JP2004339991A - 排気マフラ装置 - Google Patents

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Tetsuo Nojima
徹男 野嶋
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Abstract

【課題】マフラの外径を大きくすることなくバッフルパイプの大径化を可能とした排気マフラ装置を提供するにある。
【解決手段】マフラ本体30の内部をバッフルプレート34Fによって複数の小膨張室35a〜35cに区画し、各小膨張室35a〜35cを複数本のパイプ36(38),40A,40Bによって連通させた排気マフラ装置29において、各パイプ36(38),40A,40Bの外周面同士を接触させて配置してこれらのパイプ36(38),40A,40Bをバッフルプレート34Fによって支持すると共に、バッフルプレート34Fに形成される複数のパイプ挿通用の開口47A〜47Cを互いに連結して一体化し、これらの各開口47A〜47Cの周囲に各パイプ36(38),40A,40Bの軸方向に延びる円筒状のバーリング部48を形成する一方、バーリング部48の、各開口47A〜47Cの連結部における壁部を削除してバーリング部48を不完全な円筒状としたものである。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、排気マフラ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
エンジンにはその排気音を低減させるための排気マフラ装置が備えられている。排気マフラ装置は、例えば実開平5−914号公報(特許文献1参照)や特開平9−60516号公報(特許文献2参照)に示すように、密閉された筒状のマフラ本体の内部を複数のバッフルプレートによって複数の小膨張室に区画し、各小膨張室を複数本のバッフルパイプによって連通させることにより排気音のダンピングおよび排気圧の調合を行っている。
【0003】
バッフルパイプは、その径が大きいほど排気圧が下がってエンジンの出力を増加させる効果があると共に、高周波の排気音を減衰させることが可能になる。
【0004】
そして、図7および図8に示すように、マフラ本体1内のバッフルパイプ2はバッフルプレート3によって支持されるが、支持強度を十分に確保するために、バッフルプレート3のバッフルパイプ挿通用開口4には円筒状のバーリング部5が形成されている。
【0005】
【特許文献1】
実開平5−914号公報(段落番号[0003]〜[0006]および図5)
【0006】
【特許文献2】
特開平9−60516号公報段落番号[0007]〜[0014]および図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、バーリング部を形成する際には曲げ部が必要になるため、隣接するバッフルパイプ間にはある程度の距離が必要となるので、マフラの外径が決まれば、バッフルパイプの大径化は制限される。
【0008】
また、バッフルパイプの周囲にグラスウール等を巻装して排気音の音質改善を図る場合、隣接するバッフルパイプに干渉しないように考慮すると十分なグラスウール厚さを確保できない。
【0009】
本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、マフラの外径を大きくすることなくバッフルパイプの大径化を可能とした排気マフラ装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る排気マフラ装置は、上述した課題を解決するために、請求項1に記載したように、マフラ本体の内部をバッフルプレートによって複数の小膨張室に区画し、各小膨張室を複数本のパイプによって連通させた排気マフラ装置において、上記各パイプの外周面同士を接触させて配置してこれらのパイプを上記バッフルプレートによって支持すると共に、上記バッフルプレートに形成される複数のパイプ挿通用の開口を互いに連結して一体化し、これらの各開口の周囲に上記各パイプの軸方向に延びる円筒状のバーリング部を形成する一方、上記バーリング部の、上記各開口の連結部における壁部を削除して上記バーリング部を不完全な円筒状としたものである。
【0011】
また、上述した課題を解決するために、請求項2に記載したように、特定のパイプ挿通用開口の周囲に形成される不完全な円筒状のバーリング部の終端位置を、上記特定のパイプの中心に対する角度で、その特定のパイプの中心から隣接する他のパイプの外周に向けて結ぶ第一の接線と、上記特定のパイプの外周と隣接する上記他のパイプの外周に向けて結ぶ第二の接線に対する上記特定のパイプの中心からの法線との間に挟まれる範囲内に設定したものである。
【0012】
さらに、上述した課題を解決するために、請求項3に記載したように、上記各パイプと上記各開口のバーリング部とを環状に複数箇所にて固着すると共に、互いに接触する上記パイプ同士を固着して互いに連結したものである。
【0013】
そして、上述した課題を解決するために、請求項4に記載したように、上記パイプの一つを二重管構造とし、そのうちの外側に配置されたパイプを隣接する他のパイプに接触させた状態で上記バッフルプレートに固定したものである。
【0014】
そしてまた、上述した課題を解決するために、請求項5に記載したように、マフラ本体の内部に配置される複数本のパイプのうち、少なくとも一つのパイプをその外周面が隣接する他のパイプの外周面に接触しない程度に近接して配置したものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
図1は、この発明を適用した鞍乗型車両の一例を示す右側面図である。図1に示すように、この鞍乗型車両11は例えば鋼管製の車体フレーム12を備える。車体フレーム12の上部は一体または別体の車体カバー13で覆われ、図示しないステー等で車体フレーム12に支持される。
【0017】
車体フレーム12の上部には燃料タンク14が配置される。また、燃料タンク14の後方に鞍乗型の運転シート15がそれぞれ設けられる。そして、車体フレーム12の中央下部、燃料タンク14の下方にはエンジン16が搭載される。
【0018】
車体フレーム12のエンジン16前方には左右一対の幅広低圧タイヤ付前輪17が配置され、これらの前輪17は図示しないフロントショックアブソーバ等の前輪懸架装置により車体フレーム12に上下方向に揺動自在且つ弾性的に支持される。また、燃料タンク14の前方にはステアリングハンドル18が設けられ、前輪17はステアリングハンドル18によりステアリングシャフト19を介して左右に操舵される。
【0019】
一方、車体フレーム12のエンジン16後方左右には一対の幅広低圧タイヤ付後輪20が配置され、これらの後輪20はエンジン16後方の車体フレーム12内側に軸着されたピボット軸21によって上下方向に揺動自在に枢着されたスイングアーム22および図示しないリヤショックアブソーバ等の後輪懸架装置により上下方向に揺動自在且つ弾性的に支持される。
【0020】
車体カバー13の両側部には前・後輪17,20を覆うフェンダ23が配置される。車体カバー13の前側部には前輪17を覆うように左右一対のフロントフェンダ23Fが、そして後側部には後輪20を覆うように左右一対のリヤフェンダ23Rがそれぞれ車体カバー13と一体または一体的に形成される。
【0021】
燃料タンク14下方の車体フレーム12に搭載されるエンジン16は例えば4サイクル単気筒エンジンであり、クランクケース24と、その上面前方にやや前傾状態で配置されたシリンダアッセンブリ25とを有する。
【0022】
シリンダアッセンブリ25の後方、燃料タンク14および運転シート15の下方且つクランクケース24の上方にはエンジン吸気系26が配置される。また、エンジン16の一側方、本実施形態においては右側にはエンジン排気系27が配置される。
【0023】
エンジン排気系27は、シリンダアッセンブリ25の前側に接続され、一旦前方に向かって延びた後、後方に向かって折曲されてエンジン16の右側を後方に向かって延設されたエキゾーストパイプ28と、後輪20の上方に配置され、エキゾーストパイプ28の下流端に接続された排気マフラ装置29とから構成される。
【0024】
図2は、排気マフラ装置29の平面図であり、その一部を破砕して示す。また、図3は図2のIII−III線に沿う断面図であり、排気マフラ装置29の縦断面図を示すものである。さらに、図4は図3のIV−IV線に沿う断面図である。
【0025】
排気マフラ装置29はそのマフラ本体30が例えば円筒状の鋼板製容器で形成され、前後端がそれぞれフロントプレート31とエンドプレート32とによって塞がれてその内部に膨張室33を形成する。
【0026】
膨張室33は複数の、本実施形態においては二枚のバッフルプレート34F,34Rによって例えば三つの小膨張室35a〜35cに区画される。具体的には、マフラ本体30の上流側(図の右側)から第一小膨張室35a、第二小膨張室35b、そして第三小膨張室35cが形成される。
【0027】
マフラ本体30の内部には前部のフロントプレート31からインテークパイプ36の下流側が挿入されると共に、インテークパイプ36の上流端にはエンジン16から延びるエキゾーストパイプ28の下流端が接続される。また、インテークパイプ36の下流端部は第一小膨張室35a内を通過して第二小膨張室35b内にて開口する。
【0028】
インテークパイプ36の下流側はその外表面に複数個の孔37を備えた例えばパンチングメタル製の多孔パイプで形成されており、その周囲にインテークパイプ36より大径の外管38を同軸上に備えた二重管構造を有する。外管38はその両端がインテークパイプ36の外表面に接続されてインテークパイプ36と外管との間に密閉空間を形成すると共に、この密閉空間内には例えばグラスウール39等の吸音材が装填される。
【0029】
各小膨張室35a〜35cは複数本の、本実施形態においては二本のバッフルパイプ40A,40Bによって連通される。具体的には、例えば第一バッフルパイプ40Aが第二小膨張室35bと第一小膨張室35aとを連通させる。また、第二バッフルパイプ40Bが第一小膨張室35aと第三小膨張室35cとを連通させる。
【0030】
そして、第三小膨張室35cからはテールパイプ41がマフラ本体30外部に向かって延び、第三小膨張室35cと大気中とを連通させる。テールパイプ41もインテークパイプ36同様その外表面に複数個の孔42を備え、その周囲にテールパイプ41より大径の第一外管43を同軸上に備える。第一外管43はその両端がテールパイプ41の外表面に接続されてテールパイプ41と第一外管43との間に密閉空間を形成すると共に、この密閉空間内には例えばグラスウール44等が装填され、スパークアレスタとして機能する。
【0031】
さらに、第一外管43の周囲にはさらに第二外管45が配置され、テールパイプ41および第一外管43はこの第二外管45を介してマフラ本体30のエンドプレート32に支持される。
【0032】
各バッフルパイプ40A,40Bおよびインテークパイプ36はそれぞれ平行に配置され、図4に示すように、第一バッフルパイプ40Aの外周面とインテークパイプ36下流側の周囲に設けられた外管38の外周面とが、第二バッフルパイプ40Bの外周面とインテークパイプ36の外管38の外周面とがそれぞれ接触するように配置される。
【0033】
また、詳細には図示しないが、これらのパイプ36(38),40A,40Bは必ずしも接触する必要はなく、少なくとも一組は互いに接触しない程度に非常に近接配置されたものでもよい。
【0034】
各バッフルパイプ40A,40Bおよびインテークパイプ36はバッフルプレート34F,34Rによって支持される。また、インテークパイプ36はフロントプレート31によっても支持される。インテークパイプ36下流側の周囲に設けられた外管38の後部、第一バッフルパイプ40Aの略中央部、そして第二バッフルパイプ40Bの前部は互いに軸方向にラップしており、これらのラップした部位はマフラ本体30前側の第一小膨張室35aと第二小膨張室35bとを区画する前部バッフルプレート34Fによって支持される。また、第二バッフルパイプ40Bの後部はマフラ本体30後側の第二小膨張室35bと第三小膨張室35cとを区画する後部バッフルプレート34Rによって支持される。なお、各パイプ36(38),40A,40Bのラップした部位は図示しない複数枚のバッフルプレートで支持するようにしてもよい。
【0035】
そして、互いに接触するパイプ36(38),40A,40B同士は、前部バッフルプレート34Fとは無関係な位置、本実施形態においては前部バッフルプレート34Fからマフラ本体30の長手方向に離間した位置(図2および図3の符号46)にて固着、例えば溶着され、互いに連結されて一体化される。
【0036】
図5は、図4に示す前部バッフルプレート34Fから各バッフルパイプ40A,40Bおよびインテークパイプ36を取り外した状態を示す。図5に示すように、前部バッフルプレート34Fにはインテークパイプ36の周囲に設けられた外管38挿通用の開口47A、第一バッフルパイプ40A挿通用の開口47B、および第二バッフルパイプ40B挿通用の開口47Cが形成され、これらの開口47A〜47Cは互いに連結されて一体化される。
【0037】
前部バッフルプレート34Fに形成される各パイプ挿通用開口47A〜47Cの周囲には各パイプ36(38),40A,40Bの支持強度を十分に確保するための、各パイプ36(38),40A,40Bの軸方向に延びる円筒状のバーリング部48が形成される。また、バーリング部48の、各開口47A〜47Cの連結部における壁部は削除され、バーリング部48を不完全な円筒状とする。
【0038】
図6は、バーリング部48の終端位置の設定方法を示す図である。図6に示すように、特定のパイプ、例えば第一バッフルパイプ40A挿通用開口47Aの周囲に形成されるバーリング部48の終端位置は、第一バッフルパイプ40Aの中心に対する角度で、その第一バッフルパイプ40Aの中心から隣接する他のパイプ、この場合インテークパイプ36の周囲に設けられた外管38の外周に向けて結ぶ第一の接線49と、第一バッフルパイプ40Aの外周と隣接するインテークパイプ36の外管38の外周に向けて結ぶ第二の接線50に対する第一バッフルパイプ40Aの中心からの法線51との間に挟まれる範囲52内に設定される。
【0039】
ここで、第一の接線49に挟まれる範囲53を除く範囲内にバーリング部48を形成すればその壁部の周長さは最大となる一方、第二の接線50に挟まれる範囲54を除く範囲内にバーリング部48を形成すればその壁部の周長さは最小となる。さらに、本実施形態に示すように複数本のパイプ36(38),40A,40Bが接している場合、バーリング部48の壁部の周長さを最小とするとその長さはパイプ36(38),40A,40Bの外周の半周以下となって十分なパイプ支持強度が得られなくなる場合があるため、バーリング部48の壁部の周長さは最大と最小との間の適当な位置に設定されることが望ましい。
【0040】
一方、図5に示すように、隣接する各パイプ36(38),40A,40Bの挿通用開口47A〜47C同士の連結部に形成される狭小先端部分55はその先端が円弧状に整形され、図4に示すように、隣接する開口47A〜47Cに挿通されるパイプ36(38),40A,40B同士間に略三角形状の隙間56が形成される。
【0041】
また、各パイプ36(38),40A,40Bと各開口47A〜47Cのバーリング部48とは、図4に示すように、環状に複数箇所にて固着、例えば溶着される。なお、マフラ本体30後側の第二小膨張室35bと第三小膨張室35cとを区画する後部バッフルプレート34Rは第二バッフルパイプ40B一本の後部のみを支持するため、バーリング部48の壁部には削除部分がなく、完全な円筒状のバーリング部48となっているが、前部バッフルプレート34Fのバーリング部48同様、その壁部の一部を削除してもよい。
【0042】
次に、本実施形態の作用について説明する。
【0043】
排気マフラ装置29のマフラ本体30内にインテークパイプ36および二本のバッフルパイプ40A,40B等、複数本のパイプを配置し、これらのパイプ36(38),40A,40Bを、排気マフラ装置29のマフラ本体30内部の膨張室33を区画するバッフルプレート34F,34Rによって支持すると共に、バッフルプレート34F,34Rに形成される複数のパイプ挿通用の開口47A〜47Cを互いに連結して一体化し、これらの各開口47A〜47Cの周囲に各パイプ36(38),40A,40Bの軸方向に延びる円筒状のバーリング部48を形成する一方、バーリング部48の、各開口47A〜47Cの連結部における壁部を削除してバーリング部48を不完全な円筒状とし、各パイプ36(38),40A,40Bの外周面同士を接触させて配置したことにより、インテークパイプ36および二本のバッフルパイプ40A,40B等、複数本を近接配置できる。
【0044】
その結果、限られたマフラ本体30の外径でより大径のパイプを使用可能となり、パイプ径とマフラ本体30内の膨張室33との比の選択が広がり、設定に自由度が持てるので、排気効率および消音性能の向上が図れる。さらに、各パイプの径が従来と同じである場合、それらを集合した外周径(外径寸法)が小さくなるので、マフラ本体30を小型軽量化でき、車両11等への搭載性も向上する。
【0045】
また、特定のパイプ挿通用開口47Aの周囲に形成されるバーリング部48の終端位置を、特定のパイプ40Aの中心に対する角度で、その特定のパイプ40Aの中心から隣接する他のパイプ38の外周に向けて結ぶ第一の接線49と、特定のパイプ40Aの外周と隣接する他のパイプ38の外周に向けて結ぶ第二の接線50に対する特定のパイプの中心からの法線51との間に挟まれる範囲内に設定したことにより、パイプ36(38),40A,40Bの保持機能を十分に確保できると共に、バッフルプレート34F,34Rの成形性も十分に確保できる。
【0046】
さらに、各パイプ36(38),40A,40Bと各開口47A〜47Cのバーリング部48とを環状に複数箇所にて固着すると共に、互いに接触するパイプ36(38),40A,40B同士をバッフルプレート34Fとの嵌合位置から離間する位置であって、このバッフルプレート34Fを挟んで両側位置(図2および図3の符号46)を溶接により固着して互いに連結したことにより、パイプ36(38),40A,40Bを固定するための手法が固着位置を排気マフラ装置29マフラ本体30内部で立体的且つ分散配置可能となり、固着位置が必要最小限となると共に、その自由度も高まる。
【0047】
また、互いに接触するパイプ36(38),40A,40B同士を固着して互いに連結すれば、振動によって互いに離接して異音を発生させることもなく、熱伝導により互いに同じ温度となるので温度差による膨張差が生じない。その結果、排気マフラ装置29の耐久性が向上する。さらに、互いに接触するパイプ36(38),40A,40B同士を固着することにより十分な強度を確保できるので、各パイプ36(38),40A,40Bと各開口47A〜47Cのバーリング部48とを全周にわたって固着しなくてもよい。
【0048】
さらにまた、パイプの一つ、本実施形態においてはインテークパイプ36を二重管構造とし、そのうちの外側に配置されたパイプ、本実施形態においては外管38を隣接する他のパイプ40A,40Bに接触させた状態で前部バッフルプレート34Fに固定したことにより、二重管のうち、内側のインテークパイプ36に比べて外側に配置される外管38の温度のほうが低くなる。その結果、外管38に接触する他のパイプ40A,40Bや前部バッフルプレート34Fへの熱伝導が抑えられ、各部材の熱負荷への耐久性が増す。特に、インテークパイプ36のように排気上流側のパイプをこの構造とすれば効果が大きい。
【0049】
また、前部バッフルプレート34Fの、隣接するパイプ挿通用開口47A〜47C同士の連結部に形成される狭小先端部分55の先端が円弧状に整形して隣接する開口47A〜47Cに挿通されるパイプ36(38),40A,40B同士間に略三角形状の隙間56を形成可能とすれば、排気マフラ装置29の成形性および組付性が向上する。
【0050】
ところで、上述した実施形態においては排気マフラ装置のマフラ本体30内に配置される各パイプ36(38),40A,40Bの外周面同士を接触させて配置した例を示したが、各パイプ36(38),40A,40Bのうち、少なくとも一つのパイプをその外周面が隣接する他のパイプの外周面に接触しない程度に非常に近接して配置した場合においても、接触させて配置したものと同様の効果を得ることができる。
【0051】
また、上述した実施形態においてはテールパイプ41にスパークアレスタを設けた例を示したが、スパークアレスタをバッフルパイプ40A,40Bに設けてもよく、また、いずれのパイプにも設けなくてもよい。
【0052】
さらに、上述した実施形態における排気マフラ装置29のマフラ本体30は真円断面形を有するが、マフラ本体30の断面形は楕円形や長円形、おむすび形状等、他の形状でもよい。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る排気マフラ装置によれば、排気マフラ装置マフラ本体内の複数本のパイプを近接配置でき、大径のパイプを使用可能となって排気効率および消音性能の向上が図れる。
【0054】
また、各パイプの径を従来と同じにすれば、排気マフラ装置マフラ本体を小型軽量化でき、車両等への搭載性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る排気マフラ装置の一実施形態を示す鞍乗型車両の右側面図。
【図2】排気マフラ装置の平面図。
【図3】図2のIII−III線に沿う断面図。
【図4】図3のIV−IV線に沿う断面図。
【図5】図4に示す前部バッフルプレートから各バッフルパイプおよびインテークパイプを取り外した状態を示す図。
【図6】バーリング部の終端位置の設定方法を示す図。
【図7】従来の排気マフラ装置の断面図。
【図8】図7のVIII−VIII線に沿う断面図。
【符号の説明】
11 鞍乗型車両
16 エンジン
28 エキゾーストパイプ
29 排気マフラ装置
30 マフラ本体
34F 前部バッフルプレート
34R 後部バッフルプレート
35a〜35c 第一〜第三小膨張室
36 インテークパイプ
40A 第一バッフルパイプ
40B 第二バッフルパイプ
47A〜47C パイプ挿通用の開口
48 バーリング部
49 特定のパイプの中心から隣接する他のパイプの外周に向けて結ぶ第一の接線
50 特定のパイプの外周と隣接する他のパイプの外周に向けて結ぶ第二の接線
51 第二の接線に対する特定のパイプの中心からの法線

Claims (5)

  1. マフラ本体の内部をバッフルプレートによって複数の小膨張室に区画し、各小膨張室を複数本のパイプによって連通させた排気マフラ装置において、上記各パイプの外周面同士を接触させて配置してこれらのパイプを上記バッフルプレートによって支持すると共に、上記バッフルプレートに形成される複数のパイプ挿通用の開口を互いに連結して一体化し、これらの各開口の周囲に上記各パイプの軸方向に延びる円筒状のバーリング部を形成する一方、上記バーリング部の、上記各開口の連結部における壁部を削除して上記バーリング部を不完全な円筒状としたことを特徴とする排気マフラ装置。
  2. 特定のパイプ挿通用開口の周囲に形成される不完全な円筒状のバーリング部の終端位置を、上記特定のパイプの中心に対する角度で、その特定のパイプの中心から隣接する他のパイプの外周に向けて結ぶ第一の接線と、上記特定のパイプの外周と隣接する上記他のパイプの外周に向けて結ぶ第二の接線に対する上記特定のパイプの中心からの法線との間に挟まれる範囲内に設定した請求項1記載の排気マフラ装置。
  3. 上記各パイプと上記各開口のバーリング部とを環状に複数箇所にて固着すると共に、互いに接触する上記パイプ同士を固着して互いに連結した請求項1または2記載の排気マフラ装置。
  4. 上記パイプの一つを二重管構造とし、そのうちの外側に配置されたパイプを隣接する他のパイプに接触させた状態で上記バッフルプレートに固定した請求項1、2または3記載の排気マフラ装置。
  5. マフラ本体の内部に配置される複数本のパイプのうち、少なくとも一つのパイプをその外周面が隣接する他のパイプの外周面に接触しない程度に近接して配置した請求項1、2、3または4記載の排気マフラ装置。
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