JP2004345407A - 車両用制動制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両がエンジンをかけた状態で牽引される場合、牽引に支障を来すことのない車両用制動制御装置を提供する。
【解決手段】自車両が牽引されるときには(ステップS3の判定が“No”)、自車両が牽引されて加速状態にあるときの最長の車間距離Dを閾値DLとして設定し(ステップS10)、自車両がこの閾値DLを下回って前方物体に接近するときに(ステップS11の判定が“No”)、ブレーキアクチュエータ6で制動力を発生させる(ステップS13)。
【選択図】 図2
【解決手段】自車両が牽引されるときには(ステップS3の判定が“No”)、自車両が牽引されて加速状態にあるときの最長の車間距離Dを閾値DLとして設定し(ステップS10)、自車両がこの閾値DLを下回って前方物体に接近するときに(ステップS11の判定が“No”)、ブレーキアクチュエータ6で制動力を発生させる(ステップS13)。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、運転者の制動操作に係らず車両に制動力を発生可能な車両用制動制御装置に関するもので、特に車両がエンジンをかけた状態等イグニッションONで制動制御装置が起動している状態で牽引される場合に有用なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えばレーザレーダで検出する先行車両との車間距離が短くなったときに、自車両に自動ブレーキを作動させ、そのブレーキ力を先行車両との相対速度及び車間距離に応じて算出するように構成された自動車の走行制御装置が提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−65297号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に記載された従来例にあっては、例えばパワーステアリングの作動を維持する等の目的で、エンジンをかけた状態等イグニッションONで走行制御装置が起動している状態で自車両が牽引されたとすると、制動力を発生させる車間距離の閾値や牽引ロープの長さによっては、常に自動ブレーキが作動してしまう可能性があり、牽引に支障を来す虞があるという未解決の課題がある。
【0005】
そこで、本発明は上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、車両がエンジンをかけた状態等イグニッションONで制動制御装置が起動している状態で牽引される場合、牽引に支障を来すことのない車両用制動制御装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る車両用制動制御装置は、自車両が牽引されているか否かを判断し、自車両が牽引されていると判断されたときには、前方物体との相対関係に応じて制動力発生手段に制動力を発生させる閾値を、自車両が牽引されて加速状態にあるときの前方物体との車間距離に基づいて設定し、自車両が当該閾値を下回って前方物体に接近するときに制動力発生手段に制動力を発生させることを特徴としている。
【0007】
【発明の効果】
本発明に係る車両用制動制御装置によれば、自車両が牽引されているか否かを判断し、自車両が牽引されていると判断されたときには、前方物体との相対関係に応じて制動力発生手段に制動力を発生させる閾値を、自車両が牽引されて加速状態にあるときの前方物体との車間距離に基づいて設定し、自車両が当該閾値を下回って前方物体に接近するときに制動力発生手段に制動力を発生させるように構成されているので、不要な制動力の発生を防いで牽引に支障を来す事態を回避できるという効果が得られる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施形態を示すブロック図である。図中、距離センサ1は、例えば車体前面グリル内に配設され、車両前方にレーザ光を発して、車両前方の先行車両等の前方物体からの反射光を受光するレーダー方式の検出器であり、自車両と前方物体との距離D及び相対速度Vrを検出する。この相対速度Vrは、距離Dを微分して求めるか、或いは距離Dをバンドパスフィルタ処理することにより求める。なお、距離センサ1には、レーザ光を利用する場合に限らず、電波や超音波を利用して前方物体までの距離を検出して相対速度を演算したり、ドップラーレーダを使用したりしてもよい。
【0009】
また、車速センサ2は、例えば変速機(図示省略)における出力軸の回転速度に応じて自車速Vを検出し、インヒビタスイッチ3は、運転者により操作されるセレクトレバー(図示省略)の選択位置を検出し、ハザードスイッチ4は、ハザードランプ(図示省略)の作動状態を検出する。
そして、コントローラ5は、例えばマイクロコンピュータで構成されており、距離D及び相対速度Vrと、自車速Vと、セレクトレバーの選択位置と、ハザードランプの作動状態とを入力して、後述する図2の制動制御処理を実行し、ブレーキアクチュエータ6に対する制動力指令値の出力を制御する。
【0010】
このブレーキアクチュエータ6は、コントローラ5からの制動力指令値Pに応じた大きさの制動力を、運転者のブレーキ操作に係らず断続的に発生するように構成されている。
次に、コントローラ5で実行する制動制御処理を図2及び図3のフローチャートに従って説明する。
【0011】
先ず、図2のステップS1で、各種センサ及びスイッチからのデータを読込む。具体的には、距離センサ1で検出した自車両と前方物体との距離D及び相対速度Vrと、車速センサ2で検出した自車速Vと、インヒビタスイッチ3で検出したセレクトレバーの選択位置と、ハザードスイッチ4で検出したハザードランプの作動状態とを読込み、続くステップS2に移行する。
【0012】
ステップS2では、後述する図3の牽引判断処理を実行して、自車両が牽引されているか否かを表す牽引フラグFTを設定し、続いて移行するステップS3では、牽引フラグFTが“0”にリセットされているか否かを判定し、この判定結果がFT=1であるときには後述するステップS8に移行し、逆にFT=0であるときにはステップS4に移行する。
【0013】
ステップS4では、前方物体との距離Dに基づいて制動の要否を判断する閾値DLを算出する。ここで、図4に示すように、自車両が前方を走行する先行車両に対して、車間距離D及び相対速度Vrで接近しているとすると、車間距離Dが0(零)となる前に、自車両における左端の点Aが、先行車両の車幅W分だけ横方向に移動すれば、先行車両との接触を回避することが可能である。このとき、自車両が横加速度αxで横方向に移動すると、車幅W分の移動に要する時間Txは、下記(1)式で演算できる。
Tx=(2W/αx)1/2 ・・・・・・(1)
したがって、運転者によるステアリング操作で接触を回避するのに必要な操舵回避距離DSTRを、下記(2)式で演算できる。なお、VrNは相対速度のノイズ成分である。
DSTR=Tx・(Vr+VrN) ・・・(2)
また、車間距離Dが0(零)となる前に、相対速度Vrが0(零)以下となるように減速すれば、先行車両との接触を回避することが可能である。このとき、自車両が減速度αyで減速すると、運転者によるブレーキ操作で接触を回避するのに必要な制動回避距離DBRKを、下記(3)式で演算できる。
DBRK=(Vr+VrN)2/2αy ・・・(3)
ここで、横加速度αx、減速度αyを所定の値に設定すると、図5に示すように、相対速度Vrから操舵回避距離DSTRの境界線(破線)と、制動回避距離DBRKの境界線(破線)とが定まる。その結果、運転者によるステアリング操作、又はブレーキ操作の何れかで、障害物との接触を回避可能な閾値(太い実線)が定まり、この閾値に対して車間距離Dは短くなるほど、相対速度Vrは接近方向に増加するほど、障害物との接触回避が困難となる。
【0014】
したがって、ブレーキアクチュエータ6による制動の要否を判断する閾値DLは、下記(4)式に示すように、操舵回避距離DSTR、及び制動回避距離DBRKの小さい方の値を選択して算出する。
DL=min[DSTR,DBRK] ・・・(4)
こうして上記ステップS4で閾値DLを算出したらステップS5に移行し、車間距離Dが閾値DL以上であるか否かを判定する。この判定結果がD≧DLであるときには、運転者によるステアリング操作、又はブレーキ操作で障害物との接触回避が可能であり、制動は不要であると判断してステップS6に移行し、ブレーキアクチュエータ6への制動力指令値Pを出力停止状態に制御して、前記ステップS1に戻る。一方、判定結果がD<DLであるときには、運転者によるステアリング操作やブレーキ操作では、障害物との接触回避が困難なため、制動が必要であると判断してステップS7に移行し、ブレーキアクチュエータ6に比較的大きな制動力を発生させる所定の制動力指令値Pを出力する。
【0015】
また、前記ステップS3の処理で自車両が牽引されていると判断されて移行するステップS8では、牽引時の閾値DLが未設定であるか否かを判定する。ここで、牽引時の閾値DLが未設定であるときにはステップS9に移行する。
ステップS9では、自車速Vの変化状態から自車両が加速状態にあるか否かを判定する。自車両が加速状態にないときには、牽引ロープが弛んでいる可能性があると判断してステップS1に戻り、自車両が加速しているときには牽引ロープが張った状態にあると判断してステップS10に移行する。
【0016】
ステップS10では、牽引ロープが張った状態にあるので、現在の前方物体との車間距離Dが最長の車間距離であると判断して、この車間距離Dを閾値DLとして設定し、ステップS11に移行する。したがって、前記ステップS8の処理で、牽引時の閾値DLが既に設定されていると判定されるときには、そのままステップS11に移行する。
【0017】
ステップS11では、車間距離Dが牽引時の閾値DL以上であるか否かを判定する。この判定結果がD≧DLであるときには、前方物体に対して最長の車間距離を有しており、制動は不要であると判断してステップS12に移行し、ブレーキアクチュエータ6への制動力指令値Pを出力停止状態に制御して、ステップS1に戻る。一方、判定結果がD<DLであるときには、前方物体に対して最長の車間距離を下回って接近しており、制動が必要であると判断してステップS13に移行する。因みに、車間距離Dは基本的にはステップS10で設定された閾値DLを超えることはないが、牽引ロープが経時的に多少伸びる可能性があるので、このステップS11の処理では、車間距離Dが牽引時の閾値DL以上であるか否かを判定することとする。
【0018】
ステップS13では、ブレーキアクチュエータ6に制動力を発生させる制動力指令値Pを、前方物体との相対速度Vrに応じて算出し、出力する。具体的には、図6の制動力指令値算出マップを参照し、相対速度Vrに基づいて制動力指令値Pを算出する。ここで、制動力指令値算出マップは、図6に示すように、横軸に相対速度Vrを、縦軸に制動力指令値Pを夫々とり、相対速度Vrが0(零)から接近方向に増加するときに、制動力指令値Pが0(零)を起点とし、初めは緩やかに、次第に急峻に増加するように構成されている。
【0019】
そして、図3の牽引判断処理では、先ずステップS20で、セレクトレバーがニュートラル位置のNレンジに設定されているか否かを判定し、Nレンジ以外のレンジ(Pレンジ、Rレンジ、Dレンジ等)に設定されているときには、自車両は牽引されていないと判断し、ステップS21に移行してから前述した牽引フラグFTを、自車両が牽引されていない旨を示す“0”にリセットしてこの牽引判断処理を終了する。一方、Nレンジが選択されているときには、ステップS22に移行する。
【0020】
ステップS22では、自車速Vが0(零)から増加して低速域の所定値V1(例えば、時速15km)を超えたか否かを判定し、この判定結果がV<V1である、又はV≧V1であっても0(零)から増加していないときには、自車両が牽引されていない可能性は高いと判断して前記ステップS21に移行する。一方、自車速Vが0(零)から増加して所定値V1を超えているときには、自車両が牽引されている可能性があると判断してステップS23に移行する。
【0021】
ステップS23では、前方物体との相対速度の絶対値|Vr|が0(零)近傍の所定値V2未満であるか否かを判定し、この判定結果が|Vr|≧V2であるときには、自車両は牽引されていない可能性があると判断して前記ステップS21に移行する。一方、判定結果が|Vr|<V2であるときには、前方物体と略一定の速度を維持しており自車両が牽引されている可能性が高いと判断してステップS24に移行する。
【0022】
ステップS24では、ハザードランプが作動しているか否かを判定し、ハザードランプが非作動状態であるときには、自車両は牽引されていない可能性があると判断して前記ステップS21に移行する。一方、ハザードランプが作動状態にあるときには、自車両が牽引されていると判断し、ステップS25に移行してから前述した牽引フラグFTを、自車両が牽引されている旨を示す“1”にセットしてこの牽引判断処理を終了する。
【0023】
以上より、図1のブレーキアクチュエータ6が制動力発生手段に対応し、図2のステップS3〜S13処理が制動制御手段に対応し、図2のステップS2(図3の牽引判断処理)の処理が牽引判断手段に対応している。
次に、上記一実施形態の動作について説明する。
今、自車両が先行車両の後方を走行しているとする。このとき、自車両ではドライブレンジが選択されて牽引フラグFTが“0”にリセットされるので、相対速度Vrに応じて非牽引時の閾値DLを算出し(ステップS4)、この閾値DLと車間距離Dとに基づいて制動の要否を判定する(ステップS5)。
【0024】
ここで、自車両が、概ね一定の速度で走行した先行車に対して理想的な車間距離を維持して走行しているときには、車間距離Dと閾値DLとの関係が、D≧DLとなるので、制動不要と判定され、ブレーキアクチュエータ6に対する制動力指令値Pは出力停止状態に制御される(ステップS6)。
その後、先行車両の減速等で車間距離Dが減少し、相対速度Vrが増加してくると、ステアリング操作、又はブレーキ操作による接触回避が、次第に困難となる。そして、車間距離Dと閾値DLとの関係が、D<DLとなるときに、制動が必要であると判定され、ブレーキアクチュエータ6に制動力指令値Pが出力される(ステップS7)。ブレーキアクチュエータ6は、コントローラ5から出力された制動力指令値Pに応じて比較的大きな制動力を断続的に発生させて車両を減速させることにより、先行車両との接触を回避したり、或いは接触速度を低減させたりする。この自車両の減速で、再び先行車両との接触を回避できると判断されれば、ブレーキアクチュエータ6に対する制動力指令値Pの出力停止状態に復帰する。
【0025】
ところで、上記のように通常の制動制御を行っていた状態から、例えばパワーステアリングの作動を維持する等の目的で、エンジンをかけた状態等イグニッションONで制動制御装置が起動した状態で自車両が牽引されたとする。
このとき、制動力を発生させる車間距離の閾値と牽引ロープの長さとの関係によっては、常に自動ブレーキが作動してしまう可能性があり、牽引車両に余分な負荷をかけてしまう、或いは牽引できなくなる虞がある。そこで、自車両が牽引されるときには(ステップS3の判定が“No”)、自車両が牽引されて加速状態にあるときの最長の車間距離Dを閾値DLとして設定し(ステップS10)、自車両がこの閾値DLを下回って前方物体に接近するときに(ステップS11の判定が“No”)、牽引車両との相対速度Vrに応じてブレーキアクチュエータ6が制動力を発生させる(ステップS13)。
【0026】
因みに、車両が牽引される場合には、セレクトレバーがNレンジに設定された状態で、車速が0(零)から増加し始めてある程度の車速まで増加し、また牽引車両との相対速度が0(零)近傍の値を維持し、更にハザードランプが点灯されるので、これらの条件を全て満たすか否かを判定することにより、自車両が牽引されているか否かを正確に判断することができる。
【0027】
このように、上記一実施形態によれば、自車両が牽引されていると判断されるきには、自車両が牽引されて加速状態にあるときの最長の車間距離Dを閾値DLとして設定し、自車両がこの閾値DLを下回って前方物体に接近するときに、ブレーキアクチュエータ6が制動力を発生させるように構成されているので、少なくとも自車両が牽引車両に引っ張られて加速している状態では不要な制動力の発生を防止することができ、スムーズな牽引を行うことができるという効果が得られる。
【0028】
また、車間距離Dが閾値DLを下回っても、牽引車両との相対速度Vrに応じた制動力を発生させているので、随時適切な制動力を発生させることができるという効果が得られる。すなわち、牽引車両にゆっくり接近するときには、急に大きな制動力が発生することを抑制して牽引フックや牽引ロープ等の破損を防ぐことができ、また牽引車両に急接近するときには、大きな制動力を直ちに発生させて牽引車両との接触を防ぐことができる。
【0029】
なお、上記一実施形態では、牽引ロープが張っている状態すなわち最長の車間距離を、そのまま閾値DLとして設定する場合について説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、最長の車間距離のうち所定の割合を超えて先行車両に接近したら制動力が発生するように構成してもよい。
また、上記一実施形態では、ブレーキアクチュエータ6を用いて自車両に制動力を発生させる場合について説明しているが、このブレーキアクチュエータ6は、一般的な油圧式摩擦ブレーキに限らず、電動アクチュエータによって摩擦材をディスクロータに押圧して制動力を発生させる電動ブレーキ、或いは電気的に制動作用を得る回生ブレーキや発電ブレーキを用いてもよい。また、エンジンにおけるバルブタイミングの変更や、変速比の変更によって制動作用を得るエンジンブレーキを用いてもよいし、更には空気抵抗ブレーキを用いてもよい。要は、自車両に制動力を付与するものであれば任意の手段を用いることができる。
【0030】
さらに、上記一実施形態では、距離センサ1を用いて前方物体との相対速度Vrを検出する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えばCCDカメラ等で自車両の前方を撮像した画像から、前方物体までの距離D及び相対速度Vrを算出してもよい。
また、上記一実施形態では、セレクトレバーの選択位置と自車速V、前方物体との相対速度Vr、及びハザードランプの作動状態に基づいて、自車両が牽引されているか否かを判断する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、このうちハザードランプの作動状態を判定するステップS24の処理や、相対速度Vrの絶対値が所定値V2未満であるか否かを判定するステップS23の処理は省略してもよい。
【0031】
さらに、上記一実施形態では、ブレーキアクチュエータ6が所定の制動力を発生する構成について説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、接触回避可能な範囲からの逸脱度合に応じて制動指令を算出し、出力するようにしてもよい。
さらにまた、上記一実施形態では、エンジンを回転駆動源とする車両について説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、回転駆動源に電気モータを使用した電気自動車にも適用することができ、要は、回転駆動源の出力トルクを制御することができればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概略構成図である。
【図2】制動制御処理を示すフローチャートである。
【図3】牽引判断処理を示すフローチャートである。
【図4】制動対象物の検出方法を説明する図である。
【図5】接触回避が可能な境界線を示すグラフである。
【図6】制動力指令値算出マップである。
【符号の説明】
1 距離センサ
2 車速センサ
3 インヒビタスイッチ
4 ハザードスイッチ
5 コントローラ
6 ブレーキアクチュエータ
【発明の属する技術分野】
本発明は、運転者の制動操作に係らず車両に制動力を発生可能な車両用制動制御装置に関するもので、特に車両がエンジンをかけた状態等イグニッションONで制動制御装置が起動している状態で牽引される場合に有用なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えばレーザレーダで検出する先行車両との車間距離が短くなったときに、自車両に自動ブレーキを作動させ、そのブレーキ力を先行車両との相対速度及び車間距離に応じて算出するように構成された自動車の走行制御装置が提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−65297号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に記載された従来例にあっては、例えばパワーステアリングの作動を維持する等の目的で、エンジンをかけた状態等イグニッションONで走行制御装置が起動している状態で自車両が牽引されたとすると、制動力を発生させる車間距離の閾値や牽引ロープの長さによっては、常に自動ブレーキが作動してしまう可能性があり、牽引に支障を来す虞があるという未解決の課題がある。
【0005】
そこで、本発明は上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、車両がエンジンをかけた状態等イグニッションONで制動制御装置が起動している状態で牽引される場合、牽引に支障を来すことのない車両用制動制御装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る車両用制動制御装置は、自車両が牽引されているか否かを判断し、自車両が牽引されていると判断されたときには、前方物体との相対関係に応じて制動力発生手段に制動力を発生させる閾値を、自車両が牽引されて加速状態にあるときの前方物体との車間距離に基づいて設定し、自車両が当該閾値を下回って前方物体に接近するときに制動力発生手段に制動力を発生させることを特徴としている。
【0007】
【発明の効果】
本発明に係る車両用制動制御装置によれば、自車両が牽引されているか否かを判断し、自車両が牽引されていると判断されたときには、前方物体との相対関係に応じて制動力発生手段に制動力を発生させる閾値を、自車両が牽引されて加速状態にあるときの前方物体との車間距離に基づいて設定し、自車両が当該閾値を下回って前方物体に接近するときに制動力発生手段に制動力を発生させるように構成されているので、不要な制動力の発生を防いで牽引に支障を来す事態を回避できるという効果が得られる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施形態を示すブロック図である。図中、距離センサ1は、例えば車体前面グリル内に配設され、車両前方にレーザ光を発して、車両前方の先行車両等の前方物体からの反射光を受光するレーダー方式の検出器であり、自車両と前方物体との距離D及び相対速度Vrを検出する。この相対速度Vrは、距離Dを微分して求めるか、或いは距離Dをバンドパスフィルタ処理することにより求める。なお、距離センサ1には、レーザ光を利用する場合に限らず、電波や超音波を利用して前方物体までの距離を検出して相対速度を演算したり、ドップラーレーダを使用したりしてもよい。
【0009】
また、車速センサ2は、例えば変速機(図示省略)における出力軸の回転速度に応じて自車速Vを検出し、インヒビタスイッチ3は、運転者により操作されるセレクトレバー(図示省略)の選択位置を検出し、ハザードスイッチ4は、ハザードランプ(図示省略)の作動状態を検出する。
そして、コントローラ5は、例えばマイクロコンピュータで構成されており、距離D及び相対速度Vrと、自車速Vと、セレクトレバーの選択位置と、ハザードランプの作動状態とを入力して、後述する図2の制動制御処理を実行し、ブレーキアクチュエータ6に対する制動力指令値の出力を制御する。
【0010】
このブレーキアクチュエータ6は、コントローラ5からの制動力指令値Pに応じた大きさの制動力を、運転者のブレーキ操作に係らず断続的に発生するように構成されている。
次に、コントローラ5で実行する制動制御処理を図2及び図3のフローチャートに従って説明する。
【0011】
先ず、図2のステップS1で、各種センサ及びスイッチからのデータを読込む。具体的には、距離センサ1で検出した自車両と前方物体との距離D及び相対速度Vrと、車速センサ2で検出した自車速Vと、インヒビタスイッチ3で検出したセレクトレバーの選択位置と、ハザードスイッチ4で検出したハザードランプの作動状態とを読込み、続くステップS2に移行する。
【0012】
ステップS2では、後述する図3の牽引判断処理を実行して、自車両が牽引されているか否かを表す牽引フラグFTを設定し、続いて移行するステップS3では、牽引フラグFTが“0”にリセットされているか否かを判定し、この判定結果がFT=1であるときには後述するステップS8に移行し、逆にFT=0であるときにはステップS4に移行する。
【0013】
ステップS4では、前方物体との距離Dに基づいて制動の要否を判断する閾値DLを算出する。ここで、図4に示すように、自車両が前方を走行する先行車両に対して、車間距離D及び相対速度Vrで接近しているとすると、車間距離Dが0(零)となる前に、自車両における左端の点Aが、先行車両の車幅W分だけ横方向に移動すれば、先行車両との接触を回避することが可能である。このとき、自車両が横加速度αxで横方向に移動すると、車幅W分の移動に要する時間Txは、下記(1)式で演算できる。
Tx=(2W/αx)1/2 ・・・・・・(1)
したがって、運転者によるステアリング操作で接触を回避するのに必要な操舵回避距離DSTRを、下記(2)式で演算できる。なお、VrNは相対速度のノイズ成分である。
DSTR=Tx・(Vr+VrN) ・・・(2)
また、車間距離Dが0(零)となる前に、相対速度Vrが0(零)以下となるように減速すれば、先行車両との接触を回避することが可能である。このとき、自車両が減速度αyで減速すると、運転者によるブレーキ操作で接触を回避するのに必要な制動回避距離DBRKを、下記(3)式で演算できる。
DBRK=(Vr+VrN)2/2αy ・・・(3)
ここで、横加速度αx、減速度αyを所定の値に設定すると、図5に示すように、相対速度Vrから操舵回避距離DSTRの境界線(破線)と、制動回避距離DBRKの境界線(破線)とが定まる。その結果、運転者によるステアリング操作、又はブレーキ操作の何れかで、障害物との接触を回避可能な閾値(太い実線)が定まり、この閾値に対して車間距離Dは短くなるほど、相対速度Vrは接近方向に増加するほど、障害物との接触回避が困難となる。
【0014】
したがって、ブレーキアクチュエータ6による制動の要否を判断する閾値DLは、下記(4)式に示すように、操舵回避距離DSTR、及び制動回避距離DBRKの小さい方の値を選択して算出する。
DL=min[DSTR,DBRK] ・・・(4)
こうして上記ステップS4で閾値DLを算出したらステップS5に移行し、車間距離Dが閾値DL以上であるか否かを判定する。この判定結果がD≧DLであるときには、運転者によるステアリング操作、又はブレーキ操作で障害物との接触回避が可能であり、制動は不要であると判断してステップS6に移行し、ブレーキアクチュエータ6への制動力指令値Pを出力停止状態に制御して、前記ステップS1に戻る。一方、判定結果がD<DLであるときには、運転者によるステアリング操作やブレーキ操作では、障害物との接触回避が困難なため、制動が必要であると判断してステップS7に移行し、ブレーキアクチュエータ6に比較的大きな制動力を発生させる所定の制動力指令値Pを出力する。
【0015】
また、前記ステップS3の処理で自車両が牽引されていると判断されて移行するステップS8では、牽引時の閾値DLが未設定であるか否かを判定する。ここで、牽引時の閾値DLが未設定であるときにはステップS9に移行する。
ステップS9では、自車速Vの変化状態から自車両が加速状態にあるか否かを判定する。自車両が加速状態にないときには、牽引ロープが弛んでいる可能性があると判断してステップS1に戻り、自車両が加速しているときには牽引ロープが張った状態にあると判断してステップS10に移行する。
【0016】
ステップS10では、牽引ロープが張った状態にあるので、現在の前方物体との車間距離Dが最長の車間距離であると判断して、この車間距離Dを閾値DLとして設定し、ステップS11に移行する。したがって、前記ステップS8の処理で、牽引時の閾値DLが既に設定されていると判定されるときには、そのままステップS11に移行する。
【0017】
ステップS11では、車間距離Dが牽引時の閾値DL以上であるか否かを判定する。この判定結果がD≧DLであるときには、前方物体に対して最長の車間距離を有しており、制動は不要であると判断してステップS12に移行し、ブレーキアクチュエータ6への制動力指令値Pを出力停止状態に制御して、ステップS1に戻る。一方、判定結果がD<DLであるときには、前方物体に対して最長の車間距離を下回って接近しており、制動が必要であると判断してステップS13に移行する。因みに、車間距離Dは基本的にはステップS10で設定された閾値DLを超えることはないが、牽引ロープが経時的に多少伸びる可能性があるので、このステップS11の処理では、車間距離Dが牽引時の閾値DL以上であるか否かを判定することとする。
【0018】
ステップS13では、ブレーキアクチュエータ6に制動力を発生させる制動力指令値Pを、前方物体との相対速度Vrに応じて算出し、出力する。具体的には、図6の制動力指令値算出マップを参照し、相対速度Vrに基づいて制動力指令値Pを算出する。ここで、制動力指令値算出マップは、図6に示すように、横軸に相対速度Vrを、縦軸に制動力指令値Pを夫々とり、相対速度Vrが0(零)から接近方向に増加するときに、制動力指令値Pが0(零)を起点とし、初めは緩やかに、次第に急峻に増加するように構成されている。
【0019】
そして、図3の牽引判断処理では、先ずステップS20で、セレクトレバーがニュートラル位置のNレンジに設定されているか否かを判定し、Nレンジ以外のレンジ(Pレンジ、Rレンジ、Dレンジ等)に設定されているときには、自車両は牽引されていないと判断し、ステップS21に移行してから前述した牽引フラグFTを、自車両が牽引されていない旨を示す“0”にリセットしてこの牽引判断処理を終了する。一方、Nレンジが選択されているときには、ステップS22に移行する。
【0020】
ステップS22では、自車速Vが0(零)から増加して低速域の所定値V1(例えば、時速15km)を超えたか否かを判定し、この判定結果がV<V1である、又はV≧V1であっても0(零)から増加していないときには、自車両が牽引されていない可能性は高いと判断して前記ステップS21に移行する。一方、自車速Vが0(零)から増加して所定値V1を超えているときには、自車両が牽引されている可能性があると判断してステップS23に移行する。
【0021】
ステップS23では、前方物体との相対速度の絶対値|Vr|が0(零)近傍の所定値V2未満であるか否かを判定し、この判定結果が|Vr|≧V2であるときには、自車両は牽引されていない可能性があると判断して前記ステップS21に移行する。一方、判定結果が|Vr|<V2であるときには、前方物体と略一定の速度を維持しており自車両が牽引されている可能性が高いと判断してステップS24に移行する。
【0022】
ステップS24では、ハザードランプが作動しているか否かを判定し、ハザードランプが非作動状態であるときには、自車両は牽引されていない可能性があると判断して前記ステップS21に移行する。一方、ハザードランプが作動状態にあるときには、自車両が牽引されていると判断し、ステップS25に移行してから前述した牽引フラグFTを、自車両が牽引されている旨を示す“1”にセットしてこの牽引判断処理を終了する。
【0023】
以上より、図1のブレーキアクチュエータ6が制動力発生手段に対応し、図2のステップS3〜S13処理が制動制御手段に対応し、図2のステップS2(図3の牽引判断処理)の処理が牽引判断手段に対応している。
次に、上記一実施形態の動作について説明する。
今、自車両が先行車両の後方を走行しているとする。このとき、自車両ではドライブレンジが選択されて牽引フラグFTが“0”にリセットされるので、相対速度Vrに応じて非牽引時の閾値DLを算出し(ステップS4)、この閾値DLと車間距離Dとに基づいて制動の要否を判定する(ステップS5)。
【0024】
ここで、自車両が、概ね一定の速度で走行した先行車に対して理想的な車間距離を維持して走行しているときには、車間距離Dと閾値DLとの関係が、D≧DLとなるので、制動不要と判定され、ブレーキアクチュエータ6に対する制動力指令値Pは出力停止状態に制御される(ステップS6)。
その後、先行車両の減速等で車間距離Dが減少し、相対速度Vrが増加してくると、ステアリング操作、又はブレーキ操作による接触回避が、次第に困難となる。そして、車間距離Dと閾値DLとの関係が、D<DLとなるときに、制動が必要であると判定され、ブレーキアクチュエータ6に制動力指令値Pが出力される(ステップS7)。ブレーキアクチュエータ6は、コントローラ5から出力された制動力指令値Pに応じて比較的大きな制動力を断続的に発生させて車両を減速させることにより、先行車両との接触を回避したり、或いは接触速度を低減させたりする。この自車両の減速で、再び先行車両との接触を回避できると判断されれば、ブレーキアクチュエータ6に対する制動力指令値Pの出力停止状態に復帰する。
【0025】
ところで、上記のように通常の制動制御を行っていた状態から、例えばパワーステアリングの作動を維持する等の目的で、エンジンをかけた状態等イグニッションONで制動制御装置が起動した状態で自車両が牽引されたとする。
このとき、制動力を発生させる車間距離の閾値と牽引ロープの長さとの関係によっては、常に自動ブレーキが作動してしまう可能性があり、牽引車両に余分な負荷をかけてしまう、或いは牽引できなくなる虞がある。そこで、自車両が牽引されるときには(ステップS3の判定が“No”)、自車両が牽引されて加速状態にあるときの最長の車間距離Dを閾値DLとして設定し(ステップS10)、自車両がこの閾値DLを下回って前方物体に接近するときに(ステップS11の判定が“No”)、牽引車両との相対速度Vrに応じてブレーキアクチュエータ6が制動力を発生させる(ステップS13)。
【0026】
因みに、車両が牽引される場合には、セレクトレバーがNレンジに設定された状態で、車速が0(零)から増加し始めてある程度の車速まで増加し、また牽引車両との相対速度が0(零)近傍の値を維持し、更にハザードランプが点灯されるので、これらの条件を全て満たすか否かを判定することにより、自車両が牽引されているか否かを正確に判断することができる。
【0027】
このように、上記一実施形態によれば、自車両が牽引されていると判断されるきには、自車両が牽引されて加速状態にあるときの最長の車間距離Dを閾値DLとして設定し、自車両がこの閾値DLを下回って前方物体に接近するときに、ブレーキアクチュエータ6が制動力を発生させるように構成されているので、少なくとも自車両が牽引車両に引っ張られて加速している状態では不要な制動力の発生を防止することができ、スムーズな牽引を行うことができるという効果が得られる。
【0028】
また、車間距離Dが閾値DLを下回っても、牽引車両との相対速度Vrに応じた制動力を発生させているので、随時適切な制動力を発生させることができるという効果が得られる。すなわち、牽引車両にゆっくり接近するときには、急に大きな制動力が発生することを抑制して牽引フックや牽引ロープ等の破損を防ぐことができ、また牽引車両に急接近するときには、大きな制動力を直ちに発生させて牽引車両との接触を防ぐことができる。
【0029】
なお、上記一実施形態では、牽引ロープが張っている状態すなわち最長の車間距離を、そのまま閾値DLとして設定する場合について説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、最長の車間距離のうち所定の割合を超えて先行車両に接近したら制動力が発生するように構成してもよい。
また、上記一実施形態では、ブレーキアクチュエータ6を用いて自車両に制動力を発生させる場合について説明しているが、このブレーキアクチュエータ6は、一般的な油圧式摩擦ブレーキに限らず、電動アクチュエータによって摩擦材をディスクロータに押圧して制動力を発生させる電動ブレーキ、或いは電気的に制動作用を得る回生ブレーキや発電ブレーキを用いてもよい。また、エンジンにおけるバルブタイミングの変更や、変速比の変更によって制動作用を得るエンジンブレーキを用いてもよいし、更には空気抵抗ブレーキを用いてもよい。要は、自車両に制動力を付与するものであれば任意の手段を用いることができる。
【0030】
さらに、上記一実施形態では、距離センサ1を用いて前方物体との相対速度Vrを検出する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えばCCDカメラ等で自車両の前方を撮像した画像から、前方物体までの距離D及び相対速度Vrを算出してもよい。
また、上記一実施形態では、セレクトレバーの選択位置と自車速V、前方物体との相対速度Vr、及びハザードランプの作動状態に基づいて、自車両が牽引されているか否かを判断する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、このうちハザードランプの作動状態を判定するステップS24の処理や、相対速度Vrの絶対値が所定値V2未満であるか否かを判定するステップS23の処理は省略してもよい。
【0031】
さらに、上記一実施形態では、ブレーキアクチュエータ6が所定の制動力を発生する構成について説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、接触回避可能な範囲からの逸脱度合に応じて制動指令を算出し、出力するようにしてもよい。
さらにまた、上記一実施形態では、エンジンを回転駆動源とする車両について説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、回転駆動源に電気モータを使用した電気自動車にも適用することができ、要は、回転駆動源の出力トルクを制御することができればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概略構成図である。
【図2】制動制御処理を示すフローチャートである。
【図3】牽引判断処理を示すフローチャートである。
【図4】制動対象物の検出方法を説明する図である。
【図5】接触回避が可能な境界線を示すグラフである。
【図6】制動力指令値算出マップである。
【符号の説明】
1 距離センサ
2 車速センサ
3 インヒビタスイッチ
4 ハザードスイッチ
5 コントローラ
6 ブレーキアクチュエータ
Claims (1)
- 運転者の制動操作に係らず制動力を発生可能な制動力発生手段と、自車両と前方物体との相対関係に応じて前記制動力発生手段の制動力を制御する制動制御手段とを備えた車両用制動制御装置において、
自車両が牽引されているか否かを判断する牽引判断手段を有し、前記制動制御手段は、前記牽引判断手段で自車両が牽引されていると判断されたときには、前方物体との相対関係に応じて前記制動力発生手段に制動力を発生させる閾値を、
自車両が牽引されて加速状態にあるときの前方物体との車間距離に基づいて設定すると共に、自車両が当該閾値を下回って前方物体に接近するときに前記制動力発生手段に制動力を発生させることを特徴とする車両用制動制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003142326A JP2004345407A (ja) | 2003-05-20 | 2003-05-20 | 車両用制動制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003142326A JP2004345407A (ja) | 2003-05-20 | 2003-05-20 | 車両用制動制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004345407A true JP2004345407A (ja) | 2004-12-09 |
Family
ID=33530451
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003142326A Pending JP2004345407A (ja) | 2003-05-20 | 2003-05-20 | 車両用制動制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004345407A (ja) |
-
2003
- 2003-05-20 JP JP2003142326A patent/JP2004345407A/ja active Pending
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