JP2004345763A - エレベーター用ロープ固定装置 - Google Patents

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Hiroshi Kusumi
博志 久住
Yoshito Takemori
義人 竹盛
Takashi Morinaga
貴志 森永
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Abstract

【課題】シーブの溝ピッチ及びロープ太さの異なるエレベーターに適用させることやロープ固定作業時におけるピット内底への落下物を阻止することを可能にしたエレベーター用ロープ固定装置の提供を目的とする。
【解決手段】上記目的は、ロープを挟持する複数個の挟持機構部材3と、これら複数個の挟持機構部材3の各々を、間隔Lを保持した状態で配列して支持する支持機構部材4と、この支持機構部材4をエレベーターの機械室に設けたマシンビーム5に取り付けるための取り付け機構部材6とを具備したエレベーター用ロープ固定装置において、複数個の挟持機構部材3を、それら挟持機構部材3の各々における間隔Lの大きさが調整可能となるように支持機構部材4に支持する構成とすることにより、達成できる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エレベーターのロープ張設作業時に使用するのに好適なエレベーター用ロープ固定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、エレベーターは、乗りかごとつり合いおもりを複数本のロープで、釣瓶式に連結し、それらロープを巻上機により駆動させることによって、乗りかごを昇降させるようにしていた。そして、乗りかごとつり合いおもりと巻上機にロープを取り付けるための作業中、すなわち、ロープ張設作業中において、乗りかごとつり合いおもりが昇降する昇降路内下部に向ってロープが落下するのを防止するために、ロープ固定装置を用いてロープをガイドレールに固定するようにしていた(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開昭63−282081号公報
(3頁の左下欄9行〜右下欄16行、図5〜図6)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例のロープ固定装置では、特開昭63−282081号公報の図5〜図6に示すごとく、ロープ固定板に設けた複数個のロープ用縦溝のうちの一個のロープ用縦溝とクリップに設けた1個のロープ用凹みとの間でロープを挟み、その後、そのロープ固定板とロープとクリップを締結具により一体化することによって、ロープ固定板にロープを固定していた。
【0005】
しかしながら、上記従来例のロープ固定装置では、ロープの横断面積がロープ固定板のロープ用縦溝とクリップのロープ用凹みとの間に形成される空間の横断面積より小さい場合には、そのロープを固定することができないし、また、ロープの横断面積がロープ固定板のロープ用縦溝とクリップのロープ用凹みとの間に形成される空間の横断面積より大きすぎる場合には、締結具の取り付けが困難となり、ロープをロープ固定板に固定することができなかった。
【0006】
そのために、上記従来例のロープ固定装置一台では、巻上機のシーブ及びそらせ車の溝ピッチやロープ径の異なるエレベーターに適用させることが困難であるため、巻上機のシーブ及びそらせ車の溝ピッチやロープの太さ(ロープ径)の異なるエレベーター毎に、専用のロープ固定装置を用意しなければならないという問題点があった。
【0007】
しかも、ロープ固定板を昇降路内のガイドレール上部に取り付けているため、ロープ固定板とロープとクリップの締結作業時に、締結具類や工具類などを作業者が誤って手から離してしまった場合には、それら締結具類や工具類などが昇降路内のピット内底に向って落下するので、その落下物が昇降路内のピット内底で作業中の作業者に直撃する危険性があるという問題点があった。
【0008】
本発明の目的は、上記のような問題点に鑑みてなされたもので、巻上機のシーブ及びそらせ車の溝ピッチやロープの太さの異なるエレベーターに適用させること並びにロープ固定作業時におけるピット内底への落下物を阻止することを可能にしたエレベーター用ロープ固定装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、ロープを挟持する複数個の挟持機構部材と、これら複数個の挟持機構部材の各々を、間隔を保持した状態で配列して支持する支持機構部材と、この支持機構部材をエレベーターの機械室に設けたマシンビームに取り付けるための取り付け機構部材とを具備したエレベーター用ロープ固定装置において、前記複数個の挟持機構部材を、それら挟持機構部材の各々の間隔の大きさが調整可能となるように前記支持機構部材に支持する構成とすることにより、達成できる。
【0010】
この構成によれば、巻上機のシーブ及びそらせ車の溝ピッチに合せて、挟持機構部材の各々の間隔の大きさを変えることで、一台のロープ固定装置を巻上機のシーブ及びそらせ車の溝ピッチの異なるエレベーターにも適用することができる。また、ロープ固定装置をエレベーターの機械室に設けたマシンビームに取り付けるようにしたので、ロープ固定作業時に、締結具類や工具類などを作業者が誤って手から離しても、機械室の床面に落下するだけで、その締結具類や工具類などを昇降路のピット内底に落下させることがない。
【0011】
さらに、本発明は、支持機構部材を取り付け機構部材に俯仰可能に設けることで、複数個の挟持機構部材の前記取り付け機構部材に対する俯仰角度を調整可能とする構成を特徴としている。
【0012】
この構成によれば、巻上機のシーブに巻き掛けたロープの傾斜角度に合せて支持機構部材を俯仰させて複数個の挟持機構部材の俯仰角度を設定することで、常に、ロープの張り方向に対して約直角方向からロープを挟持機構部材で挟持させることが可能となり、ロープを確実に固定することができる。
【0013】
さらに、本発明は、挟持機構部材を、第一間隔保持部材に設けられる第一挟持部材と、この第一挟持部材に対向配置されるように第二間隔保持部材に設けられる第二挟持部材とからなり、前記第一挟持部材と第二挟持部材との間でロープを挟持するとともに、前記第一挟持部材と第二挟持部材との間に形成されるロープ挟持用間隙の大きさが調整可能となるように第二挟持部材を前記支持機構部材に支持する構成を特徴としている。
【0014】
この構成によれば、乗りかごとつり合いおもりと巻上機に巻き掛けるロープの太さに合せて第一挟持部材と第二挟持部材との間に形成されるロープ挟持用間隙の大きさ設定することで、一台のロープ固定装置をロープの太さの異なるエレベーターにも適用することができる。
【0015】
さらに、本発明は、前記支持機構部材を、エレベーターの機械室に設けた巻上機のシーブとそらせ車との間で、前記マシンビームに取り付ける構成を特徴としている。
【0016】
この構成によれば、巻上機のシーブとそらせ車に巻き掛けられたロープの傾斜角度に合せて、支持機構部材を俯仰させることで、複数個の挟持機構部材の俯仰角度を容易に設定することが可能であって、その設定作業を円滑に行うことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下,本発明のエレベーター用ロープ固定装置の一実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。
【0018】
図1及び図2において、ロープ固定装置1は、ロープ2を挟持する複数個の挟持機構部材3と、これら複数個の挟持機構部材3の各々を、間隔Lを保持した状態で配列して支持する支持機構部材4と、この支持機構部材4をエレベーターの機械室に設けたI型鋼からなるマシンビーム5に取り付けるための取り付け機構部材6とを少なくとも具備している。
【0019】
取り付け機構部材6は、図1及び図2に示すように、マシンビーム5の上面に固定されるビームブラケット7と、このビームブラケット7の上面に固定される支持ブラケット8とからなっている。ビームブラケット7は、断面形状がコ字状の鋼材からなり、取り付け金具9と第一締結具10を用いて、マシンビーム5の上面に固定される。支持ブラケット8は、鋼板を略U字状に折り曲げた形状になっており、第二締結具11を用いてビームブラケット7の上面に固定される。
【0020】
支持機構部材4は、図1及び図4に示すように、支持ブラケット8に回動可能に取り付けた一対の回動下部材12、12Aと、この回動下部材12、12Aに回り止め部材13を介して固定される一対の回動上部材14、14Aと、支持ブラケット8に支持した第一間隔保持部材15と、回動上部材14、14Aに固定した第二間隔保持部材16とからなっている。第一間隔保持部材15はセンターボルト17、17Aにより支持ブラケット8に支持される。第二間隔保持部材16は、回動上部材14と回動上部材14Aの間に位置し、かつ、第一ボルト18、18Aにより回動上部材14、14Aに固定される。回動下部材12、12Aと回り止め部材13と回動上部材14、14Aは、第三締結具26、26Aにより、一体化される。
【0021】
支持ブラケット8には、図2に示すように、二個の弧状長穴8A、8Bが設けてある。回動下部材12、12Aには、円弧状長穴8A、8Bに対向して二個の円弧状長穴12B、12Cが設けてある。回動下部材12、12Aは、支持ブラケット8の円弧状長穴8Aと回動下部材12の円弧状長穴12Bに回動用ボルト19を、支持ブラケット8の円弧状長穴8Bと回動下部材12の円弧状長穴12Cに回動用ボルト19Aを、それぞれ嵌合させることで、第一間隔保持部材15を軸として、弧状長穴8A、8B及び円弧状長穴12B、12Cの範囲で俯仰するように構成してある。そのため、一対の回動下部材12、12Aと一対の回動上部材14、14Aと第一間隔保持部材15と第二間隔保持部材16とからなる支持機構部材4が、支持ブラケット8を含む取り付け機構部材6に対して弧状長穴8A、8B及び円弧状長穴12B、12Cの範囲で俯仰することになる。したがって、取り付け機構部材6に対する支持機構部材4の俯仰角度を変えることで、支持機構部材4に支持されている複数個の挟持機構部材3の、取り付け機構部材6に対する俯仰角度を調整することができる。
【0022】
挟持機構部材3は、図1及び図4に示すように、第一間隔保持部材15に支持された第一挟持部材20と、この第一挟持部材20に対向配置されるように第二間隔保持部材16に支持された第二挟持部材21とからなり、第一挟持部材20と第二挟持部材21との間でロープ2を挟持するようにしたものである。
【0023】
複数個の挟持機構部材3のそれぞれの第一挟持部材20は、図1及び図4に示すように、第一間隔保持部材15にそれぞれ間隔Lを保持した状態で配列され、しかも、それら第一挟持部材20を第一間隔保持部材15の長手方向に移動させることで間隔Lの大きさを変えることができるようにしてある。また、複数個の挟持機構部材3のそれぞれの第二挟持部材21は、図1及び図4に示すように、第二間隔保持部材16にそれぞれ間隔Lを保持した状態で配列され、しかも、それら第二挟持部材21を第二間隔保持部材16の長手方向に移動させることで間隔Lの大きさを変えることができるようにしてある。したがって、複数個の挟持機構部材3は、複数個の第一挟持部材20のそれぞれの間隔L及び複数個の第二挟持部材21のそれぞれの間隔Lの大きさを変えれば、支持機構部材4に対して、それら挟持機構部材3の各々における間隔Lの大きさが調整可能となるように支持することができる。
【0024】
第二挟持部材21は、図4の二点鎖線で囲った部分に示すように、ボルト体22と、ブロック体23と、移動阻止体24と、ロープ当接体25とからなっている。したがって、挟持機構部材3は、図4の点線で囲った部分に示すように、第二挟持部材21を構成するところのボルト体22、ブロック体23、移動阻止体24及びロープ当接体25並びに第一挟持部材20からなっている。
【0025】
ブロック体23は、ボルト体22が貫通する貫通孔23Aと、第二間隔保持部材16が貫通する貫通孔23Bを有している。移動阻止体24は、ブロック体23の下方に位置してボルト体22に固定されており、ブロック体23の下面に当接することで、ボルト体22の上方への移動を阻止するようにしてある。
【0026】
ロープ当接体25の上端には、ブロック体23の貫通孔23Aを貫通して延在させたボルト体22の端部を、螺合させてある。ロープ当接体25の下端面と第一挟持部材20の上端面との間に、ロープ2が挟持される。ロープ当接体25は、その上端面を回り止め部材13に当接させて、その回り止め部材13により、回動が阻止されるようにしてある。ロープ当接体25の下端面と第一挟持部材20の上端面には、径の異なるロープを挟持するのに好適なV溝が形成されている。
【0027】
ロープ当接体25は、ボルト体22を回動(図3で時計回り)させることにより、そのボルト体22を上昇させて移動阻止体24に当接させると、ボルト体22から離れようとして第一挟持部材20の上端面に近づく方向に移動するように構成されている。したがって、ボルト体22を図3で時計回りに回動させたり、あるいはボルト体22を図3で反時計回りに回動させたりすることで、第一挟持部材20と第二挟持部材21との間に形成されるロープ挟持用間隙Gの大きさを調整することができる。それゆえに、ボルト体22を図3で時計回りに回動させることで、ロープ当接体25の下端面と第一挟持部材20の上端面の間でロープ2を挟持したり、あるいは、ボルト体22を図3で反時計回りに回動させることで、ロープ当接体25の下端面と第一挟持部材20の上端面の間からロープ2を離したりすることができる。また、第一挟持部材20と第二挟持部材21との間に形成されるロープ挟持用間隙Gの大きさは、ボルト体22とロープ当接体25との螺合寸法を変えるなどをすることによって、予め調整することができるようにしてある。
【0028】
上記構成からなるロープ固定装置1を用いたエレベーターのロープ張設作業の手順を、図5〜図7に基づいて、次に、説明する。
【0029】
(1)始めに、図7のステップS1に示すように、エレベーターにおける昇降路27内のピット内底27Aに、保持部材28を用いてつり合いおもり29を設置する。
【0030】
(2)次に、エレベーターにおける機械室30に設置された巻上機のシーブ31とそらせ車32との間に、図7のステップS2に示すように、ロープ固定装置1を固定する。ロープ固定装置1の取り付けは、機械室30内の床面30Aに設けたマシンビーム5に取り付けられたビームブラケット7に、取り付け機構部材6の支持ブラケット8を固定することにより、行われる。
【0031】
(3)次に、図7のステップS3において、エレベーターの最上階乗場33に設置したロープドラム34を回転させ、そのロープドラム31に巻かれたロープ2を、機械室30内に送り出してシーブ31及びそらせ車32に巻き掛けた後、そのロープ2の一端側2Aの末端を第一固定具35により、機械室30の床面に固定し、その後、ロープドラム34を回転させてさらにロープ2を送り出すことにより、そのロープ2を昇降路27内のピット内底27Aに向ってU字状に垂下させた後、図5に示すように、そのロープ2をつり合いおもり29に設けたつり合いおもり用プーリ29Aに巻き掛ける。そして、ロープ2の本数分につき、ロープ2の一端側2Aの第一固定具35による固定作業とロープ2のつり合いおもり用プーリ29Aへのロープ巻き掛け作業を、繰り返して行い、すべてのロープ2をつり合いおもり用プーリ29Aに巻き掛ける。
【0032】
(4)すべてのロープ2をつり合いおもり用プーリ29Aに巻き掛けたならば、図7のステップS4において、ロープ固定装置1における支持機構部材4の回動下部材12及び回動下部材12Aを、第一間隔保持部材15を軸として回動させることで、挟持機構部材3をロープ2の傾斜角度Qと略同一角度分俯仰させて、第二挟持部材21のロープ当接体25と第一挟持部材20とにより、ロープ2を挟持するのに適した状態とする。
【0033】
(5)次に、図7のステップS5において、エレベーターの巻上機のシーブ31及びそらせ車32の溝ピッチPに対応した位置まで、第一間隔保持部材15に沿って第一挟持部材20を、かつ、第二間隔保持部材16に沿って第二挟持部材21を、それぞれ水平方向に移動させることにより、複数個の挟持機構部材3の各々の間隔Lを、調整する。
【0034】
(6)次に、図7のステップS6において、ロープ固定装置1における挟持機構部材3のボルト体22を螺進(図3では時計回りに回転させる)させることにより、回り止め部材13によってロープ当接体25の回転が阻止されているため、ボルト体22が上方に移動させられる。ボルト体22が上方に移動して、移動阻止体24がブロック体23に当接すると、ボルト体22の上方への移動が阻止されることで、ロープ当接体25が下方に移動して、そのロープ当接体25の下端面と第一挟持部材20の上端面との間にロープ2を挟持固定させる。
【0035】
(7)次に、図7のステップS7において、ロープ固定装置1における複数個の挟持機構部材3により、すべのロープ2を挟持固定したならば、昇降路27内のピット内底27Aにて予め組み立ててなる乗りかご36を、揚重機などを用いて昇降路27内の最上階乗場33近傍に吊り上げて保持する。
【0036】
(8)次に、図7のステップS8において、吊り上げて保持された乗りかご36上にロープ2の他端側2BをU字状に垂下させて、そのロープ2の他端側2Bを乗りかご36上に設けた乗りかご用プーリ36Aに巻き掛けたならば、図6に示すように、そのロープ2の他端側2Bの末端を第二固定具37により、機械室30の床面に固定する。そして、ロープ2の乗りかご用プーリ36Aに巻き掛け作業とロープ2の他端側2Bの機械室30の床面への固定作業を、ロープ2の本数分、繰り返して行う。
【0037】
(9)最後に、図7のステップS9において、ビームブラケット7と取り付け機構部材6の支持ブラケット8との固定を解除することにより、ロープ固定装置1をマシンビーム5から取り外して、片付ける。
【0038】
上記(1)から(9)の手順によれば、つり合いおもり29と巻上機のシーブ31とそらせ車32と乗りかご36とにロープを取り付けるためのロープ張設作業を、円滑に行うことができる。このロープ張設作業中において、機械室30に設置させたロープ固定装置1により、すべてのロープ2がマシンビーム5に堅牢に固定された状態となるので、ロープ2が昇降路内のピット内底に向って落下することなく、安全である。
【0039】
さらに、シーブ31及びそらせ車32に巻き掛けたロープ2の傾斜角度Q及びロープ2同士の間隔に沿って、複数個の挟持機構部材3の各々における間隔Lと複数個の挟持機構部材3の取り付け機構部材に対する俯仰角度を調整すればよく、それら調整作業を円滑に行うことができる。
【0040】
上記ロープ張設作業の手順では、すべてのロープ2をつり合いおもり用プーリ29Aに巻き掛けた後に、挟持機構部材3ですべてのロープ2挟持固定するようにしているが、これに限定されない。ロープ2一本ごとに、「つり合いおもり用プーリ29Aに巻き掛した後、挟持機構部材3でロープ2を挟持固定する」ことを、繰り返して行うようにしてもよい。この場合、ピット内底27Aで行われるところの、つり合いおもり用プーリ29Aに巻き掛ける作業と、機械室で行われるとろの、挟持機構部材3でロープ2を挟持固定する作業とが、略同時に行われることになるが、締結具類や工具類などをロープ挟持固定作業者が誤って手から離しても、その締結具類や工具類などは、機械室の床面に遮られて機械室の床面に落下するだけであり、昇降路のピット内底27Aに落下させることがないので、ピット内底27Aにいるつり合いおもり用プーリへのロープ巻き掛け作業者に締結具類や工具類など衝突させる事故を阻止できる。
【0041】
さらに、上記ロープ張設作業の手順では、複数個の挟持機構部材3の取り付け機構部材6に対する俯仰角度の調整作業をしてから複数個の挟持機構部材3の各々における間隔Lの大きさの調整作業をするようにしているが、これに限定されない。挟持機構部材3の各々における間隔Lの大きさの調整作業をしてから挟持機構部材3の取り付け機構部材6に対する俯仰角度の調整作業をするようにすることも可能である。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、巻上機のシーブ及びそらせ車の溝ピッチに合せて、挟持機構部材の各々の間隔の大きさを変えることで、一台のロープ固定装置を巻上機のシーブ及びそらせ車の溝ピッチの異なるエレベーターにも適用することができるので、汎用性に優れ、しかも、ロープ固定装置をエレベーターの機械室に設けたマシンビームに取り付けるようにしたので、ロープ固定作業時に、締結具類や工具類などを作業者が誤って手から離しても、その締結具類や工具類などを昇降路のピット内底に落下させることがなく、ロープ張設作業の安全性を向上させることが可能なエレベーター用ロープ固定装置が得られた。
【0043】
また、本発明によれば、巻上機のシーブに巻き掛けたロープの傾斜角度に合せて支持機構部材を俯仰させて複数個の挟持機構部材の俯仰角度を設定することで、常に、ロープの張り方向に対して約直角方向からロープを挟持機構部材で挟持させることが可能となり、ロープを確実に固定することができ、ロープ張設作業の安全性及び作業性を向上させることができるエレベーター用ロープ固定装置が得られた。
【0044】
また、本発明によれば、乗りかごとつり合いおもりと巻上機に巻き掛けるロープの太さに合せて第一挟持部材と第二挟持部材との間に形成されるロープ挟持用間隙の大きさ設定することで、一台のロープ固定装置をロープの太さの異なるエレベーターにも適用することができ、汎用性に優れており、かつ、ロープ張設作業の安全性及び作業性を向上させることができるエレベーター用ロープ固定装置が得られた。
【0045】
また、本発明によれば、巻上機のシーブとそらせ車に巻き掛けられたロープの傾斜角度に合せて、支持機構部材を俯仰させることで、複数個の挟持機構部材の俯仰角度を容易に設定することが可能であって、その設定作業を円滑に行うことができ、ロープ張設作業の作業性を向上させることができるエレベーター用ロープ固定装置が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示し、マシンビームに固定した状態のエレベーター用ロープ固定装置の正面図である。
【図2】本発明の一実施形態を示し、マシンビームに固定した状態のエレベーター用ロープ固定装置の側面図である。
【図3】本発明の一実施形態を示す、エレベーター用ロープ固定装置の上面図である。
【図4】本発明の一実施形態を示す、エレベーター用ロープ固定装置の正面図である。
【図5】本発明の一実施形態を示し、ロープをつり合いおもり用プーリに巻き掛ける作業の概略説明図である。
【図6】本発明の一実施形態を示し、ロープを乗りかご用プーリに巻き掛ける作業の概略説明図である。
【図7】本発明の一実施形態を示し、エレベーターのロープ張設作業の流れ図である。
【符号の説明】
1 ロープ固定装置
2 ロープ
3 挟持機構部材
4 支持機構部材
5 マシンビーム
6 取り付け機構部材
7 ビームブラケット
8 支持ブラケット
8A 円弧状長穴
8B 円弧状長穴
9 取り付け金具
10 第一締結具
11 第二締結具
12 回動下部材
12A 回動下部材
12B 円弧状長穴
12C 円弧状長穴
13 回り止め部材
14 回動上部材
14A 回動上部材
15 第一間隔保持部材
16 第二間隔保持部材
17 センターボルト
18 第一ボルト
18A 第一ボルト
19 回動用ボルト
19A 回動用ボルト
20 第一挟持部材
21 第二挟持部材
22 ボルト体
23 ブロック体
23A 貫通孔
23B 貫通孔
24 移動阻止体
25 ロープ当接体
26 第三締結具
26A 第三締結具
27 昇降路
27A ピット内底
28 保持部材
29 つり合いおもり
29A つり合いおもり用プーリ
30 機械室
31 シーブ
32 そらせ車
33 最上階乗場
31 ロープドラム
35 第一固定具35
36 乗りかご
36A 乗りかご用プーリ
37 第二固定具
S1 つり合いおもり設置工程
S2 ロープ固定装置取り付け工程
S3 つり合いおもり用プーリのロープ巻き掛け工程
S4 挟持機構部材の俯仰角度調整工程
S5 挟持機構部材間の間隔幅調整工程
S6 挟持機構部材間にロープを挟持固定する工程
S7 乗りかごの吊り上げ保持工程
S8 乗りかご用プーリのロープ巻き掛け工程
S9 ロープ固定装置片付け工程

Claims (4)

  1. ロープを挟持する複数個の挟持機構部材と、これら複数個の挟持機構部材の各々を、間隔を保持した状態で配列して支持する支持機構部材と、この支持機構部材をエレベーターの機械室に設けたマシンビームに取り付けるための取り付け機構部材とを、少なくとも具備し、前記複数個の挟持機構部材を、それら挟持機構部材の各々における前記間隔の大きさが調整可能となるように前記支持機構部材に支持してなることを特徴とするエレベーター用ロープ固定装置。
  2. 前記支持機構部材を前記取り付け機構部材に俯仰可能に設けることで、複数個の挟持機構部材の前記取り付け機構部材に対する俯仰角度を調整可能にしてなることを特徴とする請求項1記載のエレベーター用ロープ固定装置。
  3. 前記挟持機構部材を、第一間隔保持部材に設けられる第一挟持部材と、この第一挟持部材に対向配置されるように第二間隔保持部材に設けられる第二挟持部材とからなり、前記第一挟持部材と第二挟持部材との間でロープを挟持するとともに、前記第一挟持部材と第二挟持部材との間に形成されるロープ挟持用間隙の大きさが調整可能となるように前記第二挟持部材を前記支持機構部材に支持してなることを特徴とする請求項1若しくは2記載のエレベーター用ロープ固定装置。
  4. 前記支持機構部材を、エレベーターの機械室に設けた巻上機のシーブとそらせ車との間で、前記マシンビームに取り付けてなることを特徴とする請求項1、2若しくは3記載のエレベーター用ロープ固定装置。
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