請求項3、8に係る発明によれば、輝度補正が有効な領域を調べ、その領域のみ補正することができることから、補正効率が高く、補正により視覚上の好ましくない影響がある領域への補正を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るプロジェクターの基本構成を示す図である。
【図2】回路部に含まれる、イメージプロセッサとその周辺の一構成例を示すブロック図である。
【図3】イメージプロセッサ内部の一構成例を示すブロック図である。
【図4】歪み補正回路および輝度補正回路の入出力の各信号を示すブロック図である。
【図5】歪み補正回路の詳細を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る画像処理方法(輝度補正方法)の手順を示すフローチャートである。
【図7】補正係数の設定ポイントを示す図である。
【図8】スクリーン上の投射映像で輝度測定点を示す図である。
【図9】輝度補正係数の補間演算値の算出方法を示す図である。
【図10】輝度補正回路の入出力とその伝達関数である輝度ゲインとの関係を示す図である。
【図11】(A)は斜め投射時のスクリーン上の投影画像を示す図、(B)はLCDのパネル面上での画像イメージを示す図である。
【図12】設定ポイントを細かくした例を示す図である。
【図13】(A)は斜め投射時の円筒型スクリーン上の投影画像を示す図、(B)はLCDのパネル面上での画像イメージを示す図である。
【図14】斜めの入射光に対し反射強度に指向性があるスクリーンを用いた場合を示す図である。
【図15】(A)は斜め投射時のスクリーン上の投影画像を示す図、(B)は入力画像イメージを示す図、(B)はLCDのパネル面上での画像イメージを示す図である。
【図16】4タップフィルタにより画素変換を示す図である。
【図17】(A)は斜め投射により輝度変化が生じたスクリーン上の投影画像を示す図、(B)はLCDのパネル面上での画像イメージを示す図である。
【符号の説明】
1…画像投射装置(プロジェクター)、2…回路部、2a…歪み補正回路、2b…補正値の出力手段、2c…輝度補正回路、2d…領域判断回路、3…LCDパネル、3a…表示画像、4…投光部、5…光学部、6…相対関係取得手段、21…コムフィルタ、22…クロマデコーダ、23…セレクトスイッチ、24…アナログ−ディジタル・コンバータ、25…イメージプロセッサ、26…画像メモリ、27…CPU、101…スクリーン、101a…投影画像、251…IP変換部、252…スケーラ、253…CPUインターフェース、254…メモリ制御部、257…係数発生部、258…フィルタ演算部、G…輝度の補正係数、SG…輝度の実測値、α,β…投射角度
Claims (11)
- 画像表示手段に表示する画像を補正する画像処理装置であって、
前記画像表手段に表示された表示画像を、光を利用して外部の投射面に投射するときの、前記投射面に対する当該投射の角度に応じた輝度の補正値を設定する補正値設定手段と、
前記補正値にもとづいて、前記表示画像の輝度を画素ごとに補正する輝度補正回路と、
を有することを特徴とする画像処理装置。 - 前記補正値が、前記表示画像の複数の画素それぞれに対し設定された水平方向の補正係数と鉛直方向の補正係数とを含み、
前記設定された補正係数に対応した複数の画素間の他の画素に対する水平方向の補正係数と鉛直方向の補正係数とを補間により求める係数補間回路を、
さらに有することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記表示画像の前記補正をしようとする画素が映像領域に属するか否かを判断する領域判断回路を、さらに有し、
前記輝度補正回路は、上記判断の結果にもとづいて映像領域の画素に対して前記画素ごとの輝度補正を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記投射面上で発生した歪みを補正可能な表示画像を構成する新たな画素データを、入力される複数の画素データから生成し前記画像表示手段に出力するフィルタを含む歪み補正回路を、さらに有し、
前記領域判断回路は、前記フィルタに入力される前記複数の画素データのうち、輝度が黒レベルの画素データ数が所定数以上の場合、生成される新たな画素データの輝度補正のスキップを前記歪み補正回路に指示する信号を出力する
ことを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。 - 前記補正値設定手段は、前記投射面上の輝度を映像の観賞位置から予め測定して得られた輝度データに応じた前記補正値を前記角度ごとに記憶している記憶手段を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 画像表示手段に表示する画像を補正する画像処理方法であって、
前記画像表手段に表示された表示画像を、光を利用して外部の投射面に投射するときの、前記投射面に対する当該投射の角度に応じた輝度の補正値を設定するステップと、
前記補正値にもとづいて、前記表示画像の輝度を画素ごとに補正する輝度補正ステップと、
を含むことを特徴とする画像処理方法。 - 前記補正値が、前記表示画像の複数の画素それぞれに対し設定された水平方向の補正係数と鉛直方向の補正係数とを含み、
前記設定された補正係数に対応した複数の画素間の他の画素に対する水平方向の補正係数と鉛直方向の補正係数とを補間により求めるステップを、
さらに含むことを特徴とする請求項6に記載の画像処理方法。 - 前記表示画像の前記補正をしようとする画素が映像領域に属するか否かを判断するステップを、さらに含み、
前記輝度補正ステップでは、上記判断の結果にもとづいて映像領域の画素に対して前記画素ごとの輝度補正を行う
ことを特徴とする請求項6に記載の画像処理方法。 - 前記投射面上で発生した歪みを補正可能な表示画像を構成する新たな画素データを、入力される複数の画素データから生成し前記画像表示手段に出力する歪み補正ステップを、さらに有し、
前記映像領域の判断のステップにおいて、前記入力される複数の画素データのうち、輝度が黒レベルの画素データ数が所定数以上の場合、前記歪み補正ステップにおいて、生成される新たな画素データの輝度補正ステップをスキップさせる
ことを特徴とする請求項8に記載の画像処理方法。 - 前記角度を変えながら前記表示画像を前記投射面上に複数回投射し、投射ごとに前記投射面上の輝度を映像の観賞位置から予め測定するステップを、さらに含み、
前記補正値の設定ステップでは、前記投射面上の輝度の測定値におうじて前記補正値を前記角度ごとに算出する
ことを特徴とする請求項6に記載の画像処理方法。 - 画像表示手段を有し、光を利用して、前記画像表示手段に表示された表示画像を外部の投射面に投射する画像投射装置であって、
前記画像表手段に表示された表示画像を前記投射面に投射するときの、前記投射面に対する当該投射の角度に応じた輝度の補正値を設定する補正値設定手段と、
前記補正値にもとづいて、前記表示画像の輝度を画素ごとに補正する輝度補正回路と、
を有することを特徴とする画像投射装置。
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