JP2004344968A - バーリング加工部品の製造方法 - Google Patents

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久成 鈴木
Tetsuya Watabe
哲也 渡部
Jiro Kagitani
二朗 鍵谷
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Abstract

【課題】金属板から延出する鍔部を有するバーリング加工部品を、鍔部の根元外側に座屈が生ずることなく、根元内側(曲げ外側)の曲げ部を極力縮小して製造する。
【解決手段】金属板1aから延出し先端に向けて外径が漸減するテーパ状外周面を有する鍔部1bを、バーリング加工によって形成した半加工部品(ワークW)に対し、その鍔部先端の内径と略同径の外径を有するパンチPを、鍔部の軸と同軸上を移動可能に配置すると共に、加工目標の鍔部先端の外径と略同径の内径を有するダイスDを配置する。そして、パンチが半加工部品の鍔部内に存在する状態で、ダイスの内周面が半加工部品の鍔部の先端から半加工部品のテーパ状外周面を押圧しつつ金属板まで移動するように、金属板に対しパンチ及びダイスを相対的に駆動して、加工目標の鍔部を形成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バーリング加工部品の製造方法に関し、特に、金属板に対しバーリング加工を行い、金属板から延出する鍔部を形成して成るバーリング加工部品の製造方法に係る。
【0002】
【従来の技術】
例えば、内燃機関に装着されるエキゾーストマニホールドのヘッドフランジ等においては、金属板に対しバーリング加工によって鍔部が形成されるが、この種のフランジを含むバーリング加工部品を製造する方法として、下記の特許文献1乃至3に記載の方法が知られている。
【0003】
例えば、下記の特許文献1及び2には、金属板のバーリング加工において、鍔部(バーリング部)の曲げ外側の曲げ部(以下、曲げ外R部という)の所謂ダレを縮小する従来技術として、板材にバーリング加工を施し円筒状の鍔部を形成し、鍔部の周縁端面(板厚端面)を鍔部の軸方向に加圧する方法が開示されている。これらは、鍔部の周縁端面を加圧することにより、鍔部本体の肉(材料)を曲げ外R部に集めてダレを縮小する技術である。これに対し、剪断変形等により鍔部の曲げ内側の曲げ部(以下、曲げ内R部という)、即ち鍔部の根元外側が座屈するおそれがあるとして、更に、下記の特許文献3に記載の方法が提案されている。
【0004】
即ち、特許文献3に記載の方法においては、先ずバーリング加工によりテーパ状の鍔部を形成し、次いで、バーリング加工方向と反対方向からパンチ及びダイスを移動させ、鍔部を拡径しつつ扱き、最後に、鍔部の周縁端面を軸方向に加圧して、鍔部の曲げ外R部を縮小する方法が開示されている。
【0005】
【特許文献1】
特公平8−4849号公報
【特許文献2】
特許第2592022号公報
【特許文献3】
特開平10−94846号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
然し乍ら、特許文献3に記載の方法においても、板材の条件(板厚のバラツキ等)によっては、鍔部の曲げ内R部が座屈するおそれがある。このような曲げ内R部における座屈の発生は、鍔部の周縁端面(板厚端面)に対する軸方向の加圧成分が存在する限り、完全に阻止することはできない。換言すれば、鍔部の周縁端面に対し軸方向の加圧を行なわないことが必須である。
【0007】
この対策として、公知ではないが、本願の図17に示すように、バーリング加工によって形成されたワークWxの鍔部に対し、その周縁端部を拡径する方法が考えられる。即ち、図17において、ベースBxと押さえ部材Hxとの間にワークWxを挟持し、白抜矢印で示すように、これらをパンチPxの先端部に押圧することによって鍔部の根元内側の曲げ外R部を縮小するものである。これによれば、曲げ外R部の縮小化は可能となるものの、鍔部の根元外側の曲げ内R部に新たに座屈が発生するおそれがある。
【0008】
そこで、本発明は、金属板に対しバーリング加工を行い、金属板から延出する鍔部を形成して成るバーリング加工部品の製造方法において、鍔部の根元外側に座屈が生ずることなく、鍔部の根元内側、即ち曲げ外側の曲げ部を極力縮小することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、請求項1に記載のように、金属板にバーリング加工を行ない、前記金属板から延出し先端に向けて横断面の面積が漸減するテーパ状外周面を有する鍔部を形成して半加工部品とし、該半加工部品の鍔部の先端内側の横断面形状と略一致する横断面形状を有するパンチを、前記半加工部品の鍔部の軸と同軸上を移動可能に配置すると共に、加工目標の鍔部の先端外側の横断面形状と略一致する横断面形状の内側空間を有するダイスを配置し、前記パンチが前記半加工部品の鍔部内に存在する状態で、前記ダイスの内周面が前記半加工部品の鍔部の先端から前記半加工部品のテーパ状外周面を押圧しつつ前記金属板まで移動するように、前記金属板に対し前記パンチ及び前記ダイスを相対的に駆動して、前記加工目標の鍔部を形成することとしたものである。
【0010】
例えば、前記半加工部品の鍔部及び前記加工目標の鍔部が何れも、先端に向けて外径が漸減する円形断面のテーパ状外周面を有するものである場合には、前記パンチは、前記半加工部品の鍔部先端の内径と略同径の外径を有し、前記ダイスは、前記加工目標の鍔部先端の外径と略同径の内径を有するものとすればよい。これにより、鍔部の根元外側に座屈が生ずることなく、鍔部の根元内側、即ち曲げ外側の曲げ部が縮小され、平面部が大となる。
【0011】
上記のバーリング加工部品の製造方法において、請求項2に記載のように、前記半加工部品の鍔部の先端に、前記半加工部品の鍔部の軸と同軸で前記鍔部の先端内側の横断面形状の内側空間を有する筒状部を形成するように構成するとよい。例えば、前記半加工部品の鍔部が円形断面である場合には、前記半加工部品の鍔部の先端には、前記半加工部品の鍔部の軸と同軸の円筒部を形成すればよい。
【0012】
上記のバーリング加工部品の製造方法において、請求項3に記載のように、前記パンチと前記ダイスが相互に対向する方向に、相対的に移動するように構成するとよい。あるいは、請求項4に記載のように、前記パンチと前記ダイスが同一方向に移動するように構成してもよい。
【0013】
上記のバーリング加工部品の製造方法において、更に、請求項5に記載のように、前記加工目標の鍔部を形成後、該鍔部の外周面を前記ダイスによって拘束した状態で、当該鍔部内に、前記半加工部品の鍔部の先端内側の横断面形状と略一致する横断面形状より大の断面積を有する相似形状に形成して成る扱き部材を挿入し、該扱き部材を当該鍔部及び前記ダイスに対して相対的に駆動するように構成するとよい。これにより、前記加工目標の鍔部を形成後、該鍔部に対して更に扱き(シゴキ)が行なわれ、当該鍔部の根元外側に座屈が生ずることなく、当該鍔部の根元内側、即ち曲げ外側の曲げ部が一層縮小される。
【0014】
前記パンチは、請求項6に記載のように、前記半加工部品の鍔部の先端内側の横断面形状と略一致する横断面形状を有する先端部と、該先端部に隣接する所定部分の横断面形状を当該先端部の横断面形状より大の断面積を有する相似形状に形成して成る扱き部を備えたものとし、該扱き部によって前記扱き部材を構成することとしてもよい。これにより、前記パンチによる一連の工程の中で、前記鍔部に対する扱きが連続して行なわれる。
【0015】
【発明の実施の形態】
上記の本発明に係るバーリング加工部品の製造方法に関し、その具体的一態様を、図1乃至図5を参照して説明する。先ず、例えば前掲の特許文献3に記載のバーリング加工によって金属板が加工され、金属板から延出し先端に向けて外径が漸減するテーパ状外周面を有する鍔部を形成して成る半加工部品が製造される。この場合において、更に、半加工部品の鍔部の先端に、鍔部の軸と同軸の円筒部を形成することができ、本実施形態においては、図2に示す半加工部品が加工対象とされる。
【0016】
即ち、図2は、本実施形態の加工対象である半加工部品(以下、ワークという)Wを示すもので、バーリング加工によって、金属板1aから延出し先端に向けて外径が漸減するテーパ状外周面を有する鍔部1bが形成され、その先端に、鍔部1bの軸Zと同軸の円筒部1cが形成されている。換言すれば、円筒部1cは、ワークWの基部(非バーリング加工部)、即ち金属板1aの一般面に対し略直角に形成されている。本実施形態の金属板1aとしては、例えば、材質はSPH270−Cで、板厚が3.2mmのものが用いられている。尚、材質はこれに限定されるものではなく、SUS材等任意であり、板厚も任意である。また、鍔部1bの横断面形状は、円、長円、楕円等、形状は任意である。因みに、本実施形態では、鍔部1bの先端の円筒部1cは内径30mmの円断面とし、バーリング角度(図2にθで示す)は60°に設定している。このバーリング角度θは45°以上とすることが望ましい。
【0017】
図1は本実施形態に供する製造装置の一部を示すもので、ワークWの基部(金属板1a)の周縁形状と略一致する凹部Gが、ベースBの上面に形成されており、この凹部GにワークWが収容される。また、鍔部1bの先端内側の横断面形状と略一致する横断面形状(本実施形態では、鍔部1b先端の円筒部1cの内径と略同径の外径を有する円断面)を有するパンチPが、ベースBの凹部Gを貫挿し、鍔部1bの軸Zと同軸上を移動し得るように配置される。
【0018】
そして、ワークWが押さえ部材Hによって押圧されて、ベースBとの間に挟持されると共に、図3に示す加工目標たる加工後の部品Fにおける所望の曲げ内R形状に相当する肩部Dsを有するダイスDが軸Zに沿って上下動するように配置されている。本実施形態のダイスDは、図3に示す加工後の部品Fの鍔部1d先端の外径と略同径の内径を有し、このダイスDを囲繞するように押さえ部材Hが配置され、これらが図1に2点鎖線で示す加圧手段Cに支持されている。尚、この加圧手段Cとしては油圧駆動装置等、周知のものと同様であるので説明は省略する。
【0019】
而して、パンチPがワークWの鍔部1b(及び円筒部1c)内に存在する状態で、ダイスDがワークWの鍔部1bの先端からそのテーパ状外周面を押圧しつつ金属板1aの一般面まで移動するように、金属板1aに対しパンチP及びダイスDが相互に対向する方向に、相対的に移動する構成とされている。本実施形態では、図4及び図5に示すように、金属板1aに対しパンチPを上方に駆動した後に、ダイスD及び押さえ部材Hを下方に駆動するように構成されており、具体的には、以下のように作動する。
【0020】
先ず、図4に示すように、ベースBの凹部G上にワークWを載置し、鍔部1bの先端部(円筒部1c)にパンチPを挿入し当接させる。そして、押さえ部材Hを下降しワークWの基部を保持した後、ダイスDを鍔部1bの先端部(円筒部1c)と押さえ部材Hとの間に挿入する。尚、押さえ部材Hの長さを、鍔部1b(及び円筒部1c)の軸方向長さ以上に設定しておけば、押さえ部材Hが、ダイスDの挿入配置時、及び図5に示す鍔部1bの軸方向への加圧移動時のガイドとして機能し、後述する曲げ外R部の縮小化を、安定した状態で行なうことができる。
【0021】
次に、図5に白抜矢印で示すように、ダイスDを鍔部1bの軸方向に駆動すると、テーパ状外周面を有する鍔部1bがパンチP側に倒し込まれると共に、鍔部1bの肉(材料)が曲げ外R部(曲げ外側の曲げ部)1rに十分流れ込み、曲げ外R部1rが縮小される。本実施形態では、ダイスDを加圧駆動することとしているが、ダイスDを移動させずベースB及びパンチPを移動させるように構成してもよいし、ダイスDとベースB及びパンチPとが近接する方向に移動させるように構成してもよい。
【0022】
而して、上記の図4及び図5の加工方法によれば、曲げ外R部1rが適切に縮小される。具体的には、材質SPH270−C、板厚3.2mmの金属板の場合、曲げ外R部1rの曲率半径を2.5mm程度まで縮小することができる。しかも、曲げ内R部(曲げ内側の曲げ部)での座屈の発生を抑えることができる。これは、鍔部1bの先端部の板厚端面を加圧あるいは規制することはなく、座屈が発生する前に加圧の反力をダイスDの表面上に滑らせて逃がすことができるからである。換言すれば、鍔部1bに対する「縮径を伴う軸押し」によって、周方向の余肉を軸方向(進行方向)へ塑性流動させ得るからである。尚、金属板1aの材質および板厚によっては、バーリング角度(図2にθで示す)が45°より小さい場合には、曲げ外R部1rの縮小化工程(図5)に対し、肉が曲げ外R部1rに十分に流れ込まず、曲げ外R部1rの縮小化が不十分となる場合があるので、前述のようにバーリング角度(θ)は45°以上とすることが望ましい。
【0023】
図6乃至図8は本発明の他の実施形態を示すもので、パンチとダイスが同一方向に移動するように構成したものである。また、本実施形態では、パンチとダイスが一体的に形成され、図6の工程から図7の工程に移行するときにはパンチ部Ppがダイス部Dpより先にワークWの円筒部1cに挿入(又は圧入)されるように構成されている。これによって、ワークWの円筒部1cの横断面形状が所望の形状になっていない場合や、鍔部1bの軸が傾きあるいはズレている場合でも、パンチ部Ppのテーパ状先端及び本体部によってワークWの円筒部1cの口径修正が可能となる。
【0024】
そして、図7の工程から図8の工程に移行するときは、パンチ部Ppが鍔部1bの内面と摺接するとともに、ダイス部Dpによって前述の実施形態と同様、テーパ状の鍔部1bがパンチ部Pp側に倒し込まれ、テーパ部の肉が曲げ外R部1rに十分流れ込み、曲げ外R部1rが縮小される。従って、本実施形態においても、前述の実施形態と同様の効果を奏することができる。尚、本実施形態においても、パンチとダイスは一体でなく、別体としてもよい。この場合、パンチがダイスよりも先にワークWの先端部に挿入(又は圧入)されればよく、パンチとダイスとの移動の同期や同調は任意に設定すればよい。
【0025】
図9乃至図11は本発明の更に他の実施形態を示すもので、パンチPは、その先端部Ptに隣接する所定部分の横断面形状が先端部Ptの横断面形状より大の断面積を有する相似形状に形成されている。即ち、パンチPは、図9に示すように、ワークWの鍔部1bの先端の内径と略同径の外径を有する先端部Ptと、この先端部Ptに隣接する所定部分の外径が先端部Ptの外径より大きく形成された扱き部Psを有する。換言すれば、パンチPには、先端部Ptの外周形状よりも一回り大きい外周形状の扱き部Psが形成されている。
【0026】
而して、図9に示すように、パンチPの移動及びダイスDの加圧駆動により、前述の二つの実施形態と同様に、鍔部1bが倒し込まれると共に曲げ外R部1rが縮小された後に、図10に示すように、パンチPのみが図10の下方に加圧駆動され、倒し込まれた鍔部1b全体の内面がパンチPの扱き部Psによって扱かれる。このとき、鍔部1bの外周面はダイスDによって拘束されているため、鍔部1bが外方へ広がることなく(拡管されることなく)肉が曲げ外R部1rに流れ込み、曲げ外R部1rの更なる縮小化(例えば、曲率半径が2.5mm以下)が可能となる。しかも、鍔部1bの先端部の板厚端面が加圧あるいは規制されることはないので、座屈のおそれはない。
【0027】
尚、本実施形態では、パンチPは1個のみで鍔部1bの倒し込み及び扱きを行なうこととしているが、半加工部品の鍔部1bの先端部(円筒部1c)内側の横断面形状と略一致する横断面形状より大の断面積を有する相似形状に形成して成る扱き部材(図示せず)を別途用意し、これによって扱きを行なうこととしてもよい。即ち、図8に示すように形成された鍔部1bに対し、この鍔部1bの外周面をダイスDによって拘束した状態(図10に示す状態)で、当該鍔部1b内に扱き部材(図示せず)を挿入して上記の扱きを行なうこととしてもよい。
【0028】
上記の実施形態は何れも、鍔部1bの軸が金属板1aの一般面に対し略垂直の部品を製造するものであるが、鍔部1bが金属板1aの一般面に対して傾斜した部品を製造する場合には、金属板1aの一般面に対し傾斜した先細テーパ状の鍔部を有するワークWを用意し、図12及び図13に示すように、金属板1aの一般面に対し傾斜方向からダイスDを加圧駆動するように構成すればよい。
【0029】
図12及び図13に示す実施形態においては、鍔部1eの軸Zが鉛直となるように配置し、ベースB2の上面が、水平面に対し加工目標の鍔部1fの傾斜角度αだけ傾斜するように形成し、従って、押さえ部材Hの当接面も傾斜面とし、パンチP及びダイスDは鉛直方向に駆動するものである。
【0030】
上記の実施形態に係るバーリング加工部品の製造方法は、自動車の内燃機関の排気系部品、例えば図15及び図16に示すエキゾーストマニホールドのヘッドフランジ(ガスケットを介してエンジンのシリンダブロックと締結するための継手フランジ)に適用すれば、図16に示すように座面シール部分1sを拡大することが可能となり、またそれによるヘッドフランジのコンパクト化が可能となる。これら図15及び図16において、前述の実施形態における要素と実質的に同じ要素には同一の符号を示している。尚、ヘッドフランジHFにおいては、平面度が必要な部分1gには以下のようにコイニングが行なわれる。
【0031】
図14は上記のヘッドフランジHFの製造工程の一部を示すもので、孔抜き工程(A)において、金属板1aに対し必要な孔が穿設された後、端切工程(B)において外周が切除されて所望の外形に形成される。そして、バーリング工程(C)において、先端に向けて外径が漸減するテーパ状外周面を有する鍔部1bが形成されると共に、先端に最小径の円筒部1cが形成される。このときの断面形状は図2と同様である。続いて、バーリング成形及びコイニング工程(D)において、図4及び図5に示すように加工され、鍔部1dが形成されると共に、その外周の平面度が必要な部分1gに対し、コイニングが行なわれる。尚、この後、端切工程、曲げ及びコイニング工程、寄孔抜き工程等を経て図15に示すヘッドフランジHFが製造されるが、これらの工程の説明は省略する。
【0032】
【発明の効果】
本発明は上述のように構成されているので以下に記載の効果を奏する。即ち、請求項1乃至4に記載のバーリング加工部品の製造方法においては、金属板から延出し先端に向けて横断面の面積が漸減するテーパ状外周面を有する鍔部を形成して成る半加工部品に対し、前記所定形状のパンチが加工部品の鍔部内に存在する状態で、前記所定形状のダイスの内周面が半加工部品の鍔部の先端から半加工部品のテーパ状外周面を押圧しつつ金属板まで移動するように、金属板に対しパンチ及びダイスを相対的に駆動して、加工目標の鍔部を形成することとしているので、鍔部の根元外側に座屈が生ずることなく、鍔部の根元内側、即ち曲げ外側の曲げ部を極力縮小し、所望のバーリング加工部品を製造することができる。
【0033】
また、請求項5に記載のバーリング加工部品の製造方法によれば、前記加工目標の鍔部を形成後、該鍔部に対して更に扱きが行なわれるので、当該鍔部の根元外側に座屈が生ずることなく、当該鍔部の根元内側、即ち曲げ外側の曲げ部が一層縮小される。更に、請求項6に記載のように前記パンチを構成すれば、前記鍔部に対する扱きを、前記パンチによる一連の工程の中で連続して行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るバーリング加工部品の製造方法に供する装置の一部を示す断面図である。
【図2】本発明の一実施形態における半加工部品を示す断面図である。
【図3】本発明の一実施形態における加工後の部品を示す断面図である。
【図4】本発明の一実施形態における半加工部品に対する加工中の状態を示す断面図である。
【図5】本発明の一実施形態における半加工部品に対する加工完了状態を示す断面図である。
【図6】本発明の他の実施形態における半加工部品に対する加工準備状態を示す断面図である。
【図7】本発明の他の実施形態における半加工部品に対する加工中の状態を示す断面図である。
【図8】本発明の他の実施形態における半加工部品に対する加工完了状態を示す断面図である。
【図9】本発明の更に他の実施形態における半加工部品に対する加工中の状態を示す断面図である。
【図10】本発明の更に他の実施形態における半加工部品に対する加工中の状態を示す断面図である。
【図11】本発明の更に他の実施形態における半加工部品に対する加工完了状態を示す断面図である。
【図12】本発明の別の実施形態における半加工部品に対する加工中の状態を示す断面図である。
【図13】本発明の別の実施形態における半加工部品に対する加工完了状態を示す断面図である。
【図14】本発明の一実施形態に係る製造方法をエキゾーストマニホールドのヘッドフランジの製造に適用した製造工程を示す平面図である。
【図15】本発明の一実施形態に係る製造方法を適用して製造したヘッドフランジの平面図である。
【図16】本発明の一実施形態に係る製造方法を適用して製造したヘッドフランジの断面図である。
【図17】本発明と対比するため、半加工部品の鍔部の周縁端部を拡径する方法を示す断面図である。
【符号の説明】
B,B2 ベース, P パンチ, D ダイス, H 押さえ部材,C 加圧手段, 1a 金属板, 1b 鍔部, 1c 円筒部,W ワーク

Claims (6)

  1. 金属板にバーリング加工を行ない、前記金属板から延出し先端に向けて横断面の面積が漸減するテーパ状外周面を有する鍔部を形成して半加工部品とし、該半加工部品の鍔部の先端内側の横断面形状と略一致する横断面形状を有するパンチを、前記半加工部品の鍔部の軸と同軸上を移動可能に配置すると共に、加工目標の鍔部の先端外側の横断面形状と略一致する横断面形状の内側空間を有するダイスを配置し、前記パンチが前記半加工部品の鍔部内に存在する状態で、前記ダイスの内周面が前記半加工部品の鍔部の先端から前記半加工部品のテーパ状外周面を押圧しつつ前記金属板まで移動するように、前記金属板に対し前記パンチ及び前記ダイスを相対的に駆動して、前記加工目標の鍔部を形成することを特徴とするバーリング加工部品の製造方法。
  2. 前記半加工部品の鍔部の先端に、前記半加工部品の鍔部の軸と同軸で前記鍔部の先端内側の横断面形状の内側空間を有する筒状部を形成することを特徴とする請求項1記載のバーリング加工部品の製造方法。
  3. 前記パンチと前記ダイスが相互に対向する方向に、相対的に移動するように構成することを特徴とする請求項1又は2記載のバーリング加工部品の製造方法。
  4. 前記パンチと前記ダイスが同一方向に移動するように構成することを特徴とする請求項1又は2記載のバーリング加工部品の製造方法。
  5. 前記加工目標の鍔部を形成後、該鍔部の外周面を前記ダイスによって拘束した状態で、当該鍔部内に、前記半加工部品の鍔部の先端内側の横断面形状と略一致する横断面形状より大の断面積を有する相似形状に形成して成る扱き部材を挿入し、該扱き部材を当該鍔部及び前記ダイスに対して相対的に駆動することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のバーリング加工部品の製造方法。
  6. 前記パンチが、前記半加工部品の鍔部の先端内側の横断面形状と略一致する横断面形状を有する先端部と、該先端部に隣接する所定部分の横断面形状を当該先端部の横断面形状より大の断面積を有する相似形状に形成して成る扱き部を備え、該扱き部によって前記扱き部材を構成することを特徴とする請求項5記載のバーリング加工部品の製造方法。
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