JP2004344820A - 水処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】水処理装置では、電解槽内の電極対による電解により、窒素酸化物を除去している。なお、制御回路は、電解槽における一定時間(5秒間)での被処理水のpHの上昇値(pHc)を算出し、当該上昇値が大きいほど、被処理水における窒素酸化物の除去の度合いが低いとして、電極対の電極間に流す電流値を大きくしている。そして、制御回路は、当該上昇値が、所定値(0.01)以下となった場合には、所定時間(30秒間)だけ電解を行なって、電解を終了させる。
【選択図】 図9
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水処理装置に関し、特に、被処理水中の窒素化合物を除去する水処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、川や湖の富栄養化の原因の一つに、窒素化合物の存在があることは周知である。
【0003】
そして、従来から、生活排水や工場排水に対し、生物処理に代わって電解処理を行なうことにより、窒素化合物を効率良く除去するための技術が、特許文献1〜特許文献3等において開示されてきた。これらの特許文献には、電解処理において用いられる電極の材料を周期表の第Ib族または第Ib族を含む導電体とすることにより、また、被処理水にハロゲンイオンを含ませることにより、効率良く窒素酸化物を除去する技術が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−248473公報
【0005】
【特許文献2】
特開2002−248474公報
【0006】
【特許文献3】
特開2003−53365公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
なお、従来、実際に水処理装置において窒素化合物を除去する場合では、予め定められた時間だけ、電解処理が行なわれていた。このため、被処理水中の窒素化合物の濃度が変動した場合、適切な制御ができないという問題があった。つまり、被処理水における窒素化合物が、想定される濃度を越えれば、処理途中で電解処理が終了されてしまう場合があり、また、想定される濃度より低ければ、電解処理が無駄に行なわれ無駄な電力が消費される場合がある。
【0008】
このような問題に対する解決策の一例として、水処理装置において、被処理水における窒素化合物の濃度を全窒素濃度測定器等によって検知し、当該検知出力に基づいて水処理装置における反応系を制御することが挙げられる。しかしながら、全窒素濃度測定器等のセンサは高額であるため、これにより、水処理装置の製造においてコストが上がるという新たな問題が生じてしまう。
【0009】
また、従来から、電解反応を利用する水処理装置において、適切に反応系を制御しつつ、電源装置のコスト削減のために消費電力を抑えることが切望されていた。
【0010】
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、窒素化合物の除去のための反応系を適切に制御でき、かつ、安価に製造できる、水処理装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の或る局面に従った水処理装置は、窒素化合物を含む被処理水のための水処理装置であって、被処理水を収容する収容部と、前記収容部に備えられた電極対と、前記収容部内の被処理水のpHを検知するpH検知手段と、前記pH検知手段の検知出力に基づいて、前記電極対に流す電流値を制御する電流値制御手段とを含むことを特徴とする。
【0012】
本発明の或る局面に従うと、水処理装置において、窒素化合物が除去されることによる被処理水のpH変化に基づいて、電極対に流す電流値が制御される。
【0013】
これにより、水処理装置において、全窒素濃度測定器等のような高額なセンサを用いることなく、比較的安価なpH検知手段を用いることにより、窒素化合物の除去のための反応系を安価にかつ適切に制御できる。また、被処理水のpH自体を一定にまたはある域内に制御することも可能となるため、被処理水を収容する収容部のpH耐性も考慮して、反応系の制御を行なうことができる。
【0014】
また、本発明の水処理装置では、前記電流値制御手段は、前記pH検知手段の検知出力におけるpHの変化の度合いに基づいて、前記電極対に流す電流値を制御することが好ましい。
【0015】
これにより、処理前の被処理水に含まれる窒素化合物の量が変化しても、適切に、反応系を制御できる。
【0016】
本発明の他の局面に従った水処理装置は、窒素化合物を含む被処理水のための水処理装置であって、被処理水を収容する収容部と、前記収容部に備えられた電極対と、前記収容部内の被処理水のpHを検知するpH検知手段と、前記収容部に酸性の試薬を投入する酸性試薬投入手段と、前記pH検知手段の検知出力に基づいて、前記酸性試薬投入手段による酸性試薬の投入量を制御する投入量制御手段とを含むことを特徴とする。
【0017】
本発明の他の局面に従うと、水処理装置において、窒素化合物が除去されることによる被処理水のpH変化に基づいて、収容部に投入される酸性試薬の量が制御される。
【0018】
これにより、水処理装置において、全窒素濃度測定器等のような高額なセンサを用いることなく、比較的安価なpH検知手段を用いることにより、窒素化合物の除去のための反応系を安価にかつ適切に制御できる。
【0019】
また、本発明の水処理装置では、前記投入量制御手段は、前記収容部内の被処理水の全窒素濃度、前記電極対において流れる電流値、および、電解時間の少なくとも1つを変数とする所定の関数の値に応じて、前記酸性試薬投入手段による酸性試薬の投入量を制御し、さらに、前記所定の関数を前記収容部内の被処理水のpHの変化量に応じて修正することが好ましい。
【0020】
また、本発明の水処理装置では、前記投入量制御手段は、前記収容部内の被処理水のpHを5〜9に保つように、前記酸性試薬投入手段による酸性試薬の投入量を制御することが好ましい。
【0021】
本発明のさらに他の局面に従った水処理装置は、窒素化合物を含む被処理水のための水処理装置であって、被処理水を収容する収容部と、前記収容部に備えられた電極対と、前記収容部内の被処理水のpHを検知するpH検知手段と、前記pH検知手段の検知出力に基づいて、前記収容部内の被処理水におけるアンモニア性窒素の除去反応の進行を制御する反応制御手段とを含むことを特徴とする。
【0022】
本発明のさらに他の局面に従うと、水処理装置において、アンモニア性窒素の除去反応の進行度合いに基づいた被処理水のpH変化に基づいて、収容部におけるアンモニア性窒素の除去反応の進行が制御される。
【0023】
これにより、水処理装置において、全窒素濃度測定器等のような高額なセンサを用いることなく、比較的安価なpH検知手段を用いることにより、窒素化合物の除去のための反応系を安価にかつ適切に制御できる。
【0024】
また、本発明の水処理装置では、前記反応制御手段は、前記収容部内の塩化物イオンの量を調整することにより、前記収容部内の被処理水におけるアンモニア性窒素の除去反応の進行を制御することが好ましい。
【0025】
本発明の別の局面に従った水処理装置は、窒素化合物を含む被処理水のための水処理装置であって、被処理水を収容する収容部と、前記収容部に備えられた電極対と、前記収容部内の被処理水のpHを検知するpH検知手段と、前記pH検知手段の検知出力に基づいて、前記収容部内の被処理水における窒素酸化物の除去反応の進行を制御する反応制御手段とを含むことを特徴とする。
【0026】
本発明の別の局面に従うと、水処理装置において、窒素酸化物の除去反応の進行度合いに基づいた被処理水のpH変化に基づいて、収容部における窒素酸化物の除去反応の進行が制御される。
【0027】
これにより、水処理装置において、全窒素濃度測定器等のような高額なセンサを用いることなく、比較的安価なpH検知手段を用いることにより、窒素化合物の除去のための反応系を安価にかつ適切に制御できる。
【0028】
また、本発明の水処理装置では、前記反応制御手段は、前記収容部内のアンモニウムイオンの量を調整することにより、前記収容部内の被処理水における窒素酸化物の除去反応の進行を制御することが好ましい。
【0029】
また、本発明の水処理装置では、前記反応制御手段は、前記収容部内に、塩化アンモニウムを供給することにより、前記収容部内のアンモニウムイオンの量を調整することが好ましい。
【0030】
これにより、塩化アンモニウムの塩化物イオンを後続する反応に利用することができるため、添加すべき塩化物の量を抑えることができる。
【0031】
また、本発明の水処理装置では、前記反応制御手段は、前記収容部内に、アミド硫酸を添加することにより、前記収容部内の被処理水における窒素酸化物の除去反応の進行を制御することが好ましい。
【0032】
また、本発明の水処理装置では、前記pH検知手段の検知出力に基づいて、前記収容部内での窒素化合物の除去のための前記電極対による電解反応の終了時期を決定する終了時期決定手段をさらに含むことが好ましい。
【0033】
これにより、電極対による電解反応のための電力が無駄に消費されることを回避できる。
【0034】
本発明のさらに別の局面に従った水処理装置は、窒素化合物を含む被処理水のための水処理装置であって、被処理水を収容する収容部と、前記収容部に備えられた電極対と、前記収容部内にアミド硫酸を添加するための薬剤槽と、前記収容部内の硝酸性窒素が亜硝酸性窒素に還元された後に、前記薬剤槽から前記収容部内にアミド硫酸を添加する制御手段とを含むことを特徴とする。
【0035】
本発明のさらに別の局面に従うと、水処理装置において、硝酸性窒素を亜硝酸性窒素に還元させた後、当該亜硝酸性窒素を、電気化学的手法ではなく、アミド硫酸により、窒素ガスへと変化させる。つまり、硝酸性窒素を、電気的手法のみで窒素ガスへと変化させるよりも少ない電力で、窒素ガスへと変化させることができる。なお、アミド硫酸が硝酸性窒素を亜硝酸性窒素に還元させた後に添加されることにより、アミド硫酸の添加によるpHの低下が硝酸性窒素の亜硝酸性窒素への電気化学的な還元を妨げることを回避できる。
【0036】
これにより、水処理装置における反応系を安価にかつ適切に制御できる。なお、必要とされる電力を抑えることができるため、必要とされる電源のパワーを抑えることができ、水処理装置のコンパクト化も可能となる。
【0037】
また、本発明の水処理装置は、前記収容部内の被処理水のpHを検知するpH検知手段をさらに含み、前記制御手段は、前記収容部内のpHが所定の値以上となったことを条件として、前記薬剤槽に、前記収容部内にアミド硫酸を添加させることが好ましい。
【0038】
これにより、確実に、アミド硫酸の添加によるpHの低下が硝酸性窒素の亜硝酸性窒素への電気化学的な還元を妨げることを回避できる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を説明する。
【0040】
[第1の実施の形態]
1. 窒素除去装置の概要
図1に、本発明の水処理装置の第1の実施の形態を含む、水処理システムの構成を模式的に示す。
【0041】
水処理システムは、家庭や工場から流出されてきた廃液を収容する廃液タンク100と、廃液タンク100内の廃液(被処理水)を処理する水処理装置とを含む。
【0042】
水処理装置において、処理水槽1内には、電解槽11が設置されている。電解槽11には、導入口10が形成されている。電解槽11には、ポンプ91および導入口10を介して、廃液タンク100から被処理水が導入される。
【0043】
電解槽11内の被処理水には、電極対2が浸されている。
また、電解槽11には、硫酸槽81から、ポンプ94および導入口10を介して希硫酸が導入され、かつ、塩化物イオン供給槽82から、ポンプ92および導入口10を介して食塩水が導入される。
【0044】
また、電解槽11内の被処理水は、排出口13、ポンプ93、および、電動弁83を介して、pHセンサ21に送られる。
【0045】
また、電解槽11内の被処理水は、排出口14に設けられた弁を適宜開閉されることにより、次の処理施設等に排出される。
【0046】
また、電解槽11内で発生した気体は、ブロアモータ98が駆動されることにより、排気口16を介して、電解槽11外へ送られる。
【0047】
また、電解槽11内および塩化物イオン供給槽82内には、それぞれ水位センサ24,25が設置されており、各槽内の水量が管理されるようになっている。
【0048】
なお、電解槽11内では、後述するように、塩素が発生する。このため、電解槽11は、ポリ塩化ビニルや強化ガラス繊維等の、塩素に対する化学的耐性を備えた材料からなることが好ましい。
【0049】
図2は、本実施の形態の水処理装置の制御ブロック図である。
水処理装置には、マイクロコンピュータを備え、当該水処理装置全体の動作を制御する制御回路20が備えられている。
【0050】
制御回路20には、pHセンサ21、および、水位センサ24,25からの検知出力が入力される。そして、制御回路20は、これらの検知出力に基づいて、電極対2に電力を供給する直流電源29、ポンプ91〜94、ブロアモータ98、および、電動弁83の動作を制御する。
【0051】
2. 電解槽における化学反応
図3に、電解槽11において、電極対2に通電されることにより起こると考えられる電解反応を模式的に示す。なお、電極対2は、アノード電極3とカソード電極4とを含むこととする。
【0052】
図3を参照して、電解槽11内の被処理水中では、食塩水(塩化ナトリウム)を添加されることにより、以下の式(1),(2)の平衡が成り立っている。
【0053】
H2O ⇔ H++OH− (1)
NaCl ⇔ Na++Cl− (2)
また、アノード電極3近傍では、式(3)〜(5)に示すように、水の電気分解により酸素ガスが発生し、塩化物イオンは塩素ガスとなり、塩素ガスの一部は水和して次亜塩素酸となる。
【0054】
2H2O ⇔ O2↑+4H++4e− (3)
2Cl− ⇔ Cl2↑+2e− (4)
Cl2+H2O ⇔ H++Cl−+HClO (5)
そして、カソード電極4近傍では、式(6),(7)に示すように、水の電気分解により水素ガスが発生し、アノード電極3で生じたナトリウムイオンが水酸化物イオンと反応して水酸化ナトリウムが生成される。
【0055】
2H2O+2e− ⇔ H2↑+2OH− (6)
Na++OH− ⇔ NaOH (7)
これにより、カソード電極4近傍では、水酸化ナトリウムが生成されて、被処理水がアルカリ性となる。
【0056】
そして、電解槽11内に導入された被処理水中の硝酸イオンは、カソード電極4表面で、亜硝酸イオンを経て(式(8)参照)、アンモニアに還元される(式(9)参照)。
【0057】
NO3 −+H2O+2e− ⇔ NO2 −+2OH− (8)
NO2 −+5H2O+6e− ⇔ NH3+7OH− (9)
そして、上記の式(5)に従って生じた次亜塩素酸と、上記の式(9)に従って生じたアンモニアとが、次に示す式(10)に従って反応することにより、窒素ガスが生じる。
【0058】
2/3NH3+HClO → 1/3N2↑+HCl+H2O (10)
なお、上記したような一連の電解反応において、早期に塩化物イオンが電解槽11内に存在すると、上記の式(8)に従って生じた亜硝酸イオンが、上記の式(5)に従って生じた次亜塩素酸によって硝酸イオンに酸化されてしまう。つまり、上記の式(8)の逆反応が起こってしまう。
【0059】
このため、本実施の形態では、電解槽11への塩化物イオンを提供する化合物(塩化ナトリウム)の投入は、電解開始から所定時間経過後とされている。また、このように塩化物イオンを提供する化合物の投入を遅らせることは、特に、電解槽11に導入された被処理水中にクロム、鉛、モリブデン、バナジウム等の、次亜塩素酸に容易に酸化されて酸化物を形成する元素が含まれるときに有効である。このような元素の次亜塩素酸による酸化は、上記の式(10)のアンモニアの次亜塩素酸による酸化よりも反応速度がかなり速いため、上記の式(8)で生じた亜硝酸イオンが、上記の式(8)〜(10)の律速反応である式(9)で消費される前に、式(8)の逆反応で硝酸イオンへと酸化されるためである。さらに、このような元素の酸化物はカソード電極4上で還元されるために、当該元素の酸化還元が電解槽11内でサイクリックで起こり、処理水中の当該元素が微量であっても次亜塩素酸は当該元素によって消費されるためである。
【0060】
3. 被処理水のpH制御
上記した式(1)〜(10)の化学反応に従って、電解槽11内に導入された被処理水中の硝酸イオンは、亜硝酸イオン、アンモニアを順に経て窒素ガスへと変換される。なお、上記の化学反応に従うと、水酸化ナトリウムが生じるため、被処理水はアルカリ性になる。本実施の形態では、制御回路20は、pHセンサ21により被処理水のpHを検知し、被処理水のpHを5〜9に保つように、硫酸槽81内の希硫酸を電解槽11へと添加する制御を実行している。
【0061】
具体的には、制御回路20は、希硫酸の添加量Qを、被処理水のpHが制御目標の下限PH1(たとえばpH5)よりも低い場合には「0」とし、PH1と制御目標の上限PH2(たとえばpH9)との間にある場合には「Q0(pH−PH1)/(PH2−PH1)」とし、PH2を上回る場合には「Q0」としている。Q0は、本実施の形態の硫酸槽81における単位時間あたりの希硫酸の最大添加量である。
【0062】
なお、電解槽11において発生する水酸化ナトリウムの量は、電極対2のアノード電極3とカソード電極4との間に流れる電流値i、電解時間T、および、被処理水内の残留窒素濃度Nに依存する。このため、制御回路20は、電解槽11への希硫酸の単位時間あたりの投入量を投入量Qと定義し、上記した電流値i,電解時間T,および,残留窒素濃度Nの関数をL(i,T,N)として、式(11)のように、投入量Qを管理している。なお、式(11)中の△pH/△tは、単位時間あたりのpHの変化量を示している。
【0063】
△pH/△t=−L(i,T,N)×Q (11)
そして、被処理水のpHが、PH1よりも低い場合には、Q=0とされ、式(11)は、式(12)のように扱われる。
【0064】
△pH/△t=0 (12)
また、被処理水のpHが、PH1とPH2の間にある場合には、式(11)は、式(13)のように扱われる。なお、式(13)中のpHは、被処理水のpHの実測値を示し、Kは、希硫酸の投入量を調整するための係数(0≦K≦1)を示している。
【0065】
そして、被処理水のpHがPH2を上回る場合には、式(11)は、式(14)のように扱われる。
【0066】
△pH/△t=−L(i,T,N)×KQ0 (14)
このようなKを用いた具体的な制御内容を、図4および図5に示したフローチャートを参照しつつ詳細に説明する。
【0067】
制御回路20は、電極対2による電解開始時には、ステップS1(以下、ステップを省略する)で、上記のKの値を初期値の1に設定して、S2に処理を進める。
【0068】
S2で、制御回路20は、pHセンサ21を用いて被処理水のpHを測定し、処理をS3に進める。
【0069】
S3で、制御回路20は、S2で測定したpH値が上記のPH1未満であるかを判断し、PH1未満であればS6へ、そうでなければS4へ、処理を進める。
【0070】
S4で、制御回路20は、S2で測定したpH値が上記のPH1以上PH2以下であるかを判断し、その範囲にpH値があればS7へ、そうでなければS5へ、処理を進める。
【0071】
S5で、制御回路20は、S2で測定したpH値が上記のPH2を越えているかどうかを判断する。S5の処理は、pH値がPH2を越えている場合に実行されるため、ここから、処理はS8へ進められる。
【0072】
S6では、制御回路20は、希硫酸の単位時間あたりの基準投入量Qkを0として処理をS9に進める。
【0073】
S7では、制御回路20は、上記の基準投入量QkをQ0(pH−PH1)/(PH2−PH1)として処理をS9に進める。
【0074】
S8では、制御回路20は、上記の基準投入量QkをQ0として処理をS9に進める。
【0075】
S9では、制御回路20は、QkのKとの積を投入量として、実際に電解槽11への希硫酸を投入する。
【0076】
次に、制御回路20は、S10で、電解槽11内の被処理水の、単位時間あたりのpHの変化量(△pH/△t)を測定する。
【0077】
次に、制御回路20は、S11で、次の式(15)の△pH/△tに直前で測定した値を代入することにより、関数L(i,T,N)の補正を行なう。
【0078】
△pH/△t=−L(i,T,N)×K×Qk (15)
そして、制御回路20は、S12で、式(15)の△pH/△tに「△pH/△t」の目標値を代入することにより、Kの補正値を算出する。
【0079】
そして、再度、その時点での被処理水のpH値を判断し、PH1未満であれば(S13でYES判断時)、S16で、Qk=0を新しい基準投入量とする。また、その時点での被処理水のpH値が、PH1以上PH2以下であれば(S14でYES判断時)、S17で、Qk=Q0(pH−PH1)/(PH2−PH1)を新しい基準投入量とする。また、その時点での被処理水のpH値がPH2を越えていれば(S15でYES判断時)、S18で、Qk=Q0を新しい基準投入量とする。
【0080】
そして、S19で、制御回路20は、直前のS12で補正したKとQkの積で決定される値を投入量として、電解槽11に希硫酸の投入を行なう。
【0081】
そして、制御回路20は、S20で、Qkを最も直前に実行したS16〜18のいずれかで決定したものに更新して記憶し、S21で、Kを最も直前に実行したS12で補正したものに更新して記憶し、S22で、電解槽11における電解を終了すべきか否かを判断する。通常、電解槽11における電解は、予め定められた時間だけ実行するよう制御される。そして、制御回路20は、電解槽11における電解が終了するまで、S10〜S22までの処理を繰返す。
【0082】
以上、図4および図5を参照して説明した制御内容によると、被処理水の実際のpH値に基づき、当該被処理水のpHがPH1〜PH2の範囲に収まるように、希硫酸の添加量が決定されるため、被処理水のpH値が極端に高くまたは低くなることを回避できる。これにより、被処理水を収容する電解槽11を構成する素材のpH耐性についての条件の緩和が可能となる。
【0083】
[第2の実施の形態]
本実施の形態の水処理装置は、電解槽11内の被処理水のpHを所定範囲に抑えようと調整する第1の実施の形態に対し、電解槽11内の被処理水のpHに基づいて、窒素化合物の除去反応の進行度合いを推定し、当該推定に基づいて、電極対2のアノード電極3とカソード電極4との間に流す電流値を制御するものである。
【0084】
図6に、本実施の形態の水処理装置を含む、水処理システムの構成を模式的に示す。本実施の形態の水処理装置は、第1の実施の形態の水処理装置から、硫酸槽81およびポンプ94を省略したものとなっている。
【0085】
図7に、本実施の形態の水処理装置の制御ブロック図を示す。上記したように、図7に示された制御ブロック図においても、図2に示された制御ブロック図からポンプ94が省略されている。
【0086】
図8に、水処理装置の電解反応によって窒素酸化物(硝酸イオンおよび亜硝酸イオン)が除去される際の、電解槽11における電解時間と被処理水のpHの関係の一例を示す。
【0087】
図8では、電解時間が15分程度のところで、電解槽11における窒素酸化物の除去が終了した例が示されている。そして、図8から理解されるように、電解槽11の被処理水のpHは、電解時間が長くなるにつれ高くなっている。これは、第1の実施の形態において述べたように、電解反応の進行に伴って水酸化ナトリウムが生成されるためである。
【0088】
また、図8から理解されるように、pHの上昇度合いは、窒素酸化物の除去の終了に近づくにつれ、緩やかになっている。
【0089】
そして、本実施の形態では、pHの上昇度合いを調べ、当該上昇度合いから窒素酸化物の除去反応の進行度合いを推定し、当該進行度合いに基づいて電極対2のアノード電極3とカソード電極4との間に流す電流値を制御する。
【0090】
制御回路20による、pHの上昇度合いに基づいた電流値の制御内容を、図9のフローチャートを参照しつつ、以下に説明する。
【0091】
まず、制御回路20は、SA1で、電解槽11内の被処理水のpH値を測定し、当該測定したpH値をpHbとして記憶する。
【0092】
次に、SA2で、制御回路20は、前回(SA1またはSA2で)pH値を測定してから5秒後に、pH値を測定し、当該測定したpH値をpHaとして記憶する。
【0093】
そして、SA3で、制御回路20は、pHaとpHbの差(pHa−pHb)であるpHcを算出した後、それまでpHaとして記憶していた値をpHbとして記憶しなおす。なお、ここで算出されるpHcは、電解槽11における5秒間のpHの上昇値ということになる。
【0094】
次に、SA4で、制御回路20は、pHcの値が0.01以下であるか否かを判断し、0.01以下であると判断すればSA5に処理を進め、0.01を越えていると判断すればSA8に処理を進める。
【0095】
SA5では、制御回路20は、内部タイマをスタートさせた後、SA6で当該内部タイマをスタートさせてから30秒が経過したか否かを判断し、経過したと判断すると、SA7に処理を進める。そして、SA7で、制御回路20は、電極対2による電解を終了させた後、処理を終了させる。
【0096】
一方、SA8では、制御回路20は、pHcが0.1以下であるか否かを判断し、0.1以下であると判断すればSA9に処理を進め、0.1を越えていると判断すればSA10に処理を進める。
【0097】
また、SA10では、制御回路20は、pHcが0.5以下であるか否かを判断し、0.5以下であると判断すればSA11に処理を進め、0.5を越えていると判断すればSA12に処理を進める。
【0098】
そして、制御回路20は、アノード電極3とカソード電極4の間に流す電流値を、SA9では10A(アンペア)とし、SA11では20Aとし、SA12では30Aとした後、SA2に処理を戻す。
【0099】
以上、図9を用いて説明した処理によると、電解槽11における一定時間(5秒間)での被処理水のpHの上昇値を算出し、当該上昇値が大きいほど、被処理水における窒素酸化物の除去の度合いが低いとして、電極対2の電極間に流す電流値を大きくしている。そして、当該上昇値が、所定値(0.01)以下である場合には、所定時間(30秒間)だけ電解を行なって、電解を終了させている。
【0100】
[第3の実施の形態]
以上説明した第1および第2の実施の形態として、被処理水に、除去すべき窒素化合物として主に窒素酸化物が含まれる例について説明してきた。なお、被処理水として、除去すべき窒素化合物として主にアンモニア態窒素が含まれる場合もある。また、式(10)を用いて説明したように、電解槽11の被処理水に塩化物イオンが含まれる場合には、アンモニア態窒素が、当該塩化物イオンから生じる次亜塩素酸と反応して、窒素ガスとして被処理水から除去することができる。そして、本実施の形態の水処理装置は、主に、アンモニア態窒素を被処理水から除去するものである。
【0101】
このことから、本実施の形態の水処理装置は、電解槽11内の被処理水のpHに基づいて、窒素酸化物の除去反応の進行度合いを推定する第2の実施の形態に対し、アンモニア態窒素の除去反応の進行度合いを推定し、当該推定に基づいて、電極対2のアノード電極3とカソード電極4との間に流す電流値を制御するものである。
【0102】
なお、水処理装置の構成要素については、図6および図7を用いて説明したような、第2の実施の形態の水処理装置の構成要素と同様のものとすることができる。
【0103】
図10に、水処理装置の電解反応によってアンモニア態窒素が除去される際の、電解槽11における電解時間と被処理水のpHの関係の一例を示す。
【0104】
図10では、電解時間が10分程度のところで、電解槽11におけるアンモニア態窒素の除去が終了した例が示されている。
【0105】
図10から理解されるように、電解槽11の被処理水のpHは、電解開始から、電解時間が長くなるにつれ一度低下し、極小値をとった後、上昇している。極小値を取るまでのpHの低下は、式(10)に示したように、アンモニア態窒素が窒素として除去されることに基づく。そして、極小値を取った後のpHの上昇は、アンモニア態窒素の除去が終了した後、電解反応によって、式(7)に従った強アルカリ性の水酸化ナトリウムと式(5)に従った弱酸性の次亜塩素酸とが生成されることに基づく。
【0106】
そして、本実施の形態では、電解槽11内の被処理水のpHの低下の度合いからアンモニア態窒素の除去反応の進行度合いを推定し、当該進行度合いに基づいて電極対2のアノード電極3とカソード電極4との間に流す電流値を制御するとともに、電解槽11内の被処理水のpHが極小値を取ったときを、アンモニア態窒素の除去が終了したと推定して、電極対2に供給する電力を制御する。
【0107】
本実施の形態の制御回路20による制御内容を、図11のフローチャートを参照しつつ、以下に説明する。
【0108】
まず、制御回路20は、SB1で、電解槽11内の被処理水のpH値を測定し、当該測定したpH値をpHbとして記憶する。
【0109】
次に、SB2で、制御回路20は、前回(SB1またはSB2で)pH値を測定してから5秒後に、pH値を測定し、当該測定したpH値をpHaとして記憶する。
【0110】
そして、SB3で、制御回路20は、pHbとpHaの差(pHb−pHa)であるpHcを算出した後、それまでpHaとして記憶していた値をpHbとして記憶しなおす。なお、ここで算出されるpHcは、電解槽11における5秒間のpHの下降値ということになる。つまり、pHcが正の値であれば、5秒間の間にその値だけ被処理水のpHが低下したことを示し、pHcが負の値であれば、5秒間の間にその値だけ被処理水のpHが上昇したことを示す。
【0111】
次に、SB4で、制御回路20は、pHcの値が負の値であるか否かを判断し、負であると判断すればSB5に処理を進め、0または正であると判断すればSB8に処理を進める。
【0112】
SB5では、制御回路20は、内部タイマをスタートさせた後、SB6で当該内部タイマをスタートさせてから30秒が経過したか否かを判断し、経過したと判断すると、SB7に処理を進める。そして、SB7で、制御回路20は、電極対2による電解を終了させた後、処理を終了させる。
【0113】
一方、SB8では、制御回路20は、電解槽11における電解が開始されてから5分以内であるか否かを判断する。そして、5分以内であると判断するとSB9に処理を進め、5分を経過していると判断するとSB14に処理を進める。
【0114】
SB9では、制御回路20は、pHcが0.1以下であるか否かを判断し、0.1以下であると判断すればSB10に処理を進め、0.1を越えていると判断すればSB11に処理を進める。
【0115】
また、SB11では、制御回路20は、pHcが0.5以下であるか否かを判断し、0.5以下であると判断すればSB12に処理を進め、0.5を越えていると判断すればSB13に処理を進める。
【0116】
そして、制御回路20は、アノード電極3とカソード電極4の間に流す電流値を、SB10では30Aとし、SB12では20Aとし、SB13では10Aとした後、SB2に処理を戻す。
【0117】
一方、SB14では、制御回路20は、アノード電極3とカソード電極4の間に流す電流値を10Aとした後、SB2に処理を戻す。
【0118】
以上、図11を用いて説明した処理によると、電解槽11における一定時間(5秒間)での被処理水のpHの変化量pHcを算出し、pHcの値が負であれば、つまり、pHが上昇していれば、アンモニア態窒素の除去が終了している(図10に示したグラフの、電解時間10分以降の状態である)として、さらに所定時間(30秒間)だけ電解を行なって、電解を終了させている。
【0119】
また、電解槽11における一定時間(5秒間)でのpHcの値が正であれば、つまり、pHが低下していれば、pHが低下した値を算出し、大きく低下しているほど、被処理水における窒素酸化物の除去の度合いが低いとして(図10に示したグラフの、電解時間10分以前の状態であって、より電解時間が短い状態にあるとして)、電極対2の電極間に流す電流値を大きくしている。
【0120】
さらに、電解槽11において、pHcが正であっても、電解開始から5分経過している場合には、電極対2の電極間に流す電流値を一定としている。
【0121】
[第4の実施の形態]
以上説明した第1および第2の実施の形態では、被処理水に、除去すべき窒素化合物として主に窒素酸化物が含まれる場合について説明し、第3の実施の形態では、除去すべき窒素化合物として主にアンモニア態窒素が含まれる場合について説明してきた。
【0122】
本実施の形態では、被処理水に、除去すべき窒素化合物として、窒素酸化物とアンモニア態窒素の両方が含まれる場合について、説明する。
【0123】
図12に、本発明の水処理装置の第3の実施の形態を含む、水処理システムの構成を模式的に示す。本実施の形態の水処理装置は、図6を用いて説明した第2の実施の形態の水処理装置に、さらに、ポンプ95、OH型陰イオン交換樹脂22およびH型陽イオン交換樹脂23を備えさせたものである。本実施の形態の水処理装置では、電解槽11内の被処理水は、ポンプ95を介して、OH型陰イオン交換樹脂22およびH型陽イオン交換樹脂23に送られた後、導入口10を介して、電解槽11内に戻される。
【0124】
図13に、本実施の形態の水処理装置の制御ブロック図を示す。上記したように、図13に示された制御ブロック図においても、図7に示された制御ブロック図に対して、制御回路20によって動作を制御されるポンプ95が、追加されている。
【0125】
第3の実施の形態で述べたように、被処理水において、窒素酸化物が除去される際にはpHが上昇し、アンモニア態窒素が除去される際にはpHが低下する。
【0126】
つまり、被処理水のpHが上昇している場合には、窒素酸化物濃度の減少速度がアンモニア態窒素濃度の減少速度よりも大きくなっており、被処理水のpHが低下している場合には、アンモニア態窒素濃度の減少速度が窒素酸化物濃度の減少速度よりも大きくなっていると考えられる。そして、本実施の形態では、被処理水のpHが変化する値を一定にするように調整を行なうことにより、窒素酸化物とアンモニア態窒素を、同程度に除去しようとしている。
【0127】
具体的には、電解槽11における電解反応の際、一定時間ごとに被処理水のpHを測定し、pHが上昇した場合には、アンモニウム態窒素の除去を促進するために被処理水中の塩化物イオンの濃度を上昇させ、pHが低下した場合には、窒素酸化物の除去を促進するために、塩化物イオンの濃度を低下させる。なお、塩化物イオンの濃度を低下させることにより、窒素酸化物の除去に関与する亜硝酸イオンが式(5)に従って生じた次亜塩素酸によって硝酸イオンに酸化される反応を抑制しようとしている。
【0128】
制御回路20は、ポンプ92を適宜駆動することにより、塩化物イオン供給槽82から電解槽11に食塩水を導入させることにより、被処理水中の塩化物イオン濃度を上昇させる。
【0129】
また、制御回路20は、ポンプ95を適宜駆動することにより、電解槽11内の被処理水にOH型陰イオン交換樹脂22を循環させて、当該被処理水中の塩化物イオンを水酸化物イオンと交換させて、塩化物イオン濃度を低下させる。なお、本実施の形態では、被処理水中の塩化物イオンを水酸化物イオンと交換させるのと同時に、被処理水のpHの変化を抑えるべく、当該被処理水にH型陽イオン交換樹脂23を循環させて、被処理水中のナトリウムイオンを水素イオンに交換させている。
【0130】
以下、本実施の形態における塩化物イオンの濃度の制御態様を、制御回路20が実行する処理のフローチャートである図14を参照しつつ、説明する。
【0131】
まず、制御回路20は、SC1で、電解槽11内の被処理水のpH値を測定し、当該測定したpH値をpHbとして記憶する。
【0132】
次に、SC2で、制御回路20は、前回(SC1またはSC2で)pH値を測定してから5秒後に、pH値を測定し、当該測定したpH値をpHaとして記憶する。
【0133】
そして、SC3で、制御回路20は、pHbとpHaの差(pHb−pHa)であるpHcを算出した後、それまでpHaとして記憶していた値をpHbとして記憶しなおす。なお、ここで算出されるpHcは、電解槽11における5秒間のpHの下降値ということになる。つまり、pHcが正の値であれば、5秒間にその値だけ被処理水のpHが低下したことを示し、pHcが負の値であれば、5秒間にその値だけ被処理水のpHが上昇したことを示す。
【0134】
次に、SC4で、制御回路20は、pHcの値が負の値であるか否かを判断し、負であると判断すればSC5に処理を進め、0または正であると判断すればSC6に処理を進める。
【0135】
SC5では、制御回路20は、電解槽11内の被処理水の塩化物イオン濃度を上昇させるための上記したような処理を実行し、SC8に処理を進める。
【0136】
一方、SC6では、制御回路20は、pHcが0であるか否かを判断し、0であると判断すれば、直接SC8に処理を進め、0ではないと判断すれば、SC7で電解槽11内の被処理水の塩化物イオン濃度を低下させるための上記したような処理を実行した後、SC8に処理を進める。
【0137】
SC8では、制御回路20は、電解槽11における電解が開始されてから15分が経過したか否かを判断する。そして、まだ経過していないと判断するとSC2に処理を戻し、経過したと判断するとSC9で電解を終了させて、処理を終了させる。
【0138】
[第5の実施の形態]
図15に、本実施の形態の水処理装置を含む、水処理システムの構成を模式的に示す。本実施の形態の水処理装置は、図6を用いて説明した第2の実施の形態の水処理装置に、ポンプ96、および、薬剤槽27が追加されたものである。
【0139】
図16に、本実施の形態の水処理装置の制御ブロック図を示す。上記したように、図16に示された制御ブロック図においても、図7に示された制御ブロック図に、制御回路20に駆動を制御されるポンプ96が追加されている。
【0140】
本実施の形態では、薬剤槽27は、ポンプ96が駆動されることにより、電解槽11に、塩化アンモニウムや硫安等の、被処理水内にアンモニウムイオンを提供する化合物を供給する。
【0141】
被処理水にアンモニウムイオンが供給されることにより、上記した式(10)の反応による次亜塩素酸の消費が促進され、これにより、次亜塩素酸による亜硝酸イオンから硝酸イオンへの酸化反応(式(8)の逆反応)が抑えられ、ひいては、被処理水における窒素酸化物の除去を促進できる。
【0142】
本実施の形態が、除去すべき窒素化合物として窒素酸化物とアンモニア態窒素の両方が含まれる被処理水を処理する水処理装置に適用された場合、制御回路20は、被処理水のpHが低下したときに電解槽11内の被処理水にアンモニウムイオンを供給し、窒素酸化物の除去を促進することができる。
【0143】
なお、電解槽11内の被処理水へのアンモニウムイオンの提供は、薬剤槽27からなされるものに限定されない。電解槽11へは、アンモニウムイオンを含む廃液を外部から導入することによってアンモニウムイオンを導入しても良い。このような、電解槽11にアンモニウムイオンが導入されることにより、電解槽11は、全窒素濃度が1000mg/L以上であるような被処理水についても、処理が可能となる。たとえば、本実施の形態の水処理装置において、被処理水が、硝酸態窒素濃度が10000mg/Lの硝酸ナトリウムを含む場合、アンモニウム態窒素が10000mg/Lの塩化アンモニウムを添加することにより、希釈水無しの電解が可能となる。
【0144】
図17に、本実施の形態の水処理装置において、全窒素濃度が1000mg/L程度の被処理水に、上記したように当該被処理水のpHに応じて塩化アンモニウムを適宜添加した場合の、電解時間に対する、被処理水におけるアンモニウム態窒素濃度(NH3−N)と硝酸態窒素濃度(NO3−N)の変化の一例を示す。図17から理解されるように、アンモニウム態窒素濃度と硝酸態窒素濃度とが、同程度に、低下している。なお、塩化アンモニウムの添加が無ければ、式(8)の逆反応のため、電解処理による硝酸イオンの除去が困難であった。
【0145】
[第6の実施の形態]
図18に、本実施の形態の水処理装置を含む、水処理システムの構成を模式的に示す。本実施の形態の水処理装置は、図6を用いて説明した第2の実施の形態の水処理装置に、ポンプ97、および、薬剤槽28が追加されたものである。
【0146】
図19に、本実施の形態の水処理装置の制御ブロック図を示す。上記したように、図19に示された制御ブロック図においても、図7に示された制御ブロック図に、制御回路20に駆動を制御されるポンプ97が追加されている。
【0147】
本実施の形態では、薬剤槽28は、ポンプ97が駆動されることにより、電解槽11に、被処理水内にアミド硫酸を提供する化合物を供給する。
【0148】
アミド硫酸は、亜硝酸イオンと、式(16)に示すように反応する。
NO2 −+NH2SO3H→N2↑+HSO4 −+H2O (16)
式(16)の反応により、亜硝酸イオンは窒素ガスとして被処理水から除去される。
【0149】
つまり、本実施の形態が、除去すべき窒素化合物として窒素酸化物とアンモニア態窒素の両方が含まれる被処理水を処理する水処理装置に適用された場合、制御回路20は、被処理水のpHが低下したときに電解槽11内の被処理水にアミド硫酸を添加することで、窒素酸化物の除去速度を上げることができる。
【0150】
このようにアミド硫酸が電解槽11内の被処理水に投入されることにより、電解槽11は、全窒素濃度が2000mg/L以上であるような被処理水についても、処理が可能となる。
【0151】
たとえば、本実施の形態の水処理装置において、被処理水が、硝酸態窒素濃度が2000mg/Lの硝酸ナトリウムと亜硝酸態窒素濃度が2000mg/Lの亜硝酸ナトリウムとを含む場合、アミド硫酸による窒素濃度が2000mg/Lとなるような量のアミド硫酸を添加することにより、電解による硝酸イオンおよび亜硝酸イオンの除去が可能となる。
【0152】
[第7の実施の形態]
図20に、本実施の形態の水処理装置を含む、水処理システムの構成を模式的に示す。本実施の形態の水処理装置は、図18および図19を用いて説明した第6の実施の形態の水処理装置から、塩化物イオン供給槽82とポンプ92と水位センサ25を削除されたものである。図21に、本実施の形態の水処理装置の制御ブロック図を示す。上記したように、図21に示された制御ブロック図は、図19に示された制御ブロック図からポンプ92と水位センサ25とが削除されたものとなっている。
【0153】
本実施の形態では、硝酸イオンが、電極対2を用いた電極反応により式(8)に従って還元されて亜硝酸イオンとなり、当該亜硝酸イオンが、薬剤槽28から供給されるアミド硫酸と式(16)に従って反応する。つまり、硝酸イオンを窒素ガスとして除去するのに必要な電力は、亜硝酸イオンにするための電力のみとなる。
【0154】
なお、アミド硫酸の添加により、被処理水のpHは低下すると考えられる。一方、式(8)に示した反応は、pHが高いほど、進行しやすい。したがって、本実施の形態では、まず電解槽11内に適切な試薬を添加する等の周知の方法で、被処理水のpHが9〜12に調整された後、電極対2による電解反応を実行し、そして、式(8)がある程度進行した後で、電解槽11にアミド硫酸が添加される。本実施の形態における制御回路20の制御内容を、当該制御回路20が実行するフローチャートである図22を参照して、具体的に説明する。
【0155】
電解槽11内の被処理水のpHが9〜12に調整された後、制御回路20は、SD1で、電極対2による電解反応を開始させ、そして、SD2で、pHセンサ21から被処理水のpHを読込む。
【0156】
そして、制御回路20は、SD3で、被処理水のpHが10以上であるか否かを判断し、pHが10未満であると判断するとSD2に処理を戻し、pHが10以上であると判断すると、SD4で、一定量のアミド硫酸を電解槽11内に添加してSD5に処理を進める。ここでの一定量とは、電解槽11内で処理される被処理水の量や当該被処理水に含まれると考えられる硝酸イオンの濃度等に基づいて適宜決定されるものである。
【0157】
SD5で、制御回路20は、SD1で電解反応を開始させてから、電解槽11において窒素除去の処理を行なうために予め定められた所定の時間が経過したか否かを判断し、まだ当該所定の時間が経過していないと判断すればSD2に処理戻す。一方、当該所定の時間が経過したと判断すれば、SD6で電解反応を停止させて、処理を終了する。
【0158】
以上説明した各実施の形態における水処理装置は、家庭や工場から流出されてきた廃液における窒素化合物を除去するものとして記載されてきたが、窒素酸化物等を含む雨水から窒素化合物を除去し、植物等に散水するために、利用されることもできる。
【0159】
今回開示された各実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、各実施の形態は、可能な限り、単独でも互いに組合せても、実施できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水処理装置の第1の実施の形態を含む、水処理システムの構成を模式的に示す図である。
【図2】図1の水処理装置の制御ブロック図である。
【図3】図1の電解槽において、電極対に通電されることにより起こると考えられる電解反応を模式的に示す図である。
【図4】図1の水処理装置における、制御回路の制御内容のフローチャートである。
【図5】図1の水処理装置における、制御回路の制御内容のフローチャートである。
【図6】本発明の水処理装置の第2の実施の形態を含む、水処理システムの構成を模式的に示す図である。
【図7】図6の水処理装置の制御ブロック図である。
【図8】図6の水処理装置の電解反応によって窒素酸化物が除去される際の、電解槽における電解時間と被処理水のpHの関係の一例を示す図である。
【図9】図6の水処理装置の制御回路による、pHの上昇度合いに基づいた電流値の制御内容を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第3の実施の形態である水処理装置の電解反応によってアンモニア態窒素が除去される際の、電解槽における電解時間と被処理水のpHの関係の一例を示す図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態であるの水処理装置の制御回路による、被処理水のpHに基づいた電流値の制御内容を示すフローチャートである。
【図12】本発明の水処理装置の第4の実施の形態を含む、水処理システムの構成を模式的に示す図である。
【図13】図12の水処理装置の制御ブロック図である。
【図14】図12の水処理装置の制御回路による、被処理水内の塩化物イオンの濃度の制御態様を示すフローチャートである。
【図15】本発明の第5の実施の形態の水処理装置を含む、水処理システムの構成を模式的に示す図である。
【図16】図15の水処理装置の制御ブロック図である。
【図17】図15の水処理装置での、電解時間に対する、被処理水におけるアンモニウム態窒素濃度と硝酸態窒素濃度の変化の一例を示す図である。
【図18】本発明の第6の実施の形態の水処理装置を含む、水処理システムの構成を模式的に示す図である。
【図19】図18の水処理装置の制御ブロック図である。
【図20】本発明の第7の実施の形態の水処理装置を含む、水処理システムの構成を模式的に示す図である。
【図21】図20の水処理装置の制御ブロック図である。
【図22】図20の水処理装置の制御回路が実行する処理のフローチャートである。
【符号の説明】
1 処理水槽、2 電極対、3 アノード電極、4 カソード電極、10 導入口、11 電解槽、13,14 排出口、16 排気口、20 制御回路、21 pHセンサ、22 OH型陰イオン交換樹脂、23 H型陽イオン交換樹脂、27,28 薬剤槽、29 直流電源、81 硫酸槽、82 塩化物イオン供給槽、91〜97 ポンプ。
Claims (14)
- 窒素化合物を含む被処理水のための水処理装置であって、
被処理水を収容する収容部と、
前記収容部に備えられた電極対と、
前記収容部内の被処理水のpHを検知するpH検知手段と、
前記pH検知手段の検知出力に基づいて、前記電極対に流す電流値を制御する電流値制御手段とを含む、水処理装置。 - 前記電流値制御手段は、前記pH検知手段の検知出力におけるpHの変化の度合いに基づいて、前記電極対に流す電流値を制御する、請求項1に記載の水処理装置。
- 窒素化合物を含む被処理水のための水処理装置であって、
被処理水を収容する収容部と、
前記収容部に備えられた電極対と、
前記収容部内の被処理水のpHを検知するpH検知手段と、
前記収容部に酸性の試薬を投入する酸性試薬投入手段と、
前記pH検知手段の検知出力に基づいて、前記酸性試薬投入手段による酸性試薬の投入量を制御する投入量制御手段とを含む、水処理装置。 - 前記投入量制御手段は、前記収容部内の被処理水の全窒素濃度、前記電極対において流れる電流値、および、電解時間の少なくとも1つを変数とする所定の関数の値に応じて、前記酸性試薬投入手段による酸性試薬の投入量を制御し、さらに、前記所定の関数を前記収容部内の被処理水のpHの変化量に応じて修正する、請求項3に記載の水処理装置。
- 前記投入量制御手段は、前記収容部内の被処理水のpHを5〜9に保つように、前記酸性試薬投入手段による酸性試薬の投入量を制御する、請求項3または請求項4に記載の水処理装置。
- 窒素化合物を含む被処理水のための水処理装置であって、
被処理水を収容する収容部と、
前記収容部に備えられた電極対と、
前記収容部内の被処理水のpHを検知するpH検知手段と、
前記pH検知手段の検知出力に基づいて、前記収容部内の被処理水におけるアンモニア性窒素の除去反応の進行を制御する反応制御手段とを含む、水処理装置。 - 前記反応制御手段は、前記収容部内の塩化物イオンの量を調整することにより、前記収容部内の被処理水におけるアンモニア性窒素の除去反応の進行を制御する、請求項6に記載の水処理装置。
- 窒素化合物を含む被処理水のための水処理装置であって、
被処理水を収容する収容部と、
前記収容部に備えられた電極対と、
前記収容部内の被処理水のpHを検知するpH検知手段と、
前記pH検知手段の検知出力に基づいて、前記収容部内の被処理水における窒素酸化物の除去反応の進行を制御する反応制御手段とを含む、水処理装置。 - 前記反応制御手段は、前記収容部内のアンモニウムイオンの量を調整することにより、前記収容部内の被処理水における窒素酸化物の除去反応の進行を制御する、請求項8に記載の水処理装置。
- 前記反応制御手段は、前記収容部内に、塩化アンモニウムを供給することにより、前記収容部内のアンモニウムイオンの量を調整する、請求項9に記載の水処理装置。
- 前記反応制御手段は、前記収容部内に、アミド硫酸を添加することにより、前記収容部内の被処理水における窒素酸化物の除去反応の進行を制御する、請求項8に記載の水処理装置。
- 前記pH検知手段の検知出力に基づいて、前記収容部内での窒素化合物の除去のための前記電極対による電解反応の終了時期を決定する終了時期決定手段をさらに含む、請求項1〜請求項11のいずれかに記載の水処理装置。
- 窒素化合物を含む被処理水のための水処理装置であって、
被処理水を収容する収容部と、
前記収容部に備えられた電極対と、
前記収容部内にアミド硫酸を添加するための薬剤槽と、
前記収容部内の硝酸性窒素が亜硝酸性窒素に還元された後に、前記薬剤槽から前記収容部内にアミド硫酸を添加する制御手段とを含む、水処理装置。 - 前記収容部内の被処理水のpHを検知するpH検知手段をさらに含み、
前記制御手段は、前記収容部内のpHが所定の値以上となったことを条件として、前記薬剤槽に、前記収容部内にアミド硫酸を添加させる、請求項13に記載の水処理装置。
Priority Applications (1)
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