JP2005011798A - 高圧パルス発生装置及び放電灯点灯装置 - Google Patents

高圧パルス発生装置及び放電灯点灯装置 Download PDF

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Yoji Konishi
洋史 小西
Noriaki Nishida
典明 西田
Seinosuke Obara
成乃亮 小原
Hisaharu Ito
久治 伊藤
Jintaro Nagao
仁太郎 長尾
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Abstract

【課題】大きな部品や、高価な部品を使用することなく、小型で従来と同等の高圧パルスを発生させる安価な高圧パルス発生装置を提供する。
【解決手段】スイッチング素子Q1、ダイオードD1、インダクタL1からなる降圧チョッパ回路1と、その出力を平滑するコンデンサC1と、前記コンデンサC1の電圧を2段昇圧して放電灯Laを始動させるための高圧パルスを発生させる高圧パルス発生回路2と、これらの回路を制御する制御回路3とを備える放電灯点灯装置において、1段目の昇圧回路の構成として、降圧チョッパ回路のインダクタL1を昇圧トランスの1次側巻線とし、同じボビン上に昇圧トランスの2次側巻線を巻き、該2次側巻線の一端を降圧チョッパ回路1のインダクタL1の出力側の回路上又は降圧チョッパ回路1の降圧前の回路上に接続した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高圧パルス発生装置および放電灯点灯装置に関するものであり、例えば、液晶プロジェクタの光源となる高圧放電灯の点灯装置に利用されるものである。
図16は放電灯を直流点灯させる従来例の回路図である。図中、1はチョッパ回路、2は高圧パルス発生回路、3は制御回路である。入力端子Iからの直流電圧はチョッパ回路1により降圧されてコンデンサC1により平滑される。コンデンサC1の出力電圧は、抵抗R1を介してコンデンサC2に充電される。コンデンサC2の充電電圧がサイダックSSSのブレークオーバー電圧に達すると、コンデンサC2から昇圧トランスT1の1次側に電流が流れ、その電流で昇圧トランスT1の2次側に電圧が発生する。サイダックSSSがブレークオーバーした後の電流が保持電流以下になるように抵抗R1の抵抗値を設定する。昇圧トランスT1の2次側に発生した電圧は、ダイオードD2を介してコンデンサC3に充電される。コンデンサC3の充電電圧が放電ギャップQ2のブレークダウン電圧に達すると、コンデンサC3から昇圧トランスT2の1次側に電流が流れ、その電流で昇圧トランスT2の2次側に電圧が発生する。この電圧が高圧パルスであり、この高圧パルスにより放電灯Laがブレークダウンし、コンデンサC1、放電灯La、昇圧トランスT2の2次側というループで電流が流れ始める。放電灯Laに電流が流れ始めると、コンデンサC1の両端の電圧はサイダックSSSのブレークオーバー電圧以下になるため、高圧パルスは発生しない。
図17及び図18は放電灯を交流点灯させる従来例の回路図である。スイッチング素子Q3〜Q6で構成されるフルブリッジ回路4を設けている。フルブリッジ回路4のスイッチング素子Q3〜Q6は制御回路3の出力端子OUT2〜OUT5により制御され、放電灯の点灯時には、スイッチング素子Q3,Q6がオン、スイッチング素子Q4,Q5がオフする動作と、スイッチング素子Q3,Q6がオフ、スイッチング素子Q4,Q5がオンする動作を低周波で交互に交番させることにより、放電灯を低周波で交流点灯させるものである。図18は高圧パルスを発生させる極性を固定するようにした場合であり、フルブリッジ回路4の一方の出力端(放電灯Laの一端側)に抵抗R1を接続している。
特開2000−278956号公報
図16〜図18の高圧パルス発生回路2の構成部品は、高耐圧の部品が多いので、大きな部品が多い。そのため、装置中に占める割合は大きくなってしまう。また、放電灯へのストレスを軽減するために突入電流を小さくしたい場合や、図17、図18のスイッチング素子Q3〜Q6の耐圧を下げて小型化、低価格化したい場合にチョッパ回路1の無負荷時出力電圧を低く設定するのが有効であるが、そうした場合に図16〜図18の回路では、サイダックSSSとしてブレークダウン電圧の低い素子を使用しなければならない。この場合において、昇圧トランスT1、T2としてチョッパ回路1の無負荷時出力電圧が高い時と同じ部品を使用すると、高圧パルスの電圧は下がってしまい、放電灯Laがブレークダウンできない場合が発生してしまう。また、チョッパ回路1の無負荷時出力電圧が高い時と同じ高圧パルスを出力しようとすると、昇圧トランスT1、T2が大きくなってしまい、装置の大型化や高価格化といった問題がある。
また、図16〜図18の回路図では、回路を構成している部品任せのタイミングで高圧パルスを発生させることしかできない。上述のように、無負荷時出力電圧を低く設定すると、コンデンサC3の充電エネルギーも減少してしまうため、高圧パルスが発生するまでの時間や発生周期が長くなるという問題がある。
本発明は上述のような点に鑑みてなされたものであり、大きな部品や、高価な部品を使用することなく、小型で従来と同等の高圧パルスを発生させる安価な高圧パルス発生装置を提供することを課題とする。
本発明によれば、上記の課題を解決するために、図1〜図9、図14、図15に示すように、降圧チョッパ用のインダクタL1に昇圧用の巻線を施して昇圧トランスとして利用することを特徴とする。すなわち、1段目の昇圧回路の構成として、降圧チョッパ回路のインダクタL1を昇圧トランスの1次側巻線とし、同じボビン上に昇圧トランスの2次側巻線を巻き、該2次側巻線の一端を降圧チョッパ回路のインダクタL1の出力側の回路上又は降圧チョッパ回路の降圧前の回路上に接続したことを特徴とするものである。
このように構成したことにより、昇圧トランス用の部品を1個削減でき、従来2個必要であった昇圧トランスが2段目の昇圧トランスT2のみ設置すれば良いので、装置の小型化ができる。また、その周辺部品も削減できるので、装置の小型化、低価格化を実現できる。
請求項1又は2の発明によれば、降圧チョッパ用のインダクタに昇圧用の巻線をして昇圧トランスとして利用することで、昇圧トランス用の部品を1個削除でき、その周辺部品も削除できるので、装置の小型化、低価格化が可能となる効果がある。
請求項3の発明によれば、巻線の極性を固定することで、常に一定の1段目昇圧電圧を供給するようにしたので、無負荷電圧を下げても同等のパルス電圧を得ることができるため、突入電流を下げることができ、放電灯への始動時のストレス改善ができるため、放電灯の寿命改善ができる。また、交流点灯回路であれば、フルブリッジインバータ部のスイッチング素子の耐圧を下げることができるため、小型化、低価格化が可能になる。
請求項4の発明によれば、安定したパルスの電圧、回数を供給することができるので、安定した始動性能を実現できる。また、必要以上のパルス電圧を発生させないことで、周辺機器を誤動作させる確率を低減することができ、例えば、液晶プロジェクタなどの機器の信頼性を向上させることができる。
請求項5の発明によれば、パルス電圧を時間で監視、制御できるため、電圧検知用の高圧部品も不要になり、小型化できる。また、コンデンサの充電電圧を監視するために、高い電位からの検知回路が不要であり、配線の省スペース化、部品の小型化ができる。
請求項6又は7の発明によれば、放電灯の種類や状態によりパルス電圧を変化させることで、放電灯に必要最小限の高圧パルスを印加することになるため、放電灯への高圧パルスによるストレスを最小限にとどめることができ、放電灯の寿命改善ができる。
請求項8の発明によれば、高耐圧のスイッチング素子を1個削減できるため、装置を安価にすることができる。
請求項9の発明によれば、降圧チョッパの構成をタップコンバータにしたことで、チョッパ回路のインダクタの2次側の巻数を減らすことができるので、部品の小型化ができる。
これらの発明により、高圧パルス発生装置の部分を小さくすることができ、部品点数も少なくできる。よって、放電灯点灯装置全体の小型化や、低価格化が可能になる。
本発明の特徴及び利点を明確にすべく、以下添付した図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1に本発明の実施の形態1の回路図を示す。Iは入力端子、Laは放電灯、Q1、Q7はスイッチング素子、Q2は放電ギャップ、D1、D2はダイオード、C1、C3はコンデンサ、R2は抵抗、L1はインダクタ、T2は昇圧トランス、3は制御回路である。制御回路3は、スイッチング素子Q1、Q7のオン、オフを制御する。スイッチング素子Q1、Q7にはリレーや半導体素子であるMOSFET等を使用する。
前述した従来の回路と大きく異なるのは、昇圧トランスがT2のみになり、従来の昇圧トランスT1は降圧チョッパ回路1のインダクタL1によって構成されている点である。入力端子Iには、通常、交流電圧を整流した直流電圧が供給される。チョッパ回路1はスイッチング素子Q1、ダイオードD1、インダクタL1の1次巻線により構成され、スイッチング素子Q1は制御回路3の出力端子OUT1からの制御信号によりオン、オフ制御される。制御回路3に放電灯Laの管電圧に応じた電圧Voと放電灯Laの管電流に応じた電圧Ioが入力され、チョッパ回路1の出力電力や無負荷時の出力電圧が一定になるように、出力端子OUT1からスイッチング素子Q1にオン、オフ制御信号を送る。コンデンサC1はチョッパ回路1の出力を平滑する。
高圧パルス発生回路2はインダクタL1の2次巻線、ダイオードD2、抵抗R2、コンデンサC3、スイッチング素子Q7、放電ギャップQ2、昇圧トランスT2により構成され、スイッチング素子Q7は制御回路3の出力端子OUT6からの制御信号によりオン、オフ制御される。スイッチング素子Q7は放電灯Laが高圧パルスにより点灯するまでオンしており、放電灯Laが点灯した後はオフする。インダクタL1の2次側の一端は降圧チョッパ回路1の出力端に接続されている。コンデンサC3の電圧V1には、コンデンサC1の電圧にインダクタL1の1次側と2次側の巻数比で決まる電圧を足した電圧からダイオードD2の順方向電圧を引いた電圧が発生する。コンデンサC3の電圧V1が放電ギャップQ2のブレークダウン電圧に達すると、コンデンサC3から昇圧トランスT2の1次側に電流が流れ、その電流で昇圧トランスT2の2次側に電圧が発生する。この電圧が高圧パルスであり、この高圧パルスにより放電灯Laがブレークグウンし、コンデンサC1、放電灯La、昇圧トランスT2の2次側というループで電流が流れ始める。このように、昇圧トランスT1等の部品を削除できるため、装置の小型化ができ、低価格化を図ることができる。
(実施の形態2)
図2に本発明の実施の形態2を示す。基本的な構成は、実施の形態1の回路とほぼ同じであるが、インダクタL1の2次側の一端を降圧チョッパ回路1の出力端ではなく、降圧チョッパ回路1の降圧前の回路上に接続したもので、コンデンサC3の電圧V1には、降圧チョッパ回路1の降圧前の電圧にインダクタL1の1次側と2次側の巻数比で決まる電圧を足した電圧からダイオードD2の順方向電圧を引いた電圧が発生する。その他の動作は実施の形態1と同じである。実施の形態1と同様に、昇圧トランスT1等の部品を削除できるため、装置の小型化ができ、低価格化を図ることができる。
(実施の形態3)
図3に本発明の実施の形態3の回路図を示す。上述の図1の回路において、図3のようにインダクタL1の極性を固定しない場合や、図2の回路において、入力端子Iにかかる電圧が変動するとコンデンサC3の電圧V1も変動してしまう。その結果、パルス電圧やパルス発生回数が変動してしまう。そこで、実施の形態1の回路において、図3のようにインダクタL1の極性を固定する。このようにすると、入力端子Iにかかる電圧の変動に関わらず、コンデンサC3の電圧V1は一定になる。図中のインダクタL1の黒丸は極性を示しており、巻き始めもしくは巻き終わりを示す。
インダクタL1の極性を図3のように固定しない場合にコンデンサC3の電圧V1が一定にならない理由を以下に記す。
降圧チョッパ回路のピーク電流の関係式として、
Ip=(VI−Vo)・ton/L1=Vo・toff/L1
ここで、
Ip:降圧チョッパ回路のピーク電流
VI:入力端子の電圧
Vo:出力電圧
L1:降圧チョッパのインダクタ
ton:スイッチング素子Q1がオンしている時間
toff:ダイオードD1に順方向電流が流れる時間
という関係式が成り立つ。
出力側のインピーダンスを一定として、Ipをピーク電圧Vpに置き換えて考える。入力端子の電圧VIが変動するとVpは一定になるように制御されるので、tonが変動することが分かる。すなわち、ton区間に昇圧するようにインダクタL1の極性を固定した場合は、電圧VIが変化すると、インダクタL1の2次側回路への充電時間が変動することになる。逆に、図3のようにtoff区間に昇圧するようにインダクタL1の極性を固定すると、入力端子の電圧VIの影響を受けないため、安定した電圧をコンデンサC3に充電することが出来る。
また、実施の形態2の回路の場合は、降圧チョッパ回路1の降圧前の電圧を足しているため、入力端子Iにかかる電圧が変動すると、コンデンサC3の電圧V1は同じだけ変動する。
本実施の形態によれば、実施の形態1と同様に、昇圧トランスT1等の部品を削除できるため、装置の小型化ができ、低価格化を図ることができる。また、ほぼ一定の高圧パルスを供給できるので、安定した始動性能を得ることができる。
(実施の形態4)
図5に本発明の実施の形態4の回路図を示す。本実施の形態は、図3の回路において、放電ギャップQ2をスイッチング素子Q8に置き換えたものである。一般的に放電ギャップQ2のブレークダウン電圧は20%のばらつきがあるため、パルス電圧やパルス発生回数も20%のばらつきを持つことになる。放電ギャップQ2をスイッチング素子Q8に置き換えると、スイッチング素子Q8によって昇圧トランスT2に電流を流すタイミングを一定に制御できるため、パルス電圧やパルス発生回数のばらつきをほぼ無くすことが出来る。
図6にコンデンサC3の電圧V1の充電曲線を示す。前述したインダクタL1の極性を固定することで、この曲線は常に一定になる。よって、電圧V1そのものを監視しなくても、充電時間を監視すればどれだけコンデンサC3に電圧が蓄積されているか計算すれば分かることになる。そこで、コンデンサC3の電圧V1が十分な充電電圧になる時間をあらかじめ計算しておいて、そのタイミングでスイッチング素子Q8をオンさせると、一定したパルス電圧を得られることになる。
本実施の形態によれば、実施の形態1と同様に、昇圧トランスT1等の部品を削除できるため、装置の小型化ができ、低価格化を図ることができる。また、ほぼ一定の高圧パルスを供給できるので、安定した始動性能を得ることができる。また、時間で監視することで、高い電位からの検知回路が不要であり、配線の省スペース化、部品の小型化ができる。
(実施の形態5)
実施の形態4の回路(図5)において図6の充電曲線を利用し、コンデンサC3に満充電されるまでにスイッチング素子Q8をオンさせれば、パルス電圧を変化させることが出来る。メーカーやランプ電力、放電灯の種類や使用時間、消灯後短時間での再始動等の放電灯Laの状態により、放電灯Laをブレークダウンさせるために最低限必要なパルス電圧が変わってくる。あらかじめパルス電圧を十分高い値に設定しておけば、点灯失敗することはないと思われるが、必要以上の電圧は、放電灯の電極に過大なストレスを与えることになり、放電灯の寿命を考えると好ましくない。また、高圧パルスは周囲の機器に誤動作等の影響を与え易いため、できるだけ低く設定しておく方が望ましい。
(実施の形態6)
図7に本発明の実施の形態6の回路図を示す。本実施の形態では、スイッチング素子Q8にサイリスタを使用し、サイリスタに直列に、抵抗R3とコンデンサC4の並列回路を接続する。サイリスタがオンした瞬間はコンデンサC4を通り、昇圧トランスT2の1次側及びサイリスタに電流を流す。その後、コンデンサC4が充電され、抵抗R3を通って昇圧トランスT2の1次側及びサイリスタに電流が流れる。この時、抵抗R3をサイリスタに流れる電流が保持電流以下になるように設定しておけば、サイリスタは自動的にオフする。そうすると図5のスイッチング素子Q7を削除することが出来る。スイッチング素子Q7は高耐圧部品なので、抵抗R3とコンデンサC4の組み合わせの方が低価格化が図れる。
(実施の形態7)
図8に本発明の実施の形態7の回路図を示す。本実施の形態では、タップコンバータを用いている。降圧チョッパ回路をタップコンバータにすると、インダクタL1の2次側の巻数を通常の降圧チョッパ回路の場合よりも減らすことができる。図4のtoff区間にコンデンサC3を充電する場合、タップコンバータでは、図8の巻線Lbに流れる電流は、通常の降圧チョッパ回路の場合よりも電流が大きくなるため、充電される電流が多くなる。そのため、タップコンバータであれば、インダクタL1の巻数を減らしても通常の降圧チョッパ回路と同等の性能を得ることができる。
なお、巻線Laに電流が流れない時間では、巻線Laのリーケージインダクタンスとスイッチング素子Q1の接合容量や、電源の正・負極の配線部との間の容量とで共振が生じ、スイッチング素子Q1の電圧上昇が生じる。これが大きいと、スイッチング素子Q1の耐圧は大きいものを使用しなければならず、導通時電圧は大きくなるので損失は大きくなるから、高価格・大型化してしまう。この対策として、図8では、コンデンサC5を設けている。但し、このコンデンサC5により、スイッチング素子Q1がオンする時、電源の正極、スイッチング素子Q1、コンデンサC5、電源の負極のルートの電流が流れ、これによるターンオン損失の増加が生じるから、さらにスイッチング素子Q9を付加し、スイッチング素子Q1のオンモードでは、スイッチング素子Q9をオフとし、コンデンサC5を機能させないようにすることにより、前記のターンオン損失の増加を避けている。
以上の実施の形態では、直流放電灯点灯回路の例を挙げて説明しているが、交流放電灯点灯回路の場合でも同様の回路を使用できる。交流点灯回路とするには、例えば、図17又は図18のスイッチング素子Q3〜Q6で構成されるフルブリッジ回路4を付加すれば良い。
(実施の形態8)
図9に本発明の実施の形態8の回路図を示す。本実施の形態では、放電灯負荷Laの電源を生成する降圧チョッパー回路のインダクタL1の主巻線N1に上巻き巻線N2を設け、その出力電圧を平滑し、コンデンサC3、C4に直流電圧を得ている。(N1+N2)/N1の巻数比を適宜選ぶことにより、放電灯負荷Laの無負荷時には、図10に示す電圧が印加される。以下、図9の回路構成と動作について説明する。
スイッチング素子Q1がオン・オフすることで、スイッチング素子Q1、ダイオードD1、インダクタL1の主巻線N1、平滑用のコンデンサC1よりなる降圧チョッパ回路の動作により、コンデンサC1には直流電源Eを降圧した直流電圧が得られる。この直流電圧は、放電灯負荷Laの定常点灯時においては、ダイオードD4、昇圧トランスT2の2次巻線を介して、放電灯負荷Laに供給される。
一方、放電灯負荷Laの無負荷時においては、ランプインピーダンスが無限大であるから、抵抗R4とランプインピーダンスとの分圧比は非常に高く、インダクタL1の上巻き巻線N2により昇圧された電圧は、ダイオードD3、抵抗R4を介してコンデンサC4に充電されていき、コンデンサC4には昇圧された直流電圧(例えば、1〜1.5KV)が得られる。したがって、放電灯負荷Laの無負荷時においては、ダイオードD4は遮断状態となっている。
また、パルス発生回路のコンデンサC3には、インダクタL1の上巻き巻線N2により昇圧された直流電圧が、ダイオードD2、抵抗R2を介して充電され、放電灯負荷Laが無負荷状態である期間は、スイッチング素子Q8が間欠的にオンされることで、昇圧トランスT2の1次巻線にパルス状の電流が間欠的に流れる。これにより、昇圧トランスT2の2次巻線に高圧パルス電圧が発生し、この高圧パルス電圧がコンデンサC4の電圧VC4に重畳されて放電灯負荷Laの両端に印加されるから、図10に示すように、始動に適した電圧(例えば、ピーク値が2.5〜3KV)が放電灯負荷Laに印加されることになる。
なお、放電灯負荷Laが始動すると、そのランプインピーダンスは無負荷時に比べると極端に低くなるので、コンデンサC4の充電回路における抵抗R4とランプインピーダンスとの分圧比は非常に低くなり、コンデンサC4の電圧が低下することで、無負荷時には遮断状態であったダイオードD4が点灯時には導通状態となり、電源用の平滑コンデンサC1から放電灯負荷Laにランプ電流が供給されるものである。また、放電灯負荷Laの始動後はスイッチング素子Q8をオフ状態に保つことにより、高圧パルスの発生は停止する。なお、図1の実施の形態と同様にコンデンサC3と直列にスイッチング素子Q7を挿入し、放電灯負荷Laの始動後はスイッチング素子Q7をオフ状態としても良い。
発明の効果としては、非常に簡単な回路構成でありながら、容易に所望の電圧が得られるので、小型で低価格な放電灯点灯装置を提供できる。
(比較例1)
本発明の実施の形態8に対する比較例1として、従来の高圧直流放電灯点灯装置の一例を図11に示す。放電灯負荷Laに印加する直流電圧源をスイッチング素子Q1、ダイオードD1、インダクタL1、コンデンサC1で構成する降圧チョッパ回路で生成し、抵抗R1、コンデンサC2、スイッチング素子Q、昇圧トランスT1で構成する高圧パルス回路で生成する高圧パルス電圧を重畳することにより、図12に示すように、コンデンサC4に高圧直流電圧を生成する。この電圧を放電灯始動用の高圧電圧として放電灯負荷Laに印加していた。この場合、コンデンサC4の高圧電圧は、数KV(例えば、2〜2.5KV)と高圧であり、電源用の平滑コンデンサC1との逆流防止ダイオードD41,D42の逆耐圧は大きい。また、点灯時には、放電灯負荷Laへの供給電流は、ダイオードD41,D42を通ることになるから、ダイオードD41,D42は、導通時電流が大きく、逆耐圧も大きいため、大型のものを用いざるを得ず、ロスも大きい。本発明の実施の形態8によれば、この比較例1に比べると、無負荷時におけるコンデンサC4の電圧VC4が低いので、ダイオードD4の耐圧が低く、小型のものを使用でき、点灯時のロスも小さい。
(比較例2)
本発明の実施の形態8に対する比較例2として、従来の高圧直流放電灯点灯装置の他の一例を図13に示す。この比較例2では、放電灯負荷Laに印加する電圧は、1段目の昇圧トランスT1によって生成し、ダイオードD3を介してコンデンサC4によって平滑した直流電圧に2段目の昇圧トランスT2のパルス電圧を重畳することで、図10のような電圧を得ている。この電圧を放電灯始動用の高圧電圧として放電灯負荷Laに印加していた。このため、点灯時に放電灯電流が流れるダイオードD4の逆耐圧は、コンデンサC4の直流電圧に耐えるだけのものでよく、図11の比較例1と比べるとロスは小さい。しかし、パルス回路を2つ設けているので、広い実装場所を必要としたり、高価格になるという問題がある。本発明の実施の形態8によれば、これら比較例1および2の問題を共に解決できるものである。以下の実施の形態9,10についても同様である。
(実施の形態9)
図14に本発明の実施の形態9の回路図を示す。本実施の形態では、図9に示した実施の形態8において、さらに、ダイオードD21,D22,D23とコンデンサC21,C22,C23を用いたコッククロフト型の昇圧回路5を付加することで、始動に必要な直流電圧を得ているものである。
発明の効果としては、インダクタL1の上巻き巻線N2による昇圧だけでは十分な直流電圧が得られない場合においても、ダイオードD21,D22,D23とコンデンサC21,C22,C23を用いた簡単で安価な構成により、容易に所望の電圧が得られるので、小型で低価格な放電灯点灯装置を提供出来る。
(実施の形態10)
図15に本発明の実施の形態10の回路図を示す。本実施の形態では、スナバ用コンデンサC2をパルス発生用の電源としたものである。この回路においても、スイッチング素子Q1とインダクタL1、ダイオードD1、コンデンサC1は降圧チョッパ回路を構成しており、スイッチング素子Q1がオンすると、直流電源Eからスイッチング素子Q1、インダクタL1の巻線N1,N2、コンデンサC1を介して電流が流れ、スイッチング素子Q1がオフすると、インダクタL1の蓄積エネルギーによる回生電流が巻線N2、コンデンサC1、ダイオードD1を介して還流する。また、インダクタL1には上巻き巻線N3を設けてあり、スナバ用のコンデンサC2、ダイオードD2がインダクタL1の両端に接続されているので、インダクタL1の蓄積エネルギーによる回生電流は、インダクタL1、コンデンサC2、ダイオードD2の経路を介しても還流する。このとき、コンデンサC2に充電された電荷をパルス発生用の電源として利用している。
その他の構成および動作は図9に示した実施の形態8と同様であり、放電灯負荷Laの無負荷時には、インダクタL1の上巻き巻線N3により昇圧された電圧がダイオードD3、抵抗R4を介してコンデンサC4に充電されて、コンデンサC4には昇圧された直流電圧(例えば、1〜1.5KV)が得られる。したがって、放電灯負荷Laの無負荷時においては、ダイオードD4は遮断状態となっている。また、スナバ用のコンデンサC2を電源として、抵抗R2を介してコンデンサC3が充電され、放電灯負荷Laが無負荷状態である期間、スイッチング素子Q8が間欠的にオンすることにより、昇圧トランスT2の1次巻線にパルス状の電流が間欠的に流れる。これにより、放電灯負荷Laの両端には、図10に示すように、始動に適した電圧(例えば、ピーク値が2.5〜3KV)が印加される。
放電灯負荷Laが始動すると、そのランプインピーダンスが極端に低下するので、抵抗R4とランプインピーダンスの分圧比は非常に低くなり、コンデンサC4の電圧が低下することで、無負荷時には遮断状態であったダイオードD4が点灯時には導通状態となり、電源用の平滑コンデンサC1から放電灯負荷Laに電流が供給されるものである。また、放電灯負荷Laの始動後はスイッチング素子Q8をオフ状態に保つことにより、高圧パルスの発生は停止する。
発明の効果としては、スナバ用コンデンサC2をパルス発生用の電源として利用することにより、部品の追加なく、高圧パルス電源を得られるので、小型で低価格な放電灯点灯装置を提供出来る。
本発明の実施の形態1の回路図である。 本発明の実施の形態2の回路図である。 本発明の実施の形態3の回路図である。 本発明の実施の形態3の動作説明図である。 本発明の実施の形態4の回路図である。 本発明の実施の形態4の動作説明図である。 本発明の実施の形態6の回路図である。 本発明の実施の形態7の回路図である。 本発明の実施の形態8の回路図である。 本発明の実施の形態8の動作説明図である。 本発明の実施の形態8に対する比較例1の回路図である。 本発明の実施の形態8に対する比較例1の動作説明図である。 本発明の実施の形態8に対する比較例2の回路図である。 本発明の実施の形態9の回路図である。 本発明の実施の形態10の回路図である。 従来例1の回路図である。 従来例2の回路図である。 従来例3の回路図である。
符号の説明
I 入力端子
O 出力端子
1 チョッパ回路
2 高圧パルス発生回路
3 制御回路
4 フルブリッジ回路
La 放電灯
Q1、Q3〜Q9 スイッチング素子
Q2 放電ギャップ
L1 インダクタ
D1、D2 ダイオード
C1〜C5 コンデンサ
R1〜R4 抵抗
T1、T2 昇圧トランス
SSS サイダック

Claims (10)

  1. スイッチング素子、ダイオード、インダクタからなる降圧チョッパ回路と、その出力を平滑するコンデンサと、前記コンデンサの電圧を2段昇圧して放電灯を始動させるための高圧パルスを発生させる高圧パルス発生回路と、これらの回路を制御する制御回路とを備える放電灯点灯装置において、1段目の昇圧回路の構成として、降圧チョッパ回路のインダクタを昇圧トランスの1次側巻線とし、同じボビン上に昇圧トランスの2次側巻線を巻き、該2次側巻線の一端を降圧チョッパ回路のインダクタの出力側の回路上に接続したことを特徴とする高圧パルス発生装置。
  2. スイッチング素子、ダイオード、インダクタからなる降圧チョッパ回路と、その出力を平滑するコンデンサと、前記コンデンサの電圧を2段昇圧して放電灯を始動させるための高圧パルスを発生させる高圧パルス発生回路と、これらの回路を制御する制御回路とを備える放電灯点灯装置において、1段目の昇圧回路の構成として、降圧チョッパ回路のインダクタを昇圧トランスの1次側巻線とし、同じボビン上に昇圧トランスの2次側巻線を巻き、該2次側巻線の一端を降圧チョッパ回路の降圧前の回路上に接続したことを特徴とする高圧パルス発生装置。
  3. 前記制御回路は、降圧チョッパ回路の無負荷電圧が一定になるように制御する手段を備え、1次側巻線と2次側巻線の極性を1段目の昇圧電圧が安定するように設定したことを特徴とする請求項1記載の高圧パルス発生装置。
  4. 2段目の昇圧回路は電荷蓄積用のコンデンサと、パルストランスと、電荷蓄積用のコンデンサからパルストランスの1次側巻線へのエネルギーの供給を開閉するためのスイッチング素子を有することを特徴とする請求項3記載の高圧パルス発生装置。
  5. 請求項4において、1段昇圧後の電圧を時間で管理することを特徴とする高圧パルス発生装置。
  6. 請求項5において、放電灯の種類により高圧パルスの電圧を可変としたことを特徴とする高圧パルス発生装置。
  7. 請求項5において、放電灯の状態により高圧パルスの電圧を可変としたことを特徴とする高圧パルス発生装置。
  8. 請求項5において、スイッチング素子にサイリスタを用いた場合に、コンデンサと抵抗の並列回路をサイリスタに直列に接続したことを特徴とする高圧パルス発生装置。
  9. 請求項1〜8のいずれかにおいて、降圧チョッパ回路の構成をタップコンバータにしたことを特徴とする高圧パルス発生装置。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の高圧パルス発生装置を有することを特徴とする放電灯点灯装置。
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