JP2004338131A - 画像記録装置のインク供給系、画像記録装置のインク容器、及び画像記録装置のインク供給方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】インク供給系は、互いに接合されるインク供給側ジョイント部材60とヘッド側ジョイント部材70とを有している。インク供給側ジョイント部材60は、ヘッド側ジョイント部材70に対してインクボトル40側に配置されている。両ジョイント部材60,70は夫々、インクを流通するための開口を有するインク流路部62,71と、開口を閉塞する閉塞位置と前記開口を開放する開放位置との間を移動可能な弁64,72と、前記弁を閉塞位置へと付勢する付勢手段とを有している。上記接合時において、インク供給側ジョイント部材60の弁64は、ヘッド側ジョイント部材70の弁72を前記閉塞位置から開放位置に向かって移動させた後に、開放位置への移動を開始する。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクが貯留されたインク容器から記録ヘッドに対してインクを供給する画像記録装置のインク供給系に関している。
また、本発明は、インクを貯留する画像記録装置のインク容器に関している。
また、本発明は、上記画像記録装置にインクを供給するインク供給方法に関している。
【0002】
【従来の技術】
画像を記録する画像記録装置は、広く知られている。この画像記録装置は、種々の形式がある。例えば、インクジェット記録方式を用いた画像記録装置は、安価であるため、広く普及している。
【0003】
このインクジェット記録方式の画像記録装置は、インクを吐出する記録ヘッドと、記録媒体を搬送する搬送機構とを具備している。上記構成の画像記録装置は、上記搬送機構により順次搬送される記録媒体に対して、上記記録ヘッドによりインクを吐出する。このインクの吐出により、画像記録装置は、該記録媒体上に画像を記録する。
【0004】
このような画像記録装置が画像を記録するためには、前記記録ヘッドにインクを供給することが、必要である。この供給のために、前記画像記録装置は、インクを貯留したインク容器と、前記インク容器からのインクを記録ヘッドに供給するインク供給系とをさらに具備している。なお、インク容器とインク供給系とは、インクの補充の簡便さと、インクの品質保持の観点から、着脱可能に構成されている。上記構成に伴って、前記インク供給系のインク容器への接続部は、開閉可能に構成されている。
【0005】
上記構成の従来の画像記録装置は、例えば、特許文献1において開示されている。
【0006】
以下に、図8乃至10を参照して特許文献1に記載の従来の画像記録装置について説明する。なお、図8乃至10中において、鉛直方向(紙面に沿って上下方向)をY方向とし、水平方向(紙面に沿って左右方向)をX方向とする。図8は、特許文献1に記載の従来の画像記録装置を示す一部切欠側面図である。
【0007】
特許文献1の画像記録装置101は、図8中に示されているように、インク容器110と、記録ヘッド120と、これらを接続するインク供給系130とを具備している。
【0008】
インク供給系130は、インク供給用チューブ131と、サブインクタンク132とを有している。インク供給用チューブ131は、インク容器110とサブインクタンク132との間のインク流路であり、インク容器110中のインクをサブインクタンク132に提供する。
【0009】
サブインクタンク132は、インク供給用チューブ131から送られたインクを一時貯留するインク容器である。このサブインクタンク132は、記録ヘッド120と接続されており、前記貯留したインクを記録ヘッド120に供給する。
【0010】
上述のインク供給系130は、さらに、インク供給用チューブ131とサブインクタンク132とを接続する接続部133を有している。この接続部133は、互いに接合される第1ジョイント部材140と、第2ジョイント部材150とを有している。この接続部133を図9を参照して説明する。図9は、第1ジョイント部材と第2ジョイント部材との接合前の接続部133を示す断面図である。
【0011】
第1ジョイント部材140は、X方向に沿って配置されている。この第1ジョイント部材140は、インクを流通するためのインク流路141と、インク流路141の開閉を行うための弁143と、弁143を付勢するための付勢部材144とを有している。
【0012】
インク流路141は、長手方向において、一端と他端とを有している。上記一端がインク供給用チューブ131と接続されており、上記他端がインクを流出するための開口142を有している。
【0013】
弁143は、インク流路141中に配置されている。この弁143は、インク流路141の長手方向に沿って移動可能に構成されており、ばねである付勢部材144により、インク流路141の他端に向けて付勢されている。より具体的には、弁143は、付勢部材144の付勢力により、開口142に向かって付勢されている。なお、この付勢により、弁143は、開口142を閉塞する閉塞位置に配置される。この弁143は、付勢部材144の付勢力に抗して押圧された際に、開口142を開放する開放位置に移動される。弁143は、上記開放位置と閉塞位置との移動により、インク流路141の開閉を行う。
【0014】
また、弁143は、開口142側に突出する、開口142の口径より小さい突起部145を有している。
【0015】
第2ジョイント部材150は、第1ジョイント部材140と対面し、X方向に沿って配置されている。この第2ジョイント部材150は、第1ジョイント部材140と同様にインク流路151と、弁153と、付勢部材154と、突起部155とを有している。
【0016】
第2ジョイント部材150のインク流路151は、一端がインクの流入部である開口152を有しており、他端がサブインクタンク132と接続されている。開口152には、第1ジョイント部材140と接合された際に、第1ジョイント部材140の先端(開口142側の端部)が収容される。
【0017】
弁153は、弁143と同様に、インク流路151中に配置され、インク流路151の長手方向に沿って移動可能である。また、弁153は、付勢部材154により、開口152側に付勢されている。そして、この弁153も、弁143と同様に、開口152を開放する開放位置と、開口152を閉塞する閉塞位置とに移動可能である。従って、弁153は、インクの流入部である開口152の開閉を行い得る。
【0018】
また、弁153は、開口152並びに開口142の口径より小さい径を備えている突起部155を有している。突起部155は、開口152側に突出しており、弁143の突起部145と対面する位置に配置されている。即ち、突起部145,155は、第1並びに第2ジョイント部材140,150の接合時に、互いに当接するように位置合わせされている。
【0019】
上記構成の接続部133の接続動作について図9並びに図10を参照して説明する。図3は、接合後の接続部133を示す断面図である。
【0020】
接続部133は、初期位置において、図9中に示されるように、第1ジョイント部材140と、第2ジョイント部材とを接合していない。このとき、第1並びに第2ジョイント部材140,150は、夫々弁143,153により、インク流路141,151を閉塞している。従って、インクが、第1並びに第2ジョイント部材140,150から漏れ出ることが防止されている。
【0021】
そして、記録ヘッド120にインクを供給する際に、接続部133は、第1ジョイント部材140と、第2ジョイント部材とを接合する。この接合により、接続部133は、記録ヘッド120とインク容器110とを、インクの流通が可能に接続する。
【0022】
より詳しくは、まず、第1ジョイント部材140は、X方向に沿って、第2ジョイント部材150に向けて移動される。この移動により、第1ジョイント部材140の突起部145が、第2ジョイント部材150の突起部155に接触する。このとき弁143,153は、付勢部材144,154により付勢されているため、前記閉塞位置に位置している。
【0023】
この接触後も、第1ジョイント部材140は、前記X方向への移動を継続する。この移動により、弁143,153は、互いの突起部145,155を介して、付勢部材144,154の付勢力に抗して、互いに押圧しあう。この押圧により、弁143,153は、夫々開口142,152から離間する方向に移動される。この移動により、弁143,153は、前記閉塞位置から、前記開放位置に移動される。
【0024】
弁143,153が開放位置に移動された際に、図10中に示されるように、開口142,152は、開放される。上記開放が完了した際に、上記接合動作は終了する。この接合により、第1ジョイント部材140と第2ジョイント部材150との間は、インクが流通可能になる。その結果、インク容器110からのインクは、図10中の矢印fで示されるようにを流れ得る。このようにして、インク容器110中のインクは、接続部133並びにサブインクタンク132を介して記録ヘッド120に供給され得る。
【0025】
【特許文献1】
特開2002―113880号公報(第4−12頁、 図10)
【0026】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、第2ジョイント部材150にインクが流入した場合に、第2ジョイント部材中を流れるインクの流量は、弁153の位置(開放量)により変化する。具体的には、弁153が閉塞位置にある場合、第2ジョイント部材150中を流れるインクの流量は0である。言い換えると、前記閉塞位置においては、第2ジョイント部材150が受け入れ可能なインクの流量は、0である。なお、本明細書中において、第2ジョイント部材が受け入れ可能なインクの流量をインク許容量とする。このインク許容量は、弁153の開放量により変化する。
【0027】
第2ジョイント部材150のインク許容量が第1ジョイント部材140からのインク流出量より小さい場合、第1並びに第2ジョイント部材140,150との接続箇所からインクが漏れ出る恐れがある。従って、第2ジョイント部材150に、第1ジョイント部材140からインクが流入される場合、インクの流入量が、インク許容量より大きい必要がある。
【0028】
上記画像記録装置101において、第2ジョイント部材150の付勢部材154のばね定数は、第1ジョイント部材140の付勢部材144のばね定数より大きく設定されている。この設定において、前述の接合動作時に弁143,153が互いの押圧しあった際、付勢力の小さい付勢部材144により付勢された弁143は、前記弁153より先に、前記開放位置に移動してしまう。言い換えると、十分なインク許容量になる位置まで弁153が開放され前に、弁143は、開放されてしまう。
【0029】
弁143が先に開放された場合、開口142から流出したインクが、第2ジョイント部材150から溢れさせてしまう恐れがある。インクが溢れた場合、画像記録装置101の内部、特に接続部133、は、インクにより汚染されてしまう。接続部133が汚染された場合には、画像記録装置101のメンテナンス時などに、作業者がインクにより汚染されてしまう恐れを有している。また、接続部133からインクが溢れた場合、インクの消費量が増大してしまうため、画像記録におけるコストが増大してしまう。
【0030】
本発明の目的は、上記課題を鑑みて、供給するインクによって汚染されることを防止又は減少させる画像記録装置のインク供給系を提供することである。
また、本発明の他の目的は、供給するインクによって汚染されることを防止又は減少させる画像記録装置のインク容器を提供することである。
また、本発明の他の目的は、供給するインクによって汚染されることを防止又は減少させる画像記録装置のインク供給方法を提供することである。
【0031】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像記録装置のインク供給系は、上記課題を解決するために、以下のような構成を有している。
【0032】
本発明の一態様の画像記録装置のインク供給系は、互いに接合可能な第1並びに第2ジョイント部材を有しているとともに、上記第1並びに第2ジョイント部材を接合することにより、インクを貯留するインク容器と記録ヘッドとを着脱可能に接続する。前記第1並びに第2ジョイント部材は、インクを流通するための開口を有するインク流路部と、前記開口を閉塞する閉塞位置と前記開口を開放する開放位置との間を移動可能な弁と、前記弁を閉塞位置へと付勢する付勢手段と、を有している。前記第1ジョイント部材が、前記第2ジョイント部材に対して前記インク容器側に配置されている。前記第1並びに第2ジョイント部材の弁は、前記第1並びに第2ジョイント部材を接合した際に互いに押圧するように、対応する第1並びに第2ジョイント部材中に配置されている。前記第1ジョイント部材の弁は、前記接合時に、第2ジョイント部材の弁を押圧して、前記第2ジョイント部材の弁を前記閉塞位置から開放位置に向かって移動させた後に、前記開放位置への移動が開始される。
上記構成に示すように、第1ジョイント部材の弁は、接合時に、第2ジョイント部材が開放位置に移動を開始した後に、移動する。このため、接合が完了するまでの間に、第2ジョイント部材のインク許容量が、第1ジョイント部材から流出するインクの流量に対して、同一又は大きくなる。従って、上記インク供給系は、第2ジョイント部材のインク許容量不足による前記接続部からのインクの漏れを防止し得る。
【0033】
また、本発明の一態様の画像記録装置は、
記録媒体に対してインク滴を吐出し、画像を記録する記録ヘッドと、前記記録ヘッドへ供給されるインクを貯留するインク容器と、上述の態様に示したインク供給系と、を具備する。
上記構成に示すように、本態様の画像記録装置は、上記インク供給系を具備しているため、第2ジョイント部材のインク許容量不足による前記接続部からのインクの漏れを防止し得る。
【0034】
上記画像記録装置において、前記インク容器は、前記記録ヘッドに対して鉛直方向上方に配置され得る。
【0035】
上記構成により、インク容器中のインクは、自重により、記録ヘッドに流れ得る。従って、上記画像記録装置は、インク容器中のインクを記録ヘッドにおくるための特別な搬送手段を設けることなく、記録ヘッドにインクを送り得る。
【0036】
上記画像記録装置において、前記第1ジョイント部材は、第2ジョイント部材に対して鉛直方向上方に配置され得る。
上記構成に示すように、インク容器側に配置された第1ジョイント部材は、記録ヘッド側に配置された第2ジョイント部材に対して、鉛直方向上方に配置され得る。上記構成により、第1ジョイント部材から第2ジョイント部材へのインクの流れは、鉛直方向において第1ジョイント部材が第2ジョイント部材と同位置又は定位置に有る場合に比べて、円滑にされ得る。
【0037】
上記インク供給系において、前記第1ジョイント部材は、前記インク容器と接続される一端と、前記開口が設けられている他端と、を有し得る。そして、他端は、一端に対して、鉛直方向において下方に位置され得る。
上記構成に示すように、第1ジョイント部材の他端は、一端に対して鉛直方向において下方に位置し得る。従って、上記第1ジョイント部材は、前記インク流路部中のインクを、円滑に前記開口から流出させ得る。
【0038】
上記インク供給系において、前記第1並びに第2ジョイント部材は、前記開口の周囲を囲う開口カバーを有し得る。
上記構成に示すように、開口カバーは、前記開口の周囲を囲うため、前記開口からインクが飛散した場合においても、前記開口の近傍の汚染を防止し得る。
【0039】
上記インク供給系において、前記第2ジョイント部材の開口カバーは、前記接合時に、第1ジョイント部材の開口カバーを囲うように配置され得る。
上記構成より、第2ジョイント部材の開口カバーは、第1ジョイント部材の開口カバーと協働して、より確実に前記開口の近傍の汚染を防止し得る。
【0040】
上記インク供給系において、前記第1ジョイント部材の付勢手段は、第2ジョイント部材の付勢手段より大きい付勢力を有し得る。
上記構成により、第1ジョイント部材の弁に対する付勢力は、第2ジョイント部材の弁に対する付勢力より大きくなる。従って、互いの弁を押圧しあった場合、確実に第2ジョイント部材の弁が、第1ジョイント部材より先に、開放位置への移動を開始する。このように、第2ジョイント部材の弁の移動が第1部材の弁より先行することにより、より確実に、第2ジョイント部材のインク許容量が、第1ジョイント部材から流出するインクの流量に対して、同一又は大きくされ得る。
【0041】
上記インク供給系において、前記第1ジョイント部材の付勢手段は、前記第2ジョイント手段の付勢部材より大きいばね定数を有し得る。
【0042】
上記構成により、第1ジョイント部材の弁に対する付勢力は、第2ジョイント部材の弁に対する付勢力より確実に大きくなり得る。
【0043】
また、本発明の一態様の画像記録装置用インク容器は、底面を有し、画像記録装置に用いられるインクを貯留するインク容器本体と、インク容器本体中に空気を流通させるための通気口と、前記画像記録装置に接続し、前記画像記録装置に前記インク容器本体中のインクを供給するためのインク供給ジョイント部材とを具備している。前記インク供給ジョイント部材は、インクを流出させるための出口開口を備えたインク流路部と、前記インク流路部の開閉を行う弁と、前記弁を出口開口に向かって付勢するための付勢部材とを有している。前記インク供給側ジョイント部材は、前記通気口に対して前記底面側に離間した位置に配置されている。前記弁は、前記付勢部材の付勢によりインク流路部を閉塞し、前記付勢部材の付勢力に抗して押圧されることにより、前記インク流路部を開放する。
【0044】
上記構成に示すように、前記インク供給側ジョイント部材は、前記通気口に対して前記底面側に離間して配置されている。通常、インク容器本体にインクが貯留されている場合、通気口は、通気するために、インクの液面より鉛直方向上方に配置される。このように、前記インク供給側ジョイント部材が、前記通気口に対して底面側に離間した位置に配置されている場合、離間していない場合に比べて、インク供給側ジョイント部材にかかるインクの水頭を上昇させ得る。従って、インク供給側ジョイント部材は、インク容器本体中のインクを、他端から効率良く流出させることが可能である。
【0045】
これとともに、前記弁は、上記構成に示すように、付勢部材により付勢力により、他端の開口に密着される。この密着により、前記弁は、開口を閉塞する。この弁は、前記他端において上述の構成により増大されたインクの水頭を得られるため、前記付勢力に加えて、増大されたインクの水頭により、さらに確実に前記前記開口と密着し得る。従って、前記弁は、前記開口の閉塞をより確実にし、インクの漏れを防止し得る。従って、この弁は、インクによる周囲の汚染を防止し得る。
【0046】
また、本発明の一態様の画像記録装置のインクの補給方法は、画像を記録する記録ヘッドに対してインク容器中のインクを補給する。この方法は、インク容器と接続された第1ジョイント部材の弁と前記記録ヘッドに接続された第2ジョイント部材の弁とを当接させる弁接触工程と、前記第1ジョイント部材の弁により第2ジョイント部材の弁を押圧し、この押圧により第2ジョイント部材の弁を開放する記録ヘッド側弁開放工程と、前記第2ジョイント部材の弁が開放を開始された後に、第2ジョイント部材の弁の押圧により、第1ジョイント部材の弁を開放するインク容器側弁開放工程とを具備する。
【0047】
上記方法により、第1ジョイント部材の弁は、接合時に、第2ジョイント部材が開放を開始した後に、開放される。このため、接合が完了するまでの間において、第2ジョイント部材の受容するインク許容量が、第1ジョイント部材の流出されるインクの流量よりも確実に大きくなる。従って、上記インク供給方法は、第1ジョイント部材から流出されるインクが、第2ジョイント部材に受容されないことによるインク漏れを防止し得る。
【0048】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
【0049】
(第1の実施の形態)
(構成)
まず、本発明の第1の実施の形態に従ったインク供給系を有する画像記録装置について図1を用いて説明する。図1は、本実施の形態に従ったインク供給系を有する画像記録装置を示す概略的な側面図である。なお、図1中において、鉛直方向(紙面に沿って上下方向)をY方向とし、Y方向に対して直交する水平な所定の方向(紙面に沿って左右方向)をX方向とする。
【0050】
本実施の形態の画像記録装置1は、例えばインクジェットプリンタのような画像記録手段である。この画像記録装置1は、搬送機構10と、記録ヘッド20と、ボトルホルダー30と、インクボトル40と、インク補給路50と、を具備している。後で詳述するが、この画像記録装置1は、搬送機構10により搬送される記録媒体Pに対して記録ヘッド20がインクを吐出することにより画像を記録する。また、インクが貯留されたインクボトル40が、インク補給路50を介して記録ヘッド20に接続される。そして、インクボトル40中のインクが、前記インク補給路50を介して、記録ヘッド20に供給される。本明細書中において、インクボトル40から記録ヘッド20にインクを供給する機構を、インク供給系とする。このインク供給系は、インク補給路50と、インク補給路50とインクボトル40との接続部と、を含む。
【0051】
以下に、上記画像記録装置1の構成について図1乃至図4を参照して詳しく説明する。
【0052】
搬送機構10は、例えば、紙、フィルム等の画像が記録される記録媒体Pを搬送する記録媒体搬送手段である。搬送機構10は、記録媒体Pを、記録ヘッド20と対面する画像記録領域に搬送する。
【0053】
記録ヘッド20は、記録媒体Pにインクを吐出するインク吐出手段である。記録ヘッド20は、前記画像記録領域に配置されている。この記録ヘッド20は、前記画像記録領域に順次搬送される記録媒体Pにインクを吐出することにより、記録媒体P上に画像を記録する。記録ヘッド20は、インク補給路50を介してインクボトル40と接続される。
【0054】
ボトルホルダー30は、インクボトル40を保持するボトル保持手段であり、記録ヘッド20に対して鉛直方向(図中Y方向)上方に配置されている。このボトルホルダー30は、図1並びに図4中に示すように、水平方向(図中X方向)に延びるホルダー底面31と、Y方向に延びるホルダー側壁32と、一対のレール34とを有している。
【0055】
ホルダー底面31は、インクボトル40を保持した際に、インクボトル40の底面と接触する面である。
【0056】
ホルダー側壁32は、上述のように、ホルダー底面31と直交する方向であるY方向に延びている。このホルダー側壁32は、インクボトル40を保持した際に、インクボトル40と対面するボトル対向面32aを有している。また、このホルダー側壁32には、後で説明されるインク補給路50の一端のヘッド側ジョイント部材70と、通気口接続部33とが固定されている。
【0057】
通気口接続部33は、インクボトル40と接続可能に構成されている。より具体的には、通気口接続部33は、後述するインクボトル40の通気口44と接続可能に構成されている。この通気口接続部33は、インクボトル40と外部との空気の流通を可能にする通気手段である。この通気口接続部33は、L字形状を有しており、一端部(図中左側)がX方向に沿って延び、他端部(図中右側)がY方向に沿って延びている。即ち、通気口接続部33の一端部の中央軸心は、X方向に沿って延びている。この通気口接続部33の一端部は、ボトル対向面32aから露出している。
【0058】
また、この通気口接続部33は、一端部から他端部まで通じる貫通孔を有している。この貫通孔は、両端に開口を有している。上記他端の開口は、通気口接続部33と通気口44とが接合された際に、インクボトル40中のインクの液面より上方に配置されるように、Y方向の配置が設定されている。この配置により、通気口接続部33は、インクボトル40と接続された際に前記貫通孔からインクがあふれ出ることが防止されている。
【0059】
一対のレール34は、X方向に延びているとともに、X並びにY方向と直交する方向において、所定距離互いに離間している。
【0060】
インクボトル40は、前記インクが貯留されるインク容器である。このインクボトル40は、図1中において左右方向に延びる長手方向中央軸心を有している。このインクボトル40は、一対のレール34の間に配置し得るように、長手方向中央軸心と直交する方向(幅方向)において、一対のレール34の離間距離と実質的に一致する寸法を有している。
また、このインクボトル40は、インク収容部41と、ボトル底部42と、ボトル側部43と、通気口44と、インク出口45とを有している。
【0061】
インク収容部41は、インクが貯留され、密閉されており、後で説明する通気口44並びにインク出口45により外部に対して開閉可能である。
ボトル底部42は、収容部底面42aと、ボトル底面42bとを有している。
収容部底面42aは、インク収容部41の底面である。この収容部底面42aは、図4中に示されるように、インクボトル40がボトルホルダー30に配置された際に、X方向に延び、インク出口45側にインクが流動し得るようにインク出口45に向かって傾斜している。
【0062】
ボトル底面42bは、インクボトル40がボトルホルダー30に配置された際に、ボトルホルダー30のホルダー底面31と当接するインクボトル40の外表面である。このボトル底面42bは、実質的に平面に形成されており、インクボトル40がボトルホルダー30に配置された際に、X方向と平行に配置される。
【0063】
ボトル側部43は、前記幅方向に沿って延びているとともに、ボトル底面42bに対して直交する方向に延びている。従って、ボトル側部43は、インクボトル40がボトルホルダー30に配置された際に、Y方向に沿って延びるように配置される。
【0064】
通気口44は、前述の密閉されたインク収容部41中に、空気を流通させるための通気手段である。この通気口44は、通気口接続部33と接続した際に開放される公知の弁機構を有している。この通気口44は、中央軸心がボトル側部43と直交する方向に延びるように、ボトル側部43に設けられている。即ち、通気口44の中央軸心は、インクボトル40の長手方向中央軸心と略平行に配置されている。
【0065】
また、通気口44は、インクボトル40がボトルホルダー30に配置された際に、自身の中央軸心が通気口接続部33の一端部の中央軸心と一致するように、配置が設定されている。なお、本実施の形態において、通気口44並びに通気口接続部33は、Y方向において、ボトル側部43の上端に配置されている。
【0066】
インク出口45は、ボトル側部43の下端に配置されており、開閉可能なインクの出口である。以下に、インク出口45を図2を参照して説明する。
このインク出口45は、インクを流出させるためのボトル出口孔45aと、インク補給路50と接続するためのインク供給側ジョイント部材60と、インク供給側ジョイント部材60を螺合するための出口孔ねじ部45bを有している。
【0067】
ボトル出口孔45aは、インク収容部41と通じる貫通孔であり、ボトル側部43と直交する中央軸心を有している。即ち、ボトル出口孔45aの中央軸心は、ボトル底面42bと実質的に平行である。
【0068】
出口孔ねじ部45bは、ボトル出口孔45aの外縁に沿って、ボトル側部43からボトル出口孔45aの中央軸心と平行な方向に向かって延出している。出口孔ねじ部45bは、外周にねじ山が形成された雄ねじである。
【0069】
以下に、インク供給側ジョイント部材60を図2を参照して説明する。図2は、インクボトル40に接続されたインク供給側ジョイント部材60を示す概略的な断面図である。
【0070】
[インク供給側ジョイント部材の構成]
このインク供給側ジョイント部材60は、インクボトル40とインク補給路50のヘッド側ジョイント部材70とを接続する第1のジョイント部材である。このインク供給側ジョイント部材60は、第2ジョイント部材であるヘッド側ジョイント部材70と共に、インクボトル40とインク補給路50とを接続するための接続部を構成する。
【0071】
インク供給側ジョイント部材60は、図2中左右方向に延びる中央軸心を有している。言い換えると、インク供給側ジョイント部材60は、ボトル側部43と直交する方向に延びている。このインク供給側ジョイント部材60は、前記中央軸心に沿って一端(図中左側)と他端(図中右側)とを有しており、略円筒形状を有している。また、このインク供給側ジョイント部材60は、ジョイント部材ねじ部61と、インク流路部62と、弁64と、付勢部材65と、開口カバー66とを具備している。
【0072】
まず、ジョイント部材ねじ部61について説明する。
ジョイント部材ねじ部61は、インク供給側ジョイント部材60の一端に位置しており、インク供給側ジョイント部材60の内周面にねじ山が形成された雌ねじである。このジョイント部材ねじ部61は、雄ねじである出口孔ねじ部45bと螺合され得る。このように螺合された場合、インク供給側ジョイント部材60の一端と、インクボトル40との接合箇所からは、インクがもれることはない。また、このように螺合された際に、このインク供給側ジョイント部材60の中央軸心は、出口孔ねじ部45bの中央軸心と一致する。この結果、インク供給側ジョイント部材60の中央軸心は、インクボトル40がボトルホルダー30に配置された際に、ヘッド側ジョイント部材70の長手方向中央軸心と実質的に平行にされる。即ち、螺合されたインク供給側ジョイント部材60の中央軸心は、ボトル底面42bと平行にされ得る。
【0073】
このジョイント部材ねじ部61は、螺合された出口孔ねじ部45bより、インク供給側ジョイント部材60の中央軸心側に、この中央軸心に沿った内壁を有している。この内壁は、弁64の移動を案内するための弁案内部61aを形成している。
【0074】
弁案内部61aは、弁64の外径と実質的に一致する内径を有しており、弁64をインク供給側ジョイント部材60の中央軸心に沿って摺動可能に支持する支持手段である。
【0075】
次、インク流路部62について説明する。
インク流路部62は、インク供給側ジョイント部材60の内壁により画定され、インク供給側ジョイント部材60の一端から他端まで連通したインクの流路である。インク流路部62の一端は、インク供給側ジョイント部材60がインクボトル40に取り付けられた際、ボトル側部43に設けられたボトル出口孔45aと接続される。インク流路部62の他端には、インクを流通するための出口開口63が設けられている。出口開口63の中心は、インク供給側ジョイント部材60の中央軸心上に配置されている。
【0076】
インク流路部62の他端部には、出口開口63の外縁から、インク供給側ジョイント部材60の中央軸心に沿って延びる弁案内部63aを有している。この弁案内部63aは、弁64を摺動可能に支持するための支持手段である。具体的には、弁案内部63aは、弁64の外径と実質的に等しい径を有しているとともに、前記中央軸心に沿って延びる孔を有している。この孔が、弁64を摺動可能に支持する。このように、この弁案内部63aは、上述の弁案内部61aとともに、弁64のインク供給側ジョイント部材60の中央軸心に沿った摺動を案内する。この弁案内部63aは、出口開口63からのインクを流出するための案内部出口孔63bを有している。案内部出口孔63bは、出口開口63と対向する位置に配置されている。
【0077】
次に、弁64について図2並びに図4を参照して説明する。
弁64は、インク流路部62中に配置されており、インク流路部62の開閉を行う。図2中において、弁64の長手方向中央軸心を境に、弁64がインク流路部62を開放した開放位置(図中下側)と、閉塞した閉塞位置(図中上側)との両方が、概略的に示されている。図4中において、上記閉塞位置の弁64が示されている。
【0078】
弁64は、上記長手方向中央軸心に沿って一端と他端とを有しているとともに、弁案内部61aの内径と略等しい外径を有している。この弁64の一端は、弁案内部61aに、上記他端は、弁案内部63aにより摺動可能に支持されている。このように支持された際、弁64の長手方向中央軸心は、インク供給側ジョイント部材60の中央軸心と実質的に一致する。
【0079】
この弁64の他端をより具体的に説明する。弁64の他端には、出口開口63を閉塞するための弁閉塞部64aと、この弁閉塞部64aから延びる延出部64c並びに供給側突起部64eと、を有している。
【0080】
この弁閉塞部64aは、出口開口63と対向する位置に配置されるとともに、出口開口63より大きいが、インク流路部62の内径より小さい外径を有している。この弁閉塞部64aは、出口開口63を画定する周縁と対向する位置にオーリング64bを有している。
【0081】
延出部64cは、弁閉塞部64aから延びており、弁案内部63aの内径と実質的に同一な外径を有している。この延出部64cは、長手方向中央軸心沿って延びるインク流通孔64dを有している。このインク流通孔64dは、2つの開口を有している貫通孔である。
【0082】
このインク流通孔64dの一方の開口は、弁64の長手方向中央軸心に沿った方向(図2中において左右方向)に開いている。インク流通孔64dは、上記一方の開口により、弁案内部63aとインクが流通可能に連通している。
【0083】
このインク流通孔64dの他方の開口は、上記長手方向中央軸心と直交する方向(図2中において上下方向)に開いている。言い換えると他方の開口は、延出部64cの側方で開いている。このインク流通孔64dは、これらの開口により、上記両方向にインクが流通可能である。なお、このインク流通孔64dの前記側方の開口は、前記閉塞位置においては、弁案内部63aの内壁により閉塞されている。この側方の開口は、前記開放位置においては、インク流路部62と対面し、開放される。
【0084】
供給側突起部64eは、弁閉塞部64aから延びており、弁64の長手方向中央軸心沿ってインク流通孔64dより突出している。この供給側突起部64eは、案内部出口孔63bより小さい外径を有している。
【0085】
付勢部材65は、例えば、コイルばねのような付勢手段であり、所定のばね定数を有している。図2中に示すように、付勢部材65は、弁閉塞部64aを、インク供給側ジョイント部材60の中央軸心に沿って、出口開口63に向かって付勢している。この付勢により、弁閉塞部64aは、出口開口63を画定する周縁に押し当てられる。即ち、この付勢により、弁閉塞部64aは、出口開口63を閉塞する閉塞位置に配置される。また、弁閉塞部64aは、この付勢力に抗して、インク供給側ジョイント部材60の中央軸心に沿って押圧された際、前記開放位置に移動される。言い換えると、弁閉塞部64aは、付勢部材65の付勢方向と反対方向に押圧された際に、前記開放位置に向かって移動される。
【0086】
開口カバー66は、インク供給側ジョイント部材60の他端に位置しており、インク供給側ジョイント部材60外壁の一部を構成している。この開口カバー66は、インク供給側ジョイント部材60の中央軸心に沿った方向に延びた円筒形状を有しており、出口開口63並びに弁案内部63aを囲うように配置されている。
【0087】
ここで、再び図1を参照して、インク補給路50を説明する。インク補給路50は、インクボトル40からのインクを記録ヘッド20まで搬送するための流路である。このインク補給路50は、チューブ51と、ヘッド側ジョイント部材70とを有している。
【0088】
チューブ51は、インクが流通可能に構成されている。このチューブ51の一端は、ヘッド側ジョイント部材70に接続されており、他端は、記録ヘッド20に接続されている。
【0089】
ヘッド側ジョイント部材70は、ホルダー側壁32に固定されており、インク供給側ジョイント部材60と接続するための接続手段である。このヘッド側ジョイント部材70を、図3を参照して詳しく説明する。図3は、ヘッド側ジョイント部材70を示す断面図である。
【0090】
[ヘッド側ジョイント部材の構成]
このヘッド側ジョイント部材70は、長手方向に沿った中央軸心を有している。このヘッド側ジョイント部材70は、上述のように、ホルダー側壁32に配置されている。このヘッド側ジョイント部材70の配置は、インクボトル40がボトルホルダー30に配置された際に、自身の中央軸心が、インク供給側ジョイント部材60の中央軸心と実質的に一致するように、設定されている。
【0091】
ヘッド側ジョイント部材70は、一端(図中左側)並びに他端(図中右側)と、インク流路部71と、弁72と、付勢部材73と、開口カバー74とを有している。
【0092】
まず、インク流路部71について説明する。
【0093】
インク流路部71は、ヘッド側ジョイント部材70の内壁により形成されており、ヘッド側ジョイント部材70の中央軸心に沿って、ヘッド側ジョイント部材70の一端から他端まで連通している。このインク流路部71は、一端と他端とを有しており、上記一端には、インクを流通するための入口開口71aが設けられており、他端には、チューブ51が接続されている。
【0094】
入口開口71aは、インク供給側ジョイント部材60の弁案内部63aが挿入可能なように、弁案内部63aの外径と実質的に一致する内径を有している。また、入口開口71aは、挿入された弁案内部63aを覆い得るように、外周全体に渡って、ヘッド側ジョイント部材70の中央軸心に沿って延びる延出部71bを有している。従って、延出部71bもまた、弁案内部63aの外径と実質的に一致する内径を有している。この延出部71bの内壁には、オーリング71dが固定されている。
また、インク流路部71の中央部には、弁72の移動を案内するための弁案内部71cが設けられている。弁案内部71cは、弁72を摺動可能に支持する支持手段である。具体的には、弁案内部71cは、ヘッド側ジョイント部材70の中央軸線に沿って延びる孔を有している。この孔は、弁72の外径と実質的に同一な内径を有しており、弁72を摺動可能に支持する。
【0095】
次に、弁72について説明する。
【0096】
弁72は、インク流路部71中に配置されており、インク流路部71の開閉を行う。この弁72は、長手方向中央軸心に沿って一端と他端とを有しており、弁案内部61aの孔の内径と略等しい外径を有している。弁72の一端は、インク流路部71の入口開口71aを閉塞するための弁閉塞部72aを有している。弁閉塞部72aは、入口開口71aと対向する位置に配置されているとともに、入口開口71aの内径より大きいが、インク流路部71の内径より小さい外径を有している。この弁閉塞部72aは、入口開口71aを画定する周縁と対向する位置にオーリング72bと、長手方向中央軸心沿って突出したボトル側突起部72cを有している。このボトル側突起部72cは、インク供給側ジョイント部材60の案内部出口孔63bに挿入可能なように、案内部出口孔63bの内径より小さい外径を有している。
【0097】
付勢部材73は、例えば、コイルばねのような付勢手段であり、インク供給側ジョイント部材60の付勢部材65のばね定数より小さいばね定数を有している。この付勢部材73は、弁閉塞部72aを、ヘッド側ジョイント部材70の中央軸心に沿って、入口開口71aに向かって付勢している。この付勢により、弁閉塞部72aは、出口開口63を画定する周縁に押し当てられる。即ち、この付勢により、弁閉塞部72aは、出口開口63を閉塞する閉塞位置に配置される。また、弁閉塞部72aは、この付勢力に抗して、長手方向に沿って押圧された際、前記開放位置に移動される。言い換えると、弁閉塞部72aは、付勢部材73の付勢方向と反対方向に押圧された際に、前記開放位置に向かって移動される。
【0098】
開口カバー74は、ヘッド側ジョイント部材70の一端に位置しており、ヘッド側ジョイント部材70外壁の一部を構成している。この開口カバー74は、ヘッド側ジョイント部材70の中央軸心に沿った方向に延びた円筒形状を有しており、入口開口71aを囲うように配置されている。この開口カバー74は、開口カバー66が挿入可能なように、開口カバー66の外径と実質的に一致する内径を有している。
【0099】
なお、弁72並びに付勢部材73は、開放位置においてヘッド側ジョイント部材70のインク許容量が、開放位置においてインク供給側ジョイント部材60が流出するインクの流量に対して、同一若しくはそれ以上になるように、構成されている。
【0100】
(動作)
上記構成の画像記録装置1の動作について説明する。まず、画像記録装置1には、インクが貯留されたインクボトル40が取り付けられる。この取り付けは、以下の手順により、行われる。
【0101】
(インクボトル配置工程)
まず、インクボトル40が、ボトルホルダー30上に配置される。これにより、インクボトル40は、記録ヘッド20の鉛直方向上方に配置される。この配置において、インクボトル40は、図4中に示されるように、一対のレール34の間に配置される。より詳しくは、インクボトル40のボトル底面42bは、ホルダー底面31上に配置され、ボトル側部43は、ホルダー側壁32のボトル対向面32aと対面する。上記配置において、ボトル底面42bは、X方向と平行になり、ボトル側部43は、Y方向と平行になる。また、インク供給側ジョイント部材60とヘッド側ジョイント部材70との中央軸心は、一致する。これとともに、通気口44の中央軸心と、通気口接続部33の一端部の中央軸心とが一致する。この図4中に示した配置をボトル設置配置とする。このボトル設置配置において、インク供給側ジョイント部材60と、ヘッド側ジョイント部材70とは、X方向において離間している。従って、上記ボトル設置配置において、弁64は、付勢部材65からの付勢力以外に外力を実質的に受けていないため、出口開口63の周縁に押し当てられている。この押し当てにより、弁64がインク出口45を閉塞し、インクボトル40中のインクが漏れ出ることを防止している。なお、弁64は、オーリング64bを有しているため、より確実にインク出口45を密閉し得る。
【0102】
上記弁64と同様に、弁72も、付勢部材73の付勢力により、入口開口71aの周縁に押し当てられ、この押し当てにより、入口開口71aを閉塞している。弁72もまた、オーリング72bにより、入口開口71aを密閉し得る。なお、オーリング64b、72bは、上述のように弁72の密閉を補助する部材であり、省略することも可能であるし、他の公知のシーリングのための部材に代えることも可能である。
【0103】
(弁接触工程)
インクボトル配置工程が完了した後、続いて、弁接触工程が行われる。この弁接触工程では、インクボトル40が、インク補給路50に向かって移動される。インクボトル40は、上記レール34により、X方向のみに移動方向が制限されている。これとともに、インクボトル40は、ホルダー底面31上を摺動し得る。従って、インクボトル40は、ホルダー底面31並びにレール34の案内により、インク供給側ジョイント部材60とヘッド側ジョイント部材70とが互いの中央軸心を一致させた状態で、インク補給路50に向かって移動され得る。インクボトル40は、ホルダー底面上を摺動されるため、インクボトル40が重い場合であっても、容易に移動され得る。
【0104】
上記移動により、インク供給側ジョイント部材60とヘッド側ジョイント部材70とが接触する。具体的には、図5(a)中に示されるように、供給側突起部64eの先端と、ボトル側突起部72cの先端とが接触する。このとき、弁64と弁72とは、まだ押圧しあってはいない。このため、出口開口63並びに入口開口71aは、閉塞されたままである。同様に、上記通気口44と通気口接続部33とは、互いに接触するが、接続は完了していない。
【0105】
なお、この弁接触工程において、インク供給側ジョイント部材60の他端に位置する弁案内部63aが、ヘッド側ジョイント部材70の一端に位置する延出部71b中に挿入される。この挿入により、延出部71bのオーリング71dは、弁案内部63aの外周と接触し、弁案内部63aと延出部71bとの間からインクが漏れることを防止する。このオーリング71dは、オーリング64b、72bと同様に、省略することも可能であるし、他の公知のシーリングのための部材に代えることも可能である。
【0106】
また、上記移動に伴って、インク供給側ジョイント部材60の開口カバー66の先端は、X方向において、ヘッド側ジョイント部材70の開口カバー74と重複する位置まで移動される。この位置において、2つの開口カバー66,74は、弁案内部63a並びに延出部71b全体を囲っている。このため、何らかの理由により、弁案内部63a並びに延出部71bからインクが飛散した場合においても、2つの開口カバー66,74は、上記飛散したインクを受け止めることが可能である。従って、開口カバー66,74は、画像記録装置1内の汚染を防止し得る。
【0107】
(記録ヘッド側弁開放工程)
弁接触工程が完了した後、続いて、記録ヘッド側弁開放工程が行われる。この記録ヘッド側弁開放工程では、インクボトル40は、さらにインク補給路50に向かって移動される。この移動により、弁64は、記録ヘッド20側の弁72を、ヘッド側ジョイント部材70の中央軸心に沿ってさらに押圧する。
【0108】
なお、上記構成に示すように、インク供給側ジョイント部材60の付勢部材65は、ヘッド側ジョイント部材70の付勢部材73よりも大きいばね定数を有している。従って、付勢部材65の付勢力は、付勢部材73より大きい。上記構成により、弁64と弁72とが押圧しあった場合、確実にヘッド側ジョイント部材70の弁72が、弁64より先に、前記開放位置への移動を開始する。この移動により、弁72は、図5(b)に示すように、入口開口71aを開放する。より具体的には、弁72の弁閉塞部72aは、入口開口71aから離間し、入口開口71aを開放する。この結果、弁案内部63aからインク流路部71までが連通する。なお、弁64は、付勢部材65の付勢力により、依然として出口開口63を閉塞している。従って、この時点において、インク供給側ジョイント部材60から流出するインク流量は、0である。これに対して、ヘッド側ジョイント部材70は、弁72が開放位置への移動を開始しているため、インク許容量は、0より大きい。従って、この弁接触工程において、ヘッド側ジョイント部材70のインク許容量は、インク供給側ジョイント部材60のインク流出量より大きくなっている。このため、上記弁64と弁72とが接触した際に、弁64からインクが多少流出した場合においても、上記両ジョイント部材60,70の接続箇所からインクが漏れ出ることはない。
【0109】
(インク容器側弁開放工程)
記録ヘッド側弁開放工程が完了した後、続いて、インク容器側弁開放工程が行われる。このインク容器側弁開放工程では、インクボトル40は、さらにインク補給路50に向かって移動される。この移動により、通気口44は、通気口接続部と接続を行える位置まで移動され、通気口接続部33と完全に接続される。これとともに、インク供給側ジョイント部材60も、ヘッド側ジョイント部材70に向かってさらに移動し、接続が完了する。
【0110】
より具体的には、インク供給側ジョイント部材60のさらなる移動により、弁64は、弁72に向かってさらに移動する。この移動する弁64により、弁72は、押圧され、付勢部材73をさらに圧縮する。そして、弁72は、開放位置に到達する。弁72が前記開放位置に到達する前、若しくは後において、付勢部材73は、所定量以上に圧縮される。所定量以上圧縮された付勢部材73は、付勢部材65の付勢力より付勢力が増大する。このように付勢力が増大したため、弁72は、インクボトル40の移動に伴って、付勢部材65を圧縮させるように、弁64を押圧する。この押圧により、弁64の弁閉塞部64aは、出口開口63の周縁から離間するように移動される。
【0111】
上記弁閉塞部64aの移動により、インク流通孔64dの側方の開口が、弁案内部63aの内壁により閉塞されている位置から、インク流路部62と対向する位置に移動する。この移動により、インク流路部62、インク流通孔64d、及び弁案内部63aは、インクの流通が可能になる。即ち、この工程により、弁64は、出口開口63を開放し、インク流路部62とインク流路部71とが、連通される。そして、インクボトル40中のインクが、インク補給路50を介して記録ヘッド20に提供される。
【0112】
上述のように、インク供給側ジョイント部材60の弁64は、記録ヘッド20側のヘッド側ジョイント部材70の弁72が開放した後に、開放するように構成されている。従って、弁64が開放された際には、常に、弁72は、ヘッド側ジョイント部材70が十分なインクの流量を受容し得る位置に移動している。即ち、ヘッド側ジョイント部材70は、常に、インク供給側ジョイント部材60のインク流出量より、大きいインク許容量を有し得る。従って、本実施の形態のインク供給系において、インク供給側ジョイント部材60とヘッド側ジョイント部材70とは、接続時にインク許容量不足によるインクの漏れが防止され得る。
【0113】
なお、インクボトル40の収容部底面42aは、インク出口45に向かって傾斜している。このため、インクボトル40中のインクは、図5(c)中の矢印fで示されるように、自重により、インク流路部62から出口並びに入口開口63,71aを介してインク流路部71に流出する。
【0114】
また、インクボトル40は、ボトルホルダー30により、記録ヘッド20に対して鉛直方向上方に保持されている。このため、インク補給路50に供給されたインクは、自重により、記録ヘッド20に流れ、記録ヘッド20に供給される。このように、本実施の形態の画像記録装置1は、インクボトル40中のインクをポンプなどにより押し出すことなく、記録ヘッド20に供給可能である。従って、上記構成の画像記録装置1は、簡単な構成でありながら、ポンプなどの特別な搬送手段を設けることなく、記録ヘッド20にインクを送り得る。
【0115】
なお、このインク容器側弁開放工程において、開口カバー66は、開口カバー74と完全に接続される。この結果、開口カバー66,74は、完全に、弁案内部63aと延出部71bとの接続箇所を覆うことが出来、より確実に前記箇所からのインクの漏れによる汚染を防止し得る。また、この接続により、インク供給側ジョイント部材60とヘッド側ジョイント部材70との接続をより確実にし、衝撃などによる意図しない接続解除を防止し得る。
【0116】
インク供給側ジョイント部材60は、ボトル底部42近傍に配置されている。言い換えると、インク供給側ジョイント部材60は、通気口44に対して、ボトル底面42b側に離間した位置に配置されている。即ち、インク供給側ジョイント部材60は、インクボトル40がボトルホルダー30上に配置された際において、インクの液面から離間した位置に配置されている。従って、インク供給側ジョイント部材60には、通気口44の近傍に配置された場合に比べて、高い水頭がかかる。従って、インク供給側ジョイント部材60は、インクボトル40中のインクを、効率良く流出させることが可能である。これとともに、上記配置では、弁64には、付勢部材65の付勢力に加えて、前記液面との水頭差による前記圧力を受ける。従って、弁64は、より確実に出口開口63を閉塞し、インクの漏れを防止し得る。
【0117】
なお、本実施の形態において、弁64を付勢する付勢部材65は、弁72を付勢する付勢部材73より大きいばね定数を有している。なお、上記インク供給側ジョイント部材60の配置において、弁64は、インクボトル40中にインクが入っている場合、上述のように付勢力とインクによる圧力とを受ける。このため、付勢部材65の付勢力と前記インクの圧力との和が、付勢部材73の付勢力を上回る場合、付勢部材65の付勢力は、付勢部材73の付勢力と同一若しくは小さくされ得る。言い換えると、付勢部材65のばね定数は、付勢部材73のばね定数と同一若しくは小さくされ得る。
【0118】
付勢部材65のばね定数を付勢部材73と同一にした場合、弁72の付勢部材と同一の付勢部材を使用し得るため、製造コストを低減し得る。また、付勢部材65のばね定数を付勢部材73より小さくした場合、以下の効果がある。
【0119】
インクボトル40を取り付ける際は、弁64は、上述のように、付勢部材65と前記圧力とにより、弁72より大きい付勢力で付勢されているため、上記動作と同様に、弁72の開放の後に開放される。また、インクボトル40中のインクを使い切った場合、インクボトル40は、交換される。この交換時に、弁64は、付勢部材65のみに付勢力を受けるため、弁72より弱い付勢力を受ける。従って、弁64は、弁72が閉塞した後に、閉塞される。このように、上記構成において、弁72が弁64より先に閉じるため、交換時にヘッド側ジョイント部材70からインクが漏れ出ることを防止し得る。
【0120】
なお、本実施の形態において、インクボトル40の移動を案内するためのレール34が、ボトルホルダー30上に配置されているが、上記案内が必要ない場合は、省略し得る。
【0121】
また、インク供給側ジョイント部材60は、ジョイント部材ねじ部61により、インクボトル40の出口孔ねじ部と取り外し可能に螺合されている。しかしながら、インク供給側ジョイント部材60は、他の公知の接続機構により、インクボトル40と接続することも可能であるし、接着などにより固定されることも可能である。また、インク供給側ジョイント部材60は、インクボトル40と一体的に構成されることも可能である。
【0122】
また、本実施の形態において、付勢部材65,73は、コイルばねであるが、板ばねなどの他の公知のばねにより代えることも可能であるし、他の弾性部材に代えることも可能である。
【0123】
また、弁64並びに弁72は、弾性部材により構成され、自身のばね定数により、入口並びに出口開口63,71aに向かって付勢されるように構成され得る。この場合、弁64並びに弁72は、自身の付勢力により、入口並びに出口開口63,71aを閉塞し得るため、付勢部材65,73を省略し得る。
【0124】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に従ったインク供給系を有する画像記録装置について図6及び7を用いて説明する。図6は、本実施の形態に従ったインク供給系を有する画像記録装置の概略的な側面図である。図7は、図6中のインク供給側ジョイント部材を示す拡大された断面図である。なお、本実施の形態において、第1の実施の形態と同一の構成は、同一の参照符号を付して、説明を省略する。
【0125】
本実施の形態の画像記録装置1は、ボトルホルダー30’並びにインクボトル40’の構成が、第1の実施の形態の画像記録装置1と異なっている。
【0126】
具体的には、ボトルホルダー30’は、水平面に対して傾斜したホルダー底面31’を有している。なお、ホルダー側壁32’は、第1の実施の形態と同様に、ホルダー底面31’に対して直交する方向に延びている。
【0127】
また、インクボトル40’は、第1の実施の形態と同様に、互いに直交するボトル底部42’と、ボトル側部43’とを有している。しかしながら、ボトル底部42’は、インクボトル40’がボトルホルダー30’に配置された際に、ボトル側部43が、ホルダー側壁32’と平行に配置されるように、傾斜している。上記構成により、上記配置において、ホルダー底面31’とボトル底面42bとは、実質的に平行になる。
【0128】
なお、インク供給側ジョイント部材60並びに通気口44は、第1の実施の形態と同様に、ボトル側部43’と直交する方向に延びている。従って、インク供給側ジョイント部材60並びに通気口44の中央軸心は、インクボトル40’がボトルホルダー30’に配置された際に、ホルダー底面31’と実質的に平行にされる。即ち、インク供給側ジョイント部材60並びに通気口44は、インクボトル40’がボトルホルダー30’に配置された際に、中央軸心が水平面に対して傾斜する。より具体的には、上記配置のインク供給側ジョイント部材60は、図6中に示されるように、他端(図中右側)が、一端(図中左側)より鉛直方向において、下方に位置する。従って、インクボトル40中のインクによる弁64への圧力は、インク供給側ジョイント部材60が水平な場合に比べて、大きい。このため、本実施の形態のインク供給側ジョイント部材60は、より確実に、弁64により出口開口63を閉塞し得るとともに、流入されたインクを円滑に流出させ得る。
【0129】
なお、本実施の形態のヘッド側ジョイント部材70は、図6中に示されるように、傾斜したインク供給側ジョイント部材60と接続するために、インク供給側ジョイント部材60に対して鉛直方向下方に配置されている。従って、インク供給側ジョイント部材60からを流出したインクは、より円滑にヘッド側ジョイント部材70中を流れ得る。
【0130】
なお、本実施の形態のインク供給側ジョイント部材60は、ボトル底部42’と平行であるが、ヘッド側ジョイント部材70と接合し得るならば、ボトル底部42’に対して傾斜されることも可能である。同様に、通気口44も、ボトル底部42’に対して傾斜され得る。
【0131】
また、通気口44は、通気口接続部33と接続された際に開放されるように構成されているが、使用者が手動により開放するように構成され得る。この場合、通気口接続部33は、省略し得る。また、通気口44は、ボトル側部43’に配置されているが、インクボトル40中に空気を流通し得れば、通気口44の配置は任意である。
【0132】
これまで、いくつかの実施の形態について図面を参照しながら具体的に説明したが、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で行なわれるすべての実施を含む。
【0133】
【発明の効果】
本発明は、上記課題を鑑みて、供給するインクによって汚染されることを防止又は減少させる画像記録装置のインク供給系を提供し得る。
また、本発明は、供給するインクによって汚染されることを防止又は減少させる画像記録装置のインク容器を提供し得る。
また、本発明は、供給するインクによって汚染されることを防止又は減少させる画像記録装置のインク供給方法を提供し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、第1の実施の形態に従ったインク供給系を有する画像記録装置の概略的な側面図である。
【図2】図2は、図1中のインク供給側ジョイント部材を示す拡大された断面図である。
【図3】図3は、図1中のヘッド側ジョイント部材を示す拡大された断面図である。
【図4】図4は、接続前のインク供給側ジョイント部材並びにヘッド側ジョイント部材を示す断面図である。
【図5】図5(a)は、インク供給側ジョイント部材とヘッド側ジョイント部材との接続動作を示す概略である。
図5(b)は、インク供給側ジョイント部材とヘッド側ジョイント部材との接続動作を示す概略である。
図5(c)は、インク供給側ジョイント部材とヘッド側ジョイント部材との接続動作を示す概略である。
【図6】図6は、第2の実施の形態に従ったインク供給系を有する画像記録装置の概略的な側面図である。
【図7】図7は、図6中のインク供給側ジョイント部材を示す拡大された断面図である。
【図8】図8は、従来の画像記録装置を示す一部切欠側面図である。
【図9】図9は、図8中の第1ジョイント部材と第2ジョイント部材との接合前の接続部を示す断面図である。
【図10】図10は、接続後の図8中の接続部を示す断面図である。
【符号の説明】
1…画像記録装置、10…搬送機構、20…記録ヘッド、30…ボトルホルダー、31…ホルダー底面、32…ホルダー側壁、32a…ボトル対向面
33…通気口接続部、34…レール、40…インクボトル、41…インク収容部、42,42’…ボトル底部、42a…収容部底面、42b…ボトル底面、43…ボトル側部、44…通気口、45…インク出口、45a…ボトル出口孔、50…インク補給路、51…チューブ、60…インク供給側ジョイント部材、61a…弁案内部、62,71…インク流路部、63…出口開口、63a,71c…弁案内部、63b…案内部出口孔、64、72…弁、64a、72a…弁閉塞部、64b,71d,72b…オーリング、64c,71b…延出部、64d…インク流通孔、64e…供給側突起部、65、73…付勢部材、71a…入口開口、66,74…開口カバー、70…ヘッド側ジョイント部材、72c…ボトル側突起部
Claims (11)
- 互いに接合可能な第1並びに第2ジョイント部材を有しているとともに、上記第1並びに第2ジョイント部材を接合することにより、インクを貯留するインク容器と記録ヘッドとを着脱可能に接続するインク供給系であって、
前記第1並びに第2ジョイント部材は、
インクを流通するための開口を有するインク流路部と、
前記開口を閉塞する閉塞位置と前記開口を開放する開放位置との間を移動可能な弁と、
前記弁を閉塞位置へと付勢する付勢手段と、
を有しており、
前記第1ジョイント部材が、前記第2ジョイント部材に対して前記インク容器側に配置されており、
前記第1並びに第2ジョイント部材の弁は、前記第1並びに第2ジョイント部材を接合した際に互いに押圧するように、対応する第1並びに第2ジョイント部材中に配置されており、
前記第1ジョイント部材の弁は、前記接合時に、第2ジョイント部材の弁を押圧して、前記第2ジョイント部材の弁を前記閉塞位置から開放位置に向かって移動させた後に、前記開放位置への移動が開始される画像記録装置のインク供給系。 - 記録媒体に対してインク滴を吐出し、画像を記録する記録ヘッドと、
前記記録ヘッドへ供給されるインクを貯留するインク容器と、
請求項1に記載のインク供給系と、
を具備する画像記録装置。 - 前記インク容器は、前記記録ヘッドに対して鉛直方向上方に配置されている請求項2に記載の画像記録装置。
- 前記第1ジョイント部材は、第2ジョイント部材に対して鉛直方向上方に配置されている請求項1に記載のインク供給系。
- 前記第1ジョイント部材は、前記インク容器と接続される一端と、前記開口が設けられている他端と、を有しており、
他端は、一端に対して、鉛直方向において下方に位置している請求項1に記載のインク供給系。 - 前記第1並びに第2ジョイント部材は、前記開口の周囲を囲う開口カバーを有している請求項1に記載のインク供給系。
- 前記第2ジョイント部材の開口カバーは、前記接合時に、第1ジョイント部材の開口カバーを囲うように配置されている請求項6に記載のインク供給系。
- 前記第1ジョイント部材の付勢手段は、第2ジョイント部材の付勢手段より大きい付勢力を有している請求項1に記載の画像記録装置。
- 前記第1ジョイント部材の付勢手段は、前記第2ジョイント部材の付勢手段より大きいばね定数を有している請求項8に記載の画像記録装置。
- 底面を有し、画像記録装置に用いられるインクを貯留するインク容器本体と、
インク容器本体中に空気を流通させるための通気口と、
前記画像記録装置に接続し、前記画像記録装置に前記インク容器本体中のインクを供給するためのインク供給ジョイント部材と
を具備しており、
前記インク供給ジョイント部材は、インクを流出させるための出口開口を備えたインク流路部と、前記インク流路部の開閉を行う弁と、前記弁を前記出口開口に向けて付勢するための付勢部材とを有しており、前記インク供給側ジョイント部材は、前記通気口に対して前記底面側に離間した位置に配置されており、
前記弁は、前記付勢部材の付勢によりインク流路部を閉塞し、前記付勢部材の付勢力に抗して押圧されることにより、前記インク流路部を開放する画像記録装置のインク容器。 - 画像を記録する記録ヘッドに対してインク容器中のインクを供給する画像記録装置のインクの供給方法において、
インク容器と接続された第1ジョイント部材の弁と、前記記録ヘッドに接続された第2ジョイント部材の弁とを当接させる弁接触工程と、
前記第1ジョイント部材の弁により第2ジョイント部材の弁を押圧し、この押圧により、第2ジョイント部材の弁を開放する記録ヘッド側弁開放工程と、
前記第2ジョイント部材の弁が開放を開始された後に、第2ジョイント部材の弁の押圧により、第1ジョイント部材の弁を開放するインク容器側弁開放工程とを
具備する画像記録装置のインクの供給方法。
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