JP2004344337A - 乾燥装置、及び乾燥装置のドラム回転制御方法 - Google Patents

乾燥装置、及び乾燥装置のドラム回転制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】被処理物の絡みつきを防止しつつ、被処理物の乾燥率を向上させることができる乾燥装置を提供する。
【解決手段】乾燥処理室4内に設けられ、被処理物を収納するドラム5と、ドラムを回転する回転駆動機構26と、外気を加熱する加熱ユニット11と、温風を排出する排気ユニット12と、ドラムを通過した温風温度を検出する温度検出手段41と、被処理物の絡みつきが生じ易い絡みつき開始温度を予め設定する温度設定手段と、絡みつき開始温度に到達するとドラムの回転を一方向から正逆回転に移行する回転方向切換手段とを備え、ドラムを一方向に回転させて被処理物の乾燥を開始し、絡みつき開始温度に到達したときにドラムの回転を正逆回転に移行する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗濯した衣類等の被処理物を乾燥する乾燥装置、及びそのドラム回転制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
衣類等の被処理物の洗浄を行なう場合、被処理物の汚れを丸洗いして除去した後は、自然乾燥を行なわず、乾燥装置を用いて水分を含む被処理物を温風により強制的に乾燥させることが行なわれている。
【0003】
この種の乾燥装置は、例えば、筐体内に乾燥処理室を区画形成し、該処理室内に横向き状態で通気孔を有するドラムを回転自在に設けており、筐体の上部導入口から外気を導入してドラムを有する乾燥処理室を通過させ、筐体の下部排気口から外部へ排出させる温風通路を形成し、この温風通路の上部導入口の近傍に加熱ユニットを配設すると共に、温風通路の下部排気口の近傍に排気ユニットを配設し、さらに排気ユニットの手前にリントフィルタを配設している。
【0004】
すなわち、この乾燥装置は、ドラム内に被処理物を収納し、排気ユニットのファンを駆動することにより、上部導入口から導入した外気を加熱ユニットのヒータで加熱して温風とし、ドラムを回転させながらドラムの周壁の通気孔を通してドラム内へ温風を導入し、ドラム内の被処理物を加熱して水分を気化させ、リントフィルタを通して下部排気口から外部へと排出させて、被乾燥物の乾燥を行っている。
【0005】
このような乾燥装置に関連する技術としては、特開2002−210290号公報(特許文献1)に乾燥機構の発明として提案されている。この発明は衣類等の被処理物を乾燥するものであり、ドラムを回転しながら送風ファンを作動し、乾燥処理室内に温風を供給して乾燥するものである。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−210290号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の乾燥装置においては、ドラムを一方向に回転し続けたり、あるいは一定周期で正逆回転を繰り返したりして洗濯した衣類等の被処理物の乾燥を行っている。ドラムを一方向に回転し続けて洗濯した衣類の乾燥を行う場合には、衣類の乾燥率は高いが、衣類が絡み易い。一方、一定周期でドラムの正逆回転を繰り返して洗濯した衣類の乾燥を行う場合には、正逆回転により衣類は解れて絡み難いが、衣類の乾燥率が低下する。これは、正転から逆転に移行する際にドラムが一旦停止するので、ドラム内に収納した衣類と温風との熱交換が鈍るためであると考えられる。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、被処理物の絡みつきを防止しつつ、被処理物の乾燥率を向上させることができる乾燥装置のドラム回転制御方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1に記載のものは、被処理物投入部を有する筐体内に区画形成した乾燥処理室と、
該乾燥処理室内に回転自在に設けられ、通気性を有し、上記被処理物投入部から投入された被処理物を収納するドラムと、
該ドラムを回転する回転駆動機構と、
導入した空気を加熱する加熱ユニットと、
上記乾燥処理室から温風を排出する排気ユニットと、
上記回転駆動機構を制御する制御装置と、
を備えた乾燥装置において、
上記ドラムを通過した温風温度を検出する温度検出手段を設け、
上記制御装置は、被処理物の絡みつきが生じ易い絡みつき開始温度を予め設定する温度設定手段と、温度検出手段の検出温度が上記絡みつき開始温度に到達したことを条件にドラムの回転を一方向から正逆回転に移行する回転方向切換手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載のものは、乾燥処理室内に設けられたドラム内に被処理物を収納し、加熱ユニットにより加熱した温風を乾燥処理室内に供給するとともにドラムを回転し、尚且つ排気ユニットにより乾燥処理室から温風を排出してドラム内を通過する温風により被処理物を乾燥する乾燥装置のドラム回転制御方法であって、
上記ドラムを通過した温風温度を温度検出手段と制御装置により監視し、上記ドラムを一方向に回転させて被処理物の乾燥を開始し、温度検出手段の検出温度が予め設定した絡みつき開始温度に到達したことを条件にドラムの回転を正逆回転に移行することを特徴とする乾燥装置のドラム回転制御方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明のドラム回転制御方法を適用する乾燥装置の一例を示す概略正面図であり、図2はその概略側面図である。
【0012】
図示する乾燥装置1は業務用の二段式の乾燥装置であり、上下に同一構造の乾燥装置1a、1bを配設してある。各乾燥装置1a、1bは、密閉可能な略直方体形の筐体2の内部に円筒体状のシェル(外胴)3を横向き状態で設けて乾燥処理室4を区画形成し、この乾燥処理室4内に横向き状態でドラム5を回転自在に設けてある。
【0013】
筐体2は、前面に衣類等の被処理物の投入部として、ドラム5の内径よりも小径の円形の投入口6を開設し、この投入口6を開閉する扉7を設けてある。本実施形態における扉7は円形を呈しており、その中央部分には丸い窓8を設けてある。この扉7の筐体2側には、気密性を高めるためのシール材9を設ける。
【0014】
シェル3は、軸心を横倒した円筒形で、背面板10とともに円柱状の空間として乾燥処理室4を区画形成しており、ドラム5の外周面との間に隙間を隔てて、ドラム5の外周を囲繞している。
【0015】
筐体2内のシェル3の上方には、導入した外気を加熱する加熱ユニット11が設けてあり、シェル3の下方には、温風を外部へ排出する排気ユニット12が設けてある。また、シェル3の上部一側方には、温風を乾燥処理室4内へ流入させる温風入口13が形成してあり、シェル3の下部中央には、温風を乾燥処理室4内から流出させる温風出口14が形成してある。
【0016】
ドラム5は、軸心を横倒した円筒形で、手前側のリング状端板(前面端板)15の中心に開口部16を有し、奥側の円形端板17の中心に支軸18を外方に突出する状態で有し、両端板15,17を繋ぐ周面板に無数の小さな通気孔(図示せず)を開設することにより通気性をもたせ、上記開口部16が筐体2の投入口6に連通するようにしてある。そして、上記背面板10とその後方のブラケット19に設けた軸受20,21により上記支軸18を支え、支軸18の先端に設けたプーリー22とモータ23の出力軸に設けたプーリー24との間にベルト25を掛け、モータ23の作動によりドラム5を回転する。
なお、モータ23,プーリー22,24等の回転駆動機構26は、上記したモータやベルト等に限定されるものではなく、ドラム5を回転することができればどのような構成でもよい。
【0017】
加熱ユニット11は筐体2内の上部に設けられ、外気を吸い込む吸気部(図示せず)の下流側にガスヒーター等の加熱装置27が設けられている。加熱ユニット11は、排気ユニット12を駆動することにより、吸気部から導入された外気を加熱する。本実施形態では、この加熱ユニット11には送風手段は設けられていないが、ブロワー等の送風手段を装備してもよい。
【0018】
排気ユニット12は、筐体2の下部後方にシロッコファン式の送風機28を設け、この送風機28の吸気側通気路29を筐体2内に連通させ、送風機28の排気側口30にダクト(図示せず)を接続して屋外に排気できるように構成してある。そして、筐体2の内部に円筒体状のシェル3で区画して乾燥処理室4を形成し、この乾燥処理室4内にドラム5を配置し、上記シェル3の下部に形成した温風出口14に連通させて吸気側通気路29を形成し、この吸気側通気路29の途中にリントフィルタ31を設け、リントフィルタ31の出口側に送風機28の吸気口を連通させ、送風機28の上面に開口した排気側口30にダクトを接続するように構成してある。
【0019】
したがって、送風機28を作動させると吸気口側(吸気側通気路29)に負圧が発生し、これによりドラム5内はもとより乾燥処理室4内の空気は、シェル3の下部中央に形成した温風出口14から吸い出されて吸気側通気路29に流入し、途中でリントフィルタ31によって濾過(糸屑や綿屑の除去)が行なわれ、濾過された空気は送風機28内を通って排気側口30からダクトを通って屋外に排気される。また、この様にして乾燥処理室4内の空気が排気されると、吸気部から加熱ユニット11の加熱装置27を通過して熱せられた高温の温風がシェル3の温風入口13およびドラム周面板の通気孔を介してドラム5の内部に導入される。
【0020】
また、シェル3の温風入口13の手前(加熱ユニット側)には、加熱ユニット11の加熱装置27を通過して熱せられた温風の温度を入口温度として検出する入口温度センサ40を設けている。さらに、上記吸気側通気路29において、リントフィルタ31と送風機28との間には、上記ドラム5を通過した温風温度を出口温度として検出する温度検出手段(出口温度センサ)41を設けている。これらの温度センサ40,41には、例えば、サーミスターや熱電対等を採用し、ドラム5を通過する温風の入口温度またはドラム5を通過した出口温度を検出して後述する制御装置42に入力しており、制御装置42はその検出温度に基づいて被処理物の乾燥率を算出して予測する。入口温度センサ40または出口温度センサ41を設ける位置は例示した部位に限るものではなく、ドラム5を通過する温風温度の入口温度またはドラム5を通過した出口温度を検出することができればどの部位に設けても良い。なお、上記制御装置42を含む制御系の構成については後述する。
【0021】
ドラム5の両端板15,17を繋ぐ周面板の内面には、ドラム5の回転時に衣類等の被処理物を引っ掛けて上昇させるための攪拌突起部(図示せず))が形成してある。この攪拌突起部は、正面形状が例えば二等辺三角形のような山形状を呈しており、ドラム5の径方向内方へ臨んで突出している。さらに、このドラム5の周面板には、上述したように、無数の小さな貫通する通気孔を開設して通気性をもたせている。この通気孔は、例えば、円形状に開設するが、貫通スリット等の他形状の貫通孔として形成してもよい。要するに、ドラム5内に温風を通過させることができればよい。
【0022】
図3は、上記乾燥装置1に備えられる制御系の構成を示す説明図である。図示するように、制御装置42は、図1の制御ボックス32内に収納されており、CPU43,ROM44,RAM45等からなるマイクロコンピュータにより構成され、操作パネル46により設定された温度・時間等に基づいて安全かつ効率良く乾燥制御を行うものであり、入力インターフェイス47を介して前記した入口温度センサ40、出口温度センサ41からの検出信号を受けて、出力インターフェイス48を介して前記した排気ユニット12の送風機28の駆動、回転駆動機構26のモータ23の駆動、及び加熱ユニット11の加熱装置27の作動等を各ドライブコントローラ(DRV)51、52、53を介して制御する。上記ROM44には、上記各センサ40,41からの信号に基づいて乾燥運転を行うプログラムが書き込まれており、本発明のドラム回転制御方法の内容もプログラムとして書き込まれている。具体的には、操作パネル46を操作することにより被処理物の絡みつきが生じ易い絡みつき開始温度(例えば60℃)を予め入力してRAM45に設定することができ、温度検出手段としての出口温度センサ41からの信号に基づいて検出温度が上記絡みつき開始温度に到達したか否かを監視すると共に判断し、絡みつき開始温度に到達したことを条件にドラムの回転を一方向から正逆回転に移行する。すなわち、制御装置は、被処理物の絡みつきが生じ易い絡みつき開始温度を予め設定する温度設定手段と、温度検出手段の検出温度が上記絡みつき開始温度に到達したことを条件にドラムの回転を一方向から正逆回転に移行する回転方向切換手段として機能する。
【0023】
絡みつき開始温度について説明する。
この絡みつき開始温度は、実験的に求められるもので、乾燥工程における出口温度の変化と被処理物の絡み具合を調べると、出口温度は、乾燥工程の開始時が最も低く、その後乾燥時間の経過に伴って上昇する。そして、ある時点まで高まると、それまでの出口温度の上昇率(度合)を超えて、すなわち単位時間当たりの温度上昇率を超えて急峻となり、急激に乾燥が進行する。と同時に、この時点から被処理物の絡みつきが始まる。これは、被処理物の乾燥が進行することにより、それまでは水分を多分に含んでいたために塊状であった被処理物が、水分がある程度(所定の乾燥率に到達)減少することにより塊状であったものが展開され易くなり、展開して広がった部分同士がドラム5の同方向回転で絡みつき始まる現象であると推測される。
【0024】
したがって、絡みつき開始温度は、被処理物の絡みつきが生じる時点の出口温度であり、換言すれば、被処理物がある程度(所定)の乾燥率に到達した時の温度であるとも認められる。このため、被処理物の乾燥率を直接検出することなく、これに代わって出口温度を監視しておけば被処理物の乾燥率を間接的に把握することができる。そして、この絡みつき開始温度に到達した時点の後、ドラム5の回転を一方向から正逆回転に切り換えれば、被処理物が絡まることを有効に防止することができ、この絡みつき防止により被処理物が温風に晒されて乾燥し易く(熱交換され易く)なって一層乾燥効率を高めることができる。
【0025】
なお、例示した乾燥装置1は二段式であるので、下部の乾燥装置1aの上部右側に制御ボックス32を設けると共に、上部の乾燥装置1bの下部右側に制御ボックス32を設けて、電気系統を共用している。
【0026】
次に、上記の構成からなる乾燥装置1a,1bを用いて実施する本発明のドラム制御方法を乾燥装置1a,1bの作用とともに説明する。
【0027】
まず扉7を開け、投入口6を開放する。そして、ドラム5内へ洗濯した衣類等の被処理物を収納し、扉7を閉じてから操作パネル46のスタートスイッチをオン操作すると、次のようにして乾燥処理が開始される。
【0028】
上述したように、排気ユニット12の送風機28を作動させると吸気口側(吸気側通気路29)に負圧が発生し、これによりドラム5を設けてある乾燥処理室4内の空気は、シェル3の下部中央に形成した温風出口14から吸い出されて吸気側通気路29に流入し、途中でリントフィルタ31によって濾過(糸屑や綿屑の除去)が行なわれ、濾過された空気は送風機28内を通って排気側口30からダクトを通って屋外に排気される。
【0029】
そして、この様にして乾燥処理室4内の空気が排気されると、吸気部から加熱ユニット11の加熱装置27を通過して熱せられた高温(入口温度で約140℃)の温風がシェル3の上部左側方に形成した温風入口13およびドラム周面板の通気孔を介してドラム5内に導入される。すなわち、加熱装置27を通過して熱せられた高温の温風が、シェル3の上部左側方に形成した温風入口13を通過し、さらにドラム周面板の通気孔を通過してドラム5内に導入されることになる。
【0030】
ドラム5は回転駆動機構26のモータ23を駆動することにより回転し、上記入口温度センサ40によりドラム5内へと温風が導入されることを検知すると、乾燥処理が開始される。この乾燥処理の開始直後には、所定の回転速度でドラム5を一方向へ回転させ、ドラム5の内周面に配設した攪拌突起部により被処理物を引っ掛けて上昇させて落下させながら被処理物を攪拌するとともに、ドラム5内に導入した温風に晒して被処理物の乾燥を行う。
【0031】
排気ユニット12の送風機28を駆動することにより、ドラム5の内部に導入された高温の温風は、気化熱を被処理物に与えて乾燥させながらドラム周面板の無数の通気孔を通過してドラム5の外側に出て、被処理物の乾燥により熱を奪われて温度低下した温風はシェル3の下部中央に形成した温風出口14を通って吸気側通気路30に流入し、この吸気側通気路30の途中でリントフィルタ31により濾過(糸屑の除去、綿屑の除去)され、送風機28の排気側口30からダクトを介して屋外へと排出される。
【0032】
そして、ドラム5を一方向に回転させながら被処理物の乾燥処理を継続し、上記の出口温度センサ41の検出温度が被処理物の絡みつきが生じ易い所定の温度(本実施形態では、出口温度60℃)に到達すると、制御装置42がドラム5の回転を一方向から正逆回転に移行するように回転駆動機構26のモータ23を駆動制御する。
【0033】
上記の乾燥処理は、制御装置42のタイマに設定した所定時間継続され、この所定時間が経過するとドラム5の回転が停止し、送風機28の作動が停止する。そして、ドラム5の回転が停止すると、扉7を開放することができ、使用者は投入口6からドラム5内で乾燥した被処理物を取り出すことができる。なお、乾燥により蒸発した水分は送風機28による強制排気により屋外に排出される。
【0034】
本発明のドラム回転制御方法の有効性を確認すべく、以下のような条件で実機による乾燥率の比較実験を行った。
すなわち、被処理物として完全乾燥時の重量が14kgの一般衣類を用い、この衣類を高水位52rpm(1.14G,G=9.8m/s)で3分間洗濯した後、285Gの遠心力で5分間脱水したものを使用した。また、乾燥条件は、天候が晴れで15℃の気温下において、乾燥処理におけるドラムの回転数:48rpm(0.972G)、設定温度(制御温度):入口温度135℃・出口温度70℃、測定時間:乾燥30分間・冷却1分間、排気ダクト:直管換算率10.2m・口径をφ200mmとした。
【0035】
上記の条件に基づき、ドラムを一方向のみに回転させた場合と、乾燥処理の開始直後からドラムを正逆回転させた場合と、乾燥処理の開始直後はドラムを一方向のみに回転させ、出口温度センサ41の温度が60℃に到達したときにドラムを正逆回転に移行させた場合とについて比較実験を行った。下記表1にその測定結果を示しており、衣類の絡みつきについても観察した。なお、乾燥率(%)は次の▲1▼式により算出した。
【0036】
乾燥率(%)=(脱水後重量(kg)−乾燥後重量(kg))/(脱水後重量(kg)−完全乾燥後重量(kg))…▲1▼
【0037】
【表1】
Figure 2004344337
【0038】
表1に示すように、乾燥性能面では、ドラムを一方向のみに回転させた場合が99.00%の乾燥率を示し、最も優れているが、衣類の絡みつきが見られた。また、乾燥処理の開始直後からドラムを正逆回転させた場合は、衣類が解されており絡みつきは見られないが、乾燥率が92.00%で乾燥性能が劣っている。これは、正逆回転を行う際にドラムが一旦停止するため、洗濯した衣類との熱交換が鈍るためであると考えられる。さらに、乾燥処理の開始直後はドラムを一方向のみに回転させ、出口温度センサ41の温度が60℃に到達したときにドラムを正逆回転に移行させた場合は、衣類の絡みつきがなく、乾燥率も95.00%を示し、乾燥効率も著しく損なわれないことが判った。
【0039】
すなわち、本発明のドラム回転制御方法によれば、ドラム5を一方向に回転させて被処理物の乾燥を開始し、温度検出手段である出口温度センサ41の検出温度が被処理物の絡みつきが生じ易い絡みつき開始温度(60℃)に到達したときに、制御装置42が回転駆動機構26のモータ23を駆動制御してドラム5の回転を正逆回転に移行させている。したがって、被処理物の絡みつきが生じ易い温度(60℃)まではドラム5を一方向に回転させて被処理物の乾燥率を高め、被処理物の絡みつきが生じ易い温度(60℃)に到達するとドラム5を正逆回転させて被処理物を解して絡みつきを防止するので、被処理物の絡みつきを防止しつつ、被処理物の乾燥率を向上させることができるものである。
【0040】
なお、本実施形態では、絡みつき開始温度を60℃に設定しているが、この温度は60℃に限るものではなく、被処理物の種類や量等に応じて当該温度を実験的に求め、制御データとして制御装置42のROM44に与えられる。例えば、一般的衣類の最良設定温度60℃を中心にして前後5℃の温度域内に設定しても乾燥効率の向上が期待できる。
実験によれば、絡みつき開始温度を65℃以上に設定すると絡みつきが発生してしまい、55℃以下に設定すると期待した乾燥効率が得られないからである。
【0041】
また、衣類等の薄物被処理物を例に挙げて説明したが、本発明は布団や毛布等の厚物被処理物の乾燥処理にも適用することができる。また、本実施形態では、乾燥処理機能のみを有する二段式の乾燥装置を例に挙げて説明したが、本発明は単体の乾燥装置に適用できることは言うまでもなく、また乾燥処理機能の他に洗浄処理、脱水処理の機能をも備えた洗濯脱水乾燥装置にも適用することができる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ドラムを一方向に回転させて被処理物の乾燥を開始し、温度検出手段の検出温度が被処理物の絡みつきが生じ易い絡みつき開始温度に到達したときに、ドラムの回転を正逆回転に移行するように制御するので、被処理物の絡みつきが生じ易い温度まではドラムを一方向に回転させて被処理物の乾燥率を高め、絡みつき開始温度に達するとドラムを正逆回転させて被処理物を解して絡みつきを防止するので、被処理物の絡みつきを防止しつつ、被処理物の乾燥率を向上させることができるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のドラム回転制御方法を適用する乾燥装置の一例を示す概略正面図である。
【図2】本実施形態における乾燥装置を示す概略側面図である。
【図3】本実施形態における乾燥装置に備えられる制御系を示す説明図である。
【符号の説明】
1 乾燥装置
2 筐体
3 シェル
4 乾燥処理室
5 ドラム
6 投入口
7 扉
8 窓
9 シール材
10 背面板
11 加熱ユニット
12 排気ユニット
13 温風入口
14 温風出口
15 リング状端板(前面端板)
16 開口部
17 円形端板
18 支軸
19 ブラケット
20,21 軸受
22,24 プーリー
23 モータ
25 ベルト
26 回転駆動機構
27 加熱装置
28 送風機
29 吸気側通気路
30 排気側口
31 リントフィルタ
32 制御ボックス
40 入口温度センサ
41 温度検出手段(出口温度センサ)
42 制御装置
43 CPU
44 ROM
45 RAM
46 操作パネル
47 入力インターフェイス
48 出力インターフェイス
51、52、53 ドライブコントローラ(DRV)

Claims (2)

  1. 被処理物投入部を有する筐体内に区画形成した乾燥処理室と、
    該乾燥処理室内に回転自在に設けられ、通気性を有し、上記被処理物投入部から投入された被処理物を収納するドラムと、
    該ドラムを回転する回転駆動機構と、
    導入した空気を加熱する加熱ユニットと、
    上記乾燥処理室から温風を排出する排気ユニットと、
    上記回転駆動機構を制御する制御装置と、
    を備えた乾燥装置において、
    上記ドラムを通過した温風温度を検出する温度検出手段を設け、
    上記制御装置は、被処理物の絡みつきが生じ易い絡みつき開始温度を予め設定する温度設定手段と、温度検出手段の検出温度が上記絡みつき開始温度に到達したことを条件にドラムの回転を一方向から正逆回転に移行する回転方向切換手段とを備えたことを特徴とする乾燥装置。
  2. 乾燥処理室内に設けられたドラム内に被処理物を収納し、加熱ユニットにより加熱した温風を乾燥処理室内に供給するとともにドラムを回転し、尚且つ排気ユニットにより乾燥処理室から温風を排出してドラム内を通過する温風により被処理物を乾燥する乾燥装置のドラム回転制御方法であって、
    上記ドラムを通過した温風温度を温度検出手段と制御装置により監視し、上記ドラムを一方向に回転させて被処理物の乾燥を開始し、温度検出手段の検出温度が予め設定した絡みつき開始温度に到達したことを条件にドラムの回転を正逆回転に移行することを特徴とする乾燥装置のドラム回転制御方法。
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