JP2002280187A - 有機el素子 - Google Patents
有機el素子Info
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Abstract
において、発光時には必要とされる発光強度が得られ、
しかも非発光時の透明性が高い有機EL素子を提供す
る。 【解決手段】絶縁層3の厚さを1500Åとした場合に
は、陰極5を120Åのカルシウム薄膜と20Åの金薄
膜からなる二層構造とする。
Description
トロルミネッセンス)素子に関する。
性有機層が陰極と陽極の間に配置された構造を有する自
発光性素子であり、3V程度の直流電圧で駆動させるこ
とができるとともに、多彩な発光色の素子が作製可能で
あるという特長がある。また、有機EL素子は、液晶表
示素子と比較して応答速度が速く視野角が広い等、表示
素子としての利点を多く備えているため、表示装置の画
素や光源等を含む多種多様な用途での実用化が検討され
ている。
に、有機EL素子からなる発光部を備えた透明な有機E
Lパネルを配置することにより、文字盤による時刻のア
ナログ表示と、有機ELパネルによるデジタル数字等の
表示の両方を同じ面内で行うことができる。このような
有機ELパネルは以下のようにして形成される。先ず、
透明なガラス基板に陽極用の透明薄膜(ITO薄膜)を
形成する。次に、この薄膜に対してフォトリソグラフィ
とエッチングを行うことにより、有機EL素子の陽極
(発光部を含む所定領域に形成される)と、陽極用の端
子と、陰極用の端子と、陽極−端子間の配線とを同時に
パターニングする。
て、それ以外の部分のガラス基板面を透明な絶縁層で覆
う。これにより、発光部および端子部分が絶縁層で区画
される。次に、このガラス基板面の端子部分以外の部分
に、正孔注入層と発光性有機層とを形成する。次に、こ
のガラス基板面の、発光部全体を含み端子部分を除く領
域に透明陰極を形成する。次に、陰極側の端子部分以外
の部分を封止材で封止する。
s.Lett.Vol.68(19)、6May,19
96」の2606頁に、MgとAgを共蒸着して得られ
た薄膜を、透過型有機EL素子(発光時に光が陽極側だ
けでなく陰極側にも放射される有機EL素子)の陰極と
して形成することが記載されている。この有機EL素子
では、発光層として低分子量の有機材料であるアルミキ
ノリノール錯体(Alq3)を用いている。また、Mg
とAgとからなる陰極の上にITO膜をスパッタリング
法で成膜している。このITO膜は、封止層および補助
陰極として設けられている。
縁層で区画されている有機EL素子において、発光時に
は必要とされる発光強度が得られ、しかも非発光時の透
明性が高い有機EL素子を提供することを課題とする。
に、本発明は、発光部が絶縁層で区画され、二層構造の
透明陰極を備えている有機EL素子を提供する。二層構
造の透明陰極は、仕事関数が小さい材料からなる第一陰
極層(発光層側)と、この層より仕事関数の大きい第二
陰極層とからなり、合計厚さを所定範囲にしたものであ
る。この合計厚さは、有機EL素子の陰極以外の構成部
材(特に、陽極や絶縁層)の材質や厚さに応じて設定さ
れる。
ウム(Ca)またはマグネシウム(Mg)を、第二陰極
層の材料としては、例えばアルミニウム(Al)、銀
(Ag)、金(Au)を用いることができる。陽極の材
料としては、ITO(In2 O3 −SnO2 )やIDI
XO(In2O3 −ZnO)が挙げられる。
ある、SiO2 、ポリイミド、ポリスチレン、アクリル
系樹脂、またはフッ化リチウム(LiF)からなる層が
挙げられる。この絶縁層の成膜方法としては、例えば、
スパッタリング法、CVD法、蒸着法、スピンコート法
が挙げられる。
説明する。図1〜3を用いて、本発明の有機EL素子の
一実施形態について説明する。図1はこの有機EL素子
の断面図であり、図2および3はこの有機EL素子の製
造方法の各工程を示す平面図である。
して、デジタル数字を構成する7個のエレメントと「D
EMO」という文字を備えた、全面が透明な有機ELパ
ネルである。この有機ELパネルは、腕時計の文字盤の
上に配置して使用され、必要に応じて有機EL素子を発
光させることにより、文字盤上にデジタル数字と「DE
MO」という文字を表示する表示体である。
して形成した。先ず、透明な正八角形のガラス基板1
に、陽極用の透明薄膜2を形成する。次に、この薄膜に
対してフォトリソグラフィとエッチングを行う。これに
より、前記7個のエレメントに対応する7個のエレメン
ト用陽極21〜27と、「DEMO」という文字を表示
する領域に対応する1つの長方形陽極28と、これらの
各陽極用の端子21a〜28aと、陰極用の端子29
と、陽極−端子間の配線21b〜28bとを同時にパタ
ーニングする。図2(a)はこの状態を示す。
メント部分(発光部)21c〜27cと、長方形陽極2
8の「DEMO」という文字の部分(発光部)28c
と、端子部分10を残して、それ以外の部分のガラス基
板1面を、透明な絶縁層3で覆う。図2(b)はこの状
態を示す。これにより、全ての発光部21c〜28cが
透明な絶縁層3で区画される。
以外の部分に、発光性有機層(例えば正孔注入層/発光
層/電子輸送層)4を形成する。図2(c)はこの状態
を示す。これにより、図1から分かるように、発光性有
機層4は、エレメント部分(発光部)21c〜27cお
よび「DEMO」という文字の部分(発光部)28cに
は接触するように、それ以外の部分には絶縁層3を介し
て形成される。
1の周縁部全体(端子部分10を含む)を除く領域に、
透明陰極5を形成する。なお、この透明陰極5は、正八
角形の一つの角部から小さな長方形が突出している形状
で形成され、この突出部51により透明陰極5と陰極用
の端子29とを接触させている。図3(a)はこの状態
を示す。
21a〜28aと陰極用の端子29の上に、それぞれ独
立にアルミニウム薄膜からなる端子被覆部61〜68,
60を形成する。陰極用の端子被覆部60は、端子29
の上のみでなく、透明陰極5の端子29側の一部、すな
わち、端子29の上に形成された突出部51と、この突
出部51の基端に位置する正八角形の辺(陽極用の端子
部側ではなくその反対側に延びる辺)に沿った所定長さ
の部分、の上にも形成する。図3(b)はこの状態を示
す。
1面(透明陰極5が形成されている面)の端子部分10
以外の部分に、封止層7を形成し、この封止層7の上に
封止用のガラス基板8を固定する。これにより、腕時計
の文字盤の上に配置して使用される有機ELパネルPが
得られる。この有機ELパネルPの陰極用の端子29と
陽極用の端子21a〜28aを、駆動回路の対応する各
端子に接続し、デジタル数字を構成する7個のエレメン
トと「DEMO」のうち発光させたい部分の陽極21〜
28の端子21a〜28aと陰極用の端子29との間に
通電を行う。これにより、通電された部分の有機EL素
子が発光して、「1」〜「8」のいずれかのデジタル数
字および/または「DEMO」という文字が表示され
る。
ての陽極用端子21a〜28aを陰極用端子29と接続
して、デジタル数字の「8」と「DEMO」の両方を表
示した状態を示す。この有機ELパネルPを以下の構成
で作製したところ、3Vの直流電圧を供給することによ
って、デジタル数字の「8」と「DEMO」の両方につ
いて、実用的な強度で発光することが確認された。この
有機ELパネルPは、端子被覆部60〜68を有するこ
とにより、端子被覆部60〜68を設けない場合よりも
駆動電圧を低くすることができる。
ラス 陽極用の透明薄膜2:厚さ150nmのITO薄膜 透明な絶縁層3:厚さ150nmのSiO2 膜 発光性有機層4:絶縁層側3から、厚さ50nmのN,
N’−ジフェニル−N,N’−ジナフチル−1,1’−
ビフェニル−4,4’−ジアミンからなる正孔注入層
と、トリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム錯
体からなる電子輸送性発光層 透明陰極5:発光性有機層4側から、厚さ120Å(1
2nm)のカルシウム(Ca)薄膜(第1陰極)と、厚
さ20Å(2nm)の金(Au)薄膜(第2陰極)とか
らなる二層構造、ともに真空蒸着法により形成 陰極用の端子被覆部60:厚さ200nm、幅0.2m
m 陽極用の端子被覆部61〜68:厚さ200nm、幅
0.2mm 封止層7:厚さ2μmのエポキシ樹脂からなる層 封止用のガラス基板8:厚さ0.1mmのソーダガラス 次に、二層構造の透明陰極を構成する第1陰極(カルシ
ウム薄膜)と第2陰極(金薄膜)の厚さを変化させて、
上記と同じ構成の有機ELパネルを作製し、発光部の分
光透過率を測定した。その結果を図4にグラフで示す。
この図において、「−○−」は、上記構成の透明薄膜
(150nmのITO薄膜)単独での分光透過率を示
す。また、Ca90Au30は、第1陰極であるカルシ
ウム薄膜の厚さが90Å(9nm)、第2陰極である金
薄膜の厚さが30Å(3nm)であることを示す。
ウム薄膜と30Åの金薄膜からなる二層構造の陰極(合
計厚さ120Å)を有する有機EL素子と、120Å
のカルシウム薄膜と20Åの金薄膜からなる二層構造の
陰極(合計厚さ140Å)を有する有機EL素子と、
150Åのカルシウム薄膜と20Åの金薄膜からなる二
層構造の陰極(合計厚さ170Å)を有する有機EL素
子についての、分光透過率の測定結果が記載されてい
る。
有機EL素子のいずれについても、500nmで50%
以上の透過率が得られた。また、いずれの有機EL素子
についても、3Vの直流電圧を供給することによって、
実用的な強度で発光することが確認された。ただし、
の素子では各素子における複数の発光部間の発光強度
に差は認められなかったが、の素子については、複数
の発光部間の発光強度に差が認められた。これは、の
素子の陰極の合計厚さが120Åと薄いため、発光性有
機層4の基板面と平行でない部分(特に、図1に符号4
3で示す、絶縁層3の発光部を囲う壁面に対応する部
分)に、陰極をなす両薄膜で十分に覆われない部分が生
じて、陰極面に沿った方向での導通が不完全になったこ
とに起因すると考えられる。尚、本発明の有機EL素子
において、絶縁層で区画された領域内で、陽極としてP
t、Ir、Ni、Pd、Auの層、又はITOとAlの
積層構造等を設け、更に有機発光層(発光部)等を介し
て、透明陰極、即ち発光層からの光に対して実質的に透
明である陰極として、金、カルシルム、アルミニウムの
層、これらの積層構造等を所定の厚みで設けて、発光層
から上層(陰極)を介して外部へ光が出射するような形
態とすることができる。
発光部が絶縁層で区画されている有機EL素子におい
て、発光時には必要とされる発光強度が得られ、しかも
非発光時の透明性が高い有機EL素子が提供される。
有機ELパネルを示す断面図である。
す平面図である。
す平面図である。
透明陰極を構成する第1陰極(カルシウム薄膜)と第2
陰極(金薄膜)の厚さを変化させた時の、発光部の分光
透過率の違いを示すグラフである。
Claims (2)
- 【請求項1】 発光部が絶縁層で区画され、二層構造の
透明陰極を備えている有機EL素子。 - 【請求項2】 基板上に設けられた絶縁層で区画された
領域に基板側から陽極、発光層、陰極の順で積層された
構造の有機EL素子であって、陰極が実質的に該当発光
層からの光に対して透明であり、該発光層から該陰極を
経て外部に光が出射される有機EL素子。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2001076041A JP2002280187A (ja) | 2001-03-16 | 2001-03-16 | 有機el素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001076041A JP2002280187A (ja) | 2001-03-16 | 2001-03-16 | 有機el素子 |
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JP2001076041A Withdrawn JP2002280187A (ja) | 2001-03-16 | 2001-03-16 | 有機el素子 |
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Country | Link |
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005123205A (ja) * | 2002-10-24 | 2005-05-12 | Toyota Industries Corp | 有機el素子 |
KR100625969B1 (ko) | 2003-04-24 | 2006-09-20 | 삼성에스디아이 주식회사 | 전자 발광 소자 |
JP2007234610A (ja) * | 2007-05-01 | 2007-09-13 | Sony Corp | 表示装置の製造方法 |
US7274142B2 (en) | 2002-10-01 | 2007-09-25 | Sony Corporation | Display unit having sealing structure and manufacturing method of same |
JP2012178579A (ja) * | 2005-08-31 | 2012-09-13 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | 半導体装置 |
US9129922B2 (en) | 2011-06-28 | 2015-09-08 | Samsung Display Co., Ltd. | Organic light-emitting display device and method of manufacturing the same |
-
2001
- 2001-03-16 JP JP2001076041A patent/JP2002280187A/ja not_active Withdrawn
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