JP2004339848A - 引き戸のシール装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】中方立などの戸枠部と引き戸との隙間をシール部材により塞ぐことで引き戸を閉めたときの遮蔽効果を向上しつつも、引き戸の開閉動作の一層の円滑化を図るとともに、シール部材の劣化を防止する。
【解決手段】中方立5に対して左右にスライドする引き戸4と中方立との隙間を密閉する引き戸のシール装置であって、中方立5の引き戸走行側の側部に、引き戸4に対して近接・離反可能に取り付けられるフラップ13と、フラップ13を引き戸側に付勢するバネ14と、フラップ13に取り付けられて引き戸4の側面に当接するシール部材15とを備える。さらに、引き戸4には、引き戸の開閉スライド時にフラップ13をバネ14の付勢力に抗して押し込む密閉解除バー16を設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】中方立5に対して左右にスライドする引き戸4と中方立との隙間を密閉する引き戸のシール装置であって、中方立5の引き戸走行側の側部に、引き戸4に対して近接・離反可能に取り付けられるフラップ13と、フラップ13を引き戸側に付勢するバネ14と、フラップ13に取り付けられて引き戸4の側面に当接するシール部材15とを備える。さらに、引き戸4には、引き戸の開閉スライド時にフラップ13をバネ14の付勢力に抗して押し込む密閉解除バー16を設ける。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建具や家具などの引き戸のシール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、家屋の部屋を仕切る壁に引き戸を設ける場合、図6に示すように、左右の壁1,1の間に開口部2を形成し、この開口部2に引き違いの引き戸を設けるか、或いは図示のように、引き戸一枚分の中間固定壁3を設けて、この中間固定壁3に沿って一枚の引き戸4を左右にスライドするように配設している。図6(a)は引き戸4が閉位置にあるときの簡略断面図であり、図6(b)は引き戸4の開閉スライド時の簡略断面図であり、図6(c)は引き戸4が開位置にあるときの簡略断面図である。なお、中間固定壁3の先端に設けられた柱枠5は中方立又は半方立と呼ばれ、左右壁1,1の先端に設けられた柱枠6は方立と呼ばれている。
【0003】
中方立5の引き戸走行側に面する側面と引き戸4との間に隙間があると部屋間の遮蔽効果が劣化するので、できるだけこの隙間を小さくすることが要求される一方、中方立は木材製であるため長期使用中に小さな反りや曲げが生じることがあり、この反りが引き戸側にあらわれると引き戸に当たって開閉に支障を来すという問題があるため、中方立と引き戸との隙間はある程度確保せざるを得ない。
【0004】
かかる隙間を塞いで遮蔽効果を高める従来の引き戸のシール装置としては、例えば、特許文献1に記載のものがある。この従来技術では、中方立の引き戸走行側に面する側面に長さ方向に沿った溝を設け、この溝に長尺の金属補強材を嵌め込み固定し、この金属補強材を覆い隠す装飾プレートを中方立の表面と面一となるように貼り付けるとともに、装飾プレートの表面に、引き戸との隙間を塞ぐ柔軟なシール部材を長さ方向に沿って設けることで、中方立の反りや曲げの発生を抑えつつ、遮蔽効果を一層高めるようにしている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−73642号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、シール部材が常時引き戸に押し付けられていると、引き戸の開閉操作時の摺動抵抗が増し、スムーズな動作に支障をきたすとともに、シール部材の劣化も早くなってしまう。
【0007】
そこで、本発明は、中方立などの戸枠部と引き戸との隙間をシール部材により塞ぐことで引き戸を閉めたときの遮蔽効果を向上しつつも、引き戸の開閉動作の一層の円滑化を図るとともに、シール部材の劣化を防止することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、次の技術的手段を講じた。
【0009】
すなわち、本発明は、上下方向に長尺の戸枠部に対して左右にスライドする引き戸と前記戸枠部との隙間を密閉する引き戸のシール装置であって、戸枠部の引き戸走行側の側部に前記引き戸に対して近接・離反可能に取り付けられる上下方向に長尺のプレートと、該プレートを引き戸側に付勢する付勢部材と、前記プレートに取り付けられ且つ前記引き戸の戸枠部側の側面に当接するシール部材とを備えるものである。かかる本発明によれば、引き戸の開閉操作時に引き戸に対するシール部材の接触圧が大きくなると、付勢部材の付勢力に抗してプレートが容易に後退するため、過度に引き戸の摺動抵抗が大きくなることがなく、円滑に引き戸を開閉することができるものでありながら、引き戸を閉じたときにはシール部材によって引き戸と戸枠部との隙間を塞ぎ、引き戸による遮蔽効果を一層向上することができる。なお、シール部材としては、モヘアテープ等の植毛体のほか、柔らかいシート状のゴム製品であってもよく、そのた適宜のものを用いることができる。また、本発明において、「密閉」とは、完全に通気性を遮断する意ではなく、目的に応じた遮蔽作用が得られる状態をいう。
【0010】
上記本発明の引き戸のシール装置において、さらに、引き戸の開閉スライド時に前記プレートを付勢部材の付勢力に抗して押し込む密閉解除部が引き戸に設けられているものとするのが好ましい。これによれば、引き戸の開閉のためのスライド時には、シール部材が引き戸から離反するか若しくは殆ど摺動抵抗がなくなる程度になるように、密閉解除部によってプレートを押し込むことができるので、一層の開閉動作の円滑化とシール部材の耐久性向上とを図ることができる。
【0011】
さらに、前記密閉解除部は左右方向に長尺であって且つ前記引き戸の戸枠部側の側面よりも戸枠部側に向けて突出しており、該密閉解除部が当接する前記プレートの部分には前記シール部材が設けられておらず、引き戸が閉位置にあるときは前記密閉解除部は前記プレートから離反するように構成するのが好ましい。これによれば、構造の簡素化並びに引き戸が閉位置にあるときの遮蔽効果の向上を図りつつ、引き戸の開閉時にはバー部材などの密閉解除部が戸枠部に対して左右方向に移動して、該密閉解除部がプレートの所定部分(シール部材が設けられていない部分)を押し込むことで、シール部材を引き戸から離反させることができる。より好ましくは、密閉解除部(解除バー)は、引き戸の上端部及び/又は下端部に設けるのがよい。これによれば、引き戸の意匠感を大きく損なうことなく、本発明のシール装置を構成できる。
【0012】
また、前記プレートは、戸枠部の引き戸走行側の側部に設けられた上下方向に沿う溝内に取り付けられているのが好ましい。これによれば、引き戸の取り付けによって溝やプレートなどを引き戸により覆い隠すことができ、意匠感を向上することができる。また、プレートは、上下方向に沿う軸心回りに揺動するように戸枠部に取り付けることができる。この場合、付勢部材としては、ねじりコイルバネなどを用いることができ、該バネを、プレートを支持する支軸に装着することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図示実施例に基づいて説明する。
【0014】
図1〜図5は本発明の一実施例に係る引き戸のシール装置10を示しており、該シール装置10は、図6に示す形態の引き戸に好適に適用できるものである。
【0015】
本実施例のシール装置10は、中方立5(戸枠部)側に取り付けられる座板11、支軸12、アルミ製フラッププレート13、ねじりコイルバネ14並びにモヘアテープ(シール部材)15と、引き戸4側に取り付けられる密閉解除バー(密閉解除部材)16とから主構成されている。
【0016】
座板11は、プレート13を揺動可能に中方立5に対して取付支持するためのものである。中方立5の引き戸走行側に面する側面には、上下方向(長さ方向)に沿った溝5aが設けられ、この溝5aに座板11が嵌め込まれて木ねじ17で固定される。この座板11は、少なくとも、引き戸4の上下両端部近傍の2カ所に設けることができ、必要に応じて3カ所以上設けてもよい。
【0017】
フラップ13は、引き戸の上下方向ほぼ全長にわたる長尺の部材からなり、図示例では断面ほぼ末広がり状のコ字形に成形されているが、適宜の形状のものとすることができる。図示例のフラップ13は、引き戸側の側面13aが上下に長尺の平坦面とされ、該側面13aがモヘアテープ15の取付面とされている。そして、この取付面13aに連続する左右の側面13b,13cは、密閉解除バー16を案内するように左右内方に至るにしたがって引き戸側に近接する案内傾斜面とされている。フラップ13の左右一端部には、座板11に軸支するための筒状部13dが設けられている。
【0018】
そして、中方立5に取り付けられた座板11に対して、支軸12を介して揺動可能にフラップ13が取り付けられる。さらに、支軸12の軸方向中途部にはねじりコイルバネ14が装着され、該バネ14によってフラップ13が引き戸4側に付勢されるようになっている。なお、該フラップ13によって座板11や木ねじ17が覆い隠されるようになっている。
【0019】
上記モヘアテープ15は、フラップ13の上記取付面13aの上下方向ほぼ全長にわたって貼着されているが、密閉解除バー16が当接する部分(密閉解除部材作用部分)を避けて貼り付けるようにしている。
【0020】
密閉解除バー16は、図2に示すように、引き戸4の中方立5側の側面に取付固定されており、好ましくは、引き戸4の上端部近傍と下端部近傍の2カ所に取り付けられる。この密閉解除バー16の左右両端部には、フラップ13を円滑に通過できるように傾斜面16aが面取りされている。このバー16は、引き戸4の左右方向ほぼ全長にわたる長尺状部材からなるが、引き戸4の左右寸法よりは短寸とされており、引き戸4の中方立5側の側面の左右両端部近傍にはバー16が設けられないようにしている。
【0021】
上記した実施例によれば、引き戸4が図6(a)に示す閉位置にあるとき、図3に示すように、密閉解除バー16がフラップ13から離反するため、バネ14の付勢力によってフラップ13が引き戸4側に付勢され、モヘアテープ15が引き戸4の側面に押し付けられることにより中方立5と引き戸4との隙間が密閉される。
【0022】
図6(b)に示す引き戸4の開閉スライド時には、図4に示すように、密閉解除バー16によりフラップ13が溝5a内に押し込まれ、モヘアテープ15が引き戸4から離反される。このとき、中方立5側と引き戸4側の接触部は、密閉解除バー16とフラップ13との当接部のみであるから、摺動抵抗が非常に少なく、引き戸4が閉位置にあるときの遮蔽効果の向上を図りつつも、スムーズな動作を保証している。
【0023】
さらに、引き戸4が図6(c)に示す全開位置にあるときにも、図5に示すように、密閉解除バー16がフラップ13から離反し、閉位置のときと同様に中方立5と引き戸4との隙間が密閉される。これにより、引き戸4を全開したまま長期間放置した場合に、引き戸4と中間壁3との間の隙間に埃がたまることを抑制できるとともに、バネ14やモヘアテープ15の劣化防止にも役立つ。
【0024】
なお、枠部材は、上記実施例では中方立により構成されるが、本発明はこれに限定されるものではなく、フレーム状の枠体の縦枠部などでもよく、また、引き違い戸の一方の引き戸の左右側縁部を本発明の「枠部材」として用いて、引き違い戸の二枚の引き戸の間の隙間のシール装置として実施することも可能である。また、フラップ(プレート)は、引き戸の上下方向全長にわたる長さとするのが好ましいが、短寸の複数のフラップを上下方向に配設することも可能である。また、フラップは、引き戸に対して平行移動するように取り付けることもできる。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、中方立などの戸枠部と引き戸との隙間をシール部材により塞ぐことで引き戸を閉めたときの遮蔽効果を向上しつつも、引き戸の開閉動作の一層の円滑化を図るとともに、シール部材の劣化を防止することができる。したがって、バリアフリー住宅などにおいて、高齢者などでも軽く開閉できるとともに、遮蔽効果を高めることで光熱費や騒音を低減した住宅を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る引き戸のシール装置の戸枠部側構成部品の分解斜視図である。
【図2】同シール装置の引き戸側の要部拡大斜視図である。
【図3】引き戸が閉位置にあるときの同シール装置の断面図である。
【図4】引き戸を開閉のためにスライドさせているときの同シール装置の断面図である。
【図5】引き戸が全開位置にあるときの同シール装置の断面図である。
【図6】引き戸の一例を示す簡略断面図であり、(a)は引き戸が閉位置にあるとき、(b)は引き戸の開閉動作中、(c)は引き戸が全開位置にあるときを示す。
【符号の説明】
4 引き戸
5 戸枠部(中方立)
10 引き戸のシール装置
11 座板
12 支軸
13 プレート(フラップ)
14 付勢部材
15 シール部材
16 密閉解除部
【発明の属する技術分野】
本発明は、建具や家具などの引き戸のシール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、家屋の部屋を仕切る壁に引き戸を設ける場合、図6に示すように、左右の壁1,1の間に開口部2を形成し、この開口部2に引き違いの引き戸を設けるか、或いは図示のように、引き戸一枚分の中間固定壁3を設けて、この中間固定壁3に沿って一枚の引き戸4を左右にスライドするように配設している。図6(a)は引き戸4が閉位置にあるときの簡略断面図であり、図6(b)は引き戸4の開閉スライド時の簡略断面図であり、図6(c)は引き戸4が開位置にあるときの簡略断面図である。なお、中間固定壁3の先端に設けられた柱枠5は中方立又は半方立と呼ばれ、左右壁1,1の先端に設けられた柱枠6は方立と呼ばれている。
【0003】
中方立5の引き戸走行側に面する側面と引き戸4との間に隙間があると部屋間の遮蔽効果が劣化するので、できるだけこの隙間を小さくすることが要求される一方、中方立は木材製であるため長期使用中に小さな反りや曲げが生じることがあり、この反りが引き戸側にあらわれると引き戸に当たって開閉に支障を来すという問題があるため、中方立と引き戸との隙間はある程度確保せざるを得ない。
【0004】
かかる隙間を塞いで遮蔽効果を高める従来の引き戸のシール装置としては、例えば、特許文献1に記載のものがある。この従来技術では、中方立の引き戸走行側に面する側面に長さ方向に沿った溝を設け、この溝に長尺の金属補強材を嵌め込み固定し、この金属補強材を覆い隠す装飾プレートを中方立の表面と面一となるように貼り付けるとともに、装飾プレートの表面に、引き戸との隙間を塞ぐ柔軟なシール部材を長さ方向に沿って設けることで、中方立の反りや曲げの発生を抑えつつ、遮蔽効果を一層高めるようにしている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−73642号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、シール部材が常時引き戸に押し付けられていると、引き戸の開閉操作時の摺動抵抗が増し、スムーズな動作に支障をきたすとともに、シール部材の劣化も早くなってしまう。
【0007】
そこで、本発明は、中方立などの戸枠部と引き戸との隙間をシール部材により塞ぐことで引き戸を閉めたときの遮蔽効果を向上しつつも、引き戸の開閉動作の一層の円滑化を図るとともに、シール部材の劣化を防止することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、次の技術的手段を講じた。
【0009】
すなわち、本発明は、上下方向に長尺の戸枠部に対して左右にスライドする引き戸と前記戸枠部との隙間を密閉する引き戸のシール装置であって、戸枠部の引き戸走行側の側部に前記引き戸に対して近接・離反可能に取り付けられる上下方向に長尺のプレートと、該プレートを引き戸側に付勢する付勢部材と、前記プレートに取り付けられ且つ前記引き戸の戸枠部側の側面に当接するシール部材とを備えるものである。かかる本発明によれば、引き戸の開閉操作時に引き戸に対するシール部材の接触圧が大きくなると、付勢部材の付勢力に抗してプレートが容易に後退するため、過度に引き戸の摺動抵抗が大きくなることがなく、円滑に引き戸を開閉することができるものでありながら、引き戸を閉じたときにはシール部材によって引き戸と戸枠部との隙間を塞ぎ、引き戸による遮蔽効果を一層向上することができる。なお、シール部材としては、モヘアテープ等の植毛体のほか、柔らかいシート状のゴム製品であってもよく、そのた適宜のものを用いることができる。また、本発明において、「密閉」とは、完全に通気性を遮断する意ではなく、目的に応じた遮蔽作用が得られる状態をいう。
【0010】
上記本発明の引き戸のシール装置において、さらに、引き戸の開閉スライド時に前記プレートを付勢部材の付勢力に抗して押し込む密閉解除部が引き戸に設けられているものとするのが好ましい。これによれば、引き戸の開閉のためのスライド時には、シール部材が引き戸から離反するか若しくは殆ど摺動抵抗がなくなる程度になるように、密閉解除部によってプレートを押し込むことができるので、一層の開閉動作の円滑化とシール部材の耐久性向上とを図ることができる。
【0011】
さらに、前記密閉解除部は左右方向に長尺であって且つ前記引き戸の戸枠部側の側面よりも戸枠部側に向けて突出しており、該密閉解除部が当接する前記プレートの部分には前記シール部材が設けられておらず、引き戸が閉位置にあるときは前記密閉解除部は前記プレートから離反するように構成するのが好ましい。これによれば、構造の簡素化並びに引き戸が閉位置にあるときの遮蔽効果の向上を図りつつ、引き戸の開閉時にはバー部材などの密閉解除部が戸枠部に対して左右方向に移動して、該密閉解除部がプレートの所定部分(シール部材が設けられていない部分)を押し込むことで、シール部材を引き戸から離反させることができる。より好ましくは、密閉解除部(解除バー)は、引き戸の上端部及び/又は下端部に設けるのがよい。これによれば、引き戸の意匠感を大きく損なうことなく、本発明のシール装置を構成できる。
【0012】
また、前記プレートは、戸枠部の引き戸走行側の側部に設けられた上下方向に沿う溝内に取り付けられているのが好ましい。これによれば、引き戸の取り付けによって溝やプレートなどを引き戸により覆い隠すことができ、意匠感を向上することができる。また、プレートは、上下方向に沿う軸心回りに揺動するように戸枠部に取り付けることができる。この場合、付勢部材としては、ねじりコイルバネなどを用いることができ、該バネを、プレートを支持する支軸に装着することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図示実施例に基づいて説明する。
【0014】
図1〜図5は本発明の一実施例に係る引き戸のシール装置10を示しており、該シール装置10は、図6に示す形態の引き戸に好適に適用できるものである。
【0015】
本実施例のシール装置10は、中方立5(戸枠部)側に取り付けられる座板11、支軸12、アルミ製フラッププレート13、ねじりコイルバネ14並びにモヘアテープ(シール部材)15と、引き戸4側に取り付けられる密閉解除バー(密閉解除部材)16とから主構成されている。
【0016】
座板11は、プレート13を揺動可能に中方立5に対して取付支持するためのものである。中方立5の引き戸走行側に面する側面には、上下方向(長さ方向)に沿った溝5aが設けられ、この溝5aに座板11が嵌め込まれて木ねじ17で固定される。この座板11は、少なくとも、引き戸4の上下両端部近傍の2カ所に設けることができ、必要に応じて3カ所以上設けてもよい。
【0017】
フラップ13は、引き戸の上下方向ほぼ全長にわたる長尺の部材からなり、図示例では断面ほぼ末広がり状のコ字形に成形されているが、適宜の形状のものとすることができる。図示例のフラップ13は、引き戸側の側面13aが上下に長尺の平坦面とされ、該側面13aがモヘアテープ15の取付面とされている。そして、この取付面13aに連続する左右の側面13b,13cは、密閉解除バー16を案内するように左右内方に至るにしたがって引き戸側に近接する案内傾斜面とされている。フラップ13の左右一端部には、座板11に軸支するための筒状部13dが設けられている。
【0018】
そして、中方立5に取り付けられた座板11に対して、支軸12を介して揺動可能にフラップ13が取り付けられる。さらに、支軸12の軸方向中途部にはねじりコイルバネ14が装着され、該バネ14によってフラップ13が引き戸4側に付勢されるようになっている。なお、該フラップ13によって座板11や木ねじ17が覆い隠されるようになっている。
【0019】
上記モヘアテープ15は、フラップ13の上記取付面13aの上下方向ほぼ全長にわたって貼着されているが、密閉解除バー16が当接する部分(密閉解除部材作用部分)を避けて貼り付けるようにしている。
【0020】
密閉解除バー16は、図2に示すように、引き戸4の中方立5側の側面に取付固定されており、好ましくは、引き戸4の上端部近傍と下端部近傍の2カ所に取り付けられる。この密閉解除バー16の左右両端部には、フラップ13を円滑に通過できるように傾斜面16aが面取りされている。このバー16は、引き戸4の左右方向ほぼ全長にわたる長尺状部材からなるが、引き戸4の左右寸法よりは短寸とされており、引き戸4の中方立5側の側面の左右両端部近傍にはバー16が設けられないようにしている。
【0021】
上記した実施例によれば、引き戸4が図6(a)に示す閉位置にあるとき、図3に示すように、密閉解除バー16がフラップ13から離反するため、バネ14の付勢力によってフラップ13が引き戸4側に付勢され、モヘアテープ15が引き戸4の側面に押し付けられることにより中方立5と引き戸4との隙間が密閉される。
【0022】
図6(b)に示す引き戸4の開閉スライド時には、図4に示すように、密閉解除バー16によりフラップ13が溝5a内に押し込まれ、モヘアテープ15が引き戸4から離反される。このとき、中方立5側と引き戸4側の接触部は、密閉解除バー16とフラップ13との当接部のみであるから、摺動抵抗が非常に少なく、引き戸4が閉位置にあるときの遮蔽効果の向上を図りつつも、スムーズな動作を保証している。
【0023】
さらに、引き戸4が図6(c)に示す全開位置にあるときにも、図5に示すように、密閉解除バー16がフラップ13から離反し、閉位置のときと同様に中方立5と引き戸4との隙間が密閉される。これにより、引き戸4を全開したまま長期間放置した場合に、引き戸4と中間壁3との間の隙間に埃がたまることを抑制できるとともに、バネ14やモヘアテープ15の劣化防止にも役立つ。
【0024】
なお、枠部材は、上記実施例では中方立により構成されるが、本発明はこれに限定されるものではなく、フレーム状の枠体の縦枠部などでもよく、また、引き違い戸の一方の引き戸の左右側縁部を本発明の「枠部材」として用いて、引き違い戸の二枚の引き戸の間の隙間のシール装置として実施することも可能である。また、フラップ(プレート)は、引き戸の上下方向全長にわたる長さとするのが好ましいが、短寸の複数のフラップを上下方向に配設することも可能である。また、フラップは、引き戸に対して平行移動するように取り付けることもできる。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、中方立などの戸枠部と引き戸との隙間をシール部材により塞ぐことで引き戸を閉めたときの遮蔽効果を向上しつつも、引き戸の開閉動作の一層の円滑化を図るとともに、シール部材の劣化を防止することができる。したがって、バリアフリー住宅などにおいて、高齢者などでも軽く開閉できるとともに、遮蔽効果を高めることで光熱費や騒音を低減した住宅を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る引き戸のシール装置の戸枠部側構成部品の分解斜視図である。
【図2】同シール装置の引き戸側の要部拡大斜視図である。
【図3】引き戸が閉位置にあるときの同シール装置の断面図である。
【図4】引き戸を開閉のためにスライドさせているときの同シール装置の断面図である。
【図5】引き戸が全開位置にあるときの同シール装置の断面図である。
【図6】引き戸の一例を示す簡略断面図であり、(a)は引き戸が閉位置にあるとき、(b)は引き戸の開閉動作中、(c)は引き戸が全開位置にあるときを示す。
【符号の説明】
4 引き戸
5 戸枠部(中方立)
10 引き戸のシール装置
11 座板
12 支軸
13 プレート(フラップ)
14 付勢部材
15 シール部材
16 密閉解除部
Claims (4)
- 上下方向に長尺の戸枠部に対して左右にスライドする引き戸と前記戸枠部との隙間を密閉する引き戸のシール装置であって、戸枠部の引き戸走行側の側部に前記引き戸に対して近接・離反可能に取り付けられる上下方向に長尺のプレートと、該プレートを引き戸側に付勢する付勢部材と、前記プレートに取り付けられ且つ前記引き戸の戸枠部側の側面に当接するシール部材とを備える引き戸のシール装置。
- 請求項1に記載の引き戸のシール装置において、さらに、引き戸の開閉スライド時に前記プレートを付勢部材の付勢力に抗して押し込む密閉解除部が引き戸に設けられていることを特徴とする引き戸のシール装置。
- 請求項2に記載の引き戸のシール装置において、前記密閉解除部は左右方向に長尺であって且つ前記引き戸の戸枠部側の側面よりも戸枠部側に向けて突出しており、該密閉解除部が当接する前記プレートの部分には前記シール部材が設けられておらず、引き戸が閉位置にあるときは前記密閉解除部は前記プレートから離反することを特徴とする引き戸のシール装置。
- 請求項1,2又は3に記載の引き戸のシール装置において、前記プレートは、戸枠部の引き戸走行側の側部に設けられた上下方向に沿う溝内に取り付けられていることを特徴とする引き戸のシール装置。
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003139615A Withdrawn JP2004339848A (ja) | 2003-05-16 | 2003-05-16 | 引き戸のシール装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004339848A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016532034A (ja) * | 2013-08-30 | 2016-10-13 | ビーイー・エアロスペース・インコーポレーテッドB/E Aerospace, Inc. | ドアシールアセンブリ |
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2003
- 2003-05-16 JP JP2003139615A patent/JP2004339848A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016532034A (ja) * | 2013-08-30 | 2016-10-13 | ビーイー・エアロスペース・インコーポレーテッドB/E Aerospace, Inc. | ドアシールアセンブリ |
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Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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