JP2004337218A - 遊技機 - Google Patents

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JP2004337218A JP2003134380A JP2003134380A JP2004337218A JP 2004337218 A JP2004337218 A JP 2004337218A JP 2003134380 A JP2003134380 A JP 2003134380A JP 2003134380 A JP2003134380 A JP 2003134380A JP 2004337218 A JP2004337218 A JP 2004337218A
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Abstract

【課題】本発明は、遊技球の動作に多くの変化を与えることができ、また、より多くの技術介入性を遊技者に提供し得る機能性に富む障害物を備えた遊技機を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明に係る遊技機1は、遊技盤67上部から大入賞装置27に至る遊技球の落下経路に配設された可動装置80,180と、これらの可動装置80,180を可動させる契機となる第一検知センサ90,第二検知センサ91,第三検知センサ92とを備えている。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技機に関し、より詳細には、遊技盤上に可動式の障害物を備える遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
遊技盤上に設けられる障害物の代表例として「風車」及び「遊技くぎ」等が当業分野で知られている。
【0003】
風車は、遊技盤上に設置された回転自在の障害物であり、遊技球との接触により遊技球の落下動作に変化を与える障害機能と、遊技球との接触による外力を以て自転することで視覚上の面白みを遊技者に与える回動機能とを備えている。
【0004】
一方、遊技くぎは、遊技盤上に打ち込まれた棒状の障害物であり、遊技領域に打ち出された遊技球を、その遊技領域に於いて適度に拡散させつつ入賞領域近傍に導く機能と、遊技球との接触時に遊技球の落下動作に変化(踊り)を与えて視覚上の面白みを奏する機能と、を備えている。
【0005】
なお、上記で「入賞領域」とは、遊技の配当(遊技利益)や後の展開(状態変更)に影響を与える遊技球を受容するための役物装置が据え付けられた領域である。また、役物装置としては、例えば、以下の装置を例示できる。
【0006】
まず、風営適正化法による第二種特別電動役物の例では、所定受口(入賞口)に遊技球が入り込むことで拡開する可動式の羽根が組み込まれたセンター役物装置等を例示できる。一方、近年主流のCR機では、扉状の板部材が組み込まれた大入賞装置(第一種特別電動役物)等を例示できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、スルーチャッカーの愛称で親しまれる通過式役物装置や、電動チューリップの愛称で親しまれるチューリップ式役物装置等も上記役物装置の一種として一般に知られている。
【0008】
これらの役物装置は、遊技球の通過を検知するためのセンサを内蔵しており、遊技機の制御系(例えば、主制御装置)では、このセンサの出力検知時に、例えば、大当り抽選制御等に代表される判定制御を実行している。
【0009】
つまり、従来の遊技機は、遊技球がスルーチャッカーを通過したことをセンサが検知することを契機とし電動チューリップの入賞口を開放する。
【0010】
また、各種演出は、賞球に伴い行われる。そのため、遊技者はスルーチャッカーに遊技球を通過させたり、入賞のタイミングとなるまで漠然と遊技球を打ち続ける傾向にあった。
【0011】
また、近年では、遊技盤中央に設置される画像表示装置(メインデジタル:液晶等)や前記センター役物装置の面白みを追求すべく、年々それら装置の大型化が図られている。
【0012】
しかしながら、一方で障害物の設置領域は年々減少傾向にあり、必要とすべき箇所に必要数の障害物を適切に配置できない等の弊害が生じている。
【0013】
とりわけ、画像表示装置やセンター役物装置の直下に入賞領域を有する遊技球では、障害物の誘導機能を利用して、遊技球の落下方向に大きな変更を加えて入賞領域近傍に導く必要があるため、上記障害物の設置に関する制約は、遊技機を開発する上で大きな障壁となる。
【0014】
なお、遊技球の落下方向は、遊技くぎの角度調整、所謂「くぎ調節」によって所望の方向にある程度偏らせることができる。しかしながら、その調節量が増えるほど遊技球の動作は規則的且つ緩慢になり、遊技球の処理に係る視覚上得られる面白みや意外性を大きく損なうことになる。
【0015】
また、遊技球を所望の位置へ誘導すべく偏ったくぎ調節を行った場合には、遊技者の技量の有無を問わず、一律、入賞領域近傍等の目的の部位に遊技球が集中する。つまり、遊技盤上に打ち出された遊技球は、技量の有無を問わず、単調な動きで且つ容易に入賞領域近傍等に向かうため、技術介入性の低下を招く結果になる。
【0016】
このように、近年の遊技機では、障害物に対する機能的要求が高く求められており、遊技機メーカでは、この要求を満たすべく、遊技盤といった限られた領域内で、いかに遊技球の動作に変化を持たせかるか、並びにいかに技術介入性を与えるかといった点について日々努力を重ねている。
【0017】
また、勿論、この機能性に富む障害物を備えた遊技機の提供によって顧客の満足が得られ、また、遊技場での採用率も高くなる。
【0018】
本発明は、上記した技術的背景を考慮してなされたもので、遊技球の動作に多くの変化を与えることができ、また、より多くの技術介入性を遊技者に提供し得る機能性に富む障害物を備えた遊技機の提供を課題とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記事項に鑑みてなされたものであり、以下の手段を採用した。すなわち、本発明は、遊技領域へ案内された遊技球が、この遊技領域に設けられた入賞に係る構造物へ到達することで、相当の遊技展開が行われる遊技機であって、遊技領域に設けられ、所定条件の成立を契機に第一の態様から第二の態様へ変位され遊技球の移動方向の転換を図る可動手段と、遊技領域内に設けられ、遊技球の移動を検知する検知手段とを備え、可動手段は、検知手段にて特定遊技領域における遊技球の移動が検知されることを所定条件の一つとして変位することを特徴とする。
【0020】
所定条件として、検知手段が遊技球の移動を検知することを例示できる。検知手段は遊技領域内に設けられている。検知手段は、遊技球が検知手段に接触することを受けて、遊技球の移動の検知とする接触型のセンサ、または遊技球が特別遊技領域を通過することを受けて、遊技球の移動の検知とする非接触型のセンサとすることができる。特別遊技領域とは、例えば、非接触型のセンサが遊技球の通過を検知することができる領域のことである。
【0021】
つまり、本発明の遊技機は、検知手段が遊技球を検知したことを受けて可動手段が変位し遊技球の落下方向を変化させることができる。
【0022】
このため、本発明の遊技機は、遊技者が、単に遊技球を入賞させるためだけでなく、可動手段を可動させるために検知手段に遊技球を検知させようとする操作を遊技者に行わせることができる。これによって、遊技者は遊技にさらなる面白みを見いだすことができる。
【0023】
また、本発明では、可動手段を可動させることで遊技球の落下経路を強制的に変更できるため、障害物の設置領域が少ない遊技盤においても、少ない障害物でより多く落下経路を選択的に遊技盤上に形成できる等の利点が得られる。
【0024】
本発明に係る可動手段は、遊技球の落下経路を変更する可動部と可動部を可動させる動力部とから構成されている。この動力部には、例えば、モータ、ソレノイド等の電力または磁力を用いた駆動装置または駆動源を備えた制御装置とすることができる。また、本発明にかかる可動部として、平板状、円柱状、円盤状、凹凸を有する歯車状等の部材を例示できる。
【0025】
また、本発明における入賞に係る構造物は入賞口であり、遊技展開は、入賞口に遊技球が入賞し、所定の判断結果に応じて、遊技者にとって有利な遊技状態へ移行する移行手段を備え、移行手段は検知手段を兼ね備えていることを特徴とする。
【0026】
所定の判断結果とは、検知手段が遊技球を検知したという検知結果とする。
【0027】
また、遊技者にとって有利な遊技状態として特定状態または特別状態を例示できる。特定状態または特別状態は、例えば、始動入賞装置や大入賞装置を開放し、遊技領域に発射された遊技球がこれらの入賞装置に入りやすくなるような状態とする。
【0028】
つまり、本発明に係る可動手段の変位は、遊技球を入賞に係る構造物に対する方向へ誘導し得る状態となる。
【0029】
また、本発明の遊技機に可動手段が第二の態様に変位した以降の経過を計測する経過計測手段を設けてもよい。経過計測手段は、可動手段の第二の態様の変位以降の時間や入賞回数等を計測する。
【0030】
そして、経過計測手段が計測した計測結果が所定の計測値に達したことを受けて、本発明の遊技機が可動手段を第二の態様から第一の態様へと復帰させる制御を行うようにすると好ましい。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明に係る遊技機の好適な実施形態について説明する。
【0032】
本実施の形態では、風営適正化法(風俗営業等の規則及び業務の適正化等に関する法律)の内規上「第1種」に区分されるパチンコ遊技機を例に説明する。
【0033】
本実施の形態に示す遊技機1は、設置場所たる遊技店の所謂「島」に固定される外枠3と、この外枠3に一側を保持され且つ外枠3に対して開閉自在に設けられた表枠4と、表枠4の前面上部に開閉自在に設けられた窓枠5と、を備えている。また、遊技機1を構成する主要構成部品は、表枠4に集約して取り付けられている。
【0034】
表枠4に設けられる主要構成部品としては、盤面が遊技領域にあたる遊技盤6、遊技機1に供給すべき遊技球(遊技媒体)及び遊技機1より払い出される賞球を一時貯留する受皿2、遊技球を遊技盤6上部に打ち出すための発射装置7、この発射装置7を操作するための操作ハンドル8、必要に応じて所定個数の賞球を受皿2内に払い出す払出装置(図示せず)、遊技に係る主たる制御を処理する主制御装置60(図14参照)、主制御装置60から出力された制御コマンドに基づき各種装置を制御する副制御装置(図14中61、62、63、64、65,67,68)等を例示できる。
【0035】
以下、各構成について詳述する。表枠4に対して開閉自在に設けられる窓枠5は、その枠内に先の遊技盤6を覗き見ることができる透視窓9を備えている。また、この透視窓9にはガラスが嵌め込まれている。透視窓9の外周には、装飾LED10、装飾ランプ11、音声発生装置たるスピーカ12が設けられている。
【0036】
表枠4に設けられる受皿2は、窓枠5の下方に取り付けられている。受皿2内部には螺旋状のスロープが形成され、その最上流部には、CRユニット(図示せず)に通じる遊技球借入口2aが設けられている。また、その下流には賞球払出し用の賞球払出口2bが設けられている。最下流部には、受皿2内の遊技球を一列に整列して遊技機1内に導く貯留球整列路2cが形成されている。そして、貯留球整列路2cの末端には、発射装置7に通じる遊技球供給口2dが設けられている。
【0037】
受皿2の正面側には、2つの球抜きボタン2e,2fが設けられている。一方の球抜きボタン2eの操作時には、遊技球借入口2aから賞球払出口2bにかけての余剰球が受皿2背後の球抜き通路を通じて、別途用意した容器内に排出される。他方、球抜きボタン2fの操作時には、賞球払出口2bから遊技球供給口2dにかけての遊技球が先の余剰球と共に容器へと排出される。
【0038】
受皿2の左下には、灰皿28が設けられている。また、受皿2の右下に、先の操作ハンドル8が設けられている。操作ハンドル8には、発射装置7を稼働させるメインスイッチ、及びタッチアンテナが内蔵されている。そして、この操作ハンドル8の操作具合によって、遊技盤6に打ち出される遊技球の勢いを任意に調節できる仕組みになっている。
【0039】
操作ハンドル8の操作対象たる発射装置7は、表枠4の裏面側に設けられている。発射装置7内には、遊技球を打ち出す打出杆、及び打出杆を連続的に揺動させる電動モータ(共に図示せず)などが内蔵されている。
【0040】
上記遊技球の打ち出しに関して、本実施の形態では、受皿2の左方に発射停止ボタン40を設けている。この発射停止ボタン40は、遊技者の判断のもと、操作ハンドル固定のまま遊技球の発射操作を一時停止させるための外部操作装置(外部入力手段)であり、遊技者は、この発射停止ボタン40を操作(押下)することで、操作ハンドル8の開度を維持しつつも任意のタイミングで遊技球の発射を一時停止させることができる。
【0041】
賞球の払出装置66(図14参照)は表枠4の裏面側に設けられ、賞球たる遊技球(パチンコ球)を貯留するタンクと、賞球として払い出される遊技球を数える賞球計数装置と、遊技機1の背面に設けられた遊技球タンク内の遊技球を賞球計数装置に送る賞球整列レールと、を備えている。そして、遊技球の入賞時には、その入賞に応じた個数の遊技球を賞球計数装置にて計量し、先の受皿2内に賞球として払い出す。
【0042】
遊技盤6は、図2に示されるように略正方形状をなす合板からなる。また、表枠4の裏面側に形成された遊技盤収納枠(図示せず)に収納固定されている。
【0043】
遊技盤6の前面には、円形うず巻き状に形成された誘導レール13が設けられている。そして、その誘導レール13によって囲まれた領域によって遊技領域が構成されている。
【0044】
遊技領域には、小当りの有無を報知する普通図柄表示装置18、小当り抽選の契機をなす通過ゲート49、通称「メインデジタル:液晶」と呼ばれる液晶表示ユニット(以下、図柄表示装置17と称する)、遊技球を受け入れるための各種入賞装置15、遊技くぎ23および風車24等の障害物14、入賞に至らなかった遊技球を遊技盤6から排出するアウト口16、が設けられている。
【0045】
また、本実施形態では、上述の遊技くぎ23及び風車24等に加えて、可動式の障害物すなわち可動体たる可動片81を遊技盤6上に設けている。なお、可動片81については、後に詳述する。
【0046】
小当りの有無を報知する普通図柄表示装置18は、通過ゲート49での入賞を受けて開始される小当り抽選の結果を報知するための装置である。
【0047】
また、小当りの報知については、例えば、小当りの有無に応じて「○」「×」等の記号を表示し、この記号によって、遊技者に小当りの有無を報知する。
【0048】
また、本実施の形態では、上記小当りの当選に連動して拡開する可動片扉26a,26bを始動入賞装置26の開口部に設けている。このため、小当りの当選時には、始動入賞装置26の間口が拡がり、より多くの遊技球が始動入賞装置26内に取り込まれる。
【0049】
図柄表示装置17は、遊技盤6の略中央に配置され、遊技の進行に伴いその時々に要求される制御コマンドに基づき図柄等の識別情報を種々の演出を踏まえて表示する。なお、図柄の表示を例に説明すれば、複数種の図柄(識別情報)を回胴をモチーフとして表示している。
【0050】
また、この図柄の表示制御についてその概要を説明すれば、始動入賞装置26における入賞(始動入賞)を一条件に、主制御装置60では、遊技者にとって有利な遊技状態に移行させるための条件に当選したか否かの判定制御にあたる大当り乱数抽選制御処理(以下、単に大当り抽選判定と称する)を実行する。
【0051】
また、この大当り抽選判定に基づき報知内容すなわち「アタリ」「ハズレ」が決定される。
【0052】
また、決定された報知内容を遊技者に報知するにあたり、主制御装置60は、図柄の変動パターンや仮停止及び確定停止図柄を決定するための乱数抽選を更に実行する。この乱数抽選では、先の大当り抽選判定の抽選結果に基づき「アタリ」に対応したデータ選択テーブル、若しくは「ハズレ」に対応したデータ選択テーブルを対象に乱数抽選が実行される。そして、この乱数抽選で抽出された乱数を含む乱数範囲値に設定された種々のデータが、副制御装置たる図柄制御装置61用の制御データとして図柄制御装置61に送信される。
【0053】
なお、データ選択テーブルは、変動パターン抽選用、仮停止図柄抽選用、確定停止図柄抽選用等に区分されており、図柄制御装置61に送信すべき制御データには、これら各データ選択テーブルから抽出されたデータが組み込まれた状態で送信されている。
【0054】
一方、図柄制御装置61では、受信した制御データを解析して当該データに対応した画像データ抽選テーブルを参照し、この画像データ抽選テーブルを対象に乱数抽選を実行する。そして、この乱数抽選にて抽出した乱数値に対応する画像データを、先の制御データに割り当てVDP(ビデオディスプレイ基盤)データを生成する。そして、このVDPデータをビデオプロセッサユニットに送信し、図柄表示装置17たる液晶表示ユニット(LCD)に表示する。
【0055】
また、本実施形態における遊技領域には、遊技球の通過を検知する検知センサ(検知手段)が設けられている。
【0056】
本実施形態の検知センサは、遊技領域内に第一検知センサ,第二検知センサ,第三検知センサの三つが設けられている。
【0057】
第一検知センサは、誘導レール13の終端付近と図柄表示装置17の間に配設されている。
【0058】
第二検知センサは、誘導レール13を伝い発射された遊技球の軌道上(放物線上)、すなわち図柄表示装置17の上方付近に配設されている。
【0059】
第三検知センサは、第二検知センサより下方に設けられ、発射された遊技球がアウト口16に向かって落下する軌道上に配設されている。
【0060】
第一検知センサ,第二検知センサ,第三検知センサは、接触型のセンサ或いは非接触型のセンサとすることができる。
【0061】
図3〜5に接触型の検知センサの検知例を示す。接触型の検知センサの場合、図3及び図4に示すように検知センサと遊技球Pが完全に接触したことを受けて遊技球Pが通過したことを検知する。一方、図5に示すように、遊技球Pが検知センサに接触していない場合は、遊技球が通過したとはみなされない。
【0062】
図6〜8に非接触型の検知センサの検知例を示す。非接触型の検知センサは、その検知センサから所定の距離内を検知可能領域Aとする。図6及び図7に示すように、非接触型の検知センサは、遊技球Pが検知可能領A域に入ると遊技球Pが通過したとみなす。
【0063】
一方、図8に示すように、遊技球Pが検知可能領域Aに入らない場合は、遊技球Pが通過したとは見なされない。
【0064】
続いて、入賞装置15および障害物14について説明する。入賞装置15としては、上述の如く大当り抽選判定の契機をなす始動入賞装置26(スタートチャッカー)と、所定個数の賞球払出しを主制御装置60を介して払出装置66に指示する一般入賞装置25と、大当り遊技状態時に拡開されて多数の遊技球を賞球として取り込む大入賞装置27(アタッカー)等を例示できる。
【0065】
始動入賞装置26は、図柄表示装置17の下方に配置されている。大入賞装置27は、始動入賞装置26のさらに下方に配置されている。一般入賞装置25は、大入賞装置27の両側に配置されている。そして、これら各種入賞装置26,27,25の設置領域たる入賞領域の周囲に上記障害物14が設けられている。
【0066】
遊技くぎ23や風車24等の障害物14は、遊技盤6上に打ち出された遊技球の接触時に遊技球の落下動作に変化(踊り)を与えて視覚上の面白みを遊技者に提供する機能と、遊技盤6上部に打ち上げられた遊技球を遊技領域で適度に拡散させつつ入賞領域近傍に導く機能と、を備えている。
【0067】
このような構成により、本発明の遊技機は、通常の遊技内容に加えて、遊技内容に面白みと意外性を与えることができる。
【0068】
続いて、可動装置(可動手段)について説明する。図1及び図2に示すように、本実施形態の遊技機には二種類の可動装置(80,180)が設けられている。
【0069】
図9に可動装置80の通常状態の斜視図を示し、図10に可動装置80の変位後の状態の斜視図を示す。
図1及び図2に示すように、本実施の形態に係る可動装置80は、大入賞装置27より上方であって且つ始動入賞装置26の片側に配設されている。すなわち、可動装置80は、遊技盤6上部から大入賞装置27に至る遊技球の落下経路(ルート)途中に配置されている。
【0070】
図9に示すように、可動装置80は、四角板状の可動片81と、自身を回動中心とし可動片81を支持する支軸82と、可動片81の可動の駆動源である駆動装置83とを備えている。
【0071】
可動片81は、合成樹脂及び金属等の硬度の高い素材で形成されている。また、可動片81は四角板状をなし、その面板部分が図2に示す遊技盤6の表面に対して略垂直となる角度で遊技盤6上に設けられている。
【0072】
可動片81の側面のほぼ中心には支軸82が設けられ、この支軸82は回動可能に可動片81を支持する。この支軸82は遊技盤6の背面に設けられた駆動装置83に連結されている。
【0073】
駆動装置83は、往復運動可能なプランジャ84をバネ87を介して連結したソレノイドモータ85と、可動片81を狭持しプランジャ84の往復運動を可動片81に伝達するアーム86と、を備えている。
【0074】
アーム86の先端ははさみ状に形成され、支軸82を中心とした可動片81の一端側を狭持している。
【0075】
駆動装置83が作動していない状態(通常状態)における可動片81は、図9に示すように、アーム86に狭持された可動片81の一端(以下、基端と称す)が下を向き、他端(以下、先端と称す)が上向きになった状態に保たれている。
【0076】
一方、駆動装置83が作動すると、プランジャ84がバネ87を付勢する方向(図9中Q方向)に動かされる。そして、可動片81は、図10に示すように、アーム86に狭持された可動片81の基端が上を向き、可動片81の先端が下向きとなった状態に保持される。
【0077】
つまり、駆動装置83は、支軸82を回動中心としてアーム86によって狭持された可動片81の基端をリフトアップし、先端をリフトダウンする方向(図P中R方向)に可動片81を可動させる。尚、このときの可動片81は、図11に示すように、大入賞装置27に向かって傾斜している。
【0078】
このように可動片81の先端が下向きに傾斜することにより、この可動片81上を伝う遊技球Pは大入賞装置27へ誘導される。
【0079】
なお、可動片81の可動範囲は、ソレノイドモータ85に内蔵される可動軸(図示せず)のストローク量、及びリンク機構のリンク比の調整によって適切な値に調整されている。
【0080】
また、図12にもう一方の可動装置180の通常状態の斜視図を示し、図13に、もう一方の可動装置180の変位後の斜視図を示す。可動装置180は、始動入賞装置26の開口部に設けられた可動片扉26a,26bを逆さにしたような可動片181a,181bと、これらの可動片181a,181bを可動させる駆動装置183とを備える。
【0081】
駆動装置183は、可動片181a,181bを可動させる駆動力を発生させるソレノイドモータ185と、ソレノイドモータ185からの駆動力により往復運動を行うプランジャ184と、ソレノイドモータ185とプランジャ184との間に介在するバネ187とを有する。
【0082】
可動片181a,181bは、プレート状の部材であり花弁状に形成されている。すなわち、可動片181a,181bは、一端が鋭角を成し、他端が円弧を成している。
【0083】
可動片181a,181bは、円弧側の端部に支軸182a,182bを有している。つまり、可動片181a,181bは鋭角の端部を下方に向け所定の間隔を空けて支軸182a,182bにより支持されている。
【0084】
支軸182a,182bは、アーム186a,186bを介してソレノイドモータ185に取り付けられている。
【0085】
また、可動片181a,181bは、支軸182a,182bが設けられている位置より可動片181a,181bの中心に近い位置を回動軸188a,188bにより可動可能に軸止されている。
【0086】
次に、この可動装置180の駆動態様について説明する。まず、ソレノイドモータ185が駆動しプランジャ184を下方向(図12中S方向)に駆動させる。
【0087】
プランジャ184が下方に移動することによりアーム186a,186bを介して支持された支軸182a,182bもプランジャ184と同じ方向に移動する。
【0088】
すると、可動片181a,181bは回動軸188a,188bを軸として可動する。可動片181a,181bは、回動軸188a,188bを中心とし、下向きに保持されていた鋭角の端部を互いに離隔する方向に可動する。つまり、可動片181a,181bは、ハの字に広がった状態となる。尚、可動片181a,181bの開き角度は、図11に示すように、大入賞装置27に向かう角度に設定されている。
【0089】
このように、可動片181a,181bが大入賞装置27に向かう角度に傾斜することにより遊技球Pを大入賞装置27に誘導することができる。その結果、入賞球数を増加させることにもなる。
【0090】
上述した可動装置80,180は、副制御装置たる可動部材制御装置83に接続されている。
【0091】
そして、主制御装置60は、第一検知センサ(手段)90,第二検知センサ(手段)91,第三検知センサ(手段)92のうちの何れかが遊技球の通過を検知したことを受けて、可動部材制御装置83を可動させるためのプログラムを実行する。
【0092】
そして、本プログラムの実行によって駆動装置85,185に電源が供給され可動片81a,81b,181a,181bが可動する。
【0093】
以下、図14を参照し、可動部材制御装置83等を含む遊技機の制御系について説明する。
【0094】
[主制御装置]
主制御装置60は、遊技機1の主たる制御を処理する装置であり、基本処理装置であるCPU(Central Processing Unit)60a、CPU60aでの処理に用いられるデータを一時記憶するRAM(Random Access Memory)60c、CPU60aでの処理に用いられる各種プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)60bを備えている。
【0095】
ROM60bに記録されるプログラムの一例を説明すれば、大当り抽選判定等に用いられる乱数抽選実行用のプログラム、また、乱数抽選で抽出した乱数値の比較対照たる乱数範囲値を更新するための乱数範囲値更新プログラム、並びに大当り抽選判定の結果を踏まえて各副制御装置に出力すべき制御コマンド(制御命令)を生成・出力する出力制御プログラム等を例示できる。
【0096】
また、主制御装置60には、ランプ制御装置62、音声制御装置63、払出制御装置64、発射制御装置65、図柄制御装置61、入賞球装置67、可動部材制御装置83等が接続されている。
【0097】
そして、主制御装置60は、これら各副制御装置に対して、例えば、大当り抽選判定の結果及び賞球の有無を示す8ビットの制御情報(制御コマンド)を2バイト伝送方式で送信している。
【0098】
なお、これら制御情報の生成・処理に要する基本プログラムすなわち遊技に係る主たる制御プログラムについては、後に詳述する。
【0099】
[副制御装置]
副制御装置の一つであるランプ制御装置62は、主制御装置60から出力される制御コマンドに基づき、電飾品を用いての演出を制御する。
【0100】
より詳しくは、図1又は図2に示す遊技機1前面に設けられる装飾LED10及び装飾ランプ11の発光を制御するためのプログラムを記録したROM62bと、ROM62bに記録されるプログラムを主制御装置60から出力される制御コマンドに基づき処理するCPU62aと、CPU62aでの処理に用いられるデータを一時記憶しておくRAM62cと、を備えている。
【0101】
音声制御装置63は、遊技機1前面に設けられたスピーカ12を制御するための装置であり、上記ランプ制御装置62同様にして、スピーカ制御に用いるプログラムを記録したROM63bと、ROM63bに記録されるプログラムを主制御装置60から出力される制御コマンドに基づき処理するCPU63aと、CPU63aでの処理に用いられるデータを一時記憶しておくRAM63cと、を備えている。
【0102】
払出制御装置64は、主制御装置60から出力される制御コマンドに基づき球貸信号制御装置、及び払出装置66、CRユニット、発射制御装置65を制御し、遊技球の払出動作や供給動作を制御する。なお、球貸信号制御装置は、先のCRユニットの制御を司る制御コマンドを生成しCRユニットに送信する。発射制御装置65は、遊技中であるか否か、また発射停止ボタン40が押下されているか、等の出力信号に基づき操作ハンドル8の操作を遊技球の発射に反映させるか否かを決定している。
【0103】
発射制御装置65は、操作ハンドル8の操作により遊技球を遊技盤6上に発射させる発射装置7の制御を行う副制御装置である。尚、この発射制御装置65にも、発射装置7の制御を行う為のプログラムを記憶するCPUと、CPUの処理事項を一時的に記憶するRAMと、制御情報等を記憶するROM等を設けてもよい。
【0104】
また、入賞球装置67は、一般入賞装置25、始動入賞装置26、大入賞装置27等に設けられるソレノイドを制御するための副制御装置であり、一般入賞装置25用の制御装置、始動入賞装置26用の制御装置、大入賞装置27用の制御装置に細分化されている。
【0105】
図柄制御装置61は、上述の如く主制御装置60より受信した制御データに基づき、その時々に要求されるVDPデータを生成して、ビデオ・ディスプレイ・プロセッサに送信し、図柄表示装置17(液晶表示ユニット)に表示させる。
【0106】
より詳しくは、表示装置17(液晶表示ユニット:LCD)での図柄(識別情報)の変動表示に要する制御データを主制御装置60から受信した制御コマンドに基づき設定して送信するための図柄制御プログラムを記録したROM61bと、ROM61bに記録される図柄制御プログラムを主制御装置60から出力される制御コマンドに基づき処理するCPU61aと、CPU61aでの処理に用いられるデータを一時記憶しておくRAM61cと、を備えている。
【0107】
[制御フロー]
続いて、上記主制御装置60および副制御装置からなる制御系で実行される各種制御について説明する。
【0108】
また、以下では、主制御装置60内での処理をメインとした遊技に係る主たる制御(基本プログラム)を説明した後、可動部材制御装置83内にて処理される可動部材制御プログラムについて詳述する。なお、副制御装置たる可動部材制御装置83は、必ずしも必要でなく、主制御装置60にてその機能を兼ねることもできる。
【0109】
[基本プログラムフロー]
図15に基本プログラムのフローチャートを示す。まず、主制御装置60は、電源の投入を受けて基本プログラムを立ち上げ、初期設定処理を実行する(S100)。本処理では、その一処理としてまず、電源断チェック処理を実行する。
【0110】
電源断チェック処理は、電源断発生後の電源投入か否かすなわち電源復帰からの起動か/稼働状態からの起動かを振り分ける。なお、振り分けにあたり参照する項目としては、(1)RAM60cクリアスイッチの状態、(2)電源断発生時にセットするフラグの値、(3)電源遮断時の全RAM領域のデータと電源投入時の全RAM領域のデータ、等を例示できる。
【0111】
また、本初期設定処理では、電源断チェック処理の他、各種データの初期化、並びに各副制御装置に対する通常起動コマンドの送信処理、又はエラー状態の復帰回復処理、システムタイマ割込処理等を併せて実行する。
【0112】
このうちシステムタイマ割込処理は、後述のステップ101からステップ113までをメインルーチンとして、このメインルーチンを遊技機稼働中のマシンサイクルとして定期に実行させる処理であり、例えば、主制御装置60に内蔵されたクロックのリセット信号に基づきタイマを更新して、本マシンサイクルを確立させる。
【0113】
続いて、初期設定処理の後、主制御装置60は、続くステップ101に移り、遊技目的(大当り抽選、小当り抽選、図柄制御装置61に送信すべきデータの抽選・・・など複数)毎に乱数範囲を設定し、設定した乱数範囲内にて乱数を定期に更新させ続ける乱数更新処理を実行する(S101)。
【0114】
次に、主制御装置60は入力管理処理を実行し(S102)、各種制御装置の入力ポートに入力された入力信号(例えば、始動入賞球検知センサ47及び大入賞球検知センサ48等の出力)を読み込む。なお、ここで始動入賞球検知センサ47は、上記始動入賞装置26に入賞した遊技球を検知するセンサである。また、大入賞球検知センサ48は、大入賞装置に入賞した遊技球を検知するセンサである。
【0115】
また、本入力管理処理では、上記入力ポートのチェックの他、エッジ検出を実行する。また、これらポートチェックに加え、全入賞装置15の入賞情報を個別に集計し、また、以降の各種処理にてこれら各種センサの出力信号並びに入賞情報をプログラム上活用し得るデータに整えるデータ生成処理を実行している。
【0116】
次に、主制御装置60は、異常監視処理(S103)及び普通図柄制御処理を実行する(S104)。
【0117】
異常監視処理では、補給球切れエラーや受皿満タンエラー等のエラー情報を読み込み後の処理に反映させる。また、普通図柄制御処理では、入力管理処理で得られた小入賞球検知センサの出力に基づき、普通図柄表示装置18に表示すべき普通図柄を決定し、この旨を図柄制御装置61に送信する。なお、上記で小入賞球検知センサとは、先の通過ゲート49に入賞した遊技球を検知するためのセンサである。
【0118】
次に、主制御装置60は、特別図柄制御処理を実行する(S105)。
【0119】
本処理では、その時々の遊技状態に応じた報知内容を設定すべく、ROM60cに記録された各種制御プログラムを起動し、入力管理処理にて得られた始動入賞装置26での入賞を契機に大当り抽選判定を実行する。また、この大当り抽選判定にて得られた抽選結果に従い、報知すべき内容すなわち表示装置17にて表示すべき図柄の変動表示に要する制御データを主制御装置60及び図柄制御装置61内での処理にて設定する。なお、本特別図柄制御処理に関する説明は、後に詳述する。
【0120】
次に、主制御装置60は、出力管理処理を実行する(S106)。
【0121】
本処理では、各副制御装置に送信すべき制御コマンドを編集し、当該制御コマンドの受信を要求する副制御装置に対してその編集した制御コマンドを送信する。また、併せて外部(ホールや試験機械等)の集中管理装置54にも必要なデータを送信する。
【0122】
続いて、本基本プログラムでは、副制御装置たる図柄制御装置61を介して可変図柄表示制御処理を実行する(S107)。
【0123】
この可変図柄表示制御処理では、先の特別図柄制御処理および普通図柄制御処理で生成された各種制御データに基づき表示装置17及び普通図柄表示装置18を制御し、その時々に要求される識別情報を表示装置17及び普通図柄表示装置18に所定時間内表示させる。
【0124】
続いて、本基本プログラムでは、副制御装置たる入賞球装置67を介して普通図柄電動役物制御処理を実行する(S108)。
【0125】
この普通図柄電動役物制御処理では、先の普通図柄制御処理にて得られた小当りの抽選結果を踏まえ、始動入賞装置26及び一般入賞装置25に設けられた可動扉の開閉を制御する。
【0126】
続いて、本基本プログラムでは、副制御装置たる入賞球装置67を介して大入賞領域制御処理を実行する(S109)。
【0127】
この大入賞領域制御処理では、大当り抽選判定の抽選結果を踏まえ、当該抽選結果に基づき大入賞装置27の開閉を操作する。より詳しくは、大当り抽選判定の当選を条件に大入賞装置27を開放し、また、所定個数の入賞及び所定時間の経過を受けて閉鎖し、また、上記入賞においてVゾーンへの入賞があった場合には、所定ラウンド(通常15ラウンド)を上限値として、以下、同様の開閉制御を繰り返す。そして、ラウンドの終了若しくは未消化(パンク)に至ったことを受け、大入賞装置27を閉鎖する。つまり、大入賞装置27に関連した一連の制御を処理する。
【0128】
続いて、本基本プログラムでは、副制御装置たる払出制御装置64を介して払出制御処理を実行する(S110)。
【0129】
この払出制御処理では、ステップ102の入力管理処理で得られた各種センサの出力に基づき入賞装置15での入賞の有無を把握し、入賞時には、その入賞に見合う賞球の払出しを払出装置66に指示する。
【0130】
続いて、本基本プログラムでは、副制御装置たるランプ制御装置62を介して、ランプ・LED制御処理を実行する(S111)。
【0131】
このランプ・LED制御処理は、大当り抽選判定の判定結果に基づきランプ制御装置62を制御し、その時々に要求される光の演出を装飾ランプ11、及び装飾LED10に実行させる。
【0132】
続いて、本基本プログラムでは、副制御装置たる音声制御装置63を介して、音声出力制御処理を実行する(S112)。
【0133】
この音声出力制御処理は、大当り抽選判定の判定結果に基づき音声制御装置63を制御し、その時々に要求される音の演出を、例えば、スピーカ12等の音声発生装置に実行させる。
【0134】
そして、本メインルーチンの最終処理として、主制御装置60は、電源が断たれたか否かを把握し(S113)、電源遮断時には、本マシンサイクルを終了させるべく本基本プログラムを終了する。また、未だ遊技機1が稼働中であるときには、ステップ101に戻り、再度ステップ101からステップ113に至るメインルーチンを実行する。
このように遊技機1の制御系では、主制御装置60及び副制御装置にて種々の制御を実行し、これら各種制御の実行によって遊技を進行させている。
【0135】
[可動部材制御]
続いて、可動部材制御装置83で処理する可動部材制御プログラムについて詳述する。尚、本可動部材制御プログラムは、図1又は図2に示す大入賞装置27の開放するタイミングにあわせて主制御装置60が実行することを前提として説明する。
【0136】
可動部材制御プログラムは、大入賞装置27の開口が開放すると、第一検知センサ90,第二検知センサ91,第三検知センサ92のうちの何れかが遊技球の通過を検知したか否かの検知結果を受け付ける。尚、検知態様は、図3〜8の説明と同じであるため、説明を割愛する。
【0137】
ここで、第一検知センサ,第二検知センサ,第三検知センサのうち何れかのセンサが遊技球の通過を検知すると、可動部材制御プログラムにより、駆動装置85,185に電力を供給し、可動片81,181a,181bを可動(状態変化)するための処理が実行される。
【0138】
可動片81,181a,181bが大入賞装置27に向かって傾斜することにより、可動片81,181a,181b上を伝う遊技球は大入賞装置27に誘導される。尚、ここでの可動片81,181a,181bの可動(状態変化)は、上述した可動片の可動態様と同じであるとして説明を省略する。
【0139】
このとき、可動部材制御装置83は、可動装置80,180への電力供給開始と共に可動片81,181a,181bの作動(可動)時間をカウントすると好ましい。そして、可動部材制御装置83は作動時間終了時刻に達したことを受けて、可動片81,181a,181bを定位置(通常状態)に復帰させる制御を実行する。
このように本実施の形態に示す遊技機1は、検知センサによる遊技球の通過という所定条件の成立を契機に障害物の一種である可動片81,181a,181bを可動させる可動装置80,180を備えている。
【0140】
この可動装置80は、可動片81を通常状態と比較して異なる状態に可動変化させることで、遊技球の落下経路が定まり易い方向を遊技領域たる遊技盤6上に生成することもできる。
【0141】
なお、通常、入賞領域を狙って打ち出された遊技球の多くは、障害物24の障害機能によって様々な方向に拡散する。この点、本実施の形態に示す遊技機1では、障害物の可動(状態変化)に伴い、遊技盤6上に遊技球の落下経路が定まり易い方向が生成されるため、上述の如く生成すべき落下経路として入賞領域に至る落下経路を予め設定しておけば、所定条件成立時に、入賞領域に至り易い落下経路が形成されることとなる。
【0142】
すなわち、所定条件の成立時に於いて、既存の落下経路から障害物の可動に伴い形成された落下経路への打ち代え操作が遊技者に要求され、結果として、多くの技術介入の機会を遊技者に提供できる。
【0143】
また、技術介入の機会が増えることで、遊技者の満足や期待感も同時に得られるため、遊技機を開発する上で重要な面白みを得るとの効果も奏することができる。
【0144】
また、可動片81,181a,181bの可動によって、種々の落下経路を遊技盤6上に形成できるため、障害物の配置に於いて種々の制約がある遊技機においても、遊技球の落下経路の設計において、その自由度を増やすことができる。
【0145】
なお、上述の実施形態は、あくまでも本発明の一実施形態であり、その詳細は、所望に応じて種々変更可能である。
【0146】
例えば、上述では大入賞装置開口の開放タイミングを所定条件成立の有無を判定する上での一パラメータに採用しているが、必ずしもその必要はなく、(1)技量、すなわち技術介入性に伴い成立させる事柄、(2)遊技履歴、すなわち遊技者が行った遊技結果の累積に伴いみたされる事柄、(3)遊技状態、すなわち遊技を行うことにより、例えば偶発的に発生し得る特定状態とさせた場合、などに関連する制御上抽出可能な情報をパラメータに判定を行うこともできる。なお、上記で、「偶発的」とは、他のものとの因果関係がはっきりもせず、予期しない事が起こる事柄に相当する。
【0147】
また、上述の実施形態では、可動片81181a,181bの傾斜角度を変更するように可動片81を回転させているが、回転のみならずスライド、出没等の態様で可動片を可動させる構成とすることもできる。
【0148】
また、上記可動部材制御プログラムでは、可動片81,181a,181bの作動時間をカウントしているが、必ずしもその必要はなく、カウントすべきパラメータとしては、遊技時間、入賞回数、発射回数等でもよい。すなわち、遊技機の制御上取得可能なデータを採用することができる。
【0149】
また、上記実施形態では、駆動装置85,185として、内部に可動軸を備えたソレノイドモータを採用しているが、電動モータやアクチュエータ等を採用することもできる。
【0150】
また、回転角を所望の範囲に設定することが可能な電動モータの採用時には、可動片81,181a,181bをその時々に要求される角度、すなわち、制御装置から出力される角度で可動部材を停止させることができる。この場合には、角度等に応じた、より高度な遊技球の発射操作が要求されることとなる。
【0151】
また、本実施の形態では、遊技者にとって有利な方向に可動片81,181a,181bを可動させているが、必ずしもその必要はなく、所定条件成立時にあえて不利若しくは入賞し難くする方向に可動片81,181a,181bを可動させるように可動部材制御プログラムを組むこともできる。
【0152】
このように、本発明では、可動部材制御プログラムの変更や、可動装置80,180の変更によって、可動片81,181a,181bを種々の態様で可動させることができる。
【0153】
<その他の実施の形態>
図16にその他の実施形態の遊技機の遊技盤の略図を示す。本実施形態の遊技機には、検知手段として複数の赤外線照射センサが設けられている。
【0154】
本実施形態の赤外線照射センサは、遊技領域を格子状になるよう赤外線を照射している。
【0155】
本実施形態の赤外線照射センサは、図柄表示装置17のほぼ中心を通るように赤外線を照射する第一赤外線センサ190と、第一赤外線センサ190を中心とし所定の間隔を空けて両側に配設された第二赤外線センサ191と、第三赤外線センサ192とを含む。
【0156】
さらに、本実施形態の赤外線照射センサは、遊技領域を水平方向に三等分するよう赤外線を照射する第四赤外線センサ193と第五赤外線センサ194も含む。
【0157】
これらの赤外線センサが赤外線を照射すると、赤外線が格子状に照射された状態となる。
【0158】
そして、照射した赤外線を遊技球が横切ったとき、これらの赤外線センサは遊技球が通過したことを検知する。
【0159】
例えば、図16に示すように、遊技球Pが第三赤外線センサ192の照射した赤外線を横切る(a点)と第三赤外線センサ192は遊技球Pの通過を検知する。同様に、図16中b点は第四赤外線センサ193が照射した赤外線である。このb点を遊技球Pが通過すると、第四赤外線センサ193は遊技球Pが通過したことを検知する。
【0160】
この他にも、赤外線センサは、いくつかの赤外線を横切ることにより遊技球が通過したと検知するようにしてもよい。
【0161】
例えば、遊技球Pが、第四赤外線センサ193上のc点と、第五赤外線センサ194上のd点と、第二赤外線センサ191上のe点を通過したとき初めて遊技球Pが通過したとする場合をあげることができる。
【0162】
その他にも、赤外線の通過順や通過回数等により遊技球Pの通過を検知するようにしてもよい。
【0163】
また、上記実施形態では、検知センサを単体で設けた形態を例に挙げて説明したが、図1又は図2に示す障害物14や風車24等、所定の判断結果に応じて遊技者にとって有利な遊技状態へ移行する移行手段に検知センサを取り付け、遊技球を検知する形態としてもよい。
【0164】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、遊技球の動作に多くの変化を与えることができ、また、より多くの技術介入性を遊技者に提供し得る機能性に富む障害物を備えた遊技機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る遊技機の正面側斜視図である。
【図2】本実施形態に係る遊技機の遊技盤を示す図である。
【図3】本実施形態に係る接触型の検知センサの検知例を示す図である。
【図4】本実施形態に係る接触型の検知センサの検知例を示す図である。
【図5】本実施形態に係る接触型の検知センサの検知例を示す図である。
【図6】本実施形態に係る非接触型の検知センサの検知例を示す図である。
【図7】本実施形態に係る非接触型の検知センサの検知例を示す図である。
【図8】本実施形態に係る非接触型の検知センサの検知例を示す図である。
【図9】本実施形態に係る可動装置の斜視図である。
【図10】本実施形態に係る可動装置の変位後の斜視図である。
【図11】本実施形態に係る可動装置による遊技球の誘導状態を示すイメージ図である。
【図12】本実施形態に係る可動装置の斜視図である。
【図13】本実施形態に係る可動装置の変位後の斜視図である。
【図14】本実施形態に係る遊技機の制御系を示すブロック図である。
【図15】本実施の形態に係る遊技機の制御系にて処理される基本プログラムを説明するためのフローチャートである。
【図16】その他の実施の形態における検知方法を示すイメージ図である。
【符号の説明】
1 遊技機
2 受皿
2a 遊技球借入口
2b 賞球払出口
2c 貯留球整列路
2d 遊技球供給口
2e,2f 球抜きボタン
3 外枠
4 表枠
5 窓枠
6 遊技盤
7 発射装置
8 操作ハンドル
9 透視窓
10 装飾LED
11 装飾ランプ
12 音声発生装置(スピーカ)
13 誘導レール
14 障害物
15 入賞装置
16 アウト口
17 表示装置(液晶表示ユニット)
18 普通図柄表示装置
23 釘
24 風車
25 一般入賞装置
26 始動入賞装置
27 大入賞装置
28 灰皿
40 発射停止ボタン
47 始動入賞球検知センサ
48 大入賞球検知センサ
49 通過ゲート
54 集中管理装置
60 主制御装置
61 図柄制御装置
62 ランプ制御装置
63 音声制御装置
64 払出制御装置
65 発射制御装置
66 払出装置
67 入賞球装置
80,180 可動装置(可動手段)
81,181a,181b 可動片
82,182 支軸
83,183 駆動装置
84,184 プランジャ
85,185 ソレノイドモータ
86a,86b,186a,186b アーム
87,187 バネ
188a,188b 回動軸
90 第一検知センサ(検知手段)
91 第二検知センサ(検知手段)
92 第三検知センサ(検知手段)
190 第一赤外線センサ(検知手段)
191 第二赤外線センサ(検知手段)
192 第三赤外線センサ(検知手段)
193 第四赤外線センサ(検知手段)
194 第五赤外線センサ(検知手段)
P 遊技球

Claims (6)

  1. 遊技領域へ案内された遊技球が、この遊技領域に設けられた入賞に係る構造物へ到達することで、相当の遊技展開が行われる遊技機であって、
    前記遊技領域に設けられ、所定条件の成立を契機に第一の態様から第二の態様へと変位され遊技球の移動方向の転換を図る可動手段と、
    前記遊技領域内に設けられ、前記遊技球の移動を検知する検知手段と、
    を備え、
    前記可動手段は、前記検知手段にて特定遊技領域における遊技球の移動が検知されることを前記所定条件の一つとして変位することを特徴とする遊技機。
  2. 前記入賞に係る構造物は入賞口であり、
    前記遊技展開は、前記入賞口に遊技球が入賞し、所定の判断結果に応じて、遊技者にとって有利な遊技状態へ移行する移行手段を備え、
    前記移行手段は前記検知手段を兼ね備えていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記所定条件は、前記検知手段が遊技球を検知することである請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 前記検知手段は、遊技球が検知手段に接触することを受けて、遊技球の移動の検知とすることを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
  5. 前記検知手段は、遊技球が特別遊技領域を通過することを受けて、遊技球の移動の検知とすることを特徴とする請求項3又は4に記載の遊技機。
  6. 前記可動手段の変位は、遊技球を前記入賞に係る構造物に対する方向へ誘導し得る状態となることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の遊技機。
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