JP2004335319A - 有機el表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】表示パターンの形状に合せた電極のオンオフにより制御される表示部を少なくとも有する有機EL表示装置において、表示パターンに面積の大きいものがあっても、駆動電流を抑制し、しかも表示パターンの面積に大小がある場合に、全体で輝度の差が大きく生じない構造の有機EL表示装置を提供する。
【解決手段】表示パターン10内に非発光部20が点在するように設けられている。具体的には、基板1の一面上に、第1電極層3、有機層4および第2電極層5がそれぞれ積層されることにより有機EL発光部6が形成されており、第1電極層3または第2電極層5の一方が表示パターンに対応した形状に形成され、その第1電極層3と、対向して設けられる第2電極層5との間のいずれかの層間に島状に点在する絶縁膜パターン2が形成されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機物のエレクトロルミネッセンス(EL)を利用してディスプレイを構成する有機EL表示装置に関する。さらに詳しくは、7セグメントやアイコンなど、表示パターンに対応させた電極が形成され、その電極のオンオフにより表示画像を制御する場合に、表示パターンの面積が大きくても、駆動電流を抑制することができる有機EL表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
有機物質を使用したEL素子は、固体発光型の安価な表示素子として開発が行われている。この有機EL素子を用いた表示装置でも、従来の液晶表示装置やLEDを用いた表示装置と同様に、たとえば上下の帯状の電極層を直交するように形成し、上下で交差する部分を発光部とするように、発光部をドット状に形成するドットマトリクス表示方式の他に、数字表示やアイコンなど簡単な絵文字などを表示する場合に、少ない電極の制御で表示することができるセグメント電極などの表示パターンに対応させた電極とコモン電極とにより表示する方式が用いられている。このようなセグメント電極を用いた従来の有機EL表示装置は、たとえば図4に7セグメントによる表示装置の一部の断面説明図、および陽極電極のパターンの平面説明図が示されるような構造になっている。
【0003】
すなわち、図4(a)において、ガラスなどの透明基板31の一面上に、ITOなどからなる陽極電極33が設けられている。陽極電極33は、図4(b)に示されるような各セグメントS1〜S7に対応した電極パターンD1〜D7が、それぞれ分離して設けられると共に、配線部L1〜L7を経て基板の端部に引き出されて接続端子C1〜C7が形成されている。そのため、電極パターンも表示パターンとするセグメントの形状より大きく形成される場合があり、その表示パターンより大きい電極パターン部分および配線部分などの表面に絶縁層32が設けられている。そして、その表面全体に、真空蒸着装置内で、有機EL層36が成膜され、その表面に、たとえばアルミニウム(Al)を真空蒸着装置で0.1μm程度の厚さ蒸着させることにより、陰極電極37がコモン電極として全体に形成されている(たとえば特許文献1参照)。図4(a)のS、D、Lは、それぞれセグメントパターン、電極パターン、および配線の部分を示している。
【0004】
このように、表示パターンに合せて表示させる方式では、その表示パターンに対応した電極が形成され、その電極への電圧の印加をオンオフすることにより、所望のパターンを点灯させて表示が行われる。この場合、前述のように、表示パターンに対応する電極パターンが表示パターンより大きく形成される場合には、その大きい部分の電極表面に絶縁層が設けられることにより表示パターンの形状に合せた形状で発光させる場合はある。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−231458号公報(図3および4)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前述のように、有機EL表示装置においても、表示パターンに合せた電極パターンをオンオフさせる表示装置も用いられているが、表示パターンに大きなパターンと小さいパターンとがある場合には、その表示パターン間で輝度が異なり、表示画像全体で色ムラが生じたり、大きなパターンに合せた電流容量の駆動回路にしたり、配線の電流容量を大きくしたりする必要があるという問題がある。また、駅の行き先表示などの公共表示に用いる場合には、非常に大型の表示装置にする必要があり、各表示パターンの面積も非常に大きくなり、消費電力が増大するという問題がある。
【0007】
すなわち、液晶表示装置の場合なら電圧駆動で、表示パターンの面積が大きくても小さくても消費電力に殆ど差がないと共に、駆動電圧は一定で輝度も同じであるが、有機EL表示装置では、電流駆動で、通常は各電極パターンに印加される電流が一定になるように制御されているため、大きな電極パターンに印加される電流密度は小さくなり、輝度が低下する。そのため、大きな表示パターンでもある程度の電流密度になるように大きな表示パターンに合せて駆動電流が設定され、小さな表示パターンでも大きな電流が印加される。その結果、小さい面積の表示パターンでは非常に輝度が上がり、表示ムラが生じると共に、小さな表示パターンでも、必要以上の電流供給能力を有する駆動回路が必要となったり、配線の電流容量も大きく設定したりする必要がある。駆動回路自体も大電流に耐え得るように設計されなければならなくなる。
【0008】
この輝度のバラツキは、表示パターンの大小だけに起因するのではなく、たとえば表示画面の一部に表示パターンによる表示をし、他の部分ではドットマトリクス表示をするような場合にも、ドットマトリクス表示部分と表示パターンによる表示部には、同じ駆動電流が供給されるため、面積の大きい表示パターンに供給される電流密度は小さくなり、ドット表示部との間で輝度ムラが生じる。
【0009】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、表示パターンの形状に合せた電極のオンオフにより制御される表示部を少なくとも有する有機EL表示装置において、表示パターンに面積の大きいものがあっても、駆動電流を抑制し、しかも表示パターンの面積の小さいものやドットマトリクス表示と混在する表示装置の場合に、全体で輝度の差が大きく生じない構造の有機EL表示装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明による有機EL表示装置は、表示パターンに対応させた電極が形成され、該表示パターンに対応させた電極をオンオフさせることにより画像を表示する表示部を有する有機EL表示装置であって、前記表示パターン内に非発光部が点在するように設けられている。具体的には、基板と、該基板の一面上に積層される第1電極層、有機層および第2電極層からなる有機EL発光部とを有し、前記第1電極層または第2電極層の一方が表示パターンに対応させた形状に形成され、該表示パターンの形状に対応させた電極層と、該電極層と対向する他方の電極層との間のいずれかの層間に島状に点在する絶縁膜パターンが形成されている。
【0011】
ここに表示パターンとは、ドットマトリクスによる表示ではなく、たとえば数字を7セグメントのオンオフにより表示したり、アイコン表示など1つの図形を表示、非表示にする場合などにおける、その各セグメントや図形などのパターンを意味する。また、その表示パターンに対応させた電極とは、表示パターンに合せた形状の電極の他、表示パターンの形状にさらに配線パターンなどが付加された形状の電極を含み、その電極のオンオフにより対応する表示パターンの表示および非表示を制御し得る電極を意味する。
【0012】
この構造にすることにより、非発光部には電流が流れないため、表示パターンの面積が大きくても、非発光部の面積に相当する分の電流を減らすことができ、駆動電流を1/2〜1/3程度に抑えることができる。すなわち、発光部から放射される光は斜め方向にも放射され、非発光部があっても少し離れて見れば、非発光部は認識されず、全面で発光しているように見える。そのため、非発光部の面積を調整することにより、駆動電流を抑制しながら、広い面積で発光させることができる。この非発光部の大きさは、表示装置の用途により異なるが、たとえば新聞を見る程度の非常に近くで見る表示装置の場合でも非発光部の大きさが100μm角以下程度の大きさであれば、殆ど非発光部は認識されず、全面で発光しているように認識され、駅の行き先表示など、公共施設の表示装置では、数mm角程度の大きさの非発光部があっても、点在していれば、発光部からの光の拡散が大きく、非発光部が認識されることは殆どない。
【0013】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の有機EL表示装置について、図面を参照しながら説明をする。本発明の有機EL表示装置は、たとえば図1(a)にセグメント表示による表示パターンの一例の平面説明図が示されるように、表示パターン10内に非発光部20が点在するように設けられている。具体的には、そのB−B断面説明図が図1(b)に示されるように、基板1の一面上に、第1電極層3、有機層4および第2電極層5がそれぞれ積層されることにより有機EL発光部6が形成されており、第1電極層3または第2電極層5の一方(図1に示される例では、陽極電極の第1電極層3)が表示パターンに対応した形状に形成され、その第1電極層3と、対向して設けられる他方の第2電極層5との間のいずれかの層間に島状に点在する絶縁膜パターン2が形成されている。
【0014】
図1に示される例では、第1電極層3が陽極電極としてITO(Indium Tin Oxide)、酸化インジウムなどの透明膜で形成され、透明な基板1の裏面側から発光部で発光した光を放射して表示面とする構造(ボトムエミッション)に形成されている。そして、この第1電極層3が、たとえば図1(a)に表示パターンの例が示されるように、表示パターン10に対応した形状にパターニングして形成されている。しかし、第1電極層3が透明ではなく、表面側に発光させる構造(トップエミッション)でもよく、また、表示パターンに対応する電極を第2電極層5側に形成してもよい。このような基板1側の第1電極層3を表示パターンに対応した電極とすることにより、ウェットエッチングにより所望の形状に形成することができるため、複雑な形状の表示パターンでも正確に形成することができる。また、第1電極層3を陰極電極にすることもできる。陽極電極を表示面側に形成しない場合には、金属を用いることができるが、正孔の注入性という観点からは、Au、Niなどの仕事関数の大きな金属を使用することが好ましい。
【0015】
図1に示される例では、第1電極層3の表面に、たとえばフォトレジスト膜などが島状に形成されることにより絶縁膜パターン2が形成され、非発光部20とされている。すなわち、両電極3、5間に絶縁膜パターン2が形成されることにより、その絶縁膜が設けられた部分は電流が遮断されるため、電流駆動の有機EL素子では発光することができず、非発光部20になっている。この絶縁膜パターン2は、陽極電極3の表面に設けられなくても、図3を参照して後述する電子注入層5aと第2電極層5との間、または電子注入層5aと有機EL層4との間など第1電極層3および第2電極層5の間のいずれかの層間に形成されれば、同様に電流を遮断することができ、非発光部20を形成することができる。
【0016】
絶縁膜パターン2は、電流を遮断することができる電気的絶縁膜であればよく、たとえば前述のITO膜上に形成する場合には、フォトレジストやポリイミド樹脂、熱硬化性樹脂などの、塗布して簡単にパターニングできるものがパターンの形成が簡単であるため好ましく用いられる。しかし、酸化シリコン(SiO)やチッ化シリコン(Si)などの無機絶縁材をCVD法などにより成膜することにより形成されたものでもよい。とくに、有機EL層上またはその層間に形成する場合には、ウェットエッチングによるパターニングが難しいため、メタルマスクなどを用いて無機絶縁膜を形成するのが好ましい。厚さとしては、電気的絶縁性を確保できればよく、0.5〜2μm程度の厚さに設けられる。
【0017】
また、絶縁膜パターン2は、表示装置を鑑賞する場合に、絶縁膜パターンが認識されない程度の大きさおよび間隔で形成される。すなわち、有機EL表示装置の用途により異なるが、表示装置が新聞を見る程度の近くで見る用途の場合には、絶縁膜パターン2のそれぞれの大きさが100μm角程度以下の大きさに形成され、駅の行き先表示のように遠くから見る表示装置の場合には、数mm角以上の大きさに形成されてもよい。また、パターンの間隔は、絶縁膜の大きさと同程度か、その半分程度でも、発光部からは広がって光が放射されるため、絶縁膜パターン2の違和感は認められない。すなわち、表示パターンの面積に対して、発光部の面積が1/3〜1/2程度になっても、非発光部20のパターンが認識されることなく、表示パターン全体で発光しているように認識される。絶縁膜パターン2の間隔が大きい場合は、視認特性の観点からは大き過ぎても全く問題ないが、電流低減の目的からは、できるだけ狭い方が好ましく、発光部の面積が表示パターンの面積に対して、1/3〜1/2程度になるように形成されるのが好ましい。
【0018】
絶縁膜パターン2の絶縁膜部分の形状やその間隔は、規則的でも不規則的でも、また、絶縁膜部分の形状も一定でも異なる形状でも構わない。しかし、できるだけ絶縁膜部分を形成するには、一定の間隔で形成するのが、視認特性に影響を与えないで多く形成することができる。その意味からも、たとえば図2に示されるように、丸、三角、四角、亀甲形、矩形などの形状で、水玉模様や市松模様などのように半ピッチずらせて並べたり、マトリクス状に並べるパターンなどに形成することが好ましい。
【0019】
基板1としては、図1に示される例のように、基板1の裏面側を表示面とする場合には、ガラス、およびポリイミドフィルム、ポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリフェニレンスルフィド膜、ポリパラキシレン膜などの各種絶縁性プラスティックなどの透明基板を用いることができる。しかし、積層される上面側を表示面とする場合には、基板1が透明である必要はなく、Si基板とか、セラミックス基板などの非透明基板を用いることもできる。
【0020】
表示パターン間を分離して有機EL発光部6を形成する構造は、通常の有機EL表示装置と同様に、隔壁により表示パターン間を分離する構造でもよいし、隔壁を有しないで、メタルマスクを用いて必要な部分のみに有機EL層や電極層を成膜する構造でもよい。図1に示される例は、第1電極層3が表示パターンに対応するように、ITO膜がウェットエッチングによりパターニングして形成され、そのパターニングされた第1電極層3間に、絶縁膜パターン2を形成するのと同時に絶縁膜2aが形成されている。すなわち、全面にレジスト膜などの絶縁膜が設けられ、ウェットエッチングによるパターニングをすることにより、表示パターン内の絶縁膜パターン2と、表示パターン間の絶縁膜2aが同時に形成されている。
【0021】
有機EL発光部6は、たとえば図3に示されるように、基板1上に第1電極層3、有機層4、第2電極層5が積層される構造で、有機層4は、第1電極層3が陽極電極の場合、正孔輸送層41、発光層42および電子輸送層43からなる構造に形成され、さらに第2電極層(陰極電極)5との間に電子注入層5aが形成されているが、有機層4は、この3層構造に制限されるものではなく、少なくとも発光層が形成されていればよく、また、それぞれの層もさらに複層にすることもできる。また、陽極と陰極が上下逆になる場合には、有機層4の積層構造も逆になる。
【0022】
正孔輸送層41は、一般的には発光層42への正孔注入性の向上と正孔の安定な輸送向上のため、イオン化エネルギーがある程度小さく、発光層24への電子の閉込め(エネルギー障壁)が可能であることが求められており、アミン系の材料、たとえばトリフェニルジアミン誘導体、スチリルアミン誘導体、芳香族縮合環をもつアミン誘導体などが用いられ、10〜100nm、好ましくは20〜50nm程度の厚さに設けられる。また、図には示されていないが、正孔輸送層41と陽極電極3との間に正孔注入層を設け、正孔輸送層41へのキャリアの注入性をさらに向上させることも行われる。この場合も、陽極電極3からの正孔の注入性を向上させるため、イオン化エネルギーの整合性の良い材料が用いられ、代表例として、アミン系やフタロシアニン系が用いられる。図3に示される例では、正孔輸送層41として、NPBが35nmの厚さに設けられている。
【0023】
発光層42としては、発光波長に応じて選択されるが、Alqなどを母材として有機物蛍光材料をドーピングすることにより、ドーピング材料固有の発光色を得ることができ、また、発光効率や安定性を向上させることができる。このドーピングは、発光材料に対して数重量(wt)%程度(0.1〜20wt%)で行われる。
【0024】
蛍光性物質としては、キナクリドン、ルブレン、スチリル系色素などを用いることができる。また、キノリン誘導体、テトラフェニルブタジエン、アントラセン、ペリレン、コロネン、12−フタロペリノン誘導体、フェニルアントラセン誘導体、テトラアリールエテン誘導体などを用いることができる。また、それ自体で発光が可能なホスト物質と組み合せて使用することが好ましく、ホスト物質としては、キノリノラト錯体が好ましく、8−キノリノールまたはその誘導体を配位子とするアルミニウム錯体が好ましく、その他に、フェニルアントラセン誘導体やテトラアリールエテン誘導体などを用いることができる。
【0025】
電子輸送層43は、陰極電極5からの電子の注入性を向上させる機能および電子を安定に輸送する機能を有するもので、図3に示される例では、Alq3(トリス(8−キノリノラト)アルミニウム)が25nmの厚さに設けられている。この層が余り厚くなると、発光層ではなくこの層で発光するため、余り厚くはしないで、通常は10〜80nm、好ましくは20〜50nm程度の厚さに設けられる。電子輸送層43としては、上記材料の他に、キノリン誘導体、8−キノリノールないしその誘導体を配位子とする金属錯体、フェニルアントラセン誘導体、テトラアリールエテン誘導体などを用いることができる。この電子輸送層43と陰極電極5との間でギャップが大きい場合には、正孔側と同様に、LiFなどからなる電子注入層5aが設けられる。
【0026】
陰極電極とする第2電極層5としては、電子注入性を向上させるため、仕事関数の小さい金属が主に用いられる。代表例としては、Mg、K、Li、Na、Ca、Sr、Ba、Al、Ag、In、Sn、Zn、Zrなどが一般には用いられる。また、酸化インジウムのような透明膜を用いることもできる。これらの金属の酸化などを防止して安定化させるため、他の金属との合金化をさせることが多く、図3に示される例も、LiF層5aを介してAl層が110nm程度成膜されることにより、陰極電極5が形成されている。
【0027】
この構造にすることにより、表示パターン10の発光領域内に、絶縁膜パターン2が点在して形成されているため、絶縁膜パターン2が設けられた部分は、第1および第2の電極層3、5間に電圧が印加されても、電流が流れない。そのため、絶縁膜パターン2が設けられている部分は非発光部20となる。一方、この絶縁膜パターン2は、島状に点在して設けられており、その周囲は発光して光が放射状に放射されるため、表示画像を認識する際に、非発光部が暗点として認識されることはない。その結果、表示画像としては異常なく、表示パターン全体で発光しているように認識されながら、駆動電流は、絶縁膜パターン2が形成された面積分減らすことができる。
【0028】
この絶縁膜パターン2の絶縁膜部分と発光部との割合は、前述のように、絶縁膜パターンによる絶縁膜部分を、表示パターンの1/2〜2/3程度の面積に形成することができる。すなわち発光部と非発光部とが同じ割合で形成されても、駆動電流は従来の1/2となり、絶縁膜パターンの面積が2/3程度に形成されると、駆動電流は1/3となる。さらに条件によっては、非発光部の面積を3/4程度にすることもでき、また、逆に絶縁部の面積を小さくすることは0まで自由に選択することができるため、表示パターンの大きさおよび表示装置の目的、さらには表示パターンにより発光部の面積が大幅に異なる場合などに応じて、発光部と非発光部との割合を自由に調整することができる。いずれにしても、駆動電流を大幅に節減しながら、表示パターン間または表示パターンとドットマトリクス表示部とで、均一な輝度の有機EL発光装置が得られる。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、表示パターンに対応する電極が形成される有機EL表示装置において、表示パターンの面積の大小に拘わらず、その発光面積(駆動電流)を自由に設定することができるため、他の表示パターンまたは表示部との間での輝度のバラツキを解消し、均一な輝度の表示装置が得られる。この表示パターン内に非表示部を島状に設ける構造は、パッシブマトリクス駆動やアクティブマトリクス駆動など、どのような駆動方法の表示装置にも適用することができる。また、有機EL発光部の構造も限定されることはなく、さらにボトムエミッション構造の他、トップエミッション構造にも適用することができる。
【0030】
さらに、本発明の有機EL表示装置によれば、表示パターンのサイズに比較して、駆動電流を1/2〜1/3程度に抑えることができ、消費電力の低減に寄与すると共に、大電流を必要としないことにより駆動回路の小規模化や、引き回し配線の細線化による小型化、低コスト化が図れるという非常に大きな効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による有機EL表示装置の一実施形態を示す説明図である。
【図2】図1の表示装置に用いられる絶縁膜パターンの形状例を示す図である。
【図3】図1に示される有機EL発光部の構造例を示す断面説明図である。
【図4】従来のセグメントパターン表示による有機EL表示装置の説明図である。
【符号の説明】
1 基板
2 絶縁膜パターン
2a 絶縁膜
3 第1電極層
4 有機層
5 第2電極層
6 有機EL発光部
10 表示パターン
20 非発光部

Claims (2)

  1. 表示パターンに対応させた電極が形成され、該表示パターンに対応させた電極をオンオフさせることにより画像を表示する表示部を有する有機EL表示装置であって、前記表示パターン内に非発光部が点在するように設けられてなる有機EL表示装置。
  2. 基板と、該基板の一面上に積層される第1電極層、有機層および第2電極層からなる有機EL発光部とを有し、前記第1電極層または第2電極層の一方が表示パターンに対応させた形状に形成され、該表示パターンの形状に対応させた電極層と、該電極層と対向する他方の電極層との間のいずれかの層間に島状に点在する絶縁膜パターンが形成されてなる有機EL表示装置。
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