JP2004342978A - マルチワイヤ配線板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板表面にボイドやしわがなく、表面が平滑な、位置精度に優れた高密度高多層のマルチワイヤ配線板を製造すること
【解決手段】ベース基板(1)の片面又は両面に、ベース基板から剥離可能な銅箔層(2)と絶縁層(3)を形成する工程と、絶縁層(3)の表面に絶縁被覆ワイヤを固定するための接着層(4)を形成する工程と、接着層(4)の表面に絶縁被覆ワイヤ(5)を固定する工程と、接着層(4)に絶縁被覆ワイヤ(5)を固定した表面に絶縁層(6)と銅箔層(7)を形成する工程と、銅箔層(2)から銅箔層(7)までの構成から成る基板(8)をベース基板(1)から剥離する工程と、基板(8)の表面にある銅箔層(2)と銅箔層(7)を、絶縁被覆ワイヤの位置を基準として回路形成する工程と、必要な箇所に穴をあけ、接続する工程とを有するマルチワイヤ配線板の製造方法で、ベース基板(1)の熱膨張率と絶縁層(3)の熱膨張率との差が5ppm/K以下であること。
【選択図】 図1
【解決手段】ベース基板(1)の片面又は両面に、ベース基板から剥離可能な銅箔層(2)と絶縁層(3)を形成する工程と、絶縁層(3)の表面に絶縁被覆ワイヤを固定するための接着層(4)を形成する工程と、接着層(4)の表面に絶縁被覆ワイヤ(5)を固定する工程と、接着層(4)に絶縁被覆ワイヤ(5)を固定した表面に絶縁層(6)と銅箔層(7)を形成する工程と、銅箔層(2)から銅箔層(7)までの構成から成る基板(8)をベース基板(1)から剥離する工程と、基板(8)の表面にある銅箔層(2)と銅箔層(7)を、絶縁被覆ワイヤの位置を基準として回路形成する工程と、必要な箇所に穴をあけ、接続する工程とを有するマルチワイヤ配線板の製造方法で、ベース基板(1)の熱膨張率と絶縁層(3)の熱膨張率との差が5ppm/K以下であること。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、絶縁被覆された金属ワイヤを回路導体に用いたマルチワイヤ配線板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
基板上に接着層を設け、導体回路形成のための絶縁被覆ワイヤ(以下、ワイヤと略す)をコンピュータ制御で駆動する専用のワイヤ布線機で配線布線(以下、布線と略す)、固定し、スルーホールによって層間を接続するマルチワイヤ配線板は、特許文献1〜4にて開示され、高密度の配線ができ、さらには、特性インピーダンスの整合やクロストークの低減に有利なプリント配線板として知られている。
【0003】
このマルチワイヤ配線板は、前記特許文献にも記載されているとおり、絶縁基板上に形成した熱硬化性樹脂と硬化剤とゴムからなる接着層上で超音波振動と荷重をワイヤに与えることで溶融接着して固定した後、プリプレグなどをラミネートして、基板中にワイヤを固定し、接続の必要な箇所のワイヤを切断し基板を貫通する穴をあけて、その穴内壁を金属化することにより製造されている。プリプレグなどをラミネートして、基板中にワイヤを固定することにより、ドリルなどによる穴あけ時にワイヤが剥れてしまうのを防止したり、その後の穴内に金属層を設けるためのめっき工程において、ワイヤの被覆層が損傷を受けて信頼性が低下したりすることを防止している。
【0004】
また、銅箔に絶縁層及びワイヤを固定するための接着層を設けた基板を作製し、ワイヤを固定した後に内層板の両面にプリプレグを介して配置して、ピンラミネーション積層する方法もある。(例えば特許文献5参照)
これらは基本的にワイヤが布線された層(布線層)が2層のものを対称としていた。
【0005】
さらに、近年、マルチワイヤ配線板を含むプリント配線板は、高密度実装に対応するため、高多層、微細化が進んでいる。この高多層、微細化をマルチワイヤ配線板で行う場合、第一には布線層数の増加(2層を超えるもの)、第二にはワイヤ間あるいはワイヤと内層回路間の位置精度が極めて重要である。
【0006】
前者については、従来の製法で作製した2層の布線層を持つ基板を複数枚重ねて多層化する方法があり、種々検討されてきた。後者については、ワイヤが配線、あるいは配線後の工程で動かないようにすることが必要である。これについては、例えばフェノキシ樹脂、エポキシ樹脂とカチオン型光重合開始剤及びスズ化合物を組み合わせた光硬化型の接着層と、これを用いたマルチワイヤ配線板の製造方法によって、ワイヤの位置精度を向上する方法がある。(例えば特許文献6参照)この接着層は、支持フィルム上に樹脂組成物のワニスを塗布・乾燥したドライフィルム状のものであり、絶縁基板や内層回路板に接着して用いる。この接着層にワイヤを布線し、その後、完全に硬化しない量の光を照射して、ワイヤの動きを最小限に抑制しつつ、ワイヤ交差部の空隙や接着層中の微少な空隙を無くすために加圧加熱し、その後完全に硬化した後プリプレグなどを用いて多層化する。
【0007】
一方、特許文献7では、、工程中の基板に生じるそりを抑制するために、銅箔2枚を貼り合わせ、その両面に銅箔より若干大きなプリプレグを重ねて積層し、さらにこの基板面上にワイヤ配線を1層設け、その上にプリプレグと銅箔を順次重ねて一層のワイヤ配線を持つ多層基板とし、ワイヤに合わせて上下の銅箔層に内層回路を形成する方式を示している。
【0008】
【特許文献1】米国特許第4,097,684号
【特許文献2】米国特許第3,646,572号
【特許文献3】米国特許第3,674,914号
【特許文献4】米国特許第3,674,602号
【特許文献5】特開昭62−277795
【特許文献6】特開平7−22751号
【特許文献7】特開平6−209150
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、マルチワイヤ配線板を高密度にするためには、ワイヤの位置精度を高めるのみでは限界が出てきた。特に、ワイヤを布線する際には基板の内層回路を基準にしてワイヤを布線するが、基板の表側と裏側のワイヤの位置にずれが生じることや、基板が製造工程中の加熱や加圧で収縮、膨張するが、この時に内層回路パターンの影響で位置精度にばらつきが出る。さらに、特開昭62−277795では、ワイヤ配線層が2層を超える多層基板が一回の多層化、穴あけ、めっきで形成できない事と、ワイヤを布線、固定した基板は製造工程中にそりがあり、取扱い性が非常に悪く、製造ラインで多くの不具合が発生してしまうという課題がある。この対策としては、特開平6−209150に示されたように、基板の層構成を対称にして、ワイヤは基板の表側と裏側の両面に布線するが、内層回路は一層のワイヤ配線を持つ多層基板が完成後に加工する方法が提案されている。しかし、この方法では、ワイヤを布線した後にワイヤ交差部の空隙を除去するための加圧加熱する工程で、背合せになっている基板の表面にワイヤの粗密や交差によって凹凸が発生したり、工程中の加熱によって生じる基板の寸法収縮に差が生じてしまい多層化時に層間の位置ずれによって不良が生じる。
【0010】
【発明の目的】
本発明は、高密度高多層のマルチワイヤ配線板を製造するために有効な、製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
1)本発明は、導体層の一部に絶縁被覆ワイヤを用い、接続の必要な箇所にスルーホールと、必要に応じてその表面に設けられた導体回路からなるマルチワイヤ配線板の製造方法であって、
a.ベース基板(1)の片側又は両側の表面に、銅箔面で剥離可能な銅箔層(2)とさらにその上部に絶縁層(3)を形成する工程、
b.絶縁層(3)の表面に絶縁被覆ワイヤを固定するための接着層(4)を形成する工程、
c.接着層(4)の表面上に絶縁被覆ワイヤ(5)を固定する工程、
d.絶縁被覆ワイヤ(5)を固定した接着層(4)の表面上に、絶縁層(6)とさらにその上部に銅箔層(7)を形成する工程、
e.銅箔層(2)から銅箔層(7)までの構成から成る基板(8)をベース基板(1)から剥離する工程、
f.基板(8)の表面である銅箔層(2)と銅箔層(7)を、絶縁被覆ワイヤ(5)の位置を基準として回路形成する工程、
g.単数、または複数の基板(8)を単数、または複数の絶縁層(9)と重ねて一体化し、必要な箇所に穴をあけ、電気的に接続する工程、
を有するマルチワイヤ配線板の製造方法において、
ベース基板(1)の熱膨張率と絶縁層(3)の熱膨張率との差が5ppm/K以下であることを特徴とするマルチワイヤ配線板の製造方法に関する。
2)また、本発明は、1)のa、b及びdの工程で基板を加圧加熱する際の最高温度で、ベース基板(1)のビッカース硬さが50以上である1)のマルチワイヤ配線板の製造方法に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明によるマルチワイヤ配線板の製造方法を、図1を用いて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、ベース基板の下面にも同じ構造を形成できる。
【0013】
まず、図1(a)は、ベース基板(1)表面に銅箔面で剥離可能な銅箔層(2)、さらに銅箔層(2)の上に絶縁層(3)を形成したものである。絶縁層(3)用の材料としては、プリント基板用プリプレグが好ましい。具体的な材料としてはGIA−671(日立化成工業株式会社製、商品名)、GXA−67N(日立化成工業株式会社製、商品名)などが挙げられる。そして、プリプレグをベース基板表面に加熱加圧することにより、絶縁層(3)を得ることができる。ここで、ベース基板(1)としてはその熱膨張率と絶縁層(3)の熱膨張率との差が5ppm/K以下であるような材料が好ましい。これは工程aにおいて、ベース基板の片面又は両面の表面に銅箔面で剥離可能な銅箔層とさらにその上部に絶縁層を配置して積層する際に、ベース基板の熱膨張率と絶縁層の熱膨張率との差を小さくして熱応力を低減させることにより、ベース基板と、ベース基板上に形成された積層体との界面において、熱応力が原因となって発生するボイドやしわを抑制するためである。絶縁層(3)としてプリント基板用プリプレグを用いる場合、これと熱膨張率の差が5ppm/K以下であるようなベース基板(1)の材料としては、ガラスクロス繊維で強化された樹脂と銅箔とからなる銅張り積層板、あるいは、金属板などがある。銅張り積層板としては、MCL−I−671(日立化成工業株式会社製、商品名)、MCL−E−679(日立化成工業株式会社製、商品名)、MCL−E−67(日立化成工業株式会社製、商品名)などが挙げられる。ベース基板にこのような銅張り積層板を使用した場合、絶縁層のプリプレグの熱膨張率と、ベース基板の銅張り積層板の熱膨張率はほとんど差がない。また、金属板としては次のようなものを用いることができるが、特にこれらに限定されるものではなく、絶縁層(3)との熱膨張率の差が5ppm/Kである金属板ならば構わない。絶縁層(3)として、プリプレグGIA−671(日立化成工業株式会社製、商品名、熱膨張率:14ppm/K)を用いた場合の金属板の例としては、銅(熱膨張率:16.6ppm/K)、鉄(熱膨張率:11.9ppm/K)、銀(熱膨張率:19.0ppm/K)、金(熱膨張率:14.2ppm/K)、ニッケル(熱膨張率:13.7ppm/K)、ビスマス(熱膨張率:13.4ppm/K)、ベリリウム(熱膨張率:11.6ppm/K)、鋳鉄(例えば、ねずみ鋳鉄、熱膨張率:11.6ppm/K)、炭素鋼(例えば、S35C、熱膨張率:11.8ppm/K)、低合金鋼(例えば、1%Ni鋼、熱膨張率:11.4ppm/K)、ステンレス鋼(例えば、SUS304、熱膨張率:13.6ppm/K)、ニッケル合金(例えば、ニクロム、熱膨張率:13.2ppm/K)等が挙げられる。
【0014】
次に、図1(b)は絶縁層表面に絶縁被覆ワイヤを固定するための接着層(4)を形成したものである。接着層としては、特開平7−22751号に記載されているものが好ましく、この樹脂配合のワニスを直接基板表面にスプレーコーティング、ロールコーティング、スクリーン印刷法などで直接絶縁基板に塗布、乾燥する方法などがある。しかし、これらの方法では、膜厚が不均一となり、マルチワイヤ配線板としたときに、特性インピーダンスが不均一になり好ましくない。そこで、均一な膜厚の接着層を得るには、ポリプロピレンまたはポリエチレンテレフタレートなどのキャリアフィルムに一旦ロールコートして塗工乾燥しドライフィルムとした後、絶縁基板にホットロールラミネートまたはプレスによりラミネートする方法が好ましい。このような接着層としてはAS−U01(商品名、日立化成工業株式会社製)が挙げられる。
【0015】
図1(c)は接着層上にワイヤ(5)を固定したものである。この固定を行うには以下の手順が好ましい。まず、ワイヤを専用の布線機で超音波振動と荷重を加えながら接着層に溶融接着する。布線に用いるワイヤは同一平面上に交差布線してもショートしないように絶縁被覆されたものが用いられる。ワイヤ芯材は銅または銅合金で、その周囲をポリイミドなどで被覆したものが用いられる。また、ワイヤ〜ワイヤ間の交差部の密着力を高めるために絶縁被覆層の外側にさらに接着剤の層を設けることができる。前述したAS−U01を接着層として用いる場合は、布線を終了した後、ワイヤの移動、動きを最小限に抑制するために接着層に光照射を行い、接着層を若干硬化させる。このとき、硬化が進みすぎると、空隙が残留して耐熱性の低下などを引起し、硬化が不十分すぎると次のプレス工程でワイヤが移動してしまう。このため、接着層の硬化反応度合を適宜コントロールする。
【0016】
布線した基板は、布線時にワイヤを超音波加熱しながら布線する時や、ワイヤとワイヤの交差部付近に空隙(ボイド)が生じている。接着層中にボイドが残存すると部品実装時の加熱で基板の膨れを生じ易い。また、ワイヤの板厚方向の位置が均一でないと配線板の電気特性の一つである特性インピーダンスがばらつく。このため、ワイヤの板厚方向の位置を均一化すると共に、表面の凹凸を低減し、接着層に残存しているボイドを除去するために加熱プレスを行う。その後、さらに光を照射し、必要に応じて、加熱により接着層をほぼ完全に硬化させてワイヤを固定する。
【0017】
図1(d)はワイヤを固定した接着層の表面上に絶縁層(6)とその上に銅箔層(7)を形成したものである。この絶縁層(6)と銅箔層(7)にはプリント基板用のプリプレグ及び銅箔を用いることができる。なお、銅箔層(7)の厚みは銅箔層(2)と同じにする方が、後工程での基板の反りを抑制でき、回路加工も容易となる。
【0018】
図1(e)は銅箔層(2)から銅箔層(7)までの構成から成る基板(8)をベース基板(1)から剥離したものである。この基板表面にある銅箔層を回路加工すれば、図1(f)に示す構造となる。回路加工の方法としては、一般にプリント配線板の製造時に使用されているエッチング法が適用できる。回路加工に際しては、基板内部にあるワイヤパターンをX線装置などで認識しながら基準としてガイド穴を空けて、この穴を上下の銅箔層の回路形成用の基準穴とすることにより、上下の回路パターンの位置ずれが抑制できる。また、ワイヤを固定するための加圧、加熱の工程を終えてから回路パターンを形成するため、回路パターンによる基板の寸法変化のばらつきへの影響が避けられる。
【0019】
この銅箔(2)から(7)までの構成から成る基板(8)を絶縁層(9)と必要な枚数だけ重ねて積層・多層化する。ピンラミネーション法で積層することにより位置ずれを抑制できる。この時、位置合せピン用のガイド穴もワイヤパターンを基準として形成すれば、位置合せピンに対し、全ての布線層を個別に位置合わせしたことになり、位置ずれが抑制できる。その後、必要な箇所に穴をあけ、電気的に接続することにより、図1(g)に示す高密度高多層のマルチワイヤ配線板が完成する。電気的に接続する方法としては、めっきを施す方法や導電樹脂による方法などがある。
【0020】
また、本発明は、上記のa、b及びdの工程で基板を加圧加熱する際の最高温度におけるベース基板(1)のビッカース硬さが50以上であることであることを特徴とする。a、b及びdの工程にて、加熱された状態でのベース基板の表面の硬さは室温での硬さに比べて低下しており、この状態で力が加えられると変形しやすい。a、b及びdの工程のうち、特にdの工程においては、ベース基板の表面の硬さが加熱により低下した状態で、接着層(4)、絶縁被覆ワイヤ(5)、絶縁層(6)及び銅箔層(7)をベース基板側に押しつけるため、絶縁被覆ワイヤ(5)の凹凸が銅箔層(7)の表面に転写されやすくなる。このようにワイヤの凹凸が転写された銅箔層に回路を形成すると、ショート不良などが発生しやすくなる。そこで、このような回路不良発生の原因となる、銅箔層へのワイヤの凹凸の転写を抑制するため、基板を加圧加熱する際の最高温度におけるビッカ−ス硬さが50以上である大きい材料をベース基板として選ぶことが好ましい。
【0021】
【実施例】
次に、実施例により本発明を詳細に説明する。表1に実施例1〜3及び比較例1〜2の概要を示す。
【0022】
【実施例1】
厚み1mm、500mm角のガラスポリイミド銅張り積層板MCL−I−671(日立化成工業株式会社製、商品名)をベース基板とし、その両面に内側から順に35μm銅箔、ガラスポリイミド樹脂プリプレグGIA−671(日立化成工業株式会社製、商品名)と配置し、170℃、60分、30kgf/cm2の条件で加熱プレスで積層し、絶縁層を形成した。ここで、ベース基板である、MCL−I−671と絶縁層であるプリプレグGIA−671とはどちらも同じガラスクロスと同じ樹脂から成っており、両者の間で熱膨張率の差がないため熱応力が発生せず、ベース基板と、ベース基板上に形成された積層体との界面において、ボイドやしわは発生しなかった。次に、接着層としてAS−U01(日立化成工業株式会社製、商品名)を両面にホットロールラミネータにて接着した。さらにこの基板の表面に専用の布線機を用いて、ポリイミド被覆絶縁ワイヤ(日立電線株式会社製、ワイヤHAW、銅線径0.08mm)を布線機により、超音波加熱を加えながら布線した。この基板表面に高圧水銀灯により、両面に500mJ/cm2の光照射を行った。次いで、該基板をシリコンゴムをクッション材として170℃、30分、20kgf/cm2の条件で加熱プレスした。引き続き、高圧水銀灯により、両面に3J/cm2の光照射を行い、硬化反応を完結させるため、175℃、60分加熱して接着層を硬化させた。次にガラスポリイミド樹脂プリプレグGIA−671(日立化成工業株式界社製、商品名)及び35μmの銅箔を両面に配置し、170℃、60分、30kgf/cm2の条件で加熱プレスで積層し、絶縁層を形成した。このとき、ベース基板の170℃加熱時のビッカ−ス硬さは84と、50以上であるため、ワイヤの凹凸が銅箔層の表面にほとんど転写されなかった。この後、ガラスポリイミド銅張り積層板の両面に形成された基板を剥離した。得られた基板は取扱いに支障となるようなそりは見られなかった。この基板に、X線透視によりワイヤのパターンを基準として後工程の回路形成用マスクの基準穴及び多層化のための位置決めピン用穴をあけた。続いて、エッチング用ドライフィルムH9025K(日立化成工業株式会社製、商品名)をラミネートし、内層回路用マスクを基準穴に合せて焼付け、現像、銅エッチング、ドライフィルム剥離と進めて内層回路を形成した。さらに、この基板表面を酸化還元処理により銅パターン表面を粗化した後、位置決めピン用穴で位置合わせしながら、ガラスポリイミド樹脂プリプレグGIA−671(日立化成工業株式会社製、商品名)とこの基板4枚を交互に配置し、最外層には12μm銅箔を配置して170℃、60分、30kgf/cm2の条件で加熱プレスでピンラミネーション積層して多層化した。この多層基板の必要箇所に穴をあけ、ホールクリーニングなどの前処理を行い、さらに、無電解銅めっき液に浸漬し、40μmの厚さにスルーホールめっきを行い、最後に外層回路をエッチングにて形成した。以下の仕様のマルチワイヤ配線板を作製できた。スルーホール径:φ0.3、スルーホールピッチ:1.0mm、ワイヤ配線密度:直交配線2本/1.0mm、45°斜め配線1本/1.0mm、布線層数:4層、内層回路:8層。
【実施例2】
厚み0.5mm、500mm角の炭素鋼S35C(以下、S35Cと略す)をベース基板とし、その両面に内側から順に35μm銅箔、ガラスポリイミド樹脂プリプレグGIA−671(日立化成工業株式会社製、商品名)と配置し、170℃、60分、30kgf/cm2の条件で加熱プレスで積層し、絶縁層を形成した。ここで、ベース基板であるS35Cと、絶縁層であるプリプレグGIA−671(日立化成工業株式会社製、商品名)との熱膨張率の差は、2.2ppm/Kと、5ppm/K以下であるため、熱応力は大きくならず、ベース基板と、ベース基板上に形成された積層体との界面において、ボイドやしわは発生しなかった。次に、接着層としてAS−U01(日立化成工業株式会社製、商品名)を両面にホットロールラミネータで接着した。さらに実施例1と同様の工程を経たのち、ガラスポリイミド樹脂プリプレグGIA−671(日立化成工業株式会社製、商品名)及び35μmの銅箔を両面に配置し、170℃、60分、30kgf/cm2の条件で加熱プレスで積層し、絶縁層を形成した。このとき、ベース基板の170℃加熱時のビッカ−ス硬さが190と、50以上であるため、ワイヤの凹凸が銅箔層の表面にほとんど転写されなかった。その後、実施例1と同様の工程を進め、ワイヤとスルーホールの位置ずれによるショート不良のないマルチワイヤ配線板を作製できた。
【実施例3】
厚み1mm、500mm角のガラスポリイミド銅張り積層板MCL−I−671(日立化成工業株式会社製、商品名)をベース基板とし、その両面に内側から順に35μm銅箔、プリプレグGXA−67N(日立化成工業株式会社製、商品名)と配置し、220℃、60分、30kgf/cm2の条件で加熱プレスで積層し、絶縁層を形成した。ここで、ベース基板であるMCL−I−671(日立化成工業株式会社製、商品名)の熱膨張率と、絶縁層であるプリプレグGXA−67N(日立化成工業株式会社製、商品名)の熱膨張率はともに14ppm/Kであり、両者の熱膨張率の差がないため熱応力が発生せず、ベース基板と、ベース基板上に形成された積層体との界面において、ボイドやしわは発生しなかった。次に、接着層としてAS−U01(日立化成工業株式会社製、商品名)を両面にホットロールラミネータにて接着した。さらに実施例1と同様の工程を経たのち、プリプレグGXA−67N(日立化成工業株式会社製、商品名)及び35μmの銅箔を両面に配置し、220℃、60分、30kgf/cm2の条件で加熱プレスで積層し、絶縁層を形成した。このとき、ベース基板の220℃加熱時のビッカ−ス硬さが70と、50以上であるため、ワイヤの凹凸が銅箔層の表面にほとんど転写されなかった。その後、実施例1と同様の工程を進め、ワイヤとスルーホールの位置ずれによるショート不良のないマルチワイヤ配線板を作製できた。
【比較例1】
厚み0.5mm、500mm角のアルミニウムをベース基板とし、その両面に内側から順に35μm銅箔、ガラスポリイミド樹脂プリプレグGIA−671(日立化成工業株式会社製、商品名)と配置し、170℃、60分、30kgf/cm2の条件で加熱プレスで積層し、絶縁層を形成した。このとき、ベース基板であるアルミニウムと、絶縁層であるプリプレグGIA−671(日立化成工業株式会社製、商品名)との熱膨張率の差は11.2ppm/Kと、5ppm/Kを越えた値であったため、熱応力が大きくなり、その結果、ベース基板と、ベース基板上に形成された積層体との界面においてボイドが発生した。次に、接着層としてAS−U01(日立化成工業株式会社製、商品名)を基板両面にホットロールラミネータで接着を試みたが、上述のボイドの発生のため、接着層を平坦にラミネートすることができず、以降の工程へ進めることができなかった。
【比較例2】
厚み1mm、500mm角のガラスエポキシ銅張り積層板MCL−E−67(日立化成工業株式会社製、商品名)で、両面の銅箔層を除去したものをベース基板とし、、その両面に内側から順に35μm銅箔、ガラスポリイミド樹脂プリプレグGIA−671(日立化成工業株式会社製、商品名)と配置し、170℃、60分、30kgf/cm2の条件で加熱プレスで積層し、絶縁層を形成した。ここで、ベース基板であるMCL−E−67(日立化成工業株式会社製、商品名)と絶縁層であるプリプレグGIA−671(日立化成工業株式会社製、商品名)との熱膨張率はともに14ppm/Kであり、両者の熱膨張率の差がないため熱応力が発生せず、ベース基板と、ベース基板上に形成された積層体との界面において、ボイドやしわは発生しなかった。次に、接着層としてAS−U01(日立化成工業株式会社製、商品名)を両面にホットロールラミネータで接着した。さらに実施例1と同様の工程を経たのち、ガラスポリイミド樹脂プリプレグGIA−671(日立化成工業株式会社製、商品名)及び35μmの銅箔を両面に配置し、170℃、60分、30kgf/cm2の条件で加熱プレスで積層し、絶縁層を形成した。このとき、ベース基板の170℃加熱時のビッカ−ス硬さが30と、50未満であるため、ワイヤの凹凸が銅箔層の表面に大きく転写された。その後、実施例1と同様の工程を進め、ベース基板に形成された基板を剥離した。その後、基板の両面に内層回路を形成したが、回路形成面である銅箔層表面のうち、ワイヤの凹凸が大きく転写された箇所にショート不良が多発した。
表1
【0023】
【発明の効果】
本発明による製造方法で、ベース基板と、ベース基板の片面又は両面の表面に銅箔面で剥離可能な銅箔層とさらにその上部に絶縁層を配置して積層する際に、熱応力を低減させて、積層後にベース基板とベース基板上に形成された積層体との界面にボイドやしわを発生させることなく、位置精度の厳しい高密度高多層のマルチワイヤ配線板を製造することができる。
また、本発明による製造方法で、基板表面が平坦で回路形成性に優れたマルチワイヤ配線板を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(g)は本発明の一実施例を示す各製造工程の断面図である。
【符号の説明】
(1):ベース基板
(2):銅箔層
(3):絶縁層
(4):接着層
(5):絶縁被覆ワイヤ
(6):絶縁層
(7):銅箔層
(8):銅箔(2)から(7)までの構成から成る基板
(9):絶縁層
【産業上の利用分野】
本発明は、絶縁被覆された金属ワイヤを回路導体に用いたマルチワイヤ配線板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
基板上に接着層を設け、導体回路形成のための絶縁被覆ワイヤ(以下、ワイヤと略す)をコンピュータ制御で駆動する専用のワイヤ布線機で配線布線(以下、布線と略す)、固定し、スルーホールによって層間を接続するマルチワイヤ配線板は、特許文献1〜4にて開示され、高密度の配線ができ、さらには、特性インピーダンスの整合やクロストークの低減に有利なプリント配線板として知られている。
【0003】
このマルチワイヤ配線板は、前記特許文献にも記載されているとおり、絶縁基板上に形成した熱硬化性樹脂と硬化剤とゴムからなる接着層上で超音波振動と荷重をワイヤに与えることで溶融接着して固定した後、プリプレグなどをラミネートして、基板中にワイヤを固定し、接続の必要な箇所のワイヤを切断し基板を貫通する穴をあけて、その穴内壁を金属化することにより製造されている。プリプレグなどをラミネートして、基板中にワイヤを固定することにより、ドリルなどによる穴あけ時にワイヤが剥れてしまうのを防止したり、その後の穴内に金属層を設けるためのめっき工程において、ワイヤの被覆層が損傷を受けて信頼性が低下したりすることを防止している。
【0004】
また、銅箔に絶縁層及びワイヤを固定するための接着層を設けた基板を作製し、ワイヤを固定した後に内層板の両面にプリプレグを介して配置して、ピンラミネーション積層する方法もある。(例えば特許文献5参照)
これらは基本的にワイヤが布線された層(布線層)が2層のものを対称としていた。
【0005】
さらに、近年、マルチワイヤ配線板を含むプリント配線板は、高密度実装に対応するため、高多層、微細化が進んでいる。この高多層、微細化をマルチワイヤ配線板で行う場合、第一には布線層数の増加(2層を超えるもの)、第二にはワイヤ間あるいはワイヤと内層回路間の位置精度が極めて重要である。
【0006】
前者については、従来の製法で作製した2層の布線層を持つ基板を複数枚重ねて多層化する方法があり、種々検討されてきた。後者については、ワイヤが配線、あるいは配線後の工程で動かないようにすることが必要である。これについては、例えばフェノキシ樹脂、エポキシ樹脂とカチオン型光重合開始剤及びスズ化合物を組み合わせた光硬化型の接着層と、これを用いたマルチワイヤ配線板の製造方法によって、ワイヤの位置精度を向上する方法がある。(例えば特許文献6参照)この接着層は、支持フィルム上に樹脂組成物のワニスを塗布・乾燥したドライフィルム状のものであり、絶縁基板や内層回路板に接着して用いる。この接着層にワイヤを布線し、その後、完全に硬化しない量の光を照射して、ワイヤの動きを最小限に抑制しつつ、ワイヤ交差部の空隙や接着層中の微少な空隙を無くすために加圧加熱し、その後完全に硬化した後プリプレグなどを用いて多層化する。
【0007】
一方、特許文献7では、、工程中の基板に生じるそりを抑制するために、銅箔2枚を貼り合わせ、その両面に銅箔より若干大きなプリプレグを重ねて積層し、さらにこの基板面上にワイヤ配線を1層設け、その上にプリプレグと銅箔を順次重ねて一層のワイヤ配線を持つ多層基板とし、ワイヤに合わせて上下の銅箔層に内層回路を形成する方式を示している。
【0008】
【特許文献1】米国特許第4,097,684号
【特許文献2】米国特許第3,646,572号
【特許文献3】米国特許第3,674,914号
【特許文献4】米国特許第3,674,602号
【特許文献5】特開昭62−277795
【特許文献6】特開平7−22751号
【特許文献7】特開平6−209150
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、マルチワイヤ配線板を高密度にするためには、ワイヤの位置精度を高めるのみでは限界が出てきた。特に、ワイヤを布線する際には基板の内層回路を基準にしてワイヤを布線するが、基板の表側と裏側のワイヤの位置にずれが生じることや、基板が製造工程中の加熱や加圧で収縮、膨張するが、この時に内層回路パターンの影響で位置精度にばらつきが出る。さらに、特開昭62−277795では、ワイヤ配線層が2層を超える多層基板が一回の多層化、穴あけ、めっきで形成できない事と、ワイヤを布線、固定した基板は製造工程中にそりがあり、取扱い性が非常に悪く、製造ラインで多くの不具合が発生してしまうという課題がある。この対策としては、特開平6−209150に示されたように、基板の層構成を対称にして、ワイヤは基板の表側と裏側の両面に布線するが、内層回路は一層のワイヤ配線を持つ多層基板が完成後に加工する方法が提案されている。しかし、この方法では、ワイヤを布線した後にワイヤ交差部の空隙を除去するための加圧加熱する工程で、背合せになっている基板の表面にワイヤの粗密や交差によって凹凸が発生したり、工程中の加熱によって生じる基板の寸法収縮に差が生じてしまい多層化時に層間の位置ずれによって不良が生じる。
【0010】
【発明の目的】
本発明は、高密度高多層のマルチワイヤ配線板を製造するために有効な、製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
1)本発明は、導体層の一部に絶縁被覆ワイヤを用い、接続の必要な箇所にスルーホールと、必要に応じてその表面に設けられた導体回路からなるマルチワイヤ配線板の製造方法であって、
a.ベース基板(1)の片側又は両側の表面に、銅箔面で剥離可能な銅箔層(2)とさらにその上部に絶縁層(3)を形成する工程、
b.絶縁層(3)の表面に絶縁被覆ワイヤを固定するための接着層(4)を形成する工程、
c.接着層(4)の表面上に絶縁被覆ワイヤ(5)を固定する工程、
d.絶縁被覆ワイヤ(5)を固定した接着層(4)の表面上に、絶縁層(6)とさらにその上部に銅箔層(7)を形成する工程、
e.銅箔層(2)から銅箔層(7)までの構成から成る基板(8)をベース基板(1)から剥離する工程、
f.基板(8)の表面である銅箔層(2)と銅箔層(7)を、絶縁被覆ワイヤ(5)の位置を基準として回路形成する工程、
g.単数、または複数の基板(8)を単数、または複数の絶縁層(9)と重ねて一体化し、必要な箇所に穴をあけ、電気的に接続する工程、
を有するマルチワイヤ配線板の製造方法において、
ベース基板(1)の熱膨張率と絶縁層(3)の熱膨張率との差が5ppm/K以下であることを特徴とするマルチワイヤ配線板の製造方法に関する。
2)また、本発明は、1)のa、b及びdの工程で基板を加圧加熱する際の最高温度で、ベース基板(1)のビッカース硬さが50以上である1)のマルチワイヤ配線板の製造方法に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明によるマルチワイヤ配線板の製造方法を、図1を用いて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、ベース基板の下面にも同じ構造を形成できる。
【0013】
まず、図1(a)は、ベース基板(1)表面に銅箔面で剥離可能な銅箔層(2)、さらに銅箔層(2)の上に絶縁層(3)を形成したものである。絶縁層(3)用の材料としては、プリント基板用プリプレグが好ましい。具体的な材料としてはGIA−671(日立化成工業株式会社製、商品名)、GXA−67N(日立化成工業株式会社製、商品名)などが挙げられる。そして、プリプレグをベース基板表面に加熱加圧することにより、絶縁層(3)を得ることができる。ここで、ベース基板(1)としてはその熱膨張率と絶縁層(3)の熱膨張率との差が5ppm/K以下であるような材料が好ましい。これは工程aにおいて、ベース基板の片面又は両面の表面に銅箔面で剥離可能な銅箔層とさらにその上部に絶縁層を配置して積層する際に、ベース基板の熱膨張率と絶縁層の熱膨張率との差を小さくして熱応力を低減させることにより、ベース基板と、ベース基板上に形成された積層体との界面において、熱応力が原因となって発生するボイドやしわを抑制するためである。絶縁層(3)としてプリント基板用プリプレグを用いる場合、これと熱膨張率の差が5ppm/K以下であるようなベース基板(1)の材料としては、ガラスクロス繊維で強化された樹脂と銅箔とからなる銅張り積層板、あるいは、金属板などがある。銅張り積層板としては、MCL−I−671(日立化成工業株式会社製、商品名)、MCL−E−679(日立化成工業株式会社製、商品名)、MCL−E−67(日立化成工業株式会社製、商品名)などが挙げられる。ベース基板にこのような銅張り積層板を使用した場合、絶縁層のプリプレグの熱膨張率と、ベース基板の銅張り積層板の熱膨張率はほとんど差がない。また、金属板としては次のようなものを用いることができるが、特にこれらに限定されるものではなく、絶縁層(3)との熱膨張率の差が5ppm/Kである金属板ならば構わない。絶縁層(3)として、プリプレグGIA−671(日立化成工業株式会社製、商品名、熱膨張率:14ppm/K)を用いた場合の金属板の例としては、銅(熱膨張率:16.6ppm/K)、鉄(熱膨張率:11.9ppm/K)、銀(熱膨張率:19.0ppm/K)、金(熱膨張率:14.2ppm/K)、ニッケル(熱膨張率:13.7ppm/K)、ビスマス(熱膨張率:13.4ppm/K)、ベリリウム(熱膨張率:11.6ppm/K)、鋳鉄(例えば、ねずみ鋳鉄、熱膨張率:11.6ppm/K)、炭素鋼(例えば、S35C、熱膨張率:11.8ppm/K)、低合金鋼(例えば、1%Ni鋼、熱膨張率:11.4ppm/K)、ステンレス鋼(例えば、SUS304、熱膨張率:13.6ppm/K)、ニッケル合金(例えば、ニクロム、熱膨張率:13.2ppm/K)等が挙げられる。
【0014】
次に、図1(b)は絶縁層表面に絶縁被覆ワイヤを固定するための接着層(4)を形成したものである。接着層としては、特開平7−22751号に記載されているものが好ましく、この樹脂配合のワニスを直接基板表面にスプレーコーティング、ロールコーティング、スクリーン印刷法などで直接絶縁基板に塗布、乾燥する方法などがある。しかし、これらの方法では、膜厚が不均一となり、マルチワイヤ配線板としたときに、特性インピーダンスが不均一になり好ましくない。そこで、均一な膜厚の接着層を得るには、ポリプロピレンまたはポリエチレンテレフタレートなどのキャリアフィルムに一旦ロールコートして塗工乾燥しドライフィルムとした後、絶縁基板にホットロールラミネートまたはプレスによりラミネートする方法が好ましい。このような接着層としてはAS−U01(商品名、日立化成工業株式会社製)が挙げられる。
【0015】
図1(c)は接着層上にワイヤ(5)を固定したものである。この固定を行うには以下の手順が好ましい。まず、ワイヤを専用の布線機で超音波振動と荷重を加えながら接着層に溶融接着する。布線に用いるワイヤは同一平面上に交差布線してもショートしないように絶縁被覆されたものが用いられる。ワイヤ芯材は銅または銅合金で、その周囲をポリイミドなどで被覆したものが用いられる。また、ワイヤ〜ワイヤ間の交差部の密着力を高めるために絶縁被覆層の外側にさらに接着剤の層を設けることができる。前述したAS−U01を接着層として用いる場合は、布線を終了した後、ワイヤの移動、動きを最小限に抑制するために接着層に光照射を行い、接着層を若干硬化させる。このとき、硬化が進みすぎると、空隙が残留して耐熱性の低下などを引起し、硬化が不十分すぎると次のプレス工程でワイヤが移動してしまう。このため、接着層の硬化反応度合を適宜コントロールする。
【0016】
布線した基板は、布線時にワイヤを超音波加熱しながら布線する時や、ワイヤとワイヤの交差部付近に空隙(ボイド)が生じている。接着層中にボイドが残存すると部品実装時の加熱で基板の膨れを生じ易い。また、ワイヤの板厚方向の位置が均一でないと配線板の電気特性の一つである特性インピーダンスがばらつく。このため、ワイヤの板厚方向の位置を均一化すると共に、表面の凹凸を低減し、接着層に残存しているボイドを除去するために加熱プレスを行う。その後、さらに光を照射し、必要に応じて、加熱により接着層をほぼ完全に硬化させてワイヤを固定する。
【0017】
図1(d)はワイヤを固定した接着層の表面上に絶縁層(6)とその上に銅箔層(7)を形成したものである。この絶縁層(6)と銅箔層(7)にはプリント基板用のプリプレグ及び銅箔を用いることができる。なお、銅箔層(7)の厚みは銅箔層(2)と同じにする方が、後工程での基板の反りを抑制でき、回路加工も容易となる。
【0018】
図1(e)は銅箔層(2)から銅箔層(7)までの構成から成る基板(8)をベース基板(1)から剥離したものである。この基板表面にある銅箔層を回路加工すれば、図1(f)に示す構造となる。回路加工の方法としては、一般にプリント配線板の製造時に使用されているエッチング法が適用できる。回路加工に際しては、基板内部にあるワイヤパターンをX線装置などで認識しながら基準としてガイド穴を空けて、この穴を上下の銅箔層の回路形成用の基準穴とすることにより、上下の回路パターンの位置ずれが抑制できる。また、ワイヤを固定するための加圧、加熱の工程を終えてから回路パターンを形成するため、回路パターンによる基板の寸法変化のばらつきへの影響が避けられる。
【0019】
この銅箔(2)から(7)までの構成から成る基板(8)を絶縁層(9)と必要な枚数だけ重ねて積層・多層化する。ピンラミネーション法で積層することにより位置ずれを抑制できる。この時、位置合せピン用のガイド穴もワイヤパターンを基準として形成すれば、位置合せピンに対し、全ての布線層を個別に位置合わせしたことになり、位置ずれが抑制できる。その後、必要な箇所に穴をあけ、電気的に接続することにより、図1(g)に示す高密度高多層のマルチワイヤ配線板が完成する。電気的に接続する方法としては、めっきを施す方法や導電樹脂による方法などがある。
【0020】
また、本発明は、上記のa、b及びdの工程で基板を加圧加熱する際の最高温度におけるベース基板(1)のビッカース硬さが50以上であることであることを特徴とする。a、b及びdの工程にて、加熱された状態でのベース基板の表面の硬さは室温での硬さに比べて低下しており、この状態で力が加えられると変形しやすい。a、b及びdの工程のうち、特にdの工程においては、ベース基板の表面の硬さが加熱により低下した状態で、接着層(4)、絶縁被覆ワイヤ(5)、絶縁層(6)及び銅箔層(7)をベース基板側に押しつけるため、絶縁被覆ワイヤ(5)の凹凸が銅箔層(7)の表面に転写されやすくなる。このようにワイヤの凹凸が転写された銅箔層に回路を形成すると、ショート不良などが発生しやすくなる。そこで、このような回路不良発生の原因となる、銅箔層へのワイヤの凹凸の転写を抑制するため、基板を加圧加熱する際の最高温度におけるビッカ−ス硬さが50以上である大きい材料をベース基板として選ぶことが好ましい。
【0021】
【実施例】
次に、実施例により本発明を詳細に説明する。表1に実施例1〜3及び比較例1〜2の概要を示す。
【0022】
【実施例1】
厚み1mm、500mm角のガラスポリイミド銅張り積層板MCL−I−671(日立化成工業株式会社製、商品名)をベース基板とし、その両面に内側から順に35μm銅箔、ガラスポリイミド樹脂プリプレグGIA−671(日立化成工業株式会社製、商品名)と配置し、170℃、60分、30kgf/cm2の条件で加熱プレスで積層し、絶縁層を形成した。ここで、ベース基板である、MCL−I−671と絶縁層であるプリプレグGIA−671とはどちらも同じガラスクロスと同じ樹脂から成っており、両者の間で熱膨張率の差がないため熱応力が発生せず、ベース基板と、ベース基板上に形成された積層体との界面において、ボイドやしわは発生しなかった。次に、接着層としてAS−U01(日立化成工業株式会社製、商品名)を両面にホットロールラミネータにて接着した。さらにこの基板の表面に専用の布線機を用いて、ポリイミド被覆絶縁ワイヤ(日立電線株式会社製、ワイヤHAW、銅線径0.08mm)を布線機により、超音波加熱を加えながら布線した。この基板表面に高圧水銀灯により、両面に500mJ/cm2の光照射を行った。次いで、該基板をシリコンゴムをクッション材として170℃、30分、20kgf/cm2の条件で加熱プレスした。引き続き、高圧水銀灯により、両面に3J/cm2の光照射を行い、硬化反応を完結させるため、175℃、60分加熱して接着層を硬化させた。次にガラスポリイミド樹脂プリプレグGIA−671(日立化成工業株式界社製、商品名)及び35μmの銅箔を両面に配置し、170℃、60分、30kgf/cm2の条件で加熱プレスで積層し、絶縁層を形成した。このとき、ベース基板の170℃加熱時のビッカ−ス硬さは84と、50以上であるため、ワイヤの凹凸が銅箔層の表面にほとんど転写されなかった。この後、ガラスポリイミド銅張り積層板の両面に形成された基板を剥離した。得られた基板は取扱いに支障となるようなそりは見られなかった。この基板に、X線透視によりワイヤのパターンを基準として後工程の回路形成用マスクの基準穴及び多層化のための位置決めピン用穴をあけた。続いて、エッチング用ドライフィルムH9025K(日立化成工業株式会社製、商品名)をラミネートし、内層回路用マスクを基準穴に合せて焼付け、現像、銅エッチング、ドライフィルム剥離と進めて内層回路を形成した。さらに、この基板表面を酸化還元処理により銅パターン表面を粗化した後、位置決めピン用穴で位置合わせしながら、ガラスポリイミド樹脂プリプレグGIA−671(日立化成工業株式会社製、商品名)とこの基板4枚を交互に配置し、最外層には12μm銅箔を配置して170℃、60分、30kgf/cm2の条件で加熱プレスでピンラミネーション積層して多層化した。この多層基板の必要箇所に穴をあけ、ホールクリーニングなどの前処理を行い、さらに、無電解銅めっき液に浸漬し、40μmの厚さにスルーホールめっきを行い、最後に外層回路をエッチングにて形成した。以下の仕様のマルチワイヤ配線板を作製できた。スルーホール径:φ0.3、スルーホールピッチ:1.0mm、ワイヤ配線密度:直交配線2本/1.0mm、45°斜め配線1本/1.0mm、布線層数:4層、内層回路:8層。
【実施例2】
厚み0.5mm、500mm角の炭素鋼S35C(以下、S35Cと略す)をベース基板とし、その両面に内側から順に35μm銅箔、ガラスポリイミド樹脂プリプレグGIA−671(日立化成工業株式会社製、商品名)と配置し、170℃、60分、30kgf/cm2の条件で加熱プレスで積層し、絶縁層を形成した。ここで、ベース基板であるS35Cと、絶縁層であるプリプレグGIA−671(日立化成工業株式会社製、商品名)との熱膨張率の差は、2.2ppm/Kと、5ppm/K以下であるため、熱応力は大きくならず、ベース基板と、ベース基板上に形成された積層体との界面において、ボイドやしわは発生しなかった。次に、接着層としてAS−U01(日立化成工業株式会社製、商品名)を両面にホットロールラミネータで接着した。さらに実施例1と同様の工程を経たのち、ガラスポリイミド樹脂プリプレグGIA−671(日立化成工業株式会社製、商品名)及び35μmの銅箔を両面に配置し、170℃、60分、30kgf/cm2の条件で加熱プレスで積層し、絶縁層を形成した。このとき、ベース基板の170℃加熱時のビッカ−ス硬さが190と、50以上であるため、ワイヤの凹凸が銅箔層の表面にほとんど転写されなかった。その後、実施例1と同様の工程を進め、ワイヤとスルーホールの位置ずれによるショート不良のないマルチワイヤ配線板を作製できた。
【実施例3】
厚み1mm、500mm角のガラスポリイミド銅張り積層板MCL−I−671(日立化成工業株式会社製、商品名)をベース基板とし、その両面に内側から順に35μm銅箔、プリプレグGXA−67N(日立化成工業株式会社製、商品名)と配置し、220℃、60分、30kgf/cm2の条件で加熱プレスで積層し、絶縁層を形成した。ここで、ベース基板であるMCL−I−671(日立化成工業株式会社製、商品名)の熱膨張率と、絶縁層であるプリプレグGXA−67N(日立化成工業株式会社製、商品名)の熱膨張率はともに14ppm/Kであり、両者の熱膨張率の差がないため熱応力が発生せず、ベース基板と、ベース基板上に形成された積層体との界面において、ボイドやしわは発生しなかった。次に、接着層としてAS−U01(日立化成工業株式会社製、商品名)を両面にホットロールラミネータにて接着した。さらに実施例1と同様の工程を経たのち、プリプレグGXA−67N(日立化成工業株式会社製、商品名)及び35μmの銅箔を両面に配置し、220℃、60分、30kgf/cm2の条件で加熱プレスで積層し、絶縁層を形成した。このとき、ベース基板の220℃加熱時のビッカ−ス硬さが70と、50以上であるため、ワイヤの凹凸が銅箔層の表面にほとんど転写されなかった。その後、実施例1と同様の工程を進め、ワイヤとスルーホールの位置ずれによるショート不良のないマルチワイヤ配線板を作製できた。
【比較例1】
厚み0.5mm、500mm角のアルミニウムをベース基板とし、その両面に内側から順に35μm銅箔、ガラスポリイミド樹脂プリプレグGIA−671(日立化成工業株式会社製、商品名)と配置し、170℃、60分、30kgf/cm2の条件で加熱プレスで積層し、絶縁層を形成した。このとき、ベース基板であるアルミニウムと、絶縁層であるプリプレグGIA−671(日立化成工業株式会社製、商品名)との熱膨張率の差は11.2ppm/Kと、5ppm/Kを越えた値であったため、熱応力が大きくなり、その結果、ベース基板と、ベース基板上に形成された積層体との界面においてボイドが発生した。次に、接着層としてAS−U01(日立化成工業株式会社製、商品名)を基板両面にホットロールラミネータで接着を試みたが、上述のボイドの発生のため、接着層を平坦にラミネートすることができず、以降の工程へ進めることができなかった。
【比較例2】
厚み1mm、500mm角のガラスエポキシ銅張り積層板MCL−E−67(日立化成工業株式会社製、商品名)で、両面の銅箔層を除去したものをベース基板とし、、その両面に内側から順に35μm銅箔、ガラスポリイミド樹脂プリプレグGIA−671(日立化成工業株式会社製、商品名)と配置し、170℃、60分、30kgf/cm2の条件で加熱プレスで積層し、絶縁層を形成した。ここで、ベース基板であるMCL−E−67(日立化成工業株式会社製、商品名)と絶縁層であるプリプレグGIA−671(日立化成工業株式会社製、商品名)との熱膨張率はともに14ppm/Kであり、両者の熱膨張率の差がないため熱応力が発生せず、ベース基板と、ベース基板上に形成された積層体との界面において、ボイドやしわは発生しなかった。次に、接着層としてAS−U01(日立化成工業株式会社製、商品名)を両面にホットロールラミネータで接着した。さらに実施例1と同様の工程を経たのち、ガラスポリイミド樹脂プリプレグGIA−671(日立化成工業株式会社製、商品名)及び35μmの銅箔を両面に配置し、170℃、60分、30kgf/cm2の条件で加熱プレスで積層し、絶縁層を形成した。このとき、ベース基板の170℃加熱時のビッカ−ス硬さが30と、50未満であるため、ワイヤの凹凸が銅箔層の表面に大きく転写された。その後、実施例1と同様の工程を進め、ベース基板に形成された基板を剥離した。その後、基板の両面に内層回路を形成したが、回路形成面である銅箔層表面のうち、ワイヤの凹凸が大きく転写された箇所にショート不良が多発した。
表1
【0023】
【発明の効果】
本発明による製造方法で、ベース基板と、ベース基板の片面又は両面の表面に銅箔面で剥離可能な銅箔層とさらにその上部に絶縁層を配置して積層する際に、熱応力を低減させて、積層後にベース基板とベース基板上に形成された積層体との界面にボイドやしわを発生させることなく、位置精度の厳しい高密度高多層のマルチワイヤ配線板を製造することができる。
また、本発明による製造方法で、基板表面が平坦で回路形成性に優れたマルチワイヤ配線板を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(g)は本発明の一実施例を示す各製造工程の断面図である。
【符号の説明】
(1):ベース基板
(2):銅箔層
(3):絶縁層
(4):接着層
(5):絶縁被覆ワイヤ
(6):絶縁層
(7):銅箔層
(8):銅箔(2)から(7)までの構成から成る基板
(9):絶縁層
Claims (2)
- 導体層の一部に絶縁被覆ワイヤを用い、接続の必要な箇所にスルーホールと、必要に応じてその表面に設けられた導体回路からなるマルチワイヤ配線板の製造方法であって、
a.ベース基板(1)の片側又は両側の表面に、銅箔面で剥離可能な銅箔層(2)とさらにその上部に絶縁層(3)を形成する工程、
b.絶縁層(3)の表面に絶縁被覆ワイヤを固定するための接着層(4)を形成する工程、
c.接着層(4)の表面上に絶縁被覆ワイヤ(5)を固定する工程、
d.絶縁被覆ワイヤ(5)を固定した接着層(4)の表面上に、絶縁層(6)とさらにその上部に銅箔層(7)を形成する工程、
e.銅箔層(2)から銅箔層(7)までの構成から成る基板(8)をベース基板(1)から剥離する工程、
f.基板(8)の表面である銅箔層(2)と銅箔層(7)を、絶縁被覆ワイヤ(5)の位置を基準として回路形成する工程、
g.単数、または複数の基板(8)を単数、または複数の絶縁層(9)と重ねて一体化し、必要な箇所に穴をあけ、電気的に接続する工程、
を有するマルチワイヤ配線板の製造方法において、
ベース基板(1)の熱膨張率と絶縁層(3)の熱膨張率との差が5ppm/K以下であることを特徴とするマルチワイヤ配線板の製造方法。 - 請求項1のa、b及びdの工程で基板を加圧加熱する際の最高温度で、ベース基板(1)のビッカース硬さが50以上である請求項1記載のマルチワイヤ配線板の製造方法。
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