JP2004336946A - 制御盤筐体 - Google Patents

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Masaru Takahashi
勝 高橋
Masaaki Ito
正明 伊藤
Hiroko Takada
浩子 高田
Tadashi Suzuki
忠司 鈴木
Tsutomu Usami
勉 宇佐美
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Abstract

【課題】比較的薄い鋼板で構成しても、十分な剛性・強度を確保することができるとともに、筐体を構成する部材数を少なくして電磁シールド効果に優れ、製造コストを低減できる制御盤筐体を得ること。
【解決手段】矩形の左右それぞれの側板1と、左右両端で左右の側板上フランジ1Cと締結される矩形の天板2と、左右両端で左右の側板下フランジ1Dと締結される矩形の底板3と、外板4P、内板4B、上板4D、下板4F及び前板4Aからなり、外板が側板側面部1Pと、上板が上フランジ及び天板と、下板が下フランジ及び底板と、前板が天板前フランジ2A及び底板前フランジ3Aと締結され、かつ前板が側板前フランジ1A内面と当接する細長箱状の左右前隅の継ぎ手部材4と、左右の側板、天板及び底板に締結される背面板5と、を備えた。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、レ−ザ加工機、放電加工機などの工作機械の制御盤筐体に関するもので、特に、溶接構造ではなくリベット等による締結構造であるにもかかわらず筐体の剛性・強度が高く、また、筐体上部に制御盤冷却のための区画(水平対流区画)を簡単に形成することができる制御盤筐体に関する。
【0002】
【従来の技術】
制御盤や配電盤などに使用される直方体状の筐体を、溶接接合によって製作すると、各筐体部材の仮付けのための位置決めに手間取り、溶接作業には高度の熟練性が要求され、また、一般的に溶接焼け(酸化による肌荒れや冷却後の収縮による溶接痕)除去のためのグラインダー研削作業が必要で生産性が低いという問題がある。
【0003】
そこで近年では、溶接構造ではなくリベット締結構造の筐体が提案されていて、例えば、正面枠体と背面枠体とを4隅及び中間に配設したL字形断面のビーム金具でリベット締結した筐体(例えば、特許文献1参照)や、L字形断面フレーム部材の両端部に、直交する他のフレーム部材と重ね合わされる同一形状の連結部を設け、この連結部をリベット締結した筐体(例えば、特許文献2参照)がある。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−263317号公報(要約、図1〜図4)
【特許文献2】
特開2001−355616号公報(要約、図1〜図6)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、レーザ加工機、放電加工機などの工作機械に使用される制御盤は、高密度実装基板や電子機器が収納されるため、防塵的な密閉構造とする必要があり、これを間接空冷するための熱交換器も必要とし、工作機械の加工テーブル上面やベッド側面に設置するものは、筐体を横長とし、筐体上部に上記熱交換器を収納するための区画(水平対流区画)を設ける必要がある。また、加工ノイズを発生する工作機械上に設置されるから、加工ノイズによる電磁波の影響を受けないように電磁シールド効果に優れた筐体とする必要がある。
【0006】
しかしながら、上記特許文献1や特許文献2に示される従来の締結構造の筐体は、フレーム部材を筐体の主要構成部材にしており、筐体上部に熱交換器を収納するための区画を形成するのは簡単ではない。また、筐体を密閉構造とするために、フレーム部材とは別の多数の密閉部材が必要となる。通常、ネジ止め等で固定されるこれら多数の密閉部材は塗装処理されているので、同じく塗装処理されているフレーム部材と間の導電性が損なわれ、かつ、フレーム部材との間に多数の隙間を生じやすい。この結果、電磁波侵入及び漏洩を生じやすく電磁シールド効果が損なわれる。さらに、上記フレーム部材を薄い鋼板で構成すると、集中荷重が加わる吊り具取付部や、キャスター取付部において局部変形を起こしやすい。
【0007】
この発明は、上記に鑑みてなされたもので、比較的薄い鋼板で構成しても、十分な剛性と強度を確保することができるとともに、熱交換器を収納するための水平対流区画を容易に形成することができ、筐体を構成する部材数を少なくして電磁シールド効果に優れ、製造コストを低減できる制御盤筐体を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る制御盤筐体は、内方へ折り曲げ形成された側板前フランジ、側板上フランジ及び側板下フランジを有する矩形の左右それぞれの側板と、天板前フランジを有し左右両端で前記左右の側板上フランジと締結される矩形の天板と、底板前フランジを有し左右両端で前記左右の側板下フランジと締結される矩形の底板と、折り曲げ形成された外板、内板、上板、下板及び前板からなり、該外板が前記側板側面部と、該上板が前記上フランジ及び前記天板と、該下板が前記下フランジ及び前記底板と、該前板が前記天板前フランジ及び底板前フランジと締結され、かつ該前板が前記側板前フランジ内面と当接する細長箱状の左右前隅の継ぎ手部材と、内方へ折り曲げ形成された左右上下のフランジを有し、それぞれのフランジが前記左右の側板、天板及び底板に締結される背面板と、を備えたものである。
【0009】
この発明によれば、折り曲げ形成された外板、内板、上板、下板及び前板からなり、該外板が側板側面部と、該上板が上フランジ及び天板と、該下板が下フランジ及び底板と、該前板が天板前フランジ及び底板前フランジと締結され、かつ該前板が側板前フランジ内面と当接する細長箱状の左右前隅の継ぎ手部材を備えたので、電磁シールド効果が高く、高密度実装基板や電子機器の筐体内の自由な配置を邪魔せずに筐体の左右方向の剛性・強度が高く、ねじれに対する剛性・強度も高い制御盤筐体を得る。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、添付図面を参照してこの発明に係る制御盤筐体の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0011】
実施の形態1.
図1〜図6を用いて、この発明の実施の形態1を説明する。図1はこの発明の実施の形態1の制御盤筐体を示す斜視図、図2は図1のAで示すコーナ部分の分解斜視図、図3は図1のBで示すコーナ部分の分解斜視図、図4は筐体右側の分解正面図、図5は筐体4隅部の正面図、図6は縦断面図である。
【0012】
図に示すように、制御盤筐体101は、左右それぞれの矩形の側板1、1と、左右の側板1、1の上端に締結され筐体101の天井を塞ぐ矩形の天板2と、左右の側板1、1の下端に締結され筐体101の底を塞ぐ底板3と、左右の側板1、1、天板2、底板3に締結され筐体101の背面を塞ぐ背面板5とを備えている。前面に開口部90が形成された筐体101は、工作機械の加工テーブル上面やベッド側面に設置しやすいように横長に形成されている。
【0013】
側板1、1には、前縁を内方に折り曲げて側板前フランジ1A、1Aが形成されている。さらに剛性を増すために側板前フランジ1A、1Aの端縁を内側に折り曲げて側板内フランジ1B、1Bが形成されている。また、側板1、1の上縁を内方に折り曲げて側板上フランジ1C、1Cが形成され、下縁には同様に側板下フランジ1D、1Dが形成されている。側板1、1の後縁も内方に折り曲げられ側板後フランジ1E、1Eが形成されている。また、側板前フランジ1A、1A及び側板内フランジ1B、1Bの上下には、上切り欠き部1F、1Fと下切り欠き部1G、1Gが形成されている。
【0014】
天板2には、前縁を下方に折り曲げて天板前フランジ2Aが形成され、さらに、その端縁を内側に折り曲げて天板内フランジ2Bが形成されている。また、後縁も内方に折り曲げられ天板後フランジ2Cが形成されている。天板前フランジ2Aの高さは比較的大きく形成され、その左右両端には、側板1、1の上切り欠き部1F、1Fと密着させて突き合わせる天板切り欠き部2D、2Dが形成されている。
【0015】
底板3には、前縁を内方に折り曲げて底板前フランジ3Aが形成され、さらに、その端縁を内側に折り曲げて底板内フランジ3Bが形成されている。また、後縁も内方に折り曲げられ底板後フランジ3Cが形成されている。底板前フランジ3Aの両端には、側板1、1の下切り欠き部1G、1Gと密着させて突き合わせる底板切り欠き部3D、3Dが形成されている。側板前フランジ1A、1Aと天板前フランジ2Aと底板前フランジ3Aとで筐体101の前面開口部90の前面フランジを構成している。
【0016】
左右の側板1、1の側板前フランジ1A、1Aの内側にこの発明の継ぎ手部材4、4を組み込む。継ぎ手部材4、4は、断面が略コ字形に折り曲げ形成され、側板1、1の側面部1P、1P内面に密着する外板4P、4Pと、側板前フランジ1A、1Aの内面に当接・密着する前板4A、4Aと、側板内フランジ1B、1Bの内面に密着する内板4B、4Bとを有する。前板4A、4Aの下部は、底板前フランジ3A両端部内面に密着する前板延長部4C、4Cが形成されている。また、外板4P、4Pの上縁を内方に折り曲げて上板4D、4Dを形成し側板上フランジ1C、1Cの内面に密着させる。この上板4D、4D端縁からは、内板4B、4Bに覆い被さるように第2の内板4E、4Eが折り曲げ形成されている。さらに、側面部4P、4Pの下縁を内方に折り曲げて下板4F、4Fを形成し側板下フランジ1D、1Dの内面に密着させる。
【0017】
上板4D、4Dには穴4H、4Hが穿設され、その内面に吊り具の取り付け部としての吊り輪11、11取り付け用のナット10、10が固着されている。背面板5は、左右上下の端縁を内方に折り曲げ、側板1、1の内面に密着する左右のフランジ5A、5Aと、天板2の内面に密着する上フランジ5Bと、底板3の内面に密着する下フランジ5Cが形成されている。背面板5の上フランジ5B内面の左右端部にも吊り輪11,11取り付け用のナット10、10が固着されている。
【0018】
次に、上述の筐体構成部材の締結組立方法を説明する。この締結には、生産性を高めるためにブラインドタイプのリベットを使用する。リベット締結作業を効率的に行うために、最初に側板1、1と継ぎ手部材4、4を締結しておくのがよい。上述のように、継ぎ手部材4、4は、側板1、1の側板前フランジ1A、1Aの内側に当接・密着される。側板1、1の側面部1P、1P前方部には締結穴1H、1Hが穿設され、これと同心に継ぎ手部材4、4の外板4P、4Pにも締結穴4G、4Gが穿設されていて、リベット6A、6Aで締結される。同様に、側板内フランジ1B、1Bの締結孔1H、1Hと継ぎ手部材4、4の内板4B、4Bの締結穴4G、4Gもリベット6A、6Aで締結される。
【0019】
相互に密着する継ぎ手部材4、4の内板4B、4Bと第2の内板4E、4Eとには、それぞれ同心の締結穴4G、4Gが穿設され、内板4B、4Bと第2の内板4E、4Eとは、リベット6B、6Bで締結される。以上のリベット締結で、図4に示すように側板1、1と継ぎ手部材4、4とは締結結合される。
【0020】
次に、継ぎ手部材4、4を締結した左右の側板1、1と、天板2、底板3及び背面板5とを箱状の筐体101の形にリベット締結する作業を行う。この実施の形態1の筐体101は、背面側にはリベット締結部を設けていない。従って、背面側を下にして床に置いてリベット締結を行うと、筐体101を途中で反転させずにリベット締結作業を完結することができ、作業性がよい。
【0021】
側板1、1の上切り欠き部1F、1Fから露出した継ぎ手部材4、4部分を、天板2の前方両端部内面に挿入すると、上切り欠き部1F、1Fと天板切り欠き部2D、2Dとがぴったりと当接・密着して左右及び奥行き方向とも位置決めされる。この状態で継ぎ手部材4、4の前板4A、4Aの締結穴4G、4Gと天板前フランジ2A両端の締結穴2E、2Eとは同心に位置決めされるので、リベット6C、6Cの締結が容易にできる。同時に天板上面部2Pの左右両端の締結穴2E、2Eと側板上フランジ1C、1Cの締結穴1H、1Hも同心に位置決めされ、リベット6D、6Dで締結する。さらに、天板上面部2Pの締結穴2E、2E及び側板上フランジ1C、1Cの締結穴1H、1Hは、継ぎ手部材4、4の上板4D、4Dの締結穴4G、4Gとも一致するので、3枚重ね部を通してリベット6D、6Dで締結する。
【0022】
側板1、1の下切り欠き部1G、1Gから露出した継ぎ手部材4、4部分を、底板3の前方両端部内面に挿入すると、上記と同様に、下切り欠き部1G、1Gと底板切り欠き部3D、3Dとが当接・密着して左右及び奥行き方向とも位置決めされる。この状態で継ぎ手部材4、4の各締結穴4G、4Gと、側板下フランジ1D、1Dの各締結穴1H、1Hと、底板の各締結穴3E、3Eとは容易に同心に位置決めされるので、リベット6C、6C及び6D、6Dを通して締結する。
【0023】
筐体101の背面側では、左右の側板1、1、天板2及び底板3を、それぞれ背面板5の内方へ折り曲げ形成された左右フランジ5A、5A、上フランジ5B及び下フランジ5Cの外面に密着させ、各部材の締結穴を一致させ、リベット6C、6Cによって筐体101外周部から締結される。
【0024】
筐体101の天板前フランジ2Aの高さは、底板前フランジ3Aの高さより大きくなっている。天井板7を、天板2の所定間隔下側、例えば天板内フランジ2Bと同一水平面に配置し、下方へ折り曲げ形成された左右のフランジ7A、7Aを側板1、1の内面に密着固定し、後フランジ7Bを背面板5の内面に密着固定し、前方を天板内フランジ2Bに密着固定する。
【0025】
筐体101の前面開口部90は、ねじ12で、取り外し可能に、前面フランジに取り付けられる矩形平板状の蓋部材9で塞ぐ。蓋部材9は、ヒンジを介して取り付けられる開閉蓋としてもよい。天井板7と天板2の間の空間には、制御盤冷却のための水平対流区画92が形成され、その下部空間は、各種プリント配線基板や電子機器が収納される防塵区画91となる。側板前フランジ1A、1Aと天板前フランジ2Aと底板前フランジ3Aとは、重なり合わない同一平面にされて前面フランジを構成しているので、蓋部材9は、前面フランジに隙間なく密着する。なお、蓋部材9がリベット6C、6Cの頭部に重なる部分には、頭部を受け入れる逃がし穴を設ける。
【0026】
水平対流区画92内には、防塵区画91を間接冷却するための熱交換器を設置する。図6に一例として示すコルゲートフィン8は、図示しない外気ファン及び内気ファンと組み合わせ、外気−内気(防塵区画91内空気)間の熱交換器を構成する。また、水−内気の熱交換器も配置することができ、この場合、水平対流区画92内は、防塵区画91から強制送風された内気のみを循環対流させ、水平対流区画92内に設置した熱交換器のパイプ内の流水に排熱する。
【0027】
筐体101上面の前方左右の吊り輪11、11は、天板2の穴2F、2Fと側板1、1の穴1J、1Jを通し、継ぎ手部材4、4内面のナット10、10にねじ込まれる。後方左右の吊り輪11、11は、天板2の穴2F、2Fを通し、背面板5上フランジのナット10、10にねじ込まれる。また、継ぎ手部材4、4の下板4F、4Fに穿設された基礎穴4J、4Jと、側板下フランジ1D、1Dの基礎穴1K、1Kと、底板下面部3Pの基礎穴3F、3Fとは同心に設けられ、さらに、後方左右の基礎穴(図示せず)は、同様に側板下フランジ1D、1Dと、底板下面部3Pの基礎穴とを同心にして設けられる。筐体101は、これらの基礎穴を利用してボルト・ナットで工作機械上に据え付ける。
【0028】
一般的に、制御盤筐体は、前面全体に開口部が形成されているため、筐体前面部において左右方向及びねじれに対する剛性・強度が弱い。筐体101の側板1、1の前面部は、継ぎ手部材4、4で補強されているとともに、継ぎ手部材4、4を介して天板2と底板3とが締結され、さらに、この3部材は、リベット6D、6Dにより3枚重ねに締結されるので、上記弱点が解消される。
【0029】
また、筐体101を菱形に変形させるような外力が加わると、天板前フランジ2A両端部にかしめられたリベット6C、6Cを中心として回動しようとするが、天板切り欠き部2D、2Dと側板上切り欠き部1F、1Fが当接・密着されていて、上記外力を分担する。従って、リベット6C、6Cが貫通する締結穴部分の応力が低減され、締結穴の圧壊が防止される。以上の理由により、側板1、1及び天板2は薄い鋼板で製作することができ、リベット締結箇所も減らすことができる。同様に構成されている底板3と側板1、1との締結構造も同じ作用・効果を奏する。
【0030】
筐体101は、リベット締結後に一括して塗装処理するが、各筐体部材は、リベット6A、6C、6Dによって強固に締結・密着され、その密着面内部には塗料は入り込まないので、密着面全長にわたって良好な導電性が確保される。また、前面開口部90の前面フランジを形成する左右側板1、1、天板2及び底板3の前フランジは、継ぎ手部材4、4を介して面一にされているので、蓋部材9を全周に密着させることができ、電磁波侵入及び漏洩を防いで良好な電磁シールド効果を奏する。
【0031】
内板4B、4Bと第2の内板4E、4Eによって形成される継ぎ手部材4、4の横コ字状断面と上コ字状断面とは、リベット6B、6Bで締結結合されるので剛性が大幅に向上する。従って、継ぎ手部材4、4を薄板で製作できる上に、大きい吊り上げ荷重が加わっても吊り輪用ナット10、10近傍の局部変形が発生しない。
【0032】
防塵区画91を間接冷却するための水平対流区画92は、天板2と組み合わせる天井板7を追加するのみで、筐体101上部全域にわたって形成することができる。従って、少ない部品数で、組立が容易に、安価に水平対流区画92を形成することができる。また、筐体101上部の周囲の任意の位置に内気の吸排気口を設けることができ、吸排気口の設置位置に融通性がある。
【0033】
実施の形態2.
図7を用いて、この発明の実施の形態2を説明する。図7はこの発明の実施の形態2の制御盤筐体を示す縦断面図である。図において、図1〜6と同一または相当する部分には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0034】
制御盤筐体102は、前面と同じに背面にも開口部が形成されており、背面には背面板を備えておらず、筐体102の前後から筐体内にアクセスできる構造となっている。左右の側板1、1の後フランジ1E、1Eの端縁からは前面側と同様に内フランジ1B、1Bが形成されている。また、天板後フランジ2Cと底板後フランジ3Cの端縁からも前面側と同様に、それぞれ内フランジ2Bと内フランジ3Bが形成されている。側板後フランジ1E、1Eの内側にも、この発明の継ぎ手部材4、4を組み込む。筐体102の上面後側に配置される吊り輪11、11も継ぎ手部材4、4内面に固着されたナット10、10にねじ込まれる。
【0035】
天井板7は、天板2の前後に形成された天板内フランジ2B、2Bにねじ止め等により固定され、天板2と天井板7との間に水平対流区画92が形成され、その下部の筐体102内部は、防塵区画91となる。筐体102の前後面は、矩形の蓋部材13で閉塞される。図7に示す蓋部材13は、4辺を袋曲げした扉又はパネルで構成したものである。蓋部材13は、実施の形態1と同様に平板としてもよい。その他の部分は実施の形態1と同様に構成されているので、説明は省略する。
【0036】
実施の形態2の筐体102は、継ぎ手部材4を筐体102の4隅に配置することにより、実施の形態1の筐体101と同様な効果を奏し、さらに、前後面に開口部を形成しているので、前後面から機器の組み込み、及び保守・点検を行うことができる。
【0037】
実施の形態3.
図8を用いて、この発明の実施の形態3を説明する。図8はこの発明の実施の形態3の制御盤筐体を示す縦断面図である。図において、図1〜7と同一または相当する部分には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0038】
制御盤筐体103は、実施の形態2の筐体102と同様に、前面と同じに背面にも開口部が形成されており、背面には背面板を備えておらず、筐体103の前後から筐体内にアクセスできる構造となっている。左右の側板1、1の後フランジ1E、1Eの端縁からは前面側と同様に内フランジ1B、1Bが形成されている。また、天板後フランジ2Cと底板後フランジ3Cの端縁からも前面側と同様に、それぞれ内フランジ2Bと内フランジ3Bが形成されている。
【0039】
天板2の前後フランジ2A、2Cと底板3の前後フランジ3A、3Cは同一高さとしている。即ち、筐体103は、筐体上部に水平対流区画を設けず、横長ではなく、縦長の制御盤筐体である。
【0040】
筐体103の4隅には、上下別個の合計8個の継ぎ手部材14が配置されている。継ぎ手部材14は、前板14A、前板14A端縁から折り曲げ形成された内板14B、上板14D、上板14D端縁から折り曲げ形成された第2の内板14Eを有している。即ち、継ぎ手部材14は、継ぎ手部材4の上半分部分と同じ形状に形成されており、実施の形態1と同じように、側板1の前後フランジ1A、1Eの内側の天板側及び底板側に嵌合させてリベット結合されている。また、内板14Bと第2の内板14Eも同様にリベット6Bで締結されている。継ぎ手部材14を継ぎ手部材4の下半分部分と同じ形状に形成してもよい。また、継ぎ手部材14は、実施の形態1または2の筐体の継ぎ手部材としても使用することができる。
【0041】
各上板14D内面に固着されたナット10を使用して、筐体103の上面4隅には、吊り輪11が取り付けられ、吊り輪11と上下対称位置の筐体103下面4隅にはキャスター15が取り付けられている。その他の部分は、実施の形態1と同様に構成されているので、説明は省略する。
【0042】
キャスター15は、リベット6Bによる締結で剛性が高い継ぎ手部材14と、側板下フランジ1Dと、底板3との3重ねでナット10にねじ込まれていて、制御盤重量に加え、運搬時の不用意な落下等の過度の負荷にも耐えることができる。また、継ぎ手部材14は、上下に分割されているので、様々な高さの筐体103に対して同一の継ぎ手部材14を使用できる。また、継ぎ手部材14は小形であり、組み込みが容易である。
【0043】
【発明の効果】
この発明の制御盤筐体によれば、折り曲げ形成された外板、内板、上板、下板及び前板からなり、外板が側板側面部と、上板が上フランジ及び天板と、下板が下フランジ及び底板と、前板が天板前フランジ及び前フランジと締結され、かつ前板が側板前フランジ内面と当接する細長箱状の左右前隅の継ぎ手部材を備えたので、筐体各部材を比較的薄い鋼板としても、高密度実装基板や電子機器の筐体内の自由な配置を邪魔せずに筐体の左右方向及びねじれに対する十分な剛性・強度を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1の制御盤筐体の斜視図である。
【図2】図1のAで示すコーナ部分の分解斜視図である。
【図3】図1のBで示すコーナ部分の分解斜視図である。
【図4】この発明の実施の形態1の制御盤筐体の正面右側の分解正面図である。
【図5】この発明の実施の形態1の制御盤筐体の4隅部の正面図である。
【図6】この発明の実施の形態1の制御盤筐体の縦断面図である。
【図7】この発明の実施の形態2の制御盤筐体の縦断面図である。
【図8】この発明の実施の形態3の制御盤筐体の縦断面図である。
【符号の説明】
1 側板、1A 側板前フランジ、1B 側板内フランジ、1C 側板上フランジ、1D 側板下フランジ、1F 側板上切り欠き部、1G 側板下切り欠き部、1H 締結穴、2 天板、2A 天板前フランジ、2B 天板内フランジ、2D 天板切り欠き部、2E 締結穴、3 底板、3A 底板前フランジ、3B底板内フランジ、3D 底板切り欠き部、3E 締結穴、4 継ぎ手部材 4A前板、4B 内板、4C 前板延長部、4D 上板、4E 第2の内板、4F下板、4G 締結穴、5 背面板、6A,6B,6C,6D リベット、7 天井板、8 コルゲートフィン、9 蓋部材、11 吊り輪、14 継ぎ手部材、15 キャスター、90 前面開口部、91 防塵区画、92 水平対流区画、101,102,103 筐体。

Claims (9)

  1. 内方へ折り曲げ形成された側板前フランジ、側板上フランジ及び側板下フランジを有する矩形の左右それぞれの側板と、
    天板前フランジを有し左右両端で前記左右の側板上フランジと締結される矩形の天板と、
    底板前フランジを有し左右両端で前記左右の側板下フランジと締結される矩形の底板と、
    折り曲げ形成された外板、内板、上板、下板及び前板からなり、該外板が前記側板側面部と、該上板が前記上フランジ及び前記天板と、該下板が前記下フランジ及び前記底板と、該前板が前記天板前フランジ及び底板前フランジと締結され、かつ該前板が前記側板前フランジ内面と当接する細長箱状の左右前隅の継ぎ手部材と、
    内方へ折り曲げ形成された左右上下のフランジを有し、それぞれのフランジが前記左右の側板、天板及び底板に締結される背面板と、
    を備えた前面開口の制御盤筐体。
  2. 内方へ折り曲げ形成された側板前フランジ、側板後フランジ、側板上フランジ及び側板下フランジを有する矩形の左右それぞれの側板と、
    天板前フランジ及び天板後フランジを有し左右両端で前記左右の側板上フランジと締結される矩形の天板と、
    底板前フランジ及び底板後フランジを有し左右両端で前記左右の側板下フランジと締結される矩形の底板と、
    折り曲げ形成された外板、内板、上板、下板及び前板からなり、該外板が前記側板側面部と、該上板が前記上フランジ及び前記天板と、該下板が前記下フランジ及び前記底板と、該前板が前記天板前フランジ及び底板前フランジ、または前記天板後フランジ及び底板後フランジと、締結され、かつ該前板が前記側板前フランジ内面または側板後フランジ内面と当接する細長箱状の左右前後の隅の4本の継ぎ手部材と、
    を備えた前後面開口の制御盤筐体。
  3. 前記継ぎ手部材を、上下2分割した構造とし、上半分もしくは下半分を筐体天板側及び筐体底板側の継ぎ手部材としたことを特徴とする請求項1または2に記載の制御盤筐体。
  4. 前記開口部に、取り外し可能に、または開閉可能に、蓋部材を取り付けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の制御盤筐体。
  5. 前記天板前フランジまたは後フランジ、及び底板前フランジまたは後フランジの左右端の切り欠き部と、左右の側板前フランジまたは後フランジの上下端の切り欠き部とは、密着させて突き合わされ、フランジ面が面一となっていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の制御盤筐体。
  6. 前記側板前フランジまたは後フランジ、天板前フランジまたは後フランジ、及び底板前フランジまたは後フランジは、それぞれその端縁を筐体内側へ折り曲げた内フランジを有し、
    前記継ぎ手部材は側板側面部と前フランジまたは後フランジと、内フランジで囲まれた凹部に嵌合され、
    該内フランジと該継ぎ手部材の内板とは締結部材で締結されているとともに、
    該継ぎ手部材の上板端縁から内板に覆い被さるように第2の内板が折り曲げ形成され、該内板と該第2の内板とは締結部材で締結されている、
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の制御盤筐体。
  7. 前記継ぎ手部材の上板には、吊り具の取り付け部が設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の制御盤筐体。
  8. 前記継ぎ手部材の下板には、レべリングボルトまたはキャスターの取り付け部が設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の制御盤筐体。
  9. 前記天板の下側には、該天板と所定の間隔を設けて天井板が配置され、該天板と天井板との間の空間に制御盤冷却のための水平対流区画が形成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の制御盤筐体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012152044A (ja) * 2011-01-20 2012-08-09 Okamoto Machine Tool Works Ltd 工作機械に据え付ける制御盤用防水性筺体
JP2017214177A (ja) * 2016-05-31 2017-12-07 三菱電機ビルテクノサービス株式会社 エレベーター制御盤の運搬装置
JP2018015333A (ja) * 2016-07-28 2018-02-01 株式会社ウッドワン 棚板用支柱

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