JP2004348934A - メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリ - Google Patents

メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリ Download PDF

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Abstract

【課題】メモリセルの選択性が高く、書き込み電流のマージンの大きいメモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)を提供する。
【解決手段】ビット線対4・5とワード線3とメモリセル2とを備えるMRAMを用いる。ビット線対4・5は、Y方向に延びる第1ビット線4と第2ビット線5を含む。ワード線3は、X方向に延びる。メモリセル2は、ビット線対4・5とワード線3とが交差する位置に設けられ、第1トランジスタ(第1Tr)6と第2トランジスタ(第2Tr)16と磁気抵抗素子7とを含む。第1Tr6は、ゲートがワード線3に、ソースが第1ビット線4に接続される。第2Tr16は、ゲートがワード線3に、ソースが第2ビット線5に、ドレインが第1Tr6のドレインに接続される。磁気抵抗素子7は、記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、接地24と第1Tr6のドレインとの間に介設される。
【選択図】 図1

Description

本発明は磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリに関し、特に、トンネル磁気抵抗素子にトランジスタを組み合わせた磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリに関する。
磁気ランダムアクセスメモリ(Magnetic Random Access Memory:以下「MRAM」という)の技術が知られている。MRAMについて、米国特許第6,191,989号公報(特許文献1参照)に公開されている技術を参考にして説明する。
図93は、磁気メモリセルに含まれる磁気抵抗素子の原理を示した図である。磁気抵抗素子107は、反転可能な自発磁化を有するフリー層121と、固定された自発磁化を有するピン層123と、ピン層123とフリー層121との間に介説されたトンネル絶縁層122とを備える。フリー層121は、その自発磁化の向きが、ピン層123の自発磁化の向きと平行、又は反平行に向くことが可能なように形成される。
磁気抵抗素子107は、フリー層121の自発磁化の向きがピン層123の自発磁化の向きと平行か、反平行かにより、その電気抵抗が変化するため、トンネル絶縁層122を流れる電流の量が変化する。磁気抵抗素子107は、自発磁化の向きが互いに平行である“平行”状態と、互いに反平行である“反平行”状態のいずれか一方に「1」を、他方に「0」を対応付ける。例えば、図93(a)では、自発磁化の向きが反平行であり、磁気抵抗素子107の抵抗がR+ΔRとなり、印加電圧が一定であれば、電流の量は小さくなる。この状態に「1」を対応付けている。一方、図93(b)では、自発磁化の向きが平行であり、磁気抵抗素子107の抵抗がRとなり、電流の量は大きくなる。この状態に「0」を対応付けている。
この磁気抵抗素子107を含む磁気メモリセルを、メモリセル102として使った半導体記憶装置をMRAMと呼んでいる。ピン層123の磁化の向きは製造時に固定されている。固定は反強磁性体層124を用いて行われることが多い。
図94は、メモリセルの断面を示す図である。メモリセル102は、磁気抵抗素子107、MOSトランジスタ106、コンタクト配線126、コンタクト配線127、コンタクト配線128、引き出し配線129を備える。
MOSトランジスタ106は、半導体基板内に設けられた第1拡散層106aと、第2拡散層106cと、第1拡散層106aと第2拡散層106cとの間の半導体基板上に絶縁層を介して設けられた第1ゲート106bとを含む。そして、第1拡散層106aは、コンタクト配線128を介してGND配線124に接続されている。第2拡散層106cは、コンタクト配線127を介して引き出し配線層129の一端に接続されている。ゲート106bは、読み出しワード線104に接続されている。引き出し配線層129は、他端において磁気抵抗素子107の一端側と接続されている。磁気抵抗素子107は、他端側においてコンタクト配線126を介してビット線105と接続されている。また、磁気抵抗素子107に対して、ビット線105と反対の側に引き出し配線層129及び層間絶縁層125を介して、ビット線105と直交するように書き込みワード線103が設けられている。
磁気抵抗素子107におけるフリー層121の自発磁化は、メモリセル102の上を通るビット線105を流れる電流と、メモリセル102の下を通る書き込みワード線103に流れる電流とによって誘起される合成磁場によって、所望の向きに反転される。
図95は、磁気抵抗素子へのデータの書き込みの原理を示す図である。縦軸は、Y軸方向(図93及び図94に対応)の磁場であり、横軸はX軸方向の磁場である。フリー層121の抗磁力は、アステロイドカーブ(磁化反転磁場曲線)と呼ばれる特性を示す。アステロイドカーブの外側の領域にある磁場を印加することは、その磁場が抗磁力を超え、従って、フリー層121の自発磁化が反転されることを意味する。図95のアステロイドカーブは、互いに直交するビット線105と書き込みワード線103により、X軸及びY軸の両方に対して45°の方向を向く合成磁場Hがフリー層121に印加されると、フリー層121の自発磁化は、最も容易に反転されることを示している。
ビット線105と書き込みワード線103とに流れる電流は、それらの電流が発生する磁場の合成磁場Hが、アステロイドカーブの外側の領域にあり、かつ、それぞれの電流が単独に発生する磁場HY0及びHX0が、アステロイドカーブの内側の領域にあるように選択される。各電流をこのように選択することにより、磁気抵抗素子107にデータを書き込むことが出来る。
図96は、メモリセルを用いた従来のMRAMを示す図である。従来のMRAMは、メモリセルアレイ101、複数の書き込みワード線103、複数の読み出しワード線104、複数のビット線105、Xセレクタ108、X側電流源回路109、X側電流終端回路110、Yセレクタ111、Y側電流源回路112、読み出し電流負荷回路113、Y側電流終端回路114及びセンスアンプ115を具備する。
メモリセルアレイ101は、メモリセル102が行列に配列されている。Xセレクタ108は、X軸方向(ワード線方向)に延設されている複数の読み出しワード線104及び複数の書き込みワード線103から、読み出し動作時には所望の選択読み出しワード線104sを、書き込み動作時には所望の選択書き込みワード線103sを選択する。X側電流源回路109は、メモリセル102へのデータ書き込み動作時に、定電流を供給する定電流源である。X側電流終端回路110は、複数の書き込みワード線103を終端する。Yセレクタ111は、Y軸方向(ビット線方向)に延設されている複数のビット線105から、所望の選択ビット線105sを選択する。Y側電流源回路112は、メモリセル102へのデータ書き込み動作時に、定電流を供給する定電流源である。読み出し電流負荷回路113は、メモリセル102からのデータ読み出し動作時に、選択されたメモリセルと、リファレンス用のメモリセル102rに所定の電流を供給する定電流源である。Y側電流終端回路114は、複数のビット線105を終端する。センスアンプ115は、リファレンス用のメモリセル102rにつながるリファレンス用のビット線105rの電圧と、選択されたメモリセル102(以下、選択セル102s)につながるビット線105の電圧との差に基づいて、選択セル102sのデータを出力する。
メモリセル102は、読み出しワード線104及び書き込みワード線103と、ビット線105との交点に対応して設けられている。メモリセル102は、メモリセル102の選択時にオンとなるMOSトランジスタ106と、磁気抵抗素子107とを含み、それらが直列に接続されている。磁気抵抗素子107は、データが「1」と「0」とで実効的な抵抗値が変わる(R+ΔRとR)ので可変抵抗記号で示している。
メモリセル102からのデータの読み出しは、以下のようにして行う。すなわち、Xセレクタ108で選択された選択読み出しワード線104sと、Yセレクタで選択された選択ビット線105sとの交点に対応する選択セル102sの磁気抵抗素子107に対して、読み出し電流負荷回路113により定電流が供給される。それにより、選択ビット線105sが、磁気抵抗素子107のフリー層121の状態(磁気抵抗素子107の抵抗値)に対応した大きさを有する電圧となる。一方、ビット線105rと選択読み出しワード線104sとで選択されるリファレンス用のメモリセル102rに対しても、同様に定電流が供給され、ビット線105rが、所定のリファレンス電圧となる。そして、センスアンプ115は、両電圧の大きさを比較し、例えば、選択ビット線105sの電圧がリファレンス電圧より大きければ選択セル102sのデータは「1」、小さければ「0」と判定する。
メモリセル102へのデータの書き込みは、以下のようにして行う。すなわち、Xセレクタ108で選択された選択書き込みワード線103sと、Yセレクタで選択された選択ビット線105sとの交点に対応する選択セル102sの磁気抵抗素子107に対して、磁界HY0と磁界HX0とが発生し、合成磁界Hを生成する。ただし、磁界HY0は、選択書き込みワード線103に、X側電流源回路109により電流が流れることにより発生する。また、磁界HX0は、選択ビット線105に、Y側電流源回路112により書き込むデータに対応した向きを有する電流が流れることにより発生する。磁気抵抗素子107は、合成磁界Hを受け、書き込むデータに対応するように自発磁化の方向を反転する。
ここで示されるMRAMでは、選択書き込みワード線に流れる電流と選択ビット線に流れる電流とで形成される合成磁場Hによりメモリセルへデータを書き込んでいる。この書き込みに用いる電流は、小さ過ぎるとデータの書き込みが出来ない。また、逆に大き過ぎると、選択セルだけでなく、同一の選択書き込みワード線もしくは同一の選択ビット線につながる他のメモリセルにもデータが書き込まれる可能性がある。従って、選択書き込みワード線に流れる電流及び選択ビット線に流れる電流の電流値は、高い正確性が要求されている。
選択されたメモリセルにデータ書き込みを行うとき、他のメモリセルに対して影響を与えることのない技術が求められている。データ書き込みにおいて、書き込み用の電流のマージンをより大きくすることが出来る技術が望まれている。メモリセルアレイの中からセルを選択する際の選択性が高いメモリセルの構成が求められている。不揮発性メモリを高歩留まりで製造することが可能な技術が望まれている。そして、不揮発性メモリを安価で製造する技術が望まれている。
また、関連する技術として、特開2002−230965号公報(特許文献2)に、不揮発性メモリ装置の技術が公開されている。この技術の不揮発性メモリ装置は、磁化方向によってその抵抗値が変化する磁気抵抗素子をメモリセルに含み、そのメモリセルで1ビットの情報を記録する不揮発性メモリ装置である。ここで、そのメモリセルには、磁気抵抗素子を少なくとも1つ含むサブセルを複数有する。そして、そのサブセルが直列または並列に接続されている。ただし、そのサブセルは、複数の磁気抵抗素子を並列又は直列に接続した1つのサブセルと1つの選択トランジスタとで構成されている。また、メモリセルは、そのサブセルを直列又は並列に複数接続したものであっても良い。
この技術は、MRAMの記録信頼性を向上すること、ある程度の抵抗値のばらつきを前提とした場合であっても信頼性の高い情報の読出しを実現すること、磁気抵抗素子のMR比のバイアス電圧依存性を緩和することを目的としている。
特開2002−140889号公報(特許文献3)に、強磁性体メモリおよびその情報再生方法の技術が開示されている。この技術の強磁性体メモリは、可変抵抗器と、磁界発生手段と、保持回路と、信号検出回路とを有することを特徴とする。ここで、可変抵抗器は、磁性体からなり、磁化の向きにより情報を記憶するハード層、非磁性層、前記ハード層より保磁力が小さな磁性体からなるソフト層を有する。磁界発生手段は、ソフト層の磁化を初期化し、また、初期化状態から反転させる。保持回路は、初期化状態における抵抗値を保持する。信号検出回路は、反転後の可変抵抗器の抵抗値と保持回路に保持された抵抗値とを比較し、再生信号を出力する。
この技術は、1T1R型MRAMにおいて、セル面積を小さくし、かつ、記憶した情報を安定的に検出することを目的としている。
特開2002−100181号公報(特許文献4)に、磁気ランダムアクセスメモリの技術が開示されている。この技術の磁気ランダムアクセスメモリは、複数のセンス線と複数のセンス線に直交して設けられた複数のワード線と、センス線とワード線との各交点にアレイ状に配置された単位記憶セルとを具備する。ここで、単位記憶セルは、セル選択スイッチと磁気抵抗素子とが直列に接続されている。さらに、電源にスイッチを介して接続されたコンデンサと、そのコンデンサの一端とセンス線との間を接続する電圧降下素子とを有する。そして、コンデンサの一端を前記単位記憶セルの格納された情報に対応する電圧変化の検出端とすることを特徴とする。
この技術は、磁気抵抗素子の特性ばらつきを排除し、動作マージンを広くすること、磁気抵抗素子と直列に接続された配線およびトランジスタの抵抗による電圧降下がもたらす、読み出し回路(センスアンプ)の検出感度の低下を防ぐこと、磁気抵抗のバイアス効果、および、トンネルバリアの破壊を防止することを目的としている。
米国特許第6,191,989号公報 特開2002−230965号公報 特開2002−140889号公報 特開2002−100181号公報
従って、本発明の目的は、選択されたメモリセルにデータ書き込みを行うとき、残りのメモリセルに対して影響を与えない磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリを提供することである。
また、本発明の他の目的は、メモリセルにデータを書き込むとき、書き込み用の電流のマージンをより大きくすることが可能な磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリを提供することである。
本発明の更に他の目的は、メモリセルアレイの中からメモリセルを選択する際の選択性が高い磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリを提供することである。
本発明の別の目的は、高歩留まりで製造することが可能な磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリを提供することである。
本発明の更に別の目的は、製造コストを抑制し、安価で製造することが可能な磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリを提供することである。
本発明の更に別の目的は、寄生容量を低減し、処理速度を向上することが可能な磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリを提供することである。
以下に、発明を実施するための最良の形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための最良の形態との対応関係を明らかにするために括弧付きで付加されたものである。ただし、それらの番号・符号を、特許請求の範囲に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
従って、上記課題を解決するために、本発明のメモリセルは、第1トランジスタ(6)と、磁気抵抗素子(7)とを具備する。第1トランジスタ(6)は、第1ゲート(6b)と、第1ゲート(6b)以外の一方の端子としての第1端子(6a)と、他方の端子としての第2端子(6c)とを含む。磁気抵抗素子(7)は、記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、一方の端子としての第3端子と、他方の端子としての第4端子とを含む。第1端子(6a)は、第1ビット線(4)に接続されている。第2端子(6c)は、第2ビット線(5)に接続されている。第1ゲート(6b)は、第1ワード線(3W)に接続されている。第3端子は、第2ワード線(3R)に接続されている。第4端子は、第2端子(6c)に接続されている。
ここで、上記のメモリセルへのデータの書き込み動作では、第1トランジスタ(6)がオンになることによって第1ビット線(4)と第2ビット線(5)との間を流れる電流(Iw(1)、Iw(0))に基づいて、磁気抵抗素子(7)へデータが書き込まれる。また、データの読み出し動作では、第2ビット線(5)と磁気抵抗素子(7)とを通過する電流(Is)に基づいて、磁気抵抗素子(7)からデータが読み出される。
上記のメモリセルは、第2トランジスタ(16)を更に具備する。第2トランジスタ(16)は、第1トランジスタ(6)と第2ビット線(5)との間に設けられている。第2ゲート(16b)と、第2ゲート(16b)以外の一方の端子としての第5端子(16a)と、他方の端子としての第6端子(16c)とを含む。そして、第5端子(16a)は、第2ビット線(5)に接続されている。第6端子(16c)は、第2端子(6c)に接続されている。第2ゲート(16b)は、第1ワード線(3)に接続されている。第3端子は、第2ワード線に代えて、接地(24)に接続される。
ここで、上記のメモリセルへのデータの書き込み動作では、第1トランジスタ(6)及び第2トランジスタ(16)の各々がオンになることによって第1トランジスタ(6)と第2トランジスタ(16)との間を流れる電流(Iw(1)、Iw(0))に基づいて、磁気抵抗素子(7)にデータが書き込まれる。また、データの読み出し動作では、第1トランジスタ(6)のオンにより第1トランジスタ(6)と磁気抵抗素子(7)とを通過する電流(Is)に基づいて、磁気抵抗素子(7)からデータが読み出される。
上記のメモリセルにおいて、第1トランジスタ(6)と第2ビット線(5)との間に設けられ、第2ゲート(16b)と、第2ゲート(16b)以外の一方の端子としての第5端子(16a)と、他方の端子としての第6端子(16c)とを含む第2トランジスタ(16)を更に具備する。第5端子(16a)は、第2ビット線(5)に接続される。第6端子(16c)は、第2端子(6c)に接続される。第2ゲート(16b)は、第1ワード線(3)に接続される。第3端子は、第2ワード線(5)に代えて、第3ビット線(35)に接続される。
ここで、上記のメモリセルへのデータの書き込み動作では、第1トランジスタ(6)及び第2トランジスタ(16)の各々がオンになることによって第1トランジスタ(6)と第2トランジスタ(16)との間を流れる電流(Iw(1)、Iw(0))に基づいて、磁気抵抗素子(7)にデータが書き込まれる。また、データの読み出し動作では、第1トランジスタ(6)のオンにより第1トランジスタ(6)と磁気抵抗素子(7)とを通過する電流(Is)に基づいて、磁気抵抗素子(7)からデータが読み出される。
上記のメモリセルは、ダイオード(31)を更に具備する。ダイオード(31)は、磁気抵抗素子(7)と第2ワード線(3R)との間に設けられている。第1極性の第7端子と、第1極性と異なる第2極性の第8端子とを含む。そして、第7端子は、第3端子に接続されている。第8端子は、第2ワード線(3R)に接続されている。
ここで、上記のメモリセルへのデータの書き込み動作では、第1トランジスタ(6)がオンになることによって第1ビット線(4)と第2ビット線(5)との間を流れる電流(Iw(1)、Iw(0))に基づいて、磁気抵抗素子(7)へデータが書き込まれる。また、データの読み出し動作では、第1トランジスタ(6)がオンになることによって第1ビット線(4)と磁気抵抗素子(7)とを通過する電流(Is)に基づいて、磁気抵抗素子(7)からデータが読み出される。
上記のメモリセルは、第2ダイオード(32)と第3ダイオード(33)とを更に具備する。第2ダイオード(32)は、第1トランジスタ(6)と第2ビット線(5)との間に設けられ、第1極性の第9端子と、第1極性と異なる第2極性の第10端子とを含む。第3ダイオード(32)は、第1トランジスタと第2ビット線との間に設けられ、第1極性の第11端子と、前記第2極性の第12端子とを含む。そして、第9端子は、第2ビット線(5)に接続されている。第10端子は、第2端子に接続されている。第11端子は、第2端子に接続されている。第12端子は、第2ビット線(5)に接続されている。第3端子は、第2ワード線に代えて、所定の電圧原(24a)に接続されている。
ここで、上記のメモリセルへのデータの書き込み動作では、第1トランジスタ(6)がオンになることによって第1ビット線(4)と第2ビット線(5)との間を流れる電流(Iw(1)、Iw(0))に基づいて、磁気抵抗素子(7)へデータが書き込まれる。また、データの読み出し動作では、第1トランジスタ(6)がオンになることによって第1ビット線(4)と磁気抵抗素子(7)とを通過する電流(Is)に基づいて、磁気抵抗素子(7)からデータが読み出される。
上記のメモリセルは、第2ダイオード(32)と第3ダイオード(33)とを更に具備する。第2ダイオード(32)は、第1トランジスタ(6)と第2ビット線(5)との間に設けられている。第1極性の第9端子と、第1極性と異なる第2極性の第10端子とを含む。第3ダイオード(33)は、第2ビット線(5)と第1ダイオード(32)との間に設けられている。第1極性の第11端子と、第2極性の第12端子とを含む。そして、第10端子は、第2端子に接続されている。第9端子は、第11端子に接続されている。第12端子は、第2ビット線(5)に接続されている。第3端子は、第2ワード線に代えて、所定の電圧原に接続されている。前記書き込み動作時に前記第2ダイオード(32)又は前記第3ダイオード(32)のいずれか一方にかかる逆方向の電圧は、ブレークダウン電圧(Vbd)以上である。
ここで、上記のメモリセルへのデータの書き込み動作では、第1トランジスタ(6)がオンになることによって第1ビット線(4)と第2ビット線(5)との間を流れる電流(Iw(1)、Iw(0))に基づいて、磁気抵抗素子(7)へデータが書き込まれる。また、データの読み出し動作では、第1トランジスタ(6)がオンになることによって第1ビット線(4)と磁気抵抗素子(7)とを通過する電流(Is)に基づいて、磁気抵抗素子(7)からデータが読み出される。
上記のメモリセルは、第3トランジスタ(6−2)と、第4トランジスタ(16−2)とを更に具備する。第3トランジスタ(6−2)は、第3ゲートと、第3ゲート以外の一方の端子としての第7端子と、他方の端子としての第8端子とを含む。第4トランジスタ(16−2)は、第4ゲートと、第4ゲート以外の一方の端子としての第9端子と、他方の端子としての第10端子とを含む。そして、第3ゲート及び第4ゲートは、第1ワード線(3a)から分岐し、第1ワード線(3a)と実質的に同電位の第3ワード線(3b)に接続されている。第7端子は、第1ビット線(4)に接続されている。第8端子は、第2端子に接続されている。第9端子は、第2ビット線(5)に接続されている。第10端子は、第6端子に接続されている。
ここで、上記のメモリセルへのデータの書き込み動作では、第1トランジスタ(6−1)、第2トランジスタ(16−1)、第3トランジスタ(6−2)及び第4トランジスタ(16−2)の各々がオンになることによって、第1トランジスタ(6−1)及び第3トランジスタ(6−2)と、第2トランジスタ(16−1)及び第4トランジスタ(16−2)との間を流れる電流(Iw(1)、Iw(0))に基づいて、磁気抵抗素子(7)にデータが書き込まれる。また、データの読み出し動作では、第1トランジスタ(6−1)及び第3トランジスタ(6−2)のオンにより第1トランジスタ(6−1)及び第3トランジスタ(6−2)と磁気抵抗素子(7)とを通過する電流(Is)に基づいて、磁気抵抗素子(7)からデータが読み出される。
また、本発明のメモリセルは、第2ダイオード(32)と、第3ダイオード(33)と、磁気抵抗素子(7)とを具備する。第2ダイオード(32)は、第1極性の第1端子と、第1極性とは異なる第2極性の第2端子とを含む。第3ダイオード(33)は、第1極性の第3端子と、第2極性の第4端子とを含む。磁気抵抗素子(7)は、記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、一方の端子としての第5端子と、他方の端子としての第6端子とを含む。そして、第2端子と第3端子とは、第1ワード線(3W)に接続されている。第1端子と第4端子と第5端子とは、ビット線(4)に接続されている。第6端子は、第2ワード線(3R)に接続されている。
ここで、上記のメモリセルへのデータの書き込み動作では、第1ワード線(3W)とビット線(4)との間の電位差に基づいて、第1ワード線(3W)とビット線(4)との間をへ流れる電流(Iw(1)、Iw(0))に基づいて、磁気抵抗素子(7)へデータが書き込まれる。また、データの読み出し動作では、ビット線(4)と磁気抵抗素子(7)とを通過する電流(Is)に基づいて、磁気抵抗素子(7)からデータが読み出される。
上記のメモリセルにおいて、第1極性の第7端子と、第2極性の第8端子とを含む第1ダイオード(31)を更に具備する。第1ダイオード(31)は、磁気抵抗素子(7)と第2ワード線(3R)との間に設けられている。第8端子を第2ワード線(3R)に、第7端子を第6端子に接続されている。
更に、本発明のメモリセルは、トランジスタ(6)と、磁気抵抗素子(7)と、キャパシタ(19)とを具備する。トランジスタ(6)は、ゲート(6b)と、ゲート(6b)以外の一方の端子としての第1端子(6a)と、他方の端子としての第2端子(6c)とを含む。磁気抵抗素子(7)は、記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、一方の端子としての第3端子を接地(24)に、他方の端子としての第4端子を配線(29)を介して第2端子(6c)に接続される。キャパシタ(19)は、一方の端子としての第5端子を接地(24)に、他方の端子としての第6端子を第2端子(6c)に配線(29)を介して接続されている。そして、第1端子(6a)は、書き込み動作時及び読み出し動作時に選択されるビット線(4)に接続されている。第1ゲート(6b)は、書き込み動作時及び読み出し動作時に選択されるワード線(3)に接続されている。
ここで、上記のメモリセルへのデータの書き込み動作では、第1トランジスタ(6)がオンになることによってキャパシタ(19)が充電又は放電する際に、配線(29)を流れる電流(Iw(1)、Iw(0))に基づいて、磁気抵抗素子(7)へデータが書き込まれる。また、データの読み出し動作では、第1トランジスタ(6)のオンにより第1トランジスタ(6)と磁気抵抗素子(7)とを通過する電流(Is)に基づいて、磁気抵抗素子(7)からデータが読み出される。
上記課題を解決するために、本発明の磁気ランダムアクセスメモリは、行列状に設けられた複数の上記のいずれか一項に記載のメモリセル(2)と、その行列に含まれる複数の行の各々に対応して設けられた複数のs第1ワード線(3)と、複数の第1ワード線(3)から選択ワード線(3s)を選択するXセレクタ(8)とを具備する。そして、書き込み動作の場合、一つのメモリセル(2)に対応するワード線は、第1ワード線(3)の1本である。
すなわち、書き込み動作用のワード線が、一つである。
上記課題を解決するために、本発明の磁気ランダムアクセスメモリは、複数のメモリセル(2)と、メモリ選択部(8)とを具備する。ここで、複数のメモリセル(2)の各々は、記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有する磁気抵抗素子(7)と、少なくとも一つのスイッチング素子(6,16)とを備える。メモリ選択部(8)は、少なくとも一つのスイッチング素子(6,16)をオン及びオフのいずれか一方の状態にする。そして、複数のメモリセル(2)のうちから選択される選択セル(2s)へのデータの書き込み動作時に、メモリ選択部(8)は、選択セル(2s)の少なくとも一つのスイッチング素子(6,16)をオンとする。それにより選択セル(2s)に書き込み電流が流れる。読み出し動作時に、選択セル(2s)の少なくとも一つのスイッチング素子(6,16)をオンとする。それにより選択セル(2s)に読み出し電流が流れる。
また、本発明の磁気ランダムアクセスメモリは、複数のビット線(4及び5)対と、複数のワード線(3)と、第1セレクタ(11)と、第2セレクタ(14)と、第3セレクタ(8)と、複数のメモリセル(2)とを具備する。複数のビット線対(4及び5)は、第1方向(Y)に延伸する第1ビット線(4)と第2ビット線(5)を含む。複数のワード線(3)は、第1方向(Y)に実質的に垂直な第2方向(X)に延伸する。第1セレクタ(11)は、複数の第1ビット線(4)から選択第1ビット線(4s)を選択する。第2セレクタ(14)は、複数の第2ビット線(5)から選択第2ビット線(5s)を選択する。第3セレクタ(8)は、複数のワード線(3)から選択ワード線(3s)を選択する。複数のメモリセル(2)は、複数のビット線対(4及び5)と複数のワード線(3)とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられている。
ここで、複数のメモリセル(2)の各々は、第1トランジスタ(6)と、第2トランジスタ(16)と、磁気抵抗素子(7)とを備える。第1トランジスタ(6)は、ワード線(3)に接続された第1ゲート(6b)と、第1ビット線(4)に接続された第1ゲート(6b)以外の一方の端子としての第1端子(6a)と、他方の端子としての第2端子(6c)とを含む。第2トランジスタ(16)は、ワード線(3)に接続された第2ゲート(16b)と、第2ビット線(5)に接続された第2ゲート以外の一方の端子としての第5端子(16a)と、第2端子(6c)に接続された他方の端子としての第6端子(16c)とを含む。磁気抵抗素子(7)は、記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、一方の端子としての第3端子を接地(24)に、他方の端子としての第4端子を第2端子(6c)に接続されている。
上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(2)へのデータの書き込みは、以下のように行う。
まず、第1セレクタ(11)及び第2セレクタ(14)が、複数のビット線対(4及び5)から一対の選択第1ビット線(4s)及び選択第2ビット線(5s)を選択する。このとき、第2セレクタ(14)が、選択第2ビット線(5s)を所定の電圧(Vterm)に固定する。同時に、第3セレクタ(8)が、複数のワード線(3)のうちから選択ワード線(3s)を選択して、第1トランジスタ(6)と第2トランジスタ(16)とを共にオンとする。そして、選択第1ビット線(4s)及び選択第2ビット線(5s)と、選択ワード線(3s)とにより複数のメモリセル(2)から選択される選択セル(2s)に対して、データに基づく所定の電流(Iw(1)、Iw(0))を、選択第1ビット線(4s)と選択セル(2s)と選択第2ビット線(5s)とを含む経路に流す。
上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(2)へのデータの読出しは、以下のようにして行う。
まず、第1セレクタ(11)が、複数の第1ビット線(4)のうちから選択第1ビット線(4s)を選択する。同時に、第3セレクタ(8)が、複数のワード線(3)のうちから選択ワード線(3s)を選択して、第1トランジスタ(6)をオンとする。そして、選択第1ビット線(4s)と、選択ワード線(3s)とにより複数のメモリセル(2)から選択される選択セル(2s)に対して、所定の電流(Is)を、選択第1ビット線(4s)と選択セル(2s)の磁気抵抗素子(7)とを含む経路に流し、そのときの選択セル(2s)の電位に基づいてデータの読出しを行う。
また、本発明の磁気ランダムアクセスメモリは、複数のビット線(4及び5)対及び複数の第3ビット線(35)と、複数のワード線(3)と、第1セレクタ(11−1)と、第2セレクタ(14)と、第3セレクタ(11−2)と、第4セレクタ(8)と、複数のメモリセル(2)とを具備する。複数のビット線対(4及び5)は、第1方向(Y)に延伸する第1ビット線(4)と第2ビット線(5)を含む。、複数の第3ビット線(35)は第1方向(Y)に延伸する。複数のワード線(3)は、第1方向(Y)に実質的に垂直な第2方向(X)に延伸する。第1セレクタ(11−1)は、複数の第1ビット線(4)から選択第1ビット線(4s)を選択する。第2セレクタ(14)は、複数の第2ビット線(5)から選択第2ビット線(5s)を選択する。第3セレクタ(11−2)は、複数の第3ビット線(35)から選択第3ビット線(35s)を選択する。第4セレクタ(8)は、複数のワード線(3)から選択ワード線(3s)を選択する。複数のメモリセル(2)は、複数のビット線対(4及び5)と複数のワード線(3)とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられている。
ここで、複数のメモリセル(2)の各々は、第1トランジスタ(6)と、第2トランジスタ(16)と、磁気抵抗素子(7)とを備える。第1トランジスタ(6)は、ワード線(3)に接続された第1ゲート(6b)と、第1ビット線(4)に接続された第1ゲート(6b)以外の一方の端子としての第1端子(6a)と、他方の端子としての第2端子(6c)とを含む。第2トランジスタ(16)は、ワード線(3)に接続された第2ゲート(16b)と、第2ビット線(5)に接続された第2ゲート以外の一方の端子としての第5端子(16a)と、第2端子(6c)に接続された他方の端子としての第6端子(16c)とを含む。磁気抵抗素子(7)は、記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、一方の端子としての第3端子を第3ビット線(35)に、他方の端子としての第4端子を第2端子(6c)に接続されている。
上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(2)へのデータの書き込みは、以下のように行う。まず、第1セレクタ(11−1)及び第2セレクタ(14)が、複数のビット線対(4及び5)から一対の選択第1ビット線(4s)及び選択第2ビット線(5s)を選択する。このとき、第2セレクタ(14)が、選択第2ビット線(5s)を所定の電圧(Vterm)に固定する。同時に、第4セレクタ(8)が、複数のワード線(3)のうちから選択ワード線(3s)を選択して、第1トランジスタ(6)と第2トランジスタ(16)とを共にオンとする。そして、選択第1ビット線(4s)及び選択第2ビット線(5s)と、選択ワード線(3s)とにより複数のメモリセル(2)から選択される選択セル(2s)に対して、データに基づく所定の電流(Iw(1)、Iw(0))を、選択第1ビット線(4s)と選択セル(2s)と選択第2ビット線(5s)とを含む経路に流す。このとき、第3ビット線(35)は、第4端子の電位が第3端子の電位と概ね同電位になるような電位に設定される。
上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(2)へのデータの読出しは、以下のようにして行う。まず、第1セレクタ(11−1)が、複数の第1ビット線(4)のうちから選択第1ビット線(4s)を選択する。第3セレクタ(11−2)が、複数の第3ビット線(35)のうちから選択第3ビット線(35s)を選択する。第4セレクタ(8)が、複数のワード線(3)のうちから選択ワード線(3s)を選択して、第1トランジスタ(6)をオンとする。そして、選択第1ビット線(4s)と、選択ワード線(3s)とにより複数のメモリセル(2)から選択される選択セル(2s)に対して、所定の電流(Is)を、選択第3ビット線(35s)と選択セル(2s)の磁気抵抗素子(7)と選択第1ビット線(4s)とを含む経路に流し、そのときの選択セル(2s)の電位に基づいてデータの読出しを行う。
上記のいずれか一項に記載の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、複数のビット線対(4及び5)の各々は、対応するメモリセル(2a)の第1トランジスタ(6)と第2トランジスタ(16)との間を通るように設けられている。
上記のいずれか一項に記載の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(2)は、更に、第1トランジスタ(6)と第2トランジスタ(16)とを接続する配線(27、29及び37)に含まれる引き出し配線(29)を備える。また、磁気抵抗素子(7)は、引き出し配線(29)上に形成されている。その一方の端子は、引き出し配線(29)に接続され、他方の端子は、接地(24)に接続されている。そして、引き出し配線(29)中を流れる電流(Iw(0)、Iw(1))の方向としての配線電流方向に対して、角度としての素子配置角度(θ)だけ傾いた方向に磁化しやすい形状を有する。
上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、素子配置角度(θ)は、30°乃至60°である。
上記のいずれか一項に記載の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、第1トランジスタ(6)の第1端子(6a)及び第2端子(6c)を形成する各々の拡散層を配置する方向、及び、第2トランジスタ(16)の第5端子(16a)及び第6端子(16c)を形成する各々の拡散層を配置する方向は、実質的に互いに平行で、第1方向(Y)に対して角度としての拡散層配置角度(φ)だけ傾いている。
上記のいずれか一項に記載の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、複数のワード線(3)の各々と対を成して設けられ、第2方向(X)に延伸する複数の接地配線(24)を更に具備する。また、メモリセル(2d)は、更に、第1トランジスタ(6)と第2トランジスタ(16)とを接続する配線(27、29及び37)に含まれる引き出し配線(29)を備える。そして、磁気抵抗素子(7)は、接地配線(24)上に形成されている。一方の端子は、接地配線(24)に接続され、他方の端子は、引き出し配線(29)に接続されている。
また、本発明の磁気ランダムアクセスメモリは、第1トランジスタ(6)と、第1ビット線(4)と、第2トランジスタ(16)と、第2ビット線(5)と、ワード線(3)と、引き出し配線層(29)と、磁気抵抗素子(7)とを備える。
第1トランジスタ(6)は、半導体基板内に設けられた第1拡散層(6a)と、第2拡散層(6c)と、第1拡散層(6a)と第2拡散層(6c)との間の半導体基板上に絶縁層を介して設けられた第1ゲート(6b)とを含む。第1ビット線(4)は、半導体基板から離れる方向へ第1拡散層(6a)から延びる第1コンタクト配線(28)を介して、第1拡散層(6a)と接続されている。第2トランジスタ(16)は、半導体基板内に設けられた第3拡散層(16a)と、第4拡散層(16c)と、第3拡散層(16a)と第4拡散層(16c)との間の半導体基板上に絶縁層を介して設けられた第2ゲート(16b)とを含む。第2ビット線(5)は、半導体基板から離れる方向へ3拡散層(16a)から延びる第3コンタクト配線(38)を介して、第3拡散層と接続されている。ワード線(3)は、第1ゲート(6b)と第2ゲート(16b)とに接続している。引き出し配線層(29)は、半導体基板から離れる方向へ第2拡散層(6c)から延びる第2コンタクト配線(27)を介して、一端において第2拡散層(6c)と接続され、半導体基板から離れる方向へ第4拡散層(16c)から延びる第4コンタクト配線(37)を介して、他端において第4拡散層(16c)と接続されている。磁気抵抗素子(7)は、引き出し配線層(29)上に設けられ、一方の端子を引き出し配線層(29)に、他方の端子を第5コンタクト配線(26)を介して接地(24)へ接続されている。
更に、本発明の複数の磁気ランダムアクセスメモリは、複数のメモリセルアレイ(41、41a)と、アレイセレクタ(17、44)とを具備する。
アレイセレクタ(17、44)は、複数のメモリセルアレイ(41、41a)のうちから選択セルアレイ(41s、41as)を選択する。複数のメモリセルアレイ(41、41a)の各々は、複数のビット線対(4及び5)と、複数のワード線(3)と、複数のメモリセル(2)と、第1セレクタ(11’)と、第2セレクタ(14)と、第3セレクタ(8)とを備える。
ここで、複数のビット線対(4及び5)は、第1方向(Y)に延伸する第1ビット線(4)と第2ビット線(5)とを含む。複数のワード線(3)は、第1方向(Y)に実質的に垂直な第2方向(X)に延伸する。複数のメモリセル(2)は、複数のビット線対(4及び5)と複数のワード線(3)とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられている。第1セレクタ(11’)は、複数の第1ビット線(4)から選択第1ビット線(4s)を選択する。第2セレクタ(14)は、複数の第2ビット線(5)から選択第2ビット線(5s)を選択する。第3セレクタ(8)は、複数のワード線(3)から選択ワード線(3s)を選択する。
ただし、複数のメモリセル(2)の各々は、第1トランジスタ(6)と、第2トランジスタ(16)と、磁気抵抗素子(7)とを含む。第1トランジスタ(6)は、ワード線(3)に接続された第1ゲート(6b)と、第1ビット線(4)に接続された第1ゲート(6b)以外の一方の端子としての第1端子(6a)と、他方の端子としての第2端子(6c)とを含む。第2トランジスタ(16)は、ワード線(3)に接続された第2ゲート(16b)と、第2ビット線(5)に接続された第2ゲート(16b)以外の一方の端子としての第5端子(16a)と、第2端子(6c)に接続された他方の端子としての第6端子(16c)とを含む。磁気抵抗素子(7)は、記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、一方の端子としての第3端子を接地(24)に、他方の端子としての第4端子を第2端子(6c)に接続されている。
そして、第1セレクタ(11’)及び第2セレクタ(14)のうちの少なくとも一方は、アレイセレクタ(17、44)に接続されている。
ここで、上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(2)へのデータの書き込みは、以下のようにして行う。
まず、複数のメモリセルアレイ(41、41a)のうちから選択セルアレイ(41s、41as)を選択する。次に、選択セルアレイ(41s、41as)における複数のビット線対(4及び5)のうちから一対の選択第1ビット線(4s)及び選択第2ビット線(5s)を選択して、選択第2ビット線(5s)を所定の電圧(Vterm、GND)に固定する。同時に、複数のワード線(3)のうちから選択ワード線(3s)を選択して、第1トランジスタ(6)と第2トランジスタ(16)とを共にオンとする。そして、選択第1ビット線(4s)及び選択第2ビット線(5s)と、選択ワード線(3s)とにより複数のメモリセル(2)から選択される選択セル(2s)に対して、データに基づく所定の電流(Iw(0)、Iw(1))を、アレイセレクタ(17、44)と第1セレクタ(11’)と選択第1ビット線(4s)と選択セル(5s)と選択第2ビット線(5s)と第2セレクタ(14)とを含む経路に流す。
ここで、上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(2)へのデータの読出しは、以下のようにして行う。
まず、複数のメモリセルアレイ(41、41a)のうちから選択セルアレイ(41s、41as)を選択する。次に、選択セルアレイ(41s、41as)における複数の第1ビット線(4)のうちから選択第1ビット線(4s)を選択する。同時に、複数のワード線(3)のうちから選択ワード線(3s)を選択して、第1トランジスタ(6)をオンとする。そして、選択第1ビット線(4s)と、選択ワード線(3s)とにより複数のメモリセル(2)から選択される選択セル(2s)に対して、所定の電流(Is)を、アレイセレクタ(17、44)と第1セレクタ(11’)と選択第1ビット線(4s)と選択セル(2s)の磁気抵抗素子(7)とを含む経路に流したときの選択セル(7)の電位に基づいてデータの読み出しを行う。
更に、本発明の複数の磁気ランダムアクセスメモリは、複数のメモリセルアレイ(41h)と、アレイセレクタ(44a)とを具備する。アレイセレクタ(44a)は、複数のメモリセルアレイ(41h)のうちから選択セルアレイ(41hs)を選択する。複数のメモリセルアレイ(41h)の各々は、複数のビット線対(4及び5)及び複数の第3ビット線(35)と、複数のワード線(3)と、複数のメモリセル(2)と、第1セレクタ(11−1a)と、第2セレクタ(14a’)と、第3セレクタ(11−2a)と、第4セレクタ(8)とを備える。
ここで、複数のビット線対(4及び5)は、第1方向(Y)に延伸する第1ビット線(4)と第2ビット線(5)とを含む。複数の第3ビット線(35)は、第1方向(Y)に延伸する。複数のワード線(3)は、第1方向(Y)に実質的に垂直な第2方向(X)に延伸する。複数のメモリセル(2)は、複数のビット線対(4及び5)と複数のワード線(3)とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられている。第1セレクタ(11−1a)は、複数の第1ビット線(4)から選択第1ビット線(4s)を選択する。第2セレクタ(14’)は、複数の第2ビット線(5)から選択第2ビット線(5s)を選択する。第3セレクタ(11−2a)は、複数の第3ビット線(35)から選択第3ビット線(35s)を選択する。第4セレクタ(8)は、複数のワード線(3)から選択ワード線(3s)を選択する。
ただし、複数のメモリセル(2)の各々は、第1トランジスタ(6)と、第2トランジスタ(16)と、磁気抵抗素子(7)とを含む。第1トランジスタ(6)は、ワード線(3)に接続された第1ゲート(6b)と、第1ビット線(4)に接続された第1ゲート(6b)以外の一方の端子としての第1端子(6a)と、他方の端子としての第2端子(6c)とを含む。第2トランジスタ(16)は、ワード線(3)に接続された第2ゲート(16b)と、第2ビット線(5)に接続された第2ゲート(16b)以外の一方の端子としての第5端子(16a)と、第2端子(6c)に接続された他方の端子としての第6端子(16c)とを含む。磁気抵抗素子(7)は、記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、一方の端子としての第3端子を第3ビット線(35)に、他方の端子としての第4端子を第2端子(6c)に接続されている。
そして、第1セレクタ(11−1a)、第2セレクタ(14)及び第3セレクタ(11−2a)のうちの少なくとも一つは、アレイセレクタ(44a)に接続されている。
ここで、上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(2)へのデータの書き込みは、以下のようにして行う。まず、複数のメモリセルアレイ(41h)のうちから選択セルアレイ(41hs)を選択する。次に、選択セルアレイ(41hs)における複数のビット線対(4及び5)のうちから一対の選択第1ビット線(4s)及び選択第2ビット線(5s)を選択する。このとき、第2セレクタ(14a’)が、選択第2ビット線(5s)を所定の電圧(Vterm、GND)に固定する。同時に、複数のワード線(3)のうちから選択ワード線(3s)を選択して、第1トランジスタ(6)と第2トランジスタ(16)とを共にオンとする。そして、選択第1ビット線(4s)及び選択第2ビット線(5s)と、選択ワード線(3s)とにより複数のメモリセル(2)から選択される選択セル(2s)に対して、データに基づく所定の電流(Iw(0)、Iw(1))を、アレイセレクタ(44a)と第1セレクタ(11−1a)と選択第1ビット線(4s)と選択セル(5s)と選択第2ビット線(5s)と第2セレクタ(14a’)とを含む経路に流す。このとき、第3ビット線(35)は、第4端子の電位が第3端子の電位と概ね同電位になるような電位に設定される。
ここで、上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(2)へのデータの読出しは、以下のようにして行う。まず、複数のメモリセルアレイ(41h)のうちから選択セルアレイ(41hs)を選択する。次に、選択セルアレイ(41hs)における複数の第1ビット線(4)のうちから選択第1ビット線(4s)を選択する。複数の第3ビット線(35)のうちから選択第3ビット線(35s)を選択する。複数のワード線(3)のうちから選択ワード線(3s)を選択して、第1トランジスタ(6)をオンとする。そして、選択第1ビット線(4s)と、選択ワード線(3s)とにより複数のメモリセル(2)から選択される選択セル(2s)に対して、所定の電流(Is)を、アレイセレクタ(44a)と第2セレクタ(11−2a)と選択第3ビット線(35s)と選択セル(2s)の磁気抵抗素子(7)と選択第1ビット線(4s)とを含む経路に流したときの選択セル(7)の電位に基づいてデータの読み出しを行う。
上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、複数のワード線(3)の各々は、第1ワード線(3a)と第2ワード線(3b)との複数のワード線対(3)である。第3セレクタ(8)は、複数のワード線対(3)から選択ワード線対(3s)を選択する。複数のメモリセル(2h)の各々は、第3トランジスタ(6−2)と、第4トランジスタ(16−2)とを更に備える。第3トランジスタ(6−2)は、第2ワード線(3b)に接続された第3ゲートと、第1ビット線(4)に接続された第3ゲート以外の一方の端子としての第7端子と、第2端子に接続された他方の端子としての第8端子とを含む。第4トランジスタ(16−2)は、第2ワード線(3b)に接続された第4ゲートと、第2ビット線(5)に接続された第4ゲート以外の一方の端子としての第9端子と、第6端子に接続された他方の端子としての第10端子とを含む。
そして、第1ゲートと第2ゲートとは、第1ワード線(3a)に接続される。
上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(2h)へのデータの書き込みは、以下のようにして行う。まず、第1セレクタ(11)及び第2セレクタ(12)が、複数のビット線対から一対の選択第1ビット線(4s)及び選択第2ビット線(5s)を選択する。第3セレクタ(8)が、複数のワード線対(3)のうちから一対の選択第1ワード線(3as)及び選択第2ワード線(3bs)を選択して、第1トランジスタ(6−1)と第2トランジスタ(16−1)と第3トランジスタ(6−2)と第4トランジスタ(16−2)をオンとする。そして、選択第1ビット線(4s)及び選択第2ビット線(5s)と、選択第1ワード線(3as)及び選択第2ワード線(3bs)とにより複数のメモリセル(2h)から選択される選択セル(2hs)に対して、データに基づく所定の電流(Iw(1)、Iw(0))を、選択第1ビット線(4s)と選択セル(2hs)と選択第2ビット線(5s)とを含む経路に流すことにより行う。
上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセルへ(2h)のデータの読出しは、以下のようにして行う。まず、第1セレクタ(11)が、複数の第1ビット線(4)のうちから選択第1ビット線(4s)を選択する。第3セレクタ(8)が、複数のワード線対(3)のうちから一対の選択第1ワード線(3as)及び選択第2ワード線(3bs)を選択して、第1トランジスタ(6−1)と第3トランジスタ(6−2)とをオンとする。そして、選択第1ビット線(4s)と、選択第1ワード線(3as)及び選択第2ワード線(3bs)とにより複数のメモリセル(2h)から選択される選択セル(2hs)に対して、所定の電流(Is)を、選択第1ビット線(4s)と選択セル(2s)の磁気抵抗素子(7)とを含む経路に流したときの選択セル(2s)の電位に基づいて行う。
上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、複数のワード線(3)の各々は、第1ワード線(3a)と第2ワード線(3b)との複数のワード線対(3)である。第4セレクタ(8)は、複数のワード線対(3)から選択ワード線対(3s)を選択する。複数のメモリセル(2)の各々は、第3トランジスタ(6−2)と、第4トランジスタ(16−2)とを更に備える。第3トランジスタ(6−2)は、第2ワード線(3b)に接続された第3ゲートと、第1ビット線(4)に接続された第3ゲート以外の一方の端子としての第7端子と、第2端子に接続された他方の端子としての第8端子とを含む。第4トランジスタ(16−2)は、第2ワード線(3b)に接続された第4ゲートと、第2ビット線(5)に接続された第4ゲート以外の一方の端子としての第9端子と、第6端子に接続された他方の端子としての第10端子とを含む。
そして、第1ゲートと第2ゲートとは、第1ワード線(3a)に接続される。
上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(2)へのデータの書き込みは、以下のようにして行う。まず、第1セレクタ(11−1)及び第2セレクタ(14)が、複数のビット線対(4及び5)から一対の選択第1ビット線(4s)及び選択第2ビット線(5s)を選択する。このとき、第2セレクタ(14)が、選択第2ビット線(5s)を所定の電圧(Vterm)に固定する。第3セレクタ(8)が、複数のワード線対(3)のうちから一対の選択第1ワード線(3as)及び選択第2ワード線(3bs)を選択して、第1トランジスタ(6−1)と第2トランジスタ(16−1)と第3トランジスタ(6−2)と第4トランジスタ(16−2)をオンとする。そして、選択第1ビット線(4s)及び選択第2ビット線(5s)と、選択第1ワード線(3as)及び選択第2ワード線(3bs)とにより複数のメモリセル(2)から選択される選択セル(2s)に対して、データに基づく所定の電流(Iw(1)、Iw(0))を、選択第1ビット線(4s)と選択セル(2s)と選択第2ビット線(5s)とを含む経路に流すことにより行う。このとき、第3ビット線(35)は、第4端子の電位が第3端子の電位と概ね同電位になるような電位に設定される。
上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセルへ(2)のデータの読出しは、以下のようにして行う。まず、第1セレクタ(11−1)が、複数の第1ビット線(4)のうちから選択第1ビット線(4s)を選択する。第3セレクタ(11−2)が、複数の第3ビット線(35)のうちから選択第3ビット線(35s)を選択する。第4セレクタ(8)が、複数のワード線対(3)のうちから一対の選択第1ワード線(3as)及び選択第2ワード線(3bs)を選択して、第1トランジスタ(6−1)と第3トランジスタ(6−2)とをオンとする。そして、選択第1ビット線(4s)と、選択第1ワード線(3as)及び選択第2ワード線(3bs)とにより複数のメモリセル(2)から選択される選択セル(2hs)に対して、所定の電流(Is)を、選択第3ビット線(35s)と選択セル(2s)の磁気抵抗素子(7)と選択第1ビット線(4s)とを含む経路に流したときの選択セル(2s)の電位に基づいて行う。
上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、複数のビット線対(3)の方向に隣り合う二つのメモリセル(2h、2)は、一方のメモリセル(2h、2)の第1端子及び第5端子の拡散層が、それぞれ、他方のメモリセル(2h、2)の第7端子及び第9端子の拡散層と共通である。
上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(2h、2)は、第2端子と第8端子の拡散層は共通であり、第6端子と第10端子の拡散層が共通である。
また、本発明の磁気ランダムアクセスメモリは、複数のビット線対(4及び5)と、複数のワード線対と、
第1セレクタ(11)と、第2セレクタ(14)と、第3セレクタ(8)と、第4セレクタ(8−1)と、第5セレクタ(8−2)と、複数のメモリセル(20)とを具備する。
複数のビット線対(4及び5)は、第1方向(Y)に延伸する第1ビット線(4)と第2ビット線(5)とを含む。複数のワード線対(3W及び3R)は、第1方向(Y)に実質的に垂直な第2方向(X)に延伸する第1ワード線(3W)と第2ワード線(3R)とを含む。第1セレクタ(11−1)は、複数の第1ビット線(4)から書き込み動作時に選択第1ビット線(4s)を選択する。第2セレクタ(14)は、複数の第2ビット線(5)から書き込み動作時に選択第2ビット線(5s)を選択する。第3セレクタ(11−2)は、複数の第2ビット線(5)から読み出し動作時に選択第2ビット線(5s)を選択する。第4セレクタ(8−1)は、複数の第1ワード線(3W)から選択第1ワード線(3Ws)を選択する。第5セレクタ(8−2)は、複数の第2ワード線(3R)から選択第2ワード線(3Rs)を選択する。複数のメモリセル(20)は、複数のビット線対(4及び5)と複数のワード線対(3W及び3R)とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられている。
ここで、複数のメモリセル(20)の各々は、第1トランジスタ(6)と、磁気抵抗素子(7)とを具備する。第1トランジスタ(6)は、第1ワード線(3W)に接続された第1ゲート(6b)と、第1ビット線(4)に接続された第1ゲート(6b)以外の一方の端子としての第1端子(6a)と、第2ビット線(5)に接続された他方の端子としての第2端子(6c)とを含む。磁気抵抗素子(7)は、記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、一方の端子としての第3端子を第2ワード線(3R)に、他方の端子としての第4端子を第2端子(6c)に接続される。
ここで、上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(20)へのデータの書き込みは、以下のようにして行う。まず、第1セレクタ(11−1)及び第2セレクタ(14)が、複数のビット線対(4及び5)から一対の選択第1ビット線(4s)及び選択第2ビット線(5s)を選択する。このとき、第2セレクタ(14)は、選択第2ビット線(5s)を所定の電圧(Vterm)に固定する。同時に、第4セレクタ(8−1)が、複数の第1ワード線(3W)のうちから選択第1ワード線(3Ws)を選択して、第1トランジスタ(6)をオンとする。そして、選択第1ビット線(4s)及び選択第2ビット線(5s)と、選択第1ワード線(3Ws)とにより複数のメモリセル(20)から選択される選択セル(20s)に対して、データに基づく所定の電流(Iw(1)、Iw(0))を、選択第1ビット線(4s)と選択セル(20s)と選択第2ビット線(5s)とを含む経路に流す。
ここで、上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(20)へのデータの読出しは、以下のようにして行う。
まず、第3セレクタ(11−2)が、複数の第2ビット線(5)のうちから選択第2ビット線(5s)を選択する。同時に、第5セレクタ(8−2)が、複数の第2ワード線(3R)のうちから選択第2ワード線(3Rs)を選択する。そして、選択第2ビット線(5s)と、選択第2ワード線(3Rs)とにより複数のメモリセル(20)から選択される選択セル(20s)に対して、所定の電流(Is)を、選択第2ビット線(5s)と選択セル(20s)の磁気抵抗素子(7)とを含む経路に流し、そのときの選択セル(20s)の電位に基づいてデータの読出しを行う。
また、本発明の磁気ランダムアクセスメモリは、複数のビット線(4)と、複数のワード線(3)と、第1セレクタ(11)、第2セレクタ(8)複数のメモリセル(2f)とを具備する。
複数のビット線(4)は、第1方向(Y)に延伸する。複数のワード線(3)は、第1方向(Y)に実質的に垂直な第2方向(X)に延伸する。第1セレクタ(11)は、複数のビット線(4)から選択ビット線(4s)を選択する。第2セレクタ(8)は、複数のワード線(3)から選択ワード線(3s)を選択する。複数のメモリセル(2f)は、複数のビット線(4)と複数のワード線(3)とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられている。
ここで、複数のメモリセル(2f)の各々は、トランジスタ(6)と、キャパシタ(19)と、磁気抵抗素子(7)とを備える。トランジスタ(6)は、ワード線(3)に接続されたゲート(6b)と、ビット線(4)に接続されたゲート(6b)以外の一方の端子としての第1端子(6a)と、他方の端子としての第2端子(6c)とを含む。キャパシタ(19)は、接地(24)に接続された一方の端子としての第5端子と、第2端子(6c)に接続された他方の端子としての第6端子とを含む。磁気抵抗素子(7)は、記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、一方の端子としての第3端子を接地(24)に、他方の端子としての第4端子を第2端子(6c)に接続されている。
上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(2f)へのデータの書き込みは、以下のようにして行う。まず、第1セレクタ(11)が、複数のビット線(4)のうちから選択ビット線(4s)を選択し、選択ビット線(4s)を所定の電圧にしてキャパシタ(19)を充電する。次に、第2セレクタ(8)が、複数のワード線(3)のうちから選択ワード線(3s)を選択して、第1トランジスタ(6)をオンとする。そして、選択ビット線(4s)と、選択ワード線(3s)とにより複数のメモリセル(2f)から選択される選択セル(2fs)に対して、キャパシタ(19)の充電後に、選択ビット線(4s)をデータに基づいた所定の電圧にして、キャパシタ(19)と選択ビット線(4s)との間に電流(Iw(1)、Iw(0))を流す。
上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(2f)へのデータの読出しは、以下のようにして行う。まず、第1セレクタ(11)が、複数のビット線(4)のうちから選択ビット線(4s)を選択し、選択ビット線(4s)を所定の電圧にしてキャパシタ(19)を充電する。次に、第2セレクタ(8)が、複数のワード線(3)のうちから選択ワード線(3s)を選択して、第1トランジスタ(6)を所定の速度以下でオンとする。そして、選択ビット線(4s)と、選択ワード線(3s)とにより複数のメモリセル(2f)から選択される選択セル(2fs)に対して、キャパシタ(19)の充電後に、所定の電流(Is)を、選択第1ビット線(4s)と選択セル(2fs)の磁気抵抗素子(7)とを含む経路に流し、そのときの選択セル(2fs)の電位に基づいてデータの読み出しを行う。
また、本発明の磁気ランダムアクセスメモリは、複数のビット線(4)と、複数のワード線対(3W,3R)と、第1セレクタ(11)と、第2セレクタ(8)と、複数のメモリセル(30)とを具備する。複数のビット線(4)は、第1方向(Y)に延伸する。複数のワード線対(3W,3R)は、第1方向(Y)に実質的に垂直な第2方向(X)に延伸し、第1ワード線(3W)と第2ワード線(3R)とを含む。第1セレクタ(11)は、複数のビット線(4)から書き込み動作時及び読み出し動作時に選択ビット線(4s)を選択する。第2セレクタ(8)は、その書き込み動作時に複数の第1ワード線(3W)から選択第1ワード線(3Ws)を選択し、読み出し動作時に複数の第2ワード線(3R)から選択第2ワード線(3Rs)を選択する。複数のメモリセル(30)は、複数のビット線(4)と複数のワード線対(3W,3R)とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられている。
複数のメモリセル(30)の各々は、第2ダイオード(32)と、第3ダイオード(33)と、磁気抵抗素子(7)とを備える。第2ダイオード(32)は、第1極性の第1端子と、その第1極性とは異なる第2極性の第2端子とを含む。第3ダイオード(33)は、その第1極性の第3端子と、その第2極性の第4端子とを含む。磁気抵抗素子(7)は、記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、一方の端子としての第5端子と、他方の端子としての第6端子とを含む。そして、その第2端子とその第3端子とは、第1ワード線(3W)に接続されている。その第1端子とその第4端子とその第5端子とは、ビット線(4)に接続されている。その第6端子は、第2ワード線(3R)に接続されている。
上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(30)へのデータの書き込みは、以下のようにして行う。まず、第1セレクタ(11)が、複数のビット線(4)のうちから選択ビット線(4s)を選択する。第2セレクタ(8)が、複数のワード線対(3W,3R)のうちから選択第1ワード線(3Ws)を選択する。そして、選択ビット線(4s)と第1選択ワード線(3Ws)とにより複数のメモリセル(30)から選択される選択セル(30s)に対して、そのデータに基づく電流を、選択ビット線(4s)と選択セル(30s)の第2ダイオード(32)又は第3ダイオード(33)と選択第1ワード線(3Ws)とを含む経路に流すことにより行う。
上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(30)からのデータの読み出しは、以下のようにして行う。まず、第1セレクタ(11)が、複数のビット線(4)のうちから選択ビット線(4s)を選択する。第2セレクタ(8)が、複数のワード線対(3W,3R)のうちから選択第2ワード線(3Rs)を選択する。そして、選択ビット線(4s)と、選択第2ワード線(3Rs)とにより複数のメモリセル(30)から選択される選択セル(30s)に対して、所定の電流を、選択ビット線(4s)と選択セル(30s)の磁気抵抗素子(7)と選択第2ワード線(3Rs)とを含む経路に流したときの選択セル(30s)の電位に基づいて行う。
また、本発明の磁気ランダムアクセスメモリは、複数のメモリセルアレイ(41d)と、複数のメモリセルアレイ(41d)のうちから選択セルアレイ(41ds)を選択するアレイセレクタ(17a)とを具備する。
複数のメモリセルアレイ(41d)の各々は、複数のビット線(4)と、複数のワード線対(3W,3R)と、第1セレクタ(11)と、第2セレクタ(8)と、複数のメモリセル(30)とを具備する。複数のビット線(4)は、第1方向(Y)に延伸する。複数のワード線対(3W,3R)は、第1方向(Y)に実質的に垂直な第2方向(X)に延伸し、第1ワード線(3W)と第2ワード線(3R)とを含む。第1セレクタ(11)は、複数のビット線(4)から書き込み動作時及び読み出し動作時に選択ビット線(4s)を選択する。第2セレクタ(8)は、その書き込み動作時に複数の第1ワード線(3W)から選択第1ワード線(3Ws)を選択し、読み出し動作時に複数の第2ワード線(3R)から選択第2ワード線(3Rs)を選択する。複数のメモリセル(30)は、複数のビット線(4)と複数のワード線対(3)とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられている。
複数のメモリセル(30)の各々は、第2ダイオード(32)と、第3ダイオード(33)と、磁気抵抗素子(7)とを備える。第2ダイオード(32)は、第1極性の第1端子と、その第1極性とは異なる第2極性の第2端子とを含む。第3ダイオード(33)は、その第1極性の第3端子と、その第2極性の第4端子とを含む。磁気抵抗素子(7)は、記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、一方の端子としての第5端子と、他方の端子としての第6端子とを含む。そして、その第2端子とその第3端子とは、第1ワード線(3W)に接続されている。その第1端子とその第4端子とその第5端子とは、ビット線(4)に接続されている。その第6端子は、第2ワード線(3R)に接続されている
第1セレクタ(11)は、アレイセレクタ(17a)に接続されている。
上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(30)は、その第1極性の第7端子と、その第2極性の第8端子とを含む第1ダイオード(31)を更に備える。そして、第1ダイオード(31)は、磁気抵抗素子(7)と第2ワード線(3R)との間に設けられ、その第8端子を第2ワード線(7)に、その第7端子をその第6端子に接続されている。
上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、第1ダイオード(31)、第2ダイオード(32)及び第3ダイオード(33)は、基板(10)から離れた位置に製膜により形成される。
上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(30)は、基板(10)から離れる方向に対して、積層されている。
更に、本発明の磁気ランダムアクセスメモリは、ビット線(4)と、引き出し配線層(29)と、第2ダイオード(32)と、第3ダイオード(33)と、磁気抵抗素子(7)と、第1ダイオード(31)と、第1ワード線(3W)と、第2ワード線(3R)とを具備する。
ビット線(4)は、基板(10)上に絶縁層(35)を介して設けられ、基板(10)の表面と平行である。引き出し配線層(29)は、基板(10)から離れる方向へビット線(4)から延びる第1コンタクト配線(53)を介して、一端においてビット線(4)と接続され、基板(10)の表面と平行である。第2ダイオード(32)は、第1極性の第1端子と、その第1極性とは異なる第2極性の第2端子とを含み、基板(10)から離れる方向へ引き出し配線層(29)から延びる第2コンタクト配線(55)の途中に設けられている。第3ダイオード(33)は、その第1極性の第3端子と、その第2極性の第4端子とを含み、基板(10)から離れる方向へ引き出し配線層(29)から延びる第3コンタクト配線(56)の途中に設けられている。磁気抵抗素子(7)は、記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、第5端子と第6端子とを含み、その第5端子を引き出し配線層(29)に接続されている。第1ダイオード(31)は、その第1極性の第7端子と、その第2極性の第8端子とを含み、基板(10)から離れる方向へ磁気抵抗素子(7)のその第6端子から延びる第4コンタクト配線(54)の途中に設けられている。第1ワード線(3W)は、第2コンタクト配線(55)を介して第2ダイオード(32)のその第2端子と接続され、且つ、第3コンタクト配線(56)を介して、第3ダイオード(33)のその第3端子と接続され、基板(10)と平行である。第2ワード線(3R)は、第4コンタクト配線(54)を介して第1ダイオード(31)のその第7端子と接続され、基板(10)と平行である。
そして、引き出し配線層(29)におけるその第5端子の位置は、第2コンタクト配線(55)及び第3コンタクト配線(56)の各々と引き出し配線層(29)とが接続する位置よりも、第1コンタクト配線(53)と引き出し配線層(29)とが接続する位置に近い。
更に、本発明の磁気ランダムアクセスメモリは、複数のビット線対(4,5)と、複数のワード線線対(3W,3R)と、第1セレクタ(11)と、第2セレクタ(14)と、第3セレクタ(8)と、複数のメモリセル(20j)とを具備する。複数のビット線対(4,5)は、第1方向(Y)に延伸し、第1ビット線(4)と第2ビット線(5)との組みである。複数のワード線対(3W,3R)は、第1方向(Y)に実質的に垂直な第2方向(X)に延伸する第1ワード線(3W)と第2ワード線(3R)との組である。第1セレクタ(11)は、複数の第1ビット線(4)から選択第1ビット線(4s)を選択する。第2セレクタ(14)は、複数の第2ビット線(5)から選択第2ビット線(5s)を選択する。第3セレクタ(8)は、複数のワード線対(3W,3R)から選択第1ワード線(3Ws)及び選択第2ワード線(3Rs)の少なくとも一方を選択する。複数のメモリセル(20j)は、複数のビット線対(4,5)と複数のワード線対(3W,3R)とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられている。
複数のメモリセル(20j)の各々は、トランジスタ(6)と、磁気抵抗素子(7)と、ダイオード(31)とを備える。トランジスタ(6)は、第1ワード線(3W)に接続されたゲートと、第1ビット線(4)に接続されたその第1ゲート以外の一方の端子としての第1端子と、第2ビット線(5)に接続された他方の端子としての第2端子とを含む。磁気抵抗素子(7)は、記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、第2ビット線(5)に接続された一方の端子としての第4端子と、他方の端子としての第3端子と含む。ダイオード(31)は、その第3端子と接続された第1極性の第5端子と、第2ワード線(3R)に接続されたその第1極性と異なる第2極性の第6端子とを含む。
上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(20j)へのデータの書き込みは、以下のように行う。まず、第1セレクタ(11)及び第2セレクタ(14)が、複数のビット線対(4,5)から一対の選択第1ビット線(4s)及び選択第2ビット線(5s)を選択する。第3セレクタ(8)が、複数の第1ワード線(3W)のうちから選択第1ワード線(3Ws)を選択して、トランジスタ(6)をオンとする。そして選択第1ビット線(4s)及び選択第2ビット線(5s)と、選択第1ワード線(3Ws)とにより複数のメモリセル(20j)から選択される選択セル(20js)に対して、そのデータに基づく電流を、選択第1ビット線(4s)と選択セル(20j)と選択第2ビット線(5s)とを含む経路に流すことにより行う。
請求項36に記載の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(20j)からのそのデータの読み出しは、以下のように行う。まず、第1セレクタ(11)が、複数の第1ビット線(4)のうちから選択第1ビット線(4s)を選択する。第3セレクタ(8)が、複数のワード線対(3W,3R)のうちから選択第1ワード線(3Ws)及び選択第2ワード線(3Rs)を選択して、トランジスタ(6)をオンとする。そして、選択第1ビット線(4s)と、選択第1ワード線(3Ws)とにより複数のメモリセル(20j)から選択される選択セル(20js)に対して、所定の電流を、選択第1ビット線(4s)と選択セル(20js)の磁気抵抗素子(7)と選択第2ワード線(3Rs)とを含む経路に流したときの選択セル(20js)の電位に基づいて行う。
更に、本発明の磁気ランダムアクセスメモリは、複数のメモリセルアレイ(41e)と、複数のメモリセルアレイ(41e)のうちから選択セルアレイ(41es)を選択するアレイセレクタ(17a)とを具備する。
複数のメモリセルアレイ(31e)の各々は、複数のビット線対(4,5)と、複数のワード線線対(3W,3R)と、第1セレクタ(11)と、第2セレクタ(14)と、第3セレクタ(8)と、複数のメモリセル(20j)とを具備する。複数のビット線対(4,5)は、第1方向(Y)に延伸し、第1ビット線(4)と第2ビット線(5)との組みである。複数のワード線対(3W,3R)は、第1方向(Y)に実質的に垂直な第2方向(X)に延伸する第1ワード線(3W)と第2ワード線(3R)との組である。第1セレクタ(11)は、複数の第1ビット線(4)から選択第1ビット線(4s)を選択する。第2セレクタ(14)は、複数の第2ビット線(5)から選択第2ビット線(5s)を選択する。第3セレクタ(8)は、複数のワード線対(3W,3R)から選択第1ワード線(3Ws)及び選択第2ワード線(3Rs)の少なくとも一方を選択する。複数のメモリセル(20j)は、複数のビット線対(4,5)と複数のワード線対(3W,3R)とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられている。
複数のメモリセル(20j)の各々は、トランジスタ(6)と、磁気抵抗素子(7)と、ダイオード(31)とを備える。トランジスタ(6)は、第1ワード線(3W)に接続されたゲートと、第1ビット線(4)に接続されたその第1ゲート以外の一方の端子としての第1端子と、第2ビット線(5)に接続された他方の端子としての第2端子とを含む。磁気抵抗素子(7)は、記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、第2ビット線(5)に接続された一方の端子としての第4端子と、他方の端子としての第3端子と含む。ダイオード(31)は、その第3端子と接続された第1極性の第5端子と、第2ワード線(3R)に接続されたその第1極性と異なる第2極性の第6端子とを含む。
第1セレクタ(11)及び第2セレクタ(14)は、アレイセレクタ(17a)に接続されている。
更に、本発明の磁気ランダムアクセスメモリは、複数のビット線対(4及び5)と、複数のワード線(3)と、プリチャージワード線(3p)と、プリチャージ線(45)と、複数のプリチャージ電圧線(48)と、プリチャージ部(49)と、複数のメモリセル(2)と、第1セレクタ(11’)と、第2セレクタ(14)と、第3セレクタ(8)とを具備する。
ここで、複数のビット線対(4及び5)は、第1方向(Y)に延伸する第1ビット線(4)と第2ビット線(5)とを含む。複数のワード線(3)は、第1方向(Y)に実質的に垂直な第2方向(X)に延伸する。プリチャージワード線(3p)は、第2方向(X)に延伸する。プリチャージ線(45)は、第2方向(X)に延伸し、プリチャージ電圧(Vpr)を供給する。複数のプリチャージ電圧線(48)は、第2方向(X)に延伸し、複数のワード線(3)に対応して設けられ、プリチャージ電圧(Vpr)を供給する。プリチャージ部(49)は、プリチャージワード線(3p)とプリチャージ線(45)と第1ビット線(4)と第2ビット線(5)とに接続され、プリチャージワード線(3p)からの信号に基づいて、第1ビット線(4)と第2ビット線(5)とをプリチャージ電圧(Vpr)にプリチャージする。複数のメモリセル(2)は、複数のビット線対(4及び5)と複数のワード線(3)とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられている。第1セレクタ(11’)は、複数の第1ビット線(4)から選択第1ビット線(4s)を選択する。第2セレクタ(14)は、複数の第2ビット線(5)から選択第2ビット線(5s)を選択する。第3セレクタ(8)は、複数のワード線(3)から選択ワード線(3s)を選択する。
複数のメモリセル(2)の各々は、第1トランジスタ(6)と、第2トランジスタ(16)と、磁気抵抗素子(7)とを含む。
ただし、第1トランジスタ(6)は、ワード線(3)に接続された第1ゲート(6b)と、第1ビット線(4)に接続された第1ゲート(6b)以外の一方の端子としての第1端子(6a)と、他方の端子としての第2端子(6c)とを含む。第2トランジスタ(16)は、ワード線(3)に接続された第2ゲート(16b)と、第2ビット線(5)に接続された第2ゲート(16b)以外の一方の端子としての第5端子(16a)と、第2端子(6c)に接続された他方の端子としての第6端子(16c)とを含む。磁気抵抗素子(7)は、記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、一方の端子としての第3端子をプリチャージ電圧線(48)に、他方の端子としての第4端子を第2端子(6c)に接続されている。
そして、プリチャージ電圧(Vpr)は、書き込み動作時にメモリセル(2)に電流が流されるとき、第1トランジスタ(6)と第2トランジスタ(16)と磁気抵抗素子(7)とが接続された節点に生じる電圧と同じになるように設定される。
上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、第1ビット線(4)及び第2ビット線(5)は、非選択時に、プリチャージ電圧(Vpr)にプリチャージされる。
ここで、上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(2)へのデータの書き込みは、以下のようにして行う。まず、複数のビット線対(4及び5)のうちから一対の選択第1ビット線(4s)及び選択第2ビット線(5s)を選択して、選択第2ビット線(5s)を所定の電圧(GND)に固定する。同時に、複数のワード線(3)のうちから選択ワード線(3s)を選択して、第1トランジスタ(6)と第2トランジスタ(16)とを共にオンとする。そして、選択第1ビット線(4s)及び選択第2ビット線(16s)と、選択ワード線(3s)とにより複数のメモリセル(2)から選択される選択セル(2s)に対して、データに基づく所定の電流(Iw(0)、Iw(1))を、第1セレクタ(11’)と選択第1ビット線(4s)と選択セル(2)と選択第2ビット線(5s)と第2セレクタ(14)とを通る経路に流す。
ここで、上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(2)へのデータの読出しは、以下のようにして行う。まず、複数の第1ビット線(4)のうちから選択第1ビット線(4s)を選択する。次に、複数のワード線(3)のうちから選択ワード線(3s)を選択して、第1トランジスタ(6)をオンとする。そして、選択第1ビット線(4s)と、選択ワード線(3s)とにより複数のメモリセル(2)から選択される選択セル(2s)に対して、所定の電流(Is)を、第1セレクタ(11’)と選択第1ビット線(4s)と選択セル(2s)の磁気抵抗素子(7)とを含む経路に流したときの選択セル(2s)の電位に基づいてデータの読み出しを行う。
さらに、本発明の磁気ランダムアクセスメモリは、複数のビット線対(4及び5)と、複数のワード線(3)と、複数のメモリセル(2)と、第1読み出しセレクタ(11’a)と、第1書き込みセレクタ(11’b)と、第2セレクタ(14)と、第3セレクタ(8)とを具備する。
ここで、複数のビット線対(4及び5)は、第1方向(Y)に延伸する第1ビット線(4)と第2ビット線(5)とを含む。複数のワード線(3)は、第1方向(Y)に実質的に垂直な第2方向(X)に延伸する。複数のメモリセル(2)は、複数のビット線対(4及び5)と複数のワード線(3)とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられている。第1読み出しセレクタ(11’a)は、読み出し動作時に複数の第1ビット線(4)から選択第1ビット線(4s)を選択する。第1書き込みセレクタ(11’b)は、書き込み動作時に複数の第1ビット線(4)から選択第1ビット線(4a)を選択する。第2セレクタ(14)は、複数の第2ビット線(5)から選択第2ビット線(5s)を選択する。第3セレクタ(8)は、複数のワード線(3)から選択ワード線(3s)を選択する。
ただし、複数のメモリセル(2)の各々は、第1トランジスタ(6)と、第2トランジスタ(16)と、磁気抵抗素子(7)とを含む。第1トランジスタ(6)は、ワード線(3)に接続された第1ゲート(6b)と、第1ビット線(4)に接続された第1ゲート(6b)以外の一方の端子としての第1端子(6a)と、他方の端子としての第2端子(6c)とを含む。第2トランジスタ(16)は、ワード線(3)に接続された第2ゲート(16b)と、第2ビット線(5)に接続された第2ゲート(16b)以外の一方の端子としての第5端子(16a)と、第2端子(6c)に接続された他方の端子としての第6端子(16c)とを含む。磁気抵抗素子(7)は、記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、一方の端子としての第3端子を接地(24)に、他方の端子としての第4端子を第2端子(6c)に接続されている。
ここで、上記に記載の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(2)へのデータの書き込みは、以下のようにして行う。まず、複数のビット線対(4及び5)のうちから一対の選択第1ビット線(4s)及び選択第2ビット線(5s)を選択して、選択第2ビット線(5s)を所定の電圧(GND)に固定する。同時に、複数のワード線(3)のうちから選択ワード線(3s)を選択して、第1トランジスタ(6)と第2トランジスタ(16)とを共にオンとする。そして、選択第1ビット線(4s)及び選択第2ビット線(5s)と、選択ワード線(3)とにより複数のメモリセル(2)から選択される選択セル(2s)に対して、データに基づく所定の電流(Iw(0)、Iw(1))を、第1書き込みセレクタ(11’a)と選択第1ビット線(4s)と選択セル(2s)と選択第2ビット線(5s)と第2セレクタ(14)とを通る経路に流す。
ここで、上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(2)へのデータの読出しは、以下のようにして行う。まず、複数の第1ビット線(4)のうちから選択第1ビット線(4s)を選択する。同時に、複数のワード線(3)のうちから選択ワード線(3s)を選択して、第1トランジスタ(6)をオンとする。そして、選択第1ビット線(4s)と、選択ワード線(3s)とにより複数のメモリセル(2)から選択される選択セル(2s)に対して、所定の電流(Is)を、第1読み出しセレクタ(11’b)と選択第1ビット線(4s)と選択セル(2s)の磁気抵抗素子(7)とを含む経路に流し、そのときの選択セル(2s)の電位に基づいてデータの読み出しを行う。
更に、本発明の磁気ランダムアクセスメモリは、複数のビット線対(4及び5)と、複数のワード線(3)と、複数のメモリセル(2)と、第1セレクタ(11’’)と、第2セレクタ(14’’)と、第3セレクタ(8)とを具備する。
ここで、複数のビット線対(4及び5)は、第1方向(Y)に延伸する第1ビット線(4)と第2ビット線(5)とを含む。複数のワード線(3)は、第1方向(Y)に実質的に垂直な第2方向(X)に延伸する。複数のメモリセル(2)は、複数のビット線対(4及び5)と複数のワード線(3)とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられている。第1セレクタ(11’’)は、アレイセレクタ(44)と接続され、書き込み動作時に複数の第1ビット線(4)から選択第1ビット線(4s)又は複数の第2ビット線(5)から選択第2ビット線(5)のいずれか一方を選択し、読み出し動作時に選択第1ビット線(4s)及び選択第2ビット線(5)を選択する。第2セレクタ(14’’)は、アレイセレクタ(44)と接続され、書き込み動作時に第1セレクタ(11’’)で選択された選択第1ビット線(4s)又は選択第2ビット線(5s)と対を成す選択第2ビット線(5s)又は選択第1ビット線(4s)を選択する。第3セレクタ(8)は、複数のワード線(3)から選択ワード線(3s)を選択する。
ただし、複数のメモリセル(2)の各々は、第1トランジスタ(6)と、第2トランジスタ(16)と、磁気抵抗素子(7)とを含む。第1トランジスタ(6)は、ワード線(3)に接続された第1ゲート(6b)と、第1ビット線(4)に接続された第1ゲート(6b)以外の一方の端子としての第1端子(6a)と、他方の端子としての第2端子(6c)とを含む。第2トランジスタ(16)は、ワード線(3)に接続された第2ゲート(16b)と、第2ビット線(5)に接続された第2ゲート(16b)以外の一方の端子としての第5端子(16a)と、第2端子(6c)に接続された他方の端子としての第6端子(16c)とを含む。磁気抵抗素子(7)は、記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、一方の端子としての第3端子を接地(24)に、他方の端子としての第4端子を第2端子(6c)に接続されている。
ここで、上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(2)へのデータの書き込みは、以下のようにして行う。まず、複数のビット線対(4及び5)のうちから一対の選択第1ビット線(4)及び選択第2ビット線(5)を選択する。同時に、複数のワード線(3)のうちから選択ワード線(3s)を選択して、第1トランジスタ(6)と第2トランジスタ(16)とを共にオンとする。そして、選択第1ビット線(4s)及び選択第2ビット線(5s)と、選択ワード線(3s)とにより複数のメモリセル(2)から選択される選択セル(2s)に対して、データに基づく所定の電流(Iw(0)、Iw(1))を、第1セレクタ(11’’)と選択第1ビット線(4s)と選択セル(2s)と選択第2ビット線(5s)と第2セレクタ(14’’)とを通る経路、又は、第1セレクタ(11’’)と選択第2ビット線(5s)と選択セル(2s)と選択第1ビット線(4s)と第2セレクタ(14’’)とを通る経路に流す。
ここで、上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(2)へのデータの読出しは、以下のようにして行う。まず、複数の第1ビット線(4)のうちから選択第1ビット線(4s)を選択する。同時に、複数のワード線(3)のうちから選択ワード線(3s)を選択し、第1トランジスタ(6)及び第2トランジスタ(16)を共にオンとする。そして、選択第1ビット線(4s)と、選択ワード線(3s)とにより複数のメモリセル(2)から選択される選択セル(2s)に対して、所定の電流(Is)を、第1セレクタ(11’’)と選択第1ビット線(4s)及び選択第2ビット線(5s)と選択セル(2s)の磁気抵抗素子(7)とを含む経路に流し、そのときの選択セル(2s)の電位に基づいてデータの読み出しを行う。
更に、本発明の磁気ランダムアクセスメモリは、複数のビット線対(4及び5)と、複数のワード線(3)と、複数のメモリセル(2)と、第1セレクタ(71)と、第2セレクタ(72)と、第3セレクタ(8)と、センスアンプ(81)とを具備する。
複数のビット線対(4及び5)は、第1方向(Y)に延伸する第1ビット線(4)と第2ビット線(5)とを含む。複数のワード線(3)は、第1方向(Y)に実質的に垂直な第2方向(X)に延伸する。複数のメモリセル(2)は、複数のビット線対(4及び5)と複数のワード線(3)とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられている。第1セレクタ(71)は、複数の第1ビット線(4)から選択第1ビット線(4s)を選択する。第2セレクタ(72)は、複数の第2ビット線(5)から選択第2ビット線(5s)を選択する。第3セレクタ(8)は、複数の第1ワード線(3)から選択第1ワード線(3s)を選択する。複数のセンスアンプ(81)は、第1セレクタ(71)から延びる複数の第1ビット線(4)の各々に接続された複数の延長第1ビット線(90内の4)と、複数の第1ビット線(4)の各々に対応する第2セレクタ(72)から延びる複数の第2ビット線(5)の各々に接続された複数の延長第2ビット線(90内の5)とに接続され、延長第1ビット線(90内の4)と延長第2ビット線(90内の5)との電位差を増幅する。
ただし、複数のメモリセル(2)の各々は、第1トランジスタ(6)と、第2トランジスタ(16)と、磁気抵抗素子(7)とを含む。第1トランジスタ(6)は、ワード線(3)に接続された第1ゲート(6b)と、第1ビット線(4)に接続された第1ゲート(6b)以外の一方の端子としての第1端子(6a)と、他方の端子としての第2端子(6c)とを含む。第2トランジスタ(16)は、ワード線(3)に接続された第2ゲート(16b)と、第2ビット線(5)に接続された第2ゲート(16b)以外の一方の端子としての第5端子(16a)と、第2端子(6c)に接続された他方の端子としての第6端子(16c)とを含む。磁気抵抗素子(7)は、記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、一方の端子としての第3端子を接地(24)に、他方の端子としての第4端子を第2端子(6c)に接続されている。
上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(2)へのデータの書き込み(一括書き込み)は、以下のようにして行う。まず、複数の延長第1ビット線(90内の4)と複数の延長第2ビット線(90内の5)とのうちから、順番に、一対の延長選択第1ビット線(90内の4s)及び延長選択第2ビット線(90内の5s)を選択して、延長選択第1ビット線(90内の4s)と延長選択第2ビット線(90内の5s)とにデータに基づく信号を入力する。次に、センスアンプ(81)が、信号を増幅して、延長選択第1ビット線(90内の4s)と延長選択第2ビット線(90内の5s)とに出力する。続いて、第3セレクタ(8)が、複数のワード線(3)のうちから選択ワード線(3s)を選択して、第1トランジスタ(6)と第2トランジスタ(16)とを共にオンとする。次に、第1セレクタ(71)及び第2セレクタ(72)が、複数のビット線対(4及び5)を選択する。そして、複数のビット線対(4及び5)の各々と、選択ワード線(3s)とにより複数のメモリセル(2)から選択される同一の選択ワード線(3s)に接続する複数の選択セル(2s)に対して、増幅された信号に基づいた電流(Iw(0),Iw(1))を、複数の選択セル(2s)に流す。
なお、上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(2)へのデータの書き込み(一つのデータ)は、以下のようにして行う。まず、複数のワード線(3)のうちから選択ワード線(3s)を選択して、第1トランジスタ(6)と第2トランジスタ(16)とを共にオンとする。同時に、複数のビット線対(4及び5)を選択する。次に、複数の延長第1ビット線(90内の4)と複数の延長第2ビット線(90内の5)とのうちから一対の延長選択第1ビット線(90内の4s)及び延長選択第2ビット線(90内の5s)を選択して、延長選択第1ビット線(90内の4)sと延長選択第2ビット線(90内の5s)とにデータに基づく信号を入力する。続いて、延長選択第1ビット線(90内の4s)と延長選択第2ビット線(90内の5s)とに対応する第1ビット線(4)及び第2ビット線(5)と、選択ワード線(3s)とにより複数のメモリセル(2)から選択される選択セル(2s)に対して、信号に基づいた電流(Iw(0),Iw(1))を、選択セル(2s)に流すことにより行う。
上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(2)からのデータの読み出し(一括読み出し)は、以下のようにして行う。まず、第1セレクタ(71)が、複数の第1ビット線(4)を選択する。同時に、第3セレクタ(8)が、複数のワード線(3)のうちから選択ワード線(3s)を選択し、第1トランジスタ(6)をオンとする。そして、複数の第1ビット線(4)の各々と、選択ワード線(3s)とにより複数のメモリセル(2)から選択される同一の選択ワード線(3s)に接続する複数の選択セル(2s)に対して、所定の電流(Is)を、複数の第1ビット線(4)の各々と、対応する複数の選択セル(2s)の各々の磁気抵抗素子(7)とを含む経路に流したときの選択セル(2s)の電位に基づいて行う。
なお、上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(2)からのデータの読み出し(一つのデータ)は、以下のようにして行う。まず、複数の第1ビット線(4)のうちから選択第1ビット線(4s)を選択する。次に、複数のワード線(3)のうちから選択ワード線(3s)を選択し、第1トランジスタ(6)をオンとする。そして、選択第1ビット線(4s)と、選択ワード線(3s)とにより複数のメモリセル(2)から選択される選択セル(2s)に対して、所定の電流(Is)を、選択第1ビット線(4s)と選択セル(2s)の磁気抵抗素子(7)とを含む経路に流し、そのときの選択セル(2s)の電位に基づいてデータの読み出しを行う。
更に、本発明の磁気ランダムアクセスメモリは、複数のビット線対(4及び5)と、複数のワード線対(3c及び3d)と、複数のメモリセル(2e)とを具備する。
複数のビット線対(4及び5)は、第1方向(Y)に延伸する第1ビット線(4)と第2ビット線(5)とを含む。複数のワード線対(3c及び3d)は、第1方向(Y)に実質的に垂直な第2方向(X)に延伸する第1ワード線(3c)と第2ワード線(3d)とを含む。複数のメモリセル(2e)は、複数のビット線対(4及び5)と複数のワード線対(3c及び3d)とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられている。
複数のメモリセル(2e)の各々は、第1トランジスタ(6)と、第2トランジスタ(16)と、磁気抵抗素子(7)とを備える。
ただし、第1トランジスタ(6)は、ゲート電極(6b)を第1ワード線(3c)に、残りの一方の端子(6a)を第1ビット線(4)に、他方の端子(6c)を磁気抵抗素子(7)に接続されている。第2トランジスタ(16)は、ゲート電極(16c)を第2ワード線(3d)に、残りの一方の端子(16c)を第1トランジスタ(6)の他方の端子(6c)に、他方の端子(16a)を第2ビット線(5)に接続されている。磁気抵抗素子(7)は、記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、一方の端子を接地(24)に、他方の端子を第1トランジスタ(6)の他方の端子(6c)に接続されている。
そして、第1ビット線(4)と対を成す第2ビット線(5)は、第2ビット線(5)の両隣となる2本の第1ビット線(4)に共用される。
ここで、上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(2e)へのデータの書き込みは、以下のようにして行う。まず、複数のビット線対(4及び5)のうちから一対の選択第1ビット線(4s)及び選択第2ビット線(5s)を選択して、選択第2ビット線(5s)を所定の電圧(Vterm)に固定する。同時に、複数のワード線対(3c及び3d)のうちから一対の選択第1ワード線(3cs)及び選択第2ワード線(3ds)を選択して、第1トランジスタ(6)と第2トランジスタ(16)とを共にオンとする。そして、選択第1ビット線(4s)及び選択第2ビット線(5s)と、選択第1ワード線(3cs)及び選択第2ワード線(3ds)とにより複数のメモリセル(2e)から選択される選択セル(2es)に対して、データに基づく所定の電流(Iw(0)、Iw(1))を、選択第1ビット線(4s)と選択セル(2es)と選択第2ビット線(5s)とを含む経路に流す。
一方、上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(2e)からのデータの読出しは、以下のようにして行う。まず、複数の第1ビット線(4)のうちから選択第1ビット線(4s)を選択する。同時に、複数の第1ワード線(3c)のうちから選択第1ワード線(3cs)を選択して、第1トランジスタ(6)をオンとする。そして、選択第1ビット線(4s)と、選択第1ワード線(3cs)とにより複数のメモリセル(2e)から選択される選択セル(2es)に対して、所定の電流(Is)を、選択第1ビット線(4s)と選択セル(2es)の磁気抵抗素子(7)とを含む経路に流したときの選択セル(2es)の電位に基づいてデータの読み出しを行う。
更に、本発明の磁気ランダムアクセスメモリは、複数のビット線対(4,5)と、ワード線(3)と、第1セレクタ(11)と、第2セレクタ(14)と、第3セレクタ(8)と、複数のメモリセル(20f)とを具備する。複数のビット線対(4,5)は、第1方向(Y)に延伸する第1ビット線(4)と第2ビット線(5)との組である。ワード線(3)は、第1方向(Y)に実質的に垂直な第2方向(X)に延伸する。第1セレクタ(11)は、複数の第1ビット線(4)から選択第1ビット線(4s)を選択する。第2セレクタ(14)は、複数の第2ビット線(5)から選択第2ビット線(5s)を選択する。第3セレクタ(8)は、複数のワード線(3)から選択ワード線(3s)を選択する。複数のメモリセル(20f)は、複数のビット線対(4,5)と複数のワード線(3)とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられている。
複数のメモリセル(20f)の各々は、トランジスタ(6)と、磁気抵抗素子(7)と、第2ダイオード(32)と、第3ダイオード(33)とを備える。トランジスタ(6)は、ワード線(3)に接続されたゲートと、第1ビット線(4)に接続されたそのゲート以外の一方の端子としての第1端子と、他方の端子としての第2端子とを含む。磁気抵抗素子(7)は、記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、その第2端子に接続された一方の端子としての第3端子と、所定の電圧を供給する電圧源(24a)に接続された他方の端子としての第4端子と含む。第2ダイオード(32)は、その第2端子に接続された第1極性の第5端子と、第2ビット線(5)に接続されたその第1極性と異なる第2極性の第6端子とを含む。第3ダイオード(33)は、第2ビット線(5)に接続されたその第1極性の第7端子と、その第2端子に接続されたその第2極性の第8端子とを含む。
上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(20f)へのデータの書き込みは、以下のように行う。まず、第1セレクタ(11)及び第2セレクタ(14)が、複数のビット線対(4,5)から一対の選択第1ビット線(4s)及び選択第2ビット線(5s)を選択する。第3セレクタ(8)が、複数のワード線(3)のうちから選択ワード線(3s)を選択して、トランジスタ(6)をオンとする。そして、選択第1ビット線(4s)及び選択第2ビット線(5s)と、選択第1ワード線(3s)とにより複数のメモリセル(20f)から選択される選択セル(20fs)に対して、データに基づく電流を、選択第1ビット線(4s)と選択セル(20fs)と選択第2ビット線(5s)とを含む経路に流すことにより行う。
上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(20f)からのそのデータの読み出しは、以下のように行う。まず、第1セレクタ(11)が、複数の第1ビット線(4)のうちから選択第1ビット線(4s)を選択する。第3セレクタ(8)が、複数のワード線(3)のうちから選択ワード線(3s)を選択して、トランジスタ(6)をオンとする。そして、選択第1ビット線(4s)と、選択ワード線(3s)とにより複数のメモリセル(20f)から選択される選択セル(20fs)に対して、所定の電流を、選択第1ビット線(4sと選択セル(20fs)の磁気抵抗素子(7)とを含む経路に流したときの選択セル(20fs)の電位に基づいて行う。
更に、本発明の磁気ランダムアクセスメモリは、複数のビット線対(4,5)及び複数の第3ビット線(35)と、ワード線(3)と、第1セレクタ(11−1)と、第2セレクタ(14)と、第3セレクタ(11−2)と、第4セレクタ(8)と、複数のメモリセル(2)とを具備する。複数のビット線対(4,5)は、第1方向(Y)に延伸する第1ビット線(4)と第2ビット線(5)との組である。複数の第3ビット線(35)は、第1方向(Y)に延伸する。ワード線(3)は、第1方向(Y)に実質的に垂直な第2方向(X)に延伸する。第1セレクタ(11−1)は、複数の第1ビット線(4)から選択第1ビット線(4s)を選択する。第2セレクタ(14)は、複数の第2ビット線(5)から選択第2ビット線(5s)を選択する。第3セレクタ(11−2)は、複数の第3ビット線(35)から選択第3ビット線(35s)を選択する。第4セレクタ(8)は、複数のワード線(3)から選択ワード線(3s)を選択する。複数のメモリセル(2)は、複数のビット線対(4,5)と複数のワード線(3)とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられている。
複数のメモリセル(2)の各々は、トランジスタ(6)と、磁気抵抗素子(7)と、第2ダイオード(32)と、第3ダイオード(33)とを備える。トランジスタ(6)は、ワード線(3)に接続されたゲートと、第1ビット線(4)に接続されたそのゲート以外の一方の端子としての第1端子と、他方の端子としての第2端子とを含む。磁気抵抗素子(7)は、記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、その第2端子に接続された一方の端子としての第4端子と、第3ビット線(35)に接続された他方の端子としての第3端子と含む。第2ダイオード(32)は、その第2端子に接続された第1極性の第5端子と、第2ビット線(5)に接続されたその第1極性と異なる第2極性の第6端子とを含む。第3ダイオード(33)は、第2ビット線(5)に接続されたその第1極性の第7端子と、その第2端子に接続されたその第2極性の第8端子とを含む。
上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(2)へのデータの書き込みは、以下のように行う。まず、第1セレクタ(11−1)及び第2セレクタ(14)が、複数のビット線対(4,5)から一対の選択第1ビット線(4s)及び選択第2ビット線(5s)を選択する。このとき、第2セレクタ(14)が、選択第2ビット線(5s)を所定の電圧(Vterm)に固定する。第4セレクタ(8)が、複数のワード線(3)のうちから選択ワード線(3s)を選択して、トランジスタ(6)をオンとする。そして、選択第1ビット線(4s)及び選択第2ビット線(5s)と、選択第1ワード線(3s)とにより複数のメモリセル(20f)から選択される選択セル(2s)に対して、データに基づく所定の電流(Iw(1)、Iw(0))を、選択第1ビット線(4s)と選択セル(2s)と選択第2ビット線(5s)とを含む経路に流すことにより行う。このとき、第3ビット線(35)は、第4端子の電位が第3端子の電位と概ね同電位になるような電位に設定される。
上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(2)からのそのデータの読み出しは、以下のように行う。まず、第1セレクタ(11−1)が、複数の第1ビット線(4)のうちから選択第1ビット線(4s)を選択する。第3セレクタ(11−2)が、複数の第3ビット線(35)のうちから選択第3ビット線(35s)を選択する。第4セレクタ(8)が、複数のワード線(3)のうちから選択ワード線(3s)を選択して、トランジスタ(6)をオンとする。そして、選択第1ビット線(4s)と、選択ワード線(3s)とにより複数のメモリセル(2)から選択される選択セル(2s)に対して、所定の電流(Is)を、選択第3ビット線(35s)と選択セル(2s)の磁気抵抗素子(7)と選択第1ビット線(4s)とを含む経路に流したときの選択セル(2s)の電位に基づいて行う。
更に、本発明の磁気ランダムアクセスメモリは、複数のメモリセルアレイ(41f)と、複数のメモリセルアレイ(41f)のうちから選択セルアレイ(41fs)を選択するアレイセレクタ(17a)とを具備する。
複数のメモリセルアレイ(41f)の各々は、複数のビット線対(4,5)と、ワード線(3)と、第1セレクタ(11)と、第2セレクタ(14)と、第3セレクタ(8)と、複数のメモリセル(20f)とを具備する。複数のビット線対(4,5)は、第1方向(Y)に延伸する第1ビット線(4)と第2ビット線(5)との組である。ワード線(3)は、第1方向(Y)に実質的に垂直な第2方向(X)に延伸する。第1セレクタ(11)は、複数の第1ビット線(4)から選択第1ビット線(4s)を選択する。第2セレクタ(14)は、複数の第2ビット線(5)から選択第2ビット線(5s)を選択する。第3セレクタ(8)は、複数のワード線(3)から選択ワード線(3s)を選択する。複数のメモリセル(20f)は、複数のビット線対(4,5)と複数のワード線(3)とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられている。
複数のメモリセル(20f)の各々は、トランジスタ(6)と、磁気抵抗素子(7)と、第2ダイオード(32)と、第3ダイオード(33)とを備える。トランジスタ(6)は、ワード線(3)に接続されたゲートと、第1ビット線(4)に接続されたその第1ゲート以外の一方の端子としての第1端子と、他方の端子としての第2端子とを含む。磁気抵抗素子(7)は、記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、その第2端子に接続された一方の端子としての第3端子と、所定の電圧を供給する電圧源(24a)に接続された他方の端子としての第4端子と含む。第2ダイオード(32)は、その第2端子に接続された第1極性の第5端子と、第2ビット線(5)に接続されたその第1極性と異なる第2極性の第6端子とを含む。第3ダイオード(33)は、第2ビット線(5)に接続されたその第1極性の第7端子と、その第2端子に接続されたその第2極性の第8端子とを含む。
第1セレクタ(11)及び第2セレクタ(14)は、アレイセレクタ(17a)に接続されている。
更に、本発明の磁気ランダムアクセスメモリは、複数のビット線対(4,5)と、ワード線(3)と、第1セレクタ(11)と、第2セレクタ(14)と、第3セレクタ(8)と、複数のメモリセル(20g)とを具備する。複数のビット線対(4,5)は、第1方向(Y)に延伸する第1ビット線(4)と第2ビット線(5)との組である。ワード線(3)は、第1方向(Y)に実質的に垂直な第2方向(X)に延伸する。第1セレクタ(11)は、複数の第1ビット線(4)から選択第1ビット線(4s)を選択する。第2セレクタ(14)は、複数の第2ビット線(5)から選択第2ビット線(5s)を選択する。第3セレクタ(8)は、複数のワード線(3)から選択ワード線(3s)を選択する。複数のメモリセル(20g)は、複数のビット線対(4,5)と複数のワード線(3)とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられている。
複数のメモリセル(20g)の各々は、トランジスタ(6)と、磁気抵抗素子(7)と、第2ダイオード(32)と、第3ダイオード(33)とを備える。トランジスタ(6)は、ワード線(3)に接続されたゲートと、第1ビット線(4)に接続されたその第1ゲート以外の一方の端子としての第1端子と、他方の端子としての第2端子とを含む。磁気抵抗素子(7)は、記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、その第2端子に接続された一方の端子としての第3端子と、所定の電圧を供給する電圧源(24a)に接続された他方の端子としての第4端子と含む。第2ダイオード(32)は、第2ビット線(5)に接続された第1極性の第5端子と、その第1極性と異なる第2極性の第6端子とを含む。第3ダイオード(33)は、その第2端子に接続されたその第1極性の第7端子と、その第6端子に接続されたその第2極性の第8端子とを含む。
上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(20g)へのデータの書き込みは、以下のように行う。まず、第1セレクタ(11)及び第2セレクタ(14)が、複数のビット線対(4,5)から一対の選択第1ビット線(4s)及び選択第2ビット線(5s)を選択する。第3セレクタ(8)が、複数のワード線(3)のうちから選択ワード線(3s)を選択して、トランジスタ(6)をオンとする。そして、選択第1ビット線(4s)及び選択第2ビット線(5s)と、選択ワード線(3s)とにより複数のメモリセル(20g)から選択される選択セル(20gs)に対して、そのデータに基づく電流を、選択第1ビット線(4s)と選択セル(20gs)と選択第2ビット線(5s)とを含む経路に流すことにより行う。このとき、そのデータに基づいて第2ダイオード(32)又は第3ダイオード(33)のいずれか一方にかかる逆方向の電圧は、ブレークダウン電圧以上である。
上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(20g)からのそのデータの読み出しは、以下のように行う。まず、第1セレクタ(11)が、複数の第1ビット線(4)のうちから選択第1ビット線(4s)を選択する。第3セレクタ(8)が、複数のワード線(3)のうちから選択ワード線(3s)を選択して、トランジスタ(6)をオンとする。そして、選択第1ビット線(4s)と、選択ワード線(3s)とにより複数のメモリセル(20g)から選択される選択セル(20gs)に対して、所定の電流を、選択第1ビット線(4s)と選択セル(20gs)の磁気抵抗素子(7)とを含む経路に流したときの選択セル(20gs)の電位に基づいて行う。
更に、本発明の磁気ランダムアクセスメモリは、複数のビット線対(4,5)、及び複数の第3ビット線と、ワード線(3)と、第1セレクタ(11−1)と、第2セレクタ(14)と、第3セレクタ(11−2)と、第4セレクタ(8)と、複数のメモリセル(2)とを具備する。複数のビット線対(4,5)は、第1方向(Y)に延伸する第1ビット線(4)と第2ビット線(5)との組である。複数の第3ビット線(35)は、第1方向(Y)に延伸する。ワード線(3)は、第1方向(Y)に実質的に垂直な第2方向(X)に延伸する。第1セレクタ(11−1)は、複数の第1ビット線(4)から選択第1ビット線(4s)を選択する。第2セレクタ(14)は、複数の第2ビット線(5)から選択第2ビット線(5s)を選択する。第2セレクタ(11−2)は、複数の第3ビット線(35)から選択第1ビット線(35s)を選択する。第4セレクタ(8)は、複数のワード線(3)から選択ワード線(3s)を選択する。複数のメモリセル(20は、複数のビット線対(4,5)と複数のワード線(3)とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられている。
複数のメモリセル(2)の各々は、トランジスタ(6)と、磁気抵抗素子(7)と、第2ダイオード(32)と、第3ダイオード(33)とを備える。トランジスタ(6)は、ワード線(3)に接続されたゲートと、第1ビット線(4)に接続されたそのゲート以外の一方の端子としての第1端子と、他方の端子としての第2端子とを含む。磁気抵抗素子(7)は、記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、その第2端子に接続された一方の端子としての第4端子と、第3ビット線(35)に接続された他方の端子としての第3端子と含む。第2ダイオード(32)は、第2ビット線(5)に接続された第1極性の第5端子と、その第1極性と異なる第2極性の第6端子とを含む。第3ダイオード(33)は、その第2端子に接続されたその第1極性の第7端子と、その第6端子に接続されたその第2極性の第8端子とを含む。
上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(2)へのデータの書き込みは、以下のように行う。まず、第1セレクタ(11−1)及び第2セレクタ(14)が、複数のビット線対(4,5)から一対の選択第1ビット線(4s)及び選択第2ビット線(5s)を選択する。このとき、第2セレクタ(14)が、選択第2ビット線(5s)を所定の電圧(Vterm)に固定する。第4セレクタ(8)が、複数のワード線(3)のうちから選択ワード線(3s)を選択して、トランジスタ(6)をオンとする。そして、選択第1ビット線(4s)及び選択第2ビット線(5s)と、選択ワード線(3s)とにより複数のメモリセル(2)から選択される選択セル(2s)に対して、そのデータに基づく電流を、選択第1ビット線(4s)と選択セル(2s)と選択第2ビット線(5s)とを含む経路に流すことにより行う。このとき、そのデータに基づいて第2ダイオード(32)又は第3ダイオード(33)のいずれか一方にかかる逆方向の電圧は、ブレークダウン電圧以上である。第3ビット線(35)は、第4端子の電位が第3端子の電位と概ね同電位になるような電位に設定される。
上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、メモリセル(2)からのそのデータの読み出しは、以下のように行う。まず、第1セレクタ(11−1)が、複数の第1ビット線(4)のうちから選択第1ビット線(4s)を選択する。第3セレクタ(11−2)が、複数の第3ビット線(35)のうちから選択第3ビット線(35s)を選択する。第4セレクタ(8)が、複数のワード線(3)のうちから選択ワード線(3s)を選択して、トランジスタ(6)をオンとする。そして、選択第1ビット線(4s)と、選択ワード線(3s)とにより複数のメモリセル(2)から選択される選択セル(2s)に対して、所定の電流(Is)を、選択第3ビット線(35s)と選択セル(20gs)の磁気抵抗素子(7)と選択第1ビット線(4s)とを含む経路に流したときの選択セル(20gs)の電位に基づいて行う。
更に、本発明の磁気ランダムアクセスメモリは、複数のメモリセルアレイ(41g)と、複数のメモリセルアレイ(41g)のうちから選択セルアレイ(41gs)を選択するアレイセレクタ(17a)とを具備する。
複数のメモリセルアレイ(41g)の各々は、複数のビット線対(4,5)と、ワード線(3)と、第1セレクタ(11)と、第2セレクタ(14)と、第3セレクタ(8)と、複数のメモリセル(20g)とを具備する。複数のビット線対(4,5)は、第1方向(Y)に延伸する第1ビット線(4)と第2ビット線(5)との組である。ワード線(3)は、第1方向(Y)に実質的に垂直な第2方向(X)に延伸する。第1セレクタ(11)は、複数の第1ビット線(4)から選択第1ビット線(4s)を選択する。第2セレクタ(14)は、複数の第2ビット線(5)から選択第2ビット線(5s)を選択する。第3セレクタ(8)は、複数のワード線(3)から選択ワード線(3s)を選択する。複数のメモリセル(20g)は、複数のビット線対(4,5)と複数のワード線(3)とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられている。
複数のメモリセル(20g)の各々は、トランジスタ(6)と、磁気抵抗素子(7)と、第2ダイオード(32)と、第3ダイオード(33)とを備える。トランジスタ(6)は、ワード線(3)に接続されたゲートと、第1ビット線(4)に接続されたその第1ゲート以外の一方の端子としての第1端子と、他方の端子としての第2端子とを含む。磁気抵抗素子(7)は、記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、その第2端子に接続された一方の端子としての第3端子と、所定の電圧を供給する電圧源(24a)に接続された他方の端子としての第4端子と含む。第2ダイオード(32)は、第2ビット線(5)に接続された第1極性の第5端子と、その第1極性と異なる第2極性の第6端子とを含む。第3ダイオード(33)は、その第2端子に接続されたその第1極性の第7端子と、その第6端子に接続されたその第2極性の第8端子とを含む。
第1セレクタ(11)及び第2セレクタ(14)は、アレイセレクタ(41g)に接続されている。そのデータに基づいて、書き込み動作時に、第2ダイオード(32)又は第3ダイオード(33)のいずれか一方にかかる逆方向の電圧は、ブレークダウン電圧以上である。
上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、磁気抵抗素(7)にそのデータを書き込むための書き込み電流(Iw)が流れる経路上のトランジスタの閾値電圧(Vtw)は、電源電圧(Vdd)の1/2以下の電圧がそのトランジスタのソースとドレインとの間に印加される前提で設計される
磁気ランダムアクセスメモリ。
上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、トランジスタのゲート長(Lw)は、標準のトランジスタに比較して小さく設計される。ここで、その標準のトランジスタは、その電源電圧(Vdd)の1/2よりも大きい電圧がソースとドレインとの間に印加される前提で設計される。
上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、磁気抵抗素子(7)にそのデータを書き込むための書き込み電流(Iw)が流れる層(29)を挟んで、磁気抵抗素子(7)と反対側に設けられた磁気構造体(7−1)を更に具備する。そして、磁性構造体(7−1)は、書き込み電流(Iw)により磁気抵抗素子(7)付近に発生する磁場(H)に、書き込み電流(Iw)による自身の磁化で発生する磁場(H)を重畳する。
上記の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、磁気抵抗素子(7)の形状は、記磁気抵抗素子(7)の磁化容易軸に対して、非対称である。
本発明の磁気ランダムアクセスメモリは、第1(及び第2)トランジスタを有し、磁気抵抗素子の片方の端子が接続される節点に電流が流れるのは選択セルのみとなる。そのため、書き込み電流が非選択セルに対して印加する磁場は非常に小さく、選択性の高いメモリセルを得ることができている。また、本発明の磁気ランダムアクセスメモリは、読み出しおよび書き込みのどちらの状態でも、行の選択はワード線の活性化によってのみ行われるので、Xセレクタの構成が簡単に出来て、Xセレクタ面積の小さい、ひいてはチップサイズの小さいMRAMを得ることができている。
以下、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの実施の形態に関して、添付図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第1の実施の形態について説明する。
まず、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第1の実施の形態の構成について説明する。図1は、本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)の第1の実施の形態の構成を示す図である。本実施の形態のMRAMは、メモリセルアレイ1、複数のワード線3、複数の第1ビット線4、複数の第2ビット線5、Xセレクタ8、Yセレクタ11、Y側電流源回路12、Y側電源回路19、読み出し電流負荷回路13、Y側電流終端回路14及びセンスアンプ15を具備する。
メモリセルアレイ1は、メモリセル2が行列に配列されている。ここで、メモリセル2は、第1MOSトランジスタ6と第2MOSトランジスタ16と磁気抵抗素子7とを含む。なお、リファレンス用のメモリセル2をリファレンスセル2rと記す。
第1トランジスタとしての第1MOSトランジスタ6は、ゲート(第1ゲート)をワード線3に、ソース(第1端子)を第1ビット線4に、ドレイン(第2端子)を磁気抵抗素子7の一端側(第4端子)及び第2MOSトランジスタ16のドレイン(第6端子)に接続している。
第2MOSトランジスタ16は、ゲート(第2ゲート)をワード線3に、ソース(第5端子)を第2ビット線5に、ドレイン(第6端子)を磁気抵抗素子7の一端側(第4端子)及び第1MOSトランジスタ6のドレイン(第2端子)に接続している。
読み出し動作時において、第1MOSトランジスタ6は、磁気抵抗素子7を第1ビット線4に接続し、磁気抵抗素子7−第1ビット線4に電流を流すために用いられる。書き込み動作時において、第1MOSトランジスタ6と第2MOSトランジスタ16は、第1ビット線4と第2ビット線5とを接続して磁気抵抗素子7近傍に電流を流すために用いる。
磁気抵抗素子7は、一端側(第4端子)を上記各トランジスタに、他端側(第3端子)を接地配線24に接続さている。記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有する。
第1ビット線4は、第1方向としてのY軸方向(ビット線方向)へ延伸するように設けられ、Yセレクタ11に接続されている。なお、リファレンス用の第1ビット線4を、リファレンス第1ビット線4rと記す。
第2ビット線5は、第1ビット線4と対を成し、Y軸方向へ延伸して設けられ、Y側電流終端回路14に接続されている。なお、リファレンス用の第2ビット線5を、リファレンス第2ビット線5rと記す。
ワード線3は、Y軸方向に実質的に垂直な第2方向としてのX軸方向(ワード線方向)へ延伸するように設けられXセレクタ8に接続されている。
そして、上記各メモリセル2は、上記の第1ビット線と第2ビット線との複数の組と複数のワード線とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられている。
Xセレクタ8は、データの読み出し動作時及び書き込み動作時のいずれの場合にも、複数のワード線3から、1つのワード線3を選択ワード線3sとして選択する。
Yセレクタ11は、データの読み出し動作時及び書き込み動作時のいずれの場合にも、複数の第1ビット線4から、1つの第1ビット線4を選択第1ビット線4sとして選択する。
ここで、選択ワード線3sと選択第1ビット線4sとで選択されるメモリセル2を、選択セル2sと記す。
Y側電流源回路12は、データの書き込み動作時に、選択第1ビット線4sへ所定の電流の供給又は引き込みを行う電流源である。電流の向きを定める電流セレクタ部12bと、定電流を供給する定電流源12aを備える。
Y側電流終端回路14は、データの書き込み動作時に、複数の第2ビット線5から、選択第1ビット線4sと対を成す1つの第2ビット線5を選択第2ビット線5sとして選択する。
Y側電源回路19は、データの書き込み動作時に、Y側電流終端回路14へ所定の電圧を供給する。
ここで、Y側電流源回路12による所定の電流は、書き込むデータに応じて、選択第1ビット線4s−選択セル2s−選択第2ビット線5sの経路を、Yセレクタ11へ流れ込む方向又はYセレクタ11から流れ出す方向に流れる。
読み出し電流負荷回路13は、データの読み出し動作時に、選択第1ビット線4sへ所定の電流を流す。同様に、データの読み出し動作時に、リファレンス第1ビット線4rへ所定の電流を流す。
センスアンプ15は、リファレンスセル2rにつながるリファレンス第1ビット線4rの電圧と、選択セル2sにつながる選択第1ビット線4sの電圧との差に基づいて、選択セル2sからデータを読み出し、そのデータを出力する。
ここで、リファレンスセル2rは、基本構造は通常のメモリセル2と同様の構成である。ただし、抵抗値が所定(読み出し電流負荷回路13が流す所定の電流により、「1」のデータを有する磁気抵抗素子7の電圧降下分と、「0」のデータを有する磁気抵抗素子7の電圧降下分との中間の電圧降下を有する)の値に固定され、他のメモリセル2の読み出し動作の際、参照される。そのような設定としては、リファレンスセル2rに流す電流の値の設定や、リファレンスセル2rの磁気抵抗素子7の膜特性(膜厚、材料)等の変更により可能である。
図2は、図1に示すMRAMのメモリセルアレイについて、メモリセルアレイを製造する基板の上方(Z軸の正方向)から見た図である。この図では、メモリセルアレイ1の中の2×2のメモリセル2を代表して示している。
メモリセル2の第1MOSトランジスタ6は、ソース6a(第1端子)が、コンタクト配線28を介して第1ビット線4に接続している。ゲート6b(第1ゲート端子)は、ワード線3からY軸方向に枝分かれしたワード線3−1を利用している。ドレイン6c(第2端子)は、コンタクト配線27−引き出し配線層29−コンタクト配線37を介して第2MOSトランジスタ16のドレイン16c(第6端子)に接続している。第2MOSトランジスタ16は、ゲート16b(第2ゲート端子)が、ワード線3からY軸方向に枝分かれしたワード線3−2を利用している。ソース16a(第5端子)は、コンタクト配線38を介して第2ビット線5に接続している。
磁気抵抗素子7は、引き出し配線層29上に設けられている。引き出し配線層29を流れる電流により、自発磁化の方向を反転される。ここでは、引き出し配線層29を流れる電流は、X軸方向にながれるので、磁気抵抗素子7が感じる磁界の方向はY軸方向である。従って、Y軸方向に磁化容易となる形状で設けられる。例えば、Y軸方向に平行な長軸を有する楕円又は楕円に類似の形状である。磁気抵抗素子7の一端側(第4端子)は引き出し配線層29に、他端側(第3端子)は接地配線24(図2において図示されず)に接続されている。他端側(第3端子)の接地配線24は、メモリセル2ごとに分離する必要が無いため、一体に形成される。それを示しているのが図3である。
図3は、接地配線を示す図である。接地(GND)配線24は、図2に示すメモリセルアレイ1の更に上方において、メモリセルアレイ全体を覆うように設けられている。ただし、図3においては、1つのメモリセル2を1つの磁気抵抗素子7で代表させて示している。
図4(a)は、メモリセル2の構造を示し、図2におけるAA’断面を示す図である。
第1MOSトランジスタ6は、半導体基板の表面部に形成される。半導体基板内に設けられた第1拡散層としてのソース6aは、Z軸方向に延びるコンタクト配線28を介して第1ビット線4と接続している。第2拡散層としてのドレイン6cは、Z軸方向に延びるコンタクト配線27を介して引き出し配線層29の一端に接続している。第1ゲートとしてのゲート6bは、ワード線3から枝分かれしたワード線3−1を利用している。ただし、ドレイン6cは、ソース6aよりもメモリセル2の内側に設けられている。
第2MOSトランジスタ16は、半導体基板の表面部に形成される。半導体基板内に設けられた第3拡散層としてのソース16aは、Z軸方向に延びるコンタクト配線38を介して第2ビット線5と接続している。第4拡散層としてのドレイン16cは、Z軸方向に延びるコンタクト配線37を介して引き出し配線層29の他端に接続している。第2ゲートとしてのゲート16bは、ワード線3から枝分かれしたワード線3−2を利用している。ただし、ドレイン16cは、ソース16aよりもメモリセル2の内側に設けられている。
磁気抵抗素子7は、一端側において引き出し配線層29上に接続して設けられている。他端側は、コンタクト配線26を介して、接地(GND)線24に接続されている。
図4(b)は、磁気抵抗素子7の構造を示す断面図である。磁気抵抗素子7は、フリー層21と、ピン層23とトンネル絶縁層22とを備える。ピン層23は、引き出し配線層29上に形成され、トンネル絶縁層22は、ピン層23の上に形成され、フリー層21は、トンネル絶縁層22の上に形成される。ピン層23とフリー層21とは、いずれも強磁性体で形成され、それぞれに自発磁化を有している。ピン層23の自発磁化の方向は、+Xの方向に固定されている。フリー層21の自発磁化の方向は、反転可能であり、+X方向と−X方向との2つの方向を向くことが出来る。メモリセル2に記憶されるデータは、フリー層21の自発磁化の方向として記憶される。そして、自発磁化の方向の違いによる磁気抵抗素子7の抵抗値の違いにより、データを読み出す。トンネル絶縁層22は、絶縁体で形成される。トンネル絶縁層22の膜厚は、トンネル電流が流れる程度に薄い。
図70は、トランジスタのゲート長と閾値電圧との関係を示すグラフである。縦軸は、閾値電圧Vt、横軸はゲート長Lwである。
一般に、トランジスタのゲート長Lwは、特別な場合を除き、安定した閾値電圧Vtwが得られる最小のゲート長Lwaを持って決定される。そのときのドレイン−ソース間電圧Vdsは電源電圧Vddである(曲線A)。しかし、書込みの電流経路(…−第1ビット線4−メモリセル2−第2ビット線5−…)のみをについて考えると、メモリセル2の両端子側にトランジスタをはじめとする選択素子が存在する。これらの素子は素子抵抗を持つ。各素子を抵抗素子とみなせば、抵抗素子は、電源(Vdd)側と接地(Gnd)側とに等分に分割した方が、効率が良い。その場合、メモリセル2の電位はおよそVdd/2以下となる。
そこで、本発明においては、書込みの電流経路にあるトランジスタ、特にメモリセル2のトランジスタ(第1MOSトランジスタ6及び第2トランジスタ16)のゲート長LwをVdd/2のVdsで最適化する(曲線B)。より低いVdsでは、より細いLwbのところで安定した閾値電圧Vtwが得られる。それにより、Lwbは、Lwaより細くできる。Lwが細くなったことで、直接的に、セル面積を小さくすることが可能となる。
図71は、トランジスタの電流能力とゲート長の関係を示すグラフである。縦軸は、電流能力Ion、横軸は、ゲート長Lwである。
トランジスタの電流能力Ionは、ゲート長Lwの増加に伴い、単調に減少している。すなわち、図70の説明にあるようにゲート長Lwを小さくすることにより、同じメモリセル面積でより大きな書込み電流を流すことが出来る。これにより、チップ面積を増やすことなく、動作マージンを増大させることが可能になる。
図72は、トランジスタのゲート長と閾値電圧との関係を示すグラフである。縦軸は、閾値電圧Vt、横軸はゲート長Lwである。
一般に、トランジスタの安定した閾値電圧Vtwは、シリコン基板の不純物注入の濃度等によって制御される。閾値電圧Vtwを低めに設定すると、一般的なトランジスタにおける電流能力の式Ion∝(Vgs−Vtw):(ここでVgsはゲートソース間電圧)より導き出されるように、トランジスタの電流能力を向上することが出来る。しかし、一方で、Vtwを低くすると、Lwが大きくなる。すなわち、図70の曲線AのLwaに対して、図72の曲線CのLwcのように、Lwa<Lwcとなり、必ずしも有利ではない。そのため、Vtwは、総合的に最適化されている。
ここで、図70での説明のように、VdsをVdd/2とすれば、Lwを低くしたまま、低いVtwを設定することができる。それにより、曲線Dに示すように、低いVtwで、より低いゲート長Lwdとすることが出来る。従って、同じメモリセル面積でより大きな書込み電流を流すことが出来る。これにより、チップ面積を増やすことなく、動作マージンを増大させることが可能になる。
図70から図72の説明は、書き込み電流の経路にトランジスタがある他のメモリセル及びメモリセルアレイについても同様に適用することが出来る。
次に、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第1の実施の形態の動作について説明する。
図5は、本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)の第1の実施の形態の動作を説明する図である。すなわち、図5は、1つのメモリセル2を例にとって、書き込み及び読み出し経路の回路を例示した回路図を示す。
メモリセル2からのデータの読み出しは、以下のようにして行う。
(1)ステップS01
Xセレクタ8は、行アドレス(2ビット:X0及びX1)の入力により、複数のワード線3から選択ワード線3sを選択する。各メモリセル2の第1MOSトランジスタ6及び第2MOSトランジスタ16はオンになる。
(2)ステップS02
Yセレクタ11は、列アドレス(2ビット:Y0及びY1)の入力により、複数の第1ビット線4から選択第1ビット線4sを選択する。そして、読み出しアクティブ信号RAにより、読み出し電流負荷回路13は、選択第1ビット線4sに所定の電流Isを流し、リファレンス第1ビット線4rに所定の電流Irを流す。
このとき、読み出し電流負荷回路13から選択第1ビット線4sを介して、選択セル2sの第1MOSトランジスタ6−磁気抵抗素子7を経由して、接地配線24へ電流Isが流れ込む。同様に、読み出し電流負荷回路13−リファレンス第1ビット線4r−選択リファレンスセル2r(選択ワード線3sとリファレンス第1ビット線4rとの交点に対応するリファレンスセル2r)の第1MOSトランジスタ6−磁気抵抗素子7を経由して、接地配線24へ電流Irが流れ込む。
(3)ステップS03
読み出しアクティブ信号RAにより、センスアンプ15は、所定の電流Isを流したときの選択第1ビット線4sの電圧と、所定の電流Irを流したときのリファレンス第1ビット線4rの電圧との差に基づいて、「1」又は「0」のいずれか一方を出力する。
以上の読み出し動作により、選択セル2sのデータを読み出すことができる。
メモリセル2へのデータの書き込みは、以下のようにして行う。
(1)ステップS11
Xセレクタ8は、行アドレス(2ビット:X0及びX1)の入力により、複数のワード線3から選択ワード線3sを選択する。各メモリセル2の第1MOSトランジスタ6及び第2MOSトランジスタ16はオンになる。
(2)ステップS12
Yセレクタ11は、列アドレス(2ビット:Y0及びY1)の入力により、複数の第1ビット線4から選択第1ビット線4sを選択する。また、書き込みアクティブ信号WAにより、Y側電流終端回路14は、複数の第2ビット線5から選択第2ビット線5sを選択する。選択第1ビット線4sと選択第2ビット線5sとは、対を成しているものが選択される。
このとき、Y側電流終端回路14は、選択第2ビット線5sに、所定の電圧Vtermを印加する。Y側電流源回路12は、書き込みアクティブ信号WAとデータ信号Dataに基づいて、データ信号Dataに対応した所定の大きさを有する電流Iw(0)(「0」の場合:Y側電流源回路12に引き込む方向)又は電流Iw(1)(「1」の場合、Y側電流源回路12から流れ出る方向)を選択第1ビット線4s−選択セル2sへ流す。
電流Iw(0)又は電流Iw(1)は、選択第2ビット線5s−選択セル2sの第2MOSトランジスタ16(−選択セル2sの引き出し配線層29)−選択セル2sの第1MOSトランジスタ6−選択第1ビット線4sの経路を、順又は逆の方向に流れる。
(3)ステップS13
選択セル2sにおいては、磁気抵抗素子7の接する引き出し配線層29上に電流Iw(0)(+X方向)又は電流Iw(1)(−X方向)が流れることにより、−Y方向、又は、+Y方向に磁界が発生する。その磁界により、磁気抵抗素子7のフリー層21の自発磁界が反転し、データ信号Dataに対応する自発磁化を記憶する。
なお、リファレンスアクティブ信号SRは、リファレンスセル2rに書き込みを行う際に、リファレンスセル2rを選択する信号であり、通常のメモリセル2における書き込みアクティブ信号WAに対応する。
以上の書き込み動作により、選択セル2sにデータを書き込むことができる。
図6は、選択セル2sの磁気抵抗素子7に印加される磁場Hとアステロイト゛カーブとの比較を示すグラフである。印加される磁場H(H(0)及びH(1))がアステロイドカーブの外側になるように、電流Iw(0)及び電流Iw(1)の大きさを設定する。選択されないメモリセル2(以下、「非選択セル2」という)には一切電流が流れないので非選択セル2への誤書き込みの恐れがなく、十分に大きな電流を設定することができる。
書き込み動作における電流Iw(0)及びIw(1)は、選択セル2s以外の他のメモリセル2及びその近傍には流れることは無く、他のメモリセル2へ影響を及ぼさない。従って、メモリセルの信頼性を向上することが可能となる。
更に、書き込み用の電流Iw(0)及びIw(1)は、選択セル2s以外の他のメモリセル2及びその近傍には流れることは無い。それにより、メモリセル2を選択する際の選択性を高くすることが可能となる。
本実施の形態のXセレクタ8は、従来の技術(書き込みワード線及び読み出しワード線の2本が必要、それに対応して2つの出力部も必要)と異なり、X軸方向の選択をワード線3のみで行う。従って、Xセレクタ8の回路面積、X側電流源回路の回路面積及び1種類分のワード線の回路面積を減らすことが出来る。
また、図4に示されるように、選択セル2sにおいて、磁気抵抗素子7と引き出し配線層29とは極めて近いため、引き出し配線層29を通る書き込み用の電流Iw(0)及びIw(1)を、より小さくすることが可能となる。
本実施の形態において、引き出し配線層に積層フェリ構造体を配置することも可能である。それを示したのが図73である。
図73は、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第1の実施の形態の他の応用例を示す断面図である。すなわち、メモリセル2の構造の他の応用例を示し、図2におけるAA’断面を示す図である。
この図の引き出し配線層29は、その磁気抵抗素子7と反対の側(基板側)に積層フェリ構造体7−1が配置されている。形状は、例えば磁気抵抗素子7と同じかそれよりも大きいことが好ましい。位置は、引き出し配線層29を挟んで磁気抵抗素子7の直下であることが好ましい。磁気抵抗素子7に対する積層フェリ構造体7−1による磁場の影響を大きくすることが可能となる。
図74は、積層フェリ構造体7−1の特性を示すグラフである。縦軸は、自発磁化(M)横軸は、磁場(H)である。このグラフのように、磁場(H)の絶対値が、閾値(Ht)以下の状態では、自発磁化(M)が0となるように、積層フェリ構造体7−1の構造が設計されている。
図75は、積層フェリ構造体7−1の構造を示している。積層フェリ構造体7−1は、積層フェリ構造を有しており、図75(a)に示されているように、第1磁性層7−2と、非磁性スペーサ層7−3と、第2磁性層7−4とを含む。第1磁性層7−2と第2磁性層7−4とは、いずれも、強磁性体で形成され、第1磁性層7−2と第2磁性層7−4との間に介設される非磁性スペーサ層7−3は、非磁性体で形成される。
積層フェリ構造体7−1の非磁性スペーサ層7−3の膜厚tは、第1磁性層7−2と第2磁性層7−4とが反強磁性的に結合するように定められる。従って、積層フェリ構造体7−1に磁場が印加されてない状態では、図75(c)に示されているように、第1磁性層7−2と第2磁性層7−4とは、互いに逆の方向の自発分極を有しており、この状態では、積層フェリ構造体7−1全体の磁化は実質的に0である。即ち、積層フェリ構造体7−1に磁場が印加されてない状態において、積層フェリ構造体7−1は、実質的に、磁気モーメントを有しない。
第1磁性層7−2と第2磁性層7−4とが反強磁性的に結合し、積層フェリ構造体7−1が全体として磁気モーメントを有しないことは、磁気抵抗素子7のオフセット磁場を小さくする点で好ましい。
例えば、積層フェリ構造体7−1が全体として磁気モーメントを有する場合、磁気モーメントが発生する磁場が磁気抵抗素子7に印加される。従って、引き出し配線層29に書き込み電流Iwが印加されていない状態でも、磁気抵抗素子7には、磁気モーメントが発生する磁場が印加される。この磁場は、磁気抵抗素子7のフリー層の自発磁化が反転される反転磁場(抗磁力)を非対称化し、磁気抵抗素子7がオフセット磁場を有する原因となる。磁気抵抗素子7におけるオフセット磁場の存在は、書き込み電流Iwを増大し、メモリセル2の動作余裕を減少させる点で好ましくない。積層フェリ構造体7−1が磁気モーメントを有しないことは、磁気抵抗素子7におけるオフセット磁場の発生を効果的に防止する。
図75(b)は、好適な積層フェリ構造体7−1の構造を示している。好適な積層フェリ構造体7−1では、第1磁性層7−2は、NiFe層7−2aとCoFe層7−2bとを含み、第2磁性層7−4は、CoFe層7−4aとNiFe層7−4bとを含む。非磁性スペーサ層7−3は、Ru層で形成される。NiFe層7−2aの上には、CoFe層7−2bが形成され、CoFe層7−2bの上には、Ru層7−3が形成される。Ru層7−3の上には、CoFe層7−4aが形成され、CoFe層7−4aの上には、NiFe層7−4bが形成される。
このような積層フェリ構造体7−1の構造は、積層フェリ構造体7−1の特性の調節が容易であり、従って設計が容易という利点を有している。積層フェリ構造体7−1の磁化の大きさは、NiFe層7−2aとNiFe層7−4bとの厚さによって独立的に決定できる。更に、第1磁性層7−2と第2磁性層7−4との間の結合定数はRu層7−3の厚さによって独立に決定できる。このように、積層フェリ構造体7−1は、その特性を、NiFe層7−2a、NiFe層7−4b及びRu層7−3の厚さによって自在に決定できる。
図76は、磁気抵抗素子と積層フェリ構造体とで構成される磁性構造体の働きを示す図である。積層フェリ構造体7−1は、書込み電流Iwによって発生する磁場Hにより磁化される。ここで、H>Htである。この磁化は、磁場Hを発生する。それにより、磁気抵抗素子7の場所では、実効的な磁場Hが、H=H+Hとなる。すなわち、書込み電流Iwのみによる磁場Hより大きくなる。従って、同じメモリセル面積で同じ電流を流しても、書き込み動作時の磁場を大きくすることができる。これにより、チップ面積を増やすことなく、動作マージンを増大させることが可能になる。
図73から図76の説明は、本明細書中における他のメモリセル及びメモリセルアレイについても同様に適用することが出来る。
(第2の実施の形態)
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第2の実施の形態について説明する。
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第2の実施の形態の構成について説明する。図7は、本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)の第2の実施の形態の構成を示す図である。図7は、図1に示すMRAMの回路例を階層化した構成を示している。本実施の形態のMRAMは、セルアレイ41−0〜41−3、セルアレイセレクタ17、Y側電流源回路12、読み出し電流負荷回路13及びセンスアンプ15を具備する。
セルアレイ41−0〜41−3は、メモリセルアレイ1、複数のワード線3、複数の第1ビット線4(リファレンス第1ビット線4rを含む)、複数の第2ビット線5(リファレンス第2ビット線5rを含む)、Xセレクタ8、Yセレクタ11’、Y側電流終端回路14、Y側電源回路19を備える。各構成は、Yセレクタ11’が第1ビット線4の選択だけでなくリファレンス第1ビット線4rの選択も可能であること以外は、第1の実施の形態と同様であるのでその説明を省略する。
なお、図7においては、4つのセルアレイ41を示しているが、本発明は、この数に制限されるものではない。
セルアレイセレクタ17は、セルアレイ41を選択するセルアレイ選択信号MWSi(i=0〜3の整数:セルアレイ41の番号)に基づいて、セレクタ用トランジスタ17−1及び17−2により、選択セルアレイ41−iを選択する。選択セルアレイ41−iと、Y側電流源回路12と、読み出し電流負荷回路13と、センスアンプ15とは、第1メインビット線18−1及び第2メインビット線18−2により接続され、第1の実施の形態と同様の動作を行う。
Y側電流源回路12、読み出し電流負荷回路13及びセンスアンプ15は、第1の実施の形態と同様であるのでその説明を省略する。
次に、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第2の実施の形態の動作について説明する。ただし、YSWj(j=0〜m:m+1は第1ビット線4の数)はj番の第1ビット線4を選択する信号であり、WAは書き込みアクティブ信号であり、RAは読み出しアクティブ信号であり、YSWRは読み出し動作時及び書き込み動作時にリファレンスセルを選択する信号であり、YSWRWは書き込み動作時にリファレンスセル2rを選択する信号である。SRはリファレンスセル2rに書き込みを行う際にリファレンスセル2rをアクティブにする信号である。本明細書中において同じである。
図7のMRAMにおいて、メモリセル2からのデータの読み出しは、以下のようにして行う。
(1)ステップS21
セルアレイセレクタ17は、セルアレイ41−i(i=0〜n:n+1はセルアレイの数)のいずれか1つを選択するセルアレイ選択信号MWSiに基づいて、対応するセレクタ用トランジスタ17−1及び17−2をオンにし、選択セルアレイ41−iを選択する。
このとき、選択セルアレイ41−iと、読み出し電流負荷回路13と、センスアンプ15とは、第1メインビット線18−1及び第2メインビット線18−2により接続される。
(2)ステップS22
以下、上記ステップS01〜ステップS03の動作を行う。
ただし、ステップS02において、Yセレクタ11’は、選択第1ビット線4sに加えて、必要に応じてリファレンス第1ビット線4rを選択する。
以上の読み出し動作により、所望の選択セルアレイ41−iにおける所望の選択セル2sのデータを読み出すことができる。
メモリセル2へのデータの書き込みは、以下のようにして行う。
(1)ステップS31
セルアレイセレクタ17は、セルアレイ41−iのいずれか1つを選択するセルアレイ選択信号MWSiに基づいて、対応するセレクタ用トランジスタ17−1及び17−2をオンにし、選択セルアレイ41−iを選択する。
このとき、選択セルアレイ41−iと、Y側電流源回路12とは、第1メインビット線18−1及び第2メインビット線18−2により接続される。
(2)ステップS32
以下、上記ステップS11〜ステップS13の動作を行う。Yセレクタ11’は、選択第1ビット線4sに加えて、必要に応じてリファレンス第1ビット線4rを選択する。
以上の書き込み動作により、所望の選択セルアレイ41−iにおける所望の選択セル2sにデータを書き込むことができる。
なお、リファレンスセル2rに書き込みを行う際は、リファレンスアクティブ信号SRの入力と共に、Yセレクタ11’においてリファレンス第1ビット線4rを、Y側電流終端回路14においてリファレンス第2ビット線5r選択する。
本発明により、第1の実施の形態と同様の効果を得ることが出来る。また、セルアレイを階層化し、一部の回路を共通化することにより、MRAMをコンパクト化することが出来る。
(第3の実施の形態)
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第3の実施の形態について説明する。
まず、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第3の実施の形態の構成について説明する。図8は、本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)の第3の実施の形態の構成を示す図である。本実施の形態のMRAMは、メモリセルアレイ10、複数の書き込みワード線3W、複数の読み出しワード線3R、複数の第1ビット線4、複数の第2ビット線5、書き込みXセレクタ8−1、読み出しXセレクタ8−2、書き込みYセレクタ11−1、読み出しYセレクタ11−2、Y側電源回路19、Y側電流源回路12、Y側電流終端回路14及び電流センスアンプ15aを具備する。
メモリセルアレイ10は、メモリセル20が行列に配列されている。ここで、メモリセル20は、第1MOSトランジスタ6と磁気抵抗素子7とを含む。なお、リファレンス用のメモリセル20をリファレンスセル20rと記す。リファレンスセル20rは、「0」が書き込まれ、通常、書き込み動作は行われない。
第1トランジスタとしての第1MOSトランジスタ6は、ゲート(第1ゲート)を書き込みワード線3Wに、ソース(第1端子)を第1ビット線4に、ドレイン(第2端子)を磁気抵抗素子7の一端側(第4端子)及び第2ビット線5に接続している。なお、メモリセル20は、第2MOSトランジスタ16を有していない点で第1の実施の形態のメモリセル2と異なる。
第1MOSトランジスタ6は、書き込み動作時において、第1ビット線4と第2ビット線5とを接続して磁気抵抗素子7近傍に電流を流すために用いる。
磁気抵抗素子7は、一端側(第4端子)を第1MOSトランジスタ6のドレインに、他端側(第3端子)を読み出しワード線3Rに接続さている。記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有する。
第1ビット線4は、第1方向としてのY軸方向(ビット線方向)へ延伸するように設けられ、書き込みYセレクタ11−1に接続されている。なお、リファレンス用の第1ビット線4を、リファレンス第1ビット線4rと記す。
第2ビット線5は、第1ビット線4と対を成し、Y軸方向へ延伸して設けられ、一端をY側電流終端回路14に、他端を読み出しYセレクタ11−2に接続されている。なお、リファレンス用の第2ビット線5を、リファレンス第2ビット線5rと記す。
書き込みワード線3Wは、Y軸方向に実質的に垂直な第2方向としてのX軸方向(ワード線方向)へ延伸するように設けられ、書き込みXセレクタ8−1に接続されている。
読み出しワード線3Rは、書き込みワード線3Wと対を成し、X軸方向(ワード線方向)へ延伸するように設けられ、読み出しXセレクタ8−2に接続されている。
そして、上記各メモリセル20は、上記の第1ビット線と第2ビット線との複数の組と、書き込みワード線3Wと読み出しワード線3Rとの複数の組とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられている。
書き込みXセレクタ8−1は、データの書き込み動作時に、複数の書き込みワード線3Wから、1つの書き込みワード線3Wを選択書き込みワード線3Wsとして選択する。
読み出しXセレクタ8−2は、データの書き込み動作時に、複数の読み出しワード線3Rから、1つの読み出しワード線3Rを選択読み出しワード線3Rsとして選択し、GND(接地)に固定する。また、データの読み出し動作時に、複数の読み出しワード線3Rから、1つの読み出しワード線3Rを選択読み出しワード線3Rsとして選択し、所定の読み出し電圧Vread(例示:0.5V)に固定する。
書き込みYセレクタ11−1は、書き込み動作時に、複数の第1ビット線4から、1つの第1ビット線4を選択第1ビット線4sとして選択する。
読み出しYセレクタ11−2は、データの読み出し動作時に、複数の第2ビット線5から、1つの第2ビット線5を選択第2ビット線5sとして選択する。
ここで、選択書き込み/読み出しワード線3Ws/3Rsと選択第1/第2ビット線4s/5sとで選択されるメモリセル2を、選択セル2sと記す。
Y側電流源回路12は、データの書き込み動作時に、選択第1ビット線4sへ所定の電流の供給又は引き込みを行う電流源である。電流の向きを定める電流セレクタ部12bと、定電流を供給する定電流源12aを備える。
Y側電流終端回路14は、データの書き込み動作時に、複数の第2ビット線5から、選択第1ビット線4sと対を成す1つの第2ビット線5を選択第2ビット線5sとして選択する。
Y側電源回路19は、データの書き込み動作時に、Y側電流終端回路14へ所定の電圧を供給する。
ここで、Y側電流源回路12による所定の電流は、書き込むデータに応じて、選択第1ビット線4s−選択セル2s−選択第2ビット線5sの経路を、書き込みYセレクタ11−1へ流れ込む方向又は書き込みYセレクタ11−1から流れ出す方向に流れる。
電流センスアンプ15aは、リファレンスセル20rにつながるリファレンス第2ビット線5rを流れる電流と、選択セル2sにつながる選択第2ビット線5sを流れる電流と差に基づいて、選択セル2sからデータを読み出し、そのデータを出力する。
図9は、図8に示すMRAMのメモリセルアレイについて、メモリセルアレイを製造する基板の上方(Z軸の正方向)から見た図である。この図では、メモリセルアレイ1の中の2×2のメモリセル20を代表して示している。
メモリセル20の第1MOSトランジスタ6は、ソース6a(第1端子)が、コンタクト配線28を介して第1ビット線4に接続している。ゲート6b(第1ゲート端子)は、書き込みワード線3WからY軸方向に枝分かれした書き込みワード線3−1を利用している。ドレイン6c(第2端子)は、コンタクト配線27−引き出し配線層29−コンタクト配線37を介して第2ビット線5に接続している。
磁気抵抗素子7は、引き出し配線層29上に設けられている。引き出し配線層29を流れる電流により、自発磁化の方向を反転される。ここでは、引き出し配線層29を流れる電流は、X軸方向に流れるので、磁気抵抗素子7が感じる磁界の方向はY軸方向である。従って、Y軸方向に磁化容易となる形状で設けられる。例えば、Y軸方向に平行な長軸を有する楕円又は楕円に類似の形状である。磁気抵抗素子7の一端側(第4端子)は引き出し配線層29に、他端側(第3端子)は読み出しワード線3Rに接続されている。
図10は、メモリセル20の構造を示し、図9におけるBB’断面を示す図である。
第1MOSトランジスタ6は、半導体基板の表面部に形成される。半導体基板内に設けられた第1拡散層としてのソース6aは、Z軸方向に延びるコンタクト配線28を介して第1ビット線4と接続している。第2拡散層としてのドレイン6cは、Z軸方向に延びるコンタクト配線27を介して引き出し配線層29の一端に接続している。第1ゲートとしてのゲート6bは、書き込みワード線3Wから枝分かれした書き込みワード線3−1を利用している。ただし、ドレイン6cは、ソース6aよりもメモリセル20の内側に設けられている。引き出し配線層29の他端は、第2ビット線5からZ軸方向に延びるコンタクト配線37に接続されている。引き出し配線層は、基板と平行に設けられている。
磁気抵抗素子7は、一端側において引き出し配線層29上に接続して設けられている。他端側は、コンタクト配線26を介して、読み出しワード線3Rに接続されている。
次に、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第3の実施の形態の動作について説明する。
メモリセル2からのデータの読み出しは、以下のようにして行う。
(1)ステップS41
読み出しXセレクタ8−2は、行アドレスの入力により、複数の読み出しワード線3Rから選択読み出しワード線3Rsを選択する。
(2)ステップS42
読み出しYセレクタ11−2は、列アドレスの入力により、複数の第2ビット線5から選択第2ビット線5sを選択する。これにより、読み出しXセレクタ8−2−選択読み出しワード線3Rs−選択セル20s(の磁気抵抗素子7)−選択第2ビット線5s−読み出しYセレクタ11−2−電流センスアンプ15aの経路には、読み出しXセレクタ8−2と電流センスアンプ15aとの電圧差により、選択セル20sのデータを反映した電流Isが流れる。一方、読み出しXセレクタ8−2−選択読み出しワード線3Rs−リファレンスセル20r(の磁気抵抗素子7)−リファレンス第2ビット線5r−電流センスアンプ15aの経路には、リファレンスセル20rのデータ「0」を反映した電流Irが流れる。
(3)ステップS43
電流センスアンプ15aは、電流Isと電流Irとの差に基づいて、ほぼ同じであれば読み出したデータを「0」とし、異なれば(例示:より小さければ)「1」と判定し、その結果を出力する。
以上の読み出し動作により、選択セル2sのデータを読み出すことができる。
メモリセル2へのデータの書き込みは、以下のようにして行う。
(1)ステップS51
書き込みXセレクタ8−1は、行アドレスの入力により、複数の書き込みワード線3Wから選択書き込みワード線3Wsを選択する。各メモリセル2の第1MOSトランジスタ6はオンになる。
(2)ステップS52
書き込みYセレクタ11−1は、列アドレスの入力により、複数の第1ビット線4から選択第1ビット線4sを選択する。また、書き込みアクティブ信号WAにより、Y側電流終端回路14は、複数の第2ビット線5から選択第2ビット線5sを選択する。選択第1ビット線4sと選択第2ビット線5sとは、対を成しているものが選択される。読み出しワード線3Rは、GNDに固定される。
このとき、Y側電源回路19は、選択第2ビット線5sに、所定の電圧Vtermを印加する。Y側電流源回路12は、書き込みアクティブ信号WAとデータ信号Dataに基づいて、データ信号Dataに対応した所定の大きさを有する電流Iw(0)(「0」の場合:Y側電流源回路12に引き込む方向)又は電流Iw(1)(「1」の場合、Y側電流源回路12から流れ出る方向)を選択第1ビット線4s−選択セル2sへ流す。
電流Iw(0)又は電流Iw(1)は、選択第2ビット線5s(−選択セル2sの引き出し配線層29)−選択セル2sの第1MOSトランジスタ6−選択第1ビット線4sの経路を、順又は逆の方向に流れる。
(3)ステップS53
選択セル2sにおいては、磁気抵抗素子7の接する引き出し配線層29上に電流Iw(0)(+X方向)又は電流Iw(1)(−X方向)が流れることにより、−Y方向、又は、+Y方向に磁界が発生する。その磁界により、磁気抵抗素子7のフリー層21の自発磁界が反転し、データ信号Dataに対応する自発磁化を記憶する。
以上の書き込み動作により、選択セル2sにデータを書き込むことができる。
本実施の形態により、第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同様の効果を得ることが出来る。
また、メモリセルの第2MOSトランジスタを使用しないので、その回路面積の分、MRAMをコンパクト化することが可能となる。
(第4の実施の形態)
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第4の実施の形態について説明する。
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第4の実施の形態の構成について説明する。図11は、本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)の第4の実施の形態の構成を示す図である。図11は、図8に示すMRAMの回路例を階層化した構成を示している。本実施の形態のMRAMは、セルアレイ51−0〜51−3、セルアレイセレクタ17、Y側電流源回路12及び電流センスアンプ15aを具備する。
セルアレイ51−0〜51−3は、メモリセルアレイ10、複数の書き込みワード線3W、複数の読み出しワード線3R、複数の第1ビット線4(リファレンス第1ビット線4rを含む)、複数の第2ビット線5(リファレンス第2ビット線5rを含む)、書き込みXセレクタ8−1、読み出しXセレクタ8−2、Yセレクタ11’’、Y側電流終端回路14、Y側電源回路19を備える。各構成は、Yセレクタ11’’が書き込みYセレクタ11−1及び読み出しYセレクタ11−2を併せ、かつ、リファレンス第1ビット線4r及びリファレンス第2ビット線5rの選択も可能であること以外は、第3の実施の形態と同様であるのでその説明を省略する。
なお、図11においては、4つのセルアレイ51を示しているが、本発明は、この数に制限されるものではない。
セルアレイセレクタ17は、セルアレイ51を選択するセルアレイ選択信号MWSi(i=0〜3の整数:セルアレイ51の番号)に基づいて、セレクタ用トランジスタ17−1及び17−2により、選択セルアレイ51−iを選択する。選択セルアレイ51−iと、Y側電流源回路12と、電流センスアンプ15aとは、第1メインビット線18−1及び第2メインビット線18−2により接続され、第3の実施の形態と同様の動作を行う。
Y側電流源回路12及びセンスアンプ15aは、第3の実施の形態と同様であるのでその説明を省略する。
次に、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第4の実施の形態の動作について説明する。ただし、YSWj(j=0〜m:m+1は第1ビット線4の数)はj番の第1ビット線4を選択する信号であり、WAは書き込みアクティブ信号であり、RAは読み出しアクティブ信号であり、YSWRは読み出し動作時及び書き込み動作時にリファレンスセルを選択する信号であり、YSWRWは書き込み動作時にリファレンスセルを選択する信号である。SRはリファレンスセル2rに書き込みを行う際にリファレンスセル2rをアクティブにする信号である。本明細書中において同じである。
図11のMRAMにおいて、メモリセル2からのデータの読み出しは、以下のようにして行う。
(1)ステップS61
セルアレイセレクタ17は、セルアレイ51−i(i=0〜n:n+1はセルアレイの数)のいずれか1つを選択するセルアレイ選択信号MWSiに基づいて、対応するセレクタ用トランジスタ17−1及び17−2をオンにし、選択セルアレイ51−iを選択する。
このとき、選択セルアレイ51−iと、電流センスアンプ15とは、第1メインビット線18−1及び第2メインビット線18−2により接続される。
(2)ステップS62
以下、上記ステップS41〜ステップS43の動作を行う。
ただし、ステップS41〜ステップS43における読み出しYセレクタ11−2は、Yセレクタ11’’に置き換わる。また、ステップS42において、Yセレクタ11’’は、リファレンス第2ビット線5rを選択する。
以上の読み出し動作により、所望の選択セルアレイ51−iにおける所望の選択セル2sのデータを読み出すことができる。
メモリセル2へのデータの書き込みは、以下のようにして行う。
(1)ステップS71
セルアレイセレクタ17は、セルアレイ51−iのいずれか1つを選択するセルアレイ選択信号MWSiに基づいて、対応するセレクタ用トランジスタ17−1及び17−2をオンにし、選択セルアレイ51−iを選択する。
このとき、選択セルアレイ51−iと、Y側電流源回路12とは、第1メインビット線18−1及び第2メインビット線18−2により接続される。
(2)ステップS72
以下、上記ステップS51〜ステップS53の動作を行う。
ただし、ステップS51〜ステップS53における書き込みYセレクタ11−1は、Yセレクタ11’’に置き換わる。また、ステップS52において、Yセレクタ11’’は、リファレンス第1ビット線4rを選択する。
以上の書き込み動作により、所望の選択セルアレイ51−iにおける所望の選択セル2sにデータを書き込むことができる。
なお、リファレンスセル2rに書き込みを行う際は、リファレンスアクティブ信号SRの入力と共に、Yセレクタ11’’においてリファレンス第1ビット線4rを、Y側電流終端回路14においてリファレンス第2ビット線5rを選択する。
本実施の形態により、第2の実施の形態と同様の効果を得ることが出来る。
また、メモリセルの第2MOSトランジスタを使用しないので、その回路面積の分、MRAMをコンパクト化することが可能となる。
(第5の実施の形態)
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第5の実施の形態について説明する。
まず、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第5の実施の形態の構成について説明する。図1は、本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)の第5の実施の形態の構成を示す図である。本実施の形態のMRAMは、メモリセルアレイ1、複数のワード線3、複数の第1ビット線4、複数の第2ビット線5、Xセレクタ8、Yセレクタ11、Y側電流源回路12、Y側電源回路19、読み出し電流負荷回路13、Y側電流終端回路14及びセンスアンプ15を具備する。
図1の構成は、第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
図12は、図1に示すMRAMのメモリセルアレイについて、メモリセルアレイを製造する基板の上方(Z軸の正方向)から見た図である。この図では、メモリセルアレイ1の中の2×2のメモリセル2a(ここでは、図2の場合と構造が異なるため、メモリセル2aと表示)を代表して示している。
本実施の形態のメモリセル2aは、枝分かれしたワード線3−1(ゲート6b)及びワード線3−2(ゲート16b)の内側に挟まれる形で、第1ビット線4及び第2ビット線5が設けられている点で、第1の実施の形態の図2と異なる。
ただし、第1MOSトランジスタ6及び第2MOSトランジスタ16の配置の変更、及び、それに伴う第1ビット線4及び第2ビット線5の配置の変更がある他は、第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
このような配置にすることにより、引き出し配線層29の形状のマージンが大きくなる。それにより、引き出し配線層29の形状を長く、広く取ることが出来、その上に形成される磁気抵抗素子7を大きくすることが出来る。
図13は、メモリセル2aの構造を示し、図12におけるCC’断面を示す図である。
第1MOSトランジスタ6のソース6aは、Z軸方向に延びるコンタクト配線28を介して第1ビット線4と接続している。ドレイン6cは、Z軸方向に延びるコンタクト配線27を介して引き出し配線層29の一端に接続している。ゲート6bは、ワード線3から枝分かれしたワード線3−1を利用している。ただし、ソース6aは、ドレイン6cよりもメモリセル2aの内側に設けられている。
同様に第2MOSトランジスタ16のソース16aは、Z軸方向に延びるコンタクト配線38を介して第2ビット線5と接続している。ドレイン16cは、Z軸方向に延びるコンタクト配線37を介して引き出し配線層29の他端に接続している。ゲート16bは、ワード線3から枝分かれしたワード線3−2を利用している。ただし、ソース16aは、ドレイン16cよりもメモリセル2aの内側に設けられている。
引き出し配線層29は、メモリセル2aを通る第1ビット線4及び第2ビット線5を覆うように設けられている。
磁気抵抗素子7は、一端側において引き出し配線層29上に接続して設けられている。他端側は、コンタクト配線26を介して、接地(GND)線24に接続されている。
次に、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第5の実施の形態の動作については、第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
本実施の形態における第1ビット線4及び第2ビット線5は、第1の実施の形態の両ビット線よりも近い。しかし、本実施の形態の両ビット線は、磁気抵抗素子7に対して、メモリセル2a内の引き出し配線層29よりは遠い。そのため、両ビット線に引き出し配線層29と同じ電流が流れていても、磁気抵抗素子7に届く磁場は小さい。しかも、本発明のメモリセル2aの場合、第1ビット線4及び第2ビット線5からの磁場は、磁気抵抗素子7の異方性とは直交の方向にかかる。これらを示しているのが図14である。
図14は、選択セル(図14(a))及び非選択セル(図14(b))にかかる可能性のある磁場を示すグラフである。図14(b)の非選択セルには、第1ビット線4及び第2ビット線5からの磁場HX1によりX軸方向の磁場がかかっている。しかし、その大きさが十分小さいので影響は無い。図14(a)の選択セルの場合は、第1ビット線4及び第2ビット線5からの磁場HX1と、引き出し配線層29による磁場HY1との合成磁場Hとなっている。すなわち、図6の第1の実施の形態の場合と比較して、より近くにある第1ビット線4及び第2ビット線5からの磁場の影響により、Hy軸から少しずれている。しかし、アステロイドカーブとの関係を見ると、より小さい磁場で自発磁化を反転できるようになっていることが分かる。すなわち、選択セル2aにおいては、両ビット線からの磁場HX1は、磁化反転を助ける方向に働くことがわかる。
本実施の形態についても第1の実施の形態と同様の効果を得ることが出来る。
また、引き出し配線層29の形状や磁気抵抗素子7のマージンが大きくなり、設計ルールを緩めることが出来るので、歩留まりを向上させることが出来る。
そして、磁気抵抗素子7を大きくでき、又、第1ビット線4及び第2ビット線5からの磁場の効果により、より低い書き込み用の電流Iw(0)及びIw(1)で選択セルにおける磁気抵抗素子の自発磁化を反転することが可能となる。
(第6の実施の形態)
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第6の実施の形態について説明する。
まず、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第6の実施の形態の構成について説明する。図8は、本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)の第6の実施の形態の構成を示す図である。本実施の形態のMRAMは、メモリセルアレイ10、複数の書き込みワード線3W、複数の読み出しワード線3R、複数の第1ビット線4、複数の第2ビット線5、書き込みXセレクタ8−1、読み出しXセレクタ8−2、書き込みYセレクタ11−1、読み出しYセレクタ11−2、Y側電源回路19、Y側電流源回路12、Y側電流終端回路14及び電流センスアンプ15aを具備する。
図8の構成は、第3の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
図15は、図8に示すMRAMのメモリセルアレイについて、メモリセルアレイを製造する基板の上方(Z軸の正方向)から見た図である。この図では、メモリセルアレイ1の中の2×2のメモリセル20a(ここでは、図9の場合と構造が異なるため、メモリセル20aと表示)を代表して示している。また、図9に記されている読み出しワード線3Rについては、図9と同様に磁気抵抗素子7上に設けられるが、見易さの観点から本図では省略する。
本実施の形態のメモリセル20aは、枝分かれした書き込みワード線3−1(ゲート6b)よりもメモリセル20aの内側に、第1ビット線4が設けられている点で、第3の実施の形態の図9と異なる。
ただし、第1MOSトランジスタ6の配置の変更、及び、それに伴う第1ビット線4の配置の変更がある他は、第3の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
このような配置にすることにより、引き出し配線層29の形状のマージンが大きくなる。それにより、引き出し配線層29の形状を長く、広く取ることが出来、その上に形成される磁気抵抗素子7を大きくすることが出来る。
図16は、メモリセル20aの構造を示し、図15におけるDD’断面を示す図である。
第1MOSトランジスタ6のソース6aは、Z軸方向に延びるコンタクト配線28を介して第1ビット線4と接続している。ドレイン6cは、Z軸方向に延びるコンタクト配線27を介して引き出し配線層29の一端に接続している。ゲート6bは、書き込みワード線3Wから枝分かれした書き込みワード線3−1を利用している。ただし、ソース6aは、ドレイン6cよりもメモリセル20aの内側に設けられている。
引き出し配線層29は、メモリセル20aを通る第1ビット線4を覆うように設けられている。
磁気抵抗素子7は、一端側において引き出し配線層29上に接続して設けられている。他端側は、コンタクト配線26を介して、読み出しワード線3Rに接続されている。
次に、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第6の実施の形態の動作については第3の実施の形態の動作と同様であるので、その説明を省略する。
本実施の形態により、第3及び第5の実施の形態と同様の効果を得ることが出来る。
(第7の実施の形態)
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第7の実施の形態について説明する。
まず、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第7の実施の形態の構成について説明する。図1は、本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)の第7の実施の形態の構成を示す図である。本実施の形態のMRAMは、メモリセルアレイ1、複数のワード線3、複数の第1ビット線4、複数の第2ビット線5、Xセレクタ8、Yセレクタ11、Y側電流源回路12、Y側電源回路19、読み出し電流負荷回路13、Y側電流終端回路14及びセンスアンプ15を具備する。
図1の構成は、第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
図17は、図1に示すMRAMのメモリセルアレイについて、メモリセルアレイを製造する基板の上方(Z軸の正方向)から見た図である。この図では、メモリセルアレイ1の中の2×2のメモリセル2b(ここでは、図2の場合と構造が異なるため、メモリセル2bと表示)を代表して示している。
磁気抵抗素子7は、引き出し配線層29上に設けられている。引き出し配線層29を流れる電流により、自発磁化の方向を反転される。引き出し配線層29を流れる電流は、X軸方向にながれるので、磁気抵抗素子7が感じる磁界の方向はY軸方向である。本実施の形態では、磁気抵抗素子7の磁化異方性をY軸に対して所定の角度θだけ傾けることとする。図17の例では、磁気抵抗素子7の形状で異方性をつけ、磁気抵抗素子7をY軸に対して45°傾けている(θ=45°)。これにより、書き込み電流を小さく設定でき、消費電流を低減できる。それを説明したのが図18である。
図18は、書き込み電流により生じる磁場と磁気抵抗素子7が磁化されるのに必要な磁場を示すアステロイドカーブとを示すグラフである。図17のメモリセル2bの場合、書き込み電流による磁場は磁気抵抗素子7の磁性体の異方性とは45°ずれた方向にかかる。図18のアステロイドカーブと、書き込み電流で発生する磁場Hとの比較から、図6の場合と比較して、磁場Hを小さく出来ることが分かる。すなわち、書き込み電流を小さく設定でき、消費電流を低減することが出来る。
磁気抵抗素子7の磁化異方性をY軸に対して傾ける際の所定の角度は、Y軸に対してわずかだけ傾けても効果はある。より好ましくは、10°〜80°である。更に好ましくは、30°〜60°である。Y軸の反対の側に同様に傾けても、同様の効果がある。
図17におけるその他の構成は、第1の実施の形態と同様であるのでその説明を省略する。
次に、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第7の実施の形態の動作については、第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
本実施の形態により、第1の実施の形態と同様の効果を得ることが出来る。
また、磁気抵抗素子7の磁性体の異方性を傾けることにより書き込み電流を小さく設定でき、消費電流を低減することが出来るので、それにより、メモリセル2bのトランジスタサイズを小さくすることできる。従って、チップサイズを小さくすることができ、コストの削減が可能となる。
上記実施の形態では、磁気抵抗素子7を傾けている。それに加えて、磁気抵抗素子7を、その磁化容易軸方向に対して非対称にすることで、上記実施の形態と同様の効果を得ることが出来る。それを示したのが図77である。
図77は、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第7の実施の形態の他の応用例を示す構成を示す図である。この図では、引き出し配線層29の磁気抵抗素子7部分のみを示している。図17の場合と比較して、この場合では、磁気抵抗素子7は、容易軸方向(図中、Hxの方向)に非対称である。
図78は、図77の場合のアステロイド特性を示すグラフである。縦軸はY方向の磁場(Hy)、横軸はX方向の磁場(Hx)である。このように非対称の磁気抵抗素子7の磁性体のアステロイド特性は、隣り合う2つの象限(例示:第1象限と第2象限)について非対称になる。この場合、書き込み動作に第2象限と第4象限とを使用すると、第1象限と第3象限とを使用する場合や通常の場合に比較して、非対称性により書き込み電流Iwを下げることが出来る。これにより、チップ面積を増やすことなく、動作マージンを増大させることが出来る。
図77から図78の説明は、本明細書中における他のメモリセル及びメモリセルアレイについても同様に適用することが出来る。
(第8の実施の形態)
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第8の実施の形態について説明する。
まず、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第8の実施の形態の構成について説明する。図8は、本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)の第8の実施の形態の構成を示す図である。本実施の形態のMRAMは、メモリセルアレイ10、複数の書き込みワード線3W、複数の読み出しワード線3R、複数の第1ビット線4、複数の第2ビット線5、書き込みXセレクタ8−1、読み出しXセレクタ8−2、書き込みYセレクタ11−1、読み出しYセレクタ11−2、Y側電流源回路12、Y側電源回路19、Y側電流終端回路14及び電流センスアンプ15aを具備する。
図8の構成は、第3の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
図19は、図8に示すMRAMのメモリセルアレイについて、メモリセルアレイを製造する基板の上方(Z軸の正方向)から見た図である。この図では、メモリセルアレイ10の中の2×2のメモリセル20b(ここでは、図9の場合と構造が異なるため、メモリセル20bと表示)を代表して示している。また、図9に記されている読み出しワード線3Rについては、図9と同様に磁気抵抗素子7上に設けられるが、見易さの観点から本図では省略する。
磁気抵抗素子7は、第7の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
また、図19におけるその他の構成は、第3の実施の形態と同様であるのでその説明を省略する。
次に、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第8の実施の形態の動作については、第3の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
本実施の形態により、第3及び第7の実施の形態と同様の効果を得ることが出来る。
(第9の実施の形態)
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第9の実施の形態について説明する。
まず、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第9の実施の形態の構成について説明する。図20は、本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)の第9の実施の形態の構成を示す図である。本実施の形態のMRAMは、メモリセルアレイ1、複数のワード線3(2本のワード線3a及びワード線3bで一組)、複数の第1ビット線4、複数の第2ビット線5、Xセレクタ8、Yセレクタ11、Y側電流源回路12、Y側電源回路19、読み出し電流負荷回路13、Y側電流終端回路14及びセンスアンプ15を具備する。
メモリセルアレイ1は、2つのメモリセル2c−1及び2c−2が一組になり、行列に配列されている。ここで、2つのメモリセル2c−1及び2c−2の各々は、第1MOSトランジスタ6と第2MOSトランジスタ16と磁気抵抗素子7とを含む。なお、リファレンス用のメモリセル2をリファレンスセル2r−1及び2r−2と記す。
メモリセル2c−1は、第1MOSトランジスタ6及び第2MOSトランジスタ16のゲートをワード線3aに接続している。また、メモリセル2c−2は、第1MOSトランジスタ6及び第2MOSトランジスタ16のゲートをワード線3bに接続している。
メモリセル2c−1及びメモリセル2c−2は、それぞれの第1MOSトランジスタ6のソースを接続し、共通の配線(後述)で第1ビット線4に接続している。また、メモリセル2c−1及びメモリセル2c−2は、それぞれの第2MOSトランジスタ16のソースを接続し、共通の配線(後述)で第2ビット線5に接続している。
上記構成のようにメモリセル2c−1及びメモリセル2c−2は、第1MOSトランジスタ6及び第2MOSトランジスタ16のソースを共通化することにより、メモリセル2(2c−1及び2c−2)の回路面積を低減している。
ただし、ワード線3a及びワード線3bは、構造的に組になっている以外は、第1の実施の形態のワード線3と同様である。また、メモリセル2c−1及びメモリセル2c−2は、第1MOSトランジスタ6及び第2MOSトランジスタ16のソースを共通化している以外は、第1の実施の形態の第1MOSトランジスタ6及び第2MOSトランジスタ16と同様である。従って、それらの説明を省略する。
更に、図20の他の構成については、第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
図21は、図20に示すMRAMのメモリセルアレイについて、メモリセルアレイを製造する基板の上方(Z軸の正方向)から見た図である。この図では、メモリセルアレイ1の中の4×4(2組×2組)のメモリセル2c(2c−1及び2c−2)を代表して示している。
メモリセル2c−1の第1MOSトランジスタ6は、ソース6a(第1端子)が、コンタクト配線28を介して第1ビット線4に接続している。ゲート6b(第1ゲート端子)は、ワード線3aを利用している。ドレイン6c(第2端子)は、コンタクト配線27−引き出し配線層29−コンタクト配線37を介して第2MOSトランジスタ16のドレイン16c(第6端子)に接続している。第2MOSトランジスタ16は、ゲート16b(第2ゲート端子)が、ワード線3aを利用している。ソース16a(第5端子)は、コンタクト配線38を介して第2ビット線5に接続している。
一方、メモリセル2c−2の第1MOSトランジスタ6は、ソース6a(第1端子)が、コンタクト配線28を介して第1ビット線4に接続している。ゲート6b(第1ゲート端子)は、ワード線3bを利用している。ドレイン6c(第2端子)は、コンタクト配線27−引き出し配線層29−コンタクト配線37を介して第2MOSトランジスタ16のドレイン16c(第6端子)に接続している。第2MOSトランジスタ16は、ゲート16b(第2ゲート端子)が、ワード線3bを利用している。ソース16a(第5端子)は、コンタクト配線38を介して第2ビット線5に接続している。
ここで、拡散層(各MOSトランジスタのソース(6a及び16a)及びドレイン(6c及び16c))は、第1ビット線4及び第2ビット線5に対して、所定の角度φ(図21においては、φ=45°)だけ傾けてレイアウトされている。このようなレイアウトにより、拡散層を配置する密度をあげることができ、メモリセル2cのサイズを小さくすることができる。また、本実施の形態では、第1ビット線4及び第2ビット線5と各メモリセル2cとを接続する配線(28及び38)を共通化している。この配線の共通化によってもメモリセル2cのサイズを小さくすることができる。
なお、所定の角度φは、メモリセル2cのコンパクト化の観点から、30°〜60°が好ましい。より好ましくは、40°〜50°である。両ビット線(4及び5)に対して、どちら側に傾けても良い。
なお、このレイアウトでは第1ビット線4及び第2ビット線5が磁気抵抗素子7の下に配置される。従って、両ビット線からの磁場は、磁気抵抗素子7に影響を与える。その様子を示したのが図22である。
図22は、選択セルにかかる可能性のある磁場を示すグラフである。図22(b)は、選択セル2cにかかる可能性のある第1ビット線4及び第2ビット線5からの磁場HX1を示す。この磁場HX1の大きさは、十分に小さく磁気抵抗素子7の自発磁化には影響しない。ただし、その磁場により、図22(a)に示すように、選択セル2cには、第1ビット線4及び第2ビット線5からの磁場HX1と、引き出し配線層29による磁場HY1との合成磁場Hがかかることになる。その場合、図22(c)に示すように、磁気抵抗素子7の向きを第7の実施の形態のようにY軸から45°ずらしていた場合、磁場HX1の分の角度Δだけ予めずらして設計すれば良い。磁気抵抗素子7の磁気異方性の方向を少し(Δ)ずらしておけば、動作マージンの減少はなく、書き込み用の磁場の大きさが大きくなる(H)だけにできるので両ビット線の電流からの磁場は、良い方向にのみ働くようにすることができる。
その他の構成については、第7の実施の形態と同様であるのでその説明を省略する。
次に、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第9の実施の形態の動作については、第1ビット線4及び第2ビット線5と各メモリセル2cとを接続する配線(28及び38)を共通化し、各拡散層がφ傾き、引き出し配線層29の下に第1ビット線4及び第2ビット線5が通っている他は第7の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
本実施の形態により、第7の実施の形態と同様の効果を得ることが出来る。
また、各トランジスタの拡散層を配置する密度をあげること、及び、各ビット線と各メモリセル2cとを接続する配線を共通化することにより、メモリセル2cのサイズを小さくすることができる。従って、チップサイズを小さくすることができ、コストの削減が可能となる。
(第10の実施の形態)
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第10の実施の形態について説明する。
まず、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第10の実施の形態の構成について説明する。図23は、本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)の第10の実施の形態の構成を示す図である。本実施の形態のMRAMは、メモリセルアレイ10、複数の書き込みワード線(2本の書き込みワード線3aW及び書き込みワード線3bWで一組)、複数の読み出しワード線(2本の読み出しワード線3aR及び読み出しワード線3bRで一組)、複数の第1ビット線4、複数の第2ビット線5、書き込みXセレクタ8−1、読み出しXセレクタ8−2、書き込みYセレクタ11−1、読み出しYセレクタ11−2、Y側電流源回路12、Y側電源回路19、Y側電流終端回路14及び電流センスアンプ15aを具備する。
メモリセルアレイ10は、2つのメモリセル20c−1及び20c−2が一組になり、行列に配列されている。ここで、2つのメモリセル20c−1及び20c−2の各々は、第1MOSトランジスタ6と第2MOSトランジスタ16と磁気抵抗素子7とを含む。なお、リファレンス用のメモリセル20をリファレンスセル20r−1及び20r−2と記す。
メモリセル20c−1は、第1MOSトランジスタ6のゲートを書き込みワード線3aWに接続している。また、メモリセル20c−2は、第1MOSトランジスタ6のゲートを書き込みワード線3bWに接続している。
メモリセル20c−1及びメモリセル20c−2は、それぞれの第1MOSトランジスタ6のソースを、共通の配線(後述)で第1ビット線4に接続している。同様にして、それぞれの第1MOSトランジスタ6のドレインを、共通の配線(後述)で第2ビット線5に接続している。
上記構成のようにメモリセル20c−1及びメモリセル20c−2は、第1MOSトランジスタ6のソース及びドレインを共通化することにより、メモリセル20(20c−1及び20c−2)の回路面積を低減している。
ただし、書き込みワード線3aW及び書き込みワード線3bWは、構造的に組になっている以外は、第3の実施の形態の書き込みワード線3Wと同様である。また、読み出しワード線3aR及び読み出しワード線3bRは、構造的に組になっている以外は、第3の実施の形態の読み出しワード線3Rと同様である。
また、メモリセル20c−1及びメモリセル20c−2は、第1MOSトランジスタ6のソース及びドレインを共通化している以外は、第3の実施の形態の第1MOSトランジスタ6と同様である。従って、それらの説明を省略する。
更に、図23の他の構成については、第3の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
図24は、図23に示すMRAMのメモリセルアレイについて、メモリセルアレイを製造する基板の上方(Z軸の正方向)から見た図である。この図では、メモリセルアレイ1の中の4×4(2組×2組)のメモリセル2c(2c−1及び2c−2)を代表して示している。また、図9に記されている読み出しワード線3aR及び読み出しワード線3bRについては、図9と同様に磁気抵抗素子7上に設けられるが、見易さの観点から本図では省略する。
メモリセル20c−1の第1MOSトランジスタ6は、ソース6a(第1端子)が、コンタクト配線28を介して第1ビット線4に接続している。ゲート6b(第1ゲート端子)は、書き込みワード線3aWを利用している。ドレイン6c(第2端子)は、コンタクト配線27−引き出し配線層29−コンタクト配線37を介して第2ビット線5に接続している。
一方、メモリセル02c−2の第1MOSトランジスタ6は、ソース6a(第1端子)が、コンタクト配線28を介して第1ビット線4に接続している。ゲート6b(第1ゲート端子)は、書き込みワード線3bWを利用している。ドレイン6c(第2端子)は、コンタクト配線27−引き出し配線層29−コンタクト配線37を介して第2ビット線5に接続している。
図24のその他の構成は、第9の実施の形態の図21と同様であるので、その説明を省略する。
次に、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第10の実施の形態の動作については、第1ビット線4及び第2ビット線5と各メモリセル20cとを接続する配線(28及び37)を共通化し、各拡散層がφ傾き、引き出し配線層29の下に第1ビット線4及び第2ビット線5が通っている他は、第8の実施の形態の動作と同様であるので、その説明を省略する。
本実施の形態により、第8の実施の形態と同様の効果を得ることが出来る。
また、各トランジスタの拡散層を配置する密度をあげること、及び、各ビット線と各メモリセル20cとを接続する配線を共通化することにより、メモリセル20cのサイズを小さくすることができる。従って、チップサイズを小さくすることができ、コストの削減が可能となる。
(第11の実施の形態)
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第11の実施の形態について説明する。
まず、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第11の実施の形態の構成について説明する。図1は、本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)の第11の実施の形態の構成を示す図である。本実施の形態のMRAMは、メモリセルアレイ1、複数のワード線3、複数の第1ビット線4、複数の第2ビット線5、Xセレクタ8、Yセレクタ11、Y側電流源回路12、Y側電源回路19、読み出し電流負荷回路13、Y側電流終端回路14及びセンスアンプ15を具備する。
図1の構成は、第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
図25は、図1に示すMRAMのメモリセルアレイについて、メモリセルアレイを製造する基板の上方(Z軸の正方向)から見た図である。この図では、メモリセルアレイ1の中の2×2のメモリセル2d(ここでは、図2の場合と構造が異なるため、メモリセル2dと表示)を代表して示している。
本実施の形態のメモリセルアレイ1は、接地配線24が、互いに隣り合う2本のワード線3の間にX軸方向に延設されている。また、その接地配線24は、X軸方向に並んだメモリセル2dにおいて、引き出し配線層29の下側(半導体基板側)の位置になるように設けられている。これにより、磁気抵抗素子7は、接地配線24の上に設けられる。そして、一端を接地配線24に、他端を引き出し配線層29に接続している。
また、接地配線24上に磁気異方性の方向をY軸方向に平行して形成された磁気抵抗素子7に対して、引き出し配線層29が所定の角度ψ(図25では、45°)傾いている。これにより、第7の実施の形態のように、書き込み電流を小さく設定でき、消費電流を低減することが出来る効果を持たすことが出来る。
なお、引き出し配線層29と磁気抵抗素子7の磁化異方性の方向とによる所定の角度ψは、第7の実施の形態に示すように、わずかだけ傾けても効果はある。ただし、配線の関係から、より好ましくは30°〜60°である。更に好ましくは、40°〜50°である。
メモリセルアレイ1のその他の構成及び、図25のその他の構成については、第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
このような配置にすることにより、引き出し配線層29の厚みを容易に厚くすることが出来る。それにより、書き込み用の電流が大きく、信頼性を上げるため引き出し配線層29の厚みを厚くしたい場合にも、容易に適切な厚みに変更することが可能となる。
図26は、メモリセル2dの構造を示し、図25におけるEE’断面を示す図である。
ワード線3と平行に延びる接地配線24の上に、磁気抵抗素子7が設けられ、その上に、引き出し配線層29が設けられている。引き出し配線層29の両端は、図示されないが、一方がZ軸方向に延びるコンタクト配線27を介して第1MOSトランジスタ6のドレイン6cに、他方がZ軸方向に延びるコンタクト配線37を介して第2MOSトランジスタ16のドレイン16cに接続している。
その他のメモリセル2dの構成は、第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
次に、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第11の実施の形態の動作については、第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
本実施の形態についても第1及び第7の実施の形態と同様の効果を得ることが出来る。
また、引き出し配線層29の形状(厚み)のマージンが大きくなり、書き込み用の電流の大きさに対応した、引き出し配線層29の形状を形成することが可能となる。そして、それにより、メモリセル2の信頼性を向上させることが可能となる。
(第12実施の形態)
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第12の実施の形態について説明する。
まず、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第12の実施の形態の構成について説明する。図8は、本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)の第12の実施の形態の構成を示す図である。本実施の形態のMRAMは、メモリセルアレイ10、複数の書き込みワード線3W、複数の読み出しワード線3R、複数の第1ビット線4、複数の第2ビット線5、書き込みXセレクタ8−1、読み出しXセレクタ8−2、書き込みYセレクタ11−1、読み出しYセレクタ11−2、Y側電流源回路12、Y側電源回路19、Y側電流終端回路14及び電流センスアンプ15aを具備する。
図8の構成は、第3の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
図27は、図8に示すMRAMのメモリセルアレイについて、メモリセルアレイを製造する基板の上方(Z軸の正方向)から見た図である。この図では、メモリセルアレイ10の中の2×2のメモリセル20d(ここでは、図9の場合と構造が異なるため、メモリセル20dと表示)を代表して示している。
本実施の形態のメモリセルアレイ10は、読み出しワード線3Rが、互いに隣り合う2本の書き込みワード線3Wの間であって、メモリセル20dに重ならない位置でX軸方向に延設されている。また、その読み出しワード線3Rは、メモリセル20dごとに枝分かれした読み出しワード線3R−1を有している。そして、読み出しワード線3R−1は、X軸方向に並んだメモリセル20dにおいて、引き出し配線層29の下側(半導体基板側)の位置に入るように設けられている。これにより、磁気抵抗素子7は、読み出しワード線3R−1の上に設けられる。そして、一端を読み出しワード線3R−1に、他端を引き出し配線層29に接続している。
メモリセルアレイ10のその他の構成及び、図27のその他の構成については、第3の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
このような配置にすることにより、引き出し配線層29の厚みを容易に厚くすることが出来る。それにより、書き込み用の電流が大きく、信頼性を上げるため引き出し配線層29の厚みを厚くしたい場合にも、容易に適切な厚みに変更することが可能となる。
図28は、メモリセル20dの構造を示し、図27におけるFF’断面を示す図である。
書き込みワード線3Wと平行に延びる読み出しワード線3Rから枝分かれした読み出しワード線3R−1の上に、磁気抵抗素子7が設けられ、その上に、引き出し配線層29が設けられている。引き出し配線層29の両端は、一方がZ軸方向に延びるコンタクト配線27を介して第1MOSトランジスタ6のドレイン6cに、他方がZ軸方向に延びるコンタクト配線37を介して第2ビット線5に接続している。
その他のメモリセル20dの構成は、第3の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
次に、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第12の実施の形態の動作については、第3の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
本実施の形態についても第3の実施の形態と同様の効果を得ることが出来る。
また、引き出し配線層29の形状(厚み)のマージンが大きくなり、書き込み用の電流の大きさに対応した、引き出し配線層29の形状を形成することが可能となる。そして、それにより、メモリセル20の信頼性を向上させることが可能となる。
(第13の実施の形態)
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第13の実施の形態について説明する。
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第13の実施の形態の構成について説明する。図29は、本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)の第13の実施の形態の構成を示す図である。図29は、図1に示すMRAMの回路例を階層化し、一部変更した構成を示している。本実施の形態のMRAMは、セルアレイ41a−0〜41a−3(本実施の形態と類似の第2の実施の形態における図7のセルアレイ41と一部変更しているため41aと表示)、セルアレイセレクタ44、Y側電流源回路42、読み出し電流負荷回路13及びセンスアンプ15を具備する。
セルアレイ41a−0〜41a−3は、メモリセルアレイ1、複数のワード線3、複数の第1ビット線4(リファレンス第1ビット線4rを含む)、複数の第2ビット線5(リファレンス第2ビット線5rを含む)、Xセレクタ8、Yセレクタ11’、Y側電流終端回路14を備える。各構成は、Yセレクタ11’が第1ビット線4の選択だけでなくリファレンス第1ビット線4rの選択も可能であること以外は、第1の実施の形態と同様であるのでその説明を省略する。
なお、図29においては、4つのセルアレイ41aを示しているが、本発明は、この数に制限されるものではない。
セルアレイセレクタ44は、セルアレイ41aを選択するセルアレイ選択信号MWSi(i=0〜3の整数:セルアレイ41aの番号)に基づいて、セレクタ用トランジスタ44−1及び44−2により、選択セルアレイ41a−iを選択する。選択セルアレイ41a−iは、第1メインビット線18−1及び第2メインビット線18−2により、Y側電流源回路42と、読み出し電流負荷回路13と、センスアンプ15とに接続され、データの書き込み、読み出しの動作を行う。
Y側電流源回路42は、データの書き込み動作時に、選択セルアレイ41a−iの選択第1ビット線4sと選択第2ビット線5sとの間へ、所定の電流の供給及び引き込みを行う電流源である。例えば、データ「1」の書き込み動作時に、第1メインビット線18−1−セルアレイセレクタ44−選択セルアレイ41a−iへ電流を供給し、Yセレクタ11’−選択第1ビット線4s−選択セル2s−選択第2ビット線5s−Y側電流源終端回路14−セルアレイセレクタ44−第2メインビット線18−2(第2メインビット線18−2は接地に固定)の経路で電流を流す。データ「0」の書き込み動作時には、逆向きに、第2メインビット線18−2−セルアレイセレクタ44−選択セルアレイ41a−iへ電流を供給し、Y側電流源終端回路14−選択第2ビット線5s−選択セル2s−選択第1ビット線4s−Yセレクタ11’−セルアレイセレクタ44−第1メインビット線18−1(第1メインビット線18−1は接地に固定)の経路で電流を供給する。ただし、42aは、定電流を発生し、42bが電流の供給方向を選択する。
読み出し電流負荷回路13は、データの読み出し動作時に、選択セルアレイ41a−iの選択第1ビット線4sへ所定の電流を流す。同時に、選択セルアレイ41a−iのリファレンス第1ビット線4rへ所定の電流を流す。すなわち、データの読み出し動作時には、第1メインビット線18−1−セルアレイセレクタ44−Yセレクタ11’−選択セル2s経由で電流を流す。同時に、第2メインビット線18−2−セルアレイセレクタ44−Y側電流終端回路14−リファレンスセル2r経由で電流を流す。
センスアンプ15は、リファレンスセル2rにつながる第2メインビット線18−2の電圧と、選択セル2sにつながる第1メインビット線18−1の電圧との差に基づいて、選択セル2sの読み出したデータを出力する。
次に、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第13の実施の形態の動作について説明する。
図29のMRAMにおいて、メモリセル2からのデータの読み出しは、以下のようにして行う。
(1)ステップS81
セルアレイセレクタ44は、セルアレイ41a−iのいずれか1つを選択するセルアレイ選択信号MWSiに基づいて、対応するセレクタ用トランジスタ44−1及び44−2をオンにし、選択セルアレイ41a−iを選択する。
このとき、選択セルアレイ41a−iと、読み出し電流負荷回路13と、センスアンプ15とは、第1メインビット線18−1及び第2メインビット線18−2により接続される。
(2)ステップS82
選択セルアレイ41a−iのXセレクタ8は、行アドレスの入力により、複数のワード線3から選択ワード線3sを選択する。各メモリセル2の第1MOSトランジスタ6及び第2MOSトランジスタ16はオンになる。
(3)ステップS83
選択セルアレイ41a−iのYセレクタ11’は、列アドレスの入力により、複数の第1ビット線4から選択第1ビット線4sを選択する。同時に、Y側電流終端回路14は、リファレンス第2ビット線5rを選択する。そして、読み出しアクティブ信号により、読み出し電流負荷回路13は、第1メインビット線18−1−セルアレイセレクタ44−Yセレクタ11’−選択第1ビット線4s−選択セル2sの第1MOSトランジスタ6−磁気抵抗素子7を経由して、接地配線24へ電流Isを流し込む。同時に、第2メインビット線18−2−セルアレイセレクタ44−Y側電流終端回路14−リファレンス第2ビット線5r−選択リファレンスセル2r(選択ワード線3sとリファレンス第1ビット線4rとの交点に対応するリファレンスセル2r)の第2MOSトランジスタ16−磁気抵抗素子7を経由して、接地配線24へ電流Irを流し込む。
(4)ステップS84
読み出しアクティブ信号により、センスアンプ15は、第1メインビット線18−1の電位と第2メインビット線18−2の電位との電位差に基づいて、「1」又は「0」のいずれか一方を出力する。
以上の読み出し動作により、所望の選択セルアレイ41a−iにおける所望の選択セル2sのデータを読み出すことができる。
メモリセル2へのデータの書き込みは、以下のようにして行う。
(1)ステップS91
セルアレイセレクタ44は、セルアレイ41a−iのいずれか1つを選択するセルアレイ選択信号MWSiに基づいて、対応するセレクタ用トランジスタ44−1及び44−2をオンにし、選択セルアレイ41a−iを選択する。
このとき、選択セルアレイ41a−iと、Y側電流源回路42は、第1メインビット線18−1及び第2メインビット線18−2により接続される。
(2)ステップS92
選択セルアレイ41a−iのXセレクタ8は、行アドレスの入力により、複数のワード線3から選択ワード線3sを選択する。各メモリセル2の第1MOSトランジスタ6及び第2MOSトランジスタ16はオンになる。
(3)ステップS93
選択セルアレイ41a−iのYセレクタ11’は、列アドレスの入力により、複数の第1ビット線4から選択第1ビット線4sを選択する。また、書き込みアクティブ信号により、Y側電流終端回路14は、複数の第2ビット線5から選択第2ビット線5sを選択する。選択第1ビット線4sと選択第2ビット線5sとは、対を成しているものが選択される。
(a)「1」を書き込む場合
第2メインビット線18−2が接地に固定される。すなわち、選択第2ビット線5sは、Y側電流終端回路14経由で、接地に固定される。Y側電流源回路42は、書き込みアクティブ信号とデータ信号(「1」)に基づいて、データ信号に対応した所定の大きさを有する電流Iw(1)(Y側電流源回路42から流れ出る方向)を、第1メインビット線18−1−セルアレイセレクタ44−Yセレクタ11’−選択第1ビット線4s−選択セル2s−選択第2ビット線5s−Y側電流終端回路14−第2メインビット線18−2−接地の経路で流す。
(b)「0」を書き込む場合
第1メインビット線18−1が接地に固定される。すなわち、選択第1ビット線4sは、Yセレクタ11’経由で、接地に固定される。Y側電流源回路42は、書き込みアクティブ信号とデータ信号(「0」)に基づいて、データ信号に対応した所定の大きさを有する電流Iw(0)(Y側電流源回路42から流れ出る方向)を、第2メインビット線18−2−セルアレイセレクタ44−Y側電流終端回路14−選択第2ビット線5s−選択セル2s−選択第1ビット線4s−Yセレクタ11’−第1メインビット線18−1−接地の経路で流す。
(4)ステップS94
選択セル2sにおいては、磁気抵抗素子7の接する引き出し配線層29上に電流Iw(0)(−X方向)又は電流Iw(1)(+X方向)が流れることにより、+Y方向、又は、−Y方向に磁界が発生する。その磁界により、磁気抵抗素子7のフリー層21の自発磁界が反転し、データ信号に対応する自発磁化を記憶する。
以上の書き込み動作により、所望の選択セルアレイ41a−iにおける所望の選択セル2sにデータを書き込むことができる。
本発明により、セルアレイを階層化し、一部の回路を共通化することにより、MRAMをコンパクト化することが出来る。
また、Y側電流源回路12の定電流源42aは、単方向(本実施の形態では、流れ出る方向)のみに対応していれば良く、設計の融通性を向上させることが出来る。
(第14の実施の形態)
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第14の実施の形態について説明する。
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第14の実施の形態の構成について説明する。図30は、本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)の第14の実施の形態の構成を示す図である。図30は、図8に示すMRAMの回路例を階層化し、一部変更した構成を示している。本実施の形態のMRAMは、セルアレイ51a−0〜51a−3(本実施の形態と類似の第4の実施の形態における図11のセルアレイ51と一部変更しているため51aと表示)、セルアレイセレクタ44、Y側電流源回路42及び電流センスアンプ15aを具備する。
セルアレイ51a−0〜51a−3は、メモリセルアレイ10、複数の書き込みワード線3W、複数の読み出しワード線3R、複数の第1ビット線4(リファレンス第1ビット線4rを含む)、複数の第2ビット線5(リファレンス第2ビット線5rを含む)、書き込みXセレクタ8−1、読み出しXセレクタ8−2、Yセレクタ11’、Y側電流終端回路14を備える。
ただし、メモリセルアレイ10のメモリセル20は、第1MOSトランジスタ6を有せず、第2MOSトランジスタ16(ゲート(第1ゲート)を書き込みワード線3Wに、ソース(第1端子)を第2ビット線5に、ドレイン(第2端子)を磁気抵抗素子7の一端側(第4端子)及び第1ビット線4に接続)を有している点を除けば、第3の実施の形態と同様である。リファレンスセル20rは、第3の実施の形態と同様である。
第1ビット線4は、Y軸方向(ビット線方向)へ延伸するように設けられ、Yセレクタ11’に接続されている。リファレンス用の第1ビット線4を、リファレンス第1ビット線4rと記す。
第2ビット線5は、第1ビット線4と対を成し、Y軸方向へ延伸して設けられ、一端をY側電流終端回路14に接続されている。なお、リファレンス用の第2ビット線5を、リファレンス第2ビット線5rと記す。
書き込みワード線3と読み出しワード線3Rは、第3の実施の形態と同様である。
そして、上記各メモリセル20は、上記の第1ビット線と第2ビット線との複数の組と、書き込みワード線3Wと読み出しワード線3Rとの複数の組とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられている。
書き込みXセレクタ8−1と読み出しXセレクタ8−2は、第3の実施の形態と同様である。
Yセレクタ11’は、書き込み動作時及び読み出し動作時に、複数の第1ビット線4から、1つの第1ビット線4を選択第1ビット線4sとして選択する。また、リファレンスセル20rの書き込み動作時に、リファレンス第1ビット線4rを選択する。
Y側電流終端回路14は、データの書き込み動作時に、複数の第2ビット線5から、選択第1ビット線4sと対を成す1つの第2ビット線5を選択第2ビット線5sとして選択する。また、読み出し動作時及びリファレンスセル20rの書き込み動作時に、リファレンス第2ビット線5rを選択する。
ここで、選択書き込み/読み出しワード線3Ws/3Rsと選択第1/第2ビット線4s/5sとで選択されるメモリセル2を、選択セル2sと記す。
なお、図30においては、4つのセルアレイ51aを示しているが、本発明は、この数に制限されるものではない。
セルアレイセレクタ44は、セルアレイ51aを選択するセルアレイ選択信号MWSi(i=0〜3の整数:セルアレイ41aの番号)に基づいて、セレクタ用トランジスタ44−1及び44−2により、選択セルアレイ51a−iを選択する。選択セルアレイ51a−iは、第1メインビット線18−1及び第2メインビット線18−2により、Y側電流源回路42と、電流センスアンプ15aとに接続され、データの書き込み、読み出しの動作を行う。
Y側電流源回路42は、データの書き込み動作時に、選択セルアレイ51a−i(i=0〜n:n+1はセルアレイの数)の選択第1ビット線4sと選択第2ビット線5sとの間へ、所定の電流の供給及び引き込みを行う電流源である。例えば、データ「1」の書き込み動作時に、第1メインビット線18−1−セルアレイセレクタ44−選択セルアレイ51a−iへ電流を供給し、Yセレクタ11’−選択第1ビット線4s−選択セル2s−選択第2ビット線5s−Y側電流源終端回路14−セルアレイセレクタ44−第2メインビット線18−2(第2メインビット線18−2は接地に固定)の経路で電流を流す。データ「0」の書き込み動作時には、逆向きに、第2メインビット線18−2−セルアレイセレクタ44−選択セルアレイ51a−iへ電流を供給し、Y側電流源終端回路14−選択第2ビット線5s−選択セル2s−選択第1ビット線4s−Yセレクタ11’−セルアレイセレクタ44−第1メインビット線18−1(第1メインビット線18−1は接地に固定)の経路で電流を供給する。ただし、42aは、定電流を発生し、42bが電流の供給方向を選択する。
電流センスアンプ15aは、リファレンスセル20rにつながるリファレンス第2ビット線5r(第2メインビット線18−2)を流れる電流と、選択セル2sにつながる選択第1ビット線4s(第1メインビット線18−1)を流れる電流と差に基づいて、選択セル2sからデータを読み出し、そのデータを出力する。
次に、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第14の実施の形態の動作について説明する。
図30のMRAMにおいて、メモリセル2からのデータの読み出しは、以下のようにして行う。
(1)ステップS101
セルアレイセレクタ44は、セルアレイ51a−iのいずれか1つを選択するセルアレイ選択信号MWSiに基づいて、対応するセレクタ用トランジスタ44−1及び44−2をオンにし、選択セルアレイ51a−iを選択する。
このとき、選択セルアレイ51a−iと、電流センスアンプ15とは、第1メインビット線18−1及び第2メインビット線18−2により接続される。
(2)ステップS102
選択セルアレイ51a−iの読み出しXセレクタ8−2は、行アドレスの入力により、複数の読み出しワード線3Wから選択読み出しワード線3Rsを選択する。
(3)ステップS103
選択セルアレイ51a−iのYセレクタ11’は、列アドレスの入力により、複数の第1ビット線4から選択第1ビット線4sを選択する。同時に、Y側電流終端回路14は、リファレンス第2ビット線5rを選択する。これにより、読み出しXセレクタ8−2−選択読み出しワード線3Rs−選択セル20s(の磁気抵抗素子7)−選択第2ビット線5s−Yセレクタ11’−第1メインビット線18−1−電流センスアンプ15aの経路には、読み出しXセレクタ8−2と電流センスアンプ15aとの電圧差により、選択セル20sのデータを反映した電流Isが流れる。一方、読み出しXセレクタ8−2−選択読み出しワード線3Rs−リファレンスセル20r(の磁気抵抗素子7)−リファレンス第2ビット線5r−第2メインビット線18−2−電流センスアンプ15aの経路には、リファレンスセル20rのデータ「0」を反映した電流Irが流れる。
(4)ステップS104
電流センスアンプ15aは、電流Isと電流Irとの差に基づいて、ほぼ同じであれば読み出したデータを「0」とし、異なれば(例示:より小さければ)「1」と判定し、その結果を出力する。
以上の読み出し動作により、所望の選択セルアレイ51a−iにおける所望の選択セル2sのデータを読み出すことができる。
メモリセル2へのデータの書き込みは、以下のようにして行う。
(1)ステップS111
セルアレイセレクタ44は、セルアレイ51a−iのいずれか1つを選択するセルアレイ選択信号MWSiに基づいて、対応するセレクタ用トランジスタ44−1及び44−2をオンにし、選択セルアレイ51a−iを選択する。
このとき、選択セルアレイ51a−iと、Y側電流源回路42は、第1メインビット線18−1及び第2メインビット線18−2により接続される。
(2)ステップS112
選択セルアレイ51a−iの書き込みXセレクタ8−1は、行アドレスの入力により、複数の書き込みワード線3Wから選択書き込みワード線3Wsを選択する。各メモリセル20の第2MOSトランジスタ16はオンになる。
(3)ステップS113
選択セルアレイ51a−iのYセレクタ11’は、列アドレスの入力により、複数の第1ビット線4から選択第1ビット線4sを選択する。また、書き込みアクティブ信号により、Y側電流終端回路14は、複数の第2ビット線5から選択第2ビット線5sを選択する。選択第1ビット線4sと選択第2ビット線5sとは、対を成しているものが選択される。
(a)「1」を書き込む場合
第2メインビット線18−2が接地に固定される。すなわち、選択第2ビット線5sは、Y側電流終端回路14経由で、接地に固定される。Y側電流源回路42は、書き込みアクティブ信号とデータ信号(「1」)に基づいて、データ信号に対応した所定の大きさを有する電流Iw(1)(Y側電流源回路42から流れ出る方向)を、第1メインビット線18−1−セルアレイセレクタ44−Yセレクタ11’−選択第1ビット線4s−選択セル2s−選択第2ビット線5s−Y側電流終端回路14−第2メインビット線18−2−接地の経路で流す。
(b)「0」を書き込む場合
第1メインビット線18−1が接地に固定される。すなわち、選択第1ビット線4sは、Yセレクタ11’経由で、接地に固定される。Y側電流源回路42は、書き込みアクティブ信号とデータ信号(「0」)に基づいて、データ信号に対応した所定の大きさを有する電流Iw(0)(Y側電流源回路42から流れ出る方向)を、第2メインビット線18−2−セルアレイセレクタ44−Y側電流終端回路14−選択第2ビット線5s−選択セル2s−選択第1ビット線4s−Yセレクタ11’−第1メインビット線18−1−接地の経路で流す。
(4)ステップS114
選択セル2sにおいては、磁気抵抗素子7の接する引き出し配線層29上に電流Iw(0)(−X方向)又は電流Iw(1)(+X方向)が流れることにより、+Y方向、又は、−Y方向に磁界が発生する。その磁界により、磁気抵抗素子7のフリー層21の自発磁界が反転し、データ信号に対応する自発磁化を記憶する。
以上の書き込み動作により、所望の選択セルアレイ51a−iにおける所望の選択セル2sにデータを書き込むことができる。
本発明により、セルアレイを階層化し、一部の回路を共通化することにより、MRAMをコンパクト化することが出来る。
また、Y側電流源回路12の定電流源42aは、単方向(本実施の形態では、流れ出る方向)のみに対応していれば良く、設計の融通性を向上させることが出来る。
(第15の実施の形態)
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第15の実施の形態について説明する。
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第15の実施の形態の構成について説明する。図31は、本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)の第15の実施の形態の構成を示す図である。図31は、図1に示すMRAMの回路例を階層化し、一部変更した構成を示している。本実施の形態のMRAMは、セルアレイ41c−0〜41c−3(本実施の形態と類似の第13の実施の形態における図29のセルアレイ41aと一部変更しているため41cと表示)、セルアレイセレクタ44、Y側電流源回路42、読み出し電流負荷回路13及びセンスアンプ15を具備する。
セルアレイ41c−0〜41c−3は、メモリセルアレイ1、複数のワード線3、複数の第1ビット線4(リファレンス第1ビット線4rを含む)、複数の第2ビット線5(リファレンス第2ビット線5rを含む)、Xセレクタ8、Yセレクタ11’(ただし、リファレンス第1ビット線4rの選択/非選択も行う)、Y側電流終端回路14、プリチャージワード線3p、プリチャージ線45、複数のプリチャージ電圧線48、プリチャージ電源46、プリチャージセレクタ47及びプリチャージトランジスタ49(49−1及び49−2)を備える。
なお、図31においては、4つのセルアレイ41cを示しているが、本発明は、この数に制限されるものではない。
メモリセルアレイ1は、メモリセル2が行列に配列されている。ここで、メモリセル2は、第1MOSトランジスタ6と第2MOSトランジスタ16と磁気抵抗素子7とを含む。なお、リファレンス用のメモリセル2をリファレンスセル2rと記す。
第1MOSトランジスタ6と第2MOSトランジスタ16は、第13の実施の形態と同様である。
磁気抵抗素子7は、一端側を上記各トランジスタのドレインに、他端側をプリチャージ電圧線48に接続さている。記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有する。
読み出し動作時において、第1MOSトランジスタ6は、磁気抵抗素子7を第1ビット線4に接続し、第1ビット線4−磁気抵抗素子7−プリチャージ電圧線48に電流を流すために用いられる。書き込み動作時において、第1MOSトランジスタ6と第2MOSトランジスタ16は、第1ビット線4と第2ビット線5とを接続して磁気抵抗素子7近傍に電流を流すために用いる。
プリチャージ電源46は、プリチャージ線45及び複数のプリチャージ電圧線48へ所定のプリチャージ電圧Vprを印加する。プリチャージ電圧Vprは、メモリセル2へデータを書き込むためにメモリセル2に電流が流される際、第1MOSトランジスタ6と第2MOSトランジスタ16と磁気抵抗素子7とが接続された節点における電圧と同じ電圧になるように設定される。
プリチャージセレクタ47は、プリチャージワード線3pを活性化させる。
プリチャージワード線3pは、X軸方向(ワード線方向)へ延伸するように設けられ、プリチャージセレクタ47に接続されている。
プリチャージ線45は、X軸方向(ワード線方向)へ延伸するように設けられ、プリチャージ電源46に接続されている。プリチャージ電圧Vprを、プリチャージトランジスタ49−1及び49−2を介して、第1ビット線4及び第2ビット線5へ供給する。
複数のプリチャージ電圧線48は、X軸方向(ワード線方向)へ延伸するように設けられ、プリチャージ電源46に接続されている。複数のプリチャージ電圧線48の各々は、メモリセル2の列ごとに配線されている。そして、メモリセル2の磁気抵抗素子7における第1MOSトランジスタ6と第2MOSトランジスタ16との節点とは反対側の節点に、プリチャージ電圧Vprを供給する。
プリチャージトランジスタ49−1(プリチャージ部)は、ゲートをプリチャージワード線3pに、ソースを第1ビット線4に、ドレインをプリチャージ線45に接続されている。プリチャージトランジスタ49−2(プリチャージ部)は、ゲートをプリチャージワード線3pに、ソースを第2ビット線5に、ドレインをプリチャージ線45に接続されている。
セルアレイ41cのその他の構成は、第13の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
セルアレイセレクタ44、Y側電流源回路42、読み出し電流負荷回路13及びセンスアンプ15は、第13の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
次に、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第15の実施の形態の動作について説明する。
図31のMRAMにおいて、第1ビット線4及び第2ビット線5の非選択時には、プリチャージセレクタ47によるプリチャージワード線3pの活性化によりプリチャージトランジスタ49−1とプリチャージトランジスタ49−2がオンとなっている。それに伴い、プリチャージ電源46からプリチャージ線45とプリチャージトランジスタ49−1及びプリチャージトランジスタ49−2を介して、第1ビット線4と第2ビット線5がプリチャージ電圧Vprへプリチャージされている。
図31のMRAMにおける、メモリセル2からのデータの読み出し動作、及び、メモリセル2へのデータの書き込み動作は、読み出しの際の電流Is及び電流Irが接地配線24ではなく、プリチャージ電圧線48を介してプリチャージ電源46へ流れ込むこと以外は、第13の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
本発明により、データの書き込み動作時には、磁気抵抗素子7の両端が同じ電圧(プリチャージ電圧Vpr)になり電位差が無くなるので、書き込み電流のメモリセル2内での損失を防止することが出来る。すなわち、書き込み電流の精度を向上させることが可能となる。
また、第1ビット線4及び第2ビット線をプリチャージ電圧Vprにすることにより、第1ビット線4及び第2ビット線が異電位のために寄生容量間の電荷のやり取りによる電流でメモリセル2が書き込まれてしまうことを抑制することが出来る。
また、セルアレイを階層化し、一部の回路を共通化することにより、MRAMをコンパクト化することが出来る。
(第16の実施の形態)
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第16の実施の形態について説明する。
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第16の実施の形態の構成について説明する。図32は、本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)の第16の実施の形態の構成を示す図である。図32は、図8に示すMRAMの回路例を階層化し、一部変更した構成を示している。本実施の形態のMRAMは、セルアレイ51c−0〜51c−3(本実施の形態と類似の第14の実施の形態における図30のセルアレイ51aと一部変更しているため51cと表示)、セルアレイセレクタ44、Y側電流源回路42及び電流センスアンプ15を具備する。
セルアレイ51c−0〜51c−3は、メモリセルアレイ10、複数の書き込みワード線3W、複数の読み出しワード線3R、複数の第1ビット線4(リファレンス第1ビット線4rを含む)、複数の第2ビット線5(リファレンス第2ビット線5rを含む)、書き込みXセレクタ8−1、読み出しXセレクタ8−2、Yセレクタ11’(ただし、リファレンス第1ビット線4rの選択/非選択も行う)、Y側電流終端回路14、X側電源回路46a、プリチャージワード線3p、プリチャージ線45、プリチャージ電源46、プリチャージセレクタ47及びプリチャージトランジスタ49(49−1及び49−2)を備える。
なお、図32においては、4つのセルアレイ51cを示しているが、本発明は、この数に制限されるものではない。
プリチャージ電源46は、プリチャージ線45及び読み出しXセレクタ8−2を介して読み出しワード線3Rへ所定のプリチャージ電圧Vprを印加する。プリチャージ電圧Vprは、メモリセル20へデータを書き込むためにメモリセル20に電流が流される際、第1MOSトランジスタ6又は第2MOSトランジスタ16と磁気抵抗素子7とが接続された節点における電圧と同じ電圧になるように設定される。
X側電源回路46aは、読み出し動作時に、読み出しXセレクタ8−2を介して読み出しワード線3Rへ、所定の読み出し電圧Vreadを印加する。
プリチャージセレクタ47、プリチャージワード線3p、プリチャージ線45、プリチャージトランジスタ49−1及び49−2(プリチャージ部)は、第15の実施の形態と同様であり、セルアレイ51cの他の構成は第14の実施の形態の図30と同様であるので、その説明を省略する。
セルアレイセレクタ44、Y側電流源回路42及び電流センスアンプ15aは、第14の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
次に、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第16の実施の形態の動作について説明する。
図32のMRAMにおいて、第1ビット線4及び第2ビット線5の非選択時には、プリチャージセレクタ47によるプリチャージワード線3pの活性化によりプリチャージトランジスタ49−1とプリチャージトランジスタ49−2がオンとなっている。それに伴い、プリチャージ電源46からプリチャージ線45とプリチャージトランジスタ49−1及びプリチャージトランジスタ49−2を介して、第1ビット線4と第2ビット線5がプリチャージ電圧Vprへプリチャージされている。
図32のMRAMにおける、メモリセル20からのデータの読み出し動作、及び、メモリセル20へのデータの書き込み動作は、第14の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
本発明により、第15の実施の形態と同様の効果を得ることが出来る。
本発明により、セルアレイを階層化し、一部の回路を共通化することにより、MRAMをコンパクト化することが出来る。
(第17の実施の形態)
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第17の実施の形態について説明する。
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第17の実施の形態の構成について説明する。図33は、本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)の第17の実施の形態の構成を示す図である。図33は、図1に示すMRAMの回路例を階層化し、一部変更した構成を示している。本実施の形態のMRAMは、セルアレイ41b−0〜41b−3(本実施の形態と類似の第13の実施の形態における図29のセルアレイ41aと一部変更しているため41bと表示)、セルアレイセレクタ44a、Y側電流源回路42、読み出し電流負荷回路13及びセンスアンプ15を具備する。
セルアレイ41b−0〜41b−3は、メモリセルアレイ1、複数のワード線3、複数の第1ビット線4(リファレンス第1ビット線4rを含む)、複数の第2ビット線5(リファレンス第2ビット線5rを含む)、Xセレクタ8、第1Yセレクタ11’a(ただし、リファレンス第1ビット線4rの選択/非選択も行う)、第2Yセレクタ11’b(ただし、リファレンス第1ビット線4rの選択/非選択も行う)、Y側電流終端回路14を備える。
なお、図33においては、4つのセルアレイ41bを示しているが、本発明は、この数に制限されるものではない。
第1Yセレクタ11’aは、書き込み動作時に、第1の実施の形態のYセレクタ11と同様の動作を行う。ただし、それに加えて、リファレンス第1ビット線4rの選択/非選択も行う。
また、第2Yセレクタ11’bは、読み出し動作時に、第1の実施の形態のYセレクタ11と同様の動作を行う。ただし、リファレンス第1ビット線4rの選択/非選択も行う。
その他の第1Yセレクタ11’a及び第2Yセレクタ11’bの機能及び、他の構成については実施の形態1と同様であるのでその説明を省略する。
セルアレイセレクタ44aは、セルアレイ41aを選択するセルアレイ選択信号MWSi(i=0〜3の整数:セルアレイ41aの番号)に基づいて、セレクタ用書き込みトランジスタ44a−1a、セレクタ用読み出しトランジスタ44a−1b、セレクタ用読み出しトランジスタ44a−1c及びセレクタ用書き込みトランジスタ44a−2により、選択セルアレイ41b−iを選択する。選択セルアレイ41b−iは、第1書き込みメインビット線68−1及び第2書き込みメインビット線68−2により、Y側電流源回路42に接続されデータの書き込み動作を行う。また、第1読み出しメインビット線69−1及び第2読み出しメインビット線69−2により、読み出し電流負荷回路13と、センスアンプ15とに接続され、データの読み出し動作を行う。
Y側電流源回路42は、データの書き込みに、選択セルアレイ41b−iの選択第1ビット線4sと選択第2ビット線5sとの間へ、所定の電流の供給及び引き込みを行う電流源である。
例えば、データ「1」の書き込み動作時に、第2書き込みメインビット線68−2−セルアレイセレクタ44a(セレクタ用書き込みトランジスタ44a−1a)−選択セルアレイ41b−iへ電流を供給し、第1Yセレクタ11’a−選択第1ビット線4s−選択セル2s−選択第2ビット線5s−Y側電流源終端回路14−セルアレイセレクタ44a(セレクタ用書き込みトランジスタ44a−2)−第1書き込みメインビット線68−1(第1書き込みメインビット線68−2は接地に固定)の経路で電流を流す。
データ「0」の書き込み動作時には、逆向きに、第1書き込みメインビット線68−1−セルアレイセレクタ44a(セレクタ用書き込みトランジスタ44a−2)−選択セルアレイ41a−iへ電流を供給し、Y側電流源終端回路14−選択第2ビット線5s−選択セル2s−選択第1ビット線4s−第1Yセレクタ11’a−セルアレイセレクタ44(セレクタ用書き込みトランジスタ44a−1a)−第1書き込みメインビット線68−1(第1メインビット線68−1は接地に固定)の経路で電流を供給する。ただし、42aは、定電流を発生し、42bが電流の供給方向を選択する。
読み出し電流負荷回路13は、データの読み出し動作時に、選択セルアレイ41b−iの選択第1ビット線4sへ所定の電流を流す。同時に、選択セルアレイ41b−iのリファレンス第1ビット線4rへ所定の電流を流す。すなわち、データの読み出し動作時には、第2読み出しメインビット線69−1−セルアレイセレクタ44a(セレクタ用読み出しトランジスタ44a−1b)−第2Yセレクタ11’b−選択第1ビット線4s−選択セル2s経由で電流を流す。同時に、第1読み出しメインビット線69−1−セルアレイセレクタ44(セレクタ用読み出しトランジスタ44a−1c)−第2Yセレクタ11’b−選択第1ビット線4s−リファレンスセル2r経由で電流を流す。
センスアンプ15は、リファレンスセル2rにつながる第2読み出しメインビット線69−2の電圧と、選択セル2sにつながる第1読み出しメインビット線69−1の電圧との差に基づいて、選択セル2sの読み出したデータを出力する。
次に、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第17の実施の形態の動作について説明する。
図33のMRAMにおいて、メモリセル2からのデータの読み出しは、以下のようにして行う。
(1)ステップS121
セルアレイセレクタ44aは、セルアレイ41b−iのいずれか1つを選択するセルアレイ選択信号MWSiに基づいて、セレクタ用読み出しトランジスタ44a−1c及びセレクタ用読み出しトランジスタ44a−1bをオンにし、選択セルアレイ41b−iを選択する。
このとき、選択セルアレイ41b−iと、読み出し電流負荷回路13と、センスアンプ15とは、第1読み出しメインビット線69−1及び第2読み出しメインビット線69−2により接続される。
(2)ステップS122
選択セルアレイ41b−iのXセレクタ8は、行アドレスの入力により、複数のワード線3から選択ワード線3sを選択する。各メモリセル2の第1MOSトランジスタ6及び第2MOSトランジスタ16はオンになる。
(3)ステップS123
選択セルアレイ41b−iの第2Yセレクタ11’bは、列アドレスの入力により、複数の第1ビット線4から選択第1ビット線4sを選択する。同時に、第2Yセレクタ11’bは、リファレンス第1ビット線4rを選択する。そして、読み出しアクティブ信号により、読み出し電流負荷回路13は、第2読み出しメインビット線69−2−第2Yセレクタ11’b−選択第1ビット線4sを介して、選択セル2sの第1MOSトランジスタ6−磁気抵抗素子7を経由して、接地配線24へ電流Isを流し込む。同時に、第1読み出しメインビット線69−1−第2Yセレクタ11’b−リファレンス第1ビット線4r−選択リファレンスセル2r(選択ワード線3sとリファレンス第1ビット線4rとの交点に対応するリファレンスセル2r)の第1MOSトランジスタ6−磁気抵抗素子7を経由して、接地配線24へ電流Irを流し込む。
(4)ステップS124
読み出しアクティブ信号により、センスアンプ15は、第2読み出しメインビット線69−2の電位と第1読み出しメインビット線69−1の電位との電位差に基づいて、「1」又は「0」のいずれか一方を出力する。
以上の読み出し動作により、所望の選択セルアレイ41b−iにおける所望の選択セル2sのデータを読み出すことができる。
メモリセル2へのデータの書き込みは、以下のようにして行う。
(1)ステップS131
セルアレイセレクタ44aは、セルアレイ41b−iのいずれか1つを選択するセルアレイ選択信号MWSiに基づいて、セレクタ用書き込みトランジスタ44a−1a及びセレクタ用書き込みトランジスタ44a−2をオンにし、選択セルアレイ41b−iを選択する。
このとき、選択セルアレイ41b−iと、Y側電流源回路42とは、第2書き込みメインビット線68−2及び第1書き込みメインビット線68−1により接続される。
(2)ステップS132
選択セルアレイ41b−iのXセレクタ8は、行アドレスの入力により、複数のワード線3から選択ワード線3sを選択する。各メモリセル2の第1MOSトランジスタ6及び第2MOSトランジスタ16はオンになる。
(3)ステップS133
選択セルアレイ41b−iの第1Yセレクタ11’aは、列アドレスの入力により、複数の第1ビット線4から選択第1ビット線4sを選択する。また、Y側電流終端回路14は、書き込みアクティブ信号により、複数の第2ビット線5から選択第2ビット線5sを選択する。選択第1ビット線4sと選択第2ビット線5sとは、対を成しているものが選択される。
(a)「1」を書き込む場合
第1書き込みメインビット線68−1が接地に固定される。すなわち、選択第2ビット線5sは、Y側電流終端回路14経由で、接地に固定される。Y側電流源回路42は、書き込みアクティブ信号とデータ信号(「1」)に基づいて、データ信号に対応した所定の大きさを有する電流Iw(1)(Y側電流源回路42から流れ出る方向)を、第2書き込みメインビット線68−2−セルアレイセレクタ44a−第1Yセレクタ11’a−選択第1ビット線4s−選択セル2s−選択第2ビット線5s−Y側電流終端回路14−セルアレイセレクタ44a−第1書き込みメインビット線68−1−接地の経路で流す。
(b)「0」を書き込む場合
第2書き込みメインビット線68−2が接地に固定される。すなわち、選択第1ビット線4sは、第1Yセレクタ11’a経由で、接地に固定される。Y側電流源回路42は、書き込みアクティブ信号とデータ信号(「0」)に基づいて、データ信号に対応した所定の大きさを有する電流Iw(0)(Y側電流源回路42から流れ出る方向)を、第1書き込みメインビット線68−1−セルアレイセレクタ44a−Y側電流終端回路14−選択第2ビット線5s−選択セル2s−選択第1ビット線4s−第1Yセレクタ11’a−セルアレイセレクタ44a−第2書き込みメインビット線68−2−接地の経路で流す。
(4)ステップS134
選択セル2sにおいては、磁気抵抗素子7の接する引き出し配線層29上に電流Iw(0)(−X方向)又は電流Iw(1)(+X方向)が流れることにより、+Y方向、又は、−Y方向に磁界が発生する。その磁界により、磁気抵抗素子7のフリー層21の自発磁界が反転し、データ信号に対応する自発磁化を記憶する。
以上の書き込み動作により、所望の選択セルアレイ41b−iにおける所望の選択セル2sにデータを書き込むことができる。
セルアレイセレクタ44aにおいて、読み出し用のトランジスタと書き込み用のトランジスタを分けて使用することが出来るので、書き込み電流と読み出し電流の大きさが異なる際などにトランジスタサイズを別にすることが出来る。それにより、書き込み電流と読み出し電流の大きさが異なる場合でも、書き込み動作及び読み出し動作を安定的に行わせることが出来る。
また、本発明により、セルアレイを階層化し、一部の回路を共通化することにより、MRAMをコンパクト化することが出来る。
(第18の実施の形態)
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第18の実施の形態について説明する。
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第18の実施の形態の構成について説明する。図34は、本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)の第18の実施の形態の構成を示す図である。
図34は、第14の実施の形態の図30と比較して、書き込み専用として、Yセレクタ11’として第1Yセレクタ11’aを、第1及び第2メインビット線18−1及び18−2として第1及び第2書き込みメインビット線68−1及び68−2を設け、書き込み動作時にはそれらを用いている。また、読み出し専用として、Yセレクタ11’として第2Yセレクタ11’bを、第1及び第2メインビット線18−1及び18−2として第1及び第2読み出しメインビット線69−1及び69−2を設け、読み出し動作時にはそれらを用いている。
そして、セルアレイセレクタ44aが、セルアレイ41aを選択するセルアレイ選択信号MWSi(i=0〜3の整数:セルアレイ41aの番号)に基づいて、書き込み動作時に、セレクタ用書き込みトランジスタ44a−1a及びセレクタ用書き込みトランジスタ44a−2により選択セルアレイ41−iを選択し、読み出し動作時に、セレクタ用読み出しトランジスタ44a−1b及びセレクタ用読み出しトランジスタ44a−1cにより選択セルアレイ41−iを選択する。
その他の構成は、第14の実施の形態と同様であるのでその説明を省略する。
次に、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第18の実施の形態の動作については、書き込み動作時に書き込み専用の構成(第1Yセレクタ11’a、第1及び第2書き込みメインビット線68−1及び68−2、セレクタ用書き込みトランジスタ44a−1a及びセレクタ用書き込みトランジスタ44a−2)を用い、読み出し動作時に読み出し専用の構成(第2Yセレクタ11’b、第1及び第2読み出しメインビット線69−1及び69−2、セレクタ用読み出しトランジスタ44a−1b及びセレクタ用読み出しトランジスタ44a−1c)を用いる以外は、第14の実施の形態と同様であるのでその説明を省略する。
本発明により、第17の実施の形態と同様の効果を得ることが出来る。
(第19の実施の形態)
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第19の実施の形態について説明する。
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第19の実施の形態の構成について説明する。図35は、本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)の第19の実施の形態の構成を示す図である。本実施の形態のMRAMは、セルアレイ41d−0〜41d−3(本実施の形態と類似の第13の実施の形態における図29のセルアレイ41aと一部変更しているため41dと表示)、セルアレイセレクタ44、Y側電流源回路43、読み出し電流負荷回路13及びセンスアンプ15を具備する。
なお、図35においては、4つのセルアレイ41dを示しているが、本発明は、この数に制限されるものではない。
セルアレイ41d−0〜41d−3は、メモリセルアレイ1、複数のワード線3、複数の第1ビット線4(リファレンス第1ビット線4rを含む)、複数の第2ビット線5(リファレンス第2ビット線5rを含む)、Xセレクタ8、Yセレクタ11’’(ただし、リファレンス第1ビット線4rの選択/非選択も行う)、Y側電流終端回路14’’(ただし、リファレンス第2ビット線5rの選択/非選択も行う)を備える。
メモリセルアレイ1は、第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
第1ビット線4は、第1方向としてのY軸方向(ビット線方向)へ延伸するように設けられ、一方をYセレクタ11’’に、他方をY側電流終端回路14’’に接続されている。
第2ビット線5は、第1ビット線4と対を成し、Y軸方向へ延伸して設けられ、一方をYセレクタ11’’に、他方をY側電流終端回路14’’に接続されている。
ワード線3は、Y軸方向に実質的に垂直な第2方向としてのX軸方向(ワード線方向)へ延伸するように設けられXセレクタ8に接続されている。
そして、上記各メモリセル2は、上記の第1ビット線4と第2ビット線5との複数の組と複数のワード線とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられている。
Xセレクタ8は、データの読み出し動作時及び書き込み動作時のいずれの場合にも、X軸方向(ワード線方向)に延設されている複数のワード線3から、1つのワード線3を選択ワード線3sとして選択する。
Yセレクタ11’’は、データの読み出し動作時に、Y軸方向(ビット線方向)に延設されている複数の第1ビット線4及び複数の第2ビット線5から、1つの第1ビット線4を選択第1ビット線4sとし、それと対を成す1つの第2ビット線5を選択第2ビット線5sとして選択する。また、書き込み動作時に、書き込むデータ(「0」又は「1」のいずれか一方)に対応して、選択第1ビット線4s又は選択第2ビット線5sのいずれか一方を選択する。
Y側電流終端回路14’’は、データの読み出し動作時に、リファレンス第1ビット線4s及びリファレンス第2ビット線5rを選択する。また、書き込み動作時に、書き込むデータ(「1」又は「0」のいずれか一方)に対応して、選択第1ビット線4s又は選択第2ビット線5sのいずれか一方を選択する。
Y側電流源回路43は、データの書き込み動作時に、第2メインビット線18−2を介して、選択第1ビット線4s又は選択第2ビット線5sへ、所定の電流の供給を行う電流源である。ただし、43aは、定電流を発生し、43bが電流のデータの入力に応じたオンオフを行う。
ここで、Y側電流源回路43による所定の電流は、書き込むデータに応じて、第2メインビット線18−2−セルアレイセレクタ44−(選択セルアレイ41a−iの)Y側電流終端回路14’’−選択第1ビット線4s−選択セル2s−選択第2ビット線5s−Yセレクタ11’’−セルアレイセレクタ44−第1メインビット線18−1、又は、第2メインビット線18−2−セルアレイセレクタ44−(選択セルアレイ41a−iの)Y側電流終端回路14’’−選択第2ビット線5s−選択セル2s−選択第1ビット線4s−Yセレクタ11’’−セルアレイセレクタ44−第1メインビット線18−1と流れ、Y側電流源回路43へ戻る。
読み出し電流負荷回路13は、データの読み出し動作時に、選択セル2sへ所定の電流を流す。同様に、データの読み出し動作時に、リファレンスセル2rへ所定の電流を流す。
ここで、リファレンスセル2rは、基本構造は通常のメモリセル2と同様である。ただし、抵抗値が所定の値(読み出し電流負荷回路13が流す所定の電流により、「1」のデータを有する磁気抵抗素子7の電圧降下分と、「0」のデータを有する磁気抵抗素子7の電圧降下分との中間の電圧降下を有する)に固定され、他のメモリセル2の読み出し動作の際、参照される。
セルアレイセレクタ44及びセンスアンプ15は、第17の実施の形態と同様であるのでその説明を省略する。
次に、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第19の実施の形態の動作について説明する。ただし、YSWRRは、読み出し動作時にリファレンスセル2rを選択する信号である。本明細書中において同じである。
図35のMRAMにおいて、メモリセル2からのデータの読み出しは、以下のようにして行う。
(1)ステップS141
セルアレイセレクタ44は、セルアレイ41d−iのいずれか1つを選択するセルアレイ選択信号MWSi(i=0〜3の整数:セルアレイ41dの番号)に基づいて、セレクタ用トランジスタ44−1及び44−2をオンにし、選択セルアレイ41d−iを選択する。
このとき、選択セルアレイ41d−iと、読み出し電流負荷回路13と、センスアンプ15とは、第1メインビット線18−1及び第2メインビット線18−2により接続される。
(2)ステップS152
選択セルアレイ41d−iのXセレクタ8は、行アドレスの入力により、複数のワード線3から選択ワード線3sを選択する。各メモリセル2の第1MOSトランジスタ6及び第2MOSトランジスタ16はオンになる。
(3)ステップS153
選択セルアレイ41d−iのYセレクタ11’’は、列アドレスの入力により、複数の第1ビット線4から選択第1ビット線4sを選択すると共に、複数の第2ビット線5から選択第1ビット線4sと対を成す選択第2ビット線5sを選択する。同時に、Y側電流終端回路14は、リファレンス第1ビット線4r及びリファレンス第2ビット線5rを選択する。そして、読み出しアクティブ信号により、読み出し電流負荷回路13は、第1メインビット線18−1−Yセレクタ11’’−選択第1ビット線4s及び選択第2ビット線5sを介して、選択セル2sの第1MOSトランジスタ6及び第2MOSトランジスタ16−磁気抵抗素子7を経由して、接地配線24へ電流Isを流し込む。同時に、第2メインビット線18−2−Y側電流終端回路14’’−リファレンス第1ビット線4r及びリファレンス第2ビット線5r−選択リファレンスセル2r(選択ワード線3sとリファレンス第1ビット線4rとの交点に対応するリファレンスセル2r)の第1MOSトランジスタ6及び第2MOSトランジスタ16−磁気抵抗素子7を経由して、接地配線24へ電流Irを流し込む。
(4)ステップS154
読み出しアクティブ信号により、センスアンプ15は、第1メインビット線18−1の電位と第2メインビット線18−2の電位との電位差に基づいて、「1」又は「0」のいずれか一方を出力する。
以上の読み出し動作により、所望の選択セルアレイ41d−iにおける所望の選択セル2sのデータを読み出すことができる。
メモリセル2へのデータの書き込みは、以下のようにして行う。
(1)ステップS161
セルアレイセレクタ44は、セルアレイ41d−iのいずれか1つを選択するセルアレイ選択信号MWSiに基づいて、セレクタ用トランジスタ44−1及び44−2をオンにし、選択セルアレイ41d−iを選択する。
このとき、選択セルアレイ41d−iと、Y側電流源回路12と、センスアンプ15とは、第1メインビット線18−1及び第2メインビット線18−2により接続される。
(2)ステップS162
選択セルアレイ41d−iのXセレクタ8は、行アドレスの入力により、複数のワード線3から選択ワード線3sを選択する。各メモリセル2の第1MOSトランジスタ6及び第2MOSトランジスタ16はオンになる。
(3)ステップS163
選択セルアレイ41d−iのYセレクタ11’’に列アドレスとデータ信号が入力され、データ信号に応じて選択第1ビット線4s又は選択第2ビット線5sを選択する。また、書き込みアクティブ信号と列アドレスとデータ信号により、Y側電流終端回路14は、データ信号に応じて選択第2ビット線5s又は選択第1ビット線4sを選択する。選択第1ビット線4sと選択第2ビット線5sとは、対を成しているものが選択されている。
(a)「1」を書き込む場合
Y側電流終端回路14は、選択第1ビット線4sを選択する。Yセレクタ11’’は、選択第1ビット線4sと対を成す選択第2ビット線5sを選択する。
そして、Y側電流源回路43は、所定の大きさを有する電流Iw(1)を、Y側電流源回路43−第2メインビット線18−2−Y側電流終端回路14’’−選択第1ビット線4s−選択セル2s−選択第2ビット線5s−Yセレクタ11’’−第1メインビット線18−1−Y側電流源回路43の経路で流す。
(b)「0」を書き込む場合
Y側電流終端回路14は、選択第2ビット線5sを選択する。Yセレクタ11’’は、選択第2ビット線5sと対を成す選択第1ビット線4sを選択する。
そして、Y側電流源回路43は、所定の大きさを有する電流Iw(0)を、Y側電流源回路43−第2メインビット線18−2−Y側電流終端回路14’’−選択第2ビット線5s−選択セル2s−選択第1ビット線4s−Yセレクタ11’’−第1メインビット線18−1−Y側電流源回路43の経路で流す。
(4)ステップS164
選択セル2sにおいては、磁気抵抗素子7の接する引き出し配線層29上に電流Iw(0)(−X方向)又は電流Iw(1)(+X方向)が流れることにより、+Y方向、又は、−Y方向に磁界が発生する。その磁界により、磁気抵抗素子7のフリー層21の自発磁界が反転し、データ信号に対応する自発磁化を記憶する。
以上の書き込み動作により、所望の選択セルアレイ41a−iにおける所望の選択セル2sにデータを書き込むことができる。
本発明により、Y側電流源回路43のメインビット線の選択回路が省略され、単純な電源接続回路43bにすることが出来る。
また、読み出し電流Is(及びIr)は、2つのMOSトランジスタを使って読み出されるので、メモリセル内のMOSトランジスタのばらつきの影響を抑制することが可能となる。
さらに、セルアレイを階層化し、一部の回路を共通化することにより、MRAMをコンパクト化することが出来る。
(第20の実施の形態)
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第20の実施の形態について説明する。
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第20の実施の形態の構成について説明する。図36は、本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)の第20の実施の形態の構成を示す図である。本実施の形態のMRAMは、メモリセルアレイ1、複数のワード線3、複数の第1ビット線4(リファレンス第1ビット線4rを含む)、複数の第2ビット線5(リファレンス第2ビット線5rを含む)、Xセレクタ8、第1Yセレクタ71、第2Yセレクタ72、複数のセンスアンプ73、複数の読み出し電流負荷回路74、複数の第3トランジスタ77、複数のコラム選択トランジスタ75(75−1及び75−2)、リファレンス選択トランジスタ76(76−1及び76−2)、センス線81(81−1及び81−2)、読み出し電流信号線82、比較信号線83、データバス線84(84−1及び84−2)、コラム信号線85を備える。ここで、センス線81−1からデータバス線84までをデータ処理部90とも記す。
メモリセルアレイ1(メモリセル2を含む)は、第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
第1ビット線4は、第1方向としてのY軸方向(ビット線方向)へ延伸するように設けられ、一方を第1Yセレクタ71に接続している。そして、更に第1Yセレクタ71からデータバス線84まで延伸している。ここでは、その信号をBLiT(ただし、i=0〜nの整数:第1ビット線4の番号)と記す。
第2ビット線5は、第1ビット線4と対を成し、Y軸方向へ延伸して設けられ、一方を第2Yセレクタ72に接続されている。そして、更に第2Yセレクタ72からデータバス線84まで延伸している。ここでは、その信号をBLiN(ただし、i=0〜nの整数:第1ビット線4の番号)と記す。
ワード線3は、Y軸方向に実質的に垂直な第2方向としてのX軸方向(ワード線方向)へ延伸するように設けられXセレクタ8に接続されている。ここでは、その信号をWLk(ただし、k=0〜mの整数:ワード線3の番号)と記す。
そして、上記各メモリセル2は、上記の第1ビット線4と第2ビット線5との複数の組と複数のワード線とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられている。
Xセレクタ8は、データの読み出し動作時及び書き込み動作時のいずれの場合にも、複数のワード線3から、1つのワード線3を選択ワード線3sとして選択する。
第1Yセレクタ71は、データの読み出し動作時及び書き込み動作時に、複数の第1ビット線4から、1つの第1ビット線4を選択第1ビット線4sとして選択する。
第2Yセレクタ72は、データの書き込み動作時に、複数の第2ビット線5から、1つの第2ビット線5を選択第2ビット線5sとして選択する。
センスアンプ73は、Y軸方向に延伸する第1ビット線4及び第2ビット線5と、X軸方向に延伸するセンス線81−1及びセンス線81−2とで囲まれる領域に設けられている。センス線81−1及び81−2からのSAP信号で活性化され、第1ビット線4及び第2ビット線5との間の電位差を高速に増幅する。
読み出し電流負荷回路74は、Y軸方向に延伸する第1ビット線4(又はリファレンス第1ビット線4)と、X軸方向に延伸する読み出し電流信号線82とが交差する点に設けられている。データの読み出し動作時に、読み出し電流信号線82からのLDA信号により活性化され、選択第1ビット線4s(又はリファレンス第1ビット線4r)を介して選択セル2s(又はリファレンスセル2r)へ所定の電流を流す。
ここで、リファレンスセル2rは、基本構造は通常のメモリセル2と同様である。ただし、抵抗値が所定の値(読み出し電流負荷回路13が流す所定の電流により、「1」のデータを有する磁気抵抗素子7の電圧降下分と、「0」のデータを有する磁気抵抗素子7の電圧降下分との中間の電圧降下を有する)に固定され、他のメモリセル2の読み出し動作の際、参照される。
第3トランジスタ77は、ゲートを比較信号線83に、他の2端子のうちの一方を第2ビット線5に、他方をリファレンス第1ビット線4rに接続されている。比較信号線83からのRTG信号の入力によりオンとなり、第2ビット線5の電位をリファレンス第1ビット線4rの電位と同じにする。
コラム選択トランジスタ75−1及び75−2は、ゲートをコラム信号線85に、他の2端子のうちの一方を、第1ビット線4及び第2ビット線5のメモリセルアレイ1側に、他方を第1ビット線4及び第2ビット線5のデータバス線84側に接続している。コラム信号線85からのYSWi信号(ただし、i=0〜nの整数:第1ビット線4の番号)に基づいて、それぞれ第1ビット線4の電圧(BLiT)、及び第2ビット線5の電圧(BLiN)を、データバス線84−1及び84−2へ出力する。
リファレンス選択トランジスタ76−1及び76−2は、ゲートをコラム信号線85に、他の2端子のうちの一方を、リファレンス第1ビット線4r及びリファレンス第2ビット線5rのメモリセルアレイ1側に、他方をリファレンス第1ビット線4r及びリファレンス第2ビット線5rのデータバス線84側に接続している。コラム信号線85からのRYSW信号に基づいて、それぞれリファレンス第1ビット線4rの電圧(BLRU)、及びリファレンス第2ビット線5rの電圧(BLRL)を、データバス線84−1及び84−2へ出力する。
センス線81(81−1及び81−2)は、センスアンプ73にSAP信号を出力する。読み出し電流信号線82は、読み出し電流負荷回路74にLDA信号を出力する。比較信号線83は、第3トランジスタ77にRTG信号を出力する。データバス線84(84−1及び84−2)は、第1ビット線4及び第2ビット線5からデータとしての電圧を取得する。コラム信号線85は、YSWi信号又はRYSW信号を出力する。
次に、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第20の実施の形態の動作について説明する。
図37は、図36のMRAMの読み出し動作時における各信号(電圧)の変化を示す図である。ここでは、各信号が“High”及び“Low”の状態に成ることを単に、H及びLと記すこととする。
メモリセル2からのデータの読み出しは、以下のようにして行う。
A.1選択セル2s分の読み出し動作
ここでは、0番目の第1ビット線4及び第2ビット線5と、0番目のワード線で選択されるメモリセル2を選択セル2sとする。
(1)ステップS171
時刻tR1において、Xセレクタ8は、WL0信号のHの入力により、選択ワード線3sを選択する。同時に、第1Yセレクタ71は、RWTG信号のHの入力により、選択第1ビット線4sを選択する。これらの動作により選択セル2sが選択される。さらに、第3トランジスタ77は、RTG信号のHの入力によりオンとなり、選択第1ビット線4sと対を成す選択第2ビット線5sのデータ処理部90の側を、リファレンス第1ビット線4rと同電位とする。
(2)ステップS172
時刻tR2において、選択第1ビット線4sに接続された読み出し電流負荷回路74は、LDA信号のHの入力により、選択第1ビット線4sへ所定の大きさの電流Isを供給する。同様に、リファレンス第1ビット線4rに接続された読み出し電流負荷回路74は、LDA信号のHの入力により、リファレンス第1ビット線4rへ所定の大きさの電流Irを供給する。電流Isは選択セル2sにおいて、電流Irはリファレンスセル2rにおいて、それぞれの磁気抵抗素子7を経由して接地配線24へ流れ込む。
このとき、時刻tR3(〜tR5)において、選択セル2sの磁気抵抗素子7に含まれるデータを反映した電圧が、BL0T信号として現れる。また、リファレンスセル2rの磁気抵抗素子7に含まれる予め設定(固定)されたデータを反映した電圧が、BLRU信号として現れる。
それに伴い、時刻tR3において、選択第1ビット線4s及び選択第2ビット線5sとの間にあるセンスアンプ81の選択第1ビット線4s側の電圧BLS0Tは、BL0T信号を反映した電圧となる。同様に、選択第2ビット線5s側の電圧BLS0Nは、BLRU信号を反映した電圧となる。
(3)ステップS173
時刻tR4において、LDA信号がLとなり、各読み出し電流負荷回路74からの電流が停止する。そして、時刻tR5において、RWTG信号、RTG信号がLとなり、データ処理部90と、メモリセルアレイ1とが分離される。このとき、センスアンプ81の電圧BLS0Tと電圧BLS0Nの相対的な大小関係は維持される。
(4)ステップS174
時刻tR6において、センスアンプ73は、SAP信号のHの入力により活性化する。そして、電圧BLS0Tと電圧BLS0Nとの電圧の差が増幅され、読み出したデータ(センスアンプ81の電圧BLS0Tに対応)を反映した電圧となる。例えば、読み出したデータが「1」ならば、電圧BLS0Tは図中「H」で示されるように増幅され、電圧BLS0Nは図中「L」で示されるように小さくなる。「1」ならば逆になる。
(5)ステップS175
時刻tR7において、YSW0信号が入力され、コラム選択トランジスタ75がオンとなる。それにより、増幅又は小さくされた電圧BLS0Tがデータバス線84−1へ、電圧BLS0Nがデータバス線84−2へ出力される。
そして、時刻tR7から時刻tR8までの間に、データバス線84−1の出力/RIO信号と、データバス線84−2の出力RIO信号が取り出される。
(6)ステップS176
時刻tR8においてYSW0信号がLとなり、時刻tR9においてSAP信号がLとなる。それに伴い、時刻tR10において電圧BLS0T及び電圧BLS0NがLとなる。そして、時刻tR11においてWL0信号がLとなる。
以上の読み出し動作により、所望の選択セル2sのデータを読み出すことができる。
B.選択ワード線3s上のすべてのメモリセル2の読み出し動作
図38は、図36のMRAMの読み出し動作時における各信号(電圧)の変化を示す図である。図37及び図38を参照して、選択ワード線3s上のすべてのメモリセル2の読み出し動作は、上記のステップS175において、以下のような操作を行う。
ただし、この場合、図37において、BL0Tは、BLkT(ただし、k=1〜n:nは、ビット線の対(第1ビット線4及び第2ビット線5)の数)を示し、BLS0T及びBLLS0Nは、BLSkT及びBLLSkN(ただし、k=1〜n)を示す。また、YSW0、RIO及び/RIOは、図38のタイミングチャートとする。
また、各センスアンプ73は、時刻tR2〜tR5において、選択ワード線3s上のメモリセル2のデータを、一括して読み出す。そして、時刻tR6において、増幅又は小さくされた電圧BLSkT及び電圧BLSkNを発生している。
(5−1)ステップS175−1
時刻tR7=時刻tR7_10〜時刻tR7_11、…時刻tR7_k0〜時刻tR7_k1…、時刻tR7_n0〜時刻tR7_n1=時刻tR8の各期間ごとに、k=1からnまで連続的に、YSWk信号をk番目のコラム選択トランジスタ75に入力する。それにより、k番目のコラム選択トランジスタ75がオンになり、増幅又は小さくされた電圧BLSkTがデータバス線84−1へ、電圧BLSkNがデータバス線84−2へ出力される。そして、データバス線84−1の出力/RIO信号と、データバス線84−2の出力RIO信号として、時刻tR7_k0から時刻tR7_k1までの間にk番目のメモリセル2のデータが取り出され、時刻tR7_n0から時刻tR7_n1までの間にn番目のメモリセル2のデータが取り出される。
すなわち、センスアンプ73には、各メモリセル2のデータが、一括して読み出されているので、YSW信号を連続的に活性化するとデータを連続的に読み出すことが出来る。それにより、データの読み出しのスループットが向上する。
以上の読み出し動作により、所望の選択ワード線3s上のすべてのメモリセル2のデータを一括して読み出すことができる。
図39は、図36のMRAMの書き込み動作時における各信号(電圧)の変化を示す図である。メモリセル2へのデータの書き込みは、以下のようにして行う。
A.1選択セル2s分の書き込み動作
ここでは、0番目の第1ビット線4及び第2ビット線5と、0番目のワード線で選択されるメモリセル2を選択セル2sとする。
(1)ステップS181
時刻tW10において、Xセレクタ8は、WL0信号をHとし、選択ワード線3sを選択する。このとき、第1MOSトランジスタ6及び第2MOSトランジスタ16のゲート電位は、通常の電源電圧に比べて所定の電圧Vαだけ高く設定される。同時に、第1Yセレクタ71は、RWTG信号をHとし、選択第1ビット線4sを選択する。更に、第2Yセレクタ72は、WTG信号をHとし、選択第2ビット線5sを選択する。これらの動作により選択セル2sが選択される。
(2)ステップS182
時刻tW20において、データバス線84−1にデータを示すDIO信号が入力され、データバス線84−2にDIO信号の反転信号/DIO信号がそれぞれ入力される。同時に、コラム選択トランジスタ75−1及び75−2は、YSW0信号のHの入力によりオンとなる。それにより、データ処理部90側において選択第1ビット線4sと選択第2ビット線5sが選択され、それぞれにDIO信号及び/DIO信号が入力される。
(3)ステップS183
時刻tW30において、選択第1ビット線4sの電位(電圧BLOT)と、選択第2ビット線5s(電圧BLON)の電位は、データに対応した電位になる。そして、電圧BLOTと電圧BLONとの差に応じて、選択第1ビット線4sと選択第2ビット線5sとの間を、選択セル2s(の第1MOSトランジスタ6と第2MOSトランジスタ)を介して書き込み用の電流が流れる。書き込み用の電流は、DIO信号及び/DIO信号により流れる。
(4)ステップS184
時刻tR40において、YSW0信号がLとなり、DIO信号及び/DIO信号が停止する。それにより、電圧BLOTと電圧BLONとがLとなる。これにより、書き込み動作が終了する。時刻tR50において、WL0信号、RWTG信号、WTG信号をLとする。
以上の書き込み動作により、所望の選択セル2sへデータを書き込むことができる。
選択ワード線3s上のデータを全て書きかえる必要がない場合、選択ワード線3sが活性化されている状態で、YSW信号を活性化し、データバス線84からセンスアンプ73を介さずに書き込むこの方法が、スループットや電力消費の観点から好ましい。
B.選択ワード線3s上のすべてのメモリセル2の書き込み動作
図40は、図36のMRAMの書き込み動作時における各信号(電圧)の変化を示す図である。選択ワード線3s上のすべてのメモリセル2の書き込み動作は、以下のようにして行う。
(1)ステップS191
時刻tW1−1〜時刻tW2−1、…時刻tW1−k〜時刻tW2−k…、時刻tW1−n〜時刻tW2−nの各期間ごとに、k=1からnまで連続的に、選択ワード線3s上のk番目のメモリセル2に書き込むデータ(DIO信号及びDIO信号の反転信号/DIO信号)が、データバス線84−1及び84−2に入力され、YSWk信号がHとなる。それにより、各期間ごとに、k番目のコラム選択トランジスタ75−1及び75−2がオンとなり、k番目のセンスアンプ73の両端に、k番目のデータに対応した電圧BLSOTと電圧BLSONが発生する。
(2)ステップS192
時刻tW2−nにおいて、すべてのセンスアンプ73は、SAP信号のHの入力により活性化する。そして、電圧BLSOTと電圧BLSONの大きい方を増幅し、小さい方を小さくする。
(3)ステップS193
時刻tW3において、Xセレクタ8は、WL0信号をHとし、選択ワード線3sを選択する。このとき、第1MOSトランジスタ6及び第2MOSトランジスタ16のゲート電位は、通常の電源電圧に比べて所定の電圧Vαだけ高く設定される。同時に、第1Yセレクタ71は、RWTG信号をHとし、すべての選択第1ビット線4sを選択する。更に、第2Yセレクタ72は、WTG信号をHとし、すべての選択第2ビット線5sを選択する。これらの動作により選択ワード線3s上のすべてのメモリセル2が選択される。
このとき、電圧BLSOTと電圧BLSONとの差に応じて、選択ワード線3s上のすべてのメモリセル2の各々において、第1ビット線4sと第2ビット線5sとの間を、第1MOSトランジスタ6と第2MOSトランジスタを介して書き込み用の電流が流れる。この場合、書き込み電流の電流源はセンスアンプ73となる。
なお、所定の電圧Vαは、書き込み電流が流れたときのトランジスタのオン抵抗によるトランジスタのチャネル部の電位の上昇分程度である。
(4)ステップS194
時刻tR4において、WL0信号、RWTG信号、WTG信号をLとする。これにより、書き込み動作が終了する。時刻tR5において、SAP信号及びSAN信号がLとなる。それに伴い、時刻tR6において電圧BLS0T及び電圧BLS0NがLとなる。
以上の書き込み動作により、所望の選択ワード線3s上のすべてのメモリセル2にデータを一括して書き込むことができる。それにより、データ処理のスループットが向上する。
書き込みの際、第1MOSトランジスタ6及び第2MOSトランジスタ16のゲート電位は、通常の電源電圧に比べて所定の電圧Vαだけ高く設定されるので、より大きな書き込み電流を流すことが出来る。それにより、より確実に選択セルにデータを書き込むことが可能となる。
なお、通常は、電源電圧以上の電圧をゲートに加えると、ゲート酸化膜に負担がかかるが、書き込み中は、書き込み電流が流れるため、トランジスタのオン抵抗により、トランジスタのチャネル部の電位が上昇しているため、問題とならない。
本発明により、DRAMと同様に、各ビット線(第1ビット線4と第2ビット線5との間)に取り付けられているセンスアンプを用いてデータの読み出し動作/書き込み動作を行うことが可能となる。
(第21の実施の形態)
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第21の実施の形態について説明する。
まず、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第21の実施の形態の構成について説明する。図41は、本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)の第21の実施の形態の構成を示す図である。本実施の形態のMRAMは、メモリセルアレイ1、複数の第1ワード線3c、複数の第2ワード線3d、複数の第1ビット線4、複数の共通第2ビット線5’、Xセレクタ8、Yセレクタ11、Y側電流源回路12、Y側電源回路19、読み出し電流負荷回路13及びセンスアンプ15を具備する。
メモリセルアレイ1は、メモリセル2eが行列に配列されている。ここで、メモリセル2eは、第1MOSトランジスタ6と第2MOSトランジスタ16と磁気抵抗素子7とを含む。なお、リファレンス用のメモリセル2をリファレンスセル2erとする。
第1トランジスタとしての第1MOSトランジスタ6は、ゲート(第1ゲート)を第1ワード線3cに、ソース(第1端子)を第1ビット線4に、ドレイン(第2端子)を磁気抵抗素子7の一端側(第4端子)及び第2MOSトランジスタ16のドレイン(第6端子)に接続している。
第2MOSトランジスタ16は、ゲート(第2ゲート)を第2ワード線3dに、ソース(第5端子)を共通第2ビット線5’に、ドレイン(第6端子)を磁気抵抗素子7の一端側(第4端子)及び第1MOSトランジスタ6のドレイン(第2端子)に接続している。
読み出し動作時において、第1MOSトランジスタ6は、磁気抵抗素子7を第1ビット線4に接続し、磁気抵抗素子7−第1ビット線4に電流を流すために用いられる。書き込み動作時において、第1MOSトランジスタ6と第2MOSトランジスタ16は、第1ビット線4と共通第2ビット線5’とを接続して磁気抵抗素子7近傍に電流を流すために用いる。
磁気抵抗素子7は、一端側(第4端子)を上記各トランジスタに、他端側(第3端子)を接地配線24に接続さている。記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有する。
第1ビット線4は、第1方向としてのY軸方向(ビット線方向)へ延伸するように設けられ、Yセレクタ11に接続されている。図41において、共通第2ビット線5の左側を第1ビット線4L、右側を第1ビット線4Rともいう。なお、リファレンス用の第1ビット線4を、リファレンス第1ビット線4rと記す。
共通第2ビット線5は、その両側に配設された2本の第1ビット線4と組を成し、Y軸方向へ延伸して設けられ、Y側電源回路19に接続されている。なお、リファレンス用の第2ビット線5を、リファレンス第2ビット線5rと記す。
第1ワード線3cは、Y軸方向に実質的に垂直な第2方向としてのX軸方向(ワード線方向)へ延伸するように設けられXセレクタ8に接続されている。
第2ワード線3dは、第1ワード線3cと対を成し、X軸方向(ワード線方向)へ延伸するように設けられ、Xセレクタ8に接続されている。
そして、上記各メモリセル2eは、上記の第1ビット線4及び共通第2ビット線5’の組(複数)と、第1ワード線3c及び第2ワード線3dの組(複数)とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられている。
Xセレクタ8は、データの読み出し動作時に、複数の第1ワード線3cから、1つの第1ワード線3cを選択第1ワード線3csとして選択する。また、データの書き込み動作時に、複数の第1ワード線3cから、1つの第1ワード線3cを選択第1ワード線3csとして選択するとともに、複数の第2ワード線3dから、1つの第2ワード線3dを選択第2ワード線3dsとして選択する。
Yセレクタ11は、データの読み出し動作時及び書き込み動作時のいずれの場合にも、複数の第1ビット線4から、1つの第1ビット線4を選択第1ビット線4sとして選択する。
ただし、選択セル2esは、選択ワード線3sと選択第1ビット線4sと選択共通第2ビット線5’sとで選択されるメモリセル2eである。
Y側電流源回路12は、データの書き込み動作時に、選択第1ビット線4sへ所定の電流の供給又は引き込みを行う電流源である。
Y側電源回路19は、常に、共通第2ビット線5’へ所定の電圧を供給する。
ここで、Y側電流源回路12による所定の電流は、書き込むデータに応じて、選択第1ビット線4s−選択セル2es−選択共通第2ビット線5’s(選択第1ビット線4sに対応する共通第2ビット線5’)の経路を、Yセレクタ11へ流れ込む方向又はYセレクタ11から流れ出す方向に流れる。
読み出し電流負荷回路13は、データの読み出し動作時に、選択第1ビット線4sへ所定の電流を流す。同様に、データの読み出し動作時に、リファレンス第1ビット線4rへ所定の電流を流す。
センスアンプ15は、リファレンスセル2erにつながるリファレンス第1ビット線4rの電圧と、選択セル2esにつながる選択第1ビット線4sの電圧との差に基づいて、選択セル2esの読み出したデータを出力する。
ここで、リファレンスセル2rは、基本構造は通常のメモリセル2と同様である。ただし、抵抗値が所定の値(読み出し電流負荷回路13が流す所定の電流により、「1」のデータを有する磁気抵抗素子7の電圧降下分と、「0」のデータを有する磁気抵抗素子7の電圧降下分との中間の電圧降下を有する)に固定され、他のメモリセル2の読み出し動作の際、参照される。
図42は、図41に示すMRAMのメモリセルアレイについて、メモリセルアレイを製造する基板の上方(Z軸の正方向)から見た図である。この図では、メモリセルアレイ1の中の2×2のメモリセル2eを代表して示している。
メモリセル2eの第1MOSトランジスタ6は、ソース6a(第1端子)が、コンタクト配線28を介して第1ビット線4に接続している。ゲート6b(第1ゲート端子)は、第1ワード線3cからY軸方向に枝分かれした第1ワード線3c−1を利用している。ドレイン6c(第2端子)は、コンタクト配線27−引き出し配線層29−コンタクト配線37を介して第2MOSトランジスタ16のドレイン16c(第6端子)に接続している。第2MOSトランジスタ16は、ゲート16b(第2ゲート端子)が、第2ワード線3dからY軸方向に枝分かれした第2ワード線3d−2を利用している。ソース16a(第5端子)は、コンタクト配線38を介して共通第2ビット線5’に接続している。
メモリセル2eは、第1ワード線3cと、第2ワード線3dと、第1ビット線4と、共通第2ビット線5’で囲まれる領域に配置されている。
磁気抵抗素子7は、引き出し配線層29上に設けられている。引き出し配線層29を流れる電流により、自発磁化の方向を反転される。引き出し配線層29を流れる電流は、X軸方向にながれるので、磁気抵抗素子7が感じる磁界の方向はY軸方向である。本実施の形態では、磁気抵抗素子7の磁化異方性をY軸に対して所定の角度だけ傾けることとする。図41の例では、磁気抵抗素子7の形状で異方性をつけ、磁気抵抗素子7をY軸に対して45°傾けている。これにより、書き込み電流を小さく設定でき、消費電流を低減できる(図18における説明を参照のこと)。
磁気抵抗素子7の磁化異方性をY軸に対して傾ける際の所定の角度は、Y軸に対してわずかだけ傾けても効果はある。より好ましくは、10°〜80°である。更に好ましくは、30°〜60°である。Y軸の反対の側に同様に傾けても、同様の効果がある。
接地(GND)配線24は、図41に示すメモリセルアレイ1の更に上方において、メモリセルアレイ全体を覆うように設けられている。
次に、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第21の実施の形態の動作について説明する。
メモリセル2eからのデータの読み出しは、以下のようにして行う。
(1)ステップS201
Xセレクタ8は、行アドレスの入力により、複数の第1ワード線3cから選択第1ワード線3csを選択する。そして、X側電源回路9は、所定の電圧V1が選択ワード線3sに印加する。各メモリセル2eの第1MOSトランジスタ6はオンになる。
(2)ステップS202
Yセレクタ11は、列アドレスの入力により、複数の第1ビット線4から選択第1ビット線4sを選択する。そして、読み出しアクティブ信号RAにより、読み出し電流負荷回路13は、選択第1ビット線4sに所定の電流Isを、及び、リファレンス第1ビット線4rに所定の電流Irをそれぞれ流す。
このとき、読み出し電流負荷回路13から選択第1ビット線4sを介して、選択セル2sの第1MOSトランジスタ6−磁気抵抗素子7を経由して、接地配線24へ、所定の電流Isが流れ込む。同様に、読み出し電流負荷回路13−リファレンス第1ビット線4r−選択リファレンスセル2r(選択第1ワード線3csとリファレンス第1ビット線4rとの交点に対応するリファレンスセル2er)の第1MOSトランジスタ6−磁気抵抗素子7を経由して、接地配線24へ、所定の電流Irが流れ込む。
(3)ステップS203
読み出しアクティブ信号RAにより、センスアンプ15は、選択第1ビット線4sの電圧とリファレンス第1ビット線4rの電圧との差に基づいて、「1」又は「0」のいずれか一方を出力する。
以上の読み出し動作により、選択セル2esのデータを読み出すことができる。
メモリセル2へのデータの書き込みは、以下のようにして行う。
(1)ステップS211
Xセレクタ8は、行アドレスの入力により、複数の第1ワード線3cから選択第1ワード線3csを選択する。同時に、複数の第2ワード線3dから、選択第1ワード線3csと対を成す選択第2ワード線3dsを選択する。選択第1ワード線3cs及び選択第2ワード線3dsに接続する各メモリセル2eの第1MOSトランジスタ6及び第2MOSトランジスタ16はオンになる。
(2)ステップS212
Yセレクタ11は、列アドレスの入力により、複数の第1ビット線4から選択第1ビット線4sを選択する。Y側電源回路19は、選択共通第2ビット線5’s(選択第1ビット線4sと対を成す共通第2ビット線5’)を含む複数の共通第2ビット線5’(リファレンス第2ビット線5rを含む)に、所定の電圧Vtermを固定的に印加している。
Y側電流源回路12は、書き込みアクティブ信号とデータ信号(「1」又は「0」)に基づいて、選択セル2esにデータ信号に対応した所定の大きさを有する電流Iw(0)(Y側電流源回路12に引き込む方向)又は電流Iw(1)(Y側電流源回路12から流れ出る方向)を流す。
電流Iw(0)又は電流Iw(1)は、選択共通第2ビット線5’s−選択セル2esの第2MOSトランジスタ16(−選択セル2esの引き出し配線層29)−選択セル2esの第1MOSトランジスタ6−選択第1ビット線4sの経路を、順又は逆の方向に流れる。
(3)ステップS213
選択セル2esにおいては、磁気抵抗素子7の接する引き出し配線層29上に電流Iw(0)(+X方向)又は電流Iw(1)(−X方向)が流れることにより、−Y方向、又は、+Y方向に磁界が発生する。その磁界により、磁気抵抗素子7のフリー層21の自発磁界が反転し、データ信号Dataに対応する自発磁化を記憶する。
以上の書き込み動作により、選択セル2esにデータを書き込むことができる。
本発明により、第1の実施の形態と同様の効果(ただし、X軸方向ワード線が1本で済むことを除く)を得ることが出来る。
本発明により、第2ビット線5を2つのメモリセル2で共有でき、その分の回路面積を削減することが可能となる。また、Y側電流終端回路が必要ないので、その分の回路面積を削減することが出来る。すなわち、チップサイズを小さくすることが出来、コストを削減することが可能となる。
(第22の実施の形態)
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第22の実施の形態について説明する。
まず、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第22の実施の形態の構成について説明する。図43は、本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)の第22の実施の形態の構成を示す図である。本実施の形態のMRAMは、メモリセルアレイ1、複数のワード線3、複数の第1ビット線4、Xセレクタ8、Yセレクタ11、Y側電源回路58、読み出し電流負荷回路13及びセンスアンプ15を具備する。
メモリセルアレイ1は、メモリセル2fが行列に配列されている。ここで、メモリセル2fは、第1MOSトランジスタ6と磁気抵抗素子7とキャパシタ19を含む。なお、リファレンス用のメモリセル2fをリファレンスセル2frと記す。
第1トランジスタとしての第1MOSトランジスタ6は、ゲート(第1ゲート)をワード線3に、ソース(第1端子)を第1ビット線4に、ドレイン(第2端子)を磁気抵抗素子7の一端側(第4端子)及びキャパシタ19の一端に接続している。
キャパシタ19は、一端を第1MOSトランジスタ6のドレインに、他端を接地配線24に接続している。
読み出し動作時において、第1MOSトランジスタ6は、磁気抵抗素子7を第1ビット線4に接続し、磁気抵抗素子7−第1ビット線4に電流を流すために用いられる。書き込み動作時において、第1MOSトランジスタ6は、第1ビット線4とキャパシタ19とを接続して磁気抵抗素子7近傍に電流を流すために用いる。
磁気抵抗素子7は、一端側(第4端子)を上記第1MOSトランジスタ6に、他端側(第3端子)を接地配線24に接続さている。記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有する。
第1ビット線4は、第1方向としてのY軸方向(ビット線方向)へ延伸するように設けられ、Yセレクタ11に接続されている。
ワード線3は、Y軸方向に実質的に垂直な第2方向としてのX軸方向(ワード線方向)へ延伸するように設けられ、Xセレクタ8に接続されている。
そして、上記各メモリセル2fは、上記の複数の第1ビット線4と、複数のワード線3とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられている。
Xセレクタ8は、データの読み出し/書き込み動作時に、複数のワード線3から、1つのワード線3を選択ワード線3sとして選択する。
X側電源回路9は、データの読み出し/書き込み動作時に選択ワード線3sに、所定の電圧を供給する電源である。
Yセレクタ11は、データの読み出し/書き込み動作時に、複数の第1ビット線4から、1つの第1ビット線4を選択第1ビット線4sとして選択する。
Y側電源回路58は、データの書き込み動作時に、選択第1ビット線4sへ、データに対応した所定の電圧の供給を行う。
読み出し電流負荷回路13は、データの読み出し動作時に、選択第1ビット線4sへ所定の電流を流す。同様に、データの読み出し動作時に、リファレンス第1ビット線4rへ所定の電流を流す。
ここで、リファレンスセル2rは、基本構造は通常のメモリセル2と同様である。ただし、抵抗値が所定の値(読み出し電流負荷回路13が流す所定の電流により、「1」のデータを有する磁気抵抗素子7の電圧降下分と、「0」のデータを有する磁気抵抗素子7の電圧降下分との中間の電圧降下を有する)に固定され、他のメモリセル2の読み出し動作の際、参照される。
センスアンプ15は、リファレンス用のメモリセル2rにつながるリファレンス第1ビット線4rの電圧と、選択セル2sにつながる選択第1ビット線4sの電圧との差に基づいて、選択セル2sの読み出したデータを出力する。
図44は、図43に示すMRAMのメモリセルアレイについて、メモリセルアレイを製造する基板の上方(Z軸の正方向)から見た図である。この図では、メモリセルアレイ1の中の2×2のメモリセル2fを代表して示している。
メモリセル2fの第1MOSトランジスタ6は、ソース6a(第1端子)が、コンタクト配線28を介して第1ビット線4に接続している。ゲート6b(第1ゲート端子)は、ワード線3からY軸方向に枝分かれしたワード線3−1を利用している。ドレイン6c(第2端子)は、コンタクト配線27−引き出し配線層29を介して、キャパシタ19及び磁気抵抗素子7に接続している。
接地配線24は、複数のワード線3の各々と対を成し、X軸方向にワード線3と平行に延設されている。そして、各メモリセル2fごとに枝分かれした接地配線24−1を含む。各メモリセル2fにおける接地配線24−1は、磁気抵抗素子7及びキャパシタ19に接続されている。
磁気抵抗素子7は、引き出し配線層29上に設けられている。引き出し配線層29を流れる電流により、自発磁化の方向を反転される。引き出し配線層29を流れる電流は、X軸方向にながれるので、磁気抵抗素子7が感じる磁界の方向はY軸方向である。本実施の形態では、磁気抵抗素子7の磁化異方性をY軸に対して所定の角度だけ傾けることとする。図43の例では、磁気抵抗素子7の形状で異方性をつけ、磁気抵抗素子7をY軸に対して45°傾けている。これにより、書き込み電流を小さく設定でき、消費電流を低減できる(図18における説明を参照のこと)。
磁気抵抗素子7の磁化異方性をY軸に対して傾ける際の所定の角度は、Y軸に対してわずかだけ傾けても効果はある。より好ましくは、10°〜80°である。更に好ましくは、30°〜60°である。Y軸の反対の側に同様に傾けても、同様の効果がある。
図45は、メモリセル2fの構造を示し、図44におけるGG’断面を示す図である。
第1MOSトランジスタ6は、半導体基板の表面部に形成される。半導体基板内に設けられた第1拡散層としてのソース6aは、Z軸方向に延びるコンタクト配線28を介して第1ビット線4と接続している。第2拡散層としてのドレイン6cは、Z軸方向上方に延びるコンタクト配線27を介して引き出し配線層29の下側の一端に接続している。第1ゲートとしてのゲート6bは、ワード線3から枝分かれしたワード線3−1を利用している。ただし、ドレイン6cは、ソース6aよりもメモリセル2aの内側に設けられている。
磁気抵抗素子7は、一端側において引き出し配線層29の上側に接続して設けられている。他端側は、コンタクト配線26を介して、接地(GND)線24から枝分かれした接地配線24−1の下側に接続されている。
キャパシタ19は、一端側を下方に延びるコンタクト配線59を介して引き出し配線層29の他端の上部に、他端側をその上部を覆うように設けられた配線層60に接続している。配線層60は、一端において、その下側に延びるコンタクト配線61により、接地配線24−1に接続している。
次に、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第22の実施の形態の動作について図44を参照して説明する。
メモリセル2fからのデータの読み出しは、以下のようにして行う。
(1)ステップS221
Yセレクタ11は、列アドレスの入力により、複数の第1ビット線4から選択第1ビット線4sを選択する。選択第1ビット線4sは、所定の中間電位Vmに設定される。
(2)ステップS222
Xセレクタ8は、行アドレスの入力により、複数のワード線3から選択ワード線3sを選択する。ただし、Xセレクタ8は、電圧を少しずつ増加させて、所定の時間をかけて、選択ワード線3sに所定の電圧V1を印加する。所定の時間は、メモリセル2fのキャパシタ19を所定の中間電位Vmで充電する際にキャパシタ19へ流れ込む電流が、磁気抵抗素子7の書き込みを行えない程度に小さくなるように選択される。キャパシタ19は、所定の時間後に充電される。
(3)ステップS223
読み出しアクティブ信号RAにより、読み出し電流負荷回路13は、選択第1ビット線4sに所定の電流Isを、及び、リファレンス第1ビット線4rに所定の電流Irをそれぞれ流す。
このとき、読み出し電流負荷回路13から選択第1ビット線4sを介して、選択セル2fsの第1MOSトランジスタ6−磁気抵抗素子7を経由して、接地配線24へ電流Isが流れ込む。同様に、読み出し電流負荷回路13−リファレンス第1ビット線4r−選択リファレンスセル2r(選択ワード線3sとリファレンス第1ビット線4rとの交点に対応するリファレンスセル2fr)の第1MOSトランジスタ6−磁気抵抗素子7を経由して、接地配線24へ電流Irが流れ込む。
(4)ステップS224
読み出しアクティブ信号RAにより、センスアンプ15は、選択第1ビット線4sの電圧とリファレンス第1ビット線4rの電圧との差に基づいて、「1」又は「0」のいずれか一方を出力する。
以上の読み出し動作により、選択セル2fsのデータを読み出すことができる。
メモリセル2へのデータの書き込みは、以下のようにして行う。
(1)ステップS231
Yセレクタ11は、列アドレスの入力により、複数の第1ビット線4から選択第1ビット線4sを選択する。選択第1ビット線4sは、所定の中間電位Vmに設定される。
(2)ステップS232
Xセレクタ8は、行アドレスの入力により、複数のワード線3から選択ワード線3sを選択する。キャパシタ19は中間電位Vmにより充電される。
(3)ステップS233
Y側電源回路58は、書き込みアクティブ信号WAとデータ信号(「1」又は「0」)に基づいて、選択セル2fsにデータ信号に対応した所定の大きさの電圧を印加する。例えば、データ信号Data「1」の場合、中間電位Vmよりも高い電圧、「0」の場合、中間電位Vmよりも低い電圧とする。それにより、中間電位Vmよりも高い電圧の場合には、キャパシタ19への蓄電に伴う電流Iw(1)(Y側電源回路58から流れ出る方向)が、中間電位Vmよりも低い電圧の場合には、キャパシタ19からの放電に伴うを有する電流Iw(0)(Y側電源回路58に引き込む方向)が流れる。
(4)ステップS234
選択セル2fsにおいては、磁気抵抗素子7の接する引き出し配線層29上に電流Iw(0)(+X方向)又は電流Iw(1)(−X方向)が流れることにより、−Y方向、又は、+Y方向に磁界が発生する。その磁界により、磁気抵抗素子7のフリー層21の自発磁界が反転し、データ信号に対応する自発磁化を記憶する。
以上の書き込み動作により、選択セル2fsにデータを書き込むことができる。
本発明により、第1の実施の形態と同様の効果(ただし、X軸方向ワード線が1本で済むことを除く)を得ることが出来る。
書き込み動作における電流Iw(0)及びIw(1)は、選択セル2s以外の他のメモリセル2及びその近傍には流れることは無く、他のメモリセル2へ影響を及ぼさないためメモリセル2を選択する際の選択性、メモリセルの信頼性を向上することが可能となる。
本実施の形態のXセレクタ8は、従来の技術と異なり、X軸方向の選択をワード線3のみで行う。従って、Xセレクタ8の回路面積及び1種類分のワード線の回路面積を減らすことが出来る。また、Y側電流終端回路を用いないので、その回路面積を減らすことが出来る。すなわち、チップサイズを小さくすることが可能となる。
また、図45に示されるように、選択セル2fsにおいて、磁気抵抗素子7と引き出し配線層29とは極めて近いため、引き出し配線層29を通る書き込み用の電流Iw(0)及びIw(1)を、より小さくすることが可能となる。
なお、各実施の形態における各Xセレクタ、各Yセレクタ、各Y側電流終端回路、各Y側電流源回路、各読み出し電流負荷回路、各センスアンプ、各セルアレイセレクタなどの回路は、各図に示される回路に制限されるものではない。それらについて、本発明の技術的思想の範囲内において、他の構成の回路を適宜使用することが可能である。
(第23の実施の形態)
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第23の実施の形態について説明する。
まず、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第23の実施の形態の構成について説明する。図46は、本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)の第23の実施の形態の構成を示す図である。本実施の形態のMRAMは、メモリセルアレイ10、複数の書き込みワード線3W、複数の読み出しワード線3R、複数のビット線4、書き込みXセレクタ8−1、読み出しXセレクタ8−2、X側電源回路9、Yセレクタ11、Y側電圧源回路12v、読み出し電流負荷回路13、センスアンプ15を具備する。
メモリセルアレイ10は、メモリセル30が行列に配列されている。ここで、メモリセル30は、第1ダイオード31と第2ダイオード32と第3ダイオード33と磁気抵抗素子7とを含む。なお、リファレンス用のメモリセル30をリファレンスセル30rと記す。リファレンスセル30rは、「0」が書き込まれ、通常、書き込み動作は行われない。
第2ダイオード32は、第1極性(p極)の第1端子と、第2極性(n極)の第2端子とを含む。第3ダイオード33は、第1極性(p極)の第3端子と、第2極性(n極)の第4端子とを含む。第2端子とその第3端子とは、書き込みワード線3Wに接続されている。第1端子と第4端子とは、ビット線4と磁気抵抗素子7に接続されている。第2ダイオード32と第3ダイオード33は、書き込み動作時において、ビット線4と書き込みワード線3Wとを接続して磁気抵抗素子7近傍に電流を流すために用いる。
第1ダイオード31は、第1極性(p極)の第7端子と、その第2極性(n極)の第8端子とを含む。第1ダイオード31は、第7端子を磁気抵抗素子7に、第8端子を読み出しワード線3Rに接続されている。第1ダイオード31は、読み出し動作時において、ビット線4と読み出しワード線3Rとを接続して所定の方向に磁気抵抗素子7に電流を流すために用いる。
ここで、各ダイオードの特性について説明する。図47は、ダイオードの特性を説明するグラフである。縦軸は、ダイオードを流れる電流である。横軸は、ダイオードに印加される電圧である。Vthは順方向の閾値電圧を示し、Vbdは逆方向のブレークダウン電圧を示す。
図47(a)は、一つのダイオードの特性を示す。閾値電圧Vth(例示:0.7V)の絶対値は、ブレークダウン電圧Vbdの絶対値よりも小さい。
図47(b)は、第2ダイオード32と第3ダイオード33とを逆の向きに並列に接続した場合(メモリセル30参照)の特性を示す。すなわち、一端側は第1端子と第4端子とを接続し、他端側は第2端子と第3端子とを接続している。いずれも互いに異なる特性の端子同士を接続している。この場合、一端側と他端側との間に印加する電圧は、いずれかのダイオードにおいて順方向になる。従って、+方向電圧の場合、閾値電圧Vth+(例示:+0.7V)を持ち、−方向電圧の場合、閾値電圧Vth−(例示:−0.7V)を持つ。すなわち、印加される電圧VinがVth−<Vin<Vth+ならばオフ、それ以外ならばオンとなるスイッチング素子とみなすことが出来る。
図46を参照して、磁気抵抗素子7は、一方の端子としての第5端子と、他方の端子としての第6端子とを含む。そして、第5端子は、第1端子と第4端子とビット線4とに接続されている第6端子は、読み出しワード線3Rに接続されている。記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有する。
ビット線4は、第1方向としてのY軸方向(ビット線方向)へ延伸するように設けられ、Yセレクタ11に接続されている。リファレンス用のビット線4を、リファレンス第1ビット線4rと記す。
書き込みワード線3Wは、Y軸方向に実質的に垂直な第2方向としてのX軸方向(ワード線方向)へ延伸するように設けられている。そして、書き込みXセレクタ8−1に接続されている。
読み出しワード線3Rは、書き込みワード線3Wと対を成し、X軸方向(ワード線方向)へ延伸するように設けられている。そして、読み出しXセレクタ8−2に接続されている。
上記各メモリセル20は、上記のビット線4と、書き込みワード線3W及び読み出しワード線3Rの複数の組とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられている。
書き込みXセレクタ8−1は、複数の書き込みワード線3Wを中間電位Vhalf(例えば、電源電圧=2.5VでVhalf=1.25V)にプリチャージしている。そして、データの書き込み動作時に、複数の書き込みワード線3Wから、1つの書き込みワード線3Wを選択書き込みワード線3Wsとして選択する。そのとき、選択書込みワード線3Wsを、書き込みデータ(D)に応じてVh+もしくはVh−の電位にする。例えば、Vh+は1.75VでありVh−は0.75Vである。
読み出しXセレクタ8−2は、複数の読み出しワード線3Rを中間電位Vhalf(例示:Vhalf=1.25V)にプリチャージしている。そして、データの読み出し動作時に、複数の読み出しワード線3Rから、1つの読み出しワード線3Rを選択読み出しワード線3Rsとして選択する。そのとき、選択読み出しワード線3Rsを、Vh−(例示:Vh−=0.75V)の電位にする。
Yセレクタ11は、複数のビット線4を中間電位Vhalf(例示:Vhalf=1.25V)にプリチャージしている。そして、書き込み動作時及び読み出し動作時に、複数のビット線4から、1つのビット線4を選択ビット線4sとして選択する。そして、書き込み動作時には、選択ビット線4sを、選択書込みワード線3Wsとは逆の電位のVh−もしくはVh+にする。読み出し動作時には、選択ビット線4sを、Vh+(例示:Vh+=1.75V)の電位にする。
ここで、選択書き込み/読み出しワード線3Ws/3Rsと選択ビット線4sとで選択されるメモリセル30を、選択セル30sと記す。
Y側電圧源回路12vは、データの書き込み動作時に、Yセレクタ11(選択ビット線4s)へ所定の電圧の供給を行う電源である。
読み出し電流負荷回路13は、データの読み出し動作時に、Yセレクタ11(選択ビット線4s)及びリファレンスビット線4rへ所定の電圧の供給を行う電源である。
センスアンプ15は、リファレンスセル30rにつながるリファレンスビット線4rを流れる電流と、選択セル30sにつながる選択ビット線4sを流れる電流との差に基づいて、選択セル30sからデータを読み出し、そのデータを出力する。
X側電源回路9は、書き込みXセレクタ8−1及び読み出しXセレクタ8−2に対して、所定の電圧(プリチャージ電圧Vhalf、書き込み/読み出し用の電圧Vh+又はVh−)を供給する。
図48は、図46に示すMRAMのメモリセルアレイについて、メモリセルアレイを製造する基板の上方(Z軸の正方向)から見た図である。この図では、メモリセルアレイ10の中の2×2のメモリセル30を代表して示している。
メモリセル30の第2ダイオード32はコンタクト配線55を介して、第3ダイオード33はコンタクト配線56を介して、それぞれ引き出し配線層29と書き込みワード線3Wとの間に設けられている。また、第1ダイオード31は、コンタクト配線54を介して、読み出しワード線3Rと磁気抵抗素子7との間に設けられている。
磁気抵抗素子7は、引き出し配線層29上に設けられている。引き出し配線層29を流れる電流により、自発磁化の方向を反転される。ここでは、引き出し配線層29を流れる電流は、Y軸方向に流れるので、磁気抵抗素子7が感じる磁界の方向はX軸方向である。従って、X軸方向に磁化容易となる形状で設けられる。例えば、X軸方向に平行な長軸を有する楕円又は楕円に類似の形状である。
引き出し配線層29は、コンタクト53を介してビット線4と接続している。
図49は、メモリセル30の構造を示し、図48におけるgg’断面を示す図である。
メモリセル30は、基板10の表面に設けられた層間絶縁膜35上に設けられている。ビット線4は、基板10上に層間絶縁膜35を介して設けられている。基板10の表面と平行に、Y軸方向に延伸している。引き出し配線層29は、基板10から離れる方向へビット線4から延びるコンタクト配線53を介して、一端においてビット線4と接続されている。基板10の表面と平行である。第2ダイオード32は、第1極性(p)の第1端子と、第2極性(n)の第2端子とを含む。基板10から離れる方向へ引き出し配線層29から延びコンタクト配線55の途中に設けられている。第3ダイオード33は、第1極性(p)の第3端子と、第2極性(n)の第4端子とを含む。基板10から離れる方向へ引き出し配線層29から延びるコンタクト配線56の途中に設けられている。磁気抵抗素子7は、第5端子と第6端子とを含む。第5端子を引き出し配線層29に接続されている。第1ダイオード31は、第1極性(p)の第7端子と、第2極性(n)の第8端子とを含む。基板10から離れる方向へ磁気抵抗素子7の第6端子から延びるコンタクト配線54の途中に設けられている。書き込みワード線3Wは、コンタクト配線55を介して第2ダイオード32の第2端子と接続され、且つ、コンタクト配線56を介して、第3ダイオード33の第3端子と接続されている。基板10の表面と平行に、X軸方向に延伸している。読み出しワード線3Rは、コンタクト配線54を介して第1ダイオード31の第7端子と接続されている。基板10の表面と平行に、X軸方向に延伸している。
そして、引き出し配線層29における第5端子の位置は、コンタクト配線55及びコンタクト配線56の各々と引き出し配線層29とが接続する位置よりも、コンタクト配線53と引き出し配線層29とが接続する位置に近い。
この構成により、ビット線4−引き出し配線層29−第2ダイオード32又は第3ダイオード33の経路で電流が流れるとき、引き出し配線層29に接する磁気抵抗素子7に対してデータを書き込むことが可能となる。
図49のメモリセル30は、基板10(例示:シリコン)上の素子(例示:MOSトランジスタ)を用いていない。従って、メモリセル30を積層して設けることが出来る。それを図50に示す。
図50は、メモリセル30を積層した場合の断面構造を示す図である。この場合には、2層に積層している。このように、本実施の形態におけるメモリセル30は、Z軸方向に複数の層にして設けることが出来る。従って、実効的なセル面積を小さくすることが可能になる。
次に、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第23の実施の形態の動作について説明する。
メモリセル30からのデータの読み出しは、以下のようにして行う。ただし、書込みワード線3W、読出しワード線3R、ビット線4は、中間電位Vhalf(例示:電源電圧=2.5V、Vhalf=1.25V)にプリチャージされている。
(1)ステップS241
読み出しXセレクタ8−2は、行アドレス及びRA(Read Active)信号の入力により、複数の読み出しワード線3Rから選択読み出しワード線3Rsを選択する。そして、選択読み出しワード線3Rsを、Vh−(例示:Vh−=0.75V)の電位にする。
(2)ステップS242
Yセレクタ11は、列アドレスの入力により、複数のビット線4から選択ビット線4sを選択する。そして、選択ビット線4sを、Vh+(例示:Vh+=1.75V)の電位にする。
これにより、読み出しXセレクタ8−2によるVh−の電位と、Yセレクタ11によるVh+の電位とが、選択セル30sに印加される。この電位差((Vh+)−(Vh−)=1.0V)は、第1ダイオード31の閾値電圧Vth(例示:0.7V)よりも大きくなるように設定されている(図47(a)参照)。従って、読み出しXセレクタ8−2−選択読み出しワード線3Rs−選択セル30s(の磁気抵抗素子7)−選択ビット線4s−Yセレクタ11−センスアンプ15の経路において、選択セル30sのデータを反映した電流Isが流れる。同様に、読み出しXセレクタ8−2−選択読み出しワード線3Rs−リファレンスセル30r(の磁気抵抗素子7)−リファレンスビット線4r−センスアンプ15の経路には、リファレンスセル30rのデータ「0」を反映した電流Irが流れる。
(3)ステップS243
センスアンプ15は、電流Isと電流Irとの差に基づいて、予め設定された値の範囲で同じであれば読み出したデータを「0」とし、異なれば(例示:より小さければ)「1」と判定し、その結果を出力する。
以上の読み出し動作により、選択セル30sのデータを読み出すことができる。
メモリセル2へのデータの書き込みは、以下のようにして行う。ただし、書込みワード線3W、読出しワード線3R、ビット線4は、中間電位Vhalf(例示:電源電圧=2.5V、Vhalf=1.25V)にプリチャージされている。
(1)ステップS251
書き込みXセレクタ8−1は、行アドレス及びWA(Write Active)信号の入力により、複数の書き込みワード線3Wから選択書き込みワード線3Wsを選択する。そして、選択書込みワード線3Wsを、書き込みデータ(D)に応じてVh+又はVh−の電位にする。例えば、Vh+は1.75VでありVh−は0.75Vである。
(2)ステップS252
Yセレクタ11は、列アドレスの入力により、複数のビット線4から選択ビット線4sを選択する。そして、選択ビット線4sを、選択書込みワード線3Wsの電位とは逆のVh−又はVh+の電位にする。
これにより、書き込みXセレクタ8−1によるVh+又はVh−の電位と、Yセレクタ11によるVh−又はVh+の電位とが、選択セル30sに印加される。この電位差((Vh+又はVh−)−(Vh−又はVh+)=±1.0V)は、第2ダイオード32と第3ダイオード33とを並列接続させた場合の閾値電圧Vth+又はVth−(例示:±0.7V)よりも大きくなるように設定されている(図47(b)参照)。従って、書き込みXセレクタ8−1−選択書き込みワード線3Ws−選択セル30s(の磁気抵抗素子7の近傍)−選択ビット線4s−Yセレクタ11の経路において、データ信号Dに対応した所定の大きさを有する電流Iw(0)(「0」の場合:Yセレクタ11へ向かう方向)又は電流Iw(1)(「1」の場合、書き込みセレクタ8−1へ向かう方向)が流れる。
(3)ステップS253
選択セル30sにおいては、磁気抵抗素子7の接する引き出し配線層29上に電流Iw(1)(+Y方向)又は電流Iw(0)(−Y方向)が流れることにより、+X方向、又は、−X方向に磁界が発生する。その磁界により、磁気抵抗素子7のフリー層21の自発磁界が反転し、データ信号Dに対応する自発磁化を記憶する。
以上の書き込み動作により、選択セル30sにデータを書き込むことができる。
この場合、書き込み動作時及び読み出し動作時において、選択セルのみに電流を流すことが可能となる。そして、書込みたい選択セルのみに電流が流れるため、多重選択の問題をなくすことが出来る。
本実施の形態により、第1の実施の形態と同様の効果を得ることが出来る。
また、シリコン基板上の素子を使っていないため、メモリセル30を積層することが出来る。そして、実効的なセル面積を小さくすることが可能となる。
(第24の実施の形態)
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第24の実施の形態について説明する。
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第24の実施の形態の構成について説明する。図51は、本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)の第24の実施の形態の構成を示す図である。図51は、図46に示すMRAMの回路例を階層化した構成を示している。本実施の形態のMRAMは、セルアレイ41d−0〜41d−3、セルアレイセレクタ17a、Y側電圧源回路12、読み出し電流負荷回路13及びセンスアンプ15を具備する。
セルアレイ41d−i(i=0〜3の整数)は、メモリセルアレイ30、複数の書き込みワード線3W、複数の読み出しワード線3R、複数のビット線4(リファレンス第1ビット線4rを含む)、書き込みXセレクタ8−1、読み出しXセレクタ8−2、Yセレクタ11d、リファレンスYセレクタ11r、を備える。各構成は、第23の実施の形態と同様であるのでその説明を省略する。ただし、Yセレクタ11dは、Yセレクタ11と同じであるが、Yセレクタ11のうちのリファレンスビット線4の選択機能は無い。リファレンスビット線4の選択機能は、リファレンスYセレクタ11rが有する。ここでは、各セレクタに対するプリチャージ電圧Vhalfは、図示しない電源により各セレクタへ供給される。また、読み出しXセレクタ8−2には、読み出し動作時に、図示されないX側電源回路9からVh−の電位が供給される。
なお、図51においては、4つのセルアレイ41dを示しているが、本発明は、この数に制限されるものではない。
セルアレイセレクタ17aは、セルアレイ41dを選択するセルアレイ選択信号MWSi(i=0〜3:セルアレイ41dの番号)に基づいて、セレクタ用トランジスタ17a−1〜17a−3により、選択セルアレイ41d−iを選択する。選択セルアレイ41d−iは、Y側電圧源回路12v、読み出し電流負荷回路13及びセンスアンプ15のそれぞれと、第1メインビット線62、第2メインビット線63及び第3メインビット線64により接続され、第23の実施の形態と同様の動作を行う。
Y側電流源回路12v、読み出し電流負荷回路13及びセンスアンプ15は、セルアレイ41dの外にあり各セルアレイ41d−iと共通であるほかは、第23の実施の形態と同様であるのでその説明を省略する。
次に、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第24の実施の形態の動作について説明する。ただし、WAは書き込みアクティブ信号であり、RAは読み出しアクティブ信号であり、SRはリファレンスセル30rに書き込みを行う際にリファレンスセル30rをアクティブにする信号である。本明細書中において同じである。
図51のMRAMにおいて、メモリセル30からのデータの読み出しは、以下のようにして行う。ただし、書込みワード線3W、読出しワード線3R、ビット線4は、中間電位Vhalf(例示:電源電圧=2.5V、Vhalf=1.25V)にプリチャージされている。
(1)ステップS261
セルアレイセレクタ17aは、セルアレイ41d−i(i=0〜n:nはセレクタアレイの番号)のいずれか1つを選択するセルアレイ選択信号MWSiに基づいて、対応するセレクタ用トランジスタ17a−1、17a−2及び17a−3をオンにし、選択セルアレイ41d−iを選択する。
このとき、選択セルアレイ41d−iと、読み出し電流負荷回路13及びセンスアンプ15とは、第1メインビット線62及び第2メインビット線63により接続される。
(2)ステップS262
読み出しXセレクタ8−2は、行アドレス及びRA信号の入力により、複数の読み出しワード線3Rから選択読み出しワード線3Rsを選択する。そして、選択読み出しワード線3Rsを、Vh−(例示:Vh−=0.75V)の電位にする。
(3)ステップS263
Yセレクタ11dは、列アドレスの入力により、複数のビット線4から選択ビット線4sを選択する。そして、選択ビット線4sを、Vh+(例示:Vh+=1.75V)の電位にする。Vh+の電位は、第1メインビット線62を介して読み出し電流負荷回路13により印加される。
リファレンスYセレクタ11rは、RA信号の入力により、リファレンスビット線4rを、Vh+(例示:Vh+=1.75V)の電位にする。Vh+の電位は、第2メインビット線63を介して読み出し電流負荷回路13により印加される。
これにより、読み出しXセレクタ8−2によるVh−の電位と、Yセレクタ11dによるVh+の電位とが、選択セル30sに印加される。この電位差((Vh+)−(Vh−)=1.0V)は、第1ダイオード31の閾値電圧Vth(例示:0.7V)よりも大きくなるように設定されている。従って、読み出しXセレクタ8−2−選択読み出しワード線3Rs−選択セル30s(の磁気抵抗素子7)−選択ビット線4s−Yセレクタ11d−セルアレイセレクタ17a−センスアンプ15の経路において、選択セル30sのデータを反映した電流Isが流れる。同様に、読み出しXセレクタ8−2−選択読み出しワード線3Rs−リファレンスセル30r(の磁気抵抗素子7)−リファレンスビット線4r−リファレンスYセレクタ11r−セルアレイセレクタ17a−センスアンプ15の経路には、リファレンスセル30rのデータ「0」を反映した電流Irが流れる。
(3)ステップS264
センスアンプ15は、電流Isと電流Irとの差に基づいて、予め設定された値の範囲で同じであれば読み出したデータを「0」とし、異なれば(例示:より小さければ)「1」と判定し、その結果を出力する。
以上の読み出し動作により、所望の選択セルアレイ41d−iにおける所望の選択セル30sのデータを読み出すことができる。
メモリセル30へのデータの書き込みは、以下のようにして行う。ただし、書込みワード線3W、読出しワード線3R、ビット線4は、中間電位Vhalf(例示:電源電圧=2.5V、Vhalf=1.25V)にプリチャージされている。
(1)ステップS271
セルアレイセレクタ17aは、セルアレイ41d−iのいずれか1つを選択するセルアレイ選択信号MWSiに基づいて、対応するセレクタ用トランジスタ17a−1、17a−2及び17a−3をオンにし、選択セルアレイ41d−iを選択する。
このとき、選択セルアレイ41d−iは、Y側電圧源回路12v及びセンスアンプ15と、第1メインビット線62〜第3メインビット線64により接続される。
(2)ステップS272
書き込みXセレクタ8−1は、行アドレス及びWA信号の入力により、複数の書き込みワード線3Wから選択書き込みワード線3Wsを選択する。そして、選択書込みワード線3Wsを、書き込みデータ(D)に応じてVh+又はVh−の電位にする。例えば、Vh+は1.75VでありVh−は0.75Vである。Vh+又はVh−の電位は、第3メインビット線64を介してY側電圧源回路12vにより印加される。
(3)ステップS273
Yセレクタ11dは、列アドレスの入力により、複数のビット線4から選択ビット線4sを選択する。そして、選択ビット線4sを、選択書込みワード線3Wsの電位とは逆のVh−又はVh+の電位にする。Vh−又はVh+の電位は、第1メインビット線62を介してY側電圧源回路12vにより印加される。
これにより、書き込みXセレクタ8−1によるVh+又はVh−の電位と、Yセレクタ11にdよるVh−又はVh+の電位とが、選択セル30sに印加される。この電位差((Vh+又はVh−)−(Vh−又はVh+)=±1.0V)は、第2ダイオード32と第3ダイオード33とを並列接続させた場合の閾値電圧Vth+又はVth−(例示:±0.7V)よりも大きくなるように設定されている。従って、書き込みXセレクタ8−1−選択書き込みワード線3Ws−選択セル30s(の磁気抵抗素子7の近傍)−選択ビット線4s−Yセレクタ11d−セルアレイセレクタ17a−Y側電圧源回路12vの経路において、データ信号Dに対応した所定の大きさを有する電流Iw(0)(「0」の場合:Yセレクタ11dへ向かう方向)又は電流Iw(1)(「1」の場合、書き込みセレクタ8−1へ向かう方向)が流れる。
(3)ステップS274
選択セル30sにおいては、磁気抵抗素子7の接する引き出し配線層29上に電流Iw(1)(+Y方向)又は電流Iw(0)(−Y方向)が流れることにより、+X方向、又は、−X方向に磁界が発生する。その磁界により、磁気抵抗素子7のフリー層21の自発磁界が反転し、データ信号Dに対応する自発磁化を記憶する。
以上の書き込み動作により、所望の選択セルアレイ41d−iにおける所望の選択セル2sにデータを書き込むことができる。
なお、リファレンスセル2rに書き込みを行う際は、リファレンスアクティブ信号SRの入力と共に、リファレンスYセレクタ11rにおいてリファレンスビット線4rを選択する。
本実施の形態により、第23の実施の形態と同様の効果を得ることが出来る。また、セルアレイを階層化し、一部の回路を共通化することにより、MRAMをコンパクト化することが出来る。
(第25の実施の形態)
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第25の実施の形態について説明する。
まず、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第25の実施の形態の構成について説明する。図52は、本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)の第25の実施の形態の構成を示す図である。本実施の形態のMRAMは、メモリセルアレイ10、複数の書き込みワード線3W、複数の読み出しワード線3R、複数の第1ビット線4、複数の第2ビット線5、Xセレクタ8、Yセレクタ11、Y側電圧源回路12v、読み出し電流負荷回路13、Y側電流終端回路14、Y側電源回路19及びセンスアンプ15を具備する。
メモリセルアレイ10は、メモリセル20jが行列に配列されている。ここで、メモリセル20jは、第1MOSトランジスタ6と磁気抵抗素子7と第1ダイオード31を含む。なお、リファレンス用のメモリセル20jをリファレンスセル20rと記す。リファレンスセル20rは、「0」が書き込まれ、通常、書き込み動作は行われない。
第1トランジスタとしての第1MOSトランジスタ6は、ゲート(第1ゲート)を書き込みワード線3Wに、ソース(第1端子)を第1ビット線4に、ドレイン(第2端子)を磁気抵抗素子7の一端側(第4端子)及び第2ビット線5に接続している。第1MOSトランジスタ6は、書き込み動作時及び読み出し動作時において、メモリセル20jの一つを選択するために用いる。
磁気抵抗素子7は、一端側(第4端子)を第1MOSトランジスタ6のドレインに、他端側(第3端子)を第1ダイオード31の第5端子に接続されている。記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有する。
第1ダイオード31は、第1極性(p極)の第5端子と、その第2極性(n極)の第6端子とを含む。第1ダイオード31は、第5端子を磁気抵抗素子7に、第6端子を読み出しワード線3Rに接続されている。第1ダイオード31は、読み出し動作時において、第1ビット線4と読み出しワード線3Rとを接続して磁気抵抗素子7に所定の方向の電流を流すために用いる。第1ダイオード31は、第23の実施の形態(図47)で説明したとおりである。
第1ビット線4は、第1方向としてのY軸方向(ビット線方向)へ延伸するように設けられ、Yセレクタ11に接続されている。なお、リファレンス用の第1ビット線4を、リファレンス第1ビット線4rと記す。
第2ビット線5は、第1ビット線4と対を成し、Y軸方向へ延伸して設けられ、Y側電流終端回路14に接続されている。なお、リファレンス用の第2ビット線5を、リファレンス第2ビット線5rと記す。
書き込みワード線3Wは、Y軸方向に実質的に垂直な第2方向としてのX軸方向(ワード線方向)へ延伸するように設けられ、Xセレクタ8に接続されている。
読み出しワード線3Rは、書き込みワード線3Wと対を成し、X軸方向(ワード線方向)へ延伸するように設けられ、Xセレクタ8に接続されている。
そして、上記各メモリセル20jは、上記の第1ビット線4と第2ビット線5との複数の組と、書き込みワード線3Wと読み出しワード線3Rとの複数の組とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられている。
Xセレクタ8は、複数の読み出しワード線3Rを中間電位Vhalf(例えば、電源電圧=2.5VでVhalf=1.25V)にプリチャージしている。データの書き込み動作時に、複数の書き込みワード線3Wから、1つの書き込みワード線3Wを選択書き込みワード線3Wsとして選択する。また、読み出し動作時に、複数の書き込みワード線3Wから、1つの書き込みワード線3Wを選択書き込みワード線3Wsとして選択する。同時に、複数の読み出しワード線3Rから、1つの読み出しワード線3Rを選択読み出しワード線3Rsとして選択する。そのとき、選択読み出しワード線3Rsを、Vh−(例示:Vh−=0.75V)の電位にする。
Yセレクタ11は、複数の第1ビット線4を中間電位Vhalf(例示:Vhalf=1.25V)にプリチャージしている。そして、書き込み動作時に、複数の第1ビット線4から、1つの第1ビット線4を選択第1ビット線4sとして選択する。そのとき、選択第1ビット線4sを、書き込みデータ(D)に応じてVh+もしくはVh−の電位にする。例えば、Vh+は1.75VでありVh−は0.75Vである。また、読み出し動作時に、複数の第1ビット線4から、1つの第1ビット線4を選択第1ビット線4sとして選択する。そのとき、択ビット線4sを、Vh+(例示:Vh+=1.75V)の電位にする。
Y側電流終端回路14は、複数の第2ビット線5を中間電位Vhalf(例示:Vhalf=1.25V)にプリチャージしている。そして、データの書き込み動作時に、複数の第2ビット線5から、選択第1ビット線4sと対を成す1つの第2ビット線5を選択第2ビット線5sとして選択する。選択第1ビット線4sとは逆の電位のVh−もしくはVh+にする。
ここで、選択書き込み/読み出しワード線3Ws/3Rsと選択第1/第2ビット線4s/5sとで選択されるメモリセル20jを、選択セル20jsと記す。
Y側電圧源回路12vは、データの書き込み動作時に、Yセレクタ11(選択第1ビット線4s)へ所定の電圧の供給する。
Y側電源回路19は、データの書き込み動作時に、Y側電流終端回路14(選択第2ビット線5s)へ所定の電圧を供給する。
読み出し電流負荷回路13は、データの読み出し動作時に、Yセレクタ11(選択ビット線4s)及びリファレンスビット線4rへ所定の電圧の供給を行う電源である。
センスアンプ15は、リファレンスセル20rにつながるリファレンスビット線4rに流れる電流と、選択セル20jsにつながる選択ビット線4sに流れる電流との差に基づいて、選択セル20jsからデータを読み出し、そのデータを出力する。
X側電源回路9は、Xセレクタ8に対して、所定の電圧(第1MOSトランジスタのオン、プリチャージ電圧Vhalf、読み出し用の電圧Vh+又はVh−)を供給する。
図53は、図8に示すMRAMのメモリセルアレイについて、メモリセルアレイを製造する基板の上方(Z軸の正方向)から見た図である。この図では、メモリセルアレイ10の中の2×2のメモリセル20jを代表して示している。
メモリセル20の第1MOSトランジスタ6は、ソース6a(第1端子)が、コンタクト配線28を介して第1ビット線4に接続している。ゲート6b(第1ゲート端子)は、書き込みワード線3WからY軸方向に枝分かれした書き込みワード線3W−1を利用している。ドレイン6c(第2端子)は、コンタクト配線27−引き出し配線層29−コンタクト配線37を介して第2ビット線5に接続している。
磁気抵抗素子7は、引き出し配線層29上に設けられている。引き出し配線層29を流れる電流により、自発磁化の方向を反転される。ここでは、引き出し配線層29を流れる電流は、X軸方向に流れるので、磁気抵抗素子7が感じる磁界の方向はY軸方向である。従って、Y軸方向に磁化容易となる形状で設けられる。例えば、Y軸方向に平行な長軸を有する楕円又は楕円に類似の形状である。磁気抵抗素子7の一端側(第4端子)は引き出し配線層29に、他端側(第3端子)はコンタクト配線54−第1ダイオード31を介して読み出しワード線3Rに接続されている。
この構成により、第1ビット線4−第1MOSトランジスタ6−引き出し配線層29−第2ビット線5の経路で電流が流れるとき、引き出し配線層29に接する磁気抵抗素子7に対してデータを書き込むことが可能となる。
図54は、メモリセル20jの構造を示し、図53におけるHH’断面を示す図である。
第1MOSトランジスタ6は、半導体基板の表面部に形成される。半導体基板内に設けられた第1拡散層としてのソース6aは、Z軸方向に延びるコンタクト配線28を介して第1ビット線4と接続している。第2拡散層としてのドレイン6cは、Z軸方向に延びるコンタクト配線27を介して引き出し配線層29の一端に接続している。第1ゲートとしてのゲート6bは、書き込みワード線3Wから枝分かれした書き込みワード線3W−1を利用している。ただし、ドレイン6cは、ソース6aよりもメモリセル20jの内側に設けられている。引き出し配線層29の他端は、第2ビット線5からZ軸方向に延びるコンタクト配線37に接続されている。引き出し配線層は、基板と平行に設けられている。
磁気抵抗素子7は、一端側において引き出し配線層29上に接続して設けられている。他端側は、コンタクト配線54に接続している。コンタクト配線54は、途中に第1ダイオード31を含み、読み出しワード線3Rに接続されている。
次に、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第25の実施の形態の動作について説明する。
メモリセル2からのデータの読み出しは、以下のようにして行う。ただし、読出しワード線3R、第1ビット線4及び第2ビット線5は、中間電位Vhalf(例示:電源電圧=2.5V、Vhalf=1.25V)にプリチャージされている。
(1)ステップS281
Xセレクタ8は、行アドレス及びRA信号の入力により、複数の読み出しワード線3Rから選択読み出しワード線3Rsを選択する。そして、選択読み出しワード線3Rsを、Vh−(例示:Vh−=0.75V)の電位にする。同時に、複数の書き込みワード線3Wから選択書き込みワード線3Wsを選択する。これにより、第1MOSトランジスタがオンとなる。
(2)ステップS282
Yセレクタ11は、列アドレスの入力により、複数の第1ビット線4から選択第1ビット線4sを選択する。そして、選択第1ビット線4sを、Vh+(例示:Vh+=1.75V)の電位にする。
これにより、Xセレクタ8によるVh−の電位と、Yセレクタ11によるVh+の電位とが、選択セル20jsに印加される。この電位差((Vh+)−(Vh−)=1.0V)は、第1ダイオード31の閾値電圧Vth(例示:0.7V)よりも大きくなるように設定されている。従って、Xセレクタ8−選択読み出しワード線3Rs−選択セル20js(の磁気抵抗素子7)−選択第1ビット線4s−Yセレクタ11−センスアンプ15の経路において、選択セル20jsのデータを反映した電流Isが流れる。同様に、Xセレクタ8−選択読み出しワード線3Rs−リファレンスセル20r(の磁気抵抗素子7)−リファレンスビット線4r−センスアンプ15の経路には、リファレンスセル30rのデータ「0」を反映した電流Irが流れる。
(3)ステップS283
センスアンプ15は、電流Isと電流Irとの差に基づいて、予め設定された値の範囲で同じであれば読み出したデータを「0」とし、異なれば(例示:より小さければ)「1」と判定し、その結果を出力する。
以上の読み出し動作により、選択セル20jsのデータを読み出すことができる。
メモリセル2へのデータの書き込みは、以下のようにして行う。ただし、読出しワード線3R、第1ビット線4及び第2ビット線5は、中間電位Vhalf(例示:電源電圧=2.5V、Vhalf=1.25V)にプリチャージされている。
(1)ステップS291
Xセレクタ8は、行アドレスの入力により、複数の書き込みワード線3Wから選択書き込みワード線3Wsを選択する。各メモリセル20jの第1MOSトランジスタ6はオンになる。
(2)ステップS292
Yセレクタ11は、列アドレスの入力により、複数の第1ビット線4から選択第1ビット線4sを選択する。そして、選択第1ビット線4sを、書き込みデータ(D)に応じてVh+又はVh−の電位にする。例えば、Vh+は1.75VでありVh−は0.75Vである。また、Y側電流終端回路14は、列アドレスの入力により、複数の第2ビット線5から選択第2ビット線5sを選択する。選択第1ビット線4sと選択第2ビット線5sとは、対を成しているものが選択される。そして、選択第2ビット線5sを、選択第1ビット線4sの電位とは逆のVh−又はVh+の電位にする。
これにより、Yセレクタ11によるVh+又はVh−の電位と、Y側電流終端回路14によるVh−又はVh+の電位とが、選択セル20jsに印加される。この電位差((Vh+又はVh−)−(Vh−又はVh+)=±1.0V)により、Yセレクタ11−選択第1ビット線4s−選択セル20js(の磁気抵抗素子7の近傍)−選択第2ビット線5s−Y側電流終端回路14の経路において、データ信号Dに対応した所定の大きさを有する電流Iw(0)(「0」の場合:Yセレクタ11へ向かう方向)又は電流Iw(1)(「1」の場合、Y側電流終端回路14)が流れる。
(3)ステップS293
選択セル20jsにおいては、磁気抵抗素子7の接する引き出し配線層29上に電流Iw(0)(+X方向)又は電流Iw(1)(−X方向)が流れることにより、−Y方向、又は、+Y方向に磁界が発生する。その磁界により、磁気抵抗素子7のフリー層21の自発磁界が反転し、データ信号Dに対応する自発磁化を記憶する。
以上の書き込み動作により、選択セル20jsにデータを書き込むことができる。
本実施の形態により、第1の実施の形態及び第3の実施の形態と同様の効果を得ることが出来る。
また、第1ダイオード31を用いているので、用いない場合に比較して、読み出し動作時における電流の選択性を改善することが出来る。それにより、読み出しのスピードを高速にすることが可能となる。
(第26の実施の形態)
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第26の実施の形態について説明する。
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第26の実施の形態の構成について説明する。図55は、本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)の第26の実施の形態の構成を示す図である。図55は、図52に示すMRAMの回路例を階層化した構成を示している。本実施の形態のMRAMは、セルアレイ41e−0〜41e−3、セルアレイセレクタ17a、Y側電流源回路12、読み出し電流負荷回路13及びセンスアンプ15を具備する。
セルアレイ41e−i(i=0〜3の整数)は、メモリセルアレイ10、複数の書き込みワード線3W、複数の読み出しワード線3R、複数の第1ビット線4(リファレンス第1ビット線4rを含む)、複数の第2ビット線5(リファレンス第2ビット線5rを含む)、Xセレクタ8、Yセレクタ11d、リファレンスYセレクタ11r、Y側電流終端回路14を備える。各構成は、第26の実施の形態と同様であるのでその説明を省略する。ただし、Yセレクタ11dは、Yセレクタ11と同じであるが、Yセレクタ11のうちのリファレンスビット線4の選択機能は無い。リファレンスビット線4の選択機能は、リファレンスYセレクタ11rが有する。ここでは、各セレクタに対するプリチャージ電圧Vhalfは、図示しない電源により各セレクタへ供給される。また、Xセレクタ8には、読み出し動作時に、図示されないX側電源回路9からVh−の電位が供給される。
なお、図55においては、4つのセルアレイ41eを示しているが、本発明は、この数に制限されるものではない。
セルアレイセレクタ17aは、セルアレイ41eを選択するセルアレイ選択信号MWSi(i=0〜3の整数:セルアレイ51の番号)に基づいて、セレクタ用トランジスタ17a−1〜17a−3により、選択セルアレイ41e−iを選択する。選択セルアレイ41e−iは、Y側電圧源回路12v、読み出し電流負荷回路13及びセンスアンプ15のそれぞれと、第1メインビット線62、第2メインビット線63及び第3メインビット線64により接続され、第25の実施の形態と同様の動作を行う。
Y側電流源回路12v、読み出し電流負荷回路13及びセンスアンプ15は、セルアレイ41eの外にあり各セルアレイ41e−iと共通であるほかは、第25の実施の形態と同様であるのでその説明を省略する。
次に、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第26の実施の形態の動作について説明する。
図55のMRAMにおいて、メモリセル20jからのデータの読み出しは、以下のようにして行う。ただし、読出しワード線3R、第1ビット線4及び第2ビット線5は、中間電位Vhalf(例示:電源電圧=2.5V、Vhalf=1.25V)にプリチャージされている。
(1)ステップS301
セルアレイセレクタ17aは、セルアレイ41e−i(i=0〜n:nはセレクタアレイの番号)のいずれか1つを選択するセルアレイ選択信号MWSiに基づいて、対応するセレクタ用トランジスタ17a−1、17a−2及び17a−3をオンにし、選択セルアレイ41e−iを選択する。
このとき、選択セルアレイ41e−iと、読み出し電流負荷回路13及びセンスアンプ15とは、第1メインビット線62及び第2メインビット線63により接続される。
(2)ステップS302
Xセレクタ8は、行アドレス及びRA信号の入力により、複数の読み出しワード線3Rから選択読み出しワード線3Rsを選択する。そして、選択読み出しワード線3Rsを、Vh−(例示:Vh−=0.75V)の電位にする。同時に、複数の書き込みワード線3Wから選択書き込みワード線3Wsを選択する。これにより、第1MOSトランジスタがオンとなる。
(3)ステップS303
Yセレクタ11dは、列アドレスの入力により、複数の第1ビット線4から選択第1ビット線4sを選択する。そして、選択ビット線4sを、Vh+(例示:Vh+=1.75V)の電位にする。Vh+の電位は、第1メインビット線62を介して読み出し電流負荷回路13により印加される。
リファレンスYセレクタ11rは、RA信号の入力により、リファレンスビット線4rを、Vh+(例示:Vh+=1.75V)の電位にする。Vh+の電位は、第2メインビット線63を介して読み出し電流負荷回路13により印加される。
これにより、Xセレクタ8によるVh−の電位と、Yセレクタ11dによるVh+の電位とが、選択セル20jsに印加される。この電位差((Vh+)−(Vh−)=1.0V)は、第1ダイオード31の閾値電圧Vth(例示:0.7V)よりも大きくなるように設定されている。従って、Xセレクタ8−選択読み出しワード線3Rs−選択セル20js(の磁気抵抗素子7)−選択第1ビット線4s−Yセレクタ11d−セルアレイセレクタ17a−センスアンプ15の経路において、選択セル20jsのデータを反映した電流Isが流れる。同様に、Xセレクタ8−選択読み出しワード線3Rs−リファレンスセル20r(の磁気抵抗素子7)−リファレンスビット線4r−リファレンスYセレクタ11r−セルアレイセレクタ17a−センスアンプ15の経路には、リファレンスセル30rのデータ「0」を反映した電流Irが流れる。
(4)ステップS304
センスアンプ15は、電流Isと電流Irとの差に基づいて、予め設定された値の範囲で同じであれば読み出したデータを「0」とし、異なれば(例示:より小さければ)「1」と判定し、その結果を出力する。
以上の読み出し動作により、所望の選択セルアレイ41e−iにおける所望の選択セル20jsのデータを読み出すことができる。
メモリセル2へのデータの書き込みは、以下のようにして行う。ただし、読出しワード線3R、第1ビット線4及び第2ビット線5は、中間電位Vhalf(例示:電源電圧=2.5V、Vhalf=1.25V)にプリチャージされている。
(1)ステップS311
セルアレイセレクタ17aは、セルアレイ41e−iのいずれか1つを選択するセルアレイ選択信号MWSiに基づいて、対応するセレクタ用トランジスタ17a−1、17a−2及び17a−3をオンにし、選択セルアレイ41e−iを選択する。
このとき、選択セルアレイ41e−iは、Y側電圧源回路12v、読み出し電流負荷回路13及びセンスアンプ15と、第1メインビット線62〜第3メインビット線64により接続される。
(2)ステップS312
Xセレクタ8は、行アドレスの入力により、複数の書き込みワード線3Wから選択書き込みワード線3Wsを選択する。各メモリセル20jの第1MOSトランジスタ6はオンになる。
(3)ステップS313
Yセレクタ11dは、列アドレスの入力により、複数の第1ビット線4から選択第1ビット線4sを選択する。そして、選択第1ビット線4sを、書き込みデータ(D)に応じてVh+又はVh−の電位にする。例えば、Vh+は1.75VでありVh−は0.75Vである。Vh+又はVh−の電位は、第1メインビット線62を介してY側電圧源回路12vにより印加される。
また、Y側電流終端回路14は、列アドレスの入力により、複数の第2ビット線5から選択第2ビット線5sを選択する。選択第1ビット線4sと選択第2ビット線5sとは、対を成しているものが選択される。そして、選択第2ビット線5sを、選択第1ビット線4sの電位とは逆のVh−又はVh+の電位にする。Vh−又はVh+の電位は、第3メインビット線64を介してY側電圧源回路12vにより印加される。
これにより、Yセレクタ11dによるVh+又はVh−の電位と、Y側電流終端回路14によるVh−又はVh+の電位とが、選択セル20jsに印加される。この電位差((Vh+又はVh−)−(Vh−又はVh+)=±1.0V)により、Yセレクタ11d−選択第1ビット線4s−選択セル20js(の磁気抵抗素子7の近傍)−選択第2ビット線5s−Y側電流終端回路14の経路において、データ信号Dに対応した所定の大きさを有する電流Iw(0)(「0」の場合:Yセレクタ11へ向かう方向)又は電流Iw(1)(「1」の場合、Y側電流終端回路14)が流れる。
(4)ステップS314
選択セル20jsにおいては、磁気抵抗素子7の接する引き出し配線層29上に電流Iw(0)(+X方向)又は電流Iw(1)(−X方向)が流れることにより、−Y方向、又は、+Y方向に磁界が発生する。その磁界により、磁気抵抗素子7のフリー層21の自発磁界が反転し、データ信号Dに対応する自発磁化を記憶する。
以上の書き込み動作により、所望の選択セルアレイ41e−iにおける所望の選択セル20jsにデータを書き込むことができる。
なお、リファレンスセル20rに書き込みを行う際は、リファレンスアクティブ信号SRの入力と共に、Yセレクタ11dにおいてリファレンス第1ビット線4rを、Y側電流終端回路14においてリファレンス第2ビット線5rを選択する。
本実施の形態により、第25の実施の形態と同様の効果を得ることが出来る。また、セルアレイを階層化し、一部の回路を共通化することにより、MRAMをコンパクト化することが出来る。
(第27の実施の形態)
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第27の実施の形態について説明する。
まず、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第27の実施の形態の構成について説明する。図56は、本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)の第27の実施の形態の構成を示す図である。本実施の形態のMRAMは、メモリセルアレイ10、複数のワード線3、複数の第1ビット線4、複数の第2ビット線5、Xセレクタ8、Yセレクタ11、Y側電圧源回路12v、読み出し電流負荷回路13、Y側電流終端回路14、Y側電源回路19及びセンスアンプ15を具備する。
メモリセルアレイ10は、メモリセル20fが行列に配列されている。ここで、メモリセル20fは、第1MOSトランジスタ6と磁気抵抗素子7と第2ダイオード32と第3ダイオード33とを含む。なお、リファレンス用のメモリセル20fをリファレンスセル20rと記す。リファレンスセル20rは、「0」が書き込まれ、通常、書き込み動作は行われない。
第1トランジスタとしての第1MOSトランジスタ6は、ゲート(第1ゲート)を書き込みワード線3Wに、ソース(第1端子)を第1ビット線4に、ドレイン(第2端子)を磁気抵抗素子7の一端側(第4端子)、第2ダイオード32及び第3ダイオード33に接続している。第1MOSトランジスタ6は、書き込み動作時及び読み出し動作時において、メモリセル20fの一つを選択するために用いる。
磁気抵抗素子7は、一端側(第4端子)を第1MOSトランジスタ6のドレインに、他端側(第3端子)を所定の電圧源24a(Vhalf)源に接続している。記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有する。
第2ダイオード32は、第1極性(p極)の第5端子と、第2極性(n極)の第6端子とを含む。第3ダイオード33は、第1極性(p極)の第7端子と、第2極性(n極)の第8端子とを含む。第6端子とその第7端子とは、第2ビット線5に接続されている。第5端子と第8端子とは、磁気抵抗素子7の第4端子に接続されている。第2ダイオード32と第3ダイオード33は、書き込み動作時において、第1ビット線4と第2ビット線5とを接続して磁気抵抗素子7近傍に電流を流すために用いる。
第1ビット線4は、第1方向としてのY軸方向(ビット線方向)へ延伸するように設けられ、Yセレクタ11に接続されている。なお、リファレンス用の第1ビット線4を、リファレンス第1ビット線4rと記す。
第2ビット線5は、第1ビット線4と対を成し、Y軸方向へ延伸して設けられ、Y側電流終端回路14に接続されている。なお、リファレンス用の第2ビット線5を、リファレンス第2ビット線5rと記す。
ワード線3は、Y軸方向に実質的に垂直な第2方向としてのX軸方向(ワード線方向)へ延伸するように設けられ、Xセレクタ8に接続されている。
そして、上記各メモリセル20fは、上記の第1ビット線4と第2ビット線5との複数の組と、ワード線3とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられている。
Xセレクタ8は、データの書き込み動作時及び読み出し動作時に、複数のワード線3から、1つのワード線3を選択ワード線3sとして選択する。
Yセレクタ11は、複数の第1ビット線4を中間電位Vhalf(例示:Vhalf=1.25V)にプリチャージしている。そして、書き込み動作時に、複数の第1ビット線4から、1つの第1ビット線4を選択第1ビット線4sとして選択する。そのとき、選択第1ビット線4sを、書き込みデータ(D)に応じてVh+もしくはVh−の電位にする。例えば、Vh+は1.75VでありVh−は0.75Vである。また、読み出し動作時に、複数の第1ビット線4から、1つの第1ビット線4を選択第1ビット線4sとして選択する。そのとき、択ビット線4sを、Vh+(例示:Vh+=1.75V)の電位にする。
Y側電流終端回路14は、複数の第2ビット線5を中間電位Vhalf(例示:Vhalf=1.25V)にプリチャージしている。そして、データの書き込み動作時に、複数の第2ビット線5から、選択第1ビット線4sと対を成す1つの第2ビット線5を選択第2ビット線5sとして選択する。選択第1ビット線4sとは逆の電位のVh−もしくはVh+にする。
ここで、選択書き込み/読み出しワード線3Ws/3Rsと選択第1/第2ビット線4s/5sとで選択されるメモリセル20fを、選択セル20fsと記す。
Y側電圧源回路12v、Y側電源回路19、読み出し電流負荷回路13、センスアンプ15は、第25の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
図57は、図56に示すMRAMのメモリセルアレイについて、メモリセルアレイを製造する基板の上方(Z軸の正方向)から見た図である。この図では、メモリセルアレイ10の中の2×2のメモリセル20fを代表して示している。
メモリセル20の第1MOSトランジスタ6は、ソース6a(第1端子)が、コンタクト配線28を介して第1ビット線4に接続している。ゲート6b(第1ゲート端子)は、ワード線3からY軸方向に枝分かれしたワード線3−1を利用している。ドレイン6c(第2端子)は、コンタクト配線27−引き出し配線層29−コンタクト配線55又はコンタクト配線56を介して第2ビット線5に接続している。コンタクト配線55及びコンタクト配線56の途中には、それぞれ第2ダイオード32及び第3ダイオード33とが設けられている。
磁気抵抗素子7は、引き出し配線層29上に設けられている。引き出し配線層29を流れる電流により、自発磁化の方向を反転される。ここでは、引き出し配線層29を流れる電流は、X軸方向に流れるので、磁気抵抗素子7が感じる磁界の方向はY軸方向である。従って、Y軸方向に磁化容易となる形状で設けられる。例えば、Y軸方向に平行な長軸を有する楕円又は楕円に類似の形状である。磁気抵抗素子7の一端側(第4端子)は引き出し配線層29に、他端側(第3端子)は電位Vhalfを供給する電圧源24aへの配線(図示されず)に接続されている。
この構成により、第1ビット線4−第1MOSトランジスタ6−引き出し配線層29−第2ビット線5の経路で電流が流れるとき、引き出し配線層29に接する磁気抵抗素子7に対してデータを書き込むことが可能となる。
図58は、メモリセル20fの構造を示し、図57におけるII’断面を示す図である。
第1MOSトランジスタ6は、半導体基板の表面部に形成される。半導体基板内に設けられた第1拡散層としてのソース6aは、Z軸方向に延びるコンタクト配線28を介して第1ビット線4と接続している。第2拡散層としてのドレイン6cは、Z軸方向に延びるコンタクト配線27を介して引き出し配線層29の一端に接続している。第1ゲートとしてのゲート6bは、ワード線3から枝分かれしたワード線3−1を利用している。ただし、ドレイン6cは、ソース6aよりもメモリセル20fの内側に設けられている。引き出し配線層29の他端は、第2ビット線5からZ軸方向に延びるコンタクト配線55及びコンタクト配線56とに接続されている。引き出し配線層は、基板と平行に設けられている。コンタクト配線55及びコンタクト配線56の途中には、それぞれ第2ダイオード32及び第3ダイオード33とが設けられている。
磁気抵抗素子7は、一端側において引き出し配線層29上に接続して設けられている。他端側は、コンタクト配線26に接続している。コンタクト配線26は、電圧源24aへの配線に接続されている。
次に、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第27の実施の形態の動作について説明する。
メモリセル2からのデータの読み出しは、以下のようにして行う。ただし、第1ビット線4及び第2ビット線5は、中間電位Vhalf(例示:電源電圧=2.5V、Vhalf=1.25V)にプリチャージされている。
(1)ステップS321
Xセレクタ8は、行アドレスの入力により、複数のワード線3から選択ワード線3sを選択する。これにより、第1MOSトランジスタ6がオンとなる。
(2)ステップS322
Yセレクタ11は、列アドレスの入力により、複数の第1ビット線4から選択第1ビット線4sを選択する。そして、選択ビット線4sを、Vh+(例示:Vh+=1.75V)の電位にする。
これにより、電圧源24aのVhalfの電位と、Yセレクタ11によるVh+の電位とが、選択セル20fsに印加される。この電位差((Vh+)−(Vhalf)=0.5V)は、第2ダイオード32及び第3ダイオード33のいずれの閾値電圧Vthよりも小さく設定されている。それにより、各ダイオードには、電流は流れず、電圧源24a−選択セル20fs(の磁気抵抗素子7)−選択第1ビット線4s−Yセレクタ11−センスアンプ15の経路において、選択セル20fsのデータを反映した電流Isが流れる。この場合、第2ダイオード32及び第3ダイオード33は、閾値電圧が0.7Vに設定されているので、両ダイオードに電流が流れることは無い。
同様に、電圧源24a−リファレンスセル20r(の磁気抵抗素子7)−リファレンスビット線4r−センスアンプ15の経路には、リファレンスセル30rのデータ「0」を反映した電流Irが流れる。
(3)ステップS323
センスアンプ15は、電流Isと電流Irとの差に基づいて、予め設定された値の範囲で同じであれば読み出したデータを「0」とし、異なれば(例示:より小さければ)「1」と判定し、その結果を出力する。
以上の読み出し動作により、選択セル20fsのデータを読み出すことができる。
メモリセル2へのデータの書き込みは、以下のようにして行う。第1ビット線4及び第2ビット線5は、中間電位Vhalf(例示:電源電圧=2.5V、Vhalf=1.25V)にプリチャージされている。
(1)ステップS331
Xセレクタ8は、行アドレスの入力により、複数のワード線3から選択ワード線3sを選択する。各メモリセル20fの第1MOSトランジスタ6はオンになる。
(2)ステップS332
Yセレクタ11は、列アドレスの入力により、複数の第1ビット線4から選択第1ビット線4sを選択する。そして、選択第1ビット線4sを、書き込みデータ(D)に応じてVh+又はVh−の電位にする。例えば、Vh+は1.75VでありVh−は0.75Vである。また、Y側電流終端回路14は、列アドレスの入力により、複数の第2ビット線5から選択第2ビット線5sを選択する。選択第1ビット線4sと選択第2ビット線5sとは、対を成しているものが選択される。そして、選択第2ビット線5sを、選択第1ビット線4sの電位とは逆のVh−又はVh+の電位にする。
これにより、Yセレクタ11によるVh+又はVh−の電位と、Y側電流終端回路14によるVh−又はVh+の電位とが、選択セル20fsに印加される。この電位差((Vh+又はVh−)−(Vh−又はVh+)=±1.0V)は、第2ダイオード32及び第3ダイオード33のいずれの閾値電圧Vthよりも大きく設定されている。それにより、Yセレクタ11−選択第1ビット線4s−選択セル20fs(の磁気抵抗素子7の近傍)−選択第2ビット線5s−Y側電流終端回路14の経路において、データ信号Dに対応した所定の大きさを有する電流Iw(0)(「0」の場合:Yセレクタ11へ向かう方向)又は電流Iw(1)(「1」の場合、Y側電流終端回路14)が流れる。
(3)ステップS333
選択セル20fsにおいては、磁気抵抗素子7の接する引き出し配線層29上に電流Iw(0)(+X方向)又は電流Iw(1)(−X方向)が流れることにより、−Y方向、又は、+Y方向に磁界が発生する。その磁界により、磁気抵抗素子7のフリー層21の自発磁界が反転し、データ信号Dに対応する自発磁化を記憶する。
以上の書き込み動作により、選択セル20fsにデータを書き込むことができる。
本実施の形態により、第1の実施の形態及び第3の実施の形態と同様の効果を得ることが出来る。半導体基板を直接用いる素子の数を減らし、素子を小型化できる。
また、ワード線を読出し用と書込み用に分ける必要がなく、制御がやさしくなりデコーダ回路が単純にできる。それにより、チップサイズを小さくすることが出来る。
(第28の実施の形態)
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第28の実施の形態について説明する。
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第28の実施の形態の構成について説明する。図59は、本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)の第28の実施の形態の構成を示す図である。図59は、図56に示すMRAMの回路例を階層化した構成を示している。本実施の形態のMRAMは、セルアレイ41f−0〜41f−3、セルアレイセレクタ17a、Y側電流源回路12v、読み出し電流負荷回路13及びセンスアンプ15を具備する。
セルアレイ41f−i(i=0〜3の整数)は、メモリセルアレイ10、複数のワード線3W、複数の第1ビット線4(リファレンス第1ビット線4rを含む)、複数の第2ビット線5(リファレンス第2ビット線5rを含む)、Xセレクタ8、Yセレクタ11d、リファレンスYセレクタ11r、Y側電流終端回路14を備える。各構成は、第27の実施の形態と同様であるのでその説明を省略する。ただし、Yセレクタ11dは、Yセレクタ11と同じであるが、Yセレクタ11のうちのリファレンスビット線4の選択機能は無い。リファレンスビット線4の選択機能は、リファレンスYセレクタ11rが有する。ここでは、各セレクタに対するプリチャージ電圧Vhalfは、図示しない電源が各セレクタへ供給される。
なお、図59においては、4つのセルアレイ41fを示しているが、本発明は、この数に制限されるものではない。
セルアレイセレクタ17aは、第26の実施の形態と同様であるのでその説明を省略する。
また、Y側電流源回路12v、読み出し電流負荷回路13及びセンスアンプ15は、セルアレイ41fの外にあり各セルアレイ41f−iと共通であるほかは、第27の実施の形態と同様であるのでその説明を省略する。
次に、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第28の実施の形態の動作について説明する。
図59のMRAMにおいて、メモリセル20fからのデータの読み出しは、以下のようにして行う。ただし、第1ビット線4及び第2ビット線5は、中間電位Vhalf(例示:電源電圧=2.5V、Vhalf=1.25V)にプリチャージされている。
(1)ステップS341
セルアレイセレクタ17aは、セルアレイ41f−i(i=0〜n:nはセレクタアレイの番号)のいずれか1つを選択するセルアレイ選択信号MWSiに基づいて、対応するセレクタ用トランジスタ17a−1、17a−2及び17a−3をオンにし、選択セルアレイ41f−iを選択する。
このとき、選択セルアレイ41e−iと、読み出し電流負荷回路13及びセンスアンプ15とは、第1メインビット線62及び第2メインビット線63により接続される。
(2)ステップS342
Xセレクタ8は、行アドレスの入力により、複数のワード線3から選択ワード線3sを選択する。これにより、第1MOSトランジスタ6がオンとなる。
(3)ステップS343
Yセレクタ11dは、列アドレスの入力により、複数の第1ビット線4から選択第1ビット線4sを選択する。そして、選択ビット線4sを、Vh+(例示:Vh+=1.75V)の電位にする。Vh+の電位は、第1メインビット線62を介して読み出し電流負荷回路13により印加される。
リファレンスYセレクタ11rは、列アドレス及びRA信号の入力により、リファレンスビット線4rを、Vh+(例示:Vh+=1.75V)の電位にする。Vh+の電位は、第2メインビット線63を介して読み出し電流負荷回路13により印加される。
これにより、電圧源24aのVhalfの電位と、Yセレクタ11dによるVh+の電位とが、選択セル20fsに印加される。この電位差((Vh+)−(Vhalf)=0.5V)は、第2ダイオード32又は第3ダイオード33の閾値電圧Vth(0.7V)よりも小さくなるように設定されている。従って、電圧源24a−選択セル20fs(の磁気抵抗素子7)−選択第1ビット線4s−Yセレクタ11d−セルアレイセレクタ17a−センスアンプ15の経路において、選択セル20fsのデータを反映した電流Isが流れる。同様に、電圧源24a−リファレンスセル20r(の磁気抵抗素子7)−リファレンスビット線4r−リファレンスYセレクタ11r−セルアレイセレクタ17a−センスアンプ15の経路には、リファレンスセル30rのデータ「0」を反映した電流Irが流れる。
(4)ステップS344
センスアンプ15は、電流Isと電流Irとの差に基づいて、予め設定された値の範囲で同じであれば読み出したデータを「0」とし、異なれば(例示:より小さければ)「1」と判定し、その結果を出力する。
以上の読み出し動作により、所望の選択セルアレイ41f−iにおける所望の選択セル20fsのデータを読み出すことができる。
メモリセル2へのデータの書き込みは、以下のようにして行う。ただし、第1ビット線4及び第2ビット線5は、中間電位Vhalf(例示:電源電圧=2.5V、Vhalf=1.25V)にプリチャージされている。
(1)ステップS351
セルアレイセレクタ17aは、セルアレイ41f−iのいずれか1つを選択するセルアレイ選択信号MWSiに基づいて、対応するセレクタ用トランジスタ17a−1、17a−2及び17a−3をオンにし、選択セルアレイ41f−iを選択する。
このとき、選択セルアレイ41f−iは、Y側電圧源回路12v、読み出し電流負荷回路13及びセンスアンプ15と、第1メインビット線62〜第3メインビット線64により接続される。
(2)ステップS352
Xセレクタ8は、行アドレスの入力により、複数のワード線3から選択ワード線3sを選択する。各メモリセル20fの第1MOSトランジスタ6はオンになる。
(3)ステップS353
Yセレクタ11dは、列アドレスの入力により、複数の第1ビット線4から選択第1ビット線4sを選択する。そして、選択第1ビット線4sを、書き込みデータ(D)に応じてVh+又はVh−の電位にする。例えば、Vh+は1.75VでありVh−は0.75Vである。Vh+又はVh−の電位は、第1メインビット線62を介してY側電圧源回路12vにより印加される。
また、Y側電流終端回路14は、列アドレスの入力により、複数の第2ビット線5から選択第2ビット線5sを選択する。選択第1ビット線4sと選択第2ビット線5sとは、対を成しているものが選択される。そして、選択第2ビット線5sを、選択第1ビット線4sの電位とは逆のVh−又はVh+の電位にする。Vh−又はVh+の電位は、第3メインビット線64を介してY側電圧源回路12vにより印加される。
これにより、Yセレクタ11dによるVh+又はVh−の電位と、Y側電流終端回路14によるVh−又はVh+の電位とが、選択セル20fsに印加される。この電位差((Vh+又はVh−)−(Vh−又はVh+)=±1.0V)は、第2ダイオード32及び第3ダイオード33のいずれの閾値電圧Vthよりも大きく設定されている。それにより、Yセレクタ11d−選択第1ビット線4s−選択セル20fs(の磁気抵抗素子7の近傍)−選択第2ビット線5s−Y側電流終端回路14の経路において、データ信号Dに対応した所定の大きさを有する電流Iw(0)(「0」の場合:Yセレクタ11へ向かう方向)又は電流Iw(1)(「1」の場合、Y側電流終端回路14)が流れる。
(4)ステップS354
選択セル20fsにおいては、磁気抵抗素子7の接する引き出し配線層29上に電流Iw(0)(+X方向)又は電流Iw(1)(−X方向)が流れることにより、−Y方向、又は、+Y方向に磁界が発生する。その磁界により、磁気抵抗素子7のフリー層21の自発磁界が反転し、データ信号Dに対応する自発磁化を記憶する。
以上の書き込み動作により、所望の選択セルアレイ41f−iにおける所望の選択セル20fsにデータを書き込むことができる。
なお、リファレンスセル20rに書き込みを行う際は、リファレンスアクティブ信号SRの入力と共に、Yセレクタ11dにおいてリファレンス第1ビット線4rを、Y側電流終端回路14においてリファレンス第2ビット線5rを選択する。
本実施の形態により、第27の実施の形態と同様の効果を得ることが出来る。また、セルアレイを階層化し、一部の回路を共通化することにより、MRAMをコンパクト化することが出来る。
(第29の実施の形態)
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第29の実施の形態について説明する。
まず、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第29の実施の形態の構成について説明する。図60は、本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)の第29の実施の形態の構成を示す図である。本実施の形態のMRAMは、メモリセルアレイ10、複数のワード線3、複数の第1ビット線4、複数の第2ビット線5、Xセレクタ8、Yセレクタ11、Y側電圧源回路12v、読み出し電流負荷回路13、Y側電流終端回路14、Y側電源回路19及びセンスアンプ15を具備する。
メモリセルアレイ10は、メモリセル20gが行列に配列されている。ここで、メモリセル20gは、第1MOSトランジスタ6と磁気抵抗素子7と第2ダイオード32と第3ダイオード33とを含む。なお、リファレンス用のメモリセル20gをリファレンスセル20rと記す。リファレンスセル20rは、「0」が書き込まれ、通常、書き込み動作は行われない。
本実施の形態におけるメモリセル20gは、第2ダイオード32と第3ダイオード33が、互いのn極同士を接合する形で向かい合わせにしている点で、第27の実施の形態のメモリセル20fと異なる。すなわち、第2ダイオード32は、第2ビット線5に接続された第1極性(p)の第5端子と、第2極性(n)の第6端子とを含む。第3ダイオード33は、第2端子に接続されたその第1極性(p)の第7端子と、その第6端子に接続されたその第2極性(n)の第8端子とを含む。
ここで、第2ダイオード32と第3ダイオード33とを向かい合わせに接合した素子(以下、「直列ダイオード素子」ともいう)の特性について説明する。図61は、直列ダイオード素子の特性を説明するグラフである。縦軸は、ダイオードを流れる電流である。横軸は、ダイオードに印加される電圧である。Vbd+又はVbd−は、第2ダイオード32及びと第3ダイオード33のそれぞれの逆方向のブレークダウン電圧を示す。直列ダイオード素子は、理想的には電流を流さない。しかし、ブレークダウンをしやすいようにデバイスを設計すると、比較的低い電圧の逆バイアスで、ブレークダウン電圧(Vbd+又はVbd−)を超えることが出来る。ブレークダウン電圧以上では、PN接合を乗り越えて電流を流すことが出来る。それにより、直列ダイオード素子は、印加される電圧VinがVbd−<Vin<Vbd+ならばオフ、それ以外ならばオンとなるスイッチング素子とみなすことが出来る。
図47(a)は、一つのダイオードの特性を示す。閾値電圧Vth(例示:0.7V)の絶対値は、ブレークダウン電圧Vbdの絶対値よりも小さい。
その他の構成については、第27の実施の形態と同様であるのでその説明を省略する。
図62は、図60に示すMRAMのメモリセルアレイについて、メモリセルアレイを製造する基板の上方(Z軸の正方向)から見た図である。この図では、メモリセルアレイ10の中の2×2のメモリセル20gを代表して示している。
本実施の形態におけるメモリセル20gは、第2ダイオード32と第3ダイオード33が、コンタクト配線54の途中に、重なるように設けられている点で、第27の実施の形態のメモリセル20fと異なる。その他の構成については、第27の実施の形態と同様であるのでその説明を省略する。
図63は、メモリセル20gの構造を示し、図62におけるJJ’断面を示す図である。
本実施の形態におけるメモリセル20gは、第2ダイオード32と第3ダイオード33が、コンタクト配線54の途中に、重なるように設けられている点で、第27の実施の形態のメモリセル20fと異なる。その他の構成については、第27の実施の形態と同様であるのでその説明を省略する。
次に、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第29の実施の形態の動作については、第27の実施の形態の動作(ステップS321〜S323、ステップS331〜S333)と同様であるのでその説明を省略する。
ただし、読み出し動作時、選択セル20gsに印加される電位差((Vh+)−(Vhalf)=0.5V)は、直列ダイオード素子のブレークダウン電圧(Vbd+及びVbd−)よりも小さく設定されている。それにより、各ダイオードには、電流は流れない。
書き込み動作時、選択セル20gsに印加される電位差((Vh+又はVh−)−(Vh−又はVh+)=±1.0V)は、直列ダイオード素子のブレークダウン電圧(Vbd+及びVbd−)よりも大きく設定されている。それにより、選択セル20fsの磁気抵抗素子7の近傍において、データ信号Dに対応した所定の大きさを有する電流Iw(0)又は電流Iw(1)が流れる。
本実施の形態により、第27の実施の形態と同様の効果を得ることが出来る。半導体基板を直接用いる素子を減らせるので、メモリセルを小型化できる。また、メモリセルの2つのダイオードを重ねて作成するので、チップサイズをより小さくすることが出来る。
(第30の実施の形態)
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第30の実施の形態について説明する。
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第30の実施の形態の構成について説明する。図64は、本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)の第30の実施の形態の構成を示す図である。図64は、図60に示すMRAMの回路例を階層化した構成を示している。本実施の形態のMRAMは、セルアレイ41g−0〜41g−3、セルアレイセレクタ17a、Y側電流源回路12v、読み出し電流負荷回路13及びセンスアンプ15を具備する。
各構成は、28の実施の形態と同様であるのでその説明を省略する。
ただし、本実施の形態におけるメモリセル20gは、第2ダイオード32と第3ダイオード33が、互いのn極同士を接合する形で向かい合わせにしている点で、第28の実施の形態のメモリセル20fと異なる。すなわち、第2ダイオード32は、第2ビット線5に接続された第1極性(p)の第5端子と、第2極性(n)の第6端子とを含む。第3ダイオード33は、第2端子に接続されたその第1極性(p)の第7端子と、その第6端子に接続されたその第2極性(n)の第8端子とを含む。
次に、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第30の実施の形態の動作については、第28の実施の形態の動作(ステップS341〜S344、ステップS351〜S354)と同様であるのでその説明を省略する。
ただし、読み出し動作時、選択セル20gsに印加される電位差((Vh+)−(Vhalf)=0.5V)は、直列ダイオード素子のブレークダウン電圧(Vbd+及びVbd−)よりも小さく設定されている。それにより、各ダイオードには、電流は流れない。
書き込み動作時、選択セル20gsに印加される電位差((Vh+又はVh−)−(Vh−又はVh+)=±1.0V)は、直列ダイオード素子のブレークダウン電圧(Vbd+及びVbd−)よりも大きく設定されている。それにより、選択セル20fsの磁気抵抗素子7の近傍において、データ信号Dに対応した所定の大きさを有する電流Iw(0)又は電流Iw(1)が流れる。
本実施の形態により、第28の実施の形態と同様の効果を得ることが出来る。
また、メモリセルの2つのダイオードを重ねて作成するので、チップサイズをより小さくすることが出来る。
(第31の実施の形態)
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第31の実施の形態について説明する。
まず、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第31の実施の形態の構成について説明する。図65は、本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)の第31の実施の形態の構成を示す図である。本実施の形態のMRAMは、メモリセルアレイ1、複数の第1ワード線3a、複数の第2ワード線3b、複数の第1ビット線4、複数の第2ビット線5、Xセレクタ8、Yセレクタ11、Y側電流源回路12、Y側電源回路19、読み出し電流負荷回路13、Y側電流終端回路14及びセンスアンプ15を具備する。
メモリセルアレイ1は、メモリセル2が行列に配列されている。ここで、メモリセル2hは、第1MOSトランジスタ6−1、第2MOSトランジスタ16−1、第3MOSトランジスタ6−2、第4MOSトランジスタ16−2及び磁気抵抗素子7とを含む。なお、リファレンス用のメモリセル2をリファレンスセル2rと記す。
第1の実施の形態では、一組の第1MOSトランジスタ6−1、第2MOSトランジスタ16−1及びビット線3で、磁気抵抗素子7に対してメモリセルを選択する機能を果たしていた。本発明においては、同じ機能を、二組((第1MOSトランジスタ6−1、第2MOSトランジスタ16−1及び第1ビット線3a)及び(第3MOSトランジスタ6−2、第4MOSトランジスタ16−2及び第2ビット線3b))で行う点で、第1の実施の形態と異なる。この場合、電流を流すMOSトランジスタが2倍になるので、読み出し動作時及び書き込み動作時に流す電流を増加させることが出来る。それにより、セルアレイの信頼性を向上させることが可能となる。
第1MOSトランジスタ6−1は、ゲート(第1ゲート)を第1ワード線3aに、ソース(第1端子)を第1ビット線4に、ドレイン(第2端子)を磁気抵抗素子7の一端側(第4端子)及び第2MOSトランジスタ16−1のドレイン(第6端子)に接続している。
第2MOSトランジスタ16−1は、ゲート(第2ゲート)を第1ワード線3aに、ソース(第5端子)を第2ビット線5に、ドレイン(第6端子)を磁気抵抗素子7の一端側(第4端子)及び第1MOSトランジスタ6のドレイン(第2端子)に接続している。
第3MOSトランジスタ6−2は、ゲート(第3ゲート)を第2ワード線3bに、ソース(第7端子)を第1ビット線4に、ドレイン(第8端子)を磁気抵抗素子7の一端側(第4端子)及び第1MOSトランジスタ6−1のドレイン(第2端子)に接続している。
第4MOSトランジスタ16−2は、ゲート(第4ゲート)を第2ワード線3bに、ソース(第9端子)を第2ビット線5に、ドレイン(第10端子)を磁気抵抗素子7の一端側(第4端子)及び第2MOSトランジスタ16−2のドレイン(第6端子)に接続している。
読み出し動作時において、第1MOSトランジスタ6−1及び第3MOSトランジスタ6−2は、磁気抵抗素子7を第1ビット線4に接続し、磁気抵抗素子7−第1ビット線4に電流を流すために用いられる。書き込み動作時において、第1MOSトランジスタ6−1、第2MOSトランジスタ16−1、第3MOSトランジスタ6−2及び第4MOSトランジスタ16−2は、第1ビット線4と第2ビット線5とを接続して磁気抵抗素子7近傍に電流を流すために用いる。
第1ワード線3aは、Y軸方向に実質的に垂直な第2方向としてのX軸方向(ワード線方向)へ延伸するように設けられXセレクタ8に接続されている。
第2ワード線3bは、X軸方向(ワード線方向)へ延伸するように設けられXセレクタ8に接続されている。第1ワード線3aと第2ワード線3bとは、一つのワード線3がXセレクタ8から出た時点で分岐されたものである。従って、両者は常に同電位であり、Xセレクタ8により同時に選択される。
その他の構成については、第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
図66は、図65に示すMRAMのメモリセルアレイについて、メモリセルアレイを製造する基板の上方(Z軸の正方向)から見た図である。この図では、メモリセルアレイ1の中の2×2のメモリセル2を代表して示している。
メモリセル2hの第1MOSトランジスタ6−1は、ソース6−1a(第1端子)が、コンタクト配線28−1を介して第1ビット線4に接続している。ゲート6−1b(第1ゲート端子)は、第1ワード線3aを利用している。ドレイン6−1c(第2端子)は、コンタクト配線27に接続している。同様に、第3MOSトランジスタ6−2は、ソース6−2a(第7端子)が、コンタクト配線28−2を介して第1ビット線4に接続している。ゲート6−2b(第3ゲート端子)は、第2ワード線3bを利用している。ドレイン6−2c(第8端子)は、コンタクト配線27に接続している。
このとき、ドレイン6−1c(第2端子)とドレイン6−2c(第8端子)とは、共通の拡散層6dで形成されている。また、ソース6−1a(第1端子)と隣接するメモリセル2hのソース6−2a(第7端子)とは、共通の他の拡散層6dで形成されている。
第2MOSトランジスタ16−1は、ソース16−1a(第5端子)は、コンタクト配線38−1を介して第2ビット線5に接続している。ゲート16−1b(第2ゲート端子)は、第1ワード線3aを利用している。ドレイン16−1c(第6端子)は、コンタクト配線37に接続している。同様に、第4MOSトランジスタ16−2は、ソース16−2a(第9端子)は、コンタクト配線38−2を介して第2ビット線5に接続している。ゲート16−2b(第4ゲート端子)は、第2ワード線3bを利用している。ドレイン16−2c(第10端子)は、コンタクト配線37に接続している。
このとき、ドレイン16−1c(第6端子)とドレイン16−2c(第10端子)とは、共通の拡散層6eで形成されている。また、ソース16−1a(第5端子)と隣接するメモリセル2hのソース16−2a(第9端子)とは、共通の他の拡散層6eで形成されている。
コンタクト配線27とコンタクト配線37とは、引き出し配線層29を介して接続している。
磁気抵抗素子7は、引き出し配線層29上に設けられている。引き出し配線層29を流れる電流により、自発磁化の方向を反転される。ここでは、引き出し配線層29を流れる電流は、X軸方向にながれるので、磁気抵抗素子7が感じる磁界の方向はY軸方向である。従って、Y軸方向に磁化容易となる形状で設けられる。例えば、Y軸方向に平行な長軸を有する楕円又は楕円に類似の形状である。磁気抵抗素子7の一端側(第4端子)は引き出し配線層29に、他端側(第3端子)は接地配線24(図66において図示されず)に接続されている。他端側(第3端子)の接地配線24は、メモリセル2hごとに分離する必要が無いため、図3に示すように一体に形成される。
このように、隣接するMOSトランジスタ同士で、ソース又はドレイン、及び、コンタクト配線を共有化させている。従って、トランジスタ間の分離領域が必要ではなくなるため、メモリセルを効率よく狭い面積内に配置することができる。すなわち、チップの面積を広げることなく、メモリセル内のMOSトランジスタを増やすことができる。それにより、メモリセルを流れる電流を大きくとることが可能となる。
図67は、メモリセル2hの構造を示し、図66におけるKK’断面を示す図である。第1MOSトランジスタ及び第2MOSトランジスタが、分離した以外は第1の実施の形態(図4)と同様であるのでその説明を省略する。
図68は、図65に示すMRAMのメモリセルアレイについて、メモリセルアレイを製造する基板の上方(Z軸の正方向)から見た、メモリセル2hの他の構成を示す図である。この図では、メモリセルアレイ1の中の2×2のメモリセル2を代表して示している。
この構成では、磁気抵抗素子7を拡散層上に直接配置している。それにより、引き出し配線層29、コンタクト配線27及び37を省略することができる。その他は、図66と同様である。
図69は、メモリセル2hの他の構成の構造を示し、図68におけるLL’断面を示す図である。図67と比較して、引き出し配線層29、コンタクト配線27及び37が省略され、磁気抵抗素子7が拡散層上に直接配置されている。
このように、各ビット線より下に、磁気抵抗素子7を配置することにより、MOSトランジスタから引き出し配線層29までのコンタクト配線のための面積が必要なくなる。従って、メモリセルを効率よく狭い面積内に配置することができる。また、高さ方向においても、メモリセルについて、低く配置することができる。
次に、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第31の実施の形態の動作については、第1の実施の形態における第1MOSトランジスタ6−1及び第2MOSトランジスタ16−1を、それぞれ(第1MOSトランジスタ6−1と第2MOSトランジスタ16−1及び第3MOSトランジスタ6−2と第4MOSトランジスタ16−2に変更した以外は、第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
本発明により、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、MOSトランジスタから引き出し配線層29までのコンタクト配線のための面積が必要なくなる。従って、メモリセルを効率よく狭い面積内に配置することができる。そして、トランジスタ間の分離領域が必要ではなくなるため、メモリセルを効率よく狭い面積内に配置することができる。すなわち、チップの面積を広げることなく、メモリセル内のMOSトランジスタを増やすことができる。それにより、メモリセルを流れる電流を大きくとることが可能となる。
(第32の実施の形態)
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第32の実施の形態について説明する。
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第32の実施の形態の構成について説明する。図79は、本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)の第32の実施の形態の構成を示す図である。本実施の形態のMRAMは、メモリセルアレイ1、複数のワード線3、複数の第1ビット線4、複数の第2ビット線5、複数のリファレンスビット線35、Xセレクタ8、Yセレクタ11−1、読み出しYセレクタ11−2、Y側電流源回路12、Y側電源回路19、読み出し電流負荷回路13、Y側電流終端回路14及びセンスアンプ15aを具備する。
メモリセルアレイ1は、メモリセル2が行列に配列されている。ここで、メモリセル2は、第1MOSトランジスタ6と第2MOSトランジスタ16と磁気抵抗素子7とを含む。なお、リファレンス用のメモリセル2をリファレンスセル2rと記す。
第1トランジスタとしての第1MOSトランジスタ6は、ゲート(第1ゲート)をワード線3に、ソース(第1端子)を第1ビット線4に、ドレイン(第2端子)を磁気抵抗素子7の一端側(第4端子)及び第2MOSトランジスタ16のドレイン(第6端子)に接続している。
第2MOSトランジスタ16は、ゲート(第2ゲート)をワード線3に、ソース(第5端子)を第2ビット線5に、ドレイン(第6端子)を磁気抵抗素子7の一端側(第4端子)及び第1MOSトランジスタ6のドレイン(第2端子)に接続している。
読み出し動作時において、第1MOSトランジスタ6は、磁気抵抗素子7を第1ビット線4に接続し、リファレンスビット線35−磁気抵抗素子7−第1ビット線4に電流を流すために用いられる。書き込み動作時において、第1MOSトランジスタ6と第2MOSトランジスタ16は、第1ビット線4と第2ビット線5とを接続して磁気抵抗素子7近傍に電流を流すために用いる。
磁気抵抗素子7は、一端側(第4端子)を上記各トランジスタに、他端側(第3端子)をリファレンスビット線35に接続さている。記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有する。
第1ビット線4は、第1方向としてのY軸方向(ビット線方向)へ延伸するように設けられ、一端をYセレクタ11−1に、他端をY側電流終端回路14に接続されている。なお、リファレンス用の第1ビット線4を、リファレンス第1ビット線4rと記す。
第2ビット線5は、第1ビット線4と対を成し、Y軸方向へ延伸して設けられ、Y側電流終端回路14に接続されている。なお、リファレンス用の第2ビット線5を、リファレンス第2ビット線5rと記す。
読み出しビット線35は、第1ビット線4及び第2ビット線5と組を成し、Y軸方向へ延伸して設けられ、一端を読み出しYセレクタ11−2に、他端をY側電流終端回路14に接続されている。なお、リファレンス用の読み出しビット線35を、リファレンス読み出しビット線35rと記す。
ワード線3は、Y軸方向に実質的に垂直な第2方向としてのX軸方向(ワード線方向)へ延伸するように設けられXセレクタ8に接続されている。
そして、上記各メモリセル2は、上記の第1ビット線、第2ビット線及び読み出しビット線の複数の組と複数のワード線とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられている。
Xセレクタ8は、データの読み出し動作時及び書き込み動作時のいずれの場合にも、複数のワード線3から、1つのワード線3を選択ワード線3sとして選択する。
Yセレクタ11−1は、書き込み動作時に、複数の第1ビット線4から、1つの第1ビット線4を選択第1ビット線4sとして選択する。
読み出しYセレクタ11−2は、データの読み出し動作時に、複数の読み出しビット線35から、1つの読み出しビット線35を選択読み出しビット線35sとして選択する。
ここで、選択ワード線3sと選択第1ビット線4sとで選択されるメモリセル2を、選択セル2sと記す。
Y側電流源回路12は、データの書き込み動作時に、選択第1ビット線4sへ所定の電流の供給又は引き込みを行う電流源である。
Y側電流終端回路14は、データの書き込み動作時に、複数の第2ビット線5から、選択第1ビット線4sと対を成す1つの第2ビット線5を選択第2ビット線5sとして選択する。また、データの読み出し動作時に、選択読み出しビット線35を所定の電圧にプリチャージする。第1ビット線4及び第2ビット線を制御するY側電流終端回路14b、及び、読み出しビット線35を制御するY側電流終端回路14aを備える。
Y側電源回路19は、データの書き込み動作時及び読み出し動作時に、Y側電流終端回路14へ所定の電圧を供給する。
ここで、Y側電流源回路12による所定の電流は、書き込むデータに応じて、選択第1ビット線4s−選択セル2s−選択第2ビット線5sの経路を、Yセレクタ11−1へ流れ込む方向又はYセレクタ11−1から流れ出す方向に流れる。
読み出し電流負荷回路13は、データの読み出し動作時に、選択読み出しビット線35s−選択セル2s−選択第1ビット線4sへ所定の電流を流す。同様に、データの読み出し動作時に、リファレンス読み出しビット線35r−リファレンスセル2r−リファレンス第1ビット線4rへ所定の電流を流す。
センスアンプ15は、リファレンスセル2rにつながるリファレンス読み出しビット線35rの電圧と、選択セル2sにつながる選選択読み出しビット線35sの電圧との差に基づいて、選択セル2sからデータを読み出し、そのデータを出力する。
ここで、リファレンスセル2rは、基本構造は通常のメモリセル2と同様の構成である。ただし、抵抗値が所定(読み出し電流負荷回路13が流す所定の電流により、「1」のデータを有する磁気抵抗素子7の電圧降下分と、「0」のデータを有する磁気抵抗素子7の電圧降下分との中間の電圧降下を有する)の値に固定され、他のメモリセル2の読み出し動作の際、参照される。そのような設定としては、リファレンスセル2rに流す電流の値の設定や、リファレンスセル2rの磁気抵抗素子7の膜特性(膜厚、材料)等の変更により可能である。
図80は、図79に示すMRAMのメモリセルアレイについて、メモリセルアレイを製造する基板の上方(Z軸の正方向)から見た図である。この図では、メモリセルアレイ1の中の2×2のメモリセル2を代表して示している。
メモリセル2の第1MOSトランジスタ6は、ソース6a(第1端子)が、コンタクト配線28を介して第1ビット線4に接続している。ゲート6b(第1ゲート端子)は、ワード線3からY軸方向に枝分かれしたワード線3−1を利用している。ドレイン6c(第2端子)は、コンタクト配線27−引き出し配線層29−コンタクト配線37を介して第2MOSトランジスタ16のドレイン16c(第6端子)に接続している。第2MOSトランジスタ16は、ゲート16b(第2ゲート端子)が、ワード線3からY軸方向に枝分かれしたワード線3−2を利用している。ソース16a(第5端子)は、コンタクト配線38を介して第2ビット線5に接続している。
磁気抵抗素子7は、引き出し配線層29上に設けられている。引き出し配線層29を流れる電流により、自発磁化の方向を反転される。ここでは、引き出し配線層29を流れる電流は、X軸方向にながれるので、磁気抵抗素子7が感じる磁界の方向はY軸方向である。従って、Y軸方向に磁化容易となる形状で設けられる。例えば、Y軸方向に平行な長軸を有する楕円又は楕円に類似の形状である。磁気抵抗素子7の一端側(第4端子)は引き出し配線層29に、他端側(第3端子)は読み出しビット線35に接続されている。
図81は、メモリセル2の構造を示し、図80におけるMM’断面を示す図である。
第1MOSトランジスタ6は、半導体基板の表面部に形成される。半導体基板内に設けられた第1拡散層としてのソース6aは、Z軸方向に延びるコンタクト配線28を介して第1ビット線4と接続している。第2拡散層としてのドレイン6cは、Z軸方向に延びるコンタクト配線27を介して引き出し配線層29の一端に接続している。第1ゲートとしてのゲート6bは、ワード線3から枝分かれしたワード線3−1を利用している。ただし、ドレイン6cは、ソース6aよりもメモリセル2の内側に設けられている。
第2MOSトランジスタ16は、半導体基板の表面部に形成される。半導体基板内に設けられた第3拡散層としてのソース16aは、Z軸方向に延びるコンタクト配線38を介して第2ビット線5と接続している。第4拡散層としてのドレイン16cは、Z軸方向に延びるコンタクト配線37を介して引き出し配線層29の他端に接続している。第2ゲートとしてのゲート16bは、ワード線3から枝分かれしたワード線3−2を利用している。ただし、ドレイン16cは、ソース16aよりもメモリセル2の内側に設けられている。
磁気抵抗素子7は、一端側において引き出し配線層29上に接続して設けられている。他端側は、コンタクト配線26を介して、読み出しビット線35に接続されている。
本実施の形態のメモリセルアレイは、第1の実施の形態におけるメモリセルアレイに比較して、寄生容量をより小さくすることができる。それを図82及び図83を用いて説明する。
図82は、第1の実施の形態のメモリセル2における寄生容量を示す図である。寄生容量を考える場合、選択セルは一つであり、非選択セルを中心に考えるものとする。この図のメモリセルは非選択セル(第1MOSトランジスタ6及び第2MOSトランジスタはオフ)とする。この場合、拡散層(6a、6c、16a、16c)による拡散容量素子(Cdif)は、対極が基板電位である。第1の実施の形態の場合、基板電位はGND電位であり、電位が動かないので、寄生容量値は概ね固定された状態にある。図82では、一つのトランジスタについてCdifの2個分となる。磁気抵抗素子7の寄生容量素子はCtmrであり、一端がGND電位であるので、この場合もCtmrは概ね固定でされた状態にある。ここで、セル節点N1における実効的な容量値Ccは、次のような容量素子の直列結合で表される。
1/Cc=1/C(Ctmr)+1/2×C(Cdif) (a)
ただし、C(Ctmr)及びC(Cdif)は、それぞれCtmr+Cdifの容量値である。ここでは、Cdif及びCtmrが固定されているので、Ccも概ね固定された値となる。
図83は、本実施の形態のメモリセル2における寄生容量を示す図である。本実施の形態の場合、磁気抵抗素子7の一方の端子がGNDではなく、読み出しビット線35に接続されている。そのため、読み出しビット線35の電位により、磁気抵抗素子7の寄生容量素子のC(Ctmr)は変動する。上記(a)式を参照して、C(Cdif)を一定とすると、Ccは、C(Ctmr)が無限大のときに最大となる。しかし、その場合でも、Ccは従来の2×C(Cdif)を超えることはない。実際には、C(Ctmr)が2×C(Cdif)程度なので、Ccは、第1の実施の形態の半分になる。すなわち、本実施の形態のメモリセルアレイは、第1の実施の形態におけるメモリセルアレイに比較して、寄生容量をより小さくすることができる。
次に、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第32の実施の形態の動作について説明する。
図84は、本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)の第32の実施の形態の動作を説明する図である。すなわち、図84は、1つのメモリセル2を例にとって、書き込み及び読み出し経路の回路を例示した回路図を示す。図85は、その読み出し動作におけるタイミングチャートを示す図である。図86は、その書き込み動作におけるタイミングチャートを示す図である。
図84を参照して、メモリセル2からのデータの読み出しは、以下のようにして行う。
まず、読み出し動作中において、第1ビット線4及び第2ビット線5(リファレンス第1及び第2ビット線4r、5rを含む)は、Y側電流終端回路14bにより常にGND電位である(図85では、BLU5及びBLL4が常にGND電位となっている)。また、複数の読み出しビット線35(リファレンス読み出しビット線35rを含む)は、全てプリチャージ電位Vprにプリチャージされている(図85では、RBLi35がtR1でVprになっている)。
(1)ステップS361
Xセレクタ8は、行アドレス(2ビット:X0及びX1)の入力により、複数のワード線3から選択ワード線3sを選択する(図85では、WL3がtR1でhighになる)。各メモリセル2の第1MOSトランジスタ6及び第2MOSトランジスタ16はオンになる。
(2)ステップS362
Y側電流終端回路14aは、読み出しアクティブ信号RAを入力される(図85では、RAがtR1でhighになる)。それにより、複数の読み出しビット線35とプリチャージ電位Vprとの接続をオフにする。一方、読み出しYセレクタ11−2は、列アドレス(2ビット:Y0及びY1)を入力される。これにより、複数の読み出しビット線35から選択読み出しビット線35sを選択する。そして、読み出しアクティブ信号RAにより、読み出し電流負荷回路13は、選択セル2s及びリファレンスセル2rの磁気抵抗素子7に概ねプリチャージ電圧Vprの電位がかかるようにする。それにより、選択読み出しビット線35sに所定の電流Isを流し、リファレンス読み出しビット線35rに所定の電流Irを流す。この場合、選択読み出しビット線35sには、プリチャージ電圧が印加され続けているため、ビット線の寄生容量を充電することなく、電流Isを流すことができる。
このとき、読み出し電流負荷回路13から選択読み出しビット線35s(概ねプリチャージ電圧)を介して、選択セル2sの磁気抵抗素子7−第1MOSトランジスタ6を経由して、選択第1ビット線4s(GND電位)へ電流Isが流れ込む(図85では、RBLi35がtR2からtR5の間、選択セル2sのデータに応じてVpr又はVpr−Δになる)。同様に、読み出し電流負荷回路13−リファレンス読み出しビット線35r−選択リファレンスセル2r(選択ワード線3sとリファレンス第1ビット線4rとの交点に対応するリファレンスセル2r)の磁気抵抗素子7−第1MOSトランジスタ6を経由して、リファレンス第1ビット線4rへ電流Irが流れ込む。
(3)ステップS363
読み出しアクティブ信号RAにより、センスアンプ15は、所定の電流Isを流したときの選択読み出しビット線35sの電圧と、所定の電流Irを流したときのリファレンス読み出しビット線35rの電圧との差に基づいて、「1」又は「0」のいずれか一方を出力する(図85では、OUTがtR3からtR6の間、選択セル2sのデータに応じて所定の値を出力する)。
その後、Xセレクタ8が選択ワード線3を開放し、読み出しアクティブ信号RAがlowになり(図85ではtR4)、電流Isが止まり(図85ではtR5)、出力が止まり(図85ではtR6)、読み出し動作が終了する(図85ではtR7)。
以上の読み出し動作により、選択セル2sのデータを読み出すことができる。
図84を参照して、メモリセル2へのデータの書き込みは、以下のようにして行う。
まず、書き込み動作中において、複数の読み出しビット線35(リファレンス読み出しビット線35rを含む)は、全てプリチャージ電位Vprにプリチャージされている(図86では、RBLi35が常にVprになっている)。
(1)ステップS371
Xセレクタ8は、行アドレス(2ビット:X0及びX1)の入力により、複数のワード線3から選択ワード線3sを選択する(図86では、WL3がtW1でhighになる)。各メモリセル2の第1MOSトランジスタ6及び第2MOSトランジスタ16はオンになる。
(2)ステップS372
Yセレクタ11−1は、列アドレス(2ビット:Y0及びY1)の入力される。これにより、複数の第1ビット線4から選択第1ビット線4sを選択する。Y側電流終端回路14bは、書き込みアクティブ信号WAを入力される(図86では、WAがtW1でhighになる)。これにより、複数の第2ビット線5から選択第2ビット線5sを選択する。選択第1ビット線4sと選択第2ビット線5sとは、対を成しているものが選択される。
このとき、Y側電流終端回路14bは、選択第2ビット線5sに、所定の電圧Vtermを印加する。Y側電流源回路12は、書き込みアクティブ信号WAとデータ信号Dataに基づいて、データ信号Dataに対応した所定の大きさを有する電流Iw(0)(「0」の場合:Y側電流源回路12に引き込む方向)又は電流Iw(1)(「1」の場合、Y側電流源回路12から流れ出る方向)を選択第1ビット線4s−選択セル2sへ流す(図86では、BLU5及びBLL4が、tW2からtR4の間、選択セル2sのデータに応じてGND電位とVtremとの間の2種類の電位のいずれかになる)。
電流Iw(0)又は電流Iw(1)は、選択第2ビット線5s−選択セル2sの第2MOSトランジスタ16(−選択セル2sの引き出し配線層29)−選択セル2sの第1MOSトランジスタ6−選択第1ビット線4sの経路を、順又は逆の方向に流れる。
(3)ステップS373
選択セル2sにおいては、磁気抵抗素子7の接する引き出し配線層29上に電流Iw(0)(+X方向)又は電流Iw(1)(−X方向)が流れることにより、−Y方向、又は、+Y方向に磁界が発生する。その磁界により、磁気抵抗素子7のフリー層21の自発磁界が反転し、データ信号Dataに対応する自発磁化を記憶する。
その後、Xセレクタ8が選択ワード線3を開放し、書き込みアクティブ信号WAがlowになり(図86ではtW3)、電流Isが止まり(図86ではtW4)、書き込み動作が終了する(図86ではtW5)。
なお、リファレンスアクティブ信号SRは、リファレンスセル2rに書き込みを行う際に、リファレンスセル2rを選択する信号であり、通常のメモリセル2における書き込みアクティブ信号WAに対応する。
以上の書き込み動作により、選択セル2sにデータを書き込むことができる。
なお、プリチャージ電位Vprを、書き込み動作時における磁気抵抗素子7の引き出し配線層29の電位と同程度にすることで、書き込み時に磁気抵抗素子7中にトンネル電流を流さないように設定することも可能である。すなわち、データの書き込み動作時には、磁気抵抗素子7の両端が同じ電圧(プリチャージ電圧Vpr)になり電位差が無くなるので、書き込み電流のメモリセル2内での損失を防止することが出来る。すなわち、書き込み電流の精度を向上させることが可能となる。
本実施の形態により、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
加えて、磁気抵抗素子の一端を読み出しビット線に接続し、読み出しビット線の電位を概ね所定のプリチャージ電圧にしているため、ビット線の寄生容量に充電することなく、その影響をより小さくすることが可能となる。すなわち、ビット線の寄生容量を実効的に小さくでき、素子の動作速度を向上することが可能となる。
(第33の実施の形態)
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第33の実施の形態について説明する。
本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第33の実施の形態の構成について説明する。図87は、本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)の第33の実施の形態の構成を示す図である。図87は、図79に示すMRAMの回路例を階層化した構成を示している。本実施の形態のMRAMは、セルアレイ41h−0〜41h−3、セルアレイセレクタ44a、Y側電流源回路42、Y側電流終端回路14a’’、読み出し電流負荷回路13及びセンスアンプ15を具備する。
セルアレイ41h−0〜41h−3は、メモリセルアレイ1、複数のワード線3、複数の第1ビット線4(リファレンス第1ビット線4rを含む)、複数の第2ビット線5(リファレンス第2ビット線5rを含む)、複数の読み出しビット線35(リファレンス読み出しビット線35rを含む)Xセレクタ8、Yセレクタ11−1a(ただし、リファレンス第1ビット線4rの選択/非選択も行う)、読み出しYセレクタ11−2a、Y側電流終端回路14a’、Y側電流終端回路14b’を備える。各構成は、Yセレクタ11−1aが第1ビット線4の選択だけでなくリファレンス第1ビット線4rの選択も可能であること、Y側電流終端回路14b’の電源が外部にある以外は、第32の実施の形態と同様であるのでその説明を省略する。
なお、図87においては、4つのセルアレイ41を示しているが、本発明は、この数に制限されるものではない。
セルアレイセレクタ44aは、セルアレイ41hを選択するセルアレイ選択信号MWSi(i=0〜3の整数:セルアレイ41hの番号)に基づいて、セレクタ用書き込みトランジスタ44a−1a、セレクタ用読み出しトランジスタ44a−1b、セレクタ用読み出しトランジスタ44a−1c及びセレクタ用書き込みトランジスタ44a−2により、選択セルアレイ41h−iを選択する。選択セルアレイ41h−iは、第1書き込みメインビット線68−1及び第2書き込みメインビット線68−2により、Y側電流源回路42に接続されデータの書き込み動作を行う。また、第1読み出しメインビット線69−1及び第2読み出しメインビット線69−2により、読み出し電流負荷回路13と、センスアンプ15と、Y側電流終端回路14a’’とに接続され、データの読み出し動作を行う。
Y側電流終端回路14a’’は、読み出しアクティブ信号RA(後述)のhighのとき以外において、第1読み出しメインビット線69−1及び第2読み出しメインビット線69−2をプリチャージ電圧Vprにプリチャージする。
Y側電流源回路42は、データの書き込みに、選択セルアレイ41h−iの選択第1ビット線4sと選択第2ビット線5sとの間へ、所定の電流の供給及び引き込みを行う電流源である。
例えば、データ「1」の書き込み動作時に、第2書き込みメインビット線68−2−セルアレイセレクタ44a(セレクタ用書き込みトランジスタ44a−1a)−選択セルアレイ41h−iへ電流を供給し、Yセレクタ11−1a−選択第1ビット線4s−選択セル2s−選択第2ビット線5s−Y側電流源終端回路14b’−セルアレイセレクタ44a(セレクタ用書き込みトランジスタ44a−2)−第1書き込みメインビット線68−1(第1書き込みメインビット線68−2は接地に固定)の経路で電流を流す。
データ「0」の書き込み動作時には、逆向きに、第1書き込みメインビット線68−1−セルアレイセレクタ44a(セレクタ用書き込みトランジスタ44a−2)−選択セルアレイ41h−iへ電流を供給し、Y側電流源終端回路14b’−選択第2ビット線5s−選択セル2s−選択第1ビット線4s−Yセレクタ11−1a−セルアレイセレクタ44a(セレクタ用書き込みトランジスタ44a−1a)−第1書き込みメインビット線68−1(第1メインビット線68−1は接地に固定)の経路で電流を供給する。ただし、42aは、定電流を発生し、42bが電流の供給方向を選択する。
読み出し電流負荷回路13は、データの読み出し動作時に、選択セルアレイ41h−iの選択読み出しビット線35sへ所定の電流を流す。同時に、選択セルアレイ41h−iのリファレンス読み出しビット線35rへ所定の電流を流す。すなわち、データの読み出し動作時には、第2読み出しメインビット線69−1−セルアレイセレクタ44a(セレクタ用読み出しトランジスタ44a−1c)−読み出しYセレクタ11−2a−選択読み出しビット線35s−選択セル2s経由で電流を流す。同時に、第1読み出しメインビット線69−1−セルアレイセレクタ44a(セレクタ用読み出しトランジスタ44a−1b)−選択読み出しビット線35s−リファレンスセル2r経由で電流を流す。
センスアンプ15は、リファレンスセル2rにつながる第2読み出しメインビット線69−2の電圧と、選択セル2sにつながる第1読み出しメインビット線69−1の電圧との差に基づいて、選択セル2sの読み出したデータを出力する。
次に、本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第33の実施の形態の動作について説明する。ただし、YSWj(j=0〜m:m+1は第1ビット線4の数)はj番の第1ビット線4を選択する信号であり、WAは書き込みアクティブ信号であり、RAは読み出しアクティブ信号であり、YSWRは読み出し動作時及び書き込み動作時にリファレンスセルを選択する信号であり、YSWRWは書き込み動作時にリファレンスセル2rを選択する信号である。SRはリファレンスセル2rに書き込みを行う際にリファレンスセル2rをアクティブにする信号である。本明細書中において同じである。
図87のMRAMにおいて、メモリセル2からのデータの読み出しは、以下のようにして行う。複数の読み出しビット線35(リファレンス読み出しビット線35rを含む)は、セルアレイ選択信号MWSiのhighのとき以外において、Y側電流終端回路14a’により全てプリチャージ電位Vprにプリチャージされている。
(1)ステップS381
セルアレイセレクタ44aは、セルアレイ41h−iのいずれか1つを選択するセルアレイ選択信号MWSiに基づいて、セレクタ用読み出しトランジスタ44a−1c、セレクタ用読み出しトランジスタ44a−1b、セレクタ用書き込みトランジスタ44a−1aをオンにし、選択セルアレイ41h−iを選択する。
このとき、選択セルアレイ41h−iと、読み出し電流負荷回路13と、センスアンプ15と、Y側電流終端回路14a’’とは、第1読み出しメインビット線69−1及び第2読み出しメインビット線69−2により接続される。
(2)ステップS382
選択セルアレイ41h−iのXセレクタ8は、行アドレスの入力により、複数のワード線3から選択ワード線3sを選択する。各メモリセル2の第1MOSトランジスタ6及び第2MOSトランジスタ16はオンになる。
(3)ステップS383
選択セルアレイ41h−iの読み出しYセレクタ11−2aは、列アドレスの入力により、複数の読み出しビット線35から選択読み出しビット線35sを選択する。Yセレクタ11−1aは、列アドレスの入力により、複数の第1ビット線4から選択第1ビット線4sを選択し、リファレンス第1ビット線4rを選択する。このとき、リファレンス読み出しビット線35rは、セレクタ用読み出しトランジスタ44a−1bで選択されている。そして、読み出しアクティブ信号により、読み出し電流負荷回路13は、第2読み出しメインビット線69−2−読み出しYセレクタ11−2a−選択読み出しビット線35sを介し、選択セル2sの磁気抵抗素子7−第1MOSトランジスタ6を経由して、選択第1ビット線4s−Yセレクタ11−1a−第2書き込みメインビット線68−2(GND電位)へ電流Isを流し込む。同時に、第1読み出しメインビット線69−1−リファレンス読み出しビット線35r−選択リファレンスセル2rの磁気抵抗素子7−第1MOSトランジスタ6を経由して、リファレンス第1ビット線4r−Yセレクタ11−1a−第2書き込みメインビット線68−2(GND電位)へ電流Irを流し込む。
(4)ステップS384
読み出しアクティブ信号により、センスアンプ15は、第2読み出しメインビット線69−2の電位と第1読み出しメインビット線69−1の電位との電位差に基づいて、「1」又は「0」のいずれか一方を出力する。
以上の読み出し動作により、所望の選択セルアレイ41b−iにおける所望の選択セル2sのデータを読み出すことができる。
メモリセル2へのデータの書き込みは、以下のようにして行う。書き込み動作中において、複数の読み出しビット線35(リファレンス読み出しビット線35rを含む)は、Y側電流終端回路14a’により全てプリチャージ電位Vprにプリチャージされている。
(1)ステップS391
セルアレイセレクタ44aは、セルアレイ41h−iのいずれか1つを選択するセルアレイ選択信号MWSiに基づいて、セレクタ用書き込みトランジスタ44a−1a及びセレクタ用書き込みトランジスタ44a−2をオンにし、選択セルアレイ41h−iを選択する。
このとき、選択セルアレイ41h−iと、Y側電流源回路42とは、第2書き込みメインビット線68−2及び第1書き込みメインビット線68−1により接続される。
(2)ステップS392
選択セルアレイ41h−iのXセレクタ8は、行アドレスの入力により、複数のワード線3から選択ワード線3sを選択する。各メモリセル2の第1MOSトランジスタ6及び第2MOSトランジスタ16はオンになる。
(3)ステップS393
選択セルアレイ41h−iの第1Yセレクタ11’aは、列アドレスの入力により、複数の第1ビット線4から選択第1ビット線4sを選択する。また、Y側電流終端回路14b’は、書き込みアクティブ信号により、複数の第2ビット線5から選択第2ビット線5sを選択する。選択第1ビット線4sと選択第2ビット線5sとは、対を成しているものが選択される。
(a)「1」を書き込む場合
第1書き込みメインビット線68−1が接地に固定される。すなわち、選択第2ビット線5sは、Y側電流終端回路14b’経由で、接地に固定される。Y側電流源回路42は、書き込みアクティブ信号とデータ信号(「1」)に基づいて、データ信号に対応した所定の大きさを有する電流Iw(1)(Y側電流源回路42から流れ出る方向)を、第2書き込みメインビット線68−2−セルアレイセレクタ44a−Yセレクタ11−1a−選択第1ビット線4s−選択セル2s−選択第2ビット線5s−Y側電流終端回路14b’−セルアレイセレクタ44a−第1書き込みメインビット線68−1−接地の経路で流す。
(b)「0」を書き込む場合
第2書き込みメインビット線68−2が接地に固定される。すなわち、選択第1ビット線4sは、Yセレクタ11−1a経由で、接地に固定される。Y側電流源回路42は、書き込みアクティブ信号とデータ信号(「0」)に基づいて、データ信号に対応した所定の大きさを有する電流Iw(0)(Y側電流源回路42から流れ出る方向)を、第1書き込みメインビット線68−1−セルアレイセレクタ44a−Y側電流終端回路14b’−選択第2ビット線5s−選択セル2s−選択第1ビット線4s−Yセレクタ11−1a−セルアレイセレクタ44a−第2書き込みメインビット線68−2−接地の経路で流す。
(4)ステップS394
選択セル2sにおいては、磁気抵抗素子7の接する引き出し配線層29上に電流Iw(0)(−X方向)又は電流Iw(1)(+X方向)が流れることにより、+Y方向、又は、−Y方向に磁界が発生する。その磁界により、磁気抵抗素子7のフリー層21の自発磁界が反転し、データ信号に対応する自発磁化を記憶する。
以上の書き込み動作により、所望の選択セルアレイ41h−iにおける所望の選択セル2sにデータを書き込むことができる。
本実施の形態により、第32の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
加えて、セルアレイセレクタ44aにおいて、読み出し用のトランジスタと書き込み用のトランジスタを分けて使用することが出来るので、書き込み電流と読み出し電流の大きさが異なる際などにトランジスタサイズを別にすることが出来る。それにより、書き込み電流と読み出し電流の大きさが異なる場合でも、書き込み動作及び読み出し動作を安定的に行わせることが出来る。
また、本発明により、セルアレイを階層化し、一部の回路を共通化することにより、MRAMをコンパクト化することが出来る。
図88は、図20に示すメモリセルを図79に示すメモリセルに応用したものである。その構成及び動作は、ビット線方向に隣接するトランジスタの拡散層を共有しているほかは図79と同様である(一部、図20の動作を参照)のでその説明を省略する。この場合にも第32の実施の形態と同様の効果、及び図20の場合と同様の効果(拡散層を共有でき、素子を小型化できる等)を得ることができる。
図89は、図41に示すメモリセルを図79に示すメモリセルに応用したものである。その構成及び動作は、ビット線が2本に別れ2つのトランジスタを別々に制御するほかは図79と同様である(一部、図41の動作を参照)のでその説明を省略する。この場合にも第32の実施の形態と同様の効果、及び図41の場合と同様の効果(第2ビット線を2つのメモリセル2で共有でき、素子を小型化できる等)を得ることができる。
図90は、図56に示すメモリセルを図79に示すメモリセルに応用したものである。その構成及び動作は、図79における第2MOSトランジスタが2つのダイオードに置き換わっているほかは図79と同様である(一部、図56の動作を参照)のでその説明を省略する。この場合にも第32の実施の形態と同様の効果、及び図56の場合と同様の効果(半導体基板を直接用いる素子の数を減らし、素子を小型化できる等)を得ることができる。
図91は、図60に示すメモリセルを図79に示すメモリセルに応用したものである。その構成及び動作は、図79における第2MOSトランジスタが2つのダイオードに置き換わっているほかは図79と同様である(一部、図60の動作を参照)のでその説明を省略する。この場合にも第32の実施の形態と同様の効果、及び図60の場合と同様の効果(半導体基板を直接用いる素子の数を減らし、素子を小型化できる等)を得ることができる。
図92は、図65に示すメモリセルを図79に示すメモリセルに応用したものである。その構成及び動作は、図79における2つのトランジスタをそれぞれ2つに増やしている以外は図79と同様である(一部、図65の動作を参照)のでその説明を省略する。この場合にも第32の実施の形態と同様の効果、、及び図65の場合と同様の効果(チップの面積を広げることなくメモリセル内のMOSトランジスタを増やすことができ、メモリセルを流れる電流を大きくとることができる等)を得ることができる。
上記全ての実施の形態において、各セレクタ、各電流源回路、各電流負荷回路、各センスアンプ、各電流終端回路として示される具体的な回路は、例示である。従って、本発明は、それらに限定されるものではなく、同様の機能、動作を有しているものならば、他の回路構成でも同様に用いることができる。
上記各実施の形態の項に記載されている技術は、技術的に矛盾を生じない限り、他の実施の形態においても同様に使用することができる。
本発明のMRAMは、書き込み動作において、メモリセルに対する選択性が高いので、誤動作を著しく低減させることが出来る。それにより、高い歩留まりでMRAMを製造することが出来、結果として安価な不揮発性メモリを製造することが可能になる。本発明は上記各実施例に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施例は適宜変更され得ることは明らかである。
本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリの第1、5、7、11の実施の形態の構成を示す図である。 図1に示すMRAMを上方(Z軸の正方向)から見た図である。 接地配線を示す図である。 (a)メモリセルの図2におけるAA’断面を示す図である。(b)磁気抵抗素子の構造を示す断面図である。 本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリの第1の実施の形態の動作を説明する図である。 選択セルの磁気抵抗素子に印加される磁場Hとアステロイト゛カーブとの比較を示すグラフである。 本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリの第2の実施の形態の構成を示す図である。 本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリの第3、6、8、12の実施の形態の構成を示す図である。 図8に示すMRAMを上方(Z軸の正方向)から見た図である。 メモリセルの図9におけるBB’断面を示す図である。 本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリの第4の実施の形態の構成を示す図である。セルアレイ41’−1〜41’−4 図1に示すMRAMを上方(Z軸の正方向)から見た図である。 メモリセルの図12におけるCC’断面を示す図である。 (a)(b)選択セル及び非選択セルにかかる可能性のある磁場を示すグラフである。 図8に示すMRAMを上方(Z軸の正方向)から見た図である。 メモリセルの図15におけるDD’断面を示す図である。 図1に示すMRAMを上方(Z軸の正方向)から見た図である。 書き込み電流の磁場と磁気抵抗素子のアステロイドカーブとを示すグラフである。 図8に示すMRAMを上方(Z軸の正方向)から見た図である。 本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリの第9の実施の形態の構成を示す図である。 図20に示すMRAMを上方(Z軸の正方向)から見た図である。 (a)〜(c)選択セルにかかる可能性のある磁場に関するグラフである。 本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリの第10の実施の形態の構成を示す図である。 図23に示すMRAMを上方(Z軸の正方向)から見た図である。 図1に示すMRAMを上方(Z軸の正方向)から見た図である。 メモリセルの図25におけるEE’断面を示す図である。 図8に示すMRAMを上方(Z軸の正方向)から見た図である。 メモリセルの図27におけるFF’断面を示す図である。 本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリの第13の実施の形態の構成を示す図である。 本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリの第14の実施の形態の構成を示す図である。 本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリの第15の実施の形態の構成を示す図である。 本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリの第16の実施の形態の構成を示す図である。 本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリの第17の実施の形態の構成を示す図である。 本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリの第18の実施の形態の構成を示す図である。 本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)の第19の実施の形態の構成を示す図である。 本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)の第20の実施の形態の構成を示す図である。 図36のMRAMの読み出し動作時における各信号の変化を示す図である。 図36のMRAMの読み出し動作時における各信号の変化を示す図である。 図36のMRAMの書き込み動作時における各信号の変化を示す図である。 図36のMRAMの書き込み動作時における各信号の変化を示す図である。 本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリの第21の実施の形態の構成を示す図である。 図41に示すMRAMを上方(Z軸の正方向)から見た図である。 本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリの第22の実施の形態の構成を示す図である。 図43に示すMRAMを上方(Z軸の正方向)から見た図である。 メモリセルの図43におけるGG’断面を示す図である。 本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリの第23の実施の形態の構成を示す図である。 (a)(b)ダイオードの特性を説明するグラフである。 図46に示すMRAMを上方(Z軸の正方向)から見た図である。 メモリセルの図48におけるgg’断面を示す図である。 メモリセルを積層した場合の断面構造を示す図である。 本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリの第24の実施の形態の構成を示す図である。 本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリの第25の実施の形態の構成を示す図である。 図8に示すMRAMを上方(Z軸の正方向)から見た図である。 メモリセルの図53におけるHH’断面を示す図である。 本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリの第26の実施の形態の構成を示す図である。 本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリの第27の実施の形態の構成を示す図である。 図56に示すMRAMを上方(Z軸の正方向)から見た図である。 メモリセルの図57におけるII’断面を示す図である。 本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリの第28の実施の形態の構成を示す図である。 本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリの第29の実施の形態の構成を示す図である。 ダイオードの特性を説明するグラフである。 図60に示すMRAMを上方(Z軸の正方向)から見た図である。 メモリセルの図62におけるJJ’断面を示す図である。 本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリの第29の実施の形態の構成を示す図である。 本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリの第31の実施の形態の構成を示す図である。 図65に示すMRAMを上方(Z軸の正方向)から見た図である。 メモリセルの図66におけるKK’断面を示す図である。 図65に示すMRAMの他の構成を上方(Z軸の正方向)から見た図である。 メモリセルの他の構成の図68におけるLL’断面を示す図である。 トランジスタのゲート長と閾値電圧との関係を示すグラフである。 トランジスタの電流能力とゲート長の関係を示すグラフである。 トランジスタのゲート長と閾値電圧との関係を示すグラフである。 本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第1の実施の形態の他の応用例を示す断面図である。 積層フェリ構造体の特性を示すグラフである。 (a)〜(c)積層フェリ構造体の構造を示している。 磁気抵抗素子と積層フェリ構造体とで構成される磁性構造体の働きを示す図である。 本発明の磁気メモリセル及び磁気ランダムアクセスメモリの第7の実施の形態の他の応用例を示す構成を示す図である。 図77の場合のアステロイド特性を示すグラフである。縦軸はY方向の磁場、横軸はX方向の磁場である。 本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリの第32の実施の形態の構成を示す図である。 図79に示すMRAMの上方(Z軸の正方向)から見た図である。 メモリセル2の図80におけるMM’断面を示す図である。 第1の実施の形態のメモリセル2における寄生容量を示す図である。 本実施の形態のメモリセル2における寄生容量を示す図である。 本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリの第32の実施の形態の動作を説明する図である。 読み出し動作におけるタイミングチャートを示す図である。 書き込み動作におけるタイミングチャートを示す図である。 本発明の磁気メモリセルを含む磁気ランダムアクセスメモリの第33の実施の形態の構成を示す図である。 図20に示すメモリセルを図79に示すメモリセルに応用したものである。 図41に示すメモリセルを図79に示すメモリセルに応用したものである。 図56に示すメモリセルを図79に示すメモリセルに応用したものである。 図60に示すメモリセルを図79に示すメモリセルに応用したものである。 図65に示すメモリセル20を図79に示すメモリセルに応用したものである。 (a)(b)磁気メモリセルに含まれる磁気抵抗素子の原理を示した図である。 メモリセルの断面を示す図である。 磁気抵抗素子へのデータの書き込みの原理を示す図である。 メモリセルを用いた従来のMRAMを示す図である
符号の説明
1、10 メモリセルアレイ
2、2a、2b、2c−1〜2、2d、2e、2f、2h、
20、20a、20b、20c−1〜2、20d、
20f、20g、20h、20j、30 メモリセル
2r(−1〜2)、20r(−1〜2)、30r リファレンスセル
2s、20s 選択セル
3、3a、3b、3−1〜2 ワード線
3c(−1) 第1ワード線
3d(−2) 第2ワード線
3s 選択ワード線
3p プリチャージワード線
3W(a,b) 書き込みワード線
3R(a,b) 読み出しワード線
4(a,b) 第1ビット線
4r リファレンス第1ビット線
4s 選択第1ビット線
5 第2ビット線
5r リファレンス第2ビット線
5s 選択第2ビット線
6(−1) 第1MOSトランジスタ
6−2 第3MOSトランジスタ
6a ソース 6b ゲート 6c ドレイン
6d、6e 拡散層
7 磁気抵抗素子
7−1 積層フェリ構造体
7−2 第1磁性層
7−3 非磁性スペーサ層
7−4 第2磁性層
8 Xセレクタ
9 X側電源回路
10 基板
11(’、’’、d)、11−1 Yセレクタ
11−2 読み出しYセレクタ
11’a 第1Yセレクタ
11’b 第2Yセレクタ
11r リファレンスセルセレクタ
12 Y側電流源回路
12v Y側電圧流源回路
13 読み出し電流負荷回路
14(’’) Y側電流終端回路
15 センスアンプ
16(−1) 第2MOSトランジスタ
16−2 第4MOSトランジスタ
16a ソース 16b ゲート 16c ドレイン
17(a) セルアレイセレクタ
17−1〜2 セレクタ用トランジスタ
19 Y側電源回路
18−1 第1メインビット線
18−2 第2メインビット線
21 フリー層
22 トンネル絶縁層
23 ピン層23
24(−1) 接地(GND)配線
25、35 層間絶縁層
26、27、28(−1,2)、37、38(−1,2)、53(a,b)、54(a,b)、55(a,b)、56(a,b)、59、61 コンタクト配線
29(a,b) 引き出し配線層
31(a,b) 第1ダイオード
32(a,b) 第2ダイオード
33(a,b) 第3ダイオード
35 読み出しビット線
35s 選択読み出しビット線
35r リファレンス読み出しビット線
41(’)−1〜4、41a−1〜4、41b−1〜4、41c−1〜4、41d−0〜3、41e−0〜3、41f−0〜3、41g−0〜3、41h−0〜3 セルアレイ
41(’)s、41as、41bs、41cs 選択セルアレイ
42 Y側電流源回路
44、44a セルアレイセレクタ
44−1〜2 セレクタ用トランジスタ
44a−1a セレクタ用書き込みトランジスタ
44a−1b セレクタ用読み出しトランジスタ
44a−1c セレクタ用読み出しトランジスタ
44a−2 セレクタ用書き込みトランジスタ
45 プリチャージ線
46 プリチャージ電源
47 プリチャージセレクタ
48 プリチャージ電圧線
49(−1〜2) プリチャージトランジスタ
51b−1〜4、51c−1〜4 セルアレイ
58 Y側電源回路
60 配線層
62 第1メインビット線
63 第2メインビット線
64 第3メインビット線
68−1 第1書き込みメインビット線
68−2 第2書き込みメインビット線
69−1 第1読み出しメインビット線
69−2 第2読み出しメインビット線
71 第1Yセレクタ
72 第2Yセレクタ
73 センスアンプ
74 読み出し電流負荷回路
75(−1〜2) コラム選択トランジスタ
76(−1〜2) リファレンス選択トランジスタ
77 第3トランジスタ
81(−1〜2) センス線
82 読み出し電流信号線
83 比較信号線
84(−1〜2) データバス線
85 コラム信号線
90 データ処理部
101 メモリセルアレイ
102 メモリセル
103 書き込みワード線
104 読み出しワード線
105 ビット線
106 MOSトランジスタ
107 磁気抵抗素子
108 Xセレクタ
109 X側電流源回路
110 X側電流終端回路
111 Yセレクタ
112 Y側電流源回路
113 読み出し電流負荷回路
114 Y側電流終端回路
115 センスアンプ
121 フリー層
122 トンネル絶縁層
123 ピン層
124 反強磁性体層
126、127、128 コンタクト配線
129 引き出し配線

Claims (48)

  1. 第1ゲートと、前記第1ゲート以外の一方の端子としての第1端子と、他方の端子としての第2端子とを含む第1トランジスタと、
    記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、一方の端子としての第3端子と、他方の端子としての第4端子とを含む磁気抵抗素子と
    を具備し、
    前記第1端子は、第1ビット線に接続され、
    前記第2端子は、第2ビット線に接続され、
    前記第1ゲートは、第1ワード線に接続され、
    前記第3端子は、第2ワード線に接続され、
    前記第4端子は、前記第2端子に接続される
    メモリセル。
  2. 請求項1に記載のメモリセルにおいて、
    前記第1トランジスタと前記第2ビット線との間に設けられ、第2ゲートと、前記第2ゲート以外の一方の端子としての第5端子と、他方の端子としての第6端子とを含む第2トランジスタ
    を更に具備し、
    前記第5端子は、前記第2ビット線に接続され、
    前記第6端子は、前記第2端子に接続され、
    前記第2ゲートは、前記第1ワード線に接続され、
    前記第3端子は、前記第2ワード線に代えて、接地に接続される
    メモリセル。
  3. 請求項1に記載のメモリセルにおいて、
    前記第1トランジスタと前記第2ビット線との間に設けられ、第2ゲートと、前記第2ゲート以外の一方の端子としての第5端子と、他方の端子としての第6端子とを含む第2トランジスタ
    を更に具備し、
    前記第5端子は、前記第2ビット線に接続され、
    前記第6端子は、前記第2端子に接続され、
    前記第2ゲートは、前記第1ワード線に接続され、
    前記第3端子は、前記第2ワード線に代えて、第3ビット線に接続される
    メモリセル。
  4. 請求項1に記載のメモリセルにおいて、
    前記磁気抵抗素子と前記第2ワード線との間に設けられ、第1極性の第7端子と、前記第1極性と異なる第2極性の第8端子とを含むダイオード
    を更に具備し、
    前記第7端子は、前記第3端子に接続され、
    前記第8端子は、第2ワード線に接続される
    メモリセル。
  5. 請求項1に記載のメモリセルにおいて、
    前記第1トランジスタと前記第2ビット線との間に設けられ、第1極性の第9端子と、前記第1極性と異なる第2極性の第10端子とを含む第2ダイオードと、
    前記第1トランジスタと前記第2ビット線との間に設けられ、前記第1極性の第11端子と、前記第2極性の第12端子とを含む第3ダイオードと
    を更に具備し、
    前記第9端子は、前記第2ビット線に接続され、
    前記第10端子は、前記第2端子に接続され、
    前記第11端子は、前記第2端子に接続され、
    前記第12端子は、前記第2ビット線に接続され、
    前記第3端子は、前記第2ワード線に代えて、所定の電圧原に接続される
    メモリセル。
  6. 請求項1に記載のメモリセルにおいて、
    前記第1トランジスタと前記第2ビット線との間に設けられ、第1極性の第9端子と、前記第1極性と異なる第2極性の第10端子とを含む第2ダイオードと
    前記第2ビット線と前記第1ダイオードとの間に設けられ、前記第1極性の第11端子と、前記第2極性の第12端子とを含む第3ダイオードと
    を更に具備し、
    前記第9端子は、前記第2ビット線に接続され、
    前記第10端子は、前記第12端子に接続され、
    前記第11端子は、前記第2端子に接続され、
    前記第3端子は、前記第2ワード線に代えて、所定の電圧原に接続される
    前記書き込み動作時に前記第2ダイオード又は前記第3ダイオードのいずれか一方にかかる逆方向の電圧は、ブレークダウン電圧以上である
    メモリセル。
  7. 請求項2又は3に記載のメモリセルにおいて、
    第3ゲートと、前記第3ゲート以外の一方の端子としての第7端子と、他方の端子としての第8端子とを含む第3トランジスタと、
    第4ゲートと、前記第4ゲート以外の一方の端子としての第9端子と、他方の端子としての第10端子とを含む第4トランジスタと、
    を更に具備し、
    前記第3ゲート及び前記第4ゲートは、前記第1ワード線から分岐し、前記第1ワード線と実質的に同電位の第3ワード線に接続され、
    前記第7端子は、前記第1ビット線に接続され、
    前記第8端子は、前記第2端子に接続され、
    前記第9端子は、前記第2ビット線に接続され、
    前記第10端子は、前記第6端子に接続される
    メモリセル。
  8. 第1極性の第1端子と、前記第1極性とは異なる第2極性の第2端子とを含む第2ダイオードと、
    前記第1極性の第3端子と、前記第2極性の第4端子とを含む第3ダイオードと、
    記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、一方の端子としての第5端子と、他方の端子としての第6端子とを含む磁気抵抗素子と
    を具備し、
    前記第2端子と前記第3端子とは、第1ワード線に接続され、
    前記第1端子と前記第4端子と前記第5端子とは、ビット線に接続され、
    前記第6端子は、第2ワード線に接続される
    メモリセル。
  9. 請求項7に記載のメモリセルにおいて、
    前記第1極性の第7端子と、前記第2極性の第8端子とを含む第1ダイオードを更に具備し、
    前記第1ダイオードは、前記磁気抵抗素子と前記第2ワード線との間に設けられ、前記第8端子を前記第2ワード線に、前記第7端子を前記第6端子に接続される
    メモリセル。
  10. ゲートと、前記ゲート以外の一方の端子としての第1端子と、他方の端子としての第2端子とを含むトランジスタと、
    記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、一方の端子としての第3端子を接地に、他方の端子としての第4端子を前記第2端子に配線を介して接続された磁気抵抗素子と、
    一方の端子としての第5端子を接地に、他方の端子としての第6端子を前記第2端子に前記配線を介して接続されたキャパシタと
    を具備し、
    前記第1端子は、ビット線に接続され、
    前記第1ゲートは、ワード線に接続されている
    メモリセル。
  11. 行列状に設けられた複数の請求項1乃至6、8乃至10のいずれか一項に記載のメモリセルと、
    前記行列に含まれる複数の行の各々に対応して設けられた複数の前記第1ワード線と、
    前記複数の前記第1ワード線から選択第1ワード線を選択するXセレクタと
    を具備し、
    書き込み動作の場合、一つの前記メモリセルに対応するワード線は、前記第1ワード線の1本である
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  12. 複数のメモリセルと、
    ここで、前記複数のメモリセルの各々は、
    記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有する磁気抵抗素子と、
    少なくとも一つのスイッチング素子と
    を備え、
    前記少なくとも一つのスイッチング素子をオン及びオフのいずれか一方の状態にするメモリ選択部と
    を具備し、
    前記メモリ選択部は、前記複数のメモリセルのうちから選択される選択セルへのデータの書き込み動作時に、前記選択セルの前記少なくとも一つのスイッチング素子をオンとし、それにより前記選択セルの近傍に書き込み電流が流れ、読み出し動作時に、前記選択セルの前記少なくとも一つのスイッチング素子をオンとし、それにより前記選択セルに読み出し電流が流れる
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  13. 第1方向に延伸する第1ビット線と第2ビット線との複数のビット線対と、
    前記第1方向に実質的に垂直な第2方向に延伸する複数のワード線と、
    前記複数の第1ビット線から選択第1ビット線を選択する第1セレクタと、
    前記複数の第2ビット線から選択第2ビット線を選択する第2セレクタと、
    前記複数のワード線から選択ワード線を選択する第3セレクタと、
    前記複数のビット線対と前記複数のワード線とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられた複数のメモリセルと
    を具備し、
    前記複数のメモリセルの各々は、
    前記ワード線に接続された第1ゲートと、前記第1ビット線に接続された前記第1ゲート以外の一方の端子としての第1端子と、他方の端子としての第2端子とを含む第1トランジスタと、
    前記ワード線に接続された第2ゲートと、前記第2ビット線に接続された前記第2ゲート以外の一方の端子としての第5端子と、前記第2端子に接続された他方の端子としての第6端子とを含む第2トランジスタと、
    記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、一方の端子としての第3端子を接地に、他方の端子としての第4端子を前記第2端子に接続された磁気抵抗素子と
    を備える
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  14. 第1方向に延伸する第1ビット線と第2ビット線との複数のビット線対、及び、複数の第3ビット線と、
    前記第1方向に実質的に垂直な第2方向に延伸する複数のワード線と、
    前記複数の第1ビット線から選択第1ビット線を選択する第1セレクタと、
    前記複数の第2ビット線から選択第2ビット線を選択する第2セレクタと、
    前記複数の第3ビット線から選択第3ビット線を選択する第3セレクタと、
    前記複数のワード線から選択ワード線を選択する第4セレクタと、
    前記複数のビット線対と前記複数のワード線とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられた複数のメモリセルと
    を具備し、
    前記複数のメモリセルの各々は、
    前記ワード線に接続された第1ゲートと、前記第1ビット線に接続された前記第1ゲート以外の一方の端子としての第1端子と、他方の端子としての第2端子とを含む第1トランジスタと、
    前記ワード線に接続された第2ゲートと、前記第2ビット線に接続された前記第2ゲート以外の一方の端子としての第5端子と、前記第2端子に接続された他方の端子としての第6端子とを含む第2トランジスタと、
    記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、一方の端子としての第3端子を前記第3ビット線に、他方の端子としての第4端子を前記第2端子に接続された磁気抵抗素子と
    を備える
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  15. 半導体基板内に設けられた第1拡散層と、第2拡散層と、前記第1拡散層と前記第2拡散層との間の前記半導体基板上に絶縁層を介して設けられた第1ゲートとを含む第1トランジスタと、
    前記半導体基板から離れる方向へ前記第1拡散層から延びる第1コンタクト配線を介して、前記第1拡散層と接続された第1ビット線と、
    前記半導体基板内に設けられた第3拡散層と、第4拡散層と、前記第3拡散層と前記第4拡散層との間の前記半導体基板上に絶縁層を介して設けられた第2ゲートとを含む第2トランジスタと、
    前記半導体基板から離れる方向へ前記第3拡散層から延びる第3コンタクト配線を介して、前記第3拡散層と接続された前記第2ビット線と、
    前記第1ゲートと前記第2ゲートとに接続したワード線と、
    前記半導体基板から離れる方向へ前記第2拡散層から延びる第2コンタクト配線を介して、一端において前記第2拡散層と接続され、前記半導体基板から離れる方向へ前記第4拡散層から延びる第4コンタクト配線を介して、他端において前記第4拡散層と接続された引き出し配線層と、
    前記引き出し配線層上に設けられ、一方の端子を前記引き出し配線層に、他方の端子を接地へ第5コンタクト配線を介して接続された磁気抵抗素子と
    を備える
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  16. 複数のメモリセルアレイと、
    前記複数のメモリセルアレイのうちから選択セルアレイを選択するアレイセレクタと
    を具備し、
    前記複数のメモリセルアレイの各々は、
    第1方向に延伸する第1ビット線と第2ビット線との複数のビット線対と、
    前記第1方向に実質的に垂直な第2方向に延伸する複数のワード線と、
    前記複数のビット線対と前記複数のワード線とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられた複数のメモリセルと、
    前記複数の第1ビット線から選択第1ビット線を選択する第1セレクタと、
    前記複数の第2ビット線から選択第2ビット線を選択する第2セレクタと、
    前記複数のワード線から選択ワード線を選択する第3セレクタと
    を備え、
    前記複数のメモリセルの各々は、
    前記ワード線に接続された第1ゲートと、前記第1ビット線に接続された前記第1ゲート以外の一方の端子としての第1端子と、他方の端子としての第2端子とを含む第1トランジスタと、
    前記ワード線に接続された第2ゲートと、前記第2ビット線に接続された前記第2ゲート以外の一方の端子としての第5端子と、前記第2端子に接続された他方の端子としての第6端子とを含む第2トランジスタと、
    記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、一方の端子としての第3端子を接地に、他方の端子としての第4端子を前記第2端子に接続された磁気抵抗素子と
    を含み、
    前記第1セレクタ及び前記第2セレクタのうちの少なくとも一方は、前記アレイセレクタに接続されている
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  17. 複数のメモリセルアレイと、
    前記複数のメモリセルアレイのうちから選択セルアレイを選択するアレイセレクタと
    を具備し、
    前記複数のメモリセルアレイの各々は、
    第1方向に延伸する第1ビット線と第2ビット線との複数のビット線対、及び、複数の第3ビット線と、
    前記第1方向に実質的に垂直な第2方向に延伸する複数のワード線と、
    前記複数のビット線対と前記複数のワード線とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられた複数のメモリセルと、
    前記複数の第1ビット線から選択第1ビット線を選択する第1セレクタと、
    前記複数の第2ビット線から選択第2ビット線を選択する第2セレクタと、
    前記複数の第3ビット線から選択第2ビット線を選択する第3セレクタと、
    前記複数のワード線から選択ワード線を選択する第4セレクタと
    を備え、
    前記複数のメモリセルの各々は、
    前記ワード線に接続された第1ゲートと、前記第1ビット線に接続された前記第1ゲート以外の一方の端子としての第1端子と、他方の端子としての第2端子とを含む第1トランジスタと、
    前記ワード線に接続された第2ゲートと、前記第2ビット線に接続された前記第2ゲート以外の一方の端子としての第5端子と、前記第2端子に接続された他方の端子としての第6端子とを含む第2トランジスタと、
    記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、一方の端子としての第3端子を前記第3ビット線に、他方の端子としての第4端子を前記第2端子に接続された磁気抵抗素子と
    を含み、
    前記第1セレクタ、前記第2セレクタ及び前記第3セレクタのうちの少なくとも一つは、前記アレイセレクタに接続されている
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  18. 請求項13に記載の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、
    前記複数のワード線の各々は、第1ワード線と第2ワード線との複数のワード線対であり、
    前記第3セレクタは、前記複数のワード線対から選択ワード線対を選択し、
    前記複数のメモリセルの各々は、
    前記第2ワード線に接続された第3ゲートと、前記第1ビット線に接続された前記第3ゲート以外の一方の端子としての第7端子と、前記第2端子に接続された他方の端子としての第8端子とを含む第3トランジスタと、
    前記第2ワード線に接続された第4ゲートと、前記第2ビット線に接続された前記第4ゲート以外の一方の端子としての第9端子と、前記第6端子に接続された他方の端子としての第10端子とを含む第4トランジスタと
    を更に備え、
    前記第1ゲートと前記第2ゲートとは、前記第1ワード線に接続される
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  19. 請求項14に記載の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、
    前記複数のワード線の各々は、第1ワード線と第2ワード線との複数のワード線対であり、
    前記第4セレクタは、前記複数のワード線対から選択ワード線対を選択し、
    前記複数のメモリセルの各々は、
    前記第2ワード線に接続された第3ゲートと、前記第1ビット線に接続された前記第3ゲート以外の一方の端子としての第7端子と、前記第2端子に接続された他方の端子としての第8端子とを含む第3トランジスタと、
    前記第2ワード線に接続された第4ゲートと、前記第2ビット線に接続された前記第4ゲート以外の一方の端子としての第9端子と、前記第6端子に接続された他方の端子としての第10端子とを含む第4トランジスタと
    を更に備え、
    前記第1ゲートと前記第2ゲートとは、前記第1ワード線に接続される
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  20. 請求項18又は19に記載の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、
    前記複数のビット線対の方向に隣り合う二つの前記メモリセルは、一方の前記メモリセルの前記第1端子及び前記第5端子の拡散層が、それぞれ、他方の前記メモリセルの前記第7端子及び前記第9端子の拡散層と共通である
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  21. 第1方向に延伸する第1ビット線と第2ビット線との複数のビット線対と、
    前記第1方向に実質的に垂直な第2方向に延伸する第1ワード線と第2ワード線との複数のワード線対と、
    前記複数の第1ビット線から書き込み動作時に選択第1ビット線を選択する第1セレクタと、
    前記複数の第2ビット線から前記書き込み動作時に選択第2ビット線を選択する第2セレクタと、
    前記複数の第2ビット線から読み出し動作時に選択第2ビット線を選択する第3セレクタと、
    前記複数の第1ワード線から前記書き込み動作時に選択第1ワード線を選択する第4セレクタと、
    前記複数の第2ワード線から選択第2ワード線を選択する第5セレクタと、
    前記複数のビット線対と前記複数のワード線対とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられた複数のメモリセルと
    を具備し、
    前記複数のメモリセルの各々は、
    前記第1ワード線に接続された第1ゲートと、前記第1ビット線に接続された前記第1ゲート以外の一方の端子としての第1端子と、前記第2ビット線に接続された他方の端子としての第2端子とを含む第1トランジスタと、
    記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、一方の端子としての第3端子を前記第2ワード線に、他方の端子としての第4端子を前記第2端子に接続される磁気抵抗素子と
    を具備する
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  22. 第1方向に延伸する複数のビット線と、
    前記第1方向に実質的に垂直な第2方向に延伸する複数のワード線と、
    前記複数のビット線から選択第1ビット線を選択する第1セレクタと、
    前記複数のワード線から選択ワード線を選択する第2セレクタと、
    前記複数のビット線と前記複数のワード線とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられた複数のメモリセルと
    を具備し、
    前記複数のメモリセルの各々は、
    前記ワード線に接続されたゲートと、前記ビット線に接続された前記ゲート以外の一方の端子としての第1端子と、他方の端子としての第2端子とを含むトランジスタと、
    接地に接続された一方の端子としての第5端子と、前記第2端子に接続された他方の端子としての第6端子とを含むキャパシタと、
    記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、一方の端子としての第3端子を接地に、他方の端子としての第4端子を前記第2端子に接続された磁気抵抗素子と
    を具備する
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  23. 請求項22に記載の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、
    前記メモリセルへの前記データの書き込みは、
    前記第1セレクタが、前記複数のビット線のうちから選択ビット線を選択し、前記選択ビット線を所定の電圧にして前記キャパシタを充電し、
    前記第2セレクタが、前記複数のワード線のうちから前記選択ワード線を選択して、前記第1トランジスタをオンとし、
    前記選択ビット線と、前記選択ワード線とにより前記複数のメモリセルから選択される選択セルに対して、前記キャパシタの充電後に、前記選択ビット線を前記データに基づいた所定の電圧にして、前記キャパシタと前記選択ビット線との間に流れる電流に基づいて行う
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  24. 請求項22に記載の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、
    前記メモリセルへの前記データの読出しは、
    前記第1セレクタが、前記複数のビット線のうちから選択ビット線を選択し、前記選択ビット線を所定の電圧にして前記キャパシタを充電し、
    前記第2セレクタが、前記複数のワード線のうちから前記選択ワード線を選択して、前記第1トランジスタを所定の速度以下でオンとし、
    前記選択ビット線と、前記選択ワード線とにより前記複数のメモリセルから選択される選択セルに対して、前記キャパシタの充電後に、所定の電流を、前記選択第1ビット線と前記選択セルの磁気抵抗素子とを含む経路に流したときの前記選択セルの電位に基づいて行う
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  25. 第1方向に延伸する複数のビット線と、
    前記第1方向に実質的に垂直な第2方向に延伸する第1ワード線と第2ワード線との複数のワード線対と、
    前記複数のビット線から書き込み動作時及び読み出し動作時に選択ビット線を選択する第1セレクタと、
    前記書き込み動作時に前記複数の第1ワード線から選択第1ワード線を選択し、読み出し動作時に前記複数の第2ワード線から選択第2ワード線を選択する第2セレクタと、
    前記複数のビット線と前記複数のワード線対とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられた複数のメモリセルと
    を具備し、
    前記複数のメモリセルの各々は、
    第1極性の第1端子と、前記第1極性とは異なる第2極性の第2端子とを含む第2ダイオードと、
    前記第1極性の第3端子と、前記第2極性の第4端子とを含む第3ダイオードと、
    記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、一方の端子としての第5端子と、他方の端子としての第6端子とを含む磁気抵抗素子と
    を備え、
    前記第2端子と前記第3端子とは、前記第1ワード線に接続され、
    前記第1端子と前記第4端子と前記第5端子とは、前記ビット線に接続され、
    前記第6端子は、前記第2ワード線に接続される
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  26. 複数のメモリセルアレイと、
    前記複数のメモリセルアレイのうちから選択セルアレイを選択するアレイセレクタと
    を具備し、
    前記複数のメモリセルアレイの各々は、
    第1方向に延伸する複数のビット線と、
    前記第1方向に実質的に垂直な第2方向に延伸する第1ワード線と第2ワード線との複数のワード線対と、
    前記複数のビット線から書き込み動作時及び読み出し動作時に選択ビット線を選択する第1セレクタと、
    前記書き込み動作時に前記複数の第1ワード線から選択第1ワード線を選択し、読み出し動作時に前記複数の第2ワード線から選択第2ワード線を選択する第2セレクタと、
    前記複数のビット線と前記複数のワード線対とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられた複数のメモリセルと
    を備え、
    前記複数のメモリセルの各々は、
    第1極性の第1端子と、前記第1極性とは異なる第2極性の第2端子とを含む第2ダイオードと、
    前記第1極性の第3端子と、前記第2極性の第4端子とを含む第3ダイオードと、
    記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、一方の端子としての第5端子と、他方の端子としての第6端子とを含む磁気抵抗素子と
    を含み、
    前記第2端子と前記第3端子とは、前記第1ワード線に接続され、
    前記第1端子と前記第4端子と前記第5端子とは、前記ビット線に接続され、
    前記第6端子は、前記第2ワード線に接続される
    前記第1セレクタは、前記アレイセレクタに接続されている
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  27. 請求項25又は26項に記載の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、
    前記メモリセルは、
    前記第1極性の第7端子と、前記第2極性の第8端子とを含む第1ダイオードを更に備え、
    前記第1ダイオードは、前記磁気抵抗素子と前記第2ワード線との間に設けられ、前記第8端子を前記第2ワード線に、前記第7端子を前記第6端子に接続される
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  28. 請求項27に記載の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、
    前記第1ダイオード、前記第2ダイオード及び前記第3ダイオードは、基板から離れた位置に製膜により形成される
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  29. 請求項28に記載の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、
    前記メモリセルは、前記基板から離れる方向に対して、積層されている
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  30. 基板上に絶縁層を介して設けられ、前記基板の表面と平行なビット線と、
    前記基板から離れる方向へ前記ビット線から延びる第1コンタクト配線を介して、一端において前記ビット線と接続され、前記基板の表面と平行な引き出し配線層と、
    第1極性の第1端子と前記第1極性とは異なる第2極性の第2端子とを含み、前記基板から離れる方向へ前記引き出し配線層から延びる第2コンタクト配線の途中に設けられた第2ダイオードと、
    前記第1極性の第3端子と前記第2極性の第4端子とを含み、前記基板から離れる方向へ前記引き出し配線層から延びる第3コンタクト配線の途中に設けられた第3ダイオードと、
    記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、第5端子と第6端子とを含み、前記第5端子を前記引き出し配線層に接続された磁気抵抗素子と、
    前記第1極性の第7端子と前記第2極性の第8端子とを含み、前記基板から離れる方向へ前記磁気抵抗素子の前記第6端子から延びる第4コンタクト配線の途中に設けられた第1ダイオードと、
    前記第2コンタクト配線を介して前記第2ダイオードの前記第2端子と接続され、且つ、前記第3コンタクト配線を介して、前記第3ダイオードの前記第3端子と接続され、前記基板と平行な第1ワード線と、
    前記第4コンタクト配線を介して前記第1ダイオードの前記第7端子と接続され、前記基板と平行な第2ワード線と
    を具備し、
    前記引き出し配線層における前記第5端子の位置は、前記第2コンタクト配線及び前記第3コンタクト配線の各々と前記引き出し配線層とが接続する位置よりも、前記第1コンタクト配線と前記引き出し配線層とが接続する位置に近い
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  31. 第1方向に延伸する第1ビット線と第2ビット線との複数のビット線対と、
    前記第1方向に実質的に垂直な第2方向に延伸する第1ワード線と第2ワード線との複数のワード線対と、
    前記複数の第1ビット線から選択第1ビット線を選択する第1セレクタと、
    前記複数の第2ビット線から選択第2ビット線を選択する第2セレクタと、
    前記複数のワード線対から選択第1ワード線及び選択第2ワード線の少なくとも一方を選択する第3セレクタと、
    前記複数のビット線対と前記複数のワード線対とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられた複数のメモリセルと
    を具備し、
    前記複数のメモリセルの各々は、
    前記第1ワード線に接続されたゲートと、前記第1ビット線に接続された前記第1ゲート以外の一方の端子としての第1端子と、前記第2ビット線に接続された他方の端子としての第2端子とを含むトランジスタと、
    記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、前記第2ビット線に接続された一方の端子としての第4端子と、他方の端子としての第3端子と含む磁気抵抗素子と、
    前記第3端子と接続された第1極性の第5端子と、前記第2ワード線に接続された前記第1極性と異なる第2極性の第6端子とを含むダイオードと
    を備える
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  32. 複数のメモリセルアレイと、
    前記複数のメモリセルアレイのうちから選択セルアレイを選択するアレイセレクタと
    を具備し、
    前記複数のメモリセルアレイの各々は、
    第1方向に延伸する第1ビット線と第2ビット線との複数のビット線対と、
    前記第1方向に実質的に垂直な第2方向に延伸する第1ワード線と第2ワード線との複数のワード線線対と、
    前記複数の第1ビット線から選択第1ビット線を選択する第1セレクタと、
    前記複数の第2ビット線から選択第2ビット線を選択する第2セレクタと、
    前記複数のワード線対から選択第1ワード線及び選択第2ワード線の少なくとも一方を選択する第3セレクタと、
    前記複数のビット線対と前記複数のワード線対とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられた複数のメモリセルと
    を備え、
    前記複数のメモリセルの各々は、
    前記第1ワード線に接続されたゲートと、前記第1ビット線に接続された前記第1ゲート以外の一方の端子としての第1端子と、前記第2ビット線に接続された他方の端子としての第2端子とを含むトランジスタと、
    記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、前記第2ビット線に接続された一方の端子としての第4端子と、他方の端子としての第3端子と含む磁気抵抗素子と、
    前記第3端子と接続された第1極性の第5端子と、前記第2ワード線に接続された前記第1極性と異なる第2極性の第6端子とを含むダイオードと
    を含み、
    前記第1セレクタ及び前記第2セレクタは、前記アレイセレクタに接続されている
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  33. 第1方向に延伸する第1ビット線と第2ビット線との複数のビット線対と、
    前記第1方向に実質的に垂直な第2方向に延伸する複数のワード線と、
    前記第2方向に延伸するプリチャージワード線と、
    前記第2方向に延伸し、プリチャージ電圧を供給するプリチャージ線と、
    前記第2方向に延伸し、前記複数のワード線に対応して設けられ、前記プリチャージ電圧を供給する複数のプリチャージ電圧線と、
    前記プリチャージワード線と前記プリチャージ線と前記第1ビット線と前記第2ビット線とに接続され、前記プリチャージワード線からの信号に基づいて、前記第1ビット線と前記第2ビット線とを前記プリチャージ電圧にプリチャージするプリチャージ部と、
    前記複数のビット線対と前記複数のワード線とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられた複数のメモリセルと、
    前記複数の第1ビット線から選択第1ビット線を選択する第1セレクタと、
    前記複数の第2ビット線から選択第2ビット線を選択する第2セレクタと、
    前記複数のワード線から選択ワード線を選択する第3セレクタと
    を具備し、
    前記複数のメモリセルの各々は、
    前記ワード線に接続された第1ゲートと、前記第1ビット線に接続された前記第1ゲート以外の一方の端子としての第1端子と、他方の端子としての第2端子とを含む第1トランジスタと、
    前記ワード線に接続された第2ゲートと、前記第2ビット線に接続された前記第2ゲート以外の一方の端子としての第5端子と、前記第2端子に接続された他方の端子としての第6端子とを含む第2トランジスタと、
    記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、一方の端子としての第3端子を前記プリチャージ電圧線に、他方の端子としての第4端子を前記第2端子に接続された磁気抵抗素子と
    を含み、
    前記プリチャージ電圧は、前記書き込み動作時に前記メモリセルに電流が流されるとき、前記第1トランジスタと前記第2トランジスタと前記磁気抵抗素子とが接続された節点に生じる電圧と同じになるように設定される
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  34. 請求項33に記載の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、
    前記第1ビット線及び前記第2ビット線は、非選択時に、前記プリチャージ電圧にプリチャージされる
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  35. 第1方向に延伸する第1ビット線と第2ビット線との複数のビット線対と、
    前記第1方向に実質的に垂直な第2方向に延伸する複数のワード線と、
    前記複数のビット線対と前記複数のワード線とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられた複数のメモリセルと、
    読み出し動作時に前記複数の第1ビット線から選択第1ビット線を選択する第1読み出しセレクタと、
    書き込み動作時に前記複数の第1ビット線から選択第1ビット線を選択する第1書き込みセレクタと、
    前記複数の第2ビット線から選択第2ビット線を選択する第2セレクタと、
    前記複数のワード線から選択ワード線を選択する第3セレクタと
    を具備し、
    前記複数のメモリセルの各々は、
    前記ワード線に接続された第1ゲートと、前記第1ビット線に接続された前記第1ゲート以外の一方の端子としての第1端子と、他方の端子としての第2端子とを含む第1トランジスタと、
    前記ワード線に接続された第2ゲートと、前記第2ビット線に接続された前記第2ゲート以外の一方の端子としての第5端子と、前記第2端子に接続された他方の端子としての第6端子とを含む第2トランジスタと、
    記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、一方の端子としての第3端子を接地に、他方の端子としての第4端子を前記第2端子に接続された磁気抵抗素子と
    を含む
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  36. 第1方向に延伸する第1ビット線と第2ビット線との複数のビット線対と、
    前記第1方向に実質的に垂直な第2方向に延伸する複数のワード線と、
    前記複数のビット線対と前記複数のワード線とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられた複数のメモリセルと、
    書き込み動作時に前記複数の第1ビット線から選択第1ビット線又は前記複数の第2ビット線から選択第2ビット線のいずれか一方を選択し、読み出し動作時に前記選択第1ビット線及び前記選択第2ビット線を選択する第1セレクタと、
    書き込み動作時に前記第1セレクタで選択された前記選択第1ビット線又は前記選択第2ビット線と対を成す選択第2ビット線又は選択第1ビット線を選択する第2セレクタと、
    前記複数のワード線から選択ワード線を選択する第3セレクタと
    を具備し、
    前記複数のメモリセルの各々は、
    前記ワード線に接続された第1ゲートと、前記第1ビット線に接続された前記第1ゲート以外の一方の端子としての第1端子と、他方の端子としての第2端子とを含む第1トランジスタと、
    前記ワード線に接続された第2ゲートと、前記第2ビット線に接続された前記第2ゲート以外の一方の端子としての第5端子と、前記第2端子に接続された他方の端子としての第6端子とを含む第2トランジスタと、
    記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、一方の端子としての第3端子を接地に、他方の端子としての第4端子を前記第2端子に接続された磁気抵抗素子と
    を含む
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  37. 第1方向に延伸する第1ビット線と第2ビット線との複数のビット線対と、
    前記第1方向に実質的に垂直な第2方向に延伸する複数のワード線と、
    前記複数のビット線対と前記複数のワード線とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられた複数のメモリセルと、
    前記複数の第1ビット線から選択第1ビット線を選択する第1セレクタと、
    前記複数の第2ビット線から選択第2ビット線を選択する第2セレクタと、
    前記複数の第1ワード線から選択第1ワード線を選択する第3セレクタと、
    前記第1セレクタから延びる前記複数の第1ビット線の各々に接続された複数の延長第1ビット線と、前記複数の第1ビット線の各々に対応する前記第2セレクタから延びる前記複数の第2ビット線の各々に接続された複数の延長第2ビット線とに接続され、前記延長第1ビット線と前記延長第2ビット線との電位差を増幅する複数のセンスアンプと
    を具備し、
    前記複数のメモリセルの各々は、
    前記ワード線に接続された第1ゲートと、前記第1ビット線に接続された前記第1ゲート以外の一方の端子としての第1端子と、他方の端子としての第2端子とを含む第1トランジスタと、
    前記ワード線に接続された第2ゲートと、前記第2ビット線に接続された前記第2ゲート以外の一方の端子としての第5端子と、前記第2端子に接続された他方の端子としての第6端子とを含む第2トランジスタと、
    記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、一方の端子としての第3端子を接地に、他方の端子としての第4端子を前記第2端子に接続された磁気抵抗素子と
    を含む
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  38. 第1方向に延伸する第1ビット線と第2ビット線との複数のビット線対と、
    前記第1方向に実質的に垂直な第2方向に延伸する第1ワード線と第2ワード線との複数のワード線対と、
    前記複数のビット線対と前記複数のワード線対とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられた複数のメモリセルと
    を具備し、
    前記複数のメモリセルの各々は、
    ゲート電極を前記第1ワード線に、残りの一方の端子を前記第1ビット線に、他方の端子を前記磁気抵抗素子に接続されている第1トランジスタと、
    ゲート電極を前記第2ワード線に、残りの一方の端子を前記第1トランジスタの他方の端子に、他方の端子を前記第2ビット線に接続されている第2トランジスタと、
    記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、一方の端子を接地に、他方の端子を前記第1トランジスタの他方の端子に接続された磁気抵抗素子と
    を備え、
    前記第1ビット線と対を成す前記第2ビット線は、前記第2ビット線の両隣となる2本の前記第1ビット線に共用される
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  39. 第1方向に延伸する第1ビット線と第2ビット線との複数のビット線対と、
    前記第1方向に実質的に垂直な第2方向に延伸するワード線と、
    前記複数の第1ビット線から選択第1ビット線を選択する第1セレクタと、
    前記複数の第2ビット線から選択第2ビット線を選択する第2セレクタと、
    前記複数のワード線から選択ワード線を選択する第3セレクタと、
    前記複数のビット線対と前記複数のワード線とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられた複数のメモリセルと
    を具備し、
    前記複数のメモリセルの各々は、
    前記ワード線に接続されたゲートと、前記第1ビット線に接続された前記ゲート以外の一方の端子としての第1端子と、他方の端子としての第2端子とを含むトランジスタと、
    記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、前記第2端子に接続された一方の端子としての第4端子と、所定の電圧を供給する電圧源に接続された他方の端子としての第3端子と含む磁気抵抗素子と、
    前記第2端子に接続された第1極性の第5端子と、前記第2ビット線に接続された前記第1極性と異なる第2極性の第6端子とを含む第2ダイオードと
    前記第2ビット線に接続された前記第1極性の第7端子と、前記第2端子に接続された前記第2極性の第8端子とを含む第3ダイオードと
    を備える
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  40. 第1方向に延伸する第1ビット線と第2ビット線との複数のビット線対、及び複数の第3ビット線と、
    前記第1方向に実質的に垂直な第2方向に延伸するワード線と、
    前記複数の第1ビット線から選択第1ビット線を選択する第1セレクタと、
    前記複数の第2ビット線から選択第2ビット線を選択する第2セレクタと、
    前記複数の第3ビット線から選択第3ビット線を選択する第3セレクタと、
    前記複数のワード線から選択ワード線を選択する第4セレクタと、
    前記複数のビット線対と前記複数のワード線とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられた複数のメモリセルと
    を具備し、
    前記複数のメモリセルの各々は、
    前記ワード線に接続されたゲートと、前記第1ビット線に接続された前記ゲート以外の一方の端子としての第1端子と、他方の端子としての第2端子とを含むトランジスタと、
    記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、前記第2端子に接続された一方の端子としての第4端子と、前記第3ビット線に接続された他方の端子としての第3端子と含む磁気抵抗素子と、
    前記第2端子に接続された第1極性の第5端子と、前記第2ビット線に接続された前記第1極性と異なる第2極性の第6端子とを含む第2ダイオードと
    前記第2ビット線に接続された前記第1極性の第7端子と、前記第2端子に接続された前記第2極性の第8端子とを含む第3ダイオードと
    を備える
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  41. 複数のメモリセルアレイと、
    前記複数のメモリセルアレイのうちから選択セルアレイを選択するアレイセレクタと
    を具備し、
    前記複数のメモリセルアレイの各々は、
    第1方向に延伸する第1ビット線と第2ビット線との複数のビット線対と、
    前記第1方向に実質的に垂直な第2方向に延伸するワード線と、
    前記複数の第1ビット線から選択第1ビット線を選択する第1セレクタと、
    前記複数の第2ビット線から選択第2ビット線を選択する第2セレクタと、
    前記複数のワード線から選択ワード線を選択する第3セレクタと、
    前記複数のビット線対と前記複数のワード線とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられた複数のメモリセルと
    を備え、
    前記複数のメモリセルの各々は、
    前記ワード線に接続されたゲートと、前記第1ビット線に接続された前記ゲート以外の一方の端子としての第1端子と、他方の端子としての第2端子とを含むトランジスタと、
    記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、前記第2端子に接続された一方の端子としての第3端子と、所定の電圧を供給する電圧源に接続された他方の端子としての第4端子と含む磁気抵抗素子と、
    前記第2端子に接続された第1極性の第5端子と、前記第2ビット線に接続された前記第1極性と異なる第2極性の第6端子とを含む第2ダイオードと
    前記第2ビット線に接続された前記第1極性の第7端子と、前記第2端子に接続された前記第2極性の第8端子とを含む第3ダイオードと
    を含み、
    前記第1セレクタ及び前記第2セレクタは、前記アレイセレクタに接続されている
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  42. 第1方向に延伸する第1ビット線と第2ビット線との複数のビット線対と、
    前記第1方向に実質的に垂直な第2方向に延伸するワード線と、
    前記複数の第1ビット線から選択第1ビット線を選択する第1セレクタと、
    前記複数の第2ビット線から選択第2ビット線を選択する第2セレクタと、
    前記複数のワード線から選択ワード線を選択する第3セレクタと、
    前記複数のビット線対と前記複数のワード線とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられた複数のメモリセルと
    を具備し、
    前記複数のメモリセルの各々は、
    前記ワード線に接続されたゲートと、前記第1ビット線に接続された前記ゲート以外の一方の端子としての第1端子と、他方の端子としての第2端子とを含むトランジスタと、
    記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、前記第2端子に接続された一方の端子としての第4端子と、所定の電圧を供給する電圧源に接続された他方の端子としての第3端子と含む磁気抵抗素子と、
    前記第2ビット線に接続された第1極性の第5端子と、前記第1極性と異なる第2極性の第6端子とを含む第2ダイオードと、
    前記第2端子に接続された前記第1極性の第7端子と、前記第6端子に接続された前記第2極性の第8端子とを含む第3ダイオードと
    を備える
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  43. 第1方向に延伸する第1ビット線と第2ビット線との複数のビット線対、及び複数の第3ビット線と、
    前記第1方向に実質的に垂直な第2方向に延伸するワード線と、
    前記複数の第1ビット線から選択第1ビット線を選択する第1セレクタと、
    前記複数の第2ビット線から選択第2ビット線を選択する第2セレクタと、
    前記複数の第3ビット線から選択第3ビット線を選択する第3セレクタと、
    前記複数のワード線から選択ワード線を選択する第4セレクタと、
    前記複数のビット線対と前記複数のワード線とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられた複数のメモリセルと
    を具備し、
    前記複数のメモリセルの各々は、
    前記ワード線に接続されたゲートと、前記第1ビット線に接続された前記ゲート以外の一方の端子としての第1端子と、他方の端子としての第2端子とを含むトランジスタと、
    記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、前記第2端子に接続された一方の端子としての第4端子と、前記第3ビット線に接続された他方の端子としての第3端子と含む磁気抵抗素子と、
    前記第2ビット線に接続された第1極性の第5端子と、前記第1極性と異なる第2極性の第6端子とを含む第2ダイオードと、
    前記第2端子に接続された前記第1極性の第7端子と、前記第6端子に接続された前記第2極性の第8端子とを含む第3ダイオードと
    を備える
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  44. 複数のメモリセルアレイと、
    前記複数のメモリセルアレイのうちから選択セルアレイを選択するアレイセレクタと
    を具備し、
    前記複数のメモリセルアレイの各々は、
    第1方向に延伸する第1ビット線と第2ビット線との複数のビット線対と、
    前記第1方向に実質的に垂直な第2方向に延伸するワード線と、
    前記複数の第1ビット線から選択第1ビット線を選択する第1セレクタと、
    前記複数の第2ビット線から選択第2ビット線を選択する第2セレクタと、
    前記複数のワード線から選択ワード線を選択する第3セレクタと、
    前記複数のビット線対と前記複数のワード線とが交差する位置のそれぞれに対応して設けられた複数のメモリセルと
    を備え、
    前記複数のメモリセルの各々は、
    前記ワード線に接続されたゲートと、前記第1ビット線に接続された前記ゲート以外の一方の端子としての第1端子と、他方の端子としての第2端子とを含むトランジスタと、
    記憶されるデータに応じて磁化方向が反転される自発磁化を有し、前記第2端子に接続された一方の端子としての第3端子と、所定の電圧を供給する電圧源に接続された他方の端子としての第4端子と含む磁気抵抗素子と、
    前記第2ビット線に接続された第1極性の第5端子と、前記第1極性と異なる第2極性の第6端子とを含む第2ダイオードと、
    前記第2端子に接続された前記第1極性の第7端子と、前記第6端子に接続された前記第2極性の第8端子とを含む第3ダイオードと
    を含み、
    前記第1セレクタ及び前記第2セレクタは、前記アレイセレクタに接続され、
    前記データに基づいて、書き込み動作時に、前記第2ダイオード又は前記第3ダイオードのいずれか一方にかかる逆方向の電圧は、ブレークダウン電圧以上である
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  45. 請求項13乃至24、32乃至44のいずれか一項に記載の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、
    前記磁気抵抗素子に前記データを書き込むための書き込み電流が流れる経路上のトランジスタの閾値電圧は、電源電圧の1/2以下の電圧が前記トランジスタのソースとドレインとの間に印加される前提で設計される
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  46. 請求項45に記載の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、
    前記トランジスタのゲート長は、標準のトランジスタに比較して小さく設計され、ここで、前記標準のトランジスタは、前記電源電圧の1/2よりも大きい電圧がソースとドレインとの間に印加される前提で設計される
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  47. 請求項13乃至46のいずれか一項に記載の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、
    前記磁気抵抗素子に前記データを書き込むための書き込み電流が流れる層を挟んで、前記磁気抵抗素子と反対側に設けられた磁気構造体を更に具備し、
    前記磁性構造体は、前記書き込み電流により前記磁気抵抗素子付近に発生する磁場に、前記書き込み電流による自身の磁化で発生する磁場を重畳する
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  48. 請求項13乃至47のいずれか一項に記載の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、
    前記磁気抵抗素子の形状は、前記磁気抵抗素子の磁化容易軸に対して、非対称である
    磁気ランダムアクセスメモリ。
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