JP2004342327A - 放電灯点灯装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ランプの始動性を確保するとともに、放電ギャップ等のスイッチ素子の寿命も確保した放電灯点灯装置を提供する。
【解決手段】始動時にランプLaに高圧パルスを印加するイグナイタ部3は、パルス発生用コンデンサC1と、パルス発生用コンデンサC1に並列接続されたパルストランスPT1の1次巻線PT1aと放電ギャップGAPとの直列回路と、ランプLaに直列接続したパルストランスPT1の2次巻線PT1bとを備え、パルス発生用コンデンサC1はイグナイタ充電部4によって充電され、放電ギャップGAPは両端電圧が所定のスイッチング電圧Vs以上に達すると導通する。そしてパルス発生用コンデンサC1は積層型セラミック製コンデンサが用いられており、その特性は放電ギャップGAPのスイッチング電圧Vsが高いほど、放電ギャップGAPの導通時における実効容量が減少するものである。
【選択図】 図1
【解決手段】始動時にランプLaに高圧パルスを印加するイグナイタ部3は、パルス発生用コンデンサC1と、パルス発生用コンデンサC1に並列接続されたパルストランスPT1の1次巻線PT1aと放電ギャップGAPとの直列回路と、ランプLaに直列接続したパルストランスPT1の2次巻線PT1bとを備え、パルス発生用コンデンサC1はイグナイタ充電部4によって充電され、放電ギャップGAPは両端電圧が所定のスイッチング電圧Vs以上に達すると導通する。そしてパルス発生用コンデンサC1は積層型セラミック製コンデンサが用いられており、その特性は放電ギャップGAPのスイッチング電圧Vsが高いほど、放電ギャップGAPの導通時における実効容量が減少するものである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放電灯点灯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図7は従来の放電灯点灯装置の回路構成を示しており、放電灯点灯装置は、直流電源1と、直流電源1からの入力をランプLaが必要としている電力に調整するとともに交番電力に変換してランプLaに供給するインバータ部2と、始動時に高圧パルスを発生してランプLaに印加するイグナイタ部3と、イグナイタ部3に高圧パルスを発生するためのエネルギーを供給するイグナイタ充電部4とを備える。
【0003】
イグナイタ部3は、パルス発生用コンデンサC10と、パルス発生用コンデンサC10に並列接続されたパルストランスPT1の1次巻線PT1aと放電ギャップGAPとの直列回路と、ランプLaに直列接続したパルストランスPT1の2次巻線PT1bとを備えて、パルス発生用コンデンサC10はイグナイタ充電部4によって充電される。放電ギャップGAPは自己トリガ機能を有するもので、両端電圧が所定のスイッチング電圧Vs以上に達すると導通(オン)する。
【0004】
以下、ランプLaの始動動作について説明する。まず、ランプ始動時には、イグナイタ充電部4によってイグナイタ部3のパルス発生用コンデンサC10を充電し、その充電電圧は放電ギャップGAPの両端に印加される。そして充電電圧が放電ギャップGAPのスイッチング電圧Vsまで上昇すると放電ギャップGAPが導通する。放電ギャップGAPが導通するとパルス発生用コンデンサC10の充電電荷が1次巻線PT1a、放電ギャップGAPを介して放電され、パルストランスPT1の1次巻線PT1aにはパルス電流が流れて、2次巻線PT1bには高圧パルスが発生する。発生した高圧パルスは放電灯Laの電極間に印加されて電極間を絶縁破壊し、放電灯Laは放電を開始する。
【0005】
上記放電開始後のランプLaは図8に示すように、ランプ電流Ilaがランプ電圧Vlaに対して正特性を持つグロー放電領域A1から、ランプ電流Ilaがランプ電圧Vlaに対して負特性を持つア−ク放電領域A2を通過し、その後、安定点灯領域に移行する(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特許第2948627号公報(3頁左上段第16行〜第20行、図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記イグナイタ部3の役目として、ランプLaの放電開始後にグロー放電領域A1から初期のアーク放電領域A2へ移行させることがあるが、ランプLaの状態(オフ時間、周囲温度、放電開始時の電極間の放電経路等)の影響により、必要なエネルギーが異なる。
【0008】
例えば図9は、放電を行うのに十分なエネルギーの高圧パルスが印加された場合の、時間Tに対するランプ電流Ila波形(図9(a))、ランプ電圧Vla波形(図9(b))を示しており、始動時に無負荷2次電圧V1が印加された状態で、時間t0で高圧パルスを印加されてからランプ電流Ilaは徐々に増加し、時間t1においてランプ電圧Vlaが無負荷2次電圧V1から低下し始めるとともにランプ電流Ilaは急増した後急減して、安定点灯状態に移行する。
【0009】
対して図10は、ランプLaの放電電流が最も流れにくい再始動時に、電極間の放電開始時の放電経路がランプ発光部のガラス表面の最冷点近傍を通過した場合の、時間Tに対するランプ電流Ila波形(図10(a))、ランプ電圧Vla波形(図10(b))を示しており、放電を行うのに十分なエネルギーの高圧パルスが印加されない状態を示している。この場合、始動時に無負荷2次電圧V1が印加された状態で、時間t0で高圧パルスを印加されて以降、ランプLaの電極間が絶縁破壊し放電電流が流れているにも関わらず、グロー放電領域の山を乗り越えるエネルギーが不足していて、アーク放電領域へ移行することができず、ランプ電圧Vlaが無負荷2次電圧V1から低下しないため、インバータ部2からの押し込み電流を流すことができず、始動遅れが発生する。
【0010】
ここで上記パルス発生用コンデンサC10は高耐圧のPET製フィルムコンデンサが用いられており、パルス発生用コンデンサC10の実効容量は図2の特性S11に示すように、放電ギャップGAPのスイッチング電圧Vs(すなわちパルス発生用コンデンサC10の充電電圧)に対してほぼ一定で安定している。そして従来、上記始動遅れを回避するためにはパルス発生用コンデンサC10の容量を大きくしていた。
【0011】
しかし、個別の放電ギャップGAPの各スイッチング電圧Vsは同一ではなく、ある所定の範囲内でばらつく。そして、放電ギャップGAPの導通時におけるパルス発生用コンデンサC10の放電エネルギーEgは、Eg=1/2×C10×Vs2で表され、スイッチング電圧Vsに対して図3に示す特性S12で示される。したがって、放電ギャップGAPのスイッチング電圧Vsが高い場合は、パルス発生用コンデンサC10の放電エネルギーEgがエネルギー過多の領域B1にまで達し、放電ギャップGAPが導通して流れるパルス電流が増加して、放電ギャップGAPの寿命が短くなる傾向があった。
【0012】
反対に放電ギャップGAPのスイッチング電圧Vsが低い場合は、放電エネルギーEgが、エネルギー不足の領域B2内にとどまり、始動遅れが発生する確率が増える傾向があった。
【0013】
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、ランプの始動性を確保するとともに、放電ギャップ等のスイッチ素子の寿命も確保した放電灯点灯装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、直流電源と、前記直流電源からの入力を交番電力に変換してランプに供給することによりランプを点灯させるインバータ部と、高圧パルスをランプに印加することによりランプを始動させるもので、高圧パルスを発生するためのエネルギーを蓄えるパルス発生用コンデンサ、前記パルス発生用コンデンサの充電電圧が所定の電圧範囲内にあるときに導通して前記パルス発生用コンデンサを放電させるスイッチ素子、前記スイッチ素子が導通すると前記パルス発生用コンデンサが放電するパルス電流が1次巻線を流れ、2次巻線に発生する高圧パルスをランプに印加するパルストランスから構成されるイグナイタ部と、前記パルス発生用コンデンサを充電する充電部とを備え、前記スイッチ素子の導通時に前記パルス発生用コンデンサが蓄えているエネルギーは、前記スイッチ素子が導通する所定の電圧範囲内において一定のエネルギー範囲内に収まることを特徴とする。
【0015】
請求項2の発明は、請求項1において、前記パルス発生用コンデンサの容量は充電電圧が増加すると減少する特性を有することを特徴とする。
【0016】
請求項3の発明は、請求項2において、前記パルス発生用コンデンサは誘電体と電極とが積層構造を成すもので、誘電体の材質はセラミックであることを特徴とする。
【0017】
請求項4の発明は、請求項3において、前記パルス発生用コンデンサは複数のコンデンサを直列接続したものであることを特徴とする。
【0018】
請求項5の発明は、請求項3において、前記パルス発生用コンデンサは複数のコンデンサを並列接続したものであることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
(実施形態1)
図1は本実施形態の放電灯点灯装置の回路構成を示しており、放電灯点灯装置は、直流電源1と、直流電源1からの入力をランプLaが必要としている電力に調整するとともに交番電力に変換してランプLaに供給するインバータ部2と、始動時に高圧パルスを発生してランプLaに印加するイグナイタ部3と、イグナイタ部3に高圧パルスを発生するためのエネルギーを供給するイグナイタ充電部4と、インバータ部2のスイッチング動作を制御する制御部5とを備える。
【0021】
インバータ部2は、DC/DC変換部2aと、DC/AC変換部2bとから構成され、DC/DC変換部2aは、直流電源1の出力端間に接続したトランスT1の1次巻線T1aとスイッチング素子Q1との直列回路と、トランスT1の2次巻線T1bと、2次巻線T1bの一端に接続して2次巻線T1bの出力を半波整流するダイオードD1と、ダイオードD1の出力端と2次巻線T1bの他端との間に接続して半波整流出力を平滑するコンデンサC3とを備え、2次巻線T1bの他端は直流電源1の低圧側に接続されている。そして、制御部5がスイッチング素子Q1をオン・オフすることで直流電源1からの入力をランプLaが必要としている直流電力に変換して出力する。
【0022】
DC/AC変換部2bは、コンデンサC3の両端間に接続したスイッチング素子Q2,Q3の直列回路とスイッチング素子Q4,Q5の直列回路との並列回路と、スイッチング素子Q2,Q3の接続中点とスイッチング素子Q4,Q5の接続中点との間に接続したコンデンサC2とを備え、制御部5がスイッチング素子Q2,Q5とスイッチング素子Q3,Q4とを交互にをオン・オフすることで、DC/DC変換部2aの直流出力を矩形波の交番電力に変換し、交番電力をランプLaに供給して点灯させる
イグナイタ部3は、パルス発生用コンデンサC1と、パルス発生用コンデンサC1に並列接続されたパルストランスPT1の1次巻線PT1aと放電ギャップGAPとの直列回路と、ランプLaに直列接続したパルストランスPT1の2次巻線PT1bとを備える。そしてパルス発生用コンデンサC1の一端はイグナイタ充電部4の出力に接続され、他端はスイッチング素子Q2,Q3の接続中点に接続されており、イグナイタ充電部4によって充電される。放電ギャップGAPは自己トリガ機能を有するもので、両端電圧が所定のスイッチング電圧Vs以上に達すると導通(オン)する。
【0023】
イグナイタ充電部4は、トランスT1の2次巻線T1bとダイオードD1との接続中点に一端を接続したトランスT1の3次巻線T1cとダイオードD2との直列回路を備え、ダイオードD2の出力がイグナイタ部3のパルス発生用コンデンサC1の充電電流Icとなる。
【0024】
以下、ランプLaの始動動作について説明する。まず、ランプ始動時には、イグナイタ充電部4が出力する充電電流Icによってイグナイタ部3のパルス発生用コンデンサC1を充電し、その充電電圧は放電ギャップGAPの両端に印加される。そして充電電圧が放電ギャップGAPのスイッチング電圧Vsにまで上昇すると放電ギャップGAPが導通する。放電ギャップGAPが導通するとパルス発生用コンデンサC1の充電電荷が1次巻線PT1a、放電ギャップGAPを介して放電され、パルストランスPT1の1次巻線PT1aにはパルス電流が流れて、2次巻線PT1bには高圧パルスが発生する。発生した高圧パルスは放電灯Laの電極間に印加されて電極間を絶縁破壊し、放電灯Laは放電を開始する。
【0025】
ここで本実施形態のパルス発生用コンデンサC1は積層型セラミック製コンデンサが用いられており、その特性は図2の特性S1に示すように、放電ギャップGAPのスイッチング電圧Vsが高いほど、放電ギャップGAPの導通時における実効容量が減少するものである(すなわちパルス発生用コンデンサC1の充電電圧が増加するほど、実効容量が減少する)。
【0026】
この放電ギャップGAPの導通時におけるパルス発生用コンデンサC1の放電エネルギーEgは、Eg=1/2×C1×Vs2で表され、スイッチング電圧Vsに対して図3に示す特性S2で示される。そして放電ギャップGAPのスイッチング電圧Vsが高い場合は、パルス発生用コンデンサC1の実効容量が減少するので、パルス発生用コンデンサC1の放電エネルギーEgは相対的に小さくなる。また、放電ギャップGAPのスイッチング電圧Vsが低い場合は、パルス発生用コンデンサC1の実効容量が増加するので、パルス発生用コンデンサC1の放電エネルギーEgは相対的に大きくなる。したがって、放電ギャップGAPのスイッチング電圧Vsが所定の範囲内でばらついても、放電エネルギーEgは、エネルギー過多で放電ギャップGAPの寿命が短くなる領域B1とエネルギー不足で始動遅れが発生する領域B2との間で略一定となり、エネルギー過多時の放電ギャップGAPの短寿命化の防止、及びエネルギー不足時のランプ始動遅れの防止を図ることができる。
【0027】
また、高誘電率の積層型セラミック製コンデンサをパルス発生用コンデンサC1に用いることによって、フィルムコンデンサと比べてパルス発生用コンデンサC1の小型化を図ることができ、さらにはイグナイタ部3の小型化をも図ることができる。
【0028】
(実施形態2)
図4は本実施形態の放電灯点灯装置の回路構成を示しており、イグナイタ部3は、パルス発生用コンデンサC1a,C1bの直列回路と、パルス発生用コンデンサC1a,C1bの直列回路に並列接続されたパルストランスPT1の1次巻線PT1aと放電ギャップGAPとの直列回路と、ランプLaに直列接続したパルストランスPT1の2次巻線PT1bとを備える。そしてパルス発生用コンデンサC1a,C1bの直列回路の両端はイグナイタ充電部4に接続され、パルス発生用コンデンサC1a,C1bの接続中点はインバータ部2の一方の出力に接続される。
【0029】
イグナイタ充電部4は、インバータ部2の他方の出力からパルス発生用コンデンサC1a,C1bの直列回路の一端に向かって順方向に接続されたダイオードD3と、パルス発生用コンデンサC1a,C1bの直列回路の他端からインバータ部2の他方の出力に向かって順方向に接続されたダイオードD4とを備えている。そして、インバータ部2は図5に示す正の電圧Voと負の電圧−Voとを交互に発生する矩形波電圧を出力しており、正の電圧Vo時にはダイオードD3を介してコンデンサC1aを充電し、負の電圧−Vo時にはダイオードD4を介してコンデンサC1bを充電する。
【0030】
このようにインバータ部2が多電圧昇圧回路の場合は、パルス発生用コンデンサとして少なくとも2つ以上のコンデンサを直列接続した構成としてもよい。
【0031】
さらに本実施形態においても実施形態1と同様に、図2の特性S1を有する積層型セラミック製コンデンサをパルス発生用コンデンサC1a,C1bに用いており、実施形態1と同様に、エネルギー過多時の放電ギャップGAPの短寿命化の防止、エネルギー不足時のランプ始動遅れの防止、パルス発生用コンデンサC1a,C1bの小型化を図ることができる。なお、実施形態1と同様の構成には同一の符号を付して説明は省略する。
【0032】
(実施形態3)
本実施形態の放電灯点灯装置の回路構成は実施形態1の図1と略同様であるが、パルス発生用コンデンサC1を図6に示すように、コンデンサC11,C12,C13の並列回路で構成している点が異なる。並列接続するコンデンサの数は3つに限るものではなく、容量の小さなコンデンサであっても並列接続することで容量を大きくすることができる。
【0033】
さらに本実施形態においても実施形態1と同様に、図2の特性S1を有する積層型セラミック製コンデンサをパルス発生用コンデンサC11,C12,C13に用いており、実施形態1と同様に、エネルギー過多時の放電ギャップGAPの短寿命化の防止、エネルギー不足時のランプ始動遅れの防止、パルス発生用コンデンサC1の小型化を図ることができる。
【0034】
【発明の効果】
請求項1の発明は、直流電源と、前記直流電源からの入力を交番電力に変換してランプに供給することによりランプを点灯させるインバータ部と、高圧パルスをランプに印加することによりランプを始動させるもので、高圧パルスを発生するためのエネルギーを蓄えるパルス発生用コンデンサ、前記パルス発生用コンデンサの充電電圧が所定の電圧範囲内にあるときに導通して前記パルス発生用コンデンサを放電させるスイッチ素子、前記スイッチ素子が導通すると前記パルス発生用コンデンサが放電するパルス電流が1次巻線を流れ、2次巻線に発生する高圧パルスをランプに印加するパルストランスから構成されるイグナイタ部と、前記パルス発生用コンデンサを充電する充電部とを備え、前記スイッチ素子の導通時に前記パルス発生用コンデンサが蓄えているエネルギーは、前記スイッチ素子が導通する所定の電圧範囲内において一定のエネルギー範囲内に収まるので、ランプの始動性を確保するとともに、放電ギャップ等のスイッチ素子の寿命も確保することができるという効果がある。
【0035】
請求項2の発明は、請求項1において、前記パルス発生用コンデンサの容量は充電電圧が増加すると減少する特性を有するので、パルス発生用コンデンサが蓄えるエネルギーを、スイッチ素子が導通する所定の電圧範囲内において一定のエネルギー範囲内に収めることができるという効果がある。
【0036】
請求項3の発明は、請求項2において、前記パルス発生用コンデンサは誘電体と電極とが積層構造を成すもので、誘電体の材質はセラミックであるので、パルス発生用コンデンサの小型化を図ることができ、さらにはイグナイタ部の小型化をも図ることができるという効果がある。
【0037】
請求項4の発明は、請求項3において、前記パルス発生用コンデンサは複数のコンデンサを直列接続したものであるので、多電圧昇圧回路を用いたインバータ部に対応できるという効果がある。
【0038】
請求項5の発明は、請求項3において、前記パルス発生用コンデンサは複数のコンデンサを並列接続したので、容量の小さなコンデンサであっても容量を大きくすることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の放電灯点灯装置の構成を示す図である。
【図2】同上のパルス発生用コンデンサの実効容量の特性を示す図である。
【図3】同上のパルス発生用コンデンサの放電エネルギーの特性を示す図である。
【図4】本発明の実施形態2の放電灯点灯装置の構成を示す図である。
【図5】同上のインバータ部の出力電圧波形を示す図である。
【図6】本発明の実施形態3のパルス発生用コンデンサの構成を示す図である。
【図7】従来の放電灯点灯装置の構成を示す図である。
【図8】始動時のランプ電圧−ランプ電流の関係を示す図である。
【図9】(a)始動時に十分なエネルギーの高圧パルスが印加された場合のランプ電流波形を示す図である。
(b)同上のランプ電圧波形を示す図である。
【図10】(a)始動時に十分なエネルギーの高圧パルスが印加されなかった場合のランプ電流波形を示す図である。
(b)同上のランプ電圧波形を示す図である。
【符号の説明】
1 直流電源
2 インバータ部
2a DC/DC変換部
2b DC/AC変換部
3 イグナイタ部
4 イグナイタ充電部
5 制御部
C1 パルス発生用コンデンサ
PT1 パルストランス
GAP 放電ギャップ
La ランプ
【発明の属する技術分野】
本発明は、放電灯点灯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図7は従来の放電灯点灯装置の回路構成を示しており、放電灯点灯装置は、直流電源1と、直流電源1からの入力をランプLaが必要としている電力に調整するとともに交番電力に変換してランプLaに供給するインバータ部2と、始動時に高圧パルスを発生してランプLaに印加するイグナイタ部3と、イグナイタ部3に高圧パルスを発生するためのエネルギーを供給するイグナイタ充電部4とを備える。
【0003】
イグナイタ部3は、パルス発生用コンデンサC10と、パルス発生用コンデンサC10に並列接続されたパルストランスPT1の1次巻線PT1aと放電ギャップGAPとの直列回路と、ランプLaに直列接続したパルストランスPT1の2次巻線PT1bとを備えて、パルス発生用コンデンサC10はイグナイタ充電部4によって充電される。放電ギャップGAPは自己トリガ機能を有するもので、両端電圧が所定のスイッチング電圧Vs以上に達すると導通(オン)する。
【0004】
以下、ランプLaの始動動作について説明する。まず、ランプ始動時には、イグナイタ充電部4によってイグナイタ部3のパルス発生用コンデンサC10を充電し、その充電電圧は放電ギャップGAPの両端に印加される。そして充電電圧が放電ギャップGAPのスイッチング電圧Vsまで上昇すると放電ギャップGAPが導通する。放電ギャップGAPが導通するとパルス発生用コンデンサC10の充電電荷が1次巻線PT1a、放電ギャップGAPを介して放電され、パルストランスPT1の1次巻線PT1aにはパルス電流が流れて、2次巻線PT1bには高圧パルスが発生する。発生した高圧パルスは放電灯Laの電極間に印加されて電極間を絶縁破壊し、放電灯Laは放電を開始する。
【0005】
上記放電開始後のランプLaは図8に示すように、ランプ電流Ilaがランプ電圧Vlaに対して正特性を持つグロー放電領域A1から、ランプ電流Ilaがランプ電圧Vlaに対して負特性を持つア−ク放電領域A2を通過し、その後、安定点灯領域に移行する(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特許第2948627号公報(3頁左上段第16行〜第20行、図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記イグナイタ部3の役目として、ランプLaの放電開始後にグロー放電領域A1から初期のアーク放電領域A2へ移行させることがあるが、ランプLaの状態(オフ時間、周囲温度、放電開始時の電極間の放電経路等)の影響により、必要なエネルギーが異なる。
【0008】
例えば図9は、放電を行うのに十分なエネルギーの高圧パルスが印加された場合の、時間Tに対するランプ電流Ila波形(図9(a))、ランプ電圧Vla波形(図9(b))を示しており、始動時に無負荷2次電圧V1が印加された状態で、時間t0で高圧パルスを印加されてからランプ電流Ilaは徐々に増加し、時間t1においてランプ電圧Vlaが無負荷2次電圧V1から低下し始めるとともにランプ電流Ilaは急増した後急減して、安定点灯状態に移行する。
【0009】
対して図10は、ランプLaの放電電流が最も流れにくい再始動時に、電極間の放電開始時の放電経路がランプ発光部のガラス表面の最冷点近傍を通過した場合の、時間Tに対するランプ電流Ila波形(図10(a))、ランプ電圧Vla波形(図10(b))を示しており、放電を行うのに十分なエネルギーの高圧パルスが印加されない状態を示している。この場合、始動時に無負荷2次電圧V1が印加された状態で、時間t0で高圧パルスを印加されて以降、ランプLaの電極間が絶縁破壊し放電電流が流れているにも関わらず、グロー放電領域の山を乗り越えるエネルギーが不足していて、アーク放電領域へ移行することができず、ランプ電圧Vlaが無負荷2次電圧V1から低下しないため、インバータ部2からの押し込み電流を流すことができず、始動遅れが発生する。
【0010】
ここで上記パルス発生用コンデンサC10は高耐圧のPET製フィルムコンデンサが用いられており、パルス発生用コンデンサC10の実効容量は図2の特性S11に示すように、放電ギャップGAPのスイッチング電圧Vs(すなわちパルス発生用コンデンサC10の充電電圧)に対してほぼ一定で安定している。そして従来、上記始動遅れを回避するためにはパルス発生用コンデンサC10の容量を大きくしていた。
【0011】
しかし、個別の放電ギャップGAPの各スイッチング電圧Vsは同一ではなく、ある所定の範囲内でばらつく。そして、放電ギャップGAPの導通時におけるパルス発生用コンデンサC10の放電エネルギーEgは、Eg=1/2×C10×Vs2で表され、スイッチング電圧Vsに対して図3に示す特性S12で示される。したがって、放電ギャップGAPのスイッチング電圧Vsが高い場合は、パルス発生用コンデンサC10の放電エネルギーEgがエネルギー過多の領域B1にまで達し、放電ギャップGAPが導通して流れるパルス電流が増加して、放電ギャップGAPの寿命が短くなる傾向があった。
【0012】
反対に放電ギャップGAPのスイッチング電圧Vsが低い場合は、放電エネルギーEgが、エネルギー不足の領域B2内にとどまり、始動遅れが発生する確率が増える傾向があった。
【0013】
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、ランプの始動性を確保するとともに、放電ギャップ等のスイッチ素子の寿命も確保した放電灯点灯装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、直流電源と、前記直流電源からの入力を交番電力に変換してランプに供給することによりランプを点灯させるインバータ部と、高圧パルスをランプに印加することによりランプを始動させるもので、高圧パルスを発生するためのエネルギーを蓄えるパルス発生用コンデンサ、前記パルス発生用コンデンサの充電電圧が所定の電圧範囲内にあるときに導通して前記パルス発生用コンデンサを放電させるスイッチ素子、前記スイッチ素子が導通すると前記パルス発生用コンデンサが放電するパルス電流が1次巻線を流れ、2次巻線に発生する高圧パルスをランプに印加するパルストランスから構成されるイグナイタ部と、前記パルス発生用コンデンサを充電する充電部とを備え、前記スイッチ素子の導通時に前記パルス発生用コンデンサが蓄えているエネルギーは、前記スイッチ素子が導通する所定の電圧範囲内において一定のエネルギー範囲内に収まることを特徴とする。
【0015】
請求項2の発明は、請求項1において、前記パルス発生用コンデンサの容量は充電電圧が増加すると減少する特性を有することを特徴とする。
【0016】
請求項3の発明は、請求項2において、前記パルス発生用コンデンサは誘電体と電極とが積層構造を成すもので、誘電体の材質はセラミックであることを特徴とする。
【0017】
請求項4の発明は、請求項3において、前記パルス発生用コンデンサは複数のコンデンサを直列接続したものであることを特徴とする。
【0018】
請求項5の発明は、請求項3において、前記パルス発生用コンデンサは複数のコンデンサを並列接続したものであることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
(実施形態1)
図1は本実施形態の放電灯点灯装置の回路構成を示しており、放電灯点灯装置は、直流電源1と、直流電源1からの入力をランプLaが必要としている電力に調整するとともに交番電力に変換してランプLaに供給するインバータ部2と、始動時に高圧パルスを発生してランプLaに印加するイグナイタ部3と、イグナイタ部3に高圧パルスを発生するためのエネルギーを供給するイグナイタ充電部4と、インバータ部2のスイッチング動作を制御する制御部5とを備える。
【0021】
インバータ部2は、DC/DC変換部2aと、DC/AC変換部2bとから構成され、DC/DC変換部2aは、直流電源1の出力端間に接続したトランスT1の1次巻線T1aとスイッチング素子Q1との直列回路と、トランスT1の2次巻線T1bと、2次巻線T1bの一端に接続して2次巻線T1bの出力を半波整流するダイオードD1と、ダイオードD1の出力端と2次巻線T1bの他端との間に接続して半波整流出力を平滑するコンデンサC3とを備え、2次巻線T1bの他端は直流電源1の低圧側に接続されている。そして、制御部5がスイッチング素子Q1をオン・オフすることで直流電源1からの入力をランプLaが必要としている直流電力に変換して出力する。
【0022】
DC/AC変換部2bは、コンデンサC3の両端間に接続したスイッチング素子Q2,Q3の直列回路とスイッチング素子Q4,Q5の直列回路との並列回路と、スイッチング素子Q2,Q3の接続中点とスイッチング素子Q4,Q5の接続中点との間に接続したコンデンサC2とを備え、制御部5がスイッチング素子Q2,Q5とスイッチング素子Q3,Q4とを交互にをオン・オフすることで、DC/DC変換部2aの直流出力を矩形波の交番電力に変換し、交番電力をランプLaに供給して点灯させる
イグナイタ部3は、パルス発生用コンデンサC1と、パルス発生用コンデンサC1に並列接続されたパルストランスPT1の1次巻線PT1aと放電ギャップGAPとの直列回路と、ランプLaに直列接続したパルストランスPT1の2次巻線PT1bとを備える。そしてパルス発生用コンデンサC1の一端はイグナイタ充電部4の出力に接続され、他端はスイッチング素子Q2,Q3の接続中点に接続されており、イグナイタ充電部4によって充電される。放電ギャップGAPは自己トリガ機能を有するもので、両端電圧が所定のスイッチング電圧Vs以上に達すると導通(オン)する。
【0023】
イグナイタ充電部4は、トランスT1の2次巻線T1bとダイオードD1との接続中点に一端を接続したトランスT1の3次巻線T1cとダイオードD2との直列回路を備え、ダイオードD2の出力がイグナイタ部3のパルス発生用コンデンサC1の充電電流Icとなる。
【0024】
以下、ランプLaの始動動作について説明する。まず、ランプ始動時には、イグナイタ充電部4が出力する充電電流Icによってイグナイタ部3のパルス発生用コンデンサC1を充電し、その充電電圧は放電ギャップGAPの両端に印加される。そして充電電圧が放電ギャップGAPのスイッチング電圧Vsにまで上昇すると放電ギャップGAPが導通する。放電ギャップGAPが導通するとパルス発生用コンデンサC1の充電電荷が1次巻線PT1a、放電ギャップGAPを介して放電され、パルストランスPT1の1次巻線PT1aにはパルス電流が流れて、2次巻線PT1bには高圧パルスが発生する。発生した高圧パルスは放電灯Laの電極間に印加されて電極間を絶縁破壊し、放電灯Laは放電を開始する。
【0025】
ここで本実施形態のパルス発生用コンデンサC1は積層型セラミック製コンデンサが用いられており、その特性は図2の特性S1に示すように、放電ギャップGAPのスイッチング電圧Vsが高いほど、放電ギャップGAPの導通時における実効容量が減少するものである(すなわちパルス発生用コンデンサC1の充電電圧が増加するほど、実効容量が減少する)。
【0026】
この放電ギャップGAPの導通時におけるパルス発生用コンデンサC1の放電エネルギーEgは、Eg=1/2×C1×Vs2で表され、スイッチング電圧Vsに対して図3に示す特性S2で示される。そして放電ギャップGAPのスイッチング電圧Vsが高い場合は、パルス発生用コンデンサC1の実効容量が減少するので、パルス発生用コンデンサC1の放電エネルギーEgは相対的に小さくなる。また、放電ギャップGAPのスイッチング電圧Vsが低い場合は、パルス発生用コンデンサC1の実効容量が増加するので、パルス発生用コンデンサC1の放電エネルギーEgは相対的に大きくなる。したがって、放電ギャップGAPのスイッチング電圧Vsが所定の範囲内でばらついても、放電エネルギーEgは、エネルギー過多で放電ギャップGAPの寿命が短くなる領域B1とエネルギー不足で始動遅れが発生する領域B2との間で略一定となり、エネルギー過多時の放電ギャップGAPの短寿命化の防止、及びエネルギー不足時のランプ始動遅れの防止を図ることができる。
【0027】
また、高誘電率の積層型セラミック製コンデンサをパルス発生用コンデンサC1に用いることによって、フィルムコンデンサと比べてパルス発生用コンデンサC1の小型化を図ることができ、さらにはイグナイタ部3の小型化をも図ることができる。
【0028】
(実施形態2)
図4は本実施形態の放電灯点灯装置の回路構成を示しており、イグナイタ部3は、パルス発生用コンデンサC1a,C1bの直列回路と、パルス発生用コンデンサC1a,C1bの直列回路に並列接続されたパルストランスPT1の1次巻線PT1aと放電ギャップGAPとの直列回路と、ランプLaに直列接続したパルストランスPT1の2次巻線PT1bとを備える。そしてパルス発生用コンデンサC1a,C1bの直列回路の両端はイグナイタ充電部4に接続され、パルス発生用コンデンサC1a,C1bの接続中点はインバータ部2の一方の出力に接続される。
【0029】
イグナイタ充電部4は、インバータ部2の他方の出力からパルス発生用コンデンサC1a,C1bの直列回路の一端に向かって順方向に接続されたダイオードD3と、パルス発生用コンデンサC1a,C1bの直列回路の他端からインバータ部2の他方の出力に向かって順方向に接続されたダイオードD4とを備えている。そして、インバータ部2は図5に示す正の電圧Voと負の電圧−Voとを交互に発生する矩形波電圧を出力しており、正の電圧Vo時にはダイオードD3を介してコンデンサC1aを充電し、負の電圧−Vo時にはダイオードD4を介してコンデンサC1bを充電する。
【0030】
このようにインバータ部2が多電圧昇圧回路の場合は、パルス発生用コンデンサとして少なくとも2つ以上のコンデンサを直列接続した構成としてもよい。
【0031】
さらに本実施形態においても実施形態1と同様に、図2の特性S1を有する積層型セラミック製コンデンサをパルス発生用コンデンサC1a,C1bに用いており、実施形態1と同様に、エネルギー過多時の放電ギャップGAPの短寿命化の防止、エネルギー不足時のランプ始動遅れの防止、パルス発生用コンデンサC1a,C1bの小型化を図ることができる。なお、実施形態1と同様の構成には同一の符号を付して説明は省略する。
【0032】
(実施形態3)
本実施形態の放電灯点灯装置の回路構成は実施形態1の図1と略同様であるが、パルス発生用コンデンサC1を図6に示すように、コンデンサC11,C12,C13の並列回路で構成している点が異なる。並列接続するコンデンサの数は3つに限るものではなく、容量の小さなコンデンサであっても並列接続することで容量を大きくすることができる。
【0033】
さらに本実施形態においても実施形態1と同様に、図2の特性S1を有する積層型セラミック製コンデンサをパルス発生用コンデンサC11,C12,C13に用いており、実施形態1と同様に、エネルギー過多時の放電ギャップGAPの短寿命化の防止、エネルギー不足時のランプ始動遅れの防止、パルス発生用コンデンサC1の小型化を図ることができる。
【0034】
【発明の効果】
請求項1の発明は、直流電源と、前記直流電源からの入力を交番電力に変換してランプに供給することによりランプを点灯させるインバータ部と、高圧パルスをランプに印加することによりランプを始動させるもので、高圧パルスを発生するためのエネルギーを蓄えるパルス発生用コンデンサ、前記パルス発生用コンデンサの充電電圧が所定の電圧範囲内にあるときに導通して前記パルス発生用コンデンサを放電させるスイッチ素子、前記スイッチ素子が導通すると前記パルス発生用コンデンサが放電するパルス電流が1次巻線を流れ、2次巻線に発生する高圧パルスをランプに印加するパルストランスから構成されるイグナイタ部と、前記パルス発生用コンデンサを充電する充電部とを備え、前記スイッチ素子の導通時に前記パルス発生用コンデンサが蓄えているエネルギーは、前記スイッチ素子が導通する所定の電圧範囲内において一定のエネルギー範囲内に収まるので、ランプの始動性を確保するとともに、放電ギャップ等のスイッチ素子の寿命も確保することができるという効果がある。
【0035】
請求項2の発明は、請求項1において、前記パルス発生用コンデンサの容量は充電電圧が増加すると減少する特性を有するので、パルス発生用コンデンサが蓄えるエネルギーを、スイッチ素子が導通する所定の電圧範囲内において一定のエネルギー範囲内に収めることができるという効果がある。
【0036】
請求項3の発明は、請求項2において、前記パルス発生用コンデンサは誘電体と電極とが積層構造を成すもので、誘電体の材質はセラミックであるので、パルス発生用コンデンサの小型化を図ることができ、さらにはイグナイタ部の小型化をも図ることができるという効果がある。
【0037】
請求項4の発明は、請求項3において、前記パルス発生用コンデンサは複数のコンデンサを直列接続したものであるので、多電圧昇圧回路を用いたインバータ部に対応できるという効果がある。
【0038】
請求項5の発明は、請求項3において、前記パルス発生用コンデンサは複数のコンデンサを並列接続したので、容量の小さなコンデンサであっても容量を大きくすることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の放電灯点灯装置の構成を示す図である。
【図2】同上のパルス発生用コンデンサの実効容量の特性を示す図である。
【図3】同上のパルス発生用コンデンサの放電エネルギーの特性を示す図である。
【図4】本発明の実施形態2の放電灯点灯装置の構成を示す図である。
【図5】同上のインバータ部の出力電圧波形を示す図である。
【図6】本発明の実施形態3のパルス発生用コンデンサの構成を示す図である。
【図7】従来の放電灯点灯装置の構成を示す図である。
【図8】始動時のランプ電圧−ランプ電流の関係を示す図である。
【図9】(a)始動時に十分なエネルギーの高圧パルスが印加された場合のランプ電流波形を示す図である。
(b)同上のランプ電圧波形を示す図である。
【図10】(a)始動時に十分なエネルギーの高圧パルスが印加されなかった場合のランプ電流波形を示す図である。
(b)同上のランプ電圧波形を示す図である。
【符号の説明】
1 直流電源
2 インバータ部
2a DC/DC変換部
2b DC/AC変換部
3 イグナイタ部
4 イグナイタ充電部
5 制御部
C1 パルス発生用コンデンサ
PT1 パルストランス
GAP 放電ギャップ
La ランプ
Claims (5)
- 直流電源と、
前記直流電源からの入力を交番電力に変換してランプに供給することによりランプを点灯させるインバータ部と、
高圧パルスをランプに印加することによりランプを始動させるもので、高圧パルスを発生するためのエネルギーを蓄えるパルス発生用コンデンサ、前記パルス発生用コンデンサの充電電圧が所定の電圧範囲内にあるときに導通して前記パルス発生用コンデンサを放電させるスイッチ素子、前記スイッチ素子が導通すると前記パルス発生用コンデンサが放電するパルス電流が1次巻線を流れ、2次巻線に発生する高圧パルスをランプに印加するパルストランスから構成されるイグナイタ部と、
前記パルス発生用コンデンサを充電する充電部とを備え、
前記スイッチ素子の導通時に前記パルス発生用コンデンサが蓄えているエネルギーは、前記スイッチ素子が導通する所定の電圧範囲内において一定のエネルギー範囲内に収まることを特徴とする放電灯点灯装置。 - 前記パルス発生用コンデンサの容量は充電電圧が増加すると減少する特性を有することを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
- 前記パルス発生用コンデンサは誘電体と電極とが積層構造を成すもので、誘電体の材質はセラミックであることを特徴とする請求項2記載の放電灯点灯装置。
- 前記パルス発生用コンデンサは複数のコンデンサを直列接続したものであることを特徴とする請求項3記載の放電灯点灯装置。
- 前記パルス発生用コンデンサは複数のコンデンサを並列接続したものであることを特徴とする請求項3記載の放電灯点灯装置。
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