JP2004008548A - 洗濯乾燥機 - Google Patents

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Kazuo Nishida
西田 一夫
Atsuhito Nakai
中井 厚仁
Kenji Terai
寺井 謙治
Hiroshi Sagane
砂金 寛
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  • Main Body Construction Of Washing Machines And Laundry Dryers (AREA)
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Abstract

【課題】洗い、すすぎ、脱水の洗濯行程と乾燥行程を備えた洗濯乾燥機において、構成が簡単な温風を排気する構成で乾燥できるようにするとともに、温度調節による部品の寿命低下を生じないようにし、品質および信頼性を向上する。
【解決手段】外枠45の上部を外枠カバー46により覆うとともに、外枠45内に支持した外槽3内に、回転中心軸を略鉛直方向に有する内槽4を回転自在に配設し、外気を吸気ダクト44により吸気し、吸気した外気を送風ファン35および第1のケーシング36と第2のケーシング37により送風し、外気をヒータ39により加熱して、加熱された空気の温度をサーミスタ41により検知し、ヒータ39およびサーミスタ41を制御装置52に接続する。制御装置52は、サーミスタ41で検知した温度が所定値を超えたとき、ヒータ39の通電と非通電を所定時間の周期で繰り返すようにする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗い、すすぎ、脱水の洗濯行程と乾燥行程を備えた洗濯乾燥機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の洗濯乾燥機は図7に示すような構成が提案されている。以下、その構成について説明する。
【0003】
図7に示すように、外枠1は、内部に複数のサスペンション2によって弾性的に吊り下げた外槽3を設け、脱水時の振動をサスペンション2によって吸収する構成としている。外槽3の内部に、回転中心軸を鉛直方向に有し洗濯物および乾燥対象物を収容する内槽4を脱水軸5を中心に回転可能に配設し、内槽4の内底部に衣類(洗濯物や乾燥対象物)を撹拌する回転翼6を洗濯軸7を中心に回転自在に配設している。
【0004】
また、内槽4の内部周壁には小孔(図示せず)を多数設けるとともに、上方には流体バランサー8を設けている。回転翼6は外周部に傾斜面9を有する略皿状の基盤の上面に撹拌用突出部10を形成することにより、乾燥行程においては、乾燥対象物を回転翼6の回転による遠心力で傾斜面9に沿って上方へと舞い上がりやすくしている。
【0005】
モータ11は、外槽3の底部に取り付け、洗濯または脱水時に回転力の伝達を洗濯軸7または脱水軸5に切り換えるクラッチ12と洗濯軸7、脱水軸5を介して、内槽4または回転翼6に連結している。
【0006】
熱交換器13は、循環する湿った温風を除湿するもので、一端を伸縮自在の下部蛇腹状ホース14を介して外槽3の下部に接続し、他端を循環する温風に含まれるリントを回収するリントフィルター15を介して循環用送風機16の一端に接続している。循環用送風機16の他端は、加熱手段であるヒータ17を有する温風供給路18に接続し、上部蛇腹状ホース19を通って内槽4へ繋がり、循環する温風循環経路20を構成している。
【0007】
外槽3には、外槽3の上面を気密的に覆う外槽カバー21を設けており、この外槽カバー21に伸縮自在の上部蛇腹状ホース19から温風を供給する温風供給口22を開口している。また、この外槽カバー21に内蓋23を開閉自在に設け、衣類を出し入れするようにしている。
【0008】
外枠カバー24は外枠1の上部を覆うもので、外蓋25を開閉自在に有し、操作表示手段26を設けるとともに、内槽4に給水する給水弁27を設けている。また、外槽3の底部に外槽3内の水を排水する排水弁28を設けている。冷却用送風機29は、外枠1の側面に取り付け、外枠1の内部の外槽3、熱交換器13などを冷却するように送風できるよう構成している。
【0009】
制御装置30は、マイクロコンピュータを具備し、モータ11、クラッチ12、循環用送風機16、ヒータ17、給水弁27、排水弁28、冷却用送風機29などの動作を制御し、洗い、すすぎ、脱水、乾燥の一連の行程を逐次制御するように構成している。
【0010】
サーミスタ31は外槽3の外壁の温度を検知するもので、サーミスタ32は熱交換器13の出口の循環風温度を検知するものである。制御装置30は、これらサーミスタ31、32による検知出力を入力し、乾燥終了を判定するよう構成している。
【0011】
上記構成において動作を説明する。洗い行程では、外蓋25と内蓋23を開けて、内槽4に衣類(洗濯物)を投入し運転を開始すると、給水弁27を開いて所定の水位まで給水した後、モータ11を駆動する。このとき、伝達機構部のクラッチ12によりモータ11の動力を洗濯軸7を介して回転翼6に伝達し、回転翼6が回転することで、回転翼6の撹拌用突出部10により衣類を撹拌し、洗濯物どうし、または内槽4の内壁や回転翼6との接触により作用する機械力と、水流力により行われる。
【0012】
脱水行程では、洗濯終了後、排水弁28を開いて内槽4内の水を排水した後、伝達機構部のクラッチ12を脱水側に切り換えて、モータ11の動力を脱水軸5を介して内槽4に伝達して回転させ、衣類に遠心力を与えることにより、水分を衣類から分離することで行う。脱水行程が終了すると引きつづいて乾燥行程に入る。
【0013】
乾燥行程に入ると、排水弁28を閉じるとともにクラッチ12を洗濯側に切り換える。そして、モータ11を駆動して回転翼6に伝達し、回転翼6を正転、反転させて撹拌用突出部10で衣類を引っかけて撹拌しながら、循環用送風機16とヒータ17に通電して温風を温風供給口22に送る。温風供給口22より内槽4に吹き込まれた温風は、衣類から水分を蒸発させた後、内槽4から外槽3の内側へ出た後、下部蛇腹状ホース14を通過して、熱交換器13へ至る。
【0014】
衣類の水分を奪って湿気を含んだ温風が、外槽3の内壁や熱交換器13内を通過しているとき、外枠1の側面に設置した冷却送風機29による外部空気の流入で、外槽3や熱交換器13の外壁は冷却されることになり、その内部では、水分の結露が起こり、湿った温風は除湿されて循環用送風機16に戻る。この温風循環経路20で温風を循環させることにより、内槽4内の衣類を乾燥することができる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の構成では、熱交換器13は一端を伸縮自在の下部蛇腹状ホース14を介して外槽3の下部に接続し、他端を循環用送風機16の一端に接続しており、必然的に温風循環経路20は大がかりなものになり、機体本体も大きく、重量も増加するという問題を有していた。
【0016】
また、外気によって熱交換器13内を循環する温風を間接的に冷却する空冷方式は、広い熱交換面積を必要とするとともに、冷却用送風機29は外枠1の後面に設ける必要があり、さらに機体本体が大きく、重量も増加するという問題を有していた。
【0017】
さらに、温風循環経路20は多数の部品で構成されているため、圧力損失が大きくなるとともに、部品の接合部に隙間が発生して空気漏れが発生しやすく、風量を増加させようとすると大きな循環用送風機16を高速で回転させなければならなくなり、必然的に大きく、重量も増加するとともに、騒音も大きくなるという問題を有していた。
【0018】
そこで、これらの問題の解決策として、温風を循環させる方式ではなく、温風を排気する排気式の構成にすればよいが、循環式では温風の経路が閉じた系であるため、ヒータの通電時と非通電時の温風温度の差が小さいのに対し、排気式では温風の経路が開放された系であるので、ヒータの通電時と非通電時の温風温度の差が大きくなる。
【0019】
このため、温風の温度が高くなればヒータを非通電にし、温風の温度が低くなればヒータを通電にするというように温度調節を実施すると、温風の温度上昇時にヒータを非通電にすると温風の温度は急激に下がり、すぐにヒータを通電状態にしなければならず、通電状態にすると温風温度は急激に上がり、またすぐにヒータを非通電状態にしなければならず、ヒータの通電と非通電の周期が非常に短くなる。これは、ヒータや制御部品であるリレーなどの寿命低下につながる。
【0020】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、構成が簡単な温風を排気する構成で乾燥できるようにするとともに、温度調節による部品の寿命低下を生じないようにし、品質および信頼性を向上することを目的としている。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、外枠の上部を外枠カバーにより覆うとともに、外枠内に支持した外槽内に、回転中心軸を略鉛直方向に有する内槽を回転自在に配設し、外気を吸気ダクトにより吸気し、吸気した外気を送風ファンおよびケーシングにより送風し、外気をヒータにより加熱して、加熱された空気の温度を温度検知手段により検知し、ヒータおよび温度検知手段を制御手段に接続し、制御手段は、温度検知手段で検知した温度が所定値を超えたとき、ヒータの通電と非通電を所定時間の周期で繰り返すようにしたものである。
【0022】
これにより、構成が簡単な温風を排気する構成で乾燥することができるとともに、温度調節による部品の寿命低下を生じないようにでき、品質および信頼性を向上することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、外枠の上部を覆う外枠カバーと、外枠内に支持した外槽と、回転中心軸を略鉛直方向に有し前記外槽内に回転自在に配設した内槽と、外気を吸気する吸気ダクトと、吸気した外気を送風する送風ファンおよびケーシングと、外気を加熱するヒータと、加熱された空気の温度を検知する温度検知手段と、前記ヒータおよび温度検知手段を接続した制御手段とを備え、前記制御手段は、前記温度検知手段で検知した温度が所定値を超えたとき、前記ヒータの通電と非通電を所定時間の周期で繰り返すようにしたものであり、構成が簡単な温風を排気する構成で乾燥することができるとともに、温度調節による部品の寿命低下を生じないようにでき、品質および信頼性を向上することができる。
【0024】
請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、ヒータの通電と非通電を繰り返す周期は、2分以上としたものであり、ヒータとして正の温度抵抗特性を有する半導体ヒータ(PTCヒータ)を用いた場合、ヒータの突入電流は数10秒続くので、ヒータの通電と非通電の所定サイクルの周期を2分以上とすることにより、突入電流で電流が多い状態で非通電状態にすることによる部品の寿命低下を防ぐことができる。
【0025】
請求項3に記載の発明は、上記請求項1または2に記載の発明において、温度の所定値を複数有し、温度の所定値に応じて通電と非通電の時間配分を変更するようにしたものであり、所定の周期を保ったままで、高い温度調節温度では通電時間を短くして非通電時間を長くし、低い温度調節温度では通電時間を長くして非通電時間を短くすることで、同一の制御構成で温度調節による温風の温度を一定に近づけることができる。
【0026】
【実施例】
以下、本発明の一実施例について、図面を参照しながら説明する。なお、従来例と同じ構成のものは同一符号を付して説明を省略する。
【0027】
図1に示すように、温風送風手段33は、送風用モータ34によって駆動される送風ファン35、ヒータ39などを有し(詳細は後述する)、送風ファン35は、回転中心軸を鉛直方向に有する遠心ファンで、図2から図4に示すように、第1のケーシング(ケーシング)36および第2のケーシング(ケーシング)37で形成した渦室38に配設している。渦室38の下流側には、ヒータ支持部42に内包されたヒータ39を同じく第1のケーシング36、第2のケーシング37で形成した温風供給路40に配設している。
【0028】
温風供給路40のヒータ39の下流側にサーミスタ(温度検知手段)41を配設し、その下流側に第2のケーシング37に形成した開口部42に上部蛇腹状ホース43を接合して、温風を送風するように構成している。渦室38の上流側は、外気を吸気する吸気ダクト44を第2のケーシング37の下部に配設し、機体の後方から外気を吸気するように構成している。
【0029】
これら送風用モータ34、送風ファン35、第1のケーシング36、第2のケーシング37、ヒータ39、サーミスタ41、上部蛇腹状ホース43、および吸気ダクト44をユニット化して温風送風手段33を構成している。
【0030】
このユニット化した温風送風手段33は、図1に示すように、外枠45の上部を覆う外枠カバー46内に配設している。温風送風手段33より送風された温風は、上部蛇腹状ホース43から外槽カバー47に形成した温風供給口48に繋がり、内槽4内へ温風を供給するように構成している。
【0031】
また、外槽カバー47に内蓋49を開閉自在に設け、衣類を出し入れするようにしている。外槽カバー47には、温風供給口48から内槽4に供給された温風を排気する排気口50を形成している。さらに排気口50の外側にメッシュ状の排気フィルター51を設けている。
【0032】
制御装置(制御手段)52は、マイクロコンピュータを具備し、モータ11、クラッチ12、送風用モータ34、ヒータ39、給水弁(図示せず)、排水弁28などの動作を制御し、洗い、すすぎ、脱水、乾燥の一連の行程を逐次制御するように構成している。
【0033】
サーミスタ41は温風供給路40から供給される温風の温度を検知するもので、温風供給路40のヒータ39から上部蛇腹状ホース43の間に設けている。制御装置52は、サーミスタ41による検知出力を入力し、温風温度が正常な状態かを監視している。
【0034】
上記構成において動作を説明する。なお、洗い行程から脱水行程までの動作は従来例の動作と同じであるので説明を省略する。
【0035】
乾燥行程に入ると、排水弁28を閉じるとともにクラッチ12を洗濯側に切り換え、モータ11を駆動して回転翼6に伝達し、回転翼6を正転、反転させて撹拌用突出部10で衣類を引っかけて撹拌する。このとき、温風送風手段33の送風用モータ34とヒータ39に通電し、外気を後方から吸気して加熱し、温風を上部蛇腹状ホース43に送る。
【0036】
そして、上部蛇腹状ホース43から外槽カバー47に形成した温風供給口48に繋がり、内槽4内へ温風を供給する。内槽4に吹き込まれた温風は、衣類から水分を蒸発させた後、内槽4から上方に向かって上昇し、外槽カバー47に形成した排気口50から排気フィルター51を通して排気する。
【0037】
このように本実施例では、構成が簡単な温風を排気する構成で乾燥することができ、機体本体を大きくすることなく、かつ重量を増加させなくて済む。さらに、温風送風手段33をユニット化しているため、洗濯乾燥機の機種切換えが容易になり、基本設計は同じでも、ユニット化した温風送風手段33を搭載した機種は洗濯乾燥機、温風送風手段33を搭載していない機種は洗濯機など、容易に機種切り換えができる。
【0038】
また、圧力損失と空気漏れが少ない送風経路を形成し、風量を増加させて乾燥性能を向上することができるとともに、後方より吸気するため、送風ファン35による風切り音等の騒音は前方に来にくく、騒音を抑えた洗濯乾燥機を実現できる。
【0039】
なお、本実施例では、送風用モータ34、送風ファン35、第1のケーシング36、第2のケーシング37、ヒータ39、サーミスタ41、上部蛇腹状ホース43、および吸気ダクト44をユニット化して温風送風手段33を構成したが、少なくとも外気を吸気する送風ファン35、第1のケーシング36、第2のケーシング37のどちらか一方、およびヒータ39がユニット化されていればよい。また、吸気ダクト44を第2のケーシング37に一体に形成してもよい。
【0040】
また、本実施例では、送風ファン35の回転中心軸を鉛直方向で構成したが、鉛直方向に限定されず、どの方向でもよい。
【0041】
さらに、外気を吸気する吸気ダクト44は第2のケーシング37の下部に一体で形成したが、配置を変えて、どの向きに形成してもよい。
【0042】
さて、この構成で本体の後方から吸気する外気の温度が高い場合は、排気口50から内槽4内へ供給される温風の温度もそれに伴なって上昇する。この温風温度の上昇が所定の値に達したことをサーミスタ41の出力から検知して制御装置52はヒータ39を所定時間の周期で通電と非通電を繰り返すように制御する。
【0043】
図5は乾燥運転中の温風温度の変化を示すタイムチャートである。図5で温風温度が85℃になると、サーミスタ41により制御装置52は85℃という温度を検知する。制御装置52は予め85℃を検知すると、ヒータ39を非通電1分と通電5分という6分を一周期とする所定時間の周期で制御を行うように構成しており、図5に示すように、ヒータ39の通電と非通電を繰り返す。これに伴ない、温風温度も上昇と下降を繰り返す。
【0044】
これにより、ヒータ39への平均電力を減少させることで、衣類や内槽4の構成部品の温度が上がりすぎることを防ぐことができる。
【0045】
また、乾燥時間の平均を3時間とし、その後半の1.5時間で上述の6分間隔の温度調節がかかるとすると、1回の乾燥によってヒータ39の通電と非通電の回数は15回程度に抑えられる。
【0046】
この通電と非通電の回数が増えると、ヒータ39やそれを制御するリレーなどの制御素子(図示せず)の寿命が短くなることから、ヒータ39の通電と非通電の周期を固定することで、部品の寿命の低下を防ぐことができる。
【0047】
さて、ヒータ39としては、正の温度抵抗特性を有する半導体ヒータ(PTCヒータ)が使われることが多い。PTCヒータは、一定温度以上になると自己の抵抗値が急激に上昇することから、電力が減少するという性質を持っている。このPTCヒータは突入電流が定常電流の1.5倍程度あり、その時間も数10秒続くことが知られている。一般に、ヒータやリレー等の電気部品は電流の多い状態で通電や非通電の切り換えを行うと、部品寿命が急激に低下することが知られている。
【0048】
通電と非通電を繰り返す周期を2分以上とすると、突入電流の期間中の電流が多い状態で非通電状態にすることによる部品の寿命低下を防ぐことができる。
【0049】
図6は、乾燥運転中に、さらに温風温度が上昇したときの温風温度の変化を示すタイムチャートである。温風温度が85℃になったときの制御は、図5と同じである。温風温度がさらに上昇して、90℃になると、非通電時間を2分と通電時間を4分で制御するようにする。こうすることで温風温度の上昇を防ぐことができる。
【0050】
このように温度の所定値を複数有し、温度の所定値に応じて、通電と非通電の時間配分を変更することで、制御周期を一定に保ったままで、高い温度調節温度では通電時間を短くして非通電時間を長くし、低い温度調節温度では通電時間を長くして非通電時間を短くすることで、同一の制御構成で温度調節による温風の温度を一定に近づけることができる。
【0051】
また、さらに温度が上昇したとき、非通電時間を6分に近づけることで、事実上ヒータ39への通電をなくすこともできる。例えば、温風温度が95℃になると、非通電時間を5分59秒、通電時間を1秒に制御すると、ヒータ39への通電はほとんどなくなり、内槽4の温度を急激に下げることができる。
【0052】
これは、制御方法を変更することなく、非通電時間と通電時間の配分を変更するだけで、温度上昇が危険な領域にまで高まった場合の安全制御として用いることができる。
【0053】
【発明の効果】
以上のように本発明の請求項1に記載の発明によれば、外枠の上部を覆う外枠カバーと、外枠内に支持した外槽と、回転中心軸を略鉛直方向に有し前記外槽内に回転自在に配設した内槽と、外気を吸気する吸気ダクトと、吸気した外気を送風する送風ファンおよびケーシングと、外気を加熱するヒータと、加熱された空気の温度を検知する温度検知手段と、前記ヒータおよび温度検知手段を接続した制御手段とを備え、前記制御手段は、前記温度検知手段で検知した温度が所定値を超えたとき、前記ヒータの通電と非通電を所定時間の周期で繰り返すようにしたから、構成が簡単な温風を排気する構成で乾燥することができるとともに、内槽の温度の上昇を防ぐことができ、さらに、温度調節による部品の寿命低下を生じないようにでき、品質および信頼性を向上することができる。
【0054】
また、請求項2に記載の発明によれば、ヒータの通電と非通電を繰り返す周期は、2分以上としたから、突入電流で電流が多い状態で、通電と非通電の切り換えが行われることがなくなり、電流が多い状態で切り換えが行われることによるヒータや制御素子の寿命を短くするのを防ぐことができる。
【0055】
また、請求項3に記載の発明によれば、温度の所定値を複数有し、温度の所定値に応じて通電と非通電の時間配分を変更するようにしたから、所定の周期を保ったままで、高い温度調節温度では通電時間を短くして非通電時間を長くし、低い温度調節温度では通電時間を長くして非通電時間を短くすることで、同一の制御構成で温度調節による温風の温度を一定に近づけることができる。所定の周期を保つことは、制御装置にプログラムが用いられている場合には、プログラム構成を同じままで時間配分だけの変更でよく、開発時間の短縮とともにプログラム容量の減少にも効果がある。また、非通電時間を通電時間に対して極端に長くすることで、危険な温度にまで達したときの安全制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の洗濯乾燥機の縦断面図
【図2】同洗濯乾燥機の温風送風手段の一部切欠した断面図
【図3】同洗濯乾燥機の温風送風手段の一部切欠した縦断面図
【図4】同洗濯乾燥機の温風送風手段の下面図
【図5】同洗濯乾燥機の温風温度の変化の一例を示すタイムチャート
【図6】同洗濯乾燥機の温風温度の変化の他の例を示すタイムチャート
【図7】従来の洗濯乾燥機の縦断面図
【符号の説明】
3 外槽
4 内槽
35 送風ファン
36 第1のケーシング(ケーシング)
37 第2のケーシング(ケーシング)
39 ヒータ
41 サーミスタ(温度検知手段)
44 吸気ダクト
45 外枠
46 外枠カバー
52 制御装置(制御手段)

Claims (3)

  1. 外枠の上部を覆う外枠カバーと、外枠内に支持した外槽と、回転中心軸を略鉛直方向に有し前記外槽内に回転自在に配設した内槽と、外気を吸気する吸気ダクトと、吸気した外気を送風する送風ファンおよびケーシングと、外気を加熱するヒータと、加熱された空気の温度を検知する温度検知手段と、前記ヒータおよび温度検知手段を接続した制御手段とを備え、前記制御手段は、前記温度検知手段で検知した温度が所定値を超えたとき、前記ヒータの通電と非通電を所定時間の周期で繰り返すようにした洗濯乾燥機。
  2. ヒータの通電と非通電を繰り返す周期は、2分以上とした請求項1記載の洗濯乾燥機。
  3. 温度の所定値を複数有し、温度の所定値に応じて通電と非通電の時間配分を変更するようにした請求項1または2記載の洗濯乾燥機。
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