JP2004349095A - 前照灯駆動装置 - Google Patents

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Takashi Koike
孝誌 小池
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Abstract

【課題】部品点数を削減して組立を簡便化し、コンパクトで低コストな前照灯駆動装置を提供すること。
【解決手段】一つの回動支点となる第1のボールジョイントXと、進退可能な可動軸6の一端部に設けられた第2のジョイントYと、この第2のボールジョイントYの左右両側に配設された一対の偏心カム8、9と、これらの偏心カム8、9を回転させるモータとを備え、第2のボールジョイントYが上下方向のみスライド可能にリフレクタ1に連結され、偏心カム8、9をリフレクタ1に当接させた状態で回転させることにより、リフレクタ1を左右、上下方向に回動させるようにした前照灯駆動装置。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の車両の前照灯駆動装置、特に車両の各種の走行状況に応じて最適な配光を提供できる配光可変手段を備えた前照灯駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の車両用前照灯装置にあっては、対向車や先行車に対するグレアを防止するため照射範囲が限定されており、旋回時等には運転者が最も目視したい方向である旋回方向への照射が制限されると言う問題があった。
【0003】
そこで、夜間走行の安全性を確保する手段として、操舵角すなわち進行方向に応じて前照灯の配光角度を左右、上下に操作して運転者の視線方向へ配光を振り向け、運転者の視認性を高めるAFS(Advanced Front Lighting:配光可変型前照灯)システムが既に一部の車両に搭載されている。
【0004】
配光角度を変える手段としてリフレクタ(反射器)の方向を左右、上下に回動させるものが一般的で、例えば図10および図11に示すものが知られている。この前照灯駆動装置におけるリフレクタ50は、固定ポイント51と2つの可動ポイント55、62でシャーシ52に保持されている。固定ポイント51は、リフレクタ50と一体になり、雌ねじが形成された第1のシャンク53と、シャーシ52と一体になり、雌ねじに螺合するボールジョイントXが端部に形成されたロッド54とからなる。
【0005】
可動ポイント55は、リフレクタ50と一体になり、雌ねじが形成された第2のシャンク56と、シャーシ52の開口部57内でスライド可能で、雌ねじに螺合するボールジョイントYが端部に形成されたロッド58とからなる。このロッド58には、シャーシ52に対するロッド58のスライド量を制限する2つのエンドストッパー59、60(図11参照)が形成されている。また、シャーシ52と後方のエンドストッパー59との間にはスプリング61が介装されており、このエンドストッパー59を押圧している。
【0006】
また、可動ポイント62は、リフレクタ50と一体になり、雌ねじが形成された第3のシャンク63と、シャーシ52に固定されたリニアアクチュエータ64により直線駆動され、雌ねじに螺合するボールジョイントZが端部に形成されたロッド65とからなる。リフレクタ50にはアーム66が形成されており、シャーシ52の一部に設けられたハウジング67に係合している。
【0007】
ここで、リニアアクチュエータ64が図10に示す第1位置にあると、ロッド65は後方端に位置する。この位置ではアーム66はハウジング67から所定距離にあり、ロッド58もスプリング61の作用により、その後方の休止位置に位置し、ロッド58のエンドストッパー60は、シャーシ52に当接している。この時光源が点灯されると、リフレクタ50は光ビームを第1方向に投射する。
【0008】
リニアアクチュエータ64が駆動されると、矢印Aの方向にロッド65を前進させ、その端部のボールジョイントZによりシャンク63を前方に駆動する。また、ロッド58は、エンドストッパー59において、スプリング61によって矢印Bの方向の後方にまだ押圧されているので、リフレクタ50は、ボールジョイントX、Yの中心を通る第1軸線を中心とする、図10における矢印Cの方向に回動する。この時リフレクタ50から発せられる光ビームは、第1軸線X−Yに直交する水平ラインに沿って左から右へと変位される。リフレクタ50の回動は、アーム66が一対のウィング68にガイドされながらハウジング67の端部に当接するまで続く。
【0009】
次に、ロッド65がその前方への運動を続けると、ロッド65はロッド58を運動させ、ロッド58はスプリング61を圧縮させながら前方に変位される。そして、リフレクタ50は、ボールジョイントXの中心およびハウジング67の軸線に一致するアーム66の軸線を通る第2軸線を中心とする、図11における矢印Dの方向に回動する。この時リフレクタ50から発せられる光ビームは、第2軸線X−67に直交する垂直ラインに沿って下から上へと変位される。
【0010】
こうした構成を採用することにより、1つのリニアアクチュエータ64で2本の軸線に沿ってリフレクタ50を左右上下に回動させることができ、操舵角に応じて前照灯の配光角度を左右、上下に操作して運転者の視線方向へ配光を振り向け運転者の視認性を高めることができる(例えば、特許文献1参照。)。
【0011】
【特許文献1】
特開2003―54310号公報(第4、5頁、第1、2図)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうした従来の前照灯駆動装置にあっては、左右、上下にリフレクタ50を回動させる機構は、部品点数が多く複雑であるばかりでなく、ロッド65が機械的リミットに達した状態であっても、リニアアクチュエータ64を構成するモータ(図示せず)が同じ方向に回転する状態が続いた場合、モータがロックし発熱して機構の故障につながる恐れがある。したがって、このような機構には直動機構の位置検出装置やストロークエンドを越えてもモータが過負荷にならない機構を別途設ける必要があり、装置を一層複雑化させていた。
【0013】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、部品点数を削減して組立を簡便化し、コンパクトで低コストな前照灯駆動装置を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1に記載の発明は、光源とリフレクタとを有し、光ビームを発生できる光学システムと、操舵量に応じて前記リフレクタを左右上下方向に回動させる配光可変手段を備えた前照灯駆動装置において、前記配光可変手段が、一つの回動支点となるジョイントと、このジョイントと同一直線上にならないように当該ジョイントの両側に配設された一対の偏心カムと、これらの偏心カムを回転させるモータとを備え、前記ジョイントを前記リフレクタに連結すると共に、前記偏心カムを前記リフレクタに当接させた状態で回転させることにより、前記リフレクタを左右、上下方向に回動させるようにした構成を採用した。
【0015】
このように、配光可変手段が、一つの回動支点となるジョイントと、このジョイントと同一直線上にならないように当該ジョイントの両側に配設された一対の偏心カムと、これらの偏心カムを回転させるモータとを備え、ジョイントをリフレクタに連結すると共に、偏心カムをリフレクタに当接させた状態で回転させることにより、リフレクタを左右、上下方向に回動させるようにしたので、機械的リミットに対する制約を受けず、かつ部品点数が削減できると共に、組立が簡便化できコンパクトで低コストな前照灯駆動装置を提供することができる。
【0016】
また、本発明のうち請求項2に記載の発明は、光源とリフレクタとを有し、光ビームを発生できる光学システムと、操舵量に応じて前記リフレクタを左右、上下方向に回動させる配光可変手段を備えた前照灯駆動装置において、前記配光可変手段が、一つの回動支点となる第1のボールジョイントと、進退可能な可動軸の一端部に設けられた第2のジョイントと、この第2のボールジョイントの左右両側に配設された一対の偏心カムと、これら偏心カムを回転させるモータとを備え、前記第2のボールジョイントを上下方向のみスライド可能に前記リフレクタに連結すると共に、前記偏心カムを前記リフレクタに当接させた状態で回転させることにより、前記リフレクタを左右、上下方向に回動させるようにしたので、簡単な構造でリフレクタの運動を左右、上下方向の回動のみとすることができ、一層装置の簡略化が可能となる。
【0017】
好ましくは、請求項3に記載の発明のように、前記第1のボールジョイントが、前記第2のボールジョイントにおけるスライド方向の延長線上に配設されていれば、簡単な制御でリフレクタを左右、上下方向に回動させることができる。
【0018】
また、請求項4に記載の発明は、前記偏心カムと同軸上に大歯車が設けられ、この大歯車に噛合する小歯車をモータ軸に装着することにより、モータの回転を前記偏心カムに伝達するようしたので、簡単な構造で効率良く偏心カムを回転させることができ、装置の簡略化が図れ、低コスト化を達成することができる。
【0019】
また、請求項5に記載の発明は、前記偏心カムが、スプリングにより所定の予圧で前記リフレクタに当接されているので、偏心カムの浮き上がりを抑制することができ、駆動力伝達効率の向上を図ることができる。
【0020】
また、請求項6に記載の発明は、前記偏心カムに円弧状のガイド孔を設け、このガイド孔に挿入される支点軸を前記リフレクタに突設させ、前記偏心カムと支点軸とを、球面軸受を介して連結させたので、偏心カムの浮き上がりを抑制することができると共に、車両の振動等に対する装置の剛性を高めることができる。
【0021】
また、請求項7に記載の発明のように、前記偏心カムの回転軸上に位置検出センサーを装着することにより、偏心カムの回動位置が検出可能になると共に、リフレクタの姿勢を判断することができ、また、設定回動角に到達した否かの判断も可能となる。
【0022】
また、請求項8に記載の発明のように、前記偏心カムの一端面に磁気エンコーダを設けることにより、一層装置の小スペース化、簡略化ができる。
【0023】
好ましくは、請求項9に記載の発明のように、前記磁気エンコーダが、エラストマに磁石原料粉を混入させ、周方向に交互に磁極N、Sがピッチ円直径において、所定のピッチとなるように着磁されたロータリエンコーダであれば、低コストでコンパクトな上に、正確にリフレクタの回動角を検出することができる。
【0024】
また、請求項10に記載の発明は、前記磁気エンコーダに、原点信号用としての着磁された突起が形成されているので、電源投入時あるいは直進走行時等に、リフレクタの原点出しの操作を容易に行なうことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本実施形態に係る前照灯駆動装置の実施形態を示す模式図である。図2は本実施形態に係る前照灯駆動装置を示す一部を断面とした平面図、図3は図2のIII−III線に沿った断面図、図4は図2のIV−IV線に沿った断面図である。
【0026】
この前照灯駆動装置において、リフレクタ1の裏側には固定板2が配設され、この固定板2に支点軸3の一端部3aが固着されている。また、支点軸3の他端にはボール3bが固着されている。このボール3bは、リフレクタ1の幅方向略中央に一体に固定されたハウジング4内に収容され、揺動可能に支持されてボールジョイントXとして機能する。
【0027】
さらに、固定板2にはスリーブ5の一端部5aが固着され、スリーブ5の内周部には進退可能に可動軸6が内挿されている。また、可動軸6の一端にはボール6aが固着されている。一方、リフレクタ1の幅方向略中央に固定されたハウジング7には円筒状のガイド溝7aが形成され、ボール6aは、このガイド溝7aに対して揺動可能に、かつ上下動可能に係合している。したがって、このボール6aは、ボールジョイント機能とリニアスライド機能とを併せ持つボールジョイントYとして機能する。このボールジョイントYは、リフレクタ1がボールジョイントXのボール3bを支点として任意に挙動しないように拘束し、左右、上下方向の動きのみを許容している。また、ボールジョイントXが、ボールジョイントYにおけるスライド方向の延長線上に配設されているので、制御自体が簡略化でき、スムーズにリフレクタを左右、上下方向に回動させることができる。
【0028】
ボールジョイントYの左右両側には偏心カム8、9が配設され、それらの回転軸8a、9aは、モータ14および減速機構によって回転自在に固定板2に支持されている(図2参照)。また、偏心カム8、9がリフレクタ1に密着するよう、予圧用の引張スプリング10、11がこれら偏心カム8、9の近傍で、リフレクタ1と固定板2との間に張架されている。これにより、偏心カム8、9の浮き上がりを抑制することができ、駆動力伝達効率の向上を図ることができる。
【0029】
このような構成により、リフレクタ1は固定板2に対して一定の姿勢を保持することができ、偏心カム8、9の回転に伴って、リフレクタ1を左右、上下に回動することができる。例えば、双方の偏心カム8、9の回転方向および位相が同じである場合、2つとも同じ方向に偏心カム8、9を回転させればリフレクタ1は上下に回動する。すなわち、図1において、偏心カム8、9を右回転させれば、偏心カム8、9とリフレクタ1とは接近し、それに対応して可動軸6はスリーブ5内を後方に摺動する。そして、ボール6aはガイド溝7a内を上方にスライドし、上方に回動したリフレクタ1の姿勢を保持する。
【0030】
また、偏心カム8、9の一方だけ、例えば偏心カム8のみを回転させるか、あるいはカム位相が逆になるよう双方の偏心カム8、9を回転させると、リフレクタ1は左右に回動することになる。
【0031】
本実施形態では、偏心カム8、9によりリフレクタ1を左右、上下に回動させる構成を採用しているので、従来のように、連続的に回転させたとしても機械的干渉はなく、また、そうした干渉を防止するような機構を設ける必要もなく、部品点数を削減して組立を簡便化し、コンパクトで低コストな前照灯駆動装置を提供することができる。
【0032】
図4は、偏心カム8(9)の回転機構の一例を示す断面図である。偏心カム8(9)の回転軸8a(9a)と同軸上にウォームホイール12が固着され、回転軸8a(9a)は、固定板2に固着され、断面コの字状に形成された歯車ケース13に、その両端が図示しない軸受を介して回転自在に支承されている。モータ14は、歯車ケース13内に収容され、モータ14の回転軸にはウォームギア15が装着されている。このウォームギア15の回転がウォームホイール12に伝達され、最終的に偏心カム8(9)が回転される。なお、ここで使用するモータ14としては、DCモータやパルスモータ等を例示することができる。また、モータ14の回転を減速する機構としてここではウォームギア15を例示したが、これに限らず、例えば、傘歯車等、他の減速機構であっても良い。
【0033】
偏心カム8(9)とリフレクタ1とが密着するように、予圧用の引張スプリング10(11)が偏心カム8(9)の近傍で、リフレクタ1と固定板2との間に張架され、リフレクタ1と固定板2とを引張る状態にセットされている。この引張スプリング10(11)の一端は、リフレクタ1に設けられた係止部1aに、他端は、固定板2に設けられた係止部2aにそれぞれ係止されている。
【0034】
偏心カム8(9)は、自己潤滑性を有し、低摩擦で耐摩耗性に富んだPPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂からなっている。なお、これ以外にポリイミド系やPTFE(ポリテトラフロロエチレン)系樹脂をベースにした合成樹脂製、あるいは摺動特性に優れた金属によって形成しても良い。また、偏心カム8(9)が接触するリフレクタ1の摺動面1bは、リフレクタ1を一体成形する際に同時成形されているが、この摺動面1bのみに摺動特性に優れた樹脂あるいは金属からなる摺動部材を固着するようにしても良い。
【0035】
図5は、前述した前照灯駆動装置において、偏心カム8(9)の回転位相を検出する位置センサーを装着した実施形態を示す断面図である。なお、前述したように、操舵角や車両の傾斜に応じてリフレクタ1を左右上下に回動させる訳であるが、電源を投入した時点では、リフレクタ1の回動情報が判らない場合がある。そのため、偏心カム8(9)の回動位置を検出することができるよう、偏心カム8(9)の回転軸8a(9a)と同軸上に位置センサー16が配設されている。これにより、偏心カム8(9)の回動位置が検出可能になると共に、リフレクタ1の姿勢を判断することができ、また、設定回動角に到達した否かの判断も可能となる。この位置センサー16としては、ポテンションメータやエンコーダ等を例示することができる。
【0036】
図6は、偏心カム8(9)の回転位相を検出する他の位置センサーを装着した実施形態を示す断面図である。ここでは、偏心カム8(9)の回転軸8a(9a)と同軸上に磁気エンコーダ17が装着されている。本実施形態では、この磁気エンコーダ17は、偏心カム8(9)の一端面に加硫接着されている。
【0037】
また、磁気エンコーダ17は、ゴム等からなるエラストマにフェライト等からなる磁石原料粉を混入させ、図7に示すように、周方向に交互に磁極N、Sがピッチ円直径(PCD)において、所定のピッチとなるように着磁され、ロータリエンコーダを構成している。この磁気エンコーダ17の一部には、原点信号用としての突起17aが形成され、同時に着磁されている。この突起17aの幅は、最小でS極(またはN極)1極分、最大でN、S、N極(またはS、N、S極)の3極分までの範囲で形成されている。
【0038】
磁気エンコーダ17の磁気を検出する手段として、例えばホールIC18a、18b、18cからなる検出センサー18が、磁気エンコーダ17と対峙する位置に配設されている。本実施形態では、歯車ケース13に固定された基板19に検出センサー18が半田付けされている。ホールIC18a、18bは出力が90°位相差(電気角)になるように配設され、この信号からリフレクタ1の回動方向と回動角を判断することができる。また、ホールIC18cは原点信号用であり、S極を検出すると原点信号が出力される。こうした原点信号があるため、電源投入時あるいは直進走行時等に、リフレクタの原点出しの操作を容易に行なうことができる。なお、ここでは偏心カム8(9)の一端面上に磁気エンコーダ17を一体に加硫接着したが、これに限らず、例えば、着磁済みのゴムエンコーダを後から別途固着する方式であっても良い。
【0039】
図8は、前述した前照灯駆動装置において、引張スプリング10、11を廃止した実施形態を示す要部断面図、図9は図8の要部拡大図である。なお、前述した実施形態と同一部品同一部位には同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0040】
リフレクタ1側に円柱状の支点1cが突設され、偏心カム19側に円弧状のガイド孔19bが形成されている。一方、支点1cには球面滑り軸受20が装着され、このガイド孔19bに挿入されている。すなわち、球面滑り軸受20の内輪20aが支点1cに回転自在に嵌合され、外輪20bが支点1cの倒れを吸収しながらガイド孔19bに沿って転動する。したがって、この状態で、偏心カム19の回転軸19aと支点1cとの距離が自在に変化してリフレクタ1が左右回動または上下回動することができる。こうした構成を採用し、引張スプリング10、11を廃止することにより、車両の振動等に対する装置の剛性を高めることができる。
【0041】
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
【0042】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明に係る前照灯駆動装置は、光源とリフレクタとを有し、光ビームを発生できる光学システムと、操舵量に応じて前記リフレクタを左右、上下方向に回動させる配光可変手段を備えた前照灯駆動装置において、前記配光可変手段が、一つの回動支点となるジョイントと、このジョイントと同一直線上にならないように当該ジョイントの両側に配設された一対の偏心カムと、これらの偏心カムを回転させるモータとを備え、前記ジョイントを前記リフレクタに連結すると共に、前記偏心カムを前記リフレクタに当接させた状態で回転させることにより、前記リフレクタを左右、上下方向に回動させるようにしたので、機械的リミットに対する制約を受けず、かつ部品点数が削減できると共に、組立が簡便化できコンパクトで低コストな前照灯駆動装置を提供することができる。
【0043】
また、本発明に係る前照灯駆動装置は、前記配光可変手段が、一つの回動支点となる第1のボールジョイントと、進退可能な可動軸の一端部に設けられた第2のジョイントと、この第2のボールジョイントの左右両側に配設された一対の偏心カムと、これら偏心カムを回転させるモータとを備え、前記第2のボールジョイントを上下方向のみスライド可能に前記リフレクタに連結すると共に、前記偏心カムを前記リフレクタに当接させた状態で回転させることにより、前記リフレクタを左右、上下方向に回動させるようにしたので、簡単な構造でリフレクタの運動を左右、上下方向の回動のみとすることができ、一層装置の簡略化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る前照灯駆動装置の実施形態を示す模式図である。
【図2】同上、一部を断面した平面図である。
【図3】図2のIII−III線に沿った断面図である。
【図4】図2のIV−IV線に沿った断面図である。
【図5】同上、位置センサーを装着した実施形態を示す断面図である。
【図6】同上、位置センサーを装着した他の実施形態を示す断面図である。
【図7】本発明に係る磁気エンコーダを示す平面図である。
【図8】本発明に係る前照灯駆動装置において、引張スプリングを廃止した実施形態を示す要部断面図である。
【図9】図8の要部拡大図である。
【図10】従来の前照灯駆動装置を示す斜視図である。
【図11】同上
【符号の説明】
1・・・・・・・・・・・・リフレクタ
1a、2a・・・・・・・・係止部
1b・・・・・・・・・・・摺動面
1c・・・・・・・・・・・支点
2・・・・・・・・・・・・固定板
3・・・・・・・・・・・・支持軸
3a、5a・・・・・・・・一端部
3b、6a・・・・・・・・ボール
4、7・・・・・・・・・・ハウジング
5・・・・・・・・・・・・スリーブ
6・・・・・・・・・・・・可動軸
7a・・・・・・・・・・・ガイド溝
8、9、19・・・・・・・偏心カム
8a、9a、19a・・・・回転軸
10、11・・・・・・・・引張スプリング
12・・・・・・・・・・・ウォームホイール
13・・・・・・・・・・・歯車ケース
14・・・・・・・・・・・モータ
15・・・・・・・・・・・ウォームギア
16・・・・・・・・・・・位置センサー
17・・・・・・・・・・・磁気エンコーダ
17a・・・・・・・・・・突起
18・・・・・・・・・・・検出センサー
18a、18b、18c・・ホールIC
19b・・・・・・・・・・ガイド孔
20・・・・・・・・・・・球面滑り軸受
20a・・・・・・・・・・内輪
20b・・・・・・・・・・外輪
50・・・・・・・・・・・リフレクタ
51・・・・・・・・・・・固定ポイント
52・・・・・・・・・・・シャーシ
53・・・・・・・・・・・第1のシャンク
54、58、65・・・・・ロッド
55、62・・・・・・・・可動ポイント
56・・・・・・・・・・・第2のシャンク
57・・・・・・・・・・・開口部
59、60・・・・・・・・エンドストッパー
61・・・・・・・・・・・スプリング
63・・・・・・・・・・・第3のシャンク
64・・・・・・・・・・・リニアアクチュエータ
66・・・・・・・・・・・アーム
67・・・・・・・・・・・ハウジング
68・・・・・・・・・・・ウィング
X、Y、Z・・・・・・・・ボールジョイント

Claims (10)

  1. 光源とリフレクタとを有し、光ビームを発生できる光学システムと、操舵量に応じて前記リフレクタを左右、上下方向に回動させる配光可変手段を備えた前照灯駆動装置において、
    前記配光可変手段が、一つの回動支点となるジョイントと、このジョイントと同一直線上にならないように当該ジョイントの両側に配設された一対の偏心カムと、これらの偏心カムを回転させるモータとを備え、前記ジョイントを前記リフレクタに連結すると共に、前記偏心カムを前記リフレクタに当接させた状態で回転させることにより、前記リフレクタを左右、上下方向に回動させるようにしたことを特徴とする前照灯駆動装置。
  2. 光源とリフレクタとを有し、光ビームを発生できる光学システムと、操舵量に応じて前記リフレクタを左右、上下方向に回動させる配光可変手段を備えた前照灯駆動装置において、
    前記配光可変手段が、一つの回動支点となる第1のボールジョイントと、進退可能な可動軸の一端部に設けられた第2のジョイントと、この第2のボールジョイントの左右両側に配設された一対の偏心カムと、これら偏心カムを回転させるモータとを備え、前記第2のボールジョイントを上下方向のみスライド可能に前記リフレクタに連結すると共に、前記偏心カムを前記リフレクタに当接させた状態で回転させることにより、前記リフレクタを左右、上下方向に回動させるようにしたことを特徴とする前照灯駆動装置。
  3. 前記第1のボールジョイントが、前記第2のボールジョイントにおけるスライド方向の延長線上に配設されている請求項2に記載の前照灯駆動装置。
  4. 前記偏心カムと同軸上に大歯車が設けられ、この大歯車に噛合する小歯車をモータ軸に装着することにより、モータの回転を前記偏心カムに伝達するようした請求項1乃至3いずれかに記載の前照灯駆動装置。
  5. 前記偏心カムが、スプリングにより所定の予圧で前記リフレクタに当接されている請求項1乃至4いずれかに記載の前照灯駆動装置。
  6. 前記偏心カムに円弧状のガイド孔を設け、このガイド孔に挿入される支点軸を前記リフレクタに突設させ、前記偏心カムと支点軸とを、球面軸受を介して連結させた請求項1乃至4いずれかに記載の前照灯駆動装置。
  7. 前記偏心カムの回転軸上に位置検出センサーが装着されている請求項1乃至6いずれかに記載の前照灯駆動装置。
  8. 前記偏心カムの一端面に磁気エンコーダが設けられている請求項7に記載の前照灯駆動装置。
  9. 前記磁気エンコーダが、エラストマに磁石原料粉を混入させ、周方向に交互に磁極N、Sがピッチ円直径において、所定のピッチとなるように着磁されたロータリエンコーダである請求項8に記載の前照灯駆動装置。
  10. 前記磁気エンコーダに、原点信号用としての着磁された突起が形成されている請求項8または9に記載の前照灯駆動装置。
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