JP2004341853A - 設備管理装置 - Google Patents

Abstract

【課題】設備のトラブルをオペーレータによって対処する際に、オペレータに最適な指示を与えることができるようにするとともに、オペレータが最適に対応できるようにして、設備のトラブルを早期に回復可能なようにする。
【解決手段】設備２ａのメンテナンスを行うオペレータが、携帯端末を所持する。設備２ａは、この設備２ａのトラブルに対応するためのメンテナンス情報を携帯端末へ通知する。ツール準備装置２ｚは、メンテナンスツールを保管し、かつ設備２ａからの通知にしたがって所要のツールの準備を行う。設備２ａは、トラブルへの対処に必要なメンテナンスツールと、そのツールの準備のために選択されたツール準備装置とをオペレータの携帯端末に通知する。
【選択図】 図１

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は設備管理装置に関し、特に携帯端末を用いた設備管理装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来の設備管理装置を図４および図５に基づいて説明する。
図４は従来の設備管理装置の概略を示し、図５はオペレータおよび携帯端末の概略を示す。
【０００３】
図４において、２ａは複数の設備であり、各設備２ａは、トラブル検出装置２ｂと、トラブル前状態検出装置２ｃと、中央管理装置１ｉとの通信装置１ｄとを有する。中央管理装置１ｉは、各設備２ａとの通信装置１ｆと、メンテナンス情報作成装置１ｈと、後述するオペレータ２ｏの持つ携帯端末３との間での情報発信装置１ｇとを有する。各設備２ａと中央管理装置１ｉとは、ネットワークまたは通信回線１ｅによって互いに連結されている。
【０００４】
図５において、２ｏは、設備２ａのメンテナンスを行うオペレータ、３はオペレータ２ｏが所持する携帯端末である。この携帯端末３は、中央管理装置１ｉからの情報の受信装置１ｋと、メンテナンス情報提示装置２ｑとを備える。
【０００５】
このような、従来の携帯端末を用いた設備管理装置では、まず、各設備２ａにおいて設備のトラブルをトラブル検出装置２ｂで検出する。ただし、トラブル前の状態をトラブル前状態検出装置２ｃにて予め検出しておく。各設備２ａは、検出したトラブルの情報をネットワーク１ｅを通じて中央管理装置１ｆに通知する。
【０００６】
中央管理装置１ｆでは、設備２ａからのトラブル情報をもとに、メンテナンス情報作成装置１ｈにて、オペレータ２ｏに通知すべきメンテナンス情報を作成する。作成されたメンテナンス情報は、情報発信装置１ｇから、無線通信によってメンテナンスを行うオペレータ２ｏの持つ携帯端末３に発信される。メンテナンス情報を受信した携帯端末３は、メンテナンス情報提示装置２ｑにより、音や振動や表示でオペレータ２ｏにトラブルの発生を通知し、併せてメンテナンス情報を提示する。オペレータ２ｏは、提示されたメンテナンス情報をもとに、設備２ａのメンテナンスを実施する。
【０００７】
このような従来技術は、たとえば下記の特許文献１に記載されている。
【０００８】
【特許文献１】
特開２００１−１０１５５７号公報
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の携帯端末を用いた設備管理装置では、中央管理装置１ｉが設備２ａのトラブルを受信したうえで、ここからオペレータ２ｏへ通知が行われるため、トラブル通知までに時間がかかる場合がある。また、中央管理装置１ｉがダウンした場合もしくは設備２ａから中央管理装置１ｉまでの通信手段がダウンした場合には、オペレータ２ｏへの通知を行うことができない。
【００１０】
また、従来の携帯端末を用いた設備管理装置では、メンテナンス通知側でオペレータ２ｏの位置を知ることができないため、メンテナンスの通知を行ったオペレータ２ｏが必ずしも最短時間で設備に到達できる者であるとは限らない。
【００１１】
また、従来の携帯端末を用いた設備管理装置では、メンテナンス通知側で各オペレータ２ｏのトラブル処理能力を知ることができないため、メンテナンスの通知を行ったオペレータ２ｏが必ずしも最短時間でメンテナンスを行うことができるとは限らない。
【００１２】
また、従来の携帯端末を用いた設備管理装置では、メンテナンスのツールの準備を行うものではないため、オペレータ２ｏが自分でツールを探して準備を行う必要があり、その分メンテナンス開始までに時間を要する。
【００１３】
また、従来の携帯端末を用いた設備管理装置では、メンテナンス通知を行っている設備２ａの場所やトラブルの発生している箇所が判らないため、オペレータ２ｏがこれを探す時間がかかる。
【００１４】
また、従来の携帯端末を用いた設備管理装置では、オペレータ２ｏ、２ｏどうしで各自の作業状況を通信することができないため、協調作業や作業支援を行うことが難しい。
【００１５】
そこで本発明は、このような課題を解決して、設備のトラブルをオペーレータによって対処する際に、オペレータに最適な指示を与えることができるようにするとともに、オペレータが最適に対応できるようにして、設備のトラブルを早期に回復可能なようにすることを目的とする。
【００１６】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の設備管理装置は、設備のトラブルに対応するメンテナンス情報を携帯端末へ通知する装置を有するようにしたものである。
【００１７】
よって、本発明の設備管理装置によると、携帯端末を所持したオペレータに、メンテナンスを行うべきことを直接に通知できるため、高速かつ確実にオペレータへの通知を行うことができる。
【００１８】
また本発明の設備管理装置は、各携帯端末が、その携帯端末の位置を特定する検出装置を有し、その位置情報を設備へ送信し、各設備は、複数の携帯端末からの位置情報を受信し、さらに各設備は、各携帯端末の位置から特定の携帯端末を選択する装置を有するようにしたものである。
【００１９】
よって、本発明の設備管理装置によると、携帯端末を所持したオペレータであって短時間で設備に到達できるオペレータに、メンテナンスを行うべきことを通知することができる。
【００２０】
また本発明の設備管理装置は、設備がオペレータのトラブル処理能力のデータベースを持ち、このデータベースを基に、発生したトラブルに応じてオペレータを選択する装置を有するようにしたものである。
【００２１】
よって、本発明の設備管理装置によると、短時間でトラブル処理を行うことができるオペレータに、メンテナンスを行うべきことを通知することができる。
また本発明の設備管理装置は、メンテナンスの通知時に、ツール準備装置に必要なツールの準備の指示を行うとともに、携帯端末に、トラブルの情報に併せて、ツールとツール準備装置の情報も通知するようにしたものである。
【００２２】
よって、本発明の設備管理装置によると、ツールの準備が自動的に行われ、しかも携帯端末にその場所が通知されるため、携帯端末を所持したオペレータが自分でツールの準備を行う必要が無く、短時間でメンテナンスにとりかかることができる。
【００２３】
また本発明の設備管理装置は、ナビゲーション機能を有して、設備やメンテナンス箇所までの道案内を行うようにしたものである。
よって、本発明の設備管理装置によると、オペレータは設備やトラブル発生の箇所を自ら探す必要が無く、このため、短時間でその場所に到達することができる。
【００２４】
また本発明の設備管理装置は、携帯端末同士で通信を行い、情報を交換できるようにしたものである。
よって、本発明の設備管理装置によると、オペレータは他のオペレータの作業内容や作業の状況を知ることができ、このため、オペレータどうしの協調作業や作業支援を容易に行うことができる。
【００２５】
【発明の実施の形態】
請求項１に記載の本発明の設備管理装置は、設備が、その設備のトラブルに対応するメンテナンス情報を携帯端末へ通知する装置を有するようにしたものである。
【００２６】
請求項２に記載の本発明の設備管理装置は、設備が、トラブルの検出を行う装置と、トラブル前の状態を検知する装置と、メンテナンス情報を作成する装置と、携帯端末と通信可能に構成されて前記携帯端末へ前記メンテナンス情報を通知する第１の通信装置とを有するようにしたものである。
【００２７】
請求項３に記載の本発明の設備管理装置は、携帯端末が、設備と通信を行う第２の通信装置と、メンテナンス情報を表示する提示装置とを有するようにしたものである。
【００２８】
請求項４に記載の本発明の設備管理装置は、複数の設備と複数の携帯端末とを備え、各設備は、メンテナンス情報を前記各設備間において互いに通知する第３の通信装置を有するとともに、複数の携帯端末のうちのメンテナンス情報を通知する携帯端末についての情報を、前記第３の通信装置によって各設備間において互いに通知する装置を有するようにしたものである。
【００２９】
請求項５に記載の本発明の設備管理装置は、各携帯端末が、その携帯端末の位置を特定する検出装置を有し、その位置情報を設備へ送信し、各設備は、複数の携帯端末からの位置情報を受信し、さらに各設備は、各携帯端末の位置から特定の携帯端末を選択する装置を有するようにしたものである。
【００３０】
請求項６に記載の本発明の設備管理装置は、設備が、携帯端末を所持したオペレータのトラブル処理能力についてのデータベースと、発生したトラブルに応じてオペレータを選択する装置とを有するようにしたものである。
【００３１】
請求項７に記載の本発明の設備管理装置は、携帯端末が、トラブル対応情報の入力装置を有し、設備は、携帯端末から送信されたトラブル対応情報に応じて、各オペレータのトラブル処理能力についてのデータベースを更新するようにしたものである。
【００３２】
請求項８に記載の本発明の設備管理装置は、オペレータの選択装置が、データベース上における、トラブルの処理回数の多いオペレータを選択する構成であるようにしたものである。
【００３３】
請求項９に記載の本発明の設備管理装置は、オペレータの選択装置が、データベース上における、対象となるトラブルの処理時間の短いオペレータを選択する構成となっているようにしたものである。
【００３４】
請求項１０に記載の本発明の設備管理装置は、設備との間で通信を行う第４の通信装置を有しかつメンテナンスツールを保管し設備からの通知に従って所要のツールの準備を行うツール準備装置を具備し、前記設備は、トラブルへの対処に必要なメンテナンスツールのデータベースと、対象となるトラブルの処理に適したツール準備装置を選択する装置と、選択されたツール準備装置に準備すべきメンテナンスツールを通知する装置とを有するとともに、前記トラブルへの対処に必要なメンテナンスツールと、そのツールの準備のために選択されたツール準備装置とを携帯端末に通知する構成であるようにしたものである。
【００３５】
請求項１１に記載の本発明の設備管理装置は、携帯端末が、設備からの通知にもとづき、通知されたツール準備装置までの案内を行うナビゲーション装置を有するようにしたものである。
【００３６】
請求項１２に記載の本発明の設備管理装置は、ツール準備装置を選択する装置が、メンテナンスを行うべき設備までの距離が短い位置に存在するツール準備装置を選択する構成であるようにしたものである。
【００３７】
請求項１３に記載の本発明の設備管理装置は、ツール準備装置を選択する装置が、メンテナンスを指示する携帯端末に近い位置のツール準備装置を選択する構成であるようにしたものである。
【００３８】
請求項１４に記載の本発明の設備管理装置は、設備が、ツール準備装置の近くに所在する携帯端末を選択して、この携帯端末にメンテナンス情報を知らせる構成であるようにしたものである。
【００３９】
請求項１５に記載の本発明の設備管理装置は、設備が、トラブル箇所までの案内地図を作成する装置を有するとともに、案内地図を携帯端末に通知する構成であるようにしたものである。
【００４０】
請求項１６に記載の本発明の設備管理装置は、携帯端末が、この携帯端末の位置を検出可能に構成されるとともに、設備から通知された案内地図と前記携帯端末の位置とにもとづきトラブル箇所までのこの携帯端末の進むべき道を検出するナビゲーション装置を有するようにしたものである。
【００４１】
請求項１７に記載の本発明の設備管理装置は、携帯端末同士で通信を行う構成であるようにしたものである。
以下に本発明の実施の形態を図１および図２にもとづいて説明する。
【００４２】
本発明の実施の形態の設備管理装置の構成の概要は、たとえば図１および図２に示すものとなる。図１はメンテナンスすべき設備の概略を示し、図２はオペレータおよび携帯端末の概略を示す。
【００４３】
ここで、同システムの導入の対象としては複数の設備を有する工場を想定し、設備間はＥｔｈｅｒＮｅｔにて接続されているものとする。また、工場はこれら設備のメンテナンスを行うためのメンテナンスツールを保管するメンテナンスツール準備システムを複数持ち、設備からの指示に応じてメンテナンスツールの準備を行うものとする。メンテナンスは、工場内に散在する複数のオペレータが担当するものとし、個々のオペレータはそれぞれ携帯端末を保持しているものとする。また、設備と携帯端末とは無線ＬＡＮによって通信可能であるとする。
【００４４】
すなわち、図１において、２ａは複数の設備であり、各設備２ａは、トラブル検出装置２ｂと、トラブル前状態検出装置２ｃと、各設備２ａどうしの間での通信装置２ｄと、メンテナンスツール準備装置２ｚとの通信装置２ｅと、メンテナンスツール準備装置２ｚを選択するための選択装置２ｆと、最適オペレータ選択装置２ｇと、メンテナンス情報作成装置２ｈと、案内地図作成装置２ｉと、オペレータの持つ携帯端末との通信装置２ｊと、オペレータのトラブル処理能力についてのデータベース２ｋと、メンテナンスツールのデータベース２ｌと、トラブル処理能力データベース２ｋを更新するための更新装置２ｍとを備える。
【００４５】
メンテナンスツール準備装置２ｚは、設備２ａとの通信装置２ｚａと、メンテナンスツール準備機構２ｚｂと、メンテナンスツール保安機構２ｚｃとを備える。各設備２ａとメンテナンスツール準備装置２ｚとは、ネットワークまたは通信回線２ｎによって互いに連結されている。
【００４６】
図２において、２ｏ、２ｘ、２ｙはオペーレータで、それぞれ携帯端末３を携行している。このうち、２ｏはメンテナンスを行うオペレータ、２ｘはオペレータ２ｏと協調作業を行うオペレータ、２ｙは遠隔地で支援を行うオペレータである。携帯端末３は、各設備２ａとの間の通信装置２ｐと、メンテナンス情報提示装置２ｑと、トラブル対応情報入力装置２ｒと、ナビゲーション装置２ｓと、カメラおよびマイク２ｔと、携帯端末３の位置をＧＰＳによって検出可能な位置検出装置２ｕと、他のオペレータからの情報の提示装置２ｖと、メッセージ入力装置２ｗとを備える。
【００４７】
以上のような工場において、本発明の設備管理装置の作業フローは、図３に示すようなものである。
ただし、オペレータ２ｏ、２ｘ、２ｙの持つ携帯端末３はＧＰＳを用いた位置検出装置２ｕにより自身の位置を常に検出しており、この位置情報は通信装置２ｐによる無線通信を通じて設備２ａに通知されているものとする。
【００４８】
図３に示すように、まず、各設備２ａにおいて、当該設備２ａのトラブルをトラブル検出装置２ｂで検出するか、またはトラブル前の状態をトラブル前状態検出装置２ｃにて検出する（ステップ１）。各設備２ａは、検出したトラブルの情報と、携帯端末３より常時通知されているオペレータ２ｏ、２ｘ、２ｙの位置と、各オペレータ２ｏ、２ｘ、２ｙのトラブル処理能力のデータベース２ｋとをもとに、トラブルの生じた設備２ａに到着するまでの時間とメンテナンスに要する時間との合計が短いあるいは最短になるオペレータを、最適オペレータ選択装置２ｇにて選択する。ここで、複数のオペレータの協調作業が必要な場合や、他のオペレータの支援が必要な場合があれば、それらのオペレータも同様に選択する（ステップ２）。
【００４９】
なお、メンテナンスの内容が簡易であるなど、どのオペレータでもメンテナンスに要する時間に実質的な差がないときには、メンテナンスを行うべき設備までの距離が短いあるいは最短になる位置のオペレータを選択するだけでよい場合もある。反対に、場合によっては、メンテナンスを行うべき設備までの距離にかかわらず、対象となるトラブルの処理回数の多いオペレータを選択するようにしてもよい。あるいは、メンテナンスを行うべき設備までの距離にかかわらず、対象となるトラブルの処理時間の短いオペレータを選択するようにしてもよい。
【００５０】
次に、メンテナンスツール準備装置選択装置２ｆにて、メンテナンスツールのデータベース２ｌをもとに、トラブルの対応に必要なツールの決定と、そのツールを保管しているメンテナンスツール準備装置のうちの、選択したオペレータが経由した場合に最も時間のロスが小さいメンテナンスツール準備装置２ｚの選択とを行う（ステップ３）。選択したオペレータと、メンテナンスツールと、その準備装置との情報を、ネットワーク２ｎを通じて他の設備２ａに送信する（ステップ４）。このように、選択したオペレータを各設備間で互いに通知し合うことで、メンテナンス人員が集中することを防ぐことができる。
【００５１】
選択したメンテナンスツール準備装置２ｚに、ネットワーク２ｎを通じて、ステップ３で決定したメンテナンスツールの準備を指示する（ステップ５）。ここで、指示を受けたメンテナンスツール準備装置２ｚは、メンテナンスツール保管機構２ｚｃから、目的のメンテナンスツールを準備機構２ｚｂによって準備する（ステップ５−１）。
【００５２】
このとき、メンテナンスを行うべき設備までの距離が短い位置に存在するツール準備装置を選択することができる。あるいは、メンテナンスを指示するオペレータに近い位置のツール準備装置を選択することもできる。さらに、ツール準備装置の近くに所在するオペレータを選択して、このオペレータにメンテナンス情報を知らせるようにすることもできる。あるいは、メンテナンス情報を知らせるオペレータと対象となるトラブルの処理に適したツール準備装置とを選択する際に、オペレータがツール準備装置を通って後戻りすることなく設備に達するように、前記オペレータとツール準備装置とを選択することもできる。
【００５３】
案内地図作成装置２ｉにて、トラブルの場所およびメンテナンスツール準備装置２ｚの場所を示し、トラブル箇所まで最短で到達する経路の案内地図を作成する（ステップ６）。メンテナンス情報作成装置２ｈでは、ステップ１で検出されたトラブルの情報、ステップ２で選択されたオペレータの情報、ステップ３で選択されたメンテナンスツールの情報をもとに、「どのオペレータが、どのようなツールを使って、どのようにトラブルに対処すべきか」というメンテナンス情報を作成する（ステップ７）。
【００５４】
そして、ステップ６で作成された経路の案内地図と、ステップ７で作成されたメンテナンス情報とを、ステップ２にて選択されたオペレータ２ｏの携帯端末３に無線通信を通じて通知する（ステップ８）。メンテナンス情報を受信した携帯端末３は、メンテナンス情報提示装置２ｑにより、音や振動や表示でオペレータ２ｏにトラブルの発生を通知し、併せてメンテナンス情報を提示する。またナビゲーション装置２ｓが、通知された経路の案内地図と現在位置とにもとづきオペレータ２ｏのナビゲーションを行う（ステップ９）。オペレータ２ｏは、提示されたナビゲーションに従ってメンテナンスツール準備装置２ｚに到着し、メンテナンスツールを受け取る（ステップ１０）。オペレータ２ｏは、提示されたナビゲーションに従ってトラブル箇所へ赴き、メンテナンス情報に従ってメンテナンスを実施する（ステップ１１）。
【００５５】
ここで、複数のオペレータ２ｘ、２ｙによる協調作業や作業支援が必要な場合は、携帯端末３に取り付けられたカメラとマイク２ｔおよびメッセージ入力装置２ｗにてメンテナンスの状況を収集し、これを無線通信にて他のオペレータへ送信する。他のオペレータは、情報提示装置２ｖにて情報を共有しながらメンテナンスを実施する（ステップ１１−１）。
【００５６】
あるいは、各設備２ａを、メンテナンスを行うオペレータを選択可能であるとともに、メンテナンスを協調あるいは支援する別のオペレータを選択可能に構成して、両者にトラブル情報と個々の役割とを通知可能なようにすることもできる。
メンテナンスが終了した後、オペレータ２ｏは、携帯端末３のトラブル対応情報入力装置２ｒにより、トラブル対応の実績を入力する。すると、これを設備２ａに通知して、更新装置２ｍによりトラブル処理能力データベースを更新する（ステップ１２）。
【００５７】
【発明の効果】
以上のように、本発明の設備管理装置によると、個々の設備が携帯端末にメンテナンスの通知を行うものであるため、高速かつ確実に携帯端末へメンテナンス通知を行うことができる。
【００５８】
また本発明の設備管理装置によると、設備が複数の携帯端末の位置を把握して特定の携帯端末にメンテナンス通知を行うものであるため、携帯端末を所持したオペレータであって短時間で設備に到達できるオペレータに、メンテナンスを行うべきことを通知することができる。
【００５９】
また本発明の設備管理装置によると、オペレータのトラブル処理能力から、発生したトラブルに応じたオペレータにメンテナンス通知を行うものであるため、短時間でトラブル処理を行うことができるオペレータに、メンテナンスを行うべきことを通知することができる。
【００６０】
また本発明の設備管理装置によると、設備が、メンテナンスに必要なツールの準備をツール準備装置に指示し、携帯端末にその準備場所とツールの提示を行うものであるため、ツール準備に要する時間を短縮でき、短時間でメンテナンスにとりかかることができる。
【００６１】
また本発明の設備管理装置によると、設備やトラブルの箇所へのナビゲーションを行うため、オペレータが設備やトラブルの箇所に到達するまでの時間を短くすることができる。
【００６２】
また本発明の設備管理装置によると、携帯端末同士で画像や音声データを交換することができるため、複数のオペレータによる協調作業や作業支援を行うことができ、メンテナンス時間を短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態の設備管理装置におけるメンテナンスすべき設備の概略を示す図
【図２】本発明の実施の形態の設備管理装置におけるオペレータおよび携帯端末の概略を示す図
【図３】本発明の実施の形態の設備管理装置における作業フローを示す図
【図４】従来の設備管理装置におけるメンテナンスすべき設備の概略を示す図
【図５】従来の設備管理装置におけるオペレータおよび携帯端末の概略を示す図
【符号の説明】
２ａ 設備
２ｂ トラブル検出装置
２ｄ 設備間の通信装置
２ｆ メンテナンスツール準備装置選択装置
２ｇ 最適オペレータ選択装置
２ｉ 案内地図作成装置
２ｊ オペレータの持つ携帯端末との通信装置
２ｋ オペレータのトラブル処理能力のデータベース
２ｌ メンテナンスツールのデータベース
２ｏ メンテナンスを行うオペレータ
２ｐ 設備との通信装置
２ｓ ナビゲーション装置
２ｕ 位置検出装置
２ｖ 他のオペレータからの情報提示装置
２ｘ 協調作業を行うオペレータ
２ｙ 遠隔地で支援を行うオペレータ
２ｚ メンテナンスツール準備装置
３ 携帯端末

Claims (17)

1. 設備のメンテナンスを行う設備管理装置であって、前記設備が、その設備のトラブルに対応するメンテナンス情報を携帯端末へ通知する装置を有することを特徴とする設備管理装置。
2. 設備は、トラブルの検出を行う装置と、トラブル前の状態を検知する装置と、メンテナンス情報を作成する装置と、携帯端末と通信可能に構成されて前記携帯端末へ前記メンテナンス情報を通知する第１の通信装置とを有することを特徴とする請求項１記載の設備管理装置。
3. 携帯端末は、設備と通信を行う第２の通信装置と、メンテナンス情報を表示する提示装置とを有することを特徴とする請求項１または２記載の設備管理装置。
4. 複数の設備と複数の携帯端末とを備え、各設備は、メンテナンス情報を前記各設備間において互いに通知する第３の通信装置を有するとともに、複数の携帯端末のうちのメンテナンス情報を通知する携帯端末についての情報を、前記第３の通信装置によって各設備間において互いに通知する装置を有することを特徴とする請求項１から３までのいずれか１項記載の設備管理装置。
5. 各携帯端末は、その携帯端末の位置を特定する検出装置を有し、その位置情報を設備へ送信し、各設備は、複数の携帯端末からの位置情報を受信し、さらに各設備は、各携帯端末の位置から特定の携帯端末を選択する装置を有することを特徴とする請求項４記載の設備管理装置。
6. 設備は、携帯端末を所持したオペレータのトラブル処理能力についてのデータベースと、発生したトラブルに応じてオペレータを選択する装置とを有することを特徴とする請求項１記載の設備管理装置。
7. 携帯端末は、トラブル対応情報の入力装置を有し、設備は、携帯端末から送信されたトラブル対応情報に応じて、各オペレータのトラブル処理能力についてのデータベースを更新することを特徴とする請求項６記載の設備管理装置。
8. オペレータの選択装置は、データベース上における、トラブルの処理回数の多いオペレータを選択する構成であることを特徴とする請求項６または７記載の設備管理装置。
9. オペレータの選択装置は、データベース上における、対象となるトラブルの処理時間の短いオペレータを選択する構成となっていることを特徴とする請求項６または７記載の設備管理装置。
10. 設備との間で通信を行う第４の通信装置を有しかつメンテナンスツールを保管し設備からの通知に従って所要のツールの準備を行うツール準備装置を具備し、前記設備は、トラブルへの対処に必要なメンテナンスツールのデータベースと、対象となるトラブルの処理に適したツール準備装置を選択する装置と、選択されたツール準備装置に準備すべきメンテナンスツールを通知する装置とを有するとともに、前記トラブルへの対処に必要なメンテナンスツールと、そのツールの準備のために選択されたツール準備装置とを携帯端末に通知する構成であることを特徴とする請求項１から９までのいずれか１項記載の設備管理装置。
11. 携帯端末は、設備からの通知にもとづき、通知されたツール準備装置までの案内を行うナビゲーション装置を有することを特徴とする請求項１０記載の設備管理装置。
12. ツール準備装置を選択する装置は、メンテナンスを行うべき設備までの距離が短い位置に存在するツール準備装置を選択する構成であることを特徴とする請求項１０または１１記載の設備管理装置。
13. ツール準備装置を選択する装置は、メンテナンスを指示する携帯端末に近い位置のツール準備装置を選択する構成であることを特徴とする請求項１０または１１記載の設備管理装置。
14. 設備は、ツール準備装置の近くに所在する携帯端末を選択して、この携帯端末にメンテナンス情報を知らせる構成であることを特徴とする請求項１０から１２までのいずれか１項記載の設備管理装置。
15. 設備は、トラブル箇所までの案内地図を作成する装置を有するとともに、案内地図を携帯端末に通知する構成であることを特徴とする請求項１から１４までのいずれか１項記載の設備管理装置。
16. 携帯端末は、この携帯端末の位置を検出可能に構成されるとともに、設備から通知された案内地図と前記携帯端末の位置とにもとづきトラブル箇所までのこの携帯端末の進むべき道を検出するナビゲーション装置を有することを特徴とする請求項１５記載の設備管理装置。
17. 携帯端末同士で通信を行う構成であることを特徴とする請求項１から１６までのいずれか１項記載の設備管理装置。

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