JP2004346752A - 内燃機関の制御装置およびその制御方法 - Google Patents

内燃機関の制御装置およびその制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】低温時の噴射燃料の気化を促進する内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
【解決手段】ピストンの下降動作に伴い燃焼室に引き込まれる吸気と燃料噴射弁から噴射した燃料とを混合して、燃焼を行なう内燃機関の制御装置であって、前記燃料噴射弁の位置よりも上流に設けられ、前記燃焼室に引き込まれる吸気の通路を開閉するバルブと、前記ピストンの下降動作に伴い前記燃焼室内部に負圧が発生する所定のタイミングで前記バルブの開弁を行なうタイミング制御手段とを備えた内燃機関の制御装置とする。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の制御装置およびその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、吸気ポートに燃料を噴射し、その燃料と吸入空気とを混合して燃焼室に取り込む内燃機関では、噴射した燃料および吸気ポートに付着した燃料の気化を促進するために、吸気行程のピストン下降動作と吸気バルブの開弁動作との差動により生じる燃焼室内部の負圧を利用している。かかる内燃機関では、ピストンが上死点に到達後に吸気バルブを開弁し、吸気ポートの吸気を勢い良く吸い込むことで、吸気ポートに付着した燃料の気化および燃料と空気の混合を促進している。こうした内燃機関を示す特許文献には、下記の特許文献1がある。更に、前述の燃焼室内部の負圧の効果を吸気ポートにも及ぼすため、燃料噴射弁の上流の吸気ポート内部に絞り弁を設け、絞り弁の開度を制御する技術がある。かかる技術を利用した内燃機関では、絞り弁により吸気ポート自体も負圧として、減圧沸騰による吸気ポートに付着した燃料の気化を促進している。こうした内燃機関を示す特許文献には、下記の特許文献2がある。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−323168号公報
【特許文献2】
特開2002−97982号広報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうした内燃機関では、特に低温時には、噴射した燃料の気化を十分に促進できないという問題があった。低温始動時には、吸入する空気および吸気ポートの壁面温度が大きく低下しているため、壁面に付着した燃料は直ぐには気化しない。その結果、吸入空気と燃料との混合が十分に行なわれず、トルク変動やエミッションの悪化を生じさせていた。負圧により流入する吸気が絞り弁を通過することで、ある程度は吸気ポートの壁面温度も上昇するが、単に所定の負圧を発生させるための絞り弁の開度調整では、負圧を十分に利用することができず、温度上昇は燃料の気化を促進するほど十分なものではなかった。
【0005】
本発明は、こうした問題を解決し、低温時の噴射燃料の気化を促進する内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
本発明の第1の内燃機関の制御装置は、上記課題の少なくとも一部を解決するため、以下の手法をとった。すなわち、ピストンの下降動作に伴い燃焼室に引き込まれる吸気と燃料噴射弁から噴射した燃料とを混合して、燃焼を行なう内燃機関の制御装置であって、前記燃料噴射弁の位置よりも上流に設けられ、前記燃焼室に引き込まれる吸気の通路を開閉するバルブと、前記ピストンの下降動作に伴い前記燃焼室内部に負圧が発生する所定のタイミングで前記バルブの開弁を行なうタイミング制御手段とを備えたことを要旨としている。
【0007】
かかる内燃機関の制御装置によれば、ピストンが上死点から下降動作する所定のタイミングまではバルブを閉弁し、燃焼室内部を大きく負圧にする。この所定のタイミングでバルブを開弁すると、流速を増大してバルブを通過する吸気は、バルブによる絞り(以下、絞り損失と呼ぶ)を受ける。絞りを通過する流体の摩擦等のエネルギロスにより、所定のタイミングで開弁したバルブを通過する吸気の温度は上昇する。したがって、温度上昇した吸気を流入することで、噴射した燃料の気化を促進することができる。特に吸気の通路に燃料を噴射する内燃機関では、吸気通路の壁面の温度上昇により、噴射して吸気通路に付着した燃料の気化を促進することができる。加えて、吸気制御弁の開弁により、吸気が勢い良く流入することで、噴射燃料の微粒化を促進することができる。更に、吸気の通路に燃料を噴射する燃料噴射弁では、燃料噴射弁の上流に設けたバルブの開弁動作により、バルブ下流の吸気の通路に付着した燃料の微粒化および気化を促進することができる。
【0008】
上記の構成を有する内燃機関の制御装置において、タイミング制御手段は、前記内燃機関の冷間状態を検出する検出手段を備え、前記検出手段の検出値に基づいて、前記バルブの開弁タイミングを調整するものとしても良い。
【0009】
かかる構成によれば、例えば、内燃機関が冷えており、噴射した燃料の気化は困難であると判断したときには、バルブの開弁タイミングを遅延する。その結果、燃焼室内の負圧は高められ、開弁時の差圧は大きくなって吸気の流速は更に高くなり、バルブの絞り損失が増大することで吸気の温度は一層上昇する。したがって、開弁タイミングの調整により、燃焼室内に吸入する吸気を適切な温度とすることができ、噴射燃料の気化の促進に効果を奏する。他方、噴射した燃料の気化は容易であると判断したときには、バルブの開弁タイミングの遅延を小さなものとし、あるいはバルブの開閉制御を行なわない。
【0010】
上記の構成を有する内燃機関の制御装置において、タイミング制御手段は、前記吸気の温度を検出する吸気温センサを備え、前記吸気温センサによる検出の結果に基づいて、前記バルブの開弁タイミングを調整するものとしても良い。かかる構成によれば、吸気温センサにより吸気の温度を検出し、吸気温の高低に対応して、バルブの開弁タイミングを調整することができる。したがって、燃焼室に引き込まれる吸気の温度を調整することができ、燃料の気化の促進に効果を奏する。もとより、冷却水温センサや潤滑油の油温センサを用いるものとしても良い。
【0011】
上記の構成を有する内燃機関の制御装置において、タイミング制御手段は、前記内燃機関の始動時で前記燃料の噴射を行なう前の所定の期間、前記ピストンの下降動作を伴う前記バルブの開閉を繰り返し行なう手段としても良い。
【0012】
かかる構成によれば、内燃機関の始動時には、所定の期間、バルブの開閉を繰り返した後に、燃料の噴射を行ない混合気に点火する。バルブの開閉を繰り返すことで、吸気および吸気通路の温度は上昇する。したがって、燃料の気化を促進し、特に低温時の内燃機関の始動性を向上することができる。更に、燃料が気化し難い状態での余分な燃料噴射量を抑制することができる。
【0013】
上記の構成を有する内燃機関の制御装置において、燃焼室から排出する排気の通路を開閉する排気用制御バルブを有し、前記タイミング制御手段は、所定の期間、前記排気用制御バルブを閉弁し、前記燃焼室内の気体と前記燃焼室に引き込まれる新気との入れ替えを抑制する手段を備えたものとしても良い。
【0014】
かかる構成によれば、燃焼室に引き込まれた吸気は、所定期間、排気用制御バルブを閉弁することで、排出されずに燃焼室内に残存する。この残存吸気は圧縮されて温度上昇し、吸気側のバルブの開弁と共に吸気通路へ流入する。こうした行程を繰り返し、温度の低い新気との入れ替えを抑制することで、燃焼室および吸気通路の温度を上昇させる。したがって、低温時の内燃機関の始動を容易にすることができる。
【0015】
上記の構成を有する内燃機関の制御装置において、バルブは、前記吸気の脈動を減衰するサージタンクの下流に、前記燃焼室に前記吸気を吸入する吸気バルブとは別体に設けられたものとしても良い。かかる構成によれば、専用のバルブで絞り損失の制御を行ない、吸気バルブは通常の制御を行なうことができる。したがって、バルブの絞り損失の制御を容易なものとすることができる。
【0016】
上記の構成を有する内燃機関の制御装置において、タイミング制御手段は、前記吸気バルブの開弁後の所定のタイミングで、前記バルブの開弁を行うものとしても良い。かかる構成によれば、吸気バルブを開弁することで、閉弁状態にあるバルブの下流の吸気通路は負圧となる。その後、バルブを開弁すると同時に、吸気は勢い良くバルブを通過する。したがって、吸気および吸気通路の温度を上昇することができる。
【0017】
上記の構成を有する内燃機関の制御装置において、バルブは、前記燃焼室に前記吸気を吸入する吸気バルブであり、前記燃料噴射弁は、前記燃焼室に直接燃料を噴射する噴射弁であるとしても良い。かかる構成によれば、ピストンが上死点から下降動作する所定のタイミングまでは吸気バルブを閉弁し、燃焼室内部を負圧にする。所定のタイミングで吸気バルブを開弁することで、燃焼室に引き込まれる吸気は、吸気バルブでの絞り損失を受け、温度上昇する。吸気バルブの下流に位置する燃料噴射弁が燃焼室内に噴射した燃料は、この温度の上昇した吸気と混合する。したがって、噴射した燃料の気化の促進に効果を奏する。
【0018】
上記の構成を有する内燃機関の制御装置において、内燃機関は、吸気バルブの開弁タイミングを可変とする吸気バルブ可変動弁機構と、前記バルブの閉弁による吸入吸気の減少を、前記吸気バルブ可変動弁機構を用いて補う制御を行なう吸気バルブ制御手段とを備えるものとしても良い。
【0019】
かかる構成によれば、吸気バルブの開弁後、所定期間のバルブの閉弁により、内燃機関で要求される吸入吸気量が減少しても、吸気バルブの開弁タイミングを遅延することで、吸入吸気量を調整することができる。したがって、バルブによる燃料の気化の促進に加えて、燃焼に適切な吸気量を確保することができ、燃焼室内での燃焼を均質なものとすることができる。
【0020】
上記の構成を有する内燃機関の制御装置において、内燃機関は排気バルブを有し、前記排気バルブの閉弁タイミングを可変とする排気バルブ可変動弁機構と、前記燃焼室内に流入する気体に占める排気の量を、前記排気バルブ可変動弁機構を用いて増加する排気バルブ制御手段とを備えるものとしても良い。
【0021】
かかる構成によれば、排気バルブの閉弁タイミングは、ピストンの上死点到達後のタイミングとする。排気バルブが完全に閉弁するまでの間には、上死点を過ぎたピストンが下降するのに伴って発生する負圧により、燃焼室の外部へ排出された排気が再び燃焼室内部に取り込まれる。一度燃焼して高温となった排気が取り込まれるため、燃焼室内部の温度は高温に保たれる。また、燃焼室内部が高温であるため、吸気バルブの開弁により吸気通路も温められる。したがって、吸気通路および燃焼室内部の温度上昇により燃料の気化を促進することができる。
【0022】
本発明の内燃機関の制御方法は、ピストンの下降動作に伴い燃焼室に引き込まれる吸気の通路を開閉する開閉バルブを備え、該吸気と噴射した燃料とを混合して燃焼を行なう内燃機関の制御方法であって、前記ピストンの下降動作に伴い前記燃焼室内部に負圧が発生する所定のタイミングで前記開閉バルブの開弁を行ない、前記内燃機関の始動時で前記燃料の噴射を行なう前の所定の期間、前記開閉バルブの開閉を繰り返し行なう内燃機関の制御方法とすることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した内燃機関の制御装置の一実施例について説明する。図1は、本発明の第1実施例である内燃機関の制御装置が搭載されたシステムの概略構成図である。図1に示すように、このシステムは、内燃機関であるエンジン10、エンジン10での燃焼に必要な空気を取り込む吸気系統、エンジン10での燃焼後の燃焼ガスを外部に排出する排気系統およびこのシステムを制御するECU250から構成されている。
【0024】
エンジン10は、4つの気筒20を備え、各気筒20毎にそれぞれ2個ずつの吸気バルブ60および排気バルブ70を備えた直列4気筒16バルブエンジンである。このエンジン10の一の気筒20の縦断面模式図を図2に示した。図2に示すように、エンジン10は、主にシリンダブロック30、シリンダブロック30内を往復運動するピストン40、ピストン40の往復運動を回転運動に換えてクランクシャフトに伝達するコンロッド50、吸気バルブ60,排気バルブ70を備えたシリンダヘッド80から構成されている。
【0025】
シリンダブロック30には、冷却水の通路であるウォータジャケット35が形成され、冷却水を循環させることによりエンジン10を冷却している。シリンダブロック30に備えた水温センサ38は、この冷却水の水温TWを検出し、その信号をECU250に出力している。
【0026】
シリンダヘッド80およびその周辺には、上述の吸気バルブ60、排気バルブ70に加え、気筒20内での燃焼に必要な燃料を噴射する燃料噴射弁90、圧縮された混合気に点火を行なう点火プラグ85が設けられている。燃料噴射弁90は、シリンダヘッド80に形成された吸気の通路である吸気ポート65に燃料を噴射する。燃料の量および噴射のタイミングは、後述する車両の状態を検出する各種センサから信号を入力したECU250で判断される。
【0027】
各気筒20には、シリンダブロック30、シリンダヘッド80、ピストン40、吸気バルブ60、排気バルブ70により囲まれた燃焼室45が形成されている。燃料噴射弁90で噴射した燃料は、吸気ポート65内に流入する空気と混合され、吸気バルブ60の開弁により、燃焼室45に導かれる。燃焼室45内に導かれた混合気は、ピストン40の上昇で圧縮され、点火プラグ85による点火が行なわれて燃焼する。燃焼後の燃焼ガスは、排気バルブ70を介して、シリンダヘッド80に形成された排気の通路である排気ポート75から外部へ排出される。シリンダヘッド80は、こうした、吸気バルブ60および排気バルブ70の開閉タイミングを制御する可変動弁機構110を備えている。この可変動弁機構110については後述する。
【0028】
システムの吸気系統は、図1に示したように、上流から、外部の空気をろ過するエアクリーナ120、エアクリーナ120を介して取り込まれた空気量を検出するエアフロメータ130、吸気ダクト140、吸気ダクト140と接続し、エンジン10に供給する空気量を調整するスロットルバルブ150、スロットルバルブ150を通過した空気が流入する吸気エアコネクタ160、吸入された空気の脈動を低減するサージタンク170、サージタンク170からの吸気を各気筒20に導く吸気マニホールド180等から構成されている。
【0029】
エアフロメータ130は、燃焼に適切な混合比とする空燃比制御のために吸入空気量Qを検出している。検出された吸入空気量Qは、ECU250へ出力され、主に燃料噴射量τの算出に使用される。スロットルバルブ150は、アクセル開度αに対応したスロットルバルブ150の開度θを制御して、スロットルバルブ150を通過する空気量を調整している。スロットルバルブ150で調整された空気は、サージタンク170を介して、吸気マニホールド180の各吸気通路へ供給され、吸気マニホールド180の一端がシリンダヘッド80の吸気ポート65と接続することで、燃焼室45に導かれる。エアクリーナ120には、吸気温センサ190が組み込まれており、吸入される空気の温度Tを検出している。
【0030】
吸気マニホールド180の各吸気通路には、各気筒20の燃焼室45に吸気を取り込むタイミングを制御する吸気制御弁200が設けられ、ECU250からの指令を受けて、弁の開閉動作を行なう。吸気制御弁200は、弁の中心を通過する回転軸を備え、回転軸を駆動するロータリソレノイド210を備えている。この弁は、バタフライタイプの弁であり、弁を全開とした時の流路抵抗を小さなものとすることができる。ECU250は、ロータリソレノイド210へ電流指令を出力することで吸気制御弁200の開閉を実現する。この吸気制御弁200は、噴射燃料が気化し難い低温運転状態の所定のタイミングで閉弁し、吸気バルブ60の開弁後の所定のタイミングで開弁し、所定の温度条件に至るまで1サイクル毎に開閉を繰り返す。なお、吸気制御弁200の開閉タイミングの詳細については後述する。
【0031】
システムの排気系統は、図1に示すように、シリンダヘッド80の排気ポート75から順に、各気筒20からの燃焼ガスを排出する排気マニホールド270、排気マニホールド270を通過した燃焼ガスの浄化を行なう触媒コンバータ280、排気パイプ290、図示しないマフラ等が接続されている。排気マニホールド270には、酸素濃度センサ300が設けられ、各気筒20からの燃焼ガスに含まれる酸素の濃度を検出する。この酸素濃度センサ300からの信号は、ECU250に入力され、燃焼状態の判断、空燃比制御に使用される。
【0032】
こうした吸排気系統を備えたエンジン10のECU250では、種々の運転状態に対応した適切な燃焼状態となるように、吸排気バルブの開閉タイミング、燃料噴射量τ、噴射タイミング等の制御が行なわれる。ECU250は、車両の状態を判断するため、各種センサと電気的に接続している。具体的には、スロットルバルブ150、吸気温センサ190、エアフロメータ130、水温センサ38、クランクシャフトの回転を検出するクランク角センサ310、吸排気バルブの進退動作を行なうカムシャフトの回転を検出するカム角センサ320、酸素濃度センサ300などと電気的に接続し、それぞれ開度θ、吸気温度T、吸入空気量Q、水温TW、クランク角CA、カム角G、酸素濃度などを入力している。例えば、水温TW、吸気温度Tより、エンジン10が冷えた状態か否かを判断し、エンジン10が冷えた状態の場合には、燃料が気化し難いため、燃料噴射量τを増加する処理をしている。また、吸入空気量Qとクランク角CAとを基に噴射時間の設定を行なっている。
【0033】
吸排気バルブの開閉タイミングの制御は、ECU250が上述の各種センサから車両の運転状態を判断し、可変動弁機構110に指令を出すことで行なわれる。この可変動弁機構110の動作について、図3を用いて説明する。図3(a)は、可変動弁機構110の概略構成のカムシャフト方向の断面図であり、(b)は、カムシャフト軸中心方向の断面図である。通常、吸排気バルブの開閉タイミングは、クランクシャフトの回転に同期して行なわれる。このタイミングは、クランクシャフトの回転を伝達するタイミングベルト(図示せず)で排気バルブ70のカムシャフト(以下、排気カムシャフト400と呼ぶ)を回転し、排気カムシャフト400に設けたドライブギヤ405が、吸気バルブ60のカムシャフト(以下、吸気カムシャフトと呼ぶ)に設けたドリブンギヤを回転することで設定される。図3に示した本実施例の可変動弁機構110では、排気カムシャフト400と吸気カムシャフトを回転するドライブギヤ405との回転位相を油圧で変化させることで、吸気バルブ60の開弁タイミングを可変とする。
【0034】
図3に示すように、可変動弁機構110は、主に、複数のカムを設けた排気カムシャフト400の一端に設けられたベーン部430、ベーン部430と相対的に回転可能なハウジング部440、ハウジング部440に固定されるドライブギヤ405、ベーン部430とハウジング部440とを相対的に回転させるオイルコントロールバルブ450から構成されている。
【0035】
ハウジング部440に設けた複数の油圧室は、ベーン部430によりそれぞれ進角室460と遅角室470との2つの部屋に仕切られる。オイルコントロールバルブ450からの圧油は、排気カムシャフト400内部に設けた油路Aまたは油路Bを経て、進角室460または遅角室470に導かれる。例えば、ECU250からの指令を受けたオイルコントロールバルブ450は、バルブ内部のスプール455を動かし、油路Aに圧油を送る。圧油は油路Aから進角室460に導かれ、進角室460は高圧となる。同時に、オイルコントロールバルブ450のバルブ内部のスプール455が切り換えられたことで、油路Bはドレンに接続される。つまり、進角室460は高圧に、遅角室470は低圧になり、2つの部屋には差圧が生じる。この差圧によって、ベーン部430とハウジング部440は相対的に回転する。
【0036】
こうして、吸気バルブ60の開弁タイミングを可変した場合のクランク角とバルブリフトの関係を図4に示す。図示するように、実線JSで示す吸気バルブ60のバルブリフトプロファイルは、可変動弁機構110の進角室460に圧油を導くことで、破線BBで示すプロファイル(進角側)に遷移する。他方、遅角室470に圧油を導くことで、プロファイルは遅角側へ遷移する。ECU250では、前述の各種センサの信号から車両の運転状態を判断し、例えば、エンジン10始動のアイドル回転時には吸気、排気の両バルブが開弁するオーバラップ期間を少なくしてアイドル回転の安定を図るため遅角側に、中速回転時にはオーバラップ期間を大きくして吸気充填効率を増加するため進角側に、それぞれ遷移させるようにオイルコントロールバルブ450に指令する。吸気バルブ60の開弁タイミングを進角または遅角することで、吸気制御弁200の閉弁期間による吸気量の減少を考慮した適切な制御を行なっている。
【0037】
以上の構成を有するシステムにおいて、吸気制御弁200を開閉するタイミングの制御について説明する。図5には、吸気制御弁200の開閉タイミングの制御のフローチャートを示す。このフローチャートは、一つの気筒20に関する処理であり、各気筒20毎に同様の処理が行なわれる。なお、上述の通り、この制御はECU250で実行される。
【0038】
イグニッションキーを回して、エンジン10が始動すると、ECU250は、吸気温センサ190および水温センサ38の信号から吸気温度Tおよび水温TWを読み取る(ステップS500)。この吸気温度T,水温TWから低温始動時であるか否かの判断を行なう。具体的には、吸気温度Tが30℃より低く、かつ、水温TWが90℃より低いか否かを判断している(ステップS510)。この基準吸気温度である30℃や基準水温である90℃は、設計基準値であり、例えば、吸気温センサ190の取り付け位置など種々の条件を加味して設定すれば良い。
【0039】
ステップS510で、吸気温度Tが30℃より低く、かつ、水温TWが90℃より低いと判断した場合には、吸気制御弁200を閉弁する制御弁閉弁処理を行なう(ステップS520)。この処理は、ピストン40が吸気行程上死点に到達するタイミングで、吸気制御弁200を閉弁する処理である。吸気制御弁200の初期状態は、吸気のポンピングロスを低減するため、弁が全開の状態としてある。ECU250は、クランク角センサ310からの信号CAによりピストン40上死点のタイミングを判断し、このタイミングで、ロータリソレノイド210に電流指令を出力する。なお、吸気制御弁200の閉弁タイミングは、吸気バルブ60の開弁タイミングと同時、またはその前の所定のタイミングとしても良い。
【0040】
続いて、吸気行程上死点で閉弁した吸気制御弁200の開弁タイミングを算出する処理を行なう(ステップS530)。この処理は、吸気温度Tに対応する吸気制御弁200の閉弁期間Lを算出し、閉弁タイミングから算出した閉弁期間Lの経過するタイミングを開弁タイミングとして設定する処理である。吸気温度Tに対応する閉弁期間Lは、図6(a)に示すマップより算出する。図示するように、吸気温度Tが低温T1である場合には、閉弁期間Lは期間L3であり、吸気温度Tが比較的高温T3である場合には、閉弁期間Lは期間L1である。このように、吸気温度Tの低下に伴って、閉弁期間Lは長くなる。この閉弁期間Lは、クランク角度で表され、予め設計値として設定されている。この結果、図6(b)に示すように、吸気温度Tに対応した吸気制御弁200の開弁タイミングを設定できる。
【0041】
設定された吸気制御弁200の開弁タイミング、すなわち、吸気温度Tに応じて、吸気バルブ60の開弁タイミングを補正する処理を行なう(ステップS535)。ECU250では、前述の通り、各種センサからの入力信号による車両の運転状態を判断し、最適な燃焼状態となる吸気バルブ60の開弁タイミングを設定しているが、吸気制御弁200を閉弁している期間Lは設定した吸気の量が減少するため、吸気バルブ60の開弁タイミングに補正を加える必要がある。この処理は、吸気温度Tに対応して閉弁期間Lから吸気の減少量を算定し、これを補うため吸気バルブ60の開弁タイミングの遅角量を設定する処理である。ECU250は、設定した遅角量に対応する電流をオイルコントロールバルブ450に通電する。なお、本実施例では、吸気温度Tに対応した遅角量のマップが予め設定されており、吸気バルブ60が吸気制御弁200よりも遅いタイミングで開弁することはない。
【0042】
こうして設定された吸気制御弁200の開弁タイミングに基づいて、弁を開弁する処理を行なう(ステップS540)。ECU250は、このタイミングでロータリソレノイド210に開弁の電流指令を出力する。その後、この処理はステップS500に戻り、水温TWが90℃以上(あるいは、吸気温Tが30℃以上)となるまで、一連の処理を繰り返す。他方、ステップS510で吸気温度Tが30℃以上または水温が90℃以上であると判断した場合には、吸気制御弁200の開閉処理は行なわずに終了する。なお、本実施例の吸気制御弁200開弁タイミングの算出処理は、1サイクル(吸気行程)毎に、繰り返し行なわれるが、一度開弁タイミングを算出した後は、吸気温度Tが所定幅以上に変化するまでの間は、以前に設定した開弁タイミングを用いるものとしても良い。
【0043】
以上、第1実施例の吸気制御弁200開閉処理では、吸気温度Tが低い低温領域の運転において、ピストン40が上死点に到達するタイミングで吸気制御弁200を閉じ、吸気バルブ60の開弁後で吸気温度Tに対応したタイミングで吸気制御弁200を開く。吸気バルブ60開弁後、吸気制御弁200を開弁までの間は、ピストン40の下降動作時に伴って、燃焼室45内および吸気制御弁200より下流の吸気ポート65内は負圧となる。ピストン40が下死点に至るまでは、吸気制御弁200の開弁タイミングが遅いほど、燃焼室45内および上記の吸気ポート65内の負圧度合いは増すことになる。この状態から、吸気制御弁200を開弁した次の瞬間、吸気は、勢い良く吸気ポート65内を流れ、燃焼室45に導かれる。この開弁の瞬間に吸気制御弁200を通過する吸気は、弁による絞りを受け、温度が上昇して高温となる。したがって、高温吸気の流入により、燃焼室45内の噴射燃料の気化を促進することができる。また、噴射燃料が吸気ポート65の壁面に付着しても、高温吸気により燃料の気化を促進することができる。さらに、吸気制御弁200の開弁動作で勢い良く燃焼室45に流入する吸気により、燃料の微粒化を促進することができる。また、吸気温度Tに対応して吸気制御弁200の閉弁時間を変更するため、燃料の気化具合に適した制御を行なうことができる。
【0044】
なお、第1実施例では吸気側のみバルブの開弁タイミングを可変とする可変動弁機構110を備えたが、排気側にも同様の可変動弁機構を設け、排気バルブ70の閉弁タイミングを吸気行程上死点より遅いタイミングに設定しても良い。かかる機構では、上記の吸気制御弁200の開弁動作による吸気の温度上昇効果に加えて、内部EGRを増量することにより、気筒20内の温度を上昇させることができる。すなわち、ピストン40が上死点を過ぎても排気バルブ70を開弁しておくことで、一端排気ポート75に排出した高温の燃焼ガスを再度、燃焼室45に吸入する。吸入した高温の燃焼ガスによって、燃焼室45内(つまり、気筒20)の温度は上昇することとなる。したがって、吸気行程で気筒20に流入する燃料の気化の促進に効果を奏する。また、吸気制御弁200の開閉タイミングの制御には、吸気温度Tに基づくマップを用いたが、水温TWに基づくマップを設定してエンジン10の状態を把握することで、制御を行なっても良い。この水温TWと吸気制御弁200の閉弁期間の関係のマップによる制御を行なう場合には、基準水温TWを90℃程度に設定し、制御を行なうことで同様の効果を奏する。
【0045】
本発明の第2実施例について、図7を用いて説明する。第1実施例では、低温始動後について吸気制御弁200の制御を行なったが、第2実施例では、エンジン10の停止状態から始動するまでのクランキング段階において吸気制御弁200の制御を行なう。なお、この処理はECU250で実行される。また、ハード構成は、第1実施例と同様であるため説明を省略する。
【0046】
エンジン10を始動前に、イグニッションスイッチを「ON」にすると共に、ECU250は吸気温度Tを読み込む処理を行なう(ステップS700)。この処理は、第1実施例と同様、吸気温センサ190の信号を読み込むことで行なわれる。
【0047】
読み込んだ吸気温度Tに基づいて、吸気制御弁200の開閉制御を行なうか否かを判断する。すなわち、吸気温度Tが30℃より低いか否かを判断する(ステップS720)。吸気温度Tが30℃より低い場合には、低温始動時であり、燃料が気化し難い状態であると判断して、吸気制御弁200の開閉制御による燃料気化の促進を図る処理を行なう(ステップS730)。吸気制御弁200の開閉制御は、第1実施例と同様であり、図6(a)に示すマップより吸気温度Tに対応した閉弁期間Lを算出し、閉弁タイミングである吸気行程上死点から閉弁期間Lの経過後を開弁タイミングとして設定する処理である。
【0048】
続いて、イグニッションスイッチを「START」にすると、スタータモータ(図示せず)が始動し、クランクシャフトを回転する(ステップS740)。クランクシャフトの回転と共に、気筒を判別する処理が行なわれる(ステップS750)。この処理は、カム角センサ320からのカム角Gにより気筒判別を行なう処理である。
【0049】
気筒判別後、各気筒20の吸気行程において、吸気温度Tから設定したタイミングに基づく吸気制御弁200の開閉制御を行なう。吸気制御弁200の開閉制御を行なうと共に、クランキング処理を実行する(ステップS760)。クランキング処理は、燃料を噴射することなく、スタータモータによるクランクシャフトの回転(ピストン40の上下動作)を繰り返し、その後、燃料を噴射し、混合気への点火を行なう処理である。なお、本実施例では、燃料噴射期間は、吸気、圧縮、膨張、排気行程を1サイクルとした場合、5サイクル終了後の吸気行程のタイミングとして設定したが、例えば、極低温時にはさらにサイクル回数を増やすなど、吸気温度Tに対応して実行するサイクル回数を変更するものとしても良い。
【0050】
吸気制御弁200の開閉動作を伴うクランキング処理の実施を行ない、エンジン10が完全に始動(いわゆる「完爆」)し、イグニッションスイッチが「ON」に戻り、この処理を終了する。他方、ステップS730で、吸気制御弁200の開閉制御が必要ない場合、すなわち、吸気温度Tが30℃以上であると判断した場合には、吸気制御弁200の制御は行なわず、通常のクランキング処理に移行する(ステップS780)。通常のクランキング処理は、イグニッションスイッチの「START」により、スタータモータがクランクシャフトを回転し、気筒判別処理を経て、燃料の噴射、混合気への点火を行なう処理である。この処理を経て、エンジン10が「完爆」し、イグニッションスイッチが「ON」に戻り、処理を終了する。
【0051】
以上説明したように、第2実施例では、低温時のエンジン10の始動において、吸気制御弁200の開閉制御を行ない、吸気制御弁200の開弁時の吸気温度上昇を利用して気筒20内および吸気ポート65内の温度を上昇する。温度が上昇した状態で、噴射した燃料は十分に気化し、安定した混合気となる。したがって、低温時のエンジン10の始動を容易にすることができる。また、低温時の燃料の気化が促進されるため、始動時に余分な燃料を噴射する必要がない。なお、吸気温度Tに代えて、水温TWや油温を利用して吸気制御弁200の開弁タイミングを決定しても良い。
【0052】
第2実施例では、吸気ポート65にのみ制御弁(吸気制御弁200)を備えたが、排気側にも制御弁(以下、排気制御弁と呼ぶ)を備え、排気行程の所定のタイミングで排気制御弁を閉弁するものとしても良い。図8には、排気マニホールド270に排気制御弁800を設けたシステムの一部の概略構成図を示す。なお、排気制御弁800以外は、第1実施例と同様であるため説明を省略する。
【0053】
図8に示すように、各気筒20からの排気が集合する位置で、排気マニホールド270内に、排気制御弁800を設ける。排気制御弁800は、吸気制御弁200と同様、バタフライタイプの弁を備え、その中心にある回転軸はロータリソレノイド810にて回転される。このロータリソレノイド810への通電は、ECU250で実行される。
【0054】
こうした構成のシステムにおいて、図7に示したクランキング処理に加えて、排気制御弁800の開閉タイミングの制御を行なう。図9には、吸気制御弁200および排気制御弁800の弁開閉制御を伴うクランキング処理のフローチャートの一部を示す。なお、図9には、図7に示した第2実施例のクランキング処理のフローチャートに追加した処理(ステップS850)を示す。
【0055】
クランキングを行なう際、吸気温度Tが低温であると判断した場合には、吸気制御弁200の開閉タイミングを設定する処理(ステップS730)に続いて、排気制御弁800の開閉タイミングを設定する処理を行なう(ステップS850)。この処理は、ECU250で設定されている排気バルブ70の閉弁タイミングから、予め設定した排気制御弁200の閉弁期間分だけ進角したタイミングを、排気制御弁800の閉弁を開始するタイミングとして設定する処理である。この閉弁期間の長短は、吸気温度Tに対応させて決定するものとしても良い。なお、閉弁した排気制御弁200を開弁するタイミングは、オーバラップ期間経過後の所定のタイミングとして設定している。
【0056】
排気制御弁800の開閉タイミングを設定後、ステップS740,S750を経て、ステップS760にて、吸気制御弁200と共に、排気制御弁800の開閉を実行して、クランキング処理を行なう。その後、燃料噴射を行ない、温度上昇した気筒20内の混合気に点火することでエンジン10は始動して、この処理を終了する。
【0057】
かかる構成では、排気行程の過程で排気制御弁800を閉弁するため、圧縮された排気は完全には排出されず、排気バルブ70の閉弁前に吸気バルブ60が開弁を始めるオーバラップの期間を設けることで、排出されず残存した高圧の排気は吸気ポート65側へ逆流し、再度吸入される。こうしたガス交換の少ない(または、交換のない)サイクルを繰り返すことで、吸気ポート65および気筒20内の温度は上昇する。したがって、吸気制御弁200による温度上昇効果に加え、排気制御弁による吸気ポート65および気筒20内の温度上昇により、噴射燃料の気化を促進し、低温時のエンジン10始動が容易となる。
【0058】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこうした実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において様々な形態で実施し得ることは勿論である。例えば、バルブのリフト量を変更して開閉タイミングを変更するものとしても、クランクシャフトの回転から独立した電磁動弁駆動機構を用いて開閉タイミングを変更するものとしても良い。また、本実施例では、可変動弁機構110を搭載したエンジン10システムに吸気制御弁200を設けたが、可変動弁機構110を備えないエンジンに吸気制御弁200を設けても同様の効果を奏する。また、燃焼室に直接噴射する直噴タイプのエンジンにも採用できる。この場合には、吸気制御弁200に代えて、吸気バルブ60の開閉タイミングを制御すれば良い。更に、ガソリンエンジンに限らず、ディーゼルエンジンにも採用しても同様の効果を奏する。また、第1実施例と第2実施例の吸気制御弁200の処理を組み合わせて、第2実施例の制御でエンジン10を始動し、その後、吸気温度Tが所定温度以上となるまで、第1実施例の制御を行なうこともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の内燃機関の制御装置が搭載されたシステムの概略構成図である。
【図2】本発明の内燃機関の一の気筒の縦断面模式図である。
【図3】可変動弁機構の概略構成図である。
【図4】吸気バルブの開弁タイミングを可変した場合のクランク角とバルブリフトの関係図である。
【図5】吸気制御弁の開閉タイミングの制御のフローチャートである。
【図6】吸気温度と閉弁期間との関係図と開弁タイミングである。
【図7】クランキング段階における吸気制御弁の制御のフローチャートである。
【図8】排気側に制御弁を備えたシステムの概略構成図である。
【図9】クランキング段階における吸気制御弁、排気制御弁の制御のフローチャートの一部である。
【符号の説明】
10…エンジン
20…気筒
30…シリンダブロック
35…ウォータジャケット
38…水温センサ
40…ピストン
45…燃焼室
50…コンロッド
60…吸気バルブ
65…吸気ポート
70…排気バルブ
75…排気ポート
80…シリンダヘッド
85…点火プラグ
90…燃料噴射弁
110…可変動弁機構
120…エアクリーナ
130…エアフロメータ
140…吸気ダクト
150…スロットルバルブ
160…吸気エアコネクタ
170…サージタンク
180…吸気マニホールド
190…吸気温センサ
200…吸気制御弁
210…ロータリソレノイド
250…ECU
270…排気マニホールド
280…触媒コンバータ
290…排気パイプ
300…酸素濃度センサ
310…クランク角センサ
320…カム角センサ
400…排気カムシャフト
405…ドライブギヤ
430…ベーン部
440…ハウジング部
450…オイルコントロールバルブ
455…スプール
460…進角室
470…遅角室
800…排気制御弁

Claims (11)

  1. ピストンの下降動作に伴い燃焼室に引き込まれる吸気と燃料噴射弁から噴射した燃料とを混合して、燃焼を行なう内燃機関の制御装置であって、
    前記燃料噴射弁の位置よりも上流に設けられ、前記燃焼室に引き込まれる吸気の通路を開閉するバルブと、
    前記ピストンの下降動作に伴い前記燃焼室内部に負圧が発生する所定のタイミングで前記バルブの開弁を行なうタイミング制御手段と
    を備えた内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置であって、
    前記タイミング制御手段は、前記内燃機関の冷間状態を検出する検出手段を備え、
    前記検出手段の検出値に基づいて、前記バルブの開弁タイミングを調整する内燃機関の制御装置。
  3. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置であって、
    前記タイミング制御手段は、前記吸気の温度を検出する吸気温センサを備え、前記吸気温センサによる検出の結果に基づいて、前記バルブの開弁タイミングを調整する内燃機関の制御装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の内燃機関の制御装置であって、
    前記タイミング制御手段は、前記内燃機関の始動時で前記燃料の噴射を行なう前の所定の期間、前記ピストンの下降動作を伴う前記バルブの開閉を繰り返し行なう手段を備えた内燃機関の制御装置。
  5. 請求項4に記載の内燃機関の制御装置であって、
    前記燃焼室から排出する排気の通路を開閉する排気用制御バルブを有し、
    前記タイミング制御手段は、所定の期間、前記排気用制御バルブを閉弁し、前記燃焼室内の気体と前記燃焼室に引き込まれる新気との入れ替えを抑制する手段を備えた内燃機関の制御装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の内燃機関の制御装置であって、
    前記バルブは、前記吸気の脈動を減衰するサージタンクの下流に、前記燃焼室に前記吸気を吸入する吸気バルブとは別体に設けられた内燃機関の制御装置。
  7. 請求項6に記載の内燃機関の制御装置であって、
    前記タイミング制御手段は、前記吸気バルブの開弁後の所定のタイミングで、前記バルブの開弁を行なう手段である内燃機関の制御装置。
  8. 請求項1ないし5のいずれかに記載の内燃機関の制御装置であって、
    前記バルブは、前記燃焼室に前記吸気を吸入する吸気バルブであり、
    前記燃料噴射弁は、前記燃焼室に直接燃料を噴射する噴射弁である内燃機関の制御装置。
  9. 請求項6または7に記載の内燃機関の制御装置であって、
    前記内燃機関は、吸気バルブの開弁タイミングを可変とする吸気バルブ可変動弁機構と、
    前記バルブの閉弁による吸入吸気の減少を、前記吸気バルブ可変動弁機構を用いて補う制御を行なう吸気バルブ制御手段と
    を備えた内燃機関の制御装置。
  10. 請求項1または9に記載の内燃機関の制御装置であって、
    前記内燃機関は排気バルブを有し、
    前記排気バルブの閉弁タイミングを可変とする排気バルブ可変動弁機構と、
    前記燃焼室内に流入する新気に占める排気の量を、前記排気バルブ可変動弁機構を用いて増加する排気バルブ制御手段と
    を備えた内燃機関の制御装置。
  11. ピストンの下降動作に伴い燃焼室に引き込まれる吸気の通路を開閉する開閉バルブを備え、該吸気と噴射した燃料とを混合して燃焼を行なう内燃機関の制御方法であって、
    前記ピストンの下降動作に伴い前記燃焼室内部に負圧が発生する所定のタイミングで前記開閉バルブの開弁を行ない、
    前記内燃機関の始動時で前記燃料の噴射を行なう前の所定の期間、前記開閉バルブの開閉を繰り返し行なう内燃機関の制御方法。
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