JP4539381B2 - 板金製ロッカーアームの製造方法 - Google Patents
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Description
これら両第一中間素材12、12には、図7の(D)位置で、中央部に鼓状の透孔13を形成する打ち抜き加工を施して、第二中間素材14、14とする。
これら両第二中間素材14、14には、図7の(E)位置で、上記透孔13の両側縁からこの透孔13の中央部に向けて突出した1対の凸円弧状部を図7の裏面方向に折り立てて、図7の手前に折り立てられた部分と面一にする(同一平面上に位置させる)扱き加工を施す。そして、互いに平行な1対の側壁部2、2を備えた、第三中間素材15、15とする。
これら両第三中間素材15、15には、図7の(F)位置で、上記両側壁部2、2の内側面(互いに対向する側面)を削ってこれら両内側面の寸法精度及び形状精度を向上させる、シェービング加工を施して、第四中間素材16、16とする。
これら両第四中間素材16、16には、図7の(G)位置で、これら両第四中間素材16、16を矯正用の金型で押圧して形状を整える整形加工を施して、第五中間素材17、17とする。
これら両第五中間素材17、17には、図7の(H)位置で、上記両側壁部2、2同士の間部分に設けられた連結部3及び第二連結部4に、係合部6及び第二係合部7を形成する塑性加工を施して、第六中間素材18、18とする。
これら両第六中間素材18、18には、図7の(I)位置で、上記両側壁部2、2の互いに整合する位置に通孔5、5を形成する打ち抜き加工を施して、第七中間素材19、19とする。
そして、最後に、上記両第七中間素材19、19を、図7の(J)位置で、前記スケルトン10の柱部11から(切断線α部分で)切り離して、前述の図6に示した様な板金製ロッカーアーム1を得る。
そして、本発明の板金製ロッカーアームの製造方法は、上述の様な板金製ロッカーアームを造る際に、長さ方向に送られる長尺な上記金属板の一部を打ち抜く事により、一部がこの金属板と繋がったままである上記素板とする。次いで、この素板に対し、この金属板と繋がった状態のまま、複数の加工段階で順次必要な加工を施して、これら各加工段階に対応した中間素材とする。その後、上記金属板から切り離して、板金製ロッカーアームとする。
即ち、上記素板及び中間素材を、長尺な金属板に繋がった状態のまま、この金属板の送り方向に移送する為、上記各工程での、上記素板及び中間素材の金型内への送り込みやこの金型からの取り出し作業を容易に行なえる。
又、上記素板及び中間素材のそれぞれの長さ方向を上記長尺な金属板の送り方向に一致させて、これら素板及び中間素材を、この送り方向に関して互いに直列に配置している為、隣り合う素板と中間素材との間、或いは隣り合う中間素材同士の間に金型を配置する必要がない。この為、金型を配置する為のスペース確保の為に、隣り合う素板と中間素材とのピッチ、及び、隣り合う中間素材同士のピッチを大きくする必要がない。そして、このピッチを小さく抑えられる分、上記金属板から打ち抜かれる廃材の割合を少なくして(材料の歩留を向上させて)、材料費の低減を図れる。
これらにより、板金製ロッカーアームのコストを抑えられる。
この様に構成すれば、上記両通孔を有する上記両側壁を、低コストで造れ、しかも、これら両通孔の同心度を十分に確保できる。
図1〜3は、本発明に関する参考例の第1例を示している。本参考例の場合、図1の左方に設置された図示しないアンコイラから送り出される長尺な帯状の金属板8に順次、塑性、打ち抜き等のプレス加工を施して、例えば前述の図6に示す様な板金製ロッカーアーム1を得る。加工の基本的手順に就いては、前述の図7に示した方法と同様である。即ち、上記金属板8の一部に、図1の(A)位置で、据え込み加工と呼ばれる肉厚調整加工を施す事により、斜格子部分の肉厚を増大させると同時に、斜線部分の肉厚を減少させる。このうちの肉厚を増大させる部分20は、上記板金製ロッカーアーム1として完成した状態で、係合部6を備えた連結部3となる。従って、上記金属板8として必要以上に厚さ寸法が大きなものを使用しなくても、上記連結部3の強度及び剛性を確保できる。
上記ダイセットへの上記第六中間素材18の送り込み、このダイセットからの上記第七中間素材19の取り出しも、上記(C)〜(H)位置での送り込み、取り出しと同様に、容易に行なえる。
そして、最後に、上記第七中間素材19を、図1の(J)位置で、前記スケルトン10aの幅狭部29から(切断線α部分で)切り離して、前述の図6に示した様な板金製ロッカーアーム1を得る。
図4は、本発明の実施の形態の1例を示している。本例の場合には、係合部6を備えた連結部3(図6参照)となるべき部分20の厚さ寸法を増大させる加工を、図1の(B)位置と(C)位置との間位置で、素板9に対して施す様にしている。この為に、この間位置に、前述の図8に示した構造と同様に、1対の押型21、21を有するダイセットを設置している。上記部分20の肉厚を増大させる場合には、この部分20を上記両押型21、21の先端面同士の間に位置させた状態で、上記ダイセットの天板を下方に押圧する。そして、両加圧ブロック22を下方に押圧して、両押圧側傾斜面24と両被押圧側傾斜面23、23との係合に基づき、上記両押型21、21を互いに近づけ、これら両押型21、21の先端面同士の間で、上記部分20を送り方向に対して直角な方向である幅方向両側から強く挟持する。この結果、この部分20の肉厚が増大される。
この部分20の肉厚を増大させる方法を異ならせる以外の点に就いては、上述の参考例の第1例の場合と同様である。
図5は、本発明に関する参考例の第2例を示している。本参考例の場合には、先ず、(A)に示した素板9のうちで係合部6を備えた連結部3(図6参照)となるべき部分20に塑性加工を施す事により、(B)に示す様に、長尺な金属板8(図1参照)の送り方向と直角方向である幅方向に関するこの部分20の断面形状を湾曲させる。その後、この部分20の幅寸法W20がこの湾曲した状態よりも大きくなる事を防止した状態でこの部分20を、上記素板9の表裏両面側から押圧して平坦にする。そして、(C)に示す様に、この素板9のうちで上記係合部6を備えた連結部3となるべき部分20の厚さ寸法T20を増大させる。
この部分20の肉厚を増大させる方法を異ならせる以外の点に就いては、前述の参考例の第1例の場合と同様である。
2 側壁部
3 連結部
4 第二連結部
5 通孔
6 係合部
7 第二係合部
8 金属板
9 素板
10、10a スケルトン
11 柱部
12 第一中間素材
13 透孔
14 第二中間素材
15 第三中間素材
16 第四中間素材
17 第五中間素材
18 第六中間素材
19 第七中間素材
20 部分
21 押型
22 加圧ブロック
23 被押圧側傾斜面
24 押圧側傾斜面
25 移動ブロック
26 打ち抜きピン
27a、27b 部分
28a、28b 周囲部分
29 幅狭部
30 凸円弧状部
31 主部分
Claims (1)
- 1枚の金属板を打ち抜き成形する事により、所定の形状を有する素板を形成し、この素板にプレス加工に基づく曲げ加工を施す事により、互いにほぼ平行な1対の側壁部とこれら両側壁部の幅方向一端縁同士を連結する連結部とを形成して成り、これら両側壁部の互いに整合する位置に形成した少なくとも1対の通孔と、上記連結部の一部に使用時に他の部材を突き当てる為に設けた、少なくとも1個の係合部とを備えた板金製ロッカーアームを造る際に、長さ方向に送られる長尺な上記金属板の一部を打ち抜く事により、一部がこの金属板と繋がったままである上記素板とした後、この素板に対し、この金属板と繋がった状態のまま、複数の加工段階で順次必要な加工を施してこれら各加工段階に対応した中間素材としてから、上記金属板から切り離して板金製ロッカーアームとする板金製ロッカーアームの製造方法に於いて、上記素板と上記各加工段階の中間素材とのそれぞれの長さ方向を上記長尺な金属板の送り方向に一致させる事により、上記素板及び上記各加工段階の中間素材のうちの上記連結部に対応する幅方向中央部分のみでこの送り方向に隣り合う素板と中間素材及び中間素材同士を連結して、これら素板及び中間素材を、この送り方向に関して互いに直列に配置すると共に、この素板のうちで上記係合部となるべき部分を、上記長尺な金属板の送り方向に対して直角な方向である幅方向両側から、この素板の面方向に押圧する事により、この素板のうちで上記係合部となるべき部分の厚さ寸法を増大させる事を特徴とする板金製ロッカーアームの製造方法。
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